本発明は、ヒトヌクレオリンに特異的に結合するヒトモノクローナル抗体、およびそれらを用いる方法を提供する。これらの抗体は、癌、自己免疫障害、ウイルス性障害に関与する細胞など、細胞膜においてヒトヌクレオリンを発現する細胞に対して細胞傷害作用を呈示する。したがって、該抗体は、癌および自己免疫障害のうちのある形態に対する治療的可能性を有し、また、診断剤としてもこれを用いることができる。
I.ヌクレオリン
A.総説
ヌクレオリンとは、DNA、RNA、および細胞膜の外部表面に結合する多機能性タンパク質である。ヌクレオリンが細胞内で多数かつ多様な機能を果たす能力は、このタンパク質中の複数の構造ドメインと関連する。その負に帯電したN末端ドメインが、核染色体の凝縮解除を誘導することにより、rDNAの転写を制御する(Srivastavaら、1989年)のに対し、中央部の球状ドメインは、4つのRNA結合ドメイン(RBD)を含有する(Serinら、1997年)。ヌクレオリンは、そのRBDおよびそのRGGに富むC末端ドメインの、プレリボソームRNAへの結合を介して、適正にフォールドしたrRNAと、rRNAの成熟およびリボソームの構築に必要な他の構成要素とをまとめることにより、構築因子として機能することが提案された(Ginistyら、2001年)。ヌクレオリンはまた、細胞質と核との間をシャトリングしながら、リボソームを細胞質へと移出させることにも関与している可能性がある(SrivastavaおよびPollard、1999年)。ヌクレオリン遺伝子のコード配列およびヌクレオリンのタンパク質配列を、表1に列挙する。
ヒトNCL遺伝子は、13のイントロンを伴う14のエクソンからなり、約11kbにわたる。ヌクレオリンタンパク質は、その機能を媒介する複数の機能的ドメインを含有する。N末端部分は、複数のリン酸化部位を含有し、酸性アミノ酸に富む。ヌクレオリンの中央部分は、4つのRNA結合ドメイン(RBD)を包含し、C末端部分は、グリシンおよびアルギニンに富むドメイン(RGGドメインまたはGARドメインと称する)を含有する(Farinら、2009年)。
一実施形態では、RNA結合ドメインを含有するヌクレオリン領域を、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体を生成するのに用いる。一実施形態では、残基1〜283を欠くヌクレオリン領域(配列番号4)を、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体を生成するのに用いる。一実施形態では、本発明が、ヌクレオリンのRNA結合ドメイン含有部分を特異的に標的とする、ヒト抗ヌクレオリン抗体を提供する。一実施形態では、本発明が、ヌクレオリンのRNA結合ドメイン含有部分を特異的に標的とする、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供する。一実施形態では、本発明が、ヌクレオリンのRNA結合ドメイン含有部分を特異的に標的とする、ヒトB細胞を介して生成される単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供する。一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体のヌクレオリンとの相互反応により、ヌクレオリンのRNA結合ドメインの他の分子との相互作用が破壊される。一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体のヌクレオリンとの相互反応により、ヌクレオリンのRNA結合ドメインのBCL−2との相互作用が破壊される。
おびただしい量の証拠により、mRNAの安定化におけるヌクレオリンの役割が裏付けられている。ヌクレオリンは、アミロイド前駆体タンパク質mRNAの3’側非翻訳領域(3’−UTR)に結合し、このmRNAを安定化させる(WestmarkおよびMalter、2001年)。ヌクレオリンはまた、T細胞が活性化するときに生じるIL−2 mRNAの安定化にも必要とされる(Chenら、2000年)。より近年の研究は、ヌクレオリンが、HL−60細胞(Senguptaら、2004年)、慢性リンパ球性白血病(CLL)細胞(Otakeら、2007年)、ならびにMCF−7乳癌細胞(Soundararajanら、2008年)において、bcl−2 mRNAの3’−UTR中のA−Uに富むエレメント(ARE)に結合することを裏付けている。ヌクレオリンのbcl−2 AREへの結合が、それをリボヌクレアーゼによる分解から保護することにより、bcl−2 mRNAを安定化させる一方、MCF−7細胞におけるshRNAによるヌクレオリンのノックダウンは、bcl−2 mRNAの不安定性、およびbcl−2タンパク質レベルの低下をもたらす(Soundararajanら、2008年)。
その膜貫通ドメインまたはシグナル配列の欠如(Srivastavaら、1989年;Lapeyreら、1987年)にもかかわらず、ヌクレオリンは、多様な種類の腫瘍細胞の外部表面に存在する(Otakeら、2007年;Soundararajanら、2008年;Chenら、2008年;Hovanessianら、2000年;SinclairおよびO’Brien、2002年)。結果は、ヌクレオリンが、MV4−11細胞からも、K−562細胞からも、組織培養培地へは分泌されないことを示す(Soundararajanら、2009年)。これは、細胞表面におけるヌクレオリンの存在が、分泌されたヌクレオリンが、高分子を介して、腫瘍細胞の細胞表面に吸着した結果ではないことを教唆する。また一方で、ヌクレオリンは、広範な翻訳後修飾を経る(Srivastavaら、1989年;Lapeyreら、1987年)。ヌクレオリンは、多様な種類の増殖細胞表面から、糖リンタンパク質として単離されている(Hovanessianら、2000年;PfeifleおよびAnderer、1983年)。また、ヌクレオリンがパルミトイル化、プレニル化、またはミリストイル化することにより、このタンパク質の疎水性領域が細胞膜へと挿入または固定されることが可能となりうる場合もある。ヌクレオリンは、細胞膜と核との間のシャトルタンパク質として機能すると考えられる(Hovanessianら、2000年)。増殖しつつある腫瘍細胞内では、ヌクレオリンが、細胞膜から陥入するエンドサイトーシス小胞と会合することが多い(Hovanessianら、2000年)。これらの小胞内でヌクレオリンに結合するリガンドは、温度依存的な過程により内部化されるので、ヌクレオリンはまた、多様なリガンドに対する細胞表面受容体としても作用する。例えば、細胞膜のヌクレオリンは、E. coliのインチミンγ(SinclairおよびO’Brien、2002年)、抗HIV剤であるミッドカイン(Saidら、2002年)、ラミニン1(Kibbeyら、1995年)、DNAナノ粒子(Chenら、2008年)、ならびに抗血管新生性シュードペプチドであるHB−19(Destouchesら、2008年)の受容体として機能することが報告されている。ヌクレオリンは、指数関数的に増殖する真核細胞におけるリボソームの生合成および成熟に関与する核内の重要なタンパク質である。この点において、ヌクレオリンの1つの重要な機能は、RNAのプロセシングおよび他の細胞生物学的過程に関与する、細胞質と核との間におけるシャトルタンパク質としての機能である。正常な細胞生理において、ヌクレオリンは、主に、核および細胞質に局在化しているが、ある状態下、とりわけ、多様な疾患状態ではまた、ヌクレオリンが、リン酸化形態で細胞表面に存在することも示されている。この点において、細胞膜におけるヌクレオリンは、細胞の増殖、分化、接着、有糸分裂誘発、および血管新生を駆動する多様なリガンドに対する結合タンパク質として働く。
B.癌におけるヌクレオリン
複数の系列の証拠により、ヌクレオリンが、抗体ベースの免疫療法のための優れた腫瘍抗原であることが教唆されている。ヌクレオリンは、ヒト慢性リンパ球性白血病(CLL)細胞(Otakeら、2007年)、ヒト急性骨髄性白血病(AML)細胞(Soundararajanら、2008年)、および乳癌細胞(Soundararajanら、2008年)を含めた、多様なヒト腫瘍の細胞膜および細胞質では過剰発現するが、正常CD19+ B細胞(Otakeら、2007年)でも、正常CD33+骨髄細胞(Gattoni−Celliら、2009年)でも、正常哺乳動物内皮細胞(Soundararajanら、2008年)でも過剰発現しない。患者に由来するAML骨芽細胞を、NOD/SCIDマウスに移植すると、細胞膜および細胞質において強いヌクレオリン染色が示される一方、正常マウスの骨髄細胞および脾臓内のリンパ球が、ヌクレオリンについて陰性であった(Gattoni−Celliら、2009年)ことは興味深い。
ヌクレオリン標的化アプタマーであるAS1411は、ヒトヌクレオリンを標的とする。近年、ヒトMV4−11白血病細胞では、細胞膜のヌクレオリンが、AS1411の受容体であることが報告された(Soundararajanら、2009年)。
AS1411は、腫瘍細胞の外部表面で過剰発現しているヌクレオリンに結合し、ヌクレオリンが細胞膜から細胞質および核へとシャトリングするときに細胞内に侵入する。AS1411は、ヌクレオリンを過剰発現する広範な癌細胞系のセットにおいて、抗増殖活性を呈示することが示されている(表2)。
また、抗ヌクレオリン抗体も、細胞表面ヌクレオリンに結合した後は、細胞膜ヌクレオリンのシャトル機能を利用し、内部化されうる。本出願では、ヌードマウスまたはmatrigelプラグにおいて増殖させたヒト腫瘍血管内皮細胞を、抗ヌクレオリンポリクローナル抗体と共にインキュベートすると、bcl−2 mRNAレベルの下方制御ならびにアポトーシスの誘導が結果としてもたらされるという所見(Fogalら、2009年)が重要である。これにより、抗ヌクレオリン抗体が、細胞内機構を介して抗腫瘍効果を誘発することも可能であり、かつ/または抗体依存性細胞性細胞傷害作用(ADCC)および補体依存性細胞性細胞傷害作用(CDCC)を誘発することも可能であることが教唆される。
C.抗体またはそれらの断片
一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片により、本明細書で開示される方法のうちのいずれかを実施することができる。一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を用いて、その表面においてヌクレオリンを発現する細胞を検出する。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を用いて、その表面においてヌクレオリンを発現する細胞を阻害するかまたは死滅させる。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を用いて、新生物性疾患(例えば、癌)、自己免疫疾患、炎症性疾患もしくは炎症性状態、呼吸器疾患、ウイルス感染、または黄斑変性を治療または予防する。
一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を、毒素、化学療法剤、免疫刺激性核酸配列(例えば、CpG配列)、放射性核種、または免疫療法剤にコンジュゲートするか、連結するか、または融合させる。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を、放射性核種、フルオロフォア、化学発光化合物、蛍光化合物、または酵素にコンジュゲートするか、連結するか、または融合させる。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を用いて、その表面においてヌクレオリンを発現する細胞に接触させる。一実施形態では、細胞が、前癌性細胞、癌細胞、または免疫細胞である。
一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗ヌクレオリン抗体または断片である。一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、非ヒト抗ヌクレオリン抗体またはその断片である。一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、キメラ抗ヌクレオリン抗体またはその断片である。一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト化抗ヌクレオリン抗体またはその断片である。
一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体断片を、抗ヌクレオリン抗体から生成する。一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体断片のヒトヌクレオリンに対する結合特異性が、親抗体と同じである。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体断片のヒトヌクレオリンに対する結合特異性が、親抗体と比較して向上している。一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体断片のヒトヌクレオリンに対する結合アフィニティーが、親抗体と同じである。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体断片のヒトヌクレオリンに対するアフィニティーが、親抗体と比較して向上している。一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその結合断片が、ヒト抗ヌクレオリン抗体断片である。
抗体断片は、好ましくはその抗原結合領域を含む、完全抗体の部分を含む。抗体断片の例には、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、およびFv断片;ダイアボディー;直鎖状抗体;単鎖抗体分子;ならびに抗体断片から形成される多重特異性抗体が含まれる。
抗体のパパイン消化は、各々が、単一の抗原結合部位と、それが容易に結晶化する能力をその名称が反映する、残りの「Fc」断片とを伴う、「Fab」断片と呼ばれる2つの同一な抗原結合断片を生成させる。ペプシン処理は、2つの抗原結合部位を有し、抗原を架橋することがなおも可能である、F(ab’)2断片をもたらす。
「Fv」とは、完全な抗原結合部位を含有する最小の抗体断片である。一実施形態では、二本鎖Fv分子種が、非共有結合により密に会合する、1つの重鎖可変ドメインと1つの軽鎖可変ドメインとからなる。単鎖Fv(scFv)分子種では、軽鎖と重鎖とが、二本鎖Fv分子種における構造と類似の「二量体」構造で会合しうるように、1つの重鎖可変ドメインと1つの軽鎖可変ドメインとを、可撓性のペプチドリンカーを介して、共有結合により連結することができる。各可変ドメインの3つのHVRが相互作用して、VH−VL二量体の表面において抗原結合部位を規定するのは、この立体構造においてである。6つのHVRにより集合的に、抗原結合特異性が抗体に賦与される。しかし、結合部位の全体より低度のアフィニティーではあるが、単一の可変ドメイン(または抗原に特異的な3つのHVRだけを含む、Fvの半分)にもなお、抗原を認識し、これに結合する能力がある。
Fab断片は、重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインとを含有し、また、軽鎖の定常ドメイン、および重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)も含有する。Fab’断片は、抗体のヒンジ領域に由来する1または複数のシステインを含めた、重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端における数個の残基が付加されていることにより、Fab断片とは異なる。本明細書では、Fab’−SHを、定常ドメインのシステイン残基(複数可)が遊離チオール基を保有するFab’の呼称とする。F(ab’)2抗体断片は元来、それらの間にヒンジ領域のシステインを有するFab’断片の対として生成された。また、抗体断片の他の化学的な連結についても公知である。
「単鎖Fv」抗体断片または「scFv」抗体断片は、抗体のVHドメインおよびVLドメインを含み、これらのドメインを、単一のポリペプチド鎖内に存在させる。一般に、scFvポリペプチドは、VHドメインとVLドメインとの間にポリペプチドリンカーをさらに含み、該scFvが、抗原に対する結合に所望される構造を形成することを可能とする。scFvの総説については、例えば、Pluckthun、「The Pharmacology of Monoclonal Antibodies」、113巻;RosenburgおよびMoore編(Springer−Verlag、New York、1994年)、269〜315頁を参照されたい。
「ダイアボディー」という用語は、同じポリペプチド鎖(VH−VL鎖)において、軽鎖可変ドメイン(VLドメイン)に連結された重鎖可変ドメイン(VHドメイン)を含む、2つの抗原結合部位を伴う抗体断片を指す。同じ鎖上の2つのドメイン間における対合を可能とするには短すぎるリンカーを用いることにより、該ドメインを、別の鎖の相補的ドメインと対合させ、2つの抗原結合部位を創出する。ダイアボディーは、二価または二重特異性でありうる。ダイアボディーは、例えば、EP404,097;WO1993/01161;Hudsonら、Nat. Med.、9巻:129〜134頁(2003年);およびHollingerら、PNAS USA、90巻:6444〜6448頁(1993年)においてより十分に説明されている。また、Hudsonら、Nat. Med.、9巻:129〜134頁(2003年)では、トリアボディーおよびテトラボディーも説明されている。
本明細書で用いられる「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体を指す、すなわち、集団を構成する個々の抗体が、可能な突然変異、例えば、わずかな量で存在しうる天然の突然変異を除いて同一である。したがって、「モノクローナル」という修飾語は、異なる抗体の混合物ではない抗体の特徴を指す。ある実施形態では、このようなモノクローナル抗体が、複数のポリペプチド配列から単一の標的に結合するポリペプチド配列を選択することを包含する工程により得られた、標的に結合するポリペプチド配列を含む抗体を包含することが典型的である。例えば、該選択工程は、ハイブリドーマクローン、ファージクローン、または組換えDNAクローンなど、複数のクローンから固有のクローンを選択することでありうる。選択された標的結合配列をさらに改変して、例えば、標的に対するアフィニティーを改善し、標的結合配列をヒト化し、細胞培養物におけるその生成を改善し、in vivoにおけるその免疫原性を低減し、多重特異性抗体を創出することなどが可能であり、該改変された標的結合配列を含む抗体もまた、本発明のモノクローナル抗体であることを理解されたい。異なる決定基(エピトープ)を指向する異なる抗体を包含することが典型的なポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原における単一の決定基を指向する。それらの特異性に加えて、モノクローナル抗体調製物は、他の免疫グロブリンが混入していないのが典型的である点で有利でありうる。
「モノクローナル」という修飾語は、実質的に均一な抗体集団から得られるものとしての抗体の特徴を示すものであり、何らかの特定の方法による抗体の生成を要請するものとしては見なされないものとする。例えば、本発明に従って用いられるモノクローナル抗体は、例えば、ハイブリドーマ法(例えば、KohlerおよびMilstein、Nature、256巻:495〜97頁(1975年);Hongoら、Hybridoma、14巻(3号):253〜260頁(1995年);Harlowら、「Antibodies: A Laboratory Manual」、(Cold Spring Harbor Laboratory Press、2版、1988年);Hammerlingら、「Monoclonal Antibodies and T−Cell Hybridomas」、563〜681頁(Elsevier、N.Y.、1981年));組換えDNA法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照されたい);ファージディスプレイ法(例えば、Clacksonら、Nature、352巻:624〜628頁(1991年);Marksら、J. Mol. Biol.、222巻:581〜597頁(1992年);Sidhuら、J. Mol. Biol.、338巻(2号):299〜310頁(2004年);Leeら、J. Mol. Biol.、340巻(5号):1073〜1093頁(2004年);Fellouse、PNAS USA、101巻(34号):12467〜12472頁(2004年);ならびにLeeら、J. Immunol. Methods、284巻(1〜2号):119〜132頁(2004年)を参照されたい);ならびにヒト免疫グロブリン配列をコードするヒト免疫グロブリン遺伝子座またはヒト免疫グロブリン遺伝子のうちの一部または全部を有する動物においてヒト抗体またはヒト様抗体を生成する技法(例えば、WO1998/24893;WO1996/34096;WO1996/33735;WO1991/10741;Jakobovitsら、PNAS USA、90巻:2551頁(1993年);Jakobovitsら、Nature、362巻:255〜258頁(1993年);Bruggemannら、Year in Immunol.、7巻:33頁(1993年);米国特許第5,545,807号;同第5,545,806号;同第5,569,825号;同第5,625,126号;同第5,633,425号;および同第5,661,016号;Marksら、Bio/Technology、10巻:779〜783頁(1992年);Lonbergら、Nature、368巻:856〜859頁(1994年);Morrison、Nature、368巻:812〜813頁(1994年);Fishwildら、Nature Biotechnol. 14巻:845〜851頁(1996年);Neuberger、Nature Biotechnol. 14巻:826頁(1996年);ならびにLonbergおよびHuszar、Intern. Rev. Immunol.、13巻:65〜93頁(1995年)を参照されたい)を含めた各種の技法により作製することができる。
「ポリクローナル」という修飾語は、抗体の均一でない集団による供給源から得られるものとしての抗体の特徴を示す。ポリクローナル抗体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の抗体など、複数の抗体を含む。
本明細書におけるモノクローナル抗体は、ヒト抗体、非ヒト抗体、ヒト化抗体、および「キメラ」抗体を包含する。「キメラ」抗体とは、重鎖および/または軽鎖の部分が、特定の種に由来する抗体における対応する配列、または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体における対応する配列と同一であるかまたは相同である一方で、該鎖(複数可)の残りは、それらが所望の生物学的活性を呈示する限りにおいて、別の種に由来する抗体における対応する配列、または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体、ならびにこのような抗体の断片における対応する配列と同一であるかまたは相同である抗体である(米国特許第4,816,567号;およびMorrisonら、PNAS USA、81巻:6851〜6855頁(1984年))。キメラ抗体には、その抗原結合領域が、例えば、マカクザルを対象の抗原で免疫化することにより生成される抗体に由来する、PRIMATIZED.RTM抗体が含まれる。
非ヒト(例えば、マウス)抗体の「ヒト化」形態とは、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小限の配列を含有するキメラ抗体である。大部分において、ヒト化抗体は、その中のレシピエントの超可変領域に由来する残基が、所望の特異性、アフィニティー、および能力を有する、マウス、ラット、ウサギ、または非ヒト霊長動物など、ヒト以外の種の抗体(ドナー抗体)の超可変領域に由来する残基により置換されているヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。場合によっては、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク領域(FR領域)の残基も、対応する非ヒト残基により置換されている。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体にもドナー抗体にも見出されない残基を含む場合がある。これらの修飾を施して、抗体の効能をさらに洗練させる。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つであり、典型的には2つである可変ドメインのうちの実質的に全部を含むものであろう。この中の超可変ループのうちの全部または実質的に全部が、非ヒト免疫グロブリンの超可変ループに対応し、FRのうちの全部または実質的に全部が、ヒト免疫グロブリン配列によるFRである。ヒト化抗体は、場合によってまた、免疫グロブリン定常領域(Fc領域)、典型的にはヒト免疫グロブリンのFc領域のうちの少なくとも一部も含む。さらなる詳細については、Jonesら、Nature、321巻:522〜525頁(1986年);Riechmannら、Nature、332巻:323〜329頁(1988年);およびPresta、Curr. Op. Struct. Biol.、2巻:593〜596頁(1992年)を参照されたい。また、これらの文献において引用されている以下の総説論文および参考文献:VaswaniおよびHamilton、Ann. Allergy, Asthma & Immunol.、1巻:105〜115頁(1998年);Harris、Biochem. Soc. Transactions、23巻:1035〜1038頁(1995年);HurleおよびGross、Curr. Op. Biotech.、5巻:428〜433頁(1994年)も参照されたい。
「ヒト抗体」とは、ヒトが生成させる抗体のアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を保有し、かつ/または本明細書で開示される、ヒト抗体を作製する技法のうちのいずれかを用いて生成された抗体である。ヒト抗体のこの定義はとりわけ、非ヒト抗原に結合する残基を含むヒト化抗体を除外する。ヒト抗体は、ファージディスプレイライブラリーを含め、当技術分野において公知である各種の技法を用いて生成することができる(HoogenboomおよびWinter、J. Mol. Biol.、227巻:381頁(1991年);Marksら、J. Mol. Biol.、222巻:581頁(1991年))。ヒトモノクローナル抗体を調製するにはまた、Coleら、「Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy」、Alan R. Liss、77頁(1985年);Boernerら、J. Immunol.、147巻(1号):86〜95頁(1991年)において説明されている方法も利用可能である。また、van Dijkおよびvan de Winkel、Curr. Opin. Pharmacol.、5巻:368〜74頁(2001年)も参照されたい。ヒト抗体は、抗原感作に応答してこのような抗体を生成するように改変され、その内因性遺伝子座が無効化されているトランスジェニック動物、例えば、免疫化クセノマウス(例えば、XENOMOUSE(商標)法については、米国特許第6,075,181号および同第6,150,584号を参照されたい)に抗原を投与することにより、調製することができる。また、ヒトB細胞ハイブリドーマ法により生成させるヒト抗体については、例えば、Liら、PNAS USA、103巻:3557〜3562頁(2006年)も参照されたい。
II.IgM+B細胞からヒトモノクローナル抗体の調製
以下は、ヌクレオリンに対するヒトモノクローナル抗体を得る一般的な手順についての説明である。これらの手順は例示的なものであり、本発明の本質的な態様を保持しながら、これらを改変することができる。
A.IgM+B細胞集団の取得
扁桃腺からB細胞を調製するには、扁桃腺組織を抗体と混合し、約1mm3の小片へと切り刻み、かつ、みじん切りにした後、これを静かに磨り潰し、ナイロン製のろ過器によりろ過する。次いで、懸濁液を、Ficollクッション上で遠心分離する。単核細胞を含有する境界層を抽出し、洗浄し、DPBS中に再懸濁させる。抗体および磁気ビーズを用いる陰性選択により、さらなる濃縮(>95%)を達成することができる。
非ヒト哺乳動物キメラ抗体、非ヒト哺乳動物ポリクローナル抗体(例えば、非ヒト哺乳動物ポリクローナル血清)および/または非ヒト哺乳動物モノクローナル抗体(Mab)ならびにこれらの断片(例えば、タンパク質分解的な消化または融合によるそれらのタンパク質生成物)は、ある疾患を治療しようとする試みにおいて用いられることが多い潜在的な治療剤である。しかし、このような抗体または断片は、ヒトに投与されると免疫反応を誘発する可能性がある。このような免疫反応は、抗体または断片が、免疫複合体を介して循環からクリアランスされる結果をもたらし、反復投与を治療に不適なものとし、これにより、患者に対する治療的利益を減殺し、かつ、該抗体または断片の再投与を制限する可能性がある。例えば、非ヒト部分を含む抗体または断片の反復投与は、血清病および/またはアナフィラキシーをもたらす可能性がある。これらの問題ならびに他の問題を回避する目的で、キメラ化およびヒト化を含め、このような抗体ならびにそれらの部分の免疫原性を低減する多数の手法が講じられている。しかし、これらの手法および他の手法もなお、ある程度の免疫原性、アフィニティーの低下、アビディティーの低下、もしくは細胞培養、スケールアップ、生成に伴う問題、ならびに/または収量の低下を示す抗体または断片を結果としてもたらしうる。したがって、このような抗体または断片が、治療タンパク質として製造または使用されるための適性は、理想に満たないものでありうる。したがって、ヒト細胞から発現する抗体は、これらの問題の多くを回避することが可能であり、ヒトに対して実質的に非免疫原性でありうる。本明細書で用いられる「免疫原性」とは、免疫反応を誘発する能力を保有することを指す。
一実施形態では、ヒトB細胞により発現させたヒト抗ヌクレオリン抗体が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。一実施形態では、ヒトB細胞により発現される単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。
末梢血からB細胞を調製するには、凝血を防止するためにヘパリンナトリウムを含有するシリンジ内に静脈血を吸引し、これを希釈し、Ficollクッション上で遠心分離する。単核細胞を含有する境界層を抽出し、洗浄し、DPBS中に再懸濁させる。さらなる濃縮は、上記で述べた通りに達成することができる。
B.EBVによる不死化
EBV上清の接種により感染させるため、B細胞を、完全RPMI培地中に1ml当たりの細胞106〜107個で再懸濁させ、等容量の濾過されたEBV上清と混合し、次いで、37℃および5%CO2で4時間にわたりインキュベートする。感染細胞を所望の濃度(一般には、1ml当たりの細胞105〜106個)で細胞培養物中に再懸濁させるように、完全RPMI培地を添加することにより、培養物容量を調整することができる。次いで、細胞をマルチウェルプレート内に分散させ、37℃および5%CO2の組織培養インキュベーターへと移す。
スピンフェクションするには、B細胞を完全RPMI培地中に1ml当たりの細胞106〜107個で再懸濁させ、限外濾過により10倍に濃縮した等容量のEBVと混合し、6ウェルの組織培養プレートに入れる。次いで、プレートを、周囲温度、900gで1時間にわたり遠心分離し、このとき、感染細胞を、所望の濃度(一般には、1ml当たりの細胞105〜106個)で完全RPMI培地中に再懸濁させ、マルチウェルプレート内に分散させ、37℃および5%CO2の組織培養インキュベーターへと移す。
場合によっては、感染時または感染後において、B細胞を、Toll様受容体(TLR)リガンドと接触させることもできる。TLRリガンドは、以下の最終濃度:Pam3CSK4(0.1〜1μg/ml)、Zymosan(1〜10μg/ml)、ポリI:C(1〜25μg/ml)、LPS(1〜5μg/ml)、Imiquimod(1μg/ml)、および/またはCpG(1〜10μg/ml)で添加することができる。
感染性は、感染経路に応じて変化する。EBV上清を接種して扁桃腺B細胞を感染させることにより、約1〜5%のB細胞を結果として不死化させる。TLRリガンドを添加すると、感染効率がほぼ倍増する。濃縮したウイルスをスピンフェクションにより扁桃腺B細胞に感染させると、24時間後の感染効率が、事実上100%増大する。
C.免疫グロブリンアイソタイプのクラススイッチおよびIgGの分泌を誘導するための培養
B細胞の分化、免疫グロブリンアイソタイプのクラススイッチ、および/またはIgGの分泌を誘導するため、EBVを感染させたB細胞に、サイトカインならびに他のシグナル伝達剤を、感染の直後、感染の16〜20時間後、および/または1週間間隔で逐次的に(2、3、4、または5回にわたり)添加する。薬剤は、培地中で希釈し、以下の最終濃度:組換えヒトインターロイキン(IL)であるIL−4、0.2ng/ml;IL−5、0.2ng/ml;IL−6、0.1ng/ml;IL−9、0.2ng/ml;IL−10、0.24ng/ml;IL−13、1ng/ml;組換えヒトインターフェロン−α2a(IFN−α2a)、2,000IU/ml;組換えヒトBAFF、1ng/ml;組換えヒト可溶性CD40L、5ng/ml;ヤギ抗ヒトIgM F(ab’)2、1.4μg/ml(量は概数である)で細胞に添加することができる。具体的な組合せは、抗IgM F(ab’)2、CD40L+/−BAFF;抗IgM F(ab’)2、IL−6+/−BAFF;抗IgM F(ab’)2、CD40L、IL−6+/−BAFF;抗IgM F(ab’)2、CD40L、IL−6+/−IL4;ならびに抗IgM F(ab’)2、CD40L、およびIL−9+/−IL−13を含む。
免疫グロブリンアイソタイプのクラススイッチの開始は、サイトカイン/増殖因子/シグナル伝達剤カクテルへの曝露の5日後という早い時点で検出することができ、この工程を、以後の10日間にわたり継続させる。
D.不死化B細胞の選択
サイトカイン/増殖因子/シグナル伝達剤カクテルへの曝露後、毎週約1回、または感染後10〜20日目において、不死化された扁桃腺および血中B細胞による培養物から培養物上清を回収し、プールし、ELISA、あるいはドットブロット、もしくはフローサイトメトリー、ウェスタンブロッティング、または機能的活性の阻害/促進など、他のスクリーニングフォーマットを用いてこれらを調べる。抗原を、ポリスチレン製(例えば、96ウェル)プレートのウェルへと、直接的に、または捕捉抗体を介して、例えば、一晩にわたり、結合させることができる。次いで、プレートを洗浄し、ブロッキングし、3連または他の連数で、不死化B細胞培養物上清試料または対照試料と接触させる。その後、プレートを十分に洗浄し、次いで、例えば、比色基質であるp−ニトロフェニルリン酸二ナトリウム塩によるアルカリホスファターゼの転換を介して結合したIgGを検出するために、(AP)結合ヤギ抗ヒトIgGまたは他の標識二次抗体を添加する。
上記の議論に基づくなら、免疫グロブリンアイソタイプのクラススイッチおよび/またはIgGの分泌は、サイトカイン/増殖因子/シグナル伝達剤カクテルに曝露した直後に開始され、曝露の5日後という早い時点でこれを検出することができる。上清中のIgGレベルは、以後の10日間にわたり上昇する。したがって、約7〜21日後、約10〜21日後、約7〜10日後、もしくは約10〜14日後、または7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、または21日後に、免疫グロブリンアイソタイプのクラススイッチを経て、IgGを分泌するB細胞を選択する。
III.ヒトIgの軽鎖および重鎖のクローニングおよび発現
ヒト免疫グロブリンの軽鎖配列および重鎖配列をクローニングし、発現させるには、各種の方法を使用することができる。参照により本明細書に組み込まれるWeltschofら(1995年)は、本発明者らにより用いられる方法について詳細に説明している。可変領域をクローニングすることもでき、可変領域+定常領域をクローニングすることもできる。
また、Takekoshiら(2001年)により説明される技法など、他の技法も有用である。この参考文献では、市販のキット(RNeasy mini kit、Qiagen)を用いて、ペレット化させた細胞から、細胞内全RNAが単離された。ランダムの9マー、ヌクレオチド、および逆転写酵素(大津、タカラバイオ株式会社、RNA−PCRキット)を用いてcDNAを合成し、ヒト免疫グロブリン(Ig)に特異的な重鎖および軽鎖のプライマーを伴うポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により、これらを増幅した。「タッチダウン」PCRプロトコールを使用した、すなわち、各々が、95℃で1分間にわたる変性、1分間にわたるアニーリング、および72℃で2分間にわたる伸長の3サイクルずつの、計11サイクルにわたるプロトコールを使用した。アニーリング温度は、65〜55℃にわたり、1℃ずつの階差で変化させた。タッチダウンサイクルの後、55℃のアニーリング温度を用いる25サイクルを施した。結果として得られるPCR産物を、アガロース中でゲル精製し、Qiaquickスピンカラム(Qiagen)を用いて抽出した。次いで、軽鎖遺伝子および重鎖Fc遺伝子を、発現ベクターであるpFab1−His2のNheI/AscI部位およびSfiI/NotI部位にクローニングした。軽鎖(κおよびλ)遺伝子および重鎖Fc(γおよびμ)遺伝子と共にライゲーションされたpFab1−His2ベクターを、コンピテントのE. coli JM109細胞(大阪、東洋紡バイオロジックス株式会社)へと導入した。形質転換後、E. coli細胞を、Luria−Bertani(LB)/アンピシリン(50μg/ml)培地プレートへと播種した。単離された細菌コロニーを、アンピシリン(50μg/ml)およびMgCl2(1.5mM)を伴うSuper Broth(SB)2ml中、30℃でインキュベートした。イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)を用いて、Fabタンパク質の生成を誘導した。細菌培養物に由来する細胞をペレット化させ、プロテアーゼ阻害剤カクテル(Complete;Boehringer、Mannheim)を伴うB−PER(Pierce)0.3ml中に再懸濁させ、室温で5分間にわたり振とうした。細胞溶解物を15,000Gで10分間にわたり遠心分離し、結果として得られる、抗体のFab部分を含有する上清を回収した。
前出は、純粋に例示的なものであり、他の方法を使用することもできる。
IV.抗体の生成
ヒト軽鎖およびヒト重鎖の核酸をクローニングしたら、これを適切な発現ベクター内に挿入し、抗体の生成を支援する宿主細胞(例えば、抗体生成細胞)へと導入する。生成のために意図される具体的な細胞系は、293細胞、CHO細胞、COS細胞、またはそれらの一部がIgGを欠く、骨髄腫細胞の各種の形態である。2つの基本的な方法により、これらの細胞をヒトmAbの生成に利用することができる。第1の方法では、骨髄腫細胞または不死化細胞を、元の融合細胞に体細胞および骨髄腫細胞を供給するのに用いた種類である、組織適合性の動物(例えば、同系マウス)へと注射(腹腔内注射であることが多い)することもでき、非適合細胞を注射する場合には、免疫不全動物へと注射することもできる。場合によって、注射前に、炭化水素、とりわけ、プリスタン(テトラメチルペンタデカン)などの油により動物をプライミングする。注射された動物は、トランスフェクトされた骨髄腫が生成させる特異的なモノクローナル抗体を分泌する腫瘍を発生させる。次いで、血清または腹水など、該動物の体液を採取して、ヒトMAbを高濃度でもたらすことができる。第2の方法では、個々の細胞系をin vitroで培養することができ、この場合、ヒトMAbを培養培地中に自然に分泌させ、この培地から、ヒトMAbを高濃度で容易に得ることができる。
いずれかの手段により生成させたヒトMAbは、所望の場合、濾過、遠心分離、およびHPLCまたはアフィニティークロマトグラフィーなど、各種のクロマトグラフィー法を用いてさらに精製することができる。このようにして生成させたモノクローナル抗体から、ペプシンもしくはパパインなどの酵素による消化、および/または化学的還元によるジスルフィド結合の切断が含まれる方法を介して、本発明のモノクローナル抗体断片を得ることができる。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を、不死化ヒトB細胞から生成する。一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を、参照によりそれらの全体において本明細書に組み込まれるPCT/US2008/072124または米国特許出願第12/671,936号において示されている方法などの方法を用いて生成する。
一実施形態では、本発明による抗体相同体を生成させるハイブリドーマ細胞(特定の抗体生成B細胞を骨髄腫と融合させることによる)から、抗ヌクレオリン抗体の免疫グロブリン軽鎖および免疫グロブリン重鎖をコードするcDNAまたはゲノムDNAをクローニングすることにより、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体のcDNAを生成することができる。一実施形態では、ヒトB細胞により、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体を生成する。一実施形態では、ヒトB細胞から単離された、ヒトヌクレオリン抗体をコードする1または複数のポリヌクレオチド配列を、細胞にトランスフェクトする。軽鎖および重鎖両方の遺伝子が、それらに固有の、転写および翻訳のための発現制御配列に作動的に連結されるように、該ポリヌクレオチドをコードするcDNAまたはゲノムDNAを発現ベクター内に挿入することができる。次いで、用いられる発現宿主細胞に適合するように、発現ベクターおよび発現制御配列を選択することができる。軽鎖および重鎖両方の遺伝子を、同じ発現ベクター内に挿入することが典型的である。
発現宿主としては、原核細胞を用いることもでき、真核細胞を用いることもできる。真核細胞は、原核細胞より、適正にフォールドされ、免疫学的に活性な抗体を構築および分泌する可能性が高いため、真核宿主細胞における発現が好ましい。しかし、不適正なフォールディングのために不活性とされている、生成された任意の抗体は、周知の方法により再天然化することができる(KimおよびBaldwin、1982年)。宿主細胞は、本発明による抗体相同体でもある、軽鎖二量体または重鎖二量体など、完全抗体の部分を生成させることが可能である。
上記の手順に対する変更は、本発明の範囲内にあることが理解される。一実施形態では、本発明の抗体相同体の軽鎖または重鎖(しかしこれらの両方ではない)をコードするDNAにより、宿主細胞を形質転換する。また、組換えDNA法を用いて、ヌクレオリンの結合に必要でない、軽鎖および重鎖の一方または両方をコードするDNAの一部または全部を除去することもできる。このような切断型DNA分子から発現する分子が、本発明による抗体相同体である。一実施形態では、1つの重鎖および1つの軽鎖が、ヒト抗ヌクレオリン抗体の相同体であり、他の重鎖および軽鎖が、ヌクレオリン以外の抗原、またはヌクレオリンの別のエピトープに特異的である、二官能性抗体を生成する。
一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体をコードするDNAを、「生産」規模または市販規模の量で発現させるのに好ましい哺乳動物細胞系に導入する。チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)が、組換えDNAまたは非内因性DNAの優れた発現媒体となることは、以前から認知されている。米国特許第4,816,567号を参照されたい。米国特許第5,981,214号において示されている通り、特定のタンパク質をコードする挿入DNAまたはDNA配列の増幅を可能とする、一連のDHFR欠損CHO細胞株が開発されている。「生産」規模または市販規模の量で発現させるための、さらなる哺乳動物細胞系の例には、293HEK細胞、HeLa細胞、COS細胞、NIH3T3細胞、Jurkat細胞、NSO細胞、およびHUVEC細胞が含まれるがこれらに限定されない。組換えタンパク質を発現させるのに適する他の哺乳動物細胞系は、文献において同定されており、本出願の発明において用いるのにも同等に適しうる。
A.抗体のアミノ酸配列変異体
一実施形態では、本発明の抗ヌクレオリン抗体が、野生型と比較して修飾されたアミノ酸配列を含む。例えば、該抗体の結合アフィニティーおよび/または他の生物学的特性を改善することが望ましい場合がある。抗ヌクレオリン抗体鎖をコードする核酸に適切なヌクレオチド変化を導入することにより、またはペプチド合成により、抗ヌクレオリン抗体のアミノ酸配列変異体を調製する。このような修飾には、例えば、抗ヌクレオリン抗体のアミノ酸配列内の残基からの欠失、および/またはこれらへの挿入、および/またはこれらの置換が含まれる。最終的な構築物が、所望の特徴を保有すると仮定した上で、欠失、挿入、および置換の任意の組合せを施して、この最終構築物に到達する。アミノ酸変化はまた、グリコシル化部位の数または位置の変化など、抗ヌクレオリン抗体の翻訳後加工も変化させうる。
突然変異誘発に好ましい位置である、抗ヌクレオリン抗体のある残基または領域を同定するのに有用な方法は、CunninghamおよびWells Science(1989年)により説明される通り、「アラニン走査突然変異誘発」と呼ばれる。この方法では、アミノ酸の抗原との相互作用に影響を及ぼす残基または標的残基群(例えば、arg、asp、his、lys、およびgluなどの帯電残基)を同定し、中性アミノ酸または負帯電アミノ酸(アラニンまたはポリアラニンが最も好ましい)により置換する。次いで、置換部位において、または置換部位に代えて、さらなる変異体または他の変異体を導入することにより、置換に対する機能感受性を裏付けるアミノ酸位置を精選する。したがって、アミノ酸配列変異を導入する部位は予め定められているが、突然変異自体の性質は予め定める必要がない。例えば、所与の部位における突然変異の効能を解析するには、標的のコドンまたは領域においてala走査またはランダム突然変異誘発を施し、発現した抗ヌクレオリン抗体変異体を、所望の活性についてスクリーニングする。
アミノ酸配列の挿入には、長さが1残基〜100以上の残基を含有するポリペプチドの範囲にわたる、アミノ末端および/またはカルボキシル末端における融合のほか、単一または複数のアミノ酸残基の配列間挿入が含まれる。末端挿入体の例には、N末端においてメチオニル残基を伴う抗ヌクレオリン抗体、またはエピトープタグに融合させた該抗体が含まれる。抗ヌクレオリン抗体分子の他の挿入変異体には、該抗体のN末端またはC末端に、該抗体の血清半減期を延長する酵素またはポリペプチドを融合させる融合体が含まれる。
変異体の別の種類は、アミノ酸置換による変異体である。これらの変異体は、抗ヌクレオリン抗体分子内の少なくとも1つのアミノ酸残基が除去され、その場所に、異なる残基が挿入されている。(a)置換領域における、例えば、シート立体構造または螺旋立体構造としてのポリペプチド骨格の構造、(b)標的部位における分子の電荷もしくは疎水性、または(c)側鎖のバルクの維持に対するそれらの効果が著明に異なる置換を選択することにより、抗ヌクレオリン抗体の生物学的特性の実質的な修飾を達成する。天然の残基は、共通の側鎖特性に基づき群:(1)疎水性群:ノルロイシン、met、ala、val、leu、ile;(2)中性の親水性群:cys、ser、thr;(3)酸性群:asp、glu;(4)塩基性群:asn、gln、his、lys、arg;(5)鎖の配向性に影響を及ぼす残基:gly、pro;および(6)芳香族群:trp、tyr、pheに分割される。
また、非保存的置換も施すことができ、これらのクラスのうちの1つのメンバーを別のクラスのメンバーと交換することを伴う。また、該アンタゴニストの適正な立体構造を維持するのに関与していない任意のシステイン残基を、一般にはセリンで置換して、この分子の酸化に対する安定性を改善し、かつ、異常な架橋形成を防止することもできる。逆に、該アンタゴニストにシステイン結合(複数可)を付加して、その安定性(特に、抗ヌクレオリン抗体が、Fv断片などの抗体断片である場合)を改善することもできる。
ある種の置換変異体は、親抗体(例えば、ヒト化抗体またはヒト抗体)の1または複数の超可変領域の残基を置換することを伴う。一般に、さらなる開発のために選択される、結果として得られる変異体(複数可)は、そこからそれらの変異体を生成させる親抗体と比べて生物学的特性が改善されている。このような置換変異体を生成させるのに簡便な方法は、ファージディスプレイを用いるアフィニティー成熟である。略述すると、複数の超可変領域部位(例えば、6〜7カ所の部位)を突然変異させて、各部位において可能なすべてのアミノ酸置換を生成させる。このようにして生成させた抗体変異体を、M13の繊維状ファージ粒子から、各粒子内に封入された遺伝子III産物との融合体として、一価形態で提示させる。次いで、ファージにより提示された変異体を、本明細書で開示される、それらの生物学的活性(例えば、アンタゴニスト活性)についてスクリーニングする。修飾の候補となる超可変領域部位を同定するためには、アラニン走査突然変異誘発を実施して、抗原への結合に著明に寄与する超可変領域の残基を同定することができる。代替的に、または加えて、抗原−抗体複合体の結晶構造を解析して、抗体とヌクレオリンとの接触点を同定することも有益でありうる。本明細書で詳述される技法によれば、このような接触残基および近傍の残基が、置換の候補残基である。このような変異体を生成させたら、変異体のパネルを、本明細書で説明されるスクリーニングにかけ、1または複数の関与性のアッセイにおいて優れた特性を有する抗体を、さらなる開発のために選択することができる。
B.抗体のグリコシル化変異体
一実施形態では、野生型抗体と比較してグリコシル化が改変されるように、抗ヌクレオリン抗体を修飾する。抗体は、それらの定常領域内の保存位置でグリコシル化している(JefferisおよびLund、1997年;WrightおよびMorrison、1997年)。免疫グロブリンのオリゴ糖側鎖は、タンパク質の機能(Boydら、1996年;WittweおよびHoward、1990年)、ならびに糖タンパク質の立体構造ならびに提示される三次元表面に影響を及ぼしうる、糖タンパク質の部分間における分子間相互作用(JefferisおよびLund、1996年)に影響を及ぼす。オリゴ糖はまた、特定の認識構造に基づき、ある分子を所与の糖タンパク質の標的とするのにも用いられる。例えば、非ガラクトシル化IgGでは、オリゴ糖部分が、CH2間スペースから「フリップ」アウトされ、末端のN−アセチルグルコサミン残基が、マンノース結合タンパク質に結合可能となる(Malhotraら、1995年)。チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞内で生成されたCAMPATH−1H(ヒトリンパ球のCDw52抗原を認識する、組換えヒト化マウスモノクローナルIgG1抗体)から、グリコペプチダーゼによりオリゴ糖を除去すると、補体媒介性細胞溶解(CMCL)(Boydら、1996年)が完全に低減される結果がもたらされたのに対し、ノイラミニダーゼを用いてシアル酸残基を選択的に除去しても、CMCLが喪失される結果はもたらされなかった。抗体のグリコシル化はまた、抗体依存性細胞性細胞傷害作用(ADCC)にも影響することが報告されている。特に、バイセクティングGlcNAcの形成を触媒するグリコシルトランスフェラーゼである、β(1,4)−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIII(GnTIII)を、テトラサイクリンの制御下で発現するCHO細胞は、ADCC活性が改善されていることが報告された(Umanaら、1999年)。
抗体のグリコシル化は、N結合型またはO結合型であることが典型的である。N結合型グリコシル化とは、炭水化物部分が、アスパラギン残基の側鎖に結合することを指す。3連ペプチド配列であるアスパラギン−X−セリン、およびアスパラギン−X−トレオニン[式中、Xは、プロリン以外の任意のアミノ酸である]は、炭水化物部分がアスパラギン側鎖に酵素的に結合するための認識配列である。したがって、ポリペプチド中にこれらの3連ペプチド配列のうちのいずれかが存在すれば、潜在的なグリコシル化部位が創出される。O結合型グリコシル化とは、糖であるN−アセチルガラクトサミン(N−aseylgalactosamine)、ガラクトース、またはキシロースのうちの1つが、最も一般的にはセリンまたはトレオニンであるが、5−ヒドロキシプロリンまたは5−ヒドロキシリシンもまた用いられうる、ヒドロキシアミノ酸に結合することを指す。
抗体のグリコシル化変異体とは、抗体のグリコシル化のパターンが改変されている変異体である。改変とは、抗体において見出される1または複数の炭水化物部分を欠失させること、抗体に1または複数の炭水化物部分を付加すること、グリコシル化の組成(グリコシル化のパターン)、グリコシル化の程度を変化させることなどを意味する。
それが上記で説明した3連ペプチド配列のうちの1または複数を含有する(N結合型グリコシル化部位の場合)ようにアミノ酸配列を改変することにより、抗体へのグリコシル化部位の付加を簡便に達成することができる。改変はまた、1または複数のセリン残基またはトレオニン残基を元の抗体配列に付加することによっても施すことができ、これらの残基で元の抗体を置換することによっても施すことができる(O結合型グリコシル化部位の場合)。同様に、抗体の天然のグリコシル化部位内のアミノ酸を改変することによって、グリコシル化部位を除去することもできる。
通常は、その基底をなす核酸配列を改変することにより、アミノ酸配列を改変する。当技術分野において公知である各種の方法を介して、抗ヌクレオリン抗体のアミノ酸配列変異体をコードする核酸分子を調製することができる。これらの方法には、天然の供給源からの単離(天然のアミノ酸配列変異体の場合)、または抗ヌクレオリン抗体の既に調製された変異体または非変異形に対する、オリゴヌクレオチド媒介(または部位指向)突然変異誘発、PCRによる突然変異誘発、およびカセットによる突然変異誘発を介する調製が含まれるがこれらに限定されない。
また、そのアミノ酸配列またはその基底をなすヌクレオチド配列を改変せずに、抗体のグリコシル化(グリコシル化のパターンを含めた)を改変することもできる。グリコシル化は、抗体を発現するのに用いられる宿主細胞に大きく依存する。潜在的な治療剤としての組換え糖タンパク質、例えば、抗体を発現するのに用いられる細胞型は、天然の細胞であることがまれなので、抗体のグリコシル化パターンには著明な変化が生じていると予測することができる(Hseら、1997年)。宿主細胞の選択に加え、組換えにより抗体を生成するときにグリコシル化に影響を及ぼす因子には、増殖方式、培地の調合、培養物の密度、酸素化、pH、精製のスキームなどが含まれる。オリゴ糖の生成に関与するある酵素を導入するかまたは過剰発現することを含め、特定の宿主生物において達成されているグリコシル化のパターンを改変するための各種の方法が提起されている(米国特許第5,047,335号;同第5,510,261号;および同第5,278,299号)。グリコシル化、またはある種のグリコシル化は、例えば、エンドグリコシダーゼH(Endo H)を用いて、糖タンパク質から酵素により除去することができる。加えて、組換え宿主細胞を遺伝子操作して、例えば、ある種の多糖のプロセシングを不完全にすることができる。これらの類似の技術は当技術分野において周知である。
抗体のグリコシル化構造は、レクチンクロマトグラフィー、NMR、質量分析、HPLC、GPC、単糖組成解析、逐次酵素消化、および高pHのアニオン交換クロマトグラフィーを用いて電荷に基づきオリゴ糖を分離するHPAEC−PADを含めた、従来の炭水化物解析法により容易に解析することができる。また、解析を目的としてオリゴ糖を放出させる方法も公知であり、限定なしに述べればこれらには、酵素による処理(一般に、ペプチド−N−グリコシダーゼF/エンド−β−ガラクトシダーゼを用いて実施される)、強アルカリ性環境を用いて主にO結合型構造を放出させる除去、ならびに無水ヒドラジンを用いてN結合型オリゴ糖およびO結合型オリゴ糖の両方を放出させる化学的方法が含まれる。
C.他の抗体修飾
一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体を、イムノリポソームとして調合する。抗体を含有するリポソームは、Epsteinら(1985年);Hwangら(1980年);および米国特許第4,485,045号および同第4,544,545号において説明されている方法など、当技術分野において公知の方法により調製することができる。循環時間が改善されているリポソームは、米国特許第5,013,556号において開示されている。
特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール、およびPEG誘導体化ホスファチジルエタノールアミン(PEG−PE)を含む脂質組成物による逆相蒸発法を介して生成させることができる。小孔サイズが定められたフィルターを介してリポソームを射出成型し、所望の直径を有するリポソームを得る。Martinら(1982年)において説明されている通り、ジスルフィド交換反応を介して、本発明の抗体のFab’断片を、リポソームにコンジュゲートすることができる。場合によって、化学療法剤(ドキソルビシンなど)を、リポソーム内に含有させることができる。Gabizonら(1989年)を参照されたい。
一実施形態では、プロドラッグ(例えば、ペプチジルによる化学療法剤;WO81/01145を参照されたい)を活性薬物へと転換するプロドラッグ活性化酵素へとコンジュゲートすることにより、抗ヌクレオリン抗体をADEPT(抗体誘導型酵素プロドラッグ療法)において用いる。例えば、WO88/07378および米国特許第4,975,278号を参照されたい。
ADEPTに有用なイムノコンジュゲートの酵素成分は、プロドラッグを、所望の生物学的特性を呈示する、そのより活性な形態へと転換するような形で、該プロドラッグに対して作用することが可能な任意の酵素を含有する。
本発明の方法において有用な酵素には、リン酸を含有するプロドラッグを遊離薬物へと転換するのに有用なアルカリホスファターゼ;硫酸を含有するプロドラッグを遊離薬物へと転換するのに有用なアリールスルファターゼ;非毒性5−フルオロシトシンを抗癌薬である5−フルオロウラシルへと転換するのに有用なシトシンデアミナーゼ;ペプチドを含有するプロドラッグを遊離薬物へと転換するのに有用な、セラチアプロテアーゼ、テルモリシン、スブチリシン、カルボキシペプチダーゼ、およびカテプシン(カテプシンBおよびカテプシンLなど)などのプロテアーゼ;D−アミノ酸置換体を含有するプロドラッグを転換するのに有用なD−アラニルカルボキシペプチダーゼ;グリコシル化されたプロドラッグを遊離薬物へと転換するのに有用な、β−ガラクトシダーゼおよびノイラミニダーゼなどの炭水化物切断酵素;β−ラクタムにより誘導体化された薬物を遊離薬物へと転換するのに有用なβ−ラクタマーゼ;ならびにそれらのアミン窒素において、それぞれ、フェノキシアセチル基またはフェニルアセチル基により誘導体化された薬物を遊離薬物へと転換するのに有用な、ペニシリンVアミダーゼまたはペニシリンGアミダーゼなどのペニシリンアミダーゼが含まれるがこれらに限定されない。代替的に、当技術分野ではまた、「アブザイム」としても公知である、酵素活性を有する抗体を用いて、本発明のプロドラッグを、遊離活性薬物へと転換することもできる(例えば、Massey、1987年を参照されたい)。本明細書で説明される通りに抗体−アブザイムコンジュゲートを調製して、アブザイムを所望の細胞集団へと送達することができる。
上記で論じたヘテロ二官能性架橋形成試薬の使用など、当技術分野において周知の技法を介して、酵素を抗ヌクレオリン抗体へと共有結合させることができる。代替的に、当技術分野において周知である組換えDNA法を用いて、本発明の酵素のうちの少なくとも機能的に活性な部分へと連結された、本発明の抗体のうちの少なくとも抗原結合領域を含む融合タンパク質を構築することもできる(例えば、Neubergerら、1984年を参照されたい)。
本発明の一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体が、完全抗体ではなく、抗体断片を含む。この場合は、その血清半減期を延長するために、該抗体断片を修飾することができる。これは、例えば、サルベージ受容体結合エピトープを、抗体断片内に組み込むことにより(例えば、抗体断片内の適切な領域を突然変異させることにより、またはエピトープをペプチドタグへと組み込み、次いで、これを、例えば、DNA合成またはペプチド合成により、抗体断片のいずれかの端部または中央部へと融合させることにより)達成することができる。1996年10月17日に公開されたWO96/32478を参照されたい。
サルベージ受容体結合エピトープは一般に、Fcドメインのうちの1つまたは2つのループに由来する任意の1または複数のアミノ酸残基を、抗体断片の類似の位置へと導入する領域を構成する。Fcドメインの1つまたは2つのループに由来する3つ以上の残基を導入することがなおより好ましい。Fc領域のうちのCH2ドメイン(例えば、IgGの)からエピトープを取り出して、抗体のCH1領域、CH3領域、もしくはVH領域、または複数のこのような領域へと導入することがなおより好ましい。代替的には、Fc領域のCH2ドメインからエピトープを取り出して、抗体断片のCL領域もしくはVL領域、またはこれらの両方へと導入する。
一実施形態では、共有結合により、抗ヌクレオリン抗体を修飾する。共有結合には、抗体の化学合成を介する共有結合、または抗体の酵素的切断もしくは化学的切断を介する共有結合が含まれるがこれらに限定されない。標的とされる抗体のアミノ酸残基を、選択された側鎖またはN末端残基もしくはC末端残基と反応することが可能な有機誘導体化剤と反応させることにより、他の種類の共有結合による抗体の修飾を分子に導入する。例示的な、共有結合によるポリペプチドの修飾は、参照により本明細書に具体的に組み込まれる、米国特許第5,534,615号において説明されている。共有結合による抗体の修飾の1つの種類は、米国特許第4,640,835号;同第4,496,689号;同第4,301,144号;同第4,670,417号;同第4,791,192号;または同第4,179,337号において示される形で、抗体を、各種の非タンパク質性ポリマー、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、またはポリオキシアルキレンのうちの1つへと連結するステップを含む。
別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(ヒト抗体など)を、別の異種ポリペプチド配列または異種アミノ酸配列へと融合させるかまたはコンジュゲートすることにより、これを修飾する。
一実施形態では、腫瘍または病原体に対して有効な自然免疫反応および後天免疫反応の生成を可能とする標的化イムノコンジュゲート部分を含むように、ヒト抗ヌクレオリン抗体を修飾する。一実施形態では、腫瘍または病原体に対して有効な自然免疫反応および後天免疫反応の生成を可能とする標的化イムノコンジュゲート部分を含むように、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を修飾する。一実施形態では、腫瘍または病原体に対して有効な自然免疫反応および後天免疫反応の生成を可能とする標的化イムノコンジュゲート部分を含むように、ヒトB細胞により生成された単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を修飾する。イムノコンジュゲートは、標的とされる腫瘍または病原体に対して有効な抗体媒介性免疫反応および/または細胞媒介性免疫反応をもたらすための複数の鍵となる要件:(i)抗原提示細胞(APC)/樹状細胞(DC)による腫瘍抗原(複数可)もしくは腫瘍抗原決定基(複数可)、または病原体抗原(複数可)もしくは病原体抗原決定基(複数可)の取込みおよび交差提示を誘導または増進すること;(ii)標的細胞環境において、樹状細胞(DC)の成熟を促進すること;(iii)CD4+ヘルパーT細胞をもたらして、腫瘍または病原体に対するCD8+メモリーT細胞ならびに抗体を生成すること;(iv)標的とされる腫瘍細胞を、抗体依存性細胞性細胞傷害作用(ADCC)およびT細胞媒介性死滅へと感作することが含まれるがこれらに限定されない要件を同時に満たすことが可能でありうる。このようなイムノコンジュゲート抗体は、新生物性疾患、感染性疾患、ならびに他の障害に対する、標的化免疫療法または標的化免疫予防法に用いることができる。例えば、Toll様受容体などのパターン認識受容体(PRR)は、多様な感染性微生物(細菌、真菌、原虫、ウイルス)が発現する病原体関連分子パターン(PAMP)、ならびに損傷した宿主組織が放出する分子(損傷関連分子パターン/アラルミン)を認識する。PAMPを、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体にコンジュゲートして添加することにより、PRRにより認識される核酸またはタンパク質を含む部分がもたらされ、最終的には、それに抗ヌクレオリン抗体が結合した標的細胞を消失させる免疫反応がもたらされる。抗ヌクレオリン抗体にコンジュゲートされうるPAMPの例には、ポリイノシン−ポリシチジル酸、リポ多糖(LPS)、脂質A、フラジェリン、GUに富む短鎖一本鎖RNA、非メチル化CpG−オリゴデオキシヌクレオチドなど、公知のウイルス性エピトープおよび病原性エピトープが含まれるがこれらに限定されない。
一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(ヒト抗体など)を、抗タグ抗体が選択的に結合するエピトープをもたらすタグポリペプチドと融合させるかまたはこれとコンジュゲートする。エピトープタグは、抗ヌクレオリン抗体のアミノ末端に配置することもでき、カルボキシル末端に配置することもできる。このようなエピトープタグ付けされた形態の抗ヌクレオリン抗体の存在は、該タグポリペプチドに対する抗体を用いて検出することができる。また、エピトープタグを施すことにより、抗タグ抗体または該エピトープタグに結合する別の種類のアフィニティーマトリックスを用いるアフィニティー精製を介して、抗ヌクレオリン抗体を容易に精製することが可能となる。当技術分野では、各種のタグポリペプチドならびにそれらの各々の抗体が周知である。本発明の抗ヌクレオリン抗体に融合させうるエピトープタグの非限定的な例を、表3に列挙する。例には、ポリヒスチジン(poly−his)タグ、またはポリヒスチジン−グリシン(poly−his−gly)タグ;インフルエンザウイルス血球凝集素(flu HA)タグ、ならびにその抗体である12CA5(Fieldら、1988年);c−mycタグ、ならびにそれに対する8F9抗体、3C7抗体、6E10抗体、G4抗体、B7抗体、および9E10抗体(Evanら、1985年);ならびに単純ヘルペスウイルス糖タンパク質D(gD)によるタグ、ならびにその抗体(Paborskyら、1990年)が含まれる。他のタグポリペプチドには、Flagペプチド(Hoppら、1988年);KT3エピトープペプチド(Martinら、1992年);α−チューブリンエピトープペプチド(Skinnerら、1991年);ならびにT7遺伝子10タンパク質によるペプチドタグ(Lutz−Freyermuthら、1990年)が含まれる。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を、ナノ粒子に連結する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を、ナノ粒子に連結する。一実施形態では、ヒトB細胞により生成させたヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を、ナノ粒子に連結する。細胞表面のヌクレオリンは、PEG化ポリリシンとDNAとからなるDNAナノ粒子に対する受容体として用いられることが報告されている(Chenら、2008年)。一実施形態では、抗体−ナノ粒子コンジュゲートが、非コンジュゲート抗体より迅速かつ広範に、その表面においてヌクレオリンを発現する細胞に侵入しうる。一実施形態では、細胞が、癌細胞、腫瘍細胞、ウイルス感染細胞、リンパ球、または活性化リンパ球である。
D.細胞系の寄託
1または複数のヌクレオリン(NCL)ポリペプチド(例えば、配列番号4またはその断片)に免疫特異的に結合する抗体を発現する細胞系は、2010年11月17日、American Type Culture Collection(10801、University Boulevard、Manassas、Va.20110−2209、U.S.A.)に原寄託物として寄託され、受託番号ATCC__、ATCC__、ATCC__、ATCC__、ATCC__、ATCC__、およびATCC__を与えられた。該寄託は、ブダペスト条約下でなされたものであり、本特許が交付されれば、37 C.F.R.1.808(b)において明記される要件を除き、寄託物質の一般公開可能性に対するすべての制約は取消不能な形で取り除かれるものとし、寄託の期限は37 C.F.R.1.806に準拠するものとする。
V.診断剤
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、ヒトにおける癌細胞の存在を決定する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、ヒトにおける癌細胞の存在を決定する。一実施形態では、ヒトB細胞により生成された単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、ヒトにおける癌細胞の存在を決定する。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、ヒト試料における癌細胞の存在を決定する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、ヒト試料における癌細胞の存在を決定する。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いてヒト試料における癌細胞の存在を決定する。用いられる、ヒト試料という用語は、細胞、組織、血漿、血清、全血液、痰、または唾液が含まれるがこれらに限定されない、被験体に由来する生物学的回収物を指す。一実施形態では、ヒト被験体試料に由来する検出結果を、対照試料に由来する検出結果と比較する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、被験体における癌細胞の存在を決定する。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、被験体における癌細胞の存在を決定する。一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を、ヒト癌細胞表面におけるヌクレオリンに結合させることにより決定を行う。「癌」および「癌性」という用語は、無制御の細胞増殖を特徴とすることが典型的な、哺乳動物における生理学的状態を指すかまたはこれについて述べる。癌の例には、急性リンパ芽球性白血病;骨髄性白血病;急性骨髄性白血病;慢性骨髄性白血病;副腎皮質癌;AIDS関連癌;AIDS関連リンパ腫;肛門癌;小児小脳星状細胞腫;小児大脳星状細胞腫;基底細胞癌;肝外胆管癌;膀胱癌;骨肉腫/悪性線維性組織球腫性骨癌;脳幹神経膠細胞腫;脳腫瘍;脳幹神経膠腫性脳腫瘍;小脳星状細胞腫性脳腫瘍;大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫性脳腫瘍;脳室上皮腫性脳腫瘍;髄芽腫性脳腫瘍;テント上原始神経外胚葉腫瘍性脳腫瘍;視経路視床下部神経膠腫性脳腫瘍;女性乳癌;男性乳癌;気管支腺癌/気管支カルチノイド;バーキットリンパ腫;カルチノイド腫瘍;中枢神経系リンパ腫;小脳星状細胞腫;大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫;子宮頚癌;慢性リンパ球性白血病;慢性骨髄性白血病;慢性骨髄増殖性障害;結腸癌;結腸直腸癌;皮膚T細胞リンパ腫;B細胞リンパ腫;子宮内膜癌;脳室上皮腫;食道癌;ユーイング肉腫族の腫瘍;頭蓋外胚細胞腫瘍;肝外胆管癌;眼内黒色腫性眼癌;網膜芽腫性眼癌;胆嚢癌;胃(Gastric(Stomach))癌;消化管カルチノイド癌;頭蓋外胚細胞腫瘍;卵巣胚細胞腫瘍;妊娠性絨毛腫瘍;神経膠腫;小児脳幹神経膠腫;小児大脳星状細胞腫性神経膠腫;小児視経路視床下部神経膠腫;毛様細胞白血病;頭頚部癌;成人(原発性)肝細胞(肝)癌;小児(原発性)肝細胞(肝)癌;ホジキンリンパ腫;妊娠期ホジキンリンパ腫;下咽頭癌;視床下部視経路神経膠腫;眼内黒色腫;膵島細胞癌(膵臓内分泌部癌);カポジ肉腫;腎(腎細胞)癌;腎癌;喉頭癌;急性リンパ芽球性白血病;急性骨髄性白血病;慢性リンパ球性白血病;慢性骨髄性白血病;口唇口腔癌;成人(原発性)肝癌;小児(原発性)肝癌;非小細胞肺癌;AIDS関連リンパ腫;バーキットリンパ腫;皮膚T細胞リンパ腫(菌状息肉腫およびセザリー症候群を参照されたい);ホジキンリンパ腫;妊娠期ホジキンリンパ腫;非ホジキンリンパ腫;妊娠期非ホジキンリンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;悪性線維性骨組織球腫/骨肉腫;髄芽腫;黒色腫;眼内(眼)黒色腫;メルケル細胞癌;成人悪性中皮腫;中皮腫;潜在性原発腫瘍を伴う転移性扁平細胞性頸部癌;多発性内分泌腫瘍症候群;多発性黒色腫/形質細胞腫瘍;菌状息肉腫;骨髄異形成症候群;骨髄異形成/骨髄増殖性疾患;慢性骨髄性白血病;成人急性骨髄性白血病;小児急性骨髄性白血病;多発性硬化症;慢性骨髄増殖性障害;鼻腔副鼻腔癌;鼻咽頭癌;神経芽腫;非ホジキンリンパ腫、妊娠期非ホジキンリンパ腫;口腔癌;口唇口腔癌;口腔咽頭癌;骨肉腫/悪性線維性骨組織球腫;卵巣癌;卵巣上皮癌;卵巣胚細胞腫瘍;卵巣低悪性度潜在性腫瘍;膵臓癌;膵島細胞性膵臓癌;副甲状腺癌;陰茎癌;褐色細胞腫;松果体芽腫およびテント上原始神経外胚葉腫瘍;下垂体腫瘍;形質細胞腫/多発性黒色腫;胸膜肺芽腫;妊娠期乳癌;妊娠期ホジキンリンパ腫;妊娠期非ホジキンリンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;前立腺癌;直腸癌;腎細胞(腎)癌;腎盂尿管移行上皮細胞癌;網膜芽腫;横紋筋肉腫;唾液腺癌;ユーイング肉腫族の腫瘍;カポジ肉腫;軟組織肉腫;子宮肉腫;セザリー症候群;皮膚癌(非黒色腫性皮膚癌);皮膚癌;皮膚癌(黒色腫);メルケル細胞性皮膚癌;小細胞肺癌;小腸癌;軟組織肉腫;扁平細胞癌(皮膚癌(非黒色腫性皮膚癌)を参照されたい);潜在性原発腫瘍を伴う転移性扁平細胞性頸部癌;胃(Gastric(Stomach))癌;テント上原子神経外胚葉腫瘍;皮膚T細胞リンパ腫(菌状息肉腫およびセザリー症候群を参照されたい);精巣癌;胸腺腫;胸腺腫および胸腺癌;甲状腺癌;腎盂尿管移行上皮細胞癌;妊娠性絨毛腫瘍;尿管腎盂移行上皮細胞癌;尿路癌;子宮内膜癌;子宮肉腫;膣癌;視経路視床下部神経膠腫;外陰癌;ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;およびウィルムス腫瘍が含まれるがこれらに限定されない。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、増殖性障害の存在を決定する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、増殖性障害の存在を決定する。一実施形態では、ヒトB細胞から生成させたヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、増殖性障害の存在を決定する。本明細書で用いられる「細胞増殖性障害」、「増殖性障害」、および「新生物性障害」とは、ある程度の異常な細胞増殖に随伴する障害を指す。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、ヌクレオリンが細胞表面または細胞質に発現される悪性疾患の存在を決定する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、ヌクレオリンが細胞表面または細胞質に発現される悪性疾患の存在を決定する。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いてヌクレオリンが細胞表面または細胞質に発現される悪性疾患の存在を決定する。本明細書で用いられる「悪性疾患」という用語は、増悪性疾患もしくは転移性疾患、または微小残存病変など、少量の腫瘍負荷を特徴とする疾患を指す。ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いてその存在を決定する悪性疾患の例には、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、急性リンパ球性白血病、および慢性骨髄性白血病)および癌(例えば、乳癌、肺癌、甲状腺癌、もしくは消化器癌、または黒色腫)が含まれるがこれらに限定されない。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、ヌクレオリンが細胞表面または細胞質に発現される非悪性細胞増殖性障害の存在を決定する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、ヌクレオリンが細胞表面または細胞質に発現される非悪性細胞増殖性障害の存在を決定する。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いてヌクレオリンが細胞表面または細胞質に発現される非悪性細胞増殖性障害の存在を決定する。例えば、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いてその存在を決定しうる非悪性細胞増殖性障害の非限定的な具体例には、疣、良性前立腺過形成、スキンタグ、および非悪性腫瘍が含まれるがこれらに限定されない。例えば、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、良性前立腺過形成または望ましくない生殖器疣を特徴づける望ましくない細胞を除去の標的とすることにより、このような状態などの細胞増殖性障害を決定することができる。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、ヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する血管新生性腫瘍細胞の存在を決定する。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、腫瘍の存在を決定する。本明細書で用いられる「腫瘍」とは、悪性であれ良性であれ、すべての新生物性細胞の増殖(growthおよびproliferation)、ならびにすべての前癌性細胞および前癌性組織ならびに癌性細胞および癌性組織を指す。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、ヒトヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する細胞の存在を、自己免疫疾患を有する被験体において決定する。一実施形態では単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、ヒトヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する細胞の存在を、自己免疫疾患を有する被験体において決定する。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いてヒトヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する細胞の存在を、自己免疫疾患を有する被験体において決定する。一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、ヒトヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する細胞がリンパ球中に存在することを決定する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、ヒトヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する細胞がリンパ球中に存在することを決定する。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いてヒトヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する細胞がリンパ球中に存在することを決定する。一実施形態では、リンパ球が、B細胞、T細胞、またはナチュラルキラー細胞を含む。一実施形態では、リンパ球が、CD4陽性細胞またはCD8陽性細胞を含む。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、ヒトヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する細胞が活性化リンパ球中またはメモリー細胞中に存在することを決定する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、ヒトヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する細胞が活性化リンパ球中またはメモリー細胞中に存在することを決定する。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いてヒトヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する細胞が活性化リンパ球中またはメモリー細胞中に存在することを決定する。一実施形態では、活性化リンパ球が、B細胞、T細胞、またはナチュラルキラー細胞を含む。
「自己免疫疾患または自己免疫障害」という用語は、それ自身の細胞、組織、および/または器官に対する被験体の免疫反応により引き起こされる細胞傷害、組織傷害、および/または器官傷害を特徴とする、被験体における状態を指す。「炎症性疾患」という用語は、炎症、好ましくは慢性炎症を特徴とする、被験体における状態を指すのに、「炎症性障害」という用語と互換的に用いられる。自己免疫障害は、炎症を随伴させる場合もあり、炎症を随伴させない場合もある。さらに、炎症は、自己免疫障害により引き起こされる場合もあり、自己免疫障害により引き起こされない場合もある。したがって、ある障害は、自己免疫障害および炎症性障害のいずれとしても特徴づけられる場合がある。ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いることにより診断されうる例示的な自己免疫疾患または自己免疫障害には、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性アジソン病、喘息、自己免疫性副腎疾患、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎および自己免疫性抗癌炎、自己免疫性血小板減少症、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー−皮膚炎、慢性疲労性免疫不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発性神経障害、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、CREST症候群、寒冷凝集素症、クローン病、円板状ループス、本態性混合型クリオグロブリン血症、疱疹状皮膚炎、糖尿病(例えば、1型)、糖尿病性網膜症、好酸球性筋膜炎、線維筋痛症−線維筋炎、糸球体腎炎、グレーブス病、ギラン−バレー症候群、橋本甲状腺炎、ヘノッホ−シェーンライン紫斑病、特発性肺線維症、特発性/自己免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA性神経障害、若年性関節炎、扁平苔癬、エリテマトーデス、メニエール病、混合型結合組織病、多発性硬化症、1型糖尿病または免疫媒介性糖尿病、重症筋無力症、天疱瘡関連障害(例えば、尋常性天疱瘡)、骨髄異形成症候群、悪性貧血、結節性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性自己免疫性症候群、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー現象、ライター症候群、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、全身性エリテマトーデス(SLE)、スイート症候群、スティル病、エリテマトーデス、高安動脈炎、側頭部動脈炎/巨細胞動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、血管炎、尋常性白斑、およびウェゲナー肉芽腫症である。炎症性障害の例には、喘息、脳炎、炎症性腸疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アレルギー性障害、敗血症性ショック、肺線維症、未分化型脊椎関節症、未分化型関節症、関節炎、炎症性骨溶解、移植片対宿主病、蕁麻疹、またはフォークト−小柳−原田症候群、慢性炎症性肺炎、ならびに慢性ウイルス感染または慢性細菌感染から生じる慢性炎症が含まれるがこれらに限定されない。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、ヒトヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する細胞がウイルス感染細胞中に存在することを決定する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、ヒトヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する細胞がウイルス感染細胞中に存在することを決定する。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いて、ヒトヌクレオリンをその表面またはその細胞質に発現する細胞がウイルス感染細胞中に存在することを決定する。ヌクレオリンは、ウイルス感染細胞の細胞表面で発現する(Hovanessianら、2006年;Boseら、2004年;Izumiら、2001年)。細胞に感染しうるウイルスの例には、Retroviridae科(例えば、HIV−1ウイルス(また、HTLV−IIIウイルス、LAVウイルス、もしくはHTLV−III/LAVウイルス、またはHIV−IIIウイルスとしても言及される);ならびにHIV−LPウイルスなどの他の単離ウイルスなど、ヒト免疫不全ウイルス);Picornaviridae科(例えば、ポリオウイルス、A型肝炎ウイルス;エンテロウイルス、ヒトコクサッキーウイルス、ライノウイルス、エコーウイルス);Calciviridae科(例えば、胃腸炎を引き起こすウイルス株);Togaviridae科(例えば、ウマ脳炎ウイルス、風疹ウイルス);Flaviridae科(例えば、デング熱ウイルス、脳炎ウイルス、黄熱ウイルス);Coronaviridae(Coronoviridae)科(例えば、コロナウイルス);Rhabdoviradae(例えば、水疱性口内炎ウイルス、狂犬病ウイルス);Filoviridae科(例えば、エボラウイルス);Paramyxoviridae科(例えば、パラインフルエンザウイルス、ムンプスウイルス、麻疹ウイルス、RS(respiratory syncytial)ウイルス);Orthomyxoviridae科(例えば、インフルエンザウイルス);Bungaviridae科(例えば、ハンターンウイルス、ブンガウイルス、フレボウイルス、およびナイロウイルス);Arenaviridae(Arena viridae)科(出血性発熱ウイルス);Reoviridae科(例えば、レオウイルス、オルビウイルス、およびロタウイルス);Bimaviridae科;Hepadnaviridae科(B型肝炎ウイルス);Parvoviridae(Parvovirida)科(パルボウイルス);Papovaviridae科(パピローマウイルス、ポリオーマウイルス);Adenoviridae科(大半のアデノウイルス);Herpesviridae科(単純ヘルペスウイルス(HSV)1および2、水痘帯状疱疹ウイルス、サイトメガロウイルス(CMV)、ヘルペスウイルス);ラウス肉腫ウイルス(RSV)、トリ白血病ウイルス(ALV)、およびトリ骨芽球症ウイルス(AMV);ならびにC型哺乳動物レトロウイルスB群(ネコ白血病ウイルス(FeLV)、テナガザル白血病ウイルス(GALV)、脾臓壊死ウイルス(SNV)、細膜内皮症ウイルス(RV)、およびサル肉腫ウイルス(SSV));マソン−ファイザーサルウイルス(MPMV)および1型サルレトロウイルス(SRV−1)を含めたD型レトロウイルス;レンチウイルスのサブグループ、T細胞白血病ウイルス、および泡沫状ウイルスを含めたコンプレックスレトロウイルス;HIV−1、HIV−2、SIV、ビスナウイルス、ネコ免疫不全ウイルス(FIV)、およびウマ感染性貧血症ウイルス(EIAV)を含めたレンチウイルス;サルT細胞白血病ウイルス(STLV)、およびウシ白血病ウイルス(BLV);ヒト泡沫状ウイルス(HFV)、サル泡沫状ウイルス(SFV)、およびウシ泡沫状ウイルス(BFV)を含めた泡沫状ウイルス;Poxviridae(Poxyiridae)科(痘瘡ウイルス、牛痘ウイルス、ポックスウイルス);ならびにIridoviridae科(例えば、アフリカブタ熱ウイルス);ならびに分類不明ウイルス(例えば、海綿状脳症の病原ウイルス、デルタ肝炎の病原ウイルス(B型肝炎ウイルスの欠陥サテライトウイルスであると考えられている)、非A型、非B型肝炎の病原ウイルス(クラス1=内部感染型ウイルス;クラス2=非経口感染型ウイルス(すなわち、C型肝炎ウイルス));ノーウォークウイルスならびに類縁のウイルス;ならびにアストロウイルスが含まれるがこれらに限定されない。細胞に感染しうる他の病原体の例には、Mycobacterium属(Mycobacterium tuberculosis、M. bovis、M. avium−intracellulare、M. leprae)、Pneumococcus属、Streptococcus属、Staphylcococcus属、Diphtheria属、Listeria属、Erysipelothrix属、炭素菌、破傷風菌、Clostridium属、混合型嫌気性細菌、Neisseria属、Salmonella属、Shigella属、Hemophilus属、Escherichia coli、Klebsiella属、Enterobacter属、Serratia属、Pseudomonas属、Bordatella属、Francisella tularensis、Yersinia属、Vibrio cholerae、Bartonella属、Legionella属、Spirochaetes属(Treponema属、Leptospira属、Borrelia属)、真菌、Actinomyces属、Rickettsia属、Mycoplasma属、Chlamydia属、原虫(Entamoeba属、Plasmodium属、Leishmania属、Trypanosoma属、Toxoplasma属、Pneumocystis属、Babasia属、Giardia属、Cryptosporidium属、Trichomonas属を含めた)、蠕虫(Trichinella属、Wucheraria属、Onchocerca属、Schistosoma属、線虫、条虫、吸虫)、ならびにウイルス性肺炎の病原ウイルスが含まれるがこれらに限定されない。米国特許公開第2007/0066554号において開示されている抗原など、本発明の組成物の標的となりうるさらなる抗原の例が公知である。別の実施形態では、コンジュゲートが、本明細書で説明される抗原または細胞の構成要素を含みうるが、これは、標的化部分ならびに免疫刺激性核酸分子に加えて含まれるものである。
一実施形態では、抗ヌクレオリン抗体を用いる治療適用および/または診断適用において、検出可能な標識を用いる。「検出可能な標識」とは、結合した抗体の検出を可能とする化合物および/または元素である。当技術分野では、それらを抗体に結合させる方法と同様、多くの適切な造影剤が公知である(例えば、各々が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,021,236号;同第4,938,948号;および同第4,472,509号を参照されたい)。用いられる造影部分は、常磁性イオン;放射性同位元素;蛍光色素;NMRにより検出可能な物質;X線による造影剤でありうる。他の薬剤には、酵素、ハプテン、蛍光標識、リン光分子、化学発光分子、発色団、光親和性分子、有色粒子、またはビオチンなどのリガンドが含まれる。
一態様では、検出可能な標識が、常磁性イオンを含む。常磁性イオンの例には、クロム(III)、マンガン(II)、鉄(III)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(II)、ネオジミウム(III)、サマリウム(III)、イッテルビウム(III)、ガドリニウム(III)、バナジウム(II)、テルビウム(III)、ジスプロシウム(III)、ホルミウム(III)および/またはエルビウム(III)、が含まれるがこれらに限定されず、ガドリニウムが特に好ましい。X線による造影など、他の文脈で有用なイオンには、ランタン(III)、金(III)、鉛(II)、およびビスマス(III)が含まれるがこれらに限定されない。一態様では、検出可能な標識が、放射性同位元素を含む。放射性同位元素の例には、124アンチモン、125アンチモン、74ヒ素、211アスタチン、103バリウム、140バリウム、7ベリリウム、206ビスマス、207ビスマス、109カドミウム、115カドミウム、45カルシウム、14炭素、139セリウム、141セリウム、144セリウム、137セシウム、51クロム、36塩素、56コバルト、57コバルト、58コバルト、60コバルト、67銅、169エルビウム、152ユーロピウム(152eurpium)、67ガリウム、153ガドリニウム、195金、199金、175ハフニウム、175+181ハフニウム、181ハフニウム、3水素、123ヨウ素、125ヨウ素、131ヨウ素、111インジウム、192イリジウム、55鉄、59鉄、85クリプトン、210鉛、177ルテチウム、54マンガン、197水銀、203水銀、99モルビデン、147ネオジミウム(147neodynium)、237ネプツニウム、63ニッケル、95ニオビウム、185+191オスミウム、103パラジウム、32リン、184白金、143プラセオジミウム、147プロメチウム、233プロトアクチニウム、226ラジウム、186レニウム(rhenium186)、188レニウム、86ルビジウム、130ルテニウム、106ルテニウム、44スカンジウム、46スカンジウム、45セレニウム、75セレニウム、110m銀、111銀、22ナトリウム、85ストロンチウム、89ストロンチウム、90ストロンチウム、35硫黄、182タンタル、99mテクネチウム(99mtechnicium)、125mテルリウム、132テルリウム、160テルビウム、204タリウム、228トリウム、232トリウム、170ツリウム(170thullium)、113スズ、44チタン、185タングステン、48バナジウム、49バナジウム、88イットリウム、90イットリウム、91イットリウム、169イッテルビウム、65亜鉛、および95ジルコニウムが含まれるがこれらに限定されない。
一実施形態では、それらが低エネルギーであり、長期間にわたる検出に適するために、125ヨウ素、99mテクネチウム(technicium99m)、および/または111インジウム(indium111)を用いる。当技術分野において周知の方法により、本発明の放射性標識モノクローナル抗体を生成することができる。例えば、ヨウ化ナトリウムおよび/またはヨウ化カリウムと、次亜塩素酸ナトリウムなどの化学的酸化剤またはラクトペルオキシダーゼなどの酵素的酸化剤とを接触させることにより、モノクローナル抗体をヨウ素化することができる。本発明によるモノクローナル抗体は、リガンド交換工程を介して、例えば、第一スズ溶液で過テクネチウム酸を還元し、該還元されたテクネチウムをSephadexカラムへとキレート化し、かつ、抗体をこのカラムへと適用することにより、99mテクネチウム(technetium99m)で標識することができる。代替的に、例えば、過テクネチウム酸、SNCl2などの還元剤、フタル酸ナトリウム−カリウム溶液、ならびに抗体をインキュベートすることにより、直接的な標識化法を用いることもできる。金属イオンとして存在する放射性同位元素を抗体へと結合させるのに用いられることが多い中間官能基は、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)またはエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)である。
一実施形態では、検出可能な標識が、蛍光標識を含む。蛍光標識の例には、Alexa 350、Alexa 430、AMCA、BODIPY 630/650、BODIPY 650/665、BODIPY−FL、BODIPY−R6G、BODIPY−TMR、BODIPY−TRX、Cascade Blue、Cy3、Cy5、6−FAM、イソシアン酸フルオレセイン、HEX、6−JOE、Oregon Green 488、Oregon Green 500、Oregon Green 514、Pacific Blue、REG、Rhodamine Green、Rhodamine Red、Renographin、ROX、TAMRA、TET、テトラメチルローダミン、および/またはTexas Redが含まれるがこれらに限定されない。
本発明で意図される別の種類の抗体コンジュゲートは、主にin vitroにおける使用が意図される抗体コンジュゲートであり、この場合は、抗体を、二次的結合リガンドならびに/または発色性基質と接触すると有色生成物を生成させる酵素(酵素タグ)に連結する。適切な酵素には、ウレアーゼ、アルカリホスファターゼ、(西洋ワサビ)水素ペルオキシダーゼ、またはグルコースオキシダーゼが含まれるがこれらに限定されない。具体的な二次的結合リガンドは、ビオチンおよび/またはアビジン、ならびにストレプトアビジン化合物である。このような標識の使用は、当業者に周知であり、例えば、各々が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第3,817,837号;同第3,850,752号;同第3,939,350号;同第3,996,345号;同第4,277,437号;同第4,275,149号;および同第4,366,241号において説明されている。
分子を抗体へと部位特異的に結合させるさらに別の方法は、抗体の、ハプテンベースのアフィニティー標識との反応を含む。本質的に述べると、ハプテンベースのアフィニティー標識は、抗原結合部位内のアミノ酸と反応し、これによりこの部位を破壊し、特異的な抗原反応を遮断する。しかし、抗体コンジュゲートによる抗原結合の喪失を結果としてもたらすので、これは有利となりえない。
また、アジド基を含有する分子を用いて、低強度の紫外光により生成させた反応性のニトレン中間体を介してタンパク質との共有結合を形成することもできる(PotterおよびHaley、1983年)。特に、プリンヌクレオチドの2−アジド類似体および8−アジド類似体が、粗細胞抽出物中のヌクレオチド結合タンパク質を同定するための部位指向型光プローブとして用いられている(OwensおよびHaley、1987年;Athertonら、1985年)。該2−アジドヌクレオチドおよび8−アジドヌクレオチドはまた、精製タンパク質のヌクレオチド結合ドメインをマップするのにも用いられており(Khatoonら、1989年;Kingら、1989年;Dholakiaら、1989年)、かつ、抗体結合剤として用いることもできる。
当技術分野では、抗体を、そのコンジュゲート部分へと結合させるかまたはコンジュゲートする複数の方法が公知である。一部の結合法は、例えば、抗体に結合させるジエチレントリアミンペンタ酢酸無水物(DTPA);エチレントリアミンテトラ酢酸;N−クロロ−p−トルエンスルホンアミド;および/またはテトラクロロ−3α−6α−ジフェニルグリコウリル−3などの有機キレート化剤を使用する金属キレート複合体の使用を伴う(米国特許第4,472,509号および同第4,938,948号)。また、モノクローナル抗体を、グルタルアルデヒドまたは過ヨウ素酸などの結合剤の存在下で、酵素と反応させることもできる。これらの結合剤の存在下において、またはイソチオシアン酸と反応させることにより、フルオレセインマーカーとのコンジュゲートを調製する。米国特許第4,938,948号では、モノクローナル抗体と、メチル−p−ヒドロキシベンジミデートまたはN−スクシンイミジル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのリンカーを用いて該抗体へと結合させた検出可能な造影部分とを用いて、乳癌の造影が達成されている。
他の実施形態では、抗体結合部位を変化させない反応条件を用いて、免疫グロブリンのFc領域内にスルフヒドリル基を選択的に導入することにより、免疫グロブリンを誘導体化することが意図される。この方法により生成される抗体コンジュゲートは、寿命、特異性、および感受性の改善を呈示することが開示されている(参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,196,066号)。文献ではまた、Fc領域内の炭水化物残基へとコンジュゲートされるレポーター分子またはエフェクター分子の部位特異的な結合も開示されている(O’Shannessyら、1987年)。この手法は、現在臨床評価されている、診断的および治療的に有望な抗体を生成することが報告されている。
一実施形態では、本発明が、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、診断結果に由来するデータを送信する方法を提供する。診断アッセイを用いて、癌または自己免疫障害を検出することができる。データ送信の例は、本明細書で説明される方法およびアッセイのうちのいずれかによる結果を、インターネットへと開示することでありうる。一実施形態では、生物学的試料または被験体に対してヒト抗ヌクレオリン抗体を用いる診断方法に由来する結果を収集し、ファクシミリ、電子メール、電話、またはインターネットなどの地球規模の通信ネットワークなどによるデジタル手段を介して情報を送信する。例えば、それへの加入式アクセスもしくは限定アクセス/セキュリティーアクセスなどによるウェブサイトへの投稿を介して、かつ/または電子メールを介して、かつ/または電話、IR、ラジオ、テレビ、もしくは他の周波数信号を介して、かつ/またはケーブルにわたる電子信号を介して、かつ/または衛星による送信を介して、かつ/またはディスク、コンパクトディスク(CD)、コンピュータ、ハードディスクドライブ、もしくは電子形態内に情報を含有する他の装置を介して、かつ/または情報の書面形態の送付、例えば、ファクシミリの送信などを介してデータを送信することができる。したがって、本発明は、使用者が、本発明による方法を実施し、それに由来する情報を、例えば、1または複数の関係者に送信し、次いで、これらの関係者が、該データまたは情報のうちの一部または全部を、例えば、治療剤などの製品の製造、アッセイ、および診断検査などでさらに使用することを包含する。本発明は、ディスク、CD、コンピュータ、あるいは本発明の方法および/または本発明の方法の使用に由来する情報を含有するデータまたは情報を保存または受信もしくは送信するための他の装置または手段を包含する。したがって、本発明は、情報を送信する方法であって、本明細書で論じられる方法を実施するステップと、その結果を送信するステップとを含む方法を包含する。
一態様では、本発明が、取引業務を行う方法であって、本明細書の方法の一部または全部を実施するかまたは用いるステップと、代償、例えば、手数料と引き換えであると有利である、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いる診断アッセイの結果を通信または送信または公表するステップとを含む方法を提供する。情報を通信、送信、または公表するステップは、電子的手段を介する、例えば、インターネットもしくは電子メールを介する、または本明細書で論じられる他の任意の送信手段を介することが有利である。つまり、本発明は、取引業務を行う方法を包括する。
例えば、第1の関係者である「クライアント」は、例えば、本明細書で言及される送信手段のうちのいずれかを介して、第2の関係者である「ベンダー」の情報(本発明の方法およびアッセイの結果についての、既に作成された情報または特別に注文された情報)を要望する、例えば、インターネット(例えば、ウェブサイトへと要望を入力する)を介して、または電子メールを介してなど、電子的手段を介して、情報を要望することができる。ベンダーは、例えば、インターネット(例えば、セキュリティーアクセス、または加入式アクセス、または限定アクセスによるウェブサイト)などの電子的手段を介することが有利である、本明細書で言及される送信手段のうちのいずれかを介して、該情報を送信することができる。該情報は、要望に応じて本明細書の方法のうちの一部または全部を実施するかまたは本明細書の方法を用いることに由来する場合もあり、本明細書の方法のうちの一部または全部を実施し、かつ、本明細書の方法のうちの一部または全部を実施するかまたは本明細書のアルゴリズムを用いることに由来する情報ライブラリーを生成させることに由来する場合もある。次いで、クライアントに該ライブラリーへのアクセスを許可するか、または要望に応じるデータをライブラリーから選択することにより、要望を満たすことができる。
したがって、本発明はまた、本発明を実施するかまたは用いることに由来する情報を、例えば、電子形態(上記で論じられた送信形態など)で収集することをさらに包括する。
例えば、クライアントの病院では、癌などの疾患の存在を決定する必要が生じる場合がある。本発明の方法に熟達したベンダーは、該病院からの連絡を受け、本明細書で説明される方法、または本発明により意図される他の任意の方法のうちのいずれかを用いて、被験体に由来する試料を迅速に検査またはスクリーニングすることができる。該スクリーニングの結果は、手数料と引き換えに、クライアントの病院へと返信されうる。
VI.MAbの治療的使用
A.ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を提供し、これを用いて癌細胞を阻害するかまたは死滅させることができる。別の実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いて癌細胞を阻害するかまたは死滅させることができる。別の実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いて癌細胞を阻害するかまたは死滅させることができる。一実施形態では、癌細胞が、その表面またはその細胞質においてヒトヌクレオリンを発現する。ヒト抗ヌクレオリン抗体により阻害するかまたは死滅させうる癌細胞の例には、急性リンパ芽球性白血病;骨髄性白血病;急性骨髄性白血病;慢性骨髄性白血病;副腎皮質癌;AIDS関連癌;AIDS関連リンパ腫;肛門癌;小児小脳星状細胞腫;小児大脳星状細胞腫;基底細胞癌;肝外胆管癌;膀胱癌;骨肉腫/悪性線維性組織球腫性骨癌;脳幹神経膠細胞腫;脳腫瘍;脳幹神経膠腫性脳腫瘍;小脳星状細胞腫性脳腫瘍;大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫性脳腫瘍;脳室上皮腫性脳腫瘍;髄芽腫性脳腫瘍;テント上原始神経外胚葉腫瘍性脳腫瘍;視経路視床下部神経膠腫性脳腫瘍;女性乳癌;男性乳癌;気管支腺癌/気管支カルチノイド;バーキットリンパ腫;カルチノイド腫瘍;中枢神経系リンパ腫;小脳星状細胞腫;大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫;子宮頚癌;慢性リンパ球性白血病;慢性骨髄性白血病;慢性骨髄増殖性障害;骨髄異形成症候群;結腸癌;結腸直腸癌;皮膚T細胞リンパ腫;B細胞リンパ腫;子宮内膜癌;脳室上皮腫;食道癌;ユーイング肉腫族の腫瘍;頭蓋外胚細胞腫瘍;肝外胆管癌;眼内黒色腫性眼癌;網膜芽腫性眼癌;胆嚢癌;胃(Gastric(Stomach))癌;消化管カルチノイド癌;頭蓋外胚細胞腫瘍;卵巣胚細胞腫瘍;妊娠性絨毛腫瘍;神経膠腫;小児脳幹神経膠腫;小児大脳星状細胞腫性神経膠腫;小児視経路視床下部神経膠腫;毛様細胞白血病;頭頚部癌;成人(原発性)肝細胞(肝)癌;小児(原発性)肝細胞(肝)癌;ホジキンリンパ腫;妊娠期ホジキンリンパ腫;下咽頭癌;視床下部視経路神経膠腫;眼内黒色腫;膵島細胞癌(膵臓内分泌部癌);カポジ肉腫;腎(腎細胞)癌;腎癌;喉頭癌;急性リンパ芽球性白血病;急性骨髄性白血病;慢性リンパ球性白血病;慢性骨髄性白血病;口唇口腔癌;成人(原発性)肝癌;小児(原発性)肝癌;非小細胞肺癌;AIDS関連リンパ腫;バーキットリンパ腫;皮膚T細胞リンパ腫(菌状息肉腫およびセザリー症候群を参照されたい);ホジキンリンパ腫;妊娠期ホジキンリンパ腫;非ホジキンリンパ腫;妊娠期非ホジキンリンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;悪性線維性骨組織球腫/骨肉腫;髄芽腫;黒色腫;眼内(眼)黒色腫;メルケル細胞癌;成人悪性中皮腫;中皮腫;潜在性原発腫瘍を伴う転移性扁平細胞性頸部癌;多発性内分泌腫瘍症候群;多発性黒色腫/形質細胞腫瘍;菌状息肉腫;骨髄異形成症候群;骨髄異形成/骨髄増殖性疾患;慢性骨髄性白血病;成人急性骨髄性白血病;小児急性骨髄性白血病;多発性硬化症;慢性骨髄増殖性障害;鼻腔副鼻腔癌;鼻咽頭癌;神経芽腫;非ホジキンリンパ腫、妊娠期非ホジキンリンパ腫;口腔癌;口唇口腔癌;口腔咽頭癌;骨肉腫/悪性線維性骨組織球腫;卵巣癌;卵巣上皮癌;卵巣胚細胞腫瘍;卵巣低悪性度潜在性腫瘍;膵臓癌;膵島細胞性膵臓癌;副甲状腺癌;陰茎癌;褐色細胞腫;松果体芽腫およびテント上原始神経外胚葉腫瘍;下垂体腫瘍;形質細胞腫/多発性黒色腫;胸膜肺芽腫;妊娠期乳癌;妊娠期ホジキンリンパ腫;妊娠期非ホジキンリンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;前立腺癌;直腸癌;腎細胞(腎)癌;腎盂尿管移行上皮細胞癌;網膜芽腫;横紋筋肉腫;唾液腺癌;ユーイング肉腫族の腫瘍;カポジ肉腫;軟組織肉腫;子宮肉腫;セザリー症候群;皮膚癌(非黒色腫性皮膚癌);皮膚癌;皮膚癌(黒色腫);メルケル細胞性皮膚癌;小細胞肺癌;小腸癌;軟組織肉腫;扁平細胞癌(皮膚癌(非黒色腫性皮膚癌)を参照されたい);潜在性原発腫瘍を伴う転移性扁平細胞性頸部癌;胃(Gastric(Stomach))癌;テント上原子神経外胚葉腫瘍;皮膚T細胞リンパ腫(菌状息肉腫およびセザリー症候群を参照されたい);精巣癌;胸腺腫;胸腺腫および胸腺癌;甲状腺癌;腎盂尿管移行上皮細胞癌;妊娠性絨毛腫瘍;尿管腎盂移行上皮細胞癌;尿路癌;子宮内膜癌;子宮肉腫;膣癌;視経路視床下部神経膠腫;外陰癌;ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;およびウィルムス腫瘍が含まれるがこれらに限定されない。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、対象試料中の癌細胞の細胞生存率を、ヒト抗ヌクレオリン抗体に曝露されていない細胞と比較して、30〜80%低減する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、対象試料中の癌細胞の細胞生存率を、ヒト抗ヌクレオリン抗体に曝露されていない細胞と比較して、30〜80%低減する。一実施形態では、ヒトB細胞から生成された単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いて、対象試料中の癌細胞の細胞生存率を、ヒト抗ヌクレオリン抗体に曝露されていない細胞と比較して、30〜80%低減する。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、被験体における癌細胞の細胞生存率を、ヒト抗ヌクレオリン抗体に曝露されていない細胞と比較して、30〜80%低減する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、被験体における癌細胞の細胞生存率を、ヒト抗ヌクレオリン抗体に曝露されていない細胞と比較して、30〜80%低減する。一実施形態では、ヒトB細胞から生成された単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いて、被験体における癌細胞の細胞生存率を、ヒト抗ヌクレオリン抗体に曝露されていない細胞と比較して、30〜80%低減する。
一実施形態では、1または複数の癌形態を有するヒト被験体に、ヒト抗ヌクレオリン抗体を投与する。一実施形態では、1または複数の癌形態を有するヒト被験体に、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を投与する。一実施形態では、癌の形態のうちの少なくとも1つを、ヒト抗ヌクレオリン抗体により阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、癌が他の癌治療に対して耐性であるヒト被験体に、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を投与する。一実施形態では、ヒトB細胞から生成された単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、癌が他の癌治療に対して耐性であるヒト被験体にこれを投与する。例えば、癌は、放射線療法、化学療法、または生物学的療法に対して耐性でありうる。一実施形態では、ヒト被験体の免疫系が、単離非ヒト抗ヌクレオリン抗体に対するより、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体に対してより忍容性である。別の実施形態では、ヒト被験体の免疫系が、単離ヒト化抗ヌクレオリン抗体に対するより、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体に対してより忍容性である。別の実施形態では、ヒト被験体の免疫系が、単離キメラ抗ヌクレオリン抗体に対するより、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体に対してより忍容性である。
一実施形態では、アジュバント療法の一部としてヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、アジュバント療法の一部として単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリン抗体を提供し、これをアジュバント療法の一部として用いる。アジュバント療法には、化学療法、放射線療法、ホルモン療法、標的化療法、または生物学的療法が含まれうる。本明細書で用いられるアジュバント療法とは、一次治療の後で施され、癌が再発する危険性を低下させる治療を指す。
一実施形態では、アジュバント療法と組み合わせてヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、アジュバント療法と組み合わせて単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を、アジュバント療法の一部として提供する。アジュバント療法には、化学療法、放射線療法、ホルモン療法、標的化療法、または生物学的療法が含まれうる。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、ヌクレオリンが細胞表面または細胞質に発現される非悪性細胞増殖性障害の細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、ヌクレオリンが細胞表面または細胞質に発現される非悪性細胞増殖性障害の細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を、ヒトB細胞により発現させる。例えば、抗ヌクレオリン抗体により治療または阻害されうる非悪性細胞増殖性障害の非限定的な具体例には、疣、良性前立腺過形成、スキンタグ、および非悪性腫瘍が含まれるがこれらに限定されない。例えば、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、良性前立腺過形成または望ましくない生殖器疣を特徴づける望ましくない細胞を除去の標的とすることにより、このような状態などの細胞増殖性障害を決定することができる。内皮細胞の細胞表面におけるヌクレオリンの発現は、腫瘍による血管新生に固有のマーカーであることが示されている(Christianら、2003年)。一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、被験体における、血管新生性腫瘍を含む細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、被験体における、血管新生性腫瘍を含む細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、ヒトB細胞により発現させた、被験体における、血管新生性腫瘍を含む細胞を阻害するかまたは死滅させることができる単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供する。本明細書で用いられる血管新生性腫瘍とは、癌性増殖部位に侵入し、栄養分および酸素を供給し、老廃物を除去する、血管ネットワークの増殖を伴う腫瘍細胞である。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、被験体における、腫瘍による低酸素状態下にある腫瘍細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、被験体における、腫瘍による低酸素状態下にある腫瘍細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いて被験体における、腫瘍による低酸素状態下にある腫瘍細胞を阻害するかまたは死滅させる。腫瘍による低酸素状態は、腫瘍細胞が酸素を奪われている状況において生じる。腫瘍による低酸素状態は、腫瘍組織内で生じる高度の細胞増殖であって、細胞密度を高度化させ、これにより、局所的な酸素供給の負荷を課する細胞増殖の結果である可能性がある。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、被験体における、ヒトヌクレオリンをその表面に発現するリンパ球を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、被験体における、ヒトヌクレオリンをその表面に発現するリンパ球を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いて、被験体における、ヒトヌクレオリンをその表面に発現するリンパ球を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、リンパ球が、B細胞、T細胞、またはナチュラルキラー細胞を含む。一実施形態では、リンパ球が、CD4陽性細胞またはCD8陽性細胞を含む。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、被験体における、ヒトヌクレオリンをその表面に発現する活性化リンパ球またはメモリー細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、被験体における、ヒトヌクレオリンをその表面に発現する活性化リンパ球またはメモリー細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いて、被験体における、ヒトヌクレオリンをその表面に発現する活性化リンパ球またはメモリー細胞を阻害するかまたは死滅させる。さらなる実施形態では、活性化リンパ球が、活性化B細胞、T細胞、またはナチュラルキラー細胞を含む。一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、自己免疫障害を有する被験体における細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、自己免疫障害を有する被験体における細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いて、自己免疫障害を有する被験体における細胞を阻害するかまたは死滅させる。
一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、自己免疫障害を有する被験体における細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、自己免疫障害を有する被験体における細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、ヒトB細胞により発現させた、自己免疫障害を有する被験体における細胞を阻害するかまたは死滅させることができる単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供する。CD40およびCD40リガンドは、T細胞依存性B細胞応答、ならびに効率的なT細胞のプライミングを媒介し、ヌクレオリンは、CD40リガンドと相互作用することが示されている(Geahlenら、1984年)。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、自己免疫障害を有する被験体における、活性化CD40受容体を特徴とする細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、細胞が、その表面またはその細胞質において、ヒトヌクレオリンを発現する。一実施形態では、細胞がリンパ球である。一実施形態では、リンパ球が、B細胞またはT細胞である。一実施形態では、リンパ球が活性化されている。ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて診断されうる例示的な自己免疫疾患または自己免疫障害には、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性アジソン病、喘息、自己免疫性副腎疾患、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎および自己免疫性抗癌炎、自己免疫性血小板減少症、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー−皮膚炎、慢性疲労性免疫不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発性神経障害、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、CREST症候群、寒冷凝集素症、クローン病、円板状ループス、本態性混合型クリオグロブリン血症、疱疹状皮膚炎、1型糖尿病、糖尿病性網膜症、好酸球性筋膜炎、線維筋痛症−線維筋炎、糸球体腎炎、グレーブス病、ギラン−バレー症候群、橋本甲状腺炎、ヘノッホ−シェーンライン紫斑病、特発性肺線維症、特発性/自己免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA性神経障害、若年性関節炎、扁平苔癬、エリテマトーデス、メニエール病、混合型結合組織病、多発性硬化症、1型糖尿病または免疫媒介性糖尿病、重症筋無力症、天疱瘡関連障害(例えば、尋常性天疱瘡)、悪性貧血、結節性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性自己免疫性症候群、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー現象、ライター症候群、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、全身性エリテマトーデス(SLE)、スイート症候群、スティル病、エリテマトーデス、高安動脈炎、側頭部動脈炎/巨細胞動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、血管炎、尋常性白斑、およびウェゲナー肉芽腫症である。炎症性障害の例には、喘息、脳炎、炎症性腸疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アレルギー性障害、敗血症性ショック、肺線維症、未分化型脊椎関節症、未分化型関節症、関節炎、炎症性骨溶解、移植片対宿主病、蕁麻疹、またはフォークト−小柳−原田症候群、慢性炎症性肺炎、ならびに慢性ウイルス感染または慢性細菌感染から生じる慢性炎症が含まれるがこれらに限定されない。
別の実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、被験体における、ウイルスに感染した細胞を阻害するかまたは死滅させる。別の実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、被験体における、ウイルスに感染した細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、ヒトB細胞により発現させた、被験体における、ウイルスに感染した細胞を阻害するかまたは死滅させうる単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供する。細胞に感染しうるウイルスの例には、Retroviridae科(例えば、HIV−1ウイルス(また、HTLV−IIIウイルス、LAVウイルス、もしくはHTLV−III/LAVウイルス、またはHIV−IIIウイルスとしても言及される);ならびにHIV−LPウイルスなどの他の単離ウイルスなど、ヒト免疫不全ウイルス);Picornaviridae科(例えば、ポリオウイルス、A型肝炎ウイルス;エンテロウイルス、ヒトコクサッキーウイルス、ライノウイルス、エコーウイルス);Calciviridae科(例えば、胃腸炎を引き起こすウイルス株);Togaviridae科(例えば、ウマ脳炎ウイルス、風疹ウイルス);Flaviridae科(例えば、デング熱ウイルス、脳炎ウイルス、黄熱ウイルス);Coronaviridae(Coronoviridae)科(例えば、コロナウイルス);Rhabdoviradae(例えば、水疱性口内炎ウイルス、狂犬病ウイルス);Filoviridae科(例えば、エボラウイルス);Paramyxoviridae科(例えば、パラインフルエンザウイルス、ムンプスウイルス、麻疹ウイルス、RS(respiratory syncytial)ウイルス);Orthomyxoviridae科(例えば、インフルエンザウイルス);Bungaviridae科(例えば、ハンターンウイルス、ブンガウイルス、フレボウイルス、およびナイロウイルス);Arenaviridae(Arena viridae)科(出血性発熱ウイルス);Reoviridae科(例えば、レオウイルス、オルビウイルス、およびロタウイルス);Bimaviridae科;Hepadnaviridae科(B型肝炎ウイルス);Parvoviridae(Parvovirida)科(パルボウイルス);Papovaviridae科(パピローマウイルス、ポリオーマウイルス);Adenoviridae科(大半のアデノウイルス);Herpesviridae科(単純ヘルペスウイルス(HSV)1および2、水痘帯状疱疹ウイルス、サイトメガロウイルス(CMV)、ヘルペスウイルス);ラウス肉腫ウイルス(RSV)、トリ白血病ウイルス(ALV)、およびトリ骨芽球症ウイルス(AMV);ならびにC型哺乳動物レトロウイルスB群(ネコ白血病ウイルス(FeLV)、テナガザル白血病ウイルス(GALV)、脾臓壊死ウイルス(SNV)、細膜内皮症ウイルス(RV)、およびサル肉腫ウイルス(SSV));マソン−ファイザーサルウイルス(MPMV)および1型サルレトロウイルス(SRV−1)を含めたD型レトロウイルス;レンチウイルスのサブグループ、T細胞白血病ウイルス、および泡沫状ウイルスを含めたコンプレックスレトロウイルス;HIV−1、HIV−2、SIV、ビスナウイルス、ネコ免疫不全ウイルス(FIV)、およびウマ感染性貧血症ウイルス(EIAV)を含めたレンチウイルス;サルT細胞白血病ウイルス(STLV)、およびウシ白血病ウイルス(BLV);ヒト泡沫状ウイルス(HFV)、サル泡沫状ウイルス(SFV)、およびウシ泡沫状ウイルス(BFV)を含めた泡沫状ウイルス;Poxviridae(Poxyiridae)科(痘瘡ウイルス、牛痘ウイルス、ポックスウイルス);ならびにIridoviridae科(例えば、アフリカブタ熱ウイルス);ならびに分類不明ウイルス(例えば、海綿状脳症の病原ウイルス、デルタ肝炎の病原ウイルス(B型肝炎ウイルスの欠陥サテライトウイルスであると考えられている)、非A型、非B型肝炎の病原ウイルス(クラス1=内部感染型ウイルス;クラス2=非経口感染型ウイルス(すなわち、C型肝炎ウイルス));ノーウォークウイルスならびに類縁のウイルス;ならびにアストロウイルス)、Mycobacterium属(Mycobacterium tuberculosis、M. bovis、M. avium−intracellulare、M. leprae)、Pneumococcus属、Streptococcus属、Staphylcococcus属、Diphtheria属、Listeria属、Erysipelothrix属、炭素菌、破傷風菌、Clostridium属、混合型嫌気性細菌、Neisseria属、Salmonella属、Shigella属、Hemophilus属、Escherichia coli、Klebsiella属、Enterobacter属、Serratia属、Pseudomonas属、Bordatella属、Francisella tularensis、Yersinia属、Vibrio cholerae、Bartonella属、Legionella属、Spirochaetes属(Treponema属、Leptospira属、Borrelia属)、真菌、Actinomyces属、Rickettsia属、Mycoplasma属、Chlamydia属、原虫(Entamoeba属、Plasmodium属、Leishmania属、Trypanosoma属、Toxoplasma属、Pneumocystis属、Babasia属、Giardia属、Cryptosporidium属、Trichomonas属を含めた)、蠕虫(Trichinella属、Wucheraria属、Onchocerca属、Schistosoma属、線虫、条虫、吸虫)、ならびにウイルス性肺炎ウイルスが含まれるがこれらに限定されない。米国特許公開第2007/0066554号において開示されている抗原など、本発明の組成物の標的となりうるさらなる抗原の例が公知である。本発明のさらなる態様では、コンジュゲートが、本明細書で説明される抗原または細胞の構成要素を含みうるが、これは、標的化部分および免疫刺激性核酸分子に加えて含まれるものである。
一実施形態では、疾患が存在する指標として、ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて、被験体に由来する試料における細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、疾患の予後診断指標として、単離ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を用いて、被験体に由来する試料における細胞を阻害するかまたは死滅させる。一実施形態では、ヒトB細胞により発現された単離抗ヌクレオリンモノクローナル抗体を提供し、これを用いて、疾患の予後診断指標として、被験体に由来する試料における細胞を阻害するかまたは死滅させる。検査される疾患の例には、悪性腫瘍、非悪性腫瘍、癌、自己免疫疾患、炎症性疾患、および感染性疾患が含まれるがこれらに限定されない。
B.抗体コンジュゲート
一実施形態では、本発明が、少なくとも1つの治療剤に連結されて、抗体コンジュゲートを形成する、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体を提供する。一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体を、分子または部分など、少なくとも1つの治療剤に連結するか、共有結合させるか、またはこれと複合体化させる。治療剤は、所望の活性、例えば、細部傷害活性を有する分子を含む。一実施形態では、抗体に結合させうる治療剤に、本明細書で説明される、毒素(タンパク質合成の伸長ステップを触媒的に阻害する、ペプチドのイムノトキシンなど)、抗腫瘍剤、治療用酵素、放射性核種、抗ウイルス剤、キレート化剤;サイトカイン、増殖因子、またはオリゴヌクレオチドもしくはポリヌクレオチドが含まれるがこれらに限定されない。コンジュゲーション法は、診断剤について上記で説明したコンジュゲーション法と同様である。
一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体を、酵素的に活性な毒素またはその断片にコンジュゲートする。酵素的に活性な毒素ならびにそれらの断片には、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合型活性断片、外毒素A鎖(Pseudomonas aeruginosaに由来する)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシンA鎖、アルファ−サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンチンタンパク質、Phytolacca (Phytolaca) americanaタンパク質(PAPI、PAPII、およびPAP−S)、ブタクサ抗ウイルス性タンパク質、Momordica (momordica) charantia阻害剤、クルシン、クロチン、Sapaonaria (sapaonaria) officinalis阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、カリケアマイシン、またはトリコテセンが含まれるがこれらに限定されない。
別の実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体を、放射性核種にコンジュゲートする。適切な放射性核種の例には、124アンチモン、125アンチモン、74ヒ素、211アスタチン、103バリウム、140バリウム、7ベリリウム、206ビスマス、207ビスマス、212Bi、109カドミウム、115カドミウム、45カルシウム、14炭素、139セリウム、141セリウム、144セリウム、137セシウム、51クロム、36塩素、56コバルト、57コバルト、58コバルト、60コバルト、67銅、169エルビウム、152ユーロピウム、67ガリウム、153ガドリニウム、195金、199金、175ハフニウム、175+181ハフニウム、181ハフニウム、3水素、123ヨウ素、125ヨウ素、131ヨウ素、111インジウム、131In、192イリジウム、55鉄、59鉄、85クリプトン、210鉛、177ルテチウム、54マンガン、197水銀、203水銀、99モルビデン、147ネオジミウム、237ネプツニウム、63ニッケル、95ニオビウム、185+191オスミウム、103パラジウム、32リン、184白金、143プラセオジミウム、147プロメチウム、233プロトアクチニウム、226ラジウム、186レニウム、188レニウム、86ルビジウム、130ルテニウム、106ルテニウム、44スカンジウム、46スカンジウム、45セレニウム、75セレニウム、110m銀、111銀、22ナトリウム、85ストロンチウム、89ストロンチウム、90ストロンチウム、35硫黄、182タンタル、99mテクネチウム、125mテルリウム、132テルリウム、160テルビウム、204タリウム、228トリウム、232トリウム、170ツリウム、113スズ、44チタン、185タングステン、48バナジウム、49バナジウム、88イットリウム、90イットリウム、91イットリウム、169イッテルビウム、65亜鉛、および/または95ジルコニウムが含まれるがこれらに限定されない。
N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオール)プロピオネート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステル(アジプイミド酸ジメチルHCl塩など)の二官能性誘導体、活性エステル(スベリン酸ジスクシンイミジルなど)、アルデヒド(グルタルアルデヒド(glutareldehyde)など)、ビスアジド化合物(ビス(p−アジドベンゾイル)ヘキサンジアミンなど)、ビス−ジアゾニウム誘導体(ビス−(p−ジアゾニウムベンゾイル)エチレンジアミンなど)、ジイソシアン酸(トルエン−2,6−ジイソシアネート(tolyene 2,6−diisocyanate)など)、およびビス−活性フッ素化合物(1,5−ジフルオロ−2,4−ジニトロベンゼンなど)など、各種の二官能性タンパク質結合剤を用いて、抗体と細胞傷害剤とのコンジュゲートを作製することができる。例えば、Vitettaら(1987年)において説明される通りに、リシンイムノトキシンを調製することができる。炭素14で標識された1−イソチオシアネートベンジル−3−メチルジエチレントリアミンペンタ酢酸(MX−DTPA)は、放射性核種を抗体へとコンジュゲートするための例示的なキレート化剤である。WO94/11026を参照されたい。
一実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体を、サイトカインにコンジュゲートする。「サイトカイン」という用語は、1つの細胞集団により放出されて、別の細胞に対して細胞間メディエーターとして作用するタンパク質についての一般的な用語である。このようなサイトカインの例は、リンホカイン、モノカイン、および従来のポリペプチドホルモンである。サイトカインには、ヒト成長ホルモン、N−メチオニルヒト成長ホルモン、およびウシ成長ホルモンなどの成長ホルモン;副甲状腺ホルモン;チロキシン;インスリン;プロインスリン;リラキシン;プロリラキシン;濾胞刺激ホルモン(FSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、および黄体形成ホルモン(LH)などの糖タンパク質ホルモン;肝細胞増殖因子;線維芽細胞増殖因子;プロラクチン;胎盤性ラクトゲン;腫瘍壊死因子αおよび腫瘍壊死因子β;ミュラー管抑制因子;マウスゴナドトロピン関連ペプチド;インヒビン;アクチビン;血管内皮細胞増殖因子;インテグリン;トロンボポエチン(TPO);NGF−βなどの神経細胞増殖因子;腱相伴増殖因子;TGF−αおよびTGF−βなどの形質転換増殖因子(TGF);インスリン様増殖因子Iおよびインスリン様増殖因子II;エリスロポエチン(EPO);骨誘導性因子;インターフェロンα、インターフェロンβ、およびインターフェロンγなどのインターフェロン;マクロファージCSF(M−CSF)、顆粒球マクロファージCSF(GM−CSF)、および顆粒球CSF(G−CSF)などのコロニー刺激因子(CSF);IL−1、IL−1a、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−11、IL−12などのインターロイキン(IL);ならびにLIFおよびKitリガンド(KL)を含めた他のポリペプチド因子が含まれる。本明細書で用いられるサイトカインという用語は、天然の供給源または組換え細胞培養物に由来するタンパク質、ならびに天然配列のサイトカインの、生物学的に活性な同等物を包含する。
別の実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体を、化学療法剤にコンジュゲートする。「化学療法剤」としても言及される各種の化合物は、DNA損傷を誘導するように機能する。単離ヒト抗ヌクレオリン抗体とのコンジュゲーションに適する化学療法剤のカテゴリーには、アルキル化剤、アントラサイクリン、細胞骨格破壊剤、エポチロン、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、ヌクレオシド類似体およびヌクレオチド類似体、前駆体類似体、ペプチド抗生物質、白金ベースの薬剤、レチノイドまたはビンカアルカロイドおよび誘導体が含まれるがこれらに限定されない。これらの群内の具体的な化学療法剤には、アクチノマイシン−D、all−transレチノイン酸、アザシチジン、アドリアマイシン、アザチオプリン、ブレオマイシン、カンプトテシン、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル(5FU)、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、過酸化水素、イダルビシン、イマチニブ、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビンが含まれるがこれらに限定されない。本発明はまた、シスプラチンを伴うX線の使用、またはエトポシドを伴うシスプラチンの使用など、放射線ベースの組合せであれ、実化合物の組合せであれ、1または複数のDNA損傷剤の組合せの使用も包含する。
別の実施形態では、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体を、抗ウイルス剤にコンジュゲートする。単離ヒト抗ヌクレオリン抗体と共に用いうる抗ウイルス剤の例には、ウイルス感染細胞を十分に損なうか、衰弱させるか、または他の形で破壊する基質および基質類似体、阻害剤、ならびに他の薬剤が含まれるがこれらに限定されない。基質類似体には、アミノ酸類似体およびヌクレオシド類似体が含まれる。基質を、毒素または他の殺ウイルス性物質とコンジュゲートすることができる。阻害剤には、インテグラーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、ポリメラーゼ阻害剤、および逆転写酵素阻害剤などの転写酵素阻害剤が含まれる。
単離ヒト抗ヌクレオリン抗体と共に用いうる具体的な抗ウイルス剤には、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、オセルタミビル(Tamiflu)、ザナミビル(Relenza)、アバカビル、アシクロビル(aciclovir、acyclovir)、アデフォビル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリゲン、アルビドール、アタザナビル、アトリプラ、ボセプレビル、シドフォビル、コンビビル、ダルナビル、デラビルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンズ、エムトリシタビン、エンフビルチド、エンテカビル、ファムシクロビル、フォミビルセン、フォサムプレナビル、フォスカルネット、フォスフォネット、融合阻害剤(例えば、エンフビルチド)、イバシタビン、イムノビル、イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インテグラーゼ阻害剤、III型インターフェロン、II型インターフェロン、I型インターフェロン、インターフェロン、ラミブジン、ロピナビル、ロビリド、マラビロク、モロキシジン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネキサビル、ヌクレオシド類似体、PEG化インターフェロンアルファ2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポドフィロトキシン、プロテアーゼ阻害剤、レルタグラビル、逆転写酵素阻害剤、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、抗ウイルス性ピリミジン、サクイナビル、スタブジン、相乗作用性エンハンサー(抗レトロウイルス性)、テノフォビル、テノフォビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル(Valtrex)、ビクリビロク、ビダラビン、ビラミジン、ザルシタビン、およびジドブジンが含まれるがこれらに限定されない。
単離ヒト抗ヌクレオリン抗体と共に用いうるヌクレオシド類似体の例には、アシクロビル(ACV)、ガンシクロビル(GCV)、ファムシクロビル、フォスカルネット、リバビリン、ザルシタビン(ddC)、ジドブジン(AZT)、スタブジン(D4T)、ラルニブジン(3TC)、ジダノシン(ddI)、シタラビン、ジデオキシアデノシン、エドクスジン、フロキシウリジン、イドズリジン、イノシンプラノベクス、2’−デオキシ−5−(メチルアミノ)ウリジン、トリフルリジン、およびビダラビンが含まれる。
C.医薬組成物および投与
それを必要とする被験体に投与するためには、抗体を、宿主への投与に適する製剤中に懸濁させる。一実施形態では、抗体が、モノクローナル抗体である。一実施形態では、モノクローナル抗体が、抗ヌクレオリン抗体である。一実施形態では、抗ヌクレオリンモノクローナル抗体が、ヒト抗ヌクレオリンモノクローナル抗体である。本発明の水性組成物は、薬学的に許容される製剤中および/または水性媒体中に分散させた有効量の抗体を含む。「薬学的に許容され、かつ/または薬理学的に許容される」という語句は、必要に応じて、動物、具体的には、ヒトに投与したときに、有害反応、アレルギー反応、ならびに/または他の望ましくない反応をもたらさない組成物を指す。
本明細書で用いられる「薬学的に許容される担体」には、任意の溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および/または抗真菌剤、等張剤および/または吸収遅延剤などが含まれる。当技術分野では、このような媒体または薬剤を薬学的に活性な物質に用いることが周知である。従来の任意の媒体または薬剤が有効成分に適合しない場合を除き、治療組成物におけるその使用が意図される。また、補助有効成分も、組成物中に組み込むことができる。ヒトに投与する場合は、調製物が、FDAのOffice of Biologics基準により要請される無菌性基準、発熱性物質基準、一般的な安全性基準、および/または純度基準を満たすべきである。
一実施形態では、本発明のヒト抗ヌクレオリン抗体を、生理食塩液、緩衝生理食塩液、デキストロース、および水が含まれるがこれらに限定されない、任意の生体適合性の滅菌医薬担体により投与することができる。これらの分子のうちのいずれかを、単独で、または、それが適切な賦形剤(複数可)、アジュバント、および/または薬学的に許容される担体と混合される医薬組成物中の他の薬剤、薬物、またはホルモンと組み合わせて患者に投与することができる。本発明の一実施形態では、薬学的に許容される担体が、薬学的に不活性である。
医薬組成物の投与は、経口的に達成することもでき、非経口的に達成することもできる。非経口送達の方法には、局所投与、動脈内投与(例えば、腫瘍への直接的な投与)、筋肉内投与、皮下投与、髄内投与、髄腔内投与、脳室内投与、静脈内投与、腹腔内投与、または鼻腔内投与が含まれる。有効成分に加え、これらの医薬組成物は、活性化合物を、医薬として用いうる調製物へと加工することを容易にする賦形剤ならびに他の化合物を含む、適切な、薬学的に許容される担体を含有しうる。調合および投与の技法についてのさらなる詳細は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、(Maack Publishing Co、Easton、Pa.)の最新版において見出すことができる。
経口投与用の医薬組成物は、当技術分野において周知の薬学的に許容される担体を用いて、経口投与に適する用量で調合することができる。このような担体は、医薬組成物が、患者による服用に適する、錠剤、丸薬、トローチ、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして調合されることを可能とする。PCT公開第WO93/23572号を参照されたい。
経口で用いられる医薬調製物は、活性化合物を、固体の賦形剤と混合することにより、所望の場合、錠剤またはトローチのコアを得るのに適するさらなる化合物を添加した後で、場合によって、結果として得られる混合物を磨り潰し、顆粒状の混合物を加工して得ることができる。適切な賦形剤は、ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールを含めた糖;トウモロコシ、コムギ、コメ、バレイショ、または他の植物に由来するデンプン;メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはカルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース;ならびにアラビアガムおよびトラガカントガムを含めたガム;ならびにゼラチンおよびコラーゲンなどのタンパク質が含まれるがこれらに限定されない、炭水化物またはタンパク質による充填剤である。所望の場合は、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸、またはアルギン酸ナトリウムなどのその塩など、崩壊剤または可溶化剤を添加することができる。
トローチコアは、濃縮された糖溶液など、適切なコーティングと共に提供されるが、このコーティングはまた、アラビアガム、滑石、ポリビニルピロリドン、カーボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、ならびに適切な有機溶媒または有機溶媒混合物も含有しうる。製品を同定するか、または活性化合物の量(すなわち、用量)を特徴づけるために、錠剤またはトローチコーティングに染料または色素を添加することもできる。
経口で用いうる医薬調製物には、ゼラチン製のプッシュ−フィットカプセルのほか、ゼラチンおよびグリセロールまたはソルビトールなどのコーティングにより作製される密封型軟質カプセルも含まれる。プッシュフィットカプセルは、ラクトースまたはデンプンなどの充填剤または結合剤、滑石またはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、および、場合によって安定化剤と混合された有効成分を含有しうる。軟質カプセルでは、安定化剤を伴うかまたは伴わない、油脂、液体パラフィン、または液体ポリエチレングリコールなどの適切な液体中に、活性化合物を溶解または懸濁させることができる。
非経口投与用の医薬製剤には、活性化合物の水溶液が含まれる。注射するには、本発明の医薬組成物を、水溶液により、好ましくは、ハンクス液、リンゲル液、または緩衝生理食塩液など、生理学的に適合する緩衝液により調合することができる。注射用水性懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなど、懸濁液の粘稠度を増大させる物質を含有しうる。加えて、活性化合物の懸濁液は、適切な注射用油性懸濁液として調製することもできる。適切な親油性溶媒または親油性媒体には、ゴマ油などの油脂、またはオレイン酸エチルもしくはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、またはリポソームが含まれる。場合によって、懸濁液はまた、化合物の可溶性を増大させて、高度に濃縮された溶液の調製を可能とするのに適する安定化剤または薬剤も含有しうる。
局所投与または鼻腔内投与のためには、透過される特定の障壁に適する透過剤を製剤中で用いる。当技術分野では一般に、このような透過剤が公知である。
本発明の医薬組成物は、当技術分野において公知である方法と類似の方法により(例えば、従来の混合工程、溶解工程、顆粒化工程、トローチ作製工程、湿式粉砕工程、乳化工程、カプセル化工程、封入工程、または凍結乾燥工程により)製造することができる。
医薬組成物は、塩として提供することが可能であり、塩酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸などに由来するアニオンなどのアニオンにより形成される酸、ならびにナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、水酸化第二鉄、イソプロピルアミン、トリエチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカインなどに由来するカチオンなどのカチオンにより形成される酸が含まれるがこれらに限定されない多くの酸によりこれを形成することができる。塩は、水性溶媒、または対応する遊離塩基形態である他のプロトン性溶媒中で可溶性を増大させる傾向がある。他の場合には、調製物が、使用前に緩衝液と混合したときのpH範囲が4.5〜5.5である、1mM〜50mMヒスチジン、0.1%〜2%スクロース、2%〜7%マンニトール中の凍結乾燥粉末でありうる。
担体はまた、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体のポリエチレングリコールなど)、これらの適切な混合物、ならびに植物油を含有する溶媒または分散媒でもありうる。適正な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングを用いることにより、分散液の場合には必要とされる粒子サイズを維持することにより、ならびに界面活性剤を用いることにより維持することができる。微生物作用の阻止は、各種の抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによりもたらすことができる。多くの場合には、等張剤、例えば、糖または塩化ナトリウムを含有することが好ましい。注射用組成物の遅延吸収は、吸収遅延化剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを組成物中で用いることによりもたらすことができる。
許容される担体中で調合された本発明の化合物を含む医薬組成物を調製したら、これらを適切な容器内に入れ、適応の状態の治療について表示する。ヒトテロメラーゼのタンパク質および核酸の投与では、このような表示が、投与量、投与頻度、および投与方法を包含する。
本発明で用いるのに適する医薬組成物は、意図される目的を達成するのに有効な量で有効成分を含有する組成物を包含する。「治療有効量」または「薬理学的有効量」とは、十分に認知された語句であり、意図される薬理学的結果をもたらすのに有効な量の薬剤を指す。したがって、治療有効量とは、治療される疾患の症状を改善するのに十分な量である。所与の適用に有効な量(例えば、治療有効量)を確認するのに有用な1つのアッセイは、細胞の存続に対する効果の測定である。実際に投与する量を、治療が適用される個体に依存し、著明な副作用なしに所望の効果が達成されるように最適化された量とすることが好ましい。
いずれの化合物についてもまず、治療有効用量を、細胞培養アッセイにより、または任意の適切な動物モデルにより推定することができる。動物モデルはまた、所望の濃度範囲および投与経路を達成するのにも用いられる。次いで、このような情報を用いて、ヒトにおける投与のための用量および経路を決定する。
動物における「治療有効量」とは、治療がなされない場合に典型的な臨床転帰と比較して、治療結果としての臨床転帰の改善を結果としてもたらす量の化合物である。「臨床転帰の改善」とは、例えば、治療の結果としての平均余命の延長、合併症の減少、症状の減少、身体的不快感の軽減、および/または入院回数の減少を指す。臨床転帰の改善は、ある期間にわたり、投与を受け、疾患状態を改善させる被験体の一定の百分率として定量化することができる。投与を受け、疾患状態を改善させる被験体の一定の百分率は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%でありうる。投与を受け、疾患状態を改善させる被験体の一定の百分率は、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または85%でありうる。投与を受け、疾患状態を改善させる被験体の一定の百分率は、約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%でありうる。臨床転帰の改善を測定するための一定の期間は1、2、3、4、5、6、または7日間でありうる。臨床転帰の改善を測定するための一定の期間は1、2、3、または4週間でありうる。臨床転帰の改善を測定するための一定の期間は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10年以上でありうる。
癌に関する「臨床転帰の改善」には、平均余命の延長が含まれる。臨床転帰の改善にはまた、腫瘍増殖の速度を遅延させるかまたは腫瘍増殖を停止させること、腫瘍サイズの縮小を引き起こすこと、転移速度を低減すること、または生活の質を改善すること(例えば、身体的な不快感の軽減、または運動の増大)も含まれる。
免疫系の調節に関する「臨床転帰の改善」とは、個体が免疫抑制を伴う疾患を有する場合に、該個体における免疫反応の大きさが増大することを指す。免疫系が抑制された個体についての「臨床転帰の改善」とはまた、感染性疾患に対する感受性の低下も指す場合がある。免疫系の過剰反応を伴う疾患についての「臨床転帰の改善」とは、免疫反応の大きさの減少を指す場合がある。上記で説明した通り、いずれの場合においても、臨床転帰の改善はまた、生活の質の改善も伴いうる。
治療有効量とは、症状または状態を改善する量のタンパク質、ポリペプチド、ペプチド、抗体、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド、アゴニストまたはアンタゴニストを指す。このような化合物の治療有効性および毒性は、細胞培養物または実験動物における標準的な薬学手順(例えば、集団の50%における治療有効量であるED50;および集団の50%に対する致死量であるLD50)により決定することができる。治療効果と毒性作用との間の用量比を治療指数とし、これを比ED50/LD50として表わすことができる。大きな治療指数を呈示する医薬組成物が好ましい。細胞培養物アッセイおよび動物研究から得られるデータを、ヒトへの使用のための用量範囲を処方するのに用いる。このような化合物の用量は、毒性をほとんどまたはまったく示さないED50が含まれる循環濃度の範囲内にあることが好ましい。用量は、使用される剤形、患者の感受性、および投与経路に応じて、この範囲内で変化する。
正確な用量は、治療される患者を視野に入れた個々の医師により選択される。十分なレベルの活性部分を供給するか、または所望の効果を維持するように、用量および投与を調整する。考慮に入れうるさらなる因子には、疾患状態の重症度(例えば、腫瘍のサイズおよび位置;患者の年齢、体重、および性別;食餌;投与の回数および頻度;薬物の組合せ(複数可);反応に対する過敏性;ならびに療法に対する忍容性/療法への反応)が含まれる。投与は、毎日、隔日、毎週、隔週、毎月、隔月、またはこれらの任意の変化形でありうる。ヒト抗ヌクレオリン抗体を含む剤形の投与は、少なくとも、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10日間にわたりうる。ヒト抗ヌクレオリン抗体を含む剤形の投与は、少なくとも、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10週間にわたりうる。ヒト抗ヌクレオリン抗体を含む剤形の投与は、少なくとも、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12ヶ月にわたりうる。ヒト抗ヌクレオリン抗体を含む剤形の投与は、少なくとも、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12年間にわたりうる。1または複数の薬剤(例えば、ヒト抗ヌクレオリン抗体および他の薬剤)の投与は、間欠的でありうる;例えば、投与は、2日毎、3日毎、5日毎、毎週1回、毎月1または2回などでありうる。長期作用型の医薬組成物は、具体的な製剤の半減期およびクリアランス速度に応じて、3〜4日間毎、毎週、または隔週で1回投与しうる。具体的な用量および送達法についての指針は、文献(参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,657,760号;同第5,206,344号;および同第5,225,212号を参照されたい)において示されている。一実施形態では、患者に投与される、ヒト抗ヌクレオリン抗体を含む組成物の用量が、患者の体重の約0.1mg/kg〜500mg/kgである。量、形態、および/または異なる形態の量は、投与回数が異なるのに応じて変化しうる。一実施形態では、ヒト抗ヌクレオリン抗体を被験体に投与する。被験体は、男性の場合もあり、女性の場合もあり、かつ、白人、アフリカ系アメリカ人、アフリカ人、アジア人、ラテン系アメリカ人、インド人などが含まれるがこれらに限定されない任意の人種または民族でありうる。被験体は、新生児(newborn、neonate)、乳児、小児、青年、成人、および高齢者を含めた任意の年齢でありうる。被験体にはまた、獣医学または医薬開発の目的でスクリーニングされる動物被験体、特に、イヌ、ネコ、ウマ、マウス、ラットなどの哺乳動物被験体も含まれうる。被験体にはさらに、癌などの増殖性障害、または自己免疫性障害、HIVまたはAIDSなどのウイルス性障害を有するか、これらに曝露されたことがあるか、またはこれらに罹患しているとかつて診断されたことがある被験体が含まれるがこれらに限定されない。
D.ヌクレオリン発現癌および非悪性細胞
一実施形態において、本発明に従って作製された、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体は、癌細胞および非癌細胞の両方を含む様々な細胞の治療に使用される。一実施形態において、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体はモノクローナル抗体である。別の実施形態において、単離ヒト抗ヌクレオリン抗体はポリクローナル抗体である。「癌」という用語は、本明細書においてすでに記載している。単離ヒト抗ヌクレオリン抗体を用いて阻害または治療され得る癌の型の例は、限定するものではないが、急性リンパ芽球性白血病;骨髄性白血病;急性骨髄性白血病;慢性骨髄性白血病;副腎皮質癌;AIDS関連癌;AIDS関連リンパ腫;肛門癌;小児小脳星状細胞腫;小児大脳星状細胞腫;基底細胞癌;肝外胆管癌;膀胱癌;骨肉腫/悪性線維性組織球腫性骨癌;脳幹神経膠細胞腫;脳腫瘍;脳幹神経膠腫性脳腫瘍;小脳星状細胞腫性脳腫瘍;大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫性脳腫瘍;脳室上皮腫性脳腫瘍;髄芽腫性脳腫瘍;テント上原始神経外胚葉腫瘍性脳腫瘍;視経路視床下部神経膠腫性脳腫瘍;女性乳癌;男性乳癌;気管支腺癌/気管支カルチノイド;バーキットリンパ腫;カルチノイド腫瘍;中枢神経系リンパ腫;小脳星状細胞腫;大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫;子宮頚癌;慢性リンパ球性白血病;慢性骨髄性白血病;慢性骨髄増殖性障害;結腸癌;結腸直腸癌;皮膚T細胞リンパ腫;B細胞リンパ腫;子宮内膜癌;脳室上皮腫;食道癌;ユーイング肉腫族の腫瘍;頭蓋外胚細胞腫瘍;肝外胆管癌;眼内黒色腫性眼癌;網膜芽腫性眼癌;胆嚢癌;胃(Gastric(Stomach))癌;消化管カルチノイド癌;頭蓋外胚細胞腫瘍;卵巣胚細胞腫瘍;妊娠性絨毛腫瘍;神経膠腫;小児脳幹神経膠腫;小児大脳星状細胞腫性神経膠腫;小児視経路視床下部神経膠腫;毛様細胞白血病;頭頚部癌;成人(原発性)肝細胞(肝)癌;小児(原発性)肝細胞(肝)癌;ホジキンリンパ腫;妊娠期ホジキンリンパ腫;下咽頭癌;視床下部視経路神経膠腫;眼内黒色腫;膵島細胞癌(膵臓内分泌部癌);カポジ肉腫;腎(腎細胞)癌;腎癌;喉頭癌;急性リンパ芽球性白血病;急性骨髄性白血病;慢性リンパ球性白血病;慢性骨髄性白血病;口唇口腔癌;成人(原発性)肝癌;小児(原発性)肝癌;非小細胞肺癌;AIDS関連リンパ腫;バーキットリンパ腫;皮膚T細胞リンパ腫(菌状息肉腫およびセザリー症候群を参照されたい);ホジキンリンパ腫;妊娠期ホジキンリンパ腫;非ホジキンリンパ腫;妊娠期非ホジキンリンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;悪性線維性骨組織球腫/骨肉腫;髄芽腫;黒色腫;眼内(眼)黒色腫;メルケル細胞癌;成人悪性中皮腫;中皮腫;潜在性原発腫瘍を伴う転移性扁平細胞性頸部癌;多発性内分泌腫瘍症候群;多発性黒色腫/形質細胞腫瘍;菌状息肉腫;骨髄異形成症候群;骨髄異形成/骨髄増殖性疾患;慢性骨髄性白血病;成人急性骨髄性白血病;小児急性骨髄性白血病;多発性硬化症;慢性骨髄増殖性障害;鼻腔副鼻腔癌;鼻咽頭癌;神経芽腫;非ホジキンリンパ腫、妊娠期非ホジキンリンパ腫;口腔癌;口唇口腔癌;口腔咽頭癌;骨肉腫/悪性線維性骨組織球腫;卵巣癌;卵巣上皮癌;卵巣胚細胞腫瘍;卵巣低悪性度潜在性腫瘍;膵臓癌;膵島細胞性膵臓癌;副甲状腺癌;陰茎癌;褐色細胞腫;松果体芽腫およびテント上原始神経外胚葉腫瘍;下垂体腫瘍;形質細胞腫/多発性黒色腫;胸膜肺芽腫;妊娠期乳癌;妊娠期ホジキンリンパ腫;妊娠期非ホジキンリンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;前立腺癌;直腸癌;腎細胞(腎)癌;腎盂尿管移行上皮細胞癌;網膜芽腫;横紋筋肉腫;唾液腺癌;ユーイング肉腫族の腫瘍;カポジ肉腫;軟組織肉腫;子宮肉腫;セザリー症候群;皮膚癌(非黒色腫性皮膚癌);皮膚癌;皮膚癌(黒色腫);メルケル細胞性皮膚癌;小細胞肺癌;小腸癌;軟組織肉腫;扁平細胞癌(皮膚癌(非黒色腫性皮膚癌)を参照されたい);潜在性原発腫瘍を伴う転移性扁平細胞性頸部癌;胃(Gastric(Stomach))癌;テント上原子神経外胚葉腫瘍;皮膚T細胞リンパ腫(菌状息肉腫およびセザリー症候群を参照されたい);精巣癌;胸腺腫;胸腺腫および胸腺癌;甲状腺癌;腎盂尿管移行上皮細胞癌;妊娠性絨毛腫瘍;尿管腎盂移行上皮細胞癌;尿路癌;子宮内膜癌;子宮肉腫;膣癌;視経路視床下部神経膠腫;外陰癌;ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;およびウィルムス腫瘍を含む。
ヌクレオリンを発現することが公知の癌細胞は、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)、乳癌、前立腺癌、結腸癌、膵臓癌、腎細胞癌、卵巣癌、白血病(例えば、AML、CLL)、メラノーマ、神経膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、肉腫および胃癌を含む。さらに、ヌクレオリンを発現する非癌細胞は、樹状細胞、末梢血単球、マクロファージおよびグリア細胞などの免疫細胞ならびに血管平滑筋細胞および内皮細胞を含む。一実施形態において、本発明の抗体は、過免疫疾患および過血管新生疾患(hyper−angiogenic diseases)を有する被験体の治療に使用され、後者は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許公開番号2009/0191244に記載されている。
i 急性骨髄性白血病
急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia)としても公知である急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia)(AML)は、血液細胞の骨髄系の癌であり、骨髄に蓄積し、正常な血液細胞の生成に干渉する異常な白血球の急速な成長によって特徴付けられる。AMLは、成人に影響を与える最も一般的な急性白血病であり、その発生率は年齢と共に増加する。AMLは比較的希少な疾患であるが、米国において癌死のおよそ1.2%を占め、その発生率は年齢別人口に応じて増加すると予期される。
AMLの症状は、正常な骨髄と、赤血球、血小板および正常な白血球の低下を引き起こす白血病細胞との置換によって引き起こされる。これらの症状は、倦怠感、息切れ、アザおよび出血のできやすさおよび感染の危険性の増加を含む。AMLに関する危険因子のいくつかは特定されているが、疾患の特異的原因は、不明なままである。急性白血病の場合、AMLの進行は急速であり、治療せずに放置した場合、通常、数週間または数ヶ月以内に死に至る。
AMLはいくつかのサブタイプを有し、サブタイプにより治療および予後は変わる。サブタイプに依存し、5年生存率は5〜70%で変動し、再発率は30〜95%で変動する。AMLは、始め、寛解の誘導を目的とする化学療法を用いて治療され、患者は、さらなる化学療法または造血幹細胞移植を受け続けることができる。AMLの遺伝学に関する最近の研究は、患者がどのくらいの期間生存すると思われるか、および薬剤が有効であるかどうかをよりよく予測する試験が開発されている。
AMLの診断に導く最初の症状は、通常特異的ではなく、血球減少症の1種または複数種、例えば、貧血症、好中球減少症および/または血小板減少症に関連する。末梢血における未熟な血液細胞(芽球)を有する異常白血球の過剰(白血球増多症)は共通して見出され、白血病芽球が時として見られるが、AMLには、血小板、赤血球の孤立した減少が存在し、または白血球数の低下(白血球減少症)もさらに存在する。AMLの予測診断は、循環白血病芽球が存在する場合、末梢血スメアの検査を介して実施でき、確定診断は、骨髄穿刺および生検から採取した細胞の検査を普通必要とする。
骨髄または血液は、光学顕微鏡およびフローサイトメトリーを介して検査し、白血病の存在を診断し、白血病の他の型(例えば、急性リンパ芽球性白血病)からAMLを識別し、疾患のサブタイプを分類する(以下を参照されたい)。骨髄または血液の試料は、通常、in situハイブリダイゼーションにおける日常的な細胞遺伝学および蛍光によって、様々な染色体異常に関してもさらに検査される。遺伝的研究は、疾患の結果に影響を与え得る遺伝子、例えば、なかでもFLT3、ヌクレオホスミンおよびbcr/ableの特異的突然変異を探すためにも実施することができる。
血液および骨髄のスメアに対する細胞化学的染色は、AMLとALLとの識別およびAMLの細分類において役立つ。ミエロペルオキシダーゼまたはスダンブラック染色と、非特異的エステラーゼ染色との組合せは、大部分の症例において所望の情報を提供するであろう。ミエロペルオキシダーゼまたはスダンブラックの反応は、AMLの特定の確立およびALLとの識別において最も有用である。非特異的エステラーゼ染色は、AMLにおける単球成分の特定および分化の進んでいない単芽球性白血病とALLとの識別に使用される。
AMLの診断および分類は、資格のある血液病理学者または血液学者によってチャレンジされ得、実施されるべきである。直接的な症例において、特定の形態学的特徴(アウエル小体など)の存在または特異的なフローサイトメトリーの結果により、AMLと他の白血病とを識別できるが、このような特徴がない場合、診断はより困難であり得る。
広範囲に使用されるWHO基準によれば、AMLの診断は、血液および/または骨髄の20%を超える白血病性骨髄芽球の包含が実証されることによって確立される。AMLは、治療が異なる、骨髄異形成症候群または骨髄増殖性症候群などの「前白血病」病態との識別に注意を払わなければならない。
急性前骨髄球性白血病(APL)は、治癒の可能性が最も高く、固有の治療形態を必要とするので、白血病のこのサブタイプの診断を迅速に確立する、または白血病のこのサブタイプを排除することが重要である。血液または骨髄に対して実施されるin situハイブリダイゼーションにおける蛍光は、APLを特徴付ける染色体転座(t[15;17])を容易に特定するので、多くの場合この目的に使用される。
AMLにおける悪性細胞は骨髄芽球である。正常な造血において、骨髄芽球は骨髄白血球の未熟な前駆体であり、正常な骨髄芽球は、成熟白血球内で徐々に成熟すると思われる。しかし、AMLにおいて、単一の骨髄芽球は、細胞をその未熟状態に「凍結」し、分化を妨げる遺伝的変化を蓄積する。このような突然変異単独では白血病を引き起こさないが、このような「分化の停止」と、増殖を調節する遺伝子を破壊する他の突然変異とが組み合わされた場合、結果は、AMLの臨床的実体をもたらす、細胞の未熟なクローンの無調節な成長である。
AMLの多様性および異種性の多さは、白血病性形質転換が分化経路の多くの様々なステップにおいて起こり得るという事実をもたらす。AMLに関する最新の分類スキームは、白血病細胞(および白血病)の特徴および挙動が、分化が中断された段階に依存し得ることを認識している。
特異的な細胞遺伝学的異常が、AMLの多くの患者において見出すことができ、染色体異常の型は、多くの場合、予後的意義を有する。染色体転座は異常な融合タンパク質、通常改変された特性が「分化の停止」を引き起こし得る転写因子をコードする。例えば、急性前骨髄球性白血病において、t(15;17)の転座は、いくつかの骨髄特異的遺伝子のプロモーター中のレチノイン酸受容体エレメントと結合し、骨髄の分化を阻害するPML−RARα融合タンパク質を生み出す。
AMLの臨床兆候および症状は、細胞の白血病性クローンが成長した場合、骨髄中の正常な血液細胞の発達に取って代わる、または干渉する傾向があるという事実からもたらされる。これにより、好中球減少症、貧血症および血小板減少症がもたらされる。AMLの症状は、多くの場合、順にこれらの正常な血液エレメントの数の低下による。希少な症例の場合、緑色腫または骨髄の外側に白血病細胞の固形腫瘍を発症することがあり、その位置に依存して様々な症状を引き起こし得る。
AMLの治療は主に化学療法からなり、導入療法および寛解後(または地固め)療法の2相に分けられる。導入療法の目標は、白血病細胞の量を検出不可のレベルまで減少させることによる完全な寛解の達成であり、地固め療法の目標は、任意の残存する検出不可な疾患を除去し、治癒を達成することである。
M3を除くすべてのFABサブタイプは、通常、シタラビン(ara−C)およびアントラサイクリン(ダウノルビシンまたはイダルビシンなど)を用いた導入化学療法を受ける。この導入化学療法レジメンは、シタラビンが連続7日間の連続IV注入として投与され、一方アントラサイクリンはIVプッシュとして連続3日間投与されるので「7+3」(または「3+7」)として公知である。患者の70%までがこのプロトコールにより寛解に達している。高用量のシタラビン単独または治験薬を含む他の代替の導入レジメンもまた使用できる。骨髄抑制および感染の危険性の増加を含む療法の毒性作用のため、導入化学療法は高齢者には実施できず、任意の選択肢は、より穏やかな化学療法または緩和ケアを含み得る。
急性前骨髄球性白血病としても公知であるAMLのM3サブタイプは、導入化学療法に加え、薬剤ATRA(オールトランスレチノイン酸)を用いてほぼ普遍的に治療される。ケアは、播種性血管内凝固(DIC)を防ぐように用いなければならず、前骨髄球がそれらの顆粒内容物を末梢循環に放出した場合、APLの治療を合併させる。APLは、文書で十分に立証された治療プロトコールを用いて大いに治癒可能である。
導入相の目標は、完全な寛解に達することである。完全な寛解とは、疾患が治癒することを意味するものではなく、むしろ、利用可能な診断方法により疾患が検出できないことを表す。完全な寛解は、新たに診断された成人の約50%〜75%において得られるが、これは上記の予後因子に基づいて変動し得る。寛解の長さは、元々の白血病の予後の特徴に依存する。一般的に、すべての寛解は、さらなる地固め療法を用いなければ失敗すると思われる。
完全な寛解が達成された後でさえ、白血病細胞は、小さすぎて現在の診断技術では検出できない数で残存すると思われる。さらに寛解後療法または地固め療法を行わなかった場合、ほぼすべての患者が最終的には再発するであろう。したがって、検出不可な疾患を排除し再発を防ぐため、すなわち、治癒を得るために、さらなる療法が必要である。
寛解後療法の特定の型は、患者の予後因子(上を参照されたい)および全体的な健康に基づき、個別に行われる。予後良好な白血病(すなわち、inv(16)、t(8;21)およびt(15;17))に関して、患者は、通常、地固め化学療法として公知の強化化学療法のさらなる3〜5クールを受けるものと思われる。再発の危険性が高い患者(例えば、危険性の高い細胞遺伝学、根本的なMDSまたは療法関連AMLを有する患者)に関して、患者が移植に耐えることができ、適切なドナーを有する場合、通常同種幹細胞移植が推奨される。危険性が中程度のAMLのための最も優れた寛解後療法(正常な細胞遺伝学または細胞遺伝学の変化が予後良好群または危険性の高い群に分けられない)は明確ではなく、患者の年齢および全体的健康、患者の個人的価値および適切な幹細胞ドナーが利用可能かどうかを含む、特定の状況に依存する。
しかし、積極的療法にもかかわらず、長期無病生存を楽しく過ごすのはわずか20%〜30%の患者である。再発したAMLを有する患者に関して、患者がまだ受けたことがない場合、唯一の実証済みの、可能性のある治癒的療法は幹細胞移植である。2000年に、モノクローナル抗体連結細胞毒性薬のゲムツズマブ・オゾガマイシン(Mylotarg)が、高用量化学療法の候補ではない、再発AMLを有する60歳を超える患者用に、米国において承認された。
幹細胞移植の候補ではない再発AMLを有する患者、または幹細胞移植後に再発した患者は、従来の治療の任意の選択肢が限られるので、臨床試験において治療を提供され得る。研究中の薬剤は、クロファラビンなどの細胞毒性薬ならびにファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、デシタビンおよびMDR1(多剤耐性タンパク質)の阻害剤などの標的療法を含む。再発AMLのための治療の任意選択肢は非常に限られるので、提供できる別の任意選択肢は緩和ケアである。
再発急性前骨髄球性白血病(APL)のために、試験において三酸化砒素が試験され、食品医薬品局において承認されている。ATRAのように、三酸化砒素はAMLの他のサブタイプには作用しない。
急性骨髄性白血病は治癒可能な疾患であり、特定の患者に関する治癒の機会は、多くの予後因子に依存する。AMLにおける単一の最も重要な予後因子は、細胞遺伝学、または白血病細胞の染色体構造である。ある細胞遺伝学的異常は、非常に良い転帰と関連する(例えば、急性前骨髄球性白血病におけるt(15;17)転座)。AML患者の約半数は、「正常」な細胞遺伝学を有し、それらは中間の危険性の群に分けられる。他の細胞遺伝学的異常の多くは、予後不良および治療後の再発の危険性と関連することが公知である。
既存の骨髄異形成症候群または骨髄増殖性疾患から起こるAML(いわゆる2次性AML)は、予後がより悪く、別の以前の悪性腫瘍に対する化学療法後に起きた治療関連AMLも予後がより悪い。これらの実体の両方が、好ましくない細胞遺伝学的異常と高い率で関連する。
いくつかの研究において、60歳を超えた年齢および乳酸デヒドロゲナーゼレベルの上昇もまた転帰の不良と関連する。癌の大部分の型と同様に、活動指標(すなわち、全身健康状態および患者の活動レベル)は、同様に予後において主要な役割を果たす。
FLT3遺伝子内縦列重複(ITD)は、AMLにおいて予後不良をもたらすことが示されている。より積極的な療法によるこれらの患者の治療、例えば最初の寛解における幹細胞移植が長期生存を強化することは示されておらず、したがってこの時点ではこの予後特徴の臨床的意義は不確実である。FLT3のITDは白血球停滞と関連し得る。
研究者は、AMLにおけるc−KIT突然変異の臨床的意義を調査している。これらは広く行き渡り、c−KITの活性を薬理学的に遮断できる、イマチニブおよびスニチニブなどのチロシンキナーゼ阻害剤が利用できるため、臨床的に関連がある。予後因子または治療標的として調査される他の遺伝子は、CEBPA、BAALC、ERGおよびNPM1を含む。
臨床試験における治癒率は20〜45%の範囲であるが、臨床試験は多くの場合若い患者および積極的な療法に耐えられ得る患者のみを含むことに留意すべきである。AMLを有するすべての患者(高齢者および積極的な療法に耐えられない患者を含む)に関する全体の治癒率は、もっと低いと思われる。前骨髄球性白血病に関する治癒率は、98%ほどであり得る。
ii 慢性リンパ球性白血病
慢性リンパ性白血病(CLL)としても公知のB細胞慢性リンパ球性白血病(B−CLL)は、白血病の最も一般的な型である。白血病は、白血球(白血球(leukocytes))の異常な悪性新生物の増殖である。CLLは、B細胞と呼ばれるリンパ球である、白血球の特定のサブタイプに関連する。B細胞は骨髄を起源とし、リンパ節において発達し、通常は感染症と闘う。CLLにおいて、B細胞のDNAは損傷し、抗体の生成によって感染症と闘うことができない。さらに、それらは調節不能に成長し、骨髄および血液内に蓄積し、正常な血液細胞を締め出す。
CLLは成人の疾患であるが、希少な症例において10代および時として小児(遺伝性)にも発症することがある。CLLと新たに診断された人々の大部分(>75%)は、年齢が50を超えており、大半は男性である。大部分の人々は、高い白血球数を報告する日常の血液検査の結果として、症状がなく診断されるが、進行した場合、CLLは、リンパ節、脾臓および肝臓の腫れおよび最終的には貧血症および感染症をもたらす。早期CLLは治療されず、後期CLLは化学療法およびモノクローナル抗体により治療される。生存は、5年から25年を超えて変動する。現在は、DNAの突然変異を検査することによって生存の長さをより正確に予測でき、緩慢に進行する疾患を有する患者を安心させることができ、生涯治療を必要としないこともあり得る。
当初は理解されていなかったが、CLLは、主にリンパ節に存在する非ホジキンリンパ腫の型である、小リンパ球性リンパ腫(SLL)と呼ばれる疾患と同一でないかと現在思われている。世界保健機関は、CLLおよびSLLは1つの疾患の異なる段階であり、2つの別々の実体ではないと考えている。
ステージ分類、疾患の程度の決定は、Raiステージ分類システムまたはBinet分類を用いて実施され、主に血小板または赤血球の数の低下が存在するか否かに基づく。早期ステージの疾患は治療の必要はない。
最近の論文は、CLLの2つまたは3つの予後群は、細胞の成熟状態に基づいて存在することを示唆している。この識別は、免疫グロブリン可変領域重鎖(IgVH)遺伝子の突然変異状態によって判別されるリンパ球の成熟度に基づく。危険性の高い患者は、IgVH抗体遺伝子領域中のDNAにおいていくつかの突然変異を有する未熟な細胞パターンを有するが、一方、危険性の低い患者は、成熟リンパ球を示す抗体遺伝子領域中のDNAの多量の突然変異を示す。
IgVH抗体DNAの変化の評価を実施することは困難であるので、表面抗原分類38(CD38)またはZ鎖関連タンパク質キナーゼ−70(ZAP−70)のどちらかの存在を、CLLの危険性の高いサブタイプの代用マーカーにできる。それらの発現は、より未熟な細胞状態およびより急速な疾患経過と相関する。
成熟状態に加えて、CLLを有する患者の予後は、新生細胞集団内の遺伝的変化に依存する。これらの遺伝的変化は、蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)と称される技術を使用して、染色体部分に対する蛍光プローブによって特定できる。疾患挙動に関して強い影響を有する4種の主要な遺伝的異常が、CLL細胞において認識されている。
細胞周期制御タンパク質p53を標的とする第17染色体の短腕部分の欠失(del 17p)は、特に有害である。この異常を有する患者は、治療を必要とするまでの間隔が有意に短く、生存も短い。この異常は、CLLを有する患者の5〜10%に見出される。第11染色体の長腕の欠失(del 11q)もまた、del 17pに見られる程度ほどではないが、望ましくない。この異常はATM遺伝子を標的とし、CLLにおいて稀に起こる(5〜10%)。追加の第12染色体である12トリソミーは、比較的頻繁に見出され、患者の20〜25%において起こり、中間の予後をもたらす。第13染色体の長腕の欠失(del 13q)はCLLにおいて最も一般的な異常であり、この欠損を含有する細胞を有する患者の大体50%に存在する。これらの患者は、最も良好な予後を示し、大部分が、治療の必要なく長年、数十年でも生存すると思われる。この欠失によって標的とされる遺伝子は、死を阻害する重要な遺伝子産物の発現に影響を与える、低分子阻害性RNA分子を生成すると思われるセグメントである。
大部分の人々は、高い白血球数を報告する日常の血液検査の結果として、症状がなく診断される。一般的でないが、CLLは、高い白血球数はなく、または血液中に疾患の証拠がなく、リンパ節の腫脹として存在する。これは、小リンパ球性リンパ腫と称される。一部の個人において、この疾患は、新生細胞が骨髄を圧倒し、倦怠感または衰弱を生じる貧血症をもたらした後にのみ明らかになる。
この疾患は容易に診断される。CLLは、普通、全血球計算値(CBC)検査において、白血球の1種の増加であるリンパ球増加症の存在によって、最初に疑われる。これは、高い頻度で、日常の医師の受診における偶発的所見である。ほとんどの場合、リンパ球数は4000細胞/mm3(マイクロリットル)血液を超えるが、それよりはるかに高い場合もある。高齢の個人におけるリンパ球増加症存在は、CLLに対する強い疑念を提起するはずであり、臨床的に不要でない限り、確認診断試験、特にフローサイトメトリーを実施するべきである。
CLLの診断は、細胞表面において普通ではないが特徴的な分子パターンを示す、血液、骨髄または組織中のBリンパ球の異常な集団の実証に基づく。この非定型の分子パターンは、細胞表面マーカーの表面抗原分類5(CD5)および表面抗原分類23(CD23)の同時発現を含む。さらに、一個人内のすべてのCLL細胞は、遺伝学的に同一のクローン細胞である。実際に、これは、異常なB細胞の全体集団において、相互に排他的な抗体軽鎖のカッパまたはラムダのうち1種だけの検出によって推察される。正常なBリンパ球は、カッパ発現細胞およびラムダ発現細胞両方の混合物をもたらす、様々な抗体生成細胞のごたまぜからなる。カッパ生成B細胞およびラムダ生成B細胞の正常な分布を欠くことは、クローン性を実証する1つの根拠であり、任意のB細胞悪性腫瘍(B細胞非ホジキンリンパ腫)の診断を確立する鍵となる要素である。
クローン性およびマーカー分子の発現を確認するための、末梢血の顕微鏡検査およびフローサイトメトリーによるリンパ球の分析の組合せは、CLLの診断を確立するために必要である。両方とも少量の血液で容易に達成される。フローサイトメーターは、体液中の個別細胞についての分子の発現を検査できる機器である。これは、機器により認識される蛍光タグを含むマーカー分子に対する、特異的抗体の使用を必要とする。CLLにおいて、リンパ球は、一般的にクローン性であり、B細胞系統のリンパ球であり(発現マーカー分子の表面抗原分類19(CD19)およびCD20)、マーカー分子のCD5およびCD23を特徴的に発現する。形態学的に、顕微鏡下で細胞は正常なリンパ球と似ているが、わずかに小さく、壊れやすく、スライドグラスに塗布したときに、多数の破壊された細胞(破損細胞)を生じる。
CLLの治療は、完全な治癒よりむしろ、疾患およびその症状の管理に焦点を合わせる。CLLは、化学療法、放射線療法、生物学的療法または骨髄移植によって治療される。症状は、時として外科的に(腫脹した脾臓の脾臓摘出)または放射線療法(腫脹したリンパ節の「減量」)によって治療される。
CLLの初期治療は、正確な診断および疾患の進行さらに医療関係者の優先および経験に依存して変わる。CLL療法に使用される薬剤は多数存在し、それらを個別に、または相互に組み合わせて研究する、相当数の調査活動が存在する。
一般的に治癒可能と考えられるが、CLLは多くの場合緩慢に進行する。CLLを有する多くの人々は、長年、いくつかの場合数十年の間正常かつ活動的な生活を送る。その緩慢な発症のため、早期CLLの医療介入は生存時間または生活の質を改善しないと考えられるので、早期ステージのCLLは一般的に治療されない。その代わりに、病態は継時的にモニターされ、疾患パターンの任意の変化が検出される。
患者の臨床的症状または血球数が、疾患が患者の生活の質に影響を与え得る時点まで進行したことを示したときに、CLLの治療を開始する決断がなされる。いつ治療を開始するか、およびどの手段によるかの決定は多くの場合困難であり、研究により、早すぎる疾患治療に延命効果はないことが示されている。国立がん研究所のワーキンググループは、治療を始める前に満たされるべき特異的なマーカーを用いた、治療に関するガイドラインを発行した。
一次療法の場合、プリン類似体のフルダリビンがクロラムブシルより優れた奏効率をもたらすことが示されたが、フルダラビンの早期使用が全生存を改善するという証拠はなく、一部の臨床医は再発した疾患用にフルダラビンをとっておくことを好む。Mab療法は、アレムツズマブ(CD52に対する)およびリツキシマブ(CD20に対する)を含む。
併用化学療法の選択肢は、新たに診断されたCLLおよび再発したCLLの両方において有効である。近年、無作為化試験により、プリン類似体(フルダラビン)とアルカリ化剤(シクロホスファミド)との併用が、単一の薬剤より高い奏効率および長期の無進行生存を生み出すことが示された:
FC(フルダラビンおよびシクロホスファミド)
FR(フルダラビンおよびリツキシマブ)
FCR(フルダラビン、シクロホスファミドおよびリツキシマブ)
CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチンおよびプレドニゾロン)
同種異系の骨髄(幹細胞)移植は、その危険性により、CLLの第1選択治療として使用されることは稀である。骨髄非破壊的同種異系幹細胞移植の使用に対する興味が増大しており、これは、適切なドナーを有する選択された患者に治癒の見込みを提供する。
最近の研究は、どの患者が最も良い候補であるか、および様々な状況においてどの取組みが最も優れているかを決定するために、骨髄移植の様々な形態を比較している。CLLによる死の危険性が高い若い患者は、造血幹細胞移植(HSCT)が考えられる。患者自身の血液細胞を使用する危険性の低い治療形態である自己幹細胞移植は、治療法ではない。健康なドナー由来の血液細胞を使用する危険性の高い、同種異系幹細胞移植の骨髄機能廃絶(骨髄を殺す)形態は、一部の患者にとって治療法であり得るが、大部分の患者は治療に耐えられない。骨髄非破壊的前処置同種異系幹細胞移植と呼ばれる中間のレベルは、高齢または虚弱な患者にも十分耐えられ得る。
「難治性」CLLは、もはや治療に順調に応答しない疾患である。この場合、レナリドマイド、フラボピリドールおよび骨髄(幹細胞)移植を含むより積極的な療法が考えられる。モノクローナル抗体、アレムツズマブ(CD52に対する)が、難治性の骨髄系疾患を有する患者に使用できる。
iii 乳癌
乳癌は、乳房、通常、乳管または小葉の内膜において発生する癌である。様々なステージ(伸展)、悪性度および遺伝子構造の、様々な型の乳癌がある。最良の治療により、10年無病生存率は98%〜10%に変動する。治療は、外科手術、薬剤(化学療法)および放射線治療から選択される。米国において、2004年には216,000例の侵襲性乳癌があり、40,000例が死亡した。世界的に、乳癌は、肺癌に次いで第2位の最も一般的な癌の型であり(全癌発症の10.4%、両方の性別において計算)、癌死の第5位の一般的原因である。2004年において、世界中で乳癌により519,000例が死亡した(癌死の7%;全死亡のおよそ1%)。乳癌は、女性において男性の約100倍の頻度であるが、生存率は両方の性別で等しい。
乳癌の初期症状または自覚的兆候は、通常、周囲の乳房組織と異なると感じるしこりである。Merck Manualによれば、女性がしこりを感じた場合、80%を超える乳癌の症例が発見される。米国がん協会によれば、医師により検出される乳癌の最初の医学的兆候または客観的目安は、マンモグラムにより発見される。腋下に位置するリンパ節において見出されるしこりもまた、乳癌を示す可能性がある。しこり以外の乳癌の指標は、乳房のサイズもしくは形状、皮膚のえくぼ症状、乳首の内反または片側の乳首からの自発的分泌を含み得る。痛み(「乳房痛」)は、乳癌の有無の決定において信頼できないツールであるが、他の乳房の健康問題を暗示し得る。
乳癌細胞が、皮膚リンパ管、乳房の皮膚中の小型のリンパ管に浸潤した場合、その症状は皮膚の炎症と似ており、したがって炎症性乳癌(IBC)として公知である。炎症性乳癌の症状は、乳房の痛み、腫れ、温感および赤みならびに「橙皮状皮膚」と称されるオレンジの皮のような皮膚のきめを含む。乳癌の別の症状群の報告は、乳房のページット病である。この症候群は、湿疹様の皮膚変化、例えば、乳首の皮膚の赤みおよび軽度の薄利として表れる。ページェット病の進展として、症状は、うずき、かゆみ、感度の増加、灼熱感および痛みを含み得る。乳首からの分泌もまたあり得る。ページェット病と診断された女性のおよそ半数が、乳房にしこりを有する。
時折、乳癌は転移性疾患、すなわち元の器官を超えて伸展する癌として存在する。転移性乳癌は、転移の位置に依存した症状を起こす。転移の一般的な部位は、骨、肝臓、肺および脳を含む。説明の付かない体重減少は、時として潜在性乳癌を告知していることがあり、熱または冷えの症状も癌を告知し得る。骨または関節の痛みは、時折、転移性乳癌の兆候であり得、黄疸または神経系の症状もまた、転移性乳癌の兆候であり得る。これらの症状は「非特異的」であり、それらは他の多くの疾病の兆候でもあり得る。
特定されている第1危険因子は性別、年齢、出産、ホルモン、高脂肪食、アルコール摂取、肥満ならびに環境因子、例えばタバコの使用、放射線および交代勤務などである。乳癌症例の95%に関しては病因学で公知ではないが、新たな乳癌のおよそ5%は、遺伝性症候群に寄与する。特に、乳癌感受性遺伝子BRCA1およびBRCA2のキャリアは、乳癌および卵巣癌に関する危険因子の増加が30〜40%であり、突然変異が起こったタンパク質部分に依存する。専門家は、遺伝的乳癌の95%は、これらの2つの遺伝子の1つに由来し得ると考えている。遺伝性乳癌は、部位特異的遺伝性乳癌、乳房単独、または乳房−卵巣に影響を与える癌および他の癌症候群の形態をとり得る。乳癌は、女性および男性の親族どちらからも遺伝し得る。
乳癌のサブタイプは、免疫組織化学的根拠において分類できる。サブタイプの定義は一般的に以下のようである:
正常(ER+、PR+、HER2+、サイトケラチン5/6+およびHER1+)
ルミナール(luminal)A(ER+および/またはPR+、HER2−)
ルミナールB(ER+および/またはPR+、HER2+)
トリプルネガティブ(ER−、PR−、HER2−)
HER2+/ER−(ER−、PR−およびHER2+)
未分類(ER−、PR−、HER2−、サイトケラチン5/6−およびHER1−)
トリプルネガティブ乳癌細胞の場合、癌の成長は、エストロゲンもしくはプロゲステロンによって、またはHER2タンパク質に由来する成長シグナルによって駆動されない。同じ証拠により、このような癌細胞は、タモキシフェロンもしくはアロマターゼ阻害剤などのホルモン療法またはHerceptin(登録商標)などのHER2受容体を標的とする療法には応答しない。乳癌の約10〜20%は、トリプルネガティブであることが見出される。成功しそうにない療法のコストおよび毒性作用を避けるため、およびトリプルネガティブ乳癌の治療に使用できる治療に集中するために、これらの型の癌を特定することが重要である。乳癌の他の型と同様に、トリプルネガティブ乳癌は、外科手術、放射線療法および/または化学療法を用いて治療できる。ある特に有望な取組みは、「ネオアジュバント」療法であり、外科手術前に化学療法および/または放射線療法を提供する。別の新しい薬剤療法は、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼまたはPARP阻害剤の使用である。
上述のスクリーニング技術は、癌の可能性の決定において有用であるが、スクリーニングで検出されたしこりが、単純嚢胞などの良性の代替物に対して、癌であるかどうかを確認するために、さらなる試験が必要である。臨床状況において、乳癌は、一般的に、臨床的乳房検査(訓練を受けた医師による乳房検査)、マンモグラフィーおよび穿刺吸引細胞診の「トリプルテスト」を使用して診断される。スクリーニングにも使用されるマンモグラフィーおよび臨床的乳房検査の両方は、しこりが癌であるおよその可能性を示すことができ、任意の他の病巣を特定することもできる。穿刺吸引細胞診(Fine Needle Aspiration and Cytology)(FNAC)は、必要に応じて局所麻酔剤を使用してGPの診療所において受けることができ、しこり由来の体液のごく一部を抽出する試みを伴う。澄んだ体液は、しこりが癌性である可能性はほぼないが、血の混じった体液は、癌性細胞に関する顕微鏡下の調査に送られることになる。総合すると、これらの3種のツールは、精度の高い乳癌の診断に使用できる。生検の他の選択肢は、乳房のしこりの一部を除去するコア生検およびしこり全体を除去する切除生検を含む。
乳癌のスクリーニングは、別の健康な個人において癌を見つけるための試みである。女性のための最も一般的なスクリーニング方法は、X線マンモグラフィーおよび臨床的乳房検査の併用である。正常な危険性より高い女性、例えば癌の強い家族歴を有する女性において、さらなるツールとして、遺伝学的検査または乳房磁気共鳴画像法を挙げることができる。
乳房の自己検査は過去に非常に支持されたスクリーニングの形態であるが、いくつかの大規模な研究が、女性にとって自己検査には延命効果がなく、多くの場合著しい不安を引き起こすことを示したので、その後不評を招いた。このことは、検出できる癌は、すでに比較的進んだステージの癌であることが多いのに対して、他の方法は、治癒的治療がより多く可能である早期ステージにおいて癌を特定することを推奨しているという理由であると考えられる。
X線マンモグラフィーは、X線を使用して、任意の特徴的でない塊またはしこりに関して検査する。定期的なマンモグラムが、いくつかの国において特定の年齢を超えた女性のスクリーニングツールとして推奨されている。
乳癌の遺伝学的検査は、通常BRCA遺伝子における突然変異の検査を伴う。これは乳癌の危険性が上がった人々を除いて、一般的に推奨される技術ではない。
乳癌治療の主力は、腫瘍が局在する場合、可能性のあるアジュバントホルモン療法(タモキシフェンまたはアロマターゼ阻害剤と一緒に)、化学療法および/または放射線療法と一緒の外科手術である。現在、外科手術(アジュバント療法)後の治療の推奨は、パターンに従う。患者の臨床的基準(年齢、癌の型、サイズ、転移)に依存して、治療の様々な規則に従った個々の危険性の分類を用いて、患者は危険性の高い患者および危険性の低い患者に大まかに分けられる。治療の可能性は、放射線療法、化学療法、ホルモン療法および免疫療法を含む。
標的癌療法は、癌細胞の特定の特徴、例えば、癌細胞を急速に、または異常な方法で成長させるタンパク質を標的とする治療である。標的療法は、一般的に化学療法よりも正常な健康細胞に害を与える可能性が低い。いくつかの標的療法は、本発明者の免疫系によって天然に生成される抗体のように作用する抗体である。標的療法のこれらの型は、時として免疫標的療法と呼ばれる。
現在、医師が乳癌の治療に使用する3種の標的療法がある。Herceptin(登録商標)(トラスツズマブ)は、細胞に成長するように伝える化学信号を受け取る、癌細胞の能力を遮断することによって、HER2−陽性乳癌に対して作用する。Tykerb(登録商標)(ラパチニブ)は、調節不能な細胞成長を引き起こすことができる特定のタンパク質を遮断することによって、HER2陽性乳癌に対して作用する。Avastin(登録商標)(ベバシズマブ)は、癌細胞が成長および機能するために依存する、新しい血管の成長を遮断することによって作用する。
ホルモン(抗エストロゲン)療法は、ホルモン受容体陽性乳癌に対して、2種の方法:第1に、体内のホルモンエストロゲンの量を低下させることによって、第2に、体内のエストロゲンの作用を遮断することによって作用する。女性の体内においてエストロゲンの大部分は卵巣によって作られる。エストロゲンは、ホルモン受容体陽性乳癌を成長させる。それ故、エストロゲンの量を低下させること、またはその作用を遮断することは、ホルモン受容体陽性乳癌を縮小させることに役立ち、ホルモン受容体陽性乳癌が再び起きる(再発)危険性を低下させ得る。ホルモン療法の医薬品は、ホルモン受容体陰性乳癌に対しては有効ではない。ホルモン療法の医薬品にはいくつかの型があり、アロマターゼ阻害剤、選択的エストロゲン受容体調節因子およびエストロゲン受容体下方制御因子を含む。いくつかの症例において、ホルモン受容体陽性乳癌を治療するために、または乳癌の危険性が非常に高い女性の予防対策として、卵巣および卵管を外科的に除去することができる。卵巣は、薬物を使用して一時的に閉鎖することもできる。
治療の計画において、医師は、遺伝子発現に基づく、乳癌再発の危険性を予測するオンコタイプ(Oncotype)DXまたはマイクロアレイ試験などのPCR試験を使用することもできる。2007年2月に、最初の乳癌予測試験が、食品医薬品局から正式な承認を得た。これは、早期ステージの乳癌を有する女性が、5または10年以内に再発するかどうかを予測するために役立つ新しい遺伝子試験であり、これは、初発腫瘍をどの程度積極的に治療するかの感化に役立ち得る。
放射線療法は、外科手術後に残存し得る癌細胞の破壊を助けるためにも使用できる。放射線は、正確な線量で送達された場合、再発の危険性を50〜66%減少できる。
E.併用療法
単一の薬剤に対する腫瘍細胞の耐性は、臨床腫瘍学において重要な問題を提示する。現在の癌研究の1つの目標は、既存の療法の有効性を改善する方法を見出すことである。1つの方法は療法を組み合わせることであり、併用療法として公知である。一実施形態において、本発明は、抗ヌクレオリン抗体および、「標的細胞」を接触させるステップに使用するための組成物を含む、少なくとも1種の他の薬剤を組み合わせる併用療法を提供する。一態様において、抗ヌクレオリン抗体および少なくとも1種の他の薬剤の併用は、細胞を殺す、または細胞の増殖を阻害するための併用有効量で使用される。
一実施形態において、本方法は、細胞と、ヒト抗ヌクレオリン抗体および1種または複数種のさらなる薬剤または因子とを接触させるステップをさらに含むことができる。一実施形態において、本方法は、細胞と、両方の薬剤を含む単一の組成物または薬理学的製剤とを接触させるステップ、または細胞と、一方の組成物が抗ヌクレオリン抗体を含み、他方が薬剤を含む、2種の異なる組成物もしくは製剤とを同時に接触させるステップをさらに含む。
別の実施形態において、本方法は、他の薬剤による接触の前後の、数分から数週間の範囲の間隔の、抗ヌクレオリン抗体による接触を含む。他の薬剤および抗ヌクレオリン抗体が別々に細胞に適用される実施形態において、個々の送達時間の間は、薬剤および抗ヌクレオリン抗体がまだ細胞において有利に併用効果を発揮できるように、長期間失効しなかったことを一般的に確実にした。このような場合、細胞と、互いに約12〜24時間、より好ましくは互いに約6〜12時間以内に両方の様式で接触させることを企図し、遅延時間は約12時間だけが最も好ましい。いくつかの状況において、治療期間を有意に延長することが望ましいことがあるが、それぞれの投与の間は数日(2、3、4、5、6または7)から数週間(1、2、3、4、5、6、7または8)で無効となる。
別の実施形態において、本方法は、抗ヌクレオリン抗体または他の薬剤のいずれかを複数回投与するステップを含む。抗ヌクレオリン抗体または他の薬剤の併用は、抗ヌクレオリン抗体を「A」および他の薬剤を「B」とした場合、以下のような例示を含む:
A/B/A B/A/B B/B/A A/A/B B/A/A A/B/B
B/B/B/A B/B/A/B A/A/B/B A/B/A/B A/B/B/A B/B/A/A B/A/B/A B/A/A/B B/B/B/A A/A/A/B B/A/A/A A/B/A/A A/A/B/A A/B/B/B B/A/B/B B/B/A/B。
他の併用も企図される。この場合も先と同様に、細胞を殺すことを達成するために、両方の薬剤は、細胞を殺すために有効な併用量で細胞に送達される。
併用療法における使用に適切な薬剤または因子は、細胞に適用した場合、DNAの損傷を誘導する任意の化合物または治療である。特に、このような薬剤は、上記のVI項(C)(i)〜(iii)において述べた薬剤である。本発明による癌の治療において、腫瘍細胞と、抗ヌクレオリン抗体に加えて薬剤と接触させる。このことは、局所腫瘍部位に放射線を照射する、または被験体に、化学療法用化合物を含む治療有効量の医薬組成物を投与することによって達成できる。
「化学療法薬」ともいわれる様々な化合物が、DNAの損傷を誘導するために機能し、それらのすべては本明細書に開示の併用治療方法への使用を意図される。一実施形態において、「他の薬剤」は化学療法薬を含む。本発明の化学療法薬のカテゴリーは、限定するものではないが、アルキル化剤、アントラサイクリン、細胞骨格破壊剤、エポチロン、トポイソメラーゼII阻害剤、ヌクレオチド類似体および前駆体類似体、ペプチド抗生物質、白金ベースの薬剤、レチノイドまたはビンカアルカロイドおよび誘導体を含む。これらの群内の特定の化学療法薬は、限定するものではないが、アクチノマイシン−D、all−transレチノイン酸、アザシチジン、アドリアマイシン、アザチオプリン、ブレオマイシン、カンプトテシン、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル(5FU)、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、過酸化水素、イダルビシン、イマチニブ、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビンを含む。本発明は、放射線に基づいていても、または実際の化合物であっても、1種または複数種のDNA損傷剤の組合せの使用、例えば、X線およびシスプラチンの使用またはシスプラチンおよびエトポシドの使用をさらに包含する。
核酸、特にDNAと直接架橋する薬剤が、DNAの損傷を容易にし、抗ヌクレオリン抗体との相乗的な、抗新生物薬の併用をもたらすと予想されている。シスプラチンなどの薬剤および他のDNAアルキル化剤が使用できる。シスプラチンは、癌の治療に広く使用されており、臨床適用は、3週間毎に20mg/m2で5日間、合計3クールの有効用量で使用される。シスプラチンは、経口的には吸収されず、したがって静脈内、皮下、腫瘍内または腹腔内への注入を介して送達されなければならない。
DNAを損傷する薬剤は、DNAの複製、有糸分裂および染色体分離に干渉する化合物をさらに含む。このような化学療法化合物は、ドキソルビシンとしても公知のアドリアマイシン、エトポシド、ベラパミル、ポドフィロトキシンなどを含む。新生物の治療のための臨床状況において広く使用される、これらの化合物は、アドリアマイシンに関しては25〜75mg/m2の範囲の用量を21日間隔で静脈内ボーラス注入を介して、エトポシドに関しては35〜50mg/m2を静脈内に、または静脈内用量の2倍を経口的に投与される。
核酸前駆体およびサブユニットの合成および忠実性を破壊する薬剤もまた、DNAの損傷をもたらす。したがって、多数の核酸前駆体が開発されている。特に有用なものは、広範囲な試験を受け、容易に利用可能な薬剤である。したがって、5フルオロウラシル(5−FU)などの薬剤は、新生物組織に優先的に使用され、この薬剤は新生細胞への標的化に特に有用となっている。きわめて有害であるにもかかわらず、5−FUは、局所を含む広範囲のキャリアに適用可能であり、3から15mg/kg/日の範囲の用量の静脈内投与は一般的に使用されている。
DNAの損傷を引き起こし、広範に使用されている他の因子は、γ線としても一般に公知の因子、X線および/または放射性同位元素の腫瘍細胞への送達を含む。DNA損傷因子の他の形態は、マイクロ波およびUN照射などもまた企図される。これらの因子のすべてが、DNAの前駆体、DNAの複製および修復ならびに染色体のアセンブリおよび維持に関して広範囲の損傷DNAをもたらす可能性が最も高い。X線の線量範囲は、長期間(3から4週)については1日の線量が50から200レントゲン、単回線量は2000から6000レントゲンの範囲である。放射性同位元素の線量範囲は大きく変動し、同位元素の半減期、放射される照射線の強度および型ならびに新生細胞による取り込みに依存する。
F.免疫検出キット
その上さらなる実施形態において、本発明は、上記の免疫検出方法に使用する免疫検出キットに関する。免疫検出キットは、適切な容器手段中に、ヒト抗ヌクレオリン抗体および場合により免疫検出試薬を含むものである。
特定の実施形態において、抗体は、固体支持体、例えば、カラムマトリックスおよび/またはマイクロタイタープレートのウェルに予め結合されていてよい。キットの免疫検出試薬は、所与の抗体に付随または連結した検出可能な標識を含む、様々な形態の任意の1種を取ることができる。二次結合リガンドに付随または結合した検出可能な標識もまた企図される。例示的二次リガンドは、一次抗体に対する結合親和性を有する二次抗体である。
本発明のキットに使用するためのさらに適切な免疫検出試薬は、一次抗体に対する結合親和性を有する二次抗体と一緒に二次抗体に対する結合親和性を有する三次抗体を含み、三次抗体が検出可能な標識に連結している、2成分の試薬を含む。上記のように、多数の例示的標識が当分野において公知であり、このような標識はすべて本発明に関連して用いることができる。
本キットは、検出アッセイのための標準曲線を調整するために使用できる、標識されているか、または標識されていないどちらかの、適切にアリコートされたヌクレオリンの組成物をさらに含むことができる。本キットは、完全にコンジュゲートされた形態、中間体の形態またはキットの使用者によりコンジュゲートされる別々の部分のいずれかの、抗体標識コンジュゲートを含有することができる。キットの構成要素は、水性媒体または凍結乾燥形態で包装することができる。
キットの容器手段は、一般的に、抗体を配置できる、または好ましくは適切にアリコートできる、少なくとも1つのバイアル、試験管、フラスコ、ビン、注射器または他の容器手段を含むものである。本発明のキットは、通常、市販するために厳重に密閉された、抗体、抗原を含有するための手段および任意の他の試薬容器を含むものである。このような容器は、所望のバイアルが保有される、射出成形容器またはブロー成形プラスチック容器を含むことができる。
VII.実施例
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態を実証するために含まれる。後に続く実施例に開示される技術は、本発明の実践において十分機能するように本発明者により発見された技術を表すことは、当業者に理解されるはずであり、したがって、その実践に関する好ましい様式を構成すると考えることができる。しかし、当業者は、本開示を考慮すると、開示された特定の実施形態において多くの変更が可能であり、本発明の精神および範囲を逸脱することなく同様のまたは類似の結果をさらに得ることを理解するべきである。
本発明の一態様では、ヒトヌクレオリンに結合する抗体を分泌する不死化ヒトB細胞を生成する方法であって、IgM陽性ヒトB細胞の集団を得るステップと、前記集団を、前記ヒトB細胞を不死化させるエプスタイン−バーウイルス(EBV)、ならびにIgMからIgGへの免疫グロブリンアイソタイプのクラススイッチを誘導するサイトカイン/増殖因子/シグナル伝達剤カクテルと接触させるステップと、前記不死化ならびに免疫グロブリンアイソタイプのクラススイッチを支援する条件下で細胞を培養するステップとを含む方法が提供される。一実施形態では、該方法が、ヒトヌクレオリンに対する抗体を発現する不死化ヒトB細胞を選択するステップをさらに含む。別の実施形態では、選択するステップが、不死化B細胞の培養培地上清に対して実施されるイムノアッセイを含む。別の実施形態では、サイトカインカクテルが、ヒトB細胞に対する共起刺激シグナルを送達する作用物質を含む。別の実施形態では、サイトカインカクテルが、抗IgM F(ab’)2;インターロイキン(IL)−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−9、IL−10、IL−13、INFα、BAFF、可溶性CD40Lを含む。別の実施形態では、IgM陽性ヒトB細胞を、末梢血、扁桃腺、骨髄、脾臓、リンパ節、臍帯血、肝臓、アフェレーシス手順、またはバフィコートから得る。別の実施形態では、該方法が、ステップ(d)の不死化ヒトB細胞から、重鎖および/または軽鎖の全体をコードする核酸を単離するステップをさらに含む。別の実施形態では、ステップ(d)の不死化ヒトB細胞から、重鎖および/または軽鎖の抗原結合領域をコードする核酸を単離するステップをさらに含む。別の実施形態では、該方法が、前記核酸を、重鎖および/または軽鎖のフレームワーク領域をコードする核酸へとクローニングするステップをさらに含む。別の実施形態では、前記集団を接触させるステップが、感染時におけるEBVの濃縮ステップ、遠心分離ステップ、またはこれらの両方をさらに含む。別の実施形態では、該方法が、ステップ(c)の後に、前記ヒトB細胞集団を凍結させるステップをさらに含む。別の実施形態では、ステップ(b)(ii)の約0〜96時間後に、前記集団を、サイトカイン/増殖因子/シグナル伝達剤カクテルと接触させるステップを実施する。別の実施形態では、ステップ(b)(ii)の約16〜20時間後に、前記集団を、サイトカイン/増殖因子/シグナル伝達剤カクテルと接触させるステップを実施する。別の実施形態では、前記集団のうちの約50%〜99%を、EBV感染により不死化させる。別の実施形態では、前記集団のうちの約95%〜99%を、EBV感染により不死化させる。別の実施形態では、ヒトヌクレオリンに対する抗体を発現する不死化ヒトB細胞を選択するステップを、感染の1〜4週間後に行う。別の実施形態では、ヒトヌクレオリンに対する抗体を発現する不死化ヒトB細胞を選択するステップを、感染の2〜3週間後に行う。別の実施形態では、ヒトヌクレオリンに対する抗体を発現する不死化ヒトB細胞を選択するステップを、凍結保存した不死化B細胞を融解させた後に、かつ/または凍結保存した前記不死化B細胞に由来する培養培地上清を融解させた後に行う。別の実施形態では、B細胞が、抗原ナイーブ細胞である。別の実施形態では、B細胞が、抗原経験細胞である。
別の態様では、本発明が、ヒトヌクレオリンに結合するIgG抗体を発現する、不死化ヒトB細胞を提供する。一実施形態では、不死化ヒトB細胞が、T−5D1、V−3H11(3G5)、T−2D3、T−7G7(1H9)、T−2H3、T−9F9、T−8G4、またはT−P1C6と命名されている。
別の態様では、本発明が、配列番号2のタンパク質に結合するIgG抗体またはその断片を発現する、不死化ヒトB細胞を提供する。一実施形態では、IgG抗体が、IgG1抗体、IgG2抗体、IgG3抗体、またはIgG4抗体である。別の実施形態では、IgG抗体が、IgG1抗体である。別の実施形態では、IgG抗体が、カッパ軽鎖を含む。別の実施形態では、IgG抗体が、ラムダ軽鎖を含む。別の実施形態では、B細胞を、EBVにより不死化させる。別の実施形態では、抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも10%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも30%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも40%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも50%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも60%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも70%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも80%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも90%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも100%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも10%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも30%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも40%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも50%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも60%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも70%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも80%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも90%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも100%を死滅させる。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインに結合する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインを不活化させる。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体依存性細胞傷害作用を誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体非依存性細胞傷害作用を誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、接触時に癌細胞においてアポトーシスを誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、AML癌細胞、CLL癌細胞、または乳癌細胞を阻害するかまたは死滅させる。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞におけるBCL−2レベルを低減する。
別の態様では、本発明が、配列番号1によりコードされるタンパク質に結合するIgG抗体またはその断片を発現する、不死化ヒトB細胞を提供する。一実施形態では、IgG抗体が、IgG1抗体、IgG2抗体、IgG3抗体、またはIgG4抗体である。別の実施形態では、IgG抗体が、IgG1抗体である。別の実施形態では、IgG抗体が、カッパ軽鎖を含む。別の実施形態では、IgG抗体が、ラムダ軽鎖を含む。別の実施形態では、B細胞を、EBVにより不死化させる。別の実施形態では、抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。ヒトに対して実質的に非免疫原性である、請求項33に記載の単離抗体またはその断片。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも10%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも30%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも40%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも50%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも60%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも70%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも80%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも90%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも100%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも10%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも30%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも40%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも50%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも60%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも70%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも80%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも90%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも100%を死滅させる。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインに結合する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインを不活化する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体依存性細胞傷害作用を誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体非依存性細胞傷害作用を誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、接触時に癌細胞においてアポトーシスを誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、AML癌細胞、CLL癌細胞、または乳癌細胞を阻害するかまたは死滅させる。別の実施形態では、単離モノクローナル抗体またはその断片が、癌細胞におけるBCL−2レベルを低減する。
別の態様では、本発明が、配列番号4を含むタンパク質に結合するIgG抗体またはその断片を発現する、不死化ヒトB細胞を提供する。一実施形態では、IgG抗体が、IgG1抗体、IgG2抗体、IgG3抗体、またはIgG4抗体である。別の実施形態では、IgG抗体が、IgG1抗体である。別の実施形態では、IgG抗体が、カッパ軽鎖を含む。別の実施形態では、IgG抗体が、ラムダ軽鎖を含む。別の実施形態では、B細胞を、EBVにより不死化させる。別の実施形態では、モノクローナル抗体またはその断片である、請求項33に記載の単離抗体またはその断片。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも10%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも30%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも40%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも50%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも60%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも70%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも80%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも90%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも100%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも10%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも30%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも40%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも50%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも60%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも70%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも80%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも90%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも100%を死滅させる。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインに結合する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインを不活化させる。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体依存性細胞傷害作用を誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体非依存性細胞傷害作用を誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、接触時に癌細胞においてアポトーシスを誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、AML癌細胞、CLL癌細胞、または乳癌細胞を阻害するかまたは死滅させる。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞におけるBCL−2レベルを低減する。
別の態様では、本発明が、配列番号3によりコードされるタンパク質に結合するIgG抗体またはその断片を発現する、不死化ヒトB細胞を提供する。一実施形態では、IgG抗体が、IgG1抗体、IgG2抗体、IgG3抗体、またはIgG4抗体である。別の実施形態では、IgG抗体が、IgG1抗体である。別の実施形態では、IgG抗体が、カッパ軽鎖を含む。別の実施形態では、IgG抗体が、ラムダ軽鎖を含む。別の実施形態では、B細胞を、EBVにより不死化させる。別の実施形態では、抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインに結合する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインを不活化させる。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体依存性細胞傷害作用を誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体非依存性細胞傷害作用を誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、接触時に癌細胞においてアポトーシスを誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、AML癌細胞、CLL癌細胞、または乳癌細胞を阻害するかまたは死滅させる。別の実施形態では、単離モノクローナル抗体またはその断片が、癌細胞におけるBCL−2レベルを低減する。
別の態様では、本発明が、配列番号4のタンパク質に特異的に結合する、単離ヒトモノクローナル抗体またはその断片を提供する。一実施形態では、抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも10%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも30%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも40%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも50%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも60%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも70%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも80%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも90%を死滅させる。別の実施形態では、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも100%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも10%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも30%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも40%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも50%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも60%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも70%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも80%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも90%を死滅させる。別の実施形態では、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、抗体またはその断片が、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも100%を死滅させる。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインに結合する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインを不活化させる。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体依存性細胞傷害作用を誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体非依存性細胞傷害作用を誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、接触時に癌細胞においてアポトーシスを誘導する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、AML癌細胞、CLL癌細胞、または乳癌細胞を阻害するかまたは死滅させる。別の実施形態では、単離モノクローナル抗体またはその断片が、癌細胞におけるBCL−2レベルを低減する。
別の態様では、本発明が、ヒトヌクレオリンタンパク質に特異的に結合する単離抗体またはその断片であって、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる、単離抗体またはその断片を提供する。一実施形態では、前記ヒトヌクレオリンのアミノ酸配列が、配列番号2を含む。別の実施形態では、抗体またはその断片が、配列番号2のアミノ酸残基1〜283からなるアミノ酸配列に結合する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインに結合する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインを不活化させる。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、診断剤または治療剤に連結されている。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体依存性細胞傷害作用を呈示する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体非依存性細胞傷害作用を呈示する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、接触時に癌細胞においてアポトーシスを誘導する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、AML癌細胞、CLL癌細胞、または乳癌細胞を阻害するかまたは死滅させる。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞におけるBCL−2レベルを低減する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、診断剤に連結されている。別の実施形態では、診断剤が、放射性核種、フルオロフォア、化学発光化合物、蛍光化合物、または酵素である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、治療剤に連結されている。別の実施形態では、治療剤が、放射性核種、毒素、または化学療法剤部分である。
別の態様では、本発明が、ヒトヌクレオリンタンパク質に特異的に結合する単離抗体またはその断片であって、前記MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも10〜100%(MV4−11細胞の集団のうちの10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%など)を死滅させる、単離抗体またはその断片を提供する。別の実施形態では、前記ヒトヌクレオリンのアミノ酸配列が、配列番号2を含む。別の実施形態では、抗体またはその断片が、配列番号2のアミノ酸残基1〜283からなるアミノ酸配列に結合する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインに結合する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインを不活化させる。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、診断剤または治療剤に連結されている。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体依存性細胞傷害作用を呈示する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞に対する補体非依存性細胞傷害作用を呈示する。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、接触時に癌細胞においてアポトーシスを誘導する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、AML癌細胞、CLL癌細胞、または乳癌細胞を阻害するかまたは死滅させる。別の実施形態では、単離抗体またはその断片が、癌細胞におけるBCL−2レベルを低減する。別の実施形態では、前記抗体またはその断片が、診断剤に連結されている。別の実施形態では、診断剤が、放射性核種、フルオロフォア、化学発光化合物、蛍光化合物、または酵素である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、治療剤に連結されている。別の実施形態では、治療剤が、放射性核種、毒素、または化学療法剤部分である。
別の態様では、本発明が、ヒトヌクレオリンタンパク質に特異的に結合する1または複数の単離抗体またはそれらの断片を含む抗ヌクレオリン組成物であって、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48〜96時間(48、72、または96時間など)にわたりインキュベートすると、前記1または複数の抗体が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも10〜100%(10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%など)を死滅させる、抗ヌクレオリン組成物を提供する。一実施形態では、1または複数の単離抗体またはそれらの断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。別の実施形態では、1または複数の単離抗体またはそれらの断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、1または複数の単離抗体またはそれらの断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、1または複数の単離抗体またはそれらの断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインに結合する。別の実施形態では、1または複数の単離抗体またはそれらの断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインを不活化させる。別の実施形態では、前記ヒトヌクレオリンのアミノ酸配列が、配列番号2を含む。別の実施形態では、1または複数の単離抗体またはそれらの断片が、配列番号4に結合する。別の実施形態では、抗ヌクレオリン組成物が、放射性核種、フルオロフォア、化学発光化合物、蛍光化合物、酵素、毒素、または化学療法剤をさらに含む。別の実施形態では、放射性核種、フルオロフォア、化学発光化合物、蛍光化合物、酵素、毒素、または化学療法剤が、前記1または複数の単離抗体またはそれらの断片にコンジュゲートされている。別の実施形態では、抗ヌクレオリン組成物が、前記ヒトヌクレオリンタンパク質に特異的に結合する2つ以上の単離抗体またはそれらの断片を含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記1または複数の抗体が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる。別の実施形態では、抗ヌクレオリン組成物が、前記ヒトヌクレオリンタンパク質に特異的に結合する3つ以上の単離抗体またはそれらの断片を含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記1または複数の抗体が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる。
本発明の別の態様では、ヌクレオリンをその表面に発現する細胞を阻害するかまたは死滅させる方法であって、前記細胞を、ヒトヌクレオリンに結合する抗体またはその断片と接触させるステップを含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる方法が提供される。一実施形態では、抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、配列番号2に結合する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、配列番号1によりコードされるアミノ酸配列に結合する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、配列番号4に結合する。別の実施形態では、抗体またはその断片が、配列番号3によりコードされるアミノ酸配列に結合する。別の実施形態では、細胞が、癌細胞である。別の実施形態では、癌細胞が、肺癌細胞、乳癌細胞、前立腺癌細胞、結腸癌細胞、膵臓癌細胞、腎細胞癌細胞、卵巣癌細胞、白血病細胞、黒色腫細胞、膠芽腫細胞、神経芽腫細胞、肉腫細胞、または胃癌細胞である。別の実施形態では、細胞が、免疫細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、リンパ球、樹状細胞、末梢血単球、マクロファージ、または神経膠細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、活性化免疫細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、活性化B細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、メモリーB細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、活性化T細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、活性化CD4+T細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、活性化CD8+T細胞である。別の実施形態では、細胞が、血管平滑筋細胞または内皮細胞である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、治療剤に連結されている。別の実施形態では、治療剤が、放射性核種、毒素、または化学療法剤である。別の実施形態では、阻害するかまたは死滅させることが、前記細胞においてアポトーシスを誘導するステップを含む。別の実施形態では、細胞が、ヒト被験体体内に存在し、前記接触させるステップが、前記抗体またはその断片を前記被験体に投与するステップを含む。別の実施形態では、前記細胞を、少なくとも1つのさらなる阻害剤または治療と接触させるステップをさらに含む。別の実施形態では、さらなる治療が、手術、放射線療法、化学療法、毒素療法、免疫療法、ホルモン療法、抗血管新生療法、もしくは遺伝子療法、または他の生物学的療法のうちの1または複数を含む。別の実施形態では、さらなる阻害剤が、放射性核種、化学療法剤、毒素、免疫療法剤、ホルモン、核酸、またはポリペプチドのうちの1または複数を含む。別の実施形態では、毒素が、ジフテリア毒素、外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシンA鎖、アルファ−サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンチンタンパク質、Phytolacca (phytolaca) americanaタンパク質、ブタクサ抗ウイルス性タンパク質、Momordica (momordica) charantia阻害剤、クルシン、クロチン、Sapaonaria (sapaonaria) officinalis阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、カリケアマイシン、またはトリコテセン毒素である。別の実施形態では、化学療法剤が、アルキル化剤、アントラサイクリン、細胞骨格破壊剤、エポチロン、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、ヌクレオシド類似体もしくはヌクレオチド類似体、前駆体類似体、ペプチド抗生物質、白金ベースの薬剤、レチノイド、ビンカアルカロイド、またはこれらの誘導体である。別の実施形態では、前記療法剤が、アクチノマイシン−D、all−transレチノイン酸、アザシチジン、アドリアマイシン、アザチオプリン、ブレオマイシン、カンプトテシン、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル(5FU)、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、過酸化水素、イダルビシン、イマチニブ、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、またはビノレルビンである。
本発明の一態様では、ヌクレオリンをその表面に発現する細胞を検出する方法であって、前記細胞を、前記ヌクレオリンに免疫学的に結合するヒト抗体またはその断片と接触させるステップを含む方法が提供される。一実施形態では、細胞が、癌細胞、免疫細胞、ヌクレオリンをその表面に発現する血管平滑筋細胞、ヌクレオリンをその表面に発現する内皮細胞、またはウイルスに感染した細胞である。別の実施形態では、細胞が、ヌクレオリンをその表面に発現する前癌性細胞である。別の実施形態では、癌細胞が、肺癌細胞、乳癌細胞、前立腺癌細胞、結腸癌細胞、膵臓癌細胞、腎細胞癌細胞、卵巣癌細胞、白血病細胞、黒色腫細胞、膠芽腫細胞、神経芽腫細胞、肉腫細胞、または胃癌細胞からなる群から選択される。別の実施形態では、免疫細胞が、リンパ球、樹状細胞、末梢血単球、マクロファージ、または神経膠細胞である。別の実施形態では、細胞が、免疫細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、活性化免疫細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、活性化B細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、メモリーB細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、活性化T細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、活性化CD4+T細胞である。別の実施形態では、免疫細胞が、活性化CD8+T細胞である。別の実施形態では、細胞が、血管平滑筋細胞または内皮細胞である。別の実施形態では、抗体またはその断片が、診断剤に連結されている。別の実施形態では、診断剤が、放射性核種、フルオロフォア、化学発光化合物、蛍光化合物、量子ドット、ナノ粒子、または酵素である。別の実施形態では、細胞が、ヒト被験体体内に存在し、前記接触させるステップが、前記抗体またはその断片を前記被験体に投与するステップを含む。別の実施形態では、細胞が、単離組織試料中または単離細胞懸濁液中に存在する。
別の態様では、本発明が、哺乳動物における癌を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48〜96時間(48、72、または96時間など)にわたりインキュベートすると、前記抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも10〜100%(10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%など)を死滅させる方法を提供する。一実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、哺乳動物において癌を治療することが、腫瘍による低酸素状態(hpoxia)を治療するステップを含む。別の実施形態では、哺乳動物において癌を治療することが、腫瘍による血管新生を阻害するステップを含む。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリンモノクローナル抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。別の実施形態では、毒素が、ジフテリア毒素、外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシンA鎖、アルファ−サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンチンタンパク質、Phytolacca (phytolaca) americanaタンパク質、ブタクサ抗ウイルス性タンパク質、Momordica (momordica) charantia阻害剤、クルシン、クロチン、Sapaonaria (sapaonaria) officinalis阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、カリケアマイシン、またはトリコテセン毒素である。別の実施形態では、化学療法剤が、アルキル化剤、アントラサイクリン、細胞骨格破壊剤、エポチロン、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、ヌクレオシド類似体もしくはヌクレオチド類似体、前駆体類似体、ペプチド抗生物質、白金ベースの薬剤、レチノイド、ビンカアルカロイド、またはこれらの誘導体である。別の実施形態では、化学療法剤が、アクチノマイシン−D、all−transレチノイン酸、アザシチジン、アドリアマイシン、アザチオプリン、ブレオマイシン、カンプトテシン、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル(5FU)、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、過酸化水素、イダルビシン、イマチニブ、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、またはビノレルビンである。
別の態様では、本発明が、哺乳動物における癌を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン抗体またはその断片、毒素または化学療法剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48〜96時間(48、72、または96時間など)にわたりインキュベートすると、前記抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも10〜100%(10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%など)を死滅させる方法を提供する。一実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、哺乳動物において癌を治療することが、腫瘍による低酸素状態(hpoxia)を治療するステップを含む。別の実施形態では、哺乳動物において癌を治療することが、腫瘍による血管新生を阻害するステップを含む。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリンモノクローナル抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。別の実施形態では、毒素が、ジフテリア毒素、外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシンA鎖、アルファ−サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンチンタンパク質、Phytolacca (phytolaca)
americanaタンパク質、ブタクサ抗ウイルス性タンパク質、Momordica (momordica) charantia阻害剤、クルシン、クロチン、Sapaonaria (sapaonaria) officinalis阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、カリケアマイシン、またはトリコテセン毒素である。別の実施形態では、化学療法剤が、アルキル化剤、アントラサイクリン、細胞骨格破壊剤、エポチロン、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、ヌクレオシド類似体もしくはヌクレオチド類似体、前駆体類似体、ペプチド抗生物質、白金ベースの薬剤、レチノイド、ビンカアルカロイド、またはこれらの誘導体である。別の実施形態では、化学療法剤が、アクチノマイシン−D、all−transレチノイン酸、アザシチジン、アドリアマイシン、アザチオプリン、ブレオマイシン、カンプトテシン、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル(5FU)、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、過酸化水素、イダルビシン、イマチニブ、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、またはビノレルビンである。
別の態様では、本発明が、哺乳動物における癌を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン抗体またはその断片および薬学的に許容される担体を投与するステップと、前記哺乳動物を放射線療法でさらに治療するステップとを含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48〜96時間(48、72、または96時間など)にわたりインキュベートすると、前記抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも10〜100%(10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%など)を死滅させる方法を提供する。一実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、哺乳動物において癌を治療することが、腫瘍による低酸素状態(hpoxia)を治療するステップを含む。別の実施形態では、哺乳動物において癌を治療することが、腫瘍による血管新生を阻害するステップを含む。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリンモノクローナル抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。別の実施形態では、毒素が、ジフテリア毒素、外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシンA鎖、アルファ−サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンチンタンパク質、Phytolacca (phytolaca) americanaタンパク質、ブタクサ抗ウイルス性タンパク質、Momordica (momordica) charantia阻害剤、クルシン、クロチン、Sapaonaria (sapaonaria) officinalis阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、カリケアマイシン、またはトリコテセン毒素である。別の実施形態では、化学療法剤が、アルキル化剤、アントラサイクリン、細胞骨格破壊剤、エポチロン、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、ヌクレオシド類似体もしくはヌクレオチド類似体、前駆体類似体、ペプチド抗生物質、白金ベースの薬剤、レチノイド、ビンカアルカロイド、またはこれらの誘導体である。別の実施形態では、化学療法剤が、アクチノマイシン−D、all−transレチノイン酸、アザシチジン、アドリアマイシン、アザチオプリン、ブレオマイシン、カンプトテシン、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル(5FU)、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、過酸化水素、イダルビシン、イマチニブ、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、またはビノレルビンである。
別の態様では、本発明が、哺乳動物における癌を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、配列番号4のタンパク質に特異的に結合する抗体またはその断片を含む方法を提供する。一実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、哺乳動物において癌を治療することが、腫瘍による低酸素状態を治療するステップを含む。別の実施形態では、哺乳動物において癌を治療することが、腫瘍による血管新生を阻害するステップを含む。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリンモノクローナル抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。別の実施形態では、毒素が、ジフテリア毒素、外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシンA鎖、アルファ−サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンチンタンパク質、Phytolacca (phytolaca) americanaタンパク質、ブタクサ抗ウイルス性タンパク質、Momordica (momordica) charantia阻害剤、クルシン、クロチン、Sapaonaria (sapaonaria) officinalis阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、カリケアマイシン、またはトリコテセン毒素である。別の実施形態では、化学療法剤が、アルキル化剤、アントラサイクリン、細胞骨格破壊剤、エポチロン、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、ヌクレオシド類似体もしくはヌクレオチド類似体、前駆体類似体、ペプチド抗生物質、白金ベースの薬剤、レチノイド、ビンカアルカロイド、またはこれらの誘導体である。別の実施形態では、化学療法剤が、アクチノマイシン−D、all−transレチノイン酸、アザシチジン、アドリアマイシン、アザチオプリン、ブレオマイシン、カンプトテシン、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル(5FU)、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、過酸化水素、イダルビシン、イマチニブ、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、またはビノレルビンである。
哺乳動物における癌を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン抗体もしくはその断片、毒素、または化学療法剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗体またはその断片が、配列番号4のタンパク質に特異的に結合する方法。一実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、哺乳動物において癌を治療することが、腫瘍による低酸素状態(hpoxia)を治療するステップを含む。別の実施形態では、哺乳動物において癌を治療することが、腫瘍による血管新生を阻害するステップを含む。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリンモノクローナル抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。別の実施形態では、毒素が、ジフテリア毒素、外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシンA鎖、アルファ−サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンチンタンパク質、Phytolacca (phytolaca) americanaタンパク質、ブタクサ抗ウイルス性タンパク質、Momordica (momordica) charantia阻害剤、クルシン、クロチン、Sapaonaria (sapaonaria) officinalis阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、カリケアマイシン、またはトリコテセン毒素である。別の実施形態では、化学療法剤が、アルキル化剤、アントラサイクリン、細胞骨格破壊剤、エポチロン、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、ヌクレオシド類似体もしくはヌクレオチド類似体、前駆体類似体、ペプチド抗生物質、白金ベースの薬剤、レチノイド、ビンカアルカロイド、またはこれらの誘導体である。別の実施形態では、化学療法剤が、アクチノマイシン−D、all−transレチノイン酸、アザシチジン、アドリアマイシン、アザチオプリン、ブレオマイシン、カンプトテシン、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル(5FU)、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、過酸化水素、イダルビシン、イマチニブ、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、またはビノレルビンである。
別の態様では、本発明が、哺乳動物における癌を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン抗体またはその断片および薬学的に許容される担体を投与するステップと、前記哺乳動物を放射線療法でさらに治療するステップとを含み、前記抗体またはその断片が、配列番号4のタンパク質に特異的に結合する方法を提供する。一実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、哺乳動物において癌を治療することが、腫瘍による低酸素状態(hpoxia)を治療するステップを含む。別の実施形態では、哺乳動物において癌を治療することが、腫瘍による血管新生を阻害するステップを含む。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリンモノクローナル抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。別の実施形態では、毒素が、ジフテリア毒素、外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシンA鎖、アルファ−サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンチンタンパク質、Phytolacca (phytolaca) americanaタンパク質、ブタクサ抗ウイルス性タンパク質、Momordica (momordica) charantia阻害剤、クルシン、クロチン、Sapaonaria (sapaonaria) officinalis阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、カリケアマイシン、またはトリコテセン毒素である。別の実施形態では、化学療法剤が、アルキル化剤、アントラサイクリン、細胞骨格破壊剤、エポチロン、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、ヌクレオシド類似体もしくはヌクレオチド類似体、前駆体類似体、ペプチド抗生物質、白金ベースの薬剤、レチノイド、ビンカアルカロイド、またはこれらの誘導体である。別の実施形態では、化学療法剤が、アクチノマイシン−D、all−transレチノイン酸、アザシチジン、アドリアマイシン、アザチオプリン、ブレオマイシン、カンプトテシン、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル(5FU)、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、過酸化水素、イダルビシン、イマチニブ、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、またはビノレルビンである。
別の態様では、本発明が、哺乳動物における自己免疫疾患を治療する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48〜96時間(48、72、または96時間など)にわたりインキュベートすると、前記抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも10〜100%(10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%など)を死滅させる方法を提供する。一実施形態では、自己免疫疾患が、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性アジソン病、喘息、自己免疫性副腎疾患、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎および自己免疫性抗癌炎、自己免疫性血小板減少症、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー−皮膚炎、慢性疲労性免疫不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発性神経障害、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、CREST症候群、寒冷凝集素症、クローン病、円板状ループス、本態性混合型クリオグロブリン血症、疱疹状皮膚炎、糖尿病(例えば、1型)、好酸球性筋膜炎、線維筋痛症−線維筋炎、糸球体腎炎、グレーブス病、ギラン−バレー症候群、橋本甲状腺炎、ヘノッホ−シェーンライン紫斑病、特発性肺線維症、特発性/自己免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA性神経障害、若年性関節炎、扁平苔癬、エリテマトーデス、メニエール病、混合型結合組織病、多発性硬化症、1型糖尿病または免疫媒介性糖尿病、重症筋無力症、天疱瘡関連障害(例えば、尋常性天疱瘡)、骨髄異形成症候群、悪性貧血、結節性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性自己免疫性症候群、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー現象、ライター症候群、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、全身性エリテマトーデス(SLE)、スイート症候群、スティル病、エリテマトーデス、高安動脈炎、側頭部動脈炎/巨細胞動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、血管炎、尋常性白斑、およびウェゲナー肉芽腫症である。炎症性障害の例には、喘息、脳炎、炎症性腸疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アレルギー性障害、敗血症性ショック、肺線維症、未分化型脊椎関節症、未分化型関節症、関節炎、炎症性骨溶解、移植片対宿主病、蕁麻疹、またはフォークト−小柳−原田症候群が含まれるがこれらに限定されない。別の実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。
別の態様では、本発明が、哺乳動物における自己免疫疾患を治療する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、配列番号2のタンパク質に特異的に結合する、ヒト抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含む方法を提供する。一実施形態では、自己免疫疾患が、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性アジソン病、喘息、自己免疫性副腎疾患、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎および自己免疫性抗癌炎、自己免疫性血小板減少症、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー−皮膚炎、慢性疲労性免疫不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発性神経障害、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、CREST症候群、寒冷凝集素症、クローン病、円板状ループス、本態性混合型クリオグロブリン血症、疱疹状皮膚炎、糖尿病(例えば、1型)、好酸球性筋膜炎、線維筋痛症−線維筋炎、糸球体腎炎、グレーブス病、ギラン−バレー症候群、橋本甲状腺炎、ヘノッホ−シェーンライン紫斑病、特発性肺線維症、特発性/自己免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA性神経障害、若年性関節炎、扁平苔癬、エリテマトーデス、メニエール病、混合型結合組織病、多発性硬化症、1型糖尿病または免疫媒介性糖尿病、重症筋無力症、天疱瘡関連障害(例えば、尋常性天疱瘡)、骨髄異形成症候群、悪性貧血、結節性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性自己免疫性症候群、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー現象、ライター症候群、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、全身性エリテマトーデス(SLE)、スイート症候群、スティル病、エリテマトーデス、高安動脈炎、側頭部動脈炎/巨細胞動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、血管炎、尋常性白斑、およびウェゲナー肉芽腫症である。炎症性障害の例には、喘息、脳炎、炎症性腸疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アレルギー性障害、敗血症性ショック、肺線維症、未分化型脊椎関節症、未分化型関節症、関節炎、炎症性骨溶解、移植片対宿主病、蕁麻疹、またはフォークト−小柳−原田症候群が含まれるがこれらに限定されない。別の実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。
別の態様では、本発明が、哺乳動物における自己免疫疾患を治療する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、配列番号4のタンパク質に特異的に結合する、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含む方法を提供する。一実施形態では、自己免疫疾患が、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性アジソン病、喘息、自己免疫性副腎疾患、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎および自己免疫性抗癌炎、自己免疫性血小板減少症、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー−皮膚炎、慢性疲労性免疫不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発性神経障害、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、CREST症候群、寒冷凝集素症、クローン病、円板状ループス、本態性混合型クリオグロブリン血症、疱疹状皮膚炎、糖尿病(例えば、1型)、好酸球性筋膜炎、線維筋痛症−線維筋炎、糸球体腎炎、グレーブス病、ギラン−バレー症候群、橋本甲状腺炎、ヘノッホ−シェーンライン紫斑病、特発性肺線維症、特発性/自己免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA性神経障害、若年性関節炎、扁平苔癬、エリテマトーデス、メニエール病、混合型結合組織病、多発性硬化症、1型糖尿病または免疫媒介性糖尿病、重症筋無力症、天疱瘡関連障害(例えば、尋常性天疱瘡)、骨髄異形成症候群、悪性貧血、結節性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性自己免疫性症候群、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー現象、ライター症候群、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、全身性エリテマトーデス(SLE)、スイート症候群、スティル病、エリテマトーデス、高安動脈炎、側頭部動脈炎/巨細胞動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、血管炎、尋常性白斑、およびウェゲナー肉芽腫症である。炎症性障害の例には、喘息、脳炎、炎症性腸疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アレルギー性障害、敗血症性ショック、肺線維症、未分化型脊椎関節症、未分化型関節症、関節炎、炎症性骨溶解、移植片対宿主病、蕁麻疹、またはフォークト−小柳−原田症候群が含まれるがこれらに限定されない。別の実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。
別の態様では、本発明が、哺乳動物における気道疾患を治療する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48〜96時間(48、72、または96時間)にわたりインキュベートすると、前記抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも10〜100%(10、20、30、40、50、60、70、90、100%)を死滅させる方法を提供する。別の実施形態では、気道疾患が、喘息、慢性閉塞性肺疾患、特発性肺線維症、または炎症性肺炎である。別の実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。
別の態様では、本発明が、哺乳動物における気道疾患を治療する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤ならびに薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、配列番号2のタンパク質に特異的に結合するヒト抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含む方法を提供する。別の実施形態では、気道疾患が、喘息、慢性閉塞性肺疾患、特発性肺線維症、または炎症性肺炎である。別の実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。
別の態様では、本発明が、哺乳動物における気道疾患を治療する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤ならびに薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、配列番号4のタンパク質に特異的に結合する、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含む方法を提供する。別の実施形態では、気道疾患が、喘息、慢性閉塞性肺疾患、特発性肺線維症、または炎症性肺炎である。別の実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。
別の態様では、本発明が、哺乳動物におけるウイルスに感染した細胞を治療する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる方法を提供する。別の実施形態では、ウイルスに感染した細胞が、HIVウイルスに感染している。別の実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。
別の態様では、本発明が、哺乳動物におけるウイルスに感染した細胞を治療する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、配列番号2のタンパク質に特異的に結合するヒト抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含む方法を提供する。別の実施形態では、ウイルスに感染した細胞が、HIVウイルスに感染している。別の実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、抗ヌクレオリンモノクローナル抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。
別の態様では、本発明が、哺乳動物におけるウイルスに感染した細胞を治療する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、配列番号4のタンパク質に特異的に結合する、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含む方法を提供する。別の実施形態では、ウイルスに感染した細胞が、HIVウイルスに感染している。別の実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、抗ヌクレオリンモノクローナル抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。
別の態様では、本発明が、ヌクレオリンの表面発現の増大を特徴とする、哺乳動物における非癌性状態または非癌性疾患を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48〜96時間(48、72、または96時間など)にわたりインキュベートすると、前記抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも10〜100%(10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%など)を死滅させる方法を提供する。一実施形態では、ヌクレオリンの表面発現の増大を特徴とする、哺乳動物における非癌性状態または非癌性疾患が、黄斑変性、糖尿病性網膜症、または炎症性疾患である。別の実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、抗ヌクレオリンモノクローナル抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。
別の態様では、本発明が、ヌクレオリンの表面発現の増大を特徴とする、哺乳動物における非癌性状態または非癌性疾患を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、配列番号2のタンパク質に特異的に結合する、ヒト抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含む方法を提供する。一実施形態では、ヌクレオリンの表面発現の増大を特徴とする、哺乳動物における該状態または疾患が、黄斑変性、糖尿病性網膜症、または炎症性疾患である。別の実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、抗ヌクレオリンモノクローナル抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。
別の態様では、本発明が、ヌクレオリンの表面発現の増大を特徴とする、哺乳動物における非癌性状態または非癌性疾患を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、配列番号4のタンパク質に特異的に結合する、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含む方法を提供する。一実施形態では、ヌクレオリンの表面発現の増大を特徴とする、哺乳動物における該状態または疾患が、黄斑変性、糖尿病性網膜症、または炎症性疾患である。別の実施形態では、哺乳動物が、ヒトである。別の実施形態では、抗ヌクレオリンモノクローナル抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である。別の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である。
別の態様では、本発明が、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも50%を死滅させる、抗ヌクレオリン剤を提供する。別の実施形態では、前記抗ヌクレオリン剤がヒトに対して実質的に非免疫原性である。
別の態様では、本発明が、MCF−7細胞およびMCF10A細胞の個別の集団および熱不活化血清と共に72または96時間にわたりインキュベートすると、MCF10A細胞より多くのMCF−7細胞を死滅させる、抗ヌクレオリン剤を提供する。別の実施形態では、前記抗ヌクレオリン剤がヒトに対して実質的に非免疫原性である。
別の態様では、本発明が、MCF−7細胞およびMCF10A細胞の個別の集団およびヒトAB血清と共に96時間にわたりインキュベートすると、MCF10A細胞より多くのMCF−7細胞を死滅させる、抗ヌクレオリン剤を提供する。別の実施形態では、前記抗ヌクレオリン剤がヒトに対して実質的に非免疫原性である。
別の態様では、本発明が、配列番号4のタンパク質に特異的に結合し、それらの細胞表面においてヌクレオリンを発現する1または複数の癌細胞を阻害するかまたは死滅させる、抗ヌクレオリン剤を提供する。別の実施形態では、前記抗ヌクレオリン剤が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である。
別の態様では、本発明が、1または複数の前癌性細胞における細胞表面ヌクレオリン発現の増大を検出することにより、被験体が癌を発生させる可能性を決定する方法を提供する。
別の態様では、本発明が、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、もしくはFv断片;ダイアボディー;直鎖状抗体;単鎖抗体;または抗体断片から形成される多重特異性抗体である、前記請求項のいずれかに記載の抗体を提供する。
別の態様では、本発明が、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、もしくはFv断片;ダイアボディー;直鎖状抗体;単鎖抗体;または抗体断片から形成される多重特異性抗体である抗体断片の使用を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法を提供する。
(実施例1)
材料および方法
扁桃腺B細胞の単離および培養。扁桃腺由来のB細胞を調製するために、扁桃腺組織を、1×Antibiotic−Antimycotic(Gibco/Invitrogen カタログ番号15240−062)を添加した20〜30mlのダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(DPBS、CaCl2またはMgCl2は含まない;Gibco/Invitrogen、Grand Island、NY カタログ番号14190144)を含有する滅菌ペトリ皿(VWR International、カタログ番号25384−088)の内部に配置した。組織を、メスを用いて刻み、およそ1mm3の小片に細分化した。2枚の滅菌顕微鏡用スライド(VWR カタログ番号12−550−34)のすりガラス表面の間で扁桃腺の小片を穏やかに粉砕することによって、さらなるリンパ球を放出させ、70μmのナイロンのストレーナー(BD Falcon、カタログ番号352350、BD Biosciences、Two Oak Park、Bedford、MA)を介して漉すことによって単細胞調製物を作製した。この懸濁液を、Ficoll(Amersham Biosciences カタログ番号17−1440−03、Uppsala、Sweden)のクッションの上に層にし(15mlのFicollの上に35mlの試料)、1500Gで20分間分解させた。単核細胞を含有する境界層を抽出し、DPBSを用いて2回洗浄し(1300Gで7分間)、計数し、108細胞/mlでDPBSに再懸濁した。StemCell Technologies Inc.、Vancouver、CanadaによるStemSep Negative Selection Human B−cell Enrichment Kit抗体カクテル(カタログ番号14064A)および磁気ビーズ(カタログ番号19150)を、製造業者の指示書に従って使用し、「The Big Easy」EasySep magnet (StemCell Tech.カタログ番号18001)の使用に関して以下の修正を用いて、高度に濃縮された(>95%)B細胞集団を得た。すべてのステップは、層流バイオハザードフード内で周囲温度において実施した。細胞懸濁液を、滅菌した丸底の14mlポリプロピレンチューブ(VWR カタログ番号60818−689)内に配置し、等量のStemSep Negative Selection Human B−cell Enrichment Kit抗体カクテルと混合し、10分間インキュベートした。その後、抗体カクテルの体積と等量の体積の磁気ビーズ懸濁液を加え、その後10分間インキュベートした。チューブ内の体積を、DPBSを用いて10mlにし、チューブ(キャップなし)を磁石内に10分間配置し、その時点でチューブの内容物を、第2の滅菌14mlのチューブ内に、(いまだに磁石内で)一注ぎで穏やかにデカンタした。B細胞がその壁に接着していない元のチューブを磁石から取り出し、第2のチューブを、10分間の浄化インキュベーションに挿入した。第1および第2の陰性選択ステップ後に得られた濃縮されたB細胞懸濁液を、15mlのファルコンチューブに注ぎ、計数し、DPBSを用いて洗浄し(1300Gで7分)、37℃、5%CO2の組織培養インキュベーターにおけるin vitro培養(一般的に105から106細胞/ml)のために、適切な用量の完全RPMI培地に再懸濁した。完全RPMI培地は、10%のウシ胎児血清(FBS、HyClone カタログ番号SH30088.03、ロット番号AQC23460、Logan、Utah)および100U/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシン(カタログ番号15140−122)、2mMのL−グルタミン(カタログ番号25030−081)、1mMのピルビン酸ナトリウム(カタログ番号11360−070)、10mMのHEPES(カタログ番号15630−080)、0.1%の2−メルカプトエタノール(カタログ番号21985.023)ならびに0.1%のFalk’s Cloning Cocktailを添加したRPMI1640(Gibco/Invitrogen カタログ番号11875−093)含有し、Falk’s Cloning Cocktailは50mMのαチオグリセロール(Sigma、カタログ番号M6145)、20μMのバソクプロインジスルホン酸(Sigma、カタログ番号B1125)、100mMのピルビン酸ナトリウム(カタログ番号11360−070)、1MのHEPES pH7.4(カタログ番号15630−080)からなる。L−グルタミン、ピルビン酸ナトリウム、ペニシリン/ストレプトマイシンおよびHEPESは、Gibco/Invitrogenから入手した。または、細胞を、濃縮エプスタイン・バーウイルスのストックによるスピンフェクション(spinfection)のために、108細胞/mlで完全RPMI培地に再懸濁し、下記の不死化扁桃腺B細胞のライブラリーを作製した。
末梢血B細胞の単離および培養。末梢血由来のB細胞を調製するために、静脈血(最大180ml)を、凝固を防ぐために1〜5mlのクエン酸またはヘパリン硫酸を含有する60mlの注射器に引き抜き、等量のDPBSで希釈し、Ficollクッション上に層にし(15mlのFicollの上に35mlの希釈試料)、2000rpmで20分間分解した。(上層から)血清を回収し、アリコートで保存した。単核細胞を含有する境界層を抽出し、DPBSを用いて2回洗浄し(1300Gで7分間)、計数し、108細胞/mlでDPBSに再懸濁した。B細胞の高度に純粋な集団を、扁桃腺B細胞の単離に関する上記のように、StemSep Negative Human B−cell Enrichment Kit(StemCell Technologies Inc.)の使用により得た。単離B細胞を洗浄し(1300Gで7分)、105〜106細胞/ml完全RPMI培地(上記)で再懸濁し、37℃、5%CO2の組織培養インキュベーターにおいて培養した。または、細胞を、濃縮エプスタイン・バーウイルスのストックによるスピンフェクションのために、108細胞/mlで完全RPMI培地に再懸濁し、下記の不死化末梢血B細胞のライブラリーを作製した。
EBVストックの調製。感染性エプスタイン・バーウイルス(EBV)のストックの調製のために、B95−8株EBVに慢性的に感染したマーモセットのリンパ芽球様細胞系(LCL)であるB95−8細胞(Miller & Lipman、1973年)またはEBfaV−GFP細胞(Speck ら、1999年;上記)を、細胞密度およそ105〜2×105細胞/mlで、37℃、5%CO2の組織培養インキュベーターにおいて、完全RPMI培地(上記)中で培養した。
およそ140mlの(B95−8 EBVまたは組換えEBfaV−GFPのいずれかを含有する)細胞培養液を、ホルボールミリスチン酸アセテート(PMA、10ng/ml、Calbiochem、カタログ番号524400)を用いた処理によって、溶菌ウイルス生成段階に進入するように誘導した。PMAと共に4時間のインキュベート後、PMAを培養上清から除去し、完全RPMI培地と交換した。細胞を、高度集密まで3から4日培養し、その時点で遠心分離(1300Gで7分)により細胞を除去し、培養上清を、150mlのNalgene 0.45μm真空フィルター(Corning カタログ番号430320)を介してろ過し、細胞デブリを除去した。ろ過した上清を、1.5mlのエッペンドルフチューブもしくは2mlの凍結用バイアル中で、−80℃における1ml〜1.8mlの保存用アリコートで、液体窒素中で急速凍結保存するか、または下記の限外ろ過によって濃縮するかのいずれかにした。
EBVの濃縮。ウイルス濃縮を、ろ過したウイルス上清(140ml)を、70mlの限度用量を有する2つのCentricon Plus−70(100K MW カットオフ)ユニット(Millipore、Billerica、MA)に装填することによって、または60mlのウイルス上清を、60mlの限度用量を有する、単一のJumboSep 300Kユニット(Pall Corp.、Ann Arbor、Michigan)に連続して装填し、最大150mlのろ過したウイルスストックを濃縮するために3回装填することによって、実施した。すべてのステップは、製造業者の指示書に従って、氷上または4℃において実施した。Centriconフィルターユニットを、最小の残余量(およそ0.5ml/ろ過ユニット)を得るまで、15から45分間(15分毎にモニターした)の間遠心分離(2000G)にかけた。ろ液を廃棄し、ウイルス含有濃縮液を、最大合計体積14ml(または元の培養上清体積の1/10)に完全RPMI培地を用いて再懸濁した。JumboSepユニットを3000Gで遠心分離にかけ、約15mlの残余分または10×濃縮ウイルスストックを得た。濃縮ウイルスストックの1ml〜1.8mlのアリコートを、凍結用バイアルに移し、液体窒素中で急速凍結し、保存のため−80℃のフリーザーに移した。
接種によるB細胞感染。B細胞を、完全RPMI培地に106から107細胞/mlで再懸濁し、等量またはろ過EBV上清の最大2倍量と混合し、その後T−25フラスコに配置し、37℃および5%CO2で組織培養インキュベーターにおいて、4〜6時間インキュベートした。その後培養液の体積を、所望の濃度(一般的に105から106細胞/ml)における細胞培養のために感染細胞を再懸濁するように、完全RPMI培地を加えることによって調整し、マルチウェルプレートに分注し、37℃および5%CO2の組織培養インキュベーターに移した。
濃縮EBVストックを用いたスピンフェクションによるB細胞の感染。B細胞を、完全RPMI培地に106から107細胞/mlで再懸濁し、等量もしくは10×濃縮EBVの最大2倍量と混合し、または10×濃縮EBVストックに2×106から最大2×107細胞/mlで直接再懸濁し、6ウェルの組織培養プレート(Greiner bio−one、カタログ番号65760)のウェルに配置した。(10×を超えるEBVストックの濃度は感染効率の減少をもたらす。)その後、プレートを、900Gで1〜2時間、周囲温度において遠心分離にかけ、その時点で感染細胞を、完全RPMI培地または分化を誘導するためにサイトカインおよびシグナル伝達物質を含有する完全RPMI培地に、所望の濃度(一般的に105から106細胞/ml)で再懸濁した。感染細胞をマルチウェルプレートに分注し、37℃および5%CO2の組織培養インキュベーターに移した。不死化B細胞ライブラリーの作製のために、一般的に約107細胞を、サイトカインおよびシグナル伝達物質を含有する200mlの培地に再懸濁し、10枚の丸底96ウェルプレート中に配置した(約104細胞/200μL/ウェル)。
TLRリガンドの存在下での感染。B細胞を、感染時にToll様受容体(TLR)リガンドを加えて、上記のようにB95−8株EBVに感染させた。リガンドは以下の最終濃度で加えた:リポタンパク質Pam3CSK4(0.5μg/ml)、ザイモサン(1μg/ml)、ポリイノシン、ポリシチジル酸(ポリI:C)(25μg/ml)、リポ多糖(LPS)(5μg/ml)、イミキモド(1μg/ml)、非メチル化CpG DNA(1μg/ml)。すべてのTLRリガンド(InVivoGen Incによる)は、Dr.Mohamed Salem(MUSC)のご厚意により贈与された。
リンパ芽球様細胞の増生によるB細胞不死化効率の評価。感染12時間後、B細胞を計数し、96ウェル丸底プレートのウェル(Greiner カタログ番号650180)に2倍連続希釈で分注し、ウェルの個々の連続する列は、前の列に見出される細胞数の半分を含有した。最初の列は50,000細胞/ウェルを含有し、連続希釈の最終列は、24細胞/ウェルを含有した。細胞を、37℃および5%CO2の組織培養インキュベーターにおいて9日間インキュベートし、その時点でリンパ芽球様細胞の増生を顕微鏡によって可視化した。不死化効率を、リンパ芽球様細胞の増殖はウェル中の少なくとも1つのB細胞のEBVによる不死化からもたらされるという仮説に基づき評価した。したがって、効率を、最も少ない細胞数を有するウェルを含有する列/リンパ芽球様細胞の増殖が顕微鏡によって一貫して観察されたウェルから計算し、1不死化事象/ウェルに元々分注された細胞数として表した。
フローサイトメトリー分析を、確立された方法に従って、MUSC Flow Cytometry FacilityにおいてBecton Dickinson FACSCalibur装置を使用して実施した。EBfaV−GFPに感染させたB細胞の感染効率を、感染24時間後の緑色蛍光タンパク質の蛍光を測定することによって評価した。ヒトB細胞を特徴付けるために使用された抗体は、BD Biosciencesから入手し、ヒトCD20、CD19、CD23、CD27、CD30、CD38、IgD、IgMおよびIgGに対して特異的である。
B細胞分化およびIgGの分泌の誘導。不死化プロセスの間のB細胞分化についてのそれらの効果を決定するために、サイトカインおよび他のシグナル伝達物質を、EBV感染B細胞に、感染後すぐに、または感染後16から20時間後のいずれかに加え、1週間間隔でさらに2回加えた。すべての薬剤を完全RPMI培地で希釈し、以下の最終濃度で細胞に加えた:組換えヒトインターロイキン(IL)IL−4、0.2ng/ml;IL−5、0.2ng/ml;IL−6、0.1ng/ml;IL−9、0.2ng/ml;IL−10、2.4ng/ml;IL−13、1ng/ml;組換えヒトインターフェロン−α(IFN−α2a)、2,000IU/ml;組換えヒトBAFF、1ng/ml;組換えヒト可溶性CD40L、5ng/ml;ヤギ抗ヒトIgM(Fab’)2、1.4μg/ml。IL−4(カタログ番号200−04)、IL−5(カタログ番号200−05)、IL−6(カタログ番号200−06)、IL−9(カタログ番号200−09)、IL−10(カタログ番号200−10)、IL−13(カタログ番号200−13)、CD40L(カタログ番号310−02)およびBAFF(カタログ番号310−13)は、PeproTech(Rocky Hill、NJ)から入手した。IFN−α2a(Roferon(登録商標)−A)は、Roche Pharmaceuticalsからであり、ヤギ抗ヒトIgM(Fab’)2(カタログ番号109−006−129)はJackson Immune Research Laboratories Incからである。
ヌクレオリン結合研究に使用する不死化B細胞レパートリーの作製。扁桃腺または末梢血のB細胞を、上記のように、10×濃縮B95−8ウイルスを用いてスピンフェクションにより感染させた。スピンフェクション後すぐに、細胞を完全RPMI培地に再懸濁し、そこにCD40L(5ng/mL)、BAFF(1ng/ml)およびヤギ抗ヒトIgM(Fab’)2(1.4μg/ml)(12試料に対して)を加えた。全体に、扁桃腺ライブラリーは、サイトカインおよびシグナル伝達物質カクテルを含有する200mlの培地に再懸濁され、10枚の丸底96ウェルプレート(約104細胞/200μL/ウェル)にプレーティングされた、約107の感染B細胞からなった。末梢血ライブラリーを、106のB細胞/20mlの培地+カクテルで再懸濁し、丸底96ウェルプレートに、約104細胞/200μL/ウェルでプレーティングした。
ELISAによるヒト免疫グロブリンIgMおよびIgGの生成の測定。感染後5日に開始して様々な時点で培養上清を回収し、IgMおよびIgGに関する捕捉ELISAによる定量的アッセイまで−20℃で凍結保存した。CostarのEIA/RIA96ウェルプレートを、ヤギ抗ヒトIgG UNLBまたは抗ヒトIgM UNLB(Southern Biotech)を用いて、0.05Mの炭酸−重炭酸塩バッファー、pH9.6中2μg/mlで100μL/ウェルを使用してコーティングした。カバーをしたプレートを4℃において一晩インキュベートした。翌日、プレートを、1×PBS/0.05% Tween−20(200μl/ウェル)を用いて4回洗浄し、1×PBS/1%BSA(300μl/ウェル)を用いて、450rpmで振とうしながら室温において1時間ブロックした。その後、プレートを、1xPBS/0.05% Tween−20(350μl/ウェル)を用いて2回洗浄し、試料およびスタンダード(ヒトIgGおよびヒトIgMスタンダード(Sigma))を1×PBS/1%BSAで希釈し、プレートに塗布した(100μl/ウェル)。3.9ng/mLから1000ng/mLの範囲の2倍希釈および培地のみの10点の標準曲線を作成した。その後、プレートを、450rpmで振とうしながら室温において1時間インキュベートした。洗浄後、プレートを、200μl/ウェルの1×PBS/0.05% Tween−20を用いて4回洗浄し、その後検出抗体を加えた(ヤギ抗ヒトIgGまたはIgM AP−コンジュゲート(Southern Biotech #2040−04または2020−04)、1×PBS/1%BSA(100μl/ウェル)で1:4000に希釈)。プレートを、450rpmで振とうしながら室温において1時間インキュベートした。洗浄後、発色基質のp−ニトロフェニルリン酸二ナトリウム塩(PNPP、Peirce カタログ番号37620)のAP変換を、Multiskan Spectrumプレートリーダー(ThermoLabsystems)を使用して、OD405における吸光度を測定することによって検出した。培養上清試料中のヒト免疫グロブリンのレベルを、精製ヒトIgGおよびIgMのスタンダードの標準較正曲線に従って、MultiSkanソフトウェアを使用して計算した。
ヌクレオリン結合ELISA。組換えヌクレオリン結合に関するELISAによるスクリーニングを、Ca/Mg非含有の1×ダルベッコPBS中組換えヌクレオリン(0.5〜2μg/ml)を用いて、4℃において一晩、プレートをコーティングすることによって実施した。翌日、プレートを1×PBS/0.05% Tween−20(300μL/ウェル)を用いて3回洗浄し、2.5mM Tris、0.15M NaCl、pH7.4中1×SuperBlock protein(Thermo Scientific #37545)を用いて、450rpmで振とうしながら室温において1時間ブロックした。洗浄後、ブロッキングバッファーで1:100に希釈した対照のマウス抗ヌクレオリンMS−3 MAb(Santa Cruz Biotechnology,Inc. #sc−8031)または抗ヌクレオリン抗体(そのまま、100μL/ウェル)を含有するB細胞培養上清のいずれかからなる一次抗体を加えた。450rpmで振とうしながら室温において2時間インキュベーション後、プレートを洗浄し、培養上清のための、ブロッキングバッファーで1:5000に希釈して使用したヤギ抗ヒトIgG−HRP MAb(Southern Biotech、#2040−05)またはMS3のために、対照のマウスMS3 MAbの検出のための、ブロッキングバッファーで1:2000に希釈して使用したヤギ抗マウスIgG−HRP MAb(Santa Cruz Biotechnology,Inc.#sc−2055)のいずれかからなる検出抗体を加えた。プレートを、100μL/ウェルで使用したTMB+色素原(Dako、Denmark S1599)を使用して発色させ、分光光度法によってOD450の吸光度において定量化した。
組換えヒトヌクレオリンタンパク質の生成および単離。E.coliを、残基284〜707および6ヒスチジンをコードする、切断型ヌクレオリン遺伝子[pET Δ1−283 Nuc−(His)6](Yangら、2002年)を担持する組換えpET21aプラスミドを用いて形質転換し、超音波処理によって溶解した。先に記載のように、組換えヒトヌクレオリンを作製し、精製した(Senguptaら、2004年)。簡潔に言うと、E.coliをA600=0.6まで培養し、その後、0.4mMのイソプロピル−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシドを用いて、30℃において一晩誘導した。誘導後、細胞ペレットをバッファーA(20mMのリン酸ナトリウムバッファー、pH7.4、500mMのNaCl、10mMのイミダゾール、1mMのフッ化フェニルメチルスルホニル)に再懸濁し、超音波処理によって溶解した。溶解液を、12,000gで30分間遠心分離にかけた。上清を、バッファーAを用いて平衡化し、洗浄した、1.7mlの金属キレート(POROS MC−M)カラム(BioCAD SPRINTかん流クロマトグラフィーシステム)上に装填し、その後、バッファーC中の0〜200mMのイミダゾールの直線勾配を用いて溶出した。透析によりイミダゾールを除去し、タンパク質をMicroconコンセントレーターにおいて濃縮した。タンパク質濃度をBradfordアッセイによって測定し、タンパク質純度をSDS−PAGE分析によって評価した。
MV4−11細胞由来の内因性ヌクレオリンの単離。ヒトヌクレオリン・アフィニティーカラムを、製造業者の指示書に従って、マウス抗ヒトヌクレオリンMAb MS−3(Santa Cruz)と、Ultralink Biosupport medium (Pierce)とをカップリングすることによって作製した。簡潔に言うと、1mgのMS−3 MAbを、0.1Mの炭酸バッファー、pH9.0に対して透析し、クエン酸ナトリウムを、最終濃度0.6Mになるように加えた。乾燥ビーズ(0.25g)を加え、RTにおいて2時間混合し、カラムに注ぎ、PBSを用いて洗浄した。溶出液および洗浄液を回収し、カップリング効率を決定し、これは通常約94%である。6mlの3Mのエタノールアミン、pH9.0をカラムに加え、残りの結合部位をブロックし、その後カラムを両方の末端で閉鎖し、室温で2.5時間、回転させて混合した。次いで、カラムを、PBS、1MのNaCl、その後PBSで連続して洗浄し、MV4−11細胞抽出液を装填した。細胞抽出液を作るために、MV4−11細胞をPBSで洗浄し、ペレット化し、プロテアーゼおよびホスファターゼの阻害剤を含有する溶解バッファーに再懸濁し、氷上で15分間インキュベートした。溶解液を、10,000gで20分間遠心分離にかけ、上清を、MS−3 MAbアフィニティーカラム上に装填した。カラムを、20倍量のTris−バッファー(pH 7.5)を用いて洗浄し、結合したタンパク質を、抗原/抗体溶出バッファー(Pierce)を用いて溶出した。1ml分画を回収し、PD10カラムを使用して脱塩した。タンパク質分画を濃縮し、SDS−pageにより分析し、その後銀染色法およびMS−3抗ヌクレオリンMAbを用いたウェスタンブロッティングを実施した。
クローン5D1。初期スクリーニングおよび一次サブクローニング。扁桃腺試料を受理し、5×96ウェルプレートに処理した:レパートリー(T031009)。プレートプールを、プレートプールおよびウェルプール(P031109およびT031009の組合せに関するウェルプール)に関してスクリーニングした。推定の陽性ウェル(T031009−5D1および−5G5、P030909−3D1および−3G5)を、それぞれ1ウェルから3ウェルに増殖させた。ELISAによる確認を実施し、反応性ウェル(T031009−5D1およびP031109−3G5)を特定した。このウェルを、1プレートの1000細胞/ウェルおよび2プレートの100細胞/ウェルにサブクローニングした。
二次サブクローニング。3つのサブクローニングプレート(1×1000細胞/ウェルおよび2×100細胞/ウェル)を、単一プレートプールとしてスクリーニングし、反応度はなく、再スクリーニングした。反応性ウェルを確認した。T031009−5D1のウェル1E7および1G7が最も高い反応度を有し、個別の96−ウェルプレート上の60ウェルにそれぞれサブクローニングした。
三次サブクローニング。2つのサブクローニングプレート(T031009−5D1−1E7およびT031009−5D1−1G7)を、単一のプレートプールとして3回スクリーニングし、反応度がなかったが、陽性対照のマウスモノクローナル抗体(MS−3)もまた非反応性であり、ヌクレオリン抗原が分解され、不運にも、さらなるスクリーニングのためには残っていないことが示された。プレートを2回分割し、過剰な細胞を別々にプールし、増生させ、アリコートを凍結させた。プレートプールおよび増生複製プールを、非分解ヌクレオリンの新しいストックに対して再試験した。ウェル1C11および1G2(両方ともT031009−5D1−1G7に由来する)は弱い反応性であり、サブクローニング用に選択された。
四次サブクローニング。2つのサブクローニングプレートを、プレートプールとして2週間後にスクリーニングし、反応度がなく、1週間後に再スクリーニングし、複数のウェルにおいて弱い反応度が示された。個別のウェルをスクリーニングし、T031009−5D1−1G7のウェル1F10および1G2が、最も高い反応度を有し、個別の96ウェルプレート上の60ウェルにそれぞれサブクローニングした。
第5ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、単一のカラムプールとして2週間後にスクリーニングし、それぞれ1および2ウェルにおいて非常に反応度が弱く、1週間後に再スクリーニングし、その2日後に全部のプレートプールを再スクリーニングし、個別のウェルを2日後に確認した。T031009−5D1−1G7−1F10のウェル1D10が最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第6ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとして16日後にスクリーニングし、反応性ウェルが3つ存在した。全プレートのスクリーニングを4日後に実施し、T031009−5D1−1G7−1F10−1D10のウェル1B4が最も高い反応度を有し、2日後に単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第7ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとして17日後にスクリーニングし、反応度がなく、10日後に再スクリーニングし、4ウェルにおいて中程度の反応度および他の2つのウェルにおいて弱い反応度があった。全プレートのスクリーニングを2日後に実施し、T031009−5D1−1G7−1F10−1D10−1B4のウェル1C7が最も高い反応度を有し、2日後に単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールし、増殖させ、−80℃において凍結した(T031009−5D1−1G7−1F10−1D10−1B4)。
第8ラウンドのサブクローニング。3週間後、サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、6ウェルすべてが中程度に反応性であった。全プレートのスクリーニングを実施し、多数の強い、または中程度に反応性のウェルが存在した。T031009−5D1−1G7−1F10−1D10−1B4−1C7のウェル1G10が最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールした。11日後、サブクローニングプレートが真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。プールした残り由来の反応性細胞(T031009−5D1−1G7−1F10−1D10−1B4−1C7)を増殖させ、4日後に、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。2週間後、これらのサブクローニングプレートをスクリーニングし、T031009−5D1−1G7−1F10−1D10−1B4−1C7のウェル8B9および8E10が最も高いヌクレオリン反応性を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。9日後、サブクローニングプレートが、再度真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。凍結プールしたT031009−5D1−1G7−1F10−1D10−1B4細胞を解凍し、増殖させ、10日後に5枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。2週間後、プレートを、ヌクレオリン反応性に関してスクリーニングし、翌日、T031009−5D1−1G7−1F10−1D10−1B4のウェル2E3および4C9が陽性であることを確認し、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。10日後、プレートを、ヌクレオリン反応性に関してスクリーニングし、T031009−5D1−1G7−1F10−1D10−1B4−2E3のウェル2D10および2G5が最も高い反応性を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第9ラウンドのサブクローニング。17日後、サブクローニングプレートを、ヌクレオリン反応性に関してスクリーニングし、T031009−5D1−1G7−1F10−1D10−1B4−2E3−2D10のウェル1F7が最も高い反応性を有し、翌日、限界希釈クローニングによって、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。クローン性コロニーが時間と共にゆっくりと現れ、4から6週間の間にヌクレオリン反応度に関してスクリーニングした。3つのウェル(6G10、2F8、6B3)が反応性を有した。クローンT031009−5D1−1G7−1F10−1D10−1B4−2E3−2D10−1F7−6B3を、その優れた成長特性のために、機能的抗体試験のために増殖させた。
クローン3H11。初期スクリーニングおよび一次サブクローニング。ボランティアの末梢血試料を受理し、5×96ウェルプレートに処理した:レパートリー(P031109)。プレートプールおよびウェルプールに関してスクリーニングした(P031109およびT031009を組み合わせたウェルプール)。推定の陽性ウェル(T031009−5D1および−5G5、P031109−3D1および−3G5)を、それぞれ1ウェルから3ウェルに増殖させ、P031109−3G5を反応性ウェルとして特定した。これを、1プレートの500細胞/ウェルおよび2プレートの50細胞/ウェルにサブクローニングした。
二次サブクローニング。3つのサブクローニングプレート(1×500細胞/ウェルおよび2×50細胞/ウェル)を、単一プレートプールとして反応性に関してスクリーニングし、反応度がなかった。プレートプールを再スクリーニングした。反応性ウェルを確認し、P031109−3G5のウェル1D9および1D11が最も高い反応度を有し、単一の96−ウェルプレート上の60ウェルにそれぞれサブクローニングした。
三次サブクローニング、損失および回収。2つのサブクローニングプレート(P031109−3G5−1D9およびP031109−3G5−1D11)を、単一プレートプールとして2回スクリーニングし、反応度がなかったが、陽性対照のマウスモノクローナル抗体(MS−3)もまた非反応性であり、ヌクレオリン抗原が分解され、不運にも、さらなるスクリーニングのためには残っていないことが示唆された。プレートを2回分割し、過剰な細胞を別々にプールし、増生させ、アリコートを凍結させた。プレートプールおよび増生複製プールを、非分解ヌクレオリンの新しいストックに対して試験した。元のサブクローニングプレートは反応度を失っていたが、増生複製上清を試験し、陽性であった。P031109−3G5−1D9から増殖したこれらの細胞を、10×96−ウェルプレートにサブクローニングし、培養した。
四次サブクローニング。10枚のサブクローニングプレート(P031109−3G5−1D9)を、単一のプレートプールとしてスクリーニングし、反応性は乏しかった。プレートプール上清を再スクリーニングし、反応度は弱かった。個別のウェルを試験した。P031109−3G5−1D9のウェル3H11が、最も高い反応度を有し、単一の96−ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第5ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを単一のカラムプールとしてスクリーニングし、反応度は全くなく、2つの陽性ウェルを再スクリーニングした。全プレートのスクリーニングを実施した。P031109−3G5−1D9−3H11のウェル1F8が、最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第6ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、4ウェルが反応度を示した。全プレートのスクリーニングを実施し、P031109−3G5−1D9−3H11−1F8のウェル1C7が、最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第7ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、カラムプールとしてスクリーニングし、2つのウェルにおいて弱い反応度があった。再スクリーニングを実施し、5つのウェルにおいて中程度の反応度があった。全部のプレートのスクリーニングを実施し、P031109−3G5−1D9−3H11−1F8−1C7のウェル1F8が最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールし、増殖させ、−80℃において凍結した(P031109−3G5−1D9−3H11−1F8−1C7)。
第8ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、2つのウェルが強度に反応性であり、4つのウェルが中程度に反応性であった。全部のプレートのスクリーニングを実施し、複数のウェルが強く反応性であった。P031109−3G5−1D9−3H11−1F8−1C7−1F8のウェル1C3が、最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールした。11日後、サブクローニングしたプレートが、真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。プールした残りの反応性細胞(P031109−3G5−1D9−3H11−1F8−1C7−1F8)を増殖させ、7日後に、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。2週間後、これらのサブクローニングプレートをスクリーニングし、P031109−3G5−1D9−3H11−1F8−1C7−1F8のウェル8B9および8E10が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。9日後、サブクローニングプレートが、再度真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。凍結プールしたP031109−3G5−1D9−3H11−1F8−1C7細胞を解凍し、増殖させ、10日後に5枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。2週間後、プレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、翌日、P031109−3G5−1D9−3H11−1F8−1C7のウェル2D2および2G9が陽性であることを確認し、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。10日後、プレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、P031109−3G5−1D9−3H11−1F8−1C7−2G9のウェル2E4および2G3が最も高い反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第9ラウンドのサブクローニング。17日後、サブクローニングプレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、P031109−3G5−1D9−3H11−1F8−1C7−2G9−2E4のウェル1B9が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、限界希釈クローニングによって、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。クローン性コロニーが時間と共にゆっくりと現れ、4から6週間の間にヌクレオリン反応度に関してスクリーニングした。4つのウェル(8D2、3F3、2C6、9B7)が反応度を有した。クローンP031109−3G5−1D9−3H11−1F8−1C7−2G9−2E4−1B9−2C6を、その優れた成長特性のために、機能的抗体試験のために増殖させた。
クローン2D3。初期スクリーニングおよび一次サブクローニング。扁桃腺試料を受理し、10×96ウェルプレートに処理した:レパートリー(T031609A)。11日後、これらを、プレートプールおよびウェルプールに関してスクリーニングした。3日後、ELISAによる確認を実施し、反応性ウェル(T031609A−2D3)を特定し、1プレートの1000細胞/ウェルおよび2プレートの100細胞/ウェルに、2日後サブクローニングした。
二次サブクローニング。3つのサブクローニングプレート(1×1000細胞/ウェルおよび2×100細胞/ウェル)を、単一プレートプールとしてスクリーニングし、反応度がなく、1週間後再スクリーニングした。反応性ウェルを確認した。T031609A−2D3のウェル1C7および1E3が最も高い反応度を有し、個別の96ウェルプレート上の60ウェルにそれぞれサブクローニングした。
三次サブクローニング。2つのサブクローニングプレート(T031609A−2D3−1C7およびT031609A−2D3−1E3)を、単一のプレートプールとしてスクリーニングし、繰り返し、反応度がなかったが、陽性対照のマウスモノクローナル抗体(MS−3)もまた非反応性であり、ヌクレオリン抗原が分解され、不運にも、さらなるスクリーニングのためには残っていないことが示された。プレートを2回分割し、過剰な細胞を別々にプールし、増生させ、アリコートを凍結させた。プレートプールおよび増生複製プールを、非分解ヌクレオリンの新しいストックに対して試験した。反応性ウェル1F4(T031609A−2D3−1C7に由来する)を選択し、サブクローニングした。
四次サブクローニング。サブクローニング上清(T031609A−2D3−1C7−1F4)をスクリーニングし、反応度がなく、再スクリーニングし、弱い反応度があった。ウェル1B11および1F3が最も高い反応度を有し、サブクローニングのために選択した。それぞれのウェルを、個別の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第5ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、単一のカラムプールとしてスクリーニングし、反応度がなく、再スクリーニングし、プレートプールを再スクリーニングし、確認を実施した。プレートT031609A−2D3−1C7−1F4−1B11に由来するウェル1C9が最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第6ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、3つのウェルが反応度を示した。全プレートのスクリーニングを実施し、T031609A−2D3−1C7−1F4−1B11−1C9のウェル1G6が、最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第7ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、1ウェルにおいて弱い反応度があった。再スクリーニングを実施し、2つのウェルにおいて中程度の反応度があった。全部のプレートのスクリーニングを実施し、T031609A−2D3−1C7−1F4−1B11−1C9−1G6のウェル1E10が、最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールし、増殖させ、−80℃において凍結した(T031609A−2D3−1C7−1F4−1B11−1C9−1G6)。
第8ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、4つの反応性ウェルがあった。全部のプレートのスクリーニングを実施し、中程度の反応度があった。T031609A−2D3−1C7−1F4−1B11−1C9−1G6−1E10のウェル1F3が最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールした。11日後、サブクローニングしたプレートが真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。プールした残りの反応性細胞(T031609A−2D3−1C7−1F4−1B11−1C9−1G6−1E10)を増殖させ、7日後に、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。2週間後、これらのサブクローニングプレートをスクリーニングし、T031609A−2D3−1C7−1F4−1B11−1C9−1G6−1E10のウェル10F7および10G7が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。9日後、クローニングしたプレートが、再度真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。凍結プールしたT031609A−2D3−1C7−1F4−1B11−1C9−1G6細胞を解凍し、増殖させ、10日後に5枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。2週間後、プレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、翌日、T031609A−2D3−1C7−1F4−1B11−1C9−1G6のウェル1B6および5F4が陽性であることを確認し、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。10日後、プレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、T031609A−2D3−1C7−1F4−1B11−1C9−1G6−5F4のウェル2F10および2G6が最も高い反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第9ラウンドのサブクローニング。17日後、サブクローニングプレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、T031609A−2D3−1C7−1F4−1B11−1C9−1G6−5F4−2F10のウェル1D8が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、限界希釈クローニングによって、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。クローン性コロニーが時間と共にゆっくりと現れ、4から6週間の間にヌクレオリン反応度に関してスクリーニングした。3つのウェル(9D7、2A12、3E4)が反応度を有した。クローンT031609A−2D3−1C7−1F4−1B11−1C9−1G6−5F4−2F10−1D8−2A12を、その優れた成長特性のために、機能的抗体試験のために増殖させた。
クローン7G7。初期スクリーニングおよび一次サブクローニング。扁桃腺試料を受理し、10×96ウェルプレートに処理した:レパートリー(T031609B)。これらを、プレートプールおよびウェルプールに関してスクリーニングした。ELISAによる確認を実施し、反応性ウェルT031609B−1H9を特定し、これを3つのプレートにサブクローニングした(1プレートの1000細胞/ウェルおよび2プレートの100細胞/ウェル)。
二次サブクローニング。3つのサブクローニングプレート(1×1000細胞/ウェルおよび2×100細胞/ウェル)を、単一のプレートプールとしてスクリーニングし、反応度がなく、その後再スクリーニングした。反応性ウェルを確認した。T031609B−1H9のウェル1G2および1G9が最も高い反応度を有し、個別の96ウェルプレート上の60ウェルにそれぞれサブクローニングした。
三次サブクローニング、損失および回収。2つのサブクローニングプレート(T031609B−1H9−1G2およびT031609B−1H9−1G9)を、単一のプレートプールとして3回スクリーニングし、反応度がなかったが、陽性対照のマウスモノクローナル抗体(MS−3)もまた非反応性であり、ヌクレオリン抗原が分解され、不運にも、さらなるスクリーニングのためには残っていないことが示された。プレートを2回分割し、過剰な細胞を別々にプールし、増生させ、アリコートを凍結させた。プレートプールおよび増生複製プールを、非分解ヌクレオリンの新しいストックに対して試験したが、非反応性であった。T031609B−1H9−1G2由来の凍結アリコートを、06−03−09において解凍し、再培養のために10×96ウェルプレートにプレーティングした。
四次サブクローニング。10枚のサブクローニングプレート(T031609B−1H9−1G2)を、カラムプールとしてスクリーニングし、反応度はなかった。10枚のプールしたプレート由来の上清を、再スクリーニングし、反応度は弱かった。個別のウェルを試験した。T031609B−1H9−1G2ウェル7G7が、最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第5ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、単一のカラムプールとしてスクリーニングし、反応度が全くなく、その後再スクリーニングし、1つの反応性ウェルがあった。全プレートプールを再スクリーニングし、T031609B−1H9−1G2−7G7のウェル1B9が最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第6ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、2つの反応性ウェルがあった。全プレートのスクリーニングを実施し、T031609B−1H9−1G2−7G7−1B9のウェル1D6が最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第7ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、カラムプールとしてスクリーニングし、4つのウェルにおいて反応度が弱く、再スクリーニングし、4つのウェルにおいて中程度の反応度があった。全部のプレートのスクリーニングを実施し、T031609B−1H9−1G2−7G7−1B9−1D6のウェル1E3が、最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールし、増殖させ、−80℃において凍結した(T031609B−1H9−1G2−7G7−1B9−1D6)。
第8ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、5つの中程度に反応性のウェルがあった。全部のプレートのスクリーニングを実施し、複数の中程度の反応度があった。T031609B−1H9−1G2−7G7−1B9−1D6−1E3のウェル1D9が、最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールした。11日後、サブクローニングしたプレートが真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。プールした残りの反応性細胞(T031609B−1H9−1G2−7G7−1B9−1D6−1E3)を増殖させ、7日後に、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。2週間後、これらのサブクローニングプレートをスクリーニングし、T031609B−1H9−1G2−7G7−1B9−1D6−1E3のウェル3G10および3G11が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。9日後、クローニングしたプレートが、再度真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。凍結プールしたT031609B−1H9−1G2−7G7−1B9−1D6細胞を解凍し、増殖させ、10日後に5枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。2週間後、プレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、翌日、T031609B−1H9−1G2−7G7−1B9−1D6のウェル3D9および4B7が陽性であることを確認し、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。10日後、プレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、T031609B−1H9−1G2−7G7−1B9−1D6−4B7のウェル2C10および2F11が最も高い反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第9ラウンドのサブクローニング。17日後、サブクローニングプレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、T031609B−1H9−1G2−7G7−1B9−1D6−4B7−2F11のウェル2E6が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、限界希釈クローニングによって、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。クローン性コロニーが時間と共にゆっくりと現れ、4から6週間の間にヌクレオリン反応度に関してスクリーニングした。4つのウェル(2B9、7F2、1C4、10G11)が反応度を有した。クローンT031609B−1H9−1G2−7G7−1B9−1D6−4B7−2F11−2E6−7F2を、その優れた成長特性のために、機能的抗体試験のために増殖させた。
クローン2H3。初期スクリーニングおよび一次サブクローニング。2つの扁桃腺試料を受理し、プールし、10×96ウェルプレートからなる単一のレパートリーに処理した(T060809)。10日後、これを、プレートプールおよびウェルプールに関してスクリーニングした。翌日、ELISAによる確認スクリーニングを実施し、反応性ウェルT060809−2H3を特定し、3日後に、単一プレートの60ウェルにサブクローニングした。
二次サブクローニング。サブクローニングプレートを、単一のカラムプールとしてスクリーニングし、実質的な反応度はなく、カラムプールを再スクリーニングし、全プレートを再スクリーニングした。T060809−2H3のウェル1B8および1E7が最も高い反応度を有し、個別の96ウェルプレート上の60ウェルにそれぞれサブクローニングした。
三次サブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、反応度を示す複数のウェルがあった。全プレートのスクリーニングを実施した。反応性ウェルT060809−2H3−1B8 1C10およびT060809−2H3−1E7 1F5が最も高い反応度を有し、個別の96ウェルプレート上の60ウェルにそれぞれサブクローニングした。
四次サブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、T060809−2H3−1B8−1C10に関して複数の反応性ウェルがあった。全プレートのスクリーニングを実施し、ウェル1F9が、最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールし、増殖させ、−80℃において凍結した(T060809−2H3−1B8−1C10)。
第5ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレーを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、反応度はなく、その後再スクリーニングし、全部のプレートを実施したところ、多数のウェルにおいて中程度の反応度があった。T060809−2H3−1B8−1C10−1F9のウェル1G3が最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールした。11日後、サブクローニングしたプレートが真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。プールした残りの反応性細胞(T060809−2H3−1B8−1C10−1F9)を増殖させ、7日後に、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。2週間後、これらのサブクローニングプレートをスクリーニングし、T060809−2H3−1B8−1C10−1F9のウェル2D8および3F9が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。9日後、サブクローニングしたプレートが、再度真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。凍結プールしたT060809−2H3−1B8−1C10細胞を解凍し、増殖させ、10日後に5枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。2週間後、プレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、翌日、T060809−2H3−1B8−1C10のウェル1B7および1D6が陽性であることを確認し、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。10日後、プレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、T060809−2H3−1B8−1C10−1D6のウェル2D11および2E9が最も高い反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第6ラウンドのサブクローニング。17日後、サブクローニングプレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、T060809−2H3−1B8−1C10−1D6−2D11のウェル2C7が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、限界希釈クローニングによって、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。クローン性コロニーが時間と共にゆっくりと現れ、4から6週間の間にヌクレオリン反応度に関してスクリーニングした。4つのウェル(3D8、10C3、7G9、1H4)が反応度を有した。クローンT060809−2H3−1B8−1C10−1D6−2D11−2C7−1H4を、その優れた成長特性のために、機能的抗体試験のために増殖させた。
クローン9F9。初期スクリーニングおよび一次サブクローニング。2つの扁桃腺試料を受理し、プールし、10×96ウェルプレートからなる単一のレパートリーに処理した(T061509)。これらを、10日後、プレートプールおよびウェルプールに関してスクリーニングした。翌日、ELISAによる確認を実施し、反応性ウェルT061509−9F9を特定し、翌日、これを1枚のプレート上の60のウェルにサブクローニングした。
二次サブクローニング。サブクローニングプレートを、単一のカラムプールとしてスクリーニングし、反応度は全くなく、その後再スクリーニングした。その後、全プレートを再スクリーニングした。T061509−9F9のウェル1D11が最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
三次サブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、1つの反応性ウェルがあった。その後、全プレートのスクリーニングを実施し、T061509−9F9−1D11のウェル1D10が最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
四次サブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、反応度はなく、もう一度再スクリーニングしたが、反応度はなかった。その後、全部のプレートのスクリーニングを実施し、中程度の反応度があった。T061509−9F9−1D11−1D10のウェル1F9が最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールし、増殖させ、−80℃において凍結した(T061509−9F9−1D11−1D10)。
第5ラウンドのサブクローニング。サブクローニングプレートを、個別のカラムプールとしてスクリーニングし、複数の反応性ウェルがあった。全部のプレートのスクリーニングを実施し、中程度の反応度があった。T061509−9F9−1D11−1D10−1F9のウェル1B6が最も高い反応度を有し、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールした。11日後、サブクローニングしたプレートが真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。プールした残りの反応性細胞(T061509−9F9−1D11−1D10−1F9)を増殖させ、7日後に、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。2週間後、これらのサブクローニングプレートをスクリーニングし、T061509−9F9−1D11−1D10−1F9のウェル6B9および9D3が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。9日後、サブクローニングしたプレートが再度真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。凍結プールしたT061509−9F9−1D11−1D10細胞を解凍し、増殖させ、10日後に5枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。2週間後、プレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、翌日、T061509−9F9−1D11−1D10のウェル2C7および2F8が陽性であることを確認し、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。10日後、プレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、T061509−9F9−1D11−1D10−2F8のウェル2D11および2B6が最も高い反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第6ラウンドのサブクローニング。17日後、サブクローニングプレートを、ヌクレオリン反応度に関してスクリーニングし、T061509−9F9−1D11−1D10−2F8−2D11のウェル1F4が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、限界希釈クローニングによって、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。クローン性コロニーが時間と共にゆっくりと現れ、4から6週間の間にヌクレオリン反応度に関してスクリーニングした。3つのウェル(4E8、1C7、8A6)が反応度を有した。クローンT061509−9F9−1D11−1D10−2F8−2D11−1F4−4E8を、その優れた成長特性のために、機能的抗体試験のために増殖させた。
クローン8G4。初期スクリーニングおよび一次サブクローニング。扁桃腺試料を受理し、10×96ウェルプレートからなる不死化レパートリーに処理した(T081009)。11日後、ライブラリーを、ヌクレオリンに対する反応度に関してスクリーニングした。ELISAによる確認を実施し、反応性ウェルを特定し(T081009−8G4)、これを、単一プレート上の60ウェルにサブクローニングした。
二次サブクローニング。19日後サブクローニングプレートをスクリーニングし、ヌクレオリン反応度を有する2つのウェルを特定した(T081009−8G4のウェル1C9および1F3)。ウェル1F3が最も高い反応度を有し、3日後、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
三次サブクローニング。3週間後、サブクローニングプレートをスクリーニングし、複数のウェルがヌクレオリン反応度を有した。T081009−8G4−1F3のウェル2G4および2H3が最も高い反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。残りの反応性ウェルをプールした。5日後、サブクローニングしたプレートが真菌の混入の証拠を示し、廃棄した。プールした残りの反応性細胞(T081009−8G4−1F3)を増殖させ、2週間後、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。13日後、これらのサブクローニングプレートをスクリーニングし、T081009−8G4−1F3のウェル4G2および5B9が最も高いヌクレオリン反応度を有し、2日後、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
四次サブクローニング。3週間後、サブクローニングプレートをスクリーニングし、T081009−8G4−1F3−4G2のウェル1E9および2F5が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第5ラウンドのサブクローニング。13日後、サブクローニングプレートをスクリーニングし、T081009−8G4−1F3−4G2−2F5のウェル2C10および2E8が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第6ラウンドのサブクローニング。25日後、サブクローニングプレートをスクリーニングし、T081009−8G4−1F3−4G2−2F5−2E8のウェル2D11が最も高いヌクレオリン反応度を有した。4日後、ウェル2D11を、限界希釈クローニングによって、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。クローン性コロニーが時間と共にゆっくりと現れ、17から33日間の間にヌクレオリン反応度に関してスクリーニングした。複数のウェル(7E9、4C9、4D9、6A3、10F8、8B3)が反応度を有した。クローンT081009−8G4−1F3−4G2−2F5−2E8−2D11−8B3を、その優れた成長特性のために、機能的抗体試験のために増殖させた。
クローンP1C6。初期スクリーニングおよび一次サブクローニング。末梢血試料を受理し、10×96ウェルプレートからなる不死化レパートリーに処理した(PB120909)。9日後、ライブラリーを、ヌクレオリンに対する反応度に関してスクリーニングした。ELISAによる確認を実施し、反応性ウェルを特定し(PB120909−1C6)、3日後、これを単一のプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
二次サブクローニング。3週間後、サブクローニングプレートをスクリーニングし、ヌクレオリン反応度を有する2つのウェルを特定した(PB120909−1C6のウェル1H2および1H9)。両方を、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
三次サブクローニング。17日後、サブクローニングプレートをスクリーニングし、PB120909−1C6−1H9のウェル2F4および2G3が最も高いヌクレオリン(nucliolin)反応度を有し、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
四次サブクローニング。3週間後、サブクローニングプレートをスクリーニングし、PB120909−1C6−1H9−2G3のウェル2E7および2C9が最も高いヌクレオリン反応度を有し、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第5ラウンドのサブクローニング。17日後、サブクローニングプレートをスクリーニングし、PB120909−1C6−1H9−2G3−2C9のウェル1G6および1H10が最も高いヌクレオリン反応度を有し、翌日、それぞれ、単一の96ウェルプレート上の60ウェルにサブクローニングした。
第6ラウンドのサブクローニング。2週間後、サブクローニングプレートをスクリーニングし、PB120909−1C6−1H9−2G3−2C9−1G6ウェル1F5が最も高いヌクレオリン反応度を有した。3日後、ウェル1F5を、限界希釈クローニングによって、10枚の96ウェルプレートにサブクローニングした。クローン性コロニーが時間と共にゆっくりと現れ、22および28日の間にヌクレオリン反応度に関してスクリーニングした。複数のウェル(3C7、7D6、10F9、10G10)が反応度を有した。クローンPB120909−1C6−1H9−2G3−2C9−1G6−1F5−3C7を、その優れた成長特性のために、機能的抗体試験のために増殖させた。
(実施例2)
結果
ヌクレオリンおよびBcl−2タンパク質は、正常なヒトボランティア由来のB細胞と比較して、B−CLL細胞の細胞膜および細胞質において過剰発現される。CLLはその臨床過程の大部分の間緩慢性であり、アポトーシスを避けることによって、緩慢性期の間クローン性B細胞は骨髄および循環に蓄積する(Kleinら、2000年)。CLL細胞は、抗アポトーシスタンパク質Bcl−2を過剰発現することによって、アポトーシスを避ける。bcl−2のmRNAおよびタンパク質の高レベル発現は、bcl−2の転写を強化することが公知である、遺伝子の再構成の不在下で見られる(Bakhshi ら、1985年;Robertsonら、1996年;Steubeら、1995年)。本発明者らの一人は、bcl−2 mRNAが、健康なボランティア由来の正常なCD19+B細胞と比較して、患者由来のCLL細胞において高度に安定化されることを発見した(Otakeら、2007年)。さらに、本発明者らは、CLL細胞におけるbcl−2のmRNAの安定性の強化が、安定化タンパク質のヌクレオリンと、bcl−2 mRNAの3’−UTRにおけるAREエレメントとの結合の直接の結果であったことを示した。さらに、ヌクレオリンは、検査したすべての患者由来のCLL細胞の細胞質において過剰発現された(図1)。
末梢血試料を、未治療のCLLを有する17例の患者および9例の健康なボランティアから得た。単核細胞を、個々の血液試料から単離し、B細胞を、pan−B細胞マーカーであるCD19に関する陽性選択を使用して、免疫磁気分離法によって、この分画から精製した。その後、ヌクレオリンおよびBcl−2タンパク質のサイトゾルレベルを、患者由来のCD19+CLL細胞中と、健康なボランティア由来のCD19+B細胞中のレベルにおいて比較した(Otakeら、2007年)。ヌクレオリンは、bcl−2 mRNAの安定化部位であると仮定されるので、ヌクレオリンの細胞質レベルを検査した。ヌクレオリンおよびBcl−2タンパク質の非核(細胞質)レベルを、S10抽出液の免疫ブロットによって決定した。様々な患者に由来する免疫ブロットの結果を正確に比較するために、免疫ブロットにおけるヌクレオリンおよびBcl−2タンパク質のバンドの統合密度値(IDV)を、ヌクレオリンおよびBcl−2の外部標準の公知の量から得たIDV値に対して正規化した。この分析により、9例の正常なボランティア由来のB細胞と比較して、17例の患者由来のCLL細胞において、Bcl−2のレベルが11倍上昇し(p<0.001)、およびヌクレオリンのレベルが26倍上昇した(p<0.001)ことが明らかにされた(図1)。さらに、強化されたBcl−2タンパク質のレベルは、ヌクレオリンレベルの増加と正に相関した(ピアソンの相関=0.83、p<0.001)。CLL細胞および正常なB細胞の間の核の分画中のヌクレオリンのレベルに有意差は観察されなかった。以前に治療を受けたことがない、疾患の早期ステージの患者を含むすべてのCLL患者において、ヌクレオリンが一様に過剰発現したという事実は、bcl−2
mRNAのヌクレオリン安定化が、疾患の進化の特徴または化学療法の付帯徴候ではなく、CLLの発症機序における早期事象であることを示唆している。
ヌクレオリンおよびBcl−2タンパク質は、正常なヒトボランティア由来のB細胞と比較して、B−CLL細胞の細胞膜および細胞質において過剰発現される。患者由来のCLL細胞および健康なボランティア由来のB細胞の共焦点顕微鏡研究を実施し、免疫ブロッティングによって得られた結果を確認した。ヌクレオリンの局在化を、抗ヌクレオリンMAbおよびFITC−抗マウスIgG二次抗体を使用する間接的免疫蛍光法によって決定した。DNAを、ヨウ化プロピジウムを用いて染色した。図2Aの重ね合わせた画像は、ヌクレオリンが、CLL細胞の細胞膜、細胞質および核に存在するが、B細胞の核にだけ存在したことを示す。これらの結果は、免疫ブロットがCLL細胞の細胞膜および細胞質中のヌクレオリンの局在化を示すが、正常なB細胞においては局在化を示さないことと一致した。
ヌクレオリンは、MCF−10A正常乳房上皮細胞と比較して、MCF−7乳癌細胞においても高度に過剰発現した。MCF−7およびMDA−MB−231乳癌細胞ならびにMCF−10A正常乳房上皮細胞中のヌクレオリンの細胞内局在化を、上記の間接的免疫蛍光法によって決定した(Soundararajanら、2008年)。図2Bの重ね合わせた画像は、ヌクレオリンが、MCF−7細胞の核、細胞膜および細胞質のいたるところに存在し(緑色蛍光)、一方、正常MCF−10A細胞において、ヌクレオリンは核にのみ検出されたことを示す。これは、MDA−MB−231乳癌細胞に関してもまた事実であった(Soundararajanら、2008年)。
ヌクレオリンおよびBcl−2タンパク質は、MCF−10A正常乳房上皮細胞と比較して、MCF−7およびMDA−MB−231乳癌細胞の細胞膜および細胞質においても過剰発現される。ヌクレオリンの細胞内局在化を、ヌクレオリンに対する一次抗体およびFITC−コンジュゲート抗マウスIgG二次抗体(緑色蛍光)を使用する間接的免疫蛍光法によって決定した。DNAを、ヨウ化プロピジウムを用いて染色した(赤色蛍光)。図3の重ね合わせた画像は、ヌクレオリンが、MCF−7細胞の核(黄色蛍光)、細胞膜および細胞質(緑色蛍光)のいたるところに存在し、一方、正常MCF−10A細胞において、ヌクレオリンは核にのみ検出されたことを示す。MDA−MB−231乳癌細胞中のヌクレオリンの細胞内局在化は、MCF−7細胞と同様であった(Soundararajanら、2008年)。
NOD/SCIDマウスに生着した、患者由来のAML芽球細胞は、強烈なヌクレオリン染色を示す。ヌクレオリンが腫瘍特異的抗原であり、さらにヒトAMLの発症機序において役割を果たすことのさらなる証拠は、ヒトAML異種移植研究によりもたらされる。骨髄由来の生検標本を、芽球細胞質および/または核におけるヌクレオリン発現に関して評価した。免疫組織化学的分析を、アーカイブに保管された骨髄生検のパラフィン包埋組織切片のスライドグラスについて実施した。すべての症例において、AMLの芽球を、周囲の正常な骨髄エレメントと比較した。本発明者らは、抗ヌクレオリン染色(フクシン染色)がAML芽球細胞において強烈であり、一方、骨髄の正常なエレメントは(暗青色対比染色)、弱陽性または完全な陰性のどちらかであったことを観察した(図4)。ヌクレオリンの強い発現は、これまでに試験したすべてのAML試料において観察されている。
10匹の雌のNOD−SCIDマウス(11週齢)に、それぞれ、25μgの抗アシアロGM抗体をi.p.注射し、Cs137照射器において2.3Gyに曝露した。同じ日に、10匹のマウスのうちの5匹に、AMLと診断されたヒト被験体由来の2×107のPBMCを、それぞれi.p.注射した。この被験体において、PBMCの少なくとも60%がAML芽球であった。PBMCのi.p.注射の4ヵ月後、すべてのマウスを安楽死させた。AML細胞をi.p.注射した5匹のうちの2匹において、脾臓が肥大し、脾臓表面およびその内部に結節性の病変が示された。各マウスの脾臓の一部を処理し、脾細胞を分離し、ヒトCD45+細胞の存在に関してフローサイトメトリーによって分析した。異常な脾臓を有するマウスにおいて、脾細胞の一部を、抗ヒトCD45抗体を用いて染色し、これらのマウスにヒトAML細胞が生着したことを実証した。本発明者らは、次に、組織病理学的分析および免疫組織化学的分析を、生着したNOD/SCIDマウスおよび対照のNOD/SCIDマウスの脾臓について実施した(図5A)。脾臓における白血病生着の結節性範囲は、ヌクレオリンの発現に関して著しく陽性であった。
ヌクレオリンは、正常な乳房組織と比較して、ヒト乳癌においても過剰発現される。さらに、50例の患者由来の腫瘍および隣接正常乳房組織を含むヒト乳癌組織アレイに関して実施されたヌクレオリン免疫組織化学により、ヌクレオリンが、正常隣接組織と比較して、腫瘍において過剰発現されたことが示された。代表的な結果は、乳癌の最も一般的な形態を表す(図5B)。ヌクレオリンは、浸潤性腺管癌(8/8被検症例)および髄様癌(6/6症例)において高度に発現され、粘液腺癌(8/8症例)において中程度に発現されたが、隣接正常組織においては検出されなかった(図5B)。
上記の図1〜5Bに提示された結果は、ヌクレオリンが、腫瘍特異的抗原として特定のヒト腫瘍細胞の細胞表面において過剰発現されることの強い証拠を提供する。ヒトCLL(および場合によりAMLおよび乳癌)に関して、ヌクレオリンの過剰発現はこの疾患の発症機序における早期事象である。「化学的」抗ヌクレオリン抗体と考えられるヌクレオリン標的化アプタマーAS1411(Soundararajanら、2008年;Soundararajanら、2009年)は、難治性AMLおよび再発AMLに関して、第II相臨床試験(Clinical Trials.gov Identifier NCT00512083)において期待できる活性を示した。したがって、総合するとこれらの結果は、ヌクレオリンが、治療用抗体の開発に関する極めて良い標的であることを示す。
Bcl−2 mRNAの安定性は、正常なBc細胞と比較して、CLL細胞において増加する。正常B細胞と比較したCLL細胞におけるBcl−2の過剰発現は、bcl−2
mRNAの転写の強化、bcl−2 mRNAの安定性の増加またはbcl−2 mRNAの翻訳効率の増加のいずれかによりもたらされると思われる。bcl−2 mRNAはCLL細胞において非常に安定であり、アクチノマイシンDと一緒に長時間インキュベーションする必要があり、このことは細胞にとって毒性であるので、原発性CLL細胞におけるmRNAの安定性を、アクチノマイシンDを使用して転写を遮断する標準的な方法により測定することは困難である。この問題を避けるために、本発明者らは、CLL細胞および健康なボランティア由来の正常B細胞中の発生期の、スプライシングされていない異種核bcl−2 mRNA(hnRNA)および成熟bcl−2 mRNAのレベルを測定した。この方法は、様々な細胞中のmRNA転写およびmRNAの崩壊の相対的速度を決定するために使用され、成功してきた。各試料からの合計RNAの等量を、逆転写し、2セットのプライマーを用いてリアルタイムPCRを実施した。一反応は、(hnRNAを選択的に増幅するために)第1のイントロンとアニーリングするプライマーを含有し、一反応は、(スプライシングされた成熟RNAを選択的に増幅するため)2つの隣接エクソン中の配列とアニーリングするプライマーを用いた。本発明者らは、bcl−2 mRNA対bcl−2 hnRNAの比率が、正常B細胞と比較してCLL細胞において約3倍高いことを見出した(p<0.001)(図6)。CLL細胞に関するbcl−2 mRNA/bcl−2 hnRNAの3倍高い比率は、完全に、正常B細胞中のbcl−2 mRNAレベル(β−アクチンmRNAに対して1.1±0.2SEM)と比較して、CLL細胞中のbcl−2 mRNAのレベルの増加(β−アクチンmRNAに対して3.3±0.4SEM)による。CLL細胞(β−アクチンmRNAに対して6.5±1.4SEM)対正常B細胞(β−アクチンmRNAに対して5.5±1.4SEM)中のbcl−2 hnRNAのレベルに有意差は観察されなかった。これらの結果は、bcl−2 mRNAが、正常B細胞と比較してCLL細胞において相対的により安定であることを示す。さらに、それが事実であったならば、bcl−2 mRNA/hnRNA比率が正常B細胞に対してCLLにおいてより低くなったはずなので、bcl−2 mRNAの転写速度は、CLL細胞において相対的に高くなかった。
ヌクレオリンの過剰発現がbcl−2 mRNAを上方制御する機序。ヌクレオリンによるbcl−2 mRNA安定化の機序を、in vitroのRNA崩壊系を使用する、精製されたCLL細胞および正常B細胞から調製した抽出液中の、bcl−2 RNA転写産物の崩壊速度に従って検査した(Sengupta ら、2004年)。キャップをし、ポリアデニル化したmRNAをこれらのアッセイに使用し、ポリ(A)−特異的リボヌクレアーゼ(PARN)による、キャップ刺激性脱アデニル化、その後のエキソソームによるmRNAボディーの急速な崩壊を伴う、in vivoの崩壊を模倣した(Chenら、2001年;Mukherjeeら、2002年)。32P−標識bcl−2−ARE転写産物を、CLLおよび正常B細胞由来の細胞質S100抽出液と一緒に、ポリ(A)の存在下でインキュベートし、脱アデニル化を活性化した。図7に示すように、bcl−2転写産物は、CLL細胞の抽出液中より正常B細胞の抽出液中でより急速に崩壊した。4例の患者由来のCLL細胞の細胞質抽出液におけるbcl−2 RNAの平均半減期は、データの外挿により72分であることが推定され、一方、正常B細胞抽出液における転写産物の平均半減期は12分であった(図7)。AREを欠くbcl−2 mRNAコーディング領域転写産物(bcl−2−CR RNA)の崩壊速度は、正常B細胞およびCLL細胞の抽出液において同様であったので、正常B細胞抽出液におけるbcl−2−CR(コーディング領域)−ARE RNA転写産物の急速な崩壊は、高度にARE依存性であった。280nMの精製組換えヌクレオリン[Δ1−283 Nuc−(His)6]を正常B細胞の抽出液に添加することにより、bcl−2−AREの崩壊速度が非常に遅くなった(外挿による半減期が62分)ことに留意することも重要である。総合すると、これらの結果は、ヌクレオリンが、bcl−2 mRNAの3’−UTRにおいてAREと結合し、mRNAを分解から保護することによって、bcl−2 mRNAを安定化することが示される。
ヌクレオリン特異的ヒト抗体の開発。累積的に、上記の予備研究は、ヌクレオリンが、抗体に基づくCLLおよびAMLならびにおそらく乳癌の特定の形態の免疫療法に対する有望な腫瘍抗原標的であることを示す。したがって、本発明者らは、ヒト扁桃腺から作製された不死化B細胞ライブラリーからヒトMAbを作り出す、新規なin vitroの方法を使用する、ヌクレオリンに特異的な治療用ヒトMAbの創生を計画した。本技術は、1)全ステップがin vitroである迅速な抗体作製、2)ヒトの免疫化が必要ない、3)得られた抗体が、完全ヒト抗体であり、したがって、拒絶されず、血清の疾病を引き起こさないことを含むいくつかの有利性を保有する。この技術は、国立がん研究所の支援を受けて発明され、連邦政府は本発明に関して特定の権利を有する。国際特許出願は、(PCT/US2008/072124)は、2008年、8月に出願された。この技術の概説を図8に表した。ヒトB細胞を健康な小児由来の扁桃腺摘出標本から単離し、その後、エプスタイン・バー・ウイルス(EBV)に有効に換算させ、大規模なB細胞形質転換をもたらした。感染したB細胞を、B細胞受容体のシグナル伝達およびT細胞のヘルプを模倣する薬剤を用いて分化を誘導した。扁桃腺はB細胞の豊富な供給源であるので、この過程により、通常107〜108のB細胞を単離でき、それぞれが固有の抗体特異性を有する。有効な感染過程を図9Aに明示し、緑色蛍光タンパク質マーカー遺伝子を含有する組換えEBV(EBfaV−GFP)の10×濃縮ウイルスストックを用いた扁桃腺B細胞のスピンフェクション後(Speckら、1999年a;Speckら、1999年b)、24時間後、扁桃腺B細胞のほぼ100%が感染したことを示す。その後、感染細胞を、96ウェルプレートに、組換えCD40L、Baffおよび抗ヒトIgM(Fab’)2からなる所有者の分化カクテル(Diff−Cktl)の存在下で、103〜104細胞/ウェルでプレーティングし、免疫グロブリン(Ig)アイソタイプクラスを、2週間にわたってIgMからIgGに切り替えることを誘導した。図9Bに見られるように、IgGが、通常1〜4μg/mlの範囲のレベルで培養上清内に分泌される。この過程は、個別の扁桃腺から単離されたB細胞の数に依存して、推定106〜107の抗体特異性を有するポリクローナルIgGを分泌する、EBV不死化扁桃腺B細胞ライブラリーを、再生可能に生み出す。その後、ライブラリー由来の細胞培養上清を、対象の様々な抗原に対する特異結合に関してスクリーニングできる。その後、所望の特異性を有するIgGを産生するB細胞を、制限希釈クローニングによって単離することができ、IgGを培養上清から精製した。大規模な生産のために、組換えIgGは、クローン性B細胞のIg遺伝子を、哺乳動物発現ベクターにサブクローニングし、生物学的生産に一般的に使用される細胞系をトランスダクションすることによって生産できる。今日までに、本発明者らは、40を超えるライブラリーを作製しており(データ非掲載)、これらを、様々な抗原標的に対する反応度に関してスクリーニングした。
このプラットホーム技術は、治療との関連を有する自己抗体、例えばヌクレオリンのような腫瘍抗原に対する抗体を生産するために理想的である。自己反応性B細胞は、それらの生存および分化に必要とされる十分なT細胞のヘルプを、IgG分泌形質細胞に受け取ることは通常ないので、普通、健康な小児は、ヌクレオリンなどの自己タンパク質に対して強力な二次抗体反応を起こすことは期待されない。その代わりに、自己反応性B細胞は、in vivoで耐性化するか、または欠失される。しかし、これらのデータは、扁桃腺または末梢血に由来する希少なヌクレオリン反応性B細胞を、自己反応性B細胞を不死化するためにEBVを使用し、Igアイソタイプクラスの切替えおよびヌクレオリン特異的IgGのin vitroの分泌を人為的にそれらにもたらすために分化カクテルを使用して救うことができることを示す。この取組みを使用して、本発明者らは、12種の不死化扁桃腺ライブラリーを、酵素結合免疫測定吸着法(enzyme linked immunosorbent assay)(ELISA)によって、ヌクレオリン特異的IgGに関してスクリーニングした。図10に見られるように、細菌中で産生された組換えヒトヌクレオリン(Δ1−283Nuc−(His)6)に強く反応するIgG抗体を産生する、6種のヒトB細胞系が単離された。陽性対照として、結合を、マウス抗ヌクレオリンMAb MS3(Santa Cruz Biotech)から得られた結合と比較し、ヒトB細胞系由来培養上清は同じ様式で上昇したが、陰性対照として機能するH5ヘマグルチニン(ヒト抗HA)に特異的なIgG1抗体を産生した。
ヒト抗ヌクレオリン抗体の予備特徴付け。これらの抗ヌクレオリン抗体のいくらかまたはすべてが、治療用能力を有し得るかどうかを試験するために、本発明者らは、MV4−11細胞のさらなるELISA分析、ウェスタンブロッティング、フローサイトメトリー、免疫組織化学および細胞毒性による死によって抗体の特徴付けを開始した。抗体のうちの4種を、それらが、MV4−11ヒト白血病細胞から精製された内因性ヌクレオリンおよび細菌において産生された組換えHis−タグ付けヌクレオリン(Δ1−283 Nuc−(His)6を認識するかどうかを試験するために、まずELISAによってさらにスクリーニングした(Ishimaruら、2009年)。図11、上のパネルに見られるように、4種のB細胞系のうちの3種(5D1、7G7および2D3)に由来する上清は、マウス抗ヌクレオリンMS3と同様(またはより高い)の強度で内因性ヌクレオリンと反応するが、一方、hisタグ付け組換えとは様々な程度ですべて結合した。さらに、4種の培養上清のうちの3種(5D1、3H11および2D3)は、ウェスタンブロッティングにより、hisタグ付け組換えヌクレオリンと反応した(図11、下)。したがって、抗体は、内因性タンパク質およびhisタグ付けタンパク質との結合の異なるパターンを有し、ウェスタンブロッティング分析において様々に反応し、それぞれが異なるタンパク質エピトープを認識することを示し得る。
CDCCまたはADCCの不在下における、MV4−11AML細胞およびMCF−7乳癌細胞に対する抗ヌクレオリンの細胞毒性。図12は、すべての抗−NUC HuMAbが、MV4−11 AML細胞の細胞表面ヌクレオリンと結合するが、それらは、細胞表面にヌクレオリンを発現しない正常扁桃腺細胞とは結合しないことを、さらに明示する。対照的に、リツキシマブは正常扁桃腺細胞と結合したが、MV4−11細胞とは結合しかった。さらに、抗NUC HuMAbは、MV4−11細胞に対して細胞毒性であった(図14C)。MV4−11細胞と、各抗体(2μg/ml)と一緒のインキュベーション後、ミトコンドリアの機能を、48、72および96時間後に、MTSアッセイによって測定した。図14Cは、96時間で、細胞の生存能力は各抗体に応答して、未処理細胞の約30〜80%の範囲で減少したことを実証した。比較すると、ヌクレオリン標的化アプタマーAS1411(20μM)を一緒にインキュベーション後、細胞の生存能力は、未処理細胞の約40〜60%に減少し、対照ヒトIgGと一緒のインキュベーションによっては変化がなかった。このアッセイを、補体の不在下、およびADCCに必要なエフェクター細胞なしで実施し、抗ヌクレオリンHuMAbが、CDCCおよびADCCとは独立して作用することを示した。これらの発見の要約を表4に提示する。総合すると、これらのデータは、単離した6種の抗体はそれぞれ、異なる結合特性を有し、ヒトヌクレオリンの様々なエピトープのいずれかと結合する、および/またはタンパク質に対して異なる親和性を有することの強力な証拠を提供する。
結合分析は根本的意義を有するので、治療的立場から最も重要な基準は、抗体が細胞毒性を仲介することである。この理由のため、本発明者らは、ヨウ化プロピジウム(PI)およびアネキシンV染色によってアポトーシスおよび/または細胞死の誘導を測定する、単純なフローサイトメトリーに基づくアッセイを設定した。アネキシンVは、ホスファチジルセリン残基と結合し、アポトーシスの誘導の間の早期事象として細胞膜に曝露される。アポトーシスの後期ステージにおいて、またはネクローシスによる細胞死の間、膜の完全性の崩壊が、細胞を失活染料PIに対して透過性にし、フローサイトメトリーを介して検出できる。MV4−11細胞を、各抗体および補体の供給源として使用され、補体依存性細胞毒性(CDCC)の検出に必要とされるヒト血清の存在下で16時間培養し、その後、それらをPIおよびアネキシンV−FITCを用いて染色した。図13に見られるように、ヒト抗HA抗体を用いて処理したMV4−11細胞(陰性対照)は、未処理細胞と比較して、アネキシンVまたはPIの染色のいずれにおいても有意差を示さなかった。対照的に、それぞれの抗ヌクレオリン抗体は未処理細胞または抗HA処理細胞と比較して、アネキシンV染色の平均蛍光強度において約3倍のシフトを誘導した。同様のシフトは、アポトーシスの化学的誘導因子であるスタウロスポリン(25μM)を用いて処理した細胞においても見られた。抗ヌクレオリン抗体の5D1および7G7は、最も強い細胞毒性抗体であり、対照の抗HA処理に関するわずか16%と比較して、38〜40%の細胞が、16時間後PIおよび/またはアネキシンVに対して陽性に染色されたが、一方、他の抗ヌクレオリン抗体は細胞の約30%において細胞毒性を誘導した。MV4−11白血病細胞に対する各抗体の相対的細胞毒性活性を、表4に要約する。これらの予備データは、より包括的な細胞毒性試験が、特に抗体5D1および7G7に関して是認されることを示す。
同様の実験を、MCF−7乳癌細胞を用いて実施し、MV4−11細胞に対するよりも、抗ヌクレオリンHuMAbに対してより感受性であることが見出された。補体の不在下において、96時間後、抗ヌクレオリンHuMabは細胞の生存能力を、未処理細胞の20%未満に阻害したが、一方、AS1411は細胞の生存能力を未処理細胞の80%に低下させただけであり、対照ヒトIgGは効果を有さなかった(図14A、左のパネル)。補体依存性細胞毒性を、補体の供給源としてヒトAB血清(25% vol/vol)を添加し、平行実験においてアッセイした。図14A、右のパネルに見られるように、補体の添加は、抗体の細胞毒性作用を強化し、早ければ48時間で細胞の生存能力を有意に阻害し、96時間で完全に阻害した。図14Bは、HuMAbは、細胞表面ヌクレオリンを発現しないMCF−10A正常乳房上皮細胞の細胞生存能力に関して作用を有さなかったので、細胞毒性作用はMCF−7細胞に関して選択的であったことを示す。したがって、抗ヌクレオリンHuMAbの本発明者らのパネルは、ヒトAMLおよび乳癌細胞系において発現された細胞表面ヌクレオリンに対して特異的に結合し、ADCCおよびCDCCの免疫機序とは独立した実質的な腫瘍細胞の細胞毒性を誘導でき、血清の補体によって強化され得る。
本明細書に開示し、特許請求したすべての組成物および/または方法は、本開示を考慮して、過度の実験をすることなく、作製および実行できる。本発明の組成物および方法を、好ましい実施形態に関して記載しているが、変形が、本発明の構想、精神および範囲を逸脱することなく、本明細書に記載の組成物および/または方法ならびにステップまたは方法ステップの順序に適用できることは当業者には理解されるであろう。より具体的には、化学的および生理的両方で関連する特定の薬剤を、本明細書に記載の薬剤と置き換え、同じまたは同様の結果を得ることができることは理解されるであろう。当業者に明らかなこのような同様の置換および改良すべては、添付の特許請求の範囲に定義されるように、本発明の精神、範囲および構想内である考えられる。
VIII.参考文献
以下の参考文献および本出願を通して引用された任意の他の文献は、それらが提供する模範的手順または本明細書中に示される他の補足的な詳説の範囲で、参照により具体的に本明細書に組み込まれる。