以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.情報処理装置の動作〕
最初に、本実施形態の情報処理装置の一例である情報処理サーバ40を例に、情報処理装置の動作を説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理サーバ40の動作の概要を示す図である。情報処理サーバ40は、例えば、ショッピングサイト或いはEC(Electric Commerce)サイトとして機能するショッピングサーバである。本実施形態の情報処理サーバ40は、ユーザ或いはオンラインストア(以下、単にストアという。)に対してオンラインモールの機能を提供するよう構成されている。情報処理サーバ40は、ネットワークを介して端末装置10、運営側端末201、202、ストア端末301、302、等と接続されている。
なお、図1の例では、端末装置10が1つしか示されていないが、端末装置10は複数であってもよい。また、図1の例では、ストア端末及び運営側端末がそれぞれ2つ示されているが、運営側端末及びストア端末は2つに限定されない。運営側端末及びストア端末はそれぞれ1つであってもよいし2つより多くてもよい。以下の説明では、運営側端末201、202等を総称して運営側端末20と記載することがある。同様に、ストア端末301、302等を総称してストア端末30と記載することがある。
端末装置10は、例えば、スマートデバイス(スマートフォン、或いはタブレット)、携帯電話、パーソナルコンピュータ等のユーザ端末である。図1の例では、端末装置10は、スマートデバイスとなっているが、端末装置10はスマートデバイスに限定されない。端末装置10は、ネットワークを介して情報処理サーバ40との情報のやりとりを行う。例えば、端末装置10は、情報処理サーバ40からオンラインモールのページの情報を取得する。また、端末装置10は、ユーザがストアから商品を購入するための情報(例えば、購入商品の識別情報、商品数、配達先、希望配達日時、及び決済情報)を情報処理サーバ40に送信する。
運営側端末20は、例えば、パーソナルコンピュータ(デスクトップPC、或いはノートPC)、スマートデバイス、携帯電話等の通信端末である。図1の例では、運営側端末20は、ノートPCとなっているが、運営側端末20はノートPCに限定されない。運営側端末20は、運営者Yが保有する端末である。運営者Yは、ショッピングサイト或いはECサイトの運営者である。運営者Yは、個人であってもよいし法人であってもよい。図1の例では運営者Yは企業等の法人であり、運営側端末20は、運営者Yの従業員それぞれに貸与された端末装置とする。運営者Yが運営するサイトにはオンラインモールが含まれる。オンラインモールでは、定期的に或いは不定期に販売活動(例えば、販売キャンペーン)が行われる。運営者Yは、セール条件を各ストアに通知するとともに、オンラインモールで行われる販売活動を運営する。
また、運営側端末20は、ネットワークを介して情報処理サーバ40との情報のやりとりを行う。例えば、運営側端末20は、オンラインモールとして機能するウェブページの更新を行う。また、運営側端末20は、オンラインモールに出店する各ストアと専用のインタフェース(例えば、ストアが商品の更新等を行う専用ページ)を介した情報のやりとりを行う。運営側端末20は、ストアに対し、販売キャンペーンに関する情報の送信や課金明細の送信等を行う。
ストア端末30は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートデバイス、携帯電話等の通信端末である。図1の例では、ストア端末30は、デスクトップPCとなっているが、ストア端末30はデスクトップPCに限定されない。ストア端末30は、各ストアが保有する端末装置である。例えば、ストア端末301はストアM10が保有する端末装置であり、ストア端末302はストアM20が保有する端末装置である。ストア端末30は、ネットワークを介して情報処理サーバ40との情報のやりとりを行う。例えば、ストア端末30は、ストアがオンラインモールで販売する商品の情報を情報処理サーバ40へ送信する。また、ストア端末30は、ユーザが購入した商品の情報(例えば、購入商品の識別情報、商品数、配達先、希望配達日時、及び決済情報)を情報処理サーバ40から受信する。
情報処理サーバ40は、クライアント端末に対して各種サービスを提供するサーバ用ホストコンピュータである。上述したように、情報処理サーバ40は、ユーザ或いはストアに対してオンラインモールの機能を提供する。オンラインモールは、複数のストアが出店するサイトである。オンラインモールは、オンラインショッピングモール、サイバーモール、ネット商店街、電子モール等と言い換えることができる。以下の説明では、オンラインモールのことを単にサイトということがある。情報処理サーバ40は、運営者Yが運営する販売活動でのストアの商品の販売に関する処理を実行する。以下、図1を参照しながら、情報処理サーバ40の動作の概要を説明する。
まず、情報処理サーバ40は、運営側端末20から販売活動の企画(以下、販売促進企画という。)の情報を取得する(ステップS1)。販売活動は、例えば、運営者がオンラインモールで行う販売キャンペーンである。例えば、販売活動は、クリアランスセール、バーゲンセール、開店セール、閉店セール、記念セール、クリスマスセール、年末セール、年始セール、決算セール等のセールである。セールには、ブラックフライデーも含まれる。また、販売活動は、母の日特集、父の日特集、子供の日特集、バレンタインデー特集、ホワイトデー特集等、所定のテーマに沿った商品を集めて販売する“特集”であってもよい。販売活動は販売促進活動と言い換えることができる。なお、“特集”及び“セール”は販売キャンペーンの一種である。“特集”を“セール”の一種とみなすことも可能である。季節ごとの販売促進活動(販促)も販売活動の一種である。以下の説明では、販売活動は、運営者Yがオンラインモールで行う販売キャンペーンであるものとして説明するが、以下の説明で登場する“販売キャンペーン”は、“セール”、“特集”、“販促”等の販売活動を示す言葉に置き換え可能である。なお、以下の説明では、販売活動に出品される商品のことを“セール商品”という。
情報処理サーバ40は、販売促進企画の情報として、例えば、販売キャンペーンの期間、運営者が販売キャンペーンの実行に要するコスト、セール商品となる商品の種類(テーマであってもよい。)、セール商品の価格帯、セール商品を購入したユーザに与える特典(以下、単に「特典」という。)等の情報を取得する。なお、特典はクーポンやポイントであってもよいし、セール商品の購入価格の割引(以下、単に「商品の割引」という。)であってもよい。商品の割引は、40%引き、50%引きといった割引率で特定される割引あってもよいし、4000円引き、5000円引きといった割引額で特定される割引であってもよい。特典が商品の割引の場合、販売促進企画の情報には、運営者Yがストアに要望する商品の割引の情報が含まれていてもよい。なお、ストアが商品の割引に使用する原資(以下、「割引原資」という。)の一部或いは全部は、運営者Yからストアに提供されてもよい。以下の説明では、販売キャンペーンの特典に商品の割引が含まれ、その割引原資の一部或いは全部が、運営者Yからストアに提供されるものとして説明する。
情報処理サーバ40は、セール条件をストアに通知する(ステップS2)。セール条件の通知は、運営者Yがストアそれぞれに用意した専用ページを介して行われてもよい。セール条件は、運営者Yを通じて提供される商品の種類、価格、特典のいずれかを定めた条件である。セール条件は、ストアが販売キャンペーンに参加するための条件であってもよい。例えば、セール条件は、ストアがセール商品とする商品の種類、価格、特典を定めた情報であってもよい。セール条件で指定される商品の価格は通常価格であってもよいし、販売キャンペーンでの価格であってもよい。セール商品が売り切れという事態を少なくするため、セール条件には、セール商品となる商品の在庫の情報が含まれていてもよい。なお、本実施形態の場合、特典の情報には、商品の割引の情報(例えば、割引率、或いは割引額)が少なくとも含まれる。また、セール条件には、運営者Yからストアへの、セール商品の割引原資となるお金の支払いが行われる旨の項目が含まれる。なお、セール条件は、販売前に確定している必要は無く、ストアが販売キャンペーンに参加することを許諾することで販売キャンペーン終了後に確定されてもよい。
なお、情報処理サーバ40は、オンライン上で販売キャンペーン参加のための規約を確認できるように構成されていてもよい。例えば、情報処理サーバ40は、各ストアに用意された専用ページ上でストアの店員等が規約を確認できるように構成されていてもよい。そして、情報処理サーバ40は、ストアがオンライン上で(例えば、専用ページ上で)販売キャンペーンにエントリーできるよう構成されていてもよい。一例として、情報処理サーバ40は、オンライン上でストアが参加の意思の通知、及びセール商品となる商品の情報等の通知等をできるよう構成されていてもよい。マニュアルでのエントリー(例えば、紙面や対面でのエントリー)を実行しようとすると、参加予定のストアと個別契約が必要となる等、煩雑である。しかし、オンライン上でエントリー可能に構成することにより、そのような煩雑さは少ない。
また、セール条件には、販売キャンペーンに参加可能なストアの条件(以下、参加条件という。)が含まれていてもよい。参加条件は、例えば、運営者Yが提供する有料サービスを利用するストアを販売キャンペーンに参加可能なストアとするものであってもよい。有料サービスは、例えば、ストアから支払われる報酬(以下、販売促進費という。)を対価として運営者Yが商品の販売促進を行う販売促進サービスであってもよい。販売促進サービスは、商品宣伝サービスと言い換えることも可能である。なお、販売促進費は運営者Yの利益になり得る費用である。運営者Yは、商品を販売するために広告の表示やセール、クーポンの提供等、商品の販売を促進するための任意の行為に販売促進費を用いてもよい。また、サービス提供者は、販売促進費の全額を用いて、販売促進を行う必要はなく、一部のみを用いてもよく、全てを用いずともよい。また、販売促進費は、例えばオンラインモールにおける出品費用として用いられてもよい。すなわち、本実施形態での「販売促進費」とは、商品の販売を促進するために用いる費用のみならず、オンラインモールにおける様々なサービスの提供に対して用いられる費用をも含む概念である。
販売促進サービスは、運営者Yが所定のサイト(例えば、運営者Yが運営するサイト)で提供するサービスであってもよい。例えば、販売促進サービスは、運営者Yが運営するサイト(例えば、ポータルサイト等)の広告スペースに、ストアが指定する商品の広告を掲載するサービスであってもよい。或いは、運営者Yが、検索サイト、ショッピングサイト等、検索結果を表示するサイトを運営しているのであれば、ストアが指定する商品に関するワードが検索クエリとして指定された場合に、検索結果の上位にストアが指定する商品の情報を掲載するサービスであってもよい。商品の宣伝方法は任意である。なお、販売促進サービスのサービス名は任意の言葉を使用可能である。例えば、販売促進サービスのサービス名は、“商品PRサービス”、“PRオプション”等、であってもよい。
販売促進サービスを利用する商品は、ストアが指定可能であってもよい。すなわち、販売促進費を支払う商品はストアが商品毎に設定(オプション設定)可能であってもよい。例えば、販売促進サービスは、ストアが運営者Yのサイト(例えば、運営者Yが運営するショッピングサイト)に出品している商品毎に、ストア自身でサービスの利用指定ができるよう構成されていてもよい。勿論、販売促進サービスは、ストアが運営者Yのサイトに出品している全商品を対象とできるよう構成されていてもよい。販売促進サービスの利用料(すなわち販売促進費)は、商品の価格の一定の割合(例えば、商品の販売価格の2%)であってもよいし、一定の額(例えば、1商品あたり1000円)であってもよい。利用料を一定の割合(料率、或いは販促割合ともいう。)とする場合、利用料は、運営者Yが指定する率であってもよいし、ストアが商品別に或いは全商品に対して指定する率であってもよい。利用料を一定の額とする場合も、利用料は、運営者Yが指定する額であってもよいし、ストアが商品別に或いは全商品に対して指定する額であってもよい。これらの指定は、ストアそれぞれに用意された専用ページを介して設定可能であってもよい。なお、情報処理サーバ40は、販売促進費(金額の大きさ或いは販促割合)に基づいて商品検索時の順位を決定してもよい。
ストアは、情報処理サーバ40から送信されたセール条件を見て販売キャンペーンに参加するか否か決定する。そして、ストアは、販売キャンペーンに参加する場合には、セール条件を満たす商品の情報を情報処理サーバ40に送信する。ストアが送信する情報は、例えば、セール商品とする予定の商品(以下、応募商品という。)の識別情報、応募商品の在庫数、応募商品の価格の情報である。応募商品の価格は、通常価格であってもよいし、販売キャンペーンでの価格(以下、セール価格という。)であってもよい。商品情報の送信は、運営者Yがストアそれぞれに用意した専用ページを介して行われてもよい。情報処理サーバ40は、セール条件を満たす商品の情報をストアから取得する(ステップS3)。
続いて、情報処理サーバ40は、運営者Yによるセール商品の選択を補助するため、ステップS3で情報を取得した応募商品の中からセール商品の候補を選択する。このとき、情報処理サーバ40は、応募商品のCVR(Conversion Rate)に基づいてセール商品となる商品の候補を選択してもよい。例えば、選択部435は、取得部437が情報を取得した商品のCVRに基づいてセール商品となる商品の候補を選択する。例えば、選択部435は、CVRが高い商品をセール商品となる商品の候補として選択してもよい。CVRとは、配信コンテンツを介して、商品を販売する販売元の利益につながる行動に至る指標を示す。例えば、CVRは、配信コンテンツを配信した回数に対して各種のコンバージョンに至った回数の割合を示す。ここでコンバージョンとは、サイト上で獲得できる最終成果である。サイトがECサイト、ショッピングサイト或いはオンラインモールなのであれば、コンバージョンは、商品の購入であってもよいし、オンラインモール上のページに表示された商品のクリックであってもよい。なお、本実施形態において、CVRは、オンラインモールでの過去の実績(例えば、過去一定期間のページへの商品の表示回数と実際にユーザがその商品をクリックした回数)に基づいて算出されたものであってもよい。
また、情報処理サーバ40は、応募商品のブランドに基づいてセール商品となる商品の候補を選択してもよい。例えば、情報処理サーバ40は運営者Y等が作成したブランドのリストを記憶する。そして、情報処理サーバ40はリストに記載のあるブランドをセール商品となる商品の候補として選択してもよい。
また、情報処理サーバ40は、応募商品の市場価格の推移に基づいてセール商品となる商品の候補を選択してもよい。このとき、選択部435は、市場価格が安定している商品(例えば、アプリケーションソフト等の市場価格が固定されている商品)をセール商品の候補として選択してもよい。例えば、情報処理サーバ40は、運営者Y等が作成した、複数の商品の過去の市場価格の情報を記憶する。そして、情報処理サーバ40は、所定期間(例えば、過去一定期間)の市場価格の下落が所定の範囲に収まっている商品(例えば、過去1年間の市場価格の下落率が10%以内に収まっている商品)をセール商品の候補として選択してもよい。
また、情報処理サーバ40は、市場で取引数が急増している注目商品であって、その価格が変動していない商品をセール商品の候補として選択してもよい。例えば、情報処理サーバ40は、市場での取引の増加が所定の閾値以上の商品であって、所定期間(例えば、過去一定期間)の市場価格の変動が所定の範囲に収まっている商品をセール商品となる商品の候補を選択してもよい。情報処理サーバ40は、3か月前の取引数に対する現在の取引数の増加率が予め設定された閾値(例えば、50%)以上の商品であって、過去3か月間の市場価格の変動がプラスマイナス10%以内に収まっている商品をセール商品の候補として選択してもよい。或いは、情報処理サーバ40は、3か月前の取引数に対する現在の取引数の増加数が予め設定された閾値(例えば、10000個)以上の商品であって、過去3か月間の市場価格の変動がプラスマイナス10%以内に収まっている商品をセール商品の候補として選択してもよい。
なお、情報処理サーバ40は、セール商品の候補の選択に先立って、販売キャンペーンに参加可能なストアを判別してもよい。そして、情報処理サーバ40は、参加可能と判別されたストアの応募商品の中からセール商品の候補を選択してもよい。このとき、情報処理サーバ40は、運営者Yが提供する有料サービスを利用するストアを販売キャンペーンに参加可能なストアとして判別してもよい。例えば、情報処理サーバ40は、運営者Yが運営者Yのサイトで提供する有料の販売促進サービスの利用状態が所定の基準を満たすストアを販売キャンペーンに参加可能なストアとして判別してもよい。例えば、情報処理サーバ40は、過去一定期間の販売促進サービスの利用料の合計が一定額以上のストアを販売キャンペーンに参加可能なストアとして判別してもよい。或いは、情報処理サーバ40は、運営者Yのサイトで提供する全ての商品に対して販売促進サービスを利用するストアを販売活動に参加可能なストアとして判別してもよい。
セール商品となる商品の候補を選択したら、情報処理サーバ40は、選択した候補を運営側端末20に送信する(ステップS4)。運営者Yは、セール商品となる商品の候補を見て、販売キャンペーンへの出品を許可する商品を決定する。運営者Yは、その決定情報を情報処理サーバ40に送信する。決定情報は、販売キャンペーンへ出品が許可された商品(すなわち、セール商品)のリストであってもよい。情報処理サーバ40は、運営側端末20から決定情報を取得する(ステップS5)。
情報処理サーバ40は、セール商品の販売サービスを提供する。例えば、情報処理サーバ40は、運営者Yが運営するサイトでストアが販売するセール商品の販売サービスを提供する。運営者Yが運営するサイトは例えばオンラインモールであり、情報処理サーバ40は、複数の異なるストアがサイトで販売するセール商品の販売サービスを提供する。なお、セール商品を販売する者はストアである。情報処理サーバ40は、ストアによるセール商品の販売を処理する。例えば、情報処理サーバ40は、運営者Yが運営する販売キャンペーンでのセール商品の販売を処理する。より具体的には、情報処理サーバ40は、ステップS5で取得した決定情報に基づいて、販売キャンペーンのためのウェブページ(以下、セールページという。)を生成する(ステップS6)。セールページには、セール商品の情報が掲載されていてもよい。また、セールページには、セール商品を販売するストアへのリンクが記載されていてもよい。企画された期間(以下、セール期間という。)が到来したら、情報処理サーバ40は、ユーザからの要求に応じて、セールページを端末装置10に送信する(ステップS7)。
ユーザは、端末装置10に表示されたセールページを見ながら、セール商品の購入のための操作をする。情報処理サーバ40は、端末装置10から商品購入のための情報を取得する(ステップS8)。そして、情報処理サーバ40は、商品購入のための情報を取得したら、ストアによるセール商品の販売を処理する(ステップS9)。例えば、情報処理サーバ40は、ユーザが指定する商品、商品数、希望届け先等の情報をストア端末30に送信する。また、情報処理サーバ40は、商品購入代金の決済処理(入金確認処理、入金があった場合のストアへの通知処理等)を実行する。
また、情報処理サーバ40は、ストアへの各種サービス利用料金の請求処理を実行する。利用料金の請求は定期的に行われてもよいし、セール期間の終了後、まとめて行われてもよい。なお、セール期間中にストアによりセール商品の販売が行われた場合には、情報処理サーバ40は、セール商品の割引原資となるお金をストアへ支払うための処理を実行する(ステップS10)。このとき、情報処理サーバ40は、ストアのセール商品の販売実績に基づいてストアに支払う割引原資の金額を算出してもよい。例えば、情報処理サーバ40は、該当ストアのセール商品の販売数に所定の金額を乗じた額を該当ストアに支払う割引原資の額としてもよい。或いは、情報処理サーバ40は、セール商品となった商品の通常価格とセール商品のセール価格との差額に基づいてストアに支払う割引原資の金額を算出してもよい。通常価格はセール期間等の特売期間以外の期間(平常期間)での価格である。
なお、情報処理サーバ40は、セール商品となった商品のストアによる過去の販売価格に基づいて、セール商品の通常価格を判別してもよい。例えば、情報処理サーバ40は、該当ストアによる過去所定期間の該当商品の販売価格の平均値(例えば、過去三か月間の該当商品の売り上げを過去三か月間の販売数で割った値)を通常価格として判別してもよい。情報処理サーバ40は、ストアへのサービス利用料金の請求にあたり、サービス利用料金と割引原資とを合算してもよい。なお、情報処理サーバ40は、ストアが販売する商品に運営者Yへの販売促進費の支払いが設定(例えば、オプション設定)されている場合には、販売促進費と割引原資の額とに基づいてストアに支払う金額を算出してもよい。
なお、情報処理サーバ40は、ストア毎にクリアリングシステムを用いて、割引原資の支払いを行ってもよい。クリアリングシステムとは、ストア毎に、ストアに発生した「支払いの総額」と「受け取りの総額」とを算出し、ストア毎に、支払いの総額と受け取りの総額との「差し引き額」を精算する決済システムである。例えば、情報処理サーバ40は、オンラインモールに出店するストア毎に、運営者及び/又は他ストアに対して所定期間中(例えば、1カ月中)に発生した支払いの総額と、運営者及び/又は他ストアに対して所定期間中(例えば、1カ月中)に発生した受け取りの総額と、を算出する。このとき、「支払いの総額」の中には、運営者からストアへの課金(販売促進費の支払い)が含まれていてもよい。また、「受け取りの総額」には、運営者からストアへ支払われる割引原資が含まれていてもよい。そして、情報処理サーバ40は、ストア毎にそれらの差引額を算出し、該当のストアが「負けストア」なのか「勝ちスト」なのかを判別する。ストアが負けストアの場合、情報処理サーバ40は、ストアへ差引額を請求するための処理を行い、ストアが勝ちストアの場合、ストアへ差引額を支払うための処理を行う。請求或いは支払のための処理は銀行のサーバを介して行われてもよい。
以上のように、情報処理サーバ40は、セール条件をストアに通知し、セール条件を満たす商品の情報をストアから取得している。そして、情報処理サーバ40は、情報を取得した商品の中から選択されるセール商品のストアによる運営者Yのサイトでの販売を処理している。ストアまかせで販売を行うのではなく、運営者Yの制御の下にあるセール条件に基づいて販売が行われるので、情報処理サーバ40は高い訴求力のある販売活動(すなわち、多くのユーザを惹きつける販売キャンペーン)を実現できる。
〔2.情報処理システムの構成例〕
以上、本実施形態の情報処理装置の一例である情報処理サーバ40を例に情報処理装置の動作を述べたが、以下、本実施形態の情報処理装置の構成を説明する。以下の説明では、情報処理サーバ40を備える情報処理システム1を例に情報処理装置の構成を説明する。最初に、図2を使って実施形態に係る情報処理システム1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と、運営側端末20と、ストア端末30と、情報処理サーバ40とを備える。端末装置10、運営側端末20、ストア端末30、及び情報処理サーバ40は、ネットワークNを介して接続される。ネットワークNは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等の通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。なお、図2に示す情報処理システム1には、端末装置10、運営側端末20、ストア端末30、及び情報処理サーバ40がそれぞれ複数台含まれてもよい。
端末装置10は、ページを閲覧するユーザによって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、スマートデバイス、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の通信装置である。端末装置10は、ユーザの操作に従って、情報処理サーバ40からページ情報を取得する。
運営側端末20は、オンラインモールを含むサイトの運営者によって利用される情報処理装置である。例えば、運営側端末20は、スマートデバイス、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の端末装置である。運営側端末20は、運営者の従業員等による操作に従って、サイトの運営に関する各種情報を情報処理サーバ40に送信する。
ストア端末30は、商品或いはサービスを提供するストアによって利用される情報処理装置である。例えば、ストア端末30は、スマートデバイス、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の端末装置である。ストア端末30は、ストアの従業員等による操作に従って、情報処理サーバ40に商品の販売に関する各種情報を送信する。
情報処理サーバ40は、端末装置10にページの情報を配信するサーバ装置である。例えば、情報処理サーバ40は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関連する各種情報がタイル状に配置されたウェブページを端末装置10に配信する装置である。情報処理サーバ40が配信する情報には、オンラインモールのページが含まれる。
〔3.情報処理サーバの構成例〕
次に、情報処理サーバ40の構成について詳細に説明する。情報処理サーバ40は、端末装置10、運営側端末20、ストア端末30等のクライアント端末からの要求を処理するサーバ用ホストコンピュータ(以下、単に「サーバ」という。)である。情報処理サーバ40は、PCサーバであってもよいし、ミッドレンジサーバであってもよいし、メインフレームサーバであってもよい。また、情報処理サーバ40は、1つのサーバにより構成されていてもよいし、協同して処理を実行する複数のサーバにより構成されていてもよい。情報処理サーバ40が複数のサーバで構成される場合、これらサーバの設置場所は離れていてもよい。設置場所が離れていたとしても、協同して処理を実行するのであれば、これらサーバは1つのコンテンツ提供サーバとみなすことができる。
図3は、実施形態に係る情報処理サーバ40の構成例を示す図である。情報処理サーバ40は、通信部41と、記憶部42と、制御部43と、を備える。なお、図3に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。
(通信部41)
通信部41は、外部の装置と通信する通信インタフェースである。通信部41は、ネットワークインタフェースであってもよいし、機器接続インタフェースであってもよい。例えば、通信部41は、NIC(Network Interface Card)等のLANインタフェースであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)ホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、通信部41は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。通信部41は、情報処理サーバ40の通信手段として機能する。通信部41は、制御部43の制御に従って端末装置10、運営側端末20、及びストア端末30と通信する。
(記憶部42)
記憶部42は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部42は、情報処理サーバ40の記憶手段として機能する。記憶部42は、ストアデータベース421、企画データベース422、エントリーデータベース423、商品候補データベース424、セール商品データベース425、課金情報データベース426を記憶する。
ストアデータベース421は、ストアがオンラインモールに出品している商品の情報を記憶するデータベースである。図4は、ストアデータベース421に格納された情報の一例を示す図である。図4に示した例では、ストアデータベース421は、ストアID、商品ID、在庫数、価格、二重価格、PRオプション等の項目を有している。
「ストアID」は、オンラインモールに出店するストアを識別するための識別情報を示す。識別情報は、運営者Yによって各ストアに割り当てられる一意のコードである。
「商品ID」は、ストアがオンラインモールで提供する商品の識別コードである。識別コードは、JAN(Japanese Article Number)コード、EAN(European Article Number)コード、UPC(Universal Product Code)、ITF(Interleaved Two of Five)コード等の規格化されたコードであってもよいし、運営者Yが独自に定めたコードであってもよい。
「在庫数」は、ストアIDで特定されるストアが有する商品IDで示される商品の在庫数である。「在庫数」には、“11”等の項目値が格納される。
「価格」は、商品IDで示される商品の価格である。例えば、価格は、ストアがオンラインモールで該当商品を販売するときの現在の販売価格である。「価格」には、“2600”等の項目値が格納される。単位は、円であってもよいしドルであってもよい。
「二重価格」は、ストアIDで特定されるストアが商品IDで示される商品を販売する場合に、商品を二重価格とすることが許容されるか否かを示す情報である。例えば、ストアが該当商品を一定価格で一定期間の販売実績がある場合に、二重価格とすることが許容される。二重価格が許容される場合、項目値は例えば「Yes」となり、二重価格が許容されない場合、項目値は例えば「No」となる。
「PRオプション」は、ストアIDで特定されるストアが販売促進サービスとしてのPRオプションを利用しているか否かを示す情報である。ストアがPRオプションを利用している場合、項目値は例えば「Yes」となり、PRオプションを利用していない場合、項目値は例えば「No」となる。
企画データベース422は、運営者Yが企画する販売キャンペーンの情報を記憶するデータベースである。図5は、企画データベース422に格納された情報の一例を示す図である。図5に示した例では、企画データベース422は、企画ID、期間、原資、セール条件等の項目を有している。
「企画ID」は、運営者Yが企画した販売促進企画を識別するための識別情報を示す。識別情報は、企画が起案される度に一意に割り振られる。
「期間」は、企画された販売企画(販売キャンペーン)が実行される期間(すなわち、セール期間)を示す。「期間」には、“2017/10/1〜10/14”等の項目値が格納される。
「原資」は、運営者Yからストアへ支払われる、セール商品の割引原資の具体的内容である。「原資」には、“50%”の項目値が格納される。この場合、ストアによりセール商品の販売が行われた場合、セール商品の通常価格の50%が運営者Yからストアへ支払われる。
「セール条件」は、ストアが販売キャンペーンに参加するための条件を示す。セール条件は、価格、割引、在庫等の項目から構成される。「価格」は、ストアがセール商品とすることができる商品の価格条件である。価格条件として示される価格は、通常価格であってもよいし、販売キャンペーンでの価格(セール価格)であってもよい。図5の例では、価格には項目値として“10000”等の情報が格納されている。この場合、セール条件を満たす商品は、例えば、通常価格が10000円以上の商品である。
「割引」は、ストアがセール商品とすることができる商品の割引条件である。割引条件として示される割引は、割引率であってもよいし、割引額であってもよい。図5の例では、割引には項目値として“50%”等の情報が格納されている。この場合、セール条件を満たす商品は、例えば、通常価格から割引率“50%”で販売可能な商品である。
「在庫」は、ストアがセール商品とすることができる商品の在庫数の条件である。図5の例では、在庫には項目値として“10”等の情報が格納されている。この場合、セール条件を満たす商品は、例えば、在庫数が10個以上の商品である。
なお、図5には示されていないが、セール条件には、運営者Yからストアへの、セール商品の割引原資となるお金の支払いが行われる旨の項目が含まれていてもよい。例えば、セール条件には、商品一販売あたり商品の通常価格の50%が割引原資として支払われる旨の情報が項目として含まれていてもよい。
エントリーデータベース423は、ストアが応募した応募商品の情報を記憶するデータベースである。図6は、エントリーデータベース423に格納された情報の一例を示す図である。図6に示した例では、エントリーデータベース423は、ストアID、商品ID、在庫数、価格等の項目を有している。ストアID、商品ID、在庫数、及び価格は、ストアデータベース421のストアID、商品ID、在庫数、及び価格と同じである。
商品候補データベース424は、情報処理サーバ40により選択されたセール商品候補の情報を記憶するデータベースである。図7は、商品候補データベース424に格納された情報の一例を示す図である。図7に示した例では、商品候補データベース424は、ストアID、商品ID、在庫数、価格等の項目を有している。ストアID、商品ID、在庫数、及び価格は、ストアデータベース421のストアID、商品ID、在庫数、及び価格と同じである。
セール商品データベース425は、販売キャンペーンの出品されるセール商品の情報を記憶するデータベースである。図8は、セール商品データベース425に格納された情報の一例を示す図である。図8に示した例では、セール商品データベース425は、ストアID、商品ID、在庫数、価格等の項目を有している。ストアID、商品ID、在庫数、及び価格は、ストアデータベース421のストアID、商品ID、在庫数、及び価格と同じである。
課金情報データベース426は、運営者Yからストアに課金されるサービス使用料等の情報を記憶するデータベースである。図9は、課金情報データベース426に格納された情報の一例を示す図である。図9に示した例では、課金情報データベース426は、ストアID、基本料金、PRオプション利用料、割引原資、合計等の項目を有している。ストアIDは、ストアデータベース421のストアIDと同じである。
「基本料金」は、ストアIDで特定されるストアがオンラインモールに出店するにあたり、運営者Yに支払う所定期間(例えば、1カ月)の基本料金である。図9の例では、基本料金には項目値として“10000”等の情報が格納されている。この場合、基本料金は、例えば、10000円である。
「PRオプション利用料」は、ストアIDで特定されるストアが販売促進サービスとしてのPRオプションを利用するにあたり、運営者Yに支払う所定期間(例えば、1カ月)の料金である。すなわち、PRオプション利用料は、ストアから運営者Yに支払われる販売促進費用である。図9の例では、PRオプション利用料には項目値として“2600”等の情報が格納されている。この場合、利用料金は、例えば、2600円である。
「割引原資」は、運営者Yからストアに支払われる割引原資の額である。図9の例では、割引原資には項目値として“0”、“-253000”等の情報が格納されている。項目値が“0”となっている場合、該当のストア(図9の例の場合ストアM10)には割引原資となるお金は支払われない。項目値が“−253000”となっている場合、該当のストア(図9の例の場合ストアM20)には運営者Yから割引原資として253000円が支払われる。
「合計」は、運営者Yからストアへ課金される金額の合計の額である。合計は、例えば、各種サービス利用料金(基本料金を含む。)と割引原資との合算の額である。合計は、所定期間(例えば、1カ月)の利用料金等の合計であってもよい。図9の例では、合計には項目値として“80000”、“−90000”等の情報が格納されている。項目値が“80000”となっている場合、該当のストア(図9の例の場合ストアM10)には所定期間の利用料金として運営者Yから80000が請求される。項目値が“−90000”となっている場合、該当のストア(図9の例の場合ストアM20)には運営者Yから90000円が支払われる。なお、項目値がマイナスとなっている場合(すなわち、運営者Yがストアへ支払わなければならない場合)、合計に記載された金額は翌月への繰り越し金額であってもよい。
(制御部43)
図3に戻り、制御部43は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理サーバ40内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部43は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
制御部43は、図3に示すように、設定受付部431と、企画受付部432と、通知部433と、判別部434と、選択部435と、提供部436と、取得部437と、を備える。制御部43を構成するブロック(設定受付部431〜取得部437)はそれぞれ制御部43の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ或いは1つの集積回路であってもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。なお、制御部43は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。
設定受付部431は、ストア端末30から商品の販売に関する設定を受け付ける。例えば、設定受付部431は、ストア端末30から運営者Yが運営するサイトでの商品の販売に関する設定(例えば、オンラインモールで販売する商品の情報)を受け付ける。また、設定受付部431は、ストア端末30から運営者Yがサイトで提供するサービス(例えば、販売促進サービス)を利用するか否かの情報を受け付ける。設定受付部431は、ストア端末30から情報を受け付けたら、受け付けた情報をストアデータベース421に登録する。
企画受付部432は、運営側端末20から販売促進企画の情報を受け付ける。企画受付部432は、運営側端末20から情報を受け付けたら、受け付けた情報を企画データベース422に登録する。
通知部433は、セール条件をストアに通知する。例えば、通知部433は、企画データベース422に登録されているセール条件に基づいてストアに提示する情報を生成し、専用ページを介してストアにセール条件を送信する。取得部437は、セール条件を満たす商品の情報をストアから取得する。なお、セール条件には、運営者Yからストアへのセール商品の割引原資となるお金の支払いがなされる旨の内容が含まれていてもよい。この場合、通知部433は、運営者Yからストアへセール商品の割引のための原資の提供がなされる旨が含まれるセール条件を通知する。
判別部434は、販売活動に参加可能なストアを判別する。例えば、判別部434は、は、運営者Yが提供する所定の有料サービスを利用するストアを販売活動に参加可能なストアとして判別する。運営者Yが提供するサービスであってストアから運営者Yへの販売促進費の支払いが設定された商品の販売促進サービスを利用するストアを販売活動に参加可能なストアとして判別してもよい。判別部434は、販売促進サービスの利用状態が所定の基準を満たすストアを販売活動に参加可能なストアとして判別してもよい。このとき、判別部434は所定のサイトで提供する全ての商品に対して販売促進費の支払いを設定するストアを販売活動に参加可能なストアとして判別する。所定のサイトは運営者Yが運営するサイトであってもよい。
選択部435は、取得部437が情報を取得した商品の中からセール商品の候補を選択する。また、選択部435は、取得部437が情報を取得した商品のブランドに基づいてセール商品となる商品の候補を選択してもよい。また、選択部435は、取得部437が情報を取得した商品の市場価格の推移に基づいてセール商品となる商品の候補を選択してもよい。例えば、選択部435は、所定期間の市場価格の下落が所定の範囲に収まっている商品をセール商品の候補として選択する。選択部435は、市場での取引の増加が所定の閾値以上の商品であって、所定期間の市場価格の変動が所定の範囲に収まっている商品をセール商品の候補として選択してもよい。
提供部436は、取得部437が情報を取得した商品の中から選択されるセール商品の販売サービスを提供する。例えば、提供部436は、セール条件を通知する運営者Yが運営するサイトでストアが販売するセール商品の販売サービスを提供する。提供部436は、複数の異なるストアがサイトで販売するセール商品の販売サービスを提供してもよい。なお、提供部436は、所定のサイトの運営者Yが運営する販売活動に基づくセール商品の販売を処理するよう構成されていてもよい。
なお、セール条件には、運営者Yからストアへのセール商品の割引原資となるお金の支払いがなされる旨の内容が含まれていてもよい。そして、提供部436は、ストアによりセール商品の販売が行われた場合には、割引原資となるお金をストアへ支払うための処理を実行してもよい。このとき、提供部436は、ストアのセール商品の販売実績に基づいてストアに支払う割引原資の金額を算出してもよい。提供部436は、セール商品となった商品の通常価格とセール商品の販売活動での価格との差額に基づいてストアに支払う割引原資の金額を算出してもよい。このとき、提供部436は、セール商品となった商品のストアによる過去の販売価格に基づいて、セール商品の通常価格を判別してもよい。また、提供部436は、ストアに発生した支払いの総額とストアに発生した受け取りの総額との差引額をストア毎に精算する決済システムを使ってストアに原資を支払う処理を行ってもよい。また、提供部436は、ストアが販売する商品に運営者Yへの販売促進費の支払いが設定されている場合には、販売促進費と原資の額とに基づいてストアに支払う金額を算出してもよい。
〔4.情報処理サーバの処理フロー〕
次に、図10を参照しながら、情報処理サーバ40が実行する処理の手順について説明する。図10は、企画実行処理の一例を示すフローチャートである。情報処理サーバ40は、電源が投入されると企画実行処理を開始する。
まず、情報処理サーバ40は、運営側端末20からセール条件を取得したか判別する(ステップS11)。例えば、情報処理サーバ40は、運営側端末20からセール条件が含まれる販売促進企画を受信したか否か判別する。情報処理サーバ40は、企画データベース422にセール条件を含む新たな販売促進企画が登録されている場合に、セール条件を取得したと判別してもよい。セール条件を取得していない場合(ステップS11:No)、情報処理サーバ40は、再度ステップS11を実行する。
セール条件を取得している場合(ステップS11:Yes)、情報処理サーバ40は、セール条件をストアに通知する(ステップS12)。そして、情報処理サーバ40は、随時、セール条件を満たす商品の情報(応募情報)をストア端末30から取得し、エントリーデータベース423に登録する。応募情報をエントリーデータベース423に登録するサーバは情報処理サーバ40とは別のサーバであってもよい。また、応募情報が記憶する記憶装置は情報処理サーバ40が備える記憶装置とは別の記憶装置であってもよい。そして、情報処理サーバ40は、商品の応募期間が終了したか判別する(ステップS13)。応募期間が終了していない場合(ステップS13:No)、情報処理サーバ40は、再度ステップS13を実行する。
応募期間が終了している場合(ステップS13:Yes)、情報処理サーバ40は、応募情報をエントリーデータベース423から取得する。なお、情報処理サーバ40が備える記憶装置とは別の記憶装置に応募情報が登録されているのであれば、情報処理サーバ40はその記憶装置から応募情報を取得する。そして、情報処理サーバ40は、ストアから情報を取得した商品(応募商品)の中からセール商品の候補を選択する(ステップS14)。そして、情報処理サーバ40は、セール商品候補の情報を運営側端末20に送信する。
続いて、情報処理サーバ40は、運営側端末20からセール商品の決定情報を取得したか判別する(ステップS15)。決定情報を取得していない場合(ステップS15:No)、情報処理サーバ40は、再度ステップS15を実行する。決定情報を取得している場合(ステップS15:Yes)、情報処理サーバ40は、決定情報に基づいてセールページを生成する(ステップS16)。
そして、情報処理サーバ40は、販売促進企画で定められたセール期間が到来したか判別する(ステップS17)。セール期間が到来していない場合(ステップS17:No)、情報処理サーバ40は、再度ステップS17を実行する。
セール期間が到来している場合(ステップS17:Yes)、情報処理サーバ40は、端末装置10の要求に応じてセールページの情報を端末装置10に送信するとともに、ユーザからの指示に応じてセール商品の販売処理を実行する(ステップS18)。
続いて、情報処理サーバ40は、セール期間が終了したか判別する(ステップS19)。セール期間が終了していない場合(ステップS19:No)、情報処理サーバ40は、再度ステップS18とステップS19を実行する。
セール期間が到来している場合(ステップS19:Yes)、情報処理サーバ40は、運営者Yとストアとの間で生じた各種料金の精算の処理を実行する(ステップS20)。例えば、情報処理サーバ40は、運営者Yからストアに支払われる割引原資の支払いの処理を実行する。精算の処理は銀行のサーバを介して行われてもよい。
精算が完了したら、情報処理サーバ40は、企画実行処理を終了する。
〔5.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
例えば、上述の実施形態では、運営者Yが提供する有料サービスとして、PRオプション等の販売促進サービスを例示したが、運営者Yが提供する有料サービスは販売促進サービスに限られない。運営者Yが提供する有料サービスは、メールサービス、ホームページの管理サービス等であってもよい。情報処理サーバ40はこれらのサービスを利用するストアを販売活動に参加可能なストアとして判別してもよい。
また、情報処理サーバ40が販売活動(販売キャンペーン)の対象とする商品(セール商品)は、服、電気製品等の有体物に限られない。セール商品は音楽データ、書籍データ(例えば、雑誌、漫画、新聞等の購読用のデータ)、ソフトウェア(例えば、アプリケーションソフト等のダウンロード用データ)等の情報であってもよい。また、セール商品は権利(例えば、所定の航空会社の所定の便に搭乗する権利、一泊二日の国内旅行に関するサービスを受ける権利、その他のサービスを受ける権利)であってもよい。ネットを介して販売できるのであれば、情報、権利も商品の一種である。
本実施形態の情報処理サーバ40を制御する制御装置は、専用のコンピュータシステムによって実現してもよいし、通常のコンピュータシステムにより実現してもよい。例えば、上述の動作を実行するためのプログラムを、光ディスク、半導体メモリ、磁気テープ、フレキシブルディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、該プログラムをコンピュータにインストールし、上述の処理を実行することによって制御装置を構成してもよい。制御装置は、情報処理サーバ40の外部の装置(例えば、パーソナルコンピュータ)であってもよいし、内部の装置(例えば、制御部43)であってもよい。また、上記プログラムをインターネット等のネットワーク上のサーバ装置が備えるディスク装置に格納しておき、コンピュータにダウンロード等できるようにしてもよい。また、上述の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションソフトとの協働により実現してもよい。この場合には、OS以外の部分を媒体に格納して配布してもよいし、OS以外の部分をサーバ装置に格納しておき、コンピュータにダウンロード等できるようにしてもよい。
また、上記各実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔6.ハードウェア構成〕
実施形態及び変形例に係る情報処理サーバ40は、例えば図11に示すような構成のコンピュータ1000によっても実現可能である。図11は、情報処理サーバ40の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU(Central Processing Unit)1100、RAM1200、ROM1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インタフェース(I/F)1500、入出力インタフェース(I/F)1600、及びメディアインタフェース(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インタフェース1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インタフェース1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インタフェース1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インタフェース1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインタフェース1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインタフェース1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理サーバ40として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部43の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
〔7.効果〕
本実施形態によれば、情報処理サーバ40は、セール条件をストアに通知し、セール条件を満たす商品の情報をストアから取得する。そして、情報処理サーバ40は、情報を取得した商品の中から選択されるセール商品の販売サービスを提供する。例えば、情報処理サーバ40は、運営者Yが運営する販売活動に基づくセール商品の販売を処理する。ストアまかせで販売を行うのではなく、運営者Yの制御の下にあるセール条件に基づいて販売が行われるので、情報処理サーバ40は訴求力のある販売活動を実現できる。
情報処理サーバ40は、セール条件を通知する運営者Yからストアへセール商品の割引のための原資の提供がなされる旨の内容が含まれるセール条件を通知する。そして、情報処理サーバ40は、ストアによりセール商品の販売が行われた場合には、割引原資となる金額をストアへ支払うための処理を実行する。運営者から割引原資が支払われるので、販売活動がより運営者の思い通りのものとすることができる。結果として、情報処理サーバ40は訴求力のある販売活動を実現できる。
また、情報処理サーバ40は、ストアのセール商品の販売実績に基づいてストアに支払う割引原資の金額を算出する。例えば、情報処理サーバ40は、セール商品となった商品の通常価格とセール商品のセール価格との差額に基づいてストアに支払う割引原資の金額を算出する。情報処理サーバ40は、セール商品となった商品のストアによる過去の販売価格に基づいて、セール商品の通常価格を判別する。ストアに支払われる割引原資の金額をストアの納得感の高いものとすることができる。結果として、情報処理サーバ40は、多くのストアを販売活動に参加させることができる。多くの魅力あるストアが販売活動に参加することで、情報処理サーバ40は訴求力のある販売活動を実現できる。
また、情報処理サーバ40は、ストアに発生した支払いの総額とストアに発生した受け取りの総額との差引額をストア毎に精算する決済システムを使ってストアに割引原資を支払うための処理を実行する。ストアへの割引原資の支払いが容易となる。
また、情報処理サーバ40は、ストアが販売する商品に前記運営者への販売促進費の支払いが設定されている場合には、販売促進費と割引原資の額とに基づいてストアに支払う金額を算出する。販売促進費の受領と割引原資の支払いとを相殺することにより、運営者Yとストアとがやりとりする金額を少なくできる。結果として、運営者Yとストアとの決済が容易となる。
また、情報処理サーバ40は、セール条件を通知する運営者Yが運営するサイトでストアが販売するセール商品の販売サービスを提供する。例えば、情報処理サーバ40は、複数の異なるストアが運営者Yのサイトで販売するセール商品の販売サービスを提供する。情報処理サーバ40は運営者Yのサイトを訴求力のあるものとできる。
また、情報処理サーバ40は、販売活動に参加可能なストアを判別する。例えば、情報処理サーバ40は、運営者Yが提供する所定の有料サービスを利用するストアを販売活動に参加可能なストアとして判別する。例えば、情報処理サーバ40は、運営者Yが運営者Yのサイトで提供する有料の商品宣伝サービスの利用状態が所定の基準を満たすストアを販売活動に参加可能なストアとして判別する。或いは、情報処理サーバ40は、ストアが運営者Yのサイトで提供する全ての商品に対して商品宣伝サービスを利用するストアを販売活動に参加可能なストアとして判別する。新規ユーザの獲得のみなならず、販売活動を通じて、運営者が提供するストア向けの有料サービスのカバレッジを広げることができる。また、有料サービスの利用を販売活動参加の条件とすることにより、運営者Yは割引原資の一部或いは全部を回収できる。
なお、販売活動は、運営者Yがオンラインモールで行う販売キャンペーンである。販売キャンペーンにより、オンラインモールを利用するユーザの拡大を図ることができる。
また、情報処理サーバ40は、取得部437が情報を取得した商品の中からセール商品の候補を選択する。例えば、情報処理サーバ40は、取得部が情報を取得した商品のCVR(Conversion Rate)に基づいてセール商品となる商品の候補を選択する。CVRの高い商品は多くのユーザにとって魅力ある商品である可能性が高いので、情報処理サーバ40は訴求力のある販売活動を実現できる。
また、情報処理サーバ40は、取得部437が情報を取得した商品のブランドに基づいてセール商品となる商品の候補を選択する。ユーザを惹きつけるブランドの商品をセール商品とすることで、情報処理サーバ40は高い訴求力のある販売活動を実現できる。
また、情報処理サーバ40は、取得部437が情報を取得した商品の市場価格の推移に基づいてセール商品となる商品の候補を選択する。例えば、情報処理サーバ40は、所定期間の市場価格の下落が所定の範囲に収まっている商品をセール商品の候補として選択する。商品の価格が下がりにくい商品(例えば、OS等のソフト)の値下げ販売はユーザのお得感が強い。商品の価格が下がりにくい商品をセール商品とすることで、情報処理サーバ40は訴求力のある販売活動を実現できる。
また、情報処理サーバ40は、市場での取引の増加が所定の閾値以上の商品であって、所定期間の市場価格の変動が所定の範囲に収まっている商品をセール商品の候補として選択する。市場で取引数が急増している注目商品であって、その価格が変動していない商品(例えば、新商品で値崩れしていない商品)の値下げ販売はユーザのお得感が強い。このような商品をセール商品とすることで、情報処理サーバ40は訴求力のある販売活動を実現できる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、提供部は、処理手段や処理回路に読み替えることができる。