次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に示すように、この空気調和機の室外機1は、直方体形状の本体ケーシング2を備えている。本体ケーシング2は、長方形状に形成された底板21と、後述する熱交換器室HCの前面側に配置され、吹出グリル221を有する吹出パネル22と、後述する機械室MCの前面側に配置されるサービスパネル24と、機械室MCの右側面から背面にかけて配置される側面パネル25と、本体ケーシング2の天面に取り付けられる天板26とを備えている。本体ケーシング2の側面パネル25には、図示しない複数台の室内機の冷媒配管が接続される分流ユニット4と、分流ユニット4を覆う配管カバー6とが設けられている。
図3を併せて参照して、本体ケーシング2の内部は、仕切板20により、熱交換器および送風ファン(共に図示しない)を含む熱交換器室HCと、アキュムレータA(図5参照)および圧縮機Cなどの機械ユニットや電装品ユニットを備えた機械室MCとに区画されている。本発明において、熱交換器室HCの具体的な構成は任意であってよく、その説明は省略する。
機械室MCの前面側(図3では左前面側)には、図示しない四方弁を介して圧縮機CとアキュムレータAに接続される冷媒配管のガス側操作弁VGおよび液側操作弁VLがバルブプレート27を介して取り付けられている。圧縮機Cは、バルブプレート27の後方に取り付けられ、アキュムレータAは、圧縮機Cよりも後方で側面パネル25寄りに取り付けられている。
図5を併せて参照して、アキュムレータAは、専用のアキュムレータ固定具3を介して底板21に取り付けられている。アキュムレータAの具体的な構成や仕様については、本発明において任意的事項である。
アキュムレータ固定具3は、本体ケーシング2の底板21に沿わせて固定される基部31と、基部31の一端から垂直に立設される垂直部32と、垂直部32の上端から基部31の他端側に向かって基部31と平行に延在する台座部33とを有し、基部31と台座部33との間の空間部34が側面パネル25に向けて開放された断面コ字状に形成されている。この実施形態において、アキュムレータ固定具3は、1枚の鋼板を折り曲げ加工して形成されているが、複数枚の金属板を溶接などによって繋ぎ合わせて形成されてもよい。
アキュムレータ固定具3を基部31と台座部33の各先端部(垂直部32との連結端とは反対の自由端)を正面に見て、基部31の両端(図5では左右両端)には、第1内側フランジ311,311が設けられている。また、垂直部32の両端(図5では左右両端)にも、第2内側フランジ321,321が設けられている。さらに、台座部33の両端(図5では左右両端)にも、第3内側フランジ331,331が設けられている。各内側フランジ311,321,331はともに空間部34に向かってほぼ直角に折り曲げられ、互いに折り重なった部分で溶接により一体的に固着されている。
アキュムレータAは、台座部33の上面に専用の取付金具35を介して取り付けられているが、本発明において、取付金具35は任意的事項であるため、その説明は省略する。台座部33の先端部にはさらに、後述する分流ユニット4のユニット取付具5の一部がネジ止めされるネジ止め部36が設けられている。
この実施形態において、ネジ止め部36は、台座部33の先端部からほぼ垂直上方に延びる舌片状を呈し、台座部33とは別体で形成されてネジ止めされている。ネジ止め部36は、台座部33に一体形成されてもよい。また、ネジ止め部36の中央には、ユニット取付具5をネジ止めするためのネジ孔361が設けられている。
アキュムレータ固定具3は、基部31と台座部33の各先端部が底板21の機械室MC側の側面パネル25側、つまり本体ケーシング2の外側を向くように、底板21の側面フランジ211と背面フランジ212とが交わる隅部に配置されている。これにより、アキュムレータ固定具3は、空間部34が本体ケーシング2の側面から背面にわたって開放されている。
この実施形態において、空間部34は、本体ケーシング2の背面側から本体ケーシング2内に引き込まれ、電装品ユニットに接続される電源線や電気信号線などのケーブルL(図4参照)を引き回す配線経路の一部となっている。
図2ないし図4を併せて参照して、側面パネル25は、その下端部が側面から背面中程にかけてL字状に切り欠かれてパネル取付部251が形成されており、そのパネル取付部251にコンジットパネル28が着脱可能に取り付けられている。
コンジットパネル28は、機械室MC上部にある電装品ユニット(図示なし)と室内機を接続する電気信号線が挿通されたコンジット管281を本体ケーシング2に固定するためのパネルである。この実施形態において、コンジット管281は、接続される室内機の台数分に加え、電源線を収容するコンジット管281aが設けられている。コンジットパネル28の背面側には、コンジット管281の先端に設けられた接続端子282が係止される複数の接続口284(図9参照)が設けられている。コンジットパネル28は、複数の電気信号線と電源線などのケーブルLが取り付けられ、メンテナンスできる高さを備える。
コンジットパネル28にはさらに、配管カバー6に設けられた後述する排水樋672が挿通される樋受け孔283が設けられている。樋受け孔283はコンジットパネル28の側面側(図2では正面)のほぼ中央に配置された四角い貫通孔であり、後述するユニット取付具5の第1係合板53に設けられた排水孔535(図8参照)のほぼ真上に位置するように配置されている。
図2に示すように、側面パネル25の右側面下端には切欠部252が設けられている。この切欠部252は、側面パネル25の中央部の下端から上方に向かってアーチ状に切りかかれた切欠である。これによれば、側面パネル25の下端にコンジットパネル28を取り付けることにより、後述する分流ユニット4のガス冷媒配管4Gと液冷媒配管4Lとを外に引き出す配管引出口Hが形成される。
この実施形態において、配管引出口Hには、配管引出口Hの開口部を塞ぎつつ、分流ユニット4のガス冷媒配管4Gと液冷媒配管4Lとが側面パネル25に接触しないようにするための配管固定具7が設けられている。
この実施形態において、配管固定具7はラバー製であり、ユニット取付具5のアンカー部51にスポット溶接された配管支持具にバインド線(共に図示しない)で固定されたのち、側面パネル25とコンジットパネル28とで挟まれることにより、各冷媒配管4L,4Gが安定して固定される。
側面パネル25には、複数台の室内機の冷媒配管(ともに図示しない)に接続される分流ユニット4がユニット取付具5を介して取り付けられている。図2ないし図4を参照して、分流ユニット4は、ガス側操作弁VGに接続されるガス冷媒配管4Gと、液側操作弁VLに接続される液冷媒配管4Lとを備えている。
ガス冷媒配管4Gは、機械室MC内を通って配管引出口Hから外側に至るガス連結部41Gと、配管引出口Hから本体ケーシング2の側面(図1では右側面)に沿って上方に延在されたガスヘッダ部42Gとを有し、それらが1本の連続した金属パイプから形成されている。本発明において、ガス連結部41Gについての具体的な説明は特に必要ないため、省略する。
ガスヘッダ部42Gには、軸線方向に沿って所定の間隔をもって複数のガス分岐管43Gが配置されている。この実施形態において、ガス分岐管43Gは、1本のガスヘッダ部42Gに6本設けられている。つまり、この例では6台の室内機に接続できるようになっている。
ガス分岐管43Gは、基端側がガスヘッダ部42にロウ付けされる。ガス分岐管43には、管内の温度を測定する図示しない温度センサを支持するセンサホルダ46Gが設けられている。ガス分岐管43の先端には、ガス分岐管43と室内機からの冷媒配管を接続するとともに、接続部をユニオン固定部313に固定するためのガス側ユニオン45Gが設けられている。さらにガス側ユニオン45Gの先端には、冷媒配管を固定するガス側フレアナット44Gが設けられている。
液冷媒配管4Lは、機械室MC内を通って配管引出口Hから外側に至る液連結部41Lと、配管引出口Hから本体ケーシング2の側面(図1では右側面)に沿って上方に延在された液ヘッダ部42Lとを有し、それらが1本の連続した金属パイプから形成されている。液連結部41Lについても具体的な説明は特に必要ないため、省略する。
液ヘッダ部42Lには、軸線方向に沿って所定の間隔をもって複数の液分岐管43Lが配置されている。この実施形態において、液分岐管43Lは、1本の液ヘッダ部42Lに6本設けられている。つまり、この例では6台の室内機に接続できるようになっている。
液分岐管43Lは、基端側が液ヘッダ部42Lにロウ付けされる。液分岐管43Lの先端側には、液分岐管43Lと室内機からの冷媒配管を接続するとともに、接続部を後述するユニオンプレート57に固定するための液側ユニオン45Lが設けられている。さらに液側ユニオン45Lの先端には冷媒配管を固定する液側フレアナット44Lが設けられている。
液分岐管43Lには、液分岐管43L内を流れる液冷媒の流量を制御する電磁弁46Lが設けられている。電磁弁46Lは、図示しない制御部により、弁の開度量が制御される。なお、液分岐管43Lにも温度センサが設けられている。
ユニット取付具5の説明をする前に、配管カバー6の構成について説明する。図1および図6(a),(b)を参照して、配管カバー6は、耐候性に優れる合成樹脂からなり、側面パネル25に対向する面(以下、開放面6aとする)が開放されている。配管カバー6の開放面6a側の周縁にはフランジ部60が形成されている。
フランジ部60には、ネジ孔601がこの例では5箇所設けられており、このネジ孔601を介して配管カバー6が本体ケーシング2の側面パネル25(図1では右側面)にネジ止めされる。
配管カバー6は、配管引出口Hを含む分流ユニット4全体を収納するユニット収納部61と、室内機とそれぞれ接続する各ユニオン45G、45Lとフレアナット44G,44Lを外部に露出させる配管引出部62とが設けられている。
ユニット収納部61は有底な直方体状の箱形であり、開放面6aの対面の底部61bから開放面6aに向かって、その開口が漸次大きくなるように形成されている。このユニット収納部61の前面側および背面側の左右側面の勾配は、ユニット収納部61の成形時において、金型から抜き取るために必要とされる抜き勾配である。
ユニット収納部61の内面のうち配管引出部62につながる側壁部61a(図6(b)では左側面)には、長方形状の開口部63が形成されている。開口部63は、1辺が開放面6aに沿って配置され、残りの3辺6c〜6dが側壁部61aの外周辺よりも内側に配置され、側壁部61aの外周辺と開口部63の周縁との間にシール面64を形成している。
シール面64は開口部63を挟んで上下に位置する第1シール面64aおよび第2シール面64bと、第1シール面64aおよび第2シール面64bを繋ぐとともに開口部63と底部61bとの間に形成される第3シール面64cと有し、開口部63を囲むようにコ字状に形成されている。このシール面64に沿ってユニオンプレート57が密着するようになっている。
ユニット収納部61の底部61bには、配管カバー6を本体ケーシング2の側面パネル25に取り付ける際に、配管カバー6を仮止めする係止手段としての係止フック65が設けられている。係止フック65は、ユニット収納部61の底部61bのほぼ中央から開放面6aに向かって突設され、その基端側には下向きの係合溝651が形成されている。
ユニット収納部61の底部61bにはさらに、配管カバー6を本体ケーシング2の側面パネル25に取り付ける際に、配管カバー6の取付位置を位置合わせする位置決め手段としてのガイドリブ66が設けられている。
ガイドリブ66は、開放面6a側から見た場合、ユニット収納部61の左上隅に側壁部61aから所定間隔をもって配置された長方形状の凸状リブである。これにより、側壁部61aとガイドリブ66との間には、後述する位置決めプレート58が案内されるガイド溝661が形成されている。
ユニット収納部61には、配管カバー6内に浸入した水(ガス冷媒配管4Gの周囲で発生した結露水も含む)をカバー外に排出するための排水部67が設けられている。排水部67は、ユニット収納部61内に入った水を集める受水板671と、受水板671で集められた水を配管カバー6の外に排出する排水樋672とを備えている。
受水板671は、ユニット収納部61の下部側の底面61bから開放面6aに向かってほぼ垂直に立設され、さらに一方の側面(図6(b)では右側面)から他方の側面(図6(b)では左側面)に向かって下り傾斜となるように形成されている。
排水樋672は、受水板671の下流側(図6(b)では左側)に配置されており、受水板671の基端側(底板21側)から開放面6a側に向かって下り傾斜となる断面U字状を呈しており、先端が開放面6aから突設されている。
また、配管引出部62は、ユニット収納部61の開口部63の3辺6c〜6dの周縁からユニット収納部61とは離反する方向に延設されて形成されている。配管引出部62は、ユニオンプレート57のフレアナット44G,44Lを風雨などに直接触れさせない大きさに延設されることが好ましい。
次に、図5を参照して、ユニット取付具5の構成を説明する。ユニット取付具5は、鋼板材を折り曲げ加工して形成され、ユニット取付具5を本体ケーシング2に固定するためのアンカー部51と、分流ユニット4を支持する支持部52とを備えている。
アンカー部51は、底板21に対して平行に配置される四角形状の第1係合板53と、第1係合板53の一端からほぼ垂直に立設される四角形状の第2係合板54と、第2係合板54の上端から第1係合板53の先端部(第2係合板53との連結端とは反対の自由端)に向けて平行に延在する四角形状の第3係合板55とを有し、アキュムレータ固定具3の内周面に沿って係合可能な断面コ字状に形成されている。
アンカー部51の第1係合板51の先端部を正面に見て、第1係合板53は、アキュムレータ固定具3の基部31に係合され、その両端(図5では左右両端)には第1外側フランジ531,531が設けられている。第1外側フランジ531,531は、第1係合板53の両側端部を外側(図5では下側)に向かってほぼ直角に折り曲げた舌片である。第1外側フランジ531,531は、アキュムレータ固定具3に向かう角部が斜めに切りかかれており、この切欠部531aにより、第1係合板53をアキュムレータ固定具3にスムーズに差し込むことができるようになっている。
第1係合板53の先端部には、底板21の側面フランジ211にネジ止めされる固定リブ532が設けられている。固定リブ532は、第1係合板53の先端を外側(図5では下側)に向かってほぼ直角に折り曲げた舌片であって、側面フランジ211に沿って突き当てられる。
固定リブ532の両側端と第1外側フランジ531,531との突き合わせ部分には、側面フランジ211が挿通される案内溝533,533が形成されている。固定リブ532にはさらに、固定リブ532を底板21の側面フランジ211にネジ止めするためのネジ孔534が、この例では2カ所に設けられている。
図5ないし図8を参照して、第1係合板53には、配管カバー6の排水樋672から流れ落ちた水を底板21の上に逃がす排水孔535が設けられている。排水孔535は、第1係合板53の先端と固定リブ532との折曲部分に設けられた矩形状の貫通孔であり、排水樋672から滴下した水が排水孔535を通って底板21の上に落ちるようになっている。
第2係合板54は、アキュムレータ固定具3の垂直部32に係合され、その両端(図5では左右両端)には第2外側フランジ541,541が設けられている。第2外側フランジ541,541は、第2係合板54の両端を外側(図5では右斜め奥側)に向かってほぼ直角に折り曲げた舌片である。
この実施形態において、第2外側フランジ541,541は、先端部541aが外側に拡がるように折り曲げられている。これによれば、アンカー部51をアキュムレータ固定具3に挿入する際、アンカー部51を正確な取付位置に容易に案内することができる。
第3係合板55は、アキュムレータ固定具3の台座部33に係合され、その両端(図5では左右両端)には第3外側フランジ551,551が設けられている。第3外側フランジ551,551は、第3係合板55の両側端部を外側(図5では上側)に向かってに折り曲げた舌片である。
この例において、第3外側フランジ551,551は、基端側から先端側に向かって開口幅が漸次拡がるように折り曲げられている。さらに第3外側フランジ551,551の側端(垂直部32に対向する側端)には、基端側から外側に向かって漸次拡がるテーパー部552,552が設けられている。
これにより、アンカー部51をアキュムレータ固定具3に挿入する際、第3外側フランジ551,551がアキュムレータ固定具3に引っ掛かることなく、正確な取付位置に容易に案内することができる。
次に、支持部52は、アンカー部51の第3係合板55の先端部からほぼ垂直に立設され、側面パネル25にネジ止めされるネジ止めプレート56と、ネジ止めプレート56の一端(図5では左端)に一体的に形成され、分流ユニット4が取り付けられるユニオンプレート57とを備えている。
ネジ止めプレート56は、第3係合板55の先端を基端とし、そこからほぼ垂直に延在する矩形状のプレートであって、この例では3箇所にネジ止め孔561が等間隔で穿設されている。
ネジ止めプレート56の基端側(図5では下端側)にはさらに、上述した台座33の先端に設けられたネジ止め部36が挿入される係止部562が設けられている。図8に示すように、係止部562は、ネジ止めプレート56の一方の面(図8では左側面)から他方の面(図8では右側面)に向かって凹部となるようにプレス加工してなる長方形状の凹部であって、下側がせん断によって開口された挿入口564が形成されている。係止部562にはさらに、ネジ止め用のネジ孔563が設けられている。
ユニオンプレート57は、ネジ止めプレート56の一端(図5では左端)を基端とする長方形状を呈し、他端である先端側が側面パネル25から離反する方向に向かって延在するように基端側からほぼ直角に折り曲げられている。ユニオンプレート57には、ガス側ユニオン45Gが固定されるガス側ユニオン固定部571と、ガス側ユニオン固定部571に比べて小径で、液側ユニオン45Lが固定される液側ユニオン固定部572とが設けられている。これにより、各ユニオン固定部571,572には分流ユニット3の各分岐管43G,43Lが係止されてユニオンプレート57に分流ユニット3が係止される。
各ユニオン固定部571,572は、それぞれガス側ユニオン45Gと、液側ユニオン45Lが挿通可能な六角形状に打ち抜かれた打ち抜き孔であり、ガス側ユニオン固定部571(下側)と液側ユニオン固定部572(上側)とが上下一対となって、所定の間隔でこの例では6組が設けられている。この実施形態において、各ユニオン固定部571,572の周囲には、ユニオンプレート57の機械的強度を高めるための補強リブ573が設けられている。
図5に示すように、ユニオンプレート57の先端(図5では左端)にはさらに、配管カバー6を取り付ける際、配管カバー6の取付位置を位置合わせするための位置決めプレート58が設けられている。
位置決めプレート58は、ユニオンプレート57の先端を外側(ネジ止めプレート56とは逆方向)にほぼ直角に折り曲げて形成され、そのプレート面581を配管カバー6の係合溝661に係合させることにより、配管カバー6の取付位置が位置決めされるようになっている。
ユニオンプレート57にはさらに、配管カバー6を本体ケーシング2に取り付ける際、ユニオンプレート57の一部に対して配管カバー6のシール面64に押し付けられる第1係合リブ574および第2係合リブ575が設けられている。
一方の第1係合リブ574は、ユニオンプレート57の一方の側端部(図5では上端側)に配置され、ネジ止めプレート56側の辺を基端とし、ユニオンプレート57の位置決めプレート56側に向かって漸次高さが小さくなるように形成されている。第1係合リブ574の傾斜勾配は、ユニット収納部61のシール面64の抜き勾配に対して大きな勾配となるように形成されている。
他方の第2係合リブ575は、ユニオンプレート57の他方の側端部(図5では下端側)に配置され、ネジ止めプレート56との連結部を基端として、そこからユニオンプレート57の位置決めプレート56側(図5では左端側)に向かって延在する第1リブメンバー575aと、ネジ止めプレート56の先端側(図5では右端側)に向かって延在する第2リブメンバー575bとを備えたL字状に形成されている。
一方の第1リブメンバー575aは、ユニット収納部61のシール面64の抜き勾配に対して大きな勾配となるように基端側から先端側に向かって漸次高さが低くなるように形成されている。これに対して、第2リブメンバー575bは、基端側から先端側に向かって常に同一高さとなるように形成されている。
これによれば、図7および図10に示すように、配管カバー6を本体ケーシング2に取り付けることで、一方の第1係合リブ574は、配管カバー6の第1シール面64aに押し付けられる。
他方の第2係合リブ575は、第1リブメンバー575aが第2シール面64bに押し付けられ、第2リブメンバー575bがフランジ部61と配管引出部62との角部に当接することにより、ユニオンプレート57と第1および第2シール面64a,64bとの間に形成される隙間を塞ぐことができる。その結果、配管引出部62の開口部63から異物が侵入することを防止することができる。
配管カバー6を側面パネル25に取り付けることにより、開口部64の第3シール面64cにはユニオンプレート57が当接し、さらに配管カバー6の底面61bと位置決めプレート58が密着することにより、第3シール面64cとユニオンプレート57との間の隙間が塞がれる。最後に開口部63の開放面6a側は、ネジ止めプレート56とユニオンプレート57とによって閉塞され、これにより、開口部63の外周が全周に渡って確実にシールされる。
位置決めプレート58にはさらに、係止フック65を受ける係止片582が設けられている。係止片582は、位置決めプレート58のほぼ中央から突設され、側面パネル25と平行な舌片からなり、上端に水平な係止面583が形成されていて、その係止面583の係止フック65の係止溝651に係合される。
これによれば、図7に示すように、配管カバー6に設けられた係止フック65を、位置決めプレート58の係止片582に係合することにより、例えば配管カバー6のフランジ部60に係止フックを設けた場合は、本体ケーシング2の側面パネル25に係止フック65の受け孔を設ける必要があり、その結果として、配管カバー6が付け火により延焼したとしても燃えた樹脂が本体ケーシング2内に落ちて室外機1が延焼することを防ぐことができる。
次に、図7を参照して、配管カバー6を本体ケーシング2に取り付ける手順の一例を説明する。まず、ユニット取付具5のユニオンプレート57のプレート面(ユニオン44L,44Gが突出している面)を配管カバー6のシール面64に押し当て、ユニオンプレート57の先端に設けられた位置合わせプレート58がガイド溝661に当接する位置まで押し込む。
このとき、図8に示すように、ユニット収納部61の排水樋672をコンジットパネル28の樋受け孔283に挿入する。次に、配管カバー6を下方にスライドさせることにより、係止フック65の係合溝651に位置決めプレート58の係止面583が係合され、配管カバー6が本体ケーシング2の側面に仮止めされる。しかる後、フランジ部60の各ネジ止め孔601をネジ止めすることにより、本体ケーシング2の側面に配管カバー6がネジ止めされる。
これによれば、ユニオンプレート57(より具体的には、ユニオンプレート57の第1および第2係合リブ571,572)が配管カバー6のシール面64に沿って密着するため、ユニオンプレート57とシール面64との間に形成された隙間から異物が侵入することがない。
また、配管カバー6に設けられた係止フック65を、位置決めプレート58の係止片582に係合することにより、配管カバー6を位置決めすることができ、位置決め後に容易にネジ止め固定することができる。
以上説明したように、本発明によれば、配管カバーのユニット収納部の底部に係止フックを設け、その係止フックをユニオンプレートの先端側に設けられた位置決めプレートの係止片に係止することにより、配管カバーの一部が本体ケーシング内に入り込むことなく配管カバーを係止できるため、付け火等による原因で配管カバーが燃えたとしても、燃えた樹脂が本体ケーシング内に入らず、室外機全体への延焼を最小限に留めることができる。