JP6534994B2 - Pgssにより作製されるgnrhを含む微粒子 - Google Patents

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Description

本発明は、ペプチドなどの薬学的に活性な物質の持続、延長、および/または遅延(もしくは別の方法で制御された)放出のための製剤に関する。製剤は、疾患の処置において用いるためであってよく、例えば、製剤は、前立腺癌の処置および/または予防のために用いてもよい。
前立腺癌は、先進国における男性の死亡率および罹患率の主要原因である。大多数の前立腺癌は、増殖についてテストステロンに依存的であり、進行前立腺癌の管理における現在の医学的アプローチはアンドロゲン除去を伴う。その目的は、血清テストステロン(T)を去勢レベル未満(T≦0.5ng/mL)に低下させることである。これは、例えば、両側睾丸摘出術により、またはゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体アゴニストの投与により実現され得る。
ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)は視床下部により生成される天然のホルモンであり、下垂体の受容体と相互作用して黄体形成ホルモン(LH)の生成を刺激する。LHの生成を減少させるために、GnRH受容体(GnRH−R)のアゴニスト、例えば、ロイプロリド(Lupron)およびゴセレリンが開発されている。このようなGnRH−Rアゴニストは、最初はLH放出を刺激するように作用し、長期間処置後にのみ、LHがもはや生成されないようGnRH−Rを脱感作するように作用し、最終的に精巣によるテストステロン生成の抑制を引き起こす。しかし、アゴニストによりLH生成を最初に刺激すると、男性性ホルモンの生成における最初の急増がもたらされる。この現象は「テストステロンサージ」または「発赤反応」として知られ、2から4週間ほど長く継続し得、前立腺癌を刺激することがあり、現在の徴候の悪化、または脊髄圧迫、骨痛、尿道閉塞などの新たな徴候の出現をもたらし得る。この問題を回避するために取られているアプローチの一つは、GnRH−Rアゴニストの、フルタミドまたはビカルタミドなどの抗アンドロゲンとの併用投与であり、完全アンドロゲン除去療法(total androgen ablation therapy)(AAT)として知られている。しかし、抗アンドロゲンの使用は、肝臓および消化管の重篤な副作用に関連する。
ゴナドトロピン放出ホルモン受容体(GnRH−R)のアンタゴニストは、GnRHアゴニストに関連する「テストステロンサージ」または「発赤反応」を克服するために開発された。GnRHアンタゴニストは、GnRH受容体に競合的に結合し、ブロックし、LHおよび卵胞刺激ホルモン(FSH)排泄の急速な低下を引き起こし、それにより初期の刺激/急増(surge)なしにテストステロン生成を低下させる。しかし、GnRHアンタゴニストペプチドは、投与後にヒスタミン放出活性の出現に関連することが頻繁にある。
前立腺癌を処置するためのアンドロゲン除去療法ではGnRHアゴニストおよびアンタゴニストの両方を使用することで有望な結果が得られる一方、入手可能な薬物の相対的な安全性に関する懸念がある。例えば、GnRHアンタゴニストであるAbarelix(商標)には、血圧低下および失神を伴うアナフィラキシーを含めた重篤なアレルギー反応の危険性があることが見出され、ある場合には処置の経過にわたって有効性を失うことも見出された。実際、Abarelix(商標)(米国ではPlenaxis(商標))は、進行した前立腺癌を有する選ばれた患者に対してのみ最終的に認可され、これらの問題に関連すると思われる商業的理由で、2005年に市場から最終的に撤回された。
本出願人らは、前立腺癌を処置するための、第3世代のGnRHアンタゴニストであるデガレリクスを開発した。デガレリクスは、GnRHの合成デカペプチドアンタゴニストである。多施設無作為化試験における長期間評価により、デガレリクスは、有効で耐容性が良好であり、全身性アレルギー反応のエビデンスがないことが実証された。製剤の毎月投与に対する医薬品販売承認申請/新薬申請は、2008年2月27日にFDAおよびEMEAに提出された。医薬品販売承認は、2008年12月24日にFDAにより、2009年2月27日にEMEAにより授与された。現在、デガレリクス皮下(s.c.)投与の開始用量240mg(40mg/mL)および維持用量80mg(20mg/mL)1か月投薬レジメンが、米国、カナダ、およびEU諸国を含めた50を超える国々で認可されている。1か月レジメンでは、患者は病院または診療所に毎月来所することが必要とされ、デガレリクスは医療従事者によって投与される。
デガレリクスの持続放出を提供することができる製剤が必要とされており、ゆえに、この製剤により患者が病院に来院する必要性は減少する。本出願人らは、長期間にわたって血清テストステロン(ヒト)を0.5ng/mL未満に維持するために(すなわち、アンドロゲン除去療法を維持し、「テストステロンブレークスルー」を防ぐために)、平均血漿濃度(デガレリクスの用量間)を9から10ng/mLを超えて維持するような方法でデガレリクスを投与する必要があることを見出した。先の(FDA、EMEA認可の)製剤(例えば、毎月投与用の製剤)は、投与後3か月の期間にわたってテストステロンブレークスルーを防止しない。しかし、副作用の危険性のため、また用量サイズが管理不可能となり得る(用量を提供するのに2回以上の注射が必要となる)ため、製剤中のデガレリクスの量を単に増大することは直截的ではない。デガレリクス3か月投薬レジメンでのフェーズ3の1年試験(実薬対照−ゴセレリン)が、最近完了した。患者565人に、デガレリクス開始用量240mg(40mg/mL)を皮下投与し、引き続き維持用量480mg(60mg/mL濃度の240mg注射を2回)を1か月目に、引き続き3か月間隔で皮下投与して処置した。この試験では新たな安全性の問題は確認されなかった。維持用量480mgの後、1か月投薬レジメンに関連する80mg維持用量の後に観察されたものに比べて、注射部位の反応の発生率が高かった。
単回投与(例えば、単回注射)後3か月以上の間、デガレリクスの持続放出を提供することができる製剤が依然として必要とされている。十分な量のアンタゴニストペプチド(例えば、デガレリクス)を持続放出製剤中に組み入れるのは困難であり得るため、このような製剤を提供するのは決して直截的ではない[CookおよびSheridan、The Oncologist、5巻、162〜168頁(2000年)]。さらに、例えば、23ゲージのニードルを介して注射することもできる、持続放出を提供する製剤を提供することは困難であり得る。
本発明によると、第1の態様において、1つまたは複数の生分解性ポリマーの(例えば、それから形成される)固体マトリクスを含む医薬製剤を提供し、固体マトリクスは、マトリクス内に均一に、または実質的に均一に分布する薬学的に活性な物質または薬学的に許容されるその塩を含み、薬学的に活性な物質は、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)、GnRHアゴニスト(例えば、トリプトレリン)、またはGnRHアンタゴニストである。薬学的に活性な物質は、デガレリクス(酢酸デガレリクスなど、デガレリクスの薬学的に活性な塩の形態であってよい)であってよい。
固体マトリクスは、所望により、マトリクス内に均一に、または実質的に均一に分布する1つまたは複数の賦形剤を含むことができる。ある実施形態において、医薬製剤中の賦形剤の量は、固体マトリクスの1から20重量%、例えば、固体マトリクスの2から10重量%(例えば、5重量%)であってよい。
薬学的に活性な物質または薬学的に許容されるその塩(および、存在する場合には、賦形剤)は、生分解性ポリマー内に均一に、または実質的に均一に分布する、薬学的に活性な物質の固体分散物(マトリクス内に均一に、または実質的に均一に分布する薬学的に活性な物質の固体分散物)の形態であってよい。
本明細書において、固体マトリクス、固体分散物、または固体の生分解性ポリマーにおける「固体」の語は、例えば、周囲の温度(298K)および圧力(大気圧)で固体であるポリマーを意味する。
デガレリクスは、知られている(認可されている)デポー製剤から、初期の高血漿濃度レベルの説明となる投薬直後の即時放出(バースト効果またはバースト放出としても知られる)、および維持相における血漿濃度レベルを決定する緩徐放出相の2相において放出されると提唱されている。デガレリクスの薬物動態学的(PK)モデリングでは、これら2つの個々の相は、即時の吸収半減期によって記載される初期の即時放出を説明する即時投入、および遅い吸収半減期によって記載される観察される長期の相を説明する遅延投入である、デポーからの放出を制御する2つの一次投入相と記載された。本発明の医薬製剤は、製剤からのデガレリクスの初期のバースト放出を減少させ、かつ/または遅延放出相を延長し得、それによって投与後3か月間を超えて、(例えば、ヒトの)患者における、デガレリクスの血漿濃度を9〜10ng/mlを超えて維持する製剤を提供し得る。さらに、本発明の医薬製剤には、優れた、または望ましい注射の特徴(例えば、特定のニードルを介して注射可能である)が(例えば、さらに)あり得る。
この(または各々の)生分解性ポリマーは、合成生分解性ポリマーであってもよい。この(または各々の)生分解性ポリマーは、生体適合性ポリマーであってもよい。本明細書における生体適合性の語は、医用材料が、医学療法において、その治療法の受容者または受益者にいかなる望ましくない局所または全身の効果を誘発せずに、その所望の機能を遂行する能力を意味する。この(または各々の)合成生分解性ポリマーは、ポリヒドロキシ酸(PHA)、例えば、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、乳酸およびグリコール酸のコポリマー(PLGA)、乳酸およびグリコール酸のポリ(エチレングリコール)、ポリ(e−カプロラクトン)(PCL)、またはポリ(3−ヒドロキシブチレート)(PHB)とのコポリマーであってもよい。この(または各々の)生分解性ポリマーは、天然のポリマー、例えば、糖質(例えば、デンプン、セルロース、デキストラン、アルギネート、もしくはヒアルロネート)、修飾されている糖質(例えば、キチン);ポリペプチド;タンパク質、例えば、コラーゲン;またはこのような天然のポリマーに由来する半合成ポリマー、例えば、セルロース誘導体(例えば、エチルセルロース、メチルセルロース、エチルヒドロキシ−エチルセルロース、およびカルボキシメチルセルロースナトリウム);デンプン誘導体、例えば、ヒドロキシエチルデンプン;キチン誘導体、例えば、キトサン、ならびにタンパク質誘導体、例えば、ゼラチンであってもよい。
本発明のある実施形態において、生分解性ポリマー(または生分解性ポリマーの1つ)は、乳酸およびグリコール酸のコポリマー[(PLGA)、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)としても知られる]である。PLGAは生分解性であり、生体適合性である。PLGAは、グリコール酸および乳酸の単量体単位を共重合することにより形成される。当技術分野ではよく知られている通り、重合化に用いるラクチド対グリコリドの比を変えることにより様々な形態のPLGAを得ることができ、これらの様々な形態は、単量体の比を基準として同定することができる。よって、「PLGA75:25」(実施例1aを参照されたい)は、乳酸75%およびグリコール酸25%の組成を有するコポリマーを意味する。PLGAの組成は、ラクチド単位に換算して、乳酸のパーセント値を基準として表示することができる。よって、ラクチド単位50%を有するPLGAは、乳酸50%およびグリコール酸50%を有するPLGAコポリマーを意味し、ラクチド単位75%の組成を有するPLGAは乳酸75%およびグリコール酸25%を有するPLGAを意味する。本発明のある実施形態において、生分解性ポリマーは、乳酸:グリコール酸のモル比が90:10から10:90、例えば、60:40から90:10、例えば、50:50から75:25であるPLGAコポリマーである。
本発明のある実施形態において、マトリクスは、乳酸およびグリコール酸のコポリマー(PLGA)である生分解性ポリマーの固体マトリクスである。PLGAは、乳酸:グリコール酸のモル比が90:10から10:90、例えば60:40から90:10、例えば50:50から75:25であってよい。
生分解性ポリマー、例えば、合成生分解性ポリマーの固有の粘度は、0.1から0.5dL/g、例えば0.1から0.4dL/g、例えば0.1から0.2dL/gであってよい。本出願人らは、この粘度のポリマーを含む製剤は、持続放出を提供することができ、例えば、23ゲージのニードルを介して注射することができることを見出した。驚くべきことに、固有の粘度が低い生分解性ポリマーを使用すると、固有の粘度が高いポリマーを有する対応する製剤に比べて、最終製剤からのバースト放出が減少することが見出されている。ポリマーの固有の粘度の性質は、希薄溶液粘度(Dilute Solution Viscosity)試験の結果であり、この試験はポリマーの分子量の指標としてよく知られており、用いられている。希薄溶液粘度試験の結果は、相対粘度、固有の粘度、または固有粘度(intrinsic viscosity)として表される。この試験は、化学反応せずに、または分解せずに完全に溶解するポリマーに用いられる。ポリマーを最初に秤量し、次いで好適な溶媒に溶解する。溶液および粘度計を、一定温度の水浴中に配置する。溶液内に熱平衡が得られる。次いで、液体を、粘度計上の上の目盛り線を超えたところにもたらす。溶液が目盛り線の上から下まで流れる時間を記録する。粘度は、材料の本体内に表される流れの抵抗の性質と規定することができる。相対粘度は、溶液の粘度の、溶媒の粘度に対する比と規定され、固有の粘度は、ポリマーの相対粘度の、質量濃度に対する自然対数の比と規定される。
医薬製剤は、その中に均一に、または実質的に均一に分布する(すなわち、マトリクス内に均一に分布する)薬学的に活性な物質(例えば、デガレリクス)または薬学的に許容される塩を含むポリマーの固体マトリクス−例えば、デガレリクスペプチドのマトリクス/ポリマー内の固体分散物を含む。本明細書において、「均一な」(または均一に)の語は、薬学的に活性な薬剤(例えば、デガレリクスもしくは薬学的に許容されるその塩)および/または固体マトリクス内の賦形剤の分布が、マイクロメートル規模で均一、または実質的に均一であることを意味する。換言すると、製剤をマイクロメートル規模で試験する場合、例えば、ATR−FTIR分析[以下に記載する通り、結晶内のビームの減衰全内反射(ATR)のため試料の表面層のIR画像が作成できる、フーリエ変換赤外線分析]を用いると、薬学的に活性な薬剤(例えば、デガレリクスもしくは薬学的に許容されるその塩)、および/または賦形剤の固体マトリクス内の分布は均一または実質的に均一に見える(製剤015Aおよび015Eに対する結果である、図4を参照されたい)。
本出願人らは、本発明の医薬製剤は、持続放出製剤、例えば、注射用懸濁液の形態において投与することができる持続放出製剤として用いるのに適し得ることを見出した。本発明の医薬製剤は、(例えば、懸濁剤の形態における)皮下(SCもしくはs.c.)注射、またはより好ましくは筋肉内(IMもしくはi.m.)注射であってよい。本出願人らは、本発明の製剤は、(単回注射として投与するのに適する)許容される体積において、十分な用量のデガレリクスを提供することができることを見出した。本発明の製剤は、3か月以上の間、デガレリクスの延長放出を提供することができる。驚くべきことに、本発明による製剤は、投与後3か月以上の間、患者において9〜10ng/mlを超えるデガレリクスの血漿濃度を維持することができる。
ある実施形態において、医薬製剤中のデガレリクスの量は、固体マトリクスの3から60重量%、例えば、固体マトリクスの3から50重量%、例えば、固体マトリクスの3から40重量%、例えば、固体マトリクスの5から40重量%、例えば、固体マトリクスの8から40重量%、例えば、固体マトリクスの20から40重量%であってよい。
ある実施形態において、医薬製剤中のデガレリクスの量は、90から250mg、例えば100から150mg(単一の、例えば、成人ヒト対象に対する単位用量に対して)であってよい。
医薬組成物は、所望により1つまたは複数の賦形剤をさらに含むことができる。この(または各々の)賦形剤は、糖(例えば、トレハロース)、糖アルコール(例えば、マンニトール)、水溶性無機塩(例えば、塩化ナトリウム)、または合成ポリマー(例えば、ポリエチレンオキシド、PEO)であってよい。賦形剤を使用すると、最終製剤からの持続放出が改善され得ることが見出された。
固体マトリクスは、以下のステップを含むプロセスにより得られ、または得ることができ得る:
(a)固体形態の生分解性ポリマー、固体形態の薬学的に活性な物質またはその塩、および所望により賦形剤を容器中に提供するステップと、
(b)容器中の固体ポリマーおよび薬学的に活性な物質に溶媒を加えるステップと、
(c)超臨界状態で存在することができる液体を容器に加えるステップと、
(d)容器中の温度および圧力を上昇させて液体を超臨界状態に変換し、液体を超臨界状態に変換する前、間、および/または後に、所望により(例えば、能動的に)、ポリマー、薬学的に活性な物質、および賦形剤(存在する場合)を(例えば、撹拌など、かき混ぜることによって)混合するステップと、
(e)(例えば、固体マトリクスを回収せずに)容器中の温度および/または圧力を低下させて、液体を臨界未満の状態に変換し、次いで、(例えば、溶媒を除去するために)容器中の温度および/または圧力を上昇させて液体を超臨界状態に戻すステップと、
(f)所望により、(例えば、溶媒を除去するために)ステップ(e)を1回または複数回(例えば、1から20回、例えば、1から12回、例えば、10回)繰り返すステップと、
(g)固体マトリクスを回収するステップと、
(h)所望により、固体マトリクスを洗浄するステップ。
本発明によると、さらなる一態様において、1つまたは複数の生分解性ポリマー、薬学的に活性な物質または薬学的に許容されるその塩、および所望により賦形剤の(例えば、それから形成される)固体マトリクスを含む医薬製剤を提供し、薬学的に活性な物質は、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)、GnRHアゴニスト(例えば、トリプトレリン)、またはGnRHアンタゴニスト(例えば、デガレリクス)であり、製剤は以下のステップを含むプロセスにより得られ、または得ることができる:
(a)固体形態の生分解性ポリマー、固体形態の薬学的に活性な物質またはその塩、および所望により賦形剤を容器中に提供するステップと、
(b)容器中の固体ポリマーおよび薬学的に活性な物質に溶媒を加えるステップと、
(c)超臨界状態で存在することができる液体を容器に加えるステップと、
(d)容器中の温度および圧力を上昇させて液体を超臨界状態に変換し、液体を超臨界状態に変換する前、間、および/または後に、所望により(例えば、能動的に)、ポリマー、薬学的に活性な物質、および賦形剤(存在する場合)を(例えば、撹拌など、かき混ぜることによって)、混合するステップと、
(e)(例えば、固体マトリクスを回収せずに)容器中の温度および/または圧力を低下させて、液体を臨界未満の状態に変換し、次いで、(例えば、溶媒を除去するために)容器中の温度および/または圧力を上昇させて液体を超臨界状態に戻すステップと、
(f)所望により、(例えば、溶媒を除去するために)ステップ(e)を1回または複数回(例えば、1から20回、例えば、1から12回、例えば、10回)繰り返すステップと、
(g)固体マトリクスを回収するステップと、
(h)所望により、固体マトリクスを洗浄するステップ。
1つまたは複数の生分解性ポリマーの(例えば、それから形成される)固体マトリクスは、マトリクス内に均一に、または実質的に均一に分布する薬学的に活性な物質または薬学的に許容されるその塩、および/または賦形剤(存在する場合)を含むことができる。薬学的に活性な物質はデガレリクス(酢酸デガレリクスなど、デガレリクスの薬学的に活性な塩の形態であってよい)であってよい。
液体は、超臨界状態にすることができる、あらゆる液体であってよい。当技術分野では知られている通り、超臨界状態で存在することができる液体は、臨界点まで温度および圧力の条件に曝してもよく、臨界点では液体と蒸気との領域間の平衡線が消失する。超臨界液体の液体密度および溶解性は液体様であるが、粘度、表面張力、および液体拡散速度(あらゆる媒体における)は気体様であることはよく知られている。超臨界液体は、気体様に媒体(ポリマー)を浸透して、その中に薬学的に活性な物質が分散している固体マトリクスを提供すると考えられている。
用いることができる超臨界液体には、二酸化炭素、一酸化二窒素、水、二硫化炭素などが含まれる。本発明の好ましい例において、液体は二酸化炭素である。二酸化炭素の臨界温度は304.1Kであり、臨界圧は7.38MPaである。ある実施形態において、二酸化炭素を液体として用いる場合、二酸化炭素(液体)を臨界状態に変換/戻すためにステップ(d)および(e)において用いる条件は、約305から約333K(およそ32から約60℃)の範囲内の温度、および約7.4から約20.7MPa(およそ1073から約3000psi)の範囲内の圧力であってよい。ある実施形態において、二酸化炭素を液体として用いる場合、二酸化炭素(液体)を臨界状態に変換/戻すためにステップ(d)および(e)において用いる条件は、約305から約320K(およそ32から約47℃)の範囲内の温度、および約7.4から約20.7MPa(およそ1073から約3000psi)の範囲内の圧力であってよい。
薬学的に活性な物質(またはその塩)は、本発明のプロセスにおいて用いる液体(超臨界状態で存在することができる液体)に、溶解性または不溶性のいずれかであってよい。本発明の特定の例において、薬学的に活性な物質(例えば、デガレリクスまたはその塩)は、本発明のプロセスにおいて用いる液体(臨界状態で存在することができる液体、例えば、二酸化炭素)に不溶性である。この点において、「不溶性」は、プロセスに選択される超臨界条件下、薬学的に活性な物質(またはその塩)は、分光学的測定(例えば、紫外線または赤外線分光法)などの標準技術によって測定して、液体(臨界状態で存在することができる液体)中、1mg/mL未満(例えば、0.1mg/mL未満、例えば、10、8、5、4、または特に3、2、または1μg/mL未満など)の溶解性を有することを意味する。例えば、薬学的に活性な物質(またはその塩)は、液体(臨界状態で存在することができる液体)中、10μg/mL未満の溶解性を有してもよい。選択される液体が二酸化炭素である場合、薬学的に活性な物質(またはその塩)の溶解性は、例えば、圧力2000psi(13.79MPa)および温度40℃(313.15K)で測定してもよい。
ステップ(b)の臨界条件は、あらゆる適切な時間の長さ、例えば、少なくとも1分の期間(例えば、約1、2、3、4、または5から約180分、例えば、約10もしくは20分から約90もしくは120分、または特に約25から75分、例えば、約30分から約60分の期間)、維持することができる。
ステップ(e)において、圧力は、周囲圧力(例えば、約1気圧)とプロセスにおいて用いる液体に対する臨界圧の99%との間のあらゆる箇所の最小、例えば、約50気圧(約5.1MPa)からプロセスにおいて用いる液体に対する臨界圧の約95%までの範囲内の最小まで低下させてもよい。例えば、液体が二酸化炭素である場合、ステップ(e)における圧力は、約6.5から約7.0MPaまでの範囲内の最小圧力(例えば、約6.89MPa(約1000psi)まで低下させてもよい。
ステップ(e)に関して記載する液体の圧力における変動は、温度制御あり、または特に温度制御なしのいずれかで(すなわち、ステップ(e)の前と同じ温度に混合容器の温度を維持して)行うことができる。当業者には知られている通り、温度を制御せずに圧力の変更を生じさせると、圧力が低下した場合に温度の落下をまねき、圧力が上昇した場合に温度の上昇をまねく傾向がある。
容器中の温度および/または圧力を低下させて、液体を臨界未満の状態に変換し、次いで(例えば、最初に固体マトリクスを回収せずに)容器中の温度および/または圧力を上昇させて液体を超臨界状態に戻すステップ(e)は、ポリマー、薬学的に活性な物質および賦形剤)(存在する場合)の容器中での(例えば、能動的な)混合(例えば、撹拌など、かき混ぜることによって)の非存在下で行ってもよい。しかし、ステップ(e)は、液体を超臨界状態に戻す前、間、および/または後に、ポリマー、薬学的に活性な物質および賦形剤(存在する場合)の(例えば、能動的な)混合(例えば、撹拌など、かき混ぜることによって)とともに行ってもよい。
容器中の温度および/または圧力を低下させて、液体を臨界未満の状態に変換し、次いで(例えば、最初に固体マトリクスを回収せずに)容器中の温度および/または圧力を上昇させて液体を超臨界状態に戻すステップ(e)は、約1から約120分(例えば、約2から約60分、例えば、約3から約30分、約4から約20分、または約5から約15分(例えば、約10分))の期間にわたって行ってもよい。
本発明のプロセスの所望のステップ(f)は、ステップ(c)のサイクル繰り返す。疑いを避けるために、各繰返しは同じでも、または異なってもよい。
本出願人らは、デガレリクスの分解は、超臨界の二酸化炭素に曝露した後、あったとしても、殆どないこと(例えば、デガレリクスの分解0から1.5%)を見出した。
ステップ(b)において加える溶媒は、加工助剤として用いられる。ある実施形態において、溶媒は、液体に混和性である(二酸化炭素など、超臨界状態で存在することができる)溶媒である。ある実施形態において、溶媒は、薬学的に活性な物質(またはその塩)が溶解性である溶媒である。用いることができる慣例的な溶媒には、非プロトン性有機溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトンまたはアルコール、例えば、エタノール、有機酸、例えば、酢酸が含まれる。本出願人らは、溶媒を固体形態の生分解性ポリマーおよび薬学的に活性な物質に加え、引き続き液体を加え、液体を超臨界状態に変換することは、薬学的に活性な物質(および存在する場合には賦形剤)のマトリクス内の均一な、または実質的に均一な分布(例えば、固体分散物)の助けとなり得ることを見出した。理論によって拘泥するものではないが、超臨界の二酸化炭素/溶媒(DMSO)混合物は、薬学的に活性な物質(例えば、ペプチド、例えば、デガレリクス)を溶解または液状化し得、ポリマー(マトリクス)内にペプチドの固体分散物を形成させると考えられている。本出願人らは、ある例では、DMSOは、超臨界状態で存在することができる液体(二酸化炭素)に混和性であり、薬学的に活性な物質(デガレリクス、例えば、酢酸デガレリクス)はDMSOに溶解性であるため、DMSOは特に有効であることを見出した。薬学的に活性な物質(デガレリクス、例えば、酢酸デガレリクス)は、超臨界状態で存在することができる液体(二酸化炭素)に不溶性でもよい。デガレリクス、例えば、酢酸デガレリクスは、超臨界状態で存在することができる液体(二酸化炭素)に不溶性である。
ステップ(e)(容器中の温度および/または圧力を低下させて液体を臨界未満の状態に変換し、次いで、容器中の温度および/または圧力を上昇させて液体を超臨界状態に戻す)は、ステップ(d)の後、ポリマーマトリクスを回収せずに行われることが理解されよう。「回収せずに」の語は、ポリマーマトリクスを、このステップの前に容器から除去しないことを意味する。よって、固体マトリクスは、超臨界状態に変換されるステップ(ステップ(d))と、臨界未満の状態に変換され、引き続き超臨界状態に戻すステップ(e)との間に回収されない。当技術分野においてよく知られている通り、例えば、容器中の圧力を放出して(例えば、容器からマトリクスを噴射する)ことにより、固体マトリクスを回収するステップ(g)において用いる条件を操作して固体マトリクスのサイズを制御してもよい。固体マトリクスは微粒子の形態で回収され得、より大型の形態で(例えば、ペレットとして)回収され得、これを粉砕して(または他のサイズ低減プロセスにかけて)微粒子を形成するなどしてもよい。
固体マトリクスは、微粒子の形態でもよい。微粒子は、[体積平均径(VMD)として表される]約2から約300μm、例えば、約10から約150μm、または約25から約100μm、または約25から約65μm、または約30から約60μmの平均粒径を有してよい。微粒子の体積平均径はよく知られており、レーザー回折など、当技術分野では知られている技術により容易に測定され、例えば、以下の実施例1aおよびその中の表を参照されたい。
微粒子は、約2、3、4、5、8、または10から約500μm、例えば、約20から約200または250μm、約25から約150μm、約30から100μm、または特に約35から約80μmの体積平均径(VMD)として表される平均粒径であってよい。本発明のより具体的な例において、微粒子のわずか10%がそれぞれ上記に引用した各々のサイズ範囲の下限未満の直径(D10%)を有し、粒子の少なくとも90%がそれぞれ上記に引用した各々のサイズ範囲の上限を超えない直径(D90%)を有する。
本発明のある実施形態において、固体マトリクス(例えば、微粒子)を洗浄する。固体マトリクス(微粒子)は、水、C〜Cアルコール(例えば、エタノール、メタノール)、またはC〜Cアルコール(例えば、エタノール、メタノール)の水溶液で洗浄することができる。出願人らは、製剤を洗浄すると、製剤からの持続放出が増大し(バースト放出を低減し)得ることを見出した。
本発明によると、さらなる一態様において、0.1から0.5dL/gの固有の粘度を有する1つまたは複数の生分解性ポリマー(例えば、合成生分解性ポリマー)の(例えば、それから形成される)固体マトリクス、薬学的に活性な物質または薬学的に許容されるその塩を含む固体マトリクス、および所望により賦形剤を含む医薬製剤を提供し、薬学的に活性な物質は、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)、GnRHアゴニスト(例えば、トリプトレリン)、またはGnRHアンタゴニストである。生分解性ポリマーの固有の粘度は、0.1から0.5dL/g、例えば0.1から0.4dL/g、例えば0.1から0.2dL/gであってよい。薬学的に活性な物質はデガレリクス(酢酸デガレリクスなど、薬学的に活性なデガレリクスの塩の形態であってよい)であってよい。生分解性ポリマーは、本発明の他の態様に対して上記に記載する通りであってよい。製剤は、本発明による方法により作製することができる。1つまたは複数の生分解性ポリマーの(例えば、それから形成される)固体マトリクスは、マトリクス内に均一に、または実質的に均一に分布する、薬学的に活性な物質または薬学的に許容されるその塩、および/または賦形剤(存在する場合には)を含むことができる。固有の粘度は上記に論じたものである。医薬製剤は、皮下(SCもしくはs.c.)注射、またはより好ましくは筋肉内(IMもしくはi.m.)注射用(例えば、懸濁剤の形態)であってよい。
本発明によると、さらなる一態様において、1つまたは複数の生分解性ポリマーの(例えば、それから形成される)固体マトリクスを含む医薬製剤を提供し、固体マトリクスは、マトリクス内に均一に、または実質的に均一に分布する薬学的に活性な物質または薬学的に許容されるその塩を含み、薬学的に活性な物質は、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)、GnRHアゴニスト(例えば、トリプトレリン)、GnRHアンタゴニスト(例えば、デガレリクス、例えば、酢酸デガレリクス)、成長ホルモン(例えば、ウシ成長ホルモン、ヒト成長ホルモン、hGH、組換えhGH)、成長ホルモン放出因子、ソマトスタチン、バソプレッシン、バソプレッシン類似体(例えば、デスモプレッシン、酢酸デスモプレッシン)、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、グルカゴン様ペプチド−2(GLP−2)、プロラクチン、オクトレオチド(例えば、酢酸オクトレオチド)、オキシトシンまたはその類似体(例えば、カルベトシン)、ヒト閉経期ゴナドトロピン(HMG)、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、または抗−IL−6薬剤(IL−6インヒビター)である。薬学的に活性な物質は、デガレリクスであってよい(酢酸デガレリクスなど、デガレリクスの薬学的に活性な塩の形態であってよい)。生分解性ポリマー)は、本発明の他の態様に対して上記に記載した通りであってよい。生分解性ポリマー)は、0.1から0.5dL/g、例えば、0.1から0.4dL/g、例えば、0.1から0.2dL/gの固有の粘度を有することができる。固有の粘度は上記に論じた通りである。製剤は、本発明による(例えば、上記に記載した通りの)方法により作製してもよい。固体マトリクスは、所望により、マトリクス内に均一に、または実質的に均一に分布する1つまたは複数の賦形剤を含むことができる。ある実施形態において、医薬製剤中の賦形剤の量は、固体マトリクスの1から20重量%、例えば、固体マトリクスの2から10重量%(例えば、5重量%)であってよい。医薬製剤は、皮下(SCもしくはs.c.)注射、またはより好ましくは筋肉内(IMもしくはi.m.)注射用(例えば、懸濁剤の形態)であってよい。
本発明によると、さらなる一態様において、1つまたは複数の生分解性ポリマーの(例えば、それから形成される)固体マトリクスを含む医薬製剤を提供し、固体マトリクスは、マトリクス内に均一に、または実質的に均一に分布する薬学的に活性な物質または薬学的に許容されるその塩を含み、薬学的に活性な物質は、ペプチド、または凝集しやすい他の分子である。本明細書において、「凝集しやすい」の語は、それを生分解性ポリマーと混合した場合、ペプチド/分子が混合物の表面でペプチド(分子)の層を形成しやすいことを意味する。薬学的に活性な物質は、デガレリクスであってよい(酢酸デガレリクスなど、デガレリクスの薬学的に活性な塩の形態であってよい)。本出願人らは、このようなペプチド(例えば、デガレリクス)を、凝集なしで(または、少ない凝集で)(すなわち、生分解性ポリマーと混合した場合に、混合物の表面でペプチド(例えば、デガレリクス)の層を形成せずに、または少ない形成で)調合することが可能であることを見出した。生分解性ポリマーは、本発明の他の態様に対して、上記に記載した通りであってよい。生分解性ポリマーは、固有の粘度が0.1から0.5dL/g、例えば0.1から0.4dL/g、例えば0.1から0.2dL/gであってよい。固有の粘度は上記に論じた通りである。製剤は、本発明による方法により(例えば、上記に論じた通りに)作製することができる。固体マトリクスは、所望により、マトリクス内に均一に、または実質的に均一に分布する1つまたは複数の賦形剤を含むことができる。ある実施形態において、医薬製剤中の賦形剤の量は、固体マトリクスの1から20重量%、例えば、固体マトリクスの2から10重量%(例えば、5重量%)であってよい。医薬製剤は、皮下(SCもしくはs.c.)注射、またはより好ましくは筋肉内(IMもしくはi.m.)注射用(例えば、懸濁剤の形態)であってよい。
本発明の製剤/固体マトリクスは、相分離したブレンドに対立するものとして「真のブレンド」であってよい。当技術分野ではよく知られている通り、示差走査熱量測定(DSC)を用いて、真のブレンドが得られたか、または相分離したブレンドが得られたかを決定することができる。本発明の製剤/固体マトリクス中に存在する、この、または各々の固体ポリマーには、ガラス転移温度(T)、融解温度(T)、またはTおよびTの両方がある。真のブレンドされた組成物は、固体ポリマーのブレンドに対して、(DSCによって測定して)単一のTを表す。対照的に、相分離したブレンドでは、この、または各々の固体ポリマー構成成分のTは、他の固体ポリマー構成成分のこの、または各々のTと依然として別個である傾向がある。
本出願人らは、本発明の製剤/固体マトリクスは、10℃/分で−20〜100℃に加熱した場合、DSCによって測定して、典型的に、Tは40から55の範囲、例えば、Tは45から50、例えば、Tは47℃であり得ることを見出した。例えば、ポリマーPLGA75:25 55%、デガレリクス配合40%、およびトレハロース5%を含む本発明の製剤/マトリクスは、10℃/分で−20〜100℃に加熱した場合、DSCによって測定して、Tは47℃であるのが典型的である。
医薬製剤は、前立腺癌または良性前立腺肥大症の処置のため、または処置における使用のためであってよい。本発明は、前立腺癌または良性前立腺肥大症(BPH)の処置のための、または処置のための医薬品の製造における、本明細書に記載する(本発明の態様による)医薬製剤の使用も提供する。
本発明によると、さらなる一態様において、本発明による医薬調製物を、それを必要とする患者に投与するステップを含む、前立腺癌またはBPHを処置する方法を提供する。
本発明の医薬製剤は、例えば、経口、直腸、非経口、経皮(例えば、パッチ技術)、静脈内、筋肉内、皮下、嚢内、膣内、腹腔内、局所(散剤、軟膏剤、もしくは滴剤)、または頬側もしくは点鼻剤などのあらゆる薬物投与経路用であってよい。典型的な医薬製剤は、数ある中でもRemington’s Pharmaceutical Sciences第15版(Matt Publishing Company、1975年)、1405〜1412頁および1461〜87頁、ならびに国民医薬品集(the national formulary)XIV第14版(American Pharmaceutical Association、1975年)に記載されている通り、薬学的に許容される担体、例えば、溶液または液体(例えば、水溶液、注射用水(WFI)などの水、または、例えば、ゴマ油などの油性ビヒクル)、非毒性成分、例えば、塩および保存剤、バッファーなどを含む。
本発明の医薬製剤は、薬学的に許容される担体、例えば、水性担体または油性ビヒクルをさらに含むことができる。
適切な水性および非水性の製薬用担体、希釈剤、溶媒、またはビヒクルの例には、水、エタノール、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、カルボキシメチルセルロース、およびこれらの適切な混合物、植物油(例えば、オリーブ油)、オレイン酸エチルなどの注射用有機エステル、薬学的に許容される界面活性剤などが含まれる。
本発明の製剤は、それだけには限定されないが、保存剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤などの添加剤も含むことができる。抗菌剤および抗真菌剤が、微生物の増殖を防ぐために含まれてもよく、例えば、m−クレゾール、ベンジルアルコール、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などが含まれる。さらに、糖、塩化ナトリウムなどの等張剤を含むのが望ましいことがある。
ある実施形態において、医薬製剤は、SCまたはIM注射など、注射用の懸濁剤(水などの液体中)であってよい。注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルタを介したろ過により、または使用直前に滅菌水または他の無菌の注射用媒体中に溶解または分散することができる無菌固体組成物の形態の滅菌剤を組み入れることにより、滅菌することができる。注射用製剤は、あらゆる適切な容器、例えば、バイアル、プレフィルドシリンジ、注射カートリッジなどにおいて供給することができる。
本発明の医薬製剤(例えば、注射用製剤)は、医薬製剤を1用量または複数用量含む製品として供給され得る。製品は、あらゆる好適な包装において供給することができる。例えば、製品は、本発明の医薬製剤を含む数々のプレフィルドシリンジまたはバイアルを含むことができる。シリンジまたはバイアルは、無菌性を維持するためにブリスター包装または他の手段において包装することができる。製品は、所望により、製剤を使用するための指示を含むことができる。pH、および医薬組成物の様々な構成成分の正確な濃度は、当技術分野におけるルーチンの実践にしたがって調製することができる。GOODMANおよびGILMANのTHE PHARMACOLOGICAL BASIS FOR THERAPEUTICES、第7版を参照されたい。
本発明を次に、添付の図面を参照にして詳しく記載する。
加工助剤(DMSO)、および圧力サイクリングの使用あり(下の線)またはなし(上の線)いずれかで調製したポリマー製剤からの、in vitroでのデガレリクスの累積的放出を示す図である。図1のグラフから見ることができる通り、10圧力サイクル(下の線)の効果は、製剤からのデガレリクスの最初のバースト放出においておよそ15%の低減であった。 ラットのin vivo試験における、皮下基準(白三角)および筋肉内基準(白丸)に対する、本発明の製剤21F(+)、21G(X)、21P(黒丸)、21N(菱形)に対するデガレリクス平均血漿濃度(ng/L)対時間を示す図である。 ラットのin vivo試験における、皮下基準(丸)に対する、本発明の製剤D40Wに対するデガレリクス平均血漿濃度(ng/L)対時間を示す図である。 ペプチド(すなわち、デガレリクス)の分布に注目した、乾燥状態における、他の製剤に比べた、本発明のある種の態様(製剤015Aおよび015E)の製剤の微粒子のATR−IR画像を示す図である。 ブタモデルのin vivo試験における、筋肉内注射後の、基準F(丸)に対する、水性ビヒクル(四角)および油性ビヒクル(三角)中の本発明の製剤Pに対する、デガレリクス平均血漿濃度(ng/L)対時間を示す図である。
定義
「前立腺癌」の語は、前立腺の細胞が変異し、制御を失って増加を始める、前立腺のあらゆる癌を意味する。「前立腺癌」の語は、初期の限局性前立腺癌、後期の局所進行前立腺癌、および転移段階の前立腺癌(癌細胞が、前立腺から身体の他の部分、特に骨およびリンパ節に広がる(転移する))を含む。
デガレリクスおよび関連の医薬製剤
デガレリクスは、5位および6位にp−ウレイド−フェニルアラニンを組み入れる、GnRHデカペプチド(pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro−Gly−NH)の類似体である、強力なGnRHアンタゴニストである(Jiangら(2001年)J.Med.Chem.、44巻、453〜67頁)。デガレリクスは、アンドロゲン除去が正式に認可される前立腺癌を有する患者(前立腺切除術または放射線治療をすでに受けた後、PSAレベルが上昇する患者を含む)の処置に指示される。
デガレリクスは、下垂体のGnRH受容体に競合的かつ可逆的に結合し、それによりゴナドトロピンおよび結果的にテストステロン(T)の放出を速やかに低下させる、選択的GnRH受容体アンタゴニスト(ブロッカー)である。前立腺癌は、ホルモン感受性前立腺癌の処置における主力原則である、テストステロン除去に感受性である。GnRHアゴニストと異なり、GnRH受容体ブロッカーは、処置開始後、後続のテストステロンサージ/腫瘍刺激および潜在的な症候性の発赤を伴う黄体形成ホルモン(LH)サージを誘発しない。
有効成分であるデガレリクスは、非天然のアミノ酸7個を含み、そのうち5個がD−アミノ酸である、合成直鎖状デカペプチドアミドである。原体は酢酸塩であるが、原体の活性部分は遊離塩基としてのデガレリクスである。デガレリクスの酢酸塩は、(凍結乾燥後に得られる低密度の)白色からオフホワイトの非結晶性粉末である。化学名は、D−アラニンアミド,N−アセチル−3−(2−ナフタレニル)−D−アラニル−4−クロロ−D−フェニルアラニル−3−(3−ピリジニル)−D−アラニル−L−セリル−4−[[[(4S)−ヘキサヒドロ−2,6−ジオキソ−4−ピリミジニル]カルボニル]アミノ]−L−フェニルアラニル−4−[(アミノカルボニル)アミノ]−D−フェニルアラニル−Lロイシル−N6−(1−メチルエチル)−L−リジル−L−プロリルである。実験式はC821031816Clであり、分子量は1632.3Daである。デガレリクスの化学構造は以前に示されており(EP1003774、US5,925,730、U.S.6,214,798)、以下の式によって表すことができる:Ac−D−2Nal−D−4Cpa−D−3Pal−Ser−4Aph(Hor)−D−4Aph(Cbm)−Leu−Lys(iPr)−Pro−D−Ala−NH
本発明は、さらなる持続放出を提供する新規な製剤を提供する。
デガレリクスは、Ferring Pharmaceuticals、デンマークにより供給された。PLGAおよびPLAは、Evonic、ドイツおよび米国により供給された。他の試薬は全て分析グレードであり、Fisher Scientific、連合王国から入手した。材料は全て受領したまま使用した。クロマトグラフィは、Hichrom Ltd、連合王国から購入したYMC Basicカラム(S−5μm、250×3.0mm)を用いて行った。
[実施例1a]DMSOおよび圧力サイクリングで加工したデガレリクス
方法
PLGA75:25(M8kDa、PS標準に対してTHF中で測定、1.89g)をデガレリクス(0.21g、10重量%)と、両構成成分を含む秤量バイアル(weighting vial)を振盪/転倒することにより混合した。この混合物を、超臨界液体PGSS加工装置の形態の容器に配合した(例えば、J.Pharm.Sci.、93巻(4)、1083〜1090頁(2004年)を参照されたい)。DMSO(350μL)溶媒を、加工に対する助剤として、系に加えた。装置を密封し、COで加圧した。温度および圧力をおよそ40℃および2000psiに上昇させ、COを超臨界液にした。これらの条件を維持しながら、PLGAおよびデガレリクスを30分間、PGSS加工装置の一部を形成するメカニカルスターラーで混合した。次いで、混合を止め、装置の内容物を10圧力サイクルにかけた。各圧力サイクルは、合計20分続き、圧力をおよそ1000psiに徐々に低下させ、次いで直ちに急激にあげて所望の系圧力を再び実現することからなっていた。10圧力サイクルが完了した後、系を減圧し、生成物を回収し、粉砕して易流動性粉末を得た。
粒径測定
粒径に関する測定(例えば、VMD、d90、d50、およびd10)を、R5(1〜1000μm)レンズを装着したSympatec Helos粒径測定装置を用いて、レーザー回折によって得た。粒径は全て、1v/v%Tween(登録商標)20を10滴加えたDI水中で測定した。
in vitro放出試験
微粒子のin vitro放出を、pH4のマンニトール/酢酸バッファー溶液で行う。このバッファー1mLを、1.5mLエッペンドルフチューブ中の微粒子10mgに加え、37℃のインキュベータ中10rpmで回転させる。各試料を3回ずつ分析する。ある時間点で試料を除去し、8000rpmで3分間遠心分離する。上清800μLを除去し、これを13000rpmで3分間さらに遠心分離してHPLC用の試料200μLを得る。上清を新鮮なバッファーで置き換え、試料をインキュベータに戻す。
配合を、抗溶媒沈殿(anti−solvent precipitation)法を用いて放出試料と別々に計算する。試料25mgを、25mLメスフラスコ中に秤量する。アセトン1mLをメスフラスコに加えて微粒子を溶解させる。溶解したら、メスフラスコに水(およそ24mL)をつぎ足し、ポリマーを沈殿させる。上清の試料1mLを取り、13000rpmで3分間遠心分離する。これから試料200μLを取り、HPLCにより分析する。配合決定方法を3回ずつ行い、平均をとる。
[実施例1b]圧力サイクリングなしでDMSOで加工したデガレリクス
方法
この参照の実施例において用いる方法は、以下を除いて、上記の参照の実施例1aに関して記載したものと同一であった:
(i)プロセスの初めに加工助剤としてDMSOをわずか20μL(DMSO350μLではなく)加え、かつ
(ii)10圧力サイクルを省略した。
結果
実施例1aおよび1bの製剤からのデガレリクスの放出を、上記に記載した方法にしたがって測定した。観察された放出プロファイルを図1に示す。図1のグラフから見ることができる通り、10圧力サイクルの効果(実施例1a、下の線)は、製剤からのデガレリクスの最初のバースト放出におけるおよそ15%の低下であった。
[実施例2]バッチ製造
予め秤量したポリマー2.1gおよびデガレリクスを超臨界加工装置(容器−実施例1aを参照されたい)中に加えることにより、典型的なバッチを調製した。ペプチドの名目上の配合は製剤の10から40重量%であった。次いで、DMSO溶媒350μLを、混合チャンバー中、この混合物の上に加えた。容器を密封し、CO2を加えて約50バール(5MPa)にし、系を40℃に加熱した。1度、所望の温度で、さらなるCO2で圧力を140バール(14MPa)に上昇させた。加工条件下で、CO2の添加によりガラスが凹んだため、製剤のポリマー構成成分が液化した。次いで、液化したポリマー/デガレリクス混合物を150rpmで30分間撹拌し、30分後、撹拌を停止し、除圧および後続の新鮮CO2での再加圧を用いた圧力サイクリングを用いてDMSOを除去した。系の圧力をおよそ70バール(7MPa)に低下させ、次いで140バール(14MPa)に上昇させた。このサイクルを10回繰り返した。各サイクル後、混合物を手短に撹拌した。水を通してCO2を抜いて、除去したあらゆるDMSOを捕捉した。次いで、系を減圧し、混合した製剤を混合チャンバーから回収した。
次いで、乳棒および乳鉢を用いて製剤を微粒子に粉砕した。製造後、粒子を篩にかけて100μmより大きいあらゆる粒子を除去した。振幅1.5mmのRetsch篩振盪機を30分間用いて、バッチを100μmの篩を通して篩にかけた。
微粒子は、例えば、ゴマ油などの水または油中に懸濁し、引き続き皮下または筋肉内注射するのに適する。微粒子は、また、以下の通り洗浄してもよい。
洗浄
デガレリクスを配合した微粒子を、水10v/v%を含むエタノール溶液中で、封入するポリマーに応じて1から15分間洗浄した。微粒子200mgをこの溶液100mL中で洗浄した。微粒子を引き続きろ過し、次いで真空下で少なくとも2時間乾燥させた。得られたケークを、乳棒および乳鉢を用いて微粒子に再粉砕し、粒子を篩にかけて100μmより大きいあらゆる粒子を除去した。振幅1.5mmのRetsch篩振盪機を用いて、30分間、バッチを100μmの篩を通して篩にかけた。
洗浄した微粒子は、例えば、ゴマ油などの水または油中に懸濁し、引き続き皮下または筋肉内注射するのに適する。
得られたATR−IR画像(図4および関連する本文を参照されたい)により、実施例2の方法を用いて作製した製剤ではデガレリクスが実質的に均一に分布することが明らかにされる。溶媒を乾燥デガレリクスおよび乾燥ポリマー(および存在する場合は賦形剤)に配合すると、分布の均一性が改善し得ると考えられている。
[さらなる実施例およびラットモデルにおけるin vivo試験]
試験用の実施例を、実施例2の方法にしたがって作製した。表1は、本発明の製剤のさらなる5つの実施例の組成を示す。実施例D40Wは、PLGA50:50を用い、エタノール溶液中の洗浄のステップを含む実施例2の方法によって作製した。
実施例21F、21G、21N、および21Pも、PLGA75:25またはPLGA50:50を用いて実施例2の方法によって作製したが、実施例21G、21N、および21Pではトレハロースの賦形剤、または実施例21Fではマンニトールの賦形剤のいずれかを加えた。固体マトリクスのおよそ5重量%の量の賦形剤を加えた。実施例21Pおよび21Nは、実施例2に記載する通り、エタノール溶液中で洗浄した。
デガレリクスは、皮下注射用溶液として、再構成用の粉末として(溶媒とともに)提供することができる。粉末は、デガレリクス(例えば、酢酸塩として)およびマンニトールを含む凍結乾燥物として提供することができる。適切な溶媒は水(例えば、注射用水、すなわちWFI)である。溶媒は、例えば、溶媒6mLを含む、容器(例えば、バイアル)中に提供することができる。例えば、デガレリクスは、溶液各1mLがデガレリクス約40mgを含むように、WFI3mLで再構成するためのデガレリクス(酢酸塩)120mgを含むバイアル中に提供することができ、再構成によりデガレリクス約120mgを含む注射用溶液3mLが得られる。このような溶液を2回注射することで、濃度40mg/mLのデガレリクス約240mgの出発用量が提供される。注射用に準備された再構成溶液は肉眼的に澄明な溶液として知覚される。この方法により試験用の基準を作製した。
in vivoの薬物動態学的試験をFerring NCD−lab(Arhus、デンマーク)で行った。ラット1匹あたりデガレリクス約5mgの用量の、固定用量の製剤の1つ(D40W、21F、21G、21P、21N)を、21Gニードルを用いた皮下注射によってラットに投与した。D40W製剤をラット4匹に投与し、投与4か月後にデータを収集した。他の製剤を(各々)6匹のラットに投与し、投与3か月後にデータを収集した。生物分析を、Ferring International Pharmascience Centre(Copenhagen、デンマーク)で行った。対照の皮下製剤(基準)および対照の筋肉内製剤も、対照群のラットに投与した。
本出願人らは、血清テストステロン(ヒト)を0.5ng/mL未満に維持するために(すなわち、アンドロゲン除去療法を維持し、「テストステロンブレークスルー」を防ぐために)、デガレリクスを、平均血漿濃度(デガレリクスの用量間)9から10ng/mLを超えて維持する方法で投与する必要があることを見出した。ラットでは、用量間にテストステロンブレークスルーが確実に存在しないようにする必要があるデガレリクスの平均血漿濃度は6ng/mLであり、したがってこの値を、現在の研究に対する標的レベルとして選択した。換言すると、デガレリクスの平均血漿濃度が、所与の製剤を投与した後に6ng/mLまたはそれを超えるのであれば、これは製剤が(試験の期間)有効である良好な指標である。
図2は、皮下基準(白三角)および筋肉内基準(白丸)に対する、本発明の製剤21F(+)、21G(X)、21P(黒丸)、21N(菱形)に対するデガレリクスの平均血漿濃度(ng/L)対時間を示す。本発明の製剤は全て、84日目(またはそれ以降)のデガレリクスの平均濃度が標的レベル6ng/Lを十分に超え、基準製剤は超えなかった。
最良の製剤は、固有の粘度が低いポリマーおよびトレハロース賦形剤を含み、洗浄したものであった(製剤21P)。
デガレリクスがマトリクス/微粒子の外側周囲に凝集すると、デガレリクスの放出を制限し、かつ/またはポリマーの分解を防止し得る保護的なシェルが提供され得、このため不満足な製剤およびデガレリクスの放出プロファイルがもたらされ得ると考えられている(結果は示さず)。本出願人らは、マトリクス内に賦形剤(例えば、トレハロース、マンニトール)を含めることでデガレリクスの凝集が低下し、投与後84日まで(またはそれ以降)デガレリクスの平均濃度を6ng/Lの標的レベルを十分超えて維持する製剤が提供されることを見出した(製剤21F、21G)。本出願人らは、エタノール中で洗浄するプロセスも、投与後84日を超えるまでデガレリクスの平均濃度を6ng/Lの標的レベルを十分超えて維持する製剤を提供することを見出した(D40W、図3を参照されたい)。製剤21Pに対する結果は、効果が累積的であり得ることを指摘するものである。
製剤21N(固有の粘度がより高いポリマー、ラクチド含量がより低い)は製剤21Pほどあまり良好ではなかった。他の実験では(結果は示さず)、固有の粘度がより低いポリマーを含めることはバースト放出の低下と良好に相関するが、バースト放出とラクチド/グリコリド含量との間には相関がないことが指摘された。図3に示す通り(下記を参照されたい)固有の粘度(IV)が低いポリマーは、今度はin vivoで良好な性能を表し、最高4か月の期間にわたってデガレリクスの血清レベルを上昇させる。これは、低IVのポリマーは、長期の高血清レベルを実現するのに用いられる(バースト放出を低減することにより)という、幾分驚くべき観察である。しかし、微粒子の周囲に凝集するデガレリクスペプチドは、デガレリクスの放出を制限し、かつ/またはポリマーの分解を防ぎ得る保護的なシェルを提供し得ると考えられている(結果は示さず)。そうであれば、より速やかに分解するポリマー(すなわち、低IVポリマー)が有益であり得るということになる。
図3は、本発明のD40Wの製剤および皮下基準(丸)に対する、デガレリクスの平均血漿濃度(ng/L)対時間(時間)のプロット(用量補正したもの)を示す。時間点に関して、2000時間はおよそ83日(2.7か月)であり、2700時間はおよそ113日、すなわち3.7か月である。D40W製剤は、低IVポリマーを含み、特に良好に機能し、投与後最高4か月でも血清レベルに対する目標を満たす。
分析性の改善
上記の表1に記載した粒子における「デガレリクス配合」は、古典的なポリマー沈殿方法およびペプチドアッセイのための上清の除去の後に決定した。方法の変動性は極めて高く、効率は100%未満であったため、二相性の配合方法を用いて改善した方法を開発した。簡潔に述べると、微粒子をアセトニトリルおよびクロロホルムに最初に溶解し、0.1%リン酸を上乗せした。撹拌後、水層から試料を取り、遠心分離し、アッセイ決定用に希釈した。この新方法は、以下の表2に示す通り、洗浄した製剤のペプチド配合データの結果に大いに影響を及ぼした。
試料21Fおよび21Gに対して計算した配合(すなわち、デガレリクス配合)は、新旧両方の方法によって計算した場合は一致したが、試料21PおよびD40Wに対して新方法によって計算した配合(デガレリクス配合)は、旧方法に比べて顕著に増大した。その結果、本出願人らは、上記のラット試験において試料D40W、21P(および21N)を名目上の用量を2から4回投与することを見出した(FおよびGは正しく投薬したが)。その結果、上記の、ならびに図2および3に記載した結果を解釈する上で注意を払わなければならない。
[補遺−ATR−FTIR空間分布決定]
減衰全反射(ATR)は、試料をさらに調製せずに固体(または液体)状態で直接試験できるようにする、赤外線分光法と組み合わせて用いられる、よく知られているサンプリング技術である。
ATRは、エバネッセント波を結果として生じる、全内反射の性質を用いる。赤外線光線のビームを、ATR結晶(例えば、ゲルマニウム、セレン化亜鉛)を介して、試料と接触している内部表面を外れて少なくとも1回反射させる方法で通過させる。この反射により、試料中に伸長するエバネッセント波が形成する。試料中への透過度は0.5から2マイクロメートルの間が典型的であり、正確な値は光の波長、入射角およびATR結晶に対する屈折の指数、ならびにプロービングする媒体により決定される。次いで、ビームが結晶を出るとき、検出器によってビームを収集する。
固体試料の場合は、このように、試料を結晶と直接接触させるように押し付ける。これは、固体試料中へのエバネッセント波は、より密接な接触で改善されるためであり、捕捉される空気は、それを介してエバネッセント波が移動する(結果をゆがめる)媒体ではないことを保証するためでもある。
2つの微粒子製剤にわたるデガレリクスの分布を、IR画像化を用いて分析した。この技術は、試料を結晶表面に対して圧縮し、IRビームは結晶を通過する。結晶内のビームの減衰全内反射(ATR)により、結晶に対して押し付けた試料の表面層(厚さ最高数ミクロン)のIR画像が得られる。画像の各ピクセルはIRスペクトルからなる。データを、単変量および多変量カーブ分解(MCR)分析の2方法を用いて加工した。単変量分析は、対象の各物質に対するシグネチャーピークを拾い、次いで、このピークの、画像の各ピクセルに対する相対強度を表すものである。MCR分析は、画像全体にわたるスペクトルを平均し、次いで、この平均スペクトルをファクターに逆重畳積分する。製剤の組成の知識を用いて、次いで、これらのファクターを製剤の構成成分に割り当て、これらの構成成分の画像を各ピクセルで作成することができる。
得られた画像を比較することで(図4)、本発明の態様による製剤[製剤015Aおよび015E]ではデガレリクスペプチドが均一に分布していたことが明らかになり(ATR−FTIRによりマイクロメートル規模で示される)、これはあまり均一ではない010Aおよび010B製剤と対照的であった。製剤015Aと015Eとの間を均一性に関して区別することは可能ではなかった。2群の製剤間の主要な製造上の相違は、デガレリクスをプロセスに配合する方法にあった。010シリーズではデガレリクスをDMSO溶液に配合し、015シリーズ(製剤015Aおよび015E)ではデガレリクスを乾燥状態でポリマーと配合し、DMSOを後で加えた。
[ブタモデルにおけるin vivo試験]
本発明の製剤の薬物動態を、ブタモデルで試験した。動物は、体重約35kgの、去勢した家畜のオスブタであった。動物を、各群4匹の2群(1群および2群)に分けた。
試験物品は、上記の表1に示した実施例21Pであった(「分析性の改善」ではデガレリクスの配合が35%であったことに留意)。よって、試験物品は、水性または油性ビヒクルに懸濁した、65%7525DLG1A/5%トレハロース/30%酢酸デガレリクスの洗浄した製剤中のデガレリクスであった(以下を参照されたい)。動物1匹あたりの用量は、遊離塩基に対して計算して、デガレリクス200mgであった。
1群では、各ブタに、水性ビヒクル(すなわち、2%CMC、5%マンニトール、0.1%Tween80)に懸濁した製剤2.0mlのIM注射を2回投与した。合計体積は4.0mlであり、2ml注射2回に分けた。
2群では、各ブタに、ゴマ油に懸濁した製剤2.0mlのIM注射を2回投与した。合計体積は4.0mlであり、2ml注射2回に分けた。
平均デガレリクス濃度[ng/mL]を、注射1、7、14、28、35、42、56、および84日後の時間点に測定し、結果を、比較試験(製剤F)に対する結果とともに図5に示す。
図5に見ることができる通り、本発明の製剤Pの筋肉内投与により、デガレリクスの平均濃度は、投与後少なくとも28日間、8ng/mLの標的レベル[ラットにおける標的レベル6ng/mLに対立するものとして、ブタに対して計算したもの]を十分上回って維持された。このブタモデルにおけるこれらのごく初期の試験は、本発明の製剤は、ヒトモデルにおいて最高3か月、特にIM投与後に持続放出を提供することができ得るという概念の証拠を表すことが理解される。

Claims (15)

  1. 1つまたは複数の生分解性ポリマーの固体マトリクスを含む医薬製剤であって、固体マトリクスは、薬学的に活性な物質を含み、薬学的に活性な物質は、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)アゴニスト、またはGnRHアンタゴニストであり、製剤が、
    (a)固体形態の生分解性ポリマー、固体形態の薬学的に活性な物質、および所望により賦形剤を容器中に提供するステップと、
    (b)容器中の固体ポリマーおよび固体の薬学的に活性な物質に溶媒を加えるステップと、
    (c)超臨界状態で存在することができる液体を容器に加えるステップであって、該液体は二酸化炭素であってもよいステップと、
    (d)容器中の温度および圧力を上昇させて液体を超臨界状態に変換し、液体を超臨界状態に変換する前、間、および/または後に、ポリマー、薬学的に活性な物質、および賦形剤(存在する場合)を混合するステップと、
    (e)容器中の温度および/または圧力を低下させて、液体を臨界未満の状態に変換し、次いで、容器中の温度および/または圧力を上昇させて液体を超臨界状態に戻すステップと、
    (f)所望により、ステップ(e)を1回または複数回繰り返すステップと、
    (g)固体マトリクスを回収するステップと、
    (h)所望により、固体マトリクスを洗浄するステップと
    を含むプロセスにより得られ、または得ることができる、医薬製剤。
  2. 薬学的に活性な物質がトリプトレリンまたは薬学的に許容されるその塩である、請求項1に記載の医薬製剤。
  3. 薬学的に活性な物質がデガレリクスまたは薬学的に許容されるその塩である、請求項1に記載の医薬製剤。
  4. 糖(例えば、トレハロース)、糖アルコール(例えば、マンニトール)、無機塩(例えば、塩化ナトリウム)、合成ポリマー(例えば、ポリエチレンオキシド、PEO)から選択されてもよい1つまたは複数の賦形剤をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の医薬製剤。
  5. 前記(または各々の)生分解性ポリマーが、ポリヒドロキシ酸(PHA)、例えば、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、乳酸およびグリコール酸のコポリマー(PLGA)、乳酸およびグリコール酸のポリ(エチレングリコール)、ポリ(e−カプロラクトン)(PCL)、またはポリ(3−ヒドロキシブチレート)(PHB)とのコポリマーである、請求項1からのいずれかに記載の医薬製剤。
  6. マトリクスが、乳酸およびグリコール酸のコポリマー(PLGA)である生分解性ポリマーの固体マトリクスであり、PLGAの乳酸:グリコール酸のモル比が90:10から10:90、例えば60:40から90:10、例えば50:50から75:25である、請求項1からのいずれかに記載の医薬製剤。
  7. 生分解性ポリマーの固有の粘度が、約0.1から約0.5dL/g、例えば0.1から約0.5dL/gである、請求項1からのいずれかに記載の医薬製剤。
  8. 医薬製剤中の薬学的に活性な物質の量が、固体マトリクスの5から40重量%である、請求項からのいずれかに記載の医薬製剤。
  9. マトリクスが、水、C〜Cアルコール、またはC〜Cアルコールの水溶液中で形成後に洗浄されている、請求項1からのいずれかに記載の医薬製剤。
  10. ステップ(b)において加える溶媒が、非プロトン性有機溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)もしくはアセトンであるプロセスにより得られ、または得ることができる、請求項1から9のいずれか一項に記載の医薬製剤。
  11. 固体マトリクスが、体積平均径(VMD)として表される約25から約65μmの平均粒径を有していてもよい微粒子の形態である、請求項1から10のいずれかに記載の医薬製剤。
  12. 所望により薬学的に許容される担体をさらに含む、懸濁液の形態の、請求項1から11のいずれかに記載の医薬製剤。
  13. 筋肉内投与用の、請求項1から12のいずれかに記載の医薬製剤。
  14. 前立腺癌または良性前立腺肥大(BPH)の処置において用いるための、請求項1から13のいずれかに記載の医薬製剤。
  15. 請求項1に記載の医薬製剤を製造するための方法であって、
    (a)固体形態の生分解性ポリマー、固体形態の薬学的に活性な物質、および所望により賦形剤を容器中に提供するステップと、
    (b)容器中の固体ポリマーおよび固体の薬学的に活性な物質に溶媒を加えるステップと、
    (c)超臨界状態で存在することができる液体を容器に加えるステップであって、該液体は二酸化炭素であってもよいステップと、
    (d)容器中の温度および圧力を上昇させて液体を超臨界状態に変換し、液体を超臨界状態に変換する前、間、および/または後に、ポリマー、薬学的に活性な物質、および賦形剤(存在する場合)を混合するステップと、
    (e)容器中の温度および/または圧力を低下させて、液体を臨界未満の状態に変換し、次いで、容器中の温度および/または圧力を上昇させて液体を超臨界状態に戻すステップと、
    (f)所望により、ステップ(e)を1回または複数回繰り返すステップと、
    (g)固体マトリクスを回収するステップと、
    (h)所望により、固体マトリクスを洗浄するステップと
    を含む、方法。
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