JP6539020B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、スクロール圧縮機の冷却フィンの改良に関する。
スクロール圧縮機は、固定スクロールと、旋回スクロールとを備えている。固定スクロールおよび旋回スクロールは、いずれも円板状の端板の一面側に、渦巻状のラップが設けられたものである。このような固定スクロールと旋回スクロールとを、ラップを噛み合わせた状態で対向させ、固定スクロールに対して旋回スクロールを公転旋回運動させる。そして、双方のスクロールの間に形成される圧縮空間の容積を旋回スクロールの旋回に伴って減少させることで、その空間内の流体の圧縮を行う。
スクロール圧縮機において、固定スクロールの端板及び旋回スクロールの端板の各々の背面に多数の冷却フィンを設け、流体の圧縮に伴う圧縮熱、および各部の回転に伴う摩擦熱を放散させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1〜特許文献4)。特に、主に潤滑のための冷凍機油を用いないオイルフリー型のスクロール圧縮機において、冷却フィンを介した空冷が採用されている。
実開昭63−123788号公報 実開平1−53485号公報 特開2002−257066号公報 特開2010−84592号公報
スクロール圧縮機は、スクロールの外周側から圧縮の対象となる流体を吸入して、中央に向けて圧縮を徐々に進める。圧縮された流体は、固定スクロールの中央部分に設けられるポートから外部に吐出される。流体は圧縮の程度が大きくなると温度が高くなるために、スクロールは中央部分ほど高温に晒されることになる。したがって、スクロールの中央部分は、その周囲に比べて熱膨張が大きくなり、固定スクロールと旋回スクロールの間のシール性が低下して圧縮効率が低下したり、ラップの先端が相手側の端板に強く接触して焼き付くおそれがある。
そこで本発明は、スクロールの中央部分の冷却を効果的に行うことのできるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
かかる目的のもとなされた、本発明のスクロール圧縮機は、正面に固定側ラップと背面に複数の固定側冷却フィンとが設けられる固定スクロールと、固定スクロールとの間に流体を圧縮する圧縮空間を形成するように組み合わされ、正面に旋回側ラップと背面に複数の冷却フィンとが設けられる旋回スクロールと、を備え、固定スクロール、及び、旋回スクロールの一方又は双方は、直線状に冷却媒体が流れる向きの上流側に設けられる、冷却フィンの分布が粗な第1領域と、第1領域よりも下流側に設けられる、第1領域よりも冷却フィンの分布が密な第2領域と、を備え、第2領域において、冷却フィンが、固定スクロール、及び、旋回スクロールの一方又は双方の中央部分を取り囲むことを特徴とする。
冷却媒体の流れる向きの下流側は、冷却媒体の温度が上がるために、フィンの分布が上流側と同じだと、上流側よりも冷却効率が悪くなる。特に、温度の高い中央部分を通過した冷却媒体は温度上昇も大きくなり、下流側のスクロール外周側は、上流側のスクロール外周部よりも冷却効率が落ちてしまう。そこで本発明のスクロール圧縮機は、第1領域よりも下流側に設けられる第2領域のフィンの分布を密に配置して冷却効率を上げることで、スクロールの中央部分を含めた下流側の冷却効率を上流側と同等にすることができる。
本発明のスクロール圧縮機において、第2領域は、第1領域に隣接して設けられる、冷却フィンの分布が密な第2−1領域と、第2−1領域よりも下流側に設けられる、冷却フィンの分布が第2−1領域よりも粗な第2−2領域と、を備えることが好ましい。第2−1領域の冷却フィンの分布を最も密にし、この第2−1領域をスクロールの中央部分に対応させることにより、中央部分の冷却を効率よく行うことができる。
本発明のスクロール圧縮機において、第2領域は、冷却フィンが千鳥状に配列されていることが好ましい。また、本発明のスクロール圧縮機において、第1領域は、フィンが第2領域における固定スクロールの中央部分に導くように放射状に配列されていることが好ましい。さらに、本発明のスクロール圧縮機において、第1領域に供給される冷却媒体の一部を、冷却フィンを通過させずに第2領域に導くガイドを備えることが好ましい。いずれにおいても、中央部分の冷却を効率よく行うことができる。
本発明のスクロール圧縮機において、第1領域に属する冷却フィンが第2領域に属する冷却フィンより背が低いと、スクロールの中央部分の冷却をより効率よく行うことができる。
本発明のスクロール圧縮機によると、スクロールの中央部分に対応される第2領域の冷却フィンの分布が密とされているので、スクロールの中央部分の冷却を効率よく行うことができる。
本発明の実施形態に係るスクロール圧縮機の要部を示す縦断面図である。 図1のスクロール圧縮機の自転防止機構の横断面図である。 図1に係る固定スクロールを背面側から示す平面図である。 本実施形態の変形例に係る固定スクロールを示し、(a)は背面側から示す平面図、(b)は縦断面図である。 本実施形態の他の変形例に係る固定スクロールを背面側から示す平面図である。 本実施形態の他の変形例に係る固定スクロールを背面側から示す平面図である。 本実施形態の他の変形例に係る固定スクロールを示し、(a)は背面側から示す平面図、(b)は縦断面図である。 本実施形態の他の変形例に係る要部を示す縦断面図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
本実施形態のスクロール圧縮機1は、図1に示すように、スクロール圧縮機1の外殻をなすハウジング10と、ハウジング10に固定される固定スクロール20と、ハウジング10の内部に旋回可能に収容される旋回スクロール30とを主たる構成要素として備えている。これらの主たる構成要素は、アルミニウム系合金、鉄系合金等の金属材料から形成されている。
[ハウジング10]
ハウジング10は、図1に示すように、第1ハウジング10aと、第2ハウジング10bとからなる密閉容器である。
第1ハウジング10aは、固定スクロール20に固定され、内部に固定スクロール20の冷却フィン24を収容する。第1ハウジング10aは、固定スクロール20の吐出ポート21eから吐出される圧縮流体を外部に向けて吐出する吐出ポート12を備えている。
第2ハウジング10bは、収容室11bの内部に、旋回スクロール30、自転防止機構40及び駆動軸50を収容し、かつ保持する。第2ハウジング10bは、収容室11bの内部に、自転防止機構40の第2要素45を収容する収容室11cと、駆動軸50及び主軸受54を収容する収容室11dを備えている。
[固定スクロール20]
固定スクロール20は、図1に示すように、概ね円板状に形成された端板21と、端板21の一方の面側に設けられる渦巻き状のラップ22と、端板21の他方の面側に設けられる冷却フィン24、固定スクロール20の最外周を取り囲む外周壁26とを備えており、例えばアルミニウム合金を鋳造することにより一体的に形成される。外周壁26には、圧縮の対象となる流体を吸い込む吸入口27が設けられている。また、外周壁26は、外部に露出しており、ハウジング10の一部を構成している。なお、固定スクロール20において、ラップ22が設けられる側を正面といい、冷却フィン24が設けられる側を背面ということにする。ラップ22は、その先端に、旋回スクロール30の端板31と接触して封止する自己潤滑性を有するチップシール23が設けられている。
端板21は、表裏を貫通する吐出ポート21eが形成されており、固定スクロール20と旋回スクロール30により圧縮された流体は、吐出ポート21eを通って、吐出ポート12から外部に吐出される。
端板21の背面には複数の冷却フィン24が設けられており、図示を省略する送風ファンから供給される空気流(以下、冷却媒体)が冷却フィン24の間を通過することで、固定スクロール20を冷却する。なお、本実施形態においては、複数の扁平な板状の冷却フィン24が形成されているが、例えば、波形の冷却フィン24にすることもできるし、ピン状の冷却フィン24にすることもできる。また、全ての冷却フィン24を一方向に揃えて平行に配列する他に、部分的に冷却フィン24を放射状に配列することもできる。これは、旋回スクロール30についても同様である。
また、冷却フィン24は、図3に示すように、端板21の背面側を第1領域αと第2領域βに区分して設けられる。白抜き矢印で示される冷却媒体の流れる向きDを基準にして、第1領域αは上流側に配置され、第2領域βは第1領域αよりも下流側に配置される。第2領域βは、固定スクロール20の中心Cを含んでいる。
ここで、上流側の第1領域αに属する冷却フィン24を冷却フィン24αとし、下流側の第2領域βに属する冷却フィン24を冷却フィン24βとする。第1領域αにおいては長尺な冷却フィン24αが複数列に平行に配列されているのに対して、第2領域βにおいては冷却フィン24αよりも短尺な冷却フィン24βが千鳥状に配列されている。しかも、第2領域βにおいては、隣接する冷却フィン24βの間隔(フィンピッチ)を第1領域αよりも狭くすることにより、第1領域αよりも冷却フィン24βの枚数が多い。つまり、第2領域βにおける複数の冷却フィン24βは、第1領域αにおける複数の冷却フィン24αよりも分布が密である。この冷却フィン24α,冷却フィン24βの分布構造を採用することにより、第1領域αに比べて第2領域βの冷却効率が高い。
[旋回スクロール30]
旋回スクロール30は、図1に示すように、概ね円板状に形成された端板31と、端板31の一方の面側に設けられる渦巻き状のラップ32と、端板31の他方の面側に設けられる冷却フィン34とを備えており、例えばアルミニウム合金を鋳造することにより一体的に形成される。なお、固定スクロール20と同様に、ラップ32が設けられる側を正面といい、冷却フィン34が設けられる側を背面ということにする。
旋回スクロール30のラップ32は、固定スクロール20のラップ22と同じ背の高さを有している。
ラップ32は、その先端に、固定スクロール20の端板21の正面側と接触して圧縮室を封止する自己潤滑性を有するチップシール33が設けられている。
端板31の背面には複数の冷却フィン34が設けられており、固定スクロール20の冷却フィン24と同様に、供給される冷却媒体が冷却フィン34を通過することで、旋回スクロール30を冷却する。複数の板状の冷却フィン34は、同じ方向を向いて形成されている。
また、固定スクロール20の冷却フィン24と同様に、冷却フィン34は、上流側に配置される第1領域αの分布が粗であり、第1領域αよりも下流側に配置される第2領域βの分布が密である。
旋回スクロール30は、冷却フィン34の先端側に固定される軸受プレート35を備えている。
軸受プレート35は、中央部分に軸受37を収容し、かつ固定するボス36を備えている。ボス36に保持される軸受37は、駆動軸50の偏心軸53を支持している。
また、軸受プレート35は、図2に示すように、自転防止機構40の第1要素41を収容する3つのボス38を、周方向に等間隔で備えている。
[自転防止機構40]
自転防止機構40は、ピンクランク式の自転防止機構であり、図1に示すように、第1要素41と第2要素45を備えている。スクロール圧縮機1は、3つのボス38に対応して3つの自転防止機構40を備えている。
第1要素41は、軸受42を備える。軸受42は、例えば、内輪と、外輪と、内輪と外輪の間に設けられる球状の転動体とを備える玉軸受からなる。軸受42の内輪にはクランクピン43が嵌合され、軸受42とともに第1要素41を構成する。第1要素41は、軸受プレート35のボス38の内部に収容されるが、このボス38は軸受42の軸受箱として機能する。
第2要素45は、第1要素41と同様の構成を有しており、2つの軸受46と、軸受46の内輪に挿入されるクランクピン47と、を備えている。第2要素45は、ハウジング10の収容室11cに収容、保持される。
第1要素41のクランクピン43と第2要素45のクランクピン47は、偏心軸44を介して一体的に接続されており、クランクピン43、クランクピン47及び偏心軸44は、一体のクランク軸を構成する。
ボス38は、図2に示すように、内壁38aを有しており、この内壁38aは軸受42が変位する量及び向きを規制する。この内壁38aの開口は、真円と異なり、半径方向に長径を有し、周方向に短径を有する長円形状をなしている。つまり、ボス38と軸受42は、許容される軸受42(クランクピン47)の変位量が、半径方向に大きく、周方向に小さいという異方性を有している。したがって、旋回スクロール30が仮に熱膨張したとしても、軸受42の半径方向の変位は吸収される一方で、軸受42が周方向へ変位する量を小さく抑えることができる。したがって、旋回スクロール30が固定スクロール20に対してねじれるのを抑制できる。
[駆動軸50]
駆動軸50は、図示を省略する駆動原、例えば電動モータの回転駆動力を旋回スクロール30に伝達する。
駆動軸50は、図1に示すように、駆動原に接続される接続端51が一方端側に設けられ、軸受プレート35に保持される軸受37に保持される偏心軸53が他方端に設けられている。
駆動軸50は、主軸受54と副軸受55の二つの軸受により、ハウジング10に回転可能に支持されている。主軸受54は偏心軸53の近傍で駆動軸50を支持し、副軸受55は接続端51の近傍で駆動軸50を支持する。
[スクロール圧縮機1の動作]
次に、以上の構成を備えるスクロール圧縮機1の動作は以下の通りである。
図示を省略する駆動原の回転に従って駆動軸50が回転すると、旋回スクロール30が公転旋回運動を開始する。そうすると、吸入口27から吸入される流体は、ラップ22とラップ32によって形成される三日月形状の圧縮空間において圧縮され、中央部分に設けられる吐出ポート12から吐出される。
スクロール圧縮機1が動作している間に、自転防止機構40は、旋回スクロール30が自転するのを防止する。
また、スクロール圧縮機1が動作している間に、固定スクロール20の背面に設けられる冷却フィン24及び旋回スクロール30の背面に設けられる冷却フィン34を取り込まれた外気が通過することで、固定スクロール20及び旋回スクロール30が冷却される。
[スクロール圧縮機1の効果]
次に、スクロール圧縮機1の効果を説明する。
流体が圧縮されると温度上昇するので、スクロール圧縮機1が動作している間に、固定スクロール20と旋回スクロール30は高温に晒され、熱膨張する。熱膨張が許容範囲を超えると、一方のスクロールの歯先と、他方のスクロールの歯底が接触し、旋回スクロール30の円滑な旋回運動を阻害するおそれがある。特に、圧縮の程度が大きくなる旋回スクロール30の径方向の中央部分ほど高温に晒される。
ところが、冷却フィン24及び冷却フィン34を介して固定スクロール20と旋回スクロール30は冷却されるので、熱膨張を抑制することができる。
特に、スクロール圧縮機1は、図3に示すように、固定スクロール20,旋回スクロール30の中央部分を含む第2領域βにおける複数の冷却フィン24βが、第1領域αにおける複数の冷却フィン24αよりも分布が密であるから、第2領域βは第1領域αよりも冷却面積が広いので冷却効率を上げることができる。
冷却媒体の流れる向きの下流側である第2領域βには、第1領域αを通過して温度が上がった冷却媒体が流入する。したがって、仮に第2領域βにおける冷却フィン24βと第1領域αにおける冷却フィン24αの分布密度が同じだとすると、第2領域βにおける冷却効率が第1領域αより悪くなる。ところが、本実施形態においては、第2領域βにおける冷却フィン24βの分布を密にして冷却効率を上げるので、第2領域βについても第1領域αと同等の冷却効率を得ることができる。
しかも、第2領域βの複数の冷却フィン24βは、千鳥状に配列されているので、個々の冷却フィン24βに前縁効果が生じるので、熱伝達率が高い。したがって、スクロール圧縮機1は、当該中央部分の熱膨張を抑制する効果が大きく、固定スクロール20及び旋回スクロール30に生じる温度分布が軽減される。
また、第1領域αを通過した冷却媒体が第2領域βに流入するため、第1領域αにおける冷却媒体の温度上昇が小さいほど、第2領域βの冷却フィン24βを効率よく冷却することができる。第1領域αは、中央部分に比べて流体圧縮による温度上昇の程度が小さいので、冷却フィン24αの分布を第2領域βの冷却フィン24βよりも粗としても、十分な冷却効果を得ることができるとともに冷却媒体の温度上昇を最小限に抑えることができ、当該中央部分の熱膨張を抑制することができる。
以上説明した実施形態において、中央部分の冷却効率を向上させるために、図4〜図8に示す構成を採用することができる。なお、以下では固定スクロール20について説明するが、以下で説明する構成を旋回スクロール30について採用することもできる。
図4に示す固定スクロール20は、同図(b)に示すように、第1領域αに属する冷却フィン24αの背が第2領域βに属する冷却フィン24βに比べて低く設定されている。こうすることにより、第1領域αに供給された冷却媒体の一部は、冷却フィン24αを通過しない温度が低いままで第2領域βに直接的に導入されるので、第2領域βの冷却フィン24βを効率よく冷却することができる。このように、図4に示す構成を採用すれば、固定スクロール20及び旋回スクロール30に生じる温度分布をより軽減できる。
図4の形態において、フィン24α,24βを上方から風路カバー66で覆うことが好ましい。そうすることにより、第2領域βの冷却フィン24βに冷却媒体を確実に導くことができる。
図5に示す固定スクロール20は、第1領域αに属する冷却フィン24αが放射状に配置されている。こうすることにより、第1領域αを通過した冷却媒体を、第2領域βであって固定スクロール20の中央部分に容易に導くことができる。したがって、図5に示す構成を採用すれば、固定スクロール20及び旋回スクロール30に生じる温度分布をより軽減できる。
図6に示す固定スクロール20は、第2領域βを、スクロール圧縮機1の中央部に対応する第2−1領域β1と、第2−1領域β1を除く領域を占める第2−2領域β2の2つに区分し、各々に属する冷却フィン24βを、冷却フィン24β1、冷却フィン24β2とする。そして、第2−1領域β1に属する冷却フィン24β1は円柱状のピン型フィンから構成され、第2−2領域β2に属する冷却フィン24β2よりも密な分布を有している。したがって、図6に示す構成を採用すれば、固定スクロール20及び旋回スクロール30に生じる温度分布をより軽減できる。
図7に示す固定スクロール20は、機能としては図4に示す実施形態と同様であり、第1領域αに供給された冷却媒体の一部を、冷却フィン24αを通過させずに、温度が低いままで第2領域βに直接的に導入させる。そのために、本実施形態は、冷却フィン24βを上方から覆うカバーガイド60を設ける。
カバーガイド60は、導入プレート61と、導入プレート61に連なり、導入プレート61に対して傾斜する連結部63と、連結部63に連なり、導入プレート61と平行な遮蔽プレート65と、を備えている。
また、カバーガイド60は、導入プレート61が第1領域αに対応する冷却媒体の流れの上流側に、連結部63は第2−1領域β1に対応するスクロール圧縮機1の中央部に対応し、遮蔽プレート65が第2−2領域β2に対応する下流側に配置されるように形成されている。導入プレート61は、冷却フィン24β1の先端から所定の間隔をあけて設けられている。連結部63は、導入プレート61に連なる部位から遮蔽プレート65に連なる部位に向けて傾斜して設けられている。また、遮蔽プレート65は、冷却フィン24β2に接することで、第2−2領域β2を遮蔽する。
図7に示すように、供給される冷却媒体の一部は第1領域αの冷却フィン24αに上流端から導入され、他の一部は第1領域αを通過することなく導入プレート61、連結部63に順に案内されて第2−1領域β1に直に導入される。したがって、中央部分には温度が低いままの冷却媒体が導入されるので、中央部分を効率よく冷却することができる。
図7に示す形態において、第1領域αの冷却フィン24αの頂面を仕切りプレート67で覆うことが好ましく、そうすることにより、上方から冷却媒体が第1領域αに導入されることを阻止し、第2−1領域β1に冷却媒体をより確実に導くことができる。
図8にスクロール圧縮機1は、固定側ラップ、及び、旋回側ラップが、各々、歯先、及び、根元に段差を設けることで、外周側の方が内側側よりも背が高い、いわゆる3Dスクロール(登録商標)と称される圧縮機が掲げられる。3Dスクロールタイプの圧縮機は、周方向のみならず高さ方向にも流体を圧縮する三次元圧縮機構を採用することで高圧縮比を得ることができる特徴を有している。
3Dタイプのスクロール圧縮機1は、図8に示すように、ラップ22の背の高さが外周側よりも内周側が低くなるように、端板21に低段部21aと高段部21bを設けており、低段部21aに形成されるラップ22は背が高く、高段部21bに形成されるラップ22は背が低い。なお、低段部21aと高段部21bの境界の段差は、端板21の背面にも現れており、当該部分には、吐出ポート12を取り囲み、正面に向かって後退する凹溝21cが形成される。同様に、旋回スクロール30についても、端板31に低段部31aと高段部31bを設けており、低段部31aに形成されるラップ32は背が高く、高段部31bに形成されるラップ32は背が低い。なお、図8において、図1と同じ構成要素には図1と同じ符号を付している。
固定スクロール20の冷却フィン24は、上述した実施形態に従い、固定スクロール20の中央部分を含む第2領域βにおける複数の冷却フィン24βが、第1領域αにおける複数の冷却フィン24αよりも分布が密とされている。旋回スクロール30の冷却フィン34についても、同様の分布とされる。
3Dタイプのスクロール圧縮機1についても、第2領域βにおける複数の冷却フィン24βが、第1領域αにおける複数の冷却フィン24αよりも分布が密であることに基づいて、中央部分の熱膨張を抑制する効果に加えて、以下の作用及び効果を奏する。
3Dタイプのスクロール圧縮機1は、温度が高くなる固定スクロール20及び旋回スクロール30に設けられる冷却フィン24及び冷却フィン34は、中央部分の方が周囲よりも背が高いので、冷却能力が高い。
スクロール圧縮機1は、3Dタイプのスクロール圧縮機であるために、固定スクロール20の背面及び旋回スクロール30の背面はともに中央に位置する低段部21a,31aが窪んでいる。本実施形態は、この窪みを利用して、当該部分の冷却フィン24及び冷却フィン34の背を高くしている。一方で、中央部分及びその周囲の外周部分において、冷却フィン24の先端は同一平面上に並んでいる。冷却フィン34についても同様である。したがって、スクロール圧縮機1は、中央部分の冷却フィン24,34の背を高くしながらも、冷却フィン24,34の先端の位置を中央から外周に亘って揃えることができる。このことは、冷却フィン24,34の背を高くするために、中央部分に位置する冷却フィン24,34が突出することで周囲に不必要なスペースを占有するのを避けること、また、例えば、第1ハウジング10aの冷却フィン24に対応する部分が平坦な形状で足りること、を示唆している。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、以上の実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
例えば、以上説明した実施形態は、固定スクロール20の冷却フィン24及び旋回スクロール30の冷却フィン34の両方について、本発明を適用した例を示したが、本発明は、固定スクロール20及び旋回スクロール30のいずれか一方のみを第1領域αと第2領域βに区分することを許容する。また、本発明は、固定スクロール20及び旋回スクロール30のいずれか一方のみに冷却フィンが設けられる場合にも適用できる。
その他に、スクロール圧縮機1はあくまで一例であり、本発明は、冷却フィンを備えるスクロール圧縮機に広く適用することができる。
1 スクロール圧縮機
10 ハウジング
10a 第1ハウジング
10b 第2ハウジング
11b 収容室
11c 収容室
11d 収容室
12 吐出ポート
20 固定スクロール
21 端板
21a 低段部
31a 低段部
21b 高段部
31b 高段部
21c 凹溝
21e 吐出ポート
22 ラップ
23 チップシール
24 冷却フィン
24α 冷却フィン
24β 冷却フィン
24β1 冷却フィン
24β2 冷却フィン
26 外周壁
27 吸入口
30 旋回スクロール
31 端板
32 ラップ
33 チップシール
34 冷却フィン
35 軸受プレート
36 ボス
37 軸受
38 ボス
38a 内壁
40 自転防止機構
41 第1要素
42 軸受
43 クランクピン
44 偏心軸
45 第2要素
46 軸受
47 クランクピン
50 駆動軸
51 接続端
53 偏心軸
54 主軸受
55 副軸受
60 カバーガイド
61 導入プレート
63 連結部
65 遮蔽プレート
66 風路カバー
67 仕切りプレート
C 中心
α 第1領域
β 第2領域
β1 第2−1領域
β2 第2−2領域

Claims (6)

  1. 正面に固定側ラップと背面に複数の冷却フィンとが設けられる固定スクロールと、
    前記固定スクロールとの間に流体を圧縮する圧縮空間を形成するように組み合わされ、正面に旋回側ラップと背面に複数の冷却フィンとが設けられる旋回スクロールと、を備え、
    前記固定スクロール、及び、前記旋回スクロールの一方又は双方は、
    直線状に冷却媒体が流れる向きの上流側に設けられる、前記冷却フィンの分布が粗な第1領域と、
    前記第1領域よりも下流側に設けられる、前記第1領域よりも前記冷却フィンの分布が密な第2領域と、を備え、
    前記第2領域において、前記冷却フィンが前記固定スクロール、及び、前記旋回スクロールの一方又は双方の中央部分を取り囲
    前記第1領域における前記冷却フィン(24α)が前記第2領域における前記冷却フィン(24β)よりも、前記上流側から下流側に向けた寸法が大きいことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記第2領域は、
    前記第1領域に隣接して設けられる、前記冷却フィンの分布が密な第2−1領域と、
    前記第2−1領域よりも下流側に設けられる、前記冷却フィンの分布が前記第2−1領
    域よりも粗な第2−2領域と、を備える、
    請求項1のスクロール圧縮機。
  3. 前記第2領域は、
    前記冷却フィンが千鳥状に配列されている、
    請求項1又は請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記第1領域は、
    前記冷却フィンが前記第2領域における前記固定スクロールの中央部分に導くように放
    射状に配列されている、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記第1領域に供給される前記冷却媒体の一部を、前記冷却フィンを通過させずに前記
    第2領域に導くガイドを備える、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記第1領域に属する前記冷却フィンは、
    前記第2領域に属する前記冷却フィンより、背が低い、
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
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