JP6545727B2 - 肺大気胞を治療するための自発組織化ペプチド - Google Patents
肺大気胞を治療するための自発組織化ペプチド Download PDFInfo
- Publication number
- JP6545727B2 JP6545727B2 JP2016575316A JP2016575316A JP6545727B2 JP 6545727 B2 JP6545727 B2 JP 6545727B2 JP 2016575316 A JP2016575316 A JP 2016575316A JP 2016575316 A JP2016575316 A JP 2016575316A JP 6545727 B2 JP6545727 B2 JP 6545727B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solution
- self
- peptide
- item
- ion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/16—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
- A61B17/34—Trocars; Puncturing needles
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/04—Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
- A61K38/08—Peptides having 5 to 11 amino acids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/04—Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
- A61K38/10—Peptides having 12 to 20 amino acids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61M—DEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
- A61M16/00—Devices for influencing the respiratory system of patients by gas treatment, e.g. mouth-to-mouth respiration; Tracheal tubes
- A61M16/04—Tracheal tubes
- A61M16/0463—Tracheal tubes combined with suction tubes, catheters or the like; Outside connections
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P11/00—Drugs for disorders of the respiratory system
Description
この出願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出され、その全体が参考として本明細書に援用される配列表を含む。2015年3月10日に作成された上記ASCIIコピーは、T2071−7004WO_SL.txtという名称であり、サイズが1,760バイトである。
本開示は、一般に、医療、研究、および工業上の適用において使用することができる材料および方法に関する。より詳細には、本開示は、肺大気胞を治療するために使用することができる材料および方法に関する。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
被験体における肺大気胞を治療する方法であって、
前記被験体の前記肺大気胞の標的エリアに送達デバイスを導入するステップと、
前記送達デバイスの末端を前記肺大気胞の治療が望まれる前記標的エリア内に配置するステップと、
前記肺大気胞を治療するために、有効量および有効濃度の約7アミノ酸〜32アミノ酸を含む自己組織化ペプチドを含む溶液を、前記送達デバイスを通じて前記標的エリアに投与して、前記標的エリアの生理的条件下でハイドロゲルバリアを形成するステップと、
前記送達デバイスを前記標的エリアから除去するステップと
を含む、方法。
(項目2)
前記送達デバイスを導入するステップの前に、前記標的エリアを含む領域を可視化するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記送達デバイスを前記標的エリアから除去するステップの後に、前記標的エリアを含む領域を可視化するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記送達デバイスを除去するステップの後に、前記標的エリアをモニタリングするステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記肺大気胞または前記肺大気胞の一部を前記標的エリアとして同定するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記溶液を投与するステップが、前記溶液を前記標的エリアに局所的に適用することを含む、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記溶液を投与するステップが、前記溶液を前記標的エリアに、オーバーフロー溶液と共に注射することを含む、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記溶液を投与するステップの前に、前記肺大気胞を崩壊させるステップをさらに含む、項目5に記載の方法。
(項目9)
前記溶液を投与するステップの後に、前記肺大気胞を崩壊させるステップをさらに含む、項目5に記載の方法。
(項目10)
前記肺大気胞の腔が、連結している細気管支を通じて前記溶液で満たされる、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記被験体の肺の主気管支を通じて気管内チューブを挿入するステップをさらに含む、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記肺大気胞を崩壊させるステップが、前記送達デバイスを用いて前記ブラを崩壊させることを含む、項目8または9に記載の方法。
(項目13)
前記送達デバイスの末端を前記標的エリア内に配置するステップが、気管内チューブを前記標的エリア内に配置することを含む、項目1に記載の方法。
(項目14)
前記溶液を投与するステップが、前記溶液を単回用量で投与することを含む、項目1に記載の方法。
(項目15)
前記溶液を投与するステップが、前記溶液を少なくとも2回の用量で投与することを含む、項目1に記載の方法。
(項目16)
前記溶液を、前記標的エリアの体積が満たされるまで投与するステップをさらに含む、項目14に記載の方法。
(項目17)
前記投与を前記標的エリアの体積が満たされるまで繰り返すステップをさらに含む、項目15に記載の方法。
(項目18)
前記ハイドロゲルバリアにより、少なくとも35cmH 2 Oの破裂圧耐性がもたらされる、項目1に記載の方法。
(項目19)
前記ハイドロゲルバリアが、気管支の内腔に浸透する、項目1に記載の方法。
(項目20)
前記ハイドロゲルバリアが約5分未満で形成される、項目1に記載の方法。
(項目21)
前記ハイドロゲルバリアが約3分未満で形成される、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記ハイドロゲルバリアが約1分未満で形成される、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記ハイドロゲルバリアが約2秒から約30秒の間に形成される、項目1に記載の方法。
(項目24)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液を調製するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目25)
肺大気胞を治療する必要性を決定するために前記被験体を評価するステップ、および前記評価するステップに基づいて前記溶液を調製するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目26)
前記溶液のpHを調整するステップをさらに含む、項目24または25に記載の方法。
(項目27)
前記溶液のpHを上昇させるステップをさらに含む、項目24または25に記載の方法。
(項目28)
前記有効量および前記有効濃度の少なくとも一方が、前記肺大気胞の前記標的エリアの寸法に一部基づいている、項目1に記載の方法。
(項目29)
前記有効量が、標的エリア1cm 2 当たりおよそ1mLである、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記肺大気胞の治療を可能にするために有効な量が、約0.1mL〜約10mLの範囲の体積を含む、項目28に記載の方法。
(項目31)
前記溶液が、細胞を実質的に含まない、項目1に記載の方法。
(項目32)
前記溶液が、薬物を実質的に含まない、項目1に記載の方法。
(項目33)
外科手技後に前記溶液を投与するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目34)
前記被験体が、前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液を投与するステップの前に気腫および慢性閉塞性肺疾患(COPD)のうちの少なくとも1つと診断されている、項目1に記載の方法。
(項目35)
前記自己組織化ペプチドが(RADA) 4 (配列番号1)、(IEIK) 3 I(配列番号2)、および(KLDL) 3 (配列番号3)からなる群より選択される、項目1に記載の方法。
(項目36)
前記肺大気胞の治療を可能にするために有効な濃度が、約0.1重量/体積(w/v)パーセント〜約3w/vパーセントの範囲の自己組織化ペプチド濃度を含む、項目35に記載の方法。
(項目37)
前記肺大気胞の治療を可能にするために有効な濃度が、1w/vパーセント濃度の(RADA) 4 (配列番号1)である、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記肺大気胞の治療を可能にするために有効な濃度が、2.5w/vパーセント濃度の(RADA) 4 (配列番号1)である、項目36に記載の方法。
(項目39)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液を調製するステップが、前記自己組織化ペプチドを塩類溶液に添加することを含む、項目35に記載の方法。
(項目40)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液を調製するステップが、
前記自己組織化ペプチドのペプチド粉末に水を添加して水性ペプチド溶液を提供することと、
前記水性ペプチド溶液に塩類溶液を添加することと、
前記塩類溶液と前記水性ペプチド溶液とを混合することと
を含む、項目35に記載の方法。
(項目41)
前記塩類溶液が、アンモニウムイオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、ピリジニウムイオン、第四級アンモニウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、およびカルシウムイオンからなる群より選択される少なくとも1つの陽イオンを含む、項目39または40に記載の方法。
(項目42)
前記塩類溶液が、塩化物イオン、硫酸イオン、酢酸イオン、炭酸イオン、塩化物イオン、クエン酸イオン、シアン化物イオン、フッ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、およびリン酸イオンからなる群より選択される少なくとも1つの陰イオンを含む、項目39または40に記載の方法。
(項目43)
前記塩類溶液が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、および塩化カリウムのうちの少なくとも1つを含む、項目41に記載の方法。
(項目44)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が(RADA) 4 (配列番号1)を約0.5重量/体積(w/v)パーセントの濃度で含む、項目36に記載の方法。
(項目45)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約0.125Mの塩化カルシウム濃度を含む、項目44に記載の方法。
(項目46)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約25Paの貯蔵弾性率を有する、項目45に記載の方法。
(項目47)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約0.250Mの塩化カルシウム濃度を含む、項目44に記載の方法。
(項目48)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約44Paの貯蔵弾性率を有する、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約0.500Mの塩化カルシウム濃度を含む、項目44に記載の方法。
(項目50)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約52Paの貯蔵弾性率を有する、項目49に記載の方法。
(項目51)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が(RADA) 4 (配列番号1)を約2.5重量/体積(w/v)パーセントの濃度で含む、項目36に記載の方法。
(項目52)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約0.125Mの塩化カルシウム濃度を含む、項目51に記載の方法。
(項目53)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約600Paの貯蔵弾性率を有する、項目52に記載の方法。
(項目54)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約0.005Mから約1Mの間の塩濃度を有する、項目36に記載の方法。
(項目55)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約0.125Mから約0.500Mの間の塩濃度を有する、項目54に記載の方法。
(項目56)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約0.25Mの塩濃度を有する、項目55に記載の方法。
(項目57)
塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、および炭酸水素ナトリウムを含む溶液をさらに含む、項目36に記載の方法。
(項目58)
造影剤を含む溶液をさらに含む、項目36に記載の方法。
(項目59)
前記造影剤が、硫酸イオンおよびナトリウムイオンを含む、項目58に記載の方法。
(項目60)
前記溶液が約2.5〜約4.0のpHを有する、項目36に記載の方法。
(項目61)
前記溶液が約3.5のpHを有し、前記自己組織化ペプチドが(RADA) 4 (配列番号1)および(KLDL) 3 (配列番号3)のうちの1つである、項目60に記載の方法。
(項目62)
前記溶液が約3.7のpHを有し、前記自己組織化ペプチドが(IEIK) 3 I(配列番号2)である、項目60に記載の方法。
(項目63)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液を調製するステップが、前記自己組織化ペプチドを緩衝液に添加することおよび緩衝液を前記溶液に添加することのうちの一方を含む、項目39または40に記載の方法。
(項目64)
前記緩衝液が、少なくとも2種の塩を含む、項目63に記載の方法。
(項目65)
前記緩衝液がpH7.2である、項目64に記載の方法。
(項目66)
前記緩衝液がpH7.4である、項目64に記載の方法。
(項目67)
前記緩衝液がアルカリ緩衝液である、項目63に記載の方法。
(項目68)
前記溶液が、約0.15Mの塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、および塩化カルシウムのうちの少なくとも1つで緩衝化されている、項目63に記載の方法。
(項目69)
前記緩衝液が約0.6Mから約1.2Mの間の塩を含み、前記自己組織化ペプチドが(RADA) 4 (配列番号1)である、項目68に記載の方法。
(項目70)
前記緩衝液が約0.02Mから約0.04Mの間の塩を含み、前記自己組織化ペプチドが(IEIK) 3 I(配列番号2)である、項目68に記載の方法。
(項目71)
前記緩衝液が約0.1Mから約0.4Mの間の塩を含み、前記自己組織化ペプチドが(KLDL) 3 (配列番号3)である、項目68に記載の方法。
(項目72)
前記溶液に所定の機械的強度をもたらすための塩を選択するステップをさらに含む、項目36に記載の方法。
(項目73)
前記塩の濃度を選択するステップをさらに含む、項目72に記載の方法。
(項目74)
前記溶液に所定のイオン強度をもたらすための塩を選択するステップをさらに含む、項目36に記載の方法。
(項目75)
前記塩の濃度を選択するステップをさらに含む、項目74に記載の方法。
(項目76)
前記溶液に所定のpHをもたらすための塩を選択するステップをさらに含む、項目36に記載の方法。
(項目77)
前記塩の濃度を選択するステップをさらに含む、項目76に記載の方法。
(項目78)
前記被験体が哺乳動物である、項目1に記載の方法。
(項目79)
前記被験体がヒトである、項目78に記載の方法。
(項目80)
前記自己組織化ペプチドが、疎水性アミノ酸と親水性アミノ酸が交互に現れる約12〜約16アミノ酸を含む、項目1に記載の方法。
(項目81)
前記溶液が、少なくとも1種の生物学的に活性な薬剤をさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目82)
被験体における肺大気胞を治療するためのキットであって、
前記肺大気胞を治療するために生理的条件下でハイドロゲルバリアを形成するための有効量の約7アミノ酸〜約32アミノ酸を含む自己組織化ペプチドと、
前記自己組織化ペプチドを前記被験体の前記肺大気胞の標的エリアに投与するための指示と
を含む、キット。
(項目83)
前記自己組織化ペプチドが、自己組織化ペプチドを含む溶液および自己組織化ペプチドを含む溶液として調製される粉末のうちの一方として提供される、項目82に記載のキット。
(項目84)
前記自己組織化ペプチドが、自己組織化ペプチドを含む溶液として提供される、項目83に記載のキット。
(項目85)
前記自己組織化ペプチドが、自己組織化ペプチドを含む溶液として調製される粉末として提供される、項目83に記載のキット。
(項目86)
前記肺大気胞を治療するために生理的条件下でハイドロゲルバリアを形成するための有効濃度を有する自己組織化ペプチドを含む溶液を調製するための指示をさらに含む、項目82に記載のキット。
(項目87)
前記自己組織化ペプチドを肺の標的エリアに導入するための送達デバイスをさらに含む、項目82に記載のキット。
(項目88)
前記自己組織化ペプチドが、(RADA) 4 (配列番号1)、(IEIK) 3 I(配列番号2)、および(KLDL) 3 (配列番号3)からなる群より選択される、項目82に記載のキット。
(項目89)
前記肺大気胞を治療するのに有効な濃度が、約0.1重量/体積(w/v)パーセント〜約3w/vパーセントの範囲の自己組織化ペプチドの濃度を含む、項目88に記載のキット。
(項目90)
塩類溶液をさらに含む、項目82に記載のキット。
(項目91)
前記塩類溶液と前記自己組織化ペプチドを含む溶液およびペプチド粉末のうちの1つとを組み合わせるための指示をさらに含む、項目90に記載のキット。
(項目92)
前記塩類溶液が、アンモニウムイオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、ピリジニウムイオン、第四級アンモニウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、およびカルシウムイオンからなる群より選択される少なくとも1つの陽イオンを含む、項目90に記載のキット。
(項目93)
前記塩類溶液が、塩化物イオン、硫酸イオン、酢酸イオン、炭酸イオン、塩化物イオン、クエン酸イオン、シアン化物イオン、フッ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、およびリン酸イオンからなる群より選択される少なくとも1つの陰イオンを含む、項目90に記載のキット。
(項目94)
前記塩類溶液が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、および塩化カリウムのうちの少なくとも1つを含む、項目92に記載のキット。
(項目95)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が、約0.005Mから約0.500Mの間の塩濃度を含む、項目92に記載のキット。
(項目96)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が、約25Paから約600Paの間の貯蔵弾性率を有する、項目95に記載のキット。
(項目97)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が、約0.25Mの塩濃度を有する、項目95に記載のキット。
(項目98)
塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、および炭酸水素ナトリウムを含む溶液をさらに含む、項目82に記載のキット。
(項目99)
造影剤を含む溶液をさらに含む、項目82に記載のキット。
(項目100)
前記造影剤が、硫酸イオンおよびナトリウムイオンを含む、項目99に記載のキット。
(項目101)
前記自己組織化ペプチドを含む溶液が、約2.5〜約4.0のpHを有する、項目82に記載のキット。
(項目102)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約3.5のpHを有し、前記自己組織化ペプチドが(RADA) 4 (配列番号1)および(KLDL) 3 (配列番号3)のうちの1つである、項目101に記載のキット。
(項目103)
前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が約3.7のpHを有し、前記自己組織化ペプチドが(IEIK) 3 I(配列番号2)である、項目101に記載のキット。
(項目104)
前記キットまたは自己組織化ペプチドを含む溶液の一方が緩衝液を含む、項目82に記載のキット。
(項目105)
前記緩衝液が少なくとも2種の塩を含む、項目104に記載のキット。
(項目106)
前記緩衝液がpH7.2である、項目105に記載のキット。
(項目107)
前記緩衝液がpH7.4である、項目105に記載のキット。
(項目108)
前記緩衝液がアルカリ緩衝液である、項目104に記載のキット。
(項目109)
前記溶液が、約0.15Mの塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、および塩化カルシウムのうちの少なくとも1つで緩衝化されている、項目104に記載のキット。
(項目110)
前記緩衝液が約0.6Mから約1.2Mの間の塩を含み、前記自己組織化ペプチドが(RADA) 4 (配列番号1)である、項目104に記載のキット。
(項目111)
前記緩衝液が約0.02Mから約0.04Mの間の塩を含み、前記自己組織化ペプチドが(IEIK) 3 I(配列番号2)である、項目104に記載のキット。
(項目112)
前記緩衝液が約0.1Mから約0.4Mの間の塩を含み、前記自己組織化ペプチドが(KLDL) 3 (配列番号3)である、項目104に記載のキット。
(項目113)
前記被験体が哺乳動物である、項目82に記載のキット。
(項目114)
前記被験体がヒトである、項目113に記載のキット。
(項目115)
前記自己組織化ペプチドが、疎水性アミノ酸と親水性アミノ酸が交互に現れる約12〜約16アミノ酸を含む、項目82に記載のキット。
(項目116)
少なくとも1種の生物学的に活性な薬剤をさらに含む、項目82に記載のキット。
(項目117)
溶液が、細胞および薬物を実質的に含まない、項目82に記載のキット。
(項目118)
スクロース溶液をさらに含む、項目82に記載のキット。
(項目119)
肺大気胞を治療するために生理的条件下でハイドロゲルバリアを形成することにおいて使用するための、有効量および有効濃度の約7アミノ酸〜32アミノ酸を含む自己組織化ペプチドを含む組成物。
(項目120)
前記自己組織化ペプチドが、(RADA) 4 (配列番号1)、(IEIK) 3 I(配列番号2)、および(KLDL) 3 (配列番号3)からなる群より選択される、項目119に記載の組成物。
(項目121)
前記肺大気胞を治療するのに有効な濃度が、約0.1重量/体積(w/v)パーセント〜約3w/vパーセントの範囲の自己組織化ペプチド濃度を含む、項目120に記載の組成物。
(項目122)
細胞を実質的に含まない、項目119に記載の組成物。
(項目123)
薬物を実質的に含まない、項目119に記載の組成物。
(項目124)
アンモニウムイオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、ピリジニウムイオン、第四級アンモニウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、およびカルシウムイオンからなる群より選択される少なくとも1つの陽イオンをさらに含む、項目119に記載の組成物。
(項目125)
塩化物イオン、硫酸イオン、酢酸イオン、炭酸イオン、塩化物イオン、クエン酸イオン、シアン化物イオン、フッ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、およびリン酸イオンからなる群より選択される少なくとも1つの陰イオンをさらに含む、項目119に記載の組成物。
(項目126)
塩化カルシウム、塩化ナトリウム、および塩化カリウムのうちの少なくとも1つを含む、項目124に記載の組成物。
(項目127)
(RADA) 4 (配列番号1)を約0.5重量/体積(w/v)パーセントの濃度で含む、項目121に記載の組成物。
(項目128)
約0.125Mの塩化カルシウム濃度を含む、項目127に記載の組成物。
(項目129)
約25Paの貯蔵弾性率を有する、項目128に記載の組成物。
(項目130)
約0.250Mの塩化カルシウム濃度を含む、項目127に記載の組成物。
(項目131)
約44Paの貯蔵弾性率を有する、項目130に記載の組成物。
(項目132)
約0.500Mの塩化カルシウム濃度を含む、項目127に記載の組成物。
(項目133)
約52Paの貯蔵弾性率を有する、項目132に記載の組成物。
(項目134)
(RADA) 4 (配列番号1)を約2.5重量/体積(w/v)パーセントの濃度で含む、項目121に記載の組成物。
(項目135)
約0.125Mの塩化カルシウム濃度を含む、項目134に記載の組成物。
(項目136)
約600Paの貯蔵弾性率を有する、項目135に記載の組成物。
(項目137)
約0.005Mから約1Mの間の塩濃度を含む、項目124に記載の組成物。
(項目138)
約0.125Mから約0.500Mの間の塩濃度を含む、項目137に記載の組成物。
(項目139)
約0.25Mの塩濃度を含む、項目137に記載の組成物。
(項目140)
塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、および炭酸水素ナトリウムを含む溶液をさらに含む、項目119に記載の組成物。
(項目141)
造影剤を含む溶液をさらに含む、項目119に記載の組成物。
(項目142)
前記造影剤が、硫酸イオンおよびナトリウムイオンを含む、項目141に記載の組成物。
(項目143)
約2.5〜約4.0のpHを有する、項目119に記載の組成物。
(項目144)
溶液が約3.5のpHを有し、前記自己組織化ペプチドが(RADA) 4 (配列番号1)および(KLDL) 3 (配列番号3)のうちの1つである、項目143に記載の組成物。
(項目145)
溶液が約3.7のpHを有し、前記自己組織化ペプチドが(IEIK) 3 I(配列番号2)である、項目143に記載の組成物。
(項目146)
緩衝液をさらに含む、項目120に記載の組成物。
(項目147)
前記緩衝液が少なくとも2種の塩を含む、項目146に記載の組成物。
(項目148)
前記緩衝液がpH7.2である、項目147に記載の組成物。
(項目149)
前記緩衝液がpH7.4である、項目147に記載の組成物。
(項目150)
前記緩衝液がアルカリ緩衝液である、項目146に記載の組成物。
(項目151)
塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、および塩化カルシウムのうちの少なくとも1つを約0.15Mで含む、項目120に記載の組成物。
(項目152)
約0.6Mから約1.2Mの間の塩を含み、前記自己組織化ペプチドが(RADA) 4 (配列番号1)である、項目151に記載の組成物。
(項目153)
約0.02Mから約0.04Mの間の塩を含み、前記自己組織化ペプチドが(IEIK) 3 I(配列番号2)である、項目151に記載の組成物。
(項目154)
約0.1Mから約0.4Mの間の塩を含み、前記自己組織化ペプチドが(KLDL) 3 (配列番号3)である、項目151に記載の組成物。
(項目155)
被験体において前記肺大気胞を治療するために使用される、項目119に記載の組成物。
(項目156)
前記被験体が哺乳動物である、項目155に記載の組成物。
(項目157)
前記被験体がヒトである、項目156に記載の組成物。
(項目158)
前記自己組織化ペプチドが、疎水性アミノ酸と親水性アミノ酸が交互に現れる約12〜約16アミノ酸を含む、項目119に記載の組成物。
(項目159)
少なくとも1種の生物学的に活性な薬剤をさらに含む、項目119に記載の組成物。
(項目160)
被験体における肺大気胞の治療を容易にする方法であって、
前記肺大気胞を治療するために、肺の標的エリアにおける生理的条件下でハイドロゲルバリアを形成するための有効量および有効濃度の約7アミノ酸〜約32アミノ酸を含む自己組織化ペプチドを含む溶液を提供するステップと、
前記溶液を前記肺の前記標的エリアに、前記標的エリア内に配置した送達デバイスを通じて前記溶液を導入することによって投与するための指示を提供するステップと
を含む、方法。
(項目161)
前記肺大気胞が治療される前記標的エリアの少なくとも一部を含む領域を可視化するための指示を提供するステップをさらに含む、項目160に記載の方法。
(項目162)
前記標的エリアの少なくとも一部を含む前記領域を可視化するための指示を提供するステップが、
前記肺大気胞を治療するための前記肺の前記標的エリアを同定するステップ、
前記送達デバイスを導入するステップ、
前記送達デバイスの末端を前記標的エリア内に配置するステップ、
前記溶液を投与するステップ、
前記送達デバイスを前記肺から除去するステップ、および
前記送達デバイスを除去するステップの後に前記肺大気胞をモニタリングするステップのうちの少なくとも1つの間に前記領域を可視化するための指示を提供することを含む、項目161に記載の方法。
(項目163)
前記溶液を投与するステップの後約1分〜約5分の時間内に前記領域を可視化するための指示を提供するステップをさらに含む、項目162に記載の方法。
(項目164)
前記肺の前記標的エリアの寸法に一部基づいて前記有効量および前記有効濃度の少なくとも一方を調製するための指示を提供するステップをさらに含む、項目160に記載の方法。
(項目165)
前記有効量が標的エリア1cm 2 当たりおよそ1mLである、項目164に記載の方法。
(項目166)
前記自己組織化ペプチドが、(RADA) 4 (配列番号1)、(IEIK) 3 I(配列番号2)、および(KLDL) 3 (配列番号3)からなる群より選択される、項目160に記載の方法。
(項目167)
前記肺大気胞を治療するのに有効な濃度が、約0.1重量/体積パーセント〜約3重量/体積パーセントペプチドの範囲の濃度を含む、項目166に記載の方法。
(項目168)
前記肺大気胞を治療するために有効な量が、約0.1mL〜約5mLの範囲の体積を含む、項目167に記載の方法。
(項目169)
前記標的エリアの周囲のエリアをモニタリングするための指示を提供するステップをさらに含む、項目160に記載の方法。
(項目170)
外科手技後に前記溶液および使用のための指示を提供するステップをさらに含む、項目160に記載の方法。
(項目171)
自己組織化ペプチドを含む溶液を提供するステップが、前記肺大気胞を治療するために生理的条件下でハイドロゲルバリアを形成するための有効濃度を有するペプチド溶液を調製するための指示を提供することを含む、項目160に記載の方法。
(項目172)
複数の自己組織化ペプチドから本質的になる肉眼で見える足場であって、前記自己組織化ペプチドのそれぞれが、肺大気胞を治療するために肺の標的エリア内に配置することが可能な有効量の約7アミノ酸〜約32アミノ酸を含む、肉眼で見える足場。
(項目173)
前記複数のペプチドのそれぞれが、(RADA) 4 (配列番号1)、(IEIK) 3 I(配列番号2)、および(KLDL) 3 (配列番号3)のうちの1つを含む、項目172に記載の肉眼で見える足場。
(項目174)
約10ナノメートル〜約20ナノメートルの直径を有するナノファイバーを含む、項目173に記載の肉眼で見える足場。
ペプチドハイドロゲルのレオロジー的性質に対するpHレベルの影響
IEIK13、KLD12、およびPuraMatrix(登録商標)のレオロジー的性質に対するダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)(pH7.4)の影響を、40mmプレートを伴うレオメーター(AR500、TA Instruments)で評価した。DMEMは、一般に、6.4g/LのNaCl、3.4g/LのNaHCO3(炭酸水素ナトリウム)、微量の他の塩、種々のアミノ酸、および4.5g/Lのグルコースを含有する細胞培養培地である。DMEMのpHレベルは一般に7.2±0.2であり、質量オスモル濃度は335±30mOsm/KgH2Oである;どちらの測定値も血液などのヒト生理的流体と近いものである。
ペプチド溶液のpHレベルの最適化
例としてペプチド溶液のpHレベルを調整するために、0.1NのNaOHを2.5%ペプチド溶液2mLに添加し、それらのpHおよび外観を測定した。結果が表1に示されている。特に、およそ3.5またはそれ未満までのpH上昇では、PuraMatrix(登録商標)溶液、IEIK13溶液、およびKLD12溶液の透明色は変化しなかったが、それらの見かけの剛性は増大した。
pH調整したペプチド溶液のレオロジー的性質
ペプチド溶液の性質に対するpHレベルの影響の視覚的な観察に基づいて、ペプチド溶液のpHレベルを3.4(PuraMatrix(登録商標)およびKLD12)または3.7(IEIK13)に調整した後の、ペプチド溶液のレオロジー的性質に対する影響を評価した。ペプチド溶液のpHレベルが3.5(PuraMatrix(登録商標)およびKLD12)または3.7(IEIK13)よりも高い場合、ペプチド溶液は相分離し始め、濁ったものになる。PuraMatrix(登録商標)溶液、KLD12溶液およびIEIK13溶液のレオロジー的性質は、pH3.4においてより高いものであった。結果がそれぞれKLD12 1%については図2に、IEIK13 1%については図3に、およびPuraMatrix(登録商標)1%および2.5%については図4〜5に示されている。応力掃引試験を10rad/sで実施した。周波数掃引試験を1Paで実施した。
pH調整したペプチド溶液のさらなるレオロジー的性質
ペプチド溶液のpHレベルを3.4(PuraMatrix(登録商標)およびKLD12)または3.7(IEIK13)に調整した後の、ペプチド溶液のレオロジー的性質に対する影響の結果に基づいて、種々のpHレベルでのペプチド溶液のレオロジー的性質に対する影響を評価した。PuraMatrix(登録商標)溶液およびIEIK13溶液のレオロジー的性質は、pHを3.4まで調整すると増大する。20mmのプレートを伴うレオメーター(DHR−1、TA Instruments)を使用してペプチドのレオロジー的性質を様々な濃度において評価した。結果がそれぞれPuraMatrix(登録商標)2.5%溶液については図6Aに、IEIK13 1.5%溶液については図6Bに示されている。周波数掃引試験を1Paで1rad/秒から10rad/秒まで実施し、1rad/秒における貯蔵弾性率をデータ用に選択した。
DMEM処理前/後の、様々な濃度におけるペプチドハイドロゲルのレオロジー的性質に対するpHレベルの影響
ペプチド溶液のpHレベルを調整した後の、ペプチド溶液のレオロジー的性質に対する影響の結果に基づいて、DMEM処理後の種々のpHのペプチドハイドロゲルのレオロジー的性質に対する影響を評価し、DMEM処理前の種々のpHのペプチド溶液のレオロジー的性質に対する影響と比較した。DMEM処理後のPuraMatrix(登録商標)ハイドロゲルおよびIEIK13ハイドロゲルのレオロジー的性質は、3.4までのpHの調整で増大する。結果がそれぞれ、PuraMatrix(登録商標)については図7A〜7Bに、IEIK(配列番号5)は図8A〜8Bに示されている。周波数掃引試験を1Paで1rad/秒から10rad/秒まで実施し、1rad/秒における貯蔵弾性率をデータ用に選択した。
pH調整したペプチドハイドロゲルのゲル化動態に対する影響
本明細書に記載のペプチドについて最適化されたpHレベルを同定するために、ゲル化動態の性質に対するpHレベルの影響を評価した。体液中のPuraMatrix(登録商標)および他のペプチドの急速なゲル化動態により、一般に、種々の臨床的適用に関するその機能および応答時間を改善することができる。pHレベルにより、これだけに限定されないが、DMEMを含めたシミュレートされた体液を用いて処理した際にゲル化が開始されるまでの応答時間が付与され得る。pHを調整していない(pH2.2)PuraMatrix(登録商標)では最初の13秒にわたって貯蔵弾性率の上昇は示されなかったが、pHを調整したPuraMatrix(登録商標)では、急速なゲル化に起因した即時の貯蔵弾性率の上昇が示された。体液中のPuraMatrix(登録商標)および他のペプチドの急速な応答時間により、一般に、種々の臨床的適用に関するその機能および応答時間を改善することができる。
ペプチド溶液およびハイドロゲルに対する塩イオン強度レベルの影響
本明細書に記載のペプチドについて最適化された塩イオン強度レベルを同定するために、ペプチド溶液の性質に対する塩イオン強度レベルの影響を評価した。PuraMatrix(登録商標)および他のペプチドの塩イオン強度レベルの上昇により、一般に、種々の臨床的適用に関するその機能および機械的強度を改善することができる。例としてペプチド溶液の塩イオン強度を調整するために、NaCl、KCl、MgCl2、CaCl2およびDPBS(10×)を含めた種々の塩緩衝溶液を1.5%ペプチド溶液2mLに添加した。
ペプチド溶液のレオロジー的性質に対する塩イオン強度レベルの影響
ペプチド溶液の性質に対する塩イオン強度の影響の視覚的な観察に基づいて、ペプチド溶液のイオン強度レベルを、NaClを用いて、各ペプチドが濁り始める臨界イオン強度をわずかに下回る0.7M(PuraMatrix(登録商標))、0.2M(KLD12)または0.02M(IEIK13)に調整した後の、ペプチド溶液のレオロジー的性質に対する影響を評価した。NaClを用いたペプチド溶液のイオン強度レベルが0.9M(PuraMatrix(登録商標))、0.3M(KLD12)または0.03M(IEIK13)よりも高いと、ペプチド溶液が相分離し始め、濁った、弱いものになる。PuraMatrix(登録商標)溶液、KLD12溶液およびIEIK13溶液のレオロジー的性質は、ペプチド溶液のイオン強度レベルを、NaClを用いて0.7M(PuraMatrix(登録商標))、0.2M(KLD12)または0.02M(IEIK13)に調整した後、より高かった。結果がそれぞれKLD12 1%については図10に、IEIK13 1%については図11に、およびPuraMatrix(登録商標)1%については図12に示されている。周波数掃引試験を1Paで1rad/sから10rad/sまで実施した。
ペプチド溶液のレオロジー的性質に対する塩イオン強度レベルのさらなる影響
ペプチド溶液のレオロジー的性質に対する影響の結果に基づいて、ペプチド溶液のイオン強度レベルを、NaClを用いて0.7M(PuraMatrix(登録商標))、0.2M(KLD12)または0.02M(IEIK13)に調整した後の、種々の塩イオン強度でのペプチド溶液のレオロジー的性質に対する影響を評価した。PuraMatrix(登録商標)1%溶液のレオロジー的性質は、イオン強度の調整が0.7Mまでは増大するが、0.7Mを超えると低下する。IEIK13 1%溶液のレオロジー的性質は、イオン強度の調整が0.03Mまでは増大するが、0.03Mを超えると低下する。これらの結果は、種々の塩イオン強度のペプチド溶液の目視検査とよく一致する。結果がPuraMatrix(登録商標)1%溶液については図13に、およびIEIK13 1%溶液については図14に示されている。周波数掃引試験を1Paで1rad/秒から10rad/秒まで実施し、1rad/秒における貯蔵弾性率をデータ用に選択した。
DMEM処理後のペプチド溶液のレオロジー的性質に対する影響
ペプチド溶液のイオン強度レベルを調整した後のペプチド溶液のレオロジー的性質に対する影響の結果に基づいて、10分間のDMEM処理後のペプチドハイドロゲルのレオロジー的性質に対する影響を評価した。DMEM処理後のPuraMatrix(登録商標)ハイドロゲルのレオロジー的性質はイオン強度の調整が0.7Mまでは増加したが、0.7Mを超えると低下する。DMEM処理後のIEIK13ハイドロゲルのレオロジー的性質は、イオン強度の調整が0.025Mまでは有意な変化はなかったが、0.03Mを超えると低下する。PuraMatrix(登録商標)溶液が濁り始める0.9MのNaClイオン強度を超えると、PuraMatrix(登録商標)のレオロジー的性質はDMEM処理によって変化せず、これにより、ゲル化が生じていないことが実証される。結果がPuraMatrix(登録商標)1%ハイドロゲルについては図15に、およびIEIK13 1%ハイドロゲルについては図16に示されており、どちらも10分にわたるDMEM処理後のものである。周波数掃引試験を1Paで1rad/秒から10rad/秒まで実施し、1rad/秒における貯蔵弾性率をデータ用に選択した。
種々の塩の影響
ペプチド溶液およびハイドロゲルのイオン強度レベルを、NaClを用いて調整した後のペプチド溶液およびハイドロゲルのレオロジー的性質に対する影響結果に基づいて、種々の塩(KCl、MgCl2、およびCaCl2)の影響についても評価した。PuraMatrix(登録商標)溶液のレオロジー的性質は、全ての塩に関して、イオン強度を0.15Mに調整すると増大する。種々の塩を用いたPuraMatrix(登録商標)溶液のレオロジー的性質の増大は大きくは異ならなかった。しかし、PuraMatrix(登録商標)溶液のレオロジー的性質の増大は各塩の塩析定数、Kに応じて変動し得る。定数Kは、コーエンの方程式:logS=B−KI(式中、Sは溶解度であり、Bは理想的な溶解度であり、Kは塩析定数であり、Iはイオン強度である)における定数である。定数Kおよび塩のイオン強度の値が高くなるにつれ、ペプチドの溶解度は低下し、その結果、疎水性効果の増大およびより高いペプチド溶液のレオロジー的性質を伴って強力なペプチド自己組織化がもたらされる。NaClの定数Kは他の塩よりも高い可能性がある。したがって、NaClを用いたPuraMatrix(登録商標)溶液のレオロジー的性質は、KClを用いたものおよびCaCl2を用いたものよりもわずかに高かった。10分間のDMEM処理後のPuraMatrix(登録商標)ハイドロゲルのレオロジー的性質も種々の塩を用い、イオン強度を調整して評価し、結果は、種々の塩((NaCl、KCL、MgCl2、およびCaCl2)、0.15Mのイオン強度)を用いたPuraMatrix(登録商標)溶液のレオロジー的性質の増大と同等であった。結果がDMEM処理前のPuraMatrix(登録商標)1%溶液については図17に、および10分間のDMEM処理後のPuraMatrix(登録商標)1%ハイドロゲルについては図18に示されている。周波数掃引試験を1Paで1rad/秒から10rad/秒まで実施し、1rad/秒における貯蔵弾性率をデータ用に選択した。*は、データが、PuraMatrix(登録商標)対照データよりも有意に高いことを示す(P<0.05)。#は、データがPuraMatrix(登録商標)1% NaCL 0.15M(イオン強度)データよりも有意に低いことを示す(P<0.05)。
ゲル化動態に対する種々の塩の影響
ペプチド溶液を塩イオン強度レベルが高い環境に置いた場合のペプチドゲル化の可能性を同定するために、ペプチド溶液の性質に対するペプチド溶液周囲の塩イオン強度レベルの影響を評価した。例えば、ハイドロゲルを、生理食塩水緩衝液(0.15MのNaCl)に相当する等張性体液中に置くことができる。前に実証された通り、これだけに限定されないが、PuraMatrix(登録商標)、KLD12およびIEIK13を含めた自己組織化ペプチドは、中性pHで処理されるとハイドロゲルを形成する。pHの影響を伴わず、ペプチド溶液のゲル化に対する生理食塩水処理の影響を評価した。ペプチド溶液を生理食塩水緩衝液で処理した場合、それらのpHは変化しなかった。生理食塩水緩衝液で処理した後、IEIK13でのみ急速なゲル化が示され、PuraMatrix(登録商標)およびKLD13ではゲル化が示されなかったか、無視できる程度であった。これは、IEIK13が塩イオン強度レベルに対してはるかに感受性が高いことに起因する。体液と等張性の塩レベルと同様の塩イオン強度レベルにおけるIEIK13の急速なゲル化により、一般に、種々の臨床的適用に関してその機能およびゲル化速度を改善することができる。IEIK13溶液、KLD12溶液およびPuraMatrix(登録商標)溶液についての結果が図19に示されている。時間掃引試験を、20mmのプレートおよび500μmのギャップ距離を用い、1rad/秒および1Paで実施した。IEIK13 1.5%溶液、KLD12 1.5%溶液、およびPuraMatrix(登録商標)2.5%溶液の時間掃引試験の間、0時点において測定プレート周囲のチャンバー内にDMEMを添加して、PuraMatrix(登録商標)溶液を浸漬した。
レオロジー的性質に対する塩イオン強度およびpHの調整の影響
1つまたは複数の実施形態によると、IEIK13、KLD12、およびPuraMatrix(登録商標)を、NaClなどの塩緩衝液中、および塩イオン強度を臨界塩点未満に維持し、pHレベルを約2.5〜4.0に維持するためにNaOHなどのアルカリ塩緩衝液を用いて調整した上昇したpHレベルで溶解させることができ、したがって、それらは、より堅い性質を有し得る。PuraMatrix(登録商標)、KLD13およびIEIK13に関して、0.9%NaCl(イオン強度:0.15M)をNaOHで調整したpH3.4で用いて、ペプチド溶液はなお透明である。0.9%NaCl(イオン強度:0.15M)をpH3.4で用いたPuraMatrix(登録商標)のレオロジー的性質は、PuraMatrix対照およびNaCl0.9%のみで用いたPuraMatrixのものよりも堅かった。PuraMatrix(登録商標)2.5%溶液のレオロジー的性質に対する塩イオン強度およびpHの調整の影響が図20に示されている。周波数掃引試験を1Paで1rad/秒から10rad/秒まで実施し、1rad/秒における貯蔵弾性率をデータ用に選択した。
陽イオンの影響
2.5%RADA16ならびに2.5%RADA16+NaCl、KCl、およびCaCl2のレオロジー的な比較において、0.005M、0.05M、0.125M、0.25M、0.5M、および1MのNaCl、KCl、およびCaCl2と混合した0.5%RADA16の溶液を調製した。陽イオン、ナトリウムイオン(Na+)、カリウムイオン(K+)、およびカルシウムイオン(Ca2+)の影響を観察するために、陰イオン、塩化物イオン(Cl−)を同じく維持した。図21に、塩類溶液の陽イオンの変動が自己組織化ペプチドの粘弾性および剛性にどのように影響を及ぼすかに関する基本的理解を提示する。Caにより、同じモル濃度のNaまたはKのいずれと比較しても最良の剛性の増強がもたらされた。これは、Caのイオン強度が同じモル濃度のNaおよびKの4倍であることに起因するはずである。したがって、図17〜18および表2a〜cに示されている通り、ペプチド溶液に対する塩の影響は、それらのモル濃度ではなくそれらのイオン強度により関連する。一部の実施形態では、ペプチド溶液の性質と塩の間に、塩の濃度に基づいて相関がある。
機械的強度
2.5%RADA16および2.5%RADA16+0.25M CaCl2の剛性のレオロジー的測定値を評価した。図22は、RADA16の高濃縮溶液の剛性と、0.125MのCaCl2を添加した別のRADA16の高濃縮溶液を比較し、ペプチドおよびペプチド混合物の粘弾性に関する基本的理解を提示するものである。陽イオン溶液を添加したところ2つの溶液間の剛性に注目すべき増大があった。Caにより、最適な濃度範囲を使用し、高濃度であってさえ、RADA16の機械的増強がもたらされることが示された。
可逆性
+0.125M、0.25M、および0.5MのCaCl2を伴う0.5%RADA16溶液の可逆性のレオロジー的測定値を評価した。0.125M、0.25M、および0.5MのCaCl2と混合した0.5%RADA16の溶液を調製した。ボルテックスおよび超音波処理によって機械的応力を適用することにより、自己組織化したペプチド溶液の構造を徹底的に破壊した。混合物を室温で48時間置いて自己組織化を生じさせた。図23A〜23Bは、ペプチド混合物の基本的な粘弾性を提示し、また、2.5%RADA16+0.5MのCaCl2対照と撹乱させた試料の間の有意差によって具体的に示される通り、塩を伴うペプチド溶液の可逆性を、構造を撹乱させた後でさえ制御し維持することができることを示すものである。最適な塩濃度範囲内の混合物は可逆的なままであった。*は、有意に異なる対照試料および撹乱させた試料を示す。図23aは、塩を伴うペプチド溶液および撹乱させたペプチド溶液の未加工のレオロジー的データを示し、図23bは、対照ペプチド溶液と撹乱させたペプチド溶液の剛性の比較を提示するものである。
ゲル化動態
0.5%RADA16+NaCl、KCl、およびCaCl2のゲル化動態のレオロジー的測定値を評価した。0.5%RADA16の溶液を調製し、いくつかの陽イオン(例えばNa、Cl、K)および陰イオン(例えばCl、CO3、PO4、SO4)を用いて処理することによってゲル化動態を観察した。ペプチド混合物のゲル化にかかる時間および陽イオン/陰イオン型および濃度を変動させることによるゲル化時間の制御の仕方を決定した。塩化物イオン(chlorine)により最も迅速なゲル化が示され、硫酸イオンにより最も遅いゲル化が示された。in vivoおよびin vitroにおける定性的実験および結果得られた知見は、これらの結論を裏付けるものであった。
種々の陽イオン
機械的性質に影響を及ぼした陽イオン/陰イオン溶液と混合したペプチドハイドロゲルと、さらに、機械的性質に影響を及ぼさなかった非常に低い濃度の造影剤と混合した別のペプチドハイドロゲルの両方を設計した。2つのゲルは、(1)自己組織化ペプチドと、医学分野で使用されている周知の陽イオン/陰イオン溶液であるリンゲル液(pH5.3)の組合せ、および(2)自己組織化ペプチドと、周知の造影剤である、硫酸イオン(陰イオン)およびナトリウムイオン(陽イオン)を含有する色素溶液であるインジゴカルミンの組合せであった。インジゴカルミンは、pHを調整するために、インジゴジスルホネートナトリウム(indigoindisulfonate sodium)(C16H8N2Na2O8S2)、水、およびクエン酸ナトリウム(C6H8O7)を含有する。インジゴカルミン粉末を使用して、実験に使用するための1%溶液を調製した。これは、水1ml当たり10mgに対応する。実験に使用したインジゴカルミン溶液の濃度は水中0.00585%であった。
肺大気胞の治療
注射可能な自己組織化ペプチドハイドロゲル系は、肺大気胞に対する空気シーラントとしての機能を果たすことが実証された。35cmH2Oまたはそれ超の破裂圧(すなわち、空気がシーラントの表面を破る圧力)が達成された。肺大気胞に対処するための、除去に焦点を当てる従来の方法とは対照的に、本明細書で使用される治療プロトコールは、切除および/またはステープリングを伴わなかった。治療されるブラは、体積が主に約0.2mL〜約1mLの範囲であった。空気漏れをなくす試みのために、ブラが完全に満たされるまで自己組織化ペプチド溶液を適用した。
実験の設定
新たに安楽死させたブタからブタ肺を得た。気管および主気管支を通じて目的の肺内に気管内チューブを挿入した。手動の気管内挿管ポンプを使用して肺に圧力を供給した。チューブ周辺の空気漏れを防ぐために気管を結紮した。他の肺の他の主気管支をクランプして、全ての気流を目的の肺に導いた。マノメーターを用いて、膨張を誘導するために肺に誘導した空気の圧力を測定した。
自己組織化ペプチドハイドロゲルは、Ac−RADARADARADARADA−NH2(配列番号1)(すなわち、RADA16)およびAc−IEIKIEIKIEIKI−NH2(配列番号2)(すなわち、IEIK13)で構成され、RADA16は単独でまたは塩化カルシウムと混合して使用した。単独の場合、ペプチドを脱イオン水中に再構成した。しかし、塩類溶液を用いてペプチドを再構成する場合には、ペプチドをまず脱イオン水中に再構成し、その後、予め決定した濃度の塩化カルシウムの2×溶液を1:1の比で混合した。
図25に示されている肺大気胞は、天然に存在する胸膜の弱いエリアである。ハイドロゲルを適用する前に、ブラを同定し、16Gの針を使用して崩壊させた。欠損が同定されたら、2つの異なる方法によって欠損エリアにハイドロゲルを適用した:(1)ハイドロゲルを、シリンジによって欠損エリアに注射することによって局所的に適用した、および(2)ハイドロゲルを、18ゲージの針によって欠損エリアを局所的に覆うようにオーバーフローで欠損に注射した。2分の緩和期間後、破裂圧が同定されるまで気管内挿管ポンプを通じて圧力を適用した。肺大気胞へのハイドロゲル適用の方法1を図26に示し、そこでは、自己組織化ペプチドハイドロゲルを用いた肺大気胞の同定および試験の実験手順の流れを示す。任意の追加的な試験のために、予め試験した欠損への気流を、外科的クランプを使用して切断した。
注射方法では純粋に局所的な手法と比較して優れた結果が示された。図27に、空気漏れの予防におけるこれらのハイドロゲルの有効性を決定するために使用したいくつかの製剤を示す。グラフは、肺大気胞に対する空気シーラントとして作用する様々なハイドロゲル濃度およびCaCl2との組合せの結果生じた破裂圧を示す。線は、適用されたシーラントを伴わない破裂圧を示す。0.25MのCaCl2を伴う2.5%RADA16、2.5%IEIK13、および1.5%IEIK13は、全て、肺大気胞を密閉する注射方法を使用して、35cmH2Oの破裂圧よりも勝った。0.250MのCaCl2と混合した2.5%RADA16により、肺大気胞欠損に対する最良の破裂圧が示された。
注射可能な、自己組織化ペプチドハイドロゲル系、特に、0.250MのCaCl2を伴う2.5%RADA16、2.5%IEIK13、および1.5%IEIK13の、空気シーラントとしての使用が、肺大気胞に対して実行可能である。
代替的な肺大気胞の治療
実施例19において考察した方法とは別個のペプチドハイドロゲル系を使用して肺大気胞を治療するための方法を試験した。本実施例では、一般に、肺大気胞を崩壊させる前に満たす。
ブラ内へのハイドロゲルの細気管支を介した注射は、肺大気胞の治療の実行可能な代替方法であることが証明され得る。
Claims (18)
- 被験体における肺大気胞を治療する方法において使用するための、(RADA) 4 (配列番号1)、(IEIK) 3 I(配列番号2)、および(KLDL) 3 (配列番号3)からなる群より選択される自己組織化ペプチドを含む溶液であって、前記溶液が、肺大気胞を治療するために標的エリアの生理的条件下でハイドロゲルバリアを形成するための有効量および有効濃度で前記標的エリアに投与されることを特徴とし、前記ペプチドが、肺大気胞の部位またはその付近で生理的条件の存在下で水溶液中にベータ−シート構造を示し得、
前記方法が、前記被験体の前記肺大気胞の標的エリアに送達デバイスを導入するステップ、前記送達デバイスの末端を前記肺大気胞の治療が望まれる前記標的エリア内に配置するステップ、前記送達デバイスを通じて前記溶液を投与するステップ、および前記送達デバイスを前記標的エリアから除去するステップを含む、溶液。 - a)前記溶液が、オーバーフロー溶液と共に前記標的エリアに注射を通して投与されること、および/または
b)前記溶液が、前記肺大気胞が崩壊する前もしくは前記肺大気胞が崩壊した後に投与されること、および/または
c)前記溶液が、連結している細気管支を通じて投与されて、前記肺大気胞の腔を満たし、場合によって、前記方法が、前記被験体の肺の主気管支を通じて気管内チューブを挿入するステップをさらに含むこと、および/または
d)前記溶液が、単回用量で投与されること
を特徴とし、
場合によって、前記溶液が、前記標的エリアの体積が満たされるまで投与されること
をさらに特徴とする、請求項1に記載の溶液。 - a)前記ハイドロゲルバリアが、少なくとも35cmH2Oの破裂圧耐性をもたらし、そして/あるいは
b)前記ハイドロゲルバリアが、前記気管支の内腔に浸透し、そして/あるいは
c)前記ハイドロゲルバリアが約5分未満で形成される、
請求項1に記載の溶液。 - a)前記溶液が、外科手術後に投与されること、および/または
b)前記被験体が、気腫および慢性閉塞性肺疾患(COPD)のうちの少なくとも1つと診断された後に、前記溶液が、投与されること
を特徴とする、請求項1に記載の溶液。 - 前記肺大気胞の治療を可能にするために有効な濃度が、約0.1重量/体積(w/v)パーセント〜約3w/vパーセントの範囲の自己組織化ペプチド濃度を含む、請求項1に記載の溶液。
- a)前記溶液が、(RADA)4(配列番号1)を約0.5重量/体積(w/v)パーセントの濃度で含み、そして/あるいは
b)前記溶液が、約0.125Mの塩化カルシウム濃度を含み、そして/あるいは
c)前記溶液が、約25Paの貯蔵弾性率を有する、
請求項1に記載の溶液。 - a)前記溶液が、細胞および/または薬物を実質的に含まず、そして/あるいは
b)前記溶液が、造影剤をさらに含み、場合によって、前記造影剤が、硫酸イオンおよびナトリウムイオンを含み、そして/あるいは
c)前記溶液が、少なくとも1種の生物学的に活性な薬剤をさらに含む、
請求項1に記載の溶液。 - 前記溶液が、約2.5〜約4.0のpHを有し、場合によって、前記溶液が約3.5のpHを有するか、あるいは前記溶液が約3.7のpHを有し、前記自己組織化ペプチドが(IEIK)3I(配列番号2)である、請求項1に記載の溶液。
- a)前記溶液が、塩を含み、そして/あるいは
b)前記溶液が、水性ペプチド溶液である、
請求項1に記載の溶液。 - 前記塩は、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、および塩化カリウムのうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の溶液。
- a)および/またはb)において、前記塩は、アンモニウムイオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、ピリジニウムイオン、第四級アンモニウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、およびカルシウムイオンからなる群より選択される少なくとも1つの陽イオン、そして/あるいは、塩化物イオン、硫酸イオン、酢酸イオン、炭酸イオン、塩化物イオン、クエン酸イオン、シアン化物イオン、フッ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、およびリン酸イオンからなる群より選択される少なくとも1つの陰イオンを含む、請求項9に記載の溶液。
- 緩衝液を含む、請求項1または9に記載の溶液。
- 前記緩衝液が少なくとも2種の塩を含む、請求項12に記載の溶液。
- 被験体における肺大気胞を治療するためのキットであって、
(RADA) 4 (配列番号1)、(IEIK) 3 I(配列番号2)、および(KLDL) 3 (配列番号3)からなる群より選択される自己組織化ペプチドであって、前記ペプチドが、肺大気胞の部位またはその付近において適用可能な条件の存在下で水溶液中にベータ−シート構造を示し得、前記自己組織化ペプチドが前記肺大気胞を治療するために生理的条件下でハイドロゲルバリアを形成するための有効量で提供される、自己組織化ペプチドと、
前記自己組織化ペプチドを前記被験体の前記肺大気胞の標的エリアに投与するための指示と
を含む、キット。 - a)前記自己組織化ペプチドが、自己組織化ペプチドを含む溶液および自己組織化ペプチドを含む溶液として調製される粉末のうちの一方として提供され、場合によって、前記自己組織化ペプチドが、自己組織化ペプチドを含む溶液として提供されるか、あるいは前記自己組織化ペプチドが、自己組織化ペプチドを含む溶液として調製される粉末として提供され、そして/あるいは
b)前記肺大気胞を治療するのに有効な濃度が、約0.1重量/体積(w/v)パーセント〜約3w/vパーセントの範囲の自己組織化ペプチドの濃度を含み、そして/あるいは
c)前記キットが、少なくとも1種の生物学的に活性な薬剤をさらに含み、そして/あるいは
d)前記溶液が、細胞も薬物も実質的に含まず、そして/あるいは
e)前記キットが、スクロース溶液をさらに含む、
請求項14に記載のキット。 - a)前記キットが、前記肺大気胞を治療するために生理的条件下でハイドロゲルバリアを形成するための有効濃度を有する自己組織化ペプチドを含む溶液を調製するための指示をさらに含み、そして/あるいは
b)前記キットが、前記自己組織化ペプチドを前記肺の標的エリアに導入するための送達デバイスをさらに含み、そして/あるいは
c)前記キットが、塩類溶液をさらに含み、場合によって、
i)前記キットが、前記塩類溶液と前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液および前記ペプチド粉末のうちの1つとを組み合わせるための指示をさらに含み、そして/あるいは
ii)前記塩類溶液が、アンモニウムイオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、ピリジニウムイオン、第四級アンモニウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、およびカルシウムイオンからなる群より選択される少なくとも1つの陽イオン、そして/あるいは、塩化物イオン、硫酸イオン、酢酸イオン、炭酸イオン、塩化物イオン、クエン酸イオン、シアン化物イオン、フッ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、およびリン酸イオンからなる群より選択される少なくとも1つの陰イオンを含み、そして/あるいは
iii)前記塩類溶液が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、および塩化カリウムのうちの少なくとも1つを含み、そして/あるいは
d)前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が、約0.005Mから約0.500Mの間の塩濃度を含み、場合によって、前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が、約25Paから約600Paの間の貯蔵弾性率を有し、そして/あるいは
e)前記キットが、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、および炭酸水素ナトリウムを含む溶液をさらに含み、そして/あるいは
f)前記キットが、造影剤を含む溶液をさらに含み、場合によって、前記造影剤が、硫酸イオンおよびナトリウムイオンを含み、そして/あるいは
g)前記自己組織化ペプチドを含む前記溶液が、約2.5〜約4.0のpHを有する、請求項14に記載のキット。 - 前記キットまたは自己組織化ペプチドを含む前記溶液の一方が緩衝液を含み、場合によって、
a)前記緩衝液が少なくとも2種の塩を含み、場合によって、前記緩衝液がpH7.2であるか、あるいは前記緩衝液がpH7.4であり、そして/あるいは
b)前記緩衝液が、アルカリ緩衝液であり、そして/あるいは
c)前記溶液が、約0.15Mの塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、および塩化カルシウムのうちの少なくとも1つで緩衝化されており、そして/あるいは
d)前記緩衝液が、約0.6Mから約1.2Mの間の塩を含み、前記自己組織化ペプチドが(RADA)4(配列番号1)であり、そして/あるいは
e)前記緩衝液が、約0.02Mから約0.04Mの間の塩を含み、前記自己組織化ペプチドが(IEIK)3I(配列番号2)であり、そして/あるいは
f)前記緩衝液が、約0.1Mから約0.4Mの間の塩を含み、前記自己組織化ペプチドが(KLDL)3(配列番号3)である、
請求項14に記載のキット。 - 被験体における肺大気胞を治療する方法において、肺の標的エリアに自己組織化ペプチドを導入するように構成された送達デバイスであって、前記自己組織化ペプチドが、塩類溶液および/または水溶液中にあり、前記方法が、
前記被験体の前記肺大気胞の標的エリアに前記送達デバイスを導入するステップ、
前記送達デバイスの末端を前記肺大気胞の治療が望まれる前記標的エリア内に配置するステップ、
肺大気胞を治療するために、標的エリアの生理的条件下でハイドロゲルバリアを形成するための有効量および有効濃度の(RADA) 4 (配列番号1)、(IEIK) 3 I(配列番号2)、および(KLDL) 3 (配列番号3)からなる群より選択される自己組織化ペプチドを含む溶液を、前記送達デバイスを通じて前記標的エリアに投与するステップ、および
前記送達デバイスを前記標的エリアから除去するステップ
を含む、送達デバイス。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201461950529P | 2014-03-10 | 2014-03-10 | |
US61/950,529 | 2014-03-10 | ||
US201461953049P | 2014-03-14 | 2014-03-14 | |
US61/953,049 | 2014-03-14 | ||
PCT/US2015/019743 WO2015138478A1 (en) | 2014-03-10 | 2015-03-10 | Autoassembling peptides for the treatment of pulmonary bulla |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017513928A JP2017513928A (ja) | 2017-06-01 |
JP2017513928A5 JP2017513928A5 (ja) | 2018-07-26 |
JP6545727B2 true JP6545727B2 (ja) | 2019-07-17 |
Family
ID=52737415
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016575316A Expired - Fee Related JP6545727B2 (ja) | 2014-03-10 | 2015-03-10 | 肺大気胞を治療するための自発組織化ペプチド |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10245299B2 (ja) |
EP (1) | EP3116524B1 (ja) |
JP (1) | JP6545727B2 (ja) |
ES (1) | ES2712608T3 (ja) |
WO (1) | WO2015138478A1 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2345433B1 (en) | 2008-10-06 | 2017-03-01 | 3-D Matrix, Ltd. | Tissue plug |
EP3466964A1 (en) | 2012-07-06 | 2019-04-10 | 3-D Matrix Ltd. | Fill-finish process for peptide solutions |
WO2015136370A2 (en) | 2014-03-10 | 2015-09-17 | 3-D Matrix, Ltd. | Sterilization and filtration of peptide compositions |
EP3116524B1 (en) | 2014-03-10 | 2018-11-28 | 3-D Matrix Ltd. | Autoassembling peptides for the treatment of pulmonary bulla |
US20170173221A1 (en) * | 2014-03-10 | 2017-06-22 | 3-D Matrix, Ltd. | Self-assembling peptides as bronchial obstruction agents |
ES2711728T3 (es) | 2014-03-10 | 2019-05-07 | 3 D Matrix Ltd | Composiciones de péptidos de autoensamblaje |
WO2017120092A1 (en) * | 2016-01-06 | 2017-07-13 | 3-D Matrix, Ltd. | Combination compositions |
CN106539561B (zh) * | 2016-12-09 | 2023-08-11 | 中国科学院西安光学精密机械研究所 | 一种肺大泡破裂部位定位装置 |
EP3723726A1 (en) | 2017-12-15 | 2020-10-21 | 3-D Matrix, Ltd. | Surfactant peptide nanostructures and uses in drug delivery |
EP3818071A2 (en) | 2018-07-03 | 2021-05-12 | 3-D Matrix, Ltd. | Ionic self-assembling peptides |
KR20220161384A (ko) | 2020-03-31 | 2022-12-06 | 가부시끼가이샤 쓰리디 매트릭스 | 조사에 의한 자기 조립 펩티드의 멸균 |
WO2022035782A2 (en) * | 2020-08-10 | 2022-02-17 | Gel4Med, Inc. | Antimicrobial matrix formed from peptide hydrogels |
WO2022035783A2 (en) * | 2020-08-10 | 2022-02-17 | Gel4Med, Inc. | Topical and parenteral use and administration of self-assembling amphiphilic peptide hydrogels |
Family Cites Families (69)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4582640A (en) | 1982-03-08 | 1986-04-15 | Collagen Corporation | Injectable cross-linked collagen implant material |
US4466641A (en) | 1982-08-04 | 1984-08-21 | The Lockformer Company | Duct connecting system |
US4642117A (en) | 1985-03-22 | 1987-02-10 | Collagen Corporation | Mechanically sheared collagen implant material and method |
US4947840A (en) | 1987-08-21 | 1990-08-14 | Massachusetts Institute Of Technology | Biodegradable templates for the regeneration of tissues |
US5236903A (en) | 1988-06-24 | 1993-08-17 | Ichiro Azuma | Polypeptide comprising repeated cell-adhesive core sequences |
US5110604A (en) | 1988-06-30 | 1992-05-05 | Collagen Corporation | Processes for producing collagen matrixes and methods of using same |
US5126141A (en) | 1988-11-16 | 1992-06-30 | Mediventures Incorporated | Composition and method for post-surgical adhesion reduction with thermo-irreversible gels of polyoxyalkylene polymers and ionic polysaccharides |
US5550187A (en) | 1988-11-21 | 1996-08-27 | Collagen Corporation | Method of preparing crosslinked biomaterial compositions for use in tissue augmentation |
US5629291A (en) | 1992-01-31 | 1997-05-13 | La Jolla Cancer Research Foundation | Methods of modulating fibronectin extracellular matrix assembly |
US5292514A (en) | 1992-06-24 | 1994-03-08 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Azlactone-functional substrates, corneal prostheses, and manufacture and use thereof |
US5670483A (en) | 1992-12-28 | 1997-09-23 | Massachusetts Insititute Of Technology | Stable macroscopic membranes formed by self-assembly of amphiphilic peptides and uses therefor |
US5955343A (en) | 1992-12-28 | 1999-09-21 | Massachusetts Institute Of Technology | Stable macroscopic membranes formed by self-assembly of amphiphilic peptides and uses therefor |
GB2274988A (en) | 1993-02-10 | 1994-08-17 | Mcconn Stern Rita | Iodine containing wound-healing preparations |
US5709854A (en) | 1993-04-30 | 1998-01-20 | Massachusetts Institute Of Technology | Tissue formation by injecting a cell-polymeric solution that gels in vivo |
US5773577A (en) | 1994-03-03 | 1998-06-30 | Protein Polymer Technologies | Products comprising substrates capable of enzymatic cross-linking |
US5527610A (en) | 1994-05-20 | 1996-06-18 | The Uab Research Foundation | Elastomeric polypeptide matrices for preventing adhesion of biological materials |
US5510102A (en) | 1995-01-23 | 1996-04-23 | The Regents Of The University Of California | Plasma and polymer containing surgical hemostatic adhesives |
WO1996040033A1 (en) | 1995-06-07 | 1996-12-19 | Clarion Pharmaceuticals Inc. | Non-biological patch for hemostasis |
SK284693B6 (sk) | 1996-04-04 | 2005-09-08 | Baxter Aktiengesellschaft | Hemostatická huba, pokrytie rany, kit na prípravu pokrytia rany a spôsob prípravy huby |
US6489446B1 (en) | 1996-08-07 | 2002-12-03 | Hsc Research And Development Limited Partnership | Self-aligning peptides modeled on human elastin and other fibrous proteins |
WO1998030141A2 (en) | 1997-01-09 | 1998-07-16 | Cohesion Technologies, Inc. | Devices for tissue repair and methods for preparation and use thereof |
US6224893B1 (en) | 1997-04-11 | 2001-05-01 | Massachusetts Institute Of Technology | Semi-interpenetrating or interpenetrating polymer networks for drug delivery and tissue engineering |
US6187555B1 (en) | 1998-04-16 | 2001-02-13 | 3M Innovative Properties Company | Spores with increased sensitivity to sterilants using additives that bind to sterilant-sensitive sites |
ES2247817T3 (es) | 1998-07-06 | 2006-03-01 | Nanobac Oy | Metodo para la erradicacion de nanobacterias. |
US6046160A (en) | 1999-07-22 | 2000-04-04 | Deroyal Industries, Inc. | Composition and method for enhancing wound healing |
EP1282437B1 (en) | 2000-05-16 | 2008-03-19 | Genentech, Inc. | Treatment of cartilage disorders |
NZ527166A (en) | 2001-01-25 | 2005-03-24 | Nycomed Pharma As | A method of preparing a collagen sponge, a device for extracting a part of a collagen foam, and an elongated collagen sponge |
US7449180B2 (en) | 2001-02-06 | 2008-11-11 | John Kisiday | Macroscopic scaffold containing amphiphilic peptides encapsulating cells |
ATE419333T1 (de) | 2001-02-06 | 2009-01-15 | Massachusetts Inst Technology | Peptidgerüstverkapselung von gewebszellen und verwendungen davon |
WO2003084980A2 (en) | 2002-04-02 | 2003-10-16 | Northwestern University | Peptide amphiphile solutions and self assembled peptide nanofiber networks |
US20040242469A1 (en) | 2002-05-13 | 2004-12-02 | Lee Richard T. | Angiogenesis and cardiac tissue engineering with peptide hydrogels and related compositions and methods of use thereof |
GB0216286D0 (en) | 2002-07-15 | 2002-08-21 | Univ Leeds | Network |
JP2005534697A (ja) | 2002-08-06 | 2005-11-17 | エピックス ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド | ペプチド凝集体 |
WO2005014615A2 (en) | 2003-06-25 | 2005-02-17 | Massachusetts Institute Of Technology | Self-assembling peptides incorporating modifications and methods of use thereof |
US7713923B2 (en) | 2003-06-25 | 2010-05-11 | Massachusetts Institute Of Technology | Self-assembling peptides incorporating modifications and methods of use thereof |
US7846891B2 (en) | 2003-10-17 | 2010-12-07 | Massachusetts Institute Of Technology | Self-assembling peptides for regeneration and repair of neural tissue |
GB0404374D0 (en) | 2004-02-27 | 2004-03-31 | Univ Manchester | Treatment of bacterial infections |
US20060084607A1 (en) * | 2004-07-06 | 2006-04-20 | Lisa Spirio | Purified amphiphilic peptide compositions and uses thereof |
WO2006073889A2 (en) | 2005-01-04 | 2006-07-13 | The Brigham And Women's Hospital, Inc. | Sustained delivery of pdgf using self-assembling peptide nanofibers |
US9162005B2 (en) | 2005-04-25 | 2015-10-20 | Arch Biosurgery, Inc. | Compositions for prevention of adhesions and other barrier applications |
JP5204646B2 (ja) | 2005-04-25 | 2013-06-05 | マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー | 止血および他の生理学的活性を促進するための組成物および方法 |
US20060293243A1 (en) | 2005-06-17 | 2006-12-28 | Navneet Puri | Stable, buffered, pharmaceutical compositions including motilin-like peptides |
MX2007015892A (es) | 2005-06-17 | 2008-03-04 | Baxter Int | Composiciones farmaceuticas amortiguadas por estabilidad que incluyen peptidos tipo motilin. |
JP4982841B2 (ja) | 2005-10-12 | 2012-07-25 | 国立大学法人名古屋大学 | 再生医療骨組成物 |
US9084837B2 (en) | 2006-04-25 | 2015-07-21 | Massachusetts Institute Of Technology | Compositions and methods for affecting movement of contaminants, bodily fluids or other entities, and/or affecting other physiological conditions |
EP2066697A2 (en) | 2006-09-26 | 2009-06-10 | Massachusetts Institute of Technology | Modified self-assembling peptides |
US9012404B2 (en) | 2006-12-11 | 2015-04-21 | 3D Matrix, Inc. | Compositions and methods for cardiac tissue protection and regeneration |
US9415084B2 (en) | 2007-03-14 | 2016-08-16 | Arch Biosurgery, Inc. | Treatment of leaky or damaged tight junctions and enhancing extracellular matrix |
ES2534770T3 (es) | 2007-12-05 | 2015-04-28 | 3-D Matrix, Ltd. | Material para la curación de heridas y la reconstrucción de la piel |
EP2345433B1 (en) | 2008-10-06 | 2017-03-01 | 3-D Matrix, Ltd. | Tissue plug |
CN101514225B (zh) | 2008-10-13 | 2011-09-14 | 西安蓝晶生物科技有限公司 | 自聚体多肽及其制备方法和应用 |
US9439941B2 (en) | 2009-12-14 | 2016-09-13 | The University Of Hong Kong | Nano cancer barrier device (NCBD) to immobilize and inhibit the division of metastic cancer stem cells |
JP6034868B2 (ja) | 2011-09-02 | 2016-11-30 | 株式会社スリー・ディー・マトリックス | 胸部の空気漏れ閉塞のための両親媒性ペプチド |
US20150105336A1 (en) | 2012-03-09 | 2015-04-16 | 3-D Matrix, Ltd. | Mucosa-elevating agent |
EP3466964A1 (en) | 2012-07-06 | 2019-04-10 | 3-D Matrix Ltd. | Fill-finish process for peptide solutions |
EP2919826A1 (en) | 2012-11-14 | 2015-09-23 | 3-D Matrix Ltd. | Vascular embolic system |
CN103251690B (zh) | 2013-02-26 | 2015-10-28 | 中国人民解放军新疆军区联勤部药品仪器检验所 | 维药瘤果黑种草子挥发油在制备治疗慢性阻塞性肺病药物的应用 |
JP2016514108A (ja) | 2013-03-06 | 2016-05-19 | 株式会社スリー・ディー・マトリックス | 精製された両親媒性ペプチド組成物を用いた、外科的方法 |
CA2905182A1 (en) | 2013-03-14 | 2014-09-18 | 3-D Matrix, Ltd. | Materials for gastrointestinal obstruction prevention |
US20160030628A1 (en) | 2013-03-14 | 2016-02-04 | 3-D Matrix, Ltd. | Treatment for bile leakage |
ES2756531T3 (es) | 2013-08-22 | 2020-04-27 | Arch Biosurgery Inc | Mallas implantables para controlar el movimiento de fluidos |
AU2014312881B2 (en) | 2013-09-02 | 2019-05-09 | 3-D Matrix, Ltd. | Syringe and syringe set |
US20170173221A1 (en) | 2014-03-10 | 2017-06-22 | 3-D Matrix, Ltd. | Self-assembling peptides as bronchial obstruction agents |
ES2711728T3 (es) | 2014-03-10 | 2019-05-07 | 3 D Matrix Ltd | Composiciones de péptidos de autoensamblaje |
WO2015138473A1 (en) | 2014-03-10 | 2015-09-17 | 3-D Matrix, Ltd. | Autoassembling peptides for the treatment of pulmonary leakage |
WO2015136370A2 (en) | 2014-03-10 | 2015-09-17 | 3-D Matrix, Ltd. | Sterilization and filtration of peptide compositions |
EP3116524B1 (en) | 2014-03-10 | 2018-11-28 | 3-D Matrix Ltd. | Autoassembling peptides for the treatment of pulmonary bulla |
CA2952777A1 (en) | 2014-06-20 | 2015-12-23 | 3-D Matrix, Ltd. | Materials and methods for filling bone voids |
WO2017120092A1 (en) | 2016-01-06 | 2017-07-13 | 3-D Matrix, Ltd. | Combination compositions |
-
2015
- 2015-03-10 EP EP15712233.4A patent/EP3116524B1/en not_active Not-in-force
- 2015-03-10 ES ES15712233T patent/ES2712608T3/es active Active
- 2015-03-10 JP JP2016575316A patent/JP6545727B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2015-03-10 US US15/124,636 patent/US10245299B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2015-03-10 WO PCT/US2015/019743 patent/WO2015138478A1/en active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP3116524B1 (en) | 2018-11-28 |
US20170072008A1 (en) | 2017-03-16 |
US10245299B2 (en) | 2019-04-02 |
JP2017513928A (ja) | 2017-06-01 |
EP3116524A1 (en) | 2017-01-18 |
ES2712608T3 (es) | 2019-05-14 |
WO2015138478A1 (en) | 2015-09-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6545727B2 (ja) | 肺大気胞を治療するための自発組織化ペプチド | |
US20220160939A1 (en) | Self-assembling peptides as bronchial obstruction agents | |
EP3116522B1 (en) | Autoassembling peptides for the treatment of pulmonary leakage | |
US9724448B2 (en) | Materials for gastrointestinal obstruction prevention | |
US20160030628A1 (en) | Treatment for bile leakage | |
JP2019508175A (ja) | 膵液瘻の閉鎖 | |
JP7049557B2 (ja) | 生物組織の癒着の予防 | |
EP3389734B1 (en) | Self-assembling peptides comprising non-ionic polar amino acids for anti-adhesion | |
JP2019508181A (ja) | 脳脊髄液の漏出の閉鎖 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20170809 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180309 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180309 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180611 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190206 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190408 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190521 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190619 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6545727 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |