JP6534330B2 - 介護用折り畳み椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、介護用折り畳み椅子に関し、特に使用者の局部等を洗浄するために、座面が左右に分割されており、そして前脚部と後脚部を閉じた時、左右に分割された座面は背もたれの下に格納されるようにコンパクトに折り畳むことができ、且つ前脚と後脚によって自立させることができる介護用折り畳み椅子に関する。
従来より、高齢者や身体障害者が浴室で身体を洗ったり、シャワーを浴びる際には、一般の風呂椅子よりも座面が高い介護用のシャワー椅子が使用されている。特に腰を上げるのが容易でない使用者等に対しては、例えば、実開平3−94225号公報(特許文献1)、実開平6−77682号公報(特許文献2)および特開2007−61509号公報(特許文献3)に記載されているように、座面が左右に分割されており、そして座面の中央部にはU字形の溝部が設けられているシャワー椅子が使用されてれている。これらのシャワー椅子は、介護者等が分割された座面の間から手やシャワーヘッドを挿入して使用者等の局部を洗うことができるので、使用者が腰を上げる必要がなく、負担が軽減される。
一方、シャワー椅子を使用していな時などは、シャワー椅子を折り畳んで保管できると便利である。このため、例えば、特開2002−191523号公報(特許文献4)に記載されているように、脚部の開閉動作と座面の折り畳み動作を連動させず、それぞれを独立に動かせるようにすることで、コンパクトに折り畳むことができるようにしたシャワー椅子や、例えば特開2007−37608号公報(特許文献5)および特開2008−229310号公報(特許文献6)に記載されているように、脚部の開閉動作と座面の折り畳み動作を連動させることにより、脚部または座面を動かせば1回の動作で容易且つコンパクトに折り畳むことができるようにしたシャワー椅子が開発されている。
ところが、特許文献1〜3に記載されているように、座面が左右に分割されており、座面の中央部にはU字形の溝部が設けられているシャワー椅子の場合、椅子の強度を確保するために、座面と背もたれや、左右の座面を一体成形品としたり、または左右に分割されている座面やU字形の溝部を個々に支持できるように、フレームを湾曲させたり又は分割するなどしてフレーム構造を複雑なものとせざるを得ないという実情がある。
このため、特許文献1〜3に記載されているようなシャワー椅子において、特許文献4〜6に記載されているシャワー椅子のように折り畳み可能であり、さらに折り畳み状態では自立可能としたシャワー椅子は未だ開発されていないという基本的な問題があった。
また、特許文献1〜3に記載されているようなシャワー椅子を、特許文献4〜6に記載されているようなコンパクトに折り畳み可能なシャワー椅子としようとすると、座面と背もたれが相互に分離した分割部品としたり、或いは多数のリンク機構を設けるなどしてフレーム構造をより一層複雑なものとしなければならず、その結果、椅子の強度が低下してしまうという問題もあった。
さらに、特許文献1〜3に記載されているようなシャワー椅子の場合は、U字形の溝部が座面の裏面へ大きく膨出しているため、座面(または座部)が厚み方向に嵩張っているという特徴がある。このため、特許文献1〜3に記載されているようなシャワー椅子をよりコンパクトに折り畳めるようにするためには、脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態にした時、座面と背もたれと脚部とが略同一平面内に並ぶように整列されることが望まれる。
脚部を閉じた時、座面と背もたれと脚部とが略同一平面内に並ぶように整列される折り畳み椅子の代表的なものとしては、例えば特開平9−69549号公報(特許文献7)に記載されているような汎用のパイプ椅子がよく知られている。
しかしながら、特許文献7に記載されているような汎用のパイプ椅子の場合は、脚部を閉じた時、座面を背もたれの下方に潜り込ませるために、座面の回動点を座面の奥行きの略中間位置に設置しなければならず、そのため、座面の回動点よりも後方側に荷重が掛かると座面が不意に跳ね上がって回動しまい、著しく危険であるという問題があった。特に介護用のシャワー椅子は、高齢者や身体障害者などによる使用を予定しているため、上述のような危険の排除は必須条件であり、絶対に許容されないという制約がある。
また、介護などを目的としたシャワー椅子の場合は、使用者の安全や快適な座り心地を確保するため、座面は所定の長さ以上の奥行きと幅を有していることが好ましく、また、背もたれの位置も、座面に対して所定の高さ範囲内に取り付けられることが好ましいとされている。
このため、使用者の安全や快適な座り心地を確保した一定の大きさを有する介護用のシャワー椅子の場合は、例えば特許文献4〜6に記載されているように、脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態にした時、座面を背もたれの下方に潜り込ませることができず、座面と背もたれと脚部とを略同一平面内に整列させることができないという問題があった。
実開平3−94225号公報 実開平6−77682号公報 特開2007−61509号公報 特開2002−191523号公報 特開2007−37608号公報 特開2008−229310号公報 特開平9−69549号公報
そこで、本発明は、使用者の局部等を洗浄するために、座面が左右に分割されているか又は座面が左右に分割されており且つ座面の中央部にはU字形の溝部が設けられている介護用の(シャワー)椅子において、折り畳み可能であり、且つ折り畳み状態では自立させることができる介護用の折り畳み椅子を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、使用者の局部等を洗浄するために、座面が左右に分割されているか又は座面が左右に分割されており且つ座面の中央部にはU字形の溝部が設けられている介護用の(シャワー)椅子において、脚部または座面を動かすことにより1回の動作で折り畳み可能であり、そして折り畳み状態では、座面と背もたれ部と脚部とを略同一平面内に整列させて自立させることができる、操作性およびコンパクト性に優れた介護用の折り畳み椅子を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の目的を達成するため、介護用の(シャワー)椅子について、脚部を含むフレーム構造、座面や背もたれ部の形状および各部品の連結構造などについて鋭意検討を重ねた結果、脚部による、座面を有する座部の軸支位置などを適正化することが最も有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の介護用折り畳み椅子は、前脚部と、前脚部から上方に延びた背もたれ支持部とを備えた前脚フレームと、前脚部に回動可能に軸支された後脚部と、背もたれ支持部に取り付けられた背もたれ部と、そして上部には左座面と、左座面とは離間した右座面を有し、且つ左座面と右座面との間には前後方向に延びた溝部が形成されており、そして溝部の裏面が外方へ膨出している座部であって、第1の軸支点において後脚部に回動可能に軸支されている座部とを備えており、前脚部と後脚部を閉脚させて椅子を折り畳んでいる時、前脚部と後脚部によって自立させることができるという特徴を有している。
そのため、本発明の介護用の(シャワー)椅子は、使用者の局部等を洗浄するために、座面が左右に分割されており且つ座面の中央部にはU字形の溝部が設けられているにも拘らず、特許文献1〜3に記載されている介護用の(シャワー)椅子とは異なり、折り畳み可能であり、且つ折り畳み状態では自立させることができる。
すなわち、本発明の介護用の折り畳み椅子は、前脚部および後脚部の長さ調節が可能であり、且つ座部を、背もたれ部、前脚フレームおよび後脚部と略同一の鉛直面内に整列させるように折り畳むことができるので、前脚部と後脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態では、椅子の重心が前脚部の接地点および後脚部の接地点より内側(前脚部の接地点と後脚部の接地点の間)に配置されて極めて安定に自立させることができる。
なお、本願明細書などにおいて「前方」、「下方」、「左方」、「右方」とは、本発明の介護用折り畳み椅子へ前向きに着座した使用者から見える方向を基準として、前方、下方、左方、右方としている。従って、例えば使用者の左腕が存在する側が介護用折り畳み椅子の左方又は左側であり、使用者の右腕が存在する側が介護用折り畳み椅子の右方又は右側である。また、「前脚部と後脚部が開脚している時」とは、椅子が広げられて使用者が着座できる状態を意味し、「前脚部と後脚部が閉脚している時」とは、椅子が折り畳まれている状態を意味している。さらに、「略同一の鉛直面内に整列される」とは、各部品の嵩張っている部分が略同一の平面を横切るように配置される態様を意味し、各部品の全部が略同一の平面を横切るよう配置されていることまでを意味するものではない。
本発明の介護用折り畳み椅子では、座部の第1の軸支点は、座部の最後端部よりも前方で且つ座部の奥行きの中間点よりも後方に配置されていることが好ましい。
座部の第1の軸支点が座部の最後端部よりも前方に配置されていると、座面に対する必要な背もたれ部の高さを確保しながら、前脚部と後脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態において、座部を背もたれ部の下方に潜り込ませるようにコンパクトに格納することができる。また、座部の第1の軸支点が座部の奥行きの中間点よりも後方に、より好ましくは、平均的な体型を有する使用者が着座姿勢をとった時の尾てい骨の位置よりも後方に配置されていると、使用者が座部の奥行きの中間点よりも後方に着座しても、座面が不意に跳ね上がって回動してしまうことが防止される。
本発明の介護用折り畳み椅子では、座部は、座部の第1の軸支点よりも前方に配置された第2の軸支点において、一の端部が前脚部に回動可能に軸支されているリンクの他の端部によって回動可能に軸支されており、そして前脚部と後脚部の開脚状態から閉脚状態へ移行する時または前脚部と後脚部の閉脚状態から開脚状態へ移行する時、前脚部に関する第1の軸支点の回動軌跡は、前脚部に関する第2の軸支点の回動軌跡と交差していることが好ましい。
座部が第1の軸支点において後脚に回動可能に軸支されており、且つ第1の軸支点よりも前方に配置された第2の軸支点において、前脚に回動可能に軸支されたリンクを介して前脚へ取り付けられていると、座部の2点軸支により、使用者が座面のどの位置に着座しても、使用者の荷重による不用意な座面の回動を確実に防止することができる。
さらに、本発明では、前後の脚部を開いて介護用折り畳み椅子を広げた状態から、前後の脚部を閉じて折り畳んだ状態へ移行する時またはその逆の移行動作をする時は、前脚部に関する第1の軸支点の回動軌跡と前脚部に関する第2の軸支点の回動軌跡は互いに交差するので、座部の第1の軸支点と第2の軸支点との相対的な位置関係を自由に変化させて配置することができる。例えば、前後の脚部を開いて椅子を広げた状態では、略水平面内において第1の軸支点よりも前方に配置されている第2の軸支点を、前後の脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態では、略鉛直面内において第1の軸支点よりも上方へ配置されるように移動させたり、または略水平面内において第1の軸支点よりも後方へ配置されるように移動させることができる。
このため、本発明では、座部の回動動作と脚部の開閉動作を連動させて、且つ開脚状態では、第1の軸支点と第2の軸支点が略水平面内に整列されるように配置し、閉脚状態では、第1の軸支点と第2の軸支点が略鉛直面内に整列されるように配置したことにより、座部を、前脚部に対して90度又はそれ以上の回転角度を持って、背もたれ部と脚フレームまたは脚部と略同一の鉛直面内に整列されるように回動させることができる結果、極めてコンパクトな形態に折り畳むことができる。また、本発明の介護用折り畳み椅子は、脚部または座面を動かすことにより1回の動作で椅子を折り畳む又は広げることができるので、操作性にも優れている。
本発明の介護用折り畳み椅子では、鉛直方向の縦断面における、第1の軸支点を通る回転軸から座部の前端部までの距離は、該同じ縦断面における、第1の軸支点を通る回転軸から背もたれ部の下端部までの距離よりも短いことが好ましい。また、前後の脚部を閉じて椅子を立てて折り畳んだ時、座部の幅は、同じ水平方向の横断面における背もたれ支持部の間の内法および/または該背もたれ支持部に取り付けられた左右の肘掛けの間の内法よりも短いことが好ましい。
座部の形状と背もたれ部の形状を、ある鉛直方向の縦断面内における、第1の軸支点を通る回転軸から座部の前端部までの距離が、第1の軸支点を通る回転軸から背もたれ部の下端部までの距離よりも短くなるようにすると、使用者の安全や快適な座り心地を向上させるために、座面に求められる必要面積や背もたれ部に求められる必要面積を確保しながら、前後の脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態では、座部を背もたれ部の下方に潜り込ませるようにしてコンパクトに格納することができる。また、椅子を折り畳んだ時、座部の幅を、同じ水平方向の横断面における背もたれ支持部の間の内法および/または該背もたれ支持部に取り付けられた左右の肘掛けの間の内法よりも短くなるようにした場合も、上記と同様の効果が得られる。
他の局面として本発明の介護用折り畳み椅子は、前脚部と、前脚部から上方に延びた背もたれ支持部とを備えた左右一対の左前脚フレームおよび右前脚フレームと、左前脚部および右前脚部のそれぞれに回動可能に軸支された左右一対の左後脚部および右後脚部と、背もたれ支持部に取り付けられた背もたれ部と、左前脚部と右前脚部とを連結する横断フレームと、横断フレームの上方において横断フレームと略平行に延びた左支持面を有している左支持部材であって、そして一の端部が左前脚部に取り付けられ、他の端部が横断フレームに取り付けられている左支持部材と、横断フレームの上方において横断フレームと略平行に延びており、且つ左支持面とは離間した右支持面を有している右支持部材であって、そして一の端部が右前脚部に取り付けられ、他の端部が横断フレームに取り付けられている右支持部材と、上部に左座面を有しており、そして第1の左軸支点において左後脚部に回動可能に軸支されており、且つ左右前脚部と左右後脚部が開脚している時、左支持面に支持される左座部と、そして上部に左座面とは離間した右座面を有しており、そして第1の右軸支点において右後脚部に回動可能に軸支されており、且つ左右前脚部と左右後脚部が開脚している時、右支持面に支持される右座部とを備えており、左右前脚部と左右後脚部を閉脚させて椅子を折り畳んでいる時、左右前脚部と左右後脚部によって自立させることができるという特徴を有している。
すなわち、他の局面の本発明の介護用折り畳み椅子では、先の本発明の介護用折り畳み椅子とは異なり、必ずしも左右に分割/分離された座面の間に前後方向に延びた溝部が形成されている必要がなく、そのため座部は左右の座部へ完全に分割/分離されていてもよい。そのため、本発明の介護用折り畳み椅子は、左右の座部をそれぞれに下方から支持するための左右の支持部材を有している。また、本発明の介護用折り畳み椅子は、左右の前脚部を連結する横断フレームを有しており、左右の支持部材はそれぞれに、左前脚部又は右前脚部と横断フレームへ取り付けられことによって固定されている。
このため、本発明の介護用の(シャワー)椅子は、使用者の局部等を洗浄するために、座面が左右に分割/分離されているにも拘らず、折り畳み可能であり、且つ折り畳み状態では自立させることができる。また、座部は左右の座部へ完全に分割/分離されていてもよいので、この場合、介護者等は、後述する座面の間に形成された連結座部などによって邪魔をされることなく、座部の下部の空間を使って使用者の局部等をその真下から自由に洗浄することができる。
また、本発明の介護用の折り畳み椅子は、左右の前脚部および左右の後脚部の長さ調節が可能であり、且つ左右の座部を、背もたれ部、左右の前脚フレームおよび後脚部と略同一の鉛直面内に整列させるように折り畳むことができるので、左右の前脚部と左右の後脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態では、椅子の重心が、左右の前脚部の接地点および左右の後脚部の接地点とを結ぶ接地区域の内側に配置されて極めて安定的に自立させることができる。
本発明の介護用折り畳み椅子では、左支持部材および右支持部材は、左前脚部又は右前脚部と横断フレームに取り付けられている薄い矩形のブロックまたは平板などであってもよいが、左支持部材は、横断フレームの上方において横断フレームと略平行に延びた左支持面を有しており、そして一の端部が左前脚部に取り付けられており且つ他の端部が横断フレームに取り付けられている棒形状であることがより好ましく、また右支持部材も左支持部材と同様に、横断フレームの上方において横断フレームと略平行に延びた右支持面を有しており、そして一の端部が右前脚部に取り付けられており且つ他の端部が横断フレームに取り付けられている棒形状であることがより好ましい。さらに、左支持部材の一の端部の反対側の他の端部は、横断フレームから上方に延びた左補助フレームを介して横断フレームへ取り付けられていることが好ましく、また右支持部材の一の端部の反対側の他の端部も、横断フレームから上方に延びた右補助フレームを介して横断フレームへ取り付けられていることが好ましい。
左右の支持部材が棒形状であり、そして左支持部材および右支持部材において、横断フレームに取り付けられている側とは反対側の他の端部が、左右の補助フレームを介して横断フレームへ取り付けられていると、左右に分割されている座面をそれぞれ下から独立して強固に支持できると共に、介護者等が椅子の正面から使用者の局部等へアクセスするのを容易にする。特に左右の座面の間にU字形等の溝部が設けられている場合は、溝部の前方正面を横断するフレームを省略できるので、椅子の正面からアクセス性がより一層向上する。
本発明の介護用折り畳み椅子では、左座部と右座部は、連結座部によって左座面と右座面との間に前後方向に延びた溝部を形成するように連結されており、そして溝部は、左右前脚部と左右後脚部が開脚している時、後方へ向けて下るように傾斜している底面を有してもよい。
左座部と右座部が、U字形等の溝部を有する連結座部によって連結されていると、座部および介護用折り畳み椅子の強度が向上する。また、前後左右の脚部を開いて椅子を広げた状態では、溝部の底面は後方へ向けて下るように傾斜しているので、使用者の局部等の洗浄により発生した排水や排泄物などが、意図しない前方方向へ流出するのを防止することができる。特に、介護用折り畳み椅子に着座した使用者の局部等の洗浄する場合、介護者等は使用者等の後方または側方から介護することが多いので、溝部の後端部に排泄物容器などを設置しておけば、排水や排泄物の処理が容易となり、そして前方方向へ流出して使用者等の足元を汚すこともなくなる。
本発明の介護用折り畳み椅子では、連結座部は、左右前脚部と左右後脚部が開脚している時、横断フレームと係合する係合手段を備えていることが好ましい。
連結座部は、左右前後の脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態では横断フレームから脱係されているが、左右前後の脚部を開いて椅子を広げた状態では横断フレームによって下方から支持されている。このため、連結座部が横断フレームと係合する係合手段を備えていると、横断フレームによる連結座部や連結座部と結合した左右の座部の支持がより確実なものとなる。また、本発明では、連結座部と一体化した左右の座部の回動動作と左右の前後脚部の開閉動作が連動しているので、連結座部が係合手段によって横断フレームと係合している椅子を広げた状態では、介護用折り畳み椅子が不用意に折り畳まれるのを防止する。
本発明の介護用折り畳み椅子では、連結座部は、左右前脚部と左右後脚部が開脚している時、横断フレームよりも前方に配置される手掛り部を備えていることが好ましい。
連結座部の裏面はU字形の溝部を形成するために外方へ膨出しているので、左右前後の脚部を開いて椅子を広げる時、連結座部の裏面の膨出部分と、該膨出部分を下方から支持する横断フレームとの間で介護者や使用者等の手が挟まれてしまう可能性がある。このため、連結座部の裏面などに、横断フレームよりも前方に手掛り部が形成されていると、介護者等の手が該手掛り部へ誘導されて挟まれることが防止される。また、左右前後の脚部を閉じて椅子を折り畳む時も、介護者等の手が安全且つ折り畳むのに容易な位置へ誘導されるので好都合である。なお、手掛り部は、連結座部の裏面に形成された凹部及び/又は凸部若しくは連結座部から突出した把手などであってよい。
本発明の介護用折り畳み椅子では、第1の左軸支点は、左座部の最後端部よりも前方で且つ左座部の奥行きの中間点よりも後方に配置されており、そして第1の右軸支点は、右座部の最後端部よりも前方で且つ右座部の奥行きの中間点よりも後方に配置されていることが好ましい。
第1の左右の軸支点が、それぞれに左右の座部の最後端部よりも前方に配置されていると、座面に対する必要な背もたれ部の高さを確保しながら、左右の前脚部と左右の後脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態において、左右の座部をそれぞれに背もたれ部の下方に潜り込ませるようにコンパクトに格納することができる。また、第1の左右の軸支点がそれぞれに左右の座部の奥行きの中間点よりも後方に、より好ましくは、平均的な体型を有する使用者が着座姿勢をとった時の尾てい骨の当接位置よりも後方に配置されていると、使用者が左右の座部の奥行きの中間点よりも後方に着座しても、座面が不意に跳ね上がって回動してしまうことが防止される。
本発明の介護用折り畳み椅子では、左座部は、左座部の第1の左軸支点よりも前方に配置された第2の左軸支点において、一の端部が左前脚部に回動可能に軸支されている左リンクの他の端部によって回動可能に軸支されており、右座部は、右座部の第1の右軸支点よりも前方に配置された第2の右軸支点において、一の端部が右前脚部に回動可能に軸支されている右リンクの他の端部によって回動可能に軸支されており、そして左右前脚部と左右後脚部の開脚状態から閉脚状態へ移行する時または左右前脚部と左右後脚部の閉脚状態から開脚状態へ移行する時、左前脚部に関する第1の左軸支点の回動軌跡は、左前脚部に関する第2の左軸支点の回動軌跡と交差し、且つ右前脚部に関する第1の右軸支点の回動軌跡は、右前脚部に関する第2の右軸支点の回動軌跡と交差することが好ましい。
左右の座部がそれぞれに、第1の左右の軸支点において左右の後脚に回動可能に軸支されており、且つ第1の左右の軸支点よりも前方に配置された第2の左右の軸支点において、左右の前脚に回動可能に軸支された左右のリンクを介して左右の前脚へそれぞれに取り付けられていると、左右の座部の2点軸支により、使用者が座面のどの位置に着座しても、使用者の荷重による不用意な座面の回動を確実に防止することができる。
さらに、本発明では、左右前後の脚部を開いて介護用折り畳み椅子を広げた状態から、左右前後の脚部を閉じて折り畳んだ状態へ移行する時またはその逆の移行動作をする時は、左又は右の前脚部に関する第1の左又は右の軸支点の回動軌跡と、左又は右の前脚部に関する第2の左又は右の軸支点の回動軌跡はそれぞれに互いに交差するので、第1の左右の軸支点と第2の左右の軸支点との相対的な位置関係を自由に変化させて配置することができる。例えば、左右前後の脚部を開いて椅子を広げた状態では、略水平面内において第1の左右の軸支点よりも前方に配置されている第2の左右の軸支点をそれぞれに、左右前後の脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態では、略鉛直面内において第1の左右の軸支点よりも上方へ配置されるように移動したり、または略水平面内において第1の左右の軸支点よりも後方へ配置されるように移動することができる。
このため、本発明では、左右の座部の回動動作と左右前後の脚部の開閉動作を連動させて、且つ開脚状態では、第1の左右の軸支点と第2の左右の軸支点がそれぞれに略水平面内に整列されるように配置し、閉脚状態では、第1の左右の軸支点と第2の左右の軸支点がそれぞれに略鉛直面内に整列されるように配置したことにより、左右の座部を、左右の前脚部に対して90度又はそれ以上の回転角度を持って、背もたれ部、左右の前脚フレームおよび後脚部と略同一の鉛直面内に整列されるように回動させることができる結果、極めてコンパクトな形態に折り畳むことができる。また、本発明の介護用折り畳み椅子は、左右前後の脚部または左右の座面を動かすことにより1回の動作で椅子を折り畳む又は広げることができるので、操作性にも優れている。
本発明の介護用折り畳み椅子では、鉛直方向の縦断面における、第1の左軸支点と第1の右軸支点とを結ぶ回転軸から左座部の前端部または右座部の前端部までの距離は、該同じ縦断面における、第1の左軸支点と第1の右軸支点とを結ぶ回転軸から背もたれ部の下端部までの距離よりも短いことが好ましい。また、左右前後の脚部を閉じて椅子を立てて折り畳んだ時、左座部の左側面と右座部の右側面との間の幅は、同じ水平方向の横断面における背もたれ支持部の間の内法および/または該背もたれ支持部に取り付けられた左右の肘掛けの間の内法よりも短いことが好ましい。
左右の座部および連結座部を含む座部全体の形状と背もたれ部の形状を、ある鉛直方向の縦断面内における、第1の左右の軸支点を通る回転軸から左右の座部の前端部までの距離が、第1の左右の軸支点を通る回転軸から背もたれ部の下端部までの距離よりも短くすると、使用者の安全や快適な座り心地を向上させるために、左右の座面に求められる必要面積や背もたれ部に求められる必要面積及び高さを確保しながら、左右前後の脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態では、左右の座部を背もたれ部の下方に潜り込ませるようにしてコンパクトに格納することができる。また、椅子を折り畳んだ時、左右の座部および連結座部を含む座部全体の幅を、同じ水平方向の横断面における背もたれ支持部の間の内法および/または該背もたれ支持部に取り付けられた左右の肘掛けの間の内法よりも短くなるようにした場合も、上記と同様の効果が得られる。
本発明の介護用折り畳み椅子では、左前脚フレームの背もたれ支持部には左肘掛けが回動可能に取り付けられており、右前脚フレームの背もたれ支持部には右肘掛けが回動可能に取り付けられており、そして左肘掛は、左右前脚部と左右後脚部が閉脚し且つ左肘掛けが跳ね上げられている時、左座部の側面と当接することにより左座部を係止させる左保持部を備えており、および/または右肘掛は、左右前脚部と左右後脚部が閉脚し且つ右肘掛けが跳ね上げられている時、右座部の側面と当接することにより右座部を係止させる右保持部を備えていることが好ましい。
左右の前脚フレームの背もたれ支持部へ左右の肘掛けが設けられていると、使用者が肘掛けを利用することにより、使用者の着座姿勢、立脚姿勢および両者の姿勢間を移行する時の動作を補助し安定させることができる。また、左右の肘掛けが背もたれ支持部へ回動(折り畳み)可能に取り付けられていると、肘掛けを跳ね上げることにより、使用者が椅子へ移乗する時または椅子から移動する時のアクセス性が向上すると共に、左右前後の脚部を閉じて椅子を使用しない時は、肘掛けを跳ね上げて、左右の座部、背もたれ部、左右の前脚フレームおよび後脚部と略同一の鉛直面内に整列させることができるので、本発明の介護用折り畳み椅子のコンパクトな格納性を阻害することがない。
さらに、左又は右の肘掛けが、左又は右の座部の側面と干渉することにより係止させる左又は右の保持部を備えていると、左右前後の脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態から、不意に左右前後の脚部が開いてしまうのを防止することができる。特に保持部は、左右の座部の第1の左右の軸支点から離れた位置(長い距離)に設けられているので、大きな回転モーメントに抗して確実に左右前後の脚部が開いてしまうのを防止することができる。なお、左又は右の保持部は、それぞれに左又は右の肘掛の側面に形成された凹部及び/又は凸部などであってよく、また、特に左右の肘掛けには保持部を設けずに、保持部は、左右の前脚フレームの背もたれ支持部であって、肘掛けの側面と干渉する位置に設けてもよい。
本発明の介護用の(シャワー)椅子は、使用者の局部等を洗浄するために、座面が左右に分割/分離されているにも拘らず、折り畳み可能であり、且つ折り畳み状態では自立させることができる。また、座部は左右の座部へ完全に分割/分離されていてもよいので、この場合、介護者等は、座面の間に形成された連結座部(溝部)などによって邪魔をされることなく、座部の下部の空間を使って使用者の局部等をその真下から自由に洗浄することができる。
また、本発明の介護用の折り畳み椅子は、左右の前脚部および左右の後脚部の長さ調節が可能であり、且つ左右の座部を、背もたれ部、左右の前脚フレームおよび後脚部と略同一の鉛直面内に整列させるように折り畳むことができるので、左右の前脚部と左右の後脚部を閉じて椅子を折り畳んだ状態では、椅子の重心が、左右の前脚部の接地点および左右の後脚部の接地点とを結ぶ接地区域の内側に配置されて極めて安定的に自立させることができる。
本発明の介護用の折り畳み椅子は、左右の座部の回動動作と左右前後の脚部の開閉動作を連動させて、且つ開脚状態では、第1の左右の軸支点と第2の左右の軸支点がそれぞれに略水平面内に整列されるように配置され、閉脚状態では、第1の左右の軸支点と第2の左右の軸支点がそれぞれに略鉛直面内に整列されるように配置されるので、左右の座部を、左右の前脚部に対して90度又はそれ以上の回転角度を持って、背もたれ部、左右の前脚フレームおよび後脚部と略同一の鉛直面内に整列されるように回動させることができる結果、極めてコンパクトな形態に折り畳むことができる。また、本発明の介護用折り畳み椅子は、左右前後の脚部または左右の座面を動かすことにより1回の動作で椅子を折り畳む又は広げることができるので、操作性にも優れている。
本発明の介護用折り畳み椅子の上から見た一実施形態を示す斜視図である。 図1に示される本発明の介護用折り畳み椅子の下から見た態様を示す斜視図である。 図1に示される本発明の介護用折り畳み椅子の座部および背もたれ部を分解した態様を示す斜視図である。 図1に示される本発明の介護用折り畳み椅子の折り畳んだ態様を示す斜視図である。 図1に示される本発明の介護用折り畳み椅子の折り畳んだ態様を示す背面図である。 図1に示される本発明の介護用折り畳み椅子の一部を省略して、椅子を広げた(使用)態様を示す側面図である。 図1に示される本発明の介護用折り畳み椅子の一部を省略して、椅子を折り畳んだ(格納)態様を示す側面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る介護用折り畳み椅子について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示される実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。
図1〜4を用いて、本発明の一実施形態に係る介護用折り畳み椅子1の主な構成を説明する。図1には、本実施形態に係る介護用折り畳み椅子1を上から見た斜視図が示されている。図2には、図1に示された介護用折り畳み椅子1を下から見た斜視図が示されている。図3には、図1に示された介護用折り畳み椅子1の背もたれ部4および座部5を分解した斜視図が示されている。そして、図4には、図1に示された介護用折り畳み椅子1の折り畳んだ態様を示す斜視図が示されている。
図1〜4に示されているように、本実施形態の介護用折り畳み椅子1は、背もたれ支持部22を介して1本に繋がった左右一対の左前脚フレーム2aおよび右前脚フレーム2bと、左前脚フレーム2aおよび右前脚フレーム2bのそれぞれに回動可能に軸支された左右一対の左後脚部3aおよび右後脚部3bと、左前脚フレーム2aおよび右前脚フレーム2bのそれぞれに回動可能に軸支された座部5と、背もたれ支持部22に取り付けられた背もたれ部4と、そして左前脚フレーム2aおよび右前脚フレーム2bのそれぞれに回動可能に取り付けられた左肘掛け7aおよび左肘掛け7bとから構成されており、左右前脚フレーム2a,2bと左右後脚部3a,3bを閉じて椅子1を折り畳んでいる時、左右前脚フレーム2a,2bと左右後脚部3a,3bによって自立させることができる。
左前脚フレーム2aおよび右前脚フレーム2bは、それぞれに左右の前脚部21a,21bと、左右の前脚部21a,21bから上方に延びて上部で相互に連結されている背もたれ支持部22とを一体的に含んでおり、正面視において逆向きの略U字形を形成しており、そして側面視において緩やかな略S字形を形成している(図3,6参照)。また、左前脚フレーム2aおよび右前脚フレーム2bは、アルミニウムなどの軽量金属パイプからできており、前脚部21a,21bの一部は、図1の実線と点線で示されているように、それぞれの前脚部21a,21bの長さ(椅子1の高さ)を調節できるように、スライド可能に嵌合された二重のパイプ構造となっている。
また、図3に示されているように、左前脚フレーム2aおよび右前脚フレーム2bは、左前脚部21aと右前脚部21bとを連結する横断フレーム23と、横断フレーム23の上方において横断フレーム23と略平行に延びた左支持面240aを有しており、且つ一の端部が左前脚部21aに取り付けられており、他の端部が横断フレーム23に取り付けられている左支持部材24aと、そして横断フレーム23の上方において横断フレーム23と略平行に延びた、左支持面240aとは離間した右支持面240bを有しており、且つ一の端部が右前脚部21bに取り付けられており、他の端部が横断フレーム23に取り付けられている右支持部材24bとを備えている。
一方、左後脚部3aおよび右後脚部3bは、それぞれに後脚部3a,3bから側方に延びた左ブラケット31aおよび右ブラケット31bを備えており、左前脚フレーム2aまたは右前脚フレーム2bから所定の間隔を開けて偏心して回動するように、左ブラケット31aおよび右ブラケット31bを介して左前脚フレーム2aおよび右前脚フレーム2bへ回動可能に取り付けられている。また、左後脚部3aおよび右後脚部3bは、アルミニウムなどの軽量金属パイプからできており、後脚部3a,3bの一部は、図1の実線と点線で示されているように、それぞれの後脚部3a,3bの長さ(椅子1の高さ)を調節できるように、スライド可能に嵌合された二重のパイプ構造となっている。
座部5は、ブロー成形された中空のプラスチックからできており、上部に発泡プラスチック製の左座面51aが装着された左座部5aと、上部に発泡プラスチック製の右座面51bが装着された右座部5bと、そして左座面51aと右座面51bとの間に前後方向に延びた溝部61を形成するように左座部5aと右座部5bとを連結している連結座部6とを一体的に含んでいる。また、左座面51aと右座面51bは相互に離間しており、左右の座面51a,51bの表面には、滑り止め機能と排水機能とを兼ね備えた切り溝状の凹凸模様510が形成されている。
そして、座部5は、左座面51aの側面に設けられた第1の左軸支点53aと、右座面51bの側面に設けられた第1の右軸支点53bにおいて、左後脚部3aおよび右後脚部3bに回動可能に軸支されている。
図3を参照して理解されるように、左座部5aと右座部5bの上面には複数の雌穴52が形成されており、一方、左座面51aと右座面51bの裏側には、左右の座部5a,5bの雌穴52と嵌合する突起511が形成されている。このため、左座面51aおよび右座面51bは、左座部5aおよび右座部5bの上面に着脱自在に装着されるので、左右の座面51a,51bを左右の座部5a,5bから簡単に取り外して洗浄したり、交換することができる。また、左座面51aおよび右座面51bは発泡体からできているので、使用者に椅子1の温度を感じさせ難い断熱性やクッション性に優れており、軽量であるために取り扱いも容易である。
背もたれ部4は、ブロー成形された中空のプラスチックからできた背もたれ本体41と、背もたれ本体41の前面に装着された発泡プラスチック製のパッド42とから構成されており、ビス43および取付金具44を用いて介護用折り畳み椅子1の背もたれ支持部22へ取り付けられている。また、パッド42の表面には、滑り止め機能と排水機能とを兼ね備えた切り溝状の凹凸模様420が形成されている。
背もたれ本体41の前面には複数の雌穴45が形成されており、一方、パッド42の裏側には、背もたれ本体41の雌穴45と嵌合する突起421が形成されている。このため、本実施形態では、パッド42は、背もたれ本体41の前面に着脱自在に装着されるので、パッド42を背もたれ本体41から簡単に取り外して洗浄したり、交換することができる。また、パッド42は発泡体からできているので、使用者に椅子1の温度を感じさせ難い断熱性やクッション性に優れており、軽量であるため取り扱いも容易である。
本実施形態の介護用折り畳み椅子1では、必ずしも左右に分割/分離された座面51a,51bの間に前後方向に延びた溝部61が形成されている必要がなく、そのため座部5は左右の座部5a,5bへ完全に分割/分離されていてもよい。そのため、本実施形態の介護用折り畳み椅子1は、左右の座部5a,5bをそれぞれに下方から支持するための左右の支持部材24a,24bを有している。また、本実施形態の介護用折り畳み椅子1は、左右の前脚部21a,21bを連結する横断フレーム23を有しており、左右の支持部材24a,24bはそれぞれに、左前脚部21a又は右前脚部21bと横断フレーム23へ取り付けられことによって固定されている。
このため、本実施形態の介護用の(シャワー)椅子1は、使用者の局部等を洗浄するために、座面51a,51bが左右に分割/分離されているにも拘らず、折り畳み可能であり、且つ折り畳み状態では自立させることができる。また、図示しないが、座部5は左右の座部5a,5bへ完全に分割/分離されていてもよいので、この場合、介護者等は、座面51a,51bの間に形成された連結座部6によって邪魔をされることなく、座部5の下部の空間を使って使用者の局部等をその真下から自由に洗浄することができる。
また、本実施形態の介護用の折り畳み椅子1は、左右の前脚部21a,21bおよび左右の後脚部3a,3bの長さ調節が可能であり、且つ左右の座部5a,5bを、背もたれ部4、左右の前脚フレーム21a,21bおよび後脚部3a,3bと略同一の鉛直面内に整列させるように折り畳むことができるので、左右の前脚部21a,21bと左右の後脚部3a,3bを閉じて椅子1を折り畳んだ状態では、椅子1の重心Gが、左右の前脚部21a,21bの接地点と左右の後脚部3a,3bの接地点とを結ぶ接地区域の内側に配置されて(図7参照)、極めて安定的に自立させることができる。
本実施形態の介護用折り畳み椅子1では、左支持部材24aは、横断フレーム23の上方において横断フレーム23と略平行に延びた左支持面240aを有しており、そして一の端部が左前脚部21aに取り付けられており且つ他の端部が横断フレーム23に取り付けられている棒形状を有している。また、右支持部材24bも左支持部材24aと同様に、横断フレーム23の上方において横断フレーム23と略平行に延びた右支持面240bを有しており、そして一の端部が右前脚部21bに取り付けられており且つ他の端部が横断フレーム23に取り付けられている棒形状を有している。さらに、左支持部材21aの一の端部の反対側の他の端部は、横断フレーム23から上方に延びた左補助フレーム25aを介して横断フレーム23へ取り付けられており、また右支持部材24bの一の端部の反対側の他の端部も、横断フレーム23から上方に延びた右補助フレーム25bを介して横断フレーム23へ取り付けられている。
左右の支持部材24a,24bが棒形状であり、そして左支持部材24aおよび右支持部材24bにおいて、横断フレーム23に取り付けられている側とは反対側の他の端部が、左右の補助フレーム25a,25bを介して横断フレーム23へ取り付けられていると、左右に分割されている座面51a,51bをそれぞれ下から独立して強固に支持できると共に、介護者等が椅子1の正面から使用者の局部等へアクセスするのを容易にする。特に本実施形態のように左右の座面51a,51bの間にU字形の溝部61が設けられている場合は、溝部61の前方正面を横断するフレームを省略できるので、椅子1の正面からアクセス性がより一層向上する。
本実施形態の介護用折り畳み椅子1では、左座部5aと右座部5bは、連結座部6によって左座面51aと右座面51bとの間に前後方向に延びた溝部61を形成するように連結されており、そして溝部61は、左右前脚部21a,21bと左右後脚部3a,3bが開脚している時、後方へ向けて下るように傾斜している底面610を有している。
本実施形態のように、左座部5aと右座部5bがU字形の溝部61を有する連結座部6によって連結されていると、座部5および介護用折り畳み椅子1の強度が向上する。また、前後左右の脚部21a,21b,3a,3bを開いて椅子1を広げた状態では、溝部61の底面610は後方へ向けて下るように傾斜しているので、使用者の局部等の洗浄により発生した排水や排泄物などが、意図しない前方方向へ流出するのを防止することができる。特に、介護用折り畳み椅子1に着座した使用者の局部等の洗浄する場合、介護者等は使用者等の後方または側方から介護することが多いので、溝部61の後端部に排泄物容器などを設置しておけば、排水や排泄物の処理が容易となり、そして前方方向へ流出して使用者等の足元を汚すこともなくなる。
図2に示されているように、本実施形態の介護用折り畳み椅子1では、連結座部6は、左右前脚部21a,21bと左右後脚部3a,3bが開脚している時、横断フレーム23と係合する係合手段62を備えている。
本実施形態の連結座部6は、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bを閉じて椅子1を折り畳んだ状態では横断フレーム23から脱係されているが、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bを開いて椅子1を広げた状態では横断フレーム23によって下方から支持されている。このため、連結座部6が横断フレーム23と係合する係合手段62を備えていると、横断フレーム23による連結座部6や連結座部6と結合した左右の座部5a,5bの支持がより確実なものとなる。また、本実施形態では、連結座部6と一体化した左右の座部5a,5bの回動動作と左右の前後脚部21a,21b,3a,3bの開閉動作が連動しているので、連結座部6が係合手段62によって横断フレーム23と係合している椅子1を広げた状態では、介護用折り畳み椅子1が不用意に折り畳まれるのを防止する。
図2に示されているように、本実施形態の介護用折り畳み椅子1では、連結座部6は、左右前脚部21a,21bと左右後脚部3a,3bが開脚している時、横断フレーム23よりも前方に配置される手掛り部63を備えている。
連結座部6の裏面はU字形の溝部61を形成するために外方へ膨出しているので、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bを開いて椅子1を広げる時、連結座部6の裏面の膨出部分64と、該膨出部分64を下方から支持する横断フレーム23との間で介護者や使用者等の手が挟まれてしまう可能性がある。このため、連結座部6の裏面に、横断フレーム23よりも前方に手掛り部63が形成されていると、介護者等の手が該手掛り部63へ誘導されて挟まれるのを防止する。また、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bを閉じて椅子1を折り畳む時も、介護者等の手が安全且つ折り畳むのに容易な位置へ誘導されるので好都合である。なお、手掛り部63は、本実施形態のように連結座部6の裏面に形成された凹部であってよく、或いは凸部または連結座部6から突出した把手などであってもよい。
図6には、図1に示された介護用折り畳み椅子1の一部を省略して、椅子1を広げた(使用)態様を表した側面図が示されている。図7には、図1に示された介護用折り畳み椅子1の一部を省略して、椅子1を折り畳んだ(格納)態様を表した側面図が示されている。
図6に示されているように、本実施形態の介護用折り畳み椅子1では、第1の左軸支点53aは、左座部5aの最後端部Eaよりも前方で且つ左座部5aの奥行きの中間点Maよりも後方に配置されており、そして第1の右軸支点53bは、右座部5bの最後端部Ebよりも前方で且つ右座部5bの奥行きの中間点Mbよりも後方に配置されている。
第1の左右の軸支点53a,53bが、それぞれに左右の座部5a,5bの最後端部Ea,Ebよりも前方に配置されていると、座面51a,51bに対する必要な背もたれ部4の高さを確保しながら、左右の前脚部21a,21bと左右の後脚部3a,3bを閉じて椅子1を折り畳んだ状態において、左右の座部5a,5bをそれぞれに背もたれ部4の下方に潜り込ませるようにコンパクトに格納することができる。また、第1の左右の軸支点53a,53bがそれぞれに左右の座部5a,5bの奥行きの中間点Ma,Mbよりも後方に、より好ましくは、平均的な体型を有する使用者が着座姿勢をとった時の尾てい骨の当接位置よりも後方に配置されていると、使用者が左右の座部5a,5bの奥行きの中間点Ma,Mbよりも後方に着座しても、座面51a,51bが不意に跳ね上がって回動してしまうことが防止される。
図6及び図7に示されているように、本実施形態の介護用折り畳み椅子1では、左座部5aは、左座部5aの第1の左軸支点53aよりも前方に配置された第2の左軸支点54aにおいて、一の端部が左前脚部21aに回動可能に軸支されている左リンク8aの他の端部によって回動可能に軸支されており、右座部5bは、右座部5bの第1の右軸支点53bよりも前方に配置された第2の右軸支点54bにおいて、一の端部が右前脚部21bに回動可能に軸支されている右リンク8bの他の端部によって回動可能に軸支されている。そして、左右前脚部21a,21bと左右後脚部3a,3bの開脚状態(図6)から閉脚状態(図7)へ移行する時または左右前脚部21a,21bと左右後脚部3a,3bの閉脚状態(図7)から開脚状態(図6)へ移行する時、左前脚部21aに関する第1の左軸支点53aの回動軌跡Paは、左前脚部21aに関する第2の左軸支点54aの回動軌跡Qaと交差し、且つ右前脚部21bに関する第1の右軸支点53bの回動軌跡Pbは、右前脚部21bに関する第2の右軸支点54bの回動軌跡Qbと交差する。
左右の座部5a,5bがそれぞれに、第1の左右の軸支点53a,53bにおいて左右の後脚3a,3bに回動可能に軸支されており、且つ第1の左右の軸支点53a,53bよりも前方に配置された第2の左右の軸支点54a,54bにおいて、左右の前脚21a,21bに回動可能に軸支された左右のリンク8a,8bを介して左右の前脚21a,21bへそれぞれに取り付けられていると、左右の座部5a,5bの2点軸支により、使用者が座面51a,51bのどの位置に着座しても、使用者の荷重による不用意な座面51a,51bの回動を確実に防止することができる。
さらに、本実施形態では、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bを開いて介護用折り畳み椅子1を広げた状態(図6)から、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bを閉じて折り畳んだ状態(図7)へ移行する時またはその逆の移行動作をする時は、左前脚部21a又は右の前脚部21bに関する第1の左軸支点53aの回動軌跡Pa又は第1の右軸支点53bの回動軌跡Pbと、左前脚部21a又は右の前脚部21bに関する第2の左軸支点54aの回動軌跡Qa又は第2の右軸支点54bの回動軌跡Qbはそれぞれに互いに交差するので、第1の左右の軸支点53a,53bと第2の左右の軸支点54a,54bとの相対的な位置関係を自由に変化させて配置することができる。
例えば、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bを開いて椅子1を広げた状態(図6)では、略水平面内において第1の左右の軸支点53a,53bよりも前方に配置されている第2の左右の軸支点54a,54bをそれぞれに、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bを閉じて椅子1を折り畳んだ状態(図7)では、略鉛直面内において第1の左右の軸支点53a,53bよりも上方へ配置されるように移動することができる。
このため、本実施形態の介護用折り畳み椅子1では、左右の座部5a,5bを、左右の前脚部21a,21bに対して90度又はそれ以上の回転角度を持って、背もたれ部4、左右の前脚フレーム2a,2bおよび後脚部3a,3bと略同一の鉛直面内に整列されるように回動させることができる結果、極めてコンパクトな形態に折り畳むことができる。また、本実施形態の介護用折り畳み椅子1は、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bまたは左右の座面5a,5bを動かすことにより1回の動作で椅子1を折り畳む又は広げることができるので、操作性にも優れている。
図5には、図1に示された介護用折り畳み椅子1を折り畳んだ態様を表した背面図が示されている。
図5に示されているように、本実施形態の介護用折り畳み椅子1では、鉛直方向の縦断面Zにおける、第1の左軸支点53aと第1の右軸支点53bとを結ぶ回転軸Rから左座部5aの前端部または右座部5bの前端部までの距離Lは、同じ縦断面Zにおける回転軸Rから背もたれ部4の下端部までの高さHよりも短い。また、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bを閉じて椅子1を立てて折り畳んだ時、左座部5aの左側面と右座部5bの右側面との間の幅Wは、同じ水平方向の横断面Xにおける背もたれ支持部22の間の内法Wiおよび/または背もたれ支持部22に取り付けられた左右の肘掛け7a,7bの間の内法Wiよりも短い。
左右の座部5a,5bおよび連結座部6を含む座部5全体の形状と背もたれ部4の形状を、ある鉛直方向の縦断面Z内における、第1の左右の軸支点53a,53bを通る回転軸Rから座部5の前端部までの距離Lが、回転軸Rから背もたれ部4の下端部までの高さHよりも短くすると、使用者の安全や快適な座り心地を向上させるために、左右の座面51a,51bに求められる必要面積や背もたれ部4に求められる必要面積及び高さを確保しながら、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bを閉じて椅子1を折り畳んだ状態では、座部5を背もたれ部4の下方に潜り込ませるようにしてコンパクトに格納することができる。また、椅子1を折り畳んだ時、左右の座部5a,5bおよび連結座部6を含む座部5全体の幅Wを、同じ水平方向の横断面Xにおける背もたれ支持部22の間の内法Wiおよび/または背もたれ支持部22に取り付けられた左右の肘掛け7a,7bの間の内法Wiよりも短くなるようにした場合も、上記と同様の効果が得られる。
図1の実線と点線で示されているように、本実施形態の介護用折り畳み椅子1では、左前脚フレーム2aの背もたれ支持部22には左肘掛け7aが回動可能に取り付けられており、右前脚フレーム2bの背もたれ支持部22には右肘掛け7bが回動可能に取り付けられている。そして左肘掛7aおよび左肘掛7bはそれぞれに、左右前脚部21a,21bと左右後脚部3a,3bが閉脚し且つ左肘掛け7a,7bが跳ね上げられている時、左座部5aの側面の段差(凹部)および右座部5bの側面の段差(凹部)と当接することにより座部5を係止させる突起状の左保持部71aおよび右保持部71bを備えている。
左右の前脚フレーム2a,2bの背もたれ支持部22へ左右の肘掛け7a,7bが設けられていると、使用者が肘掛け7a,7bを利用することにより、使用者の着座姿勢、立脚姿勢および両者の姿勢間を移行する時の動作を補助し安定させることができる。また、左右の肘掛け7a,7bが背もたれ支持部22へ回動(折り畳み)可能に取り付けられていると、肘掛け7a,7bを跳ね上げることにより、使用者が椅子1へ移乗する時または椅子1から移動する時のアクセス性が向上すると共に、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bを閉じて椅子1を使用しない時は、肘掛け7a,7bを跳ね上げて、左右の座部5a,5b、背もたれ部4、左右の前脚フレーム2a,2bおよび後脚部3a,3bと略同一の鉛直面内に整列させることができるので、本実施形態の介護用折り畳み椅子1のコンパクトな格納性を阻害することがない。
さらに、左右の肘掛け7a,7bが、左右の座部5a,5bの側面と干渉することにより係止させる左右の保持部71a,71bを備えていると、左右前後の脚部21a,21b,3a,3bを閉じて椅子1を折り畳んだ状態から、不意に左右前後の脚部21a,21b,3a,3bが開いてしまうのを防止することができる。特に保持部71a,71bは、左右の座部5a,5bの第1の左右の軸支点53a,53bまたはそれらの軸支点を通る回転軸Rから離れた位置(長い距離)に設けられているので、大きな回転モーメントに抗して確実に左右前後の脚部21a,21b,3a,3bが開いてしまうのを防止することができる。なお、左右の保持部71a,71bはそれぞれに、例えば左右の肘掛け7a,7bの側面に形成された凹部及び/又は凸部などであってよく、また、特に左右の肘掛け7a,7bには保持部71a,71bを設けずに、保持部は、左右の前脚フレーム2a,2bの背もたれ支持部22であって、肘掛け7a,7bの側面と干渉する位置に設けてもよい。
1・・・・・・・・・介護用折り畳み椅子
2a,2b・・・・・左,右前脚フレーム
21a,21b・・・左,右前脚部
22・・・・・・・・背もたれ支持部
23・・・・・・・・横断フレーム
24a,24b・・・左,右支持部材
240a,240b・・・左,右支持面
25a,25b・・・左,右補助フレーム
3a,3b・・・・・左,右後脚部
31a,31b・・・左,右ブラケット
4・・・・・・・・・背もたれ部
41・・・・・・・・背もたれ本体
42・・・・・・・・パッド
420・・・・・・・凹凸模様
421・・・・・・・突起
43・・・・・・・・ビス
44・・・・・・・・取付金具
45・・・・・・・・雌穴
5・・・・・・・・・座部
5a,5b・・・・・左,右座部
51a,51b・・・左,右座面
510・・・・・・・凹凸模様
511・・・・・・・突起
52・・・・・・・・雌穴
53a,53b・・・第1の左,右軸支点
54a,54b・・・第2の左,右軸支点
6・・・・・・・・・連結座部
61・・・・・・・・溝部
610・・・・・・・底面
62・・・・・・・・係合手段
63・・・・・・・・手掛り部
64・・・・・・・・膨出部分
7a,7b・・・・・左,右肘掛け
71a,71b・・・保持部
8a,8b・・・・・左,右リンク
Ea,Eb・・・・・左,右座部の最後端部
G・・・・・・・・・介護用折り畳み椅子の重心
L・・・・・・・・・距離
H・・・・・・・・・高さ
W・・・・・・・・・幅
Wi・・・・・・・・背もたれ支持部間又は肘掛け間の内法
Ma,Mb・・・・・左,右座部の奥行きの中間点
Pa,Pb・・・・・第1の左,右軸支点の回動軌跡
Qa,Qb・・・・・第2の左,右軸支点の回動軌跡
R・・・・・・・・・回転軸
X・・・・・・・・・水平方向の横断面
Z・・・・・・・・・鉛直方向の縦断面

Claims (13)

  1. 前脚部と、前記前脚部から上方に延びた背もたれ支持部とを備えた前脚フレームと、
    前記前脚部に回動可能に軸支された後脚部と、
    前記背もたれ支持部に取り付けられた背もたれ部と、そして
    上部には左座面と、前記左座面とは離間した右座面を有し、且つ前記左座面と前記右座面との間には前後方向に延びた溝部が形成されており、そして前記溝部の裏面が外方へ膨出している座部であって、第1の軸支点において前記後脚部に回動可能に軸支されている前記座部とを備えており、
    前脚部と後脚部が閉脚している時、前脚部と後脚部によって自立することができる介護用折り畳み椅子。
  2. 前記第1の軸支点は、前記座部の最後端部よりも前方で且つ前記座部の奥行きの中間点よりも後方に配置されていることを特徴とする請求項に記載の介護用折り畳み椅子。
  3. 前記座部は、前記座部の前記第1の軸支点よりも前方に配置された第2の軸支点において、一の端部が前記前脚部に回動可能に軸支されているリンクの他の端部によって回動可能に軸支されており、そして
    前脚部と後脚部の開脚状態から閉脚状態へ移行する時または前脚部と後脚部の閉脚状態から開脚状態へ移行する時、前記前脚部に関する前記第1の軸支点の回動軌跡は、前記前脚部に関する前記第2の軸支点の回動軌跡と交差することを特徴とする請求項1又は2に記載の介護用折り畳み椅子。
  4. 前記第1の軸支点を通る回転軸から前記座部の前端部までの最大距離(L)は、前記第1の軸支点を通る回転軸から背もたれ部の下端部までの最短距離(H)よりも短いことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の介護用折り畳み椅子。
  5. 前脚部と、前記前脚部から上方に延びた背もたれ支持部とを備えた左右一対の左前脚フレームおよび右前脚フレームと、
    左前脚部および右前脚部のそれぞれに回動可能に軸支された左右一対の左後脚部および右後脚部と、
    前記背もたれ支持部に取り付けられた背もたれ部と、
    前記左前脚部と前記右前脚部とを連結する横断フレームと、
    前記横断フレームの上方において前記横断フレームと略平行に延びた左支持面を有しており、そして一の端部が前記左前脚部に取り付けられており且つ他の端部が前記横断フレームに取り付けられている左支持部材と、
    前記横断フレームの上方において前記横断フレームと略平行に延びており、且つ前記左支持面とは離間した右支持面を有しており、そして一の端部が前記右前脚部に取り付けられており且つ他の端部が前記横断フレームに取り付けられている右支持部材と、
    上部に左座面を有しており、そして第1の左軸支点において前記左後脚部に回動可能に軸支されており、且つ左右前脚部と左右後脚部が開脚している時、前記左支持面に支持される左座部と、そして
    上部に前記左座面とは離間した右座面を有しており、そして第1の右軸支点において前記右後脚部に回動可能に軸支されており、且つ左右前脚部と左右後脚部が開脚している時、前記右支持面に支持される右座部とを備えており、
    左右前脚部と左右後脚部が閉脚している時、左右前脚部と左右後脚部によって自立することができる介護用折り畳み椅子。
  6. 前記左支持部材は棒形状であり、前記左支持部材の他の端部は前記横断フレームから上方に延びた左補助フレームを介して取り付けられており、そして
    前記右支持部材は棒形状であり、前記右支持部材の他の端部は前記横断フレームから上方に延びた右補助フレームを介して取り付けられていることを特徴とする請求項5に記載の介護用折り畳み椅子。
  7. 前記左座部と前記右座部は、連結座部によって、前記左座面と前記右座面との間に前後方向に延びた溝部を形成するように連結されており、そして前記溝部は、左右前脚部と左右後脚部が開脚している時、後方へ向けて下るように傾斜している底面を有していることを特徴とする請求項5又は6に記載の介護用折り畳み椅子。
  8. 前記連結座部は、左右前脚部と左右後脚部が開脚している時、前記横断フレームと係合する係合手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の介護用折り畳み椅子。
  9. 前記連結座部は、左右前脚部と左右後脚部が開脚している時、前記横断フレームよりも前方に配置される手掛り部を備えていることを特徴とする請求項7又は8に記載の介護用折り畳み椅子。
  10. 前記手掛り部は、前記連結座部の裏面に形成された凹部及び/又は凸部、若しくは前記連結座部から突出した把手であることを特徴とする請求項9に記載の介護用折り畳み椅子。
  11. 前記第1の左軸支点は、前記左座部の最後端部よりも前方で且つ前記左座部の奥行きの中間点よりも後方に配置されており、そして前記第1の右軸支点は、前記右座部の最後端部よりも前方で且つ前記右座部の奥行きの中間点よりも後方に配置されていることを特徴とする請求項5ないし10のいずれか1項に記載の介護用折り畳み椅子。
  12. 前記左座部は、前記左座部の前記第1の左軸支点よりも前方に配置された第2の左軸支点において、一の端部が前記左前脚部に回動可能に軸支されている左リンクの他の端部によって回動可能に軸支されており、
    前記右座部は、前記右座部の前記第1の右軸支点よりも前方に配置された第2の右軸支点において、一の端部が前記右前脚部に回動可能に軸支されている右リンクの他の端部によって回動可能に軸支されており、そして
    左右前脚部と左右後脚部の開脚状態から閉脚状態へ移行する時または左右前脚部と左右後脚部の閉脚状態から開脚状態へ移行する時、前記左前脚部に関する前記第1の左軸支点の回動軌跡は、前記左前脚部に関する前記第2の左軸支点の回動軌跡と交差し、且つ前記右前脚部に関する前記第1の右軸支点の回動軌跡は、前記右前脚部に関する前記第2の右軸支点の回動軌跡と交差することを特徴とする請求項5ないし11のいずれか1項に記載の介護用折り畳み椅子。
  13. 前記第1の左軸支点と前記第1の右軸支点とを結ぶ回転軸から前記左座部の前端部または前記右座部の前端部までの最大距離(L)は、前記第1の左軸支点と前記第1の右軸支点とを結ぶ回転軸から背もたれ部の下端部までの最短距離(H)よりも短いことを特徴とする請求項5ないし12のいずれか1項に記載の介護用折り畳み椅子。
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