JP6538442B2 - 容器用シート材および該容器用シート材によって構成される容器 - Google Patents

容器用シート材および該容器用シート材によって構成される容器 Download PDF

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Description

この発明は、フィルムを貼り合わせて構成される容器用シート材、および、その容器用シート材を接合して構成される容器に関するものである。
特許文献1に記載された包装袋は、熱収縮性のフィルム同士の間に多数の気泡群が形成されたシートからなる筒体を備え、その筒体の下端部を熱収縮させて内側に屈曲させると共に該屈曲させた下端部に底材を接合して構成されている。上記の気泡群を構成している各気泡は密閉されており、互いに連通していない。また、特許文献2には、加圧容器に設置される加圧容器用二重袋が記載されている。その加圧容器用二重袋は、外袋と、その外袋の内部に配置される内袋とを備え、各袋は2枚のフィルムの周縁部同士をシールして構成されている。さらに、特許文献3には、可撓性を有する合成樹脂材料によって側壁部を構成したプラスチックボトルが記載されている。その側壁部は外殻と内殻とを備え、それらの所定箇所が連結されることにより前記側壁部に複数の空洞部が形成されている。それぞれの空洞部は互いに連通されると共に流体注排口に連通されており、この流体注排口を介して各空洞部に空気が供給されようになっている。
実公昭61−44986号公報 実開平2−120343号公報 特開平11−342949号公報
特許文献1に記載された構成では、各気泡での空気を介した熱の移動量が少ないことが要因となって前記シートの熱成形は困難になる可能性がある。また、特許文献2に記載された加圧容器用二重袋は、上述したように、各フィルムの周縁部同士をシールして構成されるため、加圧容器用二重袋の底部とテーブルや台などの載置面との接触面積が小さくなってしまい、前記載置面上に加圧容器用二重袋を自立させることが困難になる可能性がある。さらに、特許文献3に記載された構成では、流体注排口を介して前記各空洞部に空気を供給できるものの、予め別体として側壁部を形成し、これをプラスチックボトルの口部や底部に接合することによりプラスチックボトルが成形される。そのため、全体としてプラスチックボトルの成形が煩雑になったり困難になったりする可能性がある。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、容器を成形しやすいと共に容器を自立させることができ、しかも、材料の使用量や材料コストを低減できる容器用シート材およびその容器用シート材によって構成される容器を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、複数のフィルム同士を貼り合わせて形成されると共に、貼り合わされた前記複数のフィルムを接合して密閉された容器を構成する容器用シート材において、前記フィルムは、前記容器の内面を形成する内面フィルムと、前記容器の外面を形成する外面フィルムとを含み、前記内面フィルムの周縁部と前記外面フィルムの周縁部とを対向させて重ね合わせ、かつ、前記内面フィルムの周縁部と前記外面フィルムの周縁部とが重ね合わされた状態で互いに接合されることにより形成される接合用エッジ部と、前記容器の胴部となる部分であってかつ前記内面フィルムと前記外面フィルムとの間に流体が供給される第1領域部と、前記容器の底部となる部分であってかつ前記内面フィルムと前記外面フィルムとの間に前記流体が供給されない密閉された第2領域部と、前記容器の上部となる部分であって前記第1領域部に隣接して形成されており、前記内面フィルムと前記外面フィルムとの間に前記流体が供給される第3領域部と、前記第1領域部と前記第3領域部とにおける前記内面フィルムと前記外面フィルムとを接合することによって前記第1領域部と前記第3領域部とに前記流体が供給されることによる前記第1領域部と前記第3領域部との厚さ方向の膨張を規制する規制部と、前記第1領域における前記規制部によって区画されており前記流体が供給される複数の中央セルと、前記第3領域における前記規制部によって区画されており前記流体が供給される複数の上部セルと、前記第1領域と前記第3領域とにおける前記規制部を貫いて形成されており、前記流体が流動する連通部と、前記第1領域部における少なくとも一つの前記中央セルに前記流体を供給するノズル口と、前記第2領域における前記内面フィルムと前記外面フィルムとを線状に接合することによって形成されており、前記流体が供給されない密閉された下部セルとを備えていることを特徴とするものである。
さらに、この発明は、前記第3領域部に前記容器の内部と外部とを連通する口栓が設けられていてよい。
そして、この発明は、内面を形成する内面フィルムの周縁部と外面を形成する外面フィルムの周縁部とが互いに接合されている接合用エッジ部を有している容器用シート材が前記内面フィルム同士を対向させて重ね合わせられた状態で、重ね合わせられた前記接合用エッジ部が互いに接合されることにより前記容器用シート材が密閉された袋状になっている容器用シート材から形成された容器において、筒状の胴部と、前記胴部の一方の端部に連続して形成された底部と、前記胴部の他方の端部に連続して形成された上部と、前記胴部と前記上部とにおける前記内面フィルムと前記外面フィルムとを接合することによって前記胴部と前記上部とにおける前記内面フィルムと前記外面フィルムとの間に流体が供給されることによる前記胴部と前記上部との厚さ方向の膨張を規制する規制部と、前記上部における前記規制部によって区画されており前記流体が供給される複数の上部セルと、前記胴部における前記規制部によって区画されており前記流体が供給される複数の中央セルと、前記底部に形成されており、前記流体が供給されない密閉された下部セルと、前記上部と前記胴部とにおける前記規制部を貫いて形成されており、前記流体が流動する連通部と、前記胴部における少なくとも一つの前記中央セルに前記流体を供給するノズル口とを備えていることを特徴とするものである。
また、この発明は、前記容器の上部に前記容器の内部と外部とを連通する口栓が設けられていてよい。
この発明によれば、複数のフィルムによって容器用シート材を構成し、その容器用シート材の周辺部に形成された接合用エッジ部を接合することにより容器を構成することができる。このようにして容器を構成した後に、ノズル口を介して容器用シート材における第1領域部や第2領域部に流体を供給することができる。すなわち、流体が供給された各領域部が膨張して容器の成形が阻害されることを抑制でき、容器の成形が容易になる。また、容器の底部に対応する位置に形成された第2領域部の膨張量は第1領域部の膨張量より小さい、もしくは、前記第2領域部は密閉されていて流体が供給されないので、膨張しない。そのため、容器の内部に内容物を充填して容器が膨張した場合に、前記底部とテーブルや台などの載置面との接触面積を大きくできる。なお、この場合に前記底部は内容物の重量に応じた荷重によってテーブルや台などの載置面に押圧されて接触する。一方、容器の胴部は前述したように流体が供給されて膨張して容器の形状が維持される。それらの結果、容器を自立させることができる。このようにこの発明に係る容器用シート材は、自立可能な容器を容易に成形できるため、従来知られたプラスチックボトルと比較して材料の使用量や材料コストを抑制することができる。さらに、前記流体がいわゆる断熱材あるいは緩衝材として機能する。そのため、例えば、緑茶等の温度が高い内容物もしくは冷凍されたような温度の低い内容物を容器内に充填した場合には、容器を素手で持ちやすくなり、かつ、衝撃による容器の破損を抑制することができる。
この発明に係る容器用シート材の一例の正面図である。 この発明に係る容器用シート材を構成する各フィルムの斜視図である。 この発明に係る容器用シート材の一部の断面図である。 図1に示す容器用シート材を用いて構成される容器の正面図である。 この発明におけるセルの一部の断面図である。 この発明に係る容器用シート材の他の例の正面図である。 この発明に係る容器用シート材の更に他の例の一部の正面図である。
図1はこの発明に係る容器用シート材の一例の正面図であり、図2はこの発明に係る容器用シート材を構成する各フィルムの斜視図である。この容器用シート材1は表裏2枚の可撓性を有するフィルム2,3を備えている。それらのフィルム2,3は、図2に示すように、重ね合わされると共にそれらの周縁部、および、予め定めた形状のセル4が複数形成されるようにヒートシールされている。ここに示す例では全体として格子状にヒートシールされている。各フィルム2,3は、従来知られたシーラーによってヒートシールすることができる。また、ヒートシールされた部分が容器用シート材1の折り目となり、その折り目に沿って容器用シート材1が折り畳まれる。前記ヒートシールされた部分のうちフィルム2,3の周縁部に沿う部分がサイドシール部5となっており、このサイドシール部5同士を重ね合わせてそれらを接合することにより密閉された容器が構成される。容器を構成する方法については後述する。なお、2枚のフィルム2,3の貼り合わせにはヒートシールに替えて、格子状に塗布された接着材を用いることもできる。
ヒートシールされた部分のうちサイドシール部5以外の部分によって区画されて前記セル4が形成されている。このセル4を区画しているヒートシールされた部分が、後述するように各セル4に空気を供給した場合に、容器用シート材1の厚さ方向での各セル4の膨張量を規制する規制部6となっている。したがって、規制部6の大きさや数、形状などを変更することにより各セル4の形状および膨張量を変更できる。
各セル4は、フィルム2,3同士の間のいわゆる空隙部であって、それらのセル4のうち、図1での上下方向で容器用シート材1の中央部1Cに形成された中央セル4Cにこの発明の流体の一例として空気が供給されるように構成されている。前記中央部1Cは、容器用シート材1を用いて容器を構成した場合に、容器の胴部となる部分であり、この発明における第1領域部に相当している。
前記中央部1Cにおける互いに隣接する中央セル4C同士の間には、図1に示すように、ヒートシールされていない箇所が少なくとも1箇所形成されており、このヒートシールされていない箇所が連通部7となっている。また、各中央セル4Cのうちサイドシール部5に隣接する少なくとも1つの中央セル4CDは、ノズル口8を介して容器用シート材1の外部に連通されている。そのためノズル口8を介して中央セル4CDに供給された空気は、前記中央セル4CDからこれに隣接する各中央セル4Cに連通部7を介して分配される。また各中央セル4Cは連通部7を介して互いに連通されているため、前記空気は中央部1Cにおける各中央セル4Cの全体に亘って供給される。なお、ここに示す例では、前記中央部1Cに形成された各中央セル4Cは、それらの中央セル4Cを挟んで容器用シート材1の上部1Uおよび下部1Lに形成された各上部セル4U,下部セル4Lに比較して小さく形成されている。
容器用シート材1の上部1Uは、容器用シート材1を用いて容器を構成した場合に、容器の上部となる部分であり、この発明における第3領域部に相当している。この上部1Uに、上記の中央セル4Cより大きい上部セル4Uが形成され、また、後述するスパウトが取り付けられる。互いに隣接する上部セル4U同士の間、および、上部セル4Uとこれに隣接する前記中央セル4Cとの間に、上述した連通部7が形成されていて、各中央セル4Cに空気を供給すると、連通部7を介して各上部セル4Uの内部に空気が供給されるようになっている。
容器用シート材1の下部1Lは、前記容器の底部となる部分であり、この発明における第2領域部に相当している。図1に示す例では、この下部1Lに、上記の中央セル4Cより大きくかつ上部セル4Uと同じ大きさの下部セル4Lが形成されている。各下部セル4Lは密閉されており、したがって、上述したように空気を供給しても各下部セル4Lの内部に空気が供給されない。なお、下部セル4Lは、その周縁部だけでなく全体がシールされるように構成されていてもよい。
上記のサイドシール部5の表面に図示しない接着材が塗布されている。そのサイドシール部5同士を重ね合わせ、接着材を介して互いに接合することにより容器が構成される。そのため、このサイドシール部5が容器用シート材1同士を接合する接合部として機能する。上記の接着材としては、従来知られたドライラミネート系接着材、ポリオレフィン系接着材、ポリエステル系接着材、ポリアミド系接着材などを使用することができる。なお、接着材を用いずに、重ね合わせたサイドシール部5同士をヒートシールすることによって接合して容器を構成してもよい。上記のサイドシール部5がこの発明における接合用エッジ部に相当している。
図3は、この発明に係る容器用シート材の一部を示す断面図である。この発明に係る容器用シート材1を構成しているフィルム2,3のうち一方のフィルム2は、容器の内側に配置されるフィルムであって、ここに示す例では、基材フィルム2Aとガスバリヤフィルム2Bとを積層した積層フィルムによって構成されている。基材フィルム2Aは、他方のフィルム3とヒートシールされるものであり、したがって、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのヒートシール性を有するポリオレフィン系樹脂フィルムによって構成されることが好ましい。特に、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(以下、LLDPEと記す。)フィルムが好ましい。LLDPEフィルムを用いるとすれば、他のフィルムを用いる場合に比較して、前記フィルム2,3同士のヒートシールを容易に行うことができると共に、接着強度を向上できる。
ガスバリヤフィルム2Bは、気体の透過率が小さいすなわち気体が透過しにくいフィルムであって特に酸素ガスの透過率が他のガスより小さい酸素バリヤ性を有するフィルムによって構成されている。このガスバリヤフィルム2Bとしては、例えば、エチレン・ビニルアルコール共重合体などが好ましい。
フィルム2,3のうち他方のフィルム3は、容器の外側に配置されるフィルムであって、上述した基材フィルム2Aとヒートシールされるものであり、そのため、基材フィルム2Aと同様に構成されている。なお、ここに示す例では、他方のフィルム3は、上述したポリオレフィン系樹脂フィルムの単層フィルムである。
図4は、図1に示す容器用シート材を用いて構成される容器の正面図である。上述した容器用シート材1を用いて容器を構成する方法、および、容器用シート材1を用いて構成される容器の作用について併せて説明する。先ず、容器用シート材1の幅方向での両側のサイドシール部5同士を互いに重ね合わせるように、容器用シート材1を半分に折り畳む。そして前記上下方向に沿う両サイドシール部5同士を接合して筒状の中間体を形成する。また、この中間体の下部1Lにおけるサイドシール部5同士を接合して容器の底部を形成する。こうすることにより袋状の中間体が形成される。前記底部を袋状の中間体の内側に折り畳む。この中間体の開口部すなわち容器用シート材1の上部1Uに、スパウト9を取り付ける。この場合に、そのスパウト9の外周面と前記上部1Uのサイドシール部5とを隙間なく密着させる。また、上部1Uにおけるサイドシール部5同士を接合する。上記のスパウト9には、雄ねじが形成されており、その雄ねじに嵌まり合うが雌ねじが図示しないキャップに形成されている。それら雄ねじと雌ねじとを介してスパウト9に図示しないキャップが取り付けられる。このようにして容器10が形成される。なお、容器用シート材1の上部1Uに、スパウト9を予め取り付けておいてもよい。このように容器用シート材1を構成するとすれば、サイドシール部5を接合することによって容器10を構成することができる。つまり容器用シート材1から容器10を形成する工程での工数を低減できる。
上記のスパウト9を介して容器10内に内容物を充填すると、それに伴って容器10が膨張するとともに容器10の内側に折り畳まれた底部が広げられる。この底部すなわち下部1Lに形成された各下部セル4Lは密閉されている。そのため、内容物の重さに応じた荷重によってテーブルや台などの載置面上に底部が押圧されると、載置面に容器10の底部が密着するとともにそれらの接触面積が大きくなる。その後、スパウト9にキャップを取り付けて容器10を密閉する。また、ノズル口8に図示しないブロワや送風器などを接続し、ノズル口8およびこれに直接連通する中央セル4CDを介して各中央セル4Cおよび各上部セル4Uに空気を充填する。こうすることにより各セル4C,4Uは、図5に示すようにその形状に応じた形に膨張し、また、図4に点線で示すように、互いに密着する。それらの結果、全体として容器10のいわゆる剛性が向上し、また容器10の形状が維持されて容器10は自立する。また、スパウト9の周囲に上部セル4Uが形成されているため、この上部セル4Uが膨張して互いに密着すると、スパウト9の周囲の剛性が向上する。そのため、キャップを回転させる場合に、スパウト9の周囲や容器10の胴部(中央部)が捩れにくくなる。その結果、キャップを回転させるトルクを小さくでき、キャップを開閉しやすくなる。なお、各セル4C,4Uに空気を充填した後に、ノズル口8はヒートシールされ、各セル4C,4Uは密閉される。また、各セル4C,4Uに対する空気の充填は、上述した内容物の充填前に行ってもよい。
このようにこの発明では、容器10を構成した後に、各セル4C,4Uに空気を充填することができるため、膨張したセル4C,4Uによって容器10の成形が阻害されることを抑制できる。また、各セル4C,4Uに空気を供給して膨張させることにより容器10の全体としての剛性を向上でき、これによりキャップを回転させるトルクを低減できる。また、容器10の底部に密閉した下部セル4Lを形成することにより容器10の底部を載置面に密着させることができ、それらの間の接触面積を大きくできる。それらの結果、この発明に係る容器用シート材は、キャップを開閉しやすく自立可能な容器10を容易に成形できるとともに、従来知られたプラスチックボトルと比較して材料の使用量や材料コストを抑制することができる。
また、空気が供給されて膨張した各セル4C,4Uは、空気断熱層やエアクッションとして機能する。そのため、容器10の断熱性能を向上することができ、例えば内容物の温度が外気温より低い場合であっても、容器10の外周面に結露が生じることを抑制できる。また、容器10に衝撃が加わったとしても、前記衝撃を吸収したり緩和したりして容器10の破損を抑制することができる。さらに、各セル4C,4Uに空気に替えて、窒素ガスを充填するとすれば、各セル4C,4Uがいわゆる酸素バリヤとして機能し、内容物が酸素に暴露されることを抑制して酸素バリヤ性を向上させた容器9とすることができる。なお、容器10内に内容物を充填しておらず、各セル4C,4Uに空気や窒素ガスを充填していない状態では、容器10を折り畳むことができる。そのため、容器10の体積を小さくでき、輸送しやすくなる。
図6は、この発明に係る容器用シート材の他の例の正面図である。ここに示す例は、容器用シート材1の下部1Lに、中央セル4Cに連通すると共に前記中央セル4Cの面積より小さい面積の小セル4LSを形成した例である。すなわち、下部1Lに、中央部1Cにおけるよりも間隔を狭めて規制部6が形成されており、それらの間が小セル4LSとなっている。互いに隣接する小セル4LS同士の間、および、小セル4LSと中央セル4Cとの間に連通部7が形成されている。この図6に示す例においても、容器10を構成した後にノズル8を介して各セル4に空気を供給することができるので、容器10を成形しやくなる。また、各小セル4LSは中央セル4Cに比較して小さいため、空気が供給されて膨張するものの、厚さ方向での膨張量は中央セル4Cに比較して小さい。そのため、底部を載置面に密着させることができ、それらの間の接触面積を大きくできる。また各セル4が膨張して互いに密着するため、容器10の全体としての剛性が向上し、また容器10の形状を維持できる。それらの結果、容器10を自立させることができる。さらに、小セル4LSに空気が供給されるためすなわち容器10の底部にも空気層を形成できるため、図1に示す容器用シート材1を用いて容器10を構成する場合に比較して、断熱性や衝撃に対する耐久性を向上させた容器とすることができる。
図7は、この発明に係る容器用シート材の更に他の例の一部の正面図である。ここに示す例は、容器用シート材1を構成する場合に、サイドシール部5以外の箇所に、ドット状にヒートシールを行った例である。図7に示すように、中央部1Cでは、全体として格子状に、ドット状の規制部6が一定の間隔で施されており、このように規制部6で囲われたほぼ矩形の部分が中央セル4Cとなっている。また、ヒートシールされていない箇所が連通部7となっている。下部1Lでは、互いに隣接するドット状の規制部6同士の間隔が狭く、すなわち、密に規制部6が形成されており、それらの間の部分が小セル4LSとなっている。なお、上部1Uは、中央部1Cと同様にヒートシールされており、したがって、上部セル4Uは中央セル4Cと同様の形状となっている。
図7に示す容器用シート材1を用いて容器を構成し、ノズル口8を介して各セル4U,4C,4LSに空気あるいは窒素ガスを充填する。下部1Lでは、互いに隣接する規制部6同士の間隔が狭いため、小セル4LSの膨張量は、中央セル4Cおよび上部セル4Uの各膨張量に比較して小さい。そのため、図7に示す構成であっても、図6に示す例と同様の作用・効果を得ることができる。
なお、この発明は上述した実施例に限定されないのであって、容器用シート材1に形成するセル4の形状、面積、位置、数、膨張量などは、この発明の目的を達成する範囲で適宜に変更してよい。セル4の形状、面積、位置、数、膨張量などの変更は、例えば、ヒートシールのパターンつまり規制部の形状、面積、位置、数などを変更することによって行うことができる。また、矩形のセルに替えて、三角形、円形、台形、あるいは容器の外側に向けて凸となった柱状、尖塔状のセルを形成してもよい。こうすることにより、容器10の内容積や形状すなわち容器9の意匠性などを変更することができる。また、ノズル口8を介してセル4に注入される流体としては空気、窒素等の気体に限定されず、水などの液体を用いてもよい。
1…容器用シート材、1C…中央部(第1領域部)、 1L…下部(第2領域部)、 2,3…フィルム、 4…セル、 4C…中央セル、4L…下部セル、 5…サイドシール部(接合用エッジ部)、 6…規制部、 7…連通部、 8…ノズル口、 10…容器。

Claims (4)

  1. 複数のフィルム同士を貼り合わせて形成されると共に、貼り合わされた前記複数のフィルムを接合して密閉された容器を構成する容器用シート材において
    前記フィルムは、前記容器の内面を形成する内面フィルムと、前記容器の外面を形成する外面フィルムとを含み、
    前記内面フィルムの周縁部と前記外面フィルムの周縁部とを対向させて重ね合わせ、かつ、前記内面フィルムの周縁部と前記外面フィルムの周縁部とが重ね合わされた状態で互いに接合されることにより形成される接合用エッジ部と、
    前記容器の胴部となる部分であってかつ前記内面フィルムと前記外面フィルムとの間に流体が供給される第1領域部と、
    前記容器の底部となる部分であってかつ前記内面フィルムと前記外面フィルムとの間に前記流体が供給されない密閉された第2領域部と
    前記容器の上部となる部分であって前記第1領域部に隣接して形成されており、前記内面フィルムと前記外面フィルムとの間に前記流体が供給される第3領域部と、
    前記第1領域部と前記第3領域部とにおける前記内面フィルムと前記外面フィルムとを接合することによって前記第1領域部と前記第3領域部とに前記流体が供給されることによる前記第1領域部と前記第3領域部との厚さ方向の膨張を規制する規制部と、
    前記第1領域における前記規制部によって区画されており前記流体が供給される複数の中央セルと、
    前記第3領域における前記規制部によって区画されており前記流体が供給される複数の上部セルと、
    前記第1領域と前記第3領域とにおける前記規制部を貫いて形成されており、前記流体が流動する連通部と、
    前記第1領域部における少なくとも一つの前記中央セルに前記流体を供給するノズル口と、
    前記第2領域における前記内面フィルムと前記外面フィルムとを線状に接合することによって形成されており、前記流体が供給されない密閉された下部セルとをえている
    とを特徴とする容器用シート材。
  2. 請求項1に記載の容器用シート材において
    前記第3領域部に前記容器の内部と外部とを連通する口栓が設けられていることを特徴とする容器用シート材。
  3. 内面を形成する内面フィルムの周縁部と外面を形成する外面フィルムの周縁部とが互いに接合されている接合用エッジ部を有している容器用シート材が前記内面フィルム同士を対向させて重ね合わせられた状態で、重ね合わせられた前記接合用エッジ部が互いに接合されることにより前記容器用シート材が密閉された袋状になっている容器用シート材から形成された容器において、
    筒状の胴部と、
    前記胴部の一方の端部に連続して形成された底部と、
    前記胴部の他方の端部に連続して形成された上部と、
    前記胴部と前記上部とにおける前記内面フィルムと前記外面フィルムとを接合することによって前記胴部と前記上部とにおける前記内面フィルムと前記外面フィルムとの間に流体が供給されることによる前記胴部と前記上部との厚さ方向の膨張を規制する規制部と、
    前記上部における前記規制部によって区画されており前記流体が供給される複数の上部セルと、
    前記胴部における前記規制部によって区画されており前記流体が供給される複数の中央セルと、
    前記底部に形成されており、前記流体が供給されない密閉された下部セルと、
    前記上部と前記胴部とにおける前記規制部を貫いて形成されており、前記流体が流動する連通部と、
    前記胴部における少なくとも一つの前記中央セルに前記流体を供給するノズル口とを備えている
    ことを特徴とする容器。
  4. 請求項3に記載の容器であって、
    前記容器の上部に前記容器の内部と外部とを連通する口栓が設けられている
    ことを特徴とする容器。
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