JP6550001B2 - パワーコンディショナおよびそれに接続したケーブルの盗難検知方法 - Google Patents
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ケーブルを地中に埋めることがより良い対策方法と言えるが、工事の仕方によっては掘り起こされる可能性がある。また、敷地の周りをフェンスで囲んだり、敷地全体を監視できるカメラを設置するなどの盗難防止対策も高額な費用がかかってしまう上に、工事の仕方によっては確実に被害を抑えられる対策とは言えない。
太陽光発電システムは、太陽光パネル(太陽電池)1と、接続箱3と、パワーコンディショナ100と、電力系統2から構成されている。
パワーコンディショナ100は、直流電力を交流電力に変換するものであり、交流電力を既存の電力系統2と受け渡しする。
絶縁トランス11は、インバータ部20と電力系統2との間に設けられたトランスであり、インバータ部20と電力系統2とを絶縁する。
系統側ブレーカ13は、電力系統2とパワーコンディショナ100とを接続する際に投入するブレーカであり、交流側の保護としても使用する。
MC12は、系統側ブレーカ13を介して、インバータ部20と電力系統2とを連系させる際に投入する。
直流側ブレーカ14は、太陽光パネル1とパワーコンディショナ100とを接続する際に投入するブレーカであり、直流側の保護としても使用する。
直流部コンデンサ15は、パワーコンディショナ100の直流側に設けられたコンデンサであり、直流電圧の平滑化を行う。また、このコンデンサを監視することで、太陽光パネル1が出力する直流電圧を計測することができる。
電源回路16は、交流側または直流側から供給された電源を制御電源に変換し、制御回路40へ供給する。また、電源回路16へ電源が供給されている間は、電源検出出力端子9へ信号を出力する。
P端子5およびN端子6には、それぞれ接続箱3で集約されたP(+)側の配線およびN(−)側の配線を接続する。また、接地端子7は、接続された配線の電路を大地へ接続する。
断線検出処理部30は、計測開始判定部31と、比較演算部32を有する。
太陽光発電システムにおいて、MC12が遮断されている状態で静電容量を計測する。このとき、空気中の湿度が高いと、湿度が低いときよりも静電容量が大きくなってしまい、湿度の変化によってケーブルの断線を誤検出してしまう可能性がある。そのため、空気中の湿度が低い状態で計測することが望ましく、この状態で計測した静電容量値、或いは、それよりも所定の値だけ低い静電容量値を断線判定値とする。
まず、計測開始判定部31において、直流部コンデンサ15の直流電圧が設定値より低いことを検出すると(S301)、静電容量計測回路41へ計測開始指令を出力する(S302)。直流部コンデンサ15の直流電圧が設定値より高い場合は、低くなるまで処理を最初からやり直す。
静電容量計測回路41は、計測開始指令を受けて、直流入力端子と接地端子との間の静電容量を計測する。
次に、比較演算部32にて、断線判定値と静電容量計測回路41が計測した静電容量の計測値を比較する(S303)。断線判定値より計測値が大きい場合は、ケーブルが断線していないため、一定時間待機し(S304)、最初から断線検出処理をやり直す。断線判定値より計測値が小さい場合は、ケーブルが断線していると判断し、断線検出信号を警報出力回路42へ出力する(S305)。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
2…電力系統
3…接続箱
4…ダイオード
5…P端子
6…N端子
7…接地端子
8…警報出力端子
9…電源検出出力端子
11…絶縁トランス
12…MC(Magnetic Contactor)
13…系統側ブレーカ
14…直流側ブレーカ
15…直流部コンデンサ
16…電源回路
20…インバータ部
30…断線検出部
31…計測開始判定部
32…比較演算部
40…制御回路
41…静電容量計測回路
42…警報出力回路
100…パワーコンディショナ
Claims (7)
- 直流入力側にケーブルを介して太陽光パネルが接続され、交流出力側に電力系統が接続され、直流入力側から入力した直流電力を交流電力に変換するインバータを有するパワーコンディショナであって、
直流入力端子と接地端子との間の静電容量を計測する静電容量計測回路と、
前記静電容量計測回路で計測した静電容量値に基づいて前記ケーブルの断線を検出する断線検出処理部と、
前記インバータの直流側に設けた直流部コンデンサの直流電圧の低下を検出して、前記静電容量計測回路へ計測開始指令を出力する計測開始判定部を備えるパワーコンディショナ。 - 請求項1に記載のパワーコンディショナにおいて、
前記断線検出処理部は、前記静電容量計測回路で計測した静電容量値と断線判定値とを比較して断線検出信号を出力するパワーコンディショナ。 - 請求項1に記載のパワーコンディショナにおいて、更に、
前記断線検出処理部の断線検出信号に基づいて警報出力を出力する警報出力回路を備えるパワーコンディショナ。 - 請求項3に記載のパワーコンディショナにおいて、
前記警報出力は、前記ケーブルの盗難を表すものであるパワーコンディショナ。 - 請求項1に記載のパワーコンディショナにおいて、更に、
パワーコンディショナの電源回路への電源供給を検出し、電源供給が途切れるとパワーコンディショナの異常状態を知らせるアラーム手段を設けたパワーコンディショナ。 - 直流入力側にケーブルを介して太陽光パネルが接続され、交流出力側に電力系統が接続され、直流入力側から入力した直流電力を交流電力に変換するインバータを有するパワーコンディショナに接続したケーブルの盗難検知方法であって、
前記インバータの直流側に設けた直流部コンデンサの直流電圧の低下を検出して、静電容量の計測開始指令を出力するステップと、
前記パワーコンディショナの直流入力端子と接地端子との間の静電容量を計測するステップと、
前記計測した静電容量値と断線判定値とを比較して前記ケーブルの断線を検出し、断線検出信号を出力するステップと、
前記断線検出信号に基づいて警報出力を出力するステップと、
を備えるパワーコンディショナに接続したケーブルの盗難検知方法。 - 請求項6に記載のパワーコンディショナに接続したケーブルの盗難検知方法において、更に、
パワーコンディショナの電源回路への電源供給を検出し、電源供給が途切れるとパワーコンディショナの異常状態を知らせるステップを備えるパワーコンディショナに接続したケーブルの盗難検知方法。
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