JP6532624B1 - 魚捕獲器、および、魚捕獲器を用いた漁獲方法 - Google Patents

魚捕獲器、および、魚捕獲器を用いた漁獲方法 Download PDF

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Abstract

【課題】漁に際して魚介類を痛めにくく、効率的に魚介類を捕獲できる魚捕獲器及び魚捕獲器を用いた漁獲方法を提供する。【解決手段】魚捕獲器1は、所定の周枠部21と、周枠部21の枠内に覆設された底網部22と、底網部22に配置されて魚介類の誘引餌を保持可能な餌保持部23とを有する底面構成体2と、所定の倒置位置と、倒置位置よりもその上端が上方に位置する起立位置との間で回動可能な態様で周枠部21に接続された複数の側枠部31と、各側枠部31の枠内に覆設された側網部32と、起立位置において餌保持部23を略囲繞すべく隣接する側枠部31同士を接続する接続構造とを有する側面構成体3とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、魚捕獲器、および、魚捕獲器を用いた漁獲方法に関する。詳しくは、漁に際して魚介類を痛めにくく、かつ、効率的に魚介類を捕獲することができる魚捕獲器、および、魚捕獲器を用いた漁獲方法に関する。
従来から、沿岸漁業における漁撈用の定置式捕獲具として、例えば、刺網や定置網があり、これら漁具の説明が下記非特許文献1に記載されている。
非特許文献1に示す刺網は、平面状の網を仕掛けることで、漁獲対象となる魚介類の遊泳路を遮断し、魚介類が網目に刺さったり、絡んだりすることで漁獲を得るものである。また、非特許文献1に示す定置網は、漁獲対象となる魚介類の回遊路に配置され、袋状または垣根状の魚網と、魚網を海底の一定の場所に固定あるいは留置する杭やロープを有し、魚網の内部に滞留させた魚群を捕獲するものである。
JF宮崎漁連 みやざきの漁業 漁業権漁業の漁具・漁法インターネット<URL:http://www.mzgyoren.jf-net.ne.jp/fishery/engan.html>
ところで、刺網と定置網は、いずれも餌等を使用するものではなく、遊泳中の魚介類を網等で捕獲するものであるため、漁獲量の多寡が、漁撈従事者の経験に基づく遊泳路の読み等に負うところが大きい。しかしながら、海洋環境の変動等により、魚介類の回遊路等が従来と大きく異なることがあり、過去に設置していた場所に定置網を設けても充分な漁獲量が得られない事象が発生している。
また、以前は日本沿岸には多くの魚が生息あるいは回遊しており、刺網と定置網を使用した方法でも充分な漁獲量が得られていたが、乱獲や海洋汚染によって水産資源が減少しており、漁の効率性が低下している。このため、従来型の漁具である刺網と定置網よりも更に効率的な漁獲が期待できる漁具の開発が待たれていた。
他方で、刺網は、魚介類を網で絡み獲るものであるため、網に絡まって時間が経過した魚介類にストレスが生じると共に、暴れることで身に血が回ったり、傷が付いたりすることで、商品価値が低下するという問題があり、漁に際して魚介類を痛めにくい漁具の開発も待たれていた。
本発明は、以上の点を鑑みて創案されたものであり、漁に際して魚介類を痛めにくく、かつ、効率的に魚介類を捕獲することができる魚捕獲器、および、魚捕獲器を用いた漁獲方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の魚捕獲器は、所定の周枠部と、該周枠部の枠内に覆設された底網部と、該底網部に配置されて魚介類の誘引餌を保持可能な餌保持部とを有する底面構成体と、所定の倒置位置と、該倒置位置よりもその上端が上方に位置する起立位置との間で回動可能な態様で前記周枠部に接続された複数の側枠部と、該各側枠部の枠内に覆設された側網部と、前記起立位置において前記餌保持部を略囲繞すべく隣接する前記側枠部同士を接続する接続構造とを有する側面構成体とを備える。
ここで、底面構成体は、水域への設置時において魚捕獲器の底面を構成するものである。また、浅瀬に設置した際には、水底への着底部となる。なお、本発明の魚捕獲器は、海、湖沼、河川のいずれにも設置することができ、これらの設置場所を総称して以下「水域」という。
周枠部は、底網部の取り付け部分になり、底網部を展開状態に保持することができる。また、周枠部で囲まれた内側の領域を魚捕獲器が区画する範囲に設定し、この範囲での漁が可能となる。
底網部は、周枠部の枠内に覆設されていることにより、漁獲対象となる魚介類が水底方向から逃げることを抑止することができる。
餌保持部には、魚介類の誘引餌を設置することができ、これにより、回遊中の魚介類が偶然に網に掛かるのを待つのではなく、おびき寄せることができる。なお、餌保持部としては、例えば、籠状、あるいは、網に設けられたポケット状のものが挙げられるが、特に限定するものではない。
そして、餌保持部は、魚介類の誘引餌を保持可能であることにより、水の流れで誘引餌が底網部の端等に移動したり、魚介類が誘引餌を捕獲可能な範囲外へ持ち去ったりすることを抑止することができる。更に、餌保持部は、底網部に配置されていることにより、設置する誘引餌で、魚介類を底網部の上方となる領域に集めることができる。これにより、側面構成体を起立させることで、当該領域に魚介類を閉じ込めることができる。
また、側枠部は、倒置位置と起立位置との間で回動可能な態様で周枠部に接続されており、底面構成体に対して各側枠部が倒置位置から起立位置の範囲で回動することができる。
各側枠部は、側網部の取り付け部分になり、側網部を展開状態に保持することができる。側網部は、側枠部の枠内に覆設されていることにより、漁獲対象となる魚介類が起立位置にある各側枠部の方向から逃げることを抑止することができる。
つまり、底面構成体が水没している場合(換言すると、魚捕獲器を設置した水域の水位が、底面構成体よりも高い場合)において、側枠部が倒置しているときは、魚介類は側枠部の上方を通過し、底面構成体の上方の領域に進入することができる。
一方、各側枠部を起立させたときは、後述する接続構造と相俟って、底面構成体と共に有底箱状を構成するため、起立位置において各側枠部の上端(側枠部の周枠部に接続されている端部とは逆側の端部)が水面上に出る場合には、内部に進入した魚介類を閉じ込めることができる。
また、接続構造が、起立位置において餌保持部を略囲繞すべく隣接する側枠部同士を接続することにより、上述した有底箱状を維持することができ、より具体的には、起立位置において隣接する各側枠部が、互いに離れて隙間が生じない態様で起立状態を維持することができる。これにより、例えば、水位変化や波等で、隣接する各側枠部の間が開き、そこから魚介類が逃げることができないようにしている。
ここで、「略囲繞」とは、隙間無く完全に囲繞する場合に加え、漁獲対象となる魚介類が逃げ出さない程度の隙間を有する場合も含む趣旨である。
なお、「接続構造」としては、例えば、紐状体やクリップ等が挙げられるが、これに限定するものではなく、隣接する各側枠部が互いに離れて隙間が生じないようにできる器具あるいは手段であればよい。
本発明の魚捕獲器によれば、誘引餌によって魚介類を誘引すると共に、各側枠部が倒置位置にあるときは、魚介類が進入しやすい構造になっている。
更に、本発明の魚捕獲器によれば、魚介類の進入後に各側枠部を起立させ、起立位置において隣接する側枠部同士を接続構造により接続することで、各側枠部の間に隙間が無くなり、設置水域の水面下において内外領域が閉じられることになり、魚介類を内部に閉じ込めることができる。
つまり、本発明の魚捕獲器によれば、魚介類を誘引すると共に、誘引された魚介類が進入しやすく、かつ、進入した魚介類を閉じ込めることができる構造であるので、効率的に魚介類を捕獲することができる。更に、本発明の魚捕獲器によれば、刺網のように魚介類を網に絡め獲る構造ではないため、捕獲後の魚介類が痛みにくい構造になっている。
ここで、倒置位置において、底面構成体と側枠部が略180°の角度をなす場合には、倒置位置にある側枠部を水底に沿わせることができ、魚介類が進入しやすい構造を実現することができる。更に、倒置位置にある側枠部が水底に沿っている場合には、海中を遊泳する各種の浮魚等は勿論のこと、水底近くを遊泳や歩行する魚介類(例えば、底魚、エビ、カニ等)も進入しやすい構造を実現することができる。
また、起立位置において、底面構成体と側枠部が略90°の角度をなす場合には、最も効率的に各側枠部の上端を水面上に出すことができる。
また、接続構造が、起立位置で上方に向けて開口する側枠部に形成された挿入口と、隣接する複数の側枠部のそれぞれに設けられた挿入口に挿入可能な接続具を有する場合には、前述した各側枠部を起立状態で維持するための接続作業を、容易かつ手早く行うことができる。
詳しくは、挿入口は起立位置で上方に向けて開口しているために、接続作業時には、挿入口が水面から露出しているか、または僅かに水面下に位置することになり、接続具を取り付ける作業を、水面に手を入れずに済むか、あるいは、僅かに水面に手を入れるだけで済ませることができ、作業性が良い。
また、餌保持部が、底網部の略中央領域に設けられている場合は、餌保持部に設置する誘引餌で、魚介類を底網部の中央領域に集めることができる。これにより、魚介類が側面構成体を起立させる気配に気がついたとしても、逃げ去るタイミングが遅れ、捕獲の効率性を高めることが期待できる。
また、底網部が、周枠部に着脱可能に覆設されている場合には、魚捕獲器で捕獲された魚介類を引き上げる際に、取着された底網部を外すことで、魚介類を一度にまとめて引き上げることができるので、作業性の更なる向上に寄与する。
また、各側枠部が、フロートと、フロートと側枠部を接続する所定の長さの紐状体の組み合わせからなる引き上げ機構を有する場合は、各側枠部を倒置位置から起立位置に回動させる作業の効率を向上させることができる。
詳しくは、魚捕獲器が水域へ設置された状況下において、水面に浮いたフロートを見つけることで、これを手がかりとして各側枠部の位置を特定する。次に、フロートとこれに接続された紐状体を水面上に引くことで、各側枠部を起立位置まで引き起こすことができる。これにより、例えば、フック付きの竿等で水面下を闇雲に探って各側枠部を見つけたり、側枠部をフックで引っ掛けて引き起こしたりする等の手間が省けるので、作業性の更なる向上に寄与する。
上記の目的を達成するために、本発明の魚捕獲器を用いた漁獲方法は、所定の底網部が枠内に覆設された周枠部を含む底面構成体と、所定の側網部が枠内に覆設されると共に、前記周枠部に回動可能な態様で接続された複数の側枠部を含む側面構成体とを有する魚捕獲器を、前記底網部に魚介類の誘引餌を取り付けた状態で、設置水域に配置する配置工程と、
該配置工程から所定時間経過後に、前記側枠部の前記周枠部と逆側の端部が水中に位置している状態から水面上に出るように前記側枠部を回動して起立させる起立工程と、
該起立工程で起立させた隣接する側枠部同士を接続して、前記誘引餌を略囲繞する囲繞工程と、を備える。
ここで、配置工程において、魚介類の誘引餌を取り付けた状態で、設置水域に魚捕獲器を配置することによって、魚介類を底網部の上方となる領域に集めることができる。
なお、底網部が周枠部の枠内に覆設されていることにより、漁獲対象となる魚介類が水底方向から逃げることを抑止することができる。
また、起立工程において、配置工程から所定時間経過後に側枠部を起立させることによって、換言すると、配置工程直後に側枠部を起立させていないことによって、誘引餌に魚介類が集まるための充分な時間が確保できる。
なお、配置工程から所定時間経過後の起立工程時に誘引餌に魚介類が集まっていれば良く、配置工程時において、魚捕獲器が水没している必要は無い。
例えば、配置工程では水没しない態様で水底に魚捕獲器を配置し、その後の水位変化(例えば、潮の満ち引き)により魚捕獲器が水没した後、誘引餌に魚介類が集まった時点で側枠部を起立させても良い。一方で、例えば、配置工程において水没する態様で水底に魚捕獲器を配置し、誘引餌に魚介類が集まった時点で側枠部を起立させても良い。
更に、起立工程において、側枠部の周枠部と逆側の端部(起立位置において側枠部の上端)が水中に位置している状態から起立させることによって、換言すると、魚捕獲器(底面構成体)が水没している状態から起立させることによって、起立前の状態(倒置状態)において、側枠部の上方を通過し、底面構成体の上方の領域に進入した魚介類を対象とすることができる。
また、起立工程において、側枠部の周枠部と逆側の端部が水面上に出るように起立させることによって、起立前に底面構成体の上方に進入した魚介類が、起立した側枠体の方向においては、底面構成体の上方の領域から逃げることができなくなる。
なお、側網部が側枠部の枠内に覆設されていることにより、漁獲対象となる魚介類が逃げることを抑止することができる。
そして、囲繞工程において、隣接する側枠部同士を接続することによって、起立前に底面構成体の上方に進入した魚介類を閉じ込めることができる。
本発明の魚捕獲器を用いた漁獲方法では、進入した魚介類が底網部の上に集まった頃を見計らって各側枠部を起立させ、誘引餌を略囲繞する。これにより、底面構成体の上方の領域が水面下で閉じられることになり、進入した魚介類が内部に閉じ込められる。
このように、本発明の魚捕獲器を用いた漁獲方法によれば、誘引餌によって魚介類を誘引すると共に、進入した魚介類を逃がさないので、効率的に魚介類を捕獲することができる。更に、本発明の魚捕獲器を用いた漁獲方法によれば、進入した魚介類を網に絡め獲る方法ではないため、捕獲された魚介類が引き揚げられるまでの間に、その身が痛みにくい。
ここで、魚捕獲器を配置した設置水域の水位が、底面構成体と同程度、若しくは、それ以下となった後に、側枠部を回動して倒置する倒置工程を備える場合には、捕獲した魚介類の引き上げ作業が極めて容易になる。
具体的には、魚介類を水中から引き上げる作業が不要となり、水位の低下により逃げることができなくなって底網部の上に位置する魚介類を回収するのみで良く、捕獲の効率性を高めることができる。
更に、前述の倒置工程の後に、底網部の上に位置する魚介類を回収する際に、底網部を取り外す回収工程を備える場合には、底網部と共に魚介類を回収することができ、更なる捕獲の効率性を高めることができる。
本発明によれば、漁に際して魚介類を痛めにくく、かつ、効率的に魚介類を捕獲することができる魚捕獲器、および、魚捕獲器を用いた漁獲方法を提供することができる。
本発明の魚捕獲器(第1実施形態)を示す斜視説明図である。 図1に示す魚捕獲器の使用状態を示す説明図であり、(a)は側枠部の倒置状態、(b)は側枠部の起立状態である。 魚捕獲器の変形例(変形例1)を示す斜視説明図である。 図3に示す魚捕獲器の使用状態を示す説明図であり、(a)は側枠部の倒置状態、(b)は側枠部の起立状態である。 側面構成体の他の実施形態(第2実施形態)を示す正面視説明図である。 底面構成体の他の実施形態(第3実施形態)を示す一部拡大説明図である。 変形例2にかかる魚捕獲器の使用状態を示す説明図であり、(a)は側枠部の倒置状態、(b)は側枠部の起立状態、(c)は収穫直前の状態である。 本発明の魚捕獲器を用いた漁獲方法を示すフローチャートである。
図1−8を参照して、本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。なお、以下の説明は、〔第1実施形態〕、〔変形例1〕、〔第2実施形態〕、〔第3実施形態〕、〔変形例2〕、〔魚捕獲器を用いた漁獲方法〕の順序により行う。また、図面各図における符号は、煩雑さを軽減し理解を容易にする範囲内で付しており、同一符号が付される複数の同等物についてはその一部にのみ符号を付す場合がある。
〔第1実施形態〕
図1を参照して、本発明の魚捕獲器1(第1実施形態)について説明する。魚捕獲器1は、底面構成体2と、側面構成体3とを備えており、各部については以下詳述する。
(底面構成体2)
底面構成体2は、周枠部21と、底網部22と、餌保持部23を有する。周枠部21は、所定の大きさに形成されている。底網部22は、周枠部21の枠内に覆設されている。餌保持部23は、底網部22に配置されて魚介類の誘引餌を保持可能な構造になっている。
本実施形態において、周枠部21は、方形であり、製造のしやすさ、側面構成体3の取着しやすさ、および取着後の回動の円滑さ、起立位置にある側面構成体3において隣接する側枠部の間に隙間が生じにくい等の利点がある。しかしながら、これに限定するものではなく、周枠部の形状は、円形や楕円形、または多角形等の任意の形状に設計することができる。
本実施形態において、周枠部21は、6m×6mの大きさの矩形に設けられているが、これに限定するものではなく、例えば、2m×2m程度の小規模なものから30m×30m程度の大規模なものまで幅広い大きさで設計することができる。なお、周枠部の内側には、格子状等の内枠を設けてもよく、特に大規模なものの場合、補強と、網の張力保持の観点から、内枠を有する構造であることが好ましい。
本実施形態において、周枠部21は、金属製の棒体により形成されており、それ自体が沈設可能な重量の錘として作用し、水底にある岩等に当たっても変形しない難変形な剛性を有している。しかしながら、これに限定するものではなく、周枠部は合成樹脂製の管材や、金属と樹脂の複合材等であってもよい。また、軽量な構造にする場合は、アンカーの取り付けや、水底に立てた支柱への繋留等を行い、当初設置位置から移動しない(流されない)ようにすることが好ましい。
本実施形態において、底網部22は、3.5cmの目合いの網であるが、これに限定するものではなく、漁獲対象によって適宜変更可能である。なお、網の目合いは、水産資源の枯渇を抑制するために、漁獲対象となる成魚等はすり抜け不能で、稚魚等がすり抜け可能な大きさの目合いに形成されていることが好ましく、通常2−5cm程度が適当である。2cm以下では稚魚等が逃げることができないため好ましくなく、また、5cm以上では成魚もすり抜けて逃げることができるので、好ましくないためである。
本実施形態において、餌保持部23は、底網部22の中央領域に設けられ、5mmの目合いの網で形成されて誘引餌を出し入れ可能な開閉構造を有する袋体であって、一対の取り付け紐(符号省略)を有する。また、各取り付け紐は、互いに反対の方向へ延出しており、先端に設けられたフック(符号省略)により周枠部21に取り付ける構造である(取り付け先は底網部22でもよい)。餌保持部23は、フックを周枠部21に取り付け、各取り付け紐が伸長した状態で、底網部22の中央領域に位置するように設定されている。
(側面構成体3)
側面構成体3は、複数の側枠部31と、側網部32と、接続構造34を有する。なお、側面構成体3は、底面構成体2が矩形で四辺を有するため、これに対応する数(4つ)の側枠部31を有する構造になっている。
各側枠部31は、所定の倒置位置と、倒置位置よりもその上端が上方に位置する起立位置との間で回動可能な態様で周枠部21に接続されている。
側網部32は、側枠部31の枠内に覆設されている。
接続構造34は、起立位置において餌保持部23を略囲繞すべく隣接する側枠部31同士を接続する。
本実施形態において、各側枠部31は、軽量な合成樹脂製の円管で形成されている。これにより、各側枠部31を起立位置に引き上げる際の作業負担が軽減する。しかしながら、これに限定するものではなく、側枠部は、金属製の円管や、金属と樹脂の複合材、木材、竹材等であってもよい。
本実施形態において、各側枠部31は、高さ方向となる短辺(側辺)が約4mで、上端および下端となる長辺(上辺および下辺)が約6mの長方形の格子枠状に形成されている。
詳しくは、各側枠部31は、横架枠の両端2箇所と中間に2箇所から、縦枠4本が同方向に平行して設けられた櫛形の主枠部311と、主枠部311の同一面側に略等間隔で3本が固着された副枠部312により構成されている。各側枠部31は、主枠部311下辺となる横架枠を底面構成体2の周枠部21に沿わせ、結合リング(符号省略)によって、側枠部31が回動可能に結合されている。
そして、少なくとも主枠部311両端2箇所の縦枠は、端部が開口したパイプであり、同開口部が接続具挿入口340となる。接続具挿入口340は、側枠部31が起立状態にあるときに、上向きに開口する。
本実施形態において、各側枠部31は、倒置位置において、底面構成体2と側枠部31が略180°の角度をなす構造となっている。
また、本実施形態において、各側枠部31は、起立位置において、底面構成体2と側枠部31が略90°の角度をなす構造となっている。
そして、本実施形態において、各側枠部31は、起立位置における上端位置が設置水域Wの水面WS上に出る高さに設けられている。
本実施形態において、接続構造34は、線材をU字状に屈曲して形成された接続具341と、接続具挿入口340で構成される。
本実施形態において、側網部32は、約3.5cmの目合いの網であるが、これに限定するものではなく、漁獲対象によって適宜変更可能である。また、側網部についても、底網部と同様の理由から、網の目合いが通常2−5cm程度であることが適当である。
(作用)
図1、図2(特に図2)を参照して、魚捕獲器1の作用効果について説明する。
底面構成体2は、水域Wへの設置時において魚捕獲器1の底面を構成する。
周枠部21は、底網部22の取り付け部分になり、底網部22を展開状態に保持することができる。
また、周枠部21は、所定の大きさに形成されていることにより、周枠部21で囲まれた内側の領域を魚捕獲器1が区画する範囲に設定し、この範囲での漁が可能となる。
底網部22は、周枠部21の枠内に覆設されていることにより、漁獲対象となる魚介類(所定の大きさの成魚等)が水底方向から逃げることを抑止することができる。
餌保持部23は、魚介類の誘引餌を設置することができ、これにより、回遊中の魚介類が偶然に網に掛かるのを待つのではなく、おびき寄せることができる。
そして、餌保持部23は、魚介類の誘引餌を保持可能であることにより、水の流れで誘引餌が底網部22の端等に移動したり、魚介類が誘引餌を捕獲可能な範囲外へ持ち去ったりすることを抑止することができる。
更に、餌保持部23は、底網部22に配置されていることにより、設置する誘引餌で、魚介類を底網部22の上方となる領域に集めることができる。これにより、側面構成体3を起立させることで、当該領域に魚介類を閉じ込めることができる。
特に、本実施形態では、餌保持部23が底網部22の略中央領域に設けられているため、魚介類を底網部22の中央領域におびき寄せることができる。これにより、魚介類が側面構成体3を起立させる気配に気がついたとしても、逃げ去るタイミングが遅れ、捕獲の効率性を高めることが期待できる。
側枠部31は、倒置位置(図2(a)参照)と起立位置(図2(b)参照)との間で回動可能な態様で周枠部21に接続されており、底面構成体2に対して各側枠部31が倒置位置から起立位置の範囲で回動することができる。
各側枠部31は、側網部32の取り付け部分になり、側網部32を展開状態に保持することができる。側網部32は、側枠部31の枠内に覆設されていることにより、漁獲対象となる魚介類が起立位置にある各側枠部31の方向から逃げることを抑止することができる。
つまり、底面構成体2が水没している場合(換言すると、魚捕獲器1を設置した水域Wの水位WSが、底面構成体2よりも高い場合)において、側枠部31が倒置しているときは、魚介類は側枠部31の上方を通過し、底面構成体2の上方の領域に進入することができる。
一方、各側枠部31を起立させたときは、後述する接続構造34と相俟って、底面構成体2と共に有底箱状を構成するため、起立位置において各側枠部31の上端(側枠部31の周枠部22に接続されている端部とは逆側の端部)が水面WS上に出る場合には、内部に進入した魚介類を閉じ込めることができる。
本実施形態において、各側枠部31は、倒置位置において、底面構成体2と側枠部31が略180°の角度をなす構造であるため、倒置位置にある側枠部31を水底に沿わせることができ、魚介類が進入しやすい構造を実現している。更に、倒置位置にある側枠部31が水底に沿っている場合には、海中を遊泳する各種の浮魚等は勿論のこと、水底近くを遊泳や歩行する魚介類も進入しやすい構造を実現している。
また、本実施形態において、各側枠部31は、起立位置において、底面構成体2と側枠部31が略90°の角度をなす構造であるため、最も効率的に各側枠部の上端を水面上に出すことができる。
また、接続構造34が、起立位置において餌保持部23を略囲繞すべく隣接する側枠部31同士を接続することにより、上述した有底箱状を維持することができ、より具体的には、起立位置において隣接する各側枠部31が、互いに離れて隙間が生じない態様で起立状態を維持することができる。これにより、例えば、水位変化や波等で、隣接する各側枠部31の間が開き、そこから魚介類が逃げることができないようにしている。
そして、接続構造34によれば、前述した各側枠部31を起立状態で維持するための接続作業を、容易かつ手早く行うことができる。詳しくは、起立位置において隣接している各側枠部31の接続具挿入口340の各々に、接続具341の端部を挿入するだけで、隣接する側枠部31同士を接続することができる。
接続具挿入口340は、起立位置で上方に向けて開口しているため、接続作業時には、接続具挿入口340が水面WSから露出しているか、波等があっても僅かに水面WS下に位置することになり、接続具341を取り付ける作業を、水面WSに手を入れずに済むか、あるいは、僅かに水面WSに手を入れるだけで済ませることができ、作業性が良い。
本発明の魚捕獲器1によれば、誘引餌によって魚介類を誘引すると共に、各側枠部31が倒置位置にあるときは、魚介類が進入しやすい構造になっている。
更に、本発明の魚捕獲器1によれば、魚介類の進入後に各側枠部31を起立させ、起立位置において隣接する側枠部31同士を接続構造34により接続することで、各側枠部31の間に隙間が無くなり、設置水域Wの水面WS下において内外領域が閉じられることになり、魚介類を内部に閉じ込めることができる。
つまり、本発明の魚捕獲器1によれば、魚介類を誘引すると共に、誘引された魚介類が進入しやすく、かつ、進入した魚介類を閉じ込めることができる構造であるので、効率的に魚介類を捕獲することができる。更に、本発明の魚捕獲器1によれば、刺網のように魚介類を網に絡め獲る構造ではないため、捕獲後の魚介類が痛みにくい構造になっている。
〔変形例1〕
図3を参照する。魚捕獲器1aは、同図に示す魚捕獲器1の変形例である。側面構成体3aは、複数の側枠部31aと、側網部32と、引き上げ機構33を有し、図面に基づいて相違点について説明する。なお、後述する相違点を除き、各部における構造および作用効果は、魚捕獲器1と概ね同じであるため、その説明を省略する。
各側枠部31aは、高さ方向となる短辺(側辺)が4mで、上端および下端となる長辺(上辺および下辺)が約6mの長方形の枠状に形成されている。そして、下辺は、底面構成体2の周枠部21に沿わせ、結合リング(符号省略)によって、側枠部31が回動可能に結合されている。
引き上げ機構33は、各側枠部31の上端に個別に接続されており、フロート331と、所定の長さの紐状体332の組み合わせからなる。紐状体332は、一端がフロート331に接続され、他端が側枠部31に接続されている。引き上げ機構33は、各側枠部31の上端に、個別に接続されている。
引き上げ機構33は、紐状体33の長さが設置水域の水深の数値よりも長尺に設定される。これにより、側網部32が倒置位置にあるときに、側網部32の重量によってフロート331が水面下に引き込まれないようにすることができる。
図4を参照して、魚捕獲器1aの作用効果を説明する。魚捕獲器1aは、各側枠部31aが引き上げ機構33を有することにより、各側枠部31aを倒置位置から起立位置に回動させる作業の効率を向上させることができる。
詳しくは、魚捕獲器1aが水域Wへ設置された状況下において、水面WSに浮いたフロート331を見つけることで、これを手がかりとして各側枠部31aの位置を特定する。次に、フロート331とこれに接続された紐状体332を水面WS上に引くことで、各側枠部31aを起立位置まで引き起こすことができる。これにより、例えば、フック付きの竿等で水面下を闇雲に探って各側枠部31aを見つけたり、側枠部31aをフックで引っ掛けて引き起こしたりする等の手間が省けるので、作業性の更なる向上に寄与する。
なお、図2では、魚捕獲器1aの接続構造について図示していないが、側枠部31a同士が互いに離れて隙間が生じない態様で起立状態を維持するために、接続構造を設けてもよいし、紐等の接合具を用いて接続を行ってもよい。
〔第2実施形態〕
図5を参照して、側面構成体の他の実施形態(第2実施形態)を説明する。同図に示す側面構成体3bは、魚捕獲器1における側面構成体3の他の態様(第2実施形態)であり、接続構造34bを有している。
接続構造34bは、三方枠状に形成された接続具341と、接続具受け部342と、接続紐343からなる。接続紐343は、接続具341を側枠部31bの上端部分に接続している。
接続具受け部342は、側枠部31bの起立位置における上端位置かつ隣接する他の側枠部31bに近接する位置に設けられ、上方に向けて開口し、かつ、接続具341の端部を挿入可能な挿入口344が形成されている。
接続構造34bによれば、接続構造34と同様に、各側枠部31bを起立状態で維持するための接続作業を、容易かつ手早く行うことができる。詳しくは、起立位置において隣接している各側枠部31bにおいて、接続具受け部342の挿入口344の各々に、接続具341の端部を挿入するだけで、隣接する側枠部31b同士を接続することができる。
そして、接続具受け部342は、前述の位置に設けられ、その挿入口341が起立位置で上向きに開口するので、魚捕獲器が水域へ設置された状況下で、挿入口341が水面から露出等することになり、接続具341を取り付ける作業を、水面に手を入れずに済むか、あるいは、僅かに水面に手を入れるだけで済ませることができ、作業性が良い。
また、接続紐343を有するため、誤って接続具341を水中に落としたとしても、接続紐343をたぐることで落とした接続具341を容易に回収できる。また、接続具341の紛失も防ぐことができる。
〔第3実施形態〕
図5、図6、図7を参照して、底面構成体の他の実施形態(第3実施形態)を説明する。同図に示す底面構成体2bは、魚捕獲器1における底面構成体2の他の態様(第3実施形態)であり、底網部22aを有している。
底網部22bは、周縁にフック(符号省略)を有している。周枠部21bは、ループ(符号省略)を有している。このフックとループを使用した掛着により、底網部22bは周枠部21bに着脱可能に覆設された構造となっている。
底面構成体2bによれば、魚捕獲器1で捕獲された魚介類を引き上げる際に、取着した底網部22bを外すことで、魚介類を一度にまとめて引き上げることができるので、作業性の更なる向上に寄与する。
〔変形例2〕
図5、図7を参照する。同図に示す側面構成体3bは、魚捕獲器1における側面構成体3の変形例であり、引き上げ機構33に変えて、フロート4を有している。フロート4は、各側枠部31bの起立位置における上端位置に4つ取り付けられ、側枠部31bが設置水域の水面WSまで浮上可能な浮力を付与するものである。
前述の側面構成体3bを備える魚捕獲器は、干満差の大きな海または河口部、これに繋がる湖等の内水での使用に好適である。詳しくは、以下で説明する。
側面構成体3bを備える魚捕獲器を前述の水域に設置する際に、干潮時には側面構成体3bの側枠部31bが自重で倒置し、水底と略水平になるか、フロート4の浮力によって浅くなった水面WSに浮いて僅かに傾斜した状態になる。
側枠部31bは、潮が満ちるにつれて徐々に立ち上がり、最終的には起立状態になる。干潮から満潮の間に、隣接する側枠部31bの間が徐々に狭まるが、それまでの時間内に、隣接する側枠部31bの間に生じた隙間から、誘引餌につられた魚介類が進入する。
そして、満潮時には、隣接する側枠部31bの間は自ずと閉じた状態になり、進入した魚介類が起立位置にある各側枠部31bの方向から逃げることを抑止することができる。
つまり、作業者が魚捕獲器の設置水域に到着し、接続構造34で隣接する側枠部31bの間を閉じるまでの間にも、魚介類が逃げ出しにくい構造になっている。
このように、側面構成体3bを備えた魚捕獲器によれば、側枠部31bを起立位置に引き上げるための作業が不要で、作業者の省力化および作業性の更なる向上が期待できると共に、少ない労力での漁獲量の確保が期待できるものとなっている。
なお、本発明の魚捕獲器が干満の影響がある水域に設置されるものであるときは、各側枠部の高さの基準となる「設置水域の水位」は、設置水域の満潮時を基準に設定することが好ましい。また、魚捕獲器が着底する深さの水域に設置されるものであるときは、各側枠部は、設置水域の水深(水底から水面までの距離)と略同一となる高さに設定される。
魚捕獲器を用いた漁獲方法〕
図8を参照して、本発明の魚捕獲器を用いた漁獲方法について説明する。
(配置工程S1)
底網部22が枠内に覆設された周枠部21を含む底面構成体2と、側網部32が枠内に覆設されると共に、周枠部21に回動可能な態様で接続された複数の側枠部31を含む側面構成体3とを有する魚捕獲器1を、底網部22に魚介類の誘引餌を取り付けた状態で、設置水域Wに配置する(配置工程S1)。
配置工程S1において、魚介類の誘引餌を取り付けた状態で、設置水域Wに魚捕獲器1を配置することによって、魚介類を底網部22の上方となる領域に集めることができる。
なお、底網部22が周枠部21の枠内に覆設されていることにより、漁獲対象となる魚介類が水底方向から逃げることを抑止することができる。
(起立工程S2)
前述の配置工程S1から所定時間経過後に、側枠部31の周枠部21と逆側の端部が水中に位置している状態から水面WS上に出るように側枠部31を回動して起立させる(起立工程S2)。
起立工程S2において、配置工程S1から所定時間経過後に側枠部31を起立させることによって、換言すると、配置工程直後に側枠部31を起立させていないことによって、誘引餌に魚介類が集まるための充分な時間が確保できる。
更に、起立工程S2において、側枠部31の周枠部21と逆側の端部(起立位置において側枠部31の上端)が水中に位置している状態から起立させることによって、換言すると、魚捕獲器1(底面構成体2)が水没している状態から起立させることによって、起立前の状態(倒置状態)において、側枠部31の上方を通過し、底面構成体2の上方の領域に進入した魚介類を対象とすることができる。
また、起立工程S2において、側枠部31の周枠部21と逆側の端部が水面WS上に出るように起立させることによって、起立前に底面構成体2の上方に進入した魚介類が、起立した側枠体31の方向においては、底面構成体2の上方の領域から逃げることができなくなる。なお、側網部32が側枠部31の枠内に覆設されていることにより、漁獲対象となる魚介類が逃げることを抑止することができる。
なお、配置工程S1から所定時間経過後の起立工程S2時に誘引餌に魚介類が集まっていれば良く、配置工程S1時において、魚捕獲器1が水没している必要は無い。
例えば、配置工程S1では水没しない態様で水底に魚捕獲器1を配置し、その後の水位変化(例えば、潮の満ち引き)により魚捕獲器1が水没した後、誘引餌に魚介類が集まった時点で側枠部を起立させても良い(図7参照)。
一方で、例えば、配置工程において水没する態様で水底に魚捕獲器1を配置し、誘引餌に魚介類が集まった時点で側枠部を起立させても良い(図2、図4参照)。
(囲繞工程S3)
前述の起立工程2で起立させた隣接する側枠部31同士を接続して、誘引餌を略囲繞する(囲繞工程S3)。囲繞工程S3によって、起立前に底面構成体の上方に進入した魚介類を閉じ込めることができる。
(倒置工程S4)
ここで、魚捕獲器1を配置した設置水域Wの水位WSが、底面構成体2と同程度、若しくは、それ以下となった後に、側枠部31を回動して倒置する(倒置工程S4)。倒置工程S4により、捕獲した魚介類の引き上げ作業が極めて容易になる(例えば、図7参照)。
具体的には、魚介類を水中から引き上げる作業が不要となり、水位WSの低下により逃げることができなくなって底網部22の上に位置する魚介類を回収するのみで良く、捕獲の効率性を高めることができる。
(回収工程S5)
更に、図5、図6、図7に示すように、底網部22bが周枠部21bに着脱可能に覆設されている場合、前述の倒置工程S4の後に、底網部22bの上に位置する魚介類を回収する際に、底網部22bを取り外すと、底網部22bと共に魚介類を回収することができ、更なる捕獲の効率性を高めることができる。
本発明の魚捕獲器を用いた漁獲方法によれば、誘引餌によって魚介類を誘引すると共に、進入した魚介類を逃がさない構造になっているので、効率的に魚介類を捕獲することができる。更に、本発明の魚捕獲器を用いた漁獲方法によれば、進入した魚介類を網に絡め獲る構造ではないため、捕獲された魚介類が引き揚げられるまでの間に、その身が痛みにくい。
本明細書および特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書および特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
1、1a 魚捕獲器
2、2b 底面構成体
21、21b 周枠部
22、22b 底網部
23 餌保持部
3、3a、3b 側面構成体
31、31a、31b 側枠部
311 主枠部
312 副枠部
32 側網部
33 引き上げ機構
331 フロート
332 紐状体
34、34b 接続構造
340 挿入口
341 接続具
342 接続具受け部
343 接続紐
344 挿入口
W 水域
WS 水位(水面)
S1 第1ステップ
S2 第2ステップ
S3 第3ステップ
S4 第4ステップ

Claims (10)

  1. 所定の周枠部と、該周枠部の枠内に覆設された底網部と、該底網部に配置されて魚介類の誘引餌を保持可能な餌保持部とを有する底面構成体と、
    所定の倒置位置と、該倒置位置よりもその上端が上方に位置する起立位置との間で回動可能な態様で前記周枠部に接続された複数の側枠部と、該各側枠部の枠内に覆設された側網部と、前記起立位置において前記餌保持部を略囲繞すべく隣接する前記側枠部同士を接続する接続構造とを有する側面構成体とを備える
    魚捕獲器
  2. 前記倒置位置は、前記底面構成体と前記側枠部が略180°の角度をなす
    請求項1に記載の魚捕獲器
  3. 前記起立位置は、前記底面構成体と前記側枠部が略90°の角度をなす
    請求項1に記載の魚捕獲器
  4. 前記接続構造が、前記起立位置で上方に向けて開口する前記側枠部に形成された挿入口と、隣接する複数の前記側枠部のそれぞれに設けられた前記挿入口に挿入可能な接続具とを有する
    請求項1、請求項2または請求項3に記載の魚捕獲器
  5. 前記餌保持部が、前記底網部の略中央領域に設けられている
    請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の魚捕獲器
  6. 前記底網部が、前記周枠部に着脱可能に覆設されている
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載の魚捕獲器
  7. 前記各側枠部が、フロートと、該フロートと前記側枠部を接続する所定の長さの紐状体の組み合わせからなる引き上げ機構を有する
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6に記載の魚捕獲器
  8. 所定の底網部が枠内に覆設された周枠部を含む底面構成体と、所定の側網部が枠内に覆設されると共に、前記周枠部に回動可能な態様で接続された複数の側枠部を含む側面構成体とを有する魚捕獲器を、前記底網部に魚介類の誘引餌を取り付けた状態で、設置水域に配置する配置工程と、
    該配置工程から所定時間経過後に、前記側枠部の前記周枠部と逆側の端部が水中に位置している状態から水面上に出るように前記側枠部を回動して起立させる起立工程と、
    該起立工程で起立させた隣接する側枠部同士を接続して、前記誘引餌を略囲繞する囲繞工程と、を備える
    魚捕獲器を用いた漁獲方法。
  9. 前記魚捕獲器を配置した設置水域の水位が、前記底面構成体と同程度、若しくは、それ以下となった後に、前記側枠部を回動して倒置する倒置工程を備える
    請求項8に記載の魚捕獲器を用いた漁獲方法。
  10. 前記倒置工程の後に、前記底網部を取り外して、同底網部の上に位置する魚介類を回収する回収工程を備える
    請求項9に記載の魚捕獲器を用いた漁獲方法。
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