JP6551972B2 - 卓上型飲食物搬送装置用テーブル - Google Patents

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Description

本発明は、卓上型飲食物搬送装置用テーブルに関する。
近年、飲食店においては、飲食物が循環する搬送装置を使った飲食物の提供が行なわれている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−189994号公報
近年、公共交通機関にスロープやエレベータが設置されるなど、車いすの利用者に配慮した様々な対策が施されている。また、商品の多様化に伴い、車いすの利用者を想定した各種の医療機器や介護機器が流通している。しかし、例えば、回転寿司店の寿司コンベアのように、車いすを必要としない利用客を想定した設計の飲食物搬送装置が店内に据え付けられた店舗の場合、車いすの利用者は、飲食物搬送装置によって搬送される飲食物を自らの手で取りながら飲食を楽しむことが難しい。
そこで、例えば、可搬型の卓上型飲食物搬送装置を用意し、車いすの利用者が居る施設や住居のテーブルに置いて飲食を楽しんでもらうことが考えられる。しかしながら、卓上型飲食物搬送装置には、クレセントチェーンやベルトコンベアといった駆動装置類が不可避的に備わるため、薄型化が難しい。よって、車いすの利用者が利用できる高さのテーブルにこのような卓上型飲食物搬送装置を置くと、テーブル上の少々高い位置にある飲食物を、車いすから立ち上がることが容易でない利用者が手を伸ばして取ることになり、飲食の楽しみを阻害する。
そこで、本願は、卓上型飲食物搬送装置によって搬送される飲食物を、車いすの利用者が手に取りやすい卓上型飲食物搬送装置用テーブルを開示する。
上記課題を解決するため、本発明は、車いすの利用者の膝が下方に入る高さを有する第1天板よりも低い位置に配置される第2天板で卓上型飲食物搬送装置を支持すると共に、当該第2天板のうち第1天板に覆われる部分に車いすの利用者の膝および車いすの一部が入る大きさの切り欠き部を設けることにした。
詳細には、卓上型飲食物搬送装置用テーブルであって、車いすの利用者の膝が下方に入る高さを有する第1天板と、前記第1天板よりも低い位置に配置される天板であり、前記第1天板を挟んで前記利用者の反対側に配される卓上型飲食物搬送装置を下方から支持する支持面を天面に形成する第2天板と、前記第2天板のうち前記第1天板に覆われる部分に形成される切り欠き部であり、前記第2天板を前記利用者の着座位置側から前記利用者の膝および車いすの一部が入る大きさに切り欠く切り欠き部と、を備える。
上記の卓上型飲食物搬送装置用テーブルであれば、車いすの利用者は、膝や車いすを第2天板に干渉させることなく、第1天板の縁に体を寄せることができる。そして、卓上型飲食物搬送装置が駆動装置類を内蔵していて、ある程度の厚みを有していても、上記の卓
上型飲食物搬送装置用テーブルを使えば、車いすの利用者は、卓上型飲食物搬送装置によって循環搬送される飲食物へ容易に手を伸ばすことができる。そして、車いすの利用者は、卓上型飲食物搬送装置によって搬送される飲食物を自らの手で取りながら飲食を楽しむことができる。
なお、第1天板は、標準的なテーブルの床からの高さに配置されていてもよい。第1天板が標準的なテーブルの床からの高さに配置される卓上型飲食物搬送装置用テーブルを使えば、車いすの利用者は、卓上型飲食物搬送装置から自らの手で取った飲食物を第1天板に載せて飲食を楽しむことができる。
また、第2天板は、第1天板よりも卓上型飲食物搬送装置の厚み分だけ低い高さに配置されてもよい。第2天板が、第1天板よりも卓上型飲食物搬送装置の厚み分だけ低い高さに配置される卓上型飲食物搬送装置用テーブルを使えば、卓上型飲食物搬送装置によって循環搬送される飲食物が第1天板と概ね同じような高さに位置することになるので、車いすの利用者は、卓上型飲食物搬送装置によって循環搬送される飲食物へ容易に手を伸ばすことができ、飲食物を自らの手で取りながら飲食を楽しむことができる。
本発明に係る卓上型飲食物搬送装置用テーブルであれば、卓上型飲食物搬送装置によって搬送される飲食物を、車いすの利用者が手に取りやすい。
図1は、本発明の実施形態に係る卓上型飲食物搬送装置用テーブルを示した斜視図である。 図2は、卓上型飲食物搬送装置用テーブルの組立図である。 図3は、車いすの利用者が卓上型飲食物搬送装置用テーブルを利用している状態を示した図である。 図4は、車いすの利用者と第1天板の切り欠き部との位置関係を示した図である。 図5は、卓上型飲食物搬送装置用テーブルの利用方法の一例を示した第1の図である。 図6は、卓上型飲食物搬送装置用テーブルの利用方法の一例を示した第2の図である。
以下、本願発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本願発明の一態様であり、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。下記に示す各実施形態や変形例は、例えば、寿司等の飲食物を皿に載せて提供する場合に好適である。
図1は、本発明の実施形態に係る卓上型飲食物搬送装置用テーブルを示した斜視図である。卓上型飲食物搬送装置用テーブル1は、車いすの利用者の飲食に好適なテーブルであり、図1に示すように、2つの天板で2段状の天面を形成している。すなわち、卓上型飲食物搬送装置用テーブル1は、第1天板2と、第1天板2よりも低い位置に配置される第2天板3と備えている。第1天板2には、下方へ向けて突設される4つの第1脚4が設けられている。第2天板3にも第1天板2と同様、下方へ向けて突設される4つの第2脚5が設けられている。
図2は、卓上型飲食物搬送装置用テーブル1の組立図である。卓上型飲食物搬送装置用テーブル1は、第2天板3および第2脚5を備えた第2テーブル3Tに、第1天板2および第1脚4を備えた第1テーブル2Tを載せた状態で用いられる。第2天板3には、第1
テーブル2Tの第1脚4の下端に設けられる図示しない突起が嵌る嵌合孔6が、各第1脚4に対応する位置に設けられている。よって、第1テーブル2Tに横方向の力が作用しても、第1テーブル2Tが第2テーブル3Tから落ちることは無い。なお、図2に示される様に、第2天板3には、車いすの利用者の膝や車いすの一部を入れるための切り欠き部7が設けられている。
図3は、車いすの利用者が卓上型飲食物搬送装置用テーブル1を利用している状態を示した図である。第1天板2は、車いすの利用者8の膝が下方に入る高さを有している。また、第1天板2よりも低い位置に配置される第2天板3は、第1天板2を挟んで利用者8の反対側に配される卓上型飲食物搬送装置9を下方から支持する支持面を天面に形成する天板であり、第1天板2よりも卓上型飲食物搬送装置9の厚み分だけ低い高さに設定されている。第1天板2および第2天板3の高さは、第1脚4および第2脚5の長さによって決定される。よって、例えば、第1脚4の長さは、卓上型飲食物搬送装置9の厚みと同等の長さになるように製作される。また、例えば、第2脚5の長さは、第1天板2の床からの高さから、第1脚4の長さや第1天板2および第2天板3の厚みを差し引いた値となるように設定される。第1天板2の床からの高さは、例えば、標準的なテーブルの床からの高さである70cm前後に設定される。
図4は、車いすの利用者8と第1天板2の切り欠き部7との位置関係を示した図である。第2天板3に設けられている切り欠き部7は、車いすの利用者8の膝および車いすの一部が入る大きさを有している。よって、車いすの利用者8は、膝や車いすを第2天板3に干渉させることなく、第1天板2の縁に体を寄せることができる。
図5は、卓上型飲食物搬送装置用テーブル1の利用方法の一例を示した第1の図である。また、図6は、卓上型飲食物搬送装置用テーブル1の利用方法の一例を示した第2の図である。例えば、卓上型飲食物搬送装置用テーブル1に載せる卓上型飲食物搬送装置9の長さが、卓上型飲食物搬送装置用テーブル1を2つ必要とする長さの場合、卓上型飲食物搬送装置9を2台並べた後に卓上型飲食物搬送装置9を第2天板3へ載せる。
卓上型飲食物搬送装置9は、回転寿司店などに設置されて寿司皿を循環搬送する飲食物循環搬送装置の簡易型装置であり、例えば、介護施設で介護を受ける高齢者や、屋内外で催されるイベントやパーティの来場者等を楽しませることができる可搬型の装置である。卓上型飲食物搬送装置9は、寿司皿10が周回する搬送路を形成するクレセントチェーン11の他、クレセントチェーン11を駆動するための電動モータ等の駆動機器類が筐体12に内蔵されている。卓上型飲食物搬送装置9は、例えば、持ち運びが容易なように複数に分割可能な構造であってもよいし、或いは、分割不能な単体の構造であってもよい。
卓上型飲食物搬送装置9が駆動装置類を内蔵していて、ある程度の厚みを有していても、上記の卓上型飲食物搬送装置用テーブル1を使えば、標準的なテーブルと同じ高さで寿司皿10を循環搬送させることができる。よって、車いすの利用者8は、卓上型飲食物搬送装置9のクレセントチェーン11によって循環搬送される寿司皿10へ容易に手を伸ばすことができる。そして、車いすの利用者8は、卓上型飲食物搬送装置9によって搬送される飲食物を自らの手で取りながら飲食を楽しむことができる。
なお、上記実施形態では、一人の利用者8に対応する横幅の卓上型飲食物搬送装置用テーブル1が図示されていた。しかし、本願で開示する卓上型飲食物搬送装置用テーブルは、このような形態に限定されるものではない。例えば、上記の卓上型飲食物搬送装置用テーブル1を、複数の利用者8に対応する複数の切り欠き部7を1枚の第1天板2に複数設けたものに変形してもよい。
また、上記実施形態では、2つの卓上型飲食物搬送装置用テーブル1に1つの卓上型飲食物搬送装置9が載っていたが、1つの卓上型飲食物搬送装置用テーブル1に1つの卓上型飲食物搬送装置9が載るように変形してもよいし、3つ以上の卓上型飲食物搬送装置用テーブル1に1つの卓上型飲食物搬送装置9が載るように変形してもよい。
また、上記の卓上型飲食物搬送装置用テーブル1には、車いすの利用者8が引き寄せやすいように手すりが設けられていてもよい。卓上型飲食物搬送装置用テーブル1に手すりが設けられていれば、車いすの利用者8が手すりを掴んで容易に移動することができる。
1・・卓上型飲食物搬送装置用テーブル
2・・第1天板
2T・・第1テーブル
3・・第2天板
3T・・第2テーブル
4・・第1脚
5・・第2脚
6・・嵌合孔
7・・切り欠き部
8・・利用者
9・・卓上型飲食物搬送装置
10・・寿司皿
11・・クレセントチェーン
12・・筐体

Claims (3)

  1. 車いすの利用者の膝が下方に入る高さを有する第1天板と、
    前記第1天板よりも低い位置に配置される天板であり、前記第1天板を挟んで前記利用者の反対側に配される卓上型飲食物搬送装置を下方から支持する支持面を天面に形成する第2天板と、
    前記第2天板のうち前記第1天板に覆われる部分に形成される切り欠き部であり、前記第2天板を前記利用者の着座位置側から前記利用者の膝および車いすの一部が入る大きさに切り欠く切り欠き部と、を備える
    卓上型飲食物搬送装置用テーブル。
  2. 前記第1天板は、標準的なテーブルの床からの高さに配置される、
    請求項1に記載の卓上型飲食物搬送装置用テーブル。
  3. 前記第2天板は、前記第1天板よりも前記卓上型飲食物搬送装置の厚み分だけ低い高さに配置される、
    請求項1または2に記載の卓上型飲食物搬送装置用テーブル。
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