JP6541954B2 - パワートランジスタの設置構造、インバータ並びにインバータ一体型電動圧縮機 - Google Patents

パワートランジスタの設置構造、インバータ並びにインバータ一体型電動圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP6541954B2
JP6541954B2 JP2014205014A JP2014205014A JP6541954B2 JP 6541954 B2 JP6541954 B2 JP 6541954B2 JP 2014205014 A JP2014205014 A JP 2014205014A JP 2014205014 A JP2014205014 A JP 2014205014A JP 6541954 B2 JP6541954 B2 JP 6541954B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inverter
power
power transistor
inclined surface
power transistors
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014205014A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016077063A (ja
Inventor
亀井 俊典
俊典 亀井
孝志 中神
孝志 中神
将人 伊藤
将人 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems Ltd
Priority to JP2014205014A priority Critical patent/JP6541954B2/ja
Publication of JP2016077063A publication Critical patent/JP2016077063A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6541954B2 publication Critical patent/JP6541954B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

Description

本発明は、インバータのスイッチング回路を構成するIGBT等のパワートランジスタの設置構造およびインバータ並びにそれを用いたインバータ一体型電動圧縮機に関するものである。
電気自動車やハイブリッド車等においては、インバータ駆動のモータで駆動される機器が種々搭載されている。車両用空調装置もその1つであり、インバータをハウジングのインバータ収容部に収容設置したインバータ一体型電動圧縮機が用いられている。インバータ一体型電動圧縮機は、車両に搭載されているバッテリからインバータに供給される直流電力を、インバータで所要周波数の三相交流電力に変換し、その電力をハウジング内に内蔵されているモータに密封端子を介して印加することにより、モータを駆動し、圧縮機を駆動する構成とされている。
インバータは、IGBT等の複数のパワートランジスタで構成されるスイッチング回路を実装した基板を備えているが、パワートランジスタは、発熱性の電装部品であり、その性能、機能を維持して信頼性を確保するため、適切に放熱する必要がある。そこで、電動圧縮機のハウジング内を流れる低圧冷媒ガスに発熱した熱を放熱すべく、インバータ収容部を構成するハウジング壁の一部あるいはそのハウジング壁に設置される伝熱性金属部材をヒートシンクとし、それにパワートランジスタを接触させて設置することにより、パワートランジスタを冷却する構成としたものが従来から採用されている(特許文献1−4等を参照)。
特許第4538359号公報 特開2007−198341号公報 特開2014−101823号公報 特開2014−131445号公報
上記の如く、インバータのスイッチング回路には、複数(例えば6個)のパワートランジスタが用いられているが、インバータおよび電動圧縮機の小型化、コンパクト化のニーズが高いことから、互いに接近して配置されることが多い。このため、自己発熱に加え隣接するパワートランジスタからの熱干渉を受けて、温度上昇し易くなる傾向があり、熱ストレスによるパワートランジスタの信頼性低下が懸念されていた。つまり、複数のパワートランジスタの配置間隔は、熱干渉の大きさと、配置スペースの大きさとが互いにトレードオフの関係にあった。
一方、特許文献4に示されるように、放熱ブロックを設け、その両側面や山形の傾斜面にパワートランジスタを分散配置したものが見受けられるが、パワートランジスタを設置面に固定する際、異なる方向からビスでネジ止めしなければならず、ドライバーの差し込み方向や角度を都度変更しなければならなくなる。このため、工具の移動距離が長くなるだけでなく、移動経路が複雑化することから、設置に時間がかかり、製造効率が低下する等の課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、近接して配置される複数のパワートランジスタ間の熱干渉を低減し、温度上昇の抑制による信頼性の向上と配置スペースの小スペース化を両立させるとともに、設置時間を短縮し、製造効率を高めることができるパワートランジスタの設置構造およびインバータ並びにそれを用いたインバータ一体型電動圧縮機を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明のパワートランジスタの設置構造およびインバータ並びにそれを用いたインバータ一体型電動圧縮機は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるパワートランジスタの設置構造は、正面視した場合において、複数のパワートランジスタがヒートシンクの主面上に縦横に固定配置されているパワートランジスタの設置構造において、前記ヒートシンクの前記主面上には溝部が形成されており、該溝部には前記パワートランジスタが固定配置される傾斜面形成されており該傾斜面は、設置される各パワートランジスタのリード端子側であって、前記主面と一致する側が高位、反対側が前記主面よりも低位となる傾斜面であ、かつ各傾斜面が互いに一方向に平行な面とされ、前記傾斜面に対して前記各パワートランジスタが、前記リード端子の延長方向である縦方向に隣接して該リード端子側が高位となるように固定配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、複数のパワートランジスタが固定配置されるヒートシンク側の設置面が、設置される各パワートランジスタのリード端子側であって、主面と一致する側が高位、反対側が主面よりも低位となる傾斜面であって、かつ各傾斜面が互いに一方向に平行な面とされ、その傾斜面に対して各パワートランジスタが、リード端子の延長方向である縦方向に隣接して該リード端子側が高位となるように固定配置されているため、リード端子側が高位、反対側が低位となる互いに一方向に平行な傾斜面に対して、各パワートランジスタをリード端子側が高位となるように固定配置することにより、リード端子の延長方向に隣接して配置される複数のパワートランジスタの配置間隔を狭い間隔に維持したまま、隣接する複数のパワートランジスタ間の熱伝導経路を長くし、熱の相互干渉を低減することができる。従って、各パワートランジスタの温度上昇を抑制し、熱ストレスに対する信頼性を向上することができるとともに、その配置間隔を可及的に狭くし、配置スペースを小スペース化することができる。また、複数のパワートランジスタを一方向から傾斜面にネジ止めできるため、工具の移動距離や経路を短く簡素化することにより設置時間を短縮し、製造効率を高めることができる。
さらに、本発明のパワートランジスタの設置構造は、上記のパワートランジスタの設置構造において、前記傾斜面の低位側には、前記パワートランジスタのネジ止め用スペースが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、傾斜面の低位側にパワートランジスタのネジ止め用スペースが設けられているため、パワートランジスタを傾斜面にビス等を介してネジ止めする際、ネジ止め用スペースを工具の操作スペースとして作業性を確保することができる。従って、傾斜面に対するパワートランジスタの設置を容易化し、製造効率を高めることができる。
さらに、本発明のパワートランジスタの設置構造は、上述のいずれかのパワートランジスタの設置構造において、前記傾斜面の傾斜角度は、前記ヒートシンクの主面に対して15°以上、45°以下の範囲とされていることを特徴とする。
本発明によれば、傾斜面の傾斜角度が、ヒートシンクの主面に対して15°以上、45°以下の範囲とされているため、傾斜面の傾斜角度を隣接するパワートランジスタ間の熱伝導経路を長くして熱の相互干渉を低減すると同時に、各パワートランジスタを設置する際の作業性を確保すべき、双方の条件を満たすことができる適切な角度とすることができる。従って、パワートランジスタの設置面を傾斜面としたことによる設置性の低下等を防止することができる。
さらに、本発明のパワートランジスタの設置構造は、上述のいずれかのパワートランジスタの設置構造において、前記リード端子の延長方向と直交する方向に隣接して配置される複数の前記パワートランジスタ間には、前記ヒートシンクの主面側に所定深さの溝が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、リード端子の延長方向と直交する方向に隣接して配置される複数のパワートランジスタ間において、ヒートシンクの主面側に所定深さの溝が設けられているため、リード端子の延長方向と直交する方向に配置される複数のパワートランジスタ間における熱の相互干渉を、その間に設けた溝を介して熱伝導経路を長くすることにより低減することができる。従って、ヒートシンク上に縦横に配置される複数のパワートランジスタ間の熱の相互干渉を確実に低減し、各パワートランジスタの温度上昇を抑え、熱ストレスに対する信頼性を向上することができるとともに、その配置間隔を可及的に狭くし、配置スペースを小スペース化することができる。
さらに、本発明にかかるインバータは、複数のパワートランジスタを含むスイッチング回路および制御回路が実装された基板を備え、電源からの電力を所要の電力に変換してモータに印加するインバータにおいて、前記パワートランジスタが上述のいずれかの設置構造とされていることを特徴とする。
本発明によれば、複数のパワートランジスタを含むスイッチング回路および制御回路が実装された基板を備え、電源からの電力を所要の電力に変換してモータに印加するインバータにおいて、パワートランジスタが上述のいずれかの設置構造とされているため、インバータのスイッチング回路を構成する複数のパワートランジスタの熱ストレスに対する信頼性を向上することができるとともに、その配置間隔を可及的に狭くし、配置スペースを小スペース化することができる。従って、インバータの耐熱性能の更なる向上を図ることができるとともに、パワートランジスタを実装した基板の小型化、ひいてはインバータの小型化を図ることができる。
さらに、本発明にかかるインバータ一体型電動圧縮機は、圧縮機構およびモータが内蔵されたハウジングにインバータ収容部が設けられ、そのインバータ収容部内に前記モータを駆動するインバータが一体に組み込まれているインバータ一体型電動圧縮機において、前記インバータが上述のインバータとされていることを特徴とする。
本発明によれば、圧縮機構およびモータが内蔵されているハウジングにインバータ収容部が設けられ、そのインバータ収容部内にモータを駆動するインバータが一体に組み込まれているインバータ一体型電動圧縮機において、インバータが上述のインバータとされているため、厳しい耐熱環境下で用いられるインバータの耐熱性能を高めて、その信頼性および制御性を向上し、また、インバータの小型化によりインバータ収容部を一段とコンパクト化することができる。従って、インバータ一体型電動圧縮機をより高性能化、小型化することができるとともに、その搭載性を向上することができる。
本発明のパワートランジスタの設置構造によると、リード端子側が高位、反対側が低位となる互いに一方向に平行な傾斜面に対して、各パワートランジスタをリード端子側が高位となるように固定配置することにより、リード端子の延長方向に隣接して配置される複数のパワートランジスタの配置間隔を狭い間隔に維持したまま、隣接する複数のパワートランジスタ間の熱伝導経路を長くし、熱の相互干渉を低減することができるため、各パワートランジスタの温度上昇を抑制し、熱ストレスに対する信頼性を向上することができるとともに、その配置間隔を可及的に狭くし、配置スペースを小スペース化することができる。また、複数のパワートランジスタを一方向から傾斜面にネジ止めできるため、工具の移動距離や経路を短く簡素化することにより設置時間を短縮し、製造効率を高めることができる。
また、本発明のインバータによると、インバータのスイッチング回路を構成する複数のパワートランジスタの熱ストレスに対する信頼性を向上することができるとともに、その配置間隔を可及的に狭くし、配置スペースを小スペース化することができるため、インバータの耐熱性能の更なる向上を図ることができるとともに、パワートランジスタを実装した基板の小型化、ひいてはインバータの小型化を図ることができる。
また、本発明のインバータ一体型電動圧縮機によると、厳しい耐熱環境下で用いられるインバータの耐熱性能を高めて、その信頼性および制御性を向上し、また、インバータの小型化によりインバータ収容部を一段とコンパクト化することができるため、インバータ一体型電動圧縮機をより高性能化、小型化することができるとともに、その搭載性を向上することができる。
本発明の一実施形態に係るインバータ一体型電動圧縮機の断面図である。 上記電動圧縮機におけるインバータのリード端子方向に隣接するパワートランジスタの設置構造を示す正面視図(A)とその側面視図(B)である。 上記インバータのリード端子方向と直交方向に隣接するパワートランジスタの設置構造を示す正面視図(A)とその側面視図(B)および上面視図(C)である。
以下に、本発明の一実施形態について、図1ないし図3を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係るインバータ一体型電動圧縮機の断面図が示され、図2および図3には、そのインバータにおけるパワートランジスタの設置構造を示す正面視図(A)とその側面視図(B)および上面視図(C)が示されている。
インバータ一体型電動圧縮機1は、円筒状のハウジング2を備え、その一端側は、圧縮機側エンドハウジング3により密閉され、他端側は、モータ側エンドハウジング4により密閉されている。
円筒状のハウジング2の一端部側には、一対の固定スクロール5および旋回スクロール6からなる公知のスクロール圧縮機構(圧縮機構)7が組み込まれており、該圧縮機構7で圧縮された高圧冷媒ガスは、吐出ポート8および吐出弁9を介して吐出チャンバー10内に吐出され、そこから外部へと吐出されるようになっている。スクロール圧縮機構7の固定スクロール5は、圧縮機側エンドハウジング3にボルト11で固定され、また、旋回スクロール6は、スラスト軸受12にオルダムリンク13等の自転阻止手段を介して旋回可能に支持されている。
円筒状のハウジング2の他端部側には、ステータ14およびロータ15からなるモータ16が組み込まれており、そのモータ16のロータ15に駆動軸17が一体に結合されている。この駆動軸17は、ハウジング2内の中央部付近に設置された軸受19とモータ側エンドハウジング4の内面に設けられた軸受20とにより回転自在に支持され、その一端側に設けられているクランクピン18が、ドライブブッシュ21および旋回軸受22を介して旋回スクロール6と連結されることにより、旋回スクロール6、すなわちスクロール圧縮機構7が駆動可能とされている。
一方、モータ側エンドハウジング4の外面側には、インバータ収容部23が一体成形されており、その内部にモータ16を駆動するインバータ24が収容設置されている。このインバータ24は、外部のバッテリ等から供給される直流電力を所要周波数の三相交流電力に変換し、モータ側エンドハウジング4を貫通する密封端子(図示省略)を介してモータ16に印加することにより、モータ16を駆動するものである。
インバータ24自体は、例えば電力用の半導体スイッチング素子であるIGBT等の複数(6個)のパワートランジスタ25により構成されるスイッチング回路が実装されたパワー基板26と、外部から入力される制御信号に基づいて、スイッチング回路、その他を制御するCPU等の低電圧で動作する素子により構成される制御回路が実装された制御基板27と、ノイズ除去用のフィルタ回路を構成する平滑コンデンサおよびコイル等の電装部品28と、を備えたものであり、それ自体公知のものである。
なお、本実施形態でのインバータ24は、パワー基板26と、制御基板27とを2枚に分離して設け、2層に配置したものとしているが、本発明は、上記の回路を1枚の基板上に実装したものを包含することはもちろんである。
インバータ24のスイッチング回路を構成する複数のパワートランジスタ25は、発熱性の電装部品であり、その性能、機能を維持するため、放熱性を確保して温度上昇を抑制する必要がある。この種、インバータ一体型電動圧縮機1では、ハウジング2のモータ16側の一端部位に冷媒吸入ポートを設け、該吸入ポートからハウジング2内に低圧冷媒ガスを吸入し、その冷媒をハウジング2とステータ14間の流路やモータギャップを通してスクロール圧縮機構7に吸い込ませる構成とすることにより、インバータ収容部23を構成するハウジング壁の一部あるいはそのハウジング壁に設けられた伝熱性金属部材等をヒートシンクとして、パワートランジスタ25の発熱を冷媒に放熱するのが通例である。
本実施形態においても、内側面が低圧冷媒ガスの流通面とされているハウジング2およびモータ側エンドハウジング4等のハウジング壁の一部あるいはそのハウジング壁に設けられた伝熱性金属部材等によりヒートシンク29を構成し、そのヒートシンク29の設置面にパワートランジスタ25を接触させて固定配置することにより、パワートランジスタ25を低圧冷媒ガスで冷却可能な構成としている。
この際、複数個のパワートランジスタ25を出来るだけ接近して配置することが、配置スペースおよび基板26のサイズを小型化し、ひいてはインバータ24を小型コンパクト化する上で望ましい。しかし、パワートランジスタ25を接近して配置するほど、発熱時における相互の熱干渉が大きくなる。特に、リード端子25Aの延長方向に隣接するパワートランジスタ25同士は、熱干渉を受け易い。
そこで、実施形態では、図2に示されるように、リード端子25Aの延長方向に隣接して配置される複数のパワートランジスタ25のヒートシンク29側の設置面を、各パワートランジスタ25のリード端子25A側が高位、その反対側が低位となる傾斜面30であって、かつ各傾斜面30が互いに一方向に平行な面となし、各々の傾斜面30に対して各パワートランジスタ25をリード端子25A側が高位となるように、ビス31等を介してネジ止めすることによって、固定配置した構成としている。
このように、リード端子25Aの延長方向に隣接して配置される複数のパワートランジスタ25を、ヒートシンク29側の設置面のリード端子25A側が高位となる、断面がのこぎり歯状とされた傾斜面30にネジ止めして固定配置した構成とし、隣接する複数のパワートランジスタ25間の熱伝導経路を長くすることにより、発熱した熱の相互干渉を抑制することが可能となる。
また、上記傾斜面30の角度は、特に制限されるものではないが、パワートランジスタ25間の熱伝導経路を長くして熱の相互干渉を低減すると同時に、各パワートランジスタ25をビス31によりネジ止め固定する際の作業性を確保すべき、双方の条件を満たすことができる適切な範囲の角度とすることが望ましく、ヒートシンク29の設置面に対して15°以上、45°以下の範囲に設定している。
さらに、各パワートランジスタ25は、ビス31を介してネジ止め固定されるが、ドライバー等の工具を用いて締付け固定されることになる。この際、各傾斜面30が互いに一方向に平行な面とされているため、工具の移動距離、経路等を短く、かつ簡素化することができるが、傾斜角度によっては傾斜面30の低位側が低くなって工具の操作がし難くなることが考えられるので、傾斜面30の低位側に一定大きさのネジ止め用スペース32を設けた構成とすることが望ましい。
また、複数のパワートランジスタ25の中、リード端子25Aの延長方向に隣接して配置されるパワートランジスタ25相互間の熱干渉が特に大きくなることは上述の通りであるが、リード端子25Aの延長方向と直交する方向に隣接するパワートランジスタ25間の熱干渉を低減することも、パワートランジスタ25をより接近させて配置する上で有益である。本実施形態では、図3に示されるように、リード端子25Aの延長方向と直交する方向に隣接するパワートランジスタ25間のヒートシンク29側の設置面に、所定深さの溝(隙間)33を設け、そのパワートランジスタ25間の熱伝導経路を長くして熱の相互干渉を抑制するようにしている。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
上記インバータ一体型電動圧縮機1は、外部電源から供給された直流電力をインバータ24により所要周波数の三相交流電力に変換し、その三相交流電力をモータ16に印加することによりモータ16が回転駆動され、スクロール圧縮機構7が駆動される。モータ16およびスクロール圧縮機構7の駆動により、冷凍サイクル側から低圧冷媒ガスがハウジング2内に吸い込まれ、その低圧冷媒ガスがモータ側エンドハウジング4およびハウジング2の内面側に沿って、スクロール圧縮機構7へと流通され、スクロール圧縮機構7に吸入されることにより、高温高圧のガスに圧縮された後、外部へと吐出される。
この間、インバータ24では、スイッチング回路を構成している複数のパワートランジスタ25がスイッチング動作を繰り返すが、その際に発熱し、温度上昇する。本実施形態では、この熱をモータ側エンドハウジング4のハウジング壁の一部あるいはそのハウジング壁に設けられた伝熱性金属部材等によって構成されるヒートシンク29に放熱し、更にそのヒートシンク29からモータ側エンドハウジング4の内面に沿って流れる低圧冷媒ガスに放熱することにより、複数のパワートランジスタ25を冷却している。
ここで、複数のパワートランジスタ25は、ヒートシンク29の設置面上に縦横に互いに接近した状態で固定配置されており、その配置間隔を小さくする程、配置スペースおよび基板26のサイズを小さくし、ひいてはインバータ24を小型コンパクト化することができるが、配置間隔を小さくして接近し過ぎると、隣接するパワートランジスタ25間の相互の熱干渉が大きくなり、パワートランジスタ25が温度上昇し易くなる。
しかるに、本実施形態においては、複数のパワートランジスタ25が固定配置されるヒートシンク29側の設置面が、設置される各パワートランジスタ25のリード端子側25Aが高位、反対側が低位となる傾斜面30であって、かつ各傾斜面30が互いに一方向に平行な面とされ、その傾斜面30に対して複数のパワートランジスタ25が、リード端子25Aの延長方向に隣接して該リード端子側25Aが高位となるようにビス31を介して固定配置された構成とされている。
このように、リード端子25A側が高位、その反対側が低位となる互いに一方向に平行な傾斜面30に対して、各パワートランジスタ25をリード端子25A側が高位となるように固定配置した構成とすることにより、リード端子25Aの延長方向に隣接して配置される複数のパワートランジスタ25の配置間隔を狭い間隔に維持したまま、リード端子25A方向に隣接する複数のパワートランジスタ25間の熱伝導経路を長くし、熱の相互干渉を低減することができる。
このため、各パワートランジスタ25の温度上昇を抑制し、熱ストレスに対する信頼性を向上することができるとともに、その配置間隔を可及的に狭くし、パワートランジスタ25の配置スペースを小スペース化することができるとともに、基板26のサイズを小型化することができる。また、複数のパワートランジスタ25を一方向に平行な傾斜面30に対して一方向からビス31によりネジ止めできるため、工具の移動距離や経路を短く簡素化することにより設置時間を短縮し、製造効率を高めることができる。
また、上記傾斜面30の低位側にパワートランジスタ25のネジ止め用スペース32が設けられている。このため、パワートランジスタ25を傾斜面30に対しビス31を介してネジ止めする際、ネジ止め用スペース32をドライバー等の工具の操作スペースとして作業性を確保することができる。従って、傾斜面30に対するパワートランジスタ25の設置を容易化し、製造効率を高めることができる。
さらに、本実施形態では、傾斜面30の傾斜角度が、ヒートシンク29の設置面に対して15°以上、45°以下の範囲とされているため、傾斜面30の傾斜角度を隣接するパワートランジスタ25間の熱伝導経路を長くして熱の相互干渉を低減すると同時に、各パワートランジスタ25を設置する際の作業性を確保すべき、双方の条件を満たすことができる適切な角度とすることができる。これによって、パワートランジスタ25の設置面を傾斜面30としたことによる設置性の低下等を防止することができる。
また、本実施形態では、リード端子25Aの延長方向と直交する方向に隣接して配置される複数のパワートランジスタ25間において、ヒートシンク29の設置面側に所定深さの溝33を設け、リード端子25Aの延長方向と直交する方向に配置される複数のパワートランジスタ25間における熱の相互干渉を、溝33を介して熱伝導経路を長くすることにより低減できるようにしている。このため、ヒートシンク29上に縦横に配置される複数のパワートランジスタ25間の熱の相互干渉を確実に低減し、各パワートランジスタ25の温度上昇を抑え、熱ストレスに対する信頼性を向上することができるとともに、その配置間隔を可及的に狭くし、配置スペースを小スペース化することができる。
また、電源からの電力を所要の電力に変換してモータに印加するインバータ24のスイッチング回路を構成する複数のパワートランジスタ25の熱ストレスに対する信頼性を向上することができるとともに、その配置間隔を可及的に狭くし、配置スペースを小スペース化することができるため、インバータ24の耐熱性能の更なる向上を図ることができるとともに、パワートランジスタ25を実装した基板26の小型化、ひいてはインバータ24の小型化を図ることができる。
加えて、ハウジング2にインバータ収容部23が設けられ、そのインバータ収容部23内にモータ16を駆動するインバータ24が一体に組み込まれた構成のインバータ一体型電動圧縮機1にあって、インバータ24を上記構成とすることにより、厳しい耐熱環境下で用いられるインバータ24の耐熱性能を高め、その信頼性および制御性を向上することができると同時に、インバータ24の小型化によりインバータ収容部23を一段とコンパクト化することができるため、インバータ一体型電動圧縮機1をより高性能化、小型化することができるとともに、その搭載性を向上することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記した実施形態では、リード端子25Aの延長方向と直交する方向に隣接して配置される複数のパワートランジスタ25間におけるヒートシンク29の設置面側に所定深さの溝33を設け、該方向に隣接して配置されたパワートランジスタ25間の熱干渉を低減するようにしているが、この溝33に加えてあるいは替えて、傾斜面30をリード端子25Aの延長方向と直交する方向の一方側に傾けた構成としてもよい。
また、上記実施形態では、スクロール圧縮機構7を備えたインバータ一体型電動圧縮機1の例について説明したが、圧縮機構7はスクロール型に限定されるものではなく、各種型式の圧縮機構を用いたものであってもよいことはもちろんである。更に、電動圧縮機1のハウジング2側に設けられるインバータ収容部23の位置は、円筒状ハウジング2の端面側に限らず、円筒状ハウジング2の外周位置であってもよい。
1 インバータ一体型電動圧縮機
2 ハウジング
4 モータ側エンドハウジング
7 スクロール圧縮機構(圧縮機構)
16 モータ
23 インバータ収容部
24 インバータ
25 パワートランジスタ
25A リード端子
26 パワー基板(基板)
29 ヒートシンク
30 傾斜面
31 ビス
32 ネジ止め用スペース
33 溝

Claims (6)

  1. 正面視した場合において、複数のパワートランジスタがヒートシンクの主面上に縦横に固定配置されているパワートランジスタの設置構造において、
    前記ヒートシンクの前記主面上には溝部が形成されており、該溝部には前記パワートランジスタが固定配置される傾斜面形成されており該傾斜面は、設置される各パワートランジスタのリード端子側であって、前記主面と一致する側が高位、反対側が前記主面よりも低位となる傾斜面であ、かつ各傾斜面が互いに一方向に平行な面とされ、
    前記傾斜面に対して前記各パワートランジスタが、前記リード端子の延長方向である縦方向に隣接して該リード端子側が高位となるように固定配置されていることを特徴とするパワートランジスタの設置構造。
  2. 前記傾斜面の低位側には、前記パワートランジスタのネジ止め用スペースが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパワートランジスタの設置構造。
  3. 前記傾斜面の傾斜角度は、前記ヒートシンクの主面に対して15°以上、45°以下の範囲とされていることを特徴とする請求項1または2に記載のパワートランジスタの設置構造。
  4. 前記リード端子の延長方向と直交する方向に隣接して配置される複数の前記パワートランジスタ間には、前記ヒートシンクの主面側に所定深さの溝が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のパワートランジスタの設置構造。
  5. 複数のパワートランジスタを含むスイッチング回路および制御回路が実装された基板を備え、電源からの電力を所要の電力に変換してモータに印加するインバータにおいて、
    前記パワートランジスタが請求項1ないし4のいずれかに記載の設置構造とされていることを特徴とするインバータ。
  6. 圧縮機構およびモータが内蔵されたハウジングにインバータ収容部が設けられ、そのインバータ収容部内に前記モータを駆動するインバータが一体に組み込まれているインバータ一体型電動圧縮機において、
    前記インバータが請求項5に記載のインバータとされていることを特徴とするインバータ一体型電動圧縮機。
JP2014205014A 2014-10-03 2014-10-03 パワートランジスタの設置構造、インバータ並びにインバータ一体型電動圧縮機 Active JP6541954B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014205014A JP6541954B2 (ja) 2014-10-03 2014-10-03 パワートランジスタの設置構造、インバータ並びにインバータ一体型電動圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014205014A JP6541954B2 (ja) 2014-10-03 2014-10-03 パワートランジスタの設置構造、インバータ並びにインバータ一体型電動圧縮機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016077063A JP2016077063A (ja) 2016-05-12
JP6541954B2 true JP6541954B2 (ja) 2019-07-10

Family

ID=55951884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014205014A Active JP6541954B2 (ja) 2014-10-03 2014-10-03 パワートランジスタの設置構造、インバータ並びにインバータ一体型電動圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6541954B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6842385B2 (ja) * 2017-08-25 2021-03-17 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 スクロール圧縮機

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6130290Y2 (ja) * 1980-05-30 1986-09-05
JPS5739441U (ja) * 1980-08-19 1982-03-03
JP2010136567A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Nissan Motor Co Ltd 電力変換器
JP5375874B2 (ja) * 2011-05-13 2013-12-25 株式会社デンソー モータ駆動装置
JP2014007362A (ja) * 2012-06-27 2014-01-16 Mitsubishi Electric Corp パワー素子放熱構造及びその製造方法
JP6203492B2 (ja) * 2012-12-28 2017-09-27 三菱重工業株式会社 インバータ一体型電動圧縮機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016077063A (ja) 2016-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5967580B2 (ja) インバータ装置一体型電動圧縮機
US7955141B2 (en) Inverter connection terminal with cables attached to parts of the terminal projecting from upper and lower surfaces of a plate
JP5308917B2 (ja) インバータ一体型電動圧縮機
JP5687027B2 (ja) インバータ一体型電動圧縮機
US10156239B2 (en) Inverter-integrated electrical compressor
JP6265072B2 (ja) 電動圧縮機
JP5698007B2 (ja) 電動コンプレッサ
JP5030551B2 (ja) インバータ一体型電動圧縮機
JP6541954B2 (ja) パワートランジスタの設置構造、インバータ並びにインバータ一体型電動圧縮機
US9383114B2 (en) Indoor equipment of air-conditioner
JP2009150248A (ja) インバータ一体型電動圧縮機
JP4436192B2 (ja) 電動圧縮機の制御装置
EP2191991A1 (en) Electric compressor integrated with inverter
WO2018230267A1 (ja) インバータ一体型電動圧縮機
KR102191125B1 (ko) 방열 부재 조립체 및 이를 포함하는 전동식 압축기
CN110319011B (zh) 电动压缩机
JP4830848B2 (ja) 電動圧縮機
KR20090093476A (ko) 인버터형 스크롤 압축기
JP5686992B2 (ja) インバータ一体型電動圧縮機
JP2008175069A (ja) 電動圧縮機
WO2017104683A1 (ja) 電動型圧縮機
JP2017203443A (ja) 電動コンプレッサ
JP2013064343A (ja) インバータ装置一体型電動圧縮機
CN113530825A (zh) 电动压缩机
JP2012117408A (ja) インバータ装置一体型電動圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20170913

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20180612

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180731

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190612

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6541954

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150