JP6543519B2 - 栓体付容器、及び栓体付容器の開栓方法 - Google Patents

栓体付容器、及び栓体付容器の開栓方法 Download PDF

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この発明は、例えば、水やお茶などの液体を内部に貯留する容器本体に、容器本体の開口を閉栓する栓体を着脱自在に備えたような栓体付容器、及び栓体付容器の開栓方法に関する。
水やお茶などの液体を内部に貯留して持ち運ぶ栓体付容器として、例えば、飲み口を覆う蓋体がヒンジを介して連結された栓体を、有底略筒状体の容器本体に装着した携帯飲料容器が提案されている(特許文献1参照)。
この特許文献1の栓体には、容器本体に装着される装着部に軸支するとともに、蓋体に係止される係止動作体と、係止動作体を回動させて係止状態を解放する操作体とで構成したロック機構を備えている。
このロック機構は、利用者が指先で操作体を操作するだけで蓋体を容易に開栓できるよう構成されている。これにより、特許文献1の携帯飲料容器は、栓体の開栓操作にかかる操作性を向上させている。
また、別の栓体付容器として、例えば、有底略筒状体の容器本体における開口部に対して、容器本体とは別体で構成した栓体を螺着することで、開口部を閉栓する携帯飲料容器が提案されている(特許文献2参照)。
特許文献2のような構成の携帯飲料容器は、所望する大きさの開口部を確保し易く、かつ栓体と容器本体とを分離できるため、容器本体及び栓体の洗浄が容易であるという利点があった。
ところで、特許文献1のように1つの操作体を押圧操作することによって開栓する栓体付容器の場合、例えば、かばんなどに収納した状態において、かばん内の収納物によって操作体が押圧される、あるいは外部から操作体が押圧されると、容易に開栓するおそれがあった。
これに対して、特許文献2のような栓体付容器の場合、容器本体に対して栓体が螺着しているため、かばん内の収納物、あるいは外部からの外力が作用しても、容易に開栓することがない。
しかしながら、容器本体に対して栓体を螺着した栓体付容器の場合、開栓、あるいは閉栓する際、容器本体に対して栓体を所定の回転角度だけ回動させる必要があった。このため、容器本体に対して栓体を螺着した栓体付容器は、1つの操作体を押圧操作することによって開栓できる栓体付容器に比べて、栓体の開閉操作にかかる操作性が低いという問題があった。
特開2013−245006号公報 特開2014−162518号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、栓体の開閉操作にかかる操作性を向上するとともに、意図しない外力による開栓を防止できる栓体付容器、及び栓体付容器の開栓方法を提供することを目的とする。
この発明は、開口を一端に有する有底略筒状の容器本体と、該容器本体の開口に対して着脱自在に装着される栓体と、前記容器本体に前記栓体が装着された装着状態を保持する保持手段とを備えた栓体付容器であって、前記保持手段を、前記栓体または前記容器本体のいずれか一方に備え、前記保持手段、利用者による押圧操作を受付けるとともに、前記容器本体に前記栓体を装着する方向に対して略直交する直交方向へスライド可能に支持される複数の操作受付部と、他方に設けた被係止部に係止される複数の係止部と、前記被係止部に向けて前記係止部を付勢する付勢部材と、前記操作受付部のスライド移動を規制するスライド規制部とを備え、前記操作受付部、前記直交方向の内方側へスライド移動に伴って、前記直交方向の内方側へ前記係止部を押圧する構成とし、前記係止部、前記操作受付部の押圧によって前記被係止部から離間する構成とし、前記スライド規制部前記複数の操作受付部が略同時に押圧された場合、前記複数の操作受付部のスライド移動を回動によって案内し、前記複数の操作受付部のうち1つだけが押圧された場合、押圧されていない前記操作受付部による回動の規制によって、押圧された前記操作受付部のスライド移動を規制する構成としたことを特徴とする。
上記係止部は、操作受付部とは別体で構成する、あるいは操作受付部と一体で構成することができる。さらに、係止部は、所定の回転軸を回転中心とした回動によって被係止部に係止する、あるいは直交方向へのスライド移動によって被係止部に係止する構成とすることができる。
上記操作受付部は、別体で構成した係止部に当接して押圧する構成、あるいは回転自在に連結した係止部との連結箇所を押圧する構成などとすることができる。
上記直交方向の内方側とは、容器本体に栓体を装着する方向に沿った栓体付容器の中心軸を仮想中心線とした場合、直交方向における仮想中心線側へ向かう方向をいう。
上記複数の操作受付部が略同時に押圧されたとは、複数の操作受付部が同時、あるいはほぼ同時に押圧された場合、もしくは複数の操作受付部が一つずつ押圧されるとともに、押圧された操作受付部の押圧状態が維持された場合をいう。
この発明により、栓体の開閉操作にかかる操作性を向上するとともに、意図しない外力による開栓を防止することができる。
具体的には、付勢部材の付勢力によって、係止部が被係止部に係止されるため、栓体付容器は、容器本体に栓体が装着された状態を確実に保持することができる。
この状態において、利用者によって複数の操作受付部が略同時に押圧された場合、操作受付部は、付勢部材の付勢力に抗して係止部を直交方向の内方側へ押圧することができる。これにより、栓体付容器は、被係止部と係止部との係止状態を解放することができ、容器本体から栓体を分離することができる。
このため、利用者は、操作受付部を押圧する動作と、栓体及び容器本体を分離する動作とを、栓体付容器を保持する持ち手を持ち替えることなく、一連の動作として行うことができる。
さらに、例えば、栓体に保持手段を備えた場合、利用者は、栓体を保持する動作と、操作受付部を押圧する動作と、栓体を取り外す動作とを、栓体付容器を保持する持ち手を持ち替えることなく、一連の動作として行うことができる。
一方、例えば、栓体に保持手段を備えるとともに、容器本体に栓体を装着する方向で、容器本体の開口に対して当接可能な形状に係止部を形成した場合、容器本体に対して栓体を装着する際、容器本体の開口が、付勢部材の付勢力に抗して係止部を、直交方向の内方側へ押圧することができる。このため、栓体付容器は、容器本体の開口に栓体を押し込むだけで、容器本体に対して栓体を容易に装着することができる。
これにより、栓体付容器は、栓体の開閉操作において、良好な操作性を確保することができる。さらに、容器本体から栓体を分離できるため、栓体付容器は、容器本体、及び栓体の洗浄などを容易にすることができる。
このため、栓体付容器は、例えば、利用者が指先でロック機構を操作することで開栓できる栓体付容器のような良好な操作性と、容器本体に栓体を螺着する栓体付容器のような良好なメンテナス性とを両立して備えることができる。
そして、複数の操作受付部のうち1つだけが押圧された場合、すなわち複数の操作受付部が略同時に押圧されない場合、操作受付部のスライド移動をスライド規制部が規制するため、栓体付容器は、操作受付部が係止部を押圧することを阻止できる。
これにより、複数の操作受付部が略同時に押圧されない場合、例えば、かばんなどに収納した状態において、かばん内の収納物によって1つの操作受付部が押圧された場合、あるいは床面への落下によって1つの操作受付部が押圧された場合に、栓体付容器は、意図しない外力によって、操作受付部が直交方向の内方側へ係止部を押圧することを阻止でき、栓体の意図しない開栓を防止して、容器本体から栓体が分離することを防止できる。
したがって、栓体付容器は、栓体の開閉操作にかかる操作性を向上するとともに、意図しない外力による開栓を防止することができる。
この発明の態様として、前記容器本体に前記栓体を装着する方向を装着方向として、前記保持手段に、前記操作受付部に対して、前記装着方向または前記装着方向とは逆方向に並置するとともに、前記装着方向を中心軸として回転自在に支持される回転体を備え、前記操作受付部に、前記回転体へ向けて突設した突起部を備え、前記回転体に、前記突起部が遊嵌する規制溝部を備え、前記スライド規制部を、前記操作受付部の突起部と、前記回転体とで構成し、前記規制溝部を、前記操作受付部が前記係止部を押圧開始する押圧開始位置まで前記直交方向の内方側に沿って形成した第1溝部分と、前記押圧開始位置から前記直交方向の内方側に対して交差する交差方向に沿って形成した第2溝部分とで一体形成することができる。
上記規制溝部は、開口形成した溝部、あるいは凹設した溝部とすることができる。
この発明により、栓体付容器は、栓体の開閉操作にかかる操作性を向上するとともに、意図しない開栓をより確実に防止することができる。
具体的には、直交方向の内方側に沿って規制溝部の第1溝部分を形成しているため、全ての操作受付部が略同時に押圧された場合、操作受付部は、規制溝部の第1溝部分に沿って移動開始することができる。
そして、係止部を押圧開始する押圧開始位置に操作受付部が到達すると、第1溝部分に対して第2溝部分が交差しているため、操作受付部の突起部は、第2溝部分に当接しながら、回転体を直交方向の内方側へ押圧することができる。
この際、突起部の進行方向である直交方向の内方側に対して第2溝部分が交差しているため、回転体に作用する直交方向の内方側への押圧荷重が分散することで、操作受付部の突起部は、直交方向の内方側に第2溝部分を連続的に出現させるように回転体を回転させることができる。
これにより、スライド規制部は、押圧開始位置から直交方向の内方側へ操作受付部をさらに移動させることができる。このため、操作受付部は、付勢部材の付勢力に抗して係止部を押圧することができ、被係止部と係止部との係止状態を解放することができる。
一方、複数の操作受付部のうち1つの操作受付部だけが押圧された場合、押圧された1つの操作受付部が押圧開始位置に到達すると、1つの操作受付部における突起部が回転体を回動させようとする。
この際、押圧されていない他の操作受付部の突起部は、第1溝部分に留まっているため、回転体が回動開始すると、回転体の回転方向で第1溝部分と当接することになる。このため、スライド規制部は、押圧されていない操作受付部の突起部によって、回転体の回動を規制することができる。
これにより、複数の操作受付部のうち1つの操作受付部だけが押圧された場合、スライド規制部は、押圧開始位置から直交方向の内方側へ操作受付部がさらに移動することを阻止して、操作受付部が係止部を押圧することを防止できる。
このため、栓体付容器は、例えば、複数の操作受付部が略同時に押圧されない場合、被係止部と係止部との係止状態が解除されることを防止でき、栓体の開栓を確実に防止することができる。
したがって、栓体付容器は、交差方向に屈曲した規制溝部を備えたスライド規制部によって、栓体の開栓操作にかかる操作性を損なうことなく、意図しない開栓をより確実に防止することができる。
またこの発明の態様として、前記操作受付部、及び前記回転体を、前記装着方向に厚みを有する略薄板状に形成することができる。
この発明により、栓体付容器は、装着方向における栓体の長さを抑制することができ、栓体の小型化を図ることができる。
このため、例えば、携帯性が所望される栓体付容器において、栓体付容器は、装着方向における栓体付容器の長さに対して、栓体の長さが占める割合を小さくすることができる。これにより、栓体付容器は、携帯性を損なうことなく、所望される貯留空間を容易に確保することができる。
またこの発明の態様として、前記保持手段を、前記栓体に備え、前記被係止部を、前記容器本体の内面に形成するとともに、前記容器本体の開口の略中心に向けて傾斜した逆テーパー部で構成し、前記栓体の前記係止部を、前記逆テーパー部に当接する形状に形成することができる。
この発明により、栓体付容器は、意図しない栓体の分離を確実に防止することができる。
具体的には、係止部が逆テーパー部に当接する構成としたことにより、栓体付容器は、直交方向への栓体の移動と、容器本体から栓体が分離する分離方向への栓体の移動とを両立して規制することができる。
これにより、栓体付容器は、容器本体の被係止部と栓体の係止部との係止状態をより安定して確保することができる。このため、例えば、分離方向への意図しない荷重が栓体に加わった場合、あるいは直交方向への意図しない荷重が栓体に加わった場合であっても、栓体付容器は、容器本体から栓体が容易に分離することを防止できる。
したがって、栓体付容器は、被係止部を逆テーパー部で構成したことにより、意図しない栓体の分離を確実に防止することができる。
またこの発明の態様として、前記操作受付部を、前記係止部が前記被係止部に係止した係止状態において、前記保持手段を備えた前記栓体または前記容器本体から突出する形状に形成することができる。
この発明により、栓体付容器は、開栓操作にかかる操作性をより向上するとともに、開栓状態、及び閉栓状態を利用者に対して視覚的に明示することができる。
具体的には、保持手段を備えた栓体または容器本体から操作受付部が突出しているため、栓体付容器は、栓体または容器本体から操作受付部が突出していない場合に比べて、利用者に対して押圧箇所を視覚的に明示することができる。このため、利用者は、操作受付部を押圧しながら栓体または容器本体を把持することができる。
このため、栓体付容器は、操作受付部を押圧する動作と、栓体及び容器本体を分離する動作とを、一連の動作として利用者により容易に行わせることができる。これにより、栓体付容器は、栓体の開栓操作にかかる操作性をより向上することができる。
さらに、容器本体に栓体を装着する際、操作受付部は、直交方向の内方側へスライド移動し、容器本体に装着完了すると、直交方向の外方側へスライド移動することになる。
このように操作受付部が出没するようにスライド移動することで、栓体付容器は、栓体の閉栓工程、及び栓体の装着完了を、栓体または容器本体から操作受付部が突出していない場合に比べて、利用者が容易に視認可能にすることができる。
加えて、例えば、かばんに収納した栓体付容器を取り出す際、栓体付容器は、操作受付部における栓体から突出した部分を、利用者が指を引掛ける部分として機能させることができる。
したがって、栓体付容器は、栓体または容器本体から突出した操作受付部によって、開栓操作にかかる操作性をより向上するとともに、開栓状態、及び閉栓状態を利用者に対して視覚的に明示することができる。
またこの発明の態様として、前記栓体、または前記容器本体に、弾性を有するとともに、前記容器本体と前記栓体との隙間を閉塞するシール部材を備えることができる。
この発明により、栓体付容器は、気密性、及び水密性を向上することができ、液体、気体、あるいは湿気を好まない固体を貯留するのに適した構成とすることができる。
またこの発明は、開口を一端に有する有底略筒状の容器本体と、該容器本体の開口に対して着脱自在に装着される栓体と、前記容器本体に前記栓体が装着された装着状態を保持する保持手段とを備えた栓体付容器の開栓方法であって、前記栓体または前記容器本体のいずれか一方に備えた前記保持手段における付勢部材の付勢力によって、前記保持手段の複数の係止部が、他方に設けた被係止部に係止された状態において、利用者による押圧操作を受付ける前記保持手段の複数の操作受付部が略同時に押圧された場合、前記保持手段のスライド規制部が、前記容器本体に前記栓体を装着する方向に対して略直交する直交方向における内方側へ前記複数の操作受付部スライド移動を、回動によって案内する移動開始工程と、前記複数の操作受付部のうち1つだけが押圧された場合、前記保持手段のスライド規制部が、押圧されていない前記操作受付部による回動の規制によって、押圧された前記操作受付部のスライド移動を規制する移動規制工程と、前記複数の操作受付部が略同時に押圧された場合、前記操作受付部が、スライド移動に伴って前記直交方向の内方側へ前記係止部を押圧する押圧工程と、前記操作受付部による押圧によって、前記係止部が前記被係止部から離間する離間工程とを備えたことを特徴とする。
この発明により、複数の前記操作受付部が略同時に押圧された場合に開栓することができ、栓体の開閉操作にかかる操作性を損なうことなく、意図しない外力による開栓を防止することができる。
本発明により、栓体の開閉操作にかかる操作性を向上するとともに、意図しない外力による開栓を防止できる栓体付容器、及び栓体付容器の開栓方法を提供することができる。
携帯飲料容器の外観を示す外観斜視図。 栓体の部分断面を示す部分断面斜視図。 図1中のA−A矢視断面図。 図3中のB−B矢視断面図。 上方からの栓体の構成を示す分解斜視図。 下方からの栓体の構成を示す分解斜視図。 中栓部材における上方からの部分断面を示す部分断面斜視図。 外栓部材を取り外した状態における栓体を説明する説明図。 図3中のC−C矢視断面を説明する説明図。 開栓工程における第1段階を説明する説明図。 開栓工程における第2段階を説明する説明図。 閉栓工程を説明する説明図。 一方の解除ボタンが押圧された場合の開栓工程を説明する説明図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
本実施形態では、水やお茶などの飲料水を貯留可能な内部空間を有するとともに、携帯可能な大きさの携帯飲料容器1について、図1から図9を用いて詳しく説明する。
なお、図1は携帯飲料容器1の外観斜視図を示し、図2は栓体3の部分断面斜視図を示し、図3は図1中のA−A矢視断面図を示し、図4は図3中のB−B矢視断面図を示し、図5は上方からの栓体3の分解斜視図を示している。
さらに、図6は下方からの栓体3の分解斜視図を示し、図7は中栓部材120における上方からの部分断面斜視図を示し、図8は外栓部材130を取り外した状態における栓体3を説明する説明図を示し、図9は図3中のC−C矢視断面を説明する説明図を示している。
加えて、図8(a)は外栓部材130及び規制部材170を取り外した状態の栓体3の外観斜視図を示し、図8(b)は外栓部材130を取り外した状態の栓体3の外観斜視図を示し、図9(a)はC−C矢視断面図を示し、図9(b)は図9(a)中における規制溝部175の平面図を示している。
また、図中における矢印Xは携帯飲料容器1の幅方向(以下、「幅方向X」とする)を示し、矢印Yは携帯飲料容器1の前後方向(以下、「前後方向Y」とする)を示している。さらに、図1中の上方を携帯飲料容器1の上方とし、図1中の下方を携帯飲料容器1の下方とする。なお、図中において、幅方向Xにおける矢印の方向を幅方向Xの外側とする。
携帯飲料容器1は、図1から図3に示すように、上下方向に長い略円筒状体であって、上方に開口を有するとともに、飲料水を貯留する貯留空間Sを有する容器本体2と、容器本体2の開口を閉栓する栓体3とで構成している。
容器本体2は、図2から図4に示すように、上方が開口した有底略円筒状であって、容器本体2の外観意匠面となる外層容器10と、外層容器10の内部に配置した内層容器20と、外層容器10の上部に装着した着脱可能な飲み口部材30と、容器側パッキン部材40とで一体的に構成している。
外層容器10は、図3及び図4に示すように、薄肉のステンレス鋼製であって、所定の外径で上下方向に延設した有底略筒状の第1外層胴部11と、第1外層胴部11の外径よりも小径で、第1外層胴部11の上端から上方へ延設した略円筒状の第2外層胴部12と、第2外層胴部12の上端から縮径するように上方へ延設した外層開口縁部13とで一体形成している。
第2外層胴部12は、第1外層胴部11の径方向内側へ向けて第1外層胴部11の上端を延設したのち、上方へ屈曲して略円筒状に形成している。この第2外層胴部12には、上下方向における略中央において、第2外層胴部12の径方向外側へ向けて断面略円弧状に膨出させた膨出部分12aを、周方向に沿って形成している。
外層開口縁部13は、第2外層胴部12の上端から滑らかに縮径するようにして延設したのち、上方へ延設している。
また、内層容器20は、図3及び図4に示すように、薄肉のステンレス鋼製であって、外層開口縁部13における上端の内径と略同等の外径を有する略円筒状の内層開口部21と、内層開口部21の下端から絞るように縮径した内層絞り部22と、内層開口部21の外径よりも大径で、内層絞り部22の下端から下方へ延設した有底略筒状の内層胴部23とで一体形成している。
また、飲み口部材30は、図3及び図4に示すように、合成樹脂製であって、外層容器10の第2外層胴部12、及び外層開口縁部13を一体的に覆うように形成している。
具体的には、飲み口部材30は、第2外層胴部12の外径と略同等の内径を有する略円筒状の装着部31と、装着部31の外径を段階的に縮径した縮径部32と、縮径部32の内外径を断面逆テーパー状に滑らかに縮径した逆テーパー部33と、逆テーパー部33の上端を上方へ向けて延設した略円筒状の上端縁部34とで一体形成している。
装着部31には、上下方向における略中央において、装着部31の径方向外側へ向けて断面略円弧状に凹設するとともに、外層開口縁部13の膨出部分12aが凹凸嵌合可能な凹溝部分(図示省略)を、周方向に沿って形成している。
逆テーパー部33は、下端に対して上端が、逆テーパー部33における径方向の内側へ向けて傾斜した断面逆テーパー面を内面に有する形状に形成している。
容器側パッキン部材40は、図3及び図4に示すように、外層容器10の外層開口縁部13と、飲み口部材30の装着部31及び縮径部32とで囲われた部分に配置している。この容器側パッキン部材40は、弾性を有する合成ゴム製であって、外層容器10と飲み口部材30との隙間を閉塞して止水する機能を有している。
上述した構成の容器本体2は、図3及び図4に示すように、外層容器10と内層容器20との間を真空状態にするとともに、外層開口縁部13と内層開口部21の上端とを接合することで、真空二重構造を構成している。そして、容器本体2は、内層容器20の内部空間を、飲料水を貯留する貯留空間Sとしている。
一方、栓体3は、図2から図3に示すように、内層容器20における内層絞り部22の内面に当接する栓体側パッキン部材110と、栓体側パッキン部材110を保持するとともに、内層開口部21に挿入される内部中空の中栓部材120と、中栓部材120、及び飲み口部材30を一体的に覆う外栓部材130とで構成している。
さらに、栓体3は、容器本体2に栓体3を装着した装着状態を保持する保持手段として、飲み口部材30に係止される一対の係止部材140と、係止部材140を付勢する圧縮コイルスプリング150とを、中栓部材120の内部に配置している。
加えて、栓体3は、容器本体2に栓体3を装着した装着状態を保持する保持手段として、中栓部材120と外栓部材130との間において、係止部材140の係止状態を解除する一対の解除ボタン160を中栓部材120の上面に載置するとともに、一対の解除ボタン160の動作を規制する規制部材170を解除ボタン160の上面に載置している。
栓体側パッキン部材110は、図3から図6に示すように、弾性を有する合成ゴム製であって、幅方向X及び前後方向Yに沿った断面が段付き形状の略円環状に形成している。
具体的には、栓体側パッキン部材110は、後述する中栓部材120のパッキン装着部126に対して外方から係止可能な略円環状のパッキン上部111と、容器本体2における内層絞り部22の内面に上方から密着可能な略円環状のパッキン下部112とで一体形成している。この栓体側パッキン部材110は、内層絞り部22の内面に対して上方から圧接することで、容器本体2と栓体3との隙間を閉塞して止水する機能を有している。
また、中栓部材120は、図3から図6に示すように、合成樹脂製であって、上下方向に厚みを有する平面視略円形状の底板部121と、底板部121の外周縁から上方へ延設した略円筒状の中栓筒部122と、中栓筒部122の上端から突出した平面視略円環状のフランジ部123とで一体形成している。
さらに、中栓部材120の内部には、図3、図4、及び図7に示すように、前後方向Yで対向配置した略平板状の一対の中栓側支持部124と、係止部材140を回転自在に支持する二組の回動支持部125とを、底板部121の上面から上方へ向けて立設している。
加えて、底板部121の下面には、栓体側パッキン部材110が外周側から装着されるパッキン装着部126を一体形成している。
底板部121は、飲み口部材30における上端縁部34の内径より僅かに小さい外径を有する平面視略円形状に形成している。
中栓筒部122は、飲み口部材30の上端から外層容器10の膨出部分12aに至る上下方向の長さと略同等の上下方向の長さを有する略円筒状に形成している。さらに、中栓筒部122には、幅方向Xで対向する一対の中栓開口部122aを開口形成している。
中栓開口部122aは、後述する係止部材140の容器側当接部143が出没可能な大きさで、側面視略矩形に開口形成している。
フランジ部123は、上下方向に厚みを有するとともに、外栓部材130の内径と略同等の外径を有する略円環状に形成している。
このフランジ部123の上面には、図4、図5、及び図7に示すように、幅方向Xへの解除ボタン160のスライド移動を案内するとともに、前後方向Yへの解除ボタン160の移動を規制する二組のガイドレール127を一体形成している。
具体的には、ガイドレール127は、図7及び図8(a)に示すように、フランジ部123の外周縁からフランジ部123の内周縁よりも内側に至る幅方向Xの長さを有する略角柱状に形成している。
そして、二組のガイドレール127は、解除ボタン160における前後方向Yの長さと略同等の間隔を隔てて形成した2つのガイドレール127を一組とし、幅方向Xにおけるフランジ部123の両端に一組ずつ一体形成している。
一対の中栓側支持部124は、図5、図7、及び図9に示すように、容器本体2に栓体3を装着した状態において、解除ボタン160を下方から支持可能に形成している。
具体的には、一対の中栓側支持部124は、平面視において、解除ボタン160の前端近傍、及び後端近傍と上下方向で対向する底板部121から上方に向けて立設している。
この中栓側支持部124は、容器本体2に栓体3を装着した状態において、幅方向Xにおける解除ボタン160の内側端部同士の間隔よりも長い幅方向Xの長さと、中栓筒部122の上下方向の長さと略同等の上下方向の長さとを有する正面視略矩形の平板状に形成している。
二組の回動支持部125は、図3、図4、及び図7に示すように、平面視において、一対の中栓側支持部124の間に位置するとともに、幅方向Xにおける底板部121の両端近傍に、一組ずつ一体形成している。
具体的には、二組の回動支持部125は、前後方向Yに所定間隔を隔てた位置から上方へ向けて立設した2つの回動支持部125を一組として、幅方向Xにおける底板部121の両端近傍に、一組ずつ一体形成している。
この回動支持部125は、係止部材140(後述する係止軸部141)を回転自在に支持する嵌合開口孔125aを有する正面視略矩形の平板状に形成している。
なお、嵌合開口孔125aは、上方からの係止部材140の嵌合を許容する形状に形成している。より詳しくは、嵌合開口孔125aは、正面視略矩形の略平板に対して、正面視略円形状の円形開口孔(図示省略)を開口形成するとともに、円形開口孔の上部を上方に切欠いた形状に形成している。
パッキン装着部126は、図3及び図7に示すように、底板部121の外周縁よりも内側の下面から下方へ延設するとともに、幅方向Xの外方へ略直角に屈曲した断面略L字状であって、底板部121と略同軸上に位置する円環状に形成している。
また、外栓部材130は、図3から図6に示すように、上下方向に厚みを有するとともに、飲み口部材30の外径と略同等の外径を有する平面視略円板状の天板部131と、天板部131の外周縁から下方へ延設した略円筒状の外栓筒部132とで、下方が開口した有底略円筒状に形成している。
さらに、天板部131の下面には、図3、図4、図6、及び図9に示すように、平面視において、天板部131の略中央に立設した天板軸部133と、天板軸部133を挟んだ前後方向Yの両端近傍に立設した一対の溶着部134と、天板軸部133から幅方向Xに所定間隔を隔てた位置に立設した一対の外栓側支持部135と、一対の外栓側支持部135から前後方向Yに所定間隔を隔てた位置に立設した二組の壁状突部136とを備えている。
天板軸部133は、規制部材170(後述する軸受部171)に挿通可能な外径を有するとともに、規制部材170を回転自在に支持する略円筒状に形成している。
溶着部134は、中栓部材120に外栓部材130を組付けた状態において、中栓部材120のフランジ部123と上下方向で対向する位置に、フランジ部123と当接可能な上下方向の長さを有する略円柱状に形成している。この溶着部134の先端と、フランジ部123の当接箇所とを溶着することで、栓体3は、中栓部材120に外栓部材130を組付けた状態を保持している。
一対の外栓側支持部135は、容器本体2に栓体3を装着した状態において、中栓部材120の中栓側支持部124とで、解除ボタン160を上方から支持するように形成している。
具体的には、一対の外栓側支持部135は、平面視において、幅方向Xにおける解除ボタン160の内側端部(後述する中央部分161)と上下方向で対向する天板部131から下方に向けて立設している。なお、外栓側支持部135は、容器本体2に栓体3を装着した状態において、規制部材170の厚み(上下方向の長さ)よりも僅かに長い上下方向の長さで立設している。
二組の壁状突部136は、平面視において、後述する解除ボタン160のスリット開口160aと上下方向で対向する位置から下方へ立設した2つの壁状突部136を一組として、幅方向Xに沿って2つ形成している。
なお、壁状突部136は、解除ボタン160の肉厚(上下方向の長さ)と、規制部材170の肉厚(上下方向の長さ)とを加算した上下方向の長さよりも僅かに長い上下方向の長さを有するとともに、幅方向Xに長い正面視略矩形の平板状に形成している。
外栓筒部132は、図3、図5、及び図6に示すように、容器本体2に栓体3を装着した状態において、飲み口部材30の装着部31に下端が近接する上下方向の長さを有する略円筒状に形成している。
さらに、外栓筒部132には、幅方向Xで対向する一対の外栓開口部132aを開口形成している。
外栓開口部132aは、解除ボタン160の先端が出没可能な大きさで、前後方向Yに長い側面視略矩形に開口形成している。
また、係止部材140は、図3から図6に示すように、中栓部材120の回動支持部125に回転自在に軸支される係止軸部141と、係止軸部141から延設したボタン側当接部142と、ボタン側当接部142とは異なる方向へ係止軸部141から延設した容器側当接部143とで一体形成している。
係止軸部141は、前後方向Yに延びるとともに、回動支持部125の嵌合開口孔125aに上方から嵌合可能な大きさで、回転自在に支持される略円柱状に形成している。
ボタン側当接部142は、容器本体2に栓体3を装着した状態において、係止軸部141から上方へ延設するとともに、幅方向Xに厚みを有する側面視略矩形の平板状に形成している。このボタン側当接部142の上端は、薄肉に形成するとともに、解除ボタン160に対して幅方向Xで当接可能に形成している。
容器側当接部143は、容器本体2に栓体3を装着した状態において、上下方向に対して幅方向Xの外側、かつ斜め上方へ向けて係止軸部141から延設するとともに、ボタン側当接部142の肉厚と略同等の厚みを有する平板状に形成している。この容器側当接部143の先端は、容器本体2に栓体3を装着した状態において、飲み口部材30における逆テーパー部33の内面に当接可能に形成している。
また、圧縮コイルスプリング150は、図3、図5、及び図6に示すように、弾性を有する金属線材を所定のピッチ、及び巻き数で巻き回して形成している。この圧縮コイルスプリング150は、栓体3に組付けた状態において、解除ボタン160を介して係止部材140を、幅方向Xの外側へ向けて付勢可能に形成している。
また、解除ボタン160は、表面に金属光沢を施した合成樹脂製であって、利用者の押圧操作を受付けて、容器本体2に栓体3を装着した状態から幅方向Xの内側へ向けてスライド移動可能に構成している。
この解除ボタン160の移動量は、外栓部材130の外栓開口部132aに埋没する移動量であって、例えば、平面視における栓体3が直径60mmから70mmの場合には、約5.5mmであるとよい。
具体的には、解除ボタン160は、図8及び図9に示すように、上下方向に厚みを有する薄板状であって、容器本体2に栓体3を装着した状態において、外栓部材130の内部に位置する平面視略矩形の矩形部分(図示省略)と、外栓開口部132aを介して外部に露出する平面視略半円状の半円部分(図示省略)とで平面視略蒲鉾形に形成している。
さらに、幅方向Xにおける解除ボタン160の内側には、幅方向Xに沿ったスリット状の開口であるスリット開口160aを、前後方向Yに所定間隔を隔てて開口形成している。
スリット開口160aは、平面視において、壁状突部136の肉厚よりも長い前後方向Yの長さと、解除ボタン160がスライド移動可能な幅方向Xの長さとを有する平面視略矩形のスリット状に開口形成している。なお、平面視において、2つのスリット開口160aに挟まれた解除ボタン160の部分を中央部分161とする。
そして、中央部分161の下面には、図6に示すように、幅方向Xで所定間隔を隔てて対向配置するとともに、下方へ向けて立設した内側押圧部162と、外側押圧部163とを備えている。
加えて、解除ボタン160の上面には、図5及び図8に示すように、中央部分161よりも幅方向Xの外側において、上方へ向けて突設した突起部164を形成している。
内側押圧部162は、側面視略矩形の平板状であって、中央部分161における幅方向Xの内側端部に一体形成している。この内側押圧部162は、図3に示すように、容器本体2に栓体3を装着した状態において、幅方向Xにおける外側の面と、ボタン側当接部142とが当接可能に形成している。
さらに、内側押圧部162には、圧縮コイルスプリング150を支持するスプリング支持部165を、幅方向Xにおける内側の面から幅方向Xに沿って一体形成している。
スプリング支持部165は、図3及び図5に示すように、圧縮コイルスプリング150の内径より小径の外径を有するとともに、一対の解除ボタン160が幅方向Xで近接した際、他方のスプリング支持部165と当接しない幅方向Xの長さを有する略円柱状に立設している。
外側押圧部163は、図3及び図6に示すように、側面視略矩形の平板状であって、内側押圧部162に対して幅方向Xの外側へ所定間隔を隔てた位置に一体形成している。この外側押圧部163は、内側押圧部162に対して、幅方向Xの外側へ所定間隔だけ離間した位置に形成するとともに、幅方向Xの内側へ解除ボタン160がスライド移動した際、幅方向Xにおける内側の面が、ボタン側当接部142に当接可能に形成している。
なお、内側押圧部162と外側押圧部163との間隔は、解除ボタン160がスライド移動した際、解除ボタン160が外栓開口部132aに埋没しない移動量と略同等であって、例えば、平面視における栓体3が直径60mmから70mmで、解除ボタン160の移動量が約5.5mmの場合には、約2mmであるとよい。
突起部164は、図8に示すように、解除ボタン160における前後方向Yの略中央、かつ中央部分161よりも幅方向Xに外側の位置において、規制部材170の肉厚と略同等の上下方向の長さを有する略円柱状に立設している。
また、規制部材170は、図5及び図6に示すように、合成樹脂製であって、上下方向に厚みを有する平面視略円形状の薄板状に形成している。
具体的には、規制部材170は、図3及び図4に示すように、中栓部材120におけるフランジ部123の外径と略同等の外径を有する平面視略円形状であって、平面視略円形状の外周縁部分を他の部分よりも下方側へ厚肉に形成している。
さらに、規制部材170には、図3、図8、及び図9に示すように、外栓部材130の天板軸部133が挿通する軸受部171と、外栓側支持部135が挿通する2つの第1天板開口孔172と、壁状突部136が挿通する4つの第2天板開口孔173とを開口形成するとともに、溶着部134と上下方向で対向する部分の近傍を切欠いた2つの切欠き部分174を備えている。
加えて、規制部材170には、第1天板開口孔172よりも幅方向Xの外側において、解除ボタン160の突起部164が挿通する2つの規制溝部175を開口形成している。
なお、2つの第1天板開口孔172、4つの第2天板開口孔173、2つの切欠き部分174、及び2つの規制溝部175は、外栓部材130の天板軸部133を回転中心として、規制部材170が平面視反時計回りに所定角度だけ回転可能に開口形成している。
軸受部171は、図3、図6、及び図9に示すように、規制部材170の略中央において、外栓部材130の天板軸部133が挿通可能な直径で、平面視略円形状に開口形成している。なお、軸受部171は、規制部材170の下面側において開口縁を厚肉にして略円筒状になるように形成している。
第1天板開口孔172は、図9(a)に示すように、軸受部171よりも幅方向Xの外側において、外栓側支持部135が挿通可能な直径で前後方向Yに長い平面視略長楕円形状に開口形成している。
具体的には、第1天板開口孔172は、容器本体2に栓体3を装着した状態において、外栓部材130の外栓側支持部135と上下方向で対向する部分から平面視時計回りの方向に延びる平面視略長楕円形状に形成している。
第2天板開口孔173は、図9(a)に示すように、第1天板開口孔172よりも前方側、及び後方側において、外栓部材130の壁状突部136が挿通可能な平面視多角形状に開口形成している。
具体的には、第2天板開口孔173は、容器本体2に栓体3を装着した状態において、壁状突部136と上下方向で対向する部分から平面視時計回りの方向に長い平面視略多角形状に開口形成している。
切欠き部分174は、図9(a)に示すように、軸受部171よりも前方側の端部、及び後方側の端部において、所定範囲を切欠いている。
具体的には、切欠き部分174は、容器本体2に栓体3を装着した状態において、溶着部134と上下方向で対向する部分と、溶着部134から平面視時計回りの所定範囲の部分とを一体的に切欠いている。
規制溝部175は、図9(b)に示すように、突起部164が遊嵌する直径で幅方向Xに長い平面視略長楕円形状の第1溝部分175aと、幅方向Xに対して交差する方向に長い平面視略長楕円形状の第2溝部分175bとで一体的に開口して形成している。
第1溝部分175aは、容器本体2に栓体3を装着した状態において、突起部164と上下方向で対向する部分から幅方向Xの内側へ延びる平面視略長楕円形状に開口形成している。
第2溝部分175bは、第1溝部分175aにおける幅方向Xの内側端部から、平面視反時計回りで交差する方向へ屈曲するように延びる平面視略長楕円形状に開口形成している。
この第2溝部分175bは、容器本体2に栓体3を装着した状態から解除ボタン160が幅方向Xの内側へ所定距離スライド移動した際、第2溝部分175bの第1溝部分側が突起部164と幅方向Xで当接し、容器本体2に栓体3を装着した状態から解除ボタン160が幅方向Xの内側へ所定距離スライド移動した際、第2溝部分175bの先端と当接可能な長さで形成している。
例えば、平面視における栓体3が直径60mmから70mmの場合、幅方向Xの内側へ解除ボタン160の約2mmスライド移動すると、第2溝部分175bの第1溝部分側と突起部164とが当接し、幅方向Xの内側へ解除ボタン160の約5.5mmスライド移動すると、第2溝部分175bの先端と突起部164とが当接するように第2溝部分175bを形成している。
そして、上述した解除ボタン160の突起部164と、規制部材170の規制溝部175とで、幅方向Xの内側への解除ボタン160のスライド移動を規制するスライド規制部(図示省略)を構成している。
このような構成の栓体3を容器本体2に装着した状態について、図3及び図9を用いて詳しく説明する。
容器本体2に対して栓体3を装着した状態において、栓体3の圧縮コイルスプリング150は、図3に示すように、解除ボタン160を幅方向Xの外側へ向けて付勢する。
このため、解除ボタン160の半円部分は、外栓開口部132aを介して外栓部材130の外部に露出した状態となる。この際、解除ボタン160の突起部164は、図9に示すように、規制溝部175の第1溝部分175aにおける幅方向Xの外側に位置する。
そして、解除ボタン160の内側押圧部162は、図3に示すように、圧縮コイルスプリング150の付勢力によって、係止部材140のボタン側当接部142を幅方向Xの外側へ向けて押圧する。このため、係止部材140は、係止軸部141を回転中心とした回動が規制されるとともに、中栓開口部122aを介して、容器側当接部143の先端が内筒部の外部に露出した状態となる。
この中栓開口部122aから露出した容器側当接部143の先端が、飲み口部材30における逆テーパー部33の内面に当接することで、携帯飲料容器1は、容器本体2からの栓体3の分離を阻止している。
次に、平面視における栓体3の大きさが直径60mmから70mmの携帯飲料容器1において、利用者による開栓操作を、一対の解除ボタン160で受付けた場合の開栓工程と、栓体3を容器本体2に装着して閉栓する閉栓工程と、利用者による操作を一方の解除ボタン160で受付けた場合の開栓工程とを、図10から図13を用いて詳しく説明する。
なお、図10は開栓工程における第1段階を説明する説明図を示し、図11は開栓工程における第2段階を説明する説明図を示し、図12は閉栓工程を説明する説明図を示し、図13は一方の解除ボタン160が押圧された場合の開栓工程を説明する説明図を示している。
さらに、図10(a)は第1段階におけるC−C矢視断面図を示し、図10(b)は第1段階におけるB−B矢視断面図を示し、図11(a)は第2段階におけるC−C矢視断面図を示し、図11(b)は第2段階におけるB−B矢視断面図を示している。
加えて、図12(a)は閉栓開始前におけるB−B矢視断面図を示し、図12(b)は栓体3と容器本体2とが当接した状態におけるB−B矢視断面図を示し、図13(a)は一方の解除ボタン160が押圧された場合におけるC−C矢視断面図を示し、図13(b)は一方の解除ボタン160が押圧された場合におけるB−B矢視断面図を示している。
まず、容器本体2から栓体3を分離する利用者による操作を、一対の解除ボタン160で受付けた場合について図10及び図11を用いて説明する。
図10(a)のように、利用者が解除ボタン160を幅方向Xの内側へ向けて略同時に押圧すると、一対の解除ボタン160は、圧縮コイルスプリング150の付勢力に抗して、幅方向Xの内側へ向けてそれぞれスライド移動する。
そして、解除ボタン160が約2mmスライド移動すると、図10(b)に示すように、解除ボタン160の外側押圧部163が、係止部材140のボタン側当接部142に当接するとともに、解除ボタン160の突起部164が、規制溝部175の第2溝部分175bにおける第1溝部分175a側端部と当接する。
その後、さらに利用者が解除ボタン160を略同時に押圧すると、図11(a)に示すように、解除ボタン160の突起部164は、規制溝部175の第2溝部分175bを幅方向Xの内側へ向けて押圧する。
この際、幅方向Xの内側方向に対して交差する方向に第2溝部分175bを形成しているため、規制部材170には、外栓部材130の天板軸部133を中心軸として、平面視反時計回りに回動させる荷重が作用することとなる。
規制部材170が平面視反時計回りに回動開始すると、幅方向Xの内側へ移動する突起部164の移動方向に、規制溝部175の第2溝部分175bが連続的に出現するため、解除ボタン160は、幅方向Xの内側へ向けてさらにスライド移動できる。
これにより、解除ボタン160の内側押圧部162は、係止部材140のボタン側当接部142を、圧縮コイルスプリング150の付勢力に抗して幅方向Xの内側へ向けて押圧開始する。
ボタン側当接部142を内側押圧部162が押圧すると、係止部材140は、図11(b)に示すように、係止軸部141を回転中心として、幅方向Xの内側へ向けて回動開始する。その後、容器側当接部143は、飲み口部材30の逆テーパー部33から離間するとともに、中栓開口部122aに没した状態となる。
これにより、携帯飲料容器1は、係止部材140と飲み口部材30との係止状態を解放できる。そして、係止状態が解放された状態において、利用者が栓体3を上方へ引抜くと、栓体3と容器本体2とが分離して、飲み口部材30が露出する。
なお、利用者が、分離した栓体3の解除ボタン160の押圧を解放すると、圧縮コイルスプリング150の付勢力によって、解除ボタン160が幅方向Xの外側へ向けてスライド移動する。
この際、解除ボタン160の突起部164が規制部材170を平面視時計回りに回動させることで、栓体3は、図12(a)に示すように、解除ボタン160の半円部分が、外栓開口部132aを介して外栓部材130の外部に露出するとともに、容器側当接部143が、中栓開口部122aを介して中栓筒部122の外部に露出して、容器本体2に栓体3を装着した状態と略同様の状態となる。
一方、図12(a)のように分離した栓体3を容器本体2に装着する際には、図12(b)に示すように、飲み口部材30の上端縁部34に係止部材140の容器側当接部143が当接するため、栓体3の下方への押圧によって、係止軸部141を回転中心として、係止部材140が幅方向Xの内側へ向けて回動開始する。
係止部材140が回動開始すると、係止部材140のボタン側当接部142が、圧縮コイルスプリング150の付勢力に抗して、一対の解除ボタン160の内側押圧部162を幅方向Xの内側へ向けて略同時に押圧する。このため、規制部材170が平面視反時計回りに回動開始して、解除ボタン160が幅方向Xの内側へ向けてスライド移動する。
これにより、容器側当接部143が中栓開口部122aの内部に没して、飲み口部材30の内部に中栓部材120を挿入可能となる。その後、栓体3をさらに下方に押圧すると、圧縮コイルスプリング150の付勢力によって、係止部材140が逆テーパー部33に係止し、容器本体2に対する栓体3の装着を完了する。
引き続き、利用者による操作を一方の解除ボタン160で受付けた場合におけるスライド規制部の動作について、図13を用いて説明する。
図13に示すように、利用者が解除ボタン160の一方(図13中における左側の解除ボタン160)を、幅方向Xの内側へ向けて押圧すると、押圧された解除ボタン160は、圧縮コイルスプリング150の付勢力に抗して、幅方向Xの内側へ向けてスライド移動する。
そして、解除ボタン160が約2mmスライド移動すると、解除ボタン160の外側押圧部163が係止部材140のボタン側当接部142に当接するとともに、解除ボタン160の突起部164が、規制溝部175の第2溝部分175bにおける第1溝部分175a側端部と当接する。
この際、他方の解除ボタン160(図13中における右側)は、利用者による押圧操作を受付けていない、すなわち、幅方向Xの内側へ向けてスライド移動していないため、他方の解除ボタン160の突起部164が規制溝部175の第1溝部分175aに位置したままとなる。
このため、他方の解除ボタン160における突起部164が、平面視反時計回りで規制溝部175と当接することで、規制部材170は、平面視反時計回りへの回動を規制される。そして、規制部材170の回動が規制されることで、一方の解除ボタン160は、幅方向Xの内側へのさらなるスライド移動が規制される。
これにより、一方の解除ボタン160が係止部材140を押圧することができないため、携帯飲料容器1は、係止部材140の容器側当接部143と飲み口部材30の逆テーパー部33との係止状態を維持できる。
以上のような動作を実現する携帯飲料容器1、及び携帯飲料容器1の開栓方法は、栓体3の開閉操作にかかる操作性を向上するとともに、意図しない外力による開栓を防止することができる。
具体的には、圧縮コイルスプリング150の付勢力によって、係止部材140が飲み口部材30の逆テーパー部33に確実に係止されるため、携帯飲料容器1は、容器本体2に栓体3が装着された状態を確実に保持することができる。
この状態において、利用者によって一対の解除ボタン160が略同時に押圧された場合、解除ボタン160は、圧縮コイルスプリング150の付勢力に抗して係止部材140を幅方向Xの内側へ押圧することができる。
これにより、携帯飲料容器1は、飲み口部材30の逆テーパー部33と栓体3の係止部材140との係止状態を解放することができ、容器本体2から栓体3を分離することができる。
このため、利用者は、解除ボタン160を押圧する動作と、容器本体2及び栓体3を分離する動作とを、携帯飲料容器1を保持する持ち手を持ち替えることなく、一連の動作として行うことができる。
一方、容器本体2に対して栓体3を装着する際、飲み口部材30が、圧縮コイルスプリング150の付勢力に抗して係止部材140を、幅方向Xの内側へ押圧することができる。このため、携帯飲料容器1は、飲み口部材30に栓体3を押し込むだけで、容器本体2に対して栓体3を容易に装着することができる。
これにより、携帯飲料容器1、及び携帯飲料容器1の開栓方法は、栓体3の開閉操作において良好な操作性を確保することができる。さらに、容器本体2から栓体3を分離できるため、携帯飲料容器1は、容器本体2及び栓体3の洗浄などを容易にすることができる。
このため、携帯飲料容器1は、例えば、利用者が指先でロック機構を操作することで開栓できる携帯飲料容器のような良好な操作性と、容器本体に栓体を螺着する携帯飲料容器のような良好なメンテナス性とを両立して備えることができる。
そして、一対の解除ボタン160のうち一方だけが押圧された場合、解除ボタン160のスライド移動を規制部材170が規制するため、携帯飲料容器1、及び携帯飲料容器1の開栓方法は、解除ボタン160が係止部材140を押圧することを阻止できる。
これにより、一対の解除ボタン160が略同時に押圧されない場合、例えば、かばんなどに収納した状態において、かばん内の収納物によって1つの解除ボタン160が押圧された場合、あるいは床面への落下によって1つの解除ボタン160が押圧された場合に、携帯飲料容器1、及び携帯飲料容器1の開栓方法は、解除ボタン160による幅方向Xの内側への係止部材140の押圧を阻止することで、栓体3の意図しない開栓を防止して、容器本体2から栓体3が分離することを防止できる。
したがって、携帯飲料容器1、及び携帯飲料容器1の開栓方法は、栓体3の開閉操作にかかる操作性を向上するとともに、意図しない外力による開栓を防止することができる。
また、解除ボタン160の突起部164が遊嵌する規制部材170の規制溝部175を、解除ボタン160が係止部材140を押圧開始する押圧開始位置まで形成した第1溝部分175aと、押圧開始位置から形成した第2溝部分175bとで一体形成したことにより、携帯飲料容器1は、栓体3の開閉操作にかかる操作性を向上するとともに、意図しない開栓をより確実に防止することができる。
具体的には、幅方向Xの内側に沿って規制溝部175の第1溝部分175aを形成しているため、一対の解除ボタン160が略同時に押圧された場合、解除ボタン160は、規制溝部175の第1溝部分175aに沿って移動開始することができる。
そして、係止部材140が押圧開始する押圧開始位置に解除ボタン160が到達すると、第1溝部分175aに対して第2溝部分175bが交差しているため、解除ボタン160の突起部164は、第2溝部分175bに当接しながら、規制部材170を幅方向Xの内側へ押圧することができる。
この際、突起部164の進行方向である幅方向Xの内側に対して第2溝部分175bが交差しているため、規制部材170に作用する幅方向Xの内側への押圧荷重が分散することで、解除ボタン160の突起部164は、幅方向Xの内側に第2溝部分175bを連続的に出現させるように規制部材170を回転させることができる。
これにより、規制部材170は、押圧開始位置から幅方向Xの内側へ解除ボタン160をさらに移動させることができる。このため、解除ボタン160は、圧縮コイルスプリング150の付勢力に抗して係止部材140を押圧することができ、飲み口部材30の逆テーパー部33と栓体3の係止部材140との係止状態を解放することができる。
一方、一対の解除ボタン160のうち一方の解除ボタン160だけが押圧された場合、押圧された一方の解除ボタン160が押圧開始位置に到達すると、一方の解除ボタン160の突起部164が規制部材170を回動させようとする。
この際、押圧されていない他方の解除ボタン160の突起部164は、第1溝部分175aに留まっているため、規制部材170が回動開始すると、規制部材170の回転方向で第1溝部分175aと当接することになる。このため、栓体3は、他方の解除ボタン160の突起部164によって、規制部材170の回動を規制することができる。
これにより、規制部材170は、押圧開始位置から幅方向Xの内側へ解除ボタン160がさらに移動することを阻止して、解除ボタン160が係止部材140を押圧することを防止できる。
このため、携帯飲料容器1は、一対の解除ボタン160が略同時に押圧されない場合、逆テーパー部33と係止部材140との係止状態が解除されることを防止でき、栓体3の開栓を確実に防止することができる。
したがって、携帯飲料容器1は、屈曲した規制溝部175と、解除ボタン160の突起部164とによって、栓体3の開栓操作にかかる操作性を損なうことなく、意図しない開栓をより確実に防止することができる。
また、解除ボタン160、及び規制部材170を、上下方向に厚みを有する略薄板状に形成したことにより、携帯飲料容器1は、上下方向における栓体3の長さを抑制することができ、栓体3の小型化を図ることができる。
このため、携帯飲料容器1は、上下方向における携帯飲料容器1の長さに対して、栓体3の長さが占める割合を小さくすることができる。これにより、携帯飲料容器1は、携帯性を損なうことなく、所望される貯留空間Sを容易に確保することができる。
また、係止部材140が、飲み口部材30の逆テーパー部33に当接する構成としたことにより、携帯飲料容器1は、栓体3の分離を確実に防止することができる。
具体的には、係止部材140が逆テーパー部33に当接する構成としたことにより、携帯飲料容器1は、幅方向Xの外側への栓体3の移動と、上方への栓体3の移動とを両立して規制することができる。
これにより、携帯飲料容器1は、飲み口部材30の逆テーパー部33と栓体3の係止部材140との係止状態をより安定して確保することができる。このため、例えば、上方への意図しない荷重が栓体3に加わった場合、あるいは幅方向Xの外側への意図しない荷重が栓体3に加わった場合であっても、携帯飲料容器1は、容器本体2から栓体3が容易に分離することを防止できる。
したがって、携帯飲料容器1は、飲み口部材30の逆テーパー部33に係止部材140が当接する構成としたことにより、意図しない栓体3の分離を確実に防止することができる。
また、容器本体2に栓体3を装着した状態において、栓体3から突出する形状の解除ボタン160としたことにより、携帯飲料容器1は、開栓操作にかかる操作性をより向上するとともに、開栓状態、及び閉栓状態を利用者に対して視覚的に明示することができる。
具体的には、栓体3から解除ボタン160が突出しているため、携帯飲料容器1は、栓体3から解除ボタン160が突出していない場合に比べて、利用者に対して押圧箇所を視覚的に明示することができる。このため、利用者は、栓体3を把持する際、解除ボタン160を押圧しながら栓体3を把持することができる。
これにより、携帯飲料容器1は、栓体3を保持する動作と、解除ボタン160を押圧する動作と、容器本体2及び栓体3を分離する動作とを、一連の動作として利用者により容易に行わせることができ、栓体3の開栓操作にかかる操作性をより向上することができる。
さらに、容器本体2に栓体3を装着する際、解除ボタン160は、飲み口部材30が係止部材140を押圧することで、幅方向Xの内側へスライド移動し、容器本体2に装着完了すると、幅方向Xの外側へスライド移動することになる。
このように解除ボタン160が出没するようにスライド移動することで、携帯飲料容器1は、栓体3の閉栓工程、及び栓体3の装着完了を、栓体3から解除ボタン160が突出していない場合に比べて、利用者が容易に視認可能にすることができる。
加えて、例えば、かばんに収納した携帯飲料容器1を取り出す際、携帯飲料容器1は、解除ボタン160の半円部分を、利用者が指を引掛ける部分として機能させることができる。
したがって、携帯飲料容器1は、栓体3から出没可能な解除ボタン160によって、開栓操作にかかる操作性をより向上するとともに、開栓状態、及び閉栓状態を利用者に対して視覚的に明示することができる。
また、弾性を有するとともに、飲み口部材30と栓体3との隙間を閉塞する栓体側パッキン部材110を栓体3に備えたことにより、携帯飲料容器1は、気密性、及び水密性を向上することができ、飲料水を貯留するのに適した構成とすることができる。
さらに、栓体3を容器本体2に装着した際、容器本体2における内層絞り部22の内面に上下方向で密着するため、栓体側パッキン部材110は、容器本体に栓体を螺着する場合に比べて、捩れが発生し難く、かつ容器本体に対して安定して密着することができる。これにより、栓体側パッキン部材110は、容器本体2に対して栓体3を上方から下方へ装着するだけで、容器本体2と栓体3との隙間を確実に閉塞でき、安定した止水性を確保することができる。
また、幅方向Xに沿って一対の解除ボタン160を配置したことにより、携帯飲料容器1は、利用者が栓体3を把持する際に、一対の解除ボタン160を握るように把持するだけで、利用者が一対の解除ボタン160を容易に略同時に押圧することができる。
また、外栓開口部132aを介して外部に露出する部分を、平面視略半円状の半円部分で構成したことにより、解除ボタン160は、例えば、かばんなどに収納した状態において、かばん内の収納物が当接した際の荷重を、半円部分の湾曲によって幅方向Xの内側以外の方向へ受け流すことができる。
これにより、解除ボタン160は、例えば、かばん内の収納物が接触しても、幅方向Xの内側へ向けて押圧されることを抑制できる。したがって、携帯飲料容器1は、故意に解除ボタン160を押圧操作しなければ開栓することができないため、意図しない開栓をより確実に防止することができる。
また、栓体3から外方に突出する部分が平面視略半円状で、かつ、金属光沢を有する解除ボタン160としたことにより、デザイン性も優れた携帯飲料容器1を提供することができる。
また、例えば、平面視における栓体3が直径60mmから70mmの場合、幅方向Xの内側へ解除ボタン160の約2mmスライド移動すると、解除ボタン160の外側押圧部163と係止部材140とが当接する構成としたことにより、携帯飲料容器1は、解除ボタン160のスライド移動量に遊びをもたせることができる。
このため、規制部材170は、規制溝部175の第1溝部分175aを、平面視略長楕円形状に形成することができる。これにより、一方の解除ボタン160が押圧された際、携帯飲料容器1は、解除ボタン160のスライド移動量に遊びがない場合に比べて、規制溝部175の第1溝部分175aに突起部164を確実に留まらせることができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の容器本体の開口は、実施形態の飲み口部材30の開口に対応し、
以下同様に、
保持手段は、一対の係止部材140、圧縮コイルスプリング150、一対の解除ボタン160、及び規制部材170に対応し、
栓体付容器は、携帯飲料容器1に対応し、
複数の操作受付部は、一対の解除ボタン160に対応し、
容器本体に栓体を装着する方向、及び装着方向は、上下方向の下方に対応し、
容器本体に栓体を装着する方向に対して略直交する直交方向は、幅方向Xに対応し、
被係止部は、逆テーパー部33に対応し、
複数の係止部は、一対の係止部材140に対応し、
付勢部材は、圧縮コイルスプリング150に対応し、
スライド規制部は、解除ボタン160の突起部164、及び規制部材170に対応し、
直交方向の内方側は、幅方向Xの内側に対応し、
回転体は、規制部材170に対応し、
シール部材は、栓体側パッキン部材110に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述した実施形態において、貯留空間Sに貯留する貯留物として、飲料水を用いて説明したが、これに限定せず、貯留空間Sに貯留可能であれば、飲料水以外の液体、固体、あるいは気体などであってもよい。
さらに、携帯可能な大きさの携帯飲料容器1としたが、これに限定せず、容器本体の開口を閉栓する栓体を着脱自在に備えた栓体付容器であれば、適宜の容器としてもよい。例えば、携帯飲料容器よりも大きい飲料容器であるハンディポットや電気ケトルなどであってもよい。あるいは、汁物やスープを保温可能なスープジャー、お弁当のご飯やおかずを保温可能なフードジャーなどであってもよい。
また、外層容器10と、内層容器20と、飲み口部材30とで容器本体2を構成したが、これに限定せず、貯留空間Sを有する構成であれば適宜の構成としてもよい。例えば、外層容器10と内層容器20とで構成した容器本体、あるいは1つの有底略円筒状の筒状体で構成した容器本体などとしてもよい。この場合、容器本体の開口近傍における内面に、係止部材が係止される被係止部を設ければよい。
また、栓体側パッキン部材110を栓体3に装着する構成としたが、これに限定せず、飲み口部材30、あるいは内層容器20に装着する構成としてもよい。あるいは、気密性、及び水密性が要求されない場合には栓体側パッキン部材110を不要にしてもよい。
また、係止部材140を飲み口部材30の逆テーパー部33に係止する構成としたが、これに限定せず、係止部材が係止可能であれば、適宜の形状としてもよい。
また、容器本体2に栓体3を装着した状態において、外栓部材130から外方に突出する解除ボタン160としたが、これに限定せず、容器本体に栓体を装着した状態において、外栓部材から突出しない構成としてもよい。
また、解除ボタン160とは別体で構成した係止部材140としたが、これに限定せず、解除ボタン160のスライド移動によって係止部材140を押圧可能であれば、適宜の構成としてもよい。例えば、解除ボタン160と係止部材140とを一体形成した構成としてもよい。あるいは、解除ボタン160と係止部材140とを回転自在に連結し、解除ボタン160が係止部材140との連結箇所を押圧する構成としてもよい。
また、一対の係止部材140、及び一対の解除ボタン160を備えた栓体3としたが、これに限定せず、3つ以上の係止部材140を一組とするとともに、3つ以上の解除ボタン160を一組して、一組の係止部材140、及び一組の解除ボタン160とを備えた栓体としてもよい。
また、解除ボタン160に規制部材170を載置する構成としたが、これに限定せず、規制部材170に解除ボタン160を載置する構成としてもよい。この場合、解除ボタン160の突起部164を下方へ向けて形成する。
また、開口形成した規制溝部175としたが、これに限定せず、解除ボタン160の突起部164が遊嵌可能であれば、凹設した規制溝部としてもよい。
また、一対の係止部材140、圧縮コイルスプリング150、一対の解除ボタン160、及び規制部材170を栓体3に備えたが、これに限定せず、容器本体2に備え、係止部材140が係止される被係止部を栓体3に備えた構成としてもよい。この場合、規制部材を、例えば、平面視円環状に形成して、容器本体2に内蔵可能にするとよい。
このような構成の場合であっても、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
本発明は、例えば、液体、固体、あるいは気体などを貯留空間に貯留する容器本体に、容器本体の開口を閉栓する栓体を着脱自在に備えたような栓体付容器に適用することができる。
1…携帯飲料容器
2…容器本体
3…栓体
30…飲み口部材
33…逆テーパー部
110…栓体側パッキン部材
140…係止部材
150…圧縮コイルスプリング
160…解除ボタン
164…突起部
170…規制部材
175…規制溝部
175a…第1溝部分
175b…第2溝部分
S…貯留空間

Claims (7)

  1. 開口を一端に有する有底略筒状の容器本体と、
    該容器本体の開口に対して着脱自在に装着される栓体と、
    前記容器本体に前記栓体が装着された装着状態を保持する保持手段とを備えた栓体付容器であって、
    前記保持手段を、
    前記栓体または前記容器本体のいずれか一方に備え、
    前記保持手段
    利用者による押圧操作を受付けるとともに、前記容器本体に前記栓体を装着する方向に対して略直交する直交方向へスライド可能に支持される複数の操作受付部と、
    他方に設けた被係止部に係止される複数の係止部と、
    前記被係止部に向けて前記係止部を付勢する付勢部材と、
    前記操作受付部のスライド移動を規制するスライド規制部とを備え、
    前記操作受付部
    前記直交方向の内方側へスライド移動に伴って、前記直交方向の内方側へ前記係止部を押圧する構成とし、
    前記係止部
    前記操作受付部の押圧によって前記被係止部から離間する構成とし、
    前記スライド規制部
    前記複数の操作受付部が略同時に押圧された場合、前記複数の操作受付部のスライド移動を回動によって案内し
    前記複数の操作受付部のうち1つだけが押圧された場合、押圧されていない前記操作受付部による回動の規制によって、押圧された前記操作受付部のスライド移動を規制する構成とした
    栓体付容器。
  2. 前記容器本体に前記栓体を装着する方向を装着方向として、
    前記保持手段に、
    前記操作受付部に対して、前記装着方向または前記装着方向とは逆方向に並置するとともに、前記装着方向を中心軸として回転自在に支持される回転体を備え、
    前記操作受付部に、
    前記回転体へ向けて突設した突起部を備え、
    前記回転体に、
    前記突起部が遊嵌する規制溝部を備え、
    前記スライド規制部を、
    前記操作受付部の突起部と、前記回転体とで構成し、
    前記規制溝部を、
    前記操作受付部が前記係止部を押圧開始する押圧開始位置まで前記直交方向の内方側に沿って形成した第1溝部分と、
    前記押圧開始位置から前記直交方向の内方側に対して交差する交差方向に沿って形成した第2溝部分とで一体形成した
    請求項1に記載の栓体付容器。
  3. 前記操作受付部、及び前記回転体を、
    前記装着方向に厚みを有する略薄板状に形成した
    請求項2に記載の栓体付容器。
  4. 前記保持手段を、前記栓体に備え、
    前記被係止部を、
    前記容器本体の内面に形成するとともに、前記容器本体の開口の略中心に向けて傾斜した逆テーパー部で構成し、
    前記栓体の前記係止部を、
    前記逆テーパー部に当接する形状に形成した
    請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の栓体付容器。
  5. 前記操作受付部を、
    前記係止部が前記被係止部に係止した係止状態において、前記保持手段を備えた前記栓体または前記容器本体から突出する形状に形成した
    請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の栓体付容器。
  6. 前記栓体、または前記容器本体に、
    弾性を有するとともに、前記容器本体と前記栓体との隙間を閉塞するシール部材を備えた
    請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の栓体付容器。
  7. 開口を一端に有する有底略筒状の容器本体と、該容器本体の開口に対して着脱自在に装着される栓体と、前記容器本体に前記栓体が装着された装着状態を保持する保持手段とを備えた栓体付容器の開栓方法であって、
    前記栓体または前記容器本体のいずれか一方に備えた前記保持手段における付勢部材の付勢力によって、前記保持手段の複数の係止部が、他方に設けた被係止部に係止された状態において、
    利用者による押圧操作を受付ける前記保持手段の複数の操作受付部が略同時に押圧された場合、前記保持手段のスライド規制部が、前記容器本体に前記栓体を装着する方向に対して略直交する直交方向における内方側へ前記複数の操作受付部スライド移動を、回動によって案内する移動開始工程と、
    前記複数の操作受付部のうち1つだけが押圧された場合、前記保持手段のスライド規制部が、押圧されていない前記操作受付部による回動の規制によって、押圧された前記操作受付部のスライド移動を規制する移動規制工程と
    前記複数の操作受付部が略同時に押圧された場合、前記操作受付部が、スライド移動に伴って前記直交方向の内方側へ前記係止部を押圧する押圧工程と、
    前記操作受付部による押圧によって、前記係止部が前記被係止部から離間する離間工程とを備えた
    栓体付容器の開栓方法。
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