JP6532255B2 - 機器の遠隔制御システム - Google Patents
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Description
現状の技術では映像通信や音声信号など、通信に不具合があって通信が不通となっても危険性を伴わない映像又は音声機器でしか適用されていない。
また、ネットワークを介した通信のやりとりを行うことにより、ネットワークにアクセスすることが可能であれば、従来技術と比べて通信距離を格段に伸ばすことができる。
さらに、ネッワーク信号の接続状況の監視を行うことにより、万が一通信環境に不具合があったときでも、受信側機器の電源を遮断して、不通時前の制御操作が実行され続けた機器による誤動作などの2次災害を確実に防止することができる。
なお、本実施形態で用いるネットワーク12とは、TCP/IPを使用したインターネット、有線または無線によるLANなどを対象とするものである。
受信側機器20は、機器22と、DA変換機器24と、ネットワーク分配器26と、無線通信機器28と、撮影部30と、信号確認機器32を主な基本構成としている。
また、本実施形態の機器22の機械的動作とは、例えば、モーターの回転運動や、ピストンの往復運動など種々の力学的な運動を伴うものである。
DA変換部24cは、通信部24aからのネットワーク信号(デジタル信号)をアナログ信号に変換するものである。アナログ信号は接点24dへ入力されて、接点出力部24eから機器22へ出力される。
電源スイッチ32eは、DA変換機器24の電源入力部24bのスイッチである。この電源スイッチ32eは、通信判定部32cからの電源供給又は電源遮断の信号に基づきDA変換機器24の電源入力部24bへ電源供給又は電源遮断の信号を出力するものである。これにより、DA変換機24と電気的に接続している機器22を可動又は停止、換言すると電源の供給又は遮断させることができる。
このような構成の受信側機器20は、作業者が近づくことができない高所などの作業現場に搬入したり、取り付けたりすることができる。
送信側機器40は、遠隔操作機器42と、AD変換機器44と、ネットワーク分配器46と、画像表示部48と、無線通信機器50を主な基本構成としている。
遠隔操作機器42は、通常、機器22と有線で接続してアナログ信号を用いた制御操作を入力するものであるが、本実施形態の遠隔操作機器42は、前述のように機器22と分離した構成である。本実施形態の遠隔操作機器42は、ネットワーク12を介して受信側機器20の機器22を制御操作する操作指令をアナログ信号で入力するリモコン(リモートコントローラ)である。本実施形態の遠隔操作機器42は、機器22に対してアナログ信号による制御操作するための操作指令を行い、例えば、巻上機のリモコンの場合、ウィンチの巻き上げまたは巻き下げの操作指令をアナログ信号で入力するものである。
このような構成の送信側機器40は、機器22が設置されている現場から離れた場所(遠隔地)に設置されている。本実施形態の現場と制御操作する場所とは少なくともネットワーク12が接続されている通信環境が整っていることが必要である。
上記構成による本発明の機器の遠隔制御システムの作用について、以下説明する。
図5は本発明の機器の遠隔制御システムの説明図である。図5において、送信側機器40と受信側機器20の詳細な構成は一部省略して示している。人が容易に立ち入ることができない建屋60の内部状況を把握するため、巻上機(機器22)のワイヤー先端に測定器70を取り付けて、この巻上機をクレーン80で建屋60の天井の開口62から内部へ搬入して、建屋60から離れた現場事務所90から作業者が機器22を遠隔操作する場合に、本発明の機器の遠隔制御システム10を用いている。この場合において、受信側機器20はクレーン80に吊り上げられている。また、送信側機器40は現場作業所90に配置されている。建屋60と現場作業所90は、ネットワーク12の通信環境が整った範囲内にある。
図7は送信側機器の処理フロー図である。作業者が遠隔操作機器42により機器22に対してアナログ信号で制御操作するための操作指令を行う。巻上機のワイヤー先端に接続している測定器70を建屋60の内部下方へ搬入する場合、リモコンのウィンチ巻き下げボタンを押下してアナログ信号を入力する。送信側機器40のAD変換機器44がアナログ信号を受信すると(ステップ11)、アナログ信号をネットワーク信号へ変換する(ステップ12)。ネットワーク信号は、ネットワーク12の媒体に合わせて複数のデータに分割されて各データにIPヘッダが付与される(ステップ13)。このネットワーク信号は送信側機器40のネットワーク分配器46から無線通信機器50へ入力される。そして無線通信機器50からネットワーク12を介して受信側機器20の無線通信機器28へ送信される(ステップ14)。
図9は信号確認機器の処理フロー図である。図10は信号確認機器による信号確認のネットワーク信号を時系列に示した図である。信号確認機器32から信号確認のネットワーク信号を出力する。信号確認のネットワーク信号は、受信側機器20のネットワーク分配器26から無線通信機器28へ入力される。そして無線通信機器28からネットワーク12を介して送信側機器40の無線通信機器50へ送信される(ステップ31)。信号確認のネットワーク信号は、送信側機器40のネットワーク分配器46からAD変換機器44へ入力(受信)される。信号確認機器32からの信号確認のネットワーク信号は、タイマー32dによるあらかじめ設定された時間毎に出力されている。この設定時間はタイマー32dにより設定変更でき、本実施形態では例えば、3秒毎に出力している。なお、信号確認のネットワーク信号の時間間隔は、巻上機の動作スピードに応じて変えると良い。時間間隔が短すぎる場合、ネットワークの状況によっては頻繁に機器22の停止が生じてしまうからである。
そして信号確認機器32は、信号確認のネットワーク信号の送受信による通信可否の判定を行う(ステップ33)。信号確認のネットワーク信号の送受信が所定時間内に完了していれば、ネットワーク信号受信と判断されて(ステップ34)、通信判定部32cから電源スイッチ32eを介してDA変換機器24の電源入力部24bへ電源供給の信号が出力される(ステップ35)。これにより巻上機の巻き下げが維持される。
また、撮影部で撮影した作業対象物の映像を送信側機器で表示させることにより、現場から遠く離れた箇所であっても遠隔操作を実現できる。
さらに、ネッワーク信号の接続状況の監視を行うことにより、万が一通信環境に不具合があったときでも、受信側機器の電源を遮断して、不通時前の制御操作が実行され続けた機器による誤動作などの2次災害を確実に防止することができる。
Claims (1)
- アナログ信号を用いた制御操作により機械的動作を可能とする機器を有する受信側機器と、
前記受信側機器とネットワークを介して接続し、前記アナログ信号をネットワーク信号に変換して前記受信側機器へ送信可能な送信側機器と、
を備えた機器の遠隔制御システムにおいて、
前記受信側機器は、前記ネットワーク信号を前記アナログ信号に変換するDA変換機器と、前記機器の作業対象物を撮影する撮影部と、前記ネットワークの接続状態を監視する信号確認機器を有し、
前記送信側機器は、前記撮影部の映像を表示する画像表示部を有し、
前記信号確認機器は、前記ネットワークが切断あるいは遅延したときに、前記機器の停止信号を出力し、
前記機器は、巻上機であり、
前記ネットワーク信号を出力する時間間隔を前記巻上機の動作スピードに応じて設定することを特徴とする機器の遠隔制御システム。
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