JP6536492B2 - ディファレンシャル用リングギヤ - Google Patents

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本発明はディファレンシャル用リングギヤに係り、特に、軸方向へ突き出すボス部を介してディファレンシャルケースに取り付けられて使用されるディファレンシャル用リングギヤに関するものである。
特許文献1には、スプロケットホイールを回転軸等に取り付けるための円筒形状のボス部を絞り加工乃至は熱間鍛造加工によって成形する技術が記載されている。
特開昭62−144842号公報
同様の技術を用いてディファレンシャル用リングギヤにボス部を加工することが考えられる。その場合に、未だ公知ではないが、ボス部によってピニオンシャフトを支持するために、ボス部の高さ寸法(軸方向長さ)を大きくすると、素材中央部分のボリューム不足で肉厚が薄くなり、必要強度を確保することが難しい。肉厚の減少を考慮して素材の板厚を厚くすることが考えられるが、全体の重量が大きくなるだけでなく、大きな成形荷重が必要で加工設備が大掛かりになる。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、ピニオンシャフトを支持できる高さ寸法で且つ所定の肉厚を有するボス部を比較的小さな成形荷重で加工できるようにすることにある。
本発明は、中央穴を有する円環状板部と、その円環状板部の外周部分に設けられたギヤ部とを有し、ディファレンシャルケースに一体的に取り付けられて使用されるディファレンシャル用リングギヤにおいて、(a) 前記円環状板部の内周縁には、軸心に対して対称位置の2箇所に軸方向へ突き出すように曲げられた一対のボス部が設けられており、その一対のボス部を介して前記ディファレンシャルケースの外周側に一体的に取り付けられるとともに、(b) 前記一対のボス部はピニオンシャフトを支持できる高さ寸法を有し、そのピニオンシャフトの両端部を支持する支持部を備えていることを特徴とする。
このようなディファレンシャル用リングギヤにおいては、軸心に対して対称位置の2箇所に一対のボス部が分離して設けられているため、曲げ加工を主体として比較的小さな成形荷重でそのボス部を設けることができる。また、一対のボス部に素材中央部分のボリュームを分配できることから、ピニオンシャフトを支持できる高さ寸法を有するボス部を十分な肉厚で成形することが可能で、必要強度を適切に確保できる。更に、ディファレンシャル用リングギヤのボス部にピニオンシャフトを直接固定できるため、ディファレンシャルケースの必要強度が低減され、そのディファレンシャルケースの肉厚を薄くすることにより、ディファレンシャル装置全体の軽量化やコストダウンを図ることができる。
本発明の一実施例であるディファレンシャル用リングギヤを有する車両用のディファレンシャル装置の要部を説明する断面図である。 図1のディファレンシャル用リングギヤを単独で示した斜視図である。 図2のディファレンシャル用リングギヤの製造方法を説明する工程図である。 従来技術を用いてボス部を成形する場合のボス高さの限界とボス厚み比との関係を示したグラフである。 従来技術を用いてボス部を成形する場合と本実施例との材料歩留りの違いを比較して示した図である。 従来技術を用いてボス部を成形する場合と本実施例との成形荷重の違いを比較して示した図である。
本発明は車両用のディファレンシャル装置のリングギヤに好適に適用されるが、車両用以外のディファレンシャル装置のリングギヤにも適用され得る。外周部分に設けられるギヤ部は、はすば歯車や平歯車等の円筒歯車でも良いし、ハイポイドギヤや傘歯車などでも良い。このギヤ部は、転造加工や歯切り加工などで円環状板部の外周部分に一体に設けることが望ましいが、別体に構成された歯車部品を一体的に固設しても良い。
一対のボス部は、例えばディファレンシャルケースの外周面に対応して湾曲させられ、該ディファレンシャルケースの外周側に嵌合されて溶接等により一体的に固設されるが、互いに平行な平板状のボス部を採用することもできる。必要に応じてディファレンシャルケースの外周面に、ボス部取付用の平坦面を設けるようにしても良い。また、これ等のボス部は、プレスによる曲げ加工を主体として成形されるが、必要に応じて鍛造加工を併用することにより、その肉厚を適当に調整することができる。すなわち、円筒状ボス部の従来技術では、ピニオンシャフトを支持できる高さ寸法を確保しつつ、ボス部の肉厚tを円環状板部の板厚Tに対して0.45T以上にすることは困難であったが、本発明では0.45T以上にすることも容易に可能で、円環状板部と略同じ肉厚t=Tでボス部を成形することもできるし、肉厚tを板厚Tよりも大きくすることも可能である。但し、本発明の実施に際しては、0.45Tよりも薄い肉厚tのボス部を設けることもできる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において、図は説明のために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、車両用のディファレンシャル装置10の要部を説明する断面図で、サイドギヤおよびピニオンギヤを省略した図である。このディファレンシャル装置10は、本発明の一実施例であるディファレンシャル用リングギヤ12(以下、単にリングギヤ12という)およびディファレンシャルケース14を備えて構成されており、ディファレンシャルケース14の外周側にリングギヤ12が略同心に組み付けられて一体的に固設されている。ディファレンシャルケース14は、軸心Sと同心に円筒形状のギヤ収容部15を備えており、そのギヤ収容部15の内部に図示しないサイドギヤおよびピニオンギヤが収容されるようになっている。また、一対のピニオンギヤを回転可能に支持するピニオンシャフト16が、軸心Sに対して直交する姿勢で配設されているとともに、そのピニオンシャフト16の両端部は一対の挿通孔18内を通ってそれぞれギヤ収容部15の外部に突き出している。このディファレンシャルケース14は、必要に応じて2以上に分割した複数の部材にて構成される。軸心Sは、互いに略同心に組み付けられるリングギヤ12およびディファレンシャルケース14の共通の軸心である。
図2は、リングギヤ12を単独で示す斜視図で、中央穴24を有する円環形状の平坦な円環状板部20と、その円環状板部20の外周側に一体に設けられたギヤ部22とを有する。ギヤ部22には、本実施例でははすば歯車が設けられている。円環状板部20の中央穴24の周縁部であって、軸心Sに対して対称位置の2箇所には、軸心Sと平行に軸方向へ突き出すように曲げられた一対のボス部26が軸心Sに対して対称的に設けられている。ボス部26は、ディファレンシャルケース14のギヤ収容部15の外周面に対応して湾曲させられた円弧形状を成しており、そのギヤ収容部15の外周側に嵌合されて溶接等により一体的に固設される。一対のボス部26は、ピニオンシャフト16を支持できる高さ寸法(ボス高さ)Lを有するとともに、そのピニオンシャフト16の両端部を支持する支持部として、ピニオンシャフト16の端部が嵌合される取付穴28が設けられており、ピニオンシャフト16はその取付穴28に圧入或いは溶接等により一体的に固設される。この取付穴28を設けるために、ボス高さLは例えば50mm以上に定められ、本実施例では約50mmである。前記挿通穴18は、ピニオンシャフト16よりも大径で、ピニオンシャフト16はその挿通穴18内を遊びを持って挿通させられるようになっている。
ここで、上記ボス部26は、曲げ加工を主体として、本実施例では鍛造成形を併用して成形される。車両用のディファレンシャル装置10の場合、一対のボス部26を介して比較的大きなトルクが伝達されることから、そのボス部26の肉厚tは、円環状板部20の板厚Tに対して0.45T以上に設定され、本実施例では約0.6Tとされている。すなわち、本実施例のリングギヤ12は、例えば図3に示されるように、(a) に示す所定の板厚の円板状素材30を用いて、(b) の穴明け工程や、(c) の切り曲げ鍛造工程、(d) の縮径増肉鍛造工程等を経て製造され、(c) の切り曲げ鍛造工程でボス部26が成形される。図3の(a) 〜(d) の各図は、ボス部16の成形部分で破断した半割体の斜視図で、図示しない反対側(手前側)も対称形状を成している。なお、この図3に示す製造方法はあくまでも一例であり、少なくともボス部26を曲げ加工を主体として成形する他の種々の製造方法を採用できる。
図3の(a) の円板状素材30は、例えば丸棒鋼を切断するなどして製作することができる。この円板状素材30の板厚は、最終製品であるリングギヤ12の円環状板部20の板厚Tと略同じ寸法で、必要強度に応じて適宜定められる。円板状素材30の径寸法は、(d) の縮径増肉鍛造を考慮して、最終製品であるリングギヤ12のギヤ部22の外径よりも大きい寸法に設定される。(b) の穴明け工程では、ボス高さLや肉厚tを確保できるボリュームを残すように、中央部分に抜き穴32が設けられる。この抜き穴32は、切削加工やレーザー加工等によって設けられる。
(c) の切り曲げ鍛造工程では、ボス部26の外周面形状に対応する成形穴が設けられたダイス、およびボス部26の内周面形状に対応する外周面形状のパンチを用いて、プレスにより一対のボス部26を同時に切り曲げ加工する。本実施例では、ボス部26の両側部をせん断しつつ曲げ加工を行なうが、例えば(b) の穴明け工程などで両側部に切り込みやスリットなどを入れておいても良い。また、ダイスとパンチとの間の成形寸法は肉厚tと同じで、曲げ加工と同時に板厚Tから肉厚t(=0.6T)になるように鍛造成形され、ボス高さLを有する肉厚tのボス部26が成形される。(d) の縮径増肉鍛造工程では、円板状素材30の外周面に成形ローラ等を押圧して塑性変形させることにより、板厚Tよりも厚肉のギヤ加工部36を鍛造成形する。この厚肉のギヤ加工部36を成形する際に、成形ローラなどで円環状板部20側からも余肉を外周側へ押し出すことが可能で、その場合には円環状板部20の板厚Tよりも厚い板厚の円板状素材30を用意すれば良い。そして、上記ギヤ加工部36に、転造加工や歯切り加工などではすば歯車を加工するとともに、切削加工やプレスによる打抜き加工等によって一対のボス部26に取付穴28を設けることにより、目的とするリングギヤ12が得られる。
このような本実施例のリングギヤ12においては、軸心Sに対して対称位置の2箇所に一対のボス部26が分離して設けられているため、曲げ加工を主体として比較的小さな成形荷重でそのボス部26を設けることができる。また、一対のボス部26に素材中央部分のボリュームを分配できることから、ピニオンシャフト16を支持できるボス高さLを有するボス部26を十分な肉厚tで成形することが可能で、必要強度を適切に確保できる。
また、リングギヤ12のボス部26にピニオンシャフト16を直接固定できることから、ディファレンシャルケース14の必要強度が低減され、ギヤ収容部15等の肉厚を薄くすることにより、ディファレンシャル装置10全体の軽量化やコストダウンを図ることができる。
因みに、絞り加工を主体として円筒形状のボス部を成形する従来技術の場合、ボス部の内径寸法を100mmとして、素材のボリューム(体積)に基づいてボス高さLの限界値とボス厚み比(t/T)との関係を計算すると、図4に示す結果が得られた。この図4から、ボス厚み比(t/T)が0.45以上になるとボス高さ限界値が50mmを下回るようになる。言い換えれば、ピニオンシャフト16を支持するために必要なボス高さL=50mmを確保しようとすると、ボス厚み比(t/T)が0.45よりも小さくなり、ボス部の肉厚tが薄くなって必要強度が得られなくなる。これに対し、本実施例ではボス高さLが50mmの場合でもボス厚み比(t/T)を0.6程度とすることが可能で、必要強度に十分な肉厚tを確保することができる。
また、熱間鍛造加工によってボス高さLが約50mmで、ボス厚み比(t/T)が0.6程度の円筒形状のボス部を成形する場合と比較すると、材料歩留りについては、図5に示すように約14%向上した。成形荷重については、図6に示すように約80%低減され、製造設備を大幅に簡略化してコストダウンを図ることができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
12:ディファレンシャル用リングギヤ 14:ディファレンシャルケース 16:ピニオンシャフト 20:円環状板部 22:ギヤ部 24:中央穴 26:ボス部 28:取付穴(支持部) S:軸心 L:ボス高さ(高さ寸法)

Claims (1)

  1. 中央穴を有する円環状板部と、該円環状板部の外周部分に設けられたギヤ部とを有し、ディファレンシャルケースに一体的に取り付けられて使用されるディファレンシャル用リングギヤにおいて、
    前記円環状板部の内周縁には、軸心に対して対称位置の2箇所に軸方向へ突き出すように曲げられた一対のボス部が設けられており、該一対のボス部を介して前記ディファレンシャルケースの外周側に一体的に取り付けられるとともに、
    前記一対のボス部はピニオンシャフトを支持できる高さ寸法を有し、該ピニオンシャフトの両端部を支持する支持部を備えている
    ことを特徴とするディファレンシャル用リングギヤ。
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