JP6536869B2 - リハビリテーションシステムおよびリハビリテーションシステムの制御方法 - Google Patents

リハビリテーションシステムおよびリハビリテーションシステムの制御方法 Download PDF

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    • A61H1/02Stretching or bending or torsioning apparatus for exercising

Description

本発明は、脳波に基づいて患者に刺激を与えるリハビリテーションシステム、および、リハビリテーションシステムの制御方法に関する。
従来、脳卒中等により体肢に麻痺を生じた患者を回復させるために、脳波に基づいて体肢を動作させるリハビリテーションが知られている。このリハビリテーションにおいては、患者が体肢を動作させようとする運動意図の表出に基づいて出現する脳波の変化、例えば、事象関連脱同期(event-related desynchronization;ERD)に合わせて身体駆動装置を用いて体肢を動作させることにより、リハビリテーションの効果が高まることが知られている(例えば、非特許文献1)。
特許文献1のリハビリテーションシステムは、患者の脳波を測定する脳波測定装置、体肢を動作させる身体駆動装置、および、これら装置を制御する制御装置を備えている。制御装置は、運動意図の表出として脳波測定装置によりERDを検出し、検出されたERDに基づいて身体駆動装置を駆動させる。
特開2012−217721号公報
Shindo K, Kawashima K, Ushiba J, Ota N, Ito M, Ota T, Kimura A, Liu M,"Effects of Neurofeedback training with an electroencephalogram-based brain-computer interface for hand paralysis in patients with chronic stroke: a case series study", Journal of Rehabilitation Medicine 2011, Vol.43, pp951-957
特許文献1に示される脳波に基づくリハビリテーション方法では、患者は運動意図の表出を適切に行う必要がある。しかしながら、リハビリテーションの初期においては、患者が適切に運動意図の表出を行えないことがあり、運動意図の表出方法も訓練をしなければならない。運動意図の表出が正しく行えない状況では、脳波が頻繁に変化し、ERDがしばしば誤検出されて、そのたびに身体駆動装置が誤って駆動される。このため、身体駆動装置の動作が患者にとって訓練にならず、煩わしさを感じさせ、リハビリテーションの効果を低減させるおそれがある。
本発明の目的は、リハビリテーションの効果を高めることができるリハビリテーションシステムおよびリハビリテーションシステムの制御方法を提供することである。
〔1〕本発明の一形態に従うリハビリテーションシステムは、患者の脳波を計測する脳波測定装置と、患者に対して情報の提示およびフィードバックを行う提示装置と、患者の身体に装着して、電気的および力学的な刺激の少なくとも一方を患者に与える電動装具と、前記脳波測定装置によって計測された脳波から運動意図に関連した信号を抽出し、その運動意図が正しく表出できたことに基づいて前記電動装具の制御を変更する制御装置を備え、前記制御装置は、前記運動意図が正しく表出されたときに前記運動意図が正しく表出されたことを前記提示装置により患者に提示し、かつ、前記電動装具を駆動させない第1段階制御と、前記運動意図が正しく表出されたときに前記電動装具を駆動させる第2段階制御と、を実行する。
〔2〕本発明の一形態に従うリハビリテーションシステムの制御方法は、脳波測定装置により計測された脳波から運動意図に関連した信号を抽出する処理を制御装置が実行するステップと、前記運動意図が正しく表出されたときにそのことを提示装置に提示させ、電気的な刺激および力学的な刺激の少なくとも一方を出力する電動装具を駆動しない第1段階制御を前記制御装置が実行するステップと、前記運動意図が正しく表出されたときに前記電動装具を駆動する第2段階制御を前記制御装置が実行するステップとを含む。
本リハビリテーションシステムおよびリハビリテーションシステムの制御方法によれば、リハビリテーションの効果を高めることができる。
実施形態のリハビリテーションシステムの正面図。 実施形態のリハビリテーションシステムのブロック図。 実施形態の訓練シーケンスの繰り返しを説明する模式図。 実施形態の表示部に安静期間に表示される内容を示す模式図。 実施形態の表示部にイメージ期間に表示される内容を示す模式図。 実施形態の制御装置により実行される電動装具の制御の処理手順を示すフローチャート。 従来方式のリハビリテーションシステムのブロック図。 変形例のリハビリテーションシステムの訓練履歴の表示例を示す模式図。
以下、運動療法によるリハビリテーションの際に、脳波解析に基づいて、随意運動を補助するために用いられるリハビリテーションシステム、および、リハビリテーションシステムの制御方法について説明する。
図1に示されるように、リハビリテーションシステム1は、脳波測定装置10、提示装置20、電動装具30、操作部40、および、制御装置50を備えている。以下、図1および図2を用いてリハビリテーションシステム1の各構成の動作について説明する。
図1に示されるように、脳波測定装置10は、患者の頭に装着するヘッドホン形状を有し、複数の電極11、脳波計測部12、および、脳波送信部13を備えている。
複数の電極11は、患者が脳波測定装置10を頭部に装着したときに、患者の運動意図に関連する脳波を測定しやすい位置に配置されている。具体的には、複数の電極11は、例えば、患者の右半身の随意運動を支配する左運動野、および、患者の左半身の随意運動を右運動野のそれぞれと対応できる位置(脳波電極の指定方法である、国際10−20法では、C4、C3の位置)に配置することが好ましい。電極11の配置を左運動野および右運動野のそれぞれと対応させることにより、同一のリハビリテーションシステム1を左半身の麻痺を有する患者および右半身の麻痺を有する患者の両方に用いることができる。なお、軽量化、簡易装着等の観点から、片側の運動野のみに電極11を装着したヘッドセットを用いてもよい。
脳波計測部12は、電極11のうちの2つの電極間の電位差を増幅して、脳波信号として計測する。計測した脳波は脳波送信部13に送られる。
脳波送信部13は、脳波計測部12にて計測された脳波信号を制御装置50の脳波受信部51に送信する。
提示装置20は、スピーカー21および画像表示部22を備えている。スピーカー21は、制御装置50から入力される音響信号に基づいて、患者に音および音声を提示する。画像表示部22は、制御装置50から与えられる制御信号に基づいて、患者に視覚情報を提示する。患者に提示される情報は、患者がどのようなイメージをすれば良いかの指示に関する指示情報と、患者が指示通りにイメージできているかのフィードバック情報とを含む。
電動装具30は、患者の指および腕に装着される装具31、モータ32、および、筋刺激電極33を備えている。モータ32は、装具31の肘付近に取り付けられている。モータ32の出力軸と装具31の指の背の部分とは、図示しないワイヤーにより接続されている。このため、モータ32が回転することにより、装具31を装着した患者の指がワイヤーにより引っ張られ、指に力学的な刺激を与える。これにより、患者の指が他動的に運動させられる。
筋刺激電極33は、患者の前腕部に筋刺激を与えるための電極である。筋刺激電極33は、ERD検出のタイミングに基づいて制御される制御装置50の筋刺激制御部59(図2参照)による電極33間の電流制御によって患者の前腕部に電気的な刺激を与える。この電気的な刺激が患者の前腕部の筋刺激となる。筋刺激およびモータ32の制御にともなう他動的な運動は、患者の体性感覚へのフィードバックとなる。
操作部40は、例えば、マウスやタッチパネル等として構成される。リハビリテーションの補助者、例えば作業療法士は、操作部40を介して患者に関する各種情報を制御装置50に登録したり、制御装置50に対する訓練の開始や停止の指示を入力したりする。操作部40がタッチパネルとして構成される場合には、提示装置20に一体化することもできる。
図2を参照して、制御装置50について説明する。
制御装置50は、脳波受信部51、ERD検出部52、検出率演算部53、訓練タイミング制御部54、フィードバック制御部55、装具制御部56、提示制御部57、モータ制御部58、および、筋刺激制御部59を備えている。
制御装置50は、操作部40からの操作と、提示装置20、電動装具30への制御とによって、安静状態と運動意図の表出とを交互に所定の時間間隔で行う訓練を患者に実行させる。
リハビリテーションの訓練は、操作部40からの開始指示によって開始される。作業療法士の操作により操作部40から開始指示が訓練タイミング制御部54に入力され、一連の訓練のプロセスが実行される。
図3にリハビリテーションの訓練の工程図を示す。
1回の訓練(以下、「訓練シーケンス」)は安静期間と運動意図の表出を行うイメージ期間とを含んで構成される。安静期間では、患者はリラックスして特定の思考を想起しないことが求められる。一方、イメージ期間では、患者は運動意図を表出することが求められる。安静期間およびイメージ期間の長さは、例えば、各5秒間に設定される。
そして、安静期間と運動イメージ期間を交互に行うことで訓練が進行する。1日あたり、例えば40分程度の訓練時間が設定され、その中で制御装置50は、上記訓練シーケンスを複数回繰り返す。換言すれば、1日あたり所定の訓練時間が終了するまで訓練シーケンスが実行される。患者1名に対しては、この訓練を例えば10日間にわたって実行することでリハビリテーションの訓練とする。
図2に示される訓練タイミング制御部54は、安静期間と運動イメージ期間との切り替えタイミングを提示制御部57に伝達する。提示制御部57は、患者に対して画像表示部22およびスピーカー21を介してそのタイミングを提示する。
図4に、画像表示部22に表示される情報の例を示す。画像表示部22には、安静期間を示す安静期間枠23と、イメージ期間を示すイメージ期間枠24とが並べられて表示される。時間の経過は、時間とともに左から右に移動する縦線25によって表示される。また、患者に対する要請内容はメッセージボックス26にも表示される。メッセージボックス26は、安静期間には「リラックスしてください」等のメッセージを表示する。また、図5に示すように、メッセージボックス26は、イメージ期間には「イメージしてください」等のメッセージを表示する。
また、図1に示す提示装置20内のスピーカー21は、安静期間の開始タイミングと、イメージ期間の開始タイミングとでは、異なる報知音を提示するようにしてもよい。このため、患者は、聴覚的にも安静期間とイメージ期間との切り替わりを認識できる。
次に、図2を参照して、訓練中の運動意図の分析のための脳波解析と患者への解析結果のフィードバックについて説明する。
脳波受信部51は、脳波送信部13からの脳波を受信する。また、同時に訓練タイミング制御部54からの脳波訓練タイミングを受信する。脳波測定装置10は、訓練期間中には常に脳波を計測している。このため、脳波送信部13は、訓練タイミングを受信することにより、安静期間の脳波と、イメージ期間の脳波とを抽出し、脳波信号を脳波受信部51に送信ことができる。
ERD検出部52は、運動意図に関連した信号であるERD信号を検出する。ERDは、運動意図の表出により変化する脳波であり、運動意図を表出しているときに特有に発生するとされる。患者がERDを正しく表出できている場合には、安静期間には、ERD信号は検出されず、イメージ期間にはERD信号が検出されることになる。
ERD信号は、脳波の周波数パワーの時間変化によって求められる。所定の時間範囲において、特定の周波数、例えば10Hz付近の周波数パワーの変化が、所定の時間継続して見られた場合には、ERD信号が検出されたと判定される。
ERD信号が検出されたと判定された場合には、フィードバック制御部55によって患者に対してフィードバック情報が作成される。フィードバック情報は提示制御部57を経由して、画像表示部22の画面上に表示されたり、音情報としてスピーカー21に提示されたりする。
検出率演算部53は、実行された訓練シークエンス数とERD信号の検出回数とに基づいてERD検出率を演算する。検出率演算部53により演算されたERD検出率に基づいて電動装具30の訓練内容を決定する。具体的には、検出率演算部53にて求められたERD検出率が閾値より低い場合には、装具制御部56を介したモータ制御部58および筋刺激制御部59の制御が行われず、ERD検出率が閾値より高い場合にのみ、ERD検出部52の検出結果に基づいて、装具制御部56を介したモータ制御部58および筋刺激制御部59の制御が実行される。
以下、図1、図4および図5を参照して、訓練中の動作について説明する。
制御装置50は、操作部40の操作により訓練制御を開始する。訓練タイミング制御部54は、安静期間とイメージ期間との訓練シーケンスを繰り返し提示できるように、提示制御部57に指示を送る。提示制御部57は、図4および図5に示されるように訓練の実行中である旨をグラフ等により画像表示部22に表示させる。安静期間の開始時と、イメージ期間の開始時には提示制御部57に提示情報を作成させ、スピーカー21に報知音を提示させる。
患者は、スピーカー21からの報知音、および、画像表示部22の表示内容の少なくとも一方からイメージ期間に移行した旨を認識し、運動意図の表出を行う。安静期間およびイメージ期間においては、図5に示されるように、ERDの減衰率の計算結果28がグラフによって連続的に表示され、そのERDの減衰率が一定以上の場合に、ERDが検出されたと判定し、その時間区間は例えば帯27として画像表示部22に視覚フィードバック情報として追加的に表示される。また、聴覚フィードバック情報として、スピーカー21からERDが検出された旨が報知される。
ERDが検出された場合には、電動装具30によって体性感覚へのフィードバックが与えられる。この体性感覚へのフィードバックを実際に与えられるかどうかは、検出率演算部53および装具制御部56の判定によって決定される。
図1に示されるように、1訓練シーケンスは、患者が電動装具30の装着された指にペグPをつまんだ状態において開始される。このため、ERD信号が検出されたとき、電動装具30のモータ32の制御により、指が伸展し、ペグPが落ちる。このとき、指の伸展に関わる神経機能に筋肉からフィードバックが付与され、神経機能の回復が促される。また、電動装具30の駆動とともに、筋刺激電極33により、指の伸展に関わる筋肉、例えば、総指伸筋に電気刺激が付与される。このため、指の伸展に関わる神経機能に筋肉からのフィードバックが付与され、神経機能の回復が促される。
図6を参照して、検出率演算部53および装具制御部56の処理手順を中心に説明する。この処理は、適切なフィードバックを与えるために、ERD検出部52の処理が終了した後に、毎回実施される。
ERD検出部52は、ステップS11において、既に実行された訓練シーケンスの中から、正しい運動意図の表出、すなわち、正しくERD信号が検出された数をカウントする。具体的には、1訓練シーケンスのうちの安静期間においてERDが検出されず、かつ、イメージ期間においてERD信号が検出されたとき、正しいERD信号の検出の回数を「1」とする。
次に、ERD検出部52は、ステップS12においてステップS11においてカウントした正しいERD信号を用いてERD検出率を演算する。検出率演算部53は、同一の患者において実行されたシーケンス数に対する正しいERD信号の検出回数をERD検出率として演算する。
次に、フィードバック制御部55は、ステップS13においてERD検出率が閾値以上か否かを判定する。フィードバック制御部55は、ERD検出率が閾値以上である旨判定したとき、ステップS14において訓練セットが所定回数以上実行されたか否かを判定する。フィードバック制御部55は、訓練セットが所定回数以上実行された旨判定したとき、ステップS15において運動意図の訓練が十分なされており、電動装具によるフィードバックが有効であると判定し、モータ制御部58および筋刺激制御部59を経由して電動装具30への制御を行い、本処理を終了する。
具体的には電動装具30への制御とは、ERD信号が検出されたタイミングでモータ32を制御して指の伸展をさせ、同時に筋刺激電極33から筋刺激を行うことである。ERD信号が検出されない場合には、電動装具30は駆動しなくてよい。
他方、フィードバック制御部55は、ステップS13においてERD検出率が閾値未満である旨判定したとき、および、ステップS14において訓練セットが所定回数以上実行されていない旨判定したとき、ステップS16において、運動意図の訓練が十分になされておらず、電動装具30によるフィードバックは運動意図の訓練の妨げになる可能性があると判定し、電動装具30への制御を行わずに、本処理を終了する。
リハビリテーションシステム1は、以下の作用および効果を奏する。
(1)リハビリテーションシステム1と図7に示す従来のリハビリテーションシステムとの違いについて説明する。本リハビリテーションシステム1は、検出率演算部53および装具制御部56を備え、図7に示す従来のリハビリテーションシステムは、検出率演算部53および装具制御部56を備えていない点において相違している。従来のリハビリテーションシステムでは、ERD検出部52にてERDが検出された場合、そのままフィードバック制御部55から、提示装置20および電動装具30に対する制御が自動的に行われている。この場合には、ERD信号が誤って判定されやすい訓練初期の段階においても、ERD信号が検出されたすべての場合に、電動装具30を含めたすべてのフィードバックが与えられる。このため、運動意図の表出を意図せずにERD信号の検出が判定された場合に、運動意図の表出の訓練が混乱させられるおそれがある。
リハビリテーションシステム1の制御装置50は、脳波測定装置10によって計測された脳波から運動意図に関連したERD信号を抽出し、その運動意図が正しく表出できたことに基づいて電動装具30の制御を変更する制御装置50を備えている。
このため、運動意図の表出の訓練と、運動意図の表出と体性感覚の関係性の学習のそれぞれに集中することができる。このため、特にリハビリテーションの初期において、患者がERDの表出を適切に行えるように訓練しやすくなり、リハビリテーションの効果を高めることができる。
(2)制御装置50は、ERD検出率が所定の値より低い場合と高い場合とで、患者へのフィードバックを切り替えている。すなわち、制御装置50は、患者に対しては2段階のフィードバックを与えていると言える。このため、制御装置50は、訓練初期には提示装置20のみによるフィードバックを行う第1段階制御を実施し、訓練が進んできた後には、提示装置20、電動装具30の両方によるフィードバックを行う第2段階制御を実施していると言える。
この2段階の制御は、リハビリテーションの訓練過程に対応した制御であると言える。すなわちリハビリテーション初期には、運動意図の表出が主に訓練対象となり、その後運動意図の表出ができるようになってからは、運動意図と、実際の他動的運動に伴う体性感覚のフィードバックとの関連付けが訓練される。リハビリテーションシステム1では、この2段階に適した制御が可能になる。
(3)制御装置50は、ERD信号の検出回数を用いたERD検出率に基づいて、第1段階制御から第2段階制御に切り替えている。この場合、運動意図を適切に表出できるようになったと推定される患者の訓練段階が自動的に第2段階に移行されるため、リハビリテーションの効果を高めることができる。
(4)一般的に訓練初期にはERD検出率の精度が低く、安定して運動意図の表出ができるようになるには、一定以上の訓練が必要と考えられる。このため、制御装置50は、ERD検出率が閾値を超えるまで、かつ、訓練の回数が所定の回数に達するまで第1段階制御を実行し、訓練の回数が所定の回数に達し、かつ、運動意図の表出の検出率が閾値を超えたことに基づいて第2段階制御に移行する。このため、患者が運動意図を適切に表出できるようになった旨をより適切に推定できる。
(5)制御装置50は、第2段階制御を実行しているときに、ERD検出率が判定値である閾値を下回ったとき、第1段階制御に移行する。このため、第2段階制御に移行した後に、患者が再び運動意図の表出を上手くおこなえなくなったときに再び第1段階制御が実行される。このため、患者の状態に適しないリハビリテーションが行われることが抑制される。
本リハビリテーションシステム1が取り得る具体的な形態は、上記実施形態に例示された形態に限定されない。本リハビリテーションシステム1は、上記実施形態とは異なる各種の形態を取り得る。以下に示される上記実施形態の変形例は、本リハビリテーションシステム1が取り得る各種の形態の一例である。
・ERD検出率を、以下の(A)または(B)のように演算することもできる。
(A)制御装置50は、1訓練シーケンスのうちのイメージ期間においてERD信号が検出されたとき、正しいERD信号の検出の回数を「1」として、ERD検出部52内部のメモリー(図示せず)に記憶する。そして、制御装置50は、同一の患者において実行された訓練シーケンス数に対する正しいERD信号の検出の回数の総数をERD検出率として演算する。
(B)制御装置50は、1訓練シーケンスのうちの安静期間においてERD信号が検出されなかったとき、および、1訓練シーケンスのうちのイメージ期間においてERD信号が検出されたとき、それぞれ正しいERD信号の検出の回数を「1」として、ERD検出部52内部のメモリー(図示せず)に記憶する。そして、制御装置50は、同一の患者において実行された訓練シーケンス数の2倍に対する正しいERD信号の検出の回数の総数をERD検出率として演算する。
・正しいERD検出の回数の総数が所定の値を超えたとき、第1訓練制御から第2訓練制御に移行させることもできる。
・制御装置50は、図8に示すようにERD検出率を画像表示部22により表示させることもできる。この場合、患者が自身のERD検出率を把握できるため、リハビリテーションの効果の向上を見込むことができる。また、スピーカー21により訓練セットごとにERD検出率を報知させることもできる。
・移行制御のステップS13において用いられる閾値を、第1段階制御を実行しているときと第2段階制御を実行しているときとで異なる値に設定することもできる。例えば、ステップS13において、制御装置50は、第1段階制御を実行しているとき、ERD検出率が閾値未満のとき、ステップS16に進み、第2段階制御を実行しているとき、閾値よりも大きい判定値を下回ったとき、ステップS16に進むようにする。
・移行制御において、第1段階制御から第2段階制御に移行した後は、第1段階制御に移行しないようにすることもできる。
・制御装置50は、第1段階制御から第2段階制御に移行するとき、第1段階制御から第2段階制御に移行する旨を提示装置20により提示することもできる。この場合、患者は、次の訓練のセットから電動装具30が駆動することを認識できる。
・第1段階制御において、電動装具30を駆動するようにすることもできる。この場合、電動装具30の駆動量、すなわち、体肢を動作させる量を第2段階制御における駆動量よりも小さくすることにより、第2段階制御を実行するときよりも運動意図の表出に重点をおいた訓練を行わせることができる。また、第1段階において、筋刺激電極33による筋刺激およびモータ32による他動運動の一方のみを実行させ、第2段階において、筋刺激電極33による筋刺激およびモータ32による他動運動の両方を実行させることもできる。
なお、第1段階制御と第2段階制御とを操作部40により強制的に変更させる構成を追加することもできる。

・電動装具30からモータ32および筋刺激電極33の一方を省略することもできる。
・患者の下肢に装着する電動装具30に変更することもできる。
1…リハビリテーションシステム、10…脳波測定装置、20…提示装置、30…電動装具、40…操作部、50…制御装置。

Claims (9)

  1. 患者の脳波を計測する脳波測定装置と、
    患者に対して情報の提示およびフィードバックを行う提示装置と、
    患者の身体に装着して、電気的および力学的な刺激の少なくとも一方を患者に与える電動装具と、
    前記脳波測定装置によって計測された脳波から運動意図に関連した信号を抽出し、その運動意図が正しく表出できたことに基づいて前記電動装具の制御を変更する制御装置を備え
    前記制御装置は、前記運動意図が正しく表出されたときに前記運動意図が正しく表出されたことを前記提示装置により患者に提示し、かつ、前記電動装具を駆動させない第1段階制御と、
    前記運動意図が正しく表出されたときに前記電動装具を駆動させる第2段階制御と、を実行する
    リハビリテーションシステム。
  2. 前記制御装置は、前記運動意図が正しく表出された回数に基づいて、前記第1段階制御から前記第2段階制御に切り替える
    請求項1に記載のリハビリテーションシステム。
  3. 前記制御装置は、訓練の回数に対する前記運動意図が正しく表出された回数である前記運動意図の検出率が閾値を超えるまで前記第1段階制御を実行し、前記運動意図の検出率が前記閾値を超えたことに基づいて、前記第2段階制御に移行する
    請求項2に記載のリハビリテーションシステム。
  4. 前記制御装置は、前記運動意図の検出率が前記閾値を超えるまで、かつ、前記訓練の回数が所定の回数に達するまで前記第1段階制御を実行し、
    前記訓練の回数が所定の回数に達し、かつ、前記運動意図の検出率が前記閾値を超えたことに基づいて前記第2段階制御に移行する
    請求項3に記載のリハビリテーションシステム。
  5. 前記制御装置は、前記第2段階制御を実行しているときに、前記運動意図の検出率が判定値を下回ったとき、前記第1段階制御に移行する
    請求項3または4に記載のリハビリテーションシステム。
  6. 前記制御装置は、前記運動意図の検出率を前記提示装置により患者に提示させる
    請求項3〜5のいずれか一項に記載のリハビリテーションシステム。
  7. 前記制御装置は、前記運動意図の検出率に基づいてリハビリテーションのスケジュールを決定する
    請求項3〜6のいずれか一項に記載のリハビリテーションシステム。
  8. 前記制御装置は、前記第1段階制御から前記第2段階制御に移行するとき、前記第1段階制御から前記第2段階制御に移行する旨を前記提示装置により患者に提示する
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のリハビリテーションシステム。
  9. 脳波測定装置により計測された脳波から運動意図に関連した信号を抽出する処理を制御装置が実行するステップと、
    前記運動意図が正しく表出されたときにそのことを提示装置に提示させる信号を出力する処理を含み、患者の身体に装着して、電気的な刺激および力学的な刺激の少なくとも一方を出力する電動装具を駆動しない第1段階制御を前記制御装置が実行するステップと、
    前記運動意図が正しく表出されたときに前記電動装具を駆動する信号を出力する第2段階制御を前記制御装置が実行するステップとを含む
    リハビリテーションシステムの制御方法。
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