JP6529858B2 - X線ct装置及びx線検出器 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、X線CT装置及びX線検出器に関する。
近年、フォトンカウンティング方式の検出器を用いたX線CT装置の開発が進められている。従来のX線CT装置で用いられている積分型の検出器と異なり、フォトンカウンティング方式の検出器は、被検体を透過したX線に由来する光を個々に計数する。したがって、フォトンカウンティング方式の検出器を用いたX線CT装置は、SN比(Signal per Noise)の高いX線CT画像を再構成することができる。またフォトンカウンティングでは1種類のX線出力を複数のエネルギー成分に分けて画像化できるため、K吸収端の違いを利用した物質の同定が可能となる。
特開2011−112623号公報 国際公開第2009/037781号パンフレット
本発明が解決しようとする課題は、入射したX線の数え落としの発生を低減させることができるX線CT装置及びX線検出器を提供することである。
実施形態のX線CT装置は、X線源と、X線検出器と、生成部とを備える。X線源は、X線を放射する。X線検出器は、前記X線源から近い第1の領域と前記X線源から遠い第2の領域を有するシンチレータと、前記シンチレータにより前記X線源が放射したX線が変換されたシンチレータ光を検出する光センサと、前記シンチレータ内に設けられ、前記第1の領域と前記第2の領域との間で前記シンチレータ光を透過させる第1の状態と透過させない第2の状態とを切り替え可能な可変層とを有する。生成部は、前記X線検出器が出力した信号に基づいてCT画像を生成する。
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。 図2Aは、従来技術に係る光センサにおけるパイルアップを説明するための図である。 図2Bは、従来技術に係る光センサにおけるパイルアップを説明するための図である。 図2Cは、従来技術に係る光センサにおけるパイルアップを説明するための図である。 図3は、従来技術に係るシンチレータにおけるパイルアップを説明するための図である。 図4Aは、第1の実施形態に係る検出器の一例を説明するための図である。 図4Bは、第1の実施形態に係る検出器の一例を説明するための図である。 図5Aは、第1の実施形態に係る検出素子による処理動作を説明するための図である。 図5Bは、第1の実施形態に係る検出素子による処理動作を説明するための図である。 図5Cは、第1の実施形態に係る検出素子による処理動作を説明するための図である。 図6は、第1の実施形態に係る切り替え制御部による処理の手順を示すフローチャートである。 図7Aは、第1の実施形態の変形例に係る検出素子による処理動作を説明するための図である。 図7Bは、第1の実施形態の変形例に係る検出素子による処理動作を説明するための図である。 図7Cは、第1の実施形態の変形例に係る検出素子による処理動作を説明するための図である。 図8Aは、第2の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図8Bは、第2の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図8Cは、第2の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図8Dは、第2の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図9は、第2の実施形態に係る切り替え制御部による処理の手順を示すフローチャートである。 図10Aは、第3の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図10Bは、第3の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図10Cは、第3の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図10Dは、第3の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図10Eは、第3の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図11は、第3の実施形態に係る切り替え制御部による処理の手順を示すフローチャートである。 図12Aは、第4の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図12Bは、第4の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図12Cは、第4の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図12Dは、第4の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図13は、第4の実施形態に係る切り替え制御部による処理の手順を示すフローチャートである。 図14は、第4の実施形態の変形例に係る切り替え制御部を説明するための図である。 図15は、第5の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図16は、第5の実施形態の変形例に係る検出素子の別例を説明するための図である。 図17は、その他の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。 図18は、その他の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。
以下、図面を参照して、実施形態に係るX線CT装置及びX線検出器を説明する。
以下の実施形態で説明するX線CT装置は、フォトンカウンティングCTを実行可能な装置である。すなわち、以下の実施形態で説明するX線CT装置は、従来の積分型(電流モード計測方式)の検出器ではなく、フォトンカウンティング方式の検出器を用いて被検体を透過したX線を計数することで、SN比の高いX線CT画像データを再構成可能な装置である。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。図1に示すように、第1の実施形態に係るX線CT装置は、架台装置10と、寝台装置20と、コンソール装置30とを有する。
架台装置10は、被検体PにX線を照射し、被検体Pを透過したX線に関するデータを収集する装置であり、高電圧発生部11と、X線管12と、検出器13と、収集部14と、回転フレーム15と、架台駆動部16とを有する。
回転フレーム15は、X線管12と検出器13とを被検体Pを挟んで対向するように支持し、後述する架台駆動部16によって被検体Pを中心した円軌道にて高速に回転する円環状のフレームである。
X線管12は、後述する高電圧発生部11により供給される高電圧により被検体PにX線ビームを照射する真空管であり、回転フレーム15の回転にともなって、X線ビームを被検体Pに対して照射する。X線管12は、X線を放射するX線源である。
高電圧発生部11は、X線管12に高電圧を供給する装置であり、X線管12は、高電圧発生部11から供給される高電圧を用いてX線を発生する。すなわち、高電圧発生部11は、X線管12に供給する管電圧や管電流を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線量を調整する。
架台駆動部16は、回転フレーム15を回転駆動させることによって、被検体Pを中心とした円軌道上でX線管12と検出器13とを旋回させる。
検出器13は、被検体Pを透過したX線に由来する光を計数するための複数の検出素子を有する。一例を挙げれば、第1の実施形態に係る検出器13が有する検出素子は、シンチレータと光センサとにより構成される間接変換型の検出器である。なお、検出器13の詳細については、図4A及び図4Bを用いて後述する。また、検出器13には、後述する切り替え制御部13bが設けらえる。
図1に戻って、収集部14は、検出器13の出力信号を用いた計数処理の結果である計数結果を収集する。収集部14は、X線管12から照射されて被検体Pを透過したX線に由来する光子(X線光子)を計数し、当該計数した光子のエネルギーを弁別した結果を計数結果として収集する。そして、収集部14は、計数結果を、コンソール装置30に送信する。
具体的には、収集部14は、検出素子が出力した各パルスを弁別して計数したX線光子の入射位置(検出位置)と、当該X線光子のエネルギー値とを計数結果として、X線管12の位相(管球位相)ごとに収集する。収集部14は、例えば、計数に用いたパルスを出力した検出素子の位置を、入射位置とする。また、収集部14は、例えば、パルスのピーク値とシステム固有の応答関数とからエネルギー値を演算する。或いは、収集部14は、例えば、パルスの強度を積分することで、エネルギー値を演算する。収集部14は、演算したエネルギー値(E)を複数のエネルギー弁別域に振り分ける。
本実施形態に係る収集部14は、演算したエネルギー値を、例えば、比較器(コンパレータ)を用いて、複数のエネルギー弁別域に振り分ける。複数のエネルギー弁別域は、収集部14がエネルギーの値を、所定の粒度のエネルギー範囲に弁別して振り分けるために、閾値を用いて設定されるエネルギー分割セットとなる。
例えば、収集部14が収集する計数結果は、『管球位相「α1」では、入射位置「P11」の検出素子において、エネルギー弁別域「E1<E≦E2」の光子の計数値が「N1」であり、エネルギー弁別域「E2<E≦E3」の光子の計数値が「N2」である』といった情報となる。或いは、収集部14が収集する計数結果は、『管球位相「α1」では、入射位置「P11」の検出素子において、エネルギー弁別域「E1<E≦E2」の光子の単位時間当たりの計数値が「n1」であり、エネルギー弁別域「E2<E≦E3」の光子の単位時間当たりの計数値が「n2」である』といった情報となる。
寝台装置20は、被検体Pを載せる装置であり、天板22と、寝台駆動装置21とを有する。天板22は、被検体Pが載置される板であり、寝台駆動装置21は、天板22をZ軸方向へ移動して、被検体Pを回転フレーム15内に移動させる。
なお、架台装置10は、例えば、天板22を移動させながら回転フレーム15を回転させて被検体Pをらせん状にスキャンするヘリカルスキャンを実行する。または、架台装置10は、天板22を移動させた後に被検体Pの位置を固定したままで回転フレーム15を回転させて被検体Pを円軌道にてスキャンするコンベンショナルスキャンを実行する。
コンソール装置30は、操作者によるX線CT装置の操作を受け付けるとともに、架台装置10によって収集された計数情報を用いてX線CT画像データを再構成する装置である。コンソール装置30は、図1に示すように、入力装置31と、表示装置32と、スキャン制御部33と、前処理部34と、投影データ記憶部35と、画像再構成部36と、画像記憶部37と、システム制御部38とを有する。
入力装置31は、X線CT装置の操作者が各種指示や各種設定の入力に用いるマウスやキーボード等を有し、操作者から受け付けた指示や設定の情報を、システム制御部38に転送する。例えば、入力装置31は、操作者からX線CT画像データを再構成する際の再構成条件や、X線CT画像データに対する画像処理条件等を受け付ける。
表示装置32は、操作者によって参照されるモニタであり、システム制御部38による制御のもと、X線CT画像データを操作者に表示したり、入力装置31を介して操作者から各種指示や各種設定等を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。
スキャン制御部33は、後述するシステム制御部38の制御のもと、高電圧発生部11、架台駆動部16、収集部14及び寝台駆動装置21の動作を制御することで、架台装置10における計数情報の収集処理を制御する。
前処理部34は、収集部14から送信された計数結果に対して、対数変換処理、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正等の補正処理を行なうことで、エネルギー弁別域ごとの投影データを生成する。
投影データ記憶部35は、前処理部34により生成された投影データを記憶する。すなわち、投影データ記憶部35は、X線CT画像データを再構成するための投影データを記憶する。
画像再構成部36は、検出器13が出力した信号に基づいてCT画像を生成する。画像再構成部36は、投影データ記憶部35が記憶する投影データを、例えば、逆投影処理することで、X線CT画像データを再構成する。逆投影処理としては、例えば、FBP(Filtered Back Projection)法による逆投影処理が挙げられる。なお、画像再構成部36は、例えば、逐次近似法により、再構成処理を行なっても良い。また、画像再構成部36は、X線CT画像データに対して各種画像処理を行なうことで、画像データを生成する。画像再構成部36は、再構成したX線CT画像データや、各種画像処理により生成した画像データを画像記憶部37に格納する。
ここで、フォトンカウンティングCTで得られる計数結果から生成された投影データには、被検体Pを透過することで減弱されたX線のエネルギーの情報が含まれている。このため、画像再構成部36は、例えば、特定のエネルギー成分のX線CT画像データを再構成することができる。また、画像再構成部36は、例えば、複数のエネルギー成分それぞれのX線CT画像データを再構成することができる。
また、画像再構成部36は、例えば、各エネルギー成分のX線CT画像データの各画素にエネルギー成分に応じた色調を割り当て、エネルギー成分に応じて色分けされた複数のX線CT画像データを重畳した画像データを生成することができる。また、画像再構成部36は、物質固有のK吸収端を利用して、当該物質の同定が可能となる画像データを生成することができる。画像再構成部36が生成する他の画像データとしては、単色X線画像データや密度画像データ、実効原子番号画像データ等が挙げられる。
システム制御部38は、架台装置10、寝台装置20及びコンソール装置30の動作を制御することによって、X線CT装置の全体制御を行う。具体的には、システム制御部38は、スキャン制御部33を制御することで、架台装置10で行なわれるCTスキャンを制御する。また、システム制御部38は、前処理部34や、画像再構成部36を制御することで、コンソール装置30における画像再構成処理や画像生成処理を制御する。また、システム制御部38は、画像記憶部37が記憶する各種画像データを、表示装置32に表示するように制御する。
以上、第1の実施形態に係るX線CT装置の全体構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係るX線CT装置は、フォトンカウンティング方式の検出器を用いてX線CT画像データを再構成する。
フォトンカウンティングCTでは、光子の数を計数することで、X線の量を測定する。単位時間当たりの光子数が多いほど、強いX線となる。また、個々の光子は、異なるエネルギーを有するが、フォトンカウンティングCTでは、光子のエネルギー計測を行なうことで、X線のエネルギー成分の情報を得ることができる。すなわち、フォトンカウンティングCTでは、1種類の管電圧でX線を照射することで収集されたデータを複数のエネルギー成分に分けて画像化することができる。例えば、フォトンカウンティングCTでは、K吸収端の違いを利用した物質の同定が可能となる画像データを得ることができる。
しかし、フォトンカウンティングCTでは、入射放射線量が多い場合、個々の光子を計数したデータが積み重なる「パイルアップ:pile up」が生じる。パイルアップが起きると、個々の光子を分離できなくなるため、計数特性が線形でなくなる「計数の数え落とし」が生じる。
図2A、図2B及び図2Cは、従来技術に係る光センサにおけるパイルアップを説明するための図である。フォトンカウンティング方式の検出器で用いられる光センサは、シンチレータ光が入射すると、1パルスの電気信号を出力する。入射X線が微弱な場合は、図2Aに示すように、シンチレータの入射間隔がまばらとなるため、センサから出力された各パルスを弁別できる。
しかし、入射X線が強くなることで、シンチレータの入射間隔が短くなると、図2Bに示すように、光センサから出力されたパルスは積み重なり、個々のパルスを弁別できない状態となる。具体的には、積み重なった複数のパルスが、見かけ上1つのパルスとして弁別される(図2Bに示す点線の波形を参照)。その結果、計数の数え落とし(パイルアップ)が生じ、実際に光センサに入射したシンチレータ光の数とセンサが出力したパルスの計数値(パルス個数)との線形性が失われる。すなわち、パルス個数は、図2Cに示すように、X線強度が高くなるにつれて、シンチレータ光の数より少なく計数される。
また、フォトンカウンティングのセンサにシンチレータを使用する場合、入射X線量が増えると、シンチレータにおいてX線一つ一つを分離することができなくなるシンチレータでのパイルアップが起きる。このような場合にも、計数特性が線形でなくなるという問題がある。図3は、従来技術に係るシンチレータにおけるパイルアップを説明するための図である。図3に示すように、従来技術に係るシンチレータには、X線入射方向側と対向する側の端部に光センサとしてのSiPM(Silicon photomultiplier)が配置される。シンチレータがX線をシンチレータ光に変換するまでには所定時間必要である。このため、従来技術に係るシンチレータは、入射X線量が増え、X線をシンチレータ光に変換するまでに要するこの所定時間内に新たなX線が入射すると、この新たに入射したX線をシンチレータ光に変換することができない場合がある。かかる場合、検出器13では、入射X線をカウントできなくなる。
そこで、第1の実施形態に係るX線CT装置は、計数の数え落としの発生を低減させるため、以下のように検出器13が構成される。図4A及び図4Bは、第1の実施形態に係る検出器13の一例を説明するための図である。
図4Aでは、架台装置10を正面から見た場合を示す。図4Aに示すように、回転フレーム15は、X線管12と検出器13とを支持する。図4Bでは、図4Aに示す検出器13を拡大して示す。図4Bでは、検出器13をY軸側から見た場合を示す。図4Bに示すように、検出器13は、検出素子群13aと、切り替え制御部13bとを有する。
検出素子群13aには、図4Bに示すように、検出素子が、面上に2次元配置されている。例えば、チャンネル方向(図4B中のX軸方向)に配列された検出素子列が被検体Pの体軸方向(図4Bに示すZ軸方向)に沿って複数列配列されている。
続いて、検出素子群13aに配置された各検出素子について説明する。検出素子は、X線源から近い第1の領域とX線源から遠い第2の領域を有するシンチレータと、シンチレータによりX線源が放射したX線が変換されたシンチレータ光を検出する光センサとを有する。また、検出素子は、シンチレータ内に設けられ、第1の領域と第2の領域との間でシンチレータ光を透過させる第1の状態と透過させない第2の状態とを切り替え可能な可変層とを有する。より具体的には、図4Bに示すように、検出素子100は、シンチレータ101及び102と、光センサ104及び105と、可変層103とを含んで構成される。
シンチレータ101は、X線源から近い第1の領域に対応し、シンチレータ102は、X線源から遠い第2の領域に対応する。シンチレータ101及び102は、X線源から放射される入射X線をシンチレータ光に変換する。ここで、シンチレータ101及び102における入射X線の到達位置は、入射X線のエネルギーの大きさに応じて、確率的に決定される。例えば、エネルギーが小さい入射X線は、シンチレータ101側に到達する確率が高く、エネルギーが大きい入射X線は、シンチレータ102側に到達する確率が高い。
光センサ104及び105は、SiPMであり、シンチレータ101及び102によって変換されたシンチレータ光を検出する。ここで、光センサ104及び105は、シンチレータ101及び102のX線入射方向に対して両端に配置される。より具体的には、光センサ104は、図4Bに示すように、シンチレータ101のX線入射方向側の端部に配置され、光センサ105は、シンチレータ102のX線入射方向側と対向する側の端部に配置される。
可変層103は、シンチレータ101及び102内に設けられ、シンチレータ光を透過させる第1の状態とシンチレータ光を透過させない第2の状態とを切り替え可能である。言い換えると、可変層103は、第1の領域と第2の領域との間でシンチレータ光を透過させる第1の状態と透過させない第2の状態とを切り替え可能である。なお、入射X線は、可変層103の状態が第1の状態及び第2の状態に関わらず、可変層103を通過する。また、可変層103は、両端に配置された光センサ104と光センサ105との間に配置される。図4Bに示す例では、可変層103は、検出素子100の略中央に配置される。可変層103は、例えば、液晶膜や光偏向膜及びMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)シャッターであり、電気的または機械的に瞬時に、シンチレータ光を透過させる第1の状態とシンチレータ光を透過させない第2の状態とを切り替えることができる。なお、可変層103の第1の状態と第2の状態とは、検出素子群13aに配置された個々の検出素子100ごとに任意に制御可能である。また、以下では説明の便宜上、X線CT装置による撮像開始時において、可変層103は、シンチレータ光を透過させる第1の状態であることを前提として説明する。
切り替え制御部13bは、可変層103の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する。この切り替え制御部13bは、図4Bに示すように、入射X線の強度を測るセンサ13cを有している。例えば、切り替え制御部13bは、センサ13cで測定した入射X線の強度に依存して、可変層103の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する。より具体的には、切り替え制御部13bは、センサ13cで測定した入射X線の強度が所定の閾値よりも高い場合に、可変層103を第1の状態から第2の状態に切り替える。なお、以下では、入射X線の強度が所定の閾値よりも高い場合、パイルアップが起きたものとして説明する。
次に、図5A〜5Cを用いて、第1の実施形態に係る検出素子100による処理動作を説明する。図5A〜図5Cは、第1の実施形態に係る検出素子100による処理動作を説明するための図である。図5Aでは、検出素子100の構成例を示す。なお、図5Aに示す検出素子100の構成例は、図4Bに示した検出素子100の構成例と同様である。すなわち、検出素子100は、シンチレータ101及び102と、光センサ104及び105と、可変層103とを含んで構成される。
図5Bでは、入射X線が弱い場合を示す。かかる場合、パイルアップは起き難いので、可変層103は、シンチレータ光を透過させる第1の状態である。入射X線は、エネルギーの大きさに応じて確率的に到達した位置でシンチレータ光に変換される。そして、シンチレータ光は、可変層103がシンチレータ光を透過させる第1の状態である場合、シンチレータ106内を移動可能であり、光センサ104又は光センサ105で検出される。より具体的には、シンチレータ101で変換されたシンチレータ光は、光センサ104及び光センサ105のいずれかで検出され、同様にシンチレータ102で変換されたシンチレータ光は、光センサ104及び光センサ105のいずれかで検出される。
そして、光センサ104及び光センサ105で検出された出力信号は、加算されて利用される。すなわち、入射X線の1光子で起きるシンチレーション光を2つの光センサ104及び光センサ105で検出して検出効率を増加させる。これにより、光子の検出効率が上がるので、より少ないX線でデータ収集が可能となる。また、このようにX線量を低減できる結果、パイルアップを抑制することが可能となる。
図5Cは、入射X線が強い場合を示す。例えば、光センサ104は、入射X線が強く、可変層103がシンチレータ光を透過させる第1の状態である場合、シンチレータ101で変換されたシンチレータ光とシンチレータ102で変換されたシンチレータ光とを検出することになり得る。かかる場合、光センサ104では、パイルアップが発生する可能性が高くなる。或いは、シンチレータ101は、入射X線が強く、可変層103がシンチレータ光を透過させる第1の状態である場合、入射X線をシンチレータ光に変換しきれずにパイルアップが発生することになる可能性が高くなる。このようなことから、切り替え制御部13bは、センサ13cで測定した入射X線の強度が所定の閾値よりも高い場合に、可変層103を第1の状態から第2の状態に切り替える。すなわち、可変層103は、切り替え制御部13bによって、シンチレータ光を透過させる第1の状態からシンチレータ光を透過させない第2の状態に切り替えられる。
これにより、シンチレータ101で変換されたシンチレータ光は、可変層103を通過できないので、光センサ104で検出されることになる。また、シンチレータ102で変換されたシンチレータ光は、可変層103を通過できないので、光センサ105で検出されることになる。この結果、仮に光センサ104でパイルアップが発生しても、光センサ105ではパイルアップが発生せずに、シンチレータ光を検出可能に維持できる。また、例えば、図5Cに示すように、仮にシンチレータ101がパイルアップ状態となっても、シンチレータ102は、パイルアップせずに入射X線をシンチレータ光に変換可能な状態に維持される。
図6は、第1の実施形態に係る切り替え制御部13bによる処理の手順を示すフローチャートである。図6に示すように、切り替え制御部13bは、センサ13cで測定した入射X線の強度に基づいて、パイルアップしたか否かを判定する(ステップS101)。ここで、切り替え制御部13bは、パイルアップしたと判定しなかった場合(ステップS101、No)、繰り返しパイルアップしたか否かを判定する。
一方、切り替え制御部13bは、パイルアップしたと判定した場合(ステップS101、Yes)、可変層103の状態は不透過であるか否かを判定する(ステップS102)。ここで、切り替え制御部13bは、可変層103の状態は不透過であると判定した場合(ステップS102、Yes)、処理を終了する。一方、切り替え制御部13bは、可変層103の状態は不透過であると判定しなかった場合(ステップS102、No)、可変層103を不透過に切り替え(ステップS103)、処理を終了する。なお、切り替え制御部13bは、パイルアップが起きた後、パイルアップが解消したと判定する場合には、可変層103を第2の状態から第1の状態に切り替えてもよい。
上述したように、第1の実施形態によれば、切り替え制御部13bは、センサ13cで測定した入射X線の強度に依存して、可変層103の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する。例えば、入射X線が強い場合、可変層103は、切り替え制御部13bによって、シンチレータ光を透過させる第1の状態からシンチレータ光を透過させない第2の状態に切り替えられる。これにより、例えば、シンチレータ101で変換されたシンチレータ光は、光センサ104で検出されることになり、シンチレータ102で変換されたシンチレータ光は、光センサ105で検出されることになる。この結果、光センサ104では、パイルアップが発生しても、光センサ105では、パイルアップが発生せずに、シンチレータ光を検出可能に維持できる。また、シンチレータ101がパイルアップ状態となっても、シンチレータ102は、パイルアップせずに入射X線をシンチレータ光に変換可能な状態に維持される。すなわち、第1の実施形態によれば、入射したX線の数え落としの発生を低減させることができる。
(第1の実施形態の変形例)
なお、上述した第1の実施形態では、可変層103が検出素子100の略中央に配置される場合について説明した。しかしながら、可変層が配置される位置は、検出素子の略中央に限定されるものではなく、任意に変更可能である。例えば、エネルギー帯域の低いX線がパイルアップし易いことや、エネルギー帯域が低いX線は、X線CT画像に寄与しない場合があることから、可変層は、エネルギー帯域が低いX線を除去可能な位置に配置されてもよい。図7A〜図7Cは、第1の実施形態の変形例に係る検出素子200による処理動作を説明するための図である。
例えば、図7Aに示すように、第1の実施形態の変形例に係る検出素子200は、シンチレータ201及び202と、光センサ204及び205と、可変層203とを含んで構成される。なお、シンチレータ201及び202は、X線源から放射される入射X線をシンチレータ光に変換する。光センサ204及び205は、SiPMであり、シンチレータ201及び202によって変換されたシンチレータ光を検出する。
可変層203は、シンチレータ201及び202内に設けられ、シンチレータ光を透過させる第1の状態とシンチレータ光を透過させない第2の状態とを切り替え可能である。この可変層203は、検出素子200において、略中央から光センサ204側に配置されている。ここで、入射X線は、エネルギーの大きさに応じて、シンチレータの深さ方向における到達位置が長くなる確率が大きくなる。このため、可変層203が配置されるこの位置は、X線CT画像に寄与しないエネルギー帯域の低いX線が到達する可能性の高い位置に相当する。このため、この可変層203は、シンチレータ光を透過させない第2の状態に切り替えられた場合、X線CT画像に寄与しないエネルギー帯域の低いX線と、X線CT画像の再構成に利用されるエネルギー帯域のX線とを分けることが可能である。なお、可変層203の第1の状態と第2の状態とは、個々の検出素子ごとに任意に制御可能である。また、以下では説明の便宜上、X線CT装置による撮像開始時において、可変層203は、シンチレータ光を透過させる第1の状態であることを前提として説明する。
図7Bでは、入射X線が弱い場合を示す。かかる場合、パイルアップは起き難いので、可変層203は、シンチレータ光を透過させる第1の状態である。入射X線は、エネルギーの大きさに応じて確率的に到達した位置でシンチレータ光に変換される。そして、シンチレータ光は、可変層203がシンチレータ光を透過させる第1の状態である場合、シンチレータ206内を移動可能であり、光センサ204又は光センサ205で検出される。より具体的には、シンチレータ201で変換されたシンチレータ光は、光センサ204及び光センサ205のいずれかで検出され、同様にシンチレータ202で変換されたシンチレータ光は、光センサ204及び光センサ205のいずれかで検出される。
そして、光センサ204及び光センサ205で検出された出力信号は、加算されて利用される。すなわち、入射X線の1光子で起きるシンチレーション光を2つの光センサ204及び光センサ205で検出して検出効率を増加させる。これにより、光子の検出効率が上がるので、より少ないX線でデータ収集が可能となる。また、このようにX線量を低減できる結果、パイルアップを抑制することが可能となる。
図7Cでは、入射X線が強い場合を示す。例えば、光センサ204は、入射X線が強く、可変層203がシンチレータ光を透過させる第1の状態である場合、シンチレータ201で変換されたシンチレータ光とシンチレータ202で変換されたシンチレータ光とを検出することになり得る。かかる場合、光センサ204では、パイルアップが発生する可能性が高くなる。或いは、シンチレータ201は、入射X線が強く、可変層203がシンチレータ光を透過させる第1の状態である場合、入射X線をシンチレータ光に変換しきれずにパイルアップが発生する可能性が高くなる。このようなことから、切り替え制御部13bは、センサ13cで測定した入射X線の強度が所定の閾値よりも高い場合に、可変層203を第1の状態から第2の状態に切り替える。すなわち、可変層203は、切り替え制御部13bによって、シンチレータ光を透過させる第1の状態からシンチレータ光を透過させない第2の状態に切り替えられる。
これにより、シンチレータ201で変換されたシンチレータ光は、可変層203を通過できないので、光センサ204で検出されることになる。また、シンチレータ202で変換されたシンチレータ光は、可変層203を通過できないので、光センサ205で検出されることになる。この結果、光センサ204では、パイルアップが発生しても、光センサ205では、パイルアップが発生せずに、シンチレータ光を検出可能に維持できる。また、例えば、図7Cに示すように、仮にシンチレータ201がパイルアップ状態となっても、シンチレータ202は、パイルアップせずに入射X線をシンチレータ光に変換可能な状態に維持される。
なお、切り替え制御部13bは、入射X線の強度を測るセンサ13cを有するものとして説明したが、センサ13cを有さなくてもよい。かかる場合、切り替え制御部13bは、例えば収集部14による計数結果を取得し、取得した計数結果に基づいて入射X線の強度を判定し、可変層103(203)の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する。例えば、切り替え制御部13bは、計数結果が所定の閾値以上である場合に、可変層を第2の状態に切り替える。このように、切り替え制御部13bは、撮像中に検出器13のセンサ13cや検出素子100(200)によって検出された信号の強度が所定の閾値以上の場合に、可変層103(203)の第2の状態に切り替える。
また、切り替え制御部13bは、撮像中に入射X線強度を測定することで、可変層103の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。切り替え制御部13bは、事前に設定された撮像条件に基づいて可変層103の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御するようにしてもよい。例えば、切り替え制御部は、撮像条件として設定された設定値が所定の閾値以上の場合に、可変層103を第2の状態に切り替える。具体的には、切り替え制御部13bは、管電圧や管電流などのX線照射パラメータが所定の閾値以上である場合に、可変層103を第2の状態に切り替える。
また、切り替え制御部13bは、入射X線の強度に依存して、可変層103の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、切り替え制御部13bは、入射X線のエネルギー帯域に応じて、可変層103の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御するようにしてもよい。例えば、切り替え制御部13bは、撮像条件に基づいて決定される出射X線のエネルギー帯域の上限が所定の閾値以上の場合に、可変層103の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する。より具体的には、管電圧によって決まる出射X線のエネルギー帯域の上限が閾値以上の場合には、エネルギー帯域の高い入射X線量が多い可能性があるので、可変層103を第2の状態に切り替える。
また、切り替え制御部13bは、検出器13によって検出された信号のうちエネルギー帯域が所定のエネルギー値以上である信号のカウント数が所定の閾値以上の場合に、可変層103を第2の状態に切り替えるようにしてもよい。更に、検出されるX線光子のエネルギーの上限は照射X線のエネルギーの上限となるが、短い時間内に複数のX線光子が同時入射した場合、出力パルスが重なり合って本来よりも高いエネルギーを持つ1つのX線光子が入射したと誤検出してしまう。言い換えると、照射X線のエネルギーの上限を超えるようなX線光子が検出された場合は、パイルアップによる誤検出と見なせる。このようなことから、検出器13によって検出された信号を解析して可変層103を第2の状態に切り替える場合には、予め設定した管電圧によって決定される照射X線のスペクトルの上限よりも高いエネルギーを持つX線が検出された場合には、パイルアップが発生していると判定して、可変層103を第2の状態に切り替えるようにしてもよい。
なお、X線CT装置は、入射X線が弱い場合に可変層の状態を第2の状態に切り替えることで、可変層で隔てられたシンチレータそれぞれで変換された異なるエネルギー帯域のシンチレータ光を収集することが可能となる。これにより、エネルギー弁別にX線CT画像を生成することが可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、シンチレータ内において、可変層が1つ配置される場合について説明した。ところで、シンチレータ内において、可変層は複数配置されてもよいものである。そこで、第2の実施形態では、可変層がシンチレータ内に複数設けられる場合について説明する。
第2の実施形態に係るX線CT装置の構成は、検出器13が有する検出素子の構成が異なる点と切り替え制御部13bの一部の機能が異なる点とを除いて、図1に示すX線CT装置の構成と同様である。このため、以下では、第2の実施形態に係る検出素子300の構成と、第2の実施形態に係る切り替え制御部13bの機能についてのみ説明する。図8A〜8Dは、第2の実施形態に係る検出素子300を説明するための図である。
第2の実施形態に係る検出素子300は、シンチレータ内において第1の領域及び第2の領域の少なくともいずれか一方の領域内に可変層を更に有する。例えば、図8Aに示すように、第2の実施形態に係る検出素子300は、シンチレータ301、302、303及び304と、光センサ308及び309と、可変層305、306及び307とを含んで構成される。シンチレータ301、302、303及び304は、X線源から放射される入射X線をシンチレータ光に変換する。ここで、例えば、シンチレータ301及び302をX線源から近い第1の領域とし、シンチレータ303及び304をX線源から遠い第2の領域として説明する。なお、シンチレータ301をX線源から近い第1の領域とし、シンチレータ302、303及び304をX線源から遠い第2の領域としてよいし、シンチレータ301、302及び303をX線源から近い第1の領域とし、シンチレータ304をX線源から遠い第2の領域としてもよい。光センサ308及び309は、SiPMであり、シンチレータ301、302及び303によって変換されたシンチレータ光を検出する。
可変層305、306及び307は、シンチレータ301、302、303及び304内に設けられ、シンチレータ光を透過させる第1の状態とシンチレータ光を透過させない第2の状態とを切り替え可能である。言い換えると、可変層306は、第1の領域(シンチレータ301及び302)と第2の領域(シンチレータ303及び304)との間でシンチレータ光を透過させる第1の状態と透過させない第2の状態とを切り替え可能な可変層である。また、可変層305は、シンチレータ内において第1の領域内(シンチレータ301と302との間)に更に設けられる可変層である。そして、可変層307は、シンチレータ内において第2の領域内(シンチレータ303と304との間)に更に設けられる可変層である。この可変層305、306及び307は、検出素子300において、略中央から光センサ308側の複数の位置にそれぞれ配置される。これらの位置は、X線CT画像に寄与しないエネルギー帯域の低いX線が到達する確率の高い位置である。より具体的には、可変層305が配置される位置まで到達するX線のエネルギーは、可変層306が配置される位置まで到達するX線のエネルギーよりも小さく、可変層306が配置される位置まで到達するX線のエネルギーは、可変層307が配置される位置まで到達するX線のエネルギーよりも小さい。このように、可変層305、306及び307を配置することにより、X線CT画像に寄与しないエネルギー帯域の低いX線と、X線CT画像の再構成に利用されるエネルギー帯域のX線とを多段階に分けることが可能である。なお、可変層305、306及び307の第1の状態と第2の状態とは、個々の検出素子ごとに任意に制御可能である。また、以下では説明の便宜上、X線CT装置による撮像開始時において、可変層305、306及び307は、シンチレータ光を透過させる第1の状態であることを前提として説明する。
第2の実施形態に係る切り替え制御部13bは、入射X線の強度に依存して、各可変層305〜307を第2の状態に切り替える。ここで、第2の実施形態に係る切り替え制御部13bは、例えば、収集部14から光センサ309による計数結果を取得して入射X線の強度を判定し、判定した入射X線の強度に基づいて各可変層305〜307の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する。
例えば、切り替え制御部13bは、入射X線が弱い場合、可変層305、306及び307のいずれについても、シンチレータ光を透過させる第1の状態とする。かかる場合、シンチレータ301、302、303及び304で変換されたシンチレータ光は、光センサ308及び光センサ309のいずれかで検出される。
そして、切り替え制御部13bは、可変層305、306及び307のいずれについてもシンチレータ光を透過させる第1の状態である場合に、入射X線の強度が所定の閾値以上であると判定すると、図8Bに示すように、可変層305を第2の状態に切り替える。すなわち、切り替え制御部13bは、入射X線の強度が所定の閾値以上であり、いずれの可変層の状態も不透過ではないと判定した場合、エネルギー帯域が最小である可変層305を選択し、選択した可変層305を不透過に切り替える。
これにより、シンチレータ301で変換されたシンチレータ光は、可変層305を通過できないので、光センサ308で検出されることになる。また、シンチレータ302、303及び304をシンチレータ310と称した場合、このシンチレータ310で変換されたシンチレータ光は、可変層305を通過できないので、光センサ309で検出されることになる。この結果、光センサ309では、パイルアップが発生せずに、シンチレータ光を検出可能に維持できる。また、例えば、図8Bに示すように、仮にシンチレータ301がパイルアップ状態となっても、シンチレータ310は、パイルアップせずに入射X線をシンチレータ光に変換可能な状態に維持される。
続いて、切り替え制御部13bは、可変層305を第1の状態に切り替えた後に、入射X線の強度が所定の閾値以上であると判定した場合、図8Cに示すように、可変層306を第2の状態に切り替える。すなわち、切り替え制御部13bは、入射X線の強度が所定の閾値以上であり、いずれかの可変層の状態が不透過であると判定した場合、不透過である可変層305よりエネルギー帯域が1つ高い可変層306を選択し、選択した可変層306を不透過に切り替える。
シンチレータ301及び302をシンチレータ311と称し、シンチレータ303及び304をシンチレータ312と称した場合、シンチレータ311で変換されたシンチレータ光は、可変層306を通過できないので、光センサ308で検出されることになる。また、シンチレータ312で変換されたシンチレータ光は、可変層306を通過できないので、光センサ309で検出されることになる。この結果、光センサ309では、パイルアップが発生せずに、シンチレータ光を検出可能に維持できる。また、例えば、図8Cに示すように、仮にシンチレータ311がパイルアップ状態となっても、シンチレータ312は、パイルアップせずに入射X線をシンチレータ光に変換可能な状態に維持される。
そして、切り替え制御部13bは、可変層306を第1の状態に切り替えた後に、入射X線の強度が所定の閾値以上であると判定した場合、図8Dに示すように、可変層307を第2の状態に切り替える。すなわち、切り替え制御部13bは、入射X線の強度が所定の閾値以上であり、いずれかの可変層の状態が不透過であると判定した場合、不透過である可変層306よりエネルギー帯域が1つ高い可変層307を選択し、選択した可変層307を不透過に切り替える。
シンチレータ301、302及び303をシンチレータ313と称した場合、シンチレータ313で変換されたシンチレータ光は、可変層307を通過できないので、光センサ308で検出されることになる。また、シンチレータ304で変換されたシンチレータ光は、可変層307を通過できないので、光センサ309で検出されることになる。この結果、光センサ309では、パイルアップが発生せずに、シンチレータ光を検出可能に維持できる。また、例えば、図8Dに示すように、仮にシンチレータ313がパイルアップ状態となっても、シンチレータ304は、パイルアップせずに入射X線をシンチレータ光に変換可能な状態に維持される。
図9は、第2の実施形態に係る切り替え制御部13bによる処理の手順を示すフローチャートである。図9に示すように、第2の実施形態に係る切り替え制御部13bは、センサ13cで測定した入射X線の強度に基づいて、パイルアップしたか否かを判定する(ステップS201)。例えば、切り替え制御部13bは、収集部14から光センサ309による計数結果を取得して入射X線の強度が所定の閾値以上であるか否かを判定する。切り替え制御部13bは、入射X線の強度が所定の閾値以上である場合に、パイルアップしたと判定する。ここで、切り替え制御部13bは、パイルアップしたと判定しなかった場合(ステップS201、No)、繰り返しパイルアップしたか否かを判定する。
一方、切り替え制御部13bは、パイルアップしたと判定した場合(ステップS201、Yes)、いずれかの可変層の状態が不透過であるか否かを判定する(ステップS202)。ここで、切り替え制御部13bは、いずれかの可変層の状態が不透過であると判定しなかった場合(ステップS202、No)、エネルギー帯域が最小である可変層を選択する(ステップS203)。そして、切り替え制御部13bは、選択した可変層を不透過に切り替え(ステップS204)、ステップS201に移行する。
一方、切り替え制御部13bは、いずれかの可変層の状態が不透過であると判定した場合(ステップS202、Yes)、エネルギー帯域が最大である可変層の状態が不透過であるか否かを判定する(ステップS205)。切り替え制御部13bは、エネルギー帯域が最大である可変層の状態が不透過であると判定した場合(ステップS205、Yes)、ステップS201に移行する。
一方、切り替え制御部13bは、エネルギー帯域が最大である可変層の状態が不透過であると判定しなかった場合(ステップS205、No)、エネルギー帯域が1つ高い可変層を選択し(ステップS206)、ステップS204に移行する。
上述したように、第2の実施形態によれば、入射X線の強度に応じて、X線CT画像に寄与しないエネルギー帯域の低い入射X線と、X線CT画像の再構成に利用されるエネルギー帯域の入射X線とを多段階に分ける。これにより、第2の実施形態によれば、X線の数え落としの発生を低減させることができる。
なお、切り替え制御部13bは、収集部14から光センサ309による計数結果を取得して入射X線の強度を判定し、判定した入射X線の強度に基づいて各可変層305〜307の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、切り替え制御部13bは、入射X線の強度に対して複数の閾値を設定し、設定した各閾値と各可変層とを対応付けた対応情報を有するようにしてもよい。かかる場合、切り替え制御部13bは、検出器13によって検出された信号の強度が、信号の強度に対して設定された複数の閾値のいずれかを超えた場合に、対応情報を参照して、信号の強度が超えた閾値のうち値が最も高い閾値に対応付けられた可変層を特定する。そして、切り替え制御部13bは、特定した可変層を第2の状態に切り替える。
また、切り替え制御部13bは、X線照射中に入射X線強度を測定することで、各可変層305〜307の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、切り替え制御部13bは、事前に設定された撮像条件に基づいて各可変層305〜307の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御するようにしてもよい。具体的には、切り替え制御部13bは、管電圧や管電流などのX線照射パラメータに対して複数の閾値を設定し、設定した各閾値と各可変層とを対応付けた対応情報を有するようにする。そして、切り替え制御部13bは、撮像条件として設定された管電圧や管電流などのX線照射パラメータの設定値が、撮像条件に対して設定された複数の閾値のいずれかを超えた場合に、対応情報を参照して、設定値が超えた閾値のうち値が最も高い閾値に対応付けられた可変層を特定する。そして、切り替え制御部13bは、特定した可変層を第2の状態に切り替える。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、面検出器へ適用する場合について説明する。被検体の厚さや密度によって透過するX線量は異なる。このため入射X線は、被検体の薄い部分や密度の小さい領域では減衰されにくく、過度のX線が入射しやすいのでパイルアップしやすくなる。このようなことから、第3の実施形態では、パイルアップしやすい領域に対して、小さいエネルギー側に配置された可変層を不透過にし、一方、パイルアップしにくい領域に対して、小さいエネルギー側に配置された可変層を不透過にする場合について説明する。
第3の実施形態に係るX線CT装置の構成は、検出器13が有する検出素子の構成が異なる点と切り替え制御部13bの一部の機能が異なる点とを除いて、図1に示すX線CT装置の構成と同様である。このため、以下では、第3の実施形態に係る検出素子400の構成と、第3の実施形態に係る切り替え制御部13bの機能についてのみ説明する。図10A〜10Eは、第3の実施形態に係る検出素子400を説明するための図である。
例えば、図10Aに示すように、第3の実施形態に係る検出素子400は、シンチレータ401、402、403及び404と、光センサ408及び409と、可変層405、406及び407とを含んで構成される。シンチレータ401、402、403及び404は、X線源から放射される入射X線をシンチレータ光に変換する。ここで、例えば、シンチレータ401及び402をX線源から近い第1の領域とし、シンチレータ403及び404をX線源から遠い第2の領域として説明する。なお、シンチレータ401をX線源から近い第1の領域とし、シンチレータ402、403及び404をX線源から遠い第2の領域としてよいし、シンチレータ401、402及び403をX線源から近い第1の領域とし、シンチレータ404をX線源から遠い第2の領域としてもよい。光センサ408及び409は、SiPMであり、シンチレータ401、402及び403によって変換されたシンチレータ光を検出する。
可変層405、406及び407は、シンチレータ401、402、403及び404内に設けられ、シンチレータ光を透過させる第1の状態とシンチレータ光を透過させない第2の状態とを切り替え可能である。言い換えると、可変層406は、第1の領域(シンチレータ401及び402)と第2の領域(シンチレータ403及び404)との間でシンチレータ光を透過させる第1の状態と透過させない第2の状態とを切り替え可能な可変層である。また、可変層405は、シンチレータ内において第1の領域内(シンチレータ401と402との間)に更に設けられる可変層である。そして、可変層407は、シンチレータ内において第2の領域内(シンチレータ403と404との間)に更に設けられる可変層である。この可変層405、406及び407は、検出素子400において、略中央から光センサ408側の複数の位置にそれぞれ配置される。これらの位置は、X線CT画像に寄与しないエネルギー帯域の低いX線が到達する確率の高い位置である。より具体的には、可変層405が配置される位置まで到達するX線のエネルギーは、可変層406が配置される位置まで到達するX線のエネルギーよりも小さく、可変層406が配置される位置まで到達するX線のエネルギーは、可変層407が配置される位置まで到達するX線のエネルギーよりも小さい。このように、可変層405、406及び407を配置することにより、X線CT画像に寄与しないエネルギー帯域の低いX線と、X線CT画像の再構成に利用されるエネルギー帯域のX線とを多段階に分けることが可能である。なお、可変層405、406及び407の第1の状態と第2の状態とは、個々の検出素子ごとに任意に制御可能である。また、以下では説明の便宜上、X線CT装置による撮像開始時において、可変層405、406及び407は、シンチレータ光を透過させる第1の状態であることを前提として説明する。
第3の実施形態に係る切り替え制御部13bは、入射X線の強度に応じて、各可変層405〜407の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する。ここで、第3の実施形態に係る切り替え制御部13bは、例えば、検出素子と対応するスキャノグラム上の画素において被検体の厚さや密度を判定し、検出素子における入射X線の強度を推定する。言い換えると、切り替え制御部13bは、スキャノグラムに基づいて入射X線の強度を分類し、分類された入射X線の強度それぞれにいずれかの可変層が対応付けられた対応情報を参照して可変層を特定する。そして、切り替え制御部13bは、特定した可変層を第2の状態に切り替える。
図10Bでは、管球位相α1におけるスキャノグラムを示す。図10Bに示す例では、スキャノグラムにおける画素を領域(1)〜領域(3)の3つに分けている。ここで、領域(1)は、被検体の厚さが厚い領域や密度が高い領域を示す。この領域(1)では、検出素子に入射するX線の強度は弱い。また、領域(2)は、被検体の厚さや密度が中間である領域を示す。この領域(2)では、検出素子に入射するX線の強度は中程度である。そして、領域(3)は、被検体の厚さが薄い領域や密度が低い領域を示す。この領域(3)では、検出素子に入射するX線の強度は強い。このように、切り替え制御部13bは、検出素子と対応するスキャノグラム上の画素において被検体の厚さや密度を判定し、検出素子における入射X線の強度を推定する。
そして、切り替え制御部13bは、推定した入射X線の強度に基づいて各可変層405〜407の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する。図10Cでは、領域(1)における可変層の切り替えを示す。切り替え制御部13bは、領域(1)における入射X線が弱いと推定し、可変層405、406及び407のいずれについても、シンチレータ光を透過させる第1の状態とする。かかる場合、シンチレータ401、402、403及び404をシンチレータ410と称した場合、シンチレータ410で変換されたシンチレータ光は、光センサ408及び光センサ409のいずれかで検出される。
図10Dでは、領域(2)における可変層の切り替えを示す。切り替え制御部13bは、領域(2)における入射X線が中程度であると推定し、可変層405を第2の状態に切り替える。かかる場合、シンチレータ401で変換されたシンチレータ光は、可変層405を通過できないので、光センサ408で検出されることになる。また、シンチレータ402、403及び404をシンチレータ411と称した場合、このシンチレータ411で変換されたシンチレータ光は、可変層405を通過できないので、光センサ409で検出されることになる。
図10Eでは、領域(3)における可変層の切り替えを示す。切り替え制御部13bは、領域(3)における入射X線が強いと推定し、可変層407を第2の状態に切り替える。かかる場合、シンチレータ401、402及び403をシンチレータ412と称した場合、シンチレータ412で変換されたシンチレータ光は、可変層407を通過できないので、光センサ408で検出されることになる。また、シンチレータ404で変換されたシンチレータ光は、可変層407を通過できないので、光センサ409で検出されることになる。
図11は、第3の実施形態に係る切り替え制御部13bによる処理の手順を示すフローチャートである。図11に示すように、切り替え制御部13bは、管球位相を取得する(ステップS301)。そして、切り替え制御部13bは、取得した管球位相における領域の密度を判定する(ステップS302)。続いて、切り替え制御部13bは、判定した密度に基づいて可変層を選択する(ステップS303)。そして、切り替え制御部13bは、選択した可変層の状態を切り替える(ステップS304)。この後、切り替え制御部13bは、処理を終了するか否かを判定する(ステップS305)。ここで、切り替え制御部13bは、処理を終了すると判定しなかった場合(ステップS305、No)、ステップS301に移行する。一方、切り替え制御部13bは、処理を終了すると判定した場合(ステップS305、Yes)、処理を終了する。
上述したように、第3の実施形態によれば、スキャノグラム上の画素において被検体の厚さや密度を判定し、検出素子における入射X線の強度を推定する。そして、推定した入射X線の強度に応じて、X線CT画像に寄与しないエネルギー帯域の低い入射X線と、X線CT画像の再構成に利用されるエネルギー帯域の入射X線とを多段階に分ける。これにより、第3の実施形態によれば、X線の数え落としの発生を低減させることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、検出するX線のエネルギー帯域に応じて、各可変層の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する場合について説明する。例えば、可変層を挟んでエネルギー帯域の低い側と大きい側とに分けることでシンチレータの出力でエネルギー弁別を行なう。
第4の実施形態に係るX線CT装置の構成は、検出器13が有する検出素子の構成が異なる点と切り替え制御部13bの一部の機能が異なる点とを除いて、図1に示すX線CT装置の構成と同様である。このため、以下では、第4の実施形態に係る検出素子500の構成と、第4の実施形態に係る切り替え制御部13bの機能についてのみ説明する。図12A〜12Dは、第4の実施形態に係る検出素子500を説明するための図である。
例えば、図12Aに示すように、第4の実施形態に係る検出素子500は、シンチレータ501、502、503及び504と、光センサ508及び509と、可変層505、506及び507とを含んで構成される。シンチレータ501、502、503及び504は、X線源から放射される入射X線をシンチレータ光に変換する。ここで、例えば、シンチレータ501及び502をX線源から近い第1の領域とし、シンチレータ503及び504をX線源から遠い第2の領域として説明する。なお、シンチレータ501をX線源から近い第1の領域とし、シンチレータ502、503及び504をX線源から遠い第2の領域としてよいし、シンチレータ501、502及び503をX線源から近い第1の領域とし、シンチレータ504をX線源から遠い第2の領域としてもよい。光センサ508及び509は、SiPMであり、シンチレータ501、502、503及び504によって変換されたシンチレータ光を検出する。
可変層505、506及び507は、シンチレータ501、502、503及び504内に設けられ、シンチレータ光を透過させる第1の状態とシンチレータ光を透過させない第2の状態とを切り替え可能である。言い換えると、可変層506は、第1の領域(シンチレータ501及び502)と第2の領域(シンチレータ503及び504)との間でシンチレータ光を透過させる第1の状態と透過させない第2の状態とを切り替え可能な可変層である。また、可変層505は、シンチレータ内において第1の領域内(シンチレータ501と502との間)に更に設けられる可変層である。そして、可変層507は、シンチレータ内において第2の領域内(シンチレータ503と504との間)に更に設けられる可変層である。この可変層505、506及び507は、検出素子500において、各可変層間の間隔が略等間隔となるように複数の位置にそれぞれ配置される。ここで、可変層505が配置される位置まで到達する入射X線は、エネルギーが小さい確率が高く、可変層506が配置される位置まで到達する入射X線は、エネルギーが中程度である確率が高く、可変層507が配置される位置まで到達する入射X線は、エネルギーが大きい確率が高い。このように、可変層505、506及び507を配置することにより、入射X線のエネルギー帯域別にシンチレータ光を収集することが可能となる。なお、可変層505、506及び507の第1の状態と第2の状態とは、個々の検出素子ごとに任意に制御可能である。また、以下では説明の便宜上、X線CT装置による撮像開始時において、可変層505、506及び507は、シンチレータ光を透過させる第1の状態であることを前提として説明する。
第4の実施形態に係る切り替え制御部13bは、検出するX線のエネルギー帯域に応じて、各可変層の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する。例えば、システム制御部38は、入力装置31を介して操作者からエネルギー帯域別にシンチレータ光を収集する指示を受付けた場合、スキャン制御部33を介して検出器13の切り替え制御部13bに各可変層の第1の状態と第2の状態との切り替えを指示する。なお、入力装置31のことを受付部とも言う。すなわち、受付部は、収集するX線のエネルギー帯域の設定を受付ける。そして、切り替え制御部13bは、受付部により設定を受付けたエネルギー帯域に応じて、各可変層の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する。
図12Bでは、操作者からエネルギー帯域別にシンチレータ光を収集する指示を受付けていない場合を示す。かかる場合、可変層505、506及び507のいずれについても、シンチレータ光を透過させる第1の状態である。このため、シンチレータ501、502、503及び504をシンチレータ510と称した場合、シンチレータ510で変換されたシンチレータ光は、光センサ508及び光センサ509のいずれかで検出される。
図12Cでは、エネルギー帯域の低い入射X線と、エネルギー帯域の低い入射X線以外とでシンチレータ光をそれぞれ収集する指示を操作者から受付けた場合を示す。かかる場合、切り替え制御部13bは、可変層505を第2の状態に切り替える。これにより、シンチレータ501で変換されたシンチレータ光は、可変層505を通過できないので、光センサ508で検出されることになる。また、シンチレータ502、503及び504をシンチレータ511と称した場合、このシンチレータ511で変換されたシンチレータ光は、可変層505を通過できないので、光センサ509で検出されることになる。
図12Dでは、エネルギー帯域の低い入射X線から中程度の入射X線までと、エネルギー帯域の中程度の入射X線から大きい入射X線までとでシンチレータ光をそれぞれ収集する指示を操作者から受付けた場合を示す。かかる場合、切り替え制御部13bは、可変層506を第2の状態に切り替える。これにより、シンチレータ501及び502をシンチレータ512と称し、シンチレータ503及びシンチレータ504をシンチレータ513と称した場合、シンチレータ512で変換されたシンチレータ光は、可変層506を通過できないので、光センサ508で検出されることになる。また、シンチレータ513で変換されたシンチレータ光は、可変層506を通過できないので、光センサ509で検出されることになる。
図13は、第4の実施形態に係る切り替え制御部13bによる処理の手順を示すフローチャートである。図13に示すように、切り替え制御部13bは、エネルギー帯域の選択を受付けたか否かを判定する(ステップS401)。ここで、切り替え制御部13bは、エネルギー帯域の選択を受付けたと判定しなかった場合(ステップS401、No)、繰り返しエネルギー帯域の選択を受付けたか否かを判定する。一方、切り替え制御部13bは、エネルギー帯域の選択を受付けたと判定した場合(ステップS401、Yes)、可変層を選択する(ステップS402)。そして、切り替え制御部13bは、選択した可変層を不透過に切り替える(ステップS403)。
第4の実施形態では、検出するX線のエネルギー帯域に応じて、各可変層の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する。これにより、異なるエネルギー帯域の入射X線からシンチレータ光を収集することが可能となる。この結果、エネルギー弁別にX線CT画像を生成することが可能となる。
また、従来では、検出器を多層化することでエネルギー帯域ごとの入射X線を収集していた。一方、第4の実施形態に係るX線CT装置では、複数の可変層の透過及び不透過を切り替えることにより、エネルギー帯域ごとの入射X線を収集する。これにより、第4の実施形態では、検出器自体の構造を簡素することが可能となる。また、第4の実施形態では、後段の読み出し回路も検出器を多層化したものよりも簡素化することが可能である。
(第4の実施形態の変形例)
上述した第4の実施形態では、検出するX線のエネルギー帯域に応じて、各可変層の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する場合について説明した。ところで、検出するX線のエネルギー帯域は、全ての検出素子で同一であることに限定されるものではない。このようなことから、第4の実施形態の変形例では、例えば列方向において隣接する検出素子間で検出するX線のエネルギー帯域を異なるようにする場合について説明する。
第4の実施形態の変形例に係るX線CT装置の構成は、切り替え制御部13bの一部の機能が異なる点を除いて、第4の実施形態に係るX線CT装置の構成と同様である。このため、以下では、第4の実施形態の変形例に係る切り替え制御部13bの機能についてのみ説明する。図14は、第4の実施形態の変形例に係る切り替え制御部13bを説明するための図である。
図14では、検出器13は、検出素子500が面上に2次元配置された検出素子群13aを有する面検出器である場合を示す。また、図14では、検出素子群13aの各検出素子500は、行方向及び列方向に2次元配置されている。ここで、X軸方向に平行な方向を列方向とした場合、検出素子群13aの上端からZ軸方向に順に1列目、2列目と順に列番号を付与し、Z軸方向に平行な方向を行方向とした場合、検出素子群13aの左端からX軸方向に順に1行目、2行目と順に行番号を付与する。
ここで、検出素子500が、奇数番目の行に位置する場合、検出素子500aと称し、偶数番目の行に位置する場合、検出素子500bと称するものとする。すなわち、いずれの列に位置していても、奇数番目の行に位置する検出素子500は、検出素子500aと称し、偶数番目の行に位置する検出素子500は、検出素子500bと称する。なお、検出素子500a及び500bの構成は、図12Aに示した検出素子500の構成と同様である。
第4の実施形態の変形例に係る切り替え制御部13bは、列方向において隣接する検出素子間で検出するX線のエネルギー帯域を異なるように制御する。例えば、システム制御部38は、入力装置31を介して操作者から、列方向において隣接する検出素子間で検出するX線のエネルギー帯域を異なるようにシンチレータ光を収集する指示を受付けた場合、スキャン制御部33を介して検出器13の切り替え制御部13bに検出素子500aと検出素子500bとで、収集するエネルギー帯域が異なるように、検出素子500a及び検出素子500bの各可変層の第1の状態と第2の状態との切り替えを指示する。
より具体的には、図14に示すように、切り替え制御部13bは、図12Cで示した検出素子500と同様に検出素子500aを制御し、図12Dで示した検出素子500と同様に検出素子500bを制御する。なお、図14では、検出素子500a及び検出素子500bが、光センサ508を使用せず、光センサ509のみを使用するものとして説明する。すなわち、パイルアップしやすいエネルギー帯域の入射X線のシンチレータ光を収集しないようにする。これにより、例えば、検出素子500aでは、エネルギー帯域の低い入射X線と、エネルギー帯域の低い入射X線以外とのうち、エネルギー帯域の低い入射X線以外のシンチレータ光を収集する。また、検出素子500bでは、エネルギー帯域の低い入射X線から中程度の入射X線までと、エネルギー帯域の中程度の入射X線から大きい入射X線までとのうち、エネルギー帯域の中程度の入射X線から大きい入射X線までのシンチレータ光を収集する。
このように、列方向において隣接する検出素子間で検出するX線のエネルギー帯域を異ならせることで、検出器13が2つの異なる検出素子を有するように制御することが可能となる。
なお、上述した実施形態では、列方向において隣接する検出素子間で検出するX線のエネルギー帯域を異ならせる場合について説明したが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、切り替え制御部13bは、所定の方向において隣接する検出素子間において検出するX線のエネルギー帯域が異なるように、各検出素子における各可変層の第1の状態と第2の状態との切り替えをそれぞれ制御するようにしてもよい。より具体的には、切り替え制御部13bは、行方向において隣接する検出素子間で検出するX線のエネルギー帯域を異ならせるようにしてもよい。或いは、切り替え制御部13bは、行方向及び列方向において隣接する検出素子間で検出するX線のエネルギー帯域を異ならせるようにしてもよい。
(第5の実施形態)
上述した第1〜第4実施形態では、切り替え制御部13bは、可変層の第1の状態と第2の状態とを切り替えるものとして説明した。この切り替え制御部13bは、例えば、可変層が液晶である場合、液晶にかける電圧を制御することで、可変層の第1の状態と第2の状態とを切り替える。第5の実施形態では、切り替え制御部13bが、可変層の第1の状態と第2の状態との切り替える場合に制御する、可変層への電源供給パスについて説明する。
図15は、第5の実施形態に係る検出素子を説明するための図である。図15では、切り替え制御部13bが、複数の検出素子からなる検出素子群の各可変層の第1の状態と第2の状態とを検出素子群ごとにまとめて切り替える場合について説明する。なお、図15では、検出素子群として4つの検出素子のみを図示しているが、検出素子群に含まれる検出素子の数は任意に変更可能である。また、説明の便宜上、4つの検出素子のうち1つの検出素子600のみを実線で示し、残り3つの検出素子については破線で示す。
図15に示すように、第5の実施形態に係る検出素子600は、シンチレータ601及び602と、光センサ604及び605と、可変層603とを含んで構成される。ここで、検出素子600には、隣接する検出素子のシンチレータに光を通さないための薄層がセパレータとして塗布されている。セパレータは、反射率の高い安定な化学物質であり、検出素子600の表面全体に塗布されている。第5の実施形態では、このセパレータに電源への配線606及び607を埋設する。例えば、配線606は、陽極と可変層603の上部の領域V1とを接続し、配線607は、配線606が埋設された面と対向する面に埋設され、陰極と可変層603の下部の領域V2とを接続する。可変層603は、領域V1を含んだ上部の面と領域V2を含んだ下部の面とに電位差がない場合には、シンチレータ光を透過させる第1の状態である。そして、切り替え制御部13bは、切り替え制御部13b内に有する電源をオンにすることで、可変層603の上部の面と下部の面とで電位差を生じさせて、可変層603を第1の状態から第2の状態へと切り替える。なお、図15に示す例では、切り替え制御部13bは、検出素子群ごとに設けられる。
(第5の実施形態の変形例)
また、切り替え制御部13bは、個別の素子ごとに可変層の第1の状態と第2の状態とを切り替えるようにしてもよい。図16は、第5の実施形態の変形例に係る検出素子を説明するための図である。図16に示すように、第5の実施形態の変形例に係る検出素子700は、シンチレータ701及び702と、光センサ704及び705と、可変層703とを含んで構成される。
ここで、検出素子700が有する光センサ704及び705には、基板が設けられる。光センサ704の基板には、光センサ704による計数結果であるアナログ信号の入力を受付け、受け付けたアナログ信号をデジタル信号に変換し、出力信号として収集部14に出力する信号処理部706が含まれる。同様に、光センサ705の基板には、光センサ705による計数結果であるアナログ信号の入力を受付け、受け付けたアナログ信号をデジタル信号に変換し、出力信号として収集部14に出力する信号処理部707が含まれる。なお、上述した第1〜第4の実施形態においても同様に、検出素子が有する光センサには、光センサが計数した光を出力信号として収集部14に出力する信号処理部を含んだ基板が設けられる。
第5の実施形態の変形例に係る検出素子700が有する基板には、更に、切り替え制御部13bが設けられる。言い換えると、第5の実施形態の変形例に係る切り替え制御部13bは、検出素子ごとに設けられる。この切り替え制御部13bは、電源のオン及びオフを制御することで、可変層703の第1の状態と第2の状態とを切り替える。より具体的には、検出素子700には、図15に示す検出素子600と同様にセパレータが塗布されている。このセパレータには、配線709及び710が埋設されている。例えば、配線709は、切り替え制御部13b内の陽極と可変層703の上部の領域V1とを接続し、配線710は、配線709が埋設された面と対向する面に埋設され、切り替え制御部13b内の陰極と可変層703の下部の領域V2とを接続する。可変層703は、領域V1を含んだ上部の面と領域V2を含んだ下部の面とに電位差がない場合には、シンチレータ光を透過させる第1の状態である。切り替え制御部13bは、電源をオンにすることで、可変層703の上部の面と下部の面とで電位差を生じさせて、可変層703を第1の状態から第2の状態へと切り替える。なお、検出素子に複数の可変層が設けられる場合、可変層ごとに陽極及び陰極と接続する配線が設けられる。そして、切り替え制御部13bは、スイッチを設け、陽極及び陰極と接続する配線の組み合わせを切り替えることで、可変層の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する。なお、第5の実施形態の変形例に係る切り替え制御部13bは、例えば、信号処理部807と同一の基板に設けられ、スキャン制御部33からの制御信号により制御可能である。
(その他の実施形態)
実施形態は、上述した実施形態に限られるものではない。
また、上述した実施形態では、光センサそれぞれに対して信号処理部を設けるものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、各検出素子は、2つの光センサに対して信号処理部を1つだけ有するようにしてもよい。図17は、その他の実施形態に係る検出素子800を説明するための図である。図17では、2つの光センサの計測結果のうちいずれか一方を選択して用いる場合について説明する。図17に示すように、検出素子800は、シンチレータ801及び802と、可変層803と、光センサ804及び805とを含んで構成される。ここで、光センサ804及び805は、計数結果をアナログ信号として選択部806に出力する。選択部806は、光センサ804及び805からアナログ信号の入力を受付け、受け付けたアナログ信号のうちいずれか一方を、信号処理部807に出力する。なお、選択部806は、例えば、信号処理部807と同一の基板に設けられ、スキャン制御部33からの制御信号により制御可能である。
ここで、選択部806は、例えば、撮像条件に基づいて、光センサ804及び805からのアナログ信号のうちいずれのアナログ信号を受付けるかを判定する。より具体的には、選択部806は、撮像部位に応じて、いずれのアナログ信号を受付けるかを判定する。例えば、すなわち、乳房や消化器系などの軟部組織に特化した撮像を行う場合、選択部806は、光センサ804からアナログ信号の入力を受付け、受け付けたアナログ信号を信号処理部807に出力する。また、例えば、骨などのエネルギー帯域が高い入射X線を計数した撮像を行う場合、選択部806は、光センサ805からアナログ信号の入力を受付け、受け付けたアナログ信号を信号処理部807に出力する。なお、選択部806は、光センサ804及び805からのアナログ信号のうち、いずれのアナログ信号を受付けるかの指示を操作者から受付けるようにしてもよい。そして、信号処理部807は、選択部806から入力を受付けたアナログ信号をデジタル信号に変換し、出力信号として収集部14に出力する。また、画像再構成部36は、シンチレータのX線入射方向に対して両端に配置される光センサそれぞれが出力した信号のうち、少なくともいずれか一方の信号に基づいてX線CT画像を生成する。これにより、X線CT装置は、撮像条件に適したX線CT画像を再構成することが可能となる。また、各検出素子が、2つの光センサに対して信号処理部を1つだけ有することにより、信号処理部807と収集部14との間の信号線の数を減らすことが可能になる。
なお、2つの光センサに対して信号処理部を1つだけ有するように検出素子を構成する場合、2つの光センサが出力する計数結果の両方を用いるようにしてもよい。かかる場合、選択部806は、2つの光センサから入力を受付けたアナログ信号を合わせて収集部14に出力する。このように、2つの光センサが出力する計数結果を合わせて収集部14に出力することで、例えば、入射X線の線量が低い場合に出力信号を補うことが可能となる。
また、上述した実施形態では、検出素子は、光センサを両端に有するものとして説明したが実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、いずれか一方の端部にのみ光センサを有するようにしてもよい。図18は、その他の実施形態に係る検出素子900を説明するための図である。例えば、図18に示すように、検出素子900は、シンチレータ901及び902と、可変層903と、光センサ904とを含んで構成される。すなわち、検出素子900は、X線源であるX線管12から遠い端部に光センサ904を有し、X線源であるX線管12から近い端部には光センサを有さない。言い換えると、光センサ904は、シンチレータのX線入射方向に対する両端のうちいずれか一方の端部に配置される。かかる場合、光センサ904は、計数結果をアナログ信号として信号処理部に出力する。そして、信号処理部は、光センサ904から入力を受付けたアナログ信号をデジタル信号に変換し、出力信号として収集部14に出力する。かかる場合、切り替え制御部13bは、判定項目が所定の閾値以上の場合に可変層の切り替えを制御する。なお、判定項目には、例えば、撮像条件として設定された設定値、X線検出器によって検出された信号の強度、撮像条件に基づいて決定される出射X線のエネルギー帯域の上限、X線検出器によって検出された信号のうちエネルギー帯域が所定のエネルギー値以上である信号のカウント数などが含まれる。また、このように構成される検出素子900は、例えば、判定項目が所定の閾値以上であるか否を判定することなく、シンチレータ光を透過させない第2の状態に可変層903を切り替えてもよい。これにより光センサ904は、エネルギー帯域が所定の閾値未満の入射X線を計数せずに、エネルギー帯域が所定の閾値以上の入射X線のみを計数することができる。この結果、画像再構成部36は、例えば、ノイズを低減したX線CT画像データやエネルギー帯域が高い入射X線を計数することで骨を描出したX線CT画像を再構成することが可能となる。なお、図18に示す例では、検出素子900は、X線管12から遠い端部にのみ光センサ904を有する場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、検出素子900は、X線管12から近い端部にのみ光センサ904を有するようにしてもよい。また、このように構成される検出素子900は、例えば、シンチレータ光を透過させない第2の状態に可変層903を切り替えて撮像することで、軟部組織に特化した入射X線のみを計数することができる。すなわち、骨を透過するX線などエネルギー帯域が高い入射X線を計数しない。これにより、画像再構成部36は、例えば、乳房だけや消化器系だけを描出したX線CT画像データを再構成することが可能となる。
また、上述した実施形態において、切り替え制御部13bは、判定項目が所定の閾値以上の場合に可変層の切り替えを制御するものとして説明した。ここで、切り替え制御部13bは、リアルタイムで閾値判定処理を実行する場合、ビュー単位で可変層の切り替えを制御する。すなわち、切り替え制御部13bは、あるビューにおける閾値判定処理の結果、判定項目が閾値を超えたと判定した場合、次のビューにおいて、可変層を第2の状態に切り替える。
また、切り替え制御部13bは、可変層を第2の状態に切り替えるタイミングを事前に設定してもよい。例えば、切り替え制御部13bは、スキャノグラムに基づいて、X線検出器によって検出された信号の強度が所定の閾値以上となる撮影区間を特定し、当該撮影区間において可変層を第2の状態に切り替える。
また、上述した実施形態においては、切り替え制御部13bは、可変層のいずれか一つを、シンチレータ光を透過させない第2の状態に切り替えるものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、切り替え制御部13bは、複数の可変層が同時に第2の状態となるように制御してもよい。
また、上述した第1の実施形態から第4の実施形態では、検出素子において、光センサは、シンチレータのX線入射方向に対して両端に配置されるものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、検出素子において、シンチレータのX線入射方向側の端部に光センサを配置しなくてもよい。
なお、上述した第1の実施形態から第4の実施形態では、X線CT装置による撮像開始時に可変層がシンチレータ光を透過させる第1の状態であることを前提として説明したが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、X線CT装置による撮像開始時に、いずれかの可変層がシンチレータ光を透過させない第2の状態であってもよい。また、X線CT装置による撮像開始時に、複数の可変層が同時に第2の状態となるように制御されてもよい。
なお、上述した実施形態では、検出器は、X線CT装置に備わるものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、検出器は、X線診断装置に備わるようにしてもよい。かかる場合、X線診断装置は、検出器と、画像生成部とを備える。検出器は、X線源から放射される入射X線をシンチレータ光に変換するシンチレータと、変換されたシンチレータ光を検出する光センサと、シンチレータ内に設けられ、シンチレータ光を透過させる第1の状態とシンチレータ光を透過させない第2の状態とを切り替え可能な可変層と、可変層の第1の状態と第2の状態との切り替えを制御する切り替え制御部とを有する。画像生成部は、検出器が出力した信号に基づいてX線画像を生成する。
さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、入射したX線の数え落としの発生を低減させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
13 検出器
13b 切り替え制御部
100 検出素子
101、102 シンチレータ
103 可変層
104、105 光センサ

Claims (20)

  1. X線を放射するX線源と、
    前記X線源から近い第1の領域と前記X線源から遠い第2の領域を有するシンチレータと、前記シンチレータにより前記X線源が放射したX線が変換されたシンチレータ光を検出する光センサと、前記シンチレータ内に設けられ、前記第1の領域と前記第2の領域との間で前記シンチレータ光を透過させる第1の状態と透過させない第2の状態とを切り替え可能な可変層とを有するX線検出器と、
    前記X線検出器が出力した信号に基づいてCT画像を生成する生成部と
    を備える、X線CT装置。
  2. 前記光センサは、前記シンチレータのX線入射方向に対して両端に配置される、請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記光センサは、前記シンチレータのX線入射方向に対する両端のうちいずれか一方の端部に配置される、請求項1に記載のX線CT装置。
  4. 撮像条件として設定された設定値が所定の閾値以上の場合に、前記可変層を前記第2の状態に切り替える切り替え制御部を更に有する、請求項1〜3のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  5. 前記X線検出器によって検出された信号の強度が所定の閾値以上の場合に、前記可変層を前記第2の状態に切り替える切り替え制御部を更に有する、請求項1〜3のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  6. 撮像条件に基づいて決定される出射X線のエネルギー帯域の上限が所定の閾値以上の場合に、前記可変層を前記第2の状態に切り替える切り替え制御部を更に有する、請求項1〜3のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  7. 前記X線検出器によって検出された信号のうちエネルギー帯域が所定のエネルギー値以上である信号のカウント数が所定の閾値以上の場合に、前記可変層を前記第2の状態に切り替える切り替え制御部を更に有する、請求項1〜3のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  8. スキャノグラムに基づいて、前記X線検出器によって検出された信号の強度が所定の閾値以上となる撮影区間を特定し、当該撮影区間において前記可変層を前記第2の状態に切り替える切り替え制御部を更に有する、請求項1〜3のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  9. 前記シンチレータ内において前記第1の領域及び前記第2の領域の少なくともいずれか一方の領域内に可変層を更に有する、請求項1〜3のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  10. 前記X線検出器は、前記X線検出器によって検出された信号の強度に応じて、各可変層の前記第1の状態と前記第2の状態との切り替えを制御する切り替え制御部を更に有する、請求項9に記載のX線CT装置。
  11. 前記切り替え制御部は、前記X線検出器によって検出された信号の強度が、前記信号の強度に対して設定された複数の閾値のいずれかを超えた場合に、前記複数の閾値それぞれにいずれかの可変層が対応付けられた対応情報を参照して、前記信号の強度が超えた閾値のうち値が最も高い閾値に対応付けられた可変層を特定し、特定した前記可変層を前記第2の状態に切り替えることを特徴とする請求項10に記載のX線CT装置。
  12. 前記X線検出器は、撮像条件として設定された設定値が、前記撮像条件に対して設定された複数の閾値のいずれかを超えた場合に、前記複数の閾値それぞれにいずれかの可変層が対応付けられた対応情報を参照して、前記設定値が超えた閾値のうち値が最も高い閾値に対応付けられた可変層を特定し、特定した前記可変層を前記第2の状態に切り替える切り替え制御部を更に有する、請求項9に記載のX線CT装置。
  13. スキャノグラムに基づいて入射X線の強度を分類し、分類された前記入射X線の強度それぞれにいずれかの可変層が対応付けられた対応情報を参照して可変層を特定し、特定した前記可変層を前記第2の状態に切り替える切り替え制御部を更に有する、請求項9に記載のX線CT装置。
  14. 撮像条件に基づいて決定される出射X線のエネルギー帯域の上限が、前記上限に対して設定された複数の閾値のいずれかを超えた場合に、前記複数の閾値それぞれにいずれかの可変層が対応付けられた対応情報を参照して、前記上限が超えた閾値のうち値が最も高い閾値に対応付けられた可変層を特定し、特定した前記可変層を前記第2の状態に切り替える切り替え制御部を更に有する、請求項9に記載のX線CT装置。
  15. 前記X線検出器によって検出された信号のうちエネルギー帯域が所定のエネルギー値以上である信号のカウント数が、前記信号のカウント数に対して設定された複数の閾値のいずれかを超えた場合に、前記複数の閾値それぞれにいずれかの可変層が対応付けられた対応情報を参照して、前記信号のカウント数が超えた閾値のうち値が最も高い閾値に対応付けられた可変層を特定し、特定した前記可変層を前記第2の状態に切り替える切り替え制御部を更に有する、請求項9に記載のX線CT装置。
  16. 収集するX線のエネルギー帯域の設定を受付ける受付部と、
    前記受付部により設定を受付けたエネルギー帯域に応じて、各可変層の前記第1の状態と前記第2の状態との切り替えを制御する切り替え制御部と、
    を更に有する、請求項9に記載のX線CT装置。
  17. 前記切り替え制御部は、所定の方向において隣接する検出素子間において異なるエネルギー帯域の入射X線を検出可能となるように、各検出素子における各可変層の前記第1の状態と前記第2の状態との切り替えをそれぞれ制御することを特徴とする請求項16に記載のX線CT装置。
  18. 前記生成部は、前記シンチレータのX線入射方向に対して両端に配置される光センサそれぞれが出力した信号のうち、少なくともいずれか一方の信号に基づいてCT画像を生成する、請求項1に記載のX線CT装置。
  19. 前記シンチレータと前記光センサと前記可変層とを含んで構成される検出素子が、面上に2次元配置されたことを特徴とする請求項1〜18のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  20. X線を放射するX線源から近い第1の領域と前記X線源から遠い第2の領域を有するシンチレータと、
    前記シンチレータのX線入射方向に対して両端に配置され、前記シンチレータにより前記X線源が放射したX線が変換されたシンチレータ光を検出する光センサと、
    前記シンチレータ内に設けられ、前記第1の領域と前記第2の領域との間で前記シンチレータ光を透過させる第1の状態と前記シンチレータ光を透過させない第2の状態とを切り替え可能な可変層と、
    を備えたことを特徴とするX線検出器。
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