JP6544629B2 - コンセントボックス - Google Patents
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以下では、本発明の一態様に係るコンセントボックス1について、図面を参照しながら説明する。なお、図面は模式的なものを含んでおり、各部材の縮尺や縦横の比率などが実際とは異なる場合がある。
1.コンセントボックス1の外観構成
まず、図1を用いて、コンセントボックス1の外観構成を説明する。図1は、コンセントボックス1の什器Fへの取付状態を示す斜視図であって、(a)は閉状態を示す斜視図、(b)は開状態を示す斜視図である。コンセントボックス1は露出型のコンセントであって、例えば、飲食店や宿泊施設に設置されるテーブルなどの什器Fの上面F1に取り付けられる。なお、以下では、コンセントボックス1の前方を図1の逆Y方向とし、図1のY、X、逆X、Z、逆Zで示す各方向を、それぞれ後、右、左、上、下と表現する。
筐体11は、箱状の各面として、前方に前面111、上方に天面112を有する。また、筐体11は、後方、下方、左方、右方に、それぞれ後面、底面、左側面、右側面を有し、略直方体形の箱状となっている。さらに、筐体11の天面112には、回転軸保持部112a及び凹部112bが形成されている。回転軸保持部112aは、天面112のY方向中央部付近の左右方向両端にそれぞれ配置された円柱状の部材である。凹部112bは、回転軸保持部112aの後方に形成され、天面112の後方に向かうにつれて深さが小さくなる形状となっている。筐体11の内部構成を含めた詳細は後述する。
次に、図2を用いて、筐体11の内部構成を説明する。図2は筐体11の分解斜視図である。筐体11は、本体部11a、後面部11b及び底面部11cからなり、本体部11a、後面部11b及び底面部11cが組み合わされることによって箱状に構成される。また、筐体11の内部には、AC用コンセントブロック131及びUSB用コンセントブロック132(以下、特に区別しない場合はコンセントブロック13と記載する。)と、取付枠14と、配線15と、が配置される。
本体部11aは、筐体11の前面111、天面112及び左右側面を構成する部材であり、板状の前面、天面及び左右側面からなる。本体部11aの前面中央には開口部11a1が形成され、筐体11の内部に配置されたコンセントブロック13を、図1(b)に示すように、開口部11a1から露出させることができる。
本体部11a及び後面部11bは下方側にフランジ状の部分を有し、それぞれ当該フランジ状の部分にねじ孔11a2、11b2が形成されている。さらに、底面部11cにはねじ孔11c2が形成されている。これらねじ孔11a2、11b2、11c2は、本体部11a、後面部11b及び底面部11cを箱状に組み合わせた際に、互いに重なる位置に配置されており、ねじ11dによってねじ止めされることで、筐体11が箱状に構成される。また、底面部11cには、ねじ孔11c2とは別に、木ねじ16を上方から挿入可能な挿入孔を有し、当該挿入孔に挿入された木ねじ16が、什器Fの上面F1にねじ止めされることで、筐体11が什器Fの上面F1に固定される(図4参照)。
(2)コンセントブロック13
コンセントブロック13は、例えば樹脂材料などの絶縁体で箱状に成形されたブロック状の部材であり、図1(b)に示すように、長方形状の前面側にコンセント131A、132Aが形成されている。コンセント131A、132Aは、差込口及び差込口内に配置された端子から構成される。コンセント131A、132Aの端子は、例えば金属材料などの導電体からなり、差込口に差し込まれたプラグと接触することで、プラグと電気的に接続される。
(3)取付枠14
取付枠14は、コンセントブロック13を整列させた状態で固定するための枠状の部材であり、例えば樹脂材料や金属材料などで形成される。取付枠14は中央の開口にコンセントブロック13の前面側をはめ込むことで、コンセント131A、132Aを露出させた状態でコンセントブロック13を固定することができる。コンセントブロック13と同様に、取付枠14は、壁面や床面などの造営材に設置される一般の取付枠を流用してもよい。
配線15は、例えばVVF(ビニル絶縁ビニルシース平型)ケーブルなどの電線であって、AC用コンセント131AとUSB用コンセント132Aとを電気的に接続する内部配線である。具体的には、配線15は、その一端がAC用コンセント131Aの差込口131b(接地側)内の端子と、その他端がUSB用コンセント132A内の接地側の端子と、それぞれ電気的に接続されている。また図示は省略するが、配線15はもう一本存在し、その一端がAC用コンセント131Aの差込口131a(活線側)内の端子と、その他端がUSB用コンセント132A内の活線側の端子と、それぞれ電気的に接続されている。
コンセントボックス1は、前述のとおり、閉状態においてコンセント131A、132Aを塞ぐカバー12(板状部121、平板部121a)を備える。これにより、閉状態において異物がコンセント131A、132Aの差込口内に侵入し、端子などに付着することを抑制できる。
図3に示すように、携帯機器Mは、例えば、携帯電話やスマートフォンなどの平板状の小型機器であって、充電用ケーブルMCを用いることによって、コンセントボックス1のコンセントと電気的に接続される。具体的には、充電用ケーブルMCの一端が携帯機器Mのコネクタ部(不図示)に接続されるとともに、充電用ケーブルMCの他端に配置されたプラグMPがUSB用コンセント132Aに接続される。この際、商用交流電源の交流電力が、コンセントボックス1の回路基板により、直流電力に変換されるとともに、当該直流電力が、USB用コンセント132A及び充電用ケーブルMCを介して携帯機器Mに供給され、携帯機器Mを充電することができる。なお、図4においては、充電用ケーブルMC及びプラグMPは図示を省略している。
まず、図4に示すように、回転軸122は、平板部121bの板厚よりも大きい軸径を有することで、平板部121bよりも突出する。また、開状態では、平板部121aが筐体11の天面112から上方に向かって立ち上がる状態で固定される。
コンセントボックス1では、上記に説明した特徴以外にも、複数の特徴を備えている。これらの特徴はコンセントボックス1に必須のものではなく、コンセントボックス1の機能を追加・向上させるものである。以下に当該特徴について説明する。
(1)平板部121b
図4に示すように、コンセントボックス1では、板状部121が側面視L字状である。すなわち、固定部材となる平板部121aと回転軸122との間に平板部121bを有する。よって、平板部121bの大きさ(及び回転軸保持部112aの形成位置)を変えることにより、平板部121aと回転軸122との間隔を調節できる。
図1、図3、図4に示すように、コンセントボックス1では、回転軸122が筐体11の天面112において突出する。特に、閉状態においても回転軸122が天面112において突出している。これにより、閉状態において、コンセントボックス1の天面112は平坦とならない。よって、閉状態において、例えば、飲食物や調味料などの物を天面112に安定して載置することができず、想定外の物の載置を抑制することができる。
図1(a)及び図4に示すように、コンセントボックス1では、筐体11が回転軸122の後方となる筐体11の天面112に凹部112bを有し、開状態において、一端側の平板部121bが、凹部112bと面接触する。これにより、カバー12に携帯機器Mが載置された際、カバー12に対する携帯機器Mの荷重の一部を、凹部112bで受けることができ、カバー12の耐荷重強度を向上させることができる。
図1(b)に示すように、コンセントボックス1では、コンセント131Aが、一対の差込口131a、131bからなるAC用コンセント131Aであり、一対の差込口131a、131bが上下方向に並ぶ。また、一対の差込口131a、131bのうち、下方側の差込口131bが、接地側(いわゆるW端子)である。
コンセントボックス1では、開状態において、他端側の平板部121aの前面側に、載置可能な携帯機器Mが表示される。具体的には、例えば、図1(b)に示すように、開状態における平板部121aの前面に、スマートフォンの図とともに、載置可能を意味する文字を印刷するなどにより、載置可能な携帯機器Mが表示される。これにより、開状態では、使用者に対し、コンセントボックス1に載置可能な携帯機器Mを伝達することができ、想定外の物の載置を抑制することができる。
図1(a)に示すように、コンセントボックス1は、閉状態において、板状部121の表面が平坦である。このように、板状部121の表面に不要な凹凸を形成しないことで、閉状態における板状部121の表面に、飲食物などによる汚れが堆積しにくくなるとともに、付着した汚れを除去しやすい構造とできる。したがって、コンセントボックス1は、商業施設などの清潔さが要求される施設用の什器へも対応可能である。
図1(b)に示すように、コンセントボックス1では、コンセントブロック13が、筐体11の前面111から突出している。すなわち、コンセント131A、132Aを含む部分(コンセントブロック13)が、筐体11の表面(前面111)から突出する。これにより、例えば図3に示すように、比較的大型のプラグMPをコンセント131A、132Aに接続する場合でも、筐体11の前面111によるプラグMPの引っ掛かりを抑制でき、プラグMPの挿入が邪魔をされない。したがって、プラグMPの挿入が不十分であることによる短絡や接続不良、プラグMPの変形などの不具合の発生を抑制することができる。
図1に示すように、筐体11の左右方向の全長を筐体11の幅Wとするとき、コンセントボックス1では、筐体11の幅Wが13cm以下である。このように、筐体11の幅Wを一定以下に制限することにより、携帯機器Mのうち、携帯電話やスマートフォンなどの小型携帯機器は良好に載置できるが、タブレットや薄型ノートパソコンなどの大型携帯機器は載置しづらくなる。つまり、コンセントボックス1では、幅Wの制限により載置可能な携帯機器Mを限定し、想定外の物の載置を抑制することができる。
以上、本実施の形態であるコンセントボックス1について説明したが、本発明の一態様に係るコンセントボックスは上記実施の形態の内容に限定されず、本質的な内容を除いて各種の変更を行ってもよい。そのような変形の例について、下記に説明する。
(1)携帯機器の載置場所
コンセントボックス1では、開状態において、携帯機器Mは筐体11の天面112上に載置されたが、これに限られず、例えば筐体11の前面111と天面112の構造を入れ替えることにより、筐体11の前面111側に携帯機器Mが載置されてもよい。
(2)携帯機器の固定方法
コンセントボックス1では、開状態においてカバー12に載置された携帯機器Mを立て掛けた状態で固定する固定部材を、板状部121(平板部121a)及び回転軸122で構成したが、固定部材はこの構成に限られない。例えば、前述の筐体11の前面111と天面112との構造を入れ替えた構成のように、板状部121と回転軸以外の部材(カバー12の部分以外も含む)とが固定部材を構成してもよく、すなわち板状部121が、固定部材の一部を構成してもよい。
コンセントボックス1による携帯機器Mの充電方法は、例えば充電用ケーブルMCなどを用いた有線充電に限られない。例えば、カバー12が、携帯機器Mを非接触充電する送電部を有してもよい。これにより、携帯機器Mの充電においてケーブル接続の手間を省けるとともに、コンセント131A、132Aの空きを増やすことで、携帯機器Mの接続可能数を増やすことができる。
コンセントボックス1では、さらに、コンセント131A、132Aの差込口(一対の差込口131a、131bなど)を塞ぐ扉を備えていてもよい。これにより、開状態においても携帯機器Mが接続されていないコンセント131A、132Aへの異物付着を抑制することができるとともに、誤って又は故意に金属製のフォークなどがコンセント131A、132Aへ差し込まれることを抑制することができる。なお、この際、当該扉は、公知の方法により、コンセント131A、132Aに対応するプラグMPが挿入された際は、差込口を開口し、携帯機器Mの接続を妨げないようにする。
コンセントボックス1では、閉状態では、コンセント131A、132Aへの導通が切断され、開状態では、コンセント131A、132Aが導通される構成であってもよい。これにより、コンセントボックス1が使用されない閉状態における待機電力を低減し、コンセントボックス1を設置する施設の電力消費を抑制することができる。
コンセントボックス1では、例えばコンセントブロック13内などに、さらにコンセント131A、132Aに接続された漏電遮断回路を備えていてもよい。これにより、コンセント131A、132Aへ異物が付着又は挿入された場合であっても、漏電遮断回路により、漏電を防止することができ、コンセントボックス1の安全性をより高めることができる。
コンセントボックス1では、コンセントとして、AC用コンセント131A及びUSB用コンセント132Aを有したが、これに限られず、コンセントは他の種類のものを含んでいてもよい。例えば、LAN端子やモジュラージャック、HDMI(登録商標)端子、VGA端子などの通信用コンセントを含んでいてもよい。また、コンセントは複数種類である必要はなく、例えばコンセントボックスが、AC用コンセント131AやUSB用コンセント132A、通信用コンセントなどのいずれかのみを有していてもよい。さらに、コンセントの数は1つであっても複数であってもよい。また、AC用コンセント131Aは、図1(b)、図2、図3に示すような2極コンセントに限られず、接地極を有する3極コンセントであってもよいし、また、海外で用いられるプラグに対応した形状、電気仕様を有してもよい。なお、コンセントが複数存在し、コンセントが少なくともAC用コンセント131A及びUSB用コンセント132Aを含む場合は、スマートフォンなどの携帯機器Mに対して必要な充電手段を確保でき、特に好ましい。
コンセントボックス1では、図3に示すように携帯機器Mが、充電用ケーブルMCのプラグMPをUSB用コンセント132Aに差し込むことによりコンセントボックス1に接続されたが、携帯機器の接続方法はこれに限られない。例えば、充電用ケーブルMCのプラグMPにACアダプタなどを接続し、ACアダプタをAC用コンセント131Aに差し込むことにより携帯機器Mを接続してもよい。また、コンセントボックスがその他の種類のコンセントを有する場合、当該コンセントに対応したプラグを用いてコンセントボックスと携帯機器とが接続される構成であってもよい。
11 筐体
12 カバー
111 前面(表面)
112 天面(表面)
121 板状部(固定部材)
122 回転軸(固定部材)
131A AC用コンセント(コンセント)
132A USB用コンセント(コンセント)
F 什器
F1 上面
M 携帯機器
Claims (13)
- 箱状の筐体と、
前記筐体の前面に配置され、携帯機器が接続可能なコンセントと、
開閉可能に前記筐体の表面に連結され、閉状態において前記コンセントを塞ぎ、開状態において前記コンセントを露出させるカバーと、を備え、
前記カバーは、第1の平板部と前記第1の平板部と角度をなす第2の平板部とからなり側面視L字状の形状を有する板状部と、前記第1の平板部に連結されるとともに、前記筐体に対して回転可能に連結された回転軸と、を有し、
前記板状部を前記回転軸を中心に回転させることにより、前記カバーが開閉可能であり、
前記閉状態では、前記第2の平板部が前記コンセントを覆い、
前記開状態では、前記第2の平板部が、前記回転軸より後方の位置において前記筐体の天面上で上方に向かって立ち上がる状態に維持され、当該立ち上がった第2の平板部に前記携帯機器が立て掛けられた状態で載置される構成である
コンセントボックス。 - 前記回転軸が、円柱状であり、第1の平板部の板厚よりも大きい軸径を有し、前記カバーが開状態にあるときに、前記筐体の天面において突出する、
請求項1に記載のコンセントボックス。 - 前記筐体が、前記回転軸の後方となる前記筐体の天面に凹部を有し、
前記開状態において、前記第1の平板部が、前記凹部と面接触する、
請求項2に記載のコンセントボックス。 - 前記コンセントが、一対の差込口からなるAC用コンセントであり、
前記一対の差込口が上下方向に並び、
前記一対の差込口のうち、下方側の差込口が、接地側である、
請求項1から請求項3のいずれかに記載のコンセントボックス。 - 前記開状態において、前記第2の平板部の前面側に、載置可能な前記携帯機器が表示される、
請求項1から請求項4のいずれかに記載のコンセントボックス。 - 前記閉状態において、前記板状部の表面が平坦である、
請求項1から請求項5のいずれかに記載のコンセントボックス。 - 前記コンセントを含む部分が、前記筐体の表面から突出する、
請求項1から請求項6のいずれかに記載のコンセントボックス。 - 前記カバーが、前記携帯機器を非接触充電する送電部を有する、
請求項1から請求項7のいずれかに記載のコンセントボックス。 - さらに、前記コンセントの差込口を塞ぐ扉を備える、
請求項1から請求項8のいずれかに記載のコンセントボックス。 - 前記閉状態では、前記コンセントへの導通が切断され、前記開状態では、前記コンセントが導通される、
請求項1から請求項9のいずれかに記載のコンセントボックス。 - さらに、前記コンセントに接続された漏電遮断回路を備える、
請求項1から請求項10のいずれかに記載のコンセントボックス。 - 前記コンセントが複数存在し、
前記コンセントが少なくとも、AC用コンセント及びUSB用コンセントを含む、
請求項1から請求項11のいずれかに記載のコンセントボックス。 - 前記筐体の幅が、13cm以下である、
請求項1から請求項12のいずれかに記載のコンセントボックス。
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