JP6550239B2 - 中高層構築物の解体工法 - Google Patents

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本発明は、鉄骨構造(S造)、鉄筋コンクリート構造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC造)などの中高層構築物の解体工法に関し、特に、周辺環境を良好にかつ安全で、しかも低コストに実施し得る中高層構築物の解体工法に関する。
1960年以降の高度経済成長転換期に建設されたS造、RC造、SRC造の中高層構築物の多くが老朽化し建て替えの時期を迎えている。これらの構築物の建て替えに当たり、その解体工事が進められることになる。
従来から、この種の中高層構築物を解体する工法として、最上階から最下階へ順次床版、梁、柱を切断し、ブロック毎にクレーンで吊り降ろす工法が知られている。しかしながら、この工法の場合、上階から周囲へ粉塵や破砕物が飛散したり騒音が発生したりするなど周辺環境が悪化するため、周辺環境への配慮が問題になっている。また、高所での作業が多いため、破砕物の飛来、吊り荷の落下、また作業員の落下災害などの危険性が高く、安全対策も問題となっている。さらに、この工法の場合、床、梁、柱などの吊り降ろしに使用する重機も大型になり、コスト上の問題もある。
この種の周辺環境、安全、及びコストの問題の改善を図ることを目的とする解体工法が特許文献1、2などにより提案されている。
特許文献1は鉄筋コンクリート構築物の解体工法に関するもので、この文献1の解体工法は、構築物の上階より先ず柱と梁を残して壁の四側を切断し、構築物の内側の床版上に倒し、次に柱の床版近く及び梁の下部を切断して床版上に倒し、最後に梁のついた天版を床版上に降すことを順次くり返し行うものである。このような工法を採ることにより、解体が静かで、解体したコンクリート片の飛散落下もなく、解体機械も小型ですみ、しかも工期を短くして、工費を安価にすることができる。
特許文献2は多層建築物の解体工法に関するもので、この文献2の解体工法は多層建築物の各柱の下部に仮設の油圧ジャッキを介装し、建築物をこの油圧ジャッキにより支持し徐々に降下(ジャッキダウン)させながら下層階から上層階へと順次解体する工法(ジャッキダウン工法)である。このような工法を採用することにより、多層建築物全体の解体作業を地上で行うことができ、また、高所作業に伴う周囲への影響を小さく抑え、低層階のみを覆う簡単な養生仮設によって飛石や粉塵等の周囲への飛散を有効に防止でき、しかも、建築物の高さに拘わらず同じ工程速度で解体作業を進めることができ、クレーン等を用いる従来工法に比して多層建築物を短い工期で効率的に解体することができる。
特開昭48−101720号公報 特開2009−138377号公報
しかしながら、上記各従来の解体工法では、次のような問題がある。
(1)特許文献1の解体工法では、構築物の上階より先ず柱と梁を残して壁の四側を切断し、構築物の内側の床版上に倒し、次に柱の床版近く及び梁の下部を切断して柱を床版上に倒し、最後に梁のついた天版を床版上に降すことを順次繰り返すため、各階での工数が多く施工が煩雑になっている。
(2)特許文献2の解体工法では、多層建築物全体を最下階で油圧ジャッキにより支持するため、使用する油圧ジャッキに大型の特殊油圧ジャッキが必要で、コストが増大する。
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、この種の中高層構築物の解体方法において、施工を可及的に単純かつ容易にして、既述の周辺環境、安全、及びコストの問題を解決すること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の中高層構築物の解体工法は、解体する中高層構築物の最上階から順次下の階へ、上の階の床版と下の階の床版との間に下の階のすべての柱に近接して複数の油圧ジャッキを介装して、上の階の床版及び梁を上の階の床版と下の階の床版との間に介装した前記各油圧ジャッキで受けて、下の階のすべての柱を切断し、前記各油圧ジャッキの収縮により上の階の床版及び梁を下の階の床版上に降ろす床版及び梁の切り降ろし施工を繰り返し、上の階の床版及び梁を下の階の床版上に順次積み重ねて降ろしていき、これにより積み重ねた床版及び梁を一括して解体する、ことを要旨する。
また、この解体方法は、さらに次のように具体化される。
(1)床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から最下階まで行い、上の各階の床版及び梁を最下階の床版上に積み重ねて、これを重機により一括して解体する。
(2)床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ所定の階まで行い、当該所定の階まで積み重ねた床版及び梁を揚重機械を使って積み降ろし、これに続けて、床版及び梁の切り降ろし施工を前記所定の階の下の階から最下階まで行い、前記所定の階の下の各階の床版及び梁を最下階の床版上に積み重ねて、先に積み降ろした床版及び梁、最下階の床版上に積み重ねた床版及び梁をそれぞれ、重機により一括して解体する。
(3)床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ所定の階まで所定の階数ずつ行い、当該所定の階数毎に積み重ねた床版及び梁を揚重機械を使って積み降ろし、これに続けて、床版及び梁の切り降ろし施工を前記所定の階の下の階から最下階まで行い、前記所定の階の下の各階の床版及び梁を最下階の床版上に積み重ねて、先に積み降ろした床版及び梁、最下階の床版上に積み重ねた床版及び梁をそれぞれ、重機により一括して解体する。
本発明の中高層構築物の解体工法によれば、解体する中高層構築物の最上階から順次下の階へ、油圧ジャッキを用いた床版及び梁の切り降ろし施工を繰り返し行い、上の階の床版及び梁を下の階の床版上に順次積み重ねて降ろしていき、これにより積み重ねた床版及び梁を一括して解体するので、次のような本発明独自の格別な効果を奏する。
(1)従来工法に比べて高所での作業がないため、上の階から周囲へ粉塵や破砕物が飛散したり騒音が発生したりすることがなく周辺環境を良好にすることができる。
(2)従来工法に比べて高所での作業がないため、破砕物の飛来、吊り荷の落下、また作業員の落下災害などの危険性が極めて少なく、安全性を大幅に向上させることができる。(3)施工それ自体が単純かつ容易で、低層構築物の解体と同様の重機を用いて解体することができ、これにより、コストダウンを図ることができる。
この場合、床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ所定の階まで、又は所定の階まで所定の階数ずつ行い、その所定の階まで又は所定の階まで所定の階数ずつ積み重ねた床版及び梁を揚重機械を使って積み降ろし、これに続けて、床版及び梁の切り降ろし施工を所定の階の下の階から最下階まで行い、所定の階の下の各階の床版及び梁を最下階の床版上に積み重ねて、先に積み降ろした床版及び梁、最下階の床版上に積み重ねた床版及び梁をそれぞれ、重機により一括して解体することで、比較的高い構築物の場合でも、低層構築物の解体と同様の重機を用いて簡易に解体することができる。
また、このようにすることで、施工に用いる油圧ジャッキも従来のように構築物の最下階で構築物全体を支持するものに比べて能力の小さいものでよく、汎用品の油圧ジャッキで対応することができ、また、床版及び梁の積み降ろしが構築物の最上階よりも下の階からになり、その積み降ろしに使用する揚重重機も大幅に小さくすることができ、このように小さい重機や汎用品の油圧ジャッキを使用できることで、コストの大幅な削減を図ることができる。
本発明の中高層構築物の解体工法を示す図 同解体工法を用いた中高層構築物全体の解体手順を示す図
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。
図1に中高層構築物の解体工法を示している。
図1に示すように、この中高層構築物の解体工法は、解体する中高層構築物Bの最上階から順次下の階へ、上の階の床版1及び梁2を下の階に介装した複数の油圧ジャッキJで受けて、下の階のすべての柱3を切断し、各油圧ジャッキJの収縮により上の階の床版1及び梁2を下の階の床版1上に降ろす床版及び梁の切り降ろし施工を繰り返し、上の階の床版1及び梁2を下の階の床版3上に順次積み重ねて降ろしていき、これにより積み重ねた床版1及び梁2を一括して解体するものである。
以下、この解体工法について3つの実施の形態に分けて詳述する。
(実施の形態1)
第1の実施の形態では、床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物Bの最上階から最下階まで行い、上の各階の床版1及び梁2を最下階の床版1上に積み重ねて、これを重機Mにより一括して解体する。この実施の形態は、比較的低い構築物の解体に適する。
図2にこの実施の形態による中高層構築物B(以下の説明で、単に建物Bという。)全体の解体手順を示している。なお、図2では、8階建ての建物Bを例示しており、最上階は屋上であり、最下階は地上1階である。
まず、図2(1)、(2)に示すように、建物Bの解体に用いられる資材や器具、或いは建物Bの解体により生じる粉塵、破砕物などが建物B外に飛散することを防止する安全上の措置として、建物Bの外壁に沿って外部足場を仮設し、その外側に防護ネットを設置する。なお、この場合、外部足場及び防護ネットを建物Bの上部側所定の範囲のみを取り囲むように設けてある。この建物Bの解体はこの外部足場及び防護ネットにより包囲密閉された空間内で行う。
続いて、図2(2)、(3)に示すように、建物Bの最上階、この場合、屋上の床版1及び梁2を最上階の直下の階、この場合、8階に介装した複数の油圧ジャッキJで受けて、8階のすべての柱3を切断し、これらの柱3を切断した後、各油圧ジャッキJを収縮して屋上の床版1及び梁2を8階の床版1上に降ろす(床版及び梁の切り降ろし施工)。
なお、この場合、油圧ジャッキJは屋上の床版1と8階の床版1との間に8階の各柱3に近接して1本の柱に付き2本程度又はそれ以上、梁と梁を跨ぐように設置することが好ましい。
また、柱の切断は、鉄筋コンクリートの場合、各種の解体用カッターにより行い、鉄骨の場合は、ガス溶断器を使って行うことができる。
この屋上の施工に続けて、図2(4)−(8)に示すように、この床版及び梁の切り降ろし施工を最上階の直下の階からさらに下の階へ順次最下階まで繰り返していく。すなわち、8階の床版1及び梁2を切り離し、その上に重ねられた屋上の床版1及び梁2とともに7階の床版1上に降ろし、次いで7階の床版1及び梁2を切り離し、その上に重ねられた8階、及び屋上の床版1及び梁2とともに6階の床版1上に降ろし、次いで6階の床版1及び梁2を切り離し、その上に重ねられた7階、8階、及び屋上の床版1及び梁2とともに5階の床版1上に降ろし、次いで5階の床版1及び梁2を切り離し、その上に重ねられた6階、7階、8階、及び屋上の床版1及び梁2とともに4階の床版1上に降ろし、次いで4階の床版1及び梁2を切り離し、その上に重ねられた5階、6階、7階、8階、及び屋上の床版1及び梁2とともに3階の床版1上に降ろし、次いで3階の床版1及び梁2を切り離し、その上に重ねられた4階、5階、6階、7階、8階、及び屋上の床版1及び梁2とともに2階の床版1上に降ろし、最後に2階の床版1及び梁2を切り離し、その上に重ねられた3階、4階、5階、6階、7階、8階、及び屋上の床版1及び梁2とともに1階の床版1上に降ろす。
このようにして、図2(9)に示すように、屋上から順に積み重ねて降下した各階の床版1及び梁2をすべて外部足場により包囲保持して最下階、この場合、地上1階の床版1上に積み上げる。
そして、図2(10)に示すように、地上1階の床版1上に積み上げたすべての床版1及び梁2を一括して、低層構築物の解体と同様に、低層構築物の解体に用いる小型の重機、例えば小型の油圧ショベルの先端に解体用の各種アタッチメントを取り付けて、解体を行う。
以上説明したように、この実施の形態によれば、解体する中高層構築物Bの最上階から順次下の階へ、床版及び梁の切り降ろし施工を繰り返し、上の階の床版1及び梁2を下の階の床版1上に順次積み重ねて降ろしていき、これにより積み重ねた床版1及び梁2を一括して解体するものとし、特に、この実施の形態では、床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物Bの最上階から最下階まで行い、上の各階の床版1及び梁2を最下階の床版1上に積み重ねて、中高層構築物を低層構築物程度又はそれ以下の規模(高さ、大きさ)にし、これを重機により一括して解体するようにしたので、従来工法に比べて高所での作業がないため、上の階から周囲へ粉塵や破砕物が飛散したり騒音が発生したりすることがなく周辺環境を良好にすることができ、また、破砕物の飛来、吊り荷の落下、また作業員の落下災害などの危険性が極めて少なく、安全性を大幅に向上させることができる。そして、施工それ自体が単純かつ容易で、この施工に用いる油圧ジャッキJも従来工法の構築物の最下階で構築物全体を支持するものに比べて能力の小さいものにして汎用品を使用することができ、また、各階から床版1及び梁2の積み降ろすことがないため、クレーンなどの揚重機械を使用することがなく、さらに、最後の床版1及び梁2の解体も小型の油圧ショベルなど低層構築物の解体と同様の小型の重機を用いて簡易に解体することができ、このような汎用品の油圧ジャッキや小型の重機を使用できること、揚重機械を使用することがないことで、コストの大幅な削減を図ることができる。
(実施の形態2)
第2の実施の形態では、図示を省略するが、まず、床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ途中の所定の階まで行い、この所定の階まで積み重ねた床版及び梁をクレーンなどの揚重機械を使って地上階へ積み降ろす。これに続いて、床版及び梁の切り降ろし施工を所定の階の下の階から最下階まで行い、この所定の階の下の各階の床版及び梁を最下階の床版上に積み重ねる。そして、先に地上階に積み降ろした床版及び梁、最下階の床版上に積み重ねた床版及び梁をそれぞれ、順次又は同時に、重機により一括して解体する。
このようにしても第1の実施の形態と略同様の作用効果を得ることができる。
特に、第2の実施の形態では、全階の床版及び梁を、2つ又はそれ以上の積層体(複数の床版及び梁が積み重ねられた状態のもの)に分けて積み上げ、それぞれを順次又は同時に、重機により一括して解体するので、比較的高い構築物の場合に適し、比較的高い構築物でも、低層構築物程度又はそれ以下の規模(高さ、大きさ)の積層体にして、低層構築物の解体と同様の重機を用いて簡易に解体することができる。
この場合、床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ途中の所定の階まで行い、この所定の階まで積み重ねた床版及び梁をクレーンなどの揚重機械を使って積み降ろすので、クレーンを使用する点が第1の実施の形態と異なるが、床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ途中の所定の階まで行って、そこからクレーンなどの揚重機械により積み降ろすので、従来工法の建物を最上階から順次解体してクレーンで吊り降ろす手法に比べて、この積み降ろしに使用するクレーンなどの揚重機械を大幅に小さくすることができる。
また、この場合、床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ所定の階まで行い、この所定の階まで積み重ねた床版及び梁をクレーンなどの揚重機械を使って積み降ろした後、床版及び梁の切り降ろし施工を所定の階の下の階から最下階まで行い、床版及び梁の切り降ろし施工を2回又はそれ以上に分けて行うので、この施工に用いる油圧ジャッキも従来工法の構築物の最下階で構築物全体を支持するものに比べて能力の小さいものにすることができ、汎用品の油圧ジャッキで対応することができる。
したがって、小さい重機や汎用品の油圧ジャッキを使用できることで、従来に比べてコストの大幅な削減を図ることができる。
(実施の形態3)
第3の実施の形態では、床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ所定の階まで所定の階数(例えば7、8階)ずつ行い、この所定の階数毎に積み重ねた床版及び梁をクレーンなどの揚重機械を使って地上階に積み降ろす。これに続いて、床版及び梁の切り降ろし施工を所定の階の下の階から最下階まで行い、所定の階の下の各階の床版及び梁を最下階の床版上に積み重ねて、先に地上階に積み降ろした床版及び梁、最下階の床版上に積み重ねた床版及び梁をそれぞれ、重機により一括して解体する。
このようにしても第1の実施の形態と略同様の作用効果を得ることができる。
特に、第3の実施の形態では、全階の床版及び梁を、2つ又はそれ以上の積層体(複数の床版及び梁が積み重ねられた状態のもの)に分けて積み上げ、それぞれを順次又は同時に、重機により一括して解体するので、第2の実施の形態と同様に、比較的高い構築物の場合に適し、比較的高い構築物でも、低層構築物程度又はそれ以下の規模(高さ、大きさ)の積層体にして、低層構築物の解体と同様の重機を用いて簡易に解体することができる。
この場合、床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ途中の所定の階まで所定の階数ずつ行い、この所定の階まで積み重ねた床版及び梁をクレーンなどの揚重機械を使って積み降ろすので、クレーンを使用する点が第1の実施の形態と異なるが、床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ途中の所定の階まで行って、そこからクレーンなどの重機で積み降ろすので、第2の実施の形態と同様に、従来工法の最上階から順次解体して吊り降ろす手法に比べて、この積み降ろしに使用するクレーンなどの揚重機械を大幅に小さくすることができる。
また、この場合、床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ所定の階まで所定の階数ずつ行い、この所定の階まで積み重ねた床版及び梁をクレーンなどの揚重機械を使って積み降ろした後、床版及び梁の切り降ろし施工を所定の階の下の階から最下階まで行い、床版及び梁の切り降ろし施工を複数回に分けて行うので、この施工に用いる油圧ジャッキも従来工法の構築物の最下階で構築物全体を支持するものに比べて能力の小さいものにすることができ、汎用品の油圧ジャッキで対応することができる。
したがって、小さい重機や汎用品の油圧ジャッキを使用できることで、従来に比べてコストの大幅な削減を図ることができる。
なお、上記各実施の形態は、地上構造物に適用するばかりでなく、地下構造物又は地上から地下に亘る構造物にも同様に適用できることは勿論である。
B 中高層構築物(建物)
J 油圧ジャッキ
M 重機
1 床版
2 梁
3 柱

Claims (4)

  1. 解体する中高層構築物の最上階から順次下の階へ、上の階の床版と下の階の床版との間に下の階のすべての柱に近接して複数の油圧ジャッキを介装して、上の階の床版及び梁を上の階の床版と下の階の床版との間に介装した前記各油圧ジャッキで受けて、下の階のすべての柱を切断し、前記各油圧ジャッキの収縮により上の階の床版及び梁を下の階の床版上に降ろす床版及び梁の切り降ろし施工を繰り返し、上の階の床版及び梁を下の階の床版上に順次積み重ねて降ろしていき、これにより積み重ねた床版及び梁を一括して解体する、
    ことを特徴する中高層構築物の解体工法。
  2. 床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から最下階まで行い、上の各階の床版及び梁を最下階の床版上に積み重ねて、これを重機により一括して解体する請求項1に記載の中高層構築物の解体工法。
  3. 床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ所定の階まで行い、当該所定の階まで積み重ねた床版及び梁を揚重機械を使って積み降ろし、これに続けて、床版及び梁の切り降ろし施工を前記所定の階の下の階から最下階まで行い、前記所定の階の下の各階の床版及び梁を最下階の床版上に積み重ねて、先に積み降ろした床版及び梁、最下階の床版上に積み重ねた床版及び梁をそれぞれ、重機により一括して解体する請求項1に記載の中高層構築物の解体工法。
  4. 床版及び梁の切り降ろし施工を中高層構築物の最上階から順次下の階へ所定の階まで所定の階数ずつ行い、当該所定の階数毎に積み重ねた床版及び梁を揚重機械を使って積み降ろし、これに続けて、床版及び梁の切り降ろし施工を前記所定の階の下の階から最下階まで行い、前記所定の階の下の各階の床版及び梁を最下階の床版上に積み重ねて、先に積み降ろした床版及び梁、最下階の床版上に積み重ねた床版及び梁をそれぞれ、重機により一括して解体する請求項1に記載の中高層構築物の解体工法。
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