JP6545347B1 - 対応先決定装置、対応先決定方法及び対応先決定プログラム - Google Patents

対応先決定装置、対応先決定方法及び対応先決定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】実情に合った適切な手配情報の対応先の決定を可能にする。【解決手段】対応先決定装置10は、製品の手配を依頼する複数の手配情報について、優先度の高い順に、複数の拠点から評価値の良い拠点を製品を供給する対応先として決定する。対応先決定装置10は、優先度が同一の複数の手配情報については、評価値に基づき計算される対応先の代替の困難性が高い手配情報から順に、複数の拠点から評価値の良い拠点を前記対応先として決定する。【選択図】図1

Description

この発明は、製品の手配に対する対応先を決定する技術に関する。
グローバル化が進み、生産拠点と需要拠点との関係が1対1の関係から多対多(1対多及び多対1も含む)の関係へと変化している。このような中、適切な生産管理及び在庫管理を行うには、情報の一元管理と多岐に渡る条件を踏まえた最適化の検討とが必要である。また、ライフワークバランスの重要性が注目されている中、評価指標には、従来のコスト及び期間といった要素の他、負荷管理及び負荷平準化といった視点に基づく指標も重要となる。
このような背景から生産拠点と需要拠点とが多対多の関係における場合の技術が研究されている。
特許文献1には、1以上の生産拠点で生産され、1以上の需要拠点で販売される製品の生産輸送計画を立案する装置が記載されている。特許文献1に記載された装置は、検討に必要な情報を生産管理システム(外部システム)から取得し、出荷予定と、保有在庫数と、各生産拠点の稼働率と、生産品質と、生産コストと、納期と、各生産拠点と需要拠点との間の輸送手段及び輸送期間と、輸送コストと等の要素から重み付け評価を行い、最適な計画案を作成する。
特開2014−130468号公報
特許文献1に記載された装置には、以下のような課題がある。
(1)特許文献1に記載された装置は、発注毎個別に最良案を検討するものであり、同時期の並行する複数の発注において全体最適化を図る仕組みが含まれていない。そのため、特許文献1に記載された装置は、複数手配を検討する場合、検討順番によっては全体としてみると非効率的な案を選択してしまう可能性がある。
(2)特許文献1に記載された装置は、全体としての在庫管理は行っているが生産拠点及び需要拠点毎の在庫管理を行っていない。そのため、特許文献1に記載された装置は、失注又は需要予測のずれ等により生じる拠点単位での在庫過不足に対応できない。
(3)特許文献1に記載された装置は、生産拠点から需要拠点への輸送だけを扱う。そのため、特許文献1に記載された装置は、需要拠点で過剰在庫が発生してしまった際に解消することができない。
(4)特許文献1に記載された装置は、各評価要素に対して任意の重み付けは可能だが、重み付けは全ての出荷予定に対して一律で適用される。そのため、特許文献1に記載された装置は、手配毎の事情を反映した重み付けを行うことができない。
(5)特許文献1に記載された装置は、1つの生産拠点で対応困難な大規模一括手配がきた場合、生産拠点間で適切に分担して生産する仕組みを有していない。
(6)特許文献1に記載された装置は、生産拠点の稼働率は含まれているが各生産拠点単位で適正範囲内での割り振りを目的としたものである。そのため、特許文献1に記載された装置は、負荷平準化の仕組みを有していない。
この発明は、実情に合った適切な対応先の決定を可能にすることを目的とする。
この発明に係る対応先決定装置は、
製品の手配を依頼する複数の手配情報それぞれに割り当てる優先度を取得する優先度取得部と、
前記複数の手配情報について、前記優先度取得部によって取得された前記優先度の高い順に、複数の拠点から評価値の良い拠点を前記製品を供給する対応先として決定する対応先決定部であって、前記優先度が同一の複数の手配情報については、前記評価値に基づき計算される前記対応先の代替の困難性が高い手配情報から順に、複数の拠点から評価値の良い拠点を前記対応先として決定する対応先決定部と
を備える。
この発明では、複数の手配情報について、優先度順に対応先を決定するとともに、優先度が同一の手配情報については、対応先の代替の困難性が高い手配情報から順に対応先を決定する。これにより、同時期の並行する複数の手配情報に対して適切な対応先を決定することが可能である。
実施の形態1に係る対応先決定システム1の構成図。 実施の形態1に係る対応先決定装置10の構成図。 実施の形態1に係る統合データベース30の構成図。 実施の形態1に係る手配情報41の説明図。 実施の形態1に係る需要拠点情報42の説明図。 実施の形態1に係る生産拠点情報43の説明図。 実施の形態1に係る生産拠点情報43の説明図。 実施の形態1に係る組合情報44の説明図。 実施の形態1に係る換算表の説明図。 実施の形態1に係るコストの説明図。 実施の形態1に係る重み付け基準値の説明図。 実施の形態1に係る手配情報41の登録処理のフローチャート。 実施の形態1に係る対応案の生成処理の概要を示すフローチャート。 実施の形態1に係る対応案の生成処理の詳細を示すフローチャート。 実施の形態1に係る検討条件の説明図。 実施の形態1に係る単独手配の検討処理(処理※2の1)のフローチャート。 実施の形態1に係る単独手配の検討処理(処理※2の2)のフローチャート。 実施の形態1に係る複数手配の検討処理(処理※3)のフローチャート。 実施の形態1に係る手配情報41を各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※4の1)のフローチャート。 実施の形態1に係る手配情報41を各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※4の2)のフローチャート。 実施の形態1に係る手配hを各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※5の1)のフローチャート。 実施の形態1に係る手配hを各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※5の2)のフローチャート。 実施の形態1に係る生産拠点jの対応方法の判定処理(処理※6の1)のフローチャート。 実施の形態1に係る生産拠点jの対応方法の判定処理(処理※6の2)のフローチャート。 実施の形態1に係る代表案を決定する処理(処理※7の1)のフローチャート。 実施の形態1に係る代表案を決定する処理(処理※7の2)のフローチャート。 実施の形態1に係る手配情報41を各需要拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※8)のフローチャート。 実施の形態1に係る手配情報41を各需要拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※9)のフローチャート。 実施の形態1に係る需要拠点tで対応した場合の判定と計算処理(処理※10)のフローチャート。 実施の形態1に係る換算表と重み付けで案を評価する処理(処理※11)のフローチャート。 実施の形態1に係る換算表と重み付け係数とで案を評価する処理(処理※12の1)のフローチャート。 実施の形態1に係る換算表と重み付け係数とで案を評価する処理(処理※12の2)のフローチャート。 実施の形態1に係る最良案の代替の困難性の計算処理(処理※13の1)のフローチャート。 実施の形態1に係る最良案の代替の困難性の計算処理(処理※13の2)のフローチャート。 実施の形態1に係る生産拠点別の判定処理(処理※15)のフローチャート。 実施の形態1に係る需要拠点別の判定処理(処理※16)のフローチャート。 代表案の決定の動作例における換算表を示す図。 代表案の決定の動作例におけるデータの格納領域を示す図。 代表案の決定の動作例における輸送方法が船舶の場合の実データを示す図。 代表案の決定の動作例における輸送方法が鉄道の場合の実データを示す図。 代表案の決定の動作例における輸送方法が航空の場合の実データを示す図。 代表案の決定の動作例における計算過程を示す図。 代表案の決定の動作例における計算過程を示す図。 代表案の決定の動作例における計算過程を示す図。 代表案の決定の動作例における計算過程を示す図。 代表案の決定の動作例における計算過程を示す図。 決定案の決定の動作例における各手配情報41の入着希望及び重み付けを示す図。 決定案の決定の動作例における手配a〜手配eの代表案を示す図。 決定案の決定の動作例におけるデータの格納領域を示す図。 決定案の決定の動作例における計算過程を示す図。 決定案の決定の動作例における計算過程を示す図。 決定案の決定の動作例における計算過程を示す図。 決定案の決定の動作例における計算過程を示す図。 決定案の決定の動作例における計算過程を示す図。 変形例2に係る対応先決定装置10の構成図。 実施の形態2に係る決定方法1における分割基準数情報を示す図。 実施の形態2に係る決定方法2における分割基準数情報を示す図。
実施の形態1.
***構成の説明***
図1を参照して、実施の形態1に係る対応先決定システム1の構成を説明する。
対応先決定システム1は、対応先決定装置10と、統合データベース30とを備える。対応先決定装置10と統合データベース30とは、通信路90を介して接続されている。
対応先決定システム1は、複数の需要拠点の端末と、複数の生産拠点の端末と通信路91を介して接続されている。また、対応先決定システム1は、全体管理者の端末と通信路92を介して接続されている。
図2を参照して、実施の形態1に係る対応先決定装置10の構成を説明する。
対応先決定装置10は、コンピュータである。
対応先決定装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信インタフェース14とのハードウェアを備える。プロセッサ11は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
対応先決定装置10は、機能構成要素として、手配取得部21と、条件取得部22と、対応案生成部23と、出力部24とを備える。対応案生成部23は、優先度取得部231と、係数取得部232と、手配分割部233と、評価値計算部234と、困難性計算部235と、対応先決定部236と、予測値計算部237とを備える。対応先決定装置10の各機能構成要素の機能はソフトウェアにより実現される。
ストレージ13には、対応先決定装置10の各機能構成要素の機能を実現するプログラムが記憶されている。このプログラムは、プロセッサ11によりメモリ12に読み込まれ、プロセッサ11によって実行される。これにより、対応先決定装置10の各機能構成要素の機能が実現される。
図2では、プロセッサ11は、1つだけ示されていた。しかし、プロセッサ11は、複数であってもよく、複数のプロセッサ11が、各機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
図3を参照して、実施の形態1に係る統合データベース30の構成を説明する。
統合データベース30は、データベースサーバといったコンピュータである。
統合データベース30は、プロセッサ31と、メモリ32と、ストレージ33と、通信インタフェース34とのハードウェアを備える。プロセッサ31は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
ストレージ33は、手配情報41と、需要拠点情報42と、生産拠点情報43と、組合情報44と、評価関連情報45とを記憶する。
プロセッサ11,31は、プロセッシングを行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ11,31は、具体例としては、CPU(Central
Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
メモリ12,32は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ12,32は、具体例としては、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
ストレージ13,33は、データを保管する記憶装置である。ストレージ13,33は、具体例としては、HDD(Hard Disk Drive)である。また、ストレージ13,33は、SD(登録商標,Secure Digital)メモリカード、CF(CompactFlash,登録商標)、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)といった可搬記録媒体であってもよい。
通信インタフェース14,34は、外部の装置と通信するためのインタフェースである。通信インタフェース14,34は、具体例としては、Ethernet(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標,High−Definition Multimedia Interface)のポートである。
***動作の説明***
図4から図36を参照して、実施の形態1に係る対応先決定システム1の動作を説明する。
実施の形態1に係る対応先決定システム1の動作は、実施の形態1に係る対応先決定方法に相当する。また、実施の形態1に係る対応先決定システム1の動作は、実施の形態1に係る対応先決定プログラムの処理に相当する。
実施の形態1に係る対応先決定システム1の動作は、手配情報41の登録処理と、対応案の生成処理とを含む。
**統合データベース30の情報**
対応先決定システム1の動作の前提として、統合データベース30に記憶される情報について説明する。
<手配情報41>
手配情報41は、需要拠点から全体管理者へ製品の手配を依頼する情報である。図4に示すように、手配情報41は、拠点名と、手配番号と、型番と、数量と、入着希望と、特記事項と、承認状態とを含む。
需要拠点の担当者は、必要に応じて需要拠点の端末を操作することにより対応先決定システム1へ手配情報41を入力する。全体管理者は、手配情報41の内容の妥当性を判断し、妥当と判断したならば承認したことを需要拠点へ通知し、承認済みの手配情報41が統合データベース30に登録される。全体管理者は、妥当でないとしたならば否認したことを需要拠点に通知する。否認の際は、否認理由を通知内に加えてもよい。
<需要拠点情報42>
需要拠点情報42は、需要拠点の在庫量が現在適切な範囲であるか、今後も適切な範囲で推移しそうかを検討するために必要な情報である。図5に示すように、需要拠点情報42は、拠点名と、在庫と、出入予定と、状態とを含む。在庫は、適正在庫と、現在庫と、輸送中在庫と、保管コストとを含む。出入予定は、出荷予定と、入着予定とを含む。
製品にラインナップがある場合は拠点名、保管コスト以外の情報はラインナップ毎に管理される。ラインナップとは、色と電源規格と言語とオプション機能の有無と内蔵記憶装置の容量差といった項目による種別である。適正在庫に関してはランナップ毎ではなく、全ラインナップの総和として管理してもよい。ラインナップによって保管条件が異なる場合は、保管コストもラインナップ毎に管理される。
<生産拠点情報43>
生産拠点情報43は、追加生産をどの生産拠点で、どの程度行うことが最適かを検討するために必要な情報である。図6及び図7に示すように、生産拠点情報43は、拠点名と、生産能力と、在庫とを含む。生産能力は、負荷率と、生産性と、生産コストと、生産可能数と、リードタイムとを含む。在庫は、製品在庫数と、適正在庫と、超過在庫と、仕掛在庫とを含む。
生産拠点情報43は、生産拠点に対して生産量が分配された場合には、値を変化させた上で検討することが必要になる情報については、予測値有となっている。具体的には、生産拠点情報43は、負荷率と、生産可能数と、在庫とについては、予測値有となっている。生産拠点情報43は、負荷率と生産可能数との現在値を含んでいるが、後述する処理において負荷率と生産可能数と在庫との予測値が計算される。
<組合情報44>
組合情報44は、輸送コスト及び輸送期間を含めて最適な対応先を検討するために必要な情報である。図8に示すように、組合情報44は、拠点間毎に、期間とコストと制約条件といった設定値を含む。需要拠点間の在庫移動を行う場合は、組合情報44は、需要拠点間の組み合わせで定義される情報を含む。
図8では、輸送先の需要拠点を大分類とし、輸送元の生産拠点又は需要拠点を中分類とした構成としている。しかし、逆に輸送元の生産拠点又は需要拠点を大分類として、輸送先の需要拠点を中分類とした構成としてもよい。拠点間の制約で在庫のやり取りができない場合は、情報を設定しなくてもよいし、組合情報44には登録はされているが制約条件により選択できないようにしてもよい。
<評価関連情報45>
評価関連情報45は、対応先の検討に共通して使用する情報であり、生産案及び在庫移動案の比較に必要な情報と、生産に必要な部品情報と等である。複数の評価項目を考慮して最適化を図る方法として、ここでは重み付け評価を行う。ここでは、評価関連情報45は、換算表と、重み付け基準値と、評価値が同じ場合の判定基準と、手配分割基準と、必要部品情報とを含む。これらは必須情報ではなく、必要に応じて取捨選択される。
(換算表)
図9に示すように、換算表は、換算値を記憶した表データである。ここでは、各評価項目の差をそのまま比較するのではなく、最良値からの差を基準とした階段状の換算値を用いて評価が行われる。例えば、リードタイムxについて、0≦x<〇の場合には、換算値1に換算され、〇≦x<△の場合には、換算値2に換算される。これにより、優先する評価項目で有意差がない僅差の最良案を選択した結果、他の評価項目での評価が著しく悪い案を採用してしまう可能性が回避される。
換算表の代わりに指数関数のような入力の差が大きくなるほど結果の差が強調されるような換算式を持ってもよい。換算表は、優先する評価項目から順に最良値を選択し、同一評価のものがあれば次の優先する評価項目で最良値を選択することを繰り返すといった、重み付け評価以外の評価方式の場合でも、他の評価項目での評価が著しく悪い案を採用してしまう可能性が回避されるという観点において有効である。
図9では、在庫の生産にかかったコストと、追加生産に必要なコストと、輸送コストと、在庫保管コストといった全コストを一まとめとし、単にコストとしている。しかし、コストを複数のコストに分けて評価してもよい。例えば、発生済みコストと追加発生するコストとに分ける、又は、一時的に発生するコストと保管コストのように継続的に発生するコストとに分けるといったことが考えられる。
また、コストに関しては、需要拠点間の在庫移動を含めて対応先を検討する場合、生産拠点から需要拠点へ輸送する場合と比べ、定義が大きく異なる可能性があるため、システム導入先の着目の仕方に合わせた整合性の取り方が重要である。例えば、図10に示すように、これから発生するコストと、トータルでかかるコストと、継続発生中のコストとについて、生産拠点から需要拠点へ輸送する場合と、需要拠点間で輸送する場合とに分けて定義してもよい。
リードタイムは、希望納期を満たせればそれ以上の前倒しは意味がない場合、最良値からの差ではなく、希望納期からの差を基準とした評価としてもよい。
負荷率は、検討手配の生産対応期間中一定とは限らないため、期間中の最大値又は平均値を評価対象とする。負荷率に関しては、100%以下同士の差を考慮しなくてよい場合、及び、100%を超過するか否かにより換算値を大きく変化させたい場合は、最良値からの差ではなく、100%からの差を基準とした評価としてもよい。
生産拠点での生産と需要拠点間の移動とについては、評価対象となる計算項目自体が異なる場合と、項目の中身が異なる場合とも考えられる。そのため、別々の換算表を用いてもよいし、共通の換算表からそれぞれ一部のみを使用してもよい。
(重み付け基準値)
重み付け基準値は、対応先の各評価項目を重み付け手法にて評価する際、検討時に優先する評価項目として任意の重み付け係数を設定した評価項目以外にもデフォルト値として重み付けを行う場合に必要な情報である。図11に示すように、重み付け基準値は、評価項目毎に、デフォルト値として重み付けされる基準値が設定される。
重み付け基準値は、評価に重み付け手法を用いない場合と、重み付け係数の設定されていない評価項目に対してデフォルト値としての重み付けを行わない場合とには、不要である。
重み付け基準値と検討の際に設定する優先する評価項目とは、考え方により様々な関係を取り得る。ここでは、手配情報毎に必要に応じて任意の重み付け係数を設定できることと、デフォルト値として設定される基準値が存在することがポイントであり、行う処理自体はシステムの形態を制約するものではない。
重み付け基準値と優先する評価項目とは、以下のような関係とすることが考えられる。
(1)検討時に設定した優先する評価項目の重み付け係数を、デフォルト値として設定された基準値に一定値を加算して計算する。
(2)検討時に設定された優先する評価項目を重み付け基準値の最高値に変更し、元の重み付け基準値で優先する評価項目以上に設定されていた評価項目の値を1段階下げる。例えば、重み付け基準値が「評価項目a=1、評価項目b=2、評価項目c=4、評価項目d=6」の場合、評価項目bを優先する評価項目として選択すると「評価項目a=1、評価項目b=6、評価項目c=2、評価項目d=4」となる。
(3)検討時に優先する評価項目が設定された場合、重み付け基準値は無視する。例えば、優先する評価項目以外の評価項目の重み付け係数は全て1とする。
(4)検討時に優先する評価項目に設定された値を、重み付けの加算値として設定する。
なお、重み付け係数の総和が異なる手配情報同士は、そのままでは公平な比較ができない。手配情報毎の優先する評価項目に任意の重み付け係数の設定を行った結果、手配情報間の重み付け係数の総和が異なってしまう場合は、重み付け係数の総和が等しくなるように係数の正規化を行う。
(評価値が同じ場合の判定基準)
評価値が同じ場合の判定基準は、対応案毎に計算された評価値が同じ場合に、どの対応案を採用するか判定できず、対応案が作成できないことを避けるための情報である。同一の評価値の対応案を全て出力する場合と、統合データベース30には判定基準を持たず対応先決定装置10の処理における分岐条件として判定基準を持つ場合等には、評価値が同じ場合の判定基準を評価関連情報45に含める必要はない。評価値が同じ場合の判定基準を実装することが重要であり、情報の持ち方及び処理の仕方はシステムの形態を制約するものではない。
評価値が同じ場合の判定基準は、以下のような基準とすることが考えられる。
(1)優先する評価項目に指定した評価項目の評価がよいものを採用する。
(2)重み付け係数が大きい評価項目の評価がよいものを採用する。
(3)どの評価項目の評価がよいものを採用するか、評価項目の優先度を重み付け係数とは別に設定しておく。
(4)重み付け係数による重み付けをせずに評価して、よいものを採用する。
(手配分割基準)
手配分割基準は、1つの手配で大量の注文がなされ、その手配を1つの生産拠点で対応するよりも複数の拠点に割り振って対応した方がよいといった場合に、手配を分割して処理するために必要な情報である。
分割の基準は、1つである必要はなく、状況に応じて使い分けるため複数設定されてもよい。例えば、各生産拠点の負荷率の平均に応じて階段状に変化することで、各生産拠点の負荷が平均して高い場合は、分割の基準を細かな単位として、各生産拠点にある程度均等に割り振れるようにし、逆に各生産拠点の負荷が平均して低い場合は、分割の基準を大きな単位として、ある程度まとめて処理できるようにしてもよい。
需要拠点間の在庫移動を含めて検討し、かつ、需要拠点間の在庫移動を優先して検討する場合、移動可能な在庫量が手配数量に対して不足することにより、どの需要拠点も手配不可といったことにならないように、在庫移動可能数量で手配を分割していってもよい。
(必要部品情報)
必要部品情報は、生産に必要な部品の情報である。製品のラインナップを持つ場合は、必要部品情報はラインナップ毎に設定される。必要部品情報は、生産拠点の部品在庫から生産可能数を計算する場合に、生産可能数を決める要因となった部品を特定し、生産可能数以上の生産をする際に、生産期間のどの部品リードタイムを加算するかの判定等に使用される。必要部品情報は、どの部品を生産工程のうち、どのタイミングでどれだけ使うかといった情報まで含めて持っていてもよい。部品の使用タイミングの情報を持つことで生産可能数以上の生産をする際に、生産期間に不足部品の部品リードタイムをそのまま加算するのではなく、部品発注と並行して進められる工程まで生産を進める想定での生産期間計算が可能となる。
**手配情報41の登録処理**
図12を参照して、実施の形態1に係る手配情報41の登録処理を説明する。
手配情報41の登録処理は、製品の手配を依頼する手配情報41を登録する処理である。複数の需要拠点のうちのいずれかの需要拠点の端末で手配情報41が入力されると、処理が開始される。
ステップS101では、手配取得部21は、需要拠点で入力された手配情報41を、通信路90及び通信インタフェース14を介して取得する。
ステップS102では、ステップS101で取得された手配情報41が妥当であるか否かが全体管理者によって判定され、判定結果が入力される。手配取得部21は、入力された判定結果を取得する。手配取得部21は、手配情報41が妥当であるとの判定結果を取得した場合には、処理をステップS103に進める。一方、手配取得部21は、手配情報41が妥当でないとの判定結果を取得した場合には、処理をステップS105に進める。
ステップS103では、手配取得部21は、ステップS101で取得された手配情報41を統合データベース30に登録する。ステップS104では、手配取得部21は、手配情報41が承認されたことを需要拠点に通知する。
ステップS105では、手配取得部21は、手配情報41が否認されたことを需要拠点に通知する。ステップS106では、需要拠点の担当者により手配情報41を再申請するか否かが検討され、検討結果が入力される。手配取得部21は、入力された検討結果を取得する。手配取得部21は、再申請するとの検討結果を取得した場合には、処理をステップS107に進める。一方、手配取得部21は、再申請しないとの検討結果を取得した場合には、処理をステップS108に進める。
ステップS107では、需要拠点の担当者によって修正された手配情報41が入力される。そして、処理がステップS101に戻される。
一方、ステップS108では、手配取得部21は、ステップS101で取得された手配情報41を削除する。
**対応案の生成処理**
図13から図36を参照して、実施の形態1に係る対応案の生成処理を説明する。
対応案の生成処理は、手配情報に対応する対応先及び対応方法を示す対応案を生成する処理である。対応方法は、製品在庫で対応する数量と、仕掛在庫で対応する数量と、新たに生産する数量と、製品の輸送方法と等を示す。また、対応方法は、製品を新たに生産する場合には、製品の生産期間と、生産負荷の配分と等を示す。
対応案の生成処理は、手配情報41が登録される度に実行されてもよいし、複数の手配情報41が登録されてから複数の手配情報41をまとめて対象として実行されてもよい。複数の手配情報41をまとめて対象として実行する場合は、一定期間毎、又は、一定数量以上の手配情報41が溜まった段階で対応案の生成処理が実行される。
ここでは、複数の手配情報41をまとめて対象として対応案の生成処理を実行する場合を説明する。手配情報41毎に対応案の生成処理を実行する場合には、以下の説明における複数の手配情報41を処理することによる繰り返し処理及び全体最適化を図る処理等を省略することで実現可能である。
<対応案の生成処理の概要>
図13を参照して、対応案の生成処理の概要を説明する。
(ステップA)
条件取得部22は、検討条件を取得する。
(ステップB)
対応案生成部23は、優先度の高い順に手配情報41を処理対象とする。
なお、対応案生成部23は、優先度が高い手配情報41について、後述するステップCで決定された決定案が実施されることによる各生産拠点及び各需要拠点の状態の変化を反映した上で、処理を行う。
(ステップC)
処理対象となった優先度が同一の手配情報41が存在するか否かによって、(ステップC−1)又は(ステップC−2)に手順が分かれる。
(ステップC−1)
対応案生成部23は、優先度が同一の手配情報41がない場合、手配情報41を各生産拠点及び各需要拠点で対応した場合に取り得る案を特定し、最良案を代表案として採用する。さらに、対応案生成部23は、全拠点の代表案が比較されて最良のものを決定案として決定する。
(ステップC−2)
対応案生成部23は、優先度が同一の手配情報41がある場合、各手配情報41を各生産拠点及び各需要拠点で対応した場合に取り得る案を特定し、最良案を代表案として決定する。対応案生成部23は、手配情報41毎に代表案を比較し、最良の代表案からの代替の困難性を計算する。つまり、代替の困難性は、最良の代表案を選ばなかった場合、どの程度悪い案となるかを示す。対応案生成部23は、最も代替し難い手配情報41から順に決定案を決定する。対応案生成部23は、決定案が実施されることによる各生産拠点及び各需要拠点の状態の変化を反映した上で、優先度が同一の手配情報41が無くなるまで処理を繰り返す。
これにより、単純に最良値の案から確定して行くと僅差の代替案のある手配情報41と、僅差の代替案のない手配情報41とのうち、僅差の代替案のある手配情報41を先に確定してしまうことにより、僅差の代替案のない手配情報41が大幅に評価の低い代替案となることを回避し、全体最適化が実現される。
(ステップD)
出力部24は、全ての手配情報41について決定案が決定されると、全ての手配情報41についての決定案と、生産拠点及び需要拠点の予測値とを出力する。納期遅延及び負荷率超過といった特記事項がある場合は、出力部24は、予測値と合わせて特記事項を出力してもよい。
上記(ステップC−1)及び(ステップC−2)において案の評価を行う際、生産拠点で生産して対応する案と、需要拠点にある在庫を移動する案との比較が行われる。この比較を行う場合、評価項目の構成要素と、評価項目自体とが異なってくるため、整合性の確保が必要となる。整合性の取り方の例としては以下のようなものがある。
(1)「生産拠点で生産して対応する案」と「需要拠点にある在庫を移動する案」とのどちらを優先して検討するかを決めておく。優先して検討した方で手配情報41の納期及び数量といった条件を満たせない場合、又は、負荷率の超過対応が必要となる場合等にもう一方を検討する。この場合には、同一の基準で重み付け評価による比較はされない。
(2)「生産拠点で生産して対応する案」と「需要拠点にある在庫を移動する案」とで異なる重み付け評価の計算式を用いる。重み付け係数を調整することにより、同一基準で評価可能とする。
(3)「生産拠点で生産して対応する案」と「需要拠点にある在庫を移動する案」とで同じ重み付け評価の計算式を用いる。「生産拠点で生産して対応する案」と「需要拠点にある在庫を移動する案」それぞれに含まれない項目の評価値を0とすることにより、調整はせず、そのまま同一基準で評価する。
(ステップC−2)の代替の困難性は、各手配情報41の代表案のバラつきや分布傾向を判断することで評価される。
<対応案の生成処理の詳細>
(全体的な処理)
図14を参照して、対応案の生成処理の詳細を説明する。
ステップS202の処理が、図13におけるステップAの処理に相当する。また、ステップS203からステップS210との処理が図13におけるステップBの処理に相当する。また、ステップS207からステップS209の処理が図13におけるステップCに相当する。また、ステップS208の処理が図13におけるステップC−1の処理に相当し、ステップS209の処理が図13におけるステップC−2の処理に相当する。また、ステップS211の処理が図13におけるステップDの処理に相当する。
ステップS201では、手配取得部21は、処理対象とする承認済の手配情報41を抽出する。ここでは、複数の手配情報41が抽出されたとする。手配取得部21は、抽出した複数の手配情報41をメモリ12に書き込む。
ステップS202では、条件取得部22は、図15に示すように、優先する評価項目と、手配情報41の優先度と、超過可能条件と、需要拠点間の在庫移動と、在庫移動基準と、在庫移動限度と、最低在庫移動数と、輸送手段の制限との検討条件についての情報を取得する。具体的には、条件取得部22は、全体管理者によって入力された検討条件についての情報を受け付ける。条件取得部22は、検討条件についての情報をメモリ12に設定する。検討条件についての情報は、手配情報41毎に設定可能である。
ステップS203では、予測値計算部237は、予測値の初期値として現在値を設定する。具体的には、対応案生成部23は、各生産拠点について、負荷率と生産可能数と在庫との予測値の初期値として、生産拠点情報43における負荷率と生産可能数との現在値を設定する。また、対応案生成部23は、各需要拠点について、在庫(現在庫)の予測値の初期値として、需要拠点情報42における在庫(現在庫)の現在値を設定する。
ステップS204では、優先度取得部231は、ステップS202で取得された検討条件の情報のうち、複数の手配情報41それぞれに割り当てる優先度を取得する。優先度取得部231は、各手配情報41に対して、優先度の高いものから順に優先順位を割り当てる。ここでは、優先度取得部231は、最も優先度の高い1つ以上の手配情報41に優先順位1を割り当て、次に優先度の高い1つ以上の手配情報41に優先順位2を割り当て、・・・と繰り返す。そして、優先度取得部231は、最も低い優先順位を変数aに設定する。
ステップS205では、優先度取得部231は、変数bに0を設定する。ステップS206では、優先度取得部231は、変数bに1を加算する。ステップS207では、優先度取得部231は、優先順位bの手配情報41が1つであるか否かを判定する。優先度取得部231は、優先順位bの手配情報41が1つである場合には、処理をステップS208に進める。一方、優先度取得部231は、優先順位bの手配情報41が1つでない場合には、処理をステップS209に進める。
ステップS208では、単独手配の検討処理(処理※2)が実行される。一方、ステップS209では、複数手配の検討処理(処理※3)が実行される。
ステップS210では、優先度取得部231は、変数a=変数bであるか否かを判定する。優先度取得部231は、変数a=変数bである場合には、処理をステップS211に進める。一方、優先度取得部231は、変数a=変数bでない場合には、処理をステップS206に戻す。
ステップS211では、出力部24は、対応案と合わせて、生産拠点及び需要拠点の予測値を出力する。この際、出力部24は、納期遅延及び負荷率超過といった特記事項がある場合は、予測値と合わせて特記事項を出力する。
(単独手配の検討処理(処理※2))
ここでは、単独手配の検討処理として、「生産拠点で生産して対応する案」と「需要拠点にある在庫を移動する案」との検討結果を同一基準で評価する場合の処理と、「生産拠点で生産して対応する案」よりも「需要拠点にある在庫を移動する案」を優先する場合の処理とを説明する。
図16を参照して、「生産拠点で生産して対応する案」と「需要拠点にある在庫を移動する案」との検討結果を同一基準で評価する場合における単独手配の検討処理(処理※2の1)を説明する。
ここでは、評価関連情報45に含まれる手配分割基準が2つ設定されているとして説明する。具体的には、生産拠点の負荷率の平均が高負荷の場合の手配分割基準をAとし、生産拠点の負荷率の平均が高負荷の場合の手配分割基準をBとする。
ステップS301では、係数取得部232は、優先する評価項目が設定されているか否かを判定する。係数取得部232は、優先する評価項目が設定されている場合には、処理をステップS302に進める。一方、係数取得部232は、係数取得部232は、優先する評価項目が設定されていない場合には、処理をステップS303に進める。
ステップS302では、係数取得部232は、重み付け係数に、優先する評価項目を反映する。具体的には、重み付け基準値の説明で示した通り、係数取得部232は、検討時に設定した優先する評価項目の重み付け係数を、デフォルト値として設定された基準値に一定値を加算して計算するといった処理を行う。その上で、係数取得部232は、各評価項目に重み付け係数を設定する。一方、ステップS303では、係数取得部232は、重み付け基準値により各評価項目に重み付け係数を設定する。
ステップS304では、手配分割部233は、全ての生産拠点における負荷率の予測値の平均値を計算する。ここでは、手配情報41は、入着希望として具体的な納期が示されているものとし、手配分割部233は、全ての生産拠点における納期までの負荷率の予測値の平均値を計算する。
ステップS305では、手配分割部233は、ステップS304で計算された負荷率の予測値の平均値が閾値以上であるか否かを判定する。手配分割部233は、負荷率の予測値の平均値が閾値以上である場合には、生産拠点が高負荷であるとして処理をステップS306に進める。一方、手配分割部233は、負荷率の予測値の平均値が閾値未満である場合には、生産拠点が低負荷であるとして処理をステップS307に進める。
ステップS306では、手配分割部233は、手配分割基準にAを設定する。一方、ステップS307では、手配分割部233は、手配分割基準にBを設定する。
ステップS308では、手配分割部233は、手配情報41の手配数量が手配分割基準より多いか否かを判定する。手配分割部233は、手配数量が手配分割基準以下の場合には、処理をステップS309に進める。一方、手配分割部233は、手配数量が手配分割基準より多い場合には、処理をステップS316に進める。
ステップS309では、手配情報41を各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※4)が実行される。つまり、生産拠点で生産して対応する案と、その案の評価値とが特定される。ステップS310では、手配情報41を各需要拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※8)が実行される。つまり、需要拠点にある在庫を移動する案と、その案の評価値とが特定される。
ステップS311では、換算表と重み付け係数とで案を評価する処理(処理※11)が実行される。
ステップS312では、対応先決定部236は、ステップS311で特定された評価値が最も高い最良値を有する代表案が1つであるか否かを判定する。対応先決定部236は、最良値を有する代表案が1つである場合には、処理をステップS313に進める。一方、対応先決定部236は、最良値を有する代表案が2つ以上である場合には、処理をステップS314に進める。
ステップS313では、対応先決定部236は、最良値を有する代表案を決定案として決定する。一方、ステップS314では、対応先決定部236は、評価関連情報45に含まれる評価値が同じ場合の判定基準に従い、最良値を有する2つ以上の代表案から決定案を決定する。
ステップS315では、予測値計算部237は、ステップS313又はステップS314で決定された決定案を適用した場合における変化を予測値に反映する。具体的には、予測値計算部237は、ステップS313又はステップS314で決定された決定案を適用した場合における生産拠点の負荷率と生産可能数と在庫と、需要拠点の在庫とを計算する。つまり、手配情報41の対応先としてある生産拠点が割り当てられると、その生産拠点の負荷率が上がり、生産可能数が減少し、在庫が減少するといったことが考えられる。また、手配情報41の対応先としてある需要拠点が割り当てられると、その需要拠点の在庫が減少する。といったことが考えられる。したがって、予測値計算部237は、手配情報41の対応先として割り当てられた生産拠点の負荷率と生産可能数と在庫とを計算する。また、予測値計算部237は、手配情報41の対応先として割り当てられた需要拠点の在庫を計算する。そして、予測値計算部237は、手配情報41の対応先として割り当てられた生産拠点の負荷率と生産可能数と在庫との予測値に、計算された負荷率と生産可能数と在庫を設定する。また、予測値計算部237は、手配情報41の対応先として割り当てられた需要拠点の在庫の予測値に、計算された在庫を設定する。
ステップS316では、手配分割部233は、手配情報41を手配分割基準により複数の分割手配に分割する。具体的には、手配分割部233は、手配情報41の手配数量を手配分割基準が示す数量で除した数の分割手配に、手配情報41を分割する。この際、手配分割部233は、各分割手配に手配数量が均等に分配されるように、手配情報41を分割する。
ステップS317では、手配分割部233は、ステップS316で分割して生成された分割手配の数を変数cに設定する。ステップS318では、手配分割部233は、変数dに0を設定する。ステップS319では、手配分割部233は、変数dに1を加算する。
ステップS320では、d番目の分割手配である分割手配dを各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※4)が実行される。つまり、生産拠点で生産して対応する案と、その案の評価値とが特定される。ステップS321では、分割手配dを各需要拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※8)が実行される。つまり、需要拠点にある在庫を移動する案と、その案の評価値とが特定される。
ステップS322では、分割手配dについて、換算表と重み付け係数とで案を評価する処理(処理※11)が実行される。
ステップS323からステップS326の処理は、ステップS312からステップS315の処理と同様である。
ステップS327では、手配分割部233は、変数d=変数cであるか否かを判定する。手配分割部233は、変数d=変数cである場合には、処理を終了する。一方、手配分割部233は、変数d=変数cでない場合には、処理をステップS319に戻す。
図17を参照して、「生産拠点で生産して対応する案」よりも「需要拠点にある在庫を移動する案」を優先する場合における単独手配の検討処理(処理※2の2)を説明する。
ここでは、評価関連情報45に含まれる手配分割基準が2つ設定されているとして説明する。具体的には、生産拠点の負荷率の平均が高負荷の場合の手配分割基準をAとし、生産拠点の負荷率の平均が高負荷の場合の手配分割基準をBとする。
ステップS401からステップS403の処理は、図16のステップS301からステップS303の処理と同じである。
ステップS404では、手配情報41を各需要拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※9)が実行される。つまり、需要拠点にある在庫を移動する案と、その案の評価値とが特定される。
ステップS405では、対応先決定部236は、ステップS404を実行した結果、残りの数量が0であるか否かを判定する。つまり、対応先決定部236は、手配情報41の手配数量の全ての対応先が決定されたか否かを判定する。対応先決定部236は、残りの数量が0である場合には、処理を終了する。一方、対応先決定部236は、残りの数量が0でない場合には、処理をステップS406に進める。
ステップS406からステップS411の処理は、図16のステップS304からステップS309の処理と同じである。また、ステップS412からステップS421の処理は、図16のステップS311からステップS320の処理と同じである。また、ステップS422からステップS427の処理は、図16のステップS322からステップS327の処理と同じである。
(複数手配の検討処理(処理※3))
ここでは、「生産拠点で生産して対応する案」と「需要拠点にある在庫を移動する案」との検討結果を同一基準で評価する場合を説明する。なお、「生産拠点で生産して対応する案」よりも「需要拠点にある在庫を移動する案」を優先する場合については、図17のように「需要拠点にある在庫を移動する案」を先に検討し、手配数量の全ての対応先が決定されなかった場合に、「生産拠点で生産して対応する案」を検討することにより、実現可能である。
図18を参照して、複数手配の検討処理(処理※3)を説明する。
ここでは、評価関連情報45に含まれる手配分割基準が2つ設定されているとして説明する。具体的には、生産拠点の負荷率の平均が高負荷の場合の手配分割基準をAとし、生産拠点の負荷率の平均が高負荷の場合の手配分割基準をBとする。また、優先度の高い評価項目が設定された場合には、優先度の高い評価項目の重み付け係数は、その評価項目に設定された数値が重み付け基準値に加算されて計算されるものとする。
ステップS501では、係数取得部232は、処理対象の優先度の手配情報41の数である手配数をカウントして、変数eに設定する。
ステップS502では、係数取得部232は、優先する評価項目が設定されているか否かを判定する。係数取得部232は、優先する評価項目が設定されている場合には、処理をステップS504に進める。一方、係数取得部232は、係数取得部232は、優先する評価項目が設定されていない場合には、処理をステップS503に進める。
ステップS503では、係数取得部232は、重み付け基準値により各評価項目に重み付け係数を設定する。
一方、ステップS504では、係数取得部232は、手配情報41毎に優先する評価項目が設定されているか否かを判定する。係数取得部232は、手配情報41毎に優先する評価項目が設定されている場合には、処理をステップS505に進める。一方、全ての手配情報41に同一の優先する評価項目が設定されている場合には、処理をステップS507に進める。
ステップS505では、係数取得部232は、各手配情報41について、重み付け係数に、優先する評価項目を反映する。具体的には、重み付け基準値の説明で示した通り、係数取得部232は、各手配情報41について、検討時に設定した優先する評価項目の重み付け係数を、デフォルト値として設定された基準値に一定値を加算して計算するといった処理を行う。その上で、係数取得部232は、各手配情報41について、各評価項目に重み付け係数を設定する。ステップS506では、係数取得部232は、各手配情報41について、複数の評価項目に対する重み付け係数の総和が等しくなるように、各手配情報41についての重み付け係数を正規化する。
一方、ステップS507では、係数取得部232は、全ての手配情報41について、一括して、重み付け係数に、優先する評価項目を反映する。具体的な方法は、ステップS505と同じである。
ステップS508からステップS511の処理は、図16のステップS304からステップS307の処理と同じである。
ステップS512では、手配分割部233は、処理対象の手配情報41に、手配数量が手配分割基準より多い手配情報41があるか否かを判定する。手配分割部233は、手配数量が手配分割基準より多い手配情報41がある場合には、処理をステップS513に進める。一方、手配分割部233は、手配数量が手配分割基準より多い手配情報41がない場合には、処理をステップS517に進める。
ステップS513では、手配分割部233は、手配数量が手配分割基準より多い手配情報41を対象として、対象の手配情報41を手配分割基準により複数の分割手配に分割する。具体的な方法は、図16のステップS316と同じである。
ステップS514では、手配分割部233は、手配数量が手配分割基準より多い手配情報41の数を変数fに設定する。ステップS515では、手配分割部233は、ステップS513で分割して生成された分割手配の数を変数gに設定する。ステップS516では、手配分割部233は、変数eから変数fを減算して変数gを加算した値で変数eを更新する。つまり、ステップS514からステップS516では、手配分割部233は、手配情報41を分割したことによる処理対象とする手配情報41と分割手配との合計数を変数eに設定する。
ステップS517では、手配分割部233は、変数hに0を設定する。ステップS518では、手配分割部233は、変数hに1を加算する。
ステップS519では、h番目の手配情報41又は分割手配である手配hを各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※5)が実行される。つまり、生産拠点で生産して対応する案と、その案の評価値とが特定される。ステップS520では、手配hを各需要拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※8)が実行される。つまり、需要拠点にある在庫を移動する案と、その案の評価値とが特定される。
ステップS521では、手配分割部233は、変数h=変数eであるか否かを判定する。手配分割部233は、変数h=変数eである場合には、処理をステップS522に進める。一方、手配分割部233は、変数h=変数eでない場合には、処理をステップS518に戻す。
ステップS522では、換算表と重み付け係数とで案を評価し決定案を決定する処理(処理※12)が実行される。すると、最も対応案の代替が難しい手配情報41又は分割手配についての決定案が決定される。
ステップS523では、予測値計算部237は、予測値計算部237は、ステップS522で決定された決定案を適用した場合における変化を予測値に反映する。具体的な方法は、図16のステップS315と同じである。
ステップS524では、手配分割部233は、変数eから1を減算する。
ステップS525では、手配分割部233は、変数h=1であるか否かを判定する。手配分割部233は、変数h=1である場合には、処理を終了する。一方、手配分割部233は、変数h≠1である場合には、処理をステップS508に戻す。つまり、変数h≠1である場合には、次に対応案の代替が難しい手配情報41又は分割手配についての決定案が決定される。
(手配情報41を各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※4))
ここでは、手配情報41を各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理として、負荷を基準として生産期間を計算する場合の処理と、生産期間を基準として負荷を計算する場合の処理とを説明する。
図19を参照して、負荷を基準として生産期間を計算する場合における、手配情報41を各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※4の1)を説明する。
負荷を基準として生産期間を計算するとは、負荷率100%、又は、負荷率最大まで負荷を積み上げて生産期間を短くするという考え方である。負荷率は、規定の就業時間に対する作業時間の割合である。図6に示すように、生産拠点によっては、負荷率は100%を超えて負荷率最大まで高くすることが許容されている場合がある。つまり、生産拠点によっては、負荷率最大によって特定される時間だけ残業を行うことが許容されている場合がある。逆に、生産拠点によっては、負荷率は100%未満までしか高くできない場合もある。
ステップS601では、対応先決定部236は、生産拠点の数を変数iに設定する。ステップS602では、対応先決定部236は、変数jに0を設定する。ステップS603では、対応先決定部236は、変数jに1を加算する。
ステップS604では、j番目の生産拠点である生産拠点jの対応方法の判定処理(処理※6の1)が実行される。ステップS605では、代表案を決定する処理(処理※7の1)が実行される。
ステップS606では、対応先決定部236は、変数j=変数iであるか否かを判定する。対応先決定部236は、変数j=変数iである場合には、処理を終了する。一方、対応先決定部236は、変数j=変数iでない場合には、処理をステップS603に戻す。
図20を参照して、生産期間を基準として負荷を計算する場合における、手配情報41を各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※4の2)を説明する。
生産期間を基準として負荷を計算するとは、許容される生産期間を使い切るように負荷を配分することにより、負荷が高くなることを抑制するという考え方である。図4に示すように、手配情報41は製品の納期を示す入着希望が含まれている。許容される生産期間は、入着希望と製品の輸送期間とから特定される生産期間の上限である。つまり、許容される生産期間は、入着希望の日から輸送期間だけ前の日までの期間である。製品の輸送期間は、組合情報44に定められている。
ステップS701では、対応先決定部236は、生産拠点の数を変数iに設定する。ステップS702では、対応先決定部236は、変数jに0を設定する。ステップS703では、対応先決定部236は、変数jに1を加算する。
ステップS704では、代表案を決定する処理(処理※7の2)が実行される。
ステップS705では、対応先決定部236は、変数j=変数iであるか否かを判定する。対応先決定部236は、変数j=変数iである場合には、処理を終了する。一方、対応先決定部236は、変数j=変数iでない場合には、処理をステップS703に戻す。
(手配hを各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※5))
ここでは、手配情報41を各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理として、負荷を基準として生産期間を計算する場合の処理と、生産期間を基準として負荷を計算する場合の処理とを説明する。
なお、処理※5は、処理※4を実行した場合に、同一の条件の分割手配について繰り返し処理してしまうことを避ける処理である。したがって、処理量が増加することを問題にしない場合には、処理※5に代えて処理※4を実行してもよい。
図21を参照して、負荷を基準として生産期間を計算する場合における、手配hを各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※5の1)を説明する。
ステップS801では、手配分割部233は、同一の条件の分割手配についての処理を実行済か否かを判定する。具体的には、手配分割部233は、同じ手配情報41が分割されて生成された分割手配について、処理※5を実行済か否かを判定する。手配分割部233は、実行済である場合には、処理を終了する。一方、手配分割部233は、実行済でない場合には、処理をステップS802に進める。
なお、手配分割部233は、実行済である場合には、手配hについては、後の処理において、実行済の処理で得られた情報を使用する。
ステップS802からステップS807の処理は、図19のステップS601からステップS606の処理と同じである。
図22を参照して、生産期間を基準として負荷を計算する場合における、手配hを各生産拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※5の2)を説明する。
ステップS901では、手配分割部233は、同一の条件の分割手配についての処理を実行済か否かを判定する。具体的な方法は、図21のステップS801と同じである。手配分割部233は、実行済である場合には、処理を終了する。一方、手配分割部233は、実行済でない場合には、処理をステップS902に進める。
なお、手配分割部233は、実行済である場合には、手配hについては、後の処理において、実行済の処理で得られた情報を使用する。
ステップS902からステップS906の処理は、図20のステップS701からステップS705の処理と同じである。
(生産拠点jの対応方法の判定処理(処理※6))
図23を参照して、生産拠点jの対応方法の判定処理(処理※6の1)を説明する。処理※6の1は、図19のステップS604と図21のステップS805とで実行される処理である。
生産拠点jの対応方法とは、生産拠点jにおいて、製品在庫を割り当てるか、仕掛在庫を割り当てるか、部品から製品を生産するかといった、手配数量の製品をどのように確保するかを示す。仕掛在庫とは、既に生産工程に組み込み済の仕掛品の在庫である。
ここでは、対象とする手配情報41又は分割手配を対象とする手配と呼ぶ。
ステップS1001では、対応先決定部236は、生産拠点情報43を参照して、生産拠点jの予約なしの製品在庫数が対象とする手配における手配数量以上であるか否かを判定する。予約なしとは、製品の出荷先が決まっていないという意味である。出荷先が決まっている在庫を割り当てることはできないため、ここでは予約なしの製品在庫を対象にしている。対応先決定部236は、製品在庫数が手配数量以上である場合には、処理をステップS1002に進める。一方、対応先決定部236は、製品在庫数が手配数量未満である場合には、処理をステップS1004に進める。
ステップS1002では、対応先決定部236は、生産拠点jの予約なしの製品在庫数から手配数量を減算した値で予約なしの製品在庫数を更新する。ステップS1003では、対応先決定部236は、製品在庫で対応可能であり、新たに製品を生産する必要がないので、生産期間に0を設定する。
ステップS1004では、対応先決定部236は、予約なしの製品在庫数がある分だけ、予約なしの製品在庫数で対応するので、予約なしの製品在庫数分だけ手配数量を減らす。つまり、対応先決定部236は、手配数量から予約なしの製品在庫数を減算した値で手配数量を更新する。ステップS1005では、対応先決定部236は、予約なしの製品在庫数を使い切るため、予約なしの製品在庫数に0を設定する。
ステップS1006では、対応先決定部236は、生産拠点情報43を参照して、生産拠点jの予約なしの仕掛在庫数が手配数量以上であるか否かを判定する。対応先決定部236は、仕掛在庫数が手配数量以上である場合には、処理をステップS1007に進める。一方、対応先決定部236は、仕掛在庫数が手配数量未満である場合には、処理をステップS1009に進める。
ステップS1007では、対応先決定部236は、生産拠点jの予約なしの仕掛在庫数から手配数量を減算した値で予約なしの仕掛在庫数を更新する。ステップS1008では、対応先決定部236は、仕掛在庫で対応可能であるため、生産期間に仕掛在庫の完成時期を設定する。
ステップS1009では、対応先決定部236は、予約なしの仕掛在庫数がある分だけ、予約なしの仕掛在庫数で対応するので、予約なしの仕掛在庫数分だけ手配数量を減らす。つまり、対応先決定部236は、手配数量から予約なしの仕掛在庫数を減算した値で手配数量を更新する。ステップS1010では、対応先決定部236は、予約なしの仕掛在庫数を使い切るため、予約なしの仕掛在庫数に0を設定する。
ステップS1011では、対応先決定部236は、手配数量を生産拠点情報43における生産性で除して、生産必要時間を計算する。
ステップS1012では、対応先決定部236は、生産拠点情報43を参照して、生産拠点jの生産可能数が手配数量以上であるか否かを判定する。図6に示す通り、生産可能数は、生産拠点の保有部品在庫で生産可能な個数である。対応先決定部236は、生産可能数が手配数量以上でない場合には、処理をステップS1013に進める。一方、対応先決定部236は、生産可能数が手配数量以上である場合には、処理をステップS1018に進める。
ステップS1013では、対応先決定部236は、生産可能数分だけ、生産して対応するので、生産可能数分だけ手配数量を減らす。つまり、対応先決定部236は、手配数量から生産可能数を減算した値で手配数量を更新する。ステップS1014では、対応先決定部236は、生産可能数を使い切るため、生産可能数に0を設定する。
ステップS1015では、対応先決定部236は、生産拠点情報43を参照して、生産拠点jの負荷率最大が100%以上であるか否かを判定する。対応先決定部236は、負荷率最大が100%以上である場合には、処理をステップS1016に進める。一方、負荷率最大が100%以上でない場合には、処理をステップS1017に進める。
ステップS1016では、対応先決定部236は、負荷率が100%以下で生産可能数分の生産必要時間を配分する。そして、対応先決定部236は、負荷率100%以下で、残りの手配数量分の生産必要時間をリードタイム経過後に、生産期間ができるだけ短くなるように配分する。残りの手配数量とは、ステップS1013で計算された値であり、生産可能数を超える分ということである。リードタイムは、生産拠点情報43が示す値であり、製品の生産に必要な部品が生産拠点に提供されるまでの時間である。対応先決定部236は、この結果により、生産期間を特定する。つまり、対応先決定部236は、製品の生産がいつ完了するかを特定する。
ステップS1017では、対応先決定部236は、負荷率最大以下で生産可能数分の生産必要時間を配分する。そして、対応先決定部236は、負荷率最大以下で、残りの手配数量分の生産必要時間をリードタイム経過後に、生産期間ができるだけ短くなるように配分する。対応先決定部236は、この結果により、生産期間を特定する。
ステップS1018では、対応先決定部236は、生産拠点jの生産可能数から手配数量を減算した値で生産可能数を更新する。
ステップS1019では、生産拠点情報43を参照して、生産拠点jの負荷率最大が100%以上であるか否かを判定する。対応先決定部236は、負荷率最大が100%以上である場合には、処理をステップS1020に進める。一方、負荷率最大が100%以上でない場合には、処理をステップS1021に進める。
ステップS1020では、対応先決定部236は、負荷率が100%以下で手配数量分の生産必要時間を配分する。対応先決定部236は、この結果により、生産期間を特定する。ステップS1021では、対応先決定部236は、負荷率最大以下で生産可能数分の生産必要時間を配分する。対応先決定部236は、この結果により、生産期間を特定する。
図24を参照して、生産拠点jの対応方法の判定処理(処理※6の2)を説明する。処理※6の2は、後述する図26のステップS1307で実行される処理である。
ステップS1101からステップS1114の処理は、図23のステップS1001からステップS1014の処理と同じである。
ステップS1115では、対応先決定部236は、生産可能数分の生産負荷を許容される生産期間に配分する。具体例としては、対応先決定部236は、許容される生産期間の負荷率が均一になるように、生産可能数分の生産負荷を配分する。
ステップS1116では、対応先決定部236は、許容される生産期間がリードタイム経過後まで続くか否かを判定する。対応先決定部236は、許容される生産期間がリードタイム経過後まで続く場合には、処理をステップS1117に進める。一方、対応先決定部236は、許容される生産期間が、リードタイム経過後まで続かない場合には、処理をステップS1120に進める。
ステップS1117では、対応先決定部236は、残りの手配数量分の生産負荷を許容される生産期間におけるリードタイム経過後の期間に配分する。残りの手配数量とは、ステップS1113で計算された値であり、生産可能数を超える分ということである。
ステップS1118では、対応先決定部236は、ステップS1117で配分した結果、負荷率が負荷率最大以下であるか否かを判定する。対応先決定部236は、負荷率が負荷率最大以下である場合には、処理をステップS1119に進める。一方、対応先決定部236は、負荷率が負荷率最大より高くなる場合には、処理をステップS1120に進める。
ステップS1119では、対応先決定部236は、許容される生産期間を生産期間として特定する。
ステップS1120では、対応先決定部236は、残りの手配数量分の生産負荷をリードタイム経過後に負荷率最大で、生産期間ができるだけ短くなるように配分する。その結果、対応先決定部236は、生産期間を特定する。なお、ステップS1118で負荷率が負荷率最大より高くなると判定され、ステップS1120の処理が実行される場合には、対応先決定部236は、ステップS1117での配分をキャンセルした上で、改めて残りの手配数量分の生産負荷をリードタイム経過後に配分する。
ステップS1121では、対応先決定部236は、生産拠点jの生産可能数から手配数量を減算した値で生産可能数を更新する。
ステップS1122では、対応先決定部236は、手配数量分の生産負荷を許容される生産期間に配分する。具体例としては、対応先決定部236は、許容される生産期間の負荷率が均一になるように、生産可能数分の生産負荷を配分する。
ステップS1123では、対応先決定部236は、ステップS1122で配分した結果、負荷率が負荷率最大以下であるか否かを判定する。対応先決定部236は、負荷率が負荷率最大以下である場合には、処理をステップS1124に進める。一方、対応先決定部236は、負荷率が負荷率最大より高くなる場合には、処理をステップS1125に進める。
ステップS1124では、対応先決定部236は、許容される生産期間を生産期間として特定する。
ステップS1125では、対応先決定部236は、手配数量分の生産負荷を負荷率最大で、生産期間ができるだけ短くなるように配分する。その結果、対応先決定部236は、生産期間を特定する。
なお、図23及び図24を参照して説明した処理※6では、生産拠点情報43を参照して生産期間を特定した。しかし、生産工程を管理する工程管理システムと連携して、より正確に生産期間を特定してもよい。
また、図23及び図24を参照して説明した処理※6では、生産可能数を超える製品の生産は、リードタイム経過後から生産を開始するものとした。しかし、足らない部品が製品の生産の途中工程で必要になる場合には、その部品が必要になる工程まではリードタイム経過前に行うようにしてもよい。この場合には、生産工程と部品が必要になる工程との情報を統合データベース30に保持しておく必要がある。
(代表案を決定する処理(処理※7))
図25を参照して、代表案を決定する処理(処理※7の1)を説明する。処理※7の1は、図19のステップS605と図21のステップS806とで実行される処理である。
ここでは、入着希望が示す納期の超過は許容しないものとする。また、評価項目は、コストと、リードタイムと、負荷率とする。コストは、生産コストと輸送コストとの和とする。リードタイムは、生産期間と輸送期間との和である。また、負荷率は、生産に必要な時間を分配した期間内の最大値を評価対象とする。製品在庫又は仕掛在庫のみで対応する場合には、負荷率は0とする。
ステップS1201では、評価値計算部234は、組合情報44を参照して、生産拠点jから手配情報41の手配元の需要拠点へ製品を輸送する場合に選択可能な輸送方法の数を特定して、変数kに設定する。
ステップS1202では、評価値計算部234は、変数nに0を設定する。ステップS1203では、評価値計算部234は、変数nに1を加算する。
ステップS1204では、評価値計算部234は、組合情報44を参照して、n番目の輸送方法である輸送方法nのコスト及び輸送期間を特定する。ステップS1205では、評価値計算部234は、図23で説明した処理で特定された生産期間と、ステップS1204で特定された輸送期間とを合わせた合計期間が、入着希望が示す納期に間に合う期間であるか否かを判定する。評価値計算部234は、合計期間が納期に間に合う期間である場合には、処理をステップS1208に進める。一方、評価値計算部234は、納期に間に合う期間でない場合には、処理をステップS1206に進める。
ステップS1206では、評価値計算部234は、図23で説明した処理で生産期間を計算したか否かを判定する。評価値計算部234は、図23で説明した処理で製品在庫と仕掛在庫との少なくともいずれかで対応した場合には、生産期間を計算していないと判定し、その他の場合には、生産期間を判定したと判定する。つまり、評価値計算部234は、ステップS1003で生産期間に0が設定された場合、又は、ステップS1008で生産期間に完成時期が設定された場合には、生産期間を計算していないと判定する。評価値計算部234は、生産期間を計算している場合には、処理をステップS1207に進める。一方、評価値計算部234は、生産期間を計算していない場合には、処理をステップS1208に進める。
ステップS1207では、評価値計算部234は、図23で説明した処理で負荷率最大を基準に生産期間が計算されたか、負荷率100%を基準に生産期間が計算されたかを判定する。つまり、図23のステップS1017又はステップS1021で生産期間が計算されたか、図23のステップS1016又はステップS1020で生産期間が計算されたかを判定する。評価値計算部234は、図23で説明した処理で負荷率最大を基準に生産期間が計算された場合には、処理をステップS1208に進める。一方、評価値計算部234は、図23のステップS1016又はステップS1020で生産期間が計算された場合には、処理をステップS1209に進める。
言い替えると、ステップS1206からステップS1207では、評価値計算部234は、生産期間を縮められる可能性がある場合には、処理をステップS1207に進め、生産期間を縮められる可能性がない場合には、処理をステップS1208に進める。
ステップS1208では、評価値計算部234は、生産拠点情報43を参照して、単位生産量当たりのコストに手配数量を乗じて、生産コストを計算する。
ステップS1209では、対応先決定部236は、負荷率最大以下で、手配数量分の生産必要時間を、生産期間ができるだけ短くなるように配分し直す。対応先決定部236は、この結果により、生産期間を特定する。
ステップS1210では、評価値計算部234は、ステップS1209で負荷率が100%を超えて配分された分の超過コストを計算する。具体的には、評価値計算部234は、負荷率が100%を超えた超過割合を超過期間に乗じて得られた値を、生産拠点情報43に示された割り増しコストに乗じて、超過コストを計算する。そして、評価値計算部234は、生産拠点情報43を参照して、単位生産量当たりのコストに手配数量を乗じて計算されたコストと、超過コストとの和を生産コストとして計算する。
ステップS1211では、評価値計算部234は、生産コストと輸送コストとの和をコストとして計算する。ステップS1212では、評価値計算部234は、生産期間と輸送期間との和をリードタイムとして計算する。ステップS1213では、評価値計算部234は、生産期間中の負荷率の最大値を負荷率に設定する。
ステップS1214では、評価値計算部234は、変数n=変数kであるか否かを判定する。評価値計算部234は、変数n=変数kである場合には、処理をステップS1215に進める。一方、評価値計算部234は、変数n=変数kでない場合には、処理をステップS1203に戻す。
ステップS1215では、評価値計算部234は、入着希望が示す納期までに完了する対応案が存在するか否かを判定する。評価値計算部234は、納期までに完了する対応案が存在しない場合には、処理をステップS1216に進める。一方、評価値計算部234は、納期までに完了する対応案が存在する場合には、処理をステップS1217に進める。
ステップS1216では、評価値計算部234は、ステップS1212で計算されたリードタイムが最短の対応案を評価値が最も高い案として扱い、代表案として採用する。一方、ステップS1217では、評価値計算部234は、納期までに完了しない対応案を候補から削除する。
ステップS1218では、評価値計算部234は、残っている対応案が複数あるか否かを判定する。評価値計算部234は、対応案が1つの場合には、処理をステップS1219に進める。一方、評価値計算部234は、対応案が複数ある場合には、処理をステップS1220に進める。
ステップS1219では、評価値計算部234は、残った対応案を評価値が最も高い案として扱い、代表案として採用する。一方、ステップS1220では、換算表と重み付けで案を評価する処理(処理※11)が実行される。
ステップS1221では、評価値計算部234は、ステップS1220で評価され計算された評価値のうち最も高い評価値である最良値が得られた対応案は1つだけであるか否かを判定する。評価値計算部234は、最良値が得られた対応案が1つだけである場合には、処理をステップS1222に進める。一方、評価値計算部234は、最良値が得られた対応案が複数ある場合には、処理をステップS1223に進める。
ステップS1222では、評価値計算部234は、最良値が得られた対応案を代表案として採用する。一方、ステップS1223では、評価値計算部234は、評価関連情報45に含まれる評価値が同じ場合の判定基準を参照して、最良値が得られた複数の対応案から代表案を特定する。
図26を参照して、代表案を決定する処理(処理※7の2)を説明する。処理※7の2は、図20のステップS704と図22のステップS905とで実行される処理である。
ここでは、入着希望が示す納期の超過は許容しないものとする。また、評価項目は、コストと、リードタイムと、負荷率とする。コストは、生産コストと輸送コストとの和とする。リードタイムは、生産期間と輸送期間との和である。また、負荷率は、生産負荷を分配した期間内の平均値を評価対象とする。製品在庫又は仕掛在庫のみで対応する場合には、負荷率は0とする。
ステップS1301からステップS1304の処理は、図25のステップS1201からステップS1204の処理と同じである。
ステップS1305では、評価値計算部234は、入着希望が示す納期から輸送方法nの輸送期間を減算して、許容される生産期間を特定する。ステップS1306では、生産拠点jの対応方法の判定処理(処理※6の2)が実行される。
ステップS1307では、評価値計算部234は、ステップS1306で実行された処理で、負荷率100%以下で生産負荷の配分がされたか否かを判定する。評価値計算部234は、負荷率100%以下で生産負荷の配分がされた場合には、処理をステップS1308に進める。一方、評価値計算部234は、負荷率100%を超えて生産負荷の配分がされた場合には、処理をステップS1309に進める。
ステップS1308では、評価値計算部234は、生産拠点情報43を参照して、単位生産量当たりのコストに手配数量を乗じて、生産コストを計算する。一方、ステップS1309では、評価値計算部234は、負荷率が100%を超えて配分された分の超過コストを計算する。具体的な方法は、図25のステップS1210と同じである。そして、評価値計算部234は、生産拠点情報43を参照して、単位生産量当たりのコストに手配数量を乗じて計算されたコストと、超過コストとの和を生産コストとして計算する。
ステップS1310では、評価値計算部234は、生産コストと輸送コストとの和をコストとして計算する。ステップS1311では、評価値計算部234は、生産期間と輸送期間との和をリードタイムとして計算する。ステップS1312では、評価値計算部234は、生産期間中の負荷率の平均値を負荷率に設定する。
ステップS1313では、評価値計算部234は、変数n=変数kであるか否かを判定する。評価値計算部234は、変数n=変数kである場合には、処理をステップS1314に進める。一方、評価値計算部234は、変数n=変数kでない場合には、処理をステップS1303に戻す。
ステップS1314では、換算表と重み付けで案を評価する処理(処理※11)が実行される。
ステップS1315では、評価値計算部234は、ステップS1314で評価され計算された評価値のうち最も高い評価値である最良値が得られた対応案は1つだけであるか否かを判定する。評価値計算部234は、最良値が得られた対応案が1つだけである場合には、処理をステップS1316に進める。一方、評価値計算部234は、最良値が得られた対応案が複数ある場合には、処理をステップS1317に進める。
ステップS1316では、評価値計算部234は、最良値が得られた対応案を代表案として採用する。一方、ステップS1317では、評価値計算部234は、評価関連情報45に含まれる評価値が同じ場合の判定基準を参照して、最良値が得られた複数の対応案から代表案を特定する。
(手配情報41を各需要拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※8))
図27を参照して、手配情報41を各需要拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※8)を説明する。
ここでは、入着希望が示す納期の超過は許容しないものとする。また、評価項目は、製品の在庫を移動することにより削減される単位期間の保管コストと、輸送コストと、リードタイムとする。在庫移動基準は、適正在庫数量の上限値である適正在庫の最大とする。これは、適正在庫が800〜1200の場合には、在庫が1200を超えている場合に在庫の移動が可能になることを意味する。在庫移動限度は、適正在庫数量の下限値である適正在庫の最小とする。これは、適正在庫が800〜1200の場合には、800を超えた在庫だけが移動可能になることを意味する。例えば、在庫が1300の場合には、500だけ移動可能である。最低在庫移動数は、設定されていない、又は、1とする。
また、ここでは、需要拠点毎の説明書の言語と電源規格といった仕様差により在庫移動できない需要拠点間の制約は、組合情報44に輸送方法が設定されていないことにより示されているものとする。これにより、需要拠点によって製品の仕様に差異がある場合には、製品を生産する複数の生産拠点と、手配情報41の取得元の需要拠点を除く複数の需要拠点のうち、手配情報41の取得元の需要拠点と同じ仕様の製品を扱う需要拠点から、評価値の低い拠点の製品から供給する対応先が決定される。
ステップS1401では、評価値計算部234は、手配情報41の手配元の需要拠点への輸送方法が設定されている需要拠点があるか否かを判定する。評価値計算部234は、輸送方法が設定されている需要拠点がある場合には、処理をステップS1402に進める。一方、評価値計算部234は、輸送方法が設定されている需要拠点がない場合には、処理を終了する。
ステップS1402では、評価値計算部234は、組合情報44を参照して、手配情報41の手配元の需要拠点へ製品を輸送することが可能な需要拠点の数を特定して、変数mに設定する。
ステップS1403では、評価値計算部234は、変数pに0を設定する。ステップS1404では、評価値計算部234は、変数pに1を加算する。
ステップS1405では、評価値計算部234は、p番目の需要拠点である需要拠点pの在庫数が在庫移動基準以上であるか否かを判定する。評価値計算部234は、在庫数が在庫移動基準以上である場合には、処理をステップS1406に進める。一方、評価値計算部234は、在庫数が在庫移動基準未満である場合には、在庫移動はできないので処理をステップS1404に戻す。
ステップS1406では、評価値計算部234は、需要拠点pの在庫数から在庫移動限度を減算した値が手配数量以上であるか否かを判定する。評価値計算部234は、値が手配数量以上である場合には、処理をステップS1407に進める。一方、評価値計算部234は、値が手配数量未満である場合には、手配数量分の在庫の移動はできないので処理をステップS1404に戻す。
ステップS1407では、評価値計算部234は、需要拠点pの在庫数から手配数量を減算した値が適正在庫の最大を超えているか否かを判定する。評価値計算部234は、値が適正在庫の最大を超えている場合には、処理をステップS1408に進める。一方、評価値計算部234は、値が適正在庫の最大を超えていない場合には、処理をステップS1409に進める。
ステップS1408では、評価値計算部234は、手配数量に保管コストを乗じて、削減される単位期間の保管コストを計算する。一方、ステップS1409では、評価値計算部234は、需要拠点pにおいて、適正在庫の最大を超えている在庫数に保管コストを乗じて、削減される単位期間の保管コストを計算する。つまり、評価値計算部234は、在庫数から適正在庫の最大を減算した値に、保管コストを乗じて、削減される単位期間の保管コストを計算する。
つまり、ステップS1407からステップS1409では、在庫を移動させることにより、適正在庫の最大を超えた場合にかかる保管コストが削減される金額が計算される。
ステップS1410では、評価値計算部234は、組合情報44を参照して、需要拠点pから手配元の需要拠点へ製品を輸送する場合に選択可能な輸送方法の数を特定して、変数qに設定する。
ステップS1411では、評価値計算部234は、変数rに0を設定する。ステップS1412では、評価値計算部234は、変数rに1を加算する。
ステップS1413では、評価値計算部234は、組合情報44を参照して、r番目の輸送方法である輸送方法rのコスト及び輸送期間を特定する。ステップS1414では、評価値計算部234は、ステップS1413で計算された輸送期間をリードタイムに設定する。
ステップS1415では、評価値計算部234は、変数r=変数qであるか否かを判定する。評価値計算部234は、変数r=変数qである場合には、処理をステップS1416に進める。一方、評価値計算部234は、変数r=変数qでない場合には、処理をステップS1412に戻す。
ステップS1416からステップS1424の処理は、図25のステップS1215からステップS1223の処理と同じである。
ステップS1425では、評価値計算部234は、変数p=変数mであるか否かを判定する。評価値計算部234は、変数p=変数mである場合には、処理を終了する。一方、評価値計算部234は、変数p=変数mでない場合には、処理をステップS1404に戻す。
(手配情報41を各需要拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※9))
図28を参照して、手配情報41を各需要拠点で対応した場合の代表案と、その代表案の評価値とを特定する処理(処理※9)を説明する。
処理※8は、「生産拠点で生産して対応する案」と「需要拠点にある在庫を移動する案」との検討結果を同一基準で評価する場合に実行される処理であった。それに対して、処理※9は、「生産拠点で生産して対応する案」よりも「需要拠点にある在庫を移動する案」を優先する場合に実行される処理である。
ここでは、入着希望が示す納期の超過は許容しないものとする。また、評価項目は、製品の在庫を移動することにより削減される単位期間の保管コストと、輸送コストと、リードタイムとする。在庫移動基準は、適正在庫の最大とする。在庫移動限度は、適正在庫の最小とする。最低在庫移動数は、設定されていない、又は、1とする。
また、ここでは、需要拠点毎の説明書の言語と電源規格といった仕様差により在庫移動できない需要拠点間の制約は、組合情報44に輸送方法が設定されていないことにより示されているものとする。
ステップS1501の処理は、図27のステップS1401と同じである。
ステップS1502では、評価値計算部234は、組合情報44を参照して、手配情報41の手配元の需要拠点へ製品を輸送することが可能な需要拠点の数を特定して、変数sに設定する。
ステップS1503では、評価値計算部234は、変数tに0を設定する。ステップS1504では、評価値計算部234は、変数tに1を加算する。
ステップS1505では、需要拠点tで対応した場合の判定と計算処理(処理※10)が実行される。
ステップS1506では、評価値計算部234は、変数t=変数sであるか否かを判定する。評価値計算部234は、変数t=変数sである場合には、処理をステップS1507に進める。一方、評価値計算部234は、評価値計算部234は、変数t=変数sでない場合には処理をステップS1504に戻す。
ステップS1507では、評価値計算部234は、評価対象となる代表案が存在するか否かを判定する。つまり、評価値計算部234は、ステップS1505で代表案が特定されたか否かを判定する。評価値計算部234は、代表案が存在する場合には、処理をステップS1508に進める。一方、評価値計算部234は、代表案が存在しない場合には、処理を終了する。
ステップS1508では、換算表と重み付けで案を評価する処理(処理※11)が実行される。
ステップS1509では、評価値計算部234は、ステップS1508で評価され計算された評価値のうち最も低い評価値である最良値が得られた代表案は1つだけであるか否かを判定する。評価値計算部234は、最良値が得られた代表案が1つだけである場合には、処理をステップS1510に進める。一方、評価値計算部234は、最良値が得られた代表案が複数ある場合には、処理をステップS1511に進める。
ステップS1510では、評価値計算部234は、最良値が得られた代表案を決定案に決定する。一方、ステップS1511では、評価値計算部234は、評価関連情報45に含まれる評価値が同じ場合の判定基準を参照して、最良値が得られた複数の代表案から決定案を決定する。
ステップS1512では、評価値計算部234は、手配数量から代表案における移動数量を減算した値で手配数量を更新する。
ステップS1513では、予測値計算部237は、ステップS1510又はステップS1511で決定された決定案を適用した場合における変化を予測値に反映する。具体的には、予測値計算部237は、ステップS1510又はステップS1511で決定された決定案を適用した場合における需要拠点の在庫を計算する。つまり、手配情報41の対応先としてある需要拠点が割り当てられると、その需要拠点の在庫が減少する。したがって、予測値計算部237は、手配情報41の対応先として割り当てられた需要拠点の在庫を計算する。そして、予測値計算部237は、手配情報41の対応先として割り当てられた需要拠点の在庫の予測値に、計算された在庫を設定する。
ステップS1514では、評価値計算部234は、手配数量が0であるか否かを判定する。評価値計算部234は、手配数量が0である場合には、処理を終了する。一方、評価値計算部234は、手配数量が0でない場合には、処理をステップS1515に進める。
ステップS1515では、評価値計算部234は、決定案を評価対象の対象案から削除する。そして、評価値計算部234は、処理をステップS1507に戻す。
(需要拠点tで対応した場合の判定と計算処理(処理※10))
図29を参照して、需要拠点tで対応した場合の判定と計算処理(処理※10)を説明する。
ここでは、入着希望が示す納期の超過は許容しないものとする。また、評価項目は、製品の在庫を移動することにより削減される単位期間の保管コストと、輸送単価と、リードタイムとする。輸送コストではなく、輸送単価を用いる理由は、処理※10では、需要拠点によって移動可能な在庫数が異なるため、輸送コストを用いると移動可能な在庫数が少ない需要拠点が選択され易くなってしまうためである。移動可能な在庫数が少ない需要拠点が優先して選択されると、少量を多くの需要拠点から輸送することにつながり、合計の輸送コストが悪化する可能性がある。在庫移動基準は、適正在庫の最大とする。在庫移動限度は、適正在庫の最小とする。最低在庫移動数が設定されているものとする。需要拠点毎の説明書の言語と電源規格といった仕様差により在庫移動できない需要拠点間の制約は、組合情報44に輸送方法が設定されていないことにより示されているものとする。
ステップS1601では、評価値計算部234は、需要拠点tの在庫数が在庫移動基準以上であるか否かを判定する。評価値計算部234は、在庫数が在庫移動基準以上である場合には、処理をステップS1602に進める。一方、評価値計算部234は、在庫数が在庫移動基準未満である場合には、在庫移動はできないので処理を終了する。
ステップS1602では、評価値計算部234は、需要拠点tの在庫数から在庫移動限度を減算した値が最低在庫移動数以上であるか否かを判定する。評価値計算部234は、値が最低在庫移動数以上である場合には、処理をステップS1604に進める。一方、評価値計算部234は、値が最低在庫移動数未満である場合には、処理をステップS1603に進める。
ステップS1603では、評価値計算部234は、手配数量が最低在庫移動数未満であるか否かを判定する。評価値計算部234は、手配数量が最低在庫移動数未満である場合には、最低在庫移動数未満であっても例外的に在庫移動をする必要があるので、処理をステップS1604に進める。一方、評価値計算部234は、手配数量が最低在庫移動数以上である場合には、処理を終了する。
ステップS1604では、評価値計算部234は、需要拠点tの在庫数から手配数量を減算した値が適正在庫の最大を超えているか否かを判定する。評価値計算部234は、値が適正在庫の最大を超えている場合には、処理をステップS1605に進める。一方、評価値計算部234は、値が適正在庫の最大を超えていない場合には、処理をステップS1606に進める。
ステップS1605では、評価値計算部234は、手配数量に保管コストを乗じて、削減される単位期間の保管コストを計算する。一方、ステップS1606では、評価値計算部234は、需要拠点tにおいて、適正在庫の最大を超えている在庫数に保管コストを乗じて、削減される単位期間の保管コストを計算する。つまり、評価値計算部234は、在庫数から適正在庫の最大を減算した値に、保管コストを乗じて、削減される単位期間の保管コストを計算する。
つまり、ステップS1604からステップS1606では、在庫を移動させることにより、適正在庫の最大を超えた場合にかかる保管コストが削減される金額が計算される。
ステップS1607では、評価値計算部234は、需要拠点tの在庫数から在庫移動限度を減算した値が手配数量以上であるか否かを判定する。評価値計算部234は、値が手配数量以上である場合には、処理をステップS1608に進める。一方、評価値計算部234は、値が手配数量未満である場合には、処理をステップS1609に進める。
ステップS1608では、評価値計算部234は、手配数量を移動数量に設定する。一方、ステップS1609では、評価値計算部234は、需要拠点tの在庫数から在庫移動限度を減算した値を移動数量に設定する。
ステップS1610では、評価値計算部234は、組合情報44を参照して、需要拠点tから手配元の需要拠点へ製品を輸送する場合に選択可能な輸送方法の数を特定して、変数uに設定する。
ステップS1611では、評価値計算部234は、変数vに0を設定する。ステップS1612では、評価値計算部234は、変数vに1を加算する。
ステップS1613では、評価値計算部234は、組合情報44を参照して、v番目の輸送方法である輸送方法vのコスト及び輸送期間を特定する。ステップS1614では、評価値計算部234は、輸送方法vのコストを移動数量で除して、輸送単価を計算する。ステップS1615では、評価値計算部234は、ステップS1613で計算された輸送期間をリードタイムに設定する。
ステップS1616では、評価値計算部234は、変数v=変数uであるか否かを判定する。評価値計算部234は、変数v=変数uである場合には、処理をステップS1617に進める。一方、評価値計算部234は、変数v=変数uでない場合には、処理をステップS1612に戻す。
ステップS1617からステップS1625の処理は、図27のステップS1416からステップS1424の処理と同じである。
(換算表と重み付けで案を評価する処理(処理※11))
図30を参照して、換算表と重み付けで案を評価する処理(処理※11)を説明する。
ステップS1701では、評価値計算部234は、評価項目の数を変数wに設定する。ステップS1702では、評価値計算部234は、変数xに0を設定する。ステップS1703では、評価値計算部234は、変数xに1を加算する。
ステップS1704では、評価値計算部234は、x番目の評価項目である評価項目xの最良値を抽出する。ステップS1705では、評価値計算部234は、各案について、評価項目xの値を換算表を用いて評価する。
ステップS1706では、評価値計算部234は、変数x=変数wであるか否かを判定する。評価値計算部234は、変数x=変数wである場合には、処理をステップS1707に進める。一方、評価値計算部234は、変数x=変数wでない場合には、処理をステップS1703に戻す。
ステップS1707では、評価値計算部234は、各評価項目について、ステップS1705で評価された値に、重み付け係数を乗じて得られた値の合計値を評価値として計算する。
(換算表と重み付け係数とで案を評価し決定案を決定する処理(処理※12))
換算表と重み付け係数とで案を評価し決定案を決定する処理(処理※12)では、困難性計算部235は、最良案(対応先)の代替の困難性を計算する。つまり、困難性計算部235は、最良案を他の対応案に変更することの困難性を計算する。ここで、困難性とは、最良案を他の対応案に変更することによる評価値の上がり方である。困難性計算部235は、最良案の評価値(評価値が最も低い拠点の評価値)と、他の対応案の評価値(処理対象の手配情報41に対応可能な拠点のうちの他の拠点の評価値)との差から困難性を計算する。
そして、換算表と重み付け係数とで案を評価する処理(処理※12)では、対応先決定部236は、困難性の高い、つまり最良案を他の対応案に変更した場合に評価値が大きく上がる可能性の高い手配情報41から順に決定案を決定する。
図31を参照して、換算表と重み付け係数とで案を評価する処理(処理※12の1)を説明する。
処理※12は、複数手配の検討処理(処理※3)において実行される処理である。つまり、処理※12の前提として、優先度が同一の手配情報41が複数ある。
ステップS1801では、困難性計算部235は、処理対象となる優先度が同一の手配情報41の数を変数eに設定する。
ステップS1802では、困難性計算部235は、変数eが値z以上であるか否かを判定する。値zは、代替の困難性を計算する際に対象とする案の数を示す値であり、事前に設定された値である。困難性計算部235は、変数eが値z以上である場合には、処理をステップS1804に進める。一方、困難性計算部235は、変数eが値z以上でない場合には、処理をステップS1803に進める。ステップS1803では、変数eを値zに設定する。
ステップS1804では、困難性計算部235は、変数yに0を設定する。ステップS1805では、困難性計算部235は、変数yに1を加算する。
ステップS1806では、困難性計算部235は、y番目の手配情報41である手配yについて、入着希望が示す納期に間に合う代表案がz個以上存在するか否かを判定する。困難性計算部235は、代表案がz個以上存在する場合には、処理をステップS1807に進める。一方、困難性計算部235は、代表案がz個以上存在しない場合には、処理をステップS1810に進める。
ステップS1807では、困難性計算部235は、入着希望が示す納期を超過する代表案を削除する。ステップS1808では、残った代表案について、換算表と重み付けで案を評価する処理(処理※11)が実行される。ステップS1809では、困難性計算部235は、ステップS1808で評価された評価値の低いものから順にz個の代表案を抽出する。
ステップS1810では、困難性計算部235は、リードタイムが短い順にz個の代表案を選択する。ステップS1811では、ステップS1810で選択されたz個の代表案について、換算表と重み付けで案を評価する処理(処理※11)が実行される。
ステップS1812では、z個の代表案を入力として、最良案の代替の困難性の計算処理(処理※13)が実行される。
ステップS1813では、困難性計算部235は、変数y=変数eであるか否かを判定する。困難性計算部235は、変数y=変数eである場合には、処理をステップS1814に進める。一方、困難性計算部235は、変数y=変数eでない場合には、処理をステップS1805に戻す。
ステップS1814では、対応先決定部236は、処理対象とする各手配情報41についての代替の困難性を比較する。ステップS1815では、対応先決定部236は、最も代替の困難性が高い手配情報41が1つであるか否かを判定する。対応先決定部236は、最も代替の困難性が高い手配情報41が1つである場合には、処理をステップS1816に進める。一方、対応先決定部236は、最も代替の困難性が高い手配情報41が1つでない場合には、処理をステップS1817に進める。
ステップS1816では、対応先決定部236は、最も代替の困難性が高い手配情報41についての決定案を採用する。一方、ステップS1817では、対応先決定部236は、事前に決めた判定基準に従い、最も代替の困難性が高い複数の手配情報41うちの1つの手配情報41を選択し、選択した手配情報41についての決定案を採用する。
図32を参照して、換算表と重み付け係数とで案を評価する処理(処理※12の2)を説明する。
処理※12の2は、処理※12の1の計算量の削減を図った処理である。具体的には、処理※12の2では、最良案の対応先である生産拠点又は需要拠点が異なれば、先に決定された決定案による予測値の変動の影響は受けないものとして、予測値を反映させる処理※3における処理の繰り返しを削減している。
ステップS1901からステップS1913の処理は、図31のステップS1801からステップS1813の処理と同じである。
ステップS1914では、生産拠点別の判定処理(処理※15)が実行される。ステップS1915では、需要拠点別の判定処理(処理※16)が実行される。
(最良案の代替の困難性の計算処理(処理※13))
図33を参照して、最良案の代替の困難性の計算処理(処理※13の1)を説明する。
ここでは、最良案と残りの案との差を重み付けして評価される。評価値の低い順に代替案となる可能性が高いため、重み付け係数γは、評価値の高い案ほど大きい値とする。
ステップS2001では、困難性計算部235は、変数αに1を設定する。ステップS2002では、困難性計算部235は、変数αに1を加算する。
ステップS2003では、困難性計算部235は、α番目の案の評価値から最良案の評価値を減算して、値βαを計算する。
ステップS2004では、困難性計算部235は、変数α=変数zであるか否かを判定する。困難性計算部235は、変数α=変数zである場合には、処理をステップS2005に進める。一方、困難性計算部235は、変数α=変数zでない場合には、処理をステップS2002に戻す。
ステップS2005では、困難性計算部235は、代替の困難性δ=βγ+βγ+...+βγにより計算する。
処理※13の1では、代替の困難性δが小さいほど、代替し易く、代替の困難性δが大きいほど、代替し難い。したがって、代替の困難性δが最大の手配情報41が最も代替の困難性が高い手配情報41となる。
図34を参照して、最良案の代替の困難性の計算処理(処理※13の2)を説明する。
ここでは、標準偏差を計算することにより、案のばらつきの大きさが評価される。また、平均値と最良値との差を計算することにより、案の分布傾向が評価される。
なお、ここでは、重み付けを行わないため、値zを大きくし過ぎると代替案となる可能性が低い案の影響が大きくなるため、拠点数を踏まえて適切な値zを設定する必要がある。拠点数は、需要拠点間の在庫の移動を行う場合には、生産拠点と需要拠点との数のことであり、需要拠点間の在庫の移動を行わない場合には、生産拠点の数のことである。
ステップS2091では、困難性計算部235は、z個の代表案の評価値の標準偏差を計算する。ステップS2092では、困難性計算部235は、z個の代表案の評価値の平均値を計算する。
ステップS2093では、困難性計算部235は、ステップS2091で計算された標準偏差を代替の困難性δ1に設定する。ステップS2094では、困難性計算部235は、最良案の評価値からステップS2092で計算された平均値を減算して、代替の困難性δ2を計算する。
処理※13の2では、代替の困難性δ1が大きいほど、ばらつきの大きい手配情報41であり、代替の困難性δ2が大きいほど、分布傾向が悪い手配情報41である。そのため、困難性計算部235は、代替の困難性δ1が大きい手配情報41から順にε個の手配情報41を抽出し、抽出された手配情報41のうち最も替の困難性δ2が大きい手配情報41を、最も代替の困難性が高い手配情報41とする。
(生産拠点別の判定処理(処理※14))
図35を参照して、生産拠点別の判定処理(処理※14)を説明する。
ステップS2201では、対応先決定部236は、生産拠点の数を変数iに設定する。
ステップS2202では、対応先決定部236は、変数jに0を設定する。ステップS2203では、対応先決定部236は、変数jに1を加算する。
ステップS2204では、対応先決定部236は、j番目の生産拠点である生産拠点jが最良値となる手配情報41が存在するか否かを判定する。対応先決定部236は、生産拠点jが最良値となる手配情報41が存在する場合には、処理をステップS2205に進める。一方、対応先決定部236は、生産拠点jが最良値となる手配情報41が存在しない場合には、処理をステップS2210に進める。
ステップS2205では、対応先決定部236は、生産拠点jが最良値となる手配情報41は1つであるか否かを判定する。対応先決定部236は、生産拠点jが最良値となる手配情報41が1つである場合には、処理をステップS2206に進める。一方、対応先決定部236は、生産拠点jが最良値となる手配情報41が複数である場合には、処理をステップS2207に進める。
ステップS2206では、対応先決定部236は、生産拠点jが最良値となる手配情報41について、生産拠点jの決定案を採用する。
ステップS2207では、対応先決定部236は、生産拠点jが最良値となる複数の手配情報41のうち、最も代替の困難性が高い手配情報41が1つであるか否かを判定する。対応先決定部236は、最も代替の困難性が高い手配情報41が1つである場合には、処理をステップS2208に進める。一方、対応先決定部236は、最も代替の困難性が高い手配情報41が1つでない場合には、処理をステップS2209に進める。
ステップS2208では、対応先決定部236は、最も代替の困難性が高い手配情報41について、生産拠点jの決定案を採用する。一方、ステップS2209では、対応先決定部236は、事前に決めた判定基準に従い、最も代替の困難性が高い複数の手配情報41うちの1つの手配情報41を選択し、選択した手配情報41について、生産拠点jの決定案を採用する。
ステップS2210では、対応先決定部236は、変数j=変数iであるか否かを判定する。対応先決定部236は、変数j=変数iである場合には、処理を終了する。一方、対応先決定部236は、変数j=変数iでない場合には、処理をステップS2203に戻す。
(需要拠点別の判定処理(処理※16))
図36を参照して、需要拠点別の判定処理(処理※16)を説明する。
ステップS2301では、対応先決定部236は、需要拠点の数を変数εに設定する。
ステップS2302では、対応先決定部236は、変数ζに0を設定する。ステップS2303では、対応先決定部236は、変数ζに1を加算する。
ステップS2304では、対応先決定部236は、ζ番目の需要拠点である需要拠点ζが最良値となる手配情報41が存在するか否かを判定する。対応先決定部236は、需要拠点ζが最良値となる手配情報41が存在する場合には、処理をステップS2305に進める。一方、対応先決定部236は、需要拠点ζが最良値となる手配情報41が存在しない場合には、処理をステップS2310に進める。
ステップS2305では、対応先決定部236は、需要拠点ζが最良値となる手配情報41は1つであるか否かを判定する。対応先決定部236は、需要拠点ζが最良値となる手配情報41が1つである場合には、処理をステップS2306に進める。一方、対応先決定部236は、需要拠点ζが最良値となる手配情報41が複数である場合には、処理をステップS2307に進める。
ステップS2306では、対応先決定部236は、需要拠点ζが最良値となる手配情報41について、需要拠点ζの決定案を採用する。
ステップS2307では、対応先決定部236は、需要拠点ζが最良値となる複数の手配情報41のうち、最も代替の困難性が高い手配情報41が1つであるか否かを判定する。対応先決定部236は、最も代替の困難性が高い手配情報41が1つである場合には、処理をステップS2308に進める。一方、対応先決定部236は、最も代替の困難性が高い手配情報41が1つでない場合には、処理をステップS2309に進める。
ステップS2308では、対応先決定部236は、最も代替の困難性が高い手配情報41について、需要拠点ζの決定案を採用する。一方、ステップS2309では、対応先決定部236は、事前に決めた判定基準に従い、最も代替の困難性が高い複数の手配情報41うちの1つの手配情報41を選択し、選択した手配情報41について、需要拠点ζの決定案を採用する。
ステップS2310では、対応先決定部236は、変数ζ=変数εであるか否かを判定する。対応先決定部236は、変数ζ=変数εである場合には、処理を終了する。一方、対応先決定部236は、変数ζ=変数εでない場合には、処理をステップS2303に戻す。
***動作例の説明***
図37から図54を参照して、実施の形態1に係る対応先決定システム1の動作例を説明する。
<代表案の決定>
図37から図46を参照して、代表案の決定の動作例を説明する。
代表案は、各生産拠点及び各需要拠点における最良案である。代表案は、生産拠点と対応可能な需要拠点の数分生成される。ここでは、手配情報41である手配bについて生産拠点jの代表案が決定されるまでの処理過程とメモリ12の使用例とを示す。
代表案の決定の動作例の前提を説明する。
ここでは、処理※7の1が使用される。手配数量は1000とする。評価項目は、リードタイムと、コスト(生産コストと輸送コストの和)と、負荷率との3つとする。重み付け係数は、リードタイムは1、コストは3、負荷率は2とする。評価値が小さいほど評価が高いものとする。手配bは、負荷率の超過を許容し、納期の超過を許容しないものとする。生産拠点jの負荷率最大は130%であるとする。
負荷率とコストとの関係は、以下の通りとする。負荷率100%の場合、生産期間は10、生産コストは14とする。負荷率110%の場合、生産期間は9、生産コストは16とする。負荷率120%の場合、生産期間は7、生産コストは18とする。負荷率130%の場合、生産期間は6、生産コストは21とする。
手配元の需要拠点への輸送方法は鉄道と船舶と航空との3通りで、リードタイムと輸送コストとは以下の通りとする。船舶の場合、リードタイムは10、輸送コストは3/500とする。鉄道の場合、リードタイムは5、輸送コストは3/200とする。航空の場合、リードタイムは2、輸送コストは5/100とする。
入着希望は14以内とする。換算表は、図37に示す通りとする。
図38に示すように、選択可能な輸送方法は3つであるため、3セットのデータの格納領域がメモリ12に用意される。1つのデータの格納領域には、実データの領域と、評価値の領域とが含まれる。実データの領域には、リードタイムとコストと負荷率との領域があり、評価値の領域には、リードタイムとコストと負荷率と評価値合計との領域がある。
輸送方法が船舶の場合について検討する。輸送方法が船舶の場合、リードタイムは10である。負荷率が100%の場合、生産期間は10である。すると、全体のリードタイムは、10+10=20となり、入着希望が示す納期の14を超過してしまう。
そこで、負荷率を高くして、入着希望が示す納期に間に合わせることが可能か検討される。入着希望が示す納期に間に合わせるには、生産期間を4にする必要がある。しかし、負荷率を負荷率最大の130%としても、生産期間は6であり、入着希望が示す納期に間に合わせることはできない。そこで、ここでは、負荷率を負荷率最大の130%とし、生産期間を6とする。
したがって、図39に示すように、輸送方法が船舶の場合、リードタイムは、6+10=16となり、コストは、20+1000×3/500=26となり、負荷率は130%となる。
輸送方法が鉄道の場合について検討する。輸送方法が鉄道の場合、リードタイムは5である。負荷率が100%の場合、生産期間は10である。すると、全体のリードタイムは、10+5=15となり、入着希望が示す納期の14を超過してしまう。
そこで、負荷率を高くして、入着希望が示す納期に間に合わせることが可能か検討される。入着希望が示す納期に間に合わせるには、生産期間を9にする必要がある。負荷率を110%とすると、生産期間は9になり、入着希望が示す納期に間に合わせることができる。そこで、ここでは、負荷率を110%とし、生産期間を9とする。
したがって、図40に示すように、輸送方法が鉄道の場合、リードタイムは、9+5=14となり、コストは、16+1000×3/200=31となり、負荷率は110%となる。
輸送方法が航空の場合について検討する。輸送方法が航空の場合、リードタイムは2である。負荷率が100%の場合、生産期間は10である。すると、全体のリードタイムは、10+2=12となり、入着希望が示す納期に間に合わせることが可能である。
したがって、図41に示すように、輸送方法が航空の場合、リードタイムは、10+2=12となり、コストは、14+1000×5/100=64となり、負荷率は100%となる。
以上によって、各輸送方法についての対応案の内容が特定された。ここでは、入着希望が示す納期に間に合わせることが可能な対応案がある。そのため、図42に示すように、入着希望が示す納期を超過する対応案である輸送方法が船舶の案が削除される。
残りの対応案が複数であるため、各対応案について評価項目に基づき評価値が計算される。
評価項目がリードタイムの場合、最良値は輸送方法が航空の場合の12である。そのため、図42に示すように、輸送方法が鉄道の場合は、14−12=2となり、換算表より評価値は2になる。輸送方法が航空の場合は、12−12=0となり、換算表より評価値は1になる。
評価項目がコストの場合、最良値は輸送方法が鉄道の場合の31である。そのため、図43に示すように、輸送方法が鉄道の場合は、31−31=0となり、換算表より評価値は1になる。輸送方法が航空の場合は、64−31=33となり、換算表より評価値は5になる。
評価項目が負荷率の場合、最良値は輸送方法が航空の場合の100%である。そのため、図44に示すように、輸送方法が鉄道の場合は、110%−100%=10%となり、換算表より評価値は3になる。輸送方法が航空の場合は、100%−100%=0となり、換算表より評価値は1になる。
したがって、図45に示すように、輸送方法が鉄道の場合の評価値合計は、1×2+3×1+2×3=11となり、輸送方法が航空の場合の評価値合計は、1×1+3×5+2×1=18となる。
最良値は、輸送方法が鉄道の11だけである。そのため、図46に示すように、輸送方法が鉄道の対応案が採用され、他の対応案は削除される。
<決定案の決定>
図47から図54を参照して、決定案の決定の動作例を説明する。
決定案は、各生産拠点及び各需要拠点における代表案から選択される案である。優先度が同一の手配情報41が1つの場合には、評価値の低い最良の代表案が決定案として選択される。しかし、優先度が同一の手配情報41が複数ある場合には、最良の代表案からの代替の困難性の高い手配情報41から順に、最良の代表案が決定案として選択される。
ここでは、優先度が同一の手配a〜手配eの5つの手配情報41について、決定案が決定されるまでの処理過程とメモリ12の使用例とを示す。
決定案の決定の動作例の前提を説明する。
ここでは、処理※12の1及び処理※13の1が使用される。評価項目は、リードタイムと、コスト(生産コストと輸送コストの和)と、負荷率との3つとする。代替の困難性は値が大きいほど困難性が高いものとする。各手配情報41の入着希望及び重み付けは、図47に示す通りとする。代替の困難性の評価に使用される重み付け係数γは、γ=5、γ=1とする。手配a〜手配eは、負荷率の超過を許容し、納期の超過を許容しないものとする。換算表は、図37に示す通りとする。
手配a〜手配eの代表案は、図48に示す通りとする。そのため、図49に示すように、各代表案に対応するデータの格納領域がメモリ12に用意される。1つのデータの格納領域には、実データの領域と、評価値の領域とが含まれる。実データの領域には、リードタイムとコストと負荷率との領域があり、評価値の領域には、リードタイムとコストと負荷率と評価値合計と手配評価結果との領域がある。
手配aについて検討する。手配aについては、入着希望が示す納期に間に合わせることが可能な対応案がある。そのため、図50に示すように、入着希望が示す納期を超過する案が削除される。そして、代表案の決定の動作例と同様に、図51に示すように、残りの各対応案についてリードタイムとコストと負荷率との評価値が計算され、図52に示すように、残りの各対応案についての評価値合計が計算される。
各対応案についての評価値合計に基づき、手配aの代替の困難性が計算される。ここでは、図53に示すように、手配aの代替の困難性は、5(=δ)×(8−6)+1(=δ)×(18−6)=22と計算される。
図54に示すように、手配b〜手配eについても同様に、リードタイムとコストと負荷率との評価値が計算され、評価値合計が計算され、代替の困難性が計算される。
その結果、代替の困難性が最も高い手配情報41は、手配bとなる。そのため、手配bについて決定案が決定される。
そして、改めて、手配bを除く、手配aと、手配c〜手配eとについて、対応案の検討から実行し直される。
***実施の形態1の効果***
以上のように、実施の形態1に係る対応先決定装置10は、複数の手配情報について、優先度順に対応先を決定するとともに、優先度が同一の手配情報については、対応先の代替の困難性が高い手配情報から順に対応先を決定する。これにより、同時期の並行する複数の手配情報に対して適切な対応先を決定することが可能である。
対応先については複数の拠点から評価値が良い拠点を決定するが、このとき評価値が良いとは評価値の算出基準の設定により、評価値が高い方が良い場合は評価値が高い拠点を選択し、評価値が低い方が良い場合は評価値が低い拠点を選択する。
また、実施の形態1に係る対応先決定装置10は、各評価項目に対する重み付け係数を手配情報41毎に設定可能である。これにより、手配情報41毎の事情を考慮した重み付けが可能である。さらに、実施の形態1に係る対応先決定装置10は、各手配情報41についての重み付け係数の総和が等しくなるように、各手配情報41の重み付け係数を正規化する。これにより、評価項目の重み付けが手配情報41毎に異なる場合であっても、手配情報41間の評価値を適切に比較可能である。
また、実施の形態1に係る対応先決定装置10は、需要拠点から需要拠点への在庫の移動による対応を含めて対応案を検討する。これにより、失注又は需要予測のずれ等によって生じる需要拠点での過剰在庫を解消可能である。
また、実施の形態1に係る対応先決定装置10は、需要拠点から需要拠点への在庫移動を行う場合には、需要拠点毎に電源規格と説明書の言語といった製品細部における差異を含めて需要拠点間の在庫移動を検討する。これにより、適切な在庫移動が可能である。
また、実施の形態1に係る対応先決定装置10は、手配数量の多い手配情報41が入力された場合には、生産拠点の負荷状況に応じて、手配情報41を複数の分割手配に分割する。これにより、1つの生産拠点等で対応することが困難な手配情報41に対して、複数の生産拠点等で対応を適切に分担させることが可能である。また、複数の生産拠点で並行作業をすることにより、納期の短縮を図ることも可能である。
また、実施の形態1に係る対応先決定装置10は、負荷率を適正範囲内に収める閾値として使用するのではなく、評価項目に含めて対応案を検討する。これにより、生産拠点間の負荷の平準化を図ることが可能である。
***他の構成***
<変形例1>
実施の形態1では、対応先決定装置10と統合データベース30とは別の装置であった。しかし、対応先決定装置10と統合データベース30とを1つの装置としてもよい。この場合、統合データベース30のストレージ33が記憶する情報を、対応先決定装置10のストレージ13が記憶すればよい。
<変形例2>
実施の形態1では、各機能構成要素がソフトウェアで実現された。しかし、変形例2として、各機能構成要素はハードウェアで実現されてもよい。この変形例2について、実施の形態1と異なる点を説明する。
図55を参照して、変形例2に係る対応先決定装置10の構成を説明する。
各機能構成要素がハードウェアで実現される場合には、対応先決定装置10は、プロセッサ11とメモリ12とストレージ13とに代えて、電子回路15を備える。電子回路15は、各機能構成要素と、メモリ12と、ストレージ13との機能とを実現する専用の回路である。
電子回路15としては、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)が想定される。
各機能構成要素を1つの電子回路15で実現してもよいし、各機能構成要素を複数の電子回路15に分散させて実現してもよい。
<変形例3>
変形例3として、一部の各機能構成要素がハードウェアで実現され、他の各機能構成要素がソフトウェアで実現されてもよい。
プロセッサ11とメモリ12とストレージ13と電子回路15とを処理回路という。つまり、各機能構成要素の機能は、処理回路により実現される。
実施の形態2.
実施の形態2は、手配分割基準の決定方法について説明する。実施の形態2では、実施の形態1と同一の点については説明を省略し、異なる点について説明する。
ここでは、手配分割基準の決定方法について2つの方法を説明する。
<決定方法1>
決定方法1は、各生産拠点の負荷が平均して高い場合は、分割の基準を細かな単位として、各生産拠点にある程度均等に割り振り、逆に各生産拠点の負荷が平均して低い場合は、分割の基準を大きな単位として、ある程度まとめて処理する方法である。つまり、手配分割部233は、各生産拠点の負荷が平均して高いほど、手配分割基準に小さい値を設定し、各生産拠点の負荷が平均して低いほど、手配分割基準に大きい値を設定する。
具体的には、統合データベース30又はストレージ13に、図56に示すような分割基準数情報を記憶しておく。分割基準数情報は、負荷率平均毎に、分割基準数を示す情報である。分割基準数には、負荷率平均が高くなるほど小さい値が設定され、負荷率平均が低くなるほど大きい値が設定されている。
そして、手配分割部233は、図16のステップS305からステップS307の処理と、図17のステップS407からステップS409の処理と図18のステップS509からステップS511の処理とを以下のように変更する。(1)手配分割部233は、分割基準数情報を参照して、負荷率平均に対応する分割基準数を特定する。(2)手配分割部233は、手配分割基準に(1)で特定された分割基準数を設定する。
なお、図16と図17と図18との処理では、手配情報41について手配分割基準が一旦設定されると、手配分割基準は見直しされない。しかし、1つの分割手配についての決定案が決定される度に、手配分割基準を見直し、手配情報41の残りの手配数量を分割し直してもよい。
具体例としては、平均負荷率が40%未満のときに手配数量2600の手配情報41を処理するとする。この場合、分割基準数1000が手配分割基準に設定され、手配情報41が手配数量1000の分割手配Aと手配数量1000の分割手配B手配数量600の分割手配Cと3つの分割手配に分割される。そして、分割手配Aについての決定案が決定されたとする。すると、この決定案の対応先である生産拠点の負荷率は上昇する。そこで、このタイミングで平均負荷率が計算し直される。その結果、平均負荷率が40%以上60%未満であったとする。この場合、分割基準数800が手配分割基準に設定され、手配情報41の残りの手配数量1600(1000+600)が手配数量800の分割手配Dと手配数量800の分割手配Eとの2つの分割手配に分割し直される。そして、分割手配D又は分割手配Eの決定案が決定される。
<決定方法2>
決定方法2は、負荷率だけでなく、生産性を考慮して手配分割基準を決定する方法である。
生産拠点毎に生産性が異なる場合、負荷率は同じでも生産能力として持つ余力には生産拠点毎に差異がある。そのため、単純に負荷率だけで手配分割基準を決定する場合、十分に余力のある大規模な生産拠点がある状態でも、負荷の高い小規模な生産拠点の影響が強く出て、手配分割基準が決まってしまう。そこで、決定方法2は、負荷率だけでなく、生産性も考慮することにより計算される生産能力の余力に基づき、手配分割基準を決定する。
具体的には、統合データベース30又はストレージ13に、図57に示すような分割基準数情報を記憶しておく。分割基準数情報は、単位時間当たりの生産能力の余力毎に、分割基準数を示す情報である。分割基準数には、単位時間当たりの生産能力の余力が多くなるほど大きい値が設定され、単位時間当たりの生産能力の余力が少なくなるほど小さい値が設定されている。
そして、手配分割部233は、図16のステップS305からステップS307の処理と、図17のステップS407からステップS409の処理と図18のステップS509からステップS511の処理とを以下のように変更する。(1)手配分割部233は、(100%−負荷率)×単位時間当たりの生産性、又は、(最大負荷率−負荷率)×単位時間当たりの生産性により、生産能力の余力を計算する。(2)手配分割部233は、全ての生産拠点の単位時間当たりの生産能力の余力の平均を計算する。(3)手配分割部233は、分割基準数情報を参照して、生産能力の余力の平均に対応する分割基準数を特定する。(4)手配分割部233は、手配分割基準に特定された分割基準数を設定する。
なお、決定方法1の場合と同様に、決定方法2の場合にも、1つの分割手配についての決定案が決定される度に、手配分割基準を見直し、手配情報41の残りの手配数量を分割し直してもよい。つまり、1つの分割手配についての決定案が決定される度に、(1)の生産能力の余力を計算する処理からやり直してもよい。
***実施の形態2の効果***
以上のように、実施の形態2に係る対応先決定装置10は、負荷率又は生産能力の余力に基づき、手配分割基準を適切に決定する。これにより、複数の生産拠点等で対応を適切に分担させることが可能である。
1 対応先決定システム、10 対応先決定装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信インタフェース、15 電子回路、21 手配取得部、22 条件取得部、23 対応案生成部、24 出力部、231 優先度取得部、232 係数取得部、233 手配分割部、234 評価値計算部、235 困難性計算部、236 対応先決定部、237 予測値計算部、30 統合データベース、31 プロセッサ、32 メモリ、33 ストレージ、34 通信インタフェース、35 電子回路、41 手配情報、42 需要拠点情報、43 生産拠点情報、44 組合情報、45 評価関連情報、90 通信路。

Claims (7)

  1. 製品の手配を依頼する複数の手配情報それぞれに割り当てる優先度を取得する優先度取得部と、
    前記複数の手配情報について、前記優先度取得部によって取得された前記優先度の高い順に処理対象として、複数の拠点のうち、処理対象の手配情報に対応可能な拠点について、その拠点で前記処理対象の手配情報に対応した場合の評価値を計算する評価値計算部と、
    前記処理対象の手配情報に対応可能な拠点のうち、前記評価値計算部によって計算された前記評価値が良い拠点の前記評価値と、前記処理対象の手配情報に対応可能な拠点のうちの他の拠点の前記評価値との差から代替の困難性を計算する困難性計算部と、
    前記処理対象の手配情報について、前記複数の拠点から前記評価値の良い拠点を前記製品を供給する対応先として決定する対応先決定部であって、前記優先度が同一の複数の手配情報については、前記困難性計算部によって計算された前記困難性が高い手配情報から順に、前記処理対象の手配情報に対応可能な拠点のうち、前記評価値の良い拠点を前記対応先として決定する対応先決定部と
    を備える対応先決定装置。
  2. 前記困難性計算部は、前記評価値が良い拠点の前記評価値と、前記他の拠点の前記評価値との差に重み付けした値の合計値を、前記困難性として計算し、
    前記対応先決定部は、前記合計値が大きい手配情報から順に前記対応先を決定する
    請求項に記載の対応先決定装置。
  3. 前記困難性計算部は、前記処理対象の手配情報に対応可能な拠点についての前記評価値の標準偏差と、前記評価値が良い拠点の前記評価値と前記処理対象の手配情報に対応可能な拠点についての前記評価値の平均値との差とを前記困難性として計算し、
    前記対応先決定部は、前記標準偏差が大きい基準個の手配情報を抽出し、抽出された手配情報のうち、前記評価値が良い拠点の前記評価値と前記平均値との差が大きい手配情報から順に前記対応先を決定する
    請求項に記載の対応先決定装置。
  4. 前記対応先決定装置は、さらに、
    前記手配情報毎に、複数の評価項目それぞれに対する重み付け係数を取得する係数取得部と、
    前記評価値計算部は、対象の手配情報に対する重み付け係数を前記複数の評価項目それぞれに対して適用して、前記対象の手配情報についての前記評価値を計算する
    請求項1からまでのいずれか1項に記載の対応先決定装置。
  5. 前記評価値計算部は、前記複数の手配情報について、前記複数の評価項目に対する重み付け係数の総和が等しくなるように、前記複数の手配情報それぞれについての前記重み付け係数を正規化した上で、前記重み付け係数を適用して、前記対象の手配情報についての前記評価値を計算する
    請求項に記載の対応先決定装置。
  6. 優先度取得部が、製品の手配を依頼する複数の手配情報それぞれに割り当てる優先度を取得し、
    評価値計算部が、前記複数の手配情報について、前記優先度の高い順に処理対象として、複数の拠点のうち、処理対象の手配情報に対応可能な拠点について、その拠点で前記処理対象の手配情報に対応した場合の評価値を計算し
    困難性計算部が、前記処理対象の手配情報に対応可能な拠点のうち、前記評価値が良い拠点の前記評価値と、前記処理対象の手配情報に対応可能な拠点のうちの他の拠点の前記評価値との差から代替の困難性を計算し、
    対応先決定部が、前記処理対象の手配情報について、前記複数の拠点から前記評価値の良い拠点を前記製品を供給する対応先として決定し、前記優先度が同一の複数の手配情報については、前記困難性が高い手配情報から順に、複数の拠点から前記評価値の良い拠点を前記対応先として決定する対応先決定方法。
  7. 製品の手配を依頼する複数の手配情報それぞれに割り当てる優先度を取得する優先度取得処理と、
    前記複数の手配情報について、前記優先度取得処理によって取得された前記優先度の高い順に処理対象として、複数の拠点のうち、処理対象の手配情報に対応可能な拠点について、その拠点で前記処理対象の手配情報に対応した場合の評価値を計算する評価値計算処理と、
    前記処理対象の手配情報に対応可能な拠点のうち、前記評価値計算処理によって計算された前記評価値が良い拠点の前記評価値と、前記処理対象の手配情報に対応可能な拠点のうちの他の拠点の前記評価値との差から代替の困難性を計算する困難性計算処理と、
    前記処理対象の手配情報について、前記複数の拠点から前記評価値の良い拠点を前記製品を供給する対応先として決定する対応先決定処理であって、前記優先度が同一の複数の手配情報については、前記困難性計算処理によって計算された前記困難性が高い手配情報から順に、複数の拠点から前記評価値の良い拠点を前記対応先として決定する対応先決定処理と
    を行う対応先決定装置としてコンピュータを機能させる対応先決定プログラム。
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