(画像形成装置の構成)
画像形成装置を図1に基づいて説明する。画像形成装置100は、プリンタ部101、操作部180を有する。プリンタ部101は、色成分毎の画像を形成する4つのステーション120、121、122、及び123を有する。ステーション120はイエローの画像を形成し、ステーション121はマゼンタの画像を形成し、ステーション122はシアンの画像を形成し、ステーション123はブラックの画像を形成する。
各ステーションは同一の構成であるので、以下ではイエローの画像を形成するステーション120の構成について説明する。感光ドラム105は、表面に感光層を有する感光体であり、帯電器111により帯電される。画像データに基づいて制御された露光装置108のレーザが感光ドラム105を走査することによって、感光ドラム105には静電潜像が形成される。現像器112は、トナーと、磁性を有するキャリアとを含む現像剤が収容される収容部を有する。現像器112は、収容部内の現像剤を用いて静電潜像を現像する。これによって、感光ドラム105上にはトナー像が形成される。ここで、帯電器111と露光装置108とは、静電潜像を形成する潜像形成手段として機能する。
一次転写ローラ118は、不図示の電源ユニットによって転写電圧が印加されると、感光ドラム105上のトナー像を中間転写ベルト106に転写する。各ステーション120、121、122、及び123により形成された色毎のトナー像が中間転写ベルト106に重ねて転写されることによって、中間転写ベルト106上にフルカラーのトナー像が担持される。中間転写ベルト106に担持されたトナー像は中間転写ベルト106が回転することによって二次転写ローラ114へと搬送される。
収容庫113に収容されたシート110は、中間転写ベルト106に担持されたトナー像とタイミングが合うように、二次転写ローラ114へ向けて搬送される。二次転写ローラ114には転写電圧が印加され、二次転写ローラ114は中間転写ベルト106に担持されたトナー像をシート110に転写する。そして、トナー像が転写されたシート110は定着器150、及び160へと搬送される。中間転写ベルト106は、プリンタ部101により形成された画像を担持する像担持体として機能する。さらに、二次転写ローラ114は、像担持体に担持されたトナー像をシート110に転写する転写手段として機能する。
定着器150、及び160は、シート110に転写されたトナー像を加熱および加圧してシート110に定着させる。定着器150は、シート110を加熱するヒータを有する定着ローラ151と、シート110を定着ローラ151に圧接させる加圧ベルト152とを備える。定着器160は、定着器150よりもシート110の搬送方向で下流に配置されている。定着器160は、定着器150を通過したシート110上のトナー像に対してグロス(光沢)を付与する。定着器160は、シートを加熱するヒータを有する定着ローラ161と、加圧ローラ162とを備える。
グロスを付与するモードにおいてシート110に画像を定着させる場合や、厚紙などの定着に必要な熱量が大きなシート110に画像を定着させる場合には、定着器150を通過したシート110は定着器160へと搬送される。普通紙や薄紙などのシート110に画像を定着させる場合には、定着器150を通過したシート110は定着器160を迂回する搬送経路130に沿って搬送される。なお、定着器160にシート110を搬送するか、定着器160を迂回してシート110を搬送するかを制御するために、フラッパ131の角度が制御される。
フラッパ132は、シート110を搬送経路135へと誘導するか、外部への搬送経路139に誘導するかを切り替える誘導部材である。搬送経路135に沿って搬送されたシート110は反転部136へ搬送される。搬送経路135に設けられた反転センサ137がシート110の後端を検出すると、シート110の搬送方向が反転される。
フラッパ133は、両面画像形成用の搬送経路138へと誘導するか、搬送経路135に誘導するかを切り替える誘導部材である。フェイスダウン排紙モードが実行された場合、シート110は再び搬送経路135へと搬送され、画像形成装置100から排紙される。
一方、両面印刷モードが実行された場合、シート110は、搬送経路138に沿って、再び転写ローラ114へと搬送される。両面印刷モードが実行された場合には、シート110の第1面に画像が定着された後、当該シート110が反転部136においてスイッチバックされ、搬送経路138に沿って転写ローラ114へと搬送され、シート110の第2面に画像が形成される。
フラッパ134は、シート110を画像形成装置100から排紙するための搬送経路に誘導する誘導部材である。シート110をフェイスダウン排紙する場合には、反転部136においてスイッチバックされたシートをフラッパ134が排紙用の搬送経路へと誘導する。排紙用の搬送経路に沿って搬送されたシート110は、画像形成装置100の外部へ排出される。
搬送経路135には、シート110上の測定用画像の濃度を測定する濃度センサ200が配置されている。濃度センサ200は、シート110の搬送方向に直交する方向に4つ並べて配置されており、4列のパターン画像を検知できる。
また、各ステーション120、121、122、及び123は、感光ドラム105上に形成されたATRパッチ画像(第1測定用画像)の濃度を測定するセンサ117−aを有する。画像形成装置100は、センサ117−aにより測定されたATRパッチ画像の濃度に基づいてトナー補給制御を制御する。トナー補給制御とは、不図示のトナーボトルから現像器112へトナーを補給する動作である。画像形成装置100は、トナー補給制御が実行された場合、トナーボトルを回転させるモータを回転駆動させ、トナーボトル内のトナーを現像器に補給する。
さらに、中間転写ベルト106の周囲には、中間転写ベルト106上に形成された階調制御パッチ画像(第2測定用画像、及び第3測定用画像)の濃度を測定するセンサ117−bが配置されている。センサ117−bは、中間転写ベルト106の搬送方向に直交する方向に4つ並べて配置されており、搬送方向に直交する方向において異なる位置に形成された階調制御パッチ画像を検知できる。画像形成装置100は、センサ117−bにより測定された階調制御パッチ画像の濃度に基づいて、ステーション120、121、122、及び123により形成される画像の濃度が目標濃度となるように画像形成条件が補正される。
操作部180は、表示部としての液晶ディスプレイと、キー入力部とを有している。操作部180は、画像の印刷枚数や印刷モードをユーザが入力するインターフェースである。ユーザは、操作部180を用いて、片面印刷モードと両面印刷モードとを選択したり、フェイスダウン排紙モードを実行したり、モノクロモードとカラーモードとを選択できる。
(センサの構成)
前述のセンサ117−a、及び117−bは、構成が同じであるので、センサ117−bを図2に基づいて説明する。説明においては、センサ117−bをセンサ117と記述する。なお、図2(a)は、シャッター404が開状態に制御されたときのセンサ117の要部断面図であり、図2(b)は、シャッター404が閉状態に制御されたときのセンサ117の要部断面図である。
センサ117は、正反射受光部401、乱反射受光部402、発光部403、及び、シャッター404を備える。なお、センサ117は、さらにレンズなどの光学素子を設けた構成でもよい。
発光部403は光を発する発光素子である。発光部403から照射される光の波長は、トナーの分光反射率を考慮して、例えば800〜850[nm]とする。発光部403から照射される光の入射角度は、感光ドラム105、又は、中間転写ベルトの表面に対して45度の角度である。以下の説明において、発光部403からの光が照射される位置を測定位置と称す。
正反射受光部401は、感光ドラム105、又は、中間転写ベルト106からの正反射光を受光する位置に設けられている。そのため、ATRパッチ画像や階調制御パッチ画像などの測定用画像が測定位置を通過していないとき、正反射受光部401は、感光ドラム105、又は、中間転写ベルト106からの正反射光を受光する。そして、正反射受光部401は、受光強度に応じた電圧を出力する。また、ATRパッチ画像や階調制御パッチ画像などの測定用画像が測定位置を通過しているとき、正反射受光部401は、測定用画像からの正反射光を受光する。そして、正反射受光部401は、受光強度に応じた電圧を出力する。
乱反射受光部402は、感光ドラム105、又は、中間転写ベルト106からの正反射光を受光しない位置、且つ、感光ドラム105、又は、中間転写ベルト106からの乱反射光を受光する位置に設けられる。そのため、ATRパッチ画像や階調制御パッチ画像などの測定用画像が測定位置を通過していないとき、乱反射受光部402は、感光ドラム105、又は、中間転写ベルト106からの乱反射光を受光する。そして、乱反射受光部402は、受光強度に応じた電圧を出力する。また、ATRパッチ画像や階調制御パッチ画像などの測定用画像が測定位置を通過しているとき、乱反射受光部402は、測定用画像からの乱反射光を受光する。そして、乱反射受光部402は、受光強度に応じた電圧を出力する。
画像形成装置100は、正反射受光部401から出力された電圧値と、乱反射受光部402から出力された電圧値とに基づいて測定用画像の濃度を測定する。例えば、正反射受光部401の出力電圧と、乱反射受光部402の出力電圧とから演算によって測定用画像の濃度を決定する。或いは、正反射受光部401の出力電圧と、乱反射受光部402の出力電圧との組み合わせと濃度との対応関係を示すテーブルを参照し、測定用画像の濃度を決定する。
センサ117は退避位置と遮蔽位置とに移動可能なシャッター404を有する。シャッター404は、測定動作を実行していない期間において、センサ117が飛散トナーによって汚れてしまうことを抑制する。そのため、シャッター404は、センサ117が飛散トナーによって汚れてしまい、センサ117の測定精度が低下することを抑制できる。以下、シャッター404の移動に関して説明する。
センサ117が測定用画像を測定しない期間において、シャッター404は不図示のモータによって遮蔽位置に位置する。シャッター404が遮蔽位置に位置している間、飛散トナーがセンサ117の内部に侵入し、センサ117が飛散トナーによって汚れてしまうことを抑制できる。ただし、シャッター404が遮蔽位置に位置している間、発光部403も感光ドラム105や中間転写ベルト106に光を照射することができない。シャッター404が遮蔽位置に位置している状態は閉状態に相当する。
一方、センサ117が測定用画像を測定する期間において、シャッター404は不図示のモータによって退避位置に位置する。なお、シャッター404は、測定用画像が測定位置に到達する前に遮蔽位置から退避位置へと移動する。シャッター404が退避位置に位置している間、発光部403は、感光ドラム105や中間転写ベルト106に光を照射でき、正反射受光部401と乱反射受光部402とは測定用画像からの反射光を受光できる。しかし、シャッター404が退避位置に位置している場合、飛散トナーがセンサ117の内部に侵入してしまう可能性がある。シャッター404が退避位置に位置している状態は開状態に相当する。
(画像形成装置の機能)
画像形成装置100の制御ブロック図を図3に基づいて説明する。CPU300は画像形成装置100の各部を制御する制御回路である。ROM304は、CPU300により実行される、後述のフローチャートの各種処理等を実行するために必要な制御プログラムが記憶されている。RAM309はCPU300が動作するためのシステムワークメモリである。
プリンタ部101は、ステーション120、121、122、及び123、一次転写ローラ118、中間転写ベルト106、二次転写ローラ114、定着器150、及び、定着器160に対応する。操作部180は、既に説明しているので、ここでの説明を省略する。
階調補正部316は、入力された画像データに種々の画像処理を施して、画像データを変換する。階調補正部316は、メモリ310に記憶された階調補正テーブル(γLUT)に基づいて画像データの入力値(画像信号値)を変換する。ここで、階調補正テーブル(γLUT)は、画像データを変換する変換条件に相当する。なお、階調補正部316は、ASICなどの集積回路によって実現されてもよく、或いは、CPU300が予め記憶されたプログラムに基づいて画像データを変換することによって実現されてもよい。
パターンジェネレータ305は測定用画像データを出力する。プリンタ部101は、パターンジェネレータ305から出力された測定用画像データに基づいて、感光ドラム105上にATRパッチ画像を形成する。CPU300は、感光ドラム105上のATRパッチ画像がセンサ117−aの測定位置を通過するタイミングにおいてセンサ出力値を取得する。CPU300は、取得されたセンサ出力値に基づいて不図示の濃度変換テーブルを用いてATRパッチ画像の濃度を測定する。
また、プリンタ部101は、パターンジェネレータ305から出力された測定用画像データに基づいて、中間転写ベルト106に階調調整パッチ画像を形成する。CPU300は、中間転写ベルト106上の階調調整パッチ画像がセンサ117−bの測定位置を通過するタイミングにおいてセンサ出力値を取得する。CPU300は、取得されたセンサ出力値に基づいて不図示の濃度変換テーブルを用いて階調調整パッチ画像の濃度を測定する。
また、プリンタ部101は、パターンジェネレータ305から出力された測定用画像データに基づいて、シート110上にパターン画像を形成する。CPU300は、濃度センサ200によりシート110上のパターン画像の濃度を測定する。
LPW制御部306は、露光装置108のレーザ光の強度を、濃度センサ200により測定されたパターン画像の濃度に基づいて制御する。なお、濃度センサ200によるパターン画像の測定結果に基づいて決定されたレーザ光の強度は基準強度としてRAM309に記憶される。ここで、濃度センサ200を用いてレーザ光の強度を決定する処理は、シートが消費されてしまう。そこで、CPU300は、基準強度が決定されてから次回濃度センサ200を用いて基準強度を更新する処理が実行されるまでは、中間転写ベルト106上の階調制御パッチ画像の測定結果に基づいて基準強度を補正する。つまり、LPW制御部306は、露光装置108のレーザ光の強度を、センサ117−bにより測定された階調制御パッチ画像の濃度に基づいて補正することもできる。
γLUT生成部307は、階調補正テーブル(γLUT)を、濃度センサ200により測定されたパターン画像の濃度に基づいて生成する。なお、CPU300は、濃度センサ200によりパターン画像の測定結果に基づいて階調補正テーブルを生成した後は、センサ117−bによる階調制御パッチ画像の測定結果に基づいて階調補正テーブルを補正する。つまり、γLUT生成部307は、階調補正テーブルを、センサ117−aにより測定された階調制御パッチ画像の濃度に基づいて生成することもできる。
補給制御部308は、センサ117−aにより測定されたATRパッチ画像の濃度と目標濃度とを比較し、トナーを収容したトナーボトル210から現像器112へトナーを補給する補給動作の実行を制御する。トナーボトル210の内壁には螺旋状の凸部が形成されている。トナーボトル210はトナーを収容した収容容器であって、モータ220によって回転駆動されることによって、トナーボトル210内のトナーを排出口から現像器112へトナーを排出する。補給動作とは、モータ220によってトナーボトル210を回転させ、トナーボトル210から現像器112へトナーを補給させる動作である。
(トナー補給制御)
以下に、センサ117−aによるATRパッチ画像の測定結果に基づいて現像器112にトナーを補給するトナー補給制御に関して説明する。図4は、感光ドラム105上に形成されるATRパッチ画像の模式図である。ATRパッチ画像は、面積率が例えば80%の高濃度の測定用画像である。補給制御部308は、センサ117−aにより測定されたATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも薄い場合には、モータ220を回転駆動させてトナーボトル210から現像器112へトナーを補給させる。
感光ドラム105に形成される画像のトナー付着量は、現像器112内のトナーの帯電量によって異なってしまう。感光ドラム105に所定の電位の静電潜像が形成された場合、トナーの帯電量が増加すれば現像画像のトナー付着量は減少し、トナー帯電量が減少すれば現像画像のトナー付着量は増加する。なお、現像器112が現像剤を攪拌することによってトナーが摩擦帯電され、現像器112内のトナーの帯電量が上昇する。
表1に示すように、現像器112内の現像剤に対するトナーの重量比が高ければ、現像器112内のトナーの量が所定量よりも多いことを意味する。この場合、トナーが摩擦帯電されたとしても現像器112内のトナーの帯電量は標準帯電量よりも低下する。一方、現像器112内の現像剤に対するトナーの重量比が低ければ、現像器内のトナーの量が所定量よりも少ないことを意味する。この場合、トナーが摩擦帯電された場合に現像器112内のトナーの帯電量は標準帯電量よりも増加する。
前述のように、現像器112内のトナーの重量比が高い場合にはトナーの帯電量が標準帯電量よりも少ないので、ATRパッチ画像に付着するトナーの量は増加する。一方、現像器112内のトナーの重量比が低い場合にはトナーの帯電量が標準帯電量よりも多いので、ATRパッチ画像に付着するトナーの量は減少する。
このことから、補給制御部308は、ATRパッチ画像の濃度が目標濃度よりも高い場合には補給動作を実行させず、ATRパッチ画像の濃度が目標濃度よりも低い場合には補給動作を実行させる。
(画質調整制御)
次に、センサ117−bによる階調調整パッチ画像の測定結果に基づいて、階調補正テーブルを生成する階調制御、及び、レーザ光の強度を補正するDmax制御を説明する。
階調制御では、階調補正部316から出力された測定用画像データに疑似中間調処理(以下スクリーンと呼ぶ)が施された後、プリンタ部101へ転送される。プリンタ部101は、受信した測定用画像データに基づいて階調調整パッチ画像を中間転写ベルト106に形成する。そして、センサ117−bにより検知された階調調整パッチ画像の濃度が予め決まった目標濃度Drefとなるように、γLUT生成部307が階調補正テーブル(γLUT)を生成する。
図5は、中間転写ベルト106上に形成される階調制御パッチ画像の模式図である。図5(a)は階調制御パッチ画像P5であり、図5(b)は、階調制御パッチ画像P4であり、図5(c)は階調制御パッチ画像P3であり、図5(d)は階調制御パッチ画像P2であり、図5(e)は階調制御パッチ画像P1である。階調制御パッチ画像P1、P2、P3、P4、及びP5は、濃度が異なる複数の測定用画像である。
階調制御パッチ画像P1、P2、P3、P4、及びP5は、その濃度がP1>P2>P3>P4>P5の関係となるように、画像信号値が予め決まっている。例えば、階調制御パッチ画像P1の画像信号値は1023である。例えば、階調制御パッチ画像P2の画像信号値は816である。例えば、階調制御パッチ画像P3の画像信号値は612である。例えば、階調制御パッチ画像P4の画像信号値は408である。例えば、階調制御パッチ画像P5の画像信号値は204である。
また、例えば、写真画像に適した190LPIのスクリーンSC1と、文字や細線に適した230LPIのスクリーンSC2との2種類を有する。画像形成装置100がPCやスキャナなどの外部装置から転送された画像データに基づいて画像を形成する場合には、画像形成装置100は画像の種類に適したスクリーンに基づいて画像データに画像処理を施す。階調補正部316は、画像の種類に適したスクリーンに対応する階調補正テーブルに基づいて画像信号値を変換する。
そのため、画像形成装置100はスクリーン毎に5階調の階調制御パッチ画像を形成し、γLUT生成部307がセンサ117−bにより検知された階調制御パッチ画像の濃度に基づいて、スクリーン毎に階調補正テーブル(γLUT)を生成する。γLUT生成部307が190LPIのスクリーンに対応する階調補正テーブル(γLUT)を生成する場合、階調補正部316は、測定用画像データに含まれる画像信号値を90LPIのスクリーンに対応する階調補正テーブル(γLUT)基づいて変換する。γLUT生成部307が230LPIのスクリーンに対応する階調補正テーブル(γLUT)を生成する場合、階調補正部316は、測定用画像データに含まれる画像信号値を、230LPIのスクリーンに対応する階調補正テーブル(γLUT)基づいて変換する。
次に、γLUT生成部307が階調補正テーブル(γLUT)を補正する方法について説明する。図6は、階調制御パッチ画像の画像信号値とセンサ117−bにより測定された階調制御パッチ画像P1、P2、P3、P4、及びP5の濃度との関係を示した図である。実線はROM304に記憶されている理想的な濃度特性(目標濃度Dref)を示す。破線は、γLUT生成部307によって取得された濃度特性である。階調制御パッチ画像は5階調しか形成されないので、濃度特性は階調制御パッチ画像の測定結果が線形補間されたものである。
γLUT生成部307は、濃度特性と理想的な濃度特性とに基づいて逆変換テーブルを生成する。そして、γLUT生成部307は逆変換テーブルと予め記憶された階調補正テーブルとを合成し、階調補正テーブルを更新する。図6において、画像信号値iに対応する濃度は濃度Yであり、画像信号値iに対応する目標濃度Drefは濃度Ytgtである。逆変換テーブルとは、画像信号値iを、目標濃度Ytgtに対応する画像信号値itgtに変換するためのテーブルである。つまり、γLUT生成部307は、画像形成装置100が階調制御パッチ画像を形成するために用いた階調補正テーブルと、逆変換テーブルとを合成し、画像信号値が目標濃度Drefに対応する画像信号値となるような階調補正テーブル(γLUT)を生成する。
Dmax制御では、センサ117−bによる階調制御パッチ画像P1の測定結果に基づいて露光装置108のレーザ光の強度を補正する。LPW制御部306は、最も濃度の高い階調制御パッチ画像P1の濃度と目標最大濃度との濃度差(以下、ΔDと称す。)を算出する。そして、階調制御パッチ画像P1の濃度が目標濃度Drefよりも高く、且つ、濃度差ΔDが閾値より大きい場合には、LPW制御部306はLPWを1レベルだけ上げる。一方、階調制御パッチ画像P1の濃度が目標濃度Drefよりも低く、且つ、濃度差ΔDが閾値より大きい場合には、LPW制御部306はLPWを1レベルだけ下げる。なお、濃度差ΔDが閾値以下ならば、LPW制御部306はLPWを変更しない。
また、センサ117−bは、色毎に形成された5階調の階調制御パッチ画像を測定している期間、シャッター404が開状態に制御されている。センサ117−aは1色のATRパッチ画像を測定している期間、シャッター404が開状態に制御されている。つまり、センサ117−bのシャッター404が開状態に制御される期間は、センサ117−aのシャッター404が開状態に制御される期間よりも長い。そのため、センサ117−bが階調制御パッチ画像を測定し続けた場合、センサ117−bに飛散トナーが付着してしまい、特に、センサ117−bによる高濃度の階調制御パッチ画像の測定結果を高精度に検知できない。
そこで、LPW制御部306は、センサ117−bによる測定結果に基づいてレーザ光の強度を変更できる範囲を所定範囲内とし、所定範囲を越えてレーザ光の強度を変更する場合には、センサ117−aによるATRパッチ画像の測定結果も考慮する。つまり、所定範囲を越えてレーザ光の強度を変更するか否かを、センサ117−bによる階調制御パッチ画像P1の測定結果と、センサ117−aによるATRパッチ画像の測定結果とに基づいて制御する。
ここで、所定範囲とは、例えば、レーザ光の強度が基準強度よりも20レベル高い上限値から、レーザ光の強度が基準強度よりも20レベル低い下限値までの範囲とする。
LPW制御部306は、階調制御パッチ画像P1が形成されたときのレーザ光の強度が上限値であり、階調制御パッチ画像P1の濃度D1が目標濃度Drefよりも低い場合、ATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも低いか否かを判定する。ATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも低い場合には、LPW制御部306は、レーザ光の強度を1レベルだけ上げる。これによって、レーザ光の強度は上限値よりも高い強度に変更される。一方、ATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも高い場合には、LPW制御部306は、レーザ光の強度を変更しない。
また、LPW制御部306は、階調パッチ画像P1が形成されたときのレーザ光の強度が下限値であり、階調制御パッチ画像P1の濃度D1が目標濃度Drefよりも高い場合、ATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも高いか否かを判定する。ATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも高い場合には、LPW制御部306は、レーザ光の強度を1レベルだけ下げる。これによって、レーザ光の強度は下限値よりも低い強度に変更される。一方、ATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも低い場合には、LPW制御部306は、レーザ光の強度を変更しない。
以上のように、レーザ光の強度が所定範囲を越えて変更される場合には、センサ117−bによる測定結果のみならず、センサ117−aにより検知されたATRパッチ画像の濃度に関する情報も参照する。そして、センサ117−bによる階調制御パッチ画像P1の測定結果と、センサ117−aによるATRパッチ画像の測定結果とが、画像濃度の低下を表わしている場合には、上限値を無視してレーザ光の強度を増加させる。同様に、そして、センサ117−bによる階調制御パッチ画像P1の測定結果と、センサ117−aによるATRパッチ画像の測定結果とが、画像濃度の増加を表わしている場合には、下限値を無視してレーザ光の強度を減少させる。
なお、上記説明においては、階調制御パッチ画像P1、P2、P3、P4、及びP5の濃度に基づいて階調補正テーブルが生成され、階調制御パッチ画像P1の濃度に基づいてレーザ光の強度が決定された。しかし、例えば、Dmax制御用の測定用画像と、階調制御用の測定用画像とが別々に形成される構成であってもよい。つまり、γLUT生成部307は、Dmax制御用の測定用画像の測定結果を用いずに階調補正テーブル(γLUT)を生成してもよい。トナー補給制御用の第1測定用画像と、Dmax制御用の第2測定用画像と、階調制御用の第3測定用画像とは、別々に形成される構成であってもよい。
(制御タイミング)
画像形成装置100は、図7に示す通り、特別に紙間を広げることなく、Nページ目の画像とN+1ページ目の画像との間の領域にATRパッチ画像、及び、階調制御パッチ画像P1、P2、P3、P4、及びP5を形成する。なお、図7の数字1乃至13は13ページ分の画像を連続して形成したときの画像の番号を示している。
表2は、画像形成装置100が連続して複数の画像を形成する場合に、画像形成装置100が実行する制御内容をまとめたものである。例えば、階調制御やDmax制御ばかりが実行された場合には、現像器112内の現像剤に対するトナーの重量比が異常値となってしまい、階調制御やDmax制御が実行されても出力画像の濃度が制御できなくなってしまう。そのため、画像形成装置100は、トナー補給制御と階調制御とDmax制御とを表2に示す順番に従って実行する。
画像形成装置100は、13ページ分の画像を連続して形成する間に、転写電圧補正制御が実行され、センサ117−a、及び117−bのキャリブレーションが実行され、トナー補給制御が実行され、階調制御、及び、Dmax制御が実行される。そして、次の13ページ分の画像を連続して形成する場合には、再び、転写電圧補正制御から実行される。
ここで、例えば、5ページ分の画像を形成するための画像データAが画像形成装置100入力された後、10ページ分の画像を形成するための画像データBが画像形成装置100に入力されたと仮定する。この場合、画像データBの1ページ目の画像と2ページ目の画像との間には、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像3が形成される。そして、画像データBの9ページ目の画像と10ページ目の画像との間には、転写電圧補正制御が実行される。
このように、13ページ分の画像が形成されるたびに転写電圧補正制御が実行されるように、画像形成装置100は予め決まったスケジュールに従って制御が実行される。
また、表3は、各制御において測定用画像の測定位置、測定用画像の数、測定用画像を形成するときのレーザ光の強度、測定結果に基づいて制御される制御パラメータをまとめた表である。
(フローチャートの説明)
図8、及び図9は、画像形成装置100のCPU300が実行する画像形成動作のフローチャートである。外部装置から画像データが転送されると、CPU300はROM304に格納されたプログラムを読み出して画像形成動作を実行する。
CPU300は、まず、ROM304に記憶されたレーザ光の強度、及び、メモリに記憶された最新の階調補正テーブルを読み出す。そして、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて1ページ目の画像を形成させる(S100)。ステップS100において、CPU300はシャッター404を閉状態に維持する。そして、CPU300は、転写電圧補正制御(図10)を実行し(S101)、電源ユニットが一次転写ローラ118に印加すべき転写電圧、及び、二次転写ローラ114に印加すべき転写電圧を決定する。ステップS100において、CPU300はシャッター404を閉状態に維持する。
続いて、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて2ページ目の画像を形成させる(S102)。そして、CPU300は、センサのキャリブレーションを実施する(S103)。感光ドラム105上の2ページ目の画像がセンサ117−aの測定位置を通過している間に、CPU300は、モータ(不図示)を制御し、センサ117−aのシャッター404を開状態へ移動させる。
ステップS103において、CPU300は、センサ117−aによって感光ドラム105上の2ページ目の画像が測定位置を通過した後であって、3ページ目の画像が測定位置に到達する前に、感光ドラム105に光を照射し、センサ出力値を取得する。そして、CPU300は、センサ出力値が目標出力値となるように、センサ117−aの発光部403の発光強度を設定する。
また、中間転写ベルト106に転写された2ページ目の画像がセンサ117−bの測定位置を通過している間に、CPU300は、モータ(不図示)を制御し、センサ117−bのシャッター404を開状態へ移動させる。CPU300は、センサ117−bによって中間転写ベルト106上の2ページ目の画像が測定位置を通過した後であって、3ページ目の画像が測定位置に到達する前に、中間転写ベルト106上に光を照射し、センサ出力値を取得する。そして、CPU300は、センサ出力値が目標出力値となるように、センサ117−bの発光部403の発光強度を設定する。
ステップS103において、CPU300は、センサのキャリブレーションが実行される場合に、センサ117−a、及び117−bのシャッター404を閉状態から開状態へ制御する開閉制御手段として機能する。なお、センサ117−aが感光ドラム105からの反射光に対応するセンサ出力値を取得し終えた後、CPU300は、モータ(不図示)によって、センサ117−aのシャッター404を開状態から閉状態へ移動させる。同様に、センサ117−bが中間転写ベルト106からの反射光に対応するセンサ出力値を取得し終えた後、CPU300は、モータ(不図示)によって、センサ117−bのシャッター404を開状態から閉状態へ移動させる。
続いて、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて3ページ目の画像を形成させる(S104)。そして、CPU300は、トナー補給制御を実行する(S105)。トナー補給制御が実行される前に、CPU300は、モータ(不図示)を制御し、センサ117−aのシャッター404を開状態へ移動させる。そして、トナー補給制御が実行された後、CPU300は、モータ(不図示)を制御し、センサ117−aのシャッター404を閉状態へ移動させる。
ステップS105において、CPU300は、トナー補給制御が実行される場合に、センサ117−aのシャッター404を閉状態から開状態へ制御する開閉制御手段として機能する。なお、センサ117−aが感光ドラム105上のATRパッチ画像からの反射光に対応するセンサ出力値を取得し終えた後、CPU300は、モータ(不図示)によって、センサ117−aのシャッター404を開状態から閉状態へ移動させる。ステップS105のトナー補給制御は図11を用いて後述する。
続いて、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて4ページ目の画像を形成させる(S106)。そして、CPU300は、4ページ目の画像が形成された後であって、5ページ目の画像が形成される前に、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P1を形成する(S107)。そして、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P1がセンサ117−bの測定位置に到達する前に、CPU300は、モータ(不図示)を制御し、センサ117−bのシャッター404を開状態へ移動させる。
ステップS107において、パターンジェネレータ305は階調制御パッチ画像P1に対応する画像信号値を階調補正部316へ出力する。階調補正部316は、スクリーンSC1に対応する階調補正テーブルをメモリ310から読み出し、当該読み出した階調補正テーブルに基づいて階調制御パッチ画像P1に対応する画像信号値を変換する。そして、階調補正部316により変換された画像信号値に基づいて、プリンタ部101が階調制御パッチ画像P1を形成する。
CPU300は、センサ117−bによって、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P1の濃度を検知する(S108)。CPU300は、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P1の濃度をRAM309に記憶させる。そして、LPW制御部306がLPW演算処理を実行する(S109)。なお、ステップS109において実行されるLPW演算処理は、図12に基づいて後述する。
続いて、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて5ページ目の画像を形成させる(S110)。そして、CPU300は、5ページ目の画像が形成された後であって、6ページ目の画像が形成される前に、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P2を形成する(S111)。
ステップS111において、パターンジェネレータ305は階調制御パッチ画像P2に対応する画像信号値を階調補正部316へ出力する。階調補正部316は、スクリーンSC1に対応する階調補正テーブルをメモリ310から読み出し、当該読み出した階調補正テーブルに基づいて階調制御パッチ画像P2に対応する画像信号値を変換する。そして、階調補正部316により変換された画像信号値に基づいて、プリンタ部101が階調制御パッチ画像P2を形成する。
CPU300は、センサ117−bによって、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P2の濃度を検知する(S112)。CPU300は、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P2の濃度をRAM309に記憶させる。ここで、γLUT生成部307は、5階調の階調制御パッチ画像P1、P2、P3、P4、及びP5が全て取得されるまで階調補正テーブルを更新しない。
続いて、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて6ページ目の画像を形成させる(S113)。そして、CPU300は、6ページ目の画像が形成された後であって、7ページ目の画像が形成される前に、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P3を形成する(S114)。
ステップS114において、パターンジェネレータ305は階調制御パッチ画像P3に対応する画像信号値を階調補正部316へ出力する。階調補正部316は、スクリーンSC1に対応する階調補正テーブルをメモリ310から読み出し、当該読み出した階調補正テーブルに基づいて階調制御パッチ画像P3に対応する画像信号値を変換する。そして、階調補正部316により変換された画像信号値に基づいて、プリンタ部101が階調制御パッチ画像P3を形成する。
CPU300は、センサ117−bによって、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P3の濃度を検知する(S115)。CPU300は、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P3の濃度をRAM309に記憶させる。
続いて、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて7ページ目の画像を形成させる(S116)。そして、CPU300は、7ページ目の画像が形成された後であって、8ページ目の画像が形成される前に、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P4を形成する(S117)。
ステップS117において、パターンジェネレータ305は階調制御パッチ画像P4に対応する画像信号値を階調補正部316へ出力する。階調補正部316は、スクリーンSC1に対応する階調補正テーブルをメモリ310から読み出し、当該読み出した階調補正テーブルに基づいて階調制御パッチ画像P4に対応する画像信号値を変換する。そして、階調補正部316により変換された画像信号値に基づいて、プリンタ部101が階調制御パッチ画像P4を形成する。
CPU300は、センサ117−bによって、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P4の濃度を検知する(S118)。CPU300は、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P4の濃度をRAM309に記憶させる。
続いて、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて8ページ目の画像を形成させる(S119)。そして、CPU300は、8ページ目の画像が形成された後であって、9ページ目の画像が形成される前に、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P5を形成する(S120)。
ステップS120において、パターンジェネレータ305は階調制御パッチ画像P5に対応する画像信号値を階調補正部316へ出力する。階調補正部316は、スクリーンSC1に対応する階調補正テーブルをメモリ310から読み出し、当該読み出した階調補正テーブルに基づいて階調制御パッチ画像P5に対応する画像信号値を変換する。そして、階調補正部316により変換された画像信号値に基づいて、プリンタ部101が階調制御パッチ画像P5を形成する。
CPU300は、センサ117−bによって、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P5の濃度を検知する(S121)。CPU300は、スクリーンSC1の階調制御パッチ画像P5の濃度をRAM309に記憶させる。次いで、γLUT生成部307は、RAM309に記憶された階調制御パッチ画像P1、P2、P3、P4、及びP5の濃度に基づいてスクリーンSC1の階調補正テーブルを生成する(S122)。ここで、センサ117−bにより測定された階調制御パッチ画像P2、P3、P4、及びP5の濃度は、第2測定手段による第3測定用画像の測定結果に対応する第3測定データに相当する。階調補正テーブル(γLUT)を生成する方法は前述の階調制御において説明したので、ここでの説明は省略する。
次いで、LPW制御部306は、露光装置108のレーザ光の強度を変更すべきか否かを判定する(S123)。ステップS123において、LPW制御部306は、変更フラグがHigh信号の場合、ステップS109のLPW演算処理において決定されたレーザ光の強度にレーザ光の強度を変更する(S124)。
一方、ステップS123において、LPW制御部306は、変更フラグがLow信号の場合、レーザ光の強度を変更せずにステップS125へ移行する。
続いて、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて9ページ目の画像を形成させる(S125)。そして、CPU300は、9ページ目の画像が形成された後であって、10ページ目の画像が形成される前に、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P1を形成する(S126)。
ステップS126において、パターンジェネレータ305は階調制御パッチ画像P1に対応する画像信号値を階調補正部316へ出力する。階調補正部316は、スクリーンSC2に対応する階調補正テーブルをメモリ310から読み出し、当該読み出した階調補正テーブルに基づいて階調制御パッチ画像P1に対応する画像信号値を変換する。そして、階調補正部316により変換された画像信号値に基づいて、プリンタ部101が階調制御パッチ画像P1を形成する。
CPU300は、センサ117−bによって、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P1の濃度を検知する(S127)。CPU300は、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P1の濃度をRAM309に記憶させる。ここで、LPW制御部306は、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像を形成するときのレーザ光の強度を変更しない。
続いて、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて10ページ目の画像を形成させる(S128)。そして、CPU300は、10ページ目の画像が形成された後であって、11ページ目の画像が形成される前に、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P2を形成する(S129)。
ステップS129において、パターンジェネレータ305は階調制御パッチ画像P2に対応する画像信号値を階調補正部316へ出力する。階調補正部316は、スクリーンSC2に対応する階調補正テーブルをメモリ310から読み出し、当該読み出した階調補正テーブルに基づいて階調制御パッチ画像P2に対応する画像信号値を変換する。そして、階調補正部316により変換された画像信号値に基づいて、プリンタ部101が階調制御パッチ画像P2を形成する。
CPU300は、センサ117−bによって、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P2の濃度を検知する(S130)。CPU300は、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P2の濃度をRAM309に記憶させる。
続いて、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて11ページ目の画像を形成させる(S131)。そして、CPU300は、11ページ目の画像が形成された後であって、12ページ目の画像が形成される前に、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P3を形成する(S132)。
ステップS132において、パターンジェネレータ305は階調制御パッチ画像P3に対応する画像信号値を階調補正部316へ出力する。階調補正部316は、スクリーンSC2に対応する階調補正テーブルをメモリ310から読み出し、当該読み出した階調補正テーブルに基づいて階調制御パッチ画像P3に対応する画像信号値を変換する。そして、階調補正部316により変換された画像信号値に基づいて、プリンタ部101が階調制御パッチ画像P3を形成する。
CPU300は、センサ117−bによって、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P3の濃度を検知する(S133)。CPU300は、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P3の濃度をRAM309に記憶させる。
続いて、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて12ページ目の画像を形成させる(S134)。そして、CPU300は、12ページ目の画像が形成された後であって、13ページ目の画像が形成される前に、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P4を形成する(S135)。
ステップS135において、パターンジェネレータ305は階調制御パッチ画像P4に対応する画像信号値を階調補正部316へ出力する。階調補正部316は、スクリーンSC2に対応する階調補正テーブルをメモリ310から読み出し、当該読み出した階調補正テーブルに基づいて階調制御パッチ画像P4に対応する画像信号値を変換する。そして、階調補正部316により変換された画像信号値に基づいて、プリンタ部101が階調制御パッチ画像P4を形成する。
CPU300は、センサ117−bによって、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P4の濃度を検知する(S136)。CPU300は、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P4の濃度をRAM309に記憶させる。
続いて、CPU300は、プリンタ部101に、画像データに基づいて13ページ目の画像を形成させる(S137)。そして、CPU300は、13ページ目の画像が形成された後であって、14ページ目の画像が形成される前に、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P5を形成する(S138)。
ステップS138において、パターンジェネレータ305は階調制御パッチ画像P5に対応する画像信号値を階調補正部316へ出力する。階調補正部316は、スクリーンSC2に対応する階調補正テーブルをメモリ310から読み出し、当該読み出した階調補正テーブルに基づいて階調制御パッチ画像P5に対応する画像信号値を変換する。そして、階調補正部316により変換された画像信号値に基づいて、プリンタ部101が階調制御パッチ画像P5を形成する。
CPU300は、センサ117−bによって、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P5の濃度を検知する(S139)。CPU300は、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P5の濃度をRAM309に記憶させる。次いで、γLUT生成部307は、RAM309に記憶された階調制御パッチ画像P1、P2、P3、P4、及びP5の濃度に基づいてスクリーンSC2の階調補正テーブルを生成する(S140)。ここで、センサ117−bにより測定された階調制御パッチ画像P2、P3、P4、及びP5の濃度は、第2測定手段による第3測定用画像の測定結果に対応する第3測定データに相当する。階調補正テーブル(γLUT)を生成する方法は前述の階調制御において説明したので、ここでの説明は省略する。
ステップS139において、スクリーンSC2の階調制御パッチ画像P5がセンサ117−bの測定位置を通過した後に、CPU300は、モータ(不図示)を制御し、センサ117−bのシャッター404を閉状態へ移動させる。そして、ステップS140においてスクリーンSC2の階調補正テーブルが生成された後、CPU300は画像形成動作を終了させる。なお、画像データに基づいて画像が14ページ以上ある場合には、ステップS100へ移行する。
ステップS107からステップS139までの期間、センサ117−bのシャッター404は開状態に維持される。ステップS107からステップS139において、CPU300は、複数の階調制御パッチ画像を測定している間、センサ117−bのシャッター404を開状態に制御する開閉制御制御手段として機能する。なお、ステップS107からステップS139までの期間、センサ117−aのシャッターは閉状態に維持される。
(転写電圧補正制御)
次に、図8のステップS101において実行される、一次転写ローラ118の転写電圧補正制御について、図10(a)のフローチャートと、図10(b)の転写電圧と検知電流との対応関係を示す図に基づいて説明する。なお、二次転写ローラ114の転写電圧補正制御は、一次転写ローラ118の転写電圧補正制御と同じ工程に従って実行されるので、ここでの説明を省略する。
CPU300が転写電圧補正制御を実行すると、CPU300は電源ユニットによって一次転写ローラ118に転写電圧V1を印加させる(S200)。そして、CPU300は、不図示の電流計を用いて、一次転写ローラ118に流れた電流値I1を測定する(S201)。次いで、CPU300は電源ユニットによって一次転写ローラ118に転写電圧V2を印加させる(S202)。そして、CPU300は、不図示の電流計を用いて、一次転写ローラ118に流れた電流値I2を測定する(S203)。
続いて、CPU300は、転写電圧V1、及びV2と、検知電流I1、及びI2に基づいて、目標電流値Itgtとなる転写電圧Vinを決定し(S204)、電源ユニットに設定する。これによって、感光ドラム105上の画像を中間転写ベルト106に転写するときの転写電圧を適正な転写電圧に制御できる。
CPU300が目標電流値Itgtとなる転写電圧Vinを決定する方法を図10(b)に基づいて説明する。CPU300は、転写電圧V1、及びV2を印加したときの検知電流値I1、及びI2から、線形補間によって転写電圧と検知電流値との対応関係を取得する。そして、CPU300は、目標電流値Itgtとなる転写電圧Vinを目標転写電圧としてプリンタ部に設定する。
(トナー補給制御)
次に、図8のステップS105において実行される、トナー補給制御について、図11のフローチャートに基づいて説明する。
トナー補給制御が実行された場合、CPU300は、まず、プリンタ部101によって感光ドラム105上にATRパッチ画像を形成させる(S300)。ステップS300において、ステーション120、121、122、及び123の各々はATRパッチ画像を形成する。そして、CPU300は、ステーション120、121、122、及び123の各々により形成されたATRパッチ画像を、センサ117−aにより測定する(S301)。
補給制御部308は、センサ117−aにより測定されたATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも濃いか否かを判定する(S302)。ここで、センサ117−aにより測定されたATRパッチ画像の濃度は、第1測定手段による第1測定用画像の測定結果に対応する第1測定データに相当する。ステップS302においてATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも濃い場合、補給制御部308はトナーボトル210から現像器112へトナーを補給させない。そして、CPU300は仮フラグ信号としてHigh信号をRAM309に記憶させ(S303)、トナー補給制御を終了する。
ここで、仮フラグ信号とは、ATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも高い場合にはHigh信号となり、ATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datr以下の場合にはLow信号となる。LPW演算処理において、LPW制御部306は、露光装置108のレーザ光の強度が所定範囲内でない場合には、仮フラグ信号を参照してレーザ光の強度を、所定範囲を越えた強度に制御するか否かを制御する。
一方、ステップS302においてATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datr以下の場合、CPU300は仮フラグ信号としてLow信号をRAM309に記憶させる(S304)。そして、補給制御部308は、トナーボトル210から現像器112へトナーを補給させ(S305)、トナー補給制御を終了する。ステップS305において、補給制御部308は、ATRパッチ画像と目標濃度Datrとの差に基づいて補給量を算出する。補給制御部308は、例えば、予め記憶された濃度差と補給量とのテーブルを参照することによって、現像器に補給すべきトナーの補給量を算出する。補給制御部308は、補給量に応じた回転回数だけモータ220を回転駆動させ、トナーボトル210を回転させる。これによって、トナーボトル210内のトナーが現像器112に補給される。
ステップS302からステップS305において、補給制御部308は、センサ117−aによるATRパッチ画像の測定結果に基づいてモータ220を制御する補給制御手段として機能する。
(LPW演算処理)
次に、図8のステップS109において実行される、LPW演算処理について、図12のフローチャートに基づいて説明する。CPU300は、センサ117−bにより検知された階調制御パッチ画像P1の濃度に基づいて、露光装置108のレーザ光の強度を変更するか否かを制御する。なお、LPW演算処理が最初に実行されたときのレーザ光の強度は、前述の基準強度に設定されている。
CPU300は、センサ117−bにより測定された階調制御パッチ画像P1の濃度D1に基づいて露光装置108のレーザ光の強度を下げる必要があるか否かを判定する(S400)。ステップS400において、階調制御パッチ画像P1の濃度D1が目標濃度Dtgt1よりも高く、且つ、濃度D1と目標濃度Dtgt1との濃度差が所定値以上ある場合、CPU300はレーザ光の強度を下げる必要があると判定する。ここで、センサ117−bにより測定された階調制御パッチ画像P1の濃度D1は、第2測定手段による第2測定用画像の測定結果に対応する第2測定データに相当する。
ステップS400において、露光装置108のレーザ光の強度を下げる必要がない場合、CPU300は、階調制御パッチ画像P1の濃度D1に基づいて露光装置108のレーザ光の強度を上げる必要があるか否かを判定する(S401)。ステップS401において、階調制御パッチ画像P1の濃度D1が目標濃度Dtgt1よりも低く、且つ、濃度D1と目標濃度Dtgt1との濃度差が所定値以上ある場合、CPU300はレーザ光の強度を上げる必要があると判定する。
ステップS401において、露光装置108のレーザ光の強度を下げる必要がない場合、CPU300は、露光装置108のレーザ光の強度を変更しないと判定し、LPWの変更フラグをLow信号に設定する(S411)。そして、CPU300はLPW演算処理を終了させる。
また、ステップS400において、CPU300がレーザ光の強度を下げる必要があると判定した場合に、LPW制御部306はレーザ光の強度を1レベルだけ下げた強度を求める(S402)。ステップS402において、LPW制御部306は、レーザ光の強度を決定する決定部として機能する。CPU300は、ステップS402においてLPW制御部306が決定したレーザ光の強度が、レーザ光の強度の下限値(基準強度−20レベル)よりも低いか否かを判定する(S403)。
ステップS402においてLPW制御部306が決定したレーザ光の強度が下限値以上の場合、レーザ光の強度が1レベルだけ低下した強度に変更されるように、CPU300は変更フラグをHigh信号に設定する(S405)。そして、CPU300はLPW演算処理を終了する。
変更フラグがHigh信号であれば、図8のステップS123においてCPU300がレーザ光の強度を変更するためにステップS124に移行する。そして、図12のステップS402においてLPW制御部306がレーザ光の強度を1レベル低下する。
一方、ステップS402においてLPW制御部306が決定したレーザ光の強度が下限値よりも低い場合、センサ117−bが飛散トナーによって汚れてしまい、センサ117−bが階調制御パッチ画像の濃度を高精度に検知できていない可能性がある。そこで、ステップS402においてLPW制御部306が決定したレーザ光の強度が下限値よりも低い場合、CPU300は、センサ117−aにより測定されたATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも濃かったか否かを判定する。
つまり、ステップS403において、ステップS402においてLPW制御部306が決定したレーザ光の強度が下限値よりも低い場合、CPU300は、仮フラグ信号がHigh信号であるか否かを判定する(S404)。仮フラグ信号は、センサ117−aによるATRパッチ画像の測定結果が目標濃度Datrよりも濃い場合にHigh信号に設定される。
センサ117−bの測定結果が目標濃度Dtgt1よりも閾値以上高く、且つ、センサ117−aにより測定されたATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも濃い場合、センサ117−bは階調制御パッチ画像の濃度を高精度に検知できている。そのため、ステップS404において、レーザ光の強度が下限値よりも低い強度に変更できるように、CPU300はステップS405へ移行し、変更フラグにHigh信号を設定する。
これによって、図8のステップS123においてCPU300がレーザ光の強度を変更するためにステップS124に移行する。そして、図12のステップS402においてLPW制御部306がレーザ光の強度を下限値よりも低い強度に変更できる。
一方、センサ117−bの測定結果が目標濃度Dtgt1よりも閾値以上高いにもかかわらず、センサ117−aにより測定されたATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも濃くない場合、センサ117−bが飛散トナーによって汚れている可能性が高い。そのため、レーザ光の強度が過剰に低下してしまうことを抑制するため、CPU300は変更フラグにLow信号を設定し(S406)、トナー補給制御を終了する。
変更フラグがLow信号であれば、図8のステップS123においてCPU300がレーザ光の強度を変更しない。そのため、LPW制御部306がレーザ光の強度を過剰に低下することを抑制できる。なお、センサ117−bが飛散トナーによって汚れてしまった場合には、ステップS406の代わりに、CPU300が画像形成動作の実行を禁止する構成としてもよい。センサ117−bが清掃されるか、新しいセンサに交換されるまで、CPU300が画像形成動作の実行を禁止する構成とすればよい。
次に、センサ117−bによる階調制御パッチ画像P1の濃度が目標濃度Dtgt1よりも低かった場合について説明する。ステップS401において、CPU300がレーザ光の強度を上げる必要があると判定した場合に、LPW制御部306はレーザ光の強度を1レベルだけ上げた強度を求める(S407)。ステップS407において、LPW制御部306は、レーザ光の強度を決定する決定部として機能する。CPU300は、ステップS407においてLPW制御部306が決定したレーザ光の強度が、レーザ光の強度の上限値(基準強度+20レベル)よりも高いか否かを判定する(S408)。
ステップS407においてLPW制御部306が決定したレーザ光の強度が上限値以下の場合、レーザ光の強度が1レベルだけ増加した強度に変更されるように、CPU300は変更フラグをHigh信号に設定する(S410)。そして、CPU300はLPW演算処理を終了する。
変更フラグがHigh信号であれば、図8のステップS123においてCPU300がレーザ光の強度を変更するためにステップS124に移行する。そして、図12のステップS402においてLPW制御部306がレーザ光の強度を1レベル増加する。
一方、ステップS407においてLPW制御部306が決定したレーザ光の強度が上限値よりも高い場合、センサ117−bが飛散トナーによって汚れてしまい、センサ117−bが階調制御パッチ画像の濃度を高精度に検知できていない可能性がある。そこで、ステップS407においてLPW制御部306が決定したレーザ光の強度が上限値よりも高い場合、CPU300は、センサ117−aにより測定されたATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも濃かったか否かを判定する。
つまり、ステップS408において、ステップS407においてLPW制御部306が決定したレーザ光の強度が上限値よりも高い場合、CPU300は、仮フラグ信号がLow信号であるか否かを判定する(S409)。仮フラグ信号は、センサ117−aによるATRパッチ画像の測定結果が目標濃度Datrよりも濃くない場合にLow信号に設定される。
センサ117−bの測定結果が目標濃度Dtgt1よりも閾値以上低く、且つ、センサ117−aにより測定されたATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも薄い場合、センサ117−bは階調制御パッチ画像の濃度を高精度に検知できている。そのため、ステップS404において、レーザ光の強度が上限値よりも高い強度に変更できるように、CPU300はステップS410へ移行し、変更フラグにHigh信号を設定する。
これによって、図8のステップS123においてCPU300がレーザ光の強度を変更するためにステップS124に移行する。そして、図12のステップS402においてLPW制御部306がレーザ光の強度を上限値よりも高い強度に変更できる。
一方、センサ117−bの測定結果が目標濃度Dtgt1よりも閾値以上低いにもかかわらず、センサ117−aにより測定されたATRパッチ画像の濃度が目標濃度Datrよりも濃い場合、センサ117−bが飛散トナーによって汚れている可能性が高い。そのため、レーザ光の強度が過剰に増加してしまうことを抑制するため、CPU300は変更フラグにLow信号を設定し(S411)、トナー補給制御を終了する。
変更フラグがLow信号であれば、図8のステップS123においてCPU300がレーザ光の強度を変更しない。そのため、LPW制御部306がレーザ光の強度を過剰に増加することを抑制できる。なお、センサ117−bが飛散トナーによって汚れてしまった場合には、ステップS411の代わりに、CPU300が画像形成動作の実行を禁止する構成としてもよい。センサ117−bが清掃されるか、新しいセンサに交換されるまで、CPU300が画像形成動作の実行を禁止する構成とすればよい。
上記構成によれば、センサ117−bが高精度に測定用画像を測定できる場合、LPW制御部306はセンサ117−bによる測定結果に基づいて露光装置108のレーザ光の強度を変更する。さらに、露光装置108のレーザ光の強度が所定範囲を越える場合には、センサ117−bが飛散トナーによって汚れているか否かを判定し、センサ117−bが汚れている場合には露光装置108のレーザ光の強度の変更が禁止される。そのため、センサ117−bが汚れてしまった場合であっても、露光装置108のレーザ光が過剰に制御され、画質が低下した画像が形成されてしまうことを高精度に抑制することができる。
また、上記構成においては、露光装置108のレーザ光の強度が所定範囲内において制御される場合、センサ117−aによる測定結果を用いずにレーザ光の強度が制御されている。しかしながら、LPW制御部306は、レーザ光の強度が所定範囲内であっても、センサ117−aによるATRパッチ画像の測定結果と、センサ117−bによる階調制御パッチ画像P1の測定結果とに基づいて強度を算出する構成であってもよい。
例えば、LPW制御部306はレーザ光の強度の補正量を式1に基づいて算出してもよい。
補正量=K×{(階調制御パッチ画像P1の濃度D1−目標濃度Dtgt1)/A+(ATRパッチ画像の濃度−目標濃度Datr)/B} …(式1)
式1において補正係数K、定数A、及び、定数Bとは実験によって決定される。二次転写ローラ114の転写効率を考慮するため、例えば、定数Aは定数Bよりも小さい値とする。
LPW制御部306はレーザ光の強度に、式1を用いて算出された補正量を加算することによって、レーザ光の強度を更新する。なお、更新後のレーザ光の強度が所定範囲内である場合、LPW制御部306は、補正係数K=K1として補正量を算出する。一方、更新後のレーザ光の強度が所定範囲を越えてしまう場合、LPW制御部306は、補正係数K=K2として補正量を算出する。このとき、補正係数K1>補正係数K2となるように設定される。ここで、補正係数K1は第1補正条件に相当し、補正係数K2は第2補正条件に相当する。
また、例えば、センサ117−aによる測定結果が基準濃度よりも濃く、且つ、センサ117−bによる測定結果が目標濃度よりも濃い場合、LPW制御部306は、レーザ光の強度を2レベル下げる構成としてもよい。そして、センサ117−aによる測定結果が基準濃度よりも薄く、且つ、センサ117−bによる測定結果が目標濃度よりも濃い場合、所定範囲内であれば、LPW制御部306は、レーザ光の強度を1レベルだけ下げる構成としてもよい。
同様に、例えば、センサ117−aによる測定結果が基準濃度よりも薄く、且つ、センサ117−bによる測定結果が目標濃度よりも薄い場合、LPW制御部306は、レーザ光の強度を2レベル上げる構成としてもよい。そして、センサ117−aによる測定結果が基準濃度よりも濃く、且つ、センサ117−bによる測定結果が目標濃度よりも薄い場合、所定範囲内であれば、LPW制御部306は、レーザ光の強度を1レベルだけ上げる構成としてもよい。