JP6544294B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルに適用され、所定の条件下で吸熱器として機能する熱交換器に関する。
従来、車両用の空調装置に適用される蒸気圧縮式の冷凍サイクルは、車室内の暖房時に外気から吸熱する吸熱器(例えば、蒸発器)として機能し、車室内の冷房時に外気に放熱する放熱器(例えば、凝縮器)として機能する室外熱交換器を備えるものがある。
室外熱交換器には、搭載性の向上を図るために薄幅化が要求されているが、単に室外熱交換器を薄幅化すると、圧力損失が増加して熱交換器における熱交換性能が低下してしまうという背反がある。
これに対して、上下方向に延びる複数のチューブ、および各チューブの長手方向の両端部に接続された一対のヘッダタンクを備える構成とし、上方側のヘッダタンクで冷媒の流れをターンさせる室外熱交換器が採用されることがある。
ここで、蒸発器において、ヘッダタンクにおける液冷媒が流れ難いチューブの接続位置よりも冷媒流れ下流側に、タンク内流路の一部を縮小させる縮小部を設けることで、液冷媒が流れ難い箇所に液冷媒を流す構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−64136号公報
ところで、上方側のヘッダタンクで冷媒の流れをターンさせる熱交換器では、複数のチューブのうち、上方側のヘッダタンクからの冷媒が流入するチューブ群において、液冷媒が一部のチューブに偏って流れる傾向がある。本発明者の知見によれば、複数のチューブのうち、上方側のヘッダタンクからの冷媒が流入するチューブ群において、奥側のチューブに渇き度の低い冷媒(液冷媒)が流れ難い傾向があることが判っている。なお、奥側のチューブは、上方側のヘッダタンクにおける冷媒流れ下流側に接続されるチューブである。
そこで、本発明者らは、上方側のヘッダタンクのうち、上方側のヘッダタンクへ冷媒を流出させるチューブ群と上方側のヘッダタンクからの冷媒が流入するチューブ群との境となる位置(ターン位置)に縮小部を設定し、奥側のチューブに液冷媒を流すことを考えた。
しかしながら、上方側のヘッダタンクにおけるターン位置に縮小部を設定する場合、縮小部を通過する際に液冷媒の流速が増加して、縮小部が設定された部位の冷媒流れ直後のチューブに液冷媒が殆ど流れなくなってしまうことが判った。
すなわち、上方側のヘッダタンクにおけるターン位置に縮小部を設定する構成では、液冷媒が流れ難い箇所が新たに生じてしまうことになり、熱交換器における熱交換性能の向上を図ることが難しい。
本発明は上記点に鑑みて、蒸気圧縮式の冷凍サイクルに適用され、所定の条件下で吸熱器として機能する熱交換器において、熱交換性能の向上を図ることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルに適用され、所定の条件下で吸熱器として機能する熱交換器を対象としている。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、冷媒の流通路が形成された複数のチューブ(51)を積層して構成される積層体(40)と、複数のチューブの長手方向の両端部に接続された一対のヘッダタンク(41、42)と、を備える。
複数のチューブそれぞれは、長手方向における一方の端部が他方の端部よりも上方側に位置するように配設されている。そして、一対のヘッダタンクのうち、一方の端部に接続されたヘッダタンクを上方側タンク(42)とし、他方の端部に接続されたヘッダタンクを下方側タンク(41)としたとする。この際、下方側タンク(41)の内部には、複数のチューブにおける積層体の積層方向に隣接する第1のチューブ群(40A)に冷媒を分配する分配空間(411)、および第1のチューブ群に隣接する第2のチューブ群(40B)からの冷媒を集合させる集合空間(412)が設定されている。また、上方側タンク(42)の内部には、第1のチューブ群および第2のチューブ群の双方に連通して、第1のチューブ群からの冷媒を第2のチューブ群に導く連通空間(421)が設定されている。
そして、連通空間には、上方側タンクの内部の流路断面積を縮小させる縮小部(46)が設定されており、縮小部は、連通空間のうち、第1のチューブ群における第2のチューブ群に最も近いチューブの接続位置よりも冷媒流れ上流側に設定されている。
これによれば、上方側タンクにおける縮小部の冷媒流れ直後に、第1のチューブ群に属するチューブが位置することになる。このため、縮小部を通過した際に渇き度の低い液冷媒の流速が増加しても、ターン直後のチューブ、すなわち、第2のチューブ群における第1のチューブ群に近接するチューブに対して渇き度の低い液冷媒を流すことができる。
また、本構成では、上方側タンクの連通空間のうち、第1のチューブ群側に縮小部を設定しているので、第2のチューブ群において渇き度の低い冷媒が流れ難い箇所が新たに生じてしまうこともない。
従って、本構成によれば、蒸気圧縮式の冷凍サイクルに適用され、所定の条件下で吸熱器として機能する熱交換器において、熱交換性能の向上を図ることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の実施形態に係る車両用空調装置の全体構成を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る室外熱交換器の模式的な正面図である。 図2のIII−III断面図である。 本発明の実施形態に係る室外熱交換器における冷媒の流れを説明するための説明図である。 本発明の比較例に係る室外熱交換器の上方側タンク内の冷媒流れを説明するための説明図である。 本発明の比較例に係る室外熱交換器の全体における液冷媒およびガス冷媒の分布を説明するための説明図である。 図2のVII部の拡大図である。 図7のVIII−VIII断面図である。 上方側タンクの内部に設定される絞りプレート(縮小部)の斜視図である。 図8のX−X断面図である。 本発明の実施形態に係る室外熱交換器の上方側タンク内の冷媒流れを説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る室外熱交換器の全体における液冷媒およびガス冷媒の分布を説明するための説明図である。
以下、本発明を実施する一実施形態について図1〜図12を参照して説明する。本実施形態では、図1に示す車両用空調装置10の室外熱交換器25に本発明の熱交換器を適用した例について説明する。
車両用空調装置10は、空調対象空間である車室内を空調する装置である。車両用空調装置10は、車室内を冷房する冷房モード、車室内を暖房する暖房モードに切替可能に構成されている。本実施形態の車両用空調装置10は、図1に示すように、蒸気圧縮式の冷凍サイクル20および室内空調ユニット30を備える。
冷凍サイクル20は、蒸発器21および凝縮器22を流れる冷媒の相変化を利用することにより、運転モードを車室内を冷房する冷房モードおよび車室内を暖房する暖房モードに切替可能に構成されている。なお、冷凍サイクル20は、冷媒としてHFC系冷媒(例えば、R134a)、HFO系冷媒(例えば、R1234yf)等が採用されている。
本実施形態の冷凍サイクル20は、電動圧縮機23、凝縮器22、暖房用固定絞り26、室外熱交換器25、三方弁29、冷房用膨張弁24、蒸発器21、およびアキュムレータ27を備える。冷凍サイクル20は、上述の構成要素が配管により環状に接続されることによって環状の回路として構成されている。
ここで、暖房用固定絞り26の上流側および下流側の冷媒通路には、暖房用固定絞り26をバイパスする高圧側バイパス通路26aが接続されている。高圧側バイパス通路26aには、暖房用固定絞り26と並列関係にある電磁弁26bが設けられている。
また、室外熱交換器25の出口側の冷媒通路は、三方弁29を分岐点として、蒸発器21に至る分岐通路24bと、冷房用膨張弁24および蒸発器21をバイパスしてアキュムレータ27の例ビア入口側に至る低圧側バイパス通路24aとに分かれている。なお、低圧側バイパス通路24aは、冷房用膨張弁24の上流側と蒸発器21の下流側とを接続する冷媒通路である。
また、分岐通路24bは、蒸発器21の出口側からも延設され、アキュムレータ27の冷媒入口側で低圧側バイパス通路24aに接続されている。蒸発器21の入口側における分岐通路24bには、冷房用膨張弁24が設けられている。
三方弁29は、室外熱交換器25から流出した冷媒を、低圧側バイパス通路24aおよび分岐通路24bのいずれか一方に流れるように切り替える流路切替弁である。三方弁29は、図示しない制御装置からの制御信号に応じて、その作動が制御される。
電動圧縮機23は、図示しない蓄電池である車載バッテリからの給電によって駆動し、冷媒を高温高圧に圧縮して吐出する圧縮機である。電動圧縮機23は、回転数制御が可能なように構成されている。具体的には、電動圧縮機23は、図示しないインバータにより周波数が調整された交流電圧が印加されてそのモータの回転速度が制御される。インバータは、図示しない制御装置によって制御される。
凝縮器22は、電動圧縮機23から吐出された冷媒が流入し、暖房モード時に高圧の冷媒と温風導入通路31aを流れる空気との熱交換により、空気を加熱する加熱用熱交換器(放熱器)である。
暖房用固定絞り26は、暖房モード時に凝縮器22を通過した後の冷媒を減圧する減圧手段である。具体的には、暖房用固定絞り26は、高温高圧の液冷媒を減圧して低温低圧の気液二相状態の冷媒(以下、気液二相冷媒と呼ぶことがある。)とする固定絞りである。
電磁弁26bは、高圧側バイパス通路26aを流れる冷媒を流通および遮断する開閉弁である。電磁弁26bは、冷房モードと暖房モードとを切り替えるために設けられている。電磁弁26bは、図示しない制御装置によって、暖房モード時に高圧側バイパス通路26aを閉鎖し、冷房モード時に高圧側バイパス通路26aを開放するように制御される。
室外熱交換器25は、車両の車室外(例えば、車両のボンネットの内部空間)に配置されて、室外器用送風機28により強制的に送風される車室外空気(外気)と冷媒とを熱交換させる熱交換器である。
本実施形態の室外熱交換器25は、暖房モード時に暖房用固定絞り26で減圧された冷媒が流入して外気から吸熱し、冷房モード時に暖房用固定絞り26を迂回した冷媒が流入して外気へ放熱する。すなわち、本実施形態の室外熱交換器25は、所定の条件下で吸熱器として機能する。具体的には、本実施形態の室外熱交換器25は、暖房モード時に外気から吸熱する吸熱器として機能し、冷房モード時に外気に放熱する放熱器として機能する。
冷房用膨張弁24は、冷房モード時に蒸発器21に流入させる冷媒を減圧する減圧手段である。具体的には、冷房用膨張弁24は、高温高圧の液冷媒を減圧して低温低圧の気液二相冷媒とする温度式膨張弁で構成されている。
蒸発器21は、冷凍サイクル20の運転時に内部を流れる冷媒の吸熱作用によって車室内へ送風される空気を冷却する冷却用熱交換器(吸熱器)である。なお、本実施形態の蒸発器21には、暖房モード時に冷媒が流れないようになっている。
アキュムレータ27は、電動圧縮機23に流入する前の冷媒を気液分離するタンクである。アキュムレータ27には、低圧側バイパス通路24aを通過した冷媒、または分岐通路24bから蒸発器21を通過した冷媒が流入する。アキュムレータ27は、電動圧縮機23にガス冷媒を供給すると共に、電動圧縮機23にオイルを供給する部材として機能する。アキュムレータ27に流入する気液二相冷媒は、アキュムレータ27で気液分離された後、ガス冷媒とオイルとが電動圧縮機23に吸入される。
本実施形態の冷凍サイクル20は、暖房モード時に、図示しない制御装置によって、三方弁29が低圧側バイパス通路24aに冷媒が流れるように切り替え制御されると共に、電磁弁26bが閉に制御される。これにより、冷凍サイクル20における暖房モード時の冷媒経路は、図1の黒矢印で示すように、電動圧縮機23、凝縮器22、暖房用固定絞り26、室外熱交換器25、三方弁29、アキュムレータ27となる。
また、本実施形態の冷凍サイクル20は、冷房モード時に、図示しない制御装置によって、三方弁29が分岐通路24bに冷媒が流れるように切り替え制御されると共に、電磁弁26bが開に制御される。これにより、冷凍サイクル20における冷房モード時の冷媒経路は、図1の白抜矢印で示すように、電動圧縮機23、凝縮器22、電磁弁26b、室外熱交換器25、三方弁29、冷房用膨張弁24、蒸発器21、アキュムレータ27となる。
次に、室内空調ユニット30に関して説明する。室内空調ユニット30は、車室内に空調風を提供するためのユニットである。室内空調ユニット30は、例えば、車室内前方のインストルメントパネルの裏側に設けられている。
室内空調ユニット30は、外殻を構成すると共に、内部に空気の通風路を形成する空調ケース31を備える。空調ケース31は、複数のケース部材からなり、例えばポリプロピレン等の樹脂成形品として構成されている。
空調ケース31の空気流れ最上流側には、車室内空気(内気)と外気とを切替導入する内外気切替装置32が配置されている。内外気切替装置32は、内気の導入口32aおよび外気の導入口32bの開口面積を、内外気切替ドア32cで調整することで、空調ケース31内への内気および外気の導入割合を変化させる装置である。
内外気切替装置32の空気流れ下流側には、内外気切替装置32から導入される空気を車室内へ向けて送風する送風機33が配置されている。送風機33は、シロッコファン等の遠心ファン33aを電動モータ33bにて駆動する電動送風機である。送風機33は、図示しない制御装置からの制御信号に応じて電動モータ33bの回転数が制御される。
送風機33の空気流れ下流側には、蒸発器21および凝縮器22が、送風空気の流れに対して、蒸発器21、凝縮器22の順に配置されている。換言すると、蒸発器21は、凝縮器22に対して空気流れ上流側に配置されている。
空調ケース31内には、蒸発器21通過後の送風空気を、凝縮器22に導く温風導入通路31aと、凝縮器22を迂回して流す冷風バイパス通路31bとが設定されている。また、空調ケース31内には、蒸発器21の空気流れ下流側であって、かつ、凝縮器22の空気流れ上流側にエアミックスドア34が配置されている。
エアミックスドア34は、蒸発器21通過後の送風空気のうち、温風導入通路31aを通過させる風量と冷風バイパス通路31bを通過させる風量との風量割合を調整して、車室内へ吹き出す空気の温度を調整する温度調整部として機能する。エアミックスドア34は、図示しない制御装置からの制御信号に応じてその作動が制御される。
さらに、空調ケース31内には、温風導入通路31aおよび冷風バイパス通路31bの空気流れ下流側に、凝縮器22を通過した温風、並びに、冷風バイパス通路31bを通過した冷風を合流させる合流空間31cが形成されている。
空調ケース31の空気流れ最下流部には、合流空間31cにて合流した送風空気を、車室内へ吹き出す複数の開口穴が形成されている。図示しないが、空調ケース31には、開口穴として、車両前面の窓ガラスの内面に向けて空気を吹き出すデフロスタ開口穴、車室内の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すフェイス開口穴、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフット開口穴が形成されている。
また、図示しないが、各開口穴の空気流れ上流側には、各開口穴の開口面積を調整する吹出モードドアとして、デフロスタドア、フェイスドア、フットドアが配置されている。これら吹出モードドアは、図示しない制御装置によって、その作動が制御される。
さらに、各開口穴の空気流れ下流側は、それぞれ空気通路を形成するダクトを介して、車室内に設けられたフェイス吹出口、フット吹出口、およびデフロスタ吹出口に接続されている。
次に、車両用空調装置10の作動に関して説明する。図示しない制御装置は、運転モードが冷房モードの場合、エアミックスドア34を温風導入通路31aの閉鎖位置に制御すると共に、電磁弁26bを開状態に制御し、さらに、三方弁29を分岐通路24bに冷媒が流れるように制御する。
冷房モード時の冷媒の流れは、前述のように図1の白抜き矢印で示した流れであり、電動圧縮機23から吐出された高温高圧のガス冷媒は凝縮器22に流入するが、凝縮器22を空気が通過しないため、凝縮器22での放熱量は少ない。
凝縮器22から流出した冷媒は、高圧側バイパス通路26aを通って室外熱交換器25に流入し、室外熱交換器25内を通過する際に室外器用送風機28により送風された空気に放熱して気液二相冷媒となる。その後、気液二相冷媒は、分岐通路24bに流れ、冷房用膨張弁24で減圧されて蒸発器21に流入し、送風機33によって空調ケース31内の通風路を流れる送風空気から吸熱して蒸発器21内で蒸発する。そして、冷媒はアキュムレータ27で気液分離された後、電動圧縮機23に吸入される。なお、蒸発器21で吸熱され冷却された冷風は、主にフェイス吹出し開口を介して乗員の上半身に向けて吹き出される。
また、図示しない制御装置は、運転モードが暖房モードの場合、エアミックスドア34を冷風バイパス通路31bの閉鎖位置に制御すると共に、電磁弁26bを閉状態に制御し、さらに、三方弁29を低圧側バイパス通路24aに冷媒が流れるように制御する。
暖房モード時の冷媒の流れは、前述のように図1の黒矢印で示した流れであり、電動圧縮機23から吐出された高温高圧のガス冷媒は、凝縮器22に流入し凝縮器22内を通過する際に温風導入通路31aを流れる空気に放熱する。
凝縮器22から流出した冷媒は、暖房用固定絞り26に流入し、暖房用固定絞り26によって減圧される。暖房用固定絞り26で減圧された冷媒は、室外熱交換器25に流入し、室外熱交換器25内を通過する際に室外器用送風機28により送風された空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器25を通過した冷媒は低圧側バイパス通路24aを流れ、アキュムレータ27で気液分離された後、電動圧縮機23に吸入される。
次に、本実施形態の室外熱交換器25の基本構成について、図2、図3を参照して説明する。室外熱交換器25は、前述のように冷房モード時に放熱器として機能し、暖房モード時に吸熱器として機能する。
図2に示すように、室外熱交換器25は、外気と冷媒とを熱交換させる熱交換コア40、および熱交換コア40に対して冷媒を分配または熱交換コア40から流出した冷媒を集合させる一対のヘッダタンク41、42を含んで構成されている。
熱交換コア40は、内部に冷媒の流通路が形成された複数のチューブ51の積層体で構成されている。本実施形態の熱交換コア40は、複数のチューブ51の積層体の積層方向に複数のチューブ51が一列に並ぶように構成されている。なお、本実施形態では、複数のチューブ51の積層体の積層方向を単にチューブ積層方向と呼ぶことがある。
複数のチューブ51は、長手方向の一方の端部が他方の端部よりも上方側に位置するように配設されている。具体的には、本実施形態の複数のチューブ51は、上下方向に沿って延びるように配列されている。複数のチューブ51は、それぞれ扁平な断面を有する単穴あるいは多穴の管で構成され、隣り合うチューブ51の扁平面が並行となるように、互いに所定の間隔を設けて配列されている。
隣り合うチューブ51の間に形成される隙間は、外気が流通する空間を構成している。本実施形態の熱交換コア40は、外気と冷媒との熱交換を促進するために、隣り合うチューブ51の間に形成される隙間に図示しないフィンが配置されている。
複数のチューブ51の長手方向の両端部には、複数のチューブ51の内部に形成される冷媒の流通路に連通する一対のヘッダタンク41、42が接続されている。本実施形態では、一対のヘッダタンク41、42のうち、複数のチューブ51の下端側に接続されるヘッダタンクが下方側タンク41を構成し、複数のチューブ51の上端側に接続されるヘッダタンクが上方側タンク42を構成している。
下方側タンク41の内部には、図3に示すセパレータ43が設けられている。セパレータ43は、下方側タンク41の内部空間を仕切る仕切り部材である。本実施形態では、下方側タンク41の内部に1つのセパレータ43が設けられている。
これにより、本実施形態の下方側タンク41の内部空間は、図2に示すように、セパレータ43によって2つの空間411、412に仕切られている。また、熱交換コア40を構成する複数のチューブ51は、下方側タンク41内部の2つの空間411、412に対応して、第1のチューブ群40Aと第2のチューブ群40Bとに区分される。なお、第1のチューブ群40Aは、複数のチューブ51のうち、下方側タンク41における一方の空間411を区画形成する部位に接続されたチューブ群である。また、第2のチューブ群40Bは、複数のチューブ51のうち、下方側タンク41における他方の空間412を区画形成する部位に接続されたチューブ群である。
また、下方側タンク41には、チューブ積層方向の一端側に下方側タンク41の内部に冷媒を導入するための入口側コネクタ44が接続されている。本実施形態の入口側コネクタ44は、暖房用固定絞り26または高圧側バイパス通路26aを通過した冷媒を下方側タンク41に導入する部材である。
入口側コネクタ44は、下方側タンク41の内部に形成された2つの空間411、412のうち一方の空間411に連通している。本実施形態では、下方側タンク41の内部に形成された一方の空間が、複数のチューブ51におけるチューブ積層方向に隣接する第1のチューブ群40Aに冷媒を分配する分配空間411を構成している。
さらに、下方側タンク41には、チューブ積層方向の他端側に下方側タンク41の内部から冷媒を導出するための出口側コネクタ45が接続されている。本実施形態の出口側コネクタ45は、熱交換コア40を通過した冷媒を室外熱交換器25側から三方弁29側に導出する部材である。
出口側コネクタ45は、下方側タンク41の内部に形成された2つの空間411、412のうち他方の空間412に連通している。本実施形態では、下方側タンク41の内部に形成された他方の空間が、第1のチューブ群40Aに隣接する第2のチューブ群40Bから流出した冷媒を集合させる集合空間412を構成している。
続いて、上方側タンク42の内部には、第1のチューブ群40Aおよび第2のチューブ群40Bの双方と連通して、第1のチューブ群40Aからの冷媒を第2のチューブ群40Bに導く連通空間421が形成されている。なお、本実施形態の上方側タンク42は、下方側タンク41と異なり、その内部空間が仕切られていない。
このように構成される室外熱交換器25では、図4に示すように、入口側コネクタ44から導入された冷媒が、下方側タンク41の分配空間411に流入し、第1のチューブ群40Aに分配される。そして、第1のチューブ群40Aに分配された冷媒は、下方側から上方側へと上昇する際に外気と熱交換した後、上方側タンク42の連通空間421に流入する。
上方側タンク42の連通空間421に流入した冷媒は、下方側タンク41のセパレータ43が配置された位置に対応するターン位置TPで流れが方向転換し、第1のチューブ群40Aに隣接する第2のチューブ群40Bに分配される。そして、第2のチューブ群40Bに分配された冷媒は、上方側から下方側へと下降する際に外気と熱交換した後、下方側タンク41の集合空間412に流入する。下方側タンク41の集合空間412に流入した冷媒は、出口側コネクタ45から外部に排出される。
このように、本実施形態の室外熱交換器25は、第1のチューブ群40Aを通過した冷媒が、上方側タンク42でUターンして、第2のチューブ群40Bに流入する構成となっている。
ここで、上方側タンク42で冷媒の流れをターンさせる構成では、第2のチューブ群40Bにおいて、渇き度の低い冷媒(例えば、液冷媒)が一部に偏って流れる傾向がある。本発明者らの知見によれば、特に第2のチューブ群40Bにおける奥側のチューブ51に液冷媒が流れ難いことが判っている。なお、第2のチューブ群40Bにおける奥側のチューブ51は、チューブ積層方向において、第2のチューブ群40Bにおける第1のチューブ40Aから離れたチューブである。
以下、上方側タンク42で冷媒の流れをターンさせる構成において、第2のチューブ群40Bにおける奥側のチューブ51に液冷媒が流れ難くなる要因について説明する。
まず、暖房モードの場合、室外熱交換器25には、暖房用固定絞り26で減圧された低温低圧の気液二相冷媒が流入して、流入した気液二相冷媒が熱交換コア40にて蒸発する。この際、熱交換コア40では、第1のチューブ群40Aに乾き度が低い液リッチな冷媒が流れる。そして、第1のチューブ群40Aを通過した冷媒は、上方側タンク42の連通空間421にてターン(すなわち、方向転換)して、第2のチューブ群40Bに流入する。
ここで、上方側タンク42の連通空間421には、第1のチューブ群40Aを通過した液リッチな冷媒が流入する。上方側タンク42の連通空間421に流入した液冷媒は、その自重によって、第2のチューブ群40Bにおける第1のチューブ群40Aに近いチューブ51に流れ易くなる。このため、暖房モードの場合には、第2のチューブ群40Bにおける第1のチューブ群40Aから最も離れたチューブ51に液冷媒が流れ難くなる。
一方、冷房モードの場合、室外熱交換器25には、電動圧縮機23で圧縮された高温高圧のガス冷媒が流入して、流入したガス冷媒が熱交換コア40にて凝縮する。この際、熱交換コア40では、第1のチューブ群40Aに乾き度が大きいガスリッチな冷媒が流れる。そして、第1のチューブ群40Aを通過した冷媒は、上方側タンク42の連通空間421にてターン(すなわち、方向転換)して、第2のチューブ群40Bに流入する。
ここで、上方側タンク42の連通空間421には、第1のチューブ群40Aにて外気との熱交換器により凝縮した液冷媒の一部が流入する。上方側タンク42の連通空間421に流入した液冷媒は、その自重によって、第2のチューブ群40Bにおける第1のチューブ群40Aに近いチューブ51に流れ易くなる。
このため、冷房モードの場合にも、暖房モードと同様に、第2のチューブ群40Bにおける第1のチューブ群40Aから最も離れたチューブ51に液冷媒が流れ難くなる。ただし、冷房モードの場合、暖房モードの場合に比べて、上方側タンク42の連通空間421に乾き度が大きいガスリッチな冷媒が流れ易い。このため、冷房モードの場合、暖房モードの場合に比べて、第2のチューブ群40Bにおける液冷媒の偏りによる熱交換性能への影響が小さい。
これに対して、本発明者らは、上方側タンク42の連通空間421のうち、第1のチューブ群40Aと第2のチューブ群40Bとの境となる位置(ターン位置TP)に縮小部RPを設定することを考えた。
以下、上方側タンク42の連通空間421のうち、ターン位置TPに縮小部RPを設定した構成におけるターン位置TP付近における冷媒の流れを図5、図6を参照して説明する。
ここで、図5は、本実施形態の比較例に係る室外熱交換器CEにおける上方側タンク42のターン位置TP付近における冷媒の流れを説明するための断面図である。なお、図5は、図2のVII部における上方側タンク42の断面図に相当している。また、図6は、本実施形態の比較例に係る室外熱交換器CEの暖房モード時における液冷媒およびガス冷媒の分布を説明するための説明図である。なお、図6では、熱交換コア40におけるガス冷媒がリッチな領域(ガスリッチな領域)を点ハッチングで示し、熱交換コア40における液冷媒がリッチな領域(液リッチな領域)をクロスハッチングで示している。
図5に示すように、本実施形態の比較例に係る室外熱交換器CEでは、上方側タンク42に流入した冷媒が縮小部RPを通過する際に流速が増加することで、慣性によって液冷媒が上方側タンクUTの奥側のチューブ51に向かって流れ易くなる。
しかしながら、本実施形態の比較例に係る室外熱交換器CEでは、縮小部RPを通過する際に液冷媒の流速が増加することで、縮小部RPが設定された部位の冷媒流れ直後のチューブ51に液冷媒が殆ど流れなくなってしまう。
このため、本実施形態の比較例に係る室外熱交換器CEでは、図6に示すように、第2のチューブ群40Bにおいて、第1のチューブ群40Aに隣接する領域がガスリッチな領域となる。ガスリッチな領域は、蒸発潜熱による吸熱効果が生じ難い領域であり、当該領域が拡大すると室外熱交換器25の熱交換性能が低下してしまう。
これらを鑑みて、本実施形態では、図7に示すように、上方側タンク42の連通空間421のうち、第1のチューブ群40Aにおける第2のチューブ群40Bに最も近いチューブ51よりも冷媒流れ上流側に縮小部を構成する絞りプレート46を設定している。
本実施形態では、連通空間421のうち、第1のチューブ群40Aにおける第2のチューブ群40Bから最も離れたチューブ51の接続位置よりも第2のチューブ群40Bに最も近いチューブ51の接続位置に近い位置に絞りプレート46を設定している。なお、図7では、連通空間421のうち、第1のチューブ群40Aにおける第2のチューブ群40B側から3つのチューブ51の分だけ離れた位置に絞りプレート46を設定した構成を例示している。
絞りプレート46は、上方側タンク42の内部の流路断面積を縮小させる部材である。本実施形態の絞りプレート46は、図8、図9に示すように、上方側タンク42の内部空間を閉塞可能な大きさを有すると共に、表裏を貫通する貫通穴461が形成された板状部材で構成されている。
本実施形態では、液冷媒がガス冷媒よりも低い位置に流れ易い点を考慮して、絞りプレート46の高さ方向の中央よりも下方側に貫通穴461を形成している。また、本実施形態では、絞りプレート46における圧力損失を抑えるために、貫通穴461を上下方向に短軸、幅方向に長軸を有する楕円状としている。
ここで、絞りプレート46の貫通穴461の下端461aが、上方側タンク42の内部に突き出るチューブ51の端部51aよりも下方側となる場合、貫通穴461を通過した冷媒がチューブ51の端部に衝突し易くなってしまう。
このため、本実施形態では、図10に示すように、絞りプレート46の貫通穴461の下端461aが、上方側タンク42の内部に突き出るチューブ51の端部51aよりも上方側となる構成としている。すなわち、本実施形態では、絞りプレート46の貫通穴461の下端461aの高さH1を、上方側タンク42の内部に突き出るチューブ51の端部51aの高さH2よりも高くしている。
続いて、本実施形態の室外熱交換器25における上方側タンク42の連通空間421におけるターン位置TP付近における冷媒の流れを図11、図12を参照して説明する。
ここで、図11は、図2のVII部における上方側タンク42の断面図である。また、図12は、本実施形態に係る室外熱交換器25の暖房モード時における液冷媒およびガス冷媒の分布を説明するための説明図である。なお、図12では、熱交換コア40におけるガス冷媒がリッチな領域(ガスリッチな領域)を点ハッチングで示し、熱交換コア40における液冷媒がリッチな領域(液リッチな領域)をクロスハッチングで示している。
本実施形態に係る室外熱交換器25では、上方側タンク42に流入した冷媒が絞りプレート46の貫通穴461を通過する際に流速が増加することで、慣性によって液冷媒が上方側タンクUTの奥側のチューブ51に向かって流れ易くなる。
ここで、本実施形態に係る室外熱交換器25では、上方側タンク42の連通空間421のうち、第1のチューブ群40Aにおける第2のチューブ群40Bに最も近いチューブ51の接続位置よりも冷媒流れ上流側に絞りプレート46を設定している。
これにより、本実施形態に係る室外熱交換器25では、図11に示すように、上方側タンク42の連通空間421における絞りプレート46の冷媒流れ直後に、第1のチューブ群40Aに属するチューブ51が位置することになる。このため、絞りプレート46の貫通穴461を通過した際に渇き度の低い液冷媒の流速が増加しても、液冷媒の自重によって、第2のチューブ群40Bにおける第1のチューブ群40Aに近接するチューブ51に対して液冷媒を流すことができる。
また、本実施形態に係る室外熱交換器25では、第1のチューブ群40A側に絞りプレート46を設定しているので、比較例の如く第2のチューブ群40Bにおいて液相冷媒が流れに難い箇所が新たに生じてしまうこともない。
以上説明した本実施形態に係る室外熱交換器25では、図12に示すように、第2のチューブ群40Bにおいて、第1のチューブ群40Aに隣接する領域にも液リッチな領域が形成される。このように、本実施形態に係る室外熱交換器25では、第2のチューブ群40Bにおける液リッチな領域、すなわち、第2のチューブ群40Bにける蒸発潜熱による吸熱効果が生ずる領域が拡大する。このため、室外熱交換器25の熱交換性能の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、連通空間421のうち、第1のチューブ群40Aにおける第2のチューブ群40Bから最も離れたチューブ51の接続位置よりも第2のチューブ群40Bに最も近いチューブ51の接続位置に近い位置に絞りプレート46を設定している。このため、絞りプレート46の貫通穴461によって上方側タンク42の内部における冷媒の流速が増加することで、上方側タンク42における冷媒流れ下流側まで渇き度の低い液冷媒が到達し易くなる。このため、第2のチューブ群40Bにおける第1のチューブ群40Aから離れたチューブ51に対しても渇き度の低い液冷媒が流れ易くなるので、室外熱交換器25の熱交換性能の向上を図ることができる。
ここで、本実施形態の室外熱交換器25は、吸熱器として機能する暖房モード時に、気液二相状態の冷媒が流入する。このように、気液二相状態の冷媒が流入する熱交換器では、ガス冷媒が流入する熱交換器に比べて、液冷媒が豊富な冷媒が上方側タンク42に流入し易くなることで、第2のチューブ群40Bの一部に液冷媒が偏る傾向が顕著となる。
このため、上方側タンク42の連通空間421のうち、第1のチューブ群40Aにおける第2のチューブ群40Bに最も近いチューブ51の接続位置よりも冷媒流れ上流側に絞りプレート46を設定する構成は、本実施形態の室外熱交換器25に好適である。
また、上方側タンク42の連通空間421に絞りプレート46を設定する構成は、上方側タンク42の連通空間421の一部を縮小することで実現可能である。このような構造は、熱交換器を薄幅化しても実現可能であることから、薄幅化が要求される室外熱交換器25の熱交換性能の向上を図る手段として好適である。
(他の実施形態)
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の実施形態では、車両用空調装置10の冷凍サイクル20の室外熱交換器25に本発明を適用する例について説明したが、これに限定されない。本発明は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルに適用され、吸熱器として機能する熱交換器であれば、車両用空調装置10の冷凍サイクル20に限らず、様々な用途の熱交換器に適用可能である。
上述の実施形態では、冷媒の流れが上方側タンク42でUターンする室外熱交換器25において、上方側タンク42に絞りプレート46を設定する例について説明したが、これに限定されない。例えば、冷媒の流れが下方側タンク41および上方側タンク42の双方でターンするSターン型の室外熱交換器25において、上方側タンク42に絞りプレート46を設定してもよい。
上述の実施形態では、暖房モード時に吸熱器として機能し、冷房モード時に放熱器として機能する室外熱交換器25の上方側タンク42に絞りプレート46を設定する例について説明したが、これに限定されない。例えば、冷房モード時に吸熱器として機能する蒸発器21の上方側タンクに絞りプレートを設定してもよい。
上述の実施形態では、上方側タンク42に1つの絞りプレート46を設定する例について説明したが、これに限定されない。上方側タンク42に複数の絞りプレート46を設定するようにしてもよい。この場合、複数の絞りプレート46の一部が、第1のチューブ群40Aにおける第2のチューブ群40Bから最も離れたチューブ側の位置に設定されていてもよい。
上述の実施形態では、絞りプレート46によって上方側タンク42の連通空間421に縮小部を形成する例について説明したが、これに限定されない。例えば、上方側タンク42の一部に内側に窪む凹部を設け、当該凹部によって上方側タンク42の連通空間421に縮小部を形成してもよい。
上述の実施形態では、暖房モード時に凝縮器22を通過した後の冷媒を減圧する減圧手段を暖房用固定絞り26で構成する例について説明したが、これに限定されない。例えば、暖房モード時に凝縮器22を通過した後の冷媒を減圧する減圧手段が、冷房用膨張弁24と同様の膨張弁で構成されていてもよい。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、熱交換器は、上方側タンクの連通空間に上方側タンクの内部の流路断面積を縮小させる縮小部が設定されている。そして、縮小部は、上方側タンクの連通空間のうち、第1のチューブ群における第2のチューブ群に最も近いチューブの接続位置よりも冷媒流れ上流側に設定されている。
また、第2の観点によれば、熱交換器は、縮小部が、連通空間のうち、第1のチューブ群における第2のチューブ群から最も離れたチューブの接続位置よりも第1のチューブ群における第2のチューブ群に最も近いチューブの接続位置に近い位置に設定されている。これによれば、縮小部において上方側タンクの内部における冷媒の流速が増加することで、上方側タンクにおける冷媒流れ下流側まで渇き度の低い液冷媒が到達し易くなる。このため、第2のチューブ群における第1のチューブ群から離れたチューブに対しても渇き度の低い液冷媒が流れ易くなるので、熱交換器の熱交換性能の向上を図ることができる。
また、第3の観点によれば、熱交換器は、上方側タンクおよび下方側タンクのうち、一方のタンクに冷媒を導入する入口側コネクタが接続されている。そして、一方のタンクには、所定の条件下で、入口側コネクタを介して気液二相状態の冷媒が流入する構成となっている。
気液二相状態の冷媒が流入する熱交換器では、ガス冷媒が流入する熱交換器に比べて、液冷媒が豊富な冷媒が、上方側タンクに流入し易くなることから、第2のチューブ群の一部に液冷媒が偏る傾向が顕著となる。
このため、上方側タンクの連通空間のうち、第1のチューブ群における第2のチューブ群に最も近いチューブの接続位置よりも冷媒流れ上流側に縮小部を設定する構成は、気液二相状態の冷媒が流入する熱交換器に好適である。
また、第4の観点によれば、熱交換器は、冷媒と車室外空気とを熱交換させる室外熱交換器として構成される。そして、熱交換器は、冷凍サイクルの運転モードが車室内を冷房する冷房モードとなる際に冷媒を放熱させる放熱器として機能し、冷凍サイクルの運転モードが車室内を暖房する暖房モードとなる際に吸熱器として機能するように構成されている。
上方側タンクの連通空間のうち、第1のチューブ群における第2のチューブ群に最も近いチューブの接続位置よりも冷媒流れ上流側に縮小部を設定する構成は、上方側タンクの連通空間の一部を縮小することで実現可能である。このような構造は、熱交換器を薄幅にしても実現可能であるため、薄幅化が要求される室外熱交換器における熱交換性能の向上を図る手段として好適である。
20 冷凍サイクル
40 熱交換コア(積層体)
40A 第1のチューブ群
40B 第2のチューブ群
41 下方側タンク(一対のヘッダタンク)
411 分配空間
412 集合空間
42 上方側タンク(一対のヘッダタンク)
421 連通空間
46 絞りプレート(縮小部)

Claims (4)

  1. 蒸気圧縮式の冷凍サイクル(20)に適用され、所定の条件下で吸熱器として機能する熱交換器であって、
    冷媒の流通路が形成された複数のチューブ(51)を積層して構成される積層体(40)と、
    前記複数のチューブの長手方向の両端部に接続された一対のヘッダタンク(41、42)と、を備え、
    前記複数のチューブそれぞれは、前記長手方向における一方の端部が他方の端部よりも上方側に位置するように配設されており、
    前記一対のヘッダタンクのうち、前記一方の端部に接続されたヘッダタンクを上方側タンク(42)とし、前記他方の端部に接続されたヘッダタンクを下方側タンク(41)としたとき、
    前記下方側タンク(41)の内部には、前記複数のチューブにおける前記積層体の積層方向に隣接する第1のチューブ群(40A)に冷媒を分配する分配空間(411)、および前記第1のチューブ群に隣接する第2のチューブ群(40B)からの冷媒を集合させる集合空間(412)が設定されており、
    前記上方側タンク(42)の内部には、前記第1のチューブ群および前記第2のチューブ群の双方に連通して、前記第1のチューブ群からの冷媒を前記第2のチューブ群に導く連通空間(421)が設定されており、
    前記連通空間には、前記上方側タンクの内部の流路断面積を縮小させる縮小部(46)が設定されており、
    前記縮小部は、前記連通空間のうち、前記第1のチューブ群における前記第2のチューブ群に最も近いチューブの接続位置よりも冷媒流れ上流側に設定されている熱交換器。
  2. 前記縮小部は、前記連通空間のうち、前記第1のチューブ群における前記第2のチューブ群から最も離れたチューブの接続位置よりも前記第1のチューブ群における前記第2のチューブ群に最も近いチューブの接続位置に近い位置に設定されている請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記上方側タンクおよび前記下方側タンクのうち、一方のタンクには、冷媒を導入する入口側コネクタ(44)が接続されており、
    前記一方のタンクには、前記所定の条件下で、前記入口側コネクタを介して気液二相状態の冷媒が流入する構成となっている請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 冷媒と車室外空気とを熱交換させる室外熱交換器として構成され、前記冷凍サイクルの運転モードが車室内を冷房する冷房モードとなる際に冷媒を放熱させる放熱器として機能し、前記冷凍サイクルの前記運転モードが前記車室内を暖房する暖房モードとなる際に前記吸熱器として機能する請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱交換器。
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