JP6550365B2 - 吸音構造体用外装体の使用方法及び吸音構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、吸音構造体及び吸音構造体用外装体に関するものである。
ふっ素系樹脂を含浸被覆したガラス織物は、主に恒久膜構造建築物用膜材料として広く使われている。屋外にはガラス織物表面が完全にふっ素系樹脂に被覆された状態の複合材料が使われ、屋内には内膜材料として、適度に空隙を有するふっ素系樹脂含浸被覆複合材料が使われている。この内膜材料は、厚み方向に貫通する微細な空隙を有しているために、通気性を持つ。また、この空隙は吸音体としての性能を有し、屋外用膜材料と組み合わせて空間距離を設けることで、空間の騒音を減衰させる。
ところで近年、不特定多数が集まる空港・多目的ホールのような建築物等の安全性が重視される一方で、周辺地域での騒音や雑音問題が増加しており、安全性だけでなく、音に対する対策が重要視されている。
安全性・吸音性の要求に対して、例えば建築物においては裏面にガラスウール等を設置した石膏ボード・鋼板天井が広く使われている。東日本大震災をはじめとする過去の災害においては、これらの天井材料は重量物であるため、多くの施設での落下・破損による設備損傷が発生した。
建築材料としては軽量化や落下防止を目的としたシート材料が広がりつつあるが、これらは法令による不燃性能を満たさない、あるいは満たしたものは吸音性能を持たないという欠点がある。落下防止という観点では、場合によっては材料の耐荷重を超えた場合、従来と同様の被害が起こることが容易に懸念される。
建築材料としての要求事項は不燃性能、吸音性能であるが、一般的に使われている落下防止材料はポリ塩化ビニル等有機系樹脂に難燃剤を添加しており、火災時には有毒ガスが発生する危険性が存在する。そして製造方法の違いにより、上記有機系樹脂で被覆された材料のほとんどは外皮材料単体での吸音性能を有するものは使われていなかった。
特許文献1に、合成繊維糸からなる吸音構造物が記載されている。しかしながら、特許文献1の吸音構造物によると、屋外での耐候性が短く、また設置方向が指定されているため、ランニングコストの増加の他、施工時の手間がかかるものであった。
また、特許文献2には、クリンカアッシュで構成されたケース本体に、クリンカアッシュから構成された吸音材を充填し、クリンカアッシュで構成された蓋体を設けた吸音構造体が開示されている。
特許第3285774号公報 特許第4398382号公報
本発明は、内包物の飛散を防止し、軽量で、現場施工時の作業効率を向上することができる吸音構造体及び吸音構造体用外装体を提供することを目的とする。
本発明の第1側面によれば、ふっ素系樹脂が形成されたガラス織物を含む基材からなり、開口部を有する袋状物と、前記袋状物の内側に固定され、先端部が前記袋状物の前記開口部から突出している、裏返し補助部材とを含む吸音構造体用外装体の使用方法であって、前記裏返し補助部材の前記先端部を、前記裏返し補助部材が前記袋状物の外側に露出するようにして引き、前記袋状物を裏返すことを含む吸音構造体用外装体の使用方法が提供される。
また、本発明の第2側面によれば、第1側面に記載の方法により前記袋状物を裏返した後に、吸音性能を有する材料を前記袋状物に充填し、前記袋状物の前記開口部を閉じることを含む吸音構造体の製造方法が提供される。
本発明によれば、内包物の飛散を防止し、軽量で、現場施工時の作業効率を向上することができる吸音構造体及び吸音構造体用外装体を提供することができる。
実施形態の吸音構造体用外装体を裏返した状態を示す平面図。 図1に示す外装体を裏返しする作業を示す平面図。 図1に示す外装体の表面が外側に露出した状態を示す平面図。 実施形態の袋状吸音構造体を示す平面図。 実施形態のパネル状吸音構造体を示す平面図。 図7のパネル状吸音構造体を上下方向に切断した断面図。 実施例の吸音構造体用外装体について、通気量と平均吸着率との関係を示すグラフ。 例5の基材から作製した外装体を用いた吸音体のNRC値(特定周波数での吸音平均値)を示すグラフ。
実施形態によれば、外装体と、外装体内に充填された吸音性能を有する材料とを含む吸音構造体が提供される。外装体は、ふっ素系樹脂が形成されたガラス織物を含む基材を含むものである。
外装体としてガラスクロスを使用することが検討されているガラスクロスからなる外装体は、屋外耐候性に優れているが、バラスト等の内包物が充填される際に破損が起こり、製品としての耐久性に問題がある。また、外装体にナイロン繊維を編んだもの、有機繊維に樹脂を被覆したもの等を用いることも検討されているが、いずれも強度や耐候性、吸音性、不燃性能といった要求事項をすべて満たす材料ではない。
本実施形態で外装体に用いる、ふっ素系樹脂が形成されたガラス織物を含む基材は、通気量により吸音性能を調整することができる。また、この基材は、耐久性、不燃性及び耐候性を備えている。さらに、外装体内に、硬度の高い吸音材料を充填しても、外装体に破れ等の破損が発生せず、内包物の飛散を防止することができる。同時に、この外装体は、軽量で、柔軟性に優れているため、現場施工時の作業効率を向上することができる。よって、実施形態によれば、内包物の飛散を防止し、軽量で、現場施工時の作業効率を向上することができる吸音構造体及び吸音構造体用外装体を提供することができる。
以下、実施形態の吸音構造体を詳細に説明する。
ガラス織物は、繊維径(フィラメント径)が3.3μm以上4.05μm以下の範囲のBヤーンを含むことが望ましい。これにより、繊維織物としての扱いやすさを向上させるだけでなく、外装体としての耐久強度を高めることができる。
ガラス織物の織組織は、平織、綾織、朱子織、からみ織、または摸紗織にすることができる。織組織を変えることで織り糸間の微細孔が発生し、外装体の吸音性能を高めることができる。
ふっ素系樹脂の例には、四ふっ化エチレン樹脂(PTFE)、四ふっ化エチレン−エチレン共重合樹脂(ETFE)、四ふっ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂(PFA)、及び四ふっ化エチレン−六ふっ化プロピレン共重合樹脂(FEP)が含まれる。使用する樹脂の種類は、1種または2種以上にすることができる。
ふっ素系樹脂が形成されたガラス織物は、例えば、以下の方法で作製される。
ガラス織物をふっ素系樹脂粒子及び界面活性剤を含む水系分散液(以下、分散液と称す)に含浸させることによってガラス織物に分散液を塗布し、100℃以上200℃以下で乾燥させた後、雰囲気温度が330℃以上400℃以下で焼成する。塗布、乾燥及び焼成の一連の工程を複数回繰り返すことによって、ガラス織物にふっ素系樹脂を含浸被覆させ、ふっ素系樹脂が形成されたガラス織物を得る。
基材には、単層又は複数層のガラス織物を用いることができる。
外装体の通気量は、1平方センチメートル秒当たり5〜15立方センチメートル(cm/cm・s)の範囲であることが望ましい。この範囲にすることにより、吸音構造体の吸音率を高くすることができる。より好ましい範囲は、1平方センチメートル秒当たり7〜12立方センチメートル(cm/cm・s)である。外装体の通気量は、例えば、ガラス織物を構成する繊維ないしフィラメントの径、ガラス織物の織組織、ガラス織物を分散液に含浸させる回数等により調整することができる。
吸音性能を有する材料の例には、多孔質固形物、無機繊維吸音断熱材料、及び有機繊維吸音断熱材料等が含まれる。
多孔質固形物の例には、破砕されたガラス製品、陶磁器、コンクリート、道床バラストなどのリサイクル材、都市ゴミなどの廃棄物の焼却炉(流動床式焼却炉など)から排出される焼却残渣(無機質)などのリサイクル材等が含まれる。無機繊維吸音断熱材料の例には、グラスウール、ロックウール、ガラスクロス等があげられる。また、有機繊維吸音断熱材料の例としては、分子構造中にアミド結合、エステル結合及び環状結合のうち少なくとも1種類の結合を有するものが挙げられ、具体例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステル等が挙げられる。
使用する吸音性能材料の種類は、1種類でも2種類以上でも良い。また、吸音性能材料の形状は特に限定されるものではなく、例えば、繊維状、粒子状等にすることができる。
外装体の形状は、例えば、袋状、パネル状、箱状等にすることができるが、例えば、外装体の一形態として、ふっ素系樹脂が形成されたガラス織物を含む基材からなり、開口部を有する袋状物と、袋状物の内側に固定され、先端部が袋状物の開口部から突出している、裏返し補助部材とを含むものを使用することができる。
裏返し補助部材付の外装体を備えた吸音構造体の一例を図1〜図4を参照して説明する。
図1は、裏返しの状態の外装体を示している。ふっ素系樹脂が形成されたガラス織物を含むシート状の基材1は、表面を内側にして二つ折りにされている。テープ状の裏返し補助部材2は、基材1の間に挟まれ、その両端部が基材1の一辺から突出している。基材1の二辺がラインAに沿って縫い合わされており、基材1は袋状に加工されている。
図2に示すように、袋(袋状物)の開口部から突出した裏返し補助部材2の端部を反対側の端部に向かって引き(矢印Bで示す方向)、袋を裏返し、表面を外側に露出させる。その結果、図3に示すように、袋の表面が外側に位置した外装体3が得られる。裏返し補助部材2は、一部が、袋の底部から外側に突出し、残りが袋の内部に位置している。図4に示すように、吸音性能を有する材料を外装体3に充填し、外装体3の開口端部を固定具4で閉じることにより、袋状の吸音構造体5が得られる。固定具4には、例えばホース用固定具を使用することができるが、外装体3の開口端部から内包物が流出しないように開口端部を閉じられるものであれば、特に限定されるものではない。
図1〜図4に例示されるように、袋状の基材の底部に裏返し補助部材の一端部付近を固定し、かつ他端部(先端部)を袋状基材の開口部から突出させ、袋状基材の開口部付近が折り返されるように、裏返し補助部材の他端部を袋状基材の底部側に向かって引っ張ると、袋状基材を裏返すことができ、裏返しの作業を短時間かつ簡単に行うことができる。また、裏返し作業時に基材に無理な力が加わらないため、基材に撚れ及び皺が発生するのを防止することができる。その結果、袋状基材の長さに拘らず、また、腕の長さを超える大きなサイズの袋状基材であっても、裏返し作業を簡単に行うことができる。腕の長さを超える大きなサイズの袋状基材では、人の手による裏返し作業が難しく、そのために裏返し作業を機械化するのは、コストの増加を招く。裏返し補助部材の使用により、大幅なコスト増加を招くことなく、腕の長さを超える大きなサイズの袋状基材であっても、裏返し作業を簡単に行うことが可能となる。
裏返し補助部材の使用により、外装体を裏返しのまま保管することができるため、縫い目がほつれるのを防ぐことができる。その結果、縫い目がほつれて作業性が低下するのを防止することができる。また、外装体を裏返しのまま保管し、使用前に裏返し補助部材を引っ張ることで外装体を裏返すことが可能となるため、外装体の表面に汚れが付着するのを防止することができる。これにより、外観の良好な製品が得られる。
裏返し作業が終了すると、袋状基材の表面が外側に露出し、これに伴い、裏返し補助部材の先端部が袋状基材の底部から突出することとなる。裏返し作業後の作業効率を向上させるため、裏返し補助部材は、使用後、取り外しても良いし、一部を切り取ってもよい。また、裏返し補助部材は、基材に縫い付けても良いが、熱溶着しても良い。熱溶着すると、裏返し補助部材の基材からの取り外しが容易になる。
裏返し補助部材は、例えば基材と同じ素材から形成することができるが、これに限らず、裏返し作業時に千切れない程度の強度を有するものであれば特に限定されない。
裏返し補助部材の形状は、テープ状に限定されず、例えば、平紐状、ロープ状にすることができる。
図1〜図4では、シート状の基材を縫い合わせて袋状基材を作製したが、袋状基材の作製方法は特に限定されず、例えば、袋状に編んだガラス織物にふっ素系樹脂を形成したものを袋状基材として用いることができる。
吸音構造体の別の例を図5〜図6を参照して説明する。図5及び図6に示す吸音構造体5はパネル形状を有する。ふっ素系樹脂が形成されたガラス織物を含むシート状の基材21a,21bが重ね合わされ、その間に吸音性能を有する材料22が充填されている。シート状の基材21a,21bの四辺23a〜23dは、熱溶着されている。熱溶着された一辺23aに、ハトメ打ち等により物理的に設けられた貫通孔24が開口されている。貫通孔24は、吸音構造体を、構造物の必要箇所(例えば、土木建築物等の天井、壁面又は床面、橋梁の裏面)に固定するために使用される。
以下、本発明の実施例を前述した図面を参照して詳細に説明するが、本発明は以下に掲載される実施例に限定されるものでない。
(例1)
厚さが280μm、305g/m2織組織が平織りのガラス繊維織物(日東紡績製)を用意した。このガラス繊維織物は、繊維径が2.51〜3.81μmのBヤーンを4本撚り合わせた糸がタテ糸及びヨコ糸に使用されている。このガラス繊維織物を、四ふっ化エチレン樹脂(PTFE)粒子分が60重量%、非イオン界面活性剤が6重量%及び水が34重量%からなる四ふっ化エチレン樹脂微粒子水系分散液(ダイキン工業製)に浸漬した後、雰囲気温度を100℃に調整した密封炉で5分乾燥させ、水分を飛ばしたのち、雰囲気温度を360℃に調整した密封炉にて5分焼成した。この浸漬、乾燥及び焼成の一連の工程を複数回繰り返すことによって、PTFEが形成されたガラス織物からなる基材を得た。基材の膜厚は0.37mmであった。
得られた基材について、1995年第1版として発行されたISO 9237に基づくJIS L 1096織物及び編物の生地試験方法のA法(フラジール形法)に基づいて通気量を測定し、その結果を下記表1に示す。
(例2〜例10)
ガラス織物を構成するBヤーンのフィラメント径、ガラス織物の織組織またはガラス織物を分散液に含浸させる回数を変更することにより、通気量を下記表1に示すように変更すること以外は、例1と同様にして基材を作製した。
得られた例1〜例10の基材の吸音率を、JIS A 1409(残響室法吸音率の測定方法)に準じた方法で測定した(基材寸法:3700mm×2800mm、測定周波数:100Hz〜5000Hz)。その結果を図7に示す。
図7から明らかなように、通気量が1平方センチメートル秒当たり5〜15立方センチメートル(cm/cm・s)の範囲である例3〜例7の基材の平均吸音率が高い。
(実施例A)
例5の基材から図1に示す袋状の吸音構造体用外装体を作製した。袋状基材の寸法を縦2000mm、横160mmにした。また、裏返し補助部材に、基材と同じ素材で作製された縦が210cm、横が3cmのテープ状のものを用意した。裏返し補助部材は、袋状基材の底部に縫い付けた。
袋状基材の開口部が外側に折り返されるように裏返し補助部材の先端部を引っ張り、袋状基材を裏返し、表面を外側に露出させた。裏返し作業は、速やかに行われ、袋状基材に撚れ及び皺が発生しなかった。
次いで、吸音材料として、無機系多孔質吸音材を充填した後、袋状基材の開口部を固定金具で閉じて実施例Aの吸音構造体を得た。
得られた実施例Aの吸音構造体の吸音性能を残響室吸音率法により確認した。測定条件は、温度が15.9℃、湿度が67%、音速が340.5(m/s)、面積が11.2mであった。測定結果を表2及び図8に示す。
表2及び図8から明らかなように、実施例Aの吸音構造体は、周波数500〜2000Hzの範囲でNRC値(Noise Reduction Coefficient)と同等又はそれ以上の吸音率が得られた。実施例Aで用いた基材の代わりに例6の基材を用いても実施例Aとほぼ同様の結果が得られた。
(実施例B)
例1で用いたのと同様の基材から袋状サンプルを作製し、その中に無機系多孔質吸音材を封入して実施例Bの吸音構造体を得た。
(比較例A)
ガラス繊維織物にふっ素樹脂であるPTFEを含浸させないこと以外は、実施例Bと同様にして比較例Aの吸音構造体を得た。
(比較例B)
ガラスクロス番手2116(DEガラス、クロスの構成は実施例で使用のBヤーン基材と同等の糸本数:試験体1)の基材から袋状サンプルを作製し、その中に無機系多孔質吸音材を封入して比較例Bの吸音構造体を得た。
実施例B及び比較例A,Bの吸音構造体それぞれに荷重20kgの筒状体を接触回転させて各サンプルの外装体の表面破損状態を観察した。なお、筒状体は、各吸音構造体上を50往復させるものとし破損が見られない場合は100回を限度として継続した。その結果を下記表3に示す。
表3から明らかなように、実施例Bの吸音構造体は、その上を筒状体を100往復させた後も外装体に穴開きがなく、また、外装体表面の毛羽立ちも少なかった。
一方、比較例Aの吸音構造体は、筒状体を65往復させたところで外装体に穴が開いた。また、比較例Bの吸音構造体は、筒状体を42往復させたところで外装体に穴が開いた。比較例Bの吸音構造体の外装体に開いた穴は、比較例Aよりも大きく、比較例Aよりも多数箇所に開いた。
以上説明した通り、本願の吸音構造体によると、優れた吸音性能が得られる。また、外装体に破れ等の破損が発生するのを回避することができるため、耐久性を向上することができる。
以下に、原出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
ふっ素系樹脂が形成されたガラス織物を含む基材を備えた外装体と、
前記外装体内に充填された吸音性能を有する材料とを含むことを特徴とする吸音構造体。
[2]
前記ガラス織物が、繊維径が3.3μm以上4.05μm以下の範囲のBヤーンを含むことを特徴とする[1]に記載の吸音構造体。
[3]
前記外装体の通気量が、1平方センチメートル秒当たり5〜15立方センチメートル(cm/cm・s)の範囲であることを特徴とする[1]または[2]に記載の吸音構造体。
[4]
前記吸音性能を有する材料が、多孔質固形物、無機繊維吸音断熱材料及び有機繊維吸音断熱材料よりなる群から選択される少なくとも1種類を含むことを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1に記載の吸音構造体。
[5]
ふっ素系樹脂が形成されたガラス織物を含む基材からなり、開口部を有する袋状物と、
前記袋状物の内側に固定され、先端部が前記袋状物の前記開口部から突出している、裏返し補助部材とを含むことを特徴とする吸音構造体用外装体。
[6]
前記裏返し補助部材が前記袋状物から取り外し可能であることを特徴とする[5]に記載の吸音構造体用外装体。
[7]
前記裏返し補助部材の少なくとも一部が切断により除去されていることを特徴とする[5]または[6]に記載の吸音構造体用外装体。
1,21a,21b…基材、2…裏返し補助部材、3…外装体、4…固定具、5…吸音構造体、22…吸音性能を有する材料、23a〜23d…熱融着された辺、24…貫通孔。

Claims (6)

  1. ふっ素系樹脂が形成されたガラス織物を含む基材からなり、開口部を有する袋状物と、 前記袋状物の内側に固定され、先端部が前記袋状物の前記開口部から突出している、裏返し補助部材とを含む吸音構造体用外装体の使用方法であって、
    前記裏返し補助部材の前記先端部を、前記裏返し補助部材が前記袋状物の外側に露出するようにして引き、前記袋状物を裏返すことを含む吸音構造体用外装体の使用方法。
  2. 前記裏返し補助部材の形状は帯状である請求項1に記載の吸音構造体用外装体の使用方法。
  3. 前記裏返し補助部材の形状は、テープ状、平紐状又はロープ状である請求項2に記載の吸音構造体用外装体の使用方法。
  4. 前記裏返し補助部材が前記袋状物から取り外し可能であり、
    前記袋状物を裏返した後に、前記裏返し補助部材を取り外すことを含む請求項1〜3の何れか1項に記載の吸音構造体用外装体の使用方法。
  5. 前記袋状物を裏返した後に、前記裏返し補助部材の少なくとも一部を切断により除去することを含む請求項1〜4の何れか1項に記載の吸音構造体用外装体の使用方法。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の方法により前記袋状物を裏返した後に、吸音性能を有する材料を前記袋状物に充填し、前記袋状物の前記開口部を閉じることを含む吸音構造体の製造方法。
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