JP6537301B2 - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関する。
インクを吐出するためのエネルギーを生成する複数の記録素子を有する記録ヘッドを駆動することにより、記録媒体上にインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置が従来より知られている。このようなインクジェット記録装置では、記録ヘッドに温度センサを設け、温度センサにより検出された温度に基づいて種々の温度制御を実行することが知られている。一般には、この記録ヘッドに用いる温度センサとして熱応答性に優れた性質を持つダイオードセンサを用いる。
ここで、上述のダイオードセンサには製造誤差に起因する特性のばらつきがあり、基準特性からの誤差で実際の温度とは異なる温度が検出されてしまう虞がある。これに対し、特許文献1にはインクジェット記録装置内にダイオードセンサとは異なる温度センサを設け、その温度センサからの検出値に基づいてダイオードセンサからの検出値を補正することで正確な温度を算出することが知られている。なお、この温度センサとして、熱応答性はダイオードセンサよりも劣るものの、製造誤差が生じにくいサーミスタを用いることもまた知られている。詳細には、例えば記録前においてサーミスタからの検出温度がTthr[℃]であり、ダイオードセンサからの検出温度がTdef[℃]である場合、上述の温度制御におけるダイオードセンサからの検出温度Tdiに対して補正値Tadj(=Tthr−Tdef)を加えることによって正確な温度を算出すると記載されている。
更に特許文献1には、所定のタイミングごとに上述のサーミスタからの検出値に基づいてダイオードセンサからの検出値を補正することが記載されている。これにより、あるタイミングでは適切なダイオードセンサに対する補正が行えなかった場合であっても、その次のタイミングにて再度補正を行うため、時間の経過に伴ってダイオードセンサからの検出値の補正精度を高めることができると記載されている。
特開平7−209031号公報
ここで、記録ヘッドをインクジェット記録装置に装着する際、記録ヘッド内の温度がインクジェット記録装置内の温度と大きく異なる場合にはダイオードセンサに対する補正を適切に実行できない虞があることがわかった。
例えば、記録ヘッド内の温度がインクジェット記録装置内の温度よりも顕著に高い場合、記録ヘッドをインクジェット記録装置内に装着してから記録ヘッド内の温度は徐々に低下することになる。この場合、例えば記録ヘッドの装着直後においてダイオードセンサから検出した温度はサーミスタが検出した記録装置内の雰囲気温度よりも高い値となってしまう。このようなタイミングにて上述のダイオードセンサからの検出値の補正を実行したとしても、ダイオードセンサの検出温度とサーミスタの検出温度の間のずれにはダイオードセンサの製造誤差によるずれ以外にも、記録ヘッドの温度と記録装置内の雰囲気温度の乖離の影響が含まれているため、適切な補正が実行できない。
これに対し、記録ヘッドの温度がインクジェット記録装置内の温度に近い値に低下してから上述の補正を実行すれば、適切な補正を実行することは可能となる。しかしながら、この場合にはダイオードセンサに対する補正を実行するまで種々の温度制御を実行することができず待機状態となるため、記録を開始するまで時間が掛かってしまうという問題がある。
本発明は上記の課題を鑑みて為されたものであり、記録ヘッドに設けられた温度センサからの検出温度の補正を待機時間が発生することなく適切に行うことを目的とするものである。
そこで、本発明は、インクを吐出するためのエネルギーを生成する複数の記録素子と、温度を検出するための第1の検出素子と、を少なくとも有する記録ヘッドを装着可能であって、前記記録ヘッドを駆動することにより画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記インクジェット記録装置内に設けられた温度を検出するための第2の検出素子と、前記記録ヘッドが前記インクジェット記録装置に装着された後の第1のタイミングにて前記第1の検出素子によって検出された温度TDi1に関する第1情報を取得し、且つ、前記第1のタイミングよりも後であって画像の記録を開始するよりも前の第2のタイミングにて前記第1の検出素子によって検出された温度TDi2に関する第2情報を取得する第1の取得手段と、画像の記録を開始する前に前記第2の検出素子によって検出された温度Tthrに関する第3情報を取得する第2の取得手段と、前記第2のタイミングよりも後に前記第1の検出素子から検出される温度を補正するための補正値を取得する第3の取得手段と、前記第2のタイミングよりも後に前記第1の検出素子から検出される温度を、前記第3の取得手段によって取得された補正値に基づいて補正する補正手段と、前記補正手段によって補正された温度に基づいて、前記記録ヘッドの駆動を制御する制御手段と、を有し、前記第3の取得手段は、(i)前記第1の取得手段によって取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が所定の閾値より小さい場合、前記第1の取得手段によって取得された前記第2情報が示す温度TDi2と、前記第2の取得手段によって取得された前記第3情報が示す温度Tthrと、に基づいて、前記補正値を取得し、(ii)前記第1の取得手段によって取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が前記所定の閾値よりも大きい場合、前記第2の取得手段によって取得された前記第3情報を用いずに前記補正値を取得することを特徴とする。
本発明に係るインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法によれば、記録ヘッドに設けられた温度センサからの検出温度の補正を待機時間が発生することなく適切に行うことが可能となる。
実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図である。 実施形態に係る記録ヘッドの模式図である。 実施形態に係る記録ヘッドの透視図である。 実施形態に係るインク供給系を説明するための図である。 実施形態における記録制御系を示す図である。 ダイオードセンサ検出温度の推移を模式的に示す図である。 実施形態におけるダイオード補正値の取得方法を説明するための図である。 実施形態におけるダイオード補正値の取得方法を説明するための図である。 実施形態におけるダイオード補正値の取得方法を説明するための図である。 実施形態におけるダイオード補正値の取得方法を説明するための図である。 実施形態における重み付け温度を説明するための図である。 実施形態における補正温度の算出過程を示すフローチャートである。
以下に図面を参照し、本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本実施形態に係るインクジェット記録装置(以下、プリンタとも称する)の外観を示している。これはいわゆるシリアル走査型のプリンタであり、記録媒体Pの搬送方向(Y方向)に対して直交する交差方向(X方向)に記録ヘッドを走査して画像を記録するものである。
図1を用いてこのインクジェット記録装置の構成および記録時の動作の概略を説明する。まず不図示の搬送モータによりギヤを介して駆動される搬送ローラによって記録媒体Pを保持しているスプール6より記録媒体PがY方向に搬送される。一方、所定の搬送位置において不図示のキャリッジモータによりキャリッジユニット2をX方向に延在するガイドシャフト8に沿って走査させる。そして、この走査の過程で、エンコーダ7によって得られる位置信号に基づいたタイミングでキャリッジユニット2に装着可能な記録ヘッド(後述)の吐出口から吐出動作を行わせ、吐出口の配列範囲に対応した一定のバンド幅を記録する。本実施形態においては、走査速度40インチ毎秒で走査し、600dpi(1/600inch)の解像度で吐出動作を行う構成とした。その後、記録媒体Pの搬送を行い、さらに次のバンド幅について記録を行う構成となっている。
このようなプリンタでは、1回の走査で記録媒体上の単位領域に画像を記録(いわゆる1パス記録)しても良いし、複数回の走査で画像を記録(いわゆるマルチパス記録)しても良い。1パス記録を行う場合には各走査間でバンド幅分の記録媒体の搬送を行っても良い。また、マルチパス記録を行う場合には、1走査毎には搬送を行わず、記録媒体上の単位領域に対して複数回走査を行ってから、該単位領域に1バンド前後の搬送を行っても良い。また、他のマルチパス記録として、1走査毎に所定のマスクパターンによって間引かれたデータを記録してから1/nバンド前後の紙送りを行い、再度走査を行うことによって、記録媒体上の単位領域に対し記録に関与するノズルを異ならせた複数回(n回)の走査と搬送とによって画像を完成させる方法がある。
なお、キャリッジモータからキャリッジユニット2への駆動力の伝達には、キャリッジベルトを用いることができる。しかしキャリッジベルトの代わりに、例えばキャリッジモータにより回転駆動され、X方向に延在するリードスクリュと、キャリッジユニット2に設けられ、リードスクリュの溝に係合する係合部とを具えたものなど、他の駆動方式を用いることも可能である。
送給された記録媒体Pは、給紙ローラとピンチローラとに挟持搬送されて、プラテン4上の記録位置(記録ヘッドの主走査領域)に導かれる。通常休止状態では記録ヘッドのフェイス面にはキャッピングが施されているため、記録に先立ってキャップを開放して記録ヘッドないしキャリッジユニット2を走査可能状態にする。その後、1走査分のデータがバッファに蓄積されたらキャッリッジモータによりキャリッジユニット2を走査させ、上述のように記録を行う。
ここで、記録ヘッドに対しては、吐出駆動のための信号パルスやヘッド温調用信号などを供給するためのフレキシブル配線基板19が取り付けられている。フレキシブル基板の他端は、本プリンタの制御を実行するCPU等の制御回路を備えた制御部100(後述)に接続されている。なお、この制御部の近傍にはインクジェット記録装置内の雰囲気温度を検出するための温度センサであるサーミスタ121(第2の検出素子)が設けられている。
更に、記録ヘッドは複数のインク供給チューブ45を介してインクの色に対応する複数の独立したメインタンクに接続されている。これにより、メインタンクに収納された各色のインクを記録ヘッド内に供給することが可能となる。このインク供給系の詳細に関しては後述する。また、インクジェット記録装置には、記録ヘッド3のインク吐出状態を回復・維持するために用いられ、記録ヘッドの吐出口を覆うことが可能なキャッピング機構(不図示)や、吐出口からキャップを介してインク吸引可能なポンプ機構を備えた回復処理機構(不図示)も設けられている。
図2は本実施形態に係る記録ヘッド9を模式的に示す斜視図である。
記録ヘッド9にはジョイント部25が形成されており、ジョイント部25には上述のインク供給チューブが接続される。
また、記録ヘッド9の記録媒体Pに対向する面である吐出口形成面には、半導体等から形成された2つの記録素子基板10a、10bが取り付けられている。記録素子基板10a、10bには、それぞれX方向に直交するY方向に沿って吐出口列が形成されている。詳細には、記録素子基板10aにはブラック(Bk)インクを吐出する吐出する吐出口列11、グレー(Gy)インクを吐出する吐出口列12、ライトグレー(Lgy)インクを吐出する吐出口列13、ライトシアン(Lc)インクを吐出する吐出口列14がX方向に並んで配置されている。また、記録素子基板10bにはシアン(C)インクを吐出する吐出口列15、ライトマゼンタ(Lm)インクを吐出する吐出口列16、マゼンタ(M)インクを吐出する吐出口列17、イエロー(Y)インクを吐出する吐出口列18がX方向に並んで配置されている。
また、それぞれの吐出口列11〜18と対向する記録素子基板10a、10b内の位置には、後述するように記録素子列が形成されている。なお、以下の説明では簡単のため、吐出口列11〜18それぞれに対向する位置にある記録素子列を記録素子列11´〜18´と称する。
図3(a)は記録素子基板10bをXY平面に対して垂直な方向から見た場合における透視図である。また、図3(b)は記録素子基板10bを図3(a)に示す線分ABを通り、記録素子基板10bに垂直に切断した場合の切断面の吐出口列15の近傍の様子をY方向下流側から見た場合における断面図である。なお、簡単のため、図3には各部の寸法比を実際と異ならせて図示しているが、実際の記録素子基板10bのサイズはX方向に9.55mm、Y方向に39.0mmの大きさである。
本実施形態における吐出口列11〜18は、それぞれ2つの列から形成されている。これらの2列の列が、それぞれ向かい合う列に対して1200dpi(ドット/インチ)にて1ドット分ずらされた状態で、Y方向(配列方向)に768個ずつ、計1536個の吐出口30および吐出口30に対向した電気熱変換素子である記録素子(以下、メインヒータとも称する)34がY方向(所定方向)に配列されている。なお、本実施形態において1200dpiは約0.02mmに相当する。この記録素子にパルスを加えることにより、吐出口からインクを吐出するための熱エネルギーを生成することができる。なお、ここでは記録素子として電気熱変換素子を用いる場合について記載したが、圧電素子などを用いることも可能である。
ここで、記録素子基板10bには記録素子の近傍のインクの温度を検出するための温度センサとして合計9つのダイオードセンサ(第1の検出素子)S1〜S9が形成されている。
そのうち、2つのダイオードセンサS1、S6は吐出口列15〜18のY方向の一方の端部近傍に配置されている。詳細には、ダイオードセンサS1、S6はそれぞれY方向の一方の端部の吐出口から0.2mm離れた位置に配置される。ここで、ダイオードセンサS1はX方向において吐出口列15と吐出口列16の中間に、ダイオードセンサS6はX方向において吐出口列17と吐出口列18の中間に配置されている。
また、2つのダイオードセンサS2、S7は吐出口列15〜18のY方向の他方の端部近傍に配置されている。ここで、ダイオードセンサS2はX方向において吐出口列15と吐出口列16の中間に、ダイオードセンサS7はX方向において吐出口列17と吐出口列18の中間に配置されている。詳細には、ダイオードセンサS2、S7はそれぞれY方向の他方の端部の吐出口から0.2mm離れた位置に配置される。
更に、5つのダイオードセンサS3、S4、S5、S8、S9はそれぞれ吐出口列15〜18のY方向における中央部に配置されている。ここで、ダイオードセンサS4はX方向において吐出口列15と吐出口列16の中間に、ダイオードセンサS5はX方向において吐出口列16と吐出口列17の中間に、ダイオードセンサS8はX方向において吐出口列17と吐出口列18の中間に配置されている。また、ダイオードセンサS3は吐出口列15よりもX方向における外側に、ダイオードセンサS9は吐出口列18よりもX方向における外側に配置されている。
なお、本実施形態では、ダイオードセンサの近くの吐出口内にあるインクの温度は、そのダイオードセンサが設けられた位置における記録素子基板10bの温度とほぼ同じであるため、記録素子基板10bの温度をインクの温度として扱う。
また、記録素子基板10bには吐出口内にあるインクの温度を加熱するための加熱素子(以下、サブヒータとも称する)19a、19bが設けられている。ここで、加熱素子19aは吐出口列15のX方向におけるダイオードセンサS3が設けられている側を囲むようにして一続きの部材にて形成されている。同様に、加熱素子19bは吐出口列18のX方向におけるダイオードセンサS9が設けられている側を覆うようにして一続きの部材にて形成されている。なお、加熱素子19a、19bはそれぞれX方向について吐出口列13から1.2mm外側、Y方向についてダイオードセンサS1、S2、S6、S7から0.2mm外側に位置する。
記録素子基板10bは、ダイオードセンサS1〜S9やサブヒータ19a、19bの他、種々の回路が形成された基板31と、樹脂で形成された吐出口部材35と、から構成される。基板31と吐出口部材35との間には、共通インク室33が形成されており、共通インク室33にはインク供給口32が連通している。共通インク室33からはインク流路36が延びており、インク流路36は、吐出口部材35に形成された吐出口30に連通する。インク流路36における吐出口30側の端部には、発泡室38が形成されており、発泡室38には、吐出口30と対向する位置に記録素子(メインヒータ)34が配置されている。また、インク流路36と共通インク室の間にはノズルフィルタ37が形成されている。
なお、ここでは記録素子基板10bについて詳細に説明したが、記録素子基板10aについてもほぼ同様の構成を有している。
本実施形態ではダイオードセンサS1〜S9のそれぞれから検出された温度に基づいて代表温度を算出し、その代表温度に基づいて種々の温度制御を実行する。ここで、以下の説明では簡単のため、ダイオードセンサS5から検出された温度を種々の温度制御における代表温度として記載する。但し、本実施形態はこのような常に単一のダイオードセンサからの検出温度をすべての温度制御において共通して用いるような形態に限定されるものではない。例えば、温度制御の種類ごとに代表温度を算出するために用いる温度センサの組み合わせを変更するような形態であっても良い。一例としては、温度に応じて記録素子に印加する駆動パルスを制御する駆動パルス制御を記録素子列15xにおいて実行時には周囲を取り囲む4つのダイオードセンサS1、S2、S3、S4から検出された温度の平均値を代表温度とするような形態でも良い。更に、上述の駆動パルス制御を記録素子列17xにおいて行う際には周囲を取り囲む4つのダイオードセンサS6、S7、S8、S9を用いても良い。更に、記録中にインクを保温するために、インクの温度が所定の閾値以下の場合にサブヒータを駆動し、所定の閾値よりも高くなった際にサブヒータの駆動を停止するサブヒータ加熱制御をサブヒータ19aに対して行う際には、サブヒータ19aの近傍にある3つのダイオードセンサS1、S2、S3から検出された温度の最小値を代表温度とする形態であっても良い。更に、本実施形態は図3(a)に示したような記録ヘッド内に複数のダイオードセンサを有する必要はなく、少なくとも1つのダイオードセンサを有していれば良い。
図4は、本実施形態におけるインクの供給系および排出系を説明するための模式図である。インクタンク310から供給されたインクは、インク供給管313、ジョイント314、加圧室321、インク供給弁316、加圧ポンプ330等からなる供給路を経由して記録ヘッド9に供給される。インク供給弁316は、インクタンク310と加圧室321の間に設置され、必要に応じて開閉する。加圧室321にはある一定量の以下のインクを溜め込むことが出来る。加圧ポンプ330は、加圧室321に対して作用し、加圧室321を減圧することでインクタンク310からインクを吸い出し、加圧室321を加圧することで加圧室321に溜め込まれたインクを記録ヘッド9に供給する。記録ヘッド9から吐出されたにも関わらず記録に寄与しなかったインク(以下、廃インク)は、キャップ305や予備吐出部311に集められ、廃インク回収管23を経由して廃インク収用部304に保存(貯留)される。
キャップ305は、記録領域から外れた場所に位置し、非記録時に記録ヘッド9のインク吐出面を保護・保湿するために使われる他、記録開始前や記録中の予備吐出を受けたり、記録ヘッド9の吐出面を吸引回復したりするときに使われる。予備吐出によってキャップ305内に溜まった廃インクは、吸引ポンプ312により回収され、廃インク回収管323を経由して廃インク収用部304に蓄えられる。また、吸引回復が行われるときは、記録ヘッド9のインク吐出面とキャップ305が密閉し、吸引ポンプ312が動作することで記録ヘッド9からインクが吸い出され、廃インク回収管323を経由して廃インク収用部304に蓄えられる。
予備吐出部311は、記録領域から外れたキャップ305とは反対側に設置される場合や、記録領域の適当な場所に設置される場合がある。予備吐出部311に溜まった廃インクは、重力によって廃インク回収管323を経由して廃インク収用部304に蓄えられる。記録ヘッド9は、その壁の一部が可とう膜331により構成されている。可とう膜331は、インクの消費に伴う記録ヘッド9内部の圧力変化に応じて伸縮動作を行う。可とう膜331の伸縮動作は、可とう膜331に接続されたアーム332に伝えられ、さらにはアーム332の可とう膜331とは反対側の先端に接続された弁333に伝えられる。弁333は、インク供給管313と記録ヘッド9との接続部を塞いでおり、上記のような仕組みによってインクの消費に伴って開閉される。
インクジェット記録装置を初めて使用する場合や記録ヘッドを交換した場合等、ある記録ヘッドが初めてインクジェット記録装置に装着された際には上記のインク供給系を用いてインク初期充填動作が実行される。以下にインク初期充填動作について詳細に説明する。
まず、加圧ポンプ330を使用して加圧室321内を減圧することにより、インクタンク310からインク供給管313へのインクの導出を行う。次にインク供給弁316を開にし、加圧ポンプ330を減圧方向に作動させ、インクタンク310から導出されたインクを加圧室321に蓄える。所定の量だけインクが蓄えられたら減圧を止め、インク供給弁316を閉にする。
次に、加圧ポンプ330を加圧方向に作動させ、加圧室321に蓄えられたインクを所定の圧力まで加圧する。そしてキャップ305を記録ヘッド9と密閉させ、吸引ポンプ312を作動させることにより、記録ヘッド9の内部を減圧する。これにより弁333が開き、記録ヘッド9にインクを供給することができる。
所定量のインクが記録ヘッド9内に供給されたら、吸引ポンプ312の作動を止め、キャップ305を記録ヘッド9から分離する。その結果、記録ヘッド9内の負圧値の釣り合いによって弁333が閉じるまでインクが供給された後、インクの供給は停止する。以上の一連の動作により記録ヘッド9へのインク初期充填動作が完了する。
図5は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の記録装置本体に搭載される制御システムの構成を示すブロック図である。主制御部100は演算、制御、判別、設定などの処理動作を実行するCPU101を備えている。そして、CPU101によって実行すべき制御プログラム等を格納するROM102、インクの吐出/非吐出を表す2値の記録データを格納するバッファ、CPU101による処理のワークエリア等として用いられるRAM103、入出力ポート104などを備える。さらにRAM103は記録動作前後のメインタンクのインク量やサブタンクの空き容量等を記憶する記憶手段としても用いることができる。入出力ポート104には、搬送ローラを駆動させる搬送モータ(LFモータ)113、キャリッジモータ(CRモータ)114、記録ヘッド9、回復処理装置120などの各駆動回路105、106、107、108が接続されている。これらの各駆動回路105、106、107、108は、主制御部100により制御される。入出力ポート104には、記録ヘッド9の温度を検出するダイオードセンサS1〜S9、キャリッジ2に固定されたエンコーダセンサ111、記録装置内の雰囲気温度(環境温度)を検出するサーミスタ121などの各種センサ類が接続されている。また、主制御部100はインターフェース回路110を介してホストコンピュータ115に接続されている。
116は回復処理装置120によって記録ヘッド9から強制的にインクを排出させた場合に、そのインク量をカウントする回復処理カウンタである。117は記録開始前や記録終了時、記録中に行われる予備吐出をカウントする予備吐出カウンタである。118はフチ無し記録を行う場合に記録媒体領域外に記録されるインクをカウントするフチ無しインクカウンタ、119は記録中に吐出するインクをカウントする吐出ドットカウンタである。
本実施形態で使用するダイオードセンサにおいて温度に対する電圧の関係を一次関数(y=ax+b)として表した場合、傾き(a)についてはダイオードセンサの製造誤差によるずれはそれ程見られない。一方で、切片(b)で表されるオフセット値は製造誤差が生じた場合、顕著にずれてしまう虞がある。そこで、本実施形態では上述のようにインクジェット記録装置内に製造誤差による影響が小さいサーミスタを設け、所定のタイミングごとにサーミスタからの検出温度を用いて記録ヘッド内のダイオードセンサにおけるオフセット値を補正する。下記の(式1)にオフセット値を補正するためのダイオード補正値Tadjの算出式を示す。なお、以下の説明では簡単のため、補正値Tadjの算出のためにダイオードセンサから検出された温度をTdi、補正値Tadjの算出のためにサーミスタから検出された温度をTthrとそれぞれ記載する。
(式1)
Tadj=Tthr−Tdi
算出された補正値TadjはRAM103に記憶される。そして、駆動パルス制御やサブヒータ加熱制御等の温度制御を行う際に上述の補正値を用い、ダイオードセンサから検出された温度に対して補正を行うことでダイオードセンサのオフセット値を補正する。
図12は温度制御実行時の補正温度の取得過程を示すフローチャートである。なお、以下の説明では簡単のため、温度制御の際にダイオードセンサから取得された温度をTdic、補正後の補正温度をThとそれぞれ記載する。
まず、ステップS91では温度制御を実行する直前にダイオードセンサから検出された温度Tdicを取得する。次に、ステップS92ではRAM103に記憶された補正値Tadjを読み出す。そして、ステップS93にて下記の(式2)に示すダイオードセンサから検出された温度を補正する算出式にしたがって補正温度Thを算出する。
(式2)
Th=Tdic+Tadj
(式1)、(式2)からわかるように、補正値の算出の際にサーミスタの検出温度がダイオードセンサの検出温度よりも高ければ補正温度は補正前の温度よりも高くなる(Th>Tdic)。逆に、サーミスタの検出温度の方が低い場合、補正温度は補正前の温度よりも低くなる(Th<Tdic)。
そして、ステップS94にて算出された補正温度Thを用いて温度制御を実行する。なお、上述のように温度制御として種々の制御を実行可能であり、例えば駆動パルス制御やサブヒータ加熱制御、短パルス加熱制御などを実行できる。
以上の構成により、ダイオードの検出温度を補正する際に適切な補正処理が実行することができる。
(誤補正の判定方法)
記録ヘッドがインクジェット記録装置に初めて装着された際、上述のダイオード検出温度の補正処理を実行した場合、記録ヘッドの状態によっては補正処理を実行しなかった場合よりもオフセット値のずれが大きくなってしまう虞がある。以下の説明では、このような補正を誤補正とも称する。この誤補正は、記録ヘッドの温度がインクジェット記録装置内の雰囲気温度と大きく異なっており、記録ヘッドが記録装置内の雰囲気温度に馴染んでいない場合において特に顕著に発生する。誤補正の発生メカニズムについて以下に詳細に記載する。
図6は記録ヘッドをインクジェット記録装置に装着した際におけるダイオードセンサからの検出温度の推移を示す図である。なお、ここでは例として、雰囲気温度が30℃でる場合について説明する。また、ここでは例として、ダイオードセンサが実際の温度よりも5℃低い温度を検出するようなダイオードセンサの検出誤差が生じている(ダイオードセンサ検出温度ずれ=−5℃)場合を記載する。したがって、記録ヘッドの温度が記録装置内の雰囲気温度に完全に馴染んだ際のダイオードセンサからの検出温度Tdieは25℃となる。そのため、ダイオード検出温度をサーミスタ温度に合わせるための理想的な補正値Tadjは5℃となる。
なお、図6(a)は装着時の記録ヘッドの温度がインクジェット記録装置内の雰囲気温度よりも比較的高い場合におけるダイオードセンサ検出温度の推移を示している。また、図6(b)は装着時の記録ヘッドの温度がインクジェット記録装置内の雰囲気温度とそれ程変わらない場合におけるダイオードセンサ検出温度の推移を示している。更に、図6(a)、(b)における期間Aは記録ヘッドを記録装置に装着してからインクの初期充填動作を開始するまでの期間を、期間Bはインクの初期充填動作を開始してから終了するまでの期間を、期間Cは記録ヘッドを初期充填動作が終了した後、キャップ305によって記録ヘッドを密閉している期間をそれぞれ示している。
図6(a)に示すように、記録ヘッドの温度が記録装置の雰囲気温度(30℃)よりも顕著に高い場合、記録ヘッドが記録装置に装着されてからは記録装置内に対して放熱が発生し、記録ヘッドの温度は徐々に低下する(期間A)。これにより、インクの初期充填動作を開始する直前のタイミング(第1のタイミング)にてダイオードセンサから検出される温度Tdi1は55℃となる。なお、上述のダイオードセンサの検出温度ずれがあるため、第1のタイミングにおける実際の記録ヘッドの温度は60(=55+5)℃である。
第1のタイミング以降、上述のインクの初期充填動作が実行される(期間B)。ここで、インクタンク310内のインクの温度は雰囲気温度に十分馴染んでいるため、約30℃である。記録ヘッドの温度よりも顕著に低い温度を有するインクが記録ヘッド内に充填されるため、記録ヘッドの温度はインクへの伝熱によって期間Aに比べて急に低下することとなる。この結果、インクの初期充填動作が終了した直後のタイミング(第2のタイミング)では、ダイオードセンサから検出される温度Tdi2は45℃まで低下する。第2のタイミングでも、第1のタイミングと同様に実際の記録ヘッドの温度はダイオードセンサの検出温度とずれており、50(=45+5)℃である。雰囲気温度は30℃であるため、この第2のタイミングにおいても記録ヘッドは未だに記録装置の雰囲気温度に馴染んでいないことがわかる。
第2のタイミング以降はインクの吐出が開始されるまでインクの充填は行われない(期間C)。一方で、既に記録ヘッドに充填されているインク等に対する熱交換は継続して行われるため、記録ヘッドの温度は記録装置内の雰囲気温度とほぼ同等となるまで記録ヘッドの温度は低下する。
ここで、記録ヘッドの温度と記録装置内の雰囲気温度の間に乖離が生じている際に上述の(式1)、(式2)にしたがってダイオードセンサの温度補正を行うと、結果として補正を行わなかった場合よりもダイオードセンサの製造誤差による検出温度のずれが大きくなってしまう可能性が高い。この点について、図6(a)の第2のタイミングにて温度補正を実行する場合を例として以下に説明する。
第2のタイミングではダイオードセンサの検出温度Tdi2は45℃であり、サーミスタの検出温度Tthrは30℃である。したがって、上述の(式1)にしたがってダイオード補正値Tadjを算出するとTadj=−15℃となってしまう。ここで、上述のようにこのダイオードセンサにおける理想的な補正値Tadj=5℃である。一方で、温度補正を行わない場合は補正値Tadj=0℃であることに相当する。すなわち、温度補正を行わない場合は理想的な補正値からの補正値Tadjのずれは−5(=0−5)℃であるにも関わらず、温度補正を行うことにより補正値からの補正値Tadjのずれは−20(=−15−5)℃となり、温度補正を行うことによりかえって検出温度のずれが大きくなってしまう(誤補正)。
一方、図6(b)に示すように、記録ヘッドの温度が記録装置の雰囲気温度(30℃)とそれ程変わらない場合、期間A、B、Cのそれぞれにおいて温度の低下はそれ程顕著には生じない。詳細には、第1のタイミングにおけるダイオードセンサの検出温度Tdi1は29℃、第2のタイミングにおけるダイオードセンサの検出温度Tdi2は27℃である。
ここで、図6(a)と同様にして第2のタイミングにおいて温度補正を実行すると、ダイオード補正値Tadj=3(=30−27)℃となる。上述の通り、このダイオードセンサにおける理想的な補正値はTadj=5℃である。したがって、図6(b)に示す場合においては温度補正を行うことにより補正値Tadjを適切な値へと近付けることができる。
図6(a)、(b)のそれぞれで温度補正処理を行った結果の違いは、記録ヘッドが記録装置内の雰囲気温度に馴染んでいる際に補正処理を行っているか否かによると考えられる。図6(a)では第2のタイミングにおいて未だ記録ヘッドが記録装置の雰囲気温度に馴染んでおらず、記録ヘッドの温度と記録装置の雰囲気温度に乖離が生じている。したがって、第2のタイミングで算出された補正値Tadjにはダイオードセンサの製造誤差による検出温度ずれの影響よりも記録ヘッドの温度と記録装置の雰囲気温度の差分の影響が強く反映されているため、理想的な補正値から乖離してしまっている。一方、図6(b)では第2のタイミングでは既に記録ヘッドは記録装置の雰囲気温度に馴染んでおり、記録ヘッドの温度と記録装置の雰囲気温度はほぼ同じ値となっている。そのため、適切に補正値Tadjが算出されている。
以上の点を鑑み、本実施形態では記録ヘッドが記録装置の雰囲気温度に馴染んでいる際には温度補正を行い、馴染んでいない場合には温度補正を実行せず、ダイオードセンサの検出温度を変更しないでそのまま補正温度として用いる。
ここで、記録ヘッドが記録装置の雰囲気温度に馴染んでいるか否かの判定は、第1のタイミングにおけるダイオードセンサの検出温度Tdi1と第2のタイミングにおけるダイオードセンサの検出温度Tdi2の差分を用いて行う。
図6(a)に示すように、記録ヘッドが記録装置の雰囲気温度に馴染んでいない場合には、インクの初期充填動作によって大きくダイオード検出温度が低下する。したがって、第1、第2のタイミング間におけるダイオード検出温度Tdi1、Tdi2の差分の絶対値ΔTは10(=55−45)℃と比較的大きくなる。
一方で、図6(b)に示すように、記録ヘッドが記録装置の雰囲気温度に馴染んでいる場合には、インクの初期充填動作が行われてもダイオード検出温度はそれ程変化しない。詳細には、第1、第2のタイミング間におけるダイオード検出温度Tdi1、Tdi2の差分の絶対値ΔTは2(=29−27)℃と比較的小さくなる。
ここから、記録ヘッドが記録装置の雰囲気温度に馴染んでいるか否かはインク初期充填動作の間におけるダイオードセンサ検出温度の差分によって判定することができることがわかる。
(ダイオードセンサ検出温度補正処理)
以上の点を鑑み、本実施形態では、記録ヘッドが初めて装着された際のインク初期充填動作の前後でダイオードセンサから検出された温度の差分を算出する。そして、その温度差が所定の閾値よりも小さい場合には誤補正による影響は小さいと判断し、サーミスタの検出温度を用いてダイオードセンサの検出温度の補正処理を実行する。一方、温度差が所定の閾値よりも大きい場合には誤補正による影響が大きいため、サーミスタの検出温度を用いたダイオードセンサの検出温度の補正処理は実行しない。
図7は本実施形態におけるダイオード補正処理を実行するための各種パラメータを取得するための制御プログラムのフローチャートである。
記録ヘッドが初めて記録装置に装着された後、インクの充填が開始する直前の第1のタイミングにて記録ヘッド9に設けられたダイオードセンサS5からの検出温度Tdi1を取得する(ステップS01)。更に、取得された検出温度Tdi1を示す情報がRAM103に記憶される。
次に、上述したインク初期充填動作が実行される(ステップS02)。なお、このステップ02における動作は記録ヘッドを記録装置に初めて装着した場合には従来より実行されている動作である。そのため、ステップS02を実行しても従来に比べてユーザの待機時間が長くなることはない。
次に、インク初期充填動作が終了した直後の第2のタイミングにおいてダイオードセンサS5からの検出温度Tdi2を取得する(ステップS03)。更に、取得された検出温度Tdi2を示す情報がRAM103に記憶される。なお、インク初期充填動作が終了したか否かの判定は、インク初期充填動作を開始してから時間を測定し、その時間が予め設定されたインク初期充填動作期間を超えたか否かにより判定しても良い。また、インクタンク310内のインク残量をカウントし、そのカウントが予め設定されたインク初期充填量だけ減ったか否かにより判定しても良い。
次に、記録装置内に設けられたサーミスタ121からの検出温度Tthrを取得する(ステップS04)。上述のように、この検出温度Tthrは記録装置内の雰囲気温度を示すものである。取得された検出温度Tthrを示す情報は、RAM103に記憶される。
次に、ダイオードセンサのオフセット値を補正するための補正値Tadjを取得するためのダイオード補正値算出処理が実行される(ステップS05)。このダイオード補正値算出処理については後述する。
そして、ステップS05にて取得された補正値TadjがRAM103に記憶される(ステップS06)。以降の温度制御では、そのときにダイオードセンサから取得された検出温度TdicとRAM103に記憶された補正値Tadjを用い、上述の(式2)にしたがって補正温度Thを取得する。そして、補正温度Thに基づいて温度制御を実行することにより適切な温度制御が可能となる。
図8は本実施形態におけるダイオード補正処理を実行する制御プログラムのフローチャートである。
まず、インク初期充填動作の前後におけるダイオードセンサS5からの検出温度の温度差ΔTが算出される(ステップS05−01)。詳細には、ステップS01で取得された第1のタイミングにおける検出温度Tdi1とステップS03で取得された第2のタイミングにおける検出温度Tdi2の差分の絶対値を温度差ΔTとして算出する。ここで、記録ヘッドの温度が記録装置内の雰囲気温度よりも顕著に高い場合であっても、逆に顕著に低い場合であっても上述の誤補正が行われてしまう虞があるため、ここでは差分の絶対値を用いることによって温度差ΔTが負の値とならないようにしている。
次に、ステップS05−01にて算出された温度差ΔTが予め設定された閾値温度Tmaxよりも大きいか否かが判定される(ステップS05−02)。ここで、閾値温度Tmaxは誤補正の生じ易さに関する温度であり、記録ヘッド9の熱容量やダイオードセンサの各種読み取り誤差などに基づいて種々の値を設定することができる。なお、本実施形態では閾値温度Tmaxは7℃である。
ステップS05−02にて温度差ΔTが閾値温度Tmaxよりも大きいと判定された場合、図6(a)に示したような記録ヘッドが記録装置内の雰囲気温度に馴染んでいない虞があるため、誤補正が発生する可能性が高いと判定する。そして、サーミスタの検出温度を用いずに温度補正を行う。ここでは、ダイオード補正値Tadjを0とする(ステップS05−03)。したがって、以降の温度制御では、上述の(式2)からわかるようにTh=Tdicとなる。すなわち、各温度制御におけるダイオードセンサからの検出温度Tdicをそのまま補正温度Thとして用いる。これは、記録ヘッドが十分に記録装置内の雰囲気温度に馴染んでいないまま補正を実施するよりも、むしろダイオードセンサからの検出温度をそのまま用いる方が実際の温度からのずれが小さくなり易いためである。
なお、ここではステップS05−03においてダイオード補正値Tadjを0にする形態を説明したが、他の形態による実施も可能である。例えば、記録ヘッドを工場にて予め校正を行った上で、所定の値として工場でのダイオード補正値Tfactを記録ヘッドに設けられたEEPROM等に書き込んでおき、ステップS05−03においてダイオード補正値Tadj=Tfactとしても良い。これにより、記録ヘッド温度のダイオードセンサ読取誤差をある程度低減することができる。
一方、ステップS05−02にて温度差ΔTが閾値温度Tmax以下であると判定された場合には、図6(b)に示したような記録ヘッドが既に記録装置内の雰囲気温度に馴染んでいる可能性が高いため、誤補正が発生する可能性は低いとし、上述の(式1)にしたがってダイオード補正値Tadjを算出する(ステップS05−04)。本実施形態ではステップS03にて取得されたダイオードセンサからの検出温度Tdi2を補正値の算出のために用いるため、補正値Tadj=Tthr−Tdi2となる。なお、補正値の算出のために第1、第2のタイミングに近い別のタイミングにて再度ダイオードセンサから検出温度Tdi3を取得し、これを補正値の算出のために用いてTadj=Tthr−Tdi3としても良い。このような構成により、記録ヘッドを記録装置に初めて装着した場合であっても温度差ΔTが比較的小さく誤補正が生じにくいには記録装置内のサーミスタを用いたダイオードセンサの温度補正処理を適切に実行することができる。
以上記載したように、本実施形態によれば第1、第2のタイミング間でのダイオードセンサからの検出温度差が比較的高い場合にはサーミスタを用いたダイオードセンサの温度補正処理を実行しない。これにより、記録ヘッドが記録装置内の雰囲気温度に馴染んでいない場合に生じる虞のある誤補正を低減することができる。一方で、検出温度差が比較的低い場合にはサーミスタを用いてダイオードセンサの温度補正処理を実行する。これにより、記録ヘッドが記録装置内の雰囲気温度に馴染んでおり、誤補正が発生する可能性が低い場合にはダイオードセンサの製造誤差によるずれを低減することが可能となる。更に、誤補正が発生する可能性が高いか否かを判定するためにインク初期充填動作前後における温度差を用いるため、ユーザに待機時間を設けることなく適切な温度補正処理を実行することができる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、記録ヘッドを記録装置に初めて装着した直後にダイオードセンサ検出温度を補正するための補正値Tadjを算出し、その補正値Tadjを用いて以降の温度制御におけるダイオードセンサ検出温度を補正する形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、最初に補正値Tadjを算出した後にも所定のタイミングにて再度補正値Tadjを算出し、所定のタイミングごとに補正値Tadjを更新する形態について記載する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
第1の実施形態では、記録ヘッドの装着した直後において記録ヘッドが記録装置内の雰囲気温度に馴染んでいないと判定された場合、ダイオード補正値Tadjを0とする。この場合、誤補正は回避できるが、その後の温調処理において継続的に補正値Tadj=0とする。
これに対し、本実施形態では、1回の記録ジョブが終了し、キャップによって記録ヘッドを密閉(キャップクローズ)してから所定の閾値時間が経過した際に再度のダイオードセンサ検出温度補正処理を実行する。なお、この閾値時間はキャップクローズ後に記録ヘッドおよび記録装置の温度が常温まで低下するような時間であれば良い。本実施形態では、この閾値時間を60分とする。
図9は本実施形態におけるダイオード補正処理を実行する制御プログラムのフローチャートである。
キャップクローズが実行されてから60分が経過したと判断される(ステップS11)と、ダイオードセンサからの検出温度Tdiを取得する(ステップS12)。次に、サーミスタからの検出温度Tthrを取得する(ステップS13)。次に、(式1)にしたがって新たなダイオード補正値Tadj_new=Tthr−Tdiを算出する(ステップS14)。そして、新たに算出された補正値Tadj_newをRAM103に記憶し、以前に算出した補正値Tadjを補正値Tadj_newに更新する(ステップS15)。以降の温度制御においてはステップS15にて記憶された補正値Tadj_newを用いてダイオードセンサの検出温度の補正を実行する。
上記の構成によれば、記録ヘッドを記録装置に装着した際に記録ヘッドが記録装置の雰囲気温度に馴染んでいないと判定され、温度補正が実行されなかった場合であっても、キャップクローズの後に再度のダイオードセンサの検出温度補正を行うことができる。したがって、そのキャップクローズの後には適切な温度制御を実行することが可能となる。
なお、ここではキャップクローズしてから閾値時間経過してから再度の温度補正を実行する形態を記載したが、ある1回の記録ジョブの終了後、記録装置および記録装置に装着された記録ヘッドの温度がほぼ常温となるまで低下するような期間であればキャップクローズ期間以外の期間であっても温度補正を実行しても良い。例えば、記録装置の電源がOFFとなってから閾値時間以上経過した後に記録装置の電源がONとなった直後において再度のダイオードセンサの検出温度補正を実行する形態であっても良い。
また、ここではキャップクローズが実行される度に温度補正処理を実行する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、図9に示す温度補正処理を所定回数だけ実行した後には、キャップクローズが行われたとしても図9に示す温度補正処理を行わず、最後の温度補正処理によって取得された補正値Tadj_newを用いて温度制御を実行しても良い。
(第3の実施形態)
上述の第1、第2の実施形態では、第1、第2のタイミング間の温度差ΔTが閾値温度Tmaxより低い場合には補正値Tadjを一通りにTadj=Tthr−Tdi2とする形態について記載した。
これに対し、本実施形態では第1、第2のタイミング間の温度差ΔTが閾値温度Tmaxより低い場合、温度差ΔTの値に応じて補正値Tadjの値を異ならせる形態について記載する。
なお、上述した第1、第2の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
図10は本実施形態におけるダイオード補正処理を実行する制御プログラムのフローチャートである。
図10におけるステップS05−11、S05−12は、それぞれ図8におけるステップS05−01、S05−02と同様であるため、説明を省略する。
次に、ステップS05−13およびステップS05−14では、重み係数Wを算出する。ステップS05−12にて温度差ΔTが閾値温度Tmax以上であると判定された場合、重み係数Wを閾値温度Tmaxに設定する(ステップS05−13)。一方、ステップS05−12にて温度差ΔTが閾値温度Tmaxより低いと判定された場合、重み付け係数Wを温度差ΔTに一致する値に設定する(ステップS05−14)。
次に、ステップS05−13またはステップS05−14にて算出された重み係数Wを用い、下記の(式3)にしたがって重み付き温度Twを算出する(ステップS05−15)。この(式3)については後述する。
Figure 0006537301
そして、ステップS05−16にて算出された重み付け温度Twを用い、下記の(式4)にしたがって補正値Tadjを算出する(ステップS05−16)。
(式4)
Tadj=Tw−Tdi2
そして補正値TadjをRAM103に記憶し、以降の温度処理においてはダイオードセンサからの検出温度を補正値Tadjを用い、上記の(式2)にしたがって補正温度を算出し、温度制御を実行する。
上記の重み付け温度について以下に詳細に記載する。なお、以下の説明では閾値温度Tmax=10℃、サーミスタの検出温度Tthr=25℃である場合を例として説明する。
図11は重み付け温度Twと温度差ΔTの相関を示すグラフである。
まず、上述のように、本実施形態では温度差ΔTが閾値温度Tmax以上である場合、ステップS05−14で重み係数W=Tmaxと設定される。この場合、上記の(式3)は下記の(式5)のように展開される。
(式5)
Tw=Tdi2
したがって、図11に示すように、温度差ΔTが閾値温度Tmax(=10℃)以上である場合には重み付け温度Twは第2のタイミングにおけるダイオードセンサの検出温度Tdi2に一致することになる。更に、上記の(式4)を参照すると、温度差ΔTが閾値温度Tmax以上の場合には補正値Tadj=0となることがわかる。ここから、本実施形態におけるステップS05−13における処理は、第1の実施形態における図8のステップS05−03における処理と実質的に同一であることがわかる。
一方、温度差ΔTが閾値温度Tmaxより小さい場合、ステップS05−14にて重み係数W=ΔTと設定される。この場合、上記の(式3)は下記の(式6)のように展開される。
Figure 0006537301
ここから、図11に示すように、温度差ΔTが閾値温度Tmax(=10℃)より低い場合には温度差ΔTが大きくなるにつれて重み付け温度Twも大きくなることがわかる。また、温度差ΔT=0である場合には重み付け温度Twはサーミスタの検出温度Tthrに一致し、温度差ΔT=Tmaxである場合には重み付け温度Twは第2のタイミングにおけるダイオードセンサの検出温度Tdi2に一致することがわかる。更に、上記の(式4)を参照すると、温度差ΔTが閾値温度Tmaxより低い場合には補正値Tadjは下記の(式7)によって算出できることがわかる。
Figure 0006537301
ここから、本実施形態のステップS05−14における処理によれば、温度差ΔTが閾値温度Tmaxより小さい場合には、補正値Tadjはサーミスタの検出温度と第2のタイミングにおけるダイオードセンサの検出温度の差分Tthr−Tdi2に温度センサΔTに応じて変化する係数(Tmax−ΔT)/Tmaxを乗じた値となることがわかる。上記の係数(Tmax−ΔT)/Tmaxは温度差ΔTが小さいほど大きくなる。したがって、温度差ΔTが小さいほど補正値Tadjの絶対値が大きくなるように算出されることがわかる。また、温度差ΔT=0である場合には補正値Tadjはサーミスタの検出温度Tthrと第2のタイミングにおけるダイオードセンサの検出値Tdi2の差分Tthr−Tdi2に一致し、温度差ΔT=Tmaxである場合には補正値Tadhjは0となることがわかる。
以下、温度差ΔTがそれぞれ10℃、15℃、0℃、5℃である場合をそれぞれケース1、ケース2、ケース3、ケース4とし、それぞれの場合について本実施形態におけるダイオード補正処理を詳細に説明する。
ケース1〜4のそれぞれに対応する温度関係の一例を(表1)に示す。
Figure 0006537301
(ケース1)
図10のステップS05−11において、Tdi1=45℃、Tdi2=35℃であるから温度差ΔT=10℃であることがわかる。ステップS05−12にてΔT≧Tmaxであるため、ステップS05−13に移動する。ステップS05−13にてW=Tmax=10℃を得る。ステップS05−15において上述の(式5)に示したように(式3)にW=Tmaxを代入してTw=Tdi2を得る。更に、ステップS05−16にて上述したようにTadj=0を得る。これは、ケース1においてはインク初期充填間での温度差ΔTが閾値温度Tmaxよりも大きく、記録ヘッドが記録装置内の雰囲気温度に馴染んでいない可能性が高いため、補正処理を実行しないことで誤補正の発生を抑制したということを意味する。
(ケース2)
図10のステップS05−11において、Tdi1=55℃、Tdi2=40℃であるから温度差ΔT=15℃であり、ケース1での温度差ΔTよりも更に大きいことがわかる。したがって、ケース1の場合と同様にしてTadj=0を得る。
(ケース3)
図10のステップS05−11において、Tdi1=30℃、Tdi2=30℃であるから温度差ΔT=0℃であり、インク初期充填時に記録ヘッドの温度に変化がないことがわかる。ステップS05−12にてΔT<Tmaxであるので、ステップS05−14に移動する。ステップS05−14においてW=ΔT=0を得る。ステップS05−15において(式3)にW=0を代入することにより、Tw=Tthr=25を得る。更に、ステップS05−16にて(式4)よりTadj=Tw−Tdi2=−5を得る。このように、ケース3においてはインク初期充填間での温度差ΔTが0であり、記録ヘッドが記録装置内の雰囲気温度に完全に馴染んでいると考えられるため、第1の実施形態と同様の補正処理を実行する。
(ケース4)
図10のステップS05−11において、Tdi1=35℃、Tdi2=30℃であるから温度差ΔT=5℃であり、インク初期充填時の記録ヘッドの温度変化がケース1とケース3の中間程度であることがわかる。ステップS05−12において、ΔT<Tmaxであるので、ステップS05−14に移動する。ステップS05−14においてW=ΔT=5を得る。ステップS05−15において(式3)にW=5を代入することにより、Tw=27.5を得る。更に、ステップS05−16にて(式4)よりTadj=Tw−Tdi2=−2.5を得る。上述のように、温度差ΔTが閾値温度Tmaxより小さい場合には、温度差ΔTが比較的大きい場合(ケース4)が比較的小さい(ケース3)場合よりも補正値Tadjの絶対値が小さくなることがわかる。
ケース4では、上述のようにインク初期充填間での温度差ΔTがケース1とケース3の中間程度であるため、記録ヘッドの記録装置内の雰囲気温度への馴染みの程度もケース1とケース3の中間程度であると考えられる。したがって、本実施形態ではケース4においても補正処理を実行するが、補正の程度(強度)を第1の実施形態よりも弱めて実行する。言い換えると、ダイオードセンサ検出温度のずれの要因が「ダイオードセンサの製造誤差に由来するずれ」と「雰囲気温度への馴染み不足に由来するずれ」の両方ともある程度存在することがわかったので、両者の影響を温度校正の考慮に入れたのである。
上記の構成によれば、第1、第2のタイミング間の温度差ΔTが閾値温度Tmaxより低い場合に、温度差ΔTの値に応じて補正値Tadjの値を異ならせることが可能となる。
なお、以上で説明した各実施形態では、温度補正処理においてサーミスタからは1回のみ温度検出を行う形態について説明したが、他の形態による実施も可能である。例えば、インク初期充填の前後で雰囲気温度を2回読み取り、その差分を雰囲気温度の変化ΔTthrとして記録ヘッド温度の変化ΔTから差し引くことにより、インク初期充填時における雰囲気温度の変化の影響を低減することができる。具体例としては、ダイオードセンサの検出温度の差分ΔT=3℃であり、サーミスタの検出温度の差分ΔTthr=1℃である場合、実際のダイオードセンサの検出温度の差分は2(=3−1)℃と算出できる。
また、以上に説明した各実施形態では、インク初期充填動作の前後における温度差を用いて温度補正処理を実行する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、インク初期充填動作の開始直後を第1のタイミング、終了直前を第2のタイミングとしても良い。また、インク初期充填動作以外の動作間における温度差を用いても良い。記録ヘッドの温度が記録装置内の雰囲気温度に馴染んでいない場合に記録ヘッドの温度変化を検出することができる期間であって、記録装置を機能させる上で必要な動作を行っている期間であって、且つ、記録ヘッドを記録装置に装着してからインクの吐出を初めて行うまでに含まれる期間あれば良い。
9 記録ヘッド
34 記録素子
S1〜S9 ダイオードセンサ(第1の検出素子)
121 サーミスタ(第2の検出素子)

Claims (21)

  1. インクを吐出するためのエネルギーを生成する複数の記録素子と、温度を検出するための第1の検出素子と、を少なくとも有する記録ヘッドを装着可能であって、前記記録ヘッドを駆動することにより画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記インクジェット記録装置内に設けられた温度を検出するための第2の検出素子と、前記記録ヘッドが前記インクジェット記録装置に装着された後の第1のタイミングにて前記第1の検出素子によって検出された温度TDi1に関する第1情報を取得し、且つ、前記第1のタイミングよりも後であって画像の記録を開始するよりも前の第2のタイミングにて前記第1の検出素子によって検出された温度TDi2に関する第2情報を取得する第1の取得手段と、
    画像の記録を開始する前に前記第2の検出素子によって検出された温度Tthrに関する第3情報を取得する第2の取得手段と、
    前記第2のタイミングよりも後に前記第1の検出素子から検出される温度を補正するための補正値を取得する第3の取得手段と、
    前記第2のタイミングよりも後に前記第1の検出素子から検出される温度を、前記第3の取得手段によって取得された補正値に基づいて補正する補正手段と、
    前記補正手段によって補正された温度に基づいて、前記記録ヘッドの駆動を制御する制御手段と、を有し、
    前記第3の取得手段は、(i)前記第1の取得手段によって取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が所定の閾値より小さい場合、前記第1の取得手段によって取得された前記第2情報が示す温度TDi2と、前記第2の取得手段によって取得された前記第3情報が示す温度Tthrと、に基づいて、前記補正値を取得し、(ii)前記第1の取得手段によって取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が前記所定の閾値よりも大きい場合、前記第2の取得手段によって取得された前記第3情報を用いずに前記補正値を取得することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第3の取得手段は、前記第1の取得手段によってそれぞれ取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が前記所定の閾値より大きい場合、予め定められた所定の値を前記補正値として取得することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記所定の値は、0であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第3の取得手段は、前記第1の取得手段によってそれぞれ取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が前記所定の閾値より小さい場合、前記第1の取得手段によって取得された前記第2情報が示す温度TDi2と、前記第2の取得手段によって取得された前記第3情報が示す温度Tthrと、の温度差に基づいて、前記補正値を取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第3の取得手段は、前記第1の取得手段によってそれぞれ取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が前記所定の閾値より小さい場合、前記第1の取得手段によって取得された前記第2情報が示す温度TDi2と、前記第2の取得手段によって取得された前記第3情報が示す温度Tthrと、の温度差を前記補正値として取得することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第3の取得手段は、(i)前記第1の取得手段によってそれぞれ取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が前記所定の閾値より小さい第1の値である場合、前記第1の取得手段によって取得された前記第2情報が示す温度TDi2と、前記第2の取得手段によって取得された前記第3情報が示す温度Tthrと、の温度差に対して第1の係数を乗じた値を前記補正値として取得し、且つ、(ii)前記第1の取得手段によってそれぞれ取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が前記所定の閾値より小さく、且つ、前記第1の値よりも大きい第2の値である場合、前記第1の取得手段によって取得された前記第2情報が示す温度TDi2と、前記第2の取得手段によって取得された前記第3情報が示す温度Tthrと、の温度差に対して第1の係数よりも小さい第2の係数を乗じた値を前記補正値として取得することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記補正手段は、(i)前記第1の取得手段によってそれぞれ取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が所定の閾値より小さく、且つ、前記第2の取得手段によって取得された前記第3情報が示す温度Tthrが前記第1の取得手段によって取得された前記第2情報が示す温度TDi2よりも大きい場合、前記補正手段によって補正された温度が前記第1の検出素子によって検出される温度よりも高くなるように、前記第1の検出素子によって検出される温度を補正し、且つ、(ii)前記第1の取得手段によってそれぞれ取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が所定の閾値より小さく、且つ、前記第2の取得手段によって取得された前記第3情報が示す温度Tthrが前記第1の取得手段によって取得された前記第2情報が示す温度TDi2よりも小さい場合、前記補正手段によって補正された温度が前記第1の検出素子によって検出される温度よりも低くなるように、前記第1の検出素子によって検出される温度を補正することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記第1、第2のタイミングは、それぞれ前記記録ヘッドが前記インクジェット記録装置に初めて装着されてから前記記録ヘッドから初めてインクを吐出するまでの間に含まれることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記第1のタイミングは、前記記録ヘッドへのインクの充填を開始するタイミングよりも前のタイミングであって、前記第2のタイミングは、前記記録ヘッドへのインクの充填が終了するタイミングよりも後のタイミングであることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記第2の取得手段は、前記記録ヘッドへのインクの充填を開始してから前記記録ヘッドから初めてインクを吐出するまでの間に含まれる第3のタイミングにて前記第2の検出素子によって検出された温度Tthrに関する前記第3情報を取得することを特徴とする請求項8または9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記補正手段は、画像の記録を開始した後であって、インクの吐出が行われない時間が所定の閾値時間よりも長い時間経過した第4のタイミングまで、前記第3の取得手段によって取得された補正値に基づいて前記第1の検出素子から検出される温度を補正することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記第1の取得手段は、前記第4のタイミングよりも後であって、前記第4のタイミングよりも後に初めて画像に記録を開始する前のタイミングにて前記第1の検出素子によって検出された温度Tdiに関する第4情報を更に取得し、
    前記第2の取得手段は、前記第4のタイミングよりも後であって、前記第4のタイミングよりも後に初めて画像に記録を開始する前のタイミングにて前記第2の検出素子によって検出された温度Tthrに関する第5情報を更に取得し、
    前記第3の取得手段は、前記第1の取得手段によって取得された前記第4情報が示す温度Tdiと、前記第2の取得手段によって取得された前記第5情報が示す温度Tthrと、に基づいて、前記第4のタイミングよりも後に前記第1の検出素子から検出される温度を補正するための補正値を更に取得し、
    前記補正手段は、前記第3の取得手段によって取得された補正値に基づいて、前記第4のタイミングよりも後に前記第1の検出素子から検出される温度を補正することを特徴とする請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記記録ヘッドは、前記第1の検出素子が複数設けられており、
    前記第1の取得手段は、前記複数の第1の検出素子によって検出された複数の温度に基づいて算出された代表温度に関する情報を前記第1、第2情報として取得し、
    前記補正手段は、前記第3の取得手段によって取得された補正値に基づいて、前記第2のタイミングよりも後に前記複数の第1の検出素子によって検出される複数の温度に基づいて算出される代表温度を補正することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記第2の検出素子は、前記インクジェット記録装置内の雰囲気温度を検出することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  15. インクを吐出するためのエネルギーを生成する複数の記録素子と、温度を検出するための第1の検出素子と、を少なくとも有する記録ヘッドを装着可能であって、前記記録ヘッドを駆動することにより画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記インクジェット記録装置内に設けられた温度を検出するための第2の検出素子と、
    前記記録ヘッドが前記インクジェット記録装置に装着された後の第1のタイミングにて前記第1の検出素子によって検出された温度TDi1に関する第1情報を取得し、前記第1のタイミングよりも後であって画像の記録を開始するよりも前の第2のタイミングにて前記第1の検出素子によって検出された温度TDi2に関する第2情報を取得し、画像の記録を開始するよりも前の第3のタイミングにて前記第1の検出素子によって検出された温度Tdi3に関する第3情報を取得する第1の取得手段と、
    画像の記録を開始する前に前記第2の検出素子によって検出された温度Tthrに関する第4情報を取得する第2の取得手段と、
    前記第3のタイミングよりも後に前記第1の検出素子から検出される温度を補正するための補正値を取得する第3の取得手段と、
    前記第3のタイミングよりも後に前記第1の検出素子から検出される温度を、前記第3の取得手段によって取得された補正値に基づいて補正する補正手段と、
    前記補正手段によって補正された温度に基づいて、前記記録ヘッドの駆動を制御する制御手段と、を有し、
    前記第3の取得手段は、(i)前記第1の取得手段によって取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が所定の閾値より小さい場合、前記第1の取得手段によって取得された前記第3情報が示す温度Tdi3と、前記第2の取得手段によって取得された前記第4情報が示す温度Tthrと、に基づいて、前記補正値を取得し、(ii)前記第1の取得手段によって取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が前記所定の閾値よりも大きい場合、前記第2の取得手段によって取得された前記第4情報を用いずに前記補正値を取得することを特徴とするインクジェット記録装置。
  16. インクを吐出するためのエネルギーを生成する複数の記録素子と、温度を検出するための第1の検出素子と、を少なくとも有する記録ヘッドを装着可能なインクジェット記録装置であって、温度を検出するための第2の検出素子を設けた前記インクジェット記録装置を用い、前記記録ヘッドを駆動することにより画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記記録ヘッドが前記インクジェット記録装置に装着された後の第1のタイミングにて前記第1の検出素子によって検出された温度TDi1に関する第1情報を取得し、且つ、前記第1のタイミングよりも後であって画像の記録を開始するよりも前の第2のタイミングにて前記第1の検出素子によって検出された温度TDi2に関する第2情報を取得する第1の取得工程と、
    画像の記録を開始する前に前記第2の検出素子によって検出された温度Tthrに関する第3情報を取得する第2の取得工程と、
    前記第2のタイミングよりも後に前記第1の検出素子から検出される温度を補正するための補正値を取得する第3の取得工程と、
    前記第2のタイミングよりも後に前記第1の検出素子から検出される温度を、前記第3の取得工程によって取得された補正値に基づいて補正する補正工程と、
    前記補正工程によって補正された温度に基づいて、前記記録ヘッドの駆動を制御する制御工程と、を有し、
    前記第3の取得工程は、(i)前記第1の取得工程によって取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が所定の閾値より小さい場合、前記第1の取得工程によって取得された前記第2情報が示す温度と、前記第2の取得工程によって取得された前記第3情報が示す温度Tthrと、に基づいて、前記補正値を取得し、(ii)前記第1の取得工程によって取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が前記所定の閾値よりも大きい場合、前記第2の取得工程によって取得された前記第3情報を用いずに前記補正値を取得することを特徴とするインクジェット記録方法。
  17. 前記第3の取得工程は、前記第1の取得工程によって取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が前記所定の閾値より大きい場合、予め定められた所定の値を前記補正値として取得することを特徴とする請求項16に記載のインクジェット記録方法。
  18. 前記第3の取得工程は、前記第1の取得工程によって取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が前記所定の閾値より小さい場合、前記第1の取得工程によって取得された前記第2情報が示す温度TDi2と、前記第2の取得工程によって取得された前記第3情報が示す温度Tthrと、の温度差に基づいて、前記補正値を取得することを特徴とする請求項16または17に記載のインクジェット記録方法。
  19. 前記第3の取得工程は、前記第1の取得工程によって取得された前記第1情報が示す温度TDi1と前記第2情報が示す温度TDi2の温度差が前記所定の閾値より小さい場合、前記第1の取得工程によって取得された前記第2情報が示す温度TDi2と、前記第2の取得工程によって取得された前記第3情報が示す温度Tthrと、の温度差を前記補正値として取得することを特徴とする請求項18に記載のインクジェット記録方法。
  20. 前記補正工程は、画像の記録を開始した後であって、インクの吐出が行われない時間が所定の閾値時間よりも長い時間経過した第4のタイミングまで、前記第3の取得工程によって取得された補正値に基づいて前記第1の検出素子から検出される温度を補正することを特徴とする請求項16から19のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  21. 前記第1の取得工程は、前記第4のタイミングよりも後であって、前記第4のタイミングよりも後に初めて画像に記録を開始する前のタイミングにて前記第1の検出素子によって検出された温度Tdiに関する第4情報を更に取得し、
    前記第2の取得工程は、前記第4のタイミングよりも後であって、前記第4のタイミングよりも後に初めて画像に記録を開始する前のタイミングにて前記第2の検出素子によって検出された温度Tthrに関する第5情報を更に取得し、
    前記第3の取得工程は、前記第1の取得工程によって取得された前記第4情報が示す温度Tdiと、前記第2の取得工程によって取得された前記第5情報が示す温度Tthrと、に基づいて、前記第4のタイミングよりも後に前記第1の検出素子から検出される温度を補正するための補正値を更に取得し、
    前記補正工程は、前記第3の取得工程によって取得された補正値に基づいて、前記第4のタイミングよりも後に前記第1の検出素子から検出される温度を補正することを特徴とする請求項20に記載のインクジェット記録方法。
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