JP6550040B2 - 押出可能な接着剤配合物を含むフィルム - Google Patents

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Description

関連出願の参照
本出願は、2013年4月18日に出願された米国仮特許出願第61/813,454号の利益を主張するものである。
共押出可能なポリマー配合物のみから形成される新たな多層化フィルム構造の必要性が存在する。再シール式層を含むこのようなフィルム構造の更なる必要性が存在する。従来的な再シール式包装は、フィルム変換ステップに加えて、少なくとも1つの追加の構造を導入するのに追加の包装ステップを必要とする。これらの追加の構造としては、これらに限定されないが、ジッパー、連動機構、またはテープもしくはラベルが挙げられ、各構造は、フィルム構成の形成後に適用される。
最近では、包埋型再シール層を含むより進歩したフィルム構造が作製されている。これらの包埋型層を達成するために、典型的に、以下の技術、1)ロールコーティングによって適用されるコーティングまたは接着剤、2)スチレンコポリマーのカーテンコーティング、ビーズコーティング、または押出コーティング、または3)ごく最近では、スチレンコポリマー系フィルムを共押出する困難な技術、のうちの1つが使用される。コーティングまたは接着剤の場合、再密閉のための機構は、一般的に、レーザスコアリングされたタブまたはテープ等の包装に組み込まれる構造設計に基づいている。再シール層が高メルトインデックス及び/または粘着性ポリマーに基づくため、スチレン系共押出構造は、加工することが困難である。また、気泡安定性、臭気、及びペレットブロックは、スチレン系共押出構造と関連する全ての課題である。
フィルム構造は、以下の参考文献:米国特許第7927679号、同第6737130号、同第7622176号、米国特許公開第20110162993号、同第20080081183号、同第20070082161号、同第20050255196号、同第20070082161号、同第20120165455号;欧州公開第2143557A1号、ニュージーランド特許第525749A号、国際出願第2012154655号、同第2011146616号、及び同第2012125945号に開示されている。
上述のように、共押出可能なポリマー配合物のみから形成される可塑性フィルム構造の必要性が存在する。従来の手段を用いてシールすることができるこのようなフィルム構造の更なる必要性が存在するが、制御不具合を呈している。包装製品に使用することのできるフィルムの必要性も存在し、それらのフィルムは、垂直形成充填シールライン(vertical form−fill−seal line)を含むが、これに限定されない典型的なフィルム変換設備において加工することができる。
本発明は、少なくとも2つの層、層A及び層Bを含むフィルムを提供し、
層Aは、
エチレン/α−オレフィンブロックコポリマー、及び
粘着付与剤、を含む組成物Aから形成され、
組成物Aは、1〜50g/10分のメルトインデックス(I2)、及び7.5〜13のI10/I2比を有し、
層Bは、
i)極性ポリマー、
ii)ポリオレフィン、または
iii)これらの組み合わせ、のうちの1つを含む組成物Bから形成される。
上述のように、本発明は、少なくとも2つの層、層A及び層Bを含むフィルムを提供し、
層Aは、
エチレン/α−オレフィンブロックコポリマー、及び
粘着付与剤、を含む組成物Aから形成され、
組成物Aは、1〜50g/10分のメルトインデックス(I2)、及び7.5〜13のI10/I2比を有し、
層Bは、
i)極性ポリマー、
ii)ポリオレフィン、または
iii)これらの組み合わせ、のうちの1つを含む組成物Bから形成される。
本発明のフィルムは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
本発明のフィルムの各フィルム層(例えば、層Aまたは層B)は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
本発明のフィルムの各フィルム層組成物(例えば、組成物Aまたは組成物B)は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
一実施形態では、本フィルムは、エチレン系ポリマーを含む組成物Cから形成される第3の層Cを更に備える。
一実施形態では、組成物Cのエチレン系ポリマーは、0.93g/cc以下、及び更には0.92g/cc以下の密度を有する(1cc=1cm)。
一実施形態では、組成物Cのエチレン系ポリマーは、0.930g/cc以下、更には0.925g/cc以下、更には0.930g/cc以下の密度を有する。
一実施形態では、組成物Cのエチレン系ポリマーは、0.880g/cc以上、更には0.890g/cc以上、更には0.900g/cc以上の密度を有する。
一実施形態では、組成物Cのエチレン系ポリマーは、組成物Bの最も高い融解成分の融解温度(Tm)よりも少なくとも10℃低い融解温度(Tm)を有する。
一実施形態では、組成物Cのエチレン系ポリマーは、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、及び更にはコポリマー、またはこれらの組み合わせから選択される。更なる実施形態では、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、または1−オクテンから選択される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、及び更にエチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態では、組成物Cのエチレン系ポリマーは、組成物Cの重量に基づいて、90重量パーセント以上、更には95重量パーセント以上、更には98重量パーセント以上の量で存在する。
成物Cのエチレン系ポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
一実施形態では、組成物Bは、i)極性ポリマーを含む。更なる実施形態では、極性ポリマーは、ポリアミド、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル、エチレンメタクリレート、エチレンアクリル酸、ポリエステル、ポリ乳酸、またはこれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、極性ポリマーは、0.5〜50g/10分のメルトインデックスを有する。
一実施形態では、組成物Bは、i)極性ポリマーを含む。更なる実施形態では、極性ポリマーは、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリ乳酸、またはこれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、極性ポリマーは、0.5〜50g/10分、更には0.5〜20g/10分、更には0.5〜10g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。
一実施形態では、組成物Bは、ii)ポリオレフィンを含む。更なる実施形態では、本ポリオレフィンは、ポリエチレンホモポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン/エチレンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、またはこれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、本ポリオレフィンは、0.5〜50g/10分、更には0.5〜20g/10分、更には0.5〜10g/10分のメルトインデックス(I2)、または0.5〜50g/10分、更には0.5〜20g/10分、更には0.5〜10g/10分のメルト流量(MFR)を有する。
一実施形態では、組成物Bは、ii)ポリオレフィンを含む。更なる実施形態では、本ポリオレフィンは、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン/エチレンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、またはこれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、本ポリオレフィンは、0.5〜50g/10分、更には0.5〜20g/10分、更には0.5〜10g/10分のメルト流量(MFR)を有する。
一実施形態では、組成物Bのポリオレフィンは、組成物Bの重量に基づいて、50重量パーセント以上、更には55重量パーセント以上、更には60重量パーセント以上の量で存在する。
一実施形態では、組成物Bのポリオレフィンは、組成物Bの重量に基づいて、70重量パーセント以上、更には80重量パーセント以上、更には90重量パーセント以上の量で存在する。
一実施形態では、層Aは、層Bに隣接する。
一実施形態では、層Aは、層Bと層Cとの間に位置する。
一実施形態では、層Aは、層Cに隣接する。
一実施形態では、組成物Aは、1.0〜40g/10分、更には1.0〜30g/10分、更には1〜20g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。
一実施形態では、組成物Aは、2.0〜50g/10分、更には3.0〜50g/10分、更には4.0〜50g/10分、更には5.0〜50g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。
一実施形態では、組成物Aは、1.0〜30g/10分、更には2.0〜25g/10分、更には3.0〜20g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。
一実施形態では、組成物Aは、7.6〜13、更には8〜11のI10/I2を有する。
一実施形態では、本組成物は、7.7〜13、更には8.0〜12、更には8.2〜11のI10/I2比を有する。
一実施形態では、組成物Aのエチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、組成物Aの重量に基づいて、50重量パーセント以上、更には55重量パーセント以上、更には60重量パーセント以上の量で存在する。
一実施形態では、組成物Aのエチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、組成物Aの重量に基づいて、50〜95重量パーセント、更には60〜90重量パーセント、更には65〜85重量パーセント、更には70〜85重量パーセントの量で存在する。
一実施形態では、組成物Aの粘着付与剤は、組成物Aの重量に基づいて、5〜30重量パーセント、更には7〜25重量パーセント、更には8〜23重量パーセント、更には9〜20重量パーセントの量で存在する。
一実施形態では、組成物Aは、オイルを更に含む。更なる実施形態では、本オイルは、鉱油である。
一実施形態では、本オイルは、組成物Aの重量に基づいて、2〜25重量パーセント、更には4〜20重量パーセント、更には6〜15重量パーセントの量で存在する。
一実施形態では、組成物Aは、0.850g/cc〜0.910g/cc、更には0.860g/cc〜0.900g/cc、更には0.870g/cc〜0.890g/ccの密度を有する。
一実施形態では、組成物Aの本粘着付与剤は、環球式軟化点(ASTM E28)によって決定される、80℃〜140℃、更には85℃〜135℃、更には90℃〜130℃、更には90℃〜125℃の軟化温度を有する。
一実施形態では、組成物Aの粘着付与剤は、環球式軟化点(ASTM E28)によって決定される、80℃〜120℃、更には85℃〜115℃、更には90℃〜110℃の軟化温度を有する。
一実施形態では、組成物Aの粘着付与剤は、非水素化脂肪族C樹脂、水素化脂肪族C樹脂、芳香族修飾C樹脂、テルペン樹脂、非水素化C樹脂、水素化C樹脂、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される。
一実施形態では、組成物Aの粘着付与剤は、非水素化脂肪族C樹脂、水素化脂肪族C樹脂、非水素化C樹脂、水素化C樹脂、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される。
一実施形態では、組成物A中のエチレン/α−オレフィンブロックコポリマーの量は、組成物A中の粘着付与剤の量よりも多い。
一実施形態では、組成物Aは、DSCによって決定される、−70℃〜−20℃、更には−65℃〜−30℃、更には−62℃〜−40℃のガラス転移温度(Tg)を有する。
一実施形態では、組成物Aは、DSCによって決定される、110℃〜130℃、更には112℃〜125℃、更には115℃〜122℃の融解温度(Tm)を有する。
一実施形態では、組成物Aは、DSCによって決定される、100℃〜120℃、更には102℃〜118℃、更には104℃〜115℃の結晶化温度(Tc)を有する。
一実施形態では、組成物Aは、DSCによって決定される、15J/g〜35J/g、更には16J/g〜32J/g、更には17J/g〜30J/gの結晶化のデルタHを有する。
一実施形態では、組成物Aは、DSCによって決定される、0.4×10〜3.0×10ダイン/cm、更には0.5×10〜2.5×10ダイン/cm、更には0.5×10〜2.0×10ダイン/cmの貯蔵弾性率(25℃のG’)を有する。
一実施形態では、本フィルムは、エチレン系ポリマーを含む組成物Dから形成される第4の層Dを更に備える。
一実施形態では、組成物Dのエチレン系ポリマーは、0.95g/cc以下、及び更には0.94g/cc以下の密度を有する。更なる実施形態では、組成物Dのエチレン系ポリマーは、0.89g/cc以上、更には0.90g/cc以上、更には0.91g/cc以上の密度を有する。
一実施形態では、組成物Dのエチレン系ポリマーは、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン/α−オレフィンコポリマー、またはこれらの組み合わせから選択される。更なる実施形態では、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、または1−オクテンから選択される。
一実施形態では、組成物Dのエチレン系ポリマーは、組成物Dの重量に基づいて、35重量パーセント以上、更には40重量パーセント以上、更には45重量パーセント以上の量で存在する。
組成物Dのエチレン系ポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
本発明はまた、本明細書に記載の任意の実施形態の本発明のフィルムから形成される少なくとも1つの成分を含む物品も提供する。
一実施形態では、本物品は、ブローフィルム、積層体、キャストフィルム、またはパウチから選択される。
本発明のフィルムは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
組成物Aは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
組成物Aのエチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
組成物Aの粘着付与剤は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
組成物Bは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
組成物Bの極性ポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
組成物Bのポリオレフィンは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
組成物Cは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
組成物Dは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
発明の物品は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
A.エチレン/α−オレフィンブロックコポリマー
本明細書で使用されるとき、用語「エチレン/α−オレフィンブロックコポリマー」、「オレフィンブロックコポリマー」、または「OBC」は、エチレン/α−オレフィン多ブロックコポリマーを意味し、エチレン、及び化学的または物理的特性の点で異なる2つ以上の重合モノマー単位の多ブロックまたはセグメントを特徴とする重合形態の1つ以上の共重合性α−オレフィンコモノマーを含む。用語「インターポリマー」及び「コポリマー」は、本明細書において、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーという用語及び本節で論じられる同様の用語と同義に使用される。コポリマー中の「エチレン」または「コモノマー」の量について言及するとき、これがそれらの重合単位を意味することが理解される。いくつかの実施形態では、多ブロックコポリマーは、以下の式によって表すことができ、
(AB)
式中、nは、少なくとも1、好ましくは、1よりも大きい整数、例えば、2、3、4、5、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、またはそれ以上であり、「A」は、ハードブロックまたはセグメントを表わし、「B」は、ソフトブロックまたはセグメントを表わす。好ましくは、A(複数可)及びB(複数可)は、実質的に分岐状または実質的に星形状の様式とは対照的に、実質的に線状の様式で結合される。別の実施形態では、Aブロック及びBブロックは、ポリマー鎖と一緒にランダムに分布されている。言い換えると、ブロックコポリマーは、通常、以下のような構造を有しない。
AAA−AA−BBB−BB
更に他の実施形態では、ブロックコポリマーは、通常、異なるコモノマー(複数可)を含む第3の種類のブロックを有しない。なおも他の実施形態では、ブロックA及びブロックBの各々は、ブロック内に実質的にランダムに分布されたモノマーまたはコモノマーを有する。言い換えると、ブロックAまたはブロックBのいずれかも、残りのブロックとは実質的に異なる組成物を有する先端セグメントのような2つ以上の明確な組成物のサブセグメント(またはサブブロック)を含まない。
好ましくは、エチレンは、全ブロックコポリマーの大部分のモル画分を含む、すなわち、エチレンは、全ポリマーの少なくとも50モルパーセントを含む。より好ましくは、エチレンは、少なくとも60モルパーセント、少なくとも70モルパーセント、または少なくとも80モルパーセントを含み、全ポリマーの実質的な残りは、好ましくは3個以上の炭素原子を有するα−オレフィンである少なくとも1つの他のコモノマーを含む。いくつかの実施形態では、オレフィンブロックコポリマーは、50モル%〜90モル%のエチレン、好ましくは60モル%〜85モル%、より好ましくは、65モル%〜80モル%を含み得る。多くのエチレン/オクテンブロックコポリマーについては、好ましい組成物は、全ポリマーの80モルパーセントを超えるエチレン含有量、及び全ポリマーの10〜15、好ましくは15〜20モルパーセントのオクテン含有量を含む。
オレフィンブロックコポリマーは、様々な量の「ハード」及び「ソフト」セグメントを含む。「ハード」セグメントは、ポリマーの重量に基づいて、エチレンが95重量パーセント超または98重量パーセント超、最大100重量パーセントの量で存在する重合単位のブロックである。言い換えると、ハードセグメント内のコモノマー含有量(エチレン以外のモノマーの含有量)は、ポリマーの重量に基づいて、5重量パーセント未満または2重量パーセント未満であり、極力ゼロに近いほどに低くなり得る。いくつかの実施形態では、ハードセグメントは、エチレンに由来する全てのまたは実質的に全ての単位を含む。「ソフト」セグメントは、ポリマーの重量に基づいて、コモノマー含有量(エチレン以外のモノマーの含有量)が5重量パーセント超、または8重量パーセント超、10重量パーセント超、または15重量パーセント超である重合単位のブロックである。いくつかの実施形態では、ソフトセグメント内のコモノマー含有量は、20重量パーセント超、25重量パーセント超、30重量パーセント超、35重量パーセント超、40重量パーセント超、45重量パーセント超、50重量パーセント超、または60重量パーセント超であり得、最大100重量パーセントであり得る。
ソフトセグメントは、OBCの総重量の1重量パーセント〜99重量パーセントで、またはOBCの総重量の5重量パーセント〜95重量パーセント、10重量パーセント〜90重量パーセント、15重量パーセント〜85重量パーセント、20重量パーセント〜80重量パーセント、25重量パーセント〜75重量パーセント、30重量パーセント〜70重量パーセント、35重量パーセント〜65重量パーセント、40重量パーセント〜60重量パーセント、または45重量パーセント〜55重量パーセントで、OBC中に存在し得る。逆に言うと、ハードセグメントは、同様の範囲で存在し得る。ソフトセグメント重量百分率及びハードセグメント重量百分率は、DSCまたはNMRから得られたデータに基づいて計算され得る。このような方法及び計算は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Colin L.P.Shan,Lonnie Hazlittらの名義で2006年3月15日に出願され、Dow Global Technologies Inc.に譲渡された表題「Ethylene/α−Olefin Block Interpolymers」の米国特許第7,608,668号に開示されている。具体的には、ハード及びソフトセグメント重量百分率及びコモノマー含有量は、米国特許第7,608,668号の第57欄〜第63欄に説明されるように決定され得る。
オレフィンブロックコポリマーは、好ましくは線状様式で結合する2つ以上の化学的に明確な領域またはセグメント(「ブロック」として称される)ポリマー、すなわち、懸垂またはグラフト化様式よりも、重合エチレン系官能性に関して端から端まで結合される化学的に分化した単位を含むポリマーである。一実施形態では、これらのブロックは、組み込まれたコモノマーの量または種類、密度、結晶化度の量、このような組成のポリマーに起因する結晶子径、立体規則性の種類または程度(アイソタクチックまたはシンジオタクチック)、位置規則性または位置不規則性、分岐の量(長鎖分岐または高分岐を含む)、均一性、または任意の他の化学的または物理的特性の点で異なる。連続的モノマー添加、可動性触媒、またはアニオン性重合技術によって生成されるインターポリマーを含む先行技術のブロックインターポリマーと比較すると、本発明のOBCは、一実施形態では、その調製において使用される複数の触媒と組み合わされるシャトリング剤(複数可)の効果に起因する、両方のポリマーの多分散の独自の分布(PDIまたはMw/MnまたはMWD)、ブロック長分布、及び/またはブロック数分布によって特徴付けられる。
一実施形態では、OBCは、連続プロセスにおいて生成され、1.7〜3.5、または1.8〜3、または1.8〜2.5、または1.8〜2.2の多分散インデックス、PDI(またはMWD)を有する。バッチまたは半バッチプロセスにおいて生成された場合、OBCは、1.0〜3.5、または1.3〜3、または1.4〜2.5、または1.4〜2のPDIを有する。
加えて、オレフィンブロックコポリマーは、ポアソン分布ではなくシュルツ・フローリー分布に当てはまるPDIを有する。本発明のOBCは、多分散ブロック分布ならびにブロックサイズの多分散分布の両方を有する。このことは、改善された識別可能な物理的特性を有するポリマー生成物の形成をもたらす。多分散ブロック分布の理論的利益は、Potemkin,Physical Review E(1998)57(6),pp.6902−6912、及びDobrynin,J.Chem.Phvs.(1997)107(21),pp9234−9238において以前にモデル化され考察されている。
一実施形態では、本発明のオレフィンブロックコポリマーは、ブロック長の最も可能性の高い分布を有する。一実施形態では、オレフィンブロックコポリマーは、
a) (A)1.7〜3.5のMw/Mn、少なくとも1つの融点(Tm、摂氏温度単位)、及び密度(d、グラム/立方センチメートル単位)を有し、Tm及びdの数値が以下の関係に相当する、
Tm>−2002.9+4538.5(d)−2422.2(d)、かつ/または
b) (B)1.7〜3.5のMw/Mnを有し、融解熱、ΔH(J/g単位)、及び最も高いDSCピークと最も高い結晶化分析分割(「CRYSTAF」)ピークとの間の温度差として定義されるデルタ量、ΔT(摂氏温度単位)によって特徴付けられ、ΔT及びΔHの数値が以下の関係を有する、
ΔHがゼロを超え、最大130J/gである場合、ΔT>−0.1299H+62.81
ΔHが130J/gを超える場合、ΔT≧48℃であり、
このCRYSTAFピークは、累積ポリマーの少なくとも5パーセントを用いて決定され、ポリマーの5パーセント未満が特定可能なCRYSTAFピークを有する場合、CRYSTAF温度は、30℃である、かつ/または
c) (C)弾性回復Re(パーセント単位、300パーセントの引張)及びエチレン/α−オレフィンインターポリマーの圧縮成形フィルムを使って測定された1サイクルを有し、密度(d、グラム/立方センチメートル)を有し、Re及びdの数値は、エチレン/α−オレフィンインターポリマーが実質的に架橋相を含まない場合、以下の関係を満たす、
Re>1481−1629(d)、かつ/または
d) (D)画分が量(−0.2013)T+20.07以上、より好ましくは、量(−0.2013)T+21.07以上のモルコモノマー含有量を有することを特徴とするTREFを用いて分画された場合、40℃〜130℃で溶離する分子画分を有し、Tが、TREF画分(℃単位で測定された)のピーク溶離温度の数値である、かつ/または、
e) (E)25℃での貯蔵弾性率(G’(25℃))及び100℃での貯蔵弾性率(G’(100℃))を有し、G’(25℃)とG’(100℃)の比率が1:1〜9:1の範囲であるように定義される。
オレフィンブロックコポリマーはまた、
f) (F)画分が少なくとも0.5〜最大1のブロックインデックス、及び分子量分布(Mw/Mn単位、1.3を超える)を有することを特徴とするTREFを用いて分画された場合、40℃〜130℃で溶離する分子画分、かつ/または
g) (G)ゼロを超え最大1.0の平均ブロックインデックス及び分子量分布(Mw/Mn単位、1.3を超える)を有する。オレフィンブロックコポリマーが、(A)〜(G)の特性のうちの1つ、いくつか、全て、または任意の組み合わせを有し得ることが理解される。ブロックインデックスは、その目的のために参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,608,668号に詳細に説明されるように決定され得る。特性(A)〜(G)を決定するための分析的方法は、例えば、その目的のために参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,608,668号、第31欄26行〜第35欄44行に開示される。
本発明のOBCを調製する際に使用するのに好適なモノマーは、エチレン及びエチレン以外の1つ以上の追加の重合可能なモノマーを含む。好適なコモノマーの例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−l−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、及び1−エイコセン等の3〜30個、好ましくは3〜20個の炭素原子の線状または分岐状α−オレフィン;シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、及び2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン等の3〜30個、好ましくは3〜20個の炭素原子のシクロオレフィン;ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、及び5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエン等のジ及びポリオレフィン;及び3−フェニルプロペン、4−フェニルプロペン、1,2−ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、及び3,3,3−トリフルオロ−1−プロペンが挙げられる。
一実施形態では、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、0.850g/cc〜0.900g/cc、または0.855g/cc〜0.890g/cc、または0.860g/cc〜0.880g/ccの密度を有する。一実施形態では、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、40〜70、好ましくは45〜65、及びより好ましくは、50〜65のショアA値を有する。一実施形態では、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、ASTM D1238(190℃/2.16kg)によって測定されるように、0.1g/10分〜50g/10分、または0.3g/10分〜30g/10分、または0.5g/10分〜20g/10分のメルトインデックス(MI)を有する。一実施形態では、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、重合エチレン及び唯一のモノマー型として1つのα−オレフィンを含む。更なる実施形態では、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、または1−オクテンから選択される。
一実施形態では、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、0.850g/cc〜0.900g/cc、または0.855g/cc〜0.890g/cc、または0.860g/cc〜0.880g/ccの密度を有する。一実施形態では、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、ASTM D1238(190℃/2.16kg)によって測定されるように、0.5g/10分〜50g/10分、または0.7g/10分〜40g/10分、または0.8g/10分〜30g/10分、または1.0g/10分〜20g/10分のメルトインデックス(MIまたはI2)を有する。一実施形態では、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、重合エチレン及び唯一のモノマー型として1つのα−オレフィンを含む。更なる実施形態では、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、または1−オクテンから選択される。
一実施形態では、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマー中のコモノマーは、プロピレン、ブテン、ヘキセン、及びオクテンから選択される。
一実施形態では、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、スチレンを除外する。
一実施形態では、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、エチレン/オクテンブロックコポリマーである。
エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、米国特許第7,858,706号(参照により本明細書に組み込まれる)に説明されるような鎖シャトリングプロセスによって生成され得る。具体的には、好適な鎖シャトリング剤及び関連する情報は、第16欄39行〜第19欄44行に列挙される。好適な触媒は、第19欄45行〜第46欄19行に説明され、好適な共触媒は、第46欄20行〜第51欄28行に説明される。本プロセスは、文書全体にわたって説明されるが、特に、第51欄29行〜第54欄56行に説明される。本プロセスはまた、例えば、以下の米国特許第7,608,668号;同第7,893,166号;及び同第7,947,793号にも説明される。
一実施形態では、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、以下のA〜Eの特性のうちの少なくとも1つを有する:
(A) 1.7〜3.5のMw/Mn、少なくとも1つの融点(Tm、摂氏温度単位)、及び密度(d、グラム/立方センチメートル単位)を有し、Tm及びdの数値が以下の関係に相当する、
Tm>−2002.9+4538.5(d)−2422.2(d)、かつ/または
(B) 1.7〜3.5のMw/Mnを有し、融解熱、ΔH(J/g単位)、及び最も高いDSCピークと最も高い結晶化分析分割(「CRYSTAF」)ピークとの間の温度差として定義されるデルタ量、ΔT(摂氏温度単位)によって特徴付けられ、ΔT及びΔHの数値が以下の関係を有する、
ΔHがゼロを超え、最大130J/gである場合、ΔT>−0.1299H+62.81
ΔHが130J/gを超える場合、ΔT≧48℃であり、
このCRYSTAFピークは、累積ポリマーの少なくとも5パーセントを用いて決定され、ポリマーの5パーセント未満が特定可能なCRYSTAFピークを有する場合、CRYSTAF温度は、30℃である、かつ/または
(C)弾性回復Re(パーセント単位、300パーセントの引張)及びエチレン/α−オレフィンインターポリマーの圧縮成形フィルムを使って測定された1サイクルを有し、密度(d、グラム/立方センチメートル)を有し、Re及びdの数値は、エチレン/α−オレフィンインターポリマーが実質的に架橋相を含まない場合、以下の関係を満たす、
Re>1481−1629(d)、かつ/または
(D)画分が量(−0.2013)T+20.07以上、より好ましくは、量(−0.2013)T+21.07以上のモルコモノマー含有量を有することを特徴とするTREFを用いて分画された場合、40℃〜130℃で溶離する分子画分を有し、Tが、TREF画分(℃単位で測定された)のピーク溶離温度の数値である、かつ/または、
(E)25℃での貯蔵弾性率(G’(25℃))及び100℃での貯蔵弾性率(G’(100℃))を有し、G’(25℃)とG’(100℃)の比率が1:1〜9:1の範囲である。
エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーは、本明細書に記載の組み合わせまたは2つ以上の実施形態を含み得る。
B.粘着付与剤
本発明の組成物は、粘着付与剤を含む。典型的に、粘着付与剤は、弾性率を減少させ表面接着性を改善するように使用される樹脂である。
一実施形態では、粘着付与剤は、非水素化脂肪族C(5個の炭素原子)樹脂、水素化脂肪族C樹脂、芳香族修飾C樹脂、テルペン樹脂、水素化C樹脂、またはこれらの組み合わせであり得る。
一実施形態では、粘着付与剤は、0.92g/cc〜1.06g/ccの密度を有する。
一実施形態では、一実施形態では、粘着付与剤は、80℃〜140℃、または85℃〜130℃または90℃〜120℃、または90℃〜100℃の環球式軟化温度(ASTM E28に従って測定される)を有する。
一実施形態では、粘着付与剤は、175℃で1000パスカル秒(Pa・s)未満の溶融粘度を有する。更なる実施形態では、粘着付与剤は、175℃で1パスカル秒(Pa・s)以上、更には175℃で5パスカル秒(Pa・s)以上の溶融粘度を有する。
一実施形態では、粘着付与剤は、175℃で500Pa・s未満、または175℃で200Pa・s未満、または175℃で100Pa・s未満、または175℃で50Pa・s未満の溶融粘度を有する。更なる実施形態では、粘着付与剤は、175℃で1Pa・s〜100Pa・s未満、または50Pa・s未満の溶融粘度を有する。
「C5粘着付与剤」のためのC樹脂は、ペンテン及びピペリレン等のC供給原料から得ることができる。粘着付与剤のためのテルペン樹脂は、ピネン及びd−リモネン供給原料に基づき得る。粘着付与剤のための水素化樹脂は、C供給原料、ロジン、脂肪族またはテルペン供給原料等の芳香族樹脂に基づき得る。
好適な粘着付与剤の非限定的な例としては、Eastman Chemical Companyから入手可能なPICCOTAC1095、REGALITE R1090、REGALREZ1094、及びPINOVAからのPICCOLYTE F−105等の、PICCOTAC、REGALITE、REGALREZ、及びPICCOLYTEの商標名の下で販売される粘着付与剤が挙げられる。
粘着付与剤は、本明細書に記載の組み合わせまたは2つ以上の実施形態を含み得る。
C.オイル
発明の組成物は、オイルを含み得る。一実施形態では、本オイルは、95モル%を超える脂肪族炭素を含有する。一実施形態では、本オイルのアモルファス部分のためのガラス転移温度は、典型的に−70℃未満である。本オイルは、鉱油であり得る。好適なオイルの非限定的な例としては、HYDROBRITE550(Sonneborn)、PARALUX6001(Chevron)、KAYDOL(Sonneborn)、BRITOL50T(Sonneborn)、CLARION200(Citgo)、及びCLARION500(Citgo)の商標名の下で販売される鉱油が挙げられる。本オイルは、本明細書に記載の組み合わせまたは2つ以上の実施形態を含み得る。
D.添加剤
発明の組成物は、1つ以上の添加剤を含み得る。添加剤としては、抗酸化、紫外線吸収剤、帯電防止剤、色素、粘度調節剤、抗ブロック剤、剥離剤、充填剤、摩擦係数(COF)調節剤、誘導加熱粒子、臭気調整剤/吸収剤、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、本発明の組成物は、1つ以上の更なるポリマーを含む。更なるポリマーとしては、エチレン系ポリマー及びプロピレン系ポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
定義
その反対が述べられるか、文脈から暗示されないか、または当技術分野の通例に反しない限り、全ての部及びパーセントは、重量に基づくものであり、全ての試験方法は、本開示の出願日現在のものである。
本明細書で使用されるとき、用語「組成物」は、組成物を含む材料(複数可)、ならびに組成物の材料から形成される反応生成物及び分解生成物を含む。
本明細書で使用されるとき、用語「ポリマー」とは、同一または異なる種類であろうと、モノマーを重合することにより調製されるポリマー化合物を指す。したがって、一般的な用語ポリマーは、用語ホモポリマー(極微量の不純物がポリマー構造及び/またはバルクポリマー中に組み込まれることができるとの認識で、1つの種類のモノマーのみから調製されるポリマーを指すために使用される)、及び以降で定義される用語インターポリマーを包含する。
本明細書で使用されるとき、用語「インターポリマー」とは、少なくとも2つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されるポリマーを指す。したがって、一般的な用語インターポリマーは、コポリマー(2つの異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを指すために用いられる)、及び2つを超える異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを含む。しかしながら、上述のエチレン/α−オレフィンブロックコポリマーについては用語「コポリマー」の例外を参照されたい。
本明細書で使用されるとき、用語「エチレン系ポリマー」とは、(ポリマーの総重量に基づいて)大部分の重量パーセントの重合エチレンモノマーを含むポリマーを指し、随意に、少なくとも1つの重合コモノマーを含み得る。
本明細書で使用されるとき、用語「エチレン/α−オレフィンインターポリマー」とは、重合形態で、(インターポリマーの重量に基づいて)多量のエチレンモノマー、及びインターポリマー中にランダムに分布される少なくとも1つのα−オレフィンを含むインターポリマーを指す。したがって、この用語は、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーを含まない。
本明細書で使用されるとき、用語「エチレン/α−オレフィンコポリマー」とは、重合形態で、多量のエチレンモノマー(コポリマーの重量に基づいて)、及び2つのみのモノマー型としてα−オレフィンを含むコポリマーを指す。α−オレフィンは、コポリマー中にランダムに分布される。したがって、この用語は、エチレン/α−オレフィンブロックコポリマーを含まない。
本明細書で使用されるとき、用語「オレフィン系ポリマー」とは、重合形態で、多量のオレフィンモノマー、例えばエチレンまたはプロピレン(ポリマーの重量に基づいて)を含むポリマーを指し、随意に、1つ以上のコモノマーを含んでもよい。
本明細書で使用されるとき、用語「プロピレン系ポリマー」とは、重合形態で、多量のプロピレンモノマー(ポリマーの総重量に基づいて)を含むポリマーを指し、任意に、少なくとも1つの重合コモノマーを含んでもよい。
本明細書で使用されるとき、用語「極性ポリマー」とは、少なくとも1つのヘテロ原子を含有するモノマー単位を含むポリマーを指す。用語「極性ポリマー」は、ポリマー形成後に極性分子で官能化されるポリマーを含む。
本明細書で使用されるとき、用語「ポリオレフィン」ポリマーとは、少なくとも1つのヘテロ原子を含有するモノマー単位を含まないポリマーを指す。用語「ポリオレフィン」は、ポリマー形成後に極性分子で官能化されるポリマーを含まない。
用語「comprising(含む)」、及びこれらの派生語は、いかなる追加の構成要素、ステップまたは手順の存在も、これが本明細書に開示されるかに関わらず、除外するよう意図されていない。いかなる疑惑も回避するために、用語「comprising」の使用を通して本明細書に主張される全ての組成物は、特に断らない限り、ポリマーであろうとまたは別のものであろうと、任意の追加の添加剤、アジュバント、または化合物を含んでもよい。これとは対照的に、用語「〜から本質的になる(consisting essentially of)」は、実現可能性に不可欠ではないものを除いて、いかなる他の構成要素、ステップまたは手順も後続する列挙の範囲から除外する。用語「〜からなる(consisting of)」は、具体的に記述表現または列挙されないいかなる構成要素、ステップまたは手順も除外する。
試験方法
再密閉包装接着性試験
試料を、LABTECH5層ブローフィルムラインを用いて製作した。次いで、試料を、MORFREE403A(無溶媒接着剤、The Dow Chemical Companyから入手可能)及び共反応体C411(無溶媒接着剤;The Dow Chemical Companyから入手可)を用いて、COMEXI Solventless Laminator上で「48ga2軸配向ポリエチレンテレフタレート(PET;DuPont Teijinから入手可能)」に対して接着して積層させて、最終積層体フィルム構造(シーラント/PSA/コア(3層)/無溶媒接着剤/PET)を形成した。ここで、本試験試料を、「300mm長×25mm幅」条片の積層フィルムに切断し、半分に折り畳み(シーラント層からシーラント層に)、折り目から25mmをシールした。各積層体フィルム構造を、ACCUSEAL540 PLUSインパルス式ヒートシーラーを用いて「シーラント側とシーラント側」を一緒にシールした。シール圧力を60psiに設定し、シールを、300°Fの温度で開始した。圧力を0.5秒間保持し、次いで、ヒートシーラーの下顎部が260°Fに冷却されたとき解除した。シールした試料を、長軸に垂直に、シールを用いて「25mm×150mm」寸法に切断して試験標本を形成した。開封及び密閉を実施する最終シールサイズまたは面積は、「25mm×5mm」であった。
接着性試験は、PSTC−101試験方法Aの全般的枠組みに従った。これは、いくつかの目的とする表面に対する、12インチ/分での180°角度剥離である。この場合、再密閉機能性が存在するように設計された、接着剤層に隣接するフィルム層は、目的とする表面であった。可塑性フィルム試料を、マスキングテープを用いてステンレス鋼パネルに固定した[試験標本の1つの自由端(シーラント/PSA/コア(3層)/無溶媒接着剤/PET)でマスキングテープを用いてパネルにPET/無溶媒接着剤/コア(3層)/PSA/シーラント/シーラント/PSA/コア(3層)/無溶媒接着剤/PET/を固定した;マスキングテープの接着剤は、試験標本の自由端のシーラント層と接触している]。マスキングテープの第2の小片を使用してパネルに試験標本の折り畳んだ端を固定した;ここで、テープを折り目から約10mmのところに設置した[マスキングテープを用いてパネルにマスキングテープ/PET/無溶媒接着剤/コア(3層)/PSA/シーラント/シーラント/PSA/コア(3層)/無溶媒接着剤/PET/を固定した;マスキングテープの接着剤は、試験標本の折り畳んだ端の上位PET層と接触している。]試験標本の他の自由端を、試験標本の固定された自由端から180°で剥離し、PSA−コア界面で切断を生じ[自由端:PET/無溶媒接着剤/コア(3層)/−切断−PSA/シーラント/シーラント/PSA/コア(3層)/無溶媒接着剤/PET−パネル]、力の値を付与した。
BLUEHILL3ソフトウェアを起動するINSTRON5564を使用して、剥離データを収集した。全ての試料を、23℃及び50%RHの標準条件に平衡化した。試験を、同様に標準条件下で行った。ピーク力を、各積層フィルムの5つの試験試料に関して記録し、平均化した。第1の剥離の後、本標本を、試料積層のためにPSTC試験方法において所与された標準ローラー条件を用いて再密閉した。本標本の圧延/シールと本標本の試験/剥離との間の標準滞留時間は、20分(23℃及び50%RH)であった。本標本を10回再密閉し、次いで、24時間の滞留時間(23℃及び50%RH)で静置し、次いで、標準の20分の滞留(23℃及び50%RH)で、または力が測定できなくなるまで、更に10回再密閉した。接着性結果を、表6に示す。
メルトインデックス
エチレン系ポリマー、または配合物のメルトインデックスを、I2の場合、190℃/2.16kgの条件で、I10の場合、190℃/10kgの条件でASTM D1238に従って測定した。プロピレン系ポリマーのメルト流量(MFR)を230℃/2.16kgの条件でASTM D1238に従って測定した。
密度
密度測定のための試料(ポリマー及び配合物)を、ASTM D1928に従って調製した。測定を、試料プレス加工の1時間以内にASTM D792方法Bを用いて行った。
DMS(ポリマー及び配合物)
動的機械的分光測定(Dynamic Mechanical Spectroscopy)(DMS)を、10MPa圧力で180℃にて5分間ホットプレス機内で形成された圧縮成形ディスクで測定し、次いで、90℃/分でプレス機内で水冷却した。試験を、ねじれ試験用の二重の片持ち器具を装備したARES制御引張レオメータ(TA装置)を用いて行った。
1.5mmのプラークをプレス加工し、32×12mm寸法の棒状に切断した(試験試料)。試験試料を、10mmで分離した(グリップ分離ΔL)器具の両端で固定し、−100℃〜200℃(1ステップ当たり5℃)の連続した温度に供した。各温度で、ねじれ弾性率G’を10ラジアン/秒の角振動数で測定し、引張振幅を0.1パーセント〜4パーセントで維持して、トルクが十分であり、かつ測定結果が線状領域に留まることを確実にした。
10gの初期静止力を維持して(自動引張モード)、熱膨張が生じた場合に試料中のたるみを阻止した。結果として、グリップ分離ΔLは、特にポリマー試料の融解または軟化点を超える温度で増加した。試験を、最大温度で、または器具間の間隙が65mmに達したときに停止した。
DSC
示差走査熱量測定(DSC)を用いて、エチレン(PE)系ポリマー試料及びプロピレン(PP)系ポリマー試料中の結晶化度を測定する。約5〜8ミリグラムの試料を秤量し、DSCパンに設置する。密閉雰囲気を確保するために、蓋をパンに圧着する。試料用パンをDSCセル内に設置し、次いで約10℃/分の速度で、PEの場合、180℃(PPの場合は230℃)の温度まで加熱する。試料をこの温度で3分間保持する。次いで試料を10℃/分の速度で、PEの場合、−60℃(PPの場合は−40℃)まで冷却し、3分間この温度で等温保持する。次に、融解が完了するまで試料を10℃/分の速度で加熱する(第2の加熱)。ポリマー試料(配合物ではない)について、第2の加熱曲線から決定された融解熱(HまたはΔH融解)を、PEの場合、292J/gの理論的融解熱(PPの場合は165J/g)で割り、この量に100を乗じることによってパーセント結晶化度を算出する(例えば、PEの場合、%結晶化度=(H/292J/g)×100であり、PPの場合、%結晶化度=(H/165J/g)×100)である。
特に明記しない限り、各ポリマーの融点(複数可)(T)を、上に説明されるように、DSCから得られた第2の加熱曲線から決定する(ピークTm)。ガラス転移温度(T)を、第2の加熱曲線から決定する。結晶化温度(T)は、第1の冷却曲線(ピークTc)から測定する。結晶化のデルタHを第1の冷却曲線から得て、結晶化ピーク下面積を積分することによって計算した。融解のデルタHを第2の加熱曲線から得て、融解ピーク下面積を積分することによって計算した。
GPC方法
ゲル浸透クロマトグラフィーシステムは、Polymer Laboratories Model PL−210またはPolymer Laboratories Model PL−220器具のいずれかからなる。カラム及び回転ラックコンパートメントは、140℃で動作する。3つのPolymer Laboratoriesの10ミクロンのMixed−Bカラムを使用した。溶媒は、1,2,4トリクロロベンゼンである。試料を、200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含有する50ミリリットルの溶媒中0.1グラムのポリマーの濃度で調製する。試料を、160℃で2時間軽く撹拌することによって調製する。注入容量は、100マイクロリットルであり、流量は、1.0ml/分である。
GPCカラムセットの較正は、個々の分子量間に少なくとも10進分離で6つの「多剤併用」混合物内に配置される580〜8,400,000g/モルの範囲である分子量を有する21の狭い分子量分布ポリスチレン標準物を用いて実施する。これらの標準物を、Polymer Laboratories(Shropshire,UK)から購入する。ポリスチレン標準物を、1,000,000g/モル以上の分子量の場合、「50ミリリットルの溶媒中0.025グラム」、及び1,000,000g/モル未満の分子量の場合、「50ミリリットルの溶媒中0.05グラム」で調製する。ポリスチレン標準物を、80℃で30分間穏やかに撹拌しながら溶解する。狭い標準混合物を最初に泳動させ、最も高い分子量成分が減少する順序で、解重合を最小にする。ポリスチレン標準物ピーク分子量を、以下の等式を用いてポリエチレン分子量に変換する(Williams and Ward,J.Polym.Sci.,Polym.Let.,6,621(1968)):Mポリエチレン=0.431(Mポリスチレンに説明される通りである)。ポリエチレン当量の分子量の計算を、VISCOTEK TriSECソフトウェアバージョン3.0を用いて実施する。
本開示のいくつかの実施形態は、以下の実施例において詳細に説明されるであろう。
試薬
INFUSE9107オレフィンブロックコポリマー−OBC−0.866g/cmの密度及び1.0g/10分のI2(190℃/2.16kg)。The Dow Chemical Companyから入手可能である。
INFUSE9507オレフィンブロックコポリマー−OBC−0.866g/cmの密度及び5.0g/10分のI2(190℃/2.16kg)。The Dow Chemical Companyから入手可能である。
PICCOTAC1095−C5粘着付与剤−94℃の環球式軟化点及び1700のM、Eastman Chemical Companyから入手可能である。
CHEVRON PARALUX6001−鉱油−約0.87g/cmの密度及び約70%のパラフィン系炭素。
IRGANOX1010−抗酸化剤−ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)。
DOW LDPE5004I−低密度ポリエチレン−0.924g/cmの密度及び4.2g/10分のI2(190℃/2.16kg)。
DOW LDPE748I−低密度ポリエチレン−0.920g/cmの密度及び7g/10分のI2(190℃/2.16kg)。
ULTRAMID C33−ポリアミド−1.12g/cmの密度。BASFから入手可能である。
PE19=AGILITY1001加工アクセラレータ(Processing Accelerator)−低密度ポリエチレン−0.920g/cmの密度及び0.65g/10分のI2(190℃/2.16kg)。
DOWLEX2038.68Gポリエチレン樹脂−0.935g/cmの密度及び1g/10分のI2(190℃/2.16kg)。
AMPLIFY TY1053H−MAHグラフト化PE−0.958g/cmの密度及び2g/10分のI2(190℃/2.16kg)。The Dow Chemical Companyから入手可能である。
ELITE5960G−高密度ポリエチレン−0.960g/cmの密度及び0.85g/10分のI2(190℃/2.16kg)。The Dow Chemical Companyから入手可能である。
BRASKEM PP6D83K−ランダムコポリマーポリプロピレン−1.9g/10分のMFR(230℃/2.16kg)。
DOW DFDA−7059 NT7線状低密度ポリエチレン樹脂−0.918g/cmの密度及び2g/10分のI2(190℃/2.16kg)。
EVAL H171B−エチレンビニルアルコール−1.17g/cmの密度及び1.7g/10分のI2(190℃/2.16kg)。Kurarayから入手可能である。
AMPACET10063−抗ブロックマスターバッチ。Ampacetから入手可能である。
AMPACET10090−スリップマスターバッチ。Ampacetから入手可能である。
試料調製−組成物A
いくつかの配合物を、2スクリュー式押出機を用いて調製し、次いで、メルトインデックス及び密度を試験した(表1)。表1に示される配合物を、単一のステップの2スクリュー式押出ラインプロセスによって調製した。重量%の配合物成分を、表1に列挙する。配合動作を、COPERION ZSK−25、25mmの同速回転の2スクリュー式押出機で実施した。本押出機は、48の合計長さと直径との比率(L/D)を有した。押出機には、24kWモータ及び1200rpmの最大スクリュー速度が装備された。この押出ラインのための供給システムは、2つの「ロスインウェイト式」供給装置からなった。ポリマー前駆体を、K−Tron KCLQX3単一スクリュー供給装置を用いて押出機の主供給口内に供給した。PICCOTAC粘着付与剤を、バレル5でサイドアーム内に供給した。PARALUXプロセスオイルを、Leistritzギアポンプを用いてバレル4で注入ポートを通じて添加した。化合物を、2穴ダイを持つ水面下ペレット化ユニットを用いてペレット化した。ペレットを収集し、2000ppmのPOLYWAX2000(Baker Hughesから入手可能)を使って粉塵化し、次いで、窒素パージ下で24時間乾燥させた。全ての試料について、スクリュー速度を、300RPMに設定した。温度プロファイルを、次のように設定した:100℃(分域1)、120℃(分域2)、140℃(分域3)、140℃(分域4)、110℃(分域5)、100℃(分域6)、110℃(分域7)。

表1及び2に示される実施例4の配合物を使用して、ブローフィルムラインに1つの5層フィルムを作製して可塑性包装内に包埋型PSAを形成し、良好な再密閉機能を可能にした。ブロー押出試料を、LABTECH5層ブローフィルムラインを用いて製作した。熱シール層を気泡の外側に位置付け、材料を取込ローラーに自己巻取りした。フィルム製作条件を表3に示す。各フィルム層を形成するために使用したフィルム構成、及びポリマー配合物(各成分は重量%である)を、表4及び5に列挙する。実施例6の配合物も使用して、1つのフィルム構造を形成した。



表4及び5の本発明のフィルムの完全性は、良好であった。これらの多層フィルムは、共押出可能なポリマー配合物のみから形成される可塑性フィルムであった。これらのフィルムは、包装生成物のために使用でき、典型的なフィルム変換設備において加工することができる。
特定のフィルムを、MORFREE403A(無溶媒接着剤、The Dow Chemical Companyから入手可能)及び共反応体C411(無溶媒接着剤;The Dow Chemical Companyから入手可能)を用いて、「48ga2軸配向ポリエチレンテレフタレート(DuPont Teijinから入手可能)」に対して接着して積層させて、最終積層体フィルム構造(シーラント/PSA/コア(3層)/無溶媒接着剤/PET)を形成した。
積層フィルム構造の再密閉接着性結果を、「再密閉包装接着性試験」に続いて表6に示す。表6に見られるように、本発明のフィルムは、優れた再密閉接着性を有する。熱シーラントとナイロンまたはポリプロピレン等のコア(または裏打ち)材料との間の構造において第2の層として押出可能なPSAを位置付けることによって、複数回開封及び密閉できる構造を形成した。コア構造の残りは、LLDPE/LDPEブレンドであり得る。上述のように、5層フィルムを、PETに積層させて典型的な包装構造をシミュレートした。剥離値は、コア材料としてポリプロピレンを用いた場合、最大20の開封密閉サイクルに対して一定に安定して留まった。
なお、本発明には、以下の実施形態が包含される。
[1]少なくとも2つの層、層A及び層Bを含むフィルムであって、
層Aが、
エチレン/α−オレフィンブロックコポリマー、及び
粘着付与剤、を含む組成物Aから形成され、
前記組成物Aが、1〜50g/10分のメルトインデックス(I2)、及び7.5〜13のI10/I2比を有し、
層Bが、
i)極性ポリマー、
ii)ポリオレフィン、または
iii)これらの組み合わせ、のうちの1つを含む組成物Bから形成される、前記フィルム。
[2]エチレン系ポリマーを含む組成物Cから形成される第3の層Cを更に含む、[1]に記載の前記フィルム。
[3]前記エチレン系ポリマーが、0.93g/cc以下の密度を有する、[2]に記載の前記フィルム。
[4]前記エチレン系ポリマーが、組成物Bの最も高い融解成分の融解温度(Tm)よりも少なくとも10℃低い前記融解温度(Tm)を有する、[2]または[3]に記載の前記フィルム。
[5]組成物Bが、i)極性ポリマーを含む、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の前記フィルム。
[6]前記極性ポリマーが、ポリアミド、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル、エチレンメタクリレート、エチレンアシル酸(ethylene acylic acid)、ポリエステル、ポリ乳酸、またはこれらの組み合わせから選択される、[5]に記載の前記フィルム。
[7]前記極性ポリマーが、0.5g/10分〜50g/10分のメルトインデックスを有する、[5]または[6]に記載の前記フィルム。
[8]組成物Bが、ii)ポリオレフィンを含む、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の前記フィルム。
[9]前記ポリオレフィンが、ポリエチレンホモポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン/エチレンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、またはこれらの組み合わせから選択される、[8]に記載の前記フィルム。
[10]層Aが、層Bに隣接する、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の前記フィルム。
[11]層Aが、層Bと層Cとの間に位置する、[2]〜[10]のいずれか一項に記載の前記フィルム。
[12]層Aが、層Cに隣接する、[11]に記載の前記フィルム。
[13][1]〜[12]のいずれか一項に記載の前記フィルムから形成される少なくとも1つの成分を含む、物品。
[14]前記物品が、ブローフィルム、積層体、キャストフィルム、またはパウチから選択される、[13]に記載の前記物品。



Claims (14)

  1. 少なくとも2つの層、層A及び層Bを含むフィルムであって、
    層Aが、
    エチレン/α−オレフィンブロックコポリマー、及び
    粘着付与剤、を含む組成物Aから形成され、
    前記組成物Aが、1〜50g/10分のメルトインデックス(I2)、及び7.5〜13のメルトインデックス(I10)/メルトインデックス(I2)比を有し、
    層Bが、
    i)極性ポリマー、
    ii)ポリオレフィン、または
    iii)これらの組み合わせ、のうちの1つを含む組成物Bから形成される、前記フィルム。
  2. エチレン系ポリマーを含む組成物Cから形成される第3の層Cを更に含む、請求項1に記載の前記フィルム。
  3. 前記エチレン系ポリマーが、0.93g/cc以下の密度を有する、請求項2に記載の前記フィルム。
  4. 前記エチレン系ポリマーが、組成物Bの最も高い融解成分の融解温度(Tm)よりも少なくとも10℃低い前記融解温度(Tm)を有する、請求項2または請求項3に記載の前記フィルム。
  5. 組成物Bが、i)極性ポリマーを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の前記フィルム。
  6. 前記極性ポリマーが、ポリアミド、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル、エチレンメタクリレート、エチレンアクリル酸、ポリエステル、ポリ乳酸、またはこれらの組み合わせから選択される、請求項5に記載の前記フィルム。
  7. 前記極性ポリマーが、0.5g/10分〜50g/10分のメルトインデックス(I2)を有する、請求項5または請求項6に記載の前記フィルム。
  8. 組成物Bが、ii)ポリオレフィンを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の前記フィルム。
  9. 前記ポリオレフィンが、ポリエチレンホモポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン/エチレンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、またはこれらの組み合わせから選択される、請求項8に記載の前記フィルム。
  10. 層Aが、層Bに隣接する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の前記フィルム。
  11. 層Aが、層Bと層Cとの間に位置する、請求項2〜10のいずれか一項に記載の前記フィルム。
  12. 層Aが、層Cに隣接する、請求項11に記載の前記フィルム。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の前記フィルムから形成される少なくとも1つの成分を含む、物品。
  14. 前記物品が、ブローフィルム、積層体、キャストフィルム、またはパウチから選択される、請求項13に記載の前記物品。



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