JP6541234B2 - ポリマーのリンクおよびスペーサを備えたチェーン - Google Patents

ポリマーのリンクおよびスペーサを備えたチェーン Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、ポリマーの繊維を含む複数のチェーンリンクを備えたチェーンに関する。本発明は、前記チェーンの特定の用途における使用にも関する。
このようなチェーンは先行技術から公知である。例えば、文献国際公開第2008/089798号パンフレットは、相互連結された複数のリンクを含むチェーンであって、少なくともそのリンクが、ポリオレフィンのマルチフィラメント糸、特に超高分子量ポリエチレンのマルチフィラメント糸を含むチェーンを開示している。文献国際公開第2009/115249A1号パンフレットは、複数の隣接リンクと相互連結される複数の第1リンクを含むチェーンであって、第1リンクは、ポリマーのマルチフィラメント糸を含み、かつ、少なくともそれが隣接リンクと相互連結される部分において厚さτを有し、および隣接リンクは、少なくともそれが第1リンクと相互連結される部分において厚さτを有し、比τ/τは少なくとも1.2である、チェーンを開示している。この文献中の例は、具体的に、第1チェーンリンクがUHMWPE糸製であり、隣接チェーンリンクが金属製であることを開示している。従って、国際公開第2009/115249A1号パンフレットに開示されるチェーンは、交互に出現する剛性および可撓性のリンクであって、異なる材料、厚さおよび重量からなり、かつ、ほぼ等しい強度を備えた交互に出現する剛性および可撓性リンクから構成される。
公知のチェーンの上記の開示は現行技術における改良を表すが、しかし、前記チェーンをさらに改良することが必要である。先行技術において開示されたチェーンは、このようなチェーンの構造が通常チェーンの追加的な重量をもたらすため、その効率が低い。さらに、チェーンリンクの構成に、異なる材料、厚さおよび重量が用いられるため、このようなチェーンは、その製造コストが高くなり、チェーンリンクが異なる時効挙動(例えば劣化および腐食)を呈するため、安全上のリスクが高まる。従って、本発明の目的は、ポリマーを含む複数のチェーンリンクを備えている、効率が改善されたチェーンであって、最高の荷重伝達を実現しながら強度の損失を低減するチェーンを提供することである。
本発明のこの目的は、ポリマー繊維を含むチェーンリンクを備えたチェーンであって、荷重が前記チェーンリンク間に直接伝達される接触位置において、厚さΔを有する少なくとも1つのスペーサを含み、かつ比Δ/τ=fであり、ここで、τは、荷重が前記チェーンリンク間に伝達される位置におけるチェーンリンクのいずれかの厚さであり、およびfは0.10〜2.50の範囲内である、チェーンによって実現される。
2つのチェーンリンクの相互連結部の交差インタフェースの2D概略図である。 2つのチェーンリンクの相互連結部の交差インタフェースの3D概略図である。
意外なことに、本発明によるチェーンは、顕著に改善された効率を有すること、すなわち、先行技術において公知のチェーンに比べて、引張強度を一層よく利用していることが判明した。さらに、利用される繊維の強度の損失が顕著に小さい結果、チェーンの強度単位当たりの調達価格が低くなる。
文献米国特許第4779411号明細書も、相互連結された複数の非金属チェーンリンクを備えたチェーン、特に、ポリエステル、ナイロンまたはKevlar(登録商標)のマルチフィラメント糸のコアであって、ナイロンまたはポリエステルの製織外装布地内に完全に包埋されたコアを有するリンクを備えたチェーンを確かに開示しているが、この文献は、チェーン構成要素のいずれの寸法も開示していない。この文献米国特許第4779411号明細書は、対照的に、チェーンリンク内の糸の一部のみが、1つのリンクから別のリンクへの力の伝達に有効に寄与し、従って、チェーンの効率が減じられることを教示している。さらに、この文献に開示されるチェーンの稼動寿命は、特に動的負荷条件の下で制限される。また、例えば仏国特許第1185563号明細書および米国特許第3153898号明細書などの文献もスリーブを含むチェーンを開示している。例えば、米国特許第3153898号明細書は、個別に、またはチェーンのリンクとして使用するためのリング形状の部材を開示しており、この部材は、合成プラスチック材料製のリング形状の中空の外殻またはジャケットを含み、その外殻またはジャケットの中に、樹脂材料が含浸されたガラスフィラメントの撚線またはスライバーが閉じ込められる。仏国特許第1185563号明細書は、樹脂またはポリマー材料が含浸されたガラス繊維製のジャケットを含む合成チェーンを開示している。しかし、これらの文献はいずれも、その中に開示されるジャケットの寸法を開示しておらず、また、前記スリーブの寸法とチェーンリンクの寸法との間の特定の関係も開示していない。さらに、国際公開第2009/115249A1号パンフレットが異なる材料および厚さからなるチェーンリンクを開示しているものの、この文献は、2つの隣接チェーンリンク間の接触位置における(チェーンリンクに結合されたまたは結合されていない)別個の材料部分を開示していない。さらに、国際公開第2009/115249A1号パンフレットに開示されるチェーンの(隣接する)リンクは、単に、その中に開示されるチェーンの引張力負荷要素に過ぎない。
本発明によるチェーンのさらなる利点は、軽量であること、製造コストが低いこと、および安全上のリスクがないことである。本発明によるチェーンは、あらゆる種類の周囲条件および環境条件の下で、多くの場合長期間にわたり力を伝達することが可能であり、しかも、例えば破断、ほつれ、損傷によって決して影響されない。さらに、鋼製のリンクチェーンの剛性リングとは異なり、繊維製リンクチェーン(すなわちポリマー繊維製のチェーンリンク)における軟質リングの開口部は、負荷の下で崩壊し易いことが知られている。しかし、いくつかの市場規制は、チェーンを引張った状態においてもフックを容易に取り外し得ることを要求している。本発明によるチェーン構造におけるスペーサは、チェーンの負荷状態においてもフックの容易な取り外しを可能にする。本発明によるチェーンの高効率に関係する別の利点は、通常チェーンを使用する特定の産業に関する法律が要求する高い安全率の適用である。顕著に高いリンクインタフェースの効率によって、顕著なコストの増大なしに、安全率を法的規制の要求レベルに拡大する機会を有する顕著に強力なチェーンが提供される。さらに、別の利点は、機械的な摩擦および摩耗が、主として、いずれにせよ引張荷重を担持しないスペーサにおいて生起する点、従って、機械的な摩擦および摩耗がチェーンの性能に好ましくない影響を及ぼすことがほとんどないという点である。
本明細書において、「スペーサ」という用語は、チェーンリンクから連続していない材料部分であって(すなわち、スペーサは、チェーンリンクの一体化部分を形成せず、例えばリンクの周囲に付加されるものであり、チェーンリンクから連続していないか、または例えば縫い付けのような以下に述べる方法によって前記リンクに結合することもできる)、(2つの)隣接するチェーンリンク間に荷重が直接伝達される接触位置において2つの隣接するチェーンリンク間の有効厚さΔを有する材料部分として理解される。本発明のスペーサは、本質的に圧縮力が負荷されるだけであり、従って、引張力は負荷されない。本発明によるチェーンにおけるスペーサは、(2つの)隣接するチェーンリンク間の間隔保持具と見なすこともできる。
本明細書において、「有効厚さ」という用語は、それぞれ、本発明によるチェーンにおけるスペーサまたはチェーンリンクの断面積の平方根として理解される。
本発明によるチェーンは、通常の方式で相互連結される複数のチェーンリンクを含む。本明細書において、チェーンリンクが別の1つのチェーンリンクと相互連結される部分、または(2つの)隣接するチェーンリンクが相互連結される部分という表現は、チェーンが荷重を受けた場合に、他方のチェーンリンクと直接接触するチェーンリンクの周囲の一部分として理解される。
本明細書において、「繊維」という用語は、長さと、幅と、厚さとを有する伸張体であって、前記伸長体の長さ寸法が幅および厚さの横方向寸法より遥かに大きい伸張体として理解される。繊維という用語は、また、規則的または不規則な断面を有する、例えばフィラメント、リボン、帯材、バンド、テープなどの種々の形態も含む。繊維は、当技術分野でフィラメントとして知られる連続長さ、または当技術分野で短繊維として知られる不連続長さを有することができる。繊維は、種々の断面、例えば、円形、豆形、楕円形または長方形の規則的または不規則な断面を有することができ、かつ、それは、撚ることも撚らないこともできる。本発明の目的用の糸は、複数の繊維を含む伸張体である。当業者は、多数の連続フィラメント繊維を含む連続フィラメント糸またはフィラメント糸と、短繊維とも呼称される短い繊維を含む短繊維糸または紡績糸とを区別し得る。
比fは0.10〜2.50の任意の数である。fは、少なくとも0.15、さらに好ましくは少なくとも0.20、さらに一層好ましくは少なくとも0.30、最大限好ましくは少なくとも0.50または少なくとも0.70、さらに最も好ましくは少なくとも0.90であることが好ましい。fの値が低いと、チェーンリンクが鋭い曲げを呈し、従って崩壊する可能性があるため、インタフェース効率への影響を無視し得る不感限界値が生じる。fは、最大で2.30、さらに好ましくは最大で2.00、さらに一層好ましくは最大で1.50、最も好ましくは最大で1.00であることが好ましい。fの値が高くなると、チェーンの製造コストが高くなる。さらに、fの値が高くなると、非引張荷重を支持するインタフェース材料の過大量のため、重いチェーンを作製する結果になるであろう。
本発明によるチェーンは、スリーブによって少なくとも部分的に覆われる少なくとも1つのチェーンリンクを含むことができる。従って、スペーサ(本明細書においては「インタフェース」とも呼称する場合がある)は、1つのチェーンリンクが隣接するチェーンリンクと直接相互連結される接触位置におけるスリーブの一部分であり、荷重はそのスリーブの一部分を通して前記チェーンリンク間に伝達される。
本発明によるチェーンにおけるスリーブ、従ってスペーサは、任意のタイプの材料を含むことが可能である。この材料の適切な例として、金属、好ましくは軽金属およびその合金、例えば、リチウム、、、マグネシウムおよびアルミニウム、ならびに元素周期律表の第4族(すなわちニッケルまでの金属);熱硬化性ポリマーおよびポリマー組成物、および/または熱可塑性ポリマーおよびポリマー組成物などのポリマー;織物;木材および/または任意のタイプの繊維が含まれる。スペーサは繊維材料または織物材料を含むことが好ましい。また、スペーサは、ポリマー繊維、すなわちポリマーを含む繊維、または金属繊維、すなわち金属を含む繊維を含むことが好ましい。スペーサは、ポリマー繊維および金属繊維からなる群から選択される繊維から構成されるのがさらに好ましい。ポリマー繊維におけるポリマーは、繊維に加工可能な任意のポリマーおよび/またはポリマー組成物とすることができる。このポリマー繊維は、高性能のポリマー繊維を含むことが好ましい。本発明の場合、高性能のポリマー繊維は、好ましくは半結晶性のポリマーを含む繊維を含むと理解される。この半結晶性のポリマーの例としては、例えばエチレンおよび/またはプロピレンのα−オレフィンのホモポリマーおよび/またはコポリマーなどのポリオレフィン;ポリオキシメチレン;ポリ(フッ化ビニリジン);ポリ(メチルペンテン);ポリ(エチレン−クロロトリフルオロエチレン);ポリアミドおよびポリアラミド、例えばポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)(Kevlar(登録商標)として知られる);ポリアリレート;ポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE);ポリ{2,6−ジイミダゾ−[4,5b−4’,5’e]ピリジニレン−1,4(2,5−ジヒドロキシ)フェニレン}(M5として知られる);ポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール)(PBO)(Zylon(登録商標)として知られる);ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)(ナイロン6.6として知られる);ポリブテン;ポリエステル、例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)およびポリ(1,4シクロヘキシリデンジメチレンテレフタレート);ポリアクリロニトリル;ポリビニルアルコール、および例えば米国特許第4,384,016号明細書から知られるサーモトロピック液晶ポリマー(LCP)、例えばVectran(登録商標)(パラヒドロキシ安息香酸およびパラヒドロキシナフタリック酸のコポリマー)が含まれる。また、このようなポリマー材料から製造される繊維の組合せも、本発明によるチェーンのスリーブ、すなわちスペーサの製造に用いることができる。
スリーブ、すなわちスペーサはポリオレフィンの繊維を含むことが好ましい。このポリオレフィンの繊維は、プロピレンおよび/またはエチレンのホモポリマー、および/またはプロピレン、および/またはエチレンベースのコポリマーなどのα−ポリオレフィンを含むことがさらに好ましい。このポリオレフィンを、ポリエチレンとすることがさらに一層好ましく、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)とすることが最も好ましい。本明細書において、UHMWPEは、少なくとも4dl/g、さらに好ましくは少なくとも8dl/g、最も好ましくは少なくとも12dl/gの固有粘度(IV)を有するポリエチレンと理解される。前記IVは、最大で40dl/g、さらに好ましくは最大で30dl/g、さらに一層好ましくは最大で25dl/gであることが好ましい。IVは、ASTM D1601(2004年)に従って決定できる。すなわち、デカリン中において、135℃で、抗酸化剤としてブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を2g/l溶液の量で使用し、溶解時間を16時間として、異なる濃度において測定される粘度をゼロ濃度まで外挿することによって測定する。UHMWPE繊維は、ゲル紡糸繊維、すなわちゲル紡糸法で製造された繊維とすることが好ましい。UHMWPE繊維を製造するためのゲル紡糸法の例は、欧州特許出願公開第0205960A号明細書、欧州特許出願公開第0213208A1号明細書、米国特許第4413110号明細書、英国特許第2042414A号明細書、英国特許第A−2051667号明細書、欧州特許第0200547B1号明細書、欧州特許第0472114B1号明細書、国際公開第01/73173A1号パンフレット、欧州特許第1,699,954号明細書、および“Advanced Fibre Spinning Technology”,Ed.T.Nakajima,Woodhead Publ.Ltd.(1994),ISBN185573 182 7など、多くの刊行物に記述されている。本発明によるチェーンのスリーブ、すなわちスペーサは、さらに、任意の通例の添加剤を、全スペーサ組成物の例えば0〜30重量%、好ましくは5〜20重量%の量で含むことができる。スリーブ、すなわちスペーサは、難燃剤、付着性低減被膜剤、顔料、艶消し剤、抗酸化剤、熱安定剤、流動促進剤などで被膜処理されるか、またはそれを含有することができる。
本発明によるチェーンのスリーブ、すなわちスペーサは、剛性、半剛性または可撓性の材料を含むことができるが、スリーブは半剛性または可撓性の材料を含むことが好ましい。その理由は、このようなスペーサは、異なるおよび/または非対称の負荷条件の下で最適の荷重伝達を実現するようにチェーンリンクにより良好に適合するからである。剛性は、ASTM D790(曲げ試験)およびASTM D638(引張試験)、または類似の試験によって測定できる。通常、剛性材料は、引張強度の0.5倍より高い曲げ強度と、20%より小さい明白な屈曲破壊ひずみとを有することができる。半剛性材料は、通常、引張強度の0.1倍〜0.5倍の屈曲強度を有する材料とすることができ、通常、試験の終了時に断裂の出現が伴うことはない。可撓な材料は、一般的に、評価し得る屈曲強度を有することなく、従ってその屈曲強度は引張強度の0.1倍未満であり、通常、曲げ試験において断裂を呈することはない。
本発明によるチェーンのスリーブ、すなわちスペーサは、当技術分野において公知の任意の形状を有することができる。例えば、スリーブまたはスペーサは、例えば円形、長方形および楕円形などの任意の断面形状を有することができる。しかし、スペーサの形状は、チェーンリンク間の直接的な荷重支持接触が回避されるようなものでなければならない。チェーンリンク間の荷重支持接触は、主に、スペーサを介して実現されるべきである。スペーサは、例えば、スペーサがチェーンリンクを覆うスリーブの一部分である場合には開放構造とすることができ、または隣接するチェーンリンクが直接相互連結される接触位置において、閉鎖構造、例えば、チェーンリンクの内側に位置する多層のウェビング(例えば帯材)とすることができる。
スリーブ、すなわちスペーサは、多層構造を有することができる。この構造においては、織布を含む複数の層が積層され、好ましくは、例えば材料の帯材(例えばウェビング)を形成する縫い付けによって相互に取り付けられる。前記構造における層の数は少なくとも1層、好ましくは少なくとも2層、さらに好ましくは少なくとも5層、さらに一層好ましくは少なくとも8層または少なくとも10層である。スリーブ、すなわち帯材は、チェーンリンクのループの内側において、チェーンリンクの周囲の頂部に、かつ、隣接する各チェーンリンクが直接相互連結される接触位置において、結合された(例えば縫い合わされた)端部の端を結合することによって取り付けることができる。また、スリーブは、2つの帯材を好ましくは直角に重ね合わせ(交差させ)、続いて、2つの交差帯材を任意の方法で、例えば縫い合わせて(インタフェースを形成するように縫い合わせて、本明細書においては「交差インタフェース」とも呼称する)結合することによって作製することも可能である。交差帯材の端部(図1におけるaおよびa’)は、帯材の全幅にわたって、任意の方法で、例えば縫い付けて結合することも可能である。帯材の長さは、帯材がリンクの間に絞り出されるのを防止するために、帯材端部(図1におけるbおよびb’)の安定な結合を提供するのに十分な長さを有するべきである。図1におけるパターン化された領域は、直接相互連結される2つのチェーンリンクを表している。当業者は、従って、帯材の寸法をどのように決定するべきかを知っているであろう。図1は、このような2D「交差インタフェース」を概略的に図解する。この場合、wは帯材の幅であり、lは帯材の長さである。図2は、図1、すなわち2つのチェーンリンク間の交差インタフェースの概略的な3D表現である。この場合、aはa’に結合され、bはb’に結合されて、2つのループを形成する。これら2つのループは、図2において等しくないサイズに表現されているが、それらは、ほぼ同じサイズおよび直径を有することが好ましい。
安全およびコスト面の理由から、本発明によるチェーンにおけるすべてのスペーサおよび/またはスリーブは、同じ形状および寸法を有し、かつ、チェーンに沿ってほぼ同じ局所的な強度を維持しながら同じ材料から作製するのが好ましい。
本発明のチェーンにおけるスリーブ、すなわちスペーサは、当技術分野において公知の任意の方法、例えば、フィラメントワインディング、ワーピング、編み組み法、製織法、または他の標準的および非標準的織物製造技術などの方法によって製造できる。この製造法は、さらに、別の層を追加するための被覆処理、押し出しまたはカレンダー処理を含むことができる。
スリーブは、少なくとも1つのチェーンリンクの表面を部分的にまたは完全に覆うことができるが、しかし、スリーブは、リンク間の荷重の直接支持接触を低減するのに十分なチェーンリンクの部分を覆うべきである。実際には、これは、スリーブが、少なくとも1つのチェーンの表面の少なくとも5%を覆い得ることを意味する。スリーブは、チェーンリンクの全表面の少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、さらに好ましくは30%、最も好ましくは少なくとも40%または50%、およびまた多くても99%、さらに好ましくは多くても80%、さらに一層好ましくは多くても70%、最も好ましくは多くても60%を覆い得ることが好ましい。これは、荷重が2つの隣接するチェーンリンク間に直接伝達される接触位置を含む。
スリーブは、管の形状または帯材の形状を有することが好ましく、各チェーンリンクがスリーブを含むことが好ましい。各チェーンリンクは、少なくとも部分的にスリーブによって覆われることが好ましく、スリーブを含む前記チェーンリンクは、荷重が前記チェーンリンク間に伝達される位置において、その間の種々の角度で相互に重なり合いかつ交差することができ、例えば、交差した管状の3D構造を形成することができる。前記スリーブの端部は、必ずしも相互にまたはチェーンリンクに結合する必要はないか、または例えば縫い付けによって相互にまたはチェーンリンクに結合することができる。
スリーブは、当技術分野において公知の任意の方法、例えば、ラウンドスリングに関する米国特許第4210089号明細書および米国特許第4850629号明細書に記述されるのと同じ方法でチェーンリンク上に装着できる。これらの特許公開は、管状のカバー手段の内部に包含される荷重支持線材材料のパラレルターン(ループとも呼称される)の形態の荷重支持コアを含むラウンドスリングを開示している。このラウンドスリングは、荷重支持コアを形成するために、荷重支持材料の線材のエンドレスループを形成することによって構成され、これは、例えば、前記線材の複数のターンを、前記表面上に装着されるガイド手段を有する表面上に平行関係において載置し、前記ターンを終端において保持手段に固定し、2つの端部を有する管状のカバー手段を前記ガイド手段の一方の上部に引き上げて前記ターンを包み込み、前記荷重支持パラレルターンの終端を固定し、かつ、前記カバー手段の終端を固定してエンドレスループを形成することによって行われる。先行技術において、荷重支持線材の終端は、通常、同じ材料の線材の他方の端部に固定され、従って、端部の結合が形成され、および荷重支持材料の全内部コアはカバー材料の内側に隠されるのが通例であった。通常、端部の固定は、端部対端部結合の作製によって、または1つの端部を隣接ターンに、例えば結びまたは接着テープによって結合することによって行われる。コアとして布地のウェビングを含むチェーンリンクの場合には、結合を縫い合わせによっても作製できる。この例が、ラウンドスリングについて米国特許第4022507号明細書に記述されている。
本発明によるチェーンは、荷重がチェーンリンク間に直接伝達される接触位置を含み得ることが好ましく、このチェーンリンクは、スペーサを含むことができるか、またはスペーサなしとすることができる。さらに好ましくは、本発明によるチェーンは、スペーサを含むチェーンリンク間に荷重が直接伝達される隣接チェーンリンク間の接触位置と、スペーサなしのチェーンリンク間に荷重が直接伝達される隣接チェーンリンク間の接触位置とを、隣接チェーンリンク間のそれぞれの相互結合位置に、2つのリンクのうちの一方に属するスペーサが設けられるように交互態様において含むことができる。最も好ましくは、荷重がチェーンリンク間に直接伝達される2つの隣接リンクのそれぞれの接触位置がスペーサを含む。
本発明によるチェーンは、同じまたは異なる内側の長さ、内側の幅および厚さを有するリンクを含むことができる。本発明によるチェーンのすべてのチェーンリンクが同じ厚さτを有することが好ましい。本発明によるチェーンは任意の長さを有することができるが、実際上の理由から、チェーンは、0.25m〜12000mの長さ、好ましくは少なくとも1m、少なくとも3m、少なくとも6m、少なくとも10m、少なくとも100mまたは少なくとも500mまたは少なくとも1000mの長さとすることができる。チェーンの長さは、通常、そのループの内側の長さに、一緒に連結されたループの個数を乗じた値によって決定される。チェーンリンクの内側の長さLは、約25mm〜10m、好ましくは80mm、好ましくは100mm、好ましくは250mmとすることができる。
本発明によるチェーンは、また、トラック、船舶、航空機または貨車、または例えばパレットの上の平坦床などの別の構造にそれを取り付ける手段も含むことができる。この場合、ダブルスタッドなどのパレット取り付け接続具をチェーンに結合することができる。接続具およびフックは、一般的に金属製であるが、代替的に、エンジニアリングプラスチックも使用できる。好ましい実施形態において、接続具およびフックは、軽量金属製、好ましくはマグネシウム製、または高強度組成物の材料製、例えば炭素繊維エポキシ複合材料製である。このような軽量であるが強力な接続具は、さらに、チェーンの重量低減にも寄与する。
固定手段は、接着剤、好ましくは塗布後硬化し得る液体接着剤、縫い合わせおよび/または重ね継ぎとすることができる。固定手段を縫い合わせとすることが好ましい。縫い合わせは、所望位置において、容易によく管理された方法で適用できるからである。縫い合わせは、高強度繊維を含む糸で行うことが好ましい。液体接着剤は、適用結び目などの結合手段の中に注入し、続いて硬化させて結合手段を固定するのが好ましい。また、結合は、マルチフィラメント糸が少なくとも部分的に溶融して一緒に融着する局所加熱によっても生成できる。チェーンの端部は短縮用のフックに装着し得ることが好ましい。フックは、鋳鉄、鋼、またはチタン、アルミニウムもしくはマグネシウムを含む軽金属から作製できる。好ましい類似の構成において、チェーンの一方の側は、貨物すなわちそれぞれの運送貨物の最適固定用の合成チェーンに常在荷重を印加するテンショナに取り付けられるであろう。
本発明によるチェーンのチェーンリンクにおけるポリマー繊維は、ポリマーのマルチフィラメント糸とすることが好ましい。以下、ポリマーのマルチフィラメント糸を簡潔に「糸」とも呼称するが、この糸は、当技術分野において公知の任意の技術によって、好ましくは溶融紡糸法、溶液紡糸法またはゲル紡糸法によって製造することができる。このようなチェーンが、例えば国際公開第20080899798号パンフレットおよび国際公開第2009115249号パンフレットにすでに開示されており、これらの内容は参照によって本願に組み込まれる。
本発明によるチェーンのチェーンリンクにおける前記ポリマー繊維の製造に使用するポリマーは、前記繊維に加工処理できる任意のポリマーおよび/またはポリマー組成物とすることができる。前記チェーンにおけるポリマー繊維は高性能のポリマー繊維を含むことが好ましい。本発明の場合、高性能のポリマー繊維は、好ましくは半結晶性のポリマー、例えばエチレンおよび/またはプロピレンのα−オレフィンのホモポリマーおよび/またはコポリマーなどのポリオレフィン;ポリオキシメチレン;ポリ(フッ化ビニリジン);ポリ(メチルペンテン);ポリ(エチレン−クロロトリフルオロエチレン);ポリアミドおよびポリアラミド、例えばポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)(Kevlar(登録商標)として知られる);ポリアリレート;ポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE);ポリ{2,6−ジイミダゾ−[4,5b−4’,5’e]ピリジニレン−1,4(2,5−ジヒドロキシ)フェニレン}(M5として知られる);ポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール)(PBO)(Zylon(登録商標)として知られる);ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)(ナイロン6.6として知られる);ポリブテン;ポリエステル、例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)およびポリ(1,4シクロヘキシリデンジメチレンテレフタレート);ポリアクリロニトリル;ポリビニルアルコール、および例えば米国特許第4,384,016号明細書から知られるサーモトロピック液晶ポリマー(LCP)、例えばVectran(登録商標)(パラヒドロキシ安息香酸およびパラヒドロキシナフタリック酸のコポリマー)を含む繊維を含むと理解される。また、このようなポリマー材料から製造される繊維の組合せも、本発明によるチェーンのチェーンリンクの製造に用いることができる。このチェーンリンクはUHMWPE繊維などの高性能繊維を含むことが好ましい。本発明によるチェーンリンクはポリオレフィン繊維を含むことが好ましい。このポリオレフィン繊維は、プロピレンおよび/またはエチレンのホモポリマー、および/またはプロピレン、および/またはエチレンベースのコポリマーなどのα−ポリオレフィンを含むことがさらに好ましい。このポリオレフィンを、ポリエチレンとすることがさらに一層好ましく、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)とすることが最も好ましい。本明細書において、UHMWPEは、少なくとも4dl/g、さらに好ましくは少なくとも8dl/g、最も好ましくは少なくとも12dl/gの固有粘度(IV)を有するポリエチレンと理解される。前記IVは、最大で50dl/g、さらに好ましくは最大で35dl/g、さらに一層好ましくは最大で25dl/gであることが好ましい。固有粘度は、MおよびMのような実際の分子量パラメータより遥かに容易に決定できる分子量(モル質量とも呼称される)に関する尺度である。IVは、ASTM D1601(2004年)に従って決定することができる。すなわち、デカリン中において、135℃で、抗酸化剤としてBHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)を2g/l溶液の量で使用し、溶解時間を16時間として、異なる濃度において測定される粘度をゼロ濃度まで外挿することによって測定する。固有粘度が小さ過ぎると、場合により超高分子量ポリエチレン製の種々の成形製品を使用するのに必要な強度が得られないことがあり、固有粘度が大き過ぎる場合は、成形時の処理性などが悪化することがある。
UHMWPE繊維は、ゲル紡糸繊維、すなわちゲル紡糸法で製造された繊維とすることが好ましい。UHMWPE繊維を製造するためのゲル紡糸法の例は多くの刊行物に記述されている。すなわち、欧州特許出願公開第0205960A号明細書、欧州特許出願公開第0213208A1号明細書、米国特許第4413110号明細書、英国特許開第2042414A号明細書、英国特許第A−2051667号明細書、欧州特許第0200547B1号明細書、欧州特許第0472114B1号明細書、国際公開第01/73173A1号パンフレット、および欧州特許第1,699,954号明細書などに記述されている。
当業者は、所要の機械的特性、例えば引張強度を得るために、前記ポリマー材料の平均分子量(M)および/または固有粘度(IV)を容易に選択できる。技術文献は、強い繊維、すなわち高い引張強度を有する繊維を得るために、当業者がMまたはIVに関するどのような値を使用するべきかについての指導だけではなく、このような繊維の作製方法に関する指導も提供する。本発明によるチェーンに用いられるポリマー繊維の引張強度は、少なくとも1.2GPa、さらに好ましくは少なくとも2GPa、好ましくは少なくとも3GPa、さらに一層好ましくは少なくとも3.5GPa、さらに一層好ましくは少なくとも4GPa、最も好ましくは少なくとも5GPaであることが好ましく、かつ、その引張弾性率は、少なくとも40GPa、さらに好ましくは少なくとも60GPa、最も好ましくは少なくとも80GPaである。本発明によるチェーンにおけるチェーンリンクは35cN/dtexの強度を有するUHMWPE糸を含むことが好ましいが、このチェーンリンクによって、次のような最終残留強度、すなわち、少なくとも6.5cN/dtex、さらに好ましくは少なくとも8cN/dtex、さらに一層好ましくは少なくとも10cN/dtex、最も好ましくは少なくとも12cN/dtexの最終残留強度を実現することができる。本発明によるチェーンの効率は、好ましくは少なくとも15%、さらに好ましくは少なくとも20%、最も好ましくは少なくとも30%である。
本発明のチェーンのリンクの破壊強度は、少なくとも1kN、さらに好ましくは少なくとも10kN、さらに好ましくは少なくとも100kN、さらに好ましくは少なくとも1000kNであることが好ましい。例えば、前記リンクを製造する際により厚いスペーサおよび/またはより多くのマルチフィラメント糸を用いることによって、またはより強力な(より高いテナシティを有する)UHMWPE繊維の等級を用いることによって、チェーンリンクのより高い破壊強度を実現できる。
チェーンリンクは、少なくとも1g/mの単位長さ当たりの合計重量を有することが好ましい。単位長さ当たりの重量は、より高いタイターおよび/またはより多いマルチフィラメント糸を用いることによって増大できる。
チェーンにおいて、力は、通常、一方のチェーンリンクから他方のチェーンリンクに、リンクが局所的な直接接触をなす相互連結を通して伝達される。接触点または接触位置においては、チェーンリンクに一般的に高い応力(主として圧縮応力)が生じ、その応力によって、リンクの局所的な損傷または場合によっては破壊が容易に生じる。チェーンリンクにポリオレフィン繊維、特にUHMWPE繊維を使用すると、特に動的負荷条件の下でのチェーンの稼動寿命および信頼性が改善される。
前記繊維のタイターは、好ましくは少なくとも100デニール、さらに好ましくは少なくとも1000デニール、さらに一層好ましくは少なくとも2000デニール、さらに一層好ましくは少なくとも3000デニール、さらに一層好ましくは少なくとも5000デニール、さらに一層好ましくは少なくとも7000デニール、最も好ましくは少なくとも10000デニールである。本発明によるチェーンはポリマー繊維を含み、そのポリマー繊維は、それ自体の上への繊維(例えば糸)の多重巻線を含むループの形態、または繊維(例えば糸)を含むロープまたはひもから作製されるループの形態とすることができる。本発明によるチェーンにおけるチェーンリンクは、特に、縒られた、撚られた、編まれた、または織られたポリマー繊維を含む。マルチフィラメントの糸または繊維は、当技術分野で公知の任意の構造を有することができ、および/または当技術分野で公知の任意の織物構造に組み合わせることができる。例えば、チェーンのリンクを、多少とも相互に平行に延びる繊維束または糸のエンドレスのループの形態に作製することが可能である。特に好ましいチェーンは、少なくとも部分的に融解したポリオレフィンのマルチフィラメント糸を含むリンクを有する。少なくとも部分的に融解したポリオレフィンのマルチフィラメント糸を含むリンクは、例えば、リング、ループ、ラウンドストリングの形態のチェーンに存在することができ、また、保護および/または荷重分配用のカバーを含むことが好ましい。少なくとも部分的に融解したポリオレフィンのマルチフィラメント繊維(例えば糸)を含むチェーンリンクは、ポリオレフィンのマルチフィラメント繊維または糸をホイールの対の周りに巻回してループを形成することによって製造することができる。そのマルチフィラメント糸を、マルチフィラメント糸の融点未満の温度であってフィラメントが少なくとも部分的に融解する温度に加熱し、同時にホイールを回転しながら、ホイール間の間隔を増大してループを伸張する。ホイール間の間隔を増大することによって、フィラメントは引き伸ばされる。このようなリンクを含むチェーンは、強力であり、さらに荷重をリンク間に特に良好に分配する。ポリマー繊維を含むチェーンリンクは、UHMWPE繊維を巻回しかつ融解して得られるループであることが好ましい。このようなループは、UHMWPE繊維、例えば糸をホイールの対の周りに巻回して前記ループを形成することによって製造することができる。その繊維、例えば糸を、UHMWPEの融点未満の温度であって、前記繊維、例えば糸を含むフィラメントが少なくとも部分的に融解する温度に加熱し、同時にホイールを回転しながら、ホイール間の間隔を増大してループを伸張する。別の方法は、ループを型の周りに巻回して、それを、高温であるが融点未満の温度で加圧処理する方法である。この場合の典型的温度は130℃〜148℃であり、典型的圧力は50barを超える圧力である。より高い圧力および温度により、より丈夫なチェーンリンクがもたらされる。温度がポリマー繊維の融点に近接し過ぎると、分子配向の乱れが増大し、その結果、強度の損失が、実際に溶融した際のほとんど完全な強度の損失まで増大する。
本発明のチェーンのチェーンリンクは帯材材料を含むことができ、前記帯材材料は、その帯材の複数の回旋を形成する。この帯材は縦軸を有し、前記帯材の各回旋は、前記帯材の縦軸に沿う撚りを含み、前記撚りは180°の奇数倍である。このようなチェーンリンクは、公開された特許出願国際公開第2013186206号パンフレットに記載されており、この文献の内容は参照によって本願に組み込まれる。本明細書において、帯材の回旋は、巻回またはコイル巻きとも呼称される帯材のループ、すなわち、帯材の縦軸に垂直な任意の平面をスタート点として、同じ平面においてエンドレスの態様で終了する1本の前記帯材の長さと理解され、それによって前記帯材のループを定義する。本明細書において、帯材は、厚さ(t)および幅(w)を有する可撓な伸張体であって、厚さ(t)が幅(w)より遥かに小さい伸張体を意味する。帯材の幅対厚さ比は、少なくとも5:1、さらに好ましくは少なくとも10:1であることが好ましく、一方、この幅対厚さ比は、好ましくは最大で200:1、さらに一層好ましくは最大で50:1である。帯材はバンドまたは平坦バンドとも呼称することができる。帯材の例は、テープ、フィルムまたはひもとすることができる。ひもは、糸を、例えば織ることまたは編むことによって、当技術分野において公知の任意の構造、例えば平織りおよび/または綾織り構造に容易に作製される。ひもは、nプライの織物ウェビング構造を有することが好ましいが、この場合、nは、好ましくは大きくても4、さらに好ましくは3、最も好ましくは2である。このようなウェビング構造は、それが、可撓性が増大したチェーンリンクを提供するという利点を有する。また、本明細書において、「複数の回旋」という用語は、「複数の重なり合う層にコイル巻きされた」と理解される。帯材のこの重なり合う層は、相互に重ねるのが好ましいが、横方向にずらして配置してもよい。回旋は相互に直接接触することができるが、分離してもよい。回旋間の分離は、例えば、別の帯材材料、接着層または被膜によって行うことができる。本発明によるチェーンにおけるチェーンリンクは、帯材材料の少なくとも2回旋、好ましくは少なくとも3回旋、さらに好ましくは少なくとも4回旋、最も好ましくは少なくとも8回旋を含むことが好ましい。最大回旋数は具体的には限定されない。実際上の理由から、1000回旋を上限と見なすことができる。
帯材の厚さおよび幅は特に限定されない。帯材の厚さ、幅と、前記帯材の回旋数とが、チェーンリンクの幅および厚さに影響を及ぼし得ることが当業者には明らかであろう。帯材の厚さは、帯材の性質と材料とによって変化するであろう。通常、厚さの範囲は、10ミクロン〜10mm、さらに好ましくは20ミクロン〜5mmとすることができる。帯材材料の幅は、チェーンリンクの所要の寸法によって変化するであろう。回旋された帯材材料の回旋の長さは大きく変化し得る。この長さは、帯材材料が描く軌道と、帯材材料の隣接する回旋に対する窮屈さとに応じて変化するであろう。帯材材料の2つの隣接する回旋間の長さにおける差異は、帯材の厚さの6倍未満、好ましくは帯材の厚さの4倍未満、最も好ましくは帯材の厚さの2倍未満であることが好ましい。各回旋の長さは、すべての回旋の平均長さから、帯材の厚さの6倍未満だけ、好ましくは4倍未満だけ、最も好ましくは2倍未満だけ異なっていることが好ましい。すべての回旋の平均長さは、回旋のすべての個別の長さの合計を帯材の回旋の個数で除した値として理解される。帯材材料の各回旋は、帯材材料の隣接する回旋に緊密に重ねることができ、それによって高密度のチェーンリンクが形成される。チェーンの密度は、最大作出可能密度の70%〜90%であることが好ましい。前記密度の増大は、チェーンリンクが包含する回旋の種々の長さを調整することによって実現できる。本明細書において、最大作出可能密度は、チェーンリンクの製造に使用される帯材の密度であると理解される。
帯材材料の各回旋は、その縦軸に沿う180°の奇数倍の撚りを含むことができるが、この奇数倍は好ましくは1である。この180°の奇数倍の撚りの結果、その縦軸に沿う180°の奇数倍の撚りを含むチェーンリンクが得られる。帯材材料の各回旋に前記撚りが存在することによって、単一の外表面を有するチェーンリンクが得られる。前記構造の別の特徴は、帯材材料の第1端部の側面が、回旋された帯材材料によっていずれかの側に重ねられるという点である。前記撚りが、相対的な動きに対して回旋がそれ自体をロックするような構造をもたらすことが観察された。帯材材料の少なくとも2回旋を、少なくとも1つの固定手段によって相互に結合することが好ましい。この構造は、帯材材料の個々の回旋の位置移動を本質的に防止するが、固定手段の使用がチェーンリンクの安定性をさらに改善することが観察された。本発明の場合の固定手段の例は、縫い合わせ、糊付け、結び付け、ボルト、熱封止、リベットなどである。帯材材料の端部を少なくとも1つの固定手段で結合することが好ましい。このような構造は、例えば、帯材の2つの端部が重なり合うように、かつ、前記重ね合わせの位置または帯材の一方の端部におけるチェーンリンクを通しての縫い合わせの適用が、チェーンリンクの回旋を横切る開口を通して他方の端部に達するような帯材材料の長さの調節によって実現することができる。このような構造は、間隙を設ける帯材材料によって容易に実現できることが観察された。これは、例えば、帯材の縦軸に沿って等間隔に生起するミシン目、目、スリットまたは重ね継ぎの形態において導入することができる。この回旋形態の帯材材料は、回旋された帯材材料の全体にわたって前記間隙が重なり合う結果をもたらす可能性があり、固定手段の適用に適した1つ以上の開口を有するチェーンリンクを提供する。
一実施形態においては帯材材料がテープである。テープはいくつかの方法で調製することができる。テープ製造用の好ましい一方法は、1組のエンドレスのベルトの間にポリマーの粉末を供給するステップと、そのポリマーの粉末を、その融点未満の温度で圧縮成形するステップと、その圧縮成形の結果得られたポリマーを圧延し引き続いて引き伸ばすステップとを含む。この方法は、例えば米国特許第5,091,133号明細書に記述されており、その内容は参照によって本願に組み込まれる。必要に応じて、ポリマー粉末の供給および圧縮成形に先立って、ポリマー粉末に、前記ポリマーの融点より高い沸点を有する適切な液体の有機化合物を混入することができる。圧縮成形は、ポリマー粉末をエンドレスのベルトの間に一時的に保持してそれを搬送しながら実施することもできる。これは、例えば、エンドレスのベルトと連絡する加圧圧盤および/またはローラを設けることによって行うことができる。別のテープ製造方法は、ポリマーを押出機に供給するステップと、そのポリマーの融点を超える温度でテープを押し出すステップと、押し出されたポリマーテープをその融点未満の温度で引き伸ばすステップとを含む。必要に応じて、ポリマーの押出機への供給に先立って、ポリマーに、例えばゲルを形成するための適切な液体の有機化合物を混入することができる。これは、超高分子量ポリエチレンを使用する場合に好ましい。テープ調製用のさらに別の方法はゲル法である。適切なゲル紡糸法は、例えば、英国特許開第A−2042414号明細書、英国特許第A−2051667号明細書、欧州特許出願公開第0205960A号明細書および国際公開第01/73173A1号パンフレット、ならびに“Advanced Fibre Spinning Technology”,Ed.T.Nakajima,Woodhead Publ.Ltd.(1994),ISBN185573 182 7に記述されている。要約すると、ゲル紡糸法は、高い固有粘度のポリマー溶液を調製するステップと、その溶液を、溶解温度を超える温度でテープに押し出すステップと、フィルムをゲル化温度未満の温度に冷却し、それによってテープを少なくとも部分的にゲル化するステップと、溶剤を少なくとも部分的に除去する前、その間および/またはその後にテープを引き伸ばすステップとを含む。
上記のテープ調製方法においては、製造されたテープの引き伸ばし、好ましくは単軸引き伸ばしのステップを当技術分野で公知の方法によって実施することができる。この方法は、適切な引き伸ばしユニット上における押し出し拡張および引張拡張を含む。機械的強度および剛性を増大するため、引き伸ばしを多段階において実施することができる。好ましい超高分子量ポリエチレンテープの場合には、引き伸ばしは、通常、いくつかの引き伸ばし段階において単軸的に実施される。第1引き伸ばし段階は、例えば、拡張係数3に引き伸ばすステップを含むことができる。多重引き伸ばしは、通常、120℃までの引き伸ばし温度の場合は拡張係数9、140℃までの引き伸ばし温度の場合は拡張係数25、かつ150℃までおよびそれを超える引き伸ばし温度の場合は拡張係数50の引き伸ばしをもたらすことができる。温度が増大する多重引き伸ばしによって、約50以上の拡張係数を達成することができる。その結果、高強度のテープが得られ、超高分子量ポリエチレンのテープの場合には、1.5GPa〜1.8GPa以上の強度を得ることができる。
テープ調製用のさらに別の方法は、圧力、温度および時間を組み合わせて一方向に配向された繊維を機械的に融解するステップを含む。このようなテープおよびその調製方法が欧州特許第2205928号明細書に記載されており、その内容は参照によって本願に組み込まれる。一方向に配向された繊維は、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を含むことが好ましく、UHMWPE繊維は、例えば、英国特許第2042414A号明細書または国際公開第01/73173A1号パンフレットに記述されているように、ゲル紡糸法によって調製されたポリエチレンフィラメントから作製されるものを用いることが好ましい。ゲル紡糸法は、基本的に、高い固有粘度を有する直鎖状ポリエチレンの溶液を調製するステップと、その溶液を、溶解温度を超える温度でフィラメントに紡糸するステップと、そのフィラメントを、ゲル化が生起するようなゲル化温度未満の温度に冷却するステップと、溶剤を除去する前、その間および/またはその後にそのフィラメントを拡張するステップとを含む。繊維の機械的融解によって調製したUHMWPEテープは、チェーンリンクの性能に重みを加えるのに特に良好な強度を作出する。
帯材材料は、糸から作製された布地またはひもであることが好ましい。布地またはひもは、糸を、当技術分野で公知の任意の構造、例えば平織りおよび/または綾織り構造に例えば織ることまたは編むことによって容易に作製される。帯材は狭い織りであることが好ましい。ひもは、nプライのウェビング構造を有することが好ましいが、この場合、nは、好ましくは大きくても4、さらに好ましくは大きくても3、最も好ましくは2である。
本発明によるチェーンにおける帯材を含むチェーンリンクは、次の各ステップを含む方法によって作製できる。すなわち、(a)帯材材料を調製するステップと、(b)その帯材の最初の長さ部分を、その縦軸の周りに180°の奇数倍だけ撚るステップと、(c)前記長さ部分を別の帯材と接合することによって、前記撚られた長さ部分を含む閉ループを形成するステップと、(d)その閉ループに別の帯材を重ねることによって、前記帯材の複数の撚られた回旋を設けるステップとを含む方法である。閉ループを回転ホイールの対の周りに形成して、形成されるループがそのホイール対の周りに循環している間に、帯材材料の回旋が実行されることが好ましい。ホイール対は、互いに直交して配置することが好ましく、チェーンリンクは、帯材材料を巻回および融解することによって処理することが好ましい。このようなチェーンリンクを、帯材材料を例えばホイール対の周りに巻回してチェーンリンクを形成することによって製造することができる。続いて、帯材材料を、その帯材材料の融点未満の温度であって、その帯材材料が少なくとも部分的に融解する温度に加熱し、同時にホイールを回転させながら例えばホイール間の間隔を増大することによって、チェーンリンクを拡張する。ホイール間の間隔を増大することによって、帯材材料は引き伸ばされる。チェーンリンクは少なくとも部分的に相互に融解された隣接回旋を含むことができるが、このようなチェーンリンクは最適強度を有する。
本発明によるチェーンにおけるチェーンリンクは、ほぼ同じ長さおよび厚さのものであり、それによって、チェーンの効率をさらに改善できる。
本発明によるチェーンのチェーンリンクにおけるポリマー繊維は、さらに、任意の通例の添加剤を、全ポリマー繊維組成物の例えば0〜30重量%、好ましくは5〜20重量%の量で含むことができる。ポリマー繊維は、付着性低下被膜剤、顔料、艶消し剤、抗酸化剤、熱安定剤、流動促進剤などで被膜処理することができる。例えば、前記チェーンのポリマー繊維は、その繊維を糸の中に一緒に保持するように、10〜20重量%のポリウレタンで被膜処理される。
本発明によるチェーンのチェーンリンクの少なくとも一部分はポリオレフィンの繊維を含むことができ、他の部分は、ポリオレフィンではないポリマーを有するポリマー繊維を含むことができる。このようなチェーンは、チェーンの長さに沿って異なる特性を有することができる。例えば、このチェーンのいくつかの部分は、動的負荷条件に耐えるのに好適な機械的特性を有することができ、一方、他の部分は、静的な負荷条件に耐えるのに好適な機械的特性を有することができる。他の可能性は、チェーンのいくつかの部分を水より軽く作製することができ(これらの部分は一般的にポリオレフィンのマルチフィラメント糸を含むであろう)、一方、他の部分を水より重く作製することができるという点である。また、いくつかのリンクが、ポリオレフィン繊維と組み合わせたポリオレフィン以外の前記ポリマーを、例えばハイブリッド繊維の形態で含むことも可能である。このチェーンリンクの少なくとも一部分は、さらに、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール)(PBO)繊維、M5繊維、および/またはポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)繊維を含むことができる。このリンクの少なくとも一部分が、少なくとも51容積%のUHMWPE繊維、さらに好ましくは少なくとも75容積%、さらに好ましくは少なくとも90容積%、最も好ましくは少なくとも95容積%のUHMWPE繊維を含むことがさらに好ましい。特に好ましいチェーンは、すべてのチェーンリンクが、ポリオレフィン繊維、さらに好ましくはUHMWPE繊維を含むという特徴を有する。
本発明のチェーンは、装着すると、例えば、荒れた海上の貨物船の縦揺れデッキ上の重い軍用航空機、または乱れた大気中における貨物用航空機内の場合など、極端な条件における重貨物の安全な固定を提供するのに有用であり、かつ信頼性がある。
また、本発明は、機械的特性、特に本発明によるチェーンの強度を強化する方法にも関する。本発明によるチェーンの機械的特性、特にその強度は、その使用に先立って、ポリオレフィンの融点未満の温度で、さらに好ましくは80〜120℃で、最も好ましくは90〜110℃で、チェーンを予備拡張することによって改善できることが分かった。
この方法の好ましい一実施形態においては、本発明によるチェーンを、ポリオレフィンの融点T未満の温度において、チェーンの破壊荷重の少なくとも20%、さらに好ましくは少なくとも40%、最も好ましくは少なくとも60%の静荷重を、チェーンの2〜20%、さらに好ましくは5〜10%の永久変形を実現するのに十分な長さの時間にわたり印加することによって、予備拡張する。本明細書において、永久変形は、チェーンがもはや回復できない程度の変形と理解される。
この方法の第2の好ましい実施形態においては、本発明によるチェーンを、複数回の負荷サイクルにかける。このサイクルの回数は、2〜25回、さらに好ましくは5〜15回、最も好ましくは8〜12回であり、この場合印加する最大荷重は、チェーンの破壊荷重の45%未満、さらに好ましくはチェーンの破壊荷重の35%未満、最も好ましくはチェーンの破壊荷重の25%未満である。本発明によれば、負荷サイクルの間、チェーンの荷重を取り去ることが可能であるが、好ましい一方法においては、印加される最低荷重が少なくとも1%である。
第4の好ましい方法においては、チェーンを室温において上記のように予備拡張する。
また、本発明は、本発明によるチェーンの、保管、固定に対する使用にも関する。この固定としては、例えば、ロールオン/オフ方式の大型ごみ箱の大型ごみ箱輸送トラックへの固定、または貨物の商用トラック、平床トレーラへの固定、持ち上げおよび吊り上げ、搬送、牽引および索具装着、推進および駆動、係留、航空機または軍艦の貨物保持における貨物の取り扱いおよび輸送のための固縛お拘束などがある。
さらに、本発明は、チェーンなどの荷重支持構成要素の効率を増大するためのスペーサに使用であって、前記スペーサは、荷重が前記チェーンリンク間に直接伝達される接触位置において厚さΔを有し、かつ比Δ/τ=fであり、ここで、τは、荷重が前記チェーンリンク間に直接伝達される位置における任意のチェーンリンクの厚さであり、およびfは0.10〜2.50の範囲内である、使用にも関する。このようなスペーサについて以下にさらに記述する。
本発明は、さらに、チェーンなどの荷重支持構成要素の効率を増大するための方法であって、荷重が前記チェーンリンク間に直接伝達される接触位置において厚さΔを有するスペーサを装着することによるものであり、かつ比Δ/τ=fであり、ここで、τは、荷重が前記チェーンリンク間に直接伝達される位置における任意のチェーンリンクの厚さであり、およびfは0.10〜2.50の範囲内である、方法にも関する。このようなスペーサについて以下にさらに記述する。
本発明は、請求項に引用される特徴のすべての可能な組み合わせにも関することを注記する。本明細書に記述される特徴は広く組み合わせることができる。
「含む(comprising)」という用語は、他の要素の存在を排除しないことをさらに注記する。しかし、特定の構成要素を含む製品に関する記述は、これらの構成要素から構成される製品を開示していることも理解されるべきである。同様に、特定のステップを含むプロセスに関する記述は、これらのステップから構成されるプロセスを開示していることも理解されるべきである。
本発明を、以下の実施例によってさらに説明する。実施例は以下の例に限定されるわけではない。
[実施例]
[材料および方法]
・固有粘度(IV)は、ASTM−D1601/2004に従って決定できる。すなわち、デカリン中において、135℃で、抗酸化剤としてDBPCを2g/l溶液の量で使用し、溶解時間を16時間として、異なる濃度において測定される粘度をゼロ濃度まで外挿することによって測定する。IVおよびMの間にはいくつかの経験的関係が存在するが、このような関係はモル質量分布に大きく依存している。式M=5.37*10[IV]1.37(欧州特許出願公開第0504954A1号明細書)に基づいて、4.5dl/gのIVは、約422kg/molのMに相当すると見られる。
・糸のタイターは、10mの糸の重量を測定し、得られた値をデニール(9000メートル当たりのグラム数)に変換することによって測定される。
・UHMWPEサンプルにおけるサイドチェーンは、2mm厚さの圧縮成形フィルム上のFTIRによって、NMRの測定に基づく校正曲線を用いて1375cm−1における吸収を定量化することによって、決定される(例えば欧州特許第0269151号明細書参照)。
・チェーンのテナシティ(cN/dtex)は、チェーンの破壊強度をチェーンの単位長さの重量で除することによって決定される。
・チェーンの効率(%)は、チェーンのテナシティを原料の繊維のテナシティ(すなわち原料の繊維Dyneema(登録商標)SK75およびSK78のテナシティは35cN/dtexである)で除したものである。
[実施例1]
(kgf(キログラム重)で測定される最大破壊荷重(MBL)を測定するための)引張試験を、Staalkabel Mennens(ドンヘン(Dongen)、オランダ)の破壊荷重試験機の13000kN水平ベンチ試験機を用いて、約16℃の温度および20mm/minの速度で乾燥サンプルについて行った。最大クランプ長さは3×1050mm=3.15m、ピン直径は220mmであった。チェーンは、Dシャックルを用いて試験した。シャックルの直径と、それに結合された試験品の厚さとの間の比は5であった。Dシャックルはロープに対して平行形態において配置する。
最大破壊荷重(MBL)、すなわち、DSM Dyneema B.V.(オランダ)から商業的に入手可能な1760dtex(=10000mについて1760g)のDyneema(登録商標)SK78糸のチェーンの乾燥サンプルを完全に破断するのに必要な力を測定した。Dyneema(登録商標)SK78から作製された糸は、35cN/dtexの当初の比糸強度を有していた。得られた結果を表1に示す。
Dyneema(登録商標)SK78糸の12×[7×(15×1760dtex)]の構造を有する12ストランドの編み組みロープを作製した(1760dtexの線密度を有するSK78材料の最初の15本の糸を組み合わせて単一の重い糸に撚り、引き続いて、この重い糸を7本加工処理して1本のケーブルを作製し、最後に、このケーブル12本を加工処理してさらに大きな最終ロープを作製した)。組み合わせ糸から作製した最初のケーブルは、Roblon TT&Strander機において作製し、その後、このケーブル12本をHerzog SGおよびNG機械の上で編み組みして最終ロープにした。続いて、約15重量%の商業的に入手可能な被覆剤ICO−DYN−10をロープの表面に塗布した。ロープの厚さτは18mmであった。(重量測定された)1m当たりのロープ重量は247グラムであった。
(ピンからピンまでの測定)長さが1mのチェーンリンクを、ロープの自由端を重ね継ぎによって単一ループに結合することによって製造した。続いて、各チェーンリンク(コア)の表面の約20%を筒状のスリーブ(カバー)の中に封入した。スリーブは、荷重が3個のチェーンリンクの間に伝達される位置に装着した。スペーサの厚さは、2つの隣接するチェーンリンク間の相互連結点における各スリーブの厚さの2倍である。Dyneema(登録商標)製のスリーブは、Triple A Plus(商標)の商品名でMarathon Ltd.(英国)から供給されるものであり、幅50mmおよび厚さ10mmであった。各リンクの重量は約1482gであった。
上記のように製作した3個のチェーンリンクを相互連結してチェーンを作製した。最終チェーンの有効厚さΔ=10mmであり、f=Δ/τ=10mm/18mm=0.55である。チェーンのMBLは123110kgf(1207710N)と測定された。これは8.14cN/dtexのテナシティに相当する。チェーンの効率は23%であった。
[比較例1(CE1)]
CE1に使用したチェーンは実施例1に記述したチェーンと同じであったが、チェーンリンクにスリーブが装着されていないという点が異なっていた。従って、CE1のチェーンはスペーサを全く有していない。結果を表1に示す。
チェーンのMBLは、5.6cN/dtexのテナシティに相当する85430kgf(838068N)と測定された。チェーンの効率は16%であった。
[実施例2]
(MBLを測定するための)引張試験を、ASTEA(シッタルト(Sittard)、オランダ)の破壊荷重試験機の1000kN水平ベンチ試験機を用いて、約16℃の温度および20mm/minの速度で乾燥サンプルについて行った。最大クランプ長さは1.2m、ピン直径は150mmであった。チェーンは、Dシャックルを用いて試験した。シャックルの直径と、それに結合された試験品の厚さとの間の比は5であった。Dシャックルはロープに対して平行形態において配置する。
最大破壊荷重(MBL)、すなわち、DSM Dyneema B.V.(オランダ)から商業的に入手可能な1760dtex(=10000mについて1760g)のDyneema(登録商標)SK75糸のチェーンの乾燥サンプルを完全に破断するのに必要な力を測定した。Dyneema(登録商標)SK75から作製された糸は、35cN/dtexの当初の比糸強度を有していた。得られた結果を表1に示す。
3×[8×(10×1760dtex)]の構造を有し、かつDyneema(登録商標)SK75糸を含有する3ストランドの縒りロープを作製した。特に、[8マルチフィラメント糸×(一緒に撚った10×1760dtexフィラメント)]をRoblon TT&Strander機において作製し、その後、3ストランドをHerzog SGおよびNG機械において撚り合わせた。さらに続いて、約15重量%の商業的に入手可能な被覆剤ICO−DYN−10をロープの表面に塗布した。ロープの厚さτは6mmであった。(重量測定された)1m当たりのロープ重量は43グラム、ロープベースのリンクの長さは300mmであった。
(ピンからピンまでの測定)長さが300mmのチェーンリンクを、重ね継ぎによってロープの自由端を6ループ系に結合することによって製造した。各リンクの重量は155gであった。
幅25mmおよび長さ400mmの6層のウェビングチェーンリンクを、Dyneema(登録商標)SK75を含む狭い織り帯材から構成した。この帯材は、Gueth&Wolfから商業的に入手可能であり(銀灰色の1”織り)、5トン(49kN)の呼称破壊強度と、44g/mのレッグウェイトとを有する。約2mのこの帯材によって合計6回の回旋を実行した。このように形成された180°撚りリンクは、400mm(内側)および465mm(外側)の近似的周囲長さを有し、6層リンクの厚さは8mmであった。約50mmだけ重ね合わされたスリングの2つの端部を、180°撚りリンクの厚さを通して40mmの長さにわたって、MW縫い合わせによって、Xtreme−tech 20/40(Amann、ドイツ)の縫い付け糸を用いて一緒に縫い合わせる。このチェーンリンクは、帯材材料の6回旋に対応して約500gの重量を有した。チェーンリンクの内周面には、Marathon Ltd.(英国)製のDyneema(登録商標)繊維SK75(1760dtex)から編み組みされた9層の50mm幅のウェビング帯材を、同じ縫い合わせ法によってチェーンリンクに結合した。この組み合わせ円錐型スペーサは50mm幅帯材および25mm幅帯材から形成されると共に、合成チェーンのロープリンクへの適合性が改善されているが、その合計重量は約1kg糸に達した。
次に、3個のチェーンリンクのチェーンを、次の順序で相互連結することによって作製した。すなわち、縒りロープ製の1つのチェーンリンクを、6層のウェビングチェーンリンクと、続いて9層のウェビング帯材チェーンリンクと、再度、縒りロープ製の第2チェーンリンクと連結して作製した。この3リンクチェーンの重量は1.615kgであった。この3リンクチェーンの全長は、1615000texのタイターに対応して1メートルを達成した。ウェビングベースの特殊なインタフェースなしの場合の純粋なロープのタイターは506880texであった。
チェーンのMBLは62330kgf(610834N)と測定された。これは3.78N/texのテナシティに相当する。しかし、純粋ロープのタイターに基づく純粋ロープの効率は、610834N/506880tex=12.05cN/dtexを実現した。従って、6+9ウェビングベースのスペーサによって補正されたロープチェーンの効率は33%までに達した。
最終チェーンは有効厚さΔ=13mmと、f=Δ/τ=13mm/6mm=2.16とを有した。
[比較例2(CE2)]
CE1に使用したチェーンは実施例2に記述したチェーンと同じであったが、CE1のチェーンはインタフェースを含んでいないという点が異なっていた。結果を表1に示す。
チェーンのMBLは、5.25cN/dtexのみのテナシティに相当する27200kgf(266560N)と測定された。この例の場合、スペーサインタフェースなしのロープベースのチェーンの効率は15%に達するだけであった。
[実施例3]
幅25mmの8層のウェビングチェーンリンクを、Dyneema(登録商標)SK75を含む狭い織り帯材から構成した。この帯材は、Gueth&Wolfから商業的に入手可能であり(銀灰色の1”織り)、5トン(49kN)の呼称破壊強度と、44g/mのレッグウェイトとを有する。1本の帯材を、帯材の各回旋において180°の撚りを含む0字形のリンク(ループ)を形成するように緊密に回旋させた。約2.5mの帯材で合計8回の回旋を実施した。このように形成された180°撚りリンクは、110mm(内側)および134mm(外側)の近似的周囲長さを有し、8層リンクの厚さは12mmであった。約110mmだけ重ね合わされたスリングの2つの端部を、180°撚りリンクの厚さを通して110mmの長さにわたって、MW縫い合わせによって、Xtreme−tech 20/40(Amann、ドイツ)の縫い付け糸を用いて一緒に縫い合わせる。この撚りチェーンリンクは約110gの重量を有した。
上記のように製作した3個のチェーンリンクのチェーンを相互連結することによってチェーンを作製した。この3リンクチェーンの重量は330gであった。
インタフェースは、それぞれが50mmの幅および150mmの長さを有する2つのウェビングを約90°の角度で重ね合わせ、続いて、2つの交差ウェビングを、Xtreme−tech 20/40(Amann、ドイツ)の縫い付け糸を用いてx−boxパターンで縫い合わせることによって作製した。このウェビングは、Gueth&Wolfから商業的に入手可能であり(青色の2”織り)、8トン(80kN)の呼称破壊強度と、88g/mのレッグウェイトとを有する。交差したウェビングの2つの端部を、25mmの全幅にわたって、Xtreme−tech 20/40(Amann、ドイツ)の縫い付け糸を用いて一緒に縫い合わせた。これら2つの端部は、インタフェースがチェーンからスリップできないように、タイラップによって一緒に拘束した。これらのタイラップは縫い目を貫通する。従って、タイラップは、安定具として機能し、スペーサを所要の位置に保持すると共に、スペーサが荷重負荷の間にインタフェース領域から押し出されることを防止する。
交差ウェビングは、上記にように作製した8層のウェビングチェーンリンクのループの内側に、それぞれ2つの隣接するチェーンリンクが相互連結される位置において、縫い合わされた端部の端を2つのタイラップで拘束することによって取り付けた。
チェーンのMBLは29279kgf(286934.2N)と測定され、チェーンの重量は、500g/mすなわち500000texと測定された。これは5.73cN/dtexのテナシティに相当し、約16%の糸効率に相当する。
最終チェーンは有効厚さΔ=12mmと、f=Δ/τ=12mm/8mm=1.5とを有した。
[比較例3(CE3)]
CE3に使用したチェーンは実施例3に記述したチェーンと同じ方法で製造したが、CE3のチェーンはインタフェースを含んでいないという点が異なっていた。チェーンのMBLは、4.46cN/dtexのテナシティに相当する22759kgf(223038.2N)と測定された。スペーサなしのチェーンの効率は、実施例3の場合より遥かに低い9%に達するだけであった。
Figure 0006541234

Claims (14)

  1. ポリマー繊維を含む複数のチェーンリンクを備えたチェーンであって、荷重が隣接する前記チェーンリンク間に直接伝達される接触位置において、隣接する前記チェーンリンク間の厚さΔを有する少なくとも1つのスペーサを含み、かつ比Δ/τ=fであり、ここで、τは、荷重が前記チェーンリンク間に伝達される前記位置における前記チェーンリンクのいずれかの厚さであり、およびfは0.10〜2.50の範囲内であり
    前記スペーサが、前記チェーンリンクから連続していない材料部分であり、かつ隣接する前記チェーンリンク間の間隔保持具と見なされる、チェーン。
  2. fが0.50〜2.50である、請求項1に記載のチェーン。
  3. 前記チェーンリンクが、縒りポリマー繊維、撚りポリマー繊維、編み組みポリマー繊維または織りポリマー繊維を含む、請求項1または2に記載のチェーン。
  4. 荷重が前記チェーンリンク間に直接伝達される各接触位置がスペーサを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のチェーン。
  5. 前記ポリマー繊維がポリオレフィン繊維を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のチェーン。
  6. 前記ポリマー繊維が超高分子量ポリエチレン繊維を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のチェーン。
  7. 前記スペーサが、金属、木材、ポリマー、織物、繊維を含む群から選択される材料を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のチェーン。
  8. 前記スペーサが、ポリマー繊維および金属繊維からなる群から選択される繊維を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のチェーン。
  9. 前記スペーサが、ポリオレフィン繊維を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のチェーン。
  10. 前記スペーサが、超高分子量ポリエチレン繊維を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のチェーン。
  11. 少なくとも1つのチェーンリンクがスリーブを含み、前記スペーサが、荷重が隣接するチェーンリンク間に直接伝達される前記接触位置における前記スリーブの一部分である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のチェーン。
  12. 前記スリーブが、少なくとも1つのチェーンリンクの表面の90%まで、好ましくは80%まで、さらに好ましくは70%までを覆う、請求項11に記載のチェーン。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のチェーンの使用であって、持ち上げおよび吊り上げ、搬送、牽引および索具装着、推進および駆動、係留、航空機または軍艦の貨物保持における貨物の取り扱いおよび輸送のための保管、固定、固縛および拘束のための使用。
  14. 荷重支持構成要素の効率を増大するためのスペーサの使用であって、前記スペーサは、荷重が隣接するチェーンリンク間に直接伝達される接触位置において、隣接する前記チェーンリンク間の厚さΔを有し、かつ比Δ/τ=fであり、ここで、τは、荷重が前記チェーンリンク間に直接伝達される前記接触位置における前記チェーンリンクのいずれかの厚さであり、およびfは0.10〜2.50の範囲内であり、前記スペーサが、前記チェーンリンクから連続していない材料部分であり、かつ隣接する前記チェーンリンク間の間隔保持具と見なされる、使用。
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