JP6542731B2 - 循環式冷却機 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を循環させながら冷却する循環式冷却機に係り、特に、外部からの液体の供給量を調整する供給バルブの制御に関する。
従来より、液体を循環させながら冷却する循環式冷却機が知られている。例えば、特許文献1には、外部の給水源から水槽内に水を供給すると共に、水槽内の水を循環ポンプで循環させながら冷却器(エバポレータ)にて冷却する氷蓄式冷水供給装置が開示されている。この冷水供給装置では、水槽内の水位に応じて、給水バルブ(供給バルブ)の開閉による給水が行われる。すなわち、水位が所定のレベルよりも低くなった場合、給水バルブを開いて給水を実行し、水位が所定レベル以上になった場合、給水バルブを閉じて給水を停止する。
特開平8−121931号公報
従来の循環式冷却機において、送出系より送出される冷却液体の温度は、冷媒の循環系に設けられた圧縮機を動作/停止させることによって、一定の温度範囲内に収まるように制御される。また、液体の供給系に設けられた供給バルブの開閉は、液体を貯留する液槽内の液位に応じて行われ、液体の供給時には、常に一定の供給量で液体の供給が行われる。ここで、外部から供給される常温の液体は冷却器にとっての熱負荷となるため、冷却器の冷却能力を超えた熱負荷が大量に加わると、冷却液体の急激な温度変化を招くことになる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外部から供給される液体の熱負荷に起因した冷却液体の温度変化を緩和することである。
かかる課題を解決すべく、本発明は、液槽と、冷却器と、供給系と、供給バルブと、送出系と、送出バルブと、循環系と、温度センサと、制御部とを有し、液体を循環させながら冷却する循環式冷却機を提供する。液槽には、液体が貯留される。冷却器は、冷媒との熱交換によって、液体を冷却する。供給系は、外部から液槽内に、冷却器にとっての熱負荷となる液体を供給する。供給バルブは、供給系に設けられている。送出系は、液槽内に貯留された液体を、液槽内に戻すことなく外部に送出する。送出バルブは、送出系に設けられている。循環系は、液槽より汲み出された液体を冷却器に供給し、冷却器によって冷却された液体を液槽に放出することによって、液体を循環させる。温度センサは、送出系より送出される液体の送出温度を検出する。制御部は、温度センサによって検出された送出温度が上昇した場合、冷却器にとっての熱負荷が減少するように供給バルブを制御し、かつ、温度センサによって検出された記送出温度が低下した場合、冷却器にとっての熱負荷が増大するように供給バルブを制御することによって、送出系より送出される液体の送出温度一定の温度範囲内に収まるように制御する。
ここで、本発明において、上記制御部は、送出温度が第1の温度の場合、供給バルブの開度を第1の開度に設定し、送出温度が第1の温度よりも高い第2の温度の場合、供給バルブの開度を第1の開度よりも小さい第2の開度に設定することが好ましい。この場合、上記制御部は、送出温度が第1の温度から第2の温度に上昇するのに従って、供給バルブの開度を第1の開度から第2の開度に連続的に減少させてもよい。また、これに代えて、上記制御部は、送出温度が第1の温度に低下するまでの間、供給バルブを全閉状態に維持し、送出温度が第2の温度に上昇するまでの間、供給バルブを全開状態に維持してもよい。
また、本発明において、上記制御部は、上記供給バルブの開度の制御として、送出温度と設定温度との偏差に基づいたフィードバック制御を行ってもよい。このフィードバック制御は、送出体温度と設定温度との偏差に比例して供給バルブの開度を変化させる比例動作と、この偏差の積分値に基づいて供給バルブの開度を変化させる積分動作と、この偏差の微分値に基づいて供給バルブの開度を変化させる微分動作とを含むPID制御であることが好ましい。
さらに、本発明において、上記制御部は、上記送出温度に加えて、冷媒を高圧液化する圧縮機の動作状態、供給系を流れる液体の温度、および、供給系を流れる液体の圧力の少なくとも一つに基づいて、供給バルブの開度を制御してもよい。
本発明によれば、液体を循環させながら冷却すると共に、液槽内に貯留された液体を液槽内に戻すことなく外部に送出する循環式冷却機において、冷却器にとっての熱負荷となる外部からの液体の供給量そのものを動的に調整して、冷却液体の送出温度が一定の温度範囲内に収まるようにすることで、熱負荷に起因した冷却液体の温度変化が緩和され、送出温度を精度よく制御できる。
循環式冷却機の全体構成図 制御系のブロック図 第1の実施形態に係る送出温度およびバルブ開度の特性を示す図 第2の実施形態に係る送出温度およびバルブ開度の特性を示す図 第3の実施形態に係る送出温度およびバルブ開度の特性を示す図 第4の実施形態に係るバルブ制御の説明図 PID制御における送出温度およびバルブ開度の経時変化を示す図 第5の実施形態に係る循環式冷却機の全体構成図 第5の実施形態に係るバルブ制御のブロック図
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る循環式冷却機の概略的な全体構成図である。この循環式冷却機1は、冷却対象となる液体を循環させながら冷却する。冷却対象となる液体として、食品、水産、理化学等の各種分野で使用される冷水、飲料水、塩水、飲料(ジュース、ビール等)、ブラインなどを含めて、流動性を有する様々な液体を任意に用いることができる。
循環式冷却機1は、液槽2と、冷却器3と、液体循環系4と、冷媒循環系5と、供給系6と、送出系7とを主体に構成されている。液槽2には、液体が貯留されており、その底面には、冷媒との熱交換によって液体を冷却するための冷却器3が設置されている。液体循環系4は、冷却器3における液体の出入口に接続されており、液槽2内に貯留された液体をポンプ4aで汲み出して冷却器3に供給すると共に、冷却器3によって冷却された液体を液槽2内に放出する。供給系6は、液槽2内に外部から液体(通常は常温)を供給する。
温度センサ4bは、送出系4を介して外部に送出される冷却液体の温度、すなわち、循環式冷却機1によって冷却処理された液体の温度(以下、「送出温度T」という。)を検出する。図1の構成では、液体循環系4における液槽2の下流側かつポンプ4aの上流側の流路が送出系7の一部として共用されているため、この部分に温度センサ4bが設けられている。温度センサ4bの設置位置については、送出系7より送出される冷却液体と実質的に同一温度とみなせる箇所、あるいは、冷却液体の温度を特定可能な箇所であれば、いずれに設置してもよい。図1の構成では、液槽2の内部、液体循環系4の一部(ポンプ4aの下流側かつ冷却器3の上流側)、送出系7は、いずれも実質的に同一温度なので、いずれに温度センサ4bを設置してもよい。本明細書において、「送出温度」とは、送出系4より送出される冷却液体の温度と実質的に同一と見なせる温度、あるいは、冷却液体の温度と相関を有するが故に、冷却液体の温度を特定・推定可能な温度を広く含む概念として用いられる。
冷媒循環系5は、冷却器1における冷媒の出入口に接続されており、圧縮機および凝縮器よりなる冷凍機5aと、膨張バルブ5bとを備えている。冷凍機5aの運転中、冷媒は、冷凍サイクルを繰り返しながら冷媒循環系5を循環する。すなわち、冷凍機5aに供給された冷媒は、圧縮機によって圧縮されて高温高圧ガスとなり、凝縮器によって凝縮(液化)された上で、高圧液となって冷凍機5aより放出される。高圧液化された冷媒は、膨張バルブ5bによって減圧され、低圧液となって冷却器3に供給される。低圧液化された冷媒は、冷却器3における液体との熱交換によって蒸発(気化)し、低圧ガスとなって冷凍機5aに戻される。このような冷媒の冷凍サイクルにおいて、冷却器3内を流れる液体は、低圧液化された冷媒が気体に相変化する際の気化熱によって冷却される。また、冷媒循環系5において、冷却器3と冷凍機5aとの間には、冷媒の蒸発圧力(冷凍機5aの入口におけるガス吸入圧力)を検知する蒸発圧力センサ5cが設けられている。
レベルセンサ8は、液槽2に貯留された液体の液位(液体表面の高さ)を検知する。このレベルセンサ8によって満液状態からの液位の減少が検知された場合、供給系6に設けられた電動式の供給バルブ6aを介して、外部の供給源より液槽2内に液体が供給・補充される。また、送出系7は、液槽2内に貯留された液体を、冷却器3を介することなく、外部に直接送出する。本実施形態において、送出系7は、液体循環系4における冷却器3の直上流側、具体的には、ポンプ4aの下流側かつ冷却器3の上流側に一端が取り付けられており、ポンプ4aによって汲み出された液体が外部に送出される。また、送出系7には、送出バルブ7aが設けられている。
図2は、循環式冷却機1における制御系のブロック図である。循環式冷却機1における全体的な動作制御は、制御部9によって行われる。この制御部9には、循環式冷却機1の状態を検出するセンサとして、温度センサ4bと、蒸発圧力センサ5cと、レベルセンサ8とが接続されている。制御部9は、これらのセンサ4b,5c,8からのセンサ信号に基づいて、ポンプ4aと、冷凍機5aと、供給バルブ6aを制御する。
つぎに、循環式冷却機1の動作について説明する。循環式冷却機1の動作モードには、初期運転と、定常運転とが存在する。定常運転に先立つ初期運転では、送出バルブ7aが全閉した状態で、電源の投入によって循環式冷却機1を始動させ、液槽2内にある程度冷却された液体が貯留される。具体的には、まず、液槽2内への液体の供給を速やかに行うために、供給バルブ6aの開度θが強制的に全開(100%)に設定され、供給系6の最大供給能力で液体の供給が行われる。つぎに、貯留槽2内の液位が所定値に到達したことがレベルセンサ8によって検知された時点で、ポンプ4aの動作が開始し、これによって、液体循環系4を液体が流れ始める。これ以降、ポンプ4aの動作は、定常運転時も含めて、冷却機5aの動作状態(動作/停止)の如何を問わず継続される。
その後、ポンプ4aの動作開始よりも若干遅延して、冷凍機5aが動作し始める。これによって、冷却器3における冷媒との熱交換が生じ、液体循環系4を流れる液体の冷却が開始される。ここで、冷凍機5aは、蒸発圧力センサ5cによって検知された冷媒の蒸発圧力に基づいて、蒸発圧力が一定になるように、自己が備える圧縮機の動作周波数が可変に制御される(例えば、80〜30Hz)。これにより、冷凍機5aの停止時間を長く設定できると共に、冷凍機5aの動作/停止の切替頻度(いわゆるハンチング)が抑制されるので、運転効率が向上する(低周波数時)。なお、冷凍機5aは、常時、一定の周波数で動作させてもよい。
また、貯留槽2内の液位が所定値に到達したことがレベルセンサ8によって検知された時点で、供給バルブ6aが全閉(0%)して、供給系6からの液体の供給が停止する。これにより、冷却器3によって液体が冷却され、冷却液体の温度が徐々に低下していく。
液体の冷却が進行して、温度センサ4bによって検出された送出温度Tが所定値に到達した場合、循環式冷却機1の動作モードが初期運転から定常運転に移行する。これにより、全閉状態にあった送出バルブ7aが全開して、送出系7からの冷却液体の送出が開始される。定常運転時には、供給バルブ6aの開度θをリアルタイムで調整することによって、冷却液体の温度が一定の温度範囲内に収めるように制御される。
図3は、第1の実施形態に係る送出温度Tおよびバルブ開度θの特性を示す図である。定常運転時において、送出温度Tは、A(T1,θ1),B(T2,θ2)の2点間を推移するものとして、予め設定されている。ここで、T1は送出下限温度、T2は送出上限温度、θ1は最大供給開度、θ2は最小供給開度である。送出温度Tが送出下限温度T1の場合、供給バルブ6aの開度θが最大供給開度θ1に設定される。また、送出温度Tが送出上限温度T2(>T1)の場合、供給バルブ6aの開度θが最小供給開度θ2(<θ1)に設定される。2つの点A,B間の中間値については、点A,Bに基づく線形補間(比例制御)によって算出される。これにより、本実施形態では、送出温度Tおよびバルブ開度θの特性は、直線状かつ連続した特性となる。2つの点A,Bは、外部から供給される液体の熱負荷と、冷却器3の冷却能力とがバランスするように、実験やシミュレーションを通じて適切に決定される。なお、2つの点A,Bは、循環式冷却機1の現場環境、使用目的に応じて変化させてもよい。制御部9は、図示した特性に従って、送出温度T(入力)からバルブ開度θ(出力)を算出し、供給バルブ6aの開度θを可変に制御する。
なお、送出温度T(入力)に基づくバルブ開度θ(出力)の特定手法としては、上述した2つの点A,Bに基づく線形補間の他に、予め用意された一次関数に送出温度Tを代入してバルブ開度θを算出する演算手法や、送出温度Tとバルブ開度θとの関係が記述されたテーブルを参照するテーブル参照手法などを用いてもよい。
定常運転時において、供給系6からの常温液体の供給と、送出系7からの冷却液体の送出とが並行して行われる場合、常温液体は冷却器3にとっての熱負荷となるため、冷却器3の冷却能力を超えた熱負荷が加わると、冷却液体の上昇を招く。しかしながら、本実施形態では、温度センサ4bによって送出温度Tの上昇が検知されると、供給バルブ6aの開度θが小さくなるように制御される。これにより、冷却器3の冷却能力に見合うように、液体供給による熱負荷が減少して、送出温度Tの上昇率が小さくなる。一方、温度センサ4bによって送出温度Tの低下が検知されると、供給バルブ6aの開度θが大きくなるように制御される。これにより、冷却器3の冷却能力に見合うように、液体供給による熱負荷が増大して、送出温度Tの低下率が小さくなる。このようなプロセスを経ることで、冷却器3の冷却能力に見合った量に熱負荷が動的に調整され、送出温度Tが一定の温度範囲内に収まることになる。
このように、本実施形態によれば、供給系6に設けられた供給バルブ6aの開度θを制御することによって、冷却器3にとっての熱負荷となる液体の供給量を動的に調整する。すなわち、送出温度TがT1からT2に上昇するのに従って、供給バルブ6aの開度θはθ1からθ2に向かって連続的かつ線形的に減少していく。逆に、送出温度TがT2からT1に減少するのに従って、供給バルブ6aの開度θはθ2からθ1に向かって連続的かつ線形的に増加していく。このように、外部より印加される熱負荷の量そのものを制御して、送出温度Tが一定の温度範囲内に収まるように制御することで、熱負荷に起因した冷却液体の温度変化を緩和でき、冷却液体の温度を精度よく制御できる。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係る送出温度Tおよびバルブ開度θの特性を示す図である。第1の実施形態と同様に、定常運転時の送出温度Tは、A(T1,θ1),B(T2,θ2)の2点間を推移するものとして、予め設定されている。2つの点A,B間の特性としては、曲線状(例えば、二次曲線)に連続した特性となる。点A,B間の中間値については、2点A,Bを通る二次関数等に基づいて算出してもよいし、上述したテーブル参照方式などを用いてもよい。制御部9は、図示した特性に従って、送出温度T(入力)からバルブ開度θ(出力)を算出し、供給バルブ6aの開度θを可変に制御する。それ以外の点は、第1の実施形態と同様なので、ここでの説明を省略する。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、熱負荷に起因した冷却液体の温度変化を緩和でき、冷却液体の温度を精度よく制御できる。特に、本実施形態によれば、2つの点A,B間の中間値を第1の実施形態よりも高い自由度で設定することができる。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態に係る送出温度Tおよびバルブ開度θの特性を示す図である。本実施形態では、バルブ開度θが全開(100%)、全閉(0%)に切り替えられる。定常運転における温度範囲をT1〜T2とすると、送出温度Tが下限値T1に到達するまでの間(温度下降中)、供給バルブ6aの開度θが0%に設定される。これにより、供給系6からの液体の供給が停止した状態で、送出温度Tが減少していく。一方、送出温度Tが上限値T2に到達するまでの間(温度上昇中)、供給バルブ6aの開度θが1000%に設定される。これにより、供給系6からの液体の供給が実行されている状態で、送出温度Tが上昇していく。
本実施形態によれば、上述した各実施形態と同様、熱負荷に起因した冷却液体の温度変化を緩和でき、冷却液体の温度を精度よく制御できる。特に、本実施形態によれば、上限値T2から下限値T1への温度下降中と、下限値T1から上限値T2への温度上昇中とで、供給バルブ6aを異なる状態に維持することで、供給バルブ6aの全開/全閉の切り替えが頻度に生じること(いわゆるハンチング)を抑制できる。
(第4の実施形態)
上述した各実施形態では、送出温度Tを入力としたバルブ開度θの設定手法について説明したが、本実施形態では、所定の設定温度(目標値)と送出温度T(実際値)との偏差に基づいたフィードバック制御にてバルブ開度θを設定する手法について説明する。このようなフィードバック制御の一例として、PID制御(Proportional-Integral-Differential Controller)を用いることができる。
図6は、本実施形態に係るバルブ制御の説明図である。あるタイミングt1におけるバルブ開度θは、比例動作Pと、積分動作Iと、微分動作Dとを加算合成した、以下の数式よって算出される。比例動作Pでは、設定温度(目標値)と送出温度T(実際値)との現在の偏差eに比例した修正量で、バルブ開度θを変化させる。積分動作Iでは、過去の偏差eの積分値に比例した修正量で、バルブ開度θを変化させる。微分動作Dでは、偏差eの微分値(温度勾配)に基づいて、バルブ開度θを変化させる。
Figure 0006542731
図7は、PID制御における送出温度Tおよびバルブ開度θの経時的な変化を示す図である。送出温度Tが下降している場合には、これに追従して、バルブ開度θが大きくなるように制御される。これにより、冷却器3の冷却能力に見合うように、液体供給による熱負荷が増大して、送出温度Tの下降率が小さくなる。一方、送出温度Tが上昇している場合には、これに追従して、バルブ開度θが小さくなるように制御される。これにより、冷却器3の冷却能力に見合うように、液体供給による熱負荷が減少して、送出温度Tの上昇率が小さくなる。
本実施形態によれば、上述した実施形態と同様、熱負荷に起因した冷却液体の温度変化を緩和でき、冷却液体の温度を精度よく制御できる。特に、本実施形態によれば、フィードバック制御の一種であるPID制御を行うことで、冷却液体の温度をより精度よく制御することが可能となる。
(第5の実施形態)
図8は、第5の実施形態に係る循環式冷却機1の全体構成図である。図1の構成との相違は、温度センサ6bおよび圧力センサ6cを供給系6に追加した点にあり、それ以外は図1の構成と同じである。温度センサ6bは、供給系6より供給される液体の供給温度を検出する。また、圧力センサ6cは、供給系6より供給される液体の供給圧力を検出する。
図9は、本実施形態に係るバルブ制御のブロック図である。本実施形態では、上述した温度センサ4bのセンサ値に加えて、温度センサ6bのセンサ値、圧力センサ6cのセンサ値、および、冷媒を高圧液化する圧縮機5aの動作状態の少なくとも一つに基づいて、供給バルブ6aの開度θが制御される。温度センサ6bによって検出された温度、すなわち、供給系6より供給される液体の温度が高くなるほど、冷却器3にとっての熱負荷が大きくなる。よって、この温度を考慮してバルブ開度θを制御すれば、冷却液体の温度をより精度よく制御できる。また、圧力センサ6cによって検出された温度、すなわち、供給系6より供給される液体の圧力が大きくなるほど、単位時間当たりの液体の供給量が増大するため、冷却器3にとっての熱負荷が大きくなる。よって、この圧力を考慮してバルブ開度θを制御すれば、冷却液体の温度をより精度よく制御できる。さらに、圧縮機5aの動作状態として、例えば、圧縮機5aが停止している場合や、低周波数で動作している場合、冷却器3の冷却能力が低下する。よって、この動作状態を考慮してバルブ開度θを制御すれば、冷却液体の温度をより精度よく制御できる。
1 循環式冷却機
2 液槽
3 冷却器
4 液体循環系
4a ポンプ
4b 温度センサ
5 冷媒循環系
5a 冷凍機
5b 膨張バルブ
5c 蒸発圧力センサ
6 供給系
6a 供給バルブ
6b 温度センサ
6c 圧力センサ
7 送出系
7a 送出バルブ
8 レベルセンサ
9 制御部

Claims (7)

  1. 液体を循環させながら冷却する循環式冷却機において、
    液体が貯留される液槽と、
    冷媒との熱交換によって、液体を冷却する冷却器と、
    外部から前記液槽内に、前記冷却器にとっての熱負荷となる液体を供給する供給系と、
    前記供給系に設けられた供給バルブと、
    前記液槽内に貯留された液体を、前記液槽内に戻すことなく外部に送出する送出系と、
    前記送出系に設けられた送出バルブと、
    前記液槽より汲み出された液体を前記冷却器に供給し、前記冷却器によって冷却された液体を前記液槽に放出することによって、液体を循環させる循環系と、
    前記送出系より送出される液体の送出温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサによって検出された前記送出温度が上昇した場合、前記冷却器にとっての熱負荷が減少するように前記供給バルブを制御し、かつ、前記温度センサによって検出された前記送出温度が低下した場合、前記冷却器にとっての熱負荷が増大するように前記供給バルブを制御することによって、前記送出系より送出される液体の送出温度一定の温度範囲内に収まるように制御する制御部と
    を有することを特徴とする循環式冷却機。
  2. 前記制御部は、前記冷媒を高圧液化する圧縮機の動作状態、前記供給系を流れる液体の温度、および、前記供給系を流れる液体の圧力の少なくとも一つに基づいて、前記供給バルブの開度を制御することを特徴とする請求項1に記載された循環式冷却機。
  3. 前記制御部は、前記送出温度が第1の温度の場合、前記供給バルブの開度を第1の開度に設定し、前記送出温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度の場合、前記供給バルブの開度を前記第1の開度よりも小さい第2の開度に設定することを特徴とする請求項1または2に記載された循環式冷却機。
  4. 前記制御部は、前記送出温度が前記第1の温度から前記第2の温度に上昇するのに従って、前記供給バルブの開度を前記第1の開度から前記第2の開度に連続的に減少させることを特徴とする請求項3に記載された循環式冷却機。
  5. 前記制御部は、前記送出温度が前記第1の温度に低下するまでの間、前記供給バルブを全閉状態に維持し、前記送出温度が前記第2の温度に上昇するまでの間、前記供給バルブを全開状態に維持することを特徴とする請求項3に記載された循環式冷却機。
  6. 前記制御部は、前記供給バルブの開度の制御として、前記送出温度と設定温度との偏差に基づいたフィードバック制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載された循環式冷却機。
  7. 前記フィードバック制御は、前記偏差に比例して前記供給バルブの開度を変化させる比例制御と、前記偏差の積分値に基づいて前記供給バルブの開度を変化させる積分制御と、前記偏差の微分値に基づいて前記供給バルブの開度を変化させる微分制御とを含むPID制御であることを特徴とする請求項6に記載された循環式冷却機。
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