以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
[実施形態1]
図1を参照して、本発明の実施形態1に係る照明器具10について説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る照明器具10のブロック図である。
照明器具10は、例えば、ペンダントライトのような吊下げ灯、シーリングライトのような天井直付け灯、ダウンライトのような埋め込み灯、またはブラケットライトのような壁直付け灯である。照明器具10は、外部スイッチ52を介して交流電源54に接続される。外部スイッチ52は、例えば壁スイッチである。照明器具10は、外部スイッチ52によって点灯および消灯を切り替えることができる。具体的には、外部スイッチ52がオンになると、交流電源54から電力が照明器具10に供給され、照明器具10は点灯する。また、外部スイッチ52がオフになると、交流電源54から照明器具10に供給される電力が遮断され、照明器具10は消灯する。
照明器具10は、第1スイッチ110と、第2スイッチ210と、第1電力供給部120と、第2電力供給部220と、第1光源130と、第2光源230と、制御部40とを備える。
第1スイッチ110は、交流電源54に接続される。第1スイッチ110は、第1電力供給部120よりも前段に設けられる。第1スイッチ110は、例えば、リレースイッチである。なお、第1スイッチ110は、リレースイッチに限らず、トライアックなど半導体スイッチであってもよい。第1スイッチ110は、コイル112とスイッチ114とを有する。コイル112は、制御部40と電気的に接続する。本実施形態では、第1スイッチ110はノーマリー・オープン型であり、制御部40がコイル112に電流を流すことで、スイッチ114が閉じる。よって、第1スイッチ110は、スイッチ114が閉じることで(オン状態となることで)、導通状態となる。また、第1スイッチ110は、スイッチ114が開くことで(オフ状態となることで)、非導通状態となる。なお、ノーマリー・クローズ型のリレースイッチが使用されてもよい。この場合、制御部40がコイル112に電流を流すことで、スイッチ114が開く。
第2スイッチ210は、交流電源54に接続される。第2スイッチ210は、例えば、リレースイッチである。なお、第2スイッチ210は、リレースイッチに限らず、トライアックなど半導体スイッチであってもよい。第2スイッチ210は、第2電力供給部220よりも前段に設けられる。第2スイッチ210は、コイル212とスイッチ214とを有する。コイル212は、制御部40と電気的に接続する。本実施形態では、第2スイッチ210はノーマリー・オープン型であり、制御部40がコイル212に電流を流すことで、スイッチ214が閉じる。よって、第2スイッチ210は、スイッチ214が閉じることで(オン状態となることで)、導通状態となる。また、第2スイッチ210は、スイッチ214が開くことで(オフ状態となることで)、非導通状態となる。なお、ノーマリー・クローズ型のリレースイッチが使用されてもよい。この場合、制御部40がコイル212に電流を流すことで、スイッチ214が開く。
第1電力供給部120は、第1スイッチ110を介して交流電源54に接続される。第1電力供給部120は、交流電源54に基づいて直流電力を第1光源130に供給する。第1電力供給部120は、第1整流回路122と、第1平滑回路124と、第1直流電源126とを有する。第1整流回路122は、交流電源54から供給された交流電圧を整流する。第1平滑回路124は、第1整流回路122の出力を平滑化する。第1整流回路122および第1平滑回路124により、交流電源54から供給された交流電圧が直流電圧に変換される。直流電圧は、第1直流電源126に入力される。
第2電力供給部220は、第2スイッチ210を介して交流電源54に接続される。第2電力供給部220は、交流電源54に基づいて直流電力を第2光源230に供給する。第2電力供給部220は、第2整流回路222と、第2平滑回路224と、第2直流電源226とを有する。第2整流回路222は、交流電源54から供給された交流電圧を整流する。第2平滑回路224は、第2整流回路222の出力を平滑化する。第2整流回路222および第2平滑回路224により、交流電源54から供給された交流電圧が直流電圧に変換される。直流電圧は、第2直流電源226に入力される。
第1直流電源126は、第1光源130に接続される。第1直流電源126は、第1光源130に一定の電力を供給する。具体的には、第1直流電源126は、第1平滑回路124の出力(直流電圧)に基づいて定電流を生成し、一定の電流を第1光源130に供給する。
第2直流電源226は、第2光源230に接続される。第2直流電源226は、第2光源230に一定の電力を供給する。具体的には、第2直流電源226は、第2平滑回路224の出力(直流電圧)に基づいて定電流を生成し、一定の電流を第2光源230に供給する。
第1光源130は、第1光色を有する。第1光色は、例えば、相関色温度2700ケルビン(暖色)である。第1光源130は、1つまたは複数の発光素子を含む。発光素子は、例えば、白色LED(Light Emitting Diode)である。複数の発光素子を備える場合は、発光素子が直列または並列に接続される。
第2光源230は、第1光色とは異なる第2光色を有する。第2光色は、例えば、相関色温度5000ケルビン(寒色)である。なお、第2光源230の光色は、第1光源130の光色と同じであってもよい。第2光源230は、1つまたは複数の発光素子を含む。発光素子は、例えば、白色LEDである。複数の発光素子を備える場合は、発光素子が直列または並列に接続される。
制御部40は、例えば、マイクロコンピューターである。制御部40は、記憶部42を有する。記憶部42は、起動時の点灯状態を示す起動情報を記憶する。記憶部42は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、およびEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)を含む。
制御部40は、第1スイッチ110および第2スイッチ210の少なくとも一方が導通するように制御する。具体的には、制御部40は、第1スイッチ110のコイル112に電流を流し、第2スイッチ210のコイル212に電流を流さないことによって、第1スイッチ110のみが導通するように制御する。一方、制御部40は、第2スイッチ210のコイル212に電流を流し、第1スイッチ110のコイル112に電流を流さないことによって、第2スイッチ210のみが導通するように制御する。また、制御部40は、第1スイッチ110のコイル112に電流を流し、第2スイッチ210のコイル212に電流を流すことによって、第1スイッチ110および第2スイッチ210が導通するように制御する。本明細書において、第1スイッチ110のみが導通する状態を第1導通状態、第2スイッチ210のみが導通する状態を第2導通状態、第1スイッチ110および第2スイッチ210が導通する状態を第3導通状態と記載することがある。
制御部40は、所定の切替操作に基づいて、第1スイッチ110および第2スイッチ210の少なくとも一方が導通するように制御する。詳しくは、外部スイッチ52によって電力の供給が一時的に停止された時間が所定時間範囲内であることを制御部40が検知した際、第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を第1導通状態と、第2導通状態と、第3導通状態とのいずれかに切り替える。第1導通状態では、第1スイッチ110が導通する。第2導通状態では、第2スイッチ210が導通する。第3導通状態では、第1スイッチ110および第2スイッチ210が導通する。具体的には、外部スイッチ52がオンの状態からオフの状態に切り替えられ、その後、所定時間範囲内にオンの状態に切り替えられた場合、制御部40は、第1スイッチ110および第2スイッチ210を第1導通状態と第2導通状態と第3導通状態とのいずれかに切り替える。本明細書において、外部スイッチ52がオンの状態からオフの状態に切り替えられ、所定時間範囲内にオンの状態に切り替えられる操作を、プルレス操作と記載することがある。所定時間は、例えば、1.5秒以下である。本実施形態では、プルレス操作(所定の切替操作)が行われる度に、第1導通状態、第2導通状態および第3導通状態の順に第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を繰り返し切り替える。
例えば、照明器具10が第1導通状態である際、プルレス操作が行われることによって、制御部40は、第1導通状態から第2導通状態に第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を切り替える。具体的には、照明器具10が第1導通状態である際、プルレス操作が行われることによって、制御部40は、第2スイッチ210のコイル212に電流を流す。さらに、制御部40は、第1スイッチ110のコイル112に電流を流さないことによって、第2スイッチ210のみが導通するように第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を制御する。
一方、照明器具10が第2導通状態である際、プルレス操作が行われることによって、制御部40は、第2導通状態から第3導通状態に第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を切り替える。具体的には、照明器具10が第2導通状態である際、プルレス操作が行われることによって、制御部40は、第1スイッチ110のコイル112に電流を流す。さらに、制御部40は、第2スイッチ210のコイル212に電流を流すことによって、第1スイッチ110および第2スイッチ210が導通するように第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を制御する。
また、照明器具10が第3導通状態である際、プルレス操作が行われることによって、制御部40は、第3導通状態から第1導通状態に第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を切り替える。具体的には、照明器具10が第3導通状態である際、プルレス操作が行われることによって、制御部40は、第1スイッチ110のコイル112に電流を流す。さらに、制御部40は、第2スイッチ210のコイル212に電流を流さないことによって、第1スイッチ110のみが導通するように第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を制御する。
電源投入時、すなわち照明器具10を消灯から点灯に切り替えた際、制御部40は、記憶部42に記憶された起動情報に基づいて、第1スイッチ110および第2スイッチ210の少なくとも一方が導通するように第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を制御する。電源投入時に第1導通状態、第2導通状態および第3導通状態のいずれで第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を開始するかは、起動情報として予め設定されていてもよいし、前回消灯時の導通状態を起動情報として記憶しておき、前回消灯時の導通状態で開始するようにしてもよい。
このように、プルレス操作が行われるたびに、制御部40は第1導通状態、第2導通状態および第3導通状態を切り替える。したがって、照明器具10が点灯する光色を3つのパターンから選択することができる。
以上、図1を参照して説明したように、第1光源130は、第1直流電源126から供給される電流に基づいた光量で点灯する。また、第2光源230は、第2直流電源226から供給される電流に基づいた光量で点灯する。このように、照明器具10は、各光源毎に電力供給部を有するため、各光源に対応した電力を供給することができる。したがって、本実施形態の照明器具10では、定格電力(動作電力)が異なる2種類の光源を搭載することができるので、照明器具のバリエーションが広がる。例えば、第1光源130をLEDとし、第2光源230を有機EL素子(OLED(Organic Light Emitting Diode))とすることができる。
また、制御部40は、所定の切替操作(プレレス操作)が行われる度に、第1導通状態、第2導通状態および第3導通状態の順に第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を繰り返し切り替える。したがって、3つのパターンの点灯状態を容易に切り替えることができる。
[実施形態2]
図2を参照して、本発明の実施形態2に係る照明器具10について説明する。図2は、本発明の実施形態2に係る照明器具10のブロック図である。第2光源230が交流電力で駆動する光源である点を除いて、実施形態2に係る照明器具10と同様な構成を有するため、重複部分については説明を省略する。
照明器具10は、第1スイッチ110と、第2スイッチ210と、第1電力供給部120と、第2電力供給部220と、第1光源130と、第2光源230と、制御部40とを備える。第2電力供給部220は、配線n1と、配線n2とを有する。
本実施形態では、第1光源130は、直流電力で駆動するLEDモジュールである。第2光源230は、交流電力で駆動するLED電球である。LED電球は、交流電力を直流電力に変換する電源回路と、電源回路から直流電力が供給されることにより点灯するLED素子とを内蔵している。第2スイッチ210は、配線n1を介して第2光源230に接続される。第2光源230は、配線n2を介して交流電源54に接続される。第2電力供給部220は、例えばLEDランプを装着可能なソケットである。配線n1および配線n2は、例えばソケットに備わる配線および口金である。
第1スイッチ110が導通した際、第1光源130には、直流電力が供給される。直流電力は、交流電源54からの交流電力を第1電力供給部120で変換することによって生成される。第2スイッチ210が導通した際、第2光源230には、交流電源54からの交流電力が配線n1および配線n2を介して供給される。
以上、図2を参照して説明したように、照明器具10は、第1電力供給部120の前段に第1スイッチ110を備える。また、照明器具10は、第2電力供給部220の前段に第2スイッチ210を備える。したがって、各光源に対応した電力を供給することができる。したがって、照明器具10は、異なる2種類の駆動方式の光源を点灯させることができ、照明器具のバリエーションが広がる。また、第2光源230をLED電球のように容易に交換可能な光源とすることにより、光源を交換するだけで輝度、相関色温度、配光角度などを容易に変更することができる。
[実施形態3]
図3を参照して、本発明の実施形態3に係る照明器具10について説明する。図3は、本発明の実施形態3に係る照明器具10のブロック図である。照明器具10が受信部50をさらに備える点を除いて、実施形態1に係る照明器具10と同様な構成を有するため、重複部分については説明を省略する。
照明器具10は、第1スイッチ110と、第2スイッチ210と、第1電力供給部120と、第2電力供給部220と、第1光源130と、第2光源230と、制御部40と、受信部50とを備える。
受信部50は、リモートコントローラ56からの点灯状態切替信号を受信する。本実施形態では受信部50とリモートコントローラ56とは、赤外線や電波などを介した無線通信が可能である。受信部50は、制御部40と電気的に接続される。具体的には、リモートコントローラ56において点灯状態の変更を示す操作が行われた際、リモートコントローラ56から点灯状態切替信号が送信される。受信部50が点灯状態切替信号を受信すると、制御部40に点灯状態切替信号が出力される。制御部40は、点灯状態切替信号に基づいて、切替操作が行われたかを判定する。制御部40は、切替操作が行われたと判定した場合、第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を、第1導通状態、第2導通状態および第3導通状態の順に切り替える。
以上、図3を参照して説明したように、照明器具10は、受信部50をさらに備える。したがって、リモートコントローラ56を操作して点灯状態を容易に切り替えることができる。
[実施形態4]
図1および図4を参照して、本発明の実施形態4に係る照明システム300について説明する。図4は、本発明の実施形態4に係る照明システム300のブロック図である。第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cは実施形態1に係る照明器具10と同様な構成を有する。
照明システム300は、第1照明器具10a、第2照明器具10b、第3照明器具10cおよび外部スイッチ52を備える。第1照明器具10a、第2照明器具10b、第3照明器具10cのそれぞれは、第1スイッチ110と、第2スイッチ210と、第1電力供給部120と、第2電力供給部220と、第1光源130と、第2光源230と、制御部40とを備える(図1参照)。
第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cは、交流電源54および外部スイッチ52に対して並列に接続されている。外部スイッチ52のプルレス操作を行うことによって、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの点灯状態を同時に切り替えることができる。通常の使用形態としては、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの点灯状態は、全て同じ状態とする。例えば、初期状態において第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cが全て第1導通状態で第1光源130が点灯しているときに、外部スイッチ52をプルレス操作すると、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cが全て第2導通状態に切り替わり第2光源230が点灯する。プルレス操作により第2導通状態から第3導通状態に切り替える際、第3導通状態から第1導通状態に切り替える際も同様に、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの点灯状態が全て同時に切り替わる。これにより、例えば1つの居室内に設置された第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの点灯状態を、1つの外部スイッチ52のプルレス操作で同時に切り替えることができる。
ここで、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cのそれぞれに備わる制御部40に、プルレス操作の検出精度にバラツキがある場合がある。つまり、制御部40において、外部スイッチ52によって電力の供給が一時的に停止された時間の検出精度に、バラツキがある場合がある。例えば、外部スイッチ52をオフ操作してからオン操作するまでの時間(オフ−オン時間)が1秒である場合、第1照明器具10aの制御部40はプルレス操作されたと判断し第1スイッチ110および第2スイッチ210を制御するが、第2照明器具10bの制御部40はプルレス操作されたと判断せず、第1スイッチ110および第2スイッチ210を制御しない場合がある。これは、各照明器具の制御部40のオフ−オン時間の検出精度にバラツキがあるためである。したがって、第1照明器具10aが第1導通状態から第2導通状態に切り替わり第2光源230が点灯し、第2照明器具10bが第1導通状態のままで第1光源130が点灯する状態になる。すなわち、照明器具の点灯状態に不一致が生じることとなる。
照明器具の点灯状態に不一致が生じてしまうと、以降のプルレス操作では点灯状態の不一致を維持したまま各照明器具の点灯状態が順次切り替わってしまうため、元の点灯状態(全ての照明器具が同じ点灯状態)に復帰させることは極めて困難である。また、外部スイッチ52をオフ操作して全ての照明器具を消灯状態にしても、各照明器具の記憶部42が消灯直前の導通状態を記憶しているため、外部スイッチ52を次回オンにしたときの点灯状態は不一致のままである。
このような照明器具の点灯状態の不一致が発生した場合、照明システム300の点灯状態の初期化が必要となる。本実施形態の制御部40は初期化機能を有する。「初期化」とは、外部スイッチ52に接続された各照明器具に含まれる第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を一致させることをいう。
図1、図4、図5および図6(a)を参照して、照明システム300の点灯状態の初期化について説明する。図5は、本発明の実施形態4に係る照明システム300の初期化方法を示すフローチャートである。図6(a)および図6(b)は、照明システム300の入力電圧を示すタイムチャートである。
照明システム300において、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの点灯状態を初期化できることが好ましい。第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cのそれぞれの制御部40は、記憶部42を有する。記憶部42は、起動時の点灯状態を示す起動情報を記憶する。制御部40は、プルレス操作(切替操作)の回数を示すプルレス回数(切替回数)をカウントする。制御部40は、タイマーを備え、プルレス操作が行われてからの外部スイッチ52が導通している時間を示す外部スイッチ導通時間T1を計時する。制御部40が外部スイッチ導通時間T1が連続判定期間以内であり、かつプルレス操作が行われたと判定した場合、制御部40はプルレス回数のカウント値を1つ増加する。制御部40は、プルレス回数が所定の連続回数以上であるか否かに基づいて、初期化操作が行われたか否かを判定する。制御部40は、初期化操作が行われたと判定した場合、記憶部42に記憶された起動情報に基づいて、第1スイッチ110および第2スイッチ210の少なくとも一方が導通するように制御する。すなわち、制御部40は、初期化操作が行われたと判定した場合、所定の点灯状態になるように制御する。
以上、照明システム300の点灯状態の初期化について説明した。以下、図1、図4および図5を参照して照明システム300の点灯状態の初期化方法を説明する。図5は、本発明の実施形態4に係る照明システム300の初期化方法を示すフローチャートである。ステップS102〜ステップS122の処理が実行されることによって照明システム300の初期化が行われる。
ステップS102:制御部40は、プルレス操作が行われたか否かを判定する。具体的には、外部スイッチ52が導通(ON)から非導通(OFF)に操作されてから所定時間内に、外部スイッチ52が操作されて外部スイッチ52が非導通(OFF)から導通(ON)に切り替えられるか否かを判定する。制御部40が、プルレス操作が行われたと判定した場合(ステップS102:YES)、処理はステップS104に進む。制御部40が、プルレス操作が行われなかったと判定した場合(ステップS102:NO)、処理は再びステップS102に戻り、プルレス操作が行われるまでステップS102の処理を繰り返す。
ステップS104:制御部40のタイマーが計時を開始する。処理はステップS106に進む。
ステップS106:制御部40は、プルレス回数のカウント値nを1つ増加し、プルレス回数のカウント値nは「1回」となる。処理はステップS108に進む。
ステップS108:制御部40は、プルレス操作が行われてから連続判定期間Tを経過したか否かを判定する。具体的には、制御部40は、外部スイッチ導通時間T1と連続判定期間Tとを比較し、外部スイッチ導通時間T1が連続判定期間Tを超えるか否かを判定する。制御部40が、プルレス操作が行われてから連続判定期間Tを経過したと判定した場合(ステップS108:YES)、処理はステップS112に進む。制御部40が、プルレス操作が行われてから連続判定期間Tを経過していない判定した場合(ステップS108:NO)、処理はステップS110に進む。
ステップS110:制御部40が、プルレス操作が行われたと判定する。処理はステップS114に進む。
ステップS112:制御部40は、タイマーをリセットする。すなわち、計時時間を「0」にする。また、制御部40は、プルレス回数のカウントをリセットする。すなわち、制御部40は、プルレス回数のカウントを「0回」にする。処理はステップS102に戻る。
ステップS114:制御部40は、タイマーをリセットする。すなわち、タイマーの計時時間を「0」にする。処理はステップS116に進む。
ステップS116:タイマーが再び計時時間0から計時をスタートする。処理はステップS118に進む。
ステップS118:制御部40は、プルレス回数のカウントアップを行う。すなわち、制御部40は、プルレス回数のカウント値nを1つ増加し、プルレス回数のカウント値nは「n回」から「n+1回」となる。処理はステップS120に進む。
ステップS120:制御部40は、プルレス回数のカウント値nと所定の連続回数とを比較し、プルレス回数のカウント値nが所定の連続回数以上であるか否かを判定する。ここでは、所定の連続回数は「5回」である。制御部40は、プルレス回数のカウント値nが5回以上であるか否かを判定する。制御部40が、プルレス回数のカウント値nが所定の連続回数以上でないと判定した場合(ステップS120:NO)、処理はステップS108に戻る。制御部40が、プルレス回数のカウント値nが所定の連続回数以上であると判定した場合(ステップS120:YES)、処理はステップS122に進む。
ステップS122:制御部40が、プルレス回数のカウント値nが所定の連続回数以上であると判定した場合(ステップS120:YES)、制御部40は初期化を行う。具体的には、制御部40は、起動情報に基づいて、第1スイッチ110のみが導通するように制御し、第1光源130のみが点灯するように制御する。したがって、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cは、全て同一の初期化機能を有する制御部40を備えているため、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの全てにおいて、第1光源130のみが点灯する。つまり、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの点灯状態が一致する。また、制御部40は、プルレス回数のカウント値nが所定の連続回数以上であると判定した場合(ステップS120:YES)、制御部40は、プルレス回数のカウント値をリセットし「0回」にする。さらに、制御部40は、タイマーのカント値をリセットし「0」にする。処理はステップS102に戻る。
以上、照明システム300の点灯状態の初期化方法について説明した。以下、図5および図6(a)を参照して照明システム300の点灯状態の初期化の一例を説明する。図6(a)は、照明システム300の第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの入力電圧を示すタイムチャートである。
本実施形態では、プルレス操作が行われたか否かの判定の時間(所定時間)は、一例として1.5秒である。所定の連続回数は一例として5回である。連続判定期間Tは、一例として3秒である。起動情報は、第1光源130のみ点灯する点灯状態を示す。所定の連続回数および連続判定期間Tの設定は、例えば、記憶部42に記憶されている。制御部40は、タイマーを備え、プルレス操作が行われてから外部スイッチ52が導通している時間を示す外部スイッチ導通時間T1を計時する。
時刻t1〜t2、時刻t3〜時刻t4、時刻t5〜時刻t6、時刻t7〜時刻t8および時刻t9〜時刻t10の時間は、それぞれ例えば1秒である。時刻t2〜時刻t3、時刻t4〜時刻t5、時刻t6〜時刻t7、時刻t8〜時刻t9の外部スイッチ導通時間T1は、それぞれ例えば2秒である。
時刻t1において、外部スイッチ52が操作されて外部スイッチ52が導通(ON)から非導通(OFF)に切り替えられると、交流電源54から第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cへの交流電力が遮断される。
時刻t2において、時刻t1から所定時間内(すなわち時刻t1から1.5秒以内)に、外部スイッチ52が操作されて外部スイッチ52が非導通(OFF)から導通(ON)に切り替えられると、制御部40は、プルレス操作が行われたと判定する(図5のステップS102:YES)。制御部40がプルレス操作が行われたと判定したことによって、制御部40のタイマーが計時を開始する(図5のステップS104)。また、制御部40はプルレス回数のカウント値を1つ増加し、プルレス回数のカウント値は「1回」となる(図5のステップS106)。
時刻t3〜時刻t4において、時刻t1〜時刻t2と同様に、制御部40は、プルレス操作が行われたと判定する(図5のステップS110)。外部スイッチ導通時間T1、すなわち時刻t2〜時刻t3の時間が2秒であり、連続判定期間Tの3秒以内である。したがって、時刻t4において、制御部40はプルレス回数のカウント値を1つ増加し、プルレス回数のカウント値は「2回」となる(図5のステップS118)。
時刻t3〜時刻t4と同様に、時刻t5〜時刻t6、時刻t7〜時刻t8、および時刻t9〜時刻t10においても、連続判定期間Tの3秒以内にプルレス操作(図5のステップS110)が行われるため、プルレス回数のカウント値は、時刻t6において「3回」、時刻t8において「4回」、時刻t10において「5回」とカウントされる(図5のステップS118)。
時刻t10において、プルレス回数のカウント値が「5回」となる。したがって、プルレス回数のカウント値が所定の連続回数以上になるため、制御部40は初期化操作が行われたと判定する(図5のステップS120:YES)。
制御部40は、初期化操作が行われたと判定した場合(図5のステップS120:YES)、起動情報に基づいて、第1スイッチ110のみが導通するように制御し、第1光源130のみが点灯するように制御する。したがって、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cは、全て同一の初期化機能を有する制御部40を備えているため、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの全てにおいて、第1光源130のみが点灯する。つまり、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの点灯状態が一致する。また、制御部40は、初期化操作が行われたと判定した場合(図5のステップS120:YES)、制御部40は、プルレス回数のカウント値をリセットし「0回」にする。
以上、図1、図4、図5および図6(a)を参照して説明したように、照明システム300において、制御部40は、初期化操作が行われたと判定した場合、記憶部42に記憶された起動情報に基づいて、第1スイッチ110および第2スイッチ210の少なくとも一方が導通するように制御する。すなわち、制御部40は、初期化操作が行われたと判定した場合、所定の点灯状態になるように制御する。したがって、万が一、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの点灯状態が異なっていたとしても、初期化操作をすることによって、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10c全ての点灯状態を合わせることができる。
照明システム300の点灯状態の初期化の変形例について説明する。照明システム300において、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cのそれぞれの制御部40は、記憶部42を有する。記憶部42は、起動時の点灯状態を示す起動情報を記憶する。制御部40は、外部スイッチ52の非導通から導通への切り替えが初期化判定期間内に所定の回数行われたか否かに基づいて、初期化操作が行われたか否かを判定する。制御部40は、初期化操作が行われたと判定した場合、記憶部42に記憶された起動情報に基づいて、第1スイッチ110および第2スイッチ210の少なくとも一方が導通するように制御する。すなわち、制御部40は、初期化操作が行われたと判定した場合、所定の点灯状態になるように制御する。各照明器具の記憶部42に記憶された起動情報は、起動時に接続するスイッチが全て同じスイッチに設定されているため、各照明器具の起動時に導通するスイッチは各照明器具において全て同じである。
以上、照明システム300の点灯状態の初期化の変形例について説明した。以下、図6(b)を参照して照明システム300の点灯状態の初期化の変形例を具体的に説明する。図6(b)は、照明システム300の第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの入力電圧を示すタイムチャートである。
本実施形態では、所定の回数は一例として5回である。初期化判定期間T2は、一例として15秒である。起動情報は、第1光源130のみ点灯する点灯状態を示す。所定の回数および初期化判定期間T2の設定は、例えば、記憶部42に記憶されている。制御部40は、タイマーを備え、外部スイッチ52が導通(ON)から非導通(OFF)に切り替えてからの経過時間を計時する。
時刻t1において、外部スイッチ52が操作されて外部スイッチ52が導通(ON)から非導通(OFF)に切り替えられると、交流電源54から第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cへの交流電力が遮断される。
時刻t2において外部スイッチ52が操作されて外部スイッチ52が非導通(OFF)から導通(ON)に切り替えられると、交流電源54から第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cに交流電力供給される。
時刻t1と同様に、時刻t3、時刻t5、時刻t7および時刻t9において、外部スイッチ52が操作されて外部スイッチ52が導通(ON)から非導通(OFF)に切り替えられると、交流電源54から第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cへの交流電力が遮断される。
時刻t2と同様に、時刻t4、時刻t6、時刻t8および時刻t10において、外部スイッチ52が操作されて外部スイッチ52が非導通(OFF)から導通(ON)に切り替えられると、交流電源54から第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cに交流電力が供給される。
初期化判定期間T2は、時刻t1から始まる。制御部40は、時刻t1から時刻t11の初期化判定期間T2(すなわち、15秒の間)に、外部スイッチ52の非導通から導通への切り替えが所定の回数(すなわち、5回)行われた否かを判定する。外部スイッチ52の非導通から導通への切り替えが、時刻t2、時刻t4、時刻t6、時刻t8および時刻t10の合計5回行われているため、制御部40は初期化操作が行われたと判定する。
制御部40は、初期化操作が行われたと判定した場合、起動情報に基づいて、第1スイッチ110のみが導通するように制御し、第1光源130のみが点灯するように制御する。したがって、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cは、全て同一の初期化機能を有する制御部40を備えているため、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの全てにおいて、第1光源130のみが点灯する。つまり、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの点灯状態が一致する。
一方、制御部40は、初期化判定期間T2(すなわち、15秒の間)に外部スイッチ52の非導通から導通への切り替えが所定の回数(すなわち、5回)行われなかった場合、初期化は行わず、初期化判定期間T2が経過した時点でタイマーをリセットする。制御部40は、タイマーリセット後、次の外部スイッチ52の導通から非導通への切り替え操作のタイミングからタイマーが計時を開始する。
以上、図1、図4および図6(b)を参照して説明したように、照明システム300において、制御部40は、初期化操作が行われたと判定した場合、記憶部42に記憶された起動情報に基づいて、第1スイッチ110および第2スイッチ210の少なくとも一方が導通するように制御する。したがって、万が一、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10cの点灯状態が異なっていたとしても、初期化操作をすることによって、第1照明器具10a、第2照明器具10bおよび第3照明器具10c全ての点灯状態を合わせることができる。
以上、図面(図1〜図6)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(5))。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)実施形態1および実施形態3では、第1光源130と第2光源230とが色温度が異なる形態、実施形態2では、第1光源130と第2光源230とが駆動方式が異なる形態を説明したがこれに限定されない。例えば、第1光源130と第2光源230とは位置が異なってもよい。
(2)実施形態4では、所定の連続回数が5回であったが、これに限定されない。例えば、所定の連続回数は6回以上であってもよい。
(3)実施形態4の変形例では、照明システム300において、制御部40は、外部スイッチ52の非導通から導通への切り替えが初期化判定期間内に5回行われたか否かに基づいて、初期化操作が行われたか否かを判定していたが、これに限定されない。例えば、外部スイッチ52の非導通から導通への切り替えが初期化判定期間内に6回以上行われたか否かに基づいて、初期化操作が行われたか否かを判定してもよい。
(4)実施形態1〜4では、第1スイッチ110、第2スイッチ210、および制御部40は、照明器具10に一体的に備える構成としているが、照明器具10に一体的に備えず、照明器具10の第1電力供給部120および第2電力供給部220に対して独立した外部ユニットに備える構成としてもよい。その場合、外部ユニットは、交流電源54と照明器具10の第1電力供給部120および第2電力供給部220との間に接続される。
(5)実施形態1〜4では、制御部40は、第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を第1導通状態、第2導通状態および第3導通状態のいずれかに切り替えていたが、第3導通状態が無くてもよい。例えば、制御部40は、第1スイッチ110および第2スイッチ210の導通状態を第1導通状態および第2導通状態のいずれか一方に切り替えてもよい。