JP6529784B2 - プラズマ溶接用電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマ溶接用電源装置に関する。
プラズマ溶接においては、プラズマ溶接用電源装置にて生成した出力電力を溶接トーチに供給すると共に該トーチにプラズマガスを供給し、これらが協働してトーチ・母材間にプラズマアークを生じさせ溶接を行うものである。このようなプラズマ溶接に用いる溶接トーチとしては、中心に電極を有し、該電極周りにプラズマガス噴射用で二重構造をなすノズルを、更にその周りにシールドガス噴射用のノズルを有する構成のものが知られている(例えば特許文献1参照)。
ここで、図4は、従来のプラズマ溶接用電源装置50の一構成例を示す。プラズマガス噴射用の二重ノズル構造をなす溶接トーチTHにおいて電極a側から順に第1ノズルb、第2ノズルcとすると、溶接を実施する際には先ず、高周波回路51及びトランス52にて生成した高周波電圧が電極aと第1ノズルbとの間に印加され、電極a・第1ノズルb間に高周波放電を発生させる。次いで、電極aと第1ノズルbとの間にパイロット回路53にて生成したパイロットアーク電力が供給され、先の高周波放電に基づき電極aと第1ノズルbとの間に一先ずパイロットアークを点弧させる。次いで、切替スイッチ(マグネットスイッチ)MSにてパイロットアーク電力の供給先が第2ノズルc側に切り替えられ、パイロットアークを電極aと第2ノズルcとの間に移行させる。
このように溶接トーチTHでは、実溶接を行う前の待機状態としてパイロットアークを点弧させておき、実溶接に移行する際にはメイン回路54にて生成したメインアーク電力が電極aと母材Mとの間に供給される。これにより、先のパイロットアークに基づいて電極a・母材M間にメインアーク(プラズマアーク)が生じるようになっている。
特開2014−602号公報
ところで、図4に示す一構成例では、パイロット回路53の出力電路が途中から第1ノズルb側と第2ノズルc側とに分岐し、分岐後の第1ノズルb側の電路上に切替スイッチMSが配置されている。即ち、切替スイッチMSがオンの時には、第1及び第2ノズルb,cの両側にパイロットアーク電力が供給され、切替スイッチMSがオフになると、第1ノズルb側へのパイロットアーク電力の供給が停止されると共に、第2ノズルc側にその電力が集約される。つまり、パイロットアークを一先ず第1ノズルbにて点弧するまで切替スイッチMSはオン状態とされ、パイロットアークを第2ノズルc側に移行する際に切替スイッチMSがオフされる。
このような構成であるために、パイロットアークを第2ノズルc側に移行すべく切替スイッチMSがオフに切り替えられる瞬間に該スイッチMSの機械接点間で放電が生じてパイロットアーク電流が消費されることがあると、第2ノズルc側へのパイロットアークの移行に支障を来すことが懸念される。特に、電極aと第1ノズルbとの間、電極aと第2ノズルcとの間の各インピーダンスは溶接トーチの接続状態やガスの流れ方等で成り行きで変化するため、第1ノズルb側への電流配分が多い状態で切替スイッチMSがオフされると放電による電流消費も大きく、第2ノズルc側が過渡的に電流不足に陥る場合がある。つまり、パイロットアークの第2ノズルc側への移行時に、場合によってはパイロットアークが消弧してしまう虞もあった。パイロットアークが消弧した場合、再始動する必要があるため、溶接工数が増加してしまう。
そのため、パイロットアークをノズルb,c間で移行させる二重ノズル構造の溶接トーチTHを用いるものでは、パイロットアークのスタート性をより良好とすることが検討課題となっている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、パイロットアークのスタート性を向上させることができるプラズマ溶接用電源装置を提供することにある。
上記課題を解決するプラズマ溶接用電源装置は、電極、その外側に第1ノズル、更にその外側に第2ノズルを少なくとも有する溶接トーチが接続対象であり、前記溶接トーチの電極と溶接対象との間にメインアークを点弧して前記溶接対象の溶接を行うためのメインアーク電力の生成と、溶接前の待機状態としてパイロットアークを点弧するためのパイロットアーク電力の生成とを行う電力生成部を備えると共に、前記パイロットアークの点弧の過程で前記溶接トーチの電極・第1ノズル間から電極・第2ノズル間に前記パイロットアークを移行させるべく、その移行時に前記パイロットアーク電力の供給を前記第1ノズルを含む供給先から前記第2ノズルに切り替えるスイッチ手段を含んで構成されるプラズマ溶接用電源装置であって、前記スイッチ手段は、半導体スイッチを用い、飽和領域と遮断領域との駆動によるオン・オフ動作に加え、能動領域駆動により抵抗体としても機能するようにその何れかで切替可能に構成されると共に、前記第1ノズルが接続される前記電源装置の第1出力端子と前記第2ノズルが接続される前記電源装置の第2出力端子との内で第1出力端子側の電路上に設けられ、該スイッチ手段により前記パイロットアーク電力の供給先が前記第2ノズル側に切り替えられる直前に自身を前記抵抗体として機能させてパイロットアーク電流が前記第2ノズル側で増加するように予め動作し、該動作を経てから前記パイロットアーク電力の供給先が前記第2ノズル側に切り替えられるように構成される。
この構成によれば、オン・オフ動作と抵抗体との何れかで切替可能なスイッチ手段により、パイロットアーク電力の供給先が第2ノズル側に切り替えられる直前にスイッチ手段自身が抵抗体として機能してパイロットアーク電流が第2ノズル側で増加するように予め動作する。そして、該動作を経てからパイロットアーク電力の供給先が第2ノズル側に切り替えられる。これにより、パイロットアークを第1ノズルから第2ノズルに移行する際、第2ノズル側へのパイロットアーク電流が不足することが抑制され、パイロットアークのスタート性がより良好となる。
この構成によれば、スイッチ手段として用いる半導体スイッチは、オン・オフ動作に加え、能動領域駆動により抵抗体として動作させることが容易であるため、スイッチ手段を簡素に構成可能である。また、従来用いていたマグネットスイッチを省略することも可能である。
上記のプラズマ溶接用電源装置において、高周波電圧を生成する高周波回路とそれを昇圧するトランスとを有し、前記パイロットアークの点弧前に前記溶接トーチの電極・第1ノズル間に高周波放電を生じさせるべく、前記第1ノズルが接続される前記電源装置の第1出力端子に前記トランスから昇圧した高周波電圧を供給する高周波電圧生成部を備えるものであり、前記半導体スイッチは、前記高周波電圧の供給電路上に配置されると共に、自身にコンデンサが並列接続されて構成されることが好ましい。
この構成によれば、スイッチ手段として用いる半導体スイッチは、高周波電圧の供給電路上に配置されるため、半導体スイッチ自身にコンデンサを並列接続することで、半導体スイッチが高周波電圧印加により破損することが未然に防止可能である。
上記のプラズマ溶接用電源装置において、前記電源装置の第2出力端子には、高周波除去用のコンデンサが接続されることが好ましい。
この構成によれば、電源装置の第2出力端子に高周波除去用のコンデンサが接続されることで、高周波電圧の出力が特に不要な第2出力端子からその高周波電圧が出力されるのが抑制される。
本発明のプラズマ溶接用電源装置によれば、パイロットアークのスタート性を向上させることができる。
一実施形態におけるプラズマ溶接用電源装置の構成図である。 電源装置の動作を説明するための波形図である。 別例におけるスイッチ回路(スイッチ手段)部分の構成図である。 従来のプラズマ溶接用電源装置の構成図である。
以下、プラズマ溶接用電源装置の一実施形態について説明する。
図1に示す本実施形態のプラズマ溶接用電源装置10は、商用電源から供給される三相の交流入力電力からプラズマアーク溶接に適した直流出力電力を生成する電源装置である。本実施形態の電源装置10は、メイン回路(メインアーク電力生成部)11、パイロット回路(パイロットアーク電力生成部)12、及び高周波電圧発生部13を備えている。
メイン回路11は、溶接に用いるメインアークのための電力を生成する回路である。メイン回路11は、例えばインバータやトランス(図示略)等を含む回路構成よりなり、商用交流電力からメインアークに適した直流出力電力(メインアーク電力)を生成するように構成されている。また、メイン回路11に対しては、その時々に適した出力値となるように電流フィードバックによる出力制御(PWM制御)が行われる。このようなメイン回路11のマイナス側及びプラス側出力端子は、電源装置10におけるマイナス側出力端子T1及びプラス側出力端子T2にそれぞれ接続されている。つまり、メイン回路11にて生成されるメインアーク電力は、電源装置10の出力端子T1,T2から出力される。因みに、出力端子T1はコンデンサC1を介してアース接続(ケースアース)される。
パイロット回路12は、溶接前の待機状態として点弧させておくパイロットアークのための電力を生成する回路である。パイロット回路12は、例えばメイン回路11と同様にインバータやトランス(図示略)等を含み、商用交流電力からパイロットアークに適した直流出力電力(パイロットアーク電力)を生成するように例えばメイン回路11よりも小型に構成されている。また、パイロット回路12に対しては、パイロットアークの点弧に適した一定電流が生じる出力制御が行われる。このようなパイロット回路12のマイナス側出力端子は、メイン回路11と共通のマイナス側出力端子T1に接続されている。
一方、パイロット回路12のプラス側出力端子は、電路上の接続点Nから一方では電源装置10の出力端子T3に接続されると共に、他方では後述のトランス15の二次コイル17及び半導体スイッチSWを介して電源装置10の出力端子T4に接続されている。つまり、パイロット回路12にて生成されるパイロットアーク電力は、半導体スイッチSWがオフの時には出力端子T3から出力され、半導体スイッチSWがオンの時には各出力端子T3,T4からそれぞれ分配されて出力される。
高周波電圧発生部13は、高周波回路14及びトランス15を備えている。高周波回路14の出力端子間にはトランス15の一次コイル16が接続されている。トランス15の二次コイル17の第1端子は出力端子T3に接続され、第2端子は半導体スイッチSWを介して電源装置10の出力端子T4に接続されている。半導体スイッチSWは、IGBT等のトランジスタ素子(Tr)よりなる。また、半導体スイッチSWには、自身の保護用として、ダイオードD1が逆接続されると共にコンデンサC3が並列接続されている。そして、高周波電圧発生部13は高周波回路14にて生成した数MHzの高周波電圧をトランス15を介して十数kVまで昇圧し、昇圧した高周波電圧は出力端子T4から出力される。尚、出力端子T3は、コンデンサC2を介してアース接続(ケースアース)され、該端子T3から高周波電圧が出力されることの抑制が図られている。
ここで、電源装置10に用いる溶接トーチTHは、中心に電極aが設けられ、その外側に第1ノズル(カソードスリーブ)bが、更にその外側に第2ノズル(アノードスリーブ)cが、最も外側にシールドキャップdが設けられてなる。電極aと第1ノズルbとの間、及び第1ノズルbと第2ノズルcとの間からはそれぞれプラズマガスが噴射され、第2ノズルcとシールドキャップdとの間からはシールドガスが噴射される。ガスの供給路及び供給源については図示を省略している。このような溶接トーチTHは、電極aが電源装置10の出力端子T1と、第1ノズルbが出力端子T4と、第2ノズルcが出力端子T3とそれぞれ接続される。溶接対象の母材Mは、電源装置10の出力端子T2と接続される。
そして、電源装置10内に備えられる制御回路20は、メイン回路11、パイロット回路12、高周波電圧発生部13(高周波回路14)、及び半導体スイッチSWの動作を制御する。また、制御回路20は、プラズマガス及びシールドガスの噴射時期や噴射量等についても制御し、プラズマアーク溶接に係る動作の統括的な制御を行っている。
次に、本実施形態のプラズマ溶接用電源装置10の動作、特にパイロットアークのスタート時の動作を中心に図1及び図2を用いて説明する。尚、ガスの噴射態様についてはその時々で適切に行われるものとし、以下の説明では省略する。
溶接を実施するに際して先ず、制御回路20は半導体スイッチSWをオンすると共に、高周波回路14を駆動して高周波電圧の生成を行う(図2のt1)。高周波回路14で生じた高周波電圧はトランス15にて昇圧され、昇圧された高周波電圧は電源装置10の出力端子T4から出力されて溶接トーチTHの第1ノズルbに供給される。溶接トーチTHの電極aは電源装置10の出力端子T1に接続されていることから、溶接トーチTHの電極aと第1ノズルbとの間に高周波放電が生じる。尚、電源装置10の出力端子T3において高周波電圧はコンデンサC2にて吸収されるため、出力端子T3からの高周波電圧の出力は抑制されている。
次いで、溶接トーチTHの電極aと第1ノズルbとの間に高周波放電を生じさせた状態で、制御回路20はパイロット回路12を駆動してパイロットアーク電力の生成を行う(図2のt2)。パイロット回路12で生じたパイロットアーク電力は、電源装置10の出力端子T3から溶接トーチTHの第2ノズルcに供給されると共に、半導体スイッチSWを介して出力端子T4から第1ノズルbに供給される。この時、電極aと第1ノズルbとの間に高周波放電が生じていることから、この高周波放電を拠り所として電極aと第1ノズルbとの間にパイロットアークが点弧する。尚、制御回路20は、パイロット回路12を駆動後に程なくして高周波回路14の駆動を停止する。
次いで、制御回路20は、半導体スイッチSWをオン(飽和領域駆動)から能動領域駆動(オン抵抗増大)に切り替え、該スイッチSWを所定値の抵抗体として機能させる(図2のt3:抵抗モード)。その際、半導体スイッチSWが適切な抵抗値となるように、該スイッチSWのゲート電圧の調整(設定)が行われる。これにより、電源装置10の出力端子T4側に設けられる半導体スイッチSWが抵抗体となることで、出力端子T4側よりも出力端子T3側のパイロットアーク電力(電流)が相対的に増加する。つまり、次に半導体スイッチSWがオフして電源装置10の出力端子T3側に電力を集約させる動作に予め備える動作となっている。尚、電源装置10の出力端子T3側のパイロットアーク電力が減少するが、電極aと第1ノズルbとの間で点弧しているパイロットアークが消弧しない電流配分(半導体スイッチSWのオン抵抗)となるように適切に設定されている。
次いで、制御回路20は半導体スイッチSWをオフする(図2のt4)。即ち、電極aと第1ノズルbとの間で点弧しているパイロットアークを電極aと第2ノズルcとの間に移行すべく、制御回路20は半導体スイッチSWをオフ(遮断領域駆動)してパイロットアーク電力を第2ノズルc側(電源装置10の出力端子T3側)に集約させる。
ここで、半導体スイッチSWがオフされる直前においては抵抗体として機能する動作となることから、パイロット回路12から出力されるパイロットアーク電流が予め出力端子T3側、即ち第2ノズルc側に多く流れる状況が作られるようになっている。つまり、背景技術で述べた切替スイッチ(MS)のオフ時に過渡的に第2ノズルc側のパイロットアーク電流が不足してパイロットアークが消弧してしまうようなことが本実施形態では抑制されている。
次いで、電極aと第2ノズルcとの間にパイロットアークを移行させた状態が実溶接を行う前の待機状態であり、実溶接を行う指令が生じると、制御回路20はメイン回路11を駆動してメインアーク電力の生成を行う(図2のt5)。メイン回路11で生じたメインアーク電力は、電源装置10の出力端子T2から母材Mに供給され、先のパイロットアークを拠り所として電極aと母材Mとの間にメインアークが点弧するようになっている。そして、このメインアークによる母材Mの実溶接が行われる。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)オン・オフ動作と抵抗体との何れかで切替可能な半導体スイッチSWが用いられ、パイロットアーク電力の供給先が第2ノズルc側に切り替えられる直前に半導体スイッチSW自身が抵抗体(能動領域駆動)として機能してパイロットアーク電流が第2ノズルc側で増加するように予め動作する。そして、該動作を経てからパイロットアーク電力の供給先が第2ノズルc側に切り替えられる。これにより、パイロットアークを第1ノズルbから第2ノズルcに移行する際、第2ノズルc側へのパイロットアーク電流が不足することを抑制でき、パイロットアークのスタート性を向上することができる。結果、パイロットアークが消弧する機会を減少でき、再始動を繰り返して溶接工数が増加してしまうことを抑制することができる。
因みに、パイロット回路12にて生成するパイロットアーク電流は数A程度と小さいことから、パイロット回路12を構成する例えばインバータに対してPWM制御を実施する態様としている場合、インバータを構成するスイッチング素子のオンパルス幅が幅狭に設定されがちである。特に制御ゲインを高めに設定するような場合では、オンパルス幅が消滅し出力が停止して、パイロットアークが消弧(アーク切れ)することも懸念される。しかしながら、本実施形態ではパイロット回路12の出力側に設けられる半導体スイッチSWが抵抗体として動作することで、パイロット回路12側から見て負荷が増大することになるため、オンパルス幅の消滅が生じ難く出力停止も起こり難くなり、アーク切れを防止する効果もある。
(2)半導体スイッチSWは、オン・オフ動作に加え、能動領域駆動により抵抗体として動作させることが容易であるため、スイッチ手段として簡素に構成することができる。また、従来用いていたマグネットスイッチ(MS)を省略することもでき、電源装置10の簡素化に寄与することができる。
(3)半導体スイッチSWは、トランス15の二次コイル17と電源装置10の出力端子T4との間、即ち高周波電圧の供給電路上に配置されるため、半導体スイッチSW自身にコンデンサC3を並列接続することで、半導体スイッチSWが高周波電圧印加により破損することを未然に防止することができる。
(4)電源装置10の出力端子T3に高周波除去用のコンデンサC2を接続する構成としたことで、高周波電圧の出力が特に不要な出力端子T3からその高周波電圧が出力されるのを抑制することができる。
(5)メインアーク電力を生成するメイン回路11と、パイロットアーク電力を生成するパイロット回路12とを別々の電力生成部として構成したことで、各回路11,12にそれぞれ特化した回路構成及び制御とすることができる。
尚、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・特に言及しなかったが、半導体スイッチSWを抵抗体として機能させる際、ゲート電圧を一定として自身の抵抗値(オン抵抗)を一定としてもよく、またその時々で適切な抵抗値となるようにゲート電圧をその時々で変更させてもよい。
・オン・オフ動作と抵抗体との何れかで切替可能なスイッチ手段として半導体スイッチSWを用い、特に能動領域にて駆動することで抵抗体として機能させる構成としたが、スイッチ手段の構成はこれに限らない。
例えば図3に示すように、スイッチ素子SW1,SW2を直列接続し、一方のスイッチ素子SW2に抵抗素子R1を並列接続し、各スイッチ素子SW1,SW2に自身の保護用のコンデンサC4,C5をそれぞれ並列接続するスイッチ回路として構成してもよい。そして、スイッチ回路のオンの際にはスイッチ素子SW1,SW2を共にオン、オフの際にはスイッチ素子SW1,SW2を共にオフし、スイッチ回路を抵抗体として機能させる場合は、スイッチ素子SW1をオン、スイッチ素子SW2をオフし、抵抗素子R1を電路上に介装するように動作させる。この構成では、スイッチ素子SW1,SW2を単にオン・オフ動作させるだけで済む。
・電源装置10の出力端子T3に高周波除去用のコンデンサC2を接続したが、高周波の除去が可能な他の回路素子を設置してもよい。また、高周波除去用のコンデンサC2を省略してもよい。
・メイン回路11とパイロット回路12とを別々の電力生成部として構成したが、メインアーク電力とパイロットアーク電力とを共に生成する一つの電力生成部で構成してもよい。
10 プラズマ溶接用電源装置
11 メイン回路(メインアーク電力生成部、電力生成部)
12 パイロット回路(パイロットアーク電力生成部、電力生成部)
13 高周波電圧生成部
14 高周波回路
15 トランス
T3 出力端子(第2出力端子)
T4 出力端子(第1出力端子)
TH 溶接トーチ
a 電極
b 第1ノズル
c 第2ノズル
M 母材(溶接対象)
SW 半導体スイッチ(スイッチ手段、抵抗体)
SW1 スイッチ素子(スイッチ手段)
SW2 スイッチ素子(スイッチ手段)
C2 コンデンサ
C3 コンデンサ
R1 抵抗素子(スイッチ手段、抵抗体)

Claims (3)

  1. 電極、その外側に第1ノズル、更にその外側に第2ノズルを少なくとも有する溶接トーチが接続対象であり、前記溶接トーチの電極と溶接対象との間にメインアークを点弧して前記溶接対象の溶接を行うためのメインアーク電力の生成と、溶接前の待機状態としてパイロットアークを点弧するためのパイロットアーク電力の生成とを行う電力生成部を備えると共に、前記パイロットアークの点弧の過程で前記溶接トーチの電極・第1ノズル間から電極・第2ノズル間に前記パイロットアークを移行させるべく、その移行時に前記パイロットアーク電力の供給を前記第1ノズルを含む供給先から前記第2ノズルに切り替えるスイッチ手段を含んで構成されるプラズマ溶接用電源装置であって、
    前記スイッチ手段は、半導体スイッチを用い、飽和領域と遮断領域との駆動によるオン・オフ動作に加え、能動領域駆動により抵抗体としても機能するようにその何れかで切替可能に構成されると共に、前記第1ノズルが接続される前記電源装置の第1出力端子と前記第2ノズルが接続される前記電源装置の第2出力端子との内で第1出力端子側の電路上に設けられ、該スイッチ手段により前記パイロットアーク電力の供給先が前記第2ノズル側に切り替えられる直前に自身を前記抵抗体として機能させてパイロットアーク電流が前記第2ノズル側で増加するように予め動作し、該動作を経てから前記パイロットアーク電力の供給先が前記第2ノズル側に切り替えられるように構成されていることを特徴とするプラズマ溶接用電源装置。
  2. 請求項に記載のプラズマ溶接用電源装置において、
    高周波電圧を生成する高周波回路とそれを昇圧するトランスとを有し、前記パイロットアークの点弧前に前記溶接トーチの電極・第1ノズル間に高周波放電を生じさせるべく、前記第1ノズルが接続される前記電源装置の第1出力端子に前記トランスから昇圧した高周波電圧を供給する高周波電圧生成部を備えるものであり、
    前記半導体スイッチは、前記高周波電圧の供給電路上に配置されると共に、自身にコンデンサが並列接続されて構成されていることを特徴とするプラズマ溶接用電源装置。
  3. 請求項に記載のプラズマ溶接用電源装置において、
    前記電源装置の第2出力端子には、高周波除去用のコンデンサが接続されていることを特徴とするプラズマ溶接用電源装置。
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