JP6536043B2 - 飛行体 - Google Patents

飛行体 Download PDF

Info

Publication number
JP6536043B2
JP6536043B2 JP2015011721A JP2015011721A JP6536043B2 JP 6536043 B2 JP6536043 B2 JP 6536043B2 JP 2015011721 A JP2015011721 A JP 2015011721A JP 2015011721 A JP2015011721 A JP 2015011721A JP 6536043 B2 JP6536043 B2 JP 6536043B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
rotor
rotors
pair
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015011721A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016135660A (ja
Inventor
拓 清水
清水  拓
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2015011721A priority Critical patent/JP6536043B2/ja
Publication of JP2016135660A publication Critical patent/JP2016135660A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6536043B2 publication Critical patent/JP6536043B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Toys (AREA)

Description

本発明は、複数の回転翼を有する飛行体に関する。
メインロータとテールロータを備える従来の回転翼機(ヘリコプタ)では、ロータの回転数や仰角などの複数の制御入力がそれぞれ連成しているため、制御モデルが複雑であり、制御が困難であった。これに対して、二重反転ロータ機構は、テールロータを必要としない。二重反転ロータ機構では、ヨー方向の反力を伴うことなく、推力を発生させることができる。
たとえば、特許文献1に記載された飛翔ロボットでは、二重反転ロータ機構を採用することにより、2つの回転翼で生じる反動トルクを打ち消している。また、この飛翔ロボットは、X方向まわり及びY方向まわりにおいて、機体の上部を機体の下部に対して傾斜させる傾斜調整機構を備えており、機体の重心を移動可能にしている。
一方、6枚のロータを備える飛行体が検討されている。たとえば、非特許文献1に記載された飛行体では、機体の中心を通る同一平面上に6枚のロータの中心が位置するよう、ロータが配置されている。非特許文献1に記載された別の形態では、機体の中心の上と下を通る平行な2つの平面のそれぞれに3枚のロータの中心が位置するよう、ロータが配置されている。非特許文献1に記載された各種の飛行体では、互いに直交する3つの平面のそれぞれに、一対のロータ(すなわち2枚のロータ)の回転面が位置している。
特許第5392891号公報
Bill Crowther, Alexander Lanzon,Martin Maya-Gonzalez, and David Langkamp, University of Manchester, KinematicAnalysis and Control Design for a Nonplanar Multirotor Vehicle, Journal ofGuidance, Control, and Dynamics, Vol. 34, No. 4, 1157-1171, July-August 2011
上記のように、従来の飛行体において、機構の簡易化や制御性の向上が試みられてきた。しかし、特許文献1に記載された飛行体では、姿勢と並進方向の移動とを独立に制御することは難しく、並進移動を行うためには姿勢を変動させなければならない。また、姿勢を変動させることが目的であっても、姿勢を変動させると並進方向の移動が生じてしまっていた。そのため、飛行体が狭所で移動する際に、移動に伴って意図しない姿勢変動が生じ、飛行体が障害物と衝突するおそれがあった。また、飛行体に搭載されたロボットが外界の構造物等との接触を伴う作業を行う際に、その構造物から受ける反力によって、飛行体が安定した飛行を維持できなくなるおそれがあった。非特許文献1に記載された飛行体では、制御が複雑になってしまう。
本発明は、狭所作業や外界との接触等といった、高い機動性を必要とする運動を容易に実現できる飛行体を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る飛行体は、複数のロータの回転軸線である第1軸線、第2軸線および第3軸線が、本体に対して定まった位置に配置された飛行体であって、第1軸線上に回転中心が配置されて逆のピッチを有し、第1軸線に直交する回転面をそれぞれ有する第1の一対のロータと、第2軸線上に回転中心が配置されて逆のピッチを有し、第2軸線に直交する回転面をそれぞれ有する第2の一対のロータと、第3軸線上に回転中心が配置されて逆のピッチを有し、第3軸線に直交する回転面をそれぞれ有する第3の一対のロータと、第1の一対のロータ、第2の一対のロータおよび第3の一対のロータの回転数をそれぞれ独立して制御可能な制御部と、を備え、第1軸線、第2軸線および第3軸線は、1つの交点で交差すると共に、互いに垂直な方向に延びており、交点から、第1の一対のロータの回転中心、第2の一対のロータの回転中心、および第3の一対のロータの回転中心までの距離が、それぞれ等しくなっており、第1の一対のロータ、第2の一対のロータ、および第3の一対のロータにおいて、ピッチの大きさが等しくなっている
この飛行体によれば、3対すなわち6枚のロータは、同一平面上に存在しない3本の回転軸線上で放射状に配置される。第1の一対のロータは逆のピッチを有しており、制御部によって制御されて、それぞれ任意の回転数で第1軸線を中心に回転する。一方のロータの回転数をω、他方のロータの回転数をωとすると、第1軸線方向の推力Fは、回転数の二乗の和である(ω +ω )に比例する。第1軸線を中心とする回転方向のモーメントMは、回転数の二乗の差である(ω −ω )に比例する。すなわち、下記の式(1)が成立する。
Figure 0006536043
式(1)より、この行列Tには逆行列が存在することがわかる。よって、第1軸線に関して、推力FとモーメントMは独立に制御可能である。これと同様に、第2軸線と第3軸線に関しても、推力とモーメントは独立に制御可能である。このように、同一平面上に存在せず非平行な第1軸線、第2軸線および第3軸線のそれぞれに関して、並進および回転の運動が独立に制御可能である。よって、飛行体は、6自由度で飛行可能であり、狭所作業や外界との接触等といった、高い機動性を必要とする運動を容易に実現できる。また、第1軸線、第2軸線および第3軸線は、直交座標系を構成する。いずれの回転軸線周りにおいても高速かつ高精度な制御が可能になる。また、第1軸線、第2軸線および第3軸線が1つの交点で交差しているので、推力およびモーメント(すなわちトルク)を得やすくなる。
いくつかの形態において、第1軸線、第2軸線および第3軸線は本体を通っており、本体は、第1の一対のロータの間に位置し、かつ第2の一対のロータの間に位置し、かつ第3の一対のロータの間に位置している。この場合、飛行体の重心を6枚のロータの中央に位置させることができるので、簡易な制御が可能になる。しかも、効率が高められる。
本発明によれば、狭所作業や外界との接触等といった、高い機動性を必要とする運動を実現できる。
本発明の第1実施形態に係る飛行体の概略構成を示す斜視図である。 (a)は第1実施形態のロータの配置を模式的に示す図、(b)は(a)中の一対のロータを示す図、(c)は第2実施形態のロータの配置を模式的に示す図である。 本体であるペイロード部の構成を示すブロック図である。 制御部における制御則の一例を示す図である。 (a)〜(c)は、従来の飛行体による狭隘部での飛行状態の一例を示す図である。 (a)および(b)は、従来の飛行体による接触作業時の飛行状態の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。以下の説明では、本発明が、無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle、以下、UAVという)に適用される場合について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の飛行体1は、中央に配置されたペイロード部(本体)2と、ペイロード部2に対して固定されて外方に延びる6本のフレーム3と、フレーム3の先端部に取り付けられた6枚のロータ10とを備える。すなわち飛行体1は、6枚のロータ10を備えるマルチロータ機(回転翼機)である。UAVである飛行体1は、回転および並進方向の運動を合わせた6自由度での運動成分を独立に発生可能になっている。したがって、飛行体1では、狭隘部での飛行や接触作業を伴う飛行が可能になっている。
図1および図2(a)に示されるように、飛行体1のロータ10は、立方体の各面の中心に配置された第1ロータ11と、第2ロータ12と、第3ロータ13と、第4ロータ14と、第5ロータ15と、第6ロータ16とからなる。これらの第1ロータ11〜第6ロータ16の間に、ペイロード部2が配置されている。ロータ10の配置の詳細については、後述する。
図3に示されるように、ペイロード部2には、飛行体1の各部を制御するための制御部20と、飛行体1の各部を駆動するための電源であるバッテリ21と、各部に電源を供給するための電源基板22とが搭載されている。各フレーム3の先端部には、第1ロータ11〜第6ロータ16のそれぞれを回転させるモータ31〜36が取り付けられている。ペイロード部2には、これらのモータ31〜36の回転数を制御するための、6個のモータアンプ30が搭載されている。各モータアンプ30には、電源基板22を介してバッテリ21から電源が供給される。各モータアンプ30は、制御部20によって制御されて、モータ31〜36が所定の回転数および回転方向で回転するように、モータ31〜36に電流を供給する。
制御部20は、たとえばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)等のハードウェアと、ROMに記憶されたプログラム等のソフトウェアとから構成されたコンピュータである。制御部20は、たとえば地上で操作される送信機(図示せず)と無線で通信可能になっている。制御部20は、送信機からの指令を受け、飛行体1の現在の位置および姿勢に基づいて、所定(目標)の位置、姿勢または動作にて飛行体1を飛行させるよう、モータアンプ30を介してモータ31〜36のそれぞれを制御する。制御部20は、第1ロータ11、第2ロータ12、第3ロータ13、第4ロータ14、第5ロータ15および第6ロータ16の回転数をそれぞれ独立して制御可能である。なお、図3において、実線は電源系統を示し、破線は通信系統(制御系統)を示している。
ペイロード部2には、各種のセンサ類23が搭載されている。これらのセンサ類23は、飛行体1の位置および姿勢などを推定するための機器である。図3に示される例では、たとえば、ジャイロセンサ24、GPS(Global Positioning System)25および気圧センサ26が設けられている。これらのセンサ類23は、測定結果を示すデータを制御部20に出力する。制御部20は、センサ類23から出力されたセンサデータに基づき、たとえば適当な推定アルゴリズム等を用いて、飛行体1の現在の位置および姿勢を推定する。
上記した機器の他にも、ペイロード部2には、たとえばカメラやロボットアーム等の追加機器が搭載され得る。ペイロード部2に搭載される機器は、飛行体1に求められる飛行や作業に応じて、適宜変更され得る。ペイロード部2に搭載される機器の位置および重量によって、ペイロード部2の重量および重心の位置は変化し得る。飛行体1では、ペイロード部2の重量および重心の位置を考慮して、第1ロータ11〜第6ロータ16が回転制御される。
次に、図4を参照して、制御部20における制御則の一例について説明する。制御部20は、飛行体1の目標位置および/または目標姿勢を取得する。また、制御部20は、ペイロード部2のセンサ類23から出力されるセンサデータに基づいて飛行体1の現在の位置および姿勢を取得する。制御部20は、力学計算を行うことにより、目標位置および/または目標姿勢を実現するための目標推力および目標トルクを算出する。図4において、FはX軸方向の推力、FはY軸方向の推力、FはZ軸方向の推力を表す。MはX軸周りのモーメント、MはY軸周りのモーメント、MはZ軸周りのモーメントを表す。
第1ロータ11〜第6ロータ16の回転数をそれぞれω〜ωとすると、どのようにロータを回転させたときに、どのような推力およびモーメントが得られるかは、伝達関数Tを用いて、下記の式(2)で表される。
Figure 0006536043
第1ロータ11〜第6ロータ16の配置・構成に独自の工夫がなされた飛行体1では、伝達関数Tに逆行列が存在する。よって、目標の推力およびトルクに応じて、下記の式(3)を用いて、ロータの回転速度を算出することができる。
Figure 0006536043
図1および図2に戻り、第1ロータ11〜第6ロータ16の配置および構成について詳細に説明する。飛行体1は、3本の回転軸線A1〜A3を有している。飛行体1では、3本の回転軸線A1〜A3は、互いに垂直な方向に延びている。
より詳細には、第1ロータ11および第2ロータ12(第1の一対のロータ)は、立方体のZ軸方向に対向する2面に沿って配置されている。すなわち、第1ロータ11および第2ロータ12の回転面は、当該2面に平行である。第1ロータ11の回転中心11aと第2ロータ12の回転中心12aとは、第1軸線A1上に配置されている。第1軸線A1は、Z軸方向に平行である。第1軸線A1を構成する2本のフレーム3,3は、ペイロード部2に対して位置が定まるように固定されている。第1ロータ11および第2ロータ12の回転面は、第1軸線A1に直交している。
第3ロータ13および第4ロータ14(第2の一対のロータ)は、立方体のY軸方向に対向する2面に沿って配置されている。すなわち、第3ロータ13および第4ロータ14の回転面は、当該2面に平行である。第3ロータ13の回転中心13aと第4ロータ14の回転中心14aとは、第2軸線A2上に配置されている。第2軸線A2は、Y軸方向に平行である。第2軸線A2を構成する2本のフレーム3,3は、ペイロード部2に対して位置が定まるように固定されている。第3ロータ13および第4ロータ14の回転面は、第2軸線A2に直交している。
第5ロータ15および第6ロータ16(第3の一対のロータ)は、立方体のX軸方向に対向する2面に沿って配置されている。すなわち、第5ロータ15および第6ロータ16の回転面は、当該2面に平行である。第5ロータ15の回転中心15aと第6ロータ16の回転中心16aとは、第3軸線A3上に配置されている。第3軸線A3は、X軸方向に平行である。第3軸線A3を構成する2本のフレーム3,3は、ペイロード部2に対して位置が定まるように固定されている。第5ロータ15および第6ロータ16の回転面は、第3軸線A3に直交している。
このように、第1軸線A1、第2軸線A2および第3軸線A3は、同一平面上には存在しておらず、互いに非平行である。さらには、第1軸線A1、第2軸線A2および第3軸線A3は、立方体の中心点で交差している。言い換えれば、第1軸線A1、第2軸線A2および第3軸線A3の交点から、各ロータ11〜16の回転中心11a〜16aまでの距離は、等しくなっている。第1軸線A1、第2軸線A2および第3軸線A3は、ペイロード部2の領域を通っている。ペイロード部2は、第1ロータ11および第2ロータ12の間に位置し、かつ、第3ロータ13および第4ロータ14の間に位置し、かつ、第5ロータ15および第6ロータ16の間に位置している。
第1ロータ11および第2ロータ12は、逆のピッチを有している。第3ロータ13および第4ロータ14は、逆のピッチを有している。第5ロータ15および第6ロータ16は、逆のピッチを有している。これらのピッチの大きさは等しい。なお、これらのピッチの大きさは異なっていてもよいが、等しいピッチである方が、制御部20における計算が容易である。
そして、第1ロータ11および第2ロータ12は、制御部20によってモータ31およびモータ32が回転制御されることにより、第1軸線A1に関して反対方向に回転可能である。第3ロータ13および第4ロータ14は、制御部20によってモータ33およびモータ34が回転制御されることにより、第2軸線A2に関して反対方向に回転可能である。第5ロータ15および第6ロータ16は、制御部20によってモータ35およびモータ36が回転制御されることにより、第3軸線A3に関して反対方向に回転可能である。なお、第1ロータ11および第2ロータ12、第3ロータ13および第4ロータ14、第5ロータ15および第6ロータ16は、それぞれの軸線A1,A2,A3に関して同方向にも回転可能になっている。
本実施形態の飛行体1によれば、3対すなわち6枚のロータ11〜16は、同一平面上に存在しない3本の回転軸線A1,A2,A3上で放射状に配置される。第1ロータ11と第2ロータ12は逆のピッチを有しており、制御部20によって制御されて、それぞれ任意の回転数で第1軸線A1を中心に回転する。第1ロータ11の回転数をω、第2ロータ12の回転数をωとすると、第1軸線A1方向の推力Fは、回転数の二乗の和である(ω +ω )に比例する。第1軸線A1を中心とする回転方向のモーメントMは、回転数の二乗の差である(ω −ω )に比例する。すなわち、下記の式(1)が成立する。
Figure 0006536043
式(1)より、この行列Tには逆行列が存在することがわかる。よって、第1軸線A1に関して、推力FとモーメントMは独立に制御可能である。これと同様に、第2軸線A2と第3軸線A3に関しても、推力とモーメントは独立に制御可能である。このように、同一平面上に存在せず非平行な第1軸線A1、第2軸線A2および第3軸線A3のそれぞれに関して、並進および回転の運動が独立に制御可能である。飛行体1では、従来の二重反転ロータを利用しているので、容易な制御が可能である。このように、飛行体1は、6自由度で飛行可能であり、狭所作業や外界との接触等といった、高い機動性を必要とする運動を容易に実現できる。また、飛行体1によれば、モデル化も容易であるため、制御系の構築が容易であり、高速かつ高精度な制御が可能になる。
飛行体1における具体的な駆動例について説明する。まず、単純なホバリングを行うには、Z軸方向の推力であるFのみが、重力に打ち勝つために発生すればよい。よって、第1ロータ11と第2ロータ12を逆方向に同じ回転数で回転させることにより、ホバリングが可能になる。
たとえばY軸方向に移動する場合には、上記のホバリング状態から、更に第3ロータ13と第4ロータ14を逆方向に同じ回転数で回転させれば、Y軸方向の推力Fが発生して、並進移動が可能になる。
たとえばX軸周りに回転する場合には、上記のホバリング状態で、第3ロータ13と第4ロータ14を同方向に同じ回転数で回転させれば、ロータの反力トルクによって、X軸周りの回転を行うことが可能になる。同時に、第5ロータ15と第6ロータ16のロータ対が鉛直方向(Z軸方向)を向くにつれ、第1ロータ11と第2ロータ12の回転数を低減させ、第5ロータ15と第6ロータ16の回転数を増大させる。このような制御によって、ホバリング状態を維持したまま、機体姿勢の変更が可能になる。
従来の飛行体では、4自由度(すなわち、鉛直方向の加速度と、ロール、ピッチおよびヨー方向の角加速度)の運動を操作して6自由度の状態を実現しようとしていたため、運動の自由度が少なく、所望の位置および姿勢を実現するのが難しかった。たとえば、狭隘部において水平状態で飛行している際、突風によって飛行体が流されそうになった場合、姿勢を維持するために姿勢を変化させる必要があった。姿勢変化の結果、飛行体が構造物に衝突するおそれがあった。また、飛行体を飛行させて接触作業を行う際、ツールを対象に接触させるために飛行体を対象に近づけると、接触に伴って生じる反力により飛行体の姿勢運動が拘束されるおそれがあった。その結果、飛行体の制御が困難になるおそれがあった。
この点、本実施形態の飛行体1では、狭隘部において水平状態で飛行している際(図6(a)参照)、突風によって飛行体1が流されそうになった場合でも(図6(b)参照)、姿勢を維持するために姿勢を変化させる必要はない。姿勢を維持できるため、飛行体1が構造物に衝突することが防止される(図6(c)参照)。さらには、飛行体1を飛行させて接触作業を行う際、ツール40を対象に接触させるために飛行体1を対象に近づけた場合でも(図7(a)参照)、接触に伴って生じる反力に応じて、飛行体1の姿勢が維持されるように調整することができる(図7(b)参照)。
本実施形態の飛行体1によれば、6自由度の入力で6自由度の運動を独立に制御可能であるため、6自由度の状態を実現しやすくなっている。
さらに、第1軸線A1、第2軸線A2および第3軸線A3は、直交座標系を構成しているため、いずれの回転軸線周りにおいても高速かつ高精度な制御が可能になっている。
第1軸線A1、第2軸線A2および第3軸線A3が一点で交差しているため、推力およびモーメント(すなわちトルク)を得やすくなっている。
ペイロード部2が6枚のロータ10の間に配置される構成によれば、飛行体1の重心をロータ10の中央に位置させることができるので、簡易な制御が可能である。しかも、効率が高められる。
本発明は、上記した飛行体1のように3本の軸線が必ずしも直交する必要はない。求められる推力の方向および/または回転の方向に応じて、斜交座標系上に3本の軸線を設置してもよい。図2(c)に示される飛行体1Aでは、第1軸線A1、第2軸線A2および第3軸線A3のそれぞれは、ペイロード部2を通るZ軸方向線(基準線)に対してcosθ=1/√3となる角度(θ≒54.7)をなして延びている。この場合、第1軸線A1、第2軸線A2および第3軸線A3は、斜交座標系を構成している。第1軸線A1、第2軸線A2および第3軸線A3の交点から、各ロータ11〜16の回転中心までの距離は、たとえば等しくなっている。また、Z軸方向線に対する、第1軸線A1、第2軸線A2および第3軸線A3の傾斜角度は、たとえば等しくなっている。
このような構成を有する飛行体1Aにおいても、飛行体1と同様にして、同一平面上に存在せず非平行な第1軸線A1、第2軸線A2および第3軸線A3のそれぞれに関して、並進および回転の運動が独立に制御可能である。よって、飛行体1は、6自由度で飛行可能であり、狭所作業や外界との接触等といった、高い機動性を必要とする運動を実現できる。特に、全ロータ11〜16がZ軸方向線周りの運動(特に、鉛直方向の推力)に大きく寄与するため、鉛直方向の運動に関して効率が高められる。ペイロード部2のための空間が確保しやすくなっている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。飛行体1では、3本の軸線の交点から各ロータの回転中心までの距離が等しい場合について説明したが、各軸線上において、ロータ(もしくはプロペラ)の位置は自由に配置できる。
6枚のロータ11〜16の間に本体であるペイロード部2が配置される場合に限られず、6枚のロータの外側に本体が配置されてもよく、6枚のロータのうち一対または二対のロータ間にのみ、本体が配置されてもよい。
3本の回転軸線は、一点で交差しなくてもよい。2本の回転軸線のみが交差してもよいし、3本の回転軸線のすべてが、ねじれの関係になっていてもよい。
6枚のロータの他に、1枚または複数枚の補助的なロータまたは予備のロータが更に設けられてもよい。本発明は、UAVに適用される場合に限られず、有人航空機に適用されてもよい。
1 飛行体
2 ペイロード部(本体)
10 ロータ
11 第1ロータ
11a 回転中心
12 第2ロータ
12a 回転中心
13 第3ロータ
13a 回転中心
14 第4ロータ
14a 回転中心
15 第5ロータ
15a 回転中心
16 第6ロータ
16a 回転中心
20 制御部
A1 第1軸線
A2 第2軸線
A3 第3軸線

Claims (2)

  1. 複数のロータの回転軸線である第1軸線、第2軸線および第3軸線が、本体に対して定まった位置に配置された飛行体であって、
    前記第1軸線上に回転中心が配置されて逆のピッチを有し、前記第1軸線に直交する回転面をそれぞれ有する第1の一対のロータと、
    前記第2軸線上に回転中心が配置されて逆のピッチを有し、前記第2軸線に直交する回転面をそれぞれ有する第2の一対のロータと、
    前記第3軸線上に回転中心が配置されて逆のピッチを有し、前記第3軸線に直交する回転面をそれぞれ有する第3の一対のロータと、
    前記第1の一対のロータ、前記第2の一対のロータおよび前記第3の一対のロータの回転数をそれぞれ独立して制御可能な制御部と、を備え、
    前記第1軸線、前記第2軸線および前記第3軸線は、1つの交点で交差すると共に、互いに垂直な方向に延びており、
    前記交点から、前記第1の一対のロータの回転中心、前記第2の一対のロータの回転中心、および前記第3の一対のロータの回転中心までの距離が、それぞれ等しくなっており、
    前記第1の一対のロータ、前記第2の一対のロータ、および前記第3の一対のロータにおいて、ピッチの大きさが等しくなっている、飛行体。
  2. 前記第1軸線、前記第2軸線および前記第3軸線は前記本体を通っており、前記本体は、前記第1の一対のロータの間に位置し、かつ前記第2の一対のロータの間に位置し、かつ前記第3の一対のロータの間に位置している、請求項1に記載の飛行体。
JP2015011721A 2015-01-23 2015-01-23 飛行体 Active JP6536043B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015011721A JP6536043B2 (ja) 2015-01-23 2015-01-23 飛行体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015011721A JP6536043B2 (ja) 2015-01-23 2015-01-23 飛行体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016135660A JP2016135660A (ja) 2016-07-28
JP6536043B2 true JP6536043B2 (ja) 2019-07-03

Family

ID=56512921

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015011721A Active JP6536043B2 (ja) 2015-01-23 2015-01-23 飛行体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6536043B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6114865B1 (ja) * 2016-08-17 2017-04-12 エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッドSz Dji Technology Co.,Ltd 移動体、移動体の制御方法、及びプログラム
WO2018032415A1 (en) 2016-08-17 2018-02-22 SZ DJI Technology Co., Ltd. Systems and methods for operating unmanned aerial vehicles
WO2019009424A1 (ja) * 2017-07-06 2019-01-10 久義 末福 飛行体及びそれを用いた飛行体システム
JP2020062951A (ja) 2018-10-17 2020-04-23 富士通株式会社 飛翔機
JP6561272B1 (ja) * 2018-12-07 2019-08-21 株式会社プロドローン 回転翼航空機
JP7196668B2 (ja) * 2019-02-14 2022-12-27 株式会社Ihi 飛行体
CN113447609A (zh) * 2020-03-26 2021-09-28 株式会社三矢研究所 检测装置

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB128724A (en) * 1918-06-24 1919-06-24 Louis Raymond Accornero Improvements in and relating to Aeroplanes.
JPS52145998A (en) * 1976-05-27 1977-12-05 Toshishirou Kimura Rotary wing type aeroplane
JPS5717900U (ja) * 1980-07-04 1982-01-29
JP2002347698A (ja) * 2001-05-23 2002-12-04 Ishigaki Foods Co Ltd 垂直離着陸航空機
JP2002370696A (ja) * 2001-06-14 2002-12-24 Ishigaki Foods Co Ltd 垂直離着陸航空機
US20070023581A1 (en) * 2004-07-16 2007-02-01 La William H Omnidirectional aircraft
JP2008094278A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Osaka Prefecture Univ 二重反転回転翼機
JP5392891B2 (ja) * 2008-09-05 2014-01-22 学校法人東京電機大学 飛翔ロボット
CN101973394A (zh) * 2010-11-03 2011-02-16 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 六旋翼飞行器
JP5812849B2 (ja) * 2011-12-21 2015-11-17 株式会社Ihiエアロスペース 小型無人機
CN102785775B (zh) * 2012-08-08 2016-03-02 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种具有滚动功能的多旋翼飞行器
CN103387052B (zh) * 2013-07-23 2016-01-06 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 八旋翼飞行器
GB2528489A (en) * 2014-07-23 2016-01-27 Cassidian Ltd Improvements in and relating to unmanned aerial vehicles
US10577098B2 (en) * 2014-08-22 2020-03-03 Korea Aerospace Research Institute Drone having reconfigurable shape

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016135660A (ja) 2016-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6536043B2 (ja) 飛行体
EP3529683B1 (en) Thrust vectored multicopters
JP7374517B2 (ja) 衝突耐性のある推進力およびコントローラを備えた無人航空機
JP6425466B2 (ja) 飛行装置
Naidoo et al. Development of an UAV for search & rescue applications
Mester et al. Simulation of quad-rotor flight dynamics for the analysis of control, spatial navigation and obstacle avoidance
Mester et al. Navigation of an Autonomous Outdoor Quadrotor Helicopter
JP6536042B2 (ja) 飛行体
JP6114865B1 (ja) 移動体、移動体の制御方法、及びプログラム
JP7196668B2 (ja) 飛行体
JP2022509697A (ja) 分離した自由度を有する航空機
Jiang et al. Hexrotor UAV platform enabling dextrous aerial mobile manipulation
KR20230133301A (ko) 페이로드 안정화를 위한 시스템 및 방법
Tahar et al. Control of an under-actuated x4-flyer using integral backstepping controller
JP6772917B2 (ja) 飛行体
Harkare et al. Design and Control of a Quadcopter
Johnson et al. Enhanced proportional-derivative control of a micro quadcopter
WO2018191981A1 (zh) 无人飞行器姿态计算方法、飞行控制器及无人飞行器
JP2017007429A (ja) 制御装置、航空機、及びプログラム
Salunkhe et al. Design, trajectory generation and control of quadrotor research platform
Kuantama et al. Quadcopter attitude and thrust simulation based on Simulink platform
Das A comparative study between a cant angle hexacopter and a conventional hexacopter
Czerwiński et al. Mathematical model, computer aided design and programming of a multifunctional flying object
Yecheskel et al. Modeling and Control of a Hexacopter with a Rotating Seesaw
Cetinsoy Design and simulation of a holonomic quadrotor UAV with sub-rotor control surfaces

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190520

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6536043

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151