JP6544526B2 - ブレーキ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキ装置を駆動するブレーキ駆動装置に関する。
ゴムタイヤ等からなる走行輪によって軌道上を走行するAGT(Automated Guideway Transit)や、鉄道車両では、一般に空気圧を利用した空気ブレーキ装置が用いられている。
このような空気ブレーキ装置では、圧縮空気を生成する圧縮機、圧縮空気を貯留する空気タンク、及び圧縮空気の流れを制御するための空圧弁や電磁弁等が必要である。さらに圧縮機には、圧縮空気を冷却し除湿するアフタークーラも必要となる。このため空気ブレーキ装置を採用する場合、非常に部品点数が多くなり、コストアップの要因となるとともにこれらの各種空制部品の設置スペースも大きくなる。
ここで、引用文献1には、電気アクチュエータを用いた電動ブレーキ装置が開示されている。このように、空気ブレーキ装置に代えて、電動モータを有する電動ブレーキ装置を用いることで、空制部品を廃止することが可能となるため部品点数を低減でき、コストダウンが可能となり、各種空制部品を設置するスペースも削減できる。
特開2010−25313号公報
ところでAGTや鉄道車両では自動車等に比べ車重が非常に大きいため、十分な制動力を得るためにはブレーキ装置におけるブレーキシューを動作させるアクチュエータのストロークを長くするとともに、迅速な制動を達成するためにアクチュエータを高速動作させる必要がある。しかしながら引用文献1の電気アクチュエータは、ディスクブレーキに使用されることを想定しており、この電気アクチュエータはストロークが短い構造となっている。
さらに、仮に従来の電気アクチュエータを単に長ストローク化したとしても、アクチュエータの動作速度が遅くなってしまい、ブレーキ装置で迅速に制動力を発生させることは難しい。
この結果、長ストローク化を達成しつつ電気アクチュエータを高速動作させるためには電動モータを大型化させざるを得ず、コストアップの要因となってしまう。
そこで本発明は、長ストロークを達成しつつも、小型化及び低コスト化が可能なブレーキ駆動装置を提供する。
本発明の第一の態様に係るブレーキ駆動装置は、回転するモータ軸を有する電動モータと、棒状をなすとともに外周面に金属製の雄ネジ山部を有して前記モータ軸に接続された送りネジ部と、前記雄ネジ山部が螺合する樹脂製の雌ネジ山部を有する送りナット部を備え、該送りナット部とともに前記モータ軸の回転にともなって前記送りナット部と前記送りネジ部とが相対回転することで往復直線運動を行って、ブレーキ装置に制動力を発生可能な押し棒部と、前記押し棒部を往復直線運動可能に支持するハウジングと、を備え、前記押し棒部は、前記ハウジングと接触する複数の接触面を有し、前記ハウジングは、前記複数の接触面の各々に対応して設けられて該複数の接触面を支持して摺動させる複数の支持面を有し、各々の前記接触面と、該各々の接触面に対応する各々の前記支持面とのうち、少なくとも一方が樹脂の面である。
このようなブレーキ駆動装置によれば、電動モータの回転力を用いて押し棒部を動作させることで制動力を発生させることができるので、空気ブレーキと比較して部品点数を低減でき、コストダウンが可能となる。
さらに、押し棒部の全ての接触面と、これらの接触面の各々に一対一で対応するハウジングの支持面とのうち、少なくとも一方の面が樹脂の面である。よって、接触面と支持面とがともに金属である場合に比べ、接触面が支持面に対して摺動する際の摺動抵抗(摩擦抵抗)を低減することができる。さらに、送りナット部の雌ネジ山部が樹脂製である一方で送りネジ部の雄ネジ山部が金属製であるため、送りナット部と送りネジ部との間でも摺動抵抗を低減することができる。従って、押し棒部のストロークが長くとも、電動モータが大型化することなく押し棒部をスムーズに動作させることが可能となる。
また、本発明の第二の態様に係るブレーキ駆動装置では、上記第一の態様における前記雄ネジ山部では、前記往復直線運動の方向に沿う断面が台形状をなしていてもよい。
このように断面台形状をなす雄ネジ山部が設けられていることで、送りネジ部がいわゆる台形ネジとなっている。従って送りネジ部及び送りナット部を簡易な構造とすることができる。また、送りネジ部が台形ネジであることで、送りネジ部及び送りナット部に汎用品を用いることが可能となる。このため、送りネジ部及び送りナット部のコストを低減することができる。
また、本発明の第三の態様に係るブレーキ駆動装置では、上記第二の態様における前記雄ネジ山部と前記雌ネジ山部とが、線接触する部分を少なくとも一部に有していてもよい。
このように雄ネジ山部が台形ネジであることに加え、互いに面接触ではなく線接触する部分を有していることで、送りナット部と送りネジ部との間での摺動抵抗を低減することができる。このため、例えば送りネジ部及び送りナット部に供給する潤滑油の量を削減でき、メンテナンスを容易化できる。この結果、さらなるブレーキ駆動装置のコストダウンが可能となる。
また、本発明の第四の態様に係るブレーキ駆動装置は、上記第一から第三のいずれかの態様における前記ハウジングに設けられて、前記ブレーキ装置で制動力を発生させる方向に向かって、前記押し棒部を直線運動させる弾性力を発生する弾性部材をさらに備えていてもよい。
このような弾性部材を設けることで、弾性部材の弾性力のみで、押し棒部を直線運動させてブレーキ装置で制動力を発生させることができる。従って、仮に電動モータへの電源供給が遮断された場合であっても、弾性部材の弾性力のみで押し棒部を動作させて制動力を発生させることができる。即ち、このような弾性部材によって、ブレーキ駆動装置にフェールセーフ機能を設けることができる。
また、本発明の第五の態様に係るブレーキ駆動装置では、上記第一から第四のいずれかの態様の前記押し棒部における前記複数の接触面のうちの少なくとも一つは、対応する前記支持面に向かって凸状に突出する凸面となっていてもよい。
このように接触面が凸面となっていることで、凸面の先端で接触面が支持面と接触して摺動する。この結果、接触面と支持面との間の接触面積を低減することができ、押し棒部とハウジングとの間の摺動抵抗をさらに低減することができる。従って、押し棒部のストロークが長くとも、電動モータが大型化することなく押し棒部をさらにスムーズに動作させることが可能となる。
また、本発明の第六の態様に係るブレーキ駆動装置は、上記第一から第五のいずれかの態様における前記ハウジングに設けられて、前記押し棒部が所定の位置に配置された際に検知信号を発するセンサと、前記モータ軸の回転を規制可能な電磁クラッチと、前記検知信号を受信した際に前記電磁クラッチを動作させ、前記電磁クラッチによって前記モータ軸の回転を規制させる制御部と、をさらに備えていてもよい。
センサ、電磁クラッチ、及び制御部によってモータ軸の回転を規制することで上記の所定の位置に押し棒部を保持できる。よって、例えば制動力を発生させる位置(ブレーキ位置)から、制動力を発生させない位置(ユルメ位置)に押し棒部を移動させた後に、このユルメ位置で押し棒部が移動しないように保持できる。またこのユルメ位置で押し棒部を保持した状態で電動モータの電源を切ることができる。従って、ブレーキ装置での適時のブレーキ動作が可能となる。
上記のブレーキ駆動装置によれば、長ストロークを達成しつつも、小型化及び低コスト化が可能となる。
本発明の実施形態に係るブレーキ駆動装置の全体縦断面図であって、押し棒部がブレーキ位置にある状態を示す。 本発明の実施形態に係るブレーキ駆動装置の全体縦断面図であって、押し棒部がユルメ位置にある状態を示す。 本発明の実施形態に係るブレーキ駆動装置における送りネジ部と送りナット部とが螺合する部分を拡大して示す断面図であって、図1のX部を示す図である。 本発明の実施形態の変形例に係るブレーキ駆動装置であって、押し棒部がブレーキ位置にある状態を示す。
以下、本発明の実施形態におけるブレーキ駆動装置1について説明する。
ブレーキ駆動装置1は、例えばAGT(Automated Guideway Transit)や、鉄道車両等の走行輪に設けられたブレーキ装置100を駆動するための電気式のアクチュエータである。
図1及び図2に示すように、ブレーキ駆動装置1は、電動モータ2と、電動モータ2に接続された送りネジ部3と、送りネジ部3と螺合する送りナット部4を備える押し棒部5と、押し棒部5を支持するハウジング6と、ハウジング6に設けられた弾性部材7とを備えている。
さらに、本実施形態では、ブレーキ駆動装置1は、押し棒部5の位置を検出するセンサ10と、押し棒部5を所定位置に保持可能とする電磁クラッチ11と、電磁クラッチ11の動作を制御する制御部12とを備えている。
電動モータ2は、電動モータ2に不図示の電源からの電力が供給されることで回転するモータ軸15を有している。この電動モータ2のモータ軸15には減速機18が設けられている。減速機18は平歯車やプーリー等と、減速機軸19とを有し、モータ軸15の回転数を調整し、減速機軸19から出力可能となっている。減速機軸19はハウジング6に設けられた軸受8によって回転可能に支持されている。
送りネジ部3は、減速機18からモータ軸15と同軸上に延びる減速機軸19に接続されていることで、送りネジ部3は減速機18を介してモータ軸15に接続されている。また送りネジ部3は軸線O1を中心とした円柱の棒状をなす軸部20と、軸部20の外周面から径方向外側に突出する雄ネジ山部21とを有している。この送りネジ部3は、例えばステンレスや鉄等の金属製である。
本実施形態では、雄ネジ山部21は軸線O1に沿う断面が台形状をなす台形ネジとなっている。また本実施形態ではモータ軸15、及び減速機軸19の回転中心軸と、軸部20の軸線O1とは一致するように設けられている。
押し棒部5は、送りナット部4と、送りナット部4に固定されて軸線O1の方向に延びる棒状部30と、棒状部30の延在方向の中途位置で棒状部30に固定された支持部31と、支持部31に固定された受け部32と、棒状部30の一部の外周面を覆う第一摺動リング33と、受け部32の内周面を覆う第二摺動リング34とを有している。
送りナット部4は、雄ネジ山部21を外周側から囲む軸線O1を中心とした環状をなすナット本体部24と、ナット本体部24の内周面から径方向外側に向かって凹むように形成された雌ネジ山部25とを有している。雌ネジ山部25は送りネジ部3の雄ネジ山部21に螺合している。また、ナット本体部24の外周面は、ハウジング6に接触する接触面24aである。
また、送りナット部4は樹脂製である。樹脂としては例えばエンジニアリングプラスチックが用いられる。エンジニアプラスチックは、耐熱性、機械的強度、及び耐摩耗性等に優れる樹脂材料であって、例えばポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)、ポリエチレンテレフタラート(PBT)等を含む材料である。
図3に示すように、本実施形態では、雄ネジ山部21と雌ネジ山部25とは、これらが線接触する部分Aを一部に有している。このように雌ネジ山部25に線接触する雄ネジ山部21を有する送りネジ部3としては、例えば一般的に知られた台形ネジを使用することができる。
棒状部30は、軸線O1の方向の他方側となる送りナット部4側の端部に位置するナット接続部40と、ナット接続部40の軸線O1の方向の一方側に設けられた支持部取付部41と、支持部取付部41の軸線O1の方向の一方側となるブレーキ装置100側の端部で支持部取付部41に設けられたロッド接続部42とを有している。本実施形態では、棒状部30はステンレスや鉄等の金属製である。
ナット接続部40は軸線O1を中心とした環状をなし、送りナット部4の本体部45にボルト50で固定されている。より具体的には、ナット接続部40における軸線O1の方向の他方側を向く端面40aには、この端面40aから軸線O1の方向の一方側に向かって凹むボルト穴40bが設けられている。そして送りナット部4の本体部45を、軸線O1の方向に貫通して設けられたボルト50が、このボルト穴40bに螺合することで送りナット部4とナット接続部40とが固定されている。ボルト穴40bは、上記の端面において周方向に互いに間隔をあけて複数設けられている。
また、ナット接続部40にはボルト穴40bが設けられた位置の径方向内側で、端面40aから軸線O1の方向の一方側に向かって、軸線O1を中心とした円柱状に凹む凹部40cが設けられている。凹部40cには、送りネジ部3が挿入可能になっている。
また、ナット接続部40には軸線O1の方向の一方側の位置で外周面から径方向内側に環状に凹む環状凹部40dがさらに設けられている。この環状凹部40dによって、軸線O1の方向の他方側の位置での外形寸法が、他の位置での外形寸法よりも大きくなっている。
支持部取付部41は、ナット接続部40と一体構造でナット接続部40に設けられている。支持部取付部41は軸線O1の方向の中央部で、支持部31を軸線O1の方向から挟み込むようにして支持部31を固定している。支持部取付部41の外形寸法は、ナット接続部40における軸線O1の方向の他方側の端部の外形寸法と同等である。
ロッド接続部42は、支持部取付部41と一体構造で支持部取付部41に設けられている。ロッド接続部42は軸線O1の方向の他方側の位置で外周面から径方向内側に環状に凹む環状凹部42aが設けられている。この環状凹部42aによって、軸線O1の方向の一方側の位置での外形寸法が、他の位置での外形寸法よりも大きくなっている。
またロッド接続部42には、軸線O1の方向の一方側の端部で軸線O1の方向に延びる接続ロッド101が取付けられている。ロッド接続部42は、この接続ロッド101を介してブレーキ装置100に接続されている。
ここでブレーキ装置100は例えばドラムブレーキ等であって、接続ロッド101の軸線O1の方向への進退移動によってドラムブレーキのブレーキシュー(不図示)を車両の走行輪(不図示)に押し付け、またはブレーキシューを走行輪から離すようになっている。
支持部31は、支持部取付部41で棒状部30に固定されたステンレスや鉄等の金属製の部材である。支持部31は軸線O1に交差する一方向(以下、交差方向D1とする)に延びて支持部取付部41から交差方向D1に突出する本体部45と、本体部45に設けられて支持部取付部41の径方向外側に位置し、交差方向D1に延びる軸線O2を中心としたタイヤ状の接触部46とを有している。
接触部46は、支持部取付部41を挟むように交差方向D1に離間して一対が設けられている。接触部46の外周面は、ハウジング6に接触する接触面46aである。
本実施形態では、各々の接触部46は、軸線O2の方向の中央位置で最も外形寸法が大きくなるように、軸線O1を含む断面での形状が凸状をなっており、上記の接触面46aが凸面となっている。
受け部32は、棒状部30のナット接続部40の径方向外側に配置されて、支持部31における軸線O1の方向の他方側を向く面に固定されている。この受け部32は例えばステンレスや鉄等の金属製である。
受け部32は、軸線O1を中心とした筒状をなす筒状部53と、筒状部53と一体で筒状部53における軸線O1の方向の一方側の端部の外周面から径方向外側に突出する軸線O1を中心とした環状をなすフランジ部54とを有している。フランジ部54は、支持部31における軸線O1の方向の他方側を向く面に、例えばボルト55によって支持部31に固定されている。
第一摺動リング33は、例えばCリングやOリング等であって、棒状部30におけるロッド接続部42の外周面に嵌め込まれて設けられている。第一摺動リング33は、上記のエンジニアプラスチック等の樹脂である。第一摺動リング33の外周面はハウジング6との間で摺動する接触面33aとなっている。
第二摺動リング34は、例えばCリングやOリング等であって、受け部32における筒状部53の内周面に嵌め込まれている。第二摺動リング34は、第一摺動リング33と同様に上記のエンジニアプラスチック等の樹脂である。第二摺動リング34の内周面はハウジング6との間で摺動する接触面34aとなっている。
ハウジング6は、ステンレスや鉄等の金属製の筒状をなし、押し棒部5の棒状部30を内部の円筒空間Sに収容している。円筒空間Sの軸線O1の方向の一方側が、他方側よりも径寸法が小さい第一空間S1であり、他方側が、一方側よりも径寸法が大きい第二空間S2である。即ち、ハウジング6の内側には、第一空間S1と第二空間S2との間で軸線O1の方向の他方側を向く段差面6cが形成されている。
第一空間S1でのハウジング6の内周面が、ロッド接続部42に設けられた第一摺動リング33の外周面(接触面33a)を支持して摺動させる支持面6eとなっている。
また、ハウジング6には、押し棒部5における支持部31が設けられた位置で交差方向D1に貫通する貫通孔6aが、交差方向D1に離間して一対設けられている。この貫通孔6aの内面のうち軸線O1の方向に沿って延びるように形成された面には、上記のエンジニアプラスチック等の樹脂が設けられている。この貫通孔6aの樹脂の内面は、支持部31における接触部46の接触面46aが接触して接触面46aを支持するとともに、接触面46aを軸線O1の方向に摺動可能な支持面6fとなっている。
また、ハウジング6における貫通孔6aが設けられた位置での外周面は、第二摺動リング34の内周面である接触面34aを支持して摺動させる支持面6gとなっている。
また、第二空間S2でのハウジング6の内周面が送りナット部4のナット本体部24の外周面(接触面24a)を支持して摺動させる支持面6hとなっている。
またハウジング6に対して、押し棒部5のナット接続部40及び支持部取付部41は、非接触となっている。そして上述のようにハウジング6における複数の支持面6e、6f、6g、6hの各々と、これら支持面6e、6f、6g、6hに対応する押し棒部5の接触面24a、33a、34a、46aの各々とのうち、一方の面が樹脂であり、他方の面が金属となっている。
さらにハウジング6には、軸線O1の方向の他方側の端部で、外周面から径方向外側に突出する軸線O1を中心とした環状のフランジ部6bが設けられている。このフランジ部6bは、受け部32のフランジ部54に軸線O1の方向に離間して配置されて、受け部32のフランジ部54に対向している。
弾性部材7は、例えばコイルバネ等であって、ハウジング6のフランジ部6bと受け部32のフランジ部54との間に介在されている。弾性部材7は、押し棒部5が制動力を発生させない位置(軸線O1の方向の他方側の位置)となるユルメ位置P2(図2参照)から、押し棒部5が制動力をブレーキ装置100に発生させる位置(軸線O1の方向の一方側の位置)となるブレーキ位置P1(図1参照)に向かって、弾性力を発生可能に設けられている。即ち、少なくともユルメ位置P2では弾性部材7は自然長の状態から軸線O1の方向に収縮した状態となるように設けられている。
センサ10は、ハウジング6の外周面に、支持部31及び受け部32に干渉しない位置で、ブラケット13によってハウジング6に固定されている。このセンサ10は例えば誘導型、静電容量型、超音波型、電磁波型、赤外線型等の近接センサであって、検出対象に近接した際に検出信号を発する。
本実施形態では、このセンサ10は、押し棒部5がユルメ位置P2に配置された際に、受け部32に径方向に対向する位置に配置されている。そして、センサ10は押し棒部5がユルメ位置P2に配置された際に、受け部32を検出対象として検出し、検出信号を発する。
電磁クラッチ11は、電動モータ2に取付けられて、コイルへの通電により発生する電磁力を用いて、電動モータ2のモータ軸15の回転を規制可能となっている。
制御部12は、例えばハウジング6に設けられており、センサ10からの上記検出信号を受信して電磁クラッチ11を動作させることで、電磁クラッチ11によってモータ軸15の回転を規制させる。
ここで本実施形態では、モータ軸15の端部に着脱可能に手動ハンドル102が設けられている。手動ハンドル102を回転させることで、モータ軸15を手動で回転できるようになっている。
次に、押し棒部5の動作によって説明する。
図1に示すブレーキ位置P1に押し棒部5が有る状態から、電動モータ2を駆動することでモータ軸15を回転させる。すると、送りネジ部3が軸線O1回りに回転し、送りネジ部3に対して送りナット部4が軸線O1回りに相対回転する。これにより、送りナット部4が軸線O1の方向の他方側に移動する。この結果、送りナット部4とともに押し棒部5がブレーキ装置100から離れるように、弾性部材7の弾性力に抗してハウジング6との間で摺動しつつ直線運動する。
そして図2に示すユルメ位置P2に押し棒部5が有る状態となると、センサ10によって受け部32が検知され、センサ10から検知信号が発せられる。すると、制御部12が検出信号を受信して電磁クラッチ11のコイルを通電させる。この結果、モータ軸15の回転が規制される。その後、電動モータ2の電源を切る。
この状態から再び制御部12によって電磁クラッチ11のコイルへの通電を停止することで、弾性部材7の弾性力のみによって押し棒部5が軸線O1の方向の一方に向かって直線運動する。この際、電動モータ2のモータ軸15は押し棒部5の移動に応じて回転させられる。このようにして押し棒部5は軸線O1に沿って、繰り返し往復直線運動可能となっている。
以上説明した本実施形態のブレーキ駆動装置1では電動モータ2を用いて押し棒部5及び接続ロッド101を往復運動させるため、空気ブレーキのような空制部品を設ける必要がなく、ブレーキ駆動装置1の部品点数を低減できる。
さらに、全ての押し棒部5の接触面24a、33a、34a、46aと、これらに対応する各々のハウジング6の支持面6e、6f、6g、6hとのうちの一方が樹脂の面である。よって、接触面24a、33a、34a、46aが支持面6e、6f、6g、6hに対して摺動する際の摺動抵抗(摩擦抵抗)を低減することができる。
さらに、送りナット部4が樹脂製である一方で、送りネジ部3が金属製であるため、送りナット部4と送りネジ部3との間でも摺動抵抗を低減することができる。従って、ブレーキ装置100が例えばドラムブレーキである場合等で押し棒部5のストロークを長くする必要があっても、電動モータ2を大型化することなく押し棒部5をスムーズに動作させることが可能となる。よって車重の大きな車両に対しても、十分な制動力をブレーキ装置100に発生させることが可能となる。
ここでドラムブレーキを採用する場合には押し棒部5のストロークは、40mm程必要となる。本実施形態の押し棒部5は、電動モータ2を大型化することなく、この40mmのストロークを達成することが可能である。
このように、本実施形態では、長ストロークを達成しつつも、ブレーキ駆動装置1の小型化及び低コスト化が可能となる。
また、雄ネジ山部21がいわゆる台形ネジのネジ山となっていることで、送りネジ部3及び送りナット部4を簡易な構造とすることができる。また、送りネジ部3が台形ネジであることで、これら送りネジ部3及び送りナット部4に汎用品を用いることが可能となる。このため、送りネジ部3及び送りナット部4のコストを低減することができる。
また、送りネジ部3が台形ネジであることに加え、送りネジ部3と送りナット部4とが互いに線接触する部分A(図3参照)を有していることで、送りナット部4と送りネジ部3との間での摺動抵抗を低減することができる。このため、送りネジ部3及び送りナット部4に潤滑油を供給する必要が無くなり、メンテナンスを容易化できる。この結果、さらなるブレーキ駆動装置1のコストダウンが可能となる。
さらに、弾性部材7を設けることで、弾性部材7の弾性力のみで押し棒部5を軸線O1に沿って直線運動させてユルメ位置P2からブレーキ位置P1に移動させ、ブレーキ装置100で制動力を発生させることができる。従って、仮に電動モータ2への電源供給が遮断された場合であっても、弾性部材7の弾性力のみで押し棒部5を軸線O1に沿って動作させて制動力を発生させることができる。即ち、弾性部材7によって、ブレーキ駆動装置1にフェールセーフ機能を設けることができる。
さらに、支持部31の接触部46における接触面46aが凸面となっていることで、接触面46aの先端部分で支持面6fと接触して摺動する。具体的には、本実施形態では接触面46aはハウジング6の支持面6fに対して線接触する(図1のY部参照)。このため、接触面46aと支持面6fとの間の接触面積を低減することができ、押し棒部5とハウジング6との間の摺動抵抗をさらに低減することができる。従って、押し棒部5が長ストロークであっても、電動モータ2を大型化することなく押し棒部5をさらにスムーズに動作させることが可能となる。
またセンサ10、電磁クラッチ11、及び制御部12によってモータ軸15の回転を規制することでユルメ位置P2から押し棒部5が移動しないように押し棒部5を保持できる。またこのユルメ位置P2で押し棒部5を保持した状態で電動モータ2の電源を切ることができる。このためその後、電磁クラッチ11の通電を停止することでモータ軸15の回転を可能とし、弾性部材7の弾性力によって押し棒部5を移動させ、ブレーキ装置100で制動力を発生可能となる。従って、ブレーキ装置100での適時のブレーキ動作が可能となる。
また、手動ハンドル102をモータ軸15の端部に設けることで、弾性部材7の弾性力に抗してブレーキ位置P1からユルメ位置P2に押し棒部5を移動させることができる。即ち、電動モータ2への電源の供給が遮断されても、手動でブレーキ装置100の緩解が可能である。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、図4に示すように、減速機68は例えば、平歯車やプーリー等に代えてウォームギヤ及びウォームホイールを有する歯車機構か、または、ベベルギヤを有する歯車機構を備えていてもよい。これによってモータ軸15が延びる方向と、押し棒部5の移動する方向となる軸線O1の方向とが交差(または直交)するように、電動モータ2及び押し棒部5を配置することが可能である。
このような減速機68を用いることで、ブレーキ駆動装置1の設置スペースに適宜対応可能となる。
さらに、押し棒部5における全ての接触面24a、33a、34a、46aと、これに対応するハウジング6における各々の支持面6e、6f、6g、6hとでは、少なくともいずれか一方が樹脂の面であればよい。つまり、全ての接触面24a、33a、34a、46aと全ての支持面6e、6f、6g、6hとが樹脂の面であってもよい。
さらに、送りネジ部3は台形ネジである必要はなく、例えばボールネジであってもよく、ネジの種類は上述の実施形態の場合に限定されない。
また、支持部31の接触部46における接触面46aは凸面でなくともよい。即ち当該接触面46aは平面であってもよい。また、この接触面46aは支持面6fに対して点接触するような面であってもよい。
また、接触面24a、33a、34aについても、支持面6e、6g、6hに対して線接触、または点接触するような凸面としてもよい。
また送りネジ部3は全体が金属製でなくともよく、少なくとも雄ネジ山部21のみが金属製であればよい。また同様に、送りナット部4は全体が樹脂製でなくともよく、少なくとも雌ネジ山部25のみが樹脂製であればよい。
また、ユルメ位置P2からブレーキ位置P1へ押し棒部5を移動させる際にも、弾性部材7の弾性力に加えて電動モータ2の回転力を用いてもよい。
1…ブレーキ駆動装置
2…電動モータ
3…送りネジ部
4…送りナット部
5…押し棒部
6…ハウジング
6a…貫通孔
6b…フランジ部
6c…段差面
6e、6f、6g、6h…支持面
7…弾性部材
8…軸受
10…センサ
11…電磁クラッチ
12…制御部
13…ブラケット
15…モータ軸
18、68…減速機
19…減速機軸
20…軸部
21…雄ネジ山部
24…ナット本体部
24a、33a、34a、46a…接触面
25…雌ネジ山部
30…棒状部
31…支持部
32…受け部
33…第一摺動リング
34…第二摺動リング
40…ナット接続部
40a…端面
40b…ボルト穴
40c…凹部
40d…環状凹部
41…支持部取付部
42…ロッド接続部
42a…環状凹部
45…本体部
46…接触部
50…ボルト
53…筒状部
54…フランジ部
55…ボルト
100…ブレーキ装置
101…接続ロッド
102…手動ハンドル
O1、O2…軸線
D1…交差方向
P1…ブレーキ位置
P2…ユルメ位置
S…円筒空間
S1…第一空間
S2…第二空間

Claims (6)

  1. 回転するモータ軸を有する電動モータと、
    棒状をなすとともに外周面に金属製の雄ネジ山部を有して前記モータ軸に接続された送りネジ部と、
    前記雄ネジ山部が螺合する樹脂製の雌ネジ山部を有する送りナット部を備え、該送りナット部とともに前記モータ軸の回転にともなって前記送りナット部と前記送りネジ部とが相対回転することで往復直線運動を行って、ブレーキ装置に制動力を発生可能な押し棒部と、
    前記押し棒部を往復直線運動可能に支持するハウジングと、
    を備え、
    前記押し棒部は、前記ハウジングと接触する複数の接触面を有し、
    前記ハウジングは、前記複数の接触面の各々に対応して設けられて該複数の接触面を支持して摺動させる複数の支持面を有し、
    各々の前記接触面と、該各々の接触面に対応する各々の前記支持面とのうち、少なくとも一方が樹脂の面であるブレーキ駆動装置。
  2. 前記雄ネジ山部では、前記往復直線運動の方向に沿う断面が台形状をなす請求項1に記載のブレーキ駆動装置。
  3. 前記雄ネジ山部と前記雌ネジ山部とが、線接触する部分を少なくとも一部に有している請求項2に記載のブレーキ駆動装置。
  4. 前記ハウジングに設けられて、前記ブレーキ装置で制動力を発生させる方向に向かって、前記押し棒部を直線運動させる弾性力を発生する弾性部材をさらに備える請求項1から3のいずれか一項に記載のブレーキ駆動装置。
  5. 前記押し棒部における前記複数の接触面のうちの少なくとも一つは、対応する前記支持面に向かって凸状に突出する凸面となっている請求項1から4のいずれか一項に記載のブレーキ駆動装置。
  6. 前記ハウジングに設けられて、前記押し棒部が所定の位置に配置された際に検知信号を発するセンサと、
    前記モータ軸の回転を規制可能な電磁クラッチと、
    前記検知信号を受信した際に前記電磁クラッチを動作させ、前記電磁クラッチによって前記モータ軸の回転を規制させる制御部と、
    をさらに備える請求項1から5のいずれか一項に記載のブレーキ駆動装置。
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