JP6527313B2 - 出隅部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、出隅部材の製造方法に関し、より詳しくは、建物のコーナー部分に取り付けられる出隅部材の製造方法に関する。
従来、厚みがほぼ同じで矩形状の一対の基板を接続することによって、断面略L字状の出隅部材を形成することが行われている。この場合、各基板の側端面を切除等することにより基板の厚み方向に対して約45°に傾いた傾斜面を形成し、一対の基板の傾斜面同士を接着剤等で接合するようにしている。そして、この後、一対の基板の接続により形成される出隅側の角部を面取りするようにしている。このように面取りを行うことにより、一対の基板の傾斜面同士が多少ずれて接合されても、そのずれ部分を除去して目立ちにくくしている。また、面取りを行うことにより、接着剤が一対の基板の接合面から出隅側の角部にはみ出したとしても、それを除去して目立ちにくくしている。
特許第2799051号公報
近年、出隅部材の意匠性の向上のために、基板の表面にはより複雑な凹凸柄が形成されるようになっている。このため、前記角部の形状が一つ一つの出隅部材で異なる場合が多くなり、前記角部の形状に対応した面取り作業を行わなければならず、面取り作業が非常に煩雑になるおそれがあった。また、面取りにより形成される面は規則的になりやすいため、面取りにより形成される面と、基板の表面の凹凸柄との一体感が薄れ、出隅部材の外観の意匠性が低下するおそれがあった。
本発明は前記の点に鑑みてなされたものであり、面取り作業をほぼ不要にし、外観の意匠性が損なわれにくい出隅部材の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の一態様に係る出隅部材の製造方法は、矩形状の基板の側端面が傾斜面に形成される工程と、接着剤が塗布装置の塗布面から前記傾斜面に塗布される工程と、一対の前記基板の前記傾斜面同士が前記接着剤により接着される工程とを備え、前記接着剤は前記傾斜面の後端側よりも先端側の方が少なく、前記傾斜面の全体に塗布され、前記塗布面に突部と溝部が形成され、前記傾斜面の先端と前記突部の外周面との間隔が前記傾斜面の後端と前記突部の外周面との間隔よりも狭くなるように、前記傾斜面が前記塗布面に対して傾いた状態で、前記接着剤が前記傾斜面に塗布される。
本発明の他の一態様に係る出隅部材の製造方法は、矩形状の基板の側端面が傾斜面に形成される工程と、接着剤が塗布装置の塗布面から前記傾斜面に塗布される工程と、一対の前記基板の前記傾斜面同士が前記接着剤により接着される工程とを備え、前記接着剤は前記傾斜面の後端側よりも先端側の方が少なく、前記傾斜面の全体に塗布され、前記塗布面に突部と溝部が形成され、前記傾斜面の先端と前記溝部の底面との間隔が前記傾斜面の後端と前記溝部の底面との間隔よりも狭くなるように、前記傾斜面が前記塗布面に対して傾いた状態で、前記接着剤が前記傾斜面に塗布される。
本発明の他の一態様に係る出隅部材の製造方法は、矩形状の基板の側端面が傾斜面に形成される工程の後、接着剤が塗布装置の塗布面から前記傾斜面に塗布される工程を行い、その後、一対の前記基板の前記傾斜面同士が対向した状態で前記接着剤により接着される工程を行う出隅部材の製造方法であって、前記傾斜面は、前記基板の板厚方向に対する傾斜角度が45°であり、かつ前記基板の板厚方向に対して先端から後端に亘って一定の角度で傾斜して形成され、前記接着剤は前記傾斜面の後端側よりも先端側の方が少なく、前記傾斜面の全体に塗布される。
本発明では、接着剤は傾斜面の後端側よりも先端側の方が少なく塗布されるので、一対の基板の接続部分において、接着剤のはみ出しを少なくすることができ、面取りしなくても、はみ出した接着剤が目立たないようにすることができる。従って、本発明では、面取り作業をほぼ不要にし、外観の意匠性が損なわれにくい出隅部材を形成することができる。
本発明で製造される出隅部材の一例の斜視図である。 同上の出隅部材の一部の側面図である。 同上の出隅部材の一部の側面図である。 同上の出隅部材の一部の側面図である。 同上の出隅部材の一部の側面図である。 本発明の基板の形成工程の一例の概略図である。 本発明の基板の傾斜面形成工程の一例の概略図である。 本発明の接着剤の塗布工程の一例の概略図である。 図9Aは塗布ロールの一例の概略図、図9Bは塗布ロールと基板の一例の概略図である。 図10Aは塗布ロールの他例の概略図、図10Bは塗布ロールと基板の他例の概略図である。 本発明の基板の接合工程の一例の概略図である。 本発明の基板の接合工程の一例の概略図である。 本発明の基板の接合工程の一例の概略図である。 本発明の基板の塗装工程の一例の概略図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本実施の形態の出隅部材1の一例を示している。出隅部材1は、一対の基板2が接続されて断面略L字状に形成されている。ここで、断面略L字状とは、一対の基板2の裏面間の角(劣角)が60〜120°の場合を意味する。一対の基板2の裏面間の角(劣角)は80〜100°であることが好ましく、より好ましくは、90°である。
基板2の表面には凹凸柄15が形成されている。凹凸柄15は、図2のように、基板2の表面に突出するように形成される凸柄3と、基板2の表面に凹んで形成される凹柄4とが隣接することにより形成されている。基板2は矩形状に形成されており、例えば、短辺18に対して長辺17が比較的長い短冊状に形成されている。基板2は、セメントを含む無機質板、木板、樹脂板などで形成されている。尚、基板2の裏面は平坦面に形成されていることが好ましい。
基板2は二つの側端面のうち、少なくとも一方の側端面が傾斜面6として形成されている。ここで、基板2の側端面とは基板2の長辺17と略平行な端面とすることができる。傾斜面6は基板2の板厚方向に対して略一定の角度で傾斜して形成されている。傾斜面6は、基板2の表面の幅寸法が基板2の裏面の幅寸法よりも大きくなるように形成される。すなわち、基板2の表面と傾斜面6とのなす角(優角)は基板2の裏面と傾斜面6とのなす角(優角)よりも大きく形成されている。基板2の板厚方向に対する傾斜面6の傾斜角度は、前記のような一対の基板2の裏面間の角の大きさに応じて適宜設定することができ、例えば、基板2の板厚方向に対する傾斜面6の傾斜角度は45°である。
一対の基板2は傾斜面6同士が接合されて接続されている。傾斜面6は、例えば、ウレタンプレポリマーなどの重合性化合物を含む接着剤で接着されて接合される。そして、一対の基板2を接続して一体化した後、必要に応じて、一対の基板2の接続部分(出隅側の角部)10の全長にわたって塗装を施すことによって、出隅部材1が形成されている。
前記の出隅部材1は、一対の基板2の接続部分10の略全長において、一方の基板2の稜線7における接線8の接点25と、この接点25を通る垂直線26と他方の基板2の稜線7との交点27との距離Lが5mm以下に形成されている。稜線7は、基板2の表面と傾斜面6の境界線で形成されている。すなわち、稜線7は、基板2の表面の長辺17の端縁で形成される線である。基板2の表面には凹凸柄15が形成されているので、稜線7は全長にわたって一直線に形成されていない。
図3は、前記の接続部分10の一部分を例示している。この場合、或る区間では、第一の基板(一方の基板)21の稜線71は、第二の基板(他方の基板)22の稜線72よりも内側(下側)に位置している。すなわち、第二の基板22の稜線72は、第一の基板21の稜線71よりも外側(上側)に位置している。また、別の区間では、第一の基板(一方の基板)21の稜線71は、第二の基板(他方の基板)22の稜線72よりも外側(上側)に位置している。すなわち、第二の基板22の稜線72は、第一の基板21の稜線71よりも内側(下側)に位置している。当該部分の中央付近においては、第一の基板21の隣り合う凸柄3の間に第二の基板22の稜線72が形成されており、第一の基板21の凹柄4の外側(上側)に第二の基板22の稜線72が位置している。そして、第一の基板21の稜線71に対する接線81を想定し、この接線81の接点25を通る垂直線26を想定し、この垂直線26と第二の基板22の稜線72との交点27を想定し、接点25と交点27との距離Lが5mm以下に形成されている。また、当該部分の中央付近の両側付近においては、中央付近とは逆に、第二の基板22の稜線72に対する接線82を想定し、この接線82の接点28を通る垂直線29を想定し、この垂直線29と第一の基板21の稜線71との交点30を想定し、接点28と交点30との距離Lが5mm以下に形成されている。
また、前記の出隅部材1は、一対の基板2の接続部分10の全長において、基板2の短辺18に対する任意の平行線9と一方の基板2の稜線7との交点11と、前記平行線9と他方の基板2の稜線7との交点12との距離Sが5mm以下に形成されている。稜線7は、基板2の表面と傾斜面6の境界線で形成されている。すなわち、前記と同様に、稜線7は基板2の表面の長辺17の端縁で形成される線である。基板2の表面には凹凸柄15が形成されているので、稜線7は全長にわたって一直線に形成されていない。
図4は、一対の基板2の接続部分10の一部分を例示している。この場合、或る区間では、第一の基板(一方の基板)21の稜線71は、第二の基板(他方の基板)22の稜線72よりも内側(下側)に位置している。すなわち、第二の基板22の稜線72は、第一の基板21の稜線71よりも外側(上側)に位置している。また、別の区間では、第一の基板(一方の基板)21の稜線71は、第二の基板(他方の基板)22の稜線72よりも外側(上側)に位置している。すなわち、第二の基板22の稜線72は、第一の基板21の稜線71よりも内側(下側)に位置している。当該部分の中央付近においては、第一の基板21の隣り合う凸柄3の間に第二の基板22の稜線72が形成されており、第一の基板21の凹柄4の外側(上側)に第二の基板22の稜線72が位置している。そして、第一の基板21の短辺18又は第二の基板22の短辺18に対する任意の平行線9を想定し、この平行線9と第一の基板21の稜線71との交点11と、前記平行線9と第二の基板22の稜線72との交点12とを想定し、交点11と交点12との距離Sが5mm以下に形成されている。また、当該部分の中央付近の両側付近においては、中央付近とは逆に、第二の基板22の凹柄4の外側(上側)に第一の基板21の稜線71が位置している。そして、第一の基板21の短辺18又は第二の基板22の短辺18に対する任意の平行線9を想定し、この平行線9と第一の基板21の稜線71との交点11と、前記平行線9と第二の基板22の稜線72との交点12とを想定し、交点11と交点12との距離Sが5mm以下に形成されている。
距離L及び距離Sは、一対の基板2の接続部分10の全長にわたって一定でなくてよく、0mm以上5mm以下の範囲であれば良い。距離L及び距離Sが前記接続部分10の全長にわたって0mmの場合は、第一の基板21の稜線71と第二の基板22の稜線72とが、前記接続部分10の全長にわたって一致することになる。ここで、第一の基板21の稜線71と第二の基板22の稜線72との位置関係が一定でないほうが好ましい。すなわち、一対の基板2の接続部分10の全長にわたって、第一の基板21の稜線71が第二の基板22の稜線72よりも外側(上側)に位置しないほうがよい。また、逆に、一対の基板2の接続部分10の全長にわたって、第一の基板21の稜線71が第二の基板22の稜線72よりも内側(下側)に位置しないほうがよい。つまり、第一の基板21の稜線71と第二の基板22の稜線72との内外(上下)の位置関係が、一対の基板2の接続部分において部分的に入れ替わるのが好ましい。このように稜線71と稜線72との位置関係が部分的に入れ替わると、前記の接続部分10には、一方の基板21の稜線71と他方の基板22の稜線72の両方が現出することになり、一対の基板2の接続部分10を挟んで出隅部材1の両側から稜線71と稜線72の両方が同時に視認されることになって、前記接続部分10が単調な凹凸柄15になりにくく、出隅部材1の外観が低下しにくい。
そして、前記の出隅部材1は一対の基板2の傾斜面6同士が多少ずれて接合されている場合もあるが、前記の距離L又は距離Sが5mm以下であると、この傾斜面6同士の接合のずれ(位置ずれ)は、目立たないようにすることができる。従って、一対の基板2を接続した後、一対の基板2の接続部分10に面取り作業を行わないか、ほとんど行わないようにしても、出隅部材1の外観の意匠性が損なわれにくい。また、前記の接続部分10を面取り作業を行わないか、ほとんど行わないようにすることにより、出隅部材1の生産効率が向上する。また、出隅部材1は、前記の距離L又は距離Sが5mm以下であると、一方の基板2の表面の凹凸柄15と他方の基板2の表面の凹凸柄15との一体感が損なわれ難く、外観の意匠性が損なわれにくいものである。
前記のように、一対の基板2を接続して一体化した後、一対の基板2の接続部分10の全長にわたって塗装を施して出隅部材1を形成する場合がある。例えば、接続前の一対の基板2の表面に予め塗装が施されている場合、その予め塗装されている基材2の表面と略同色の塗装を補助塗装として前記の接続部分10に施すようにすることができる。そして、このような補助塗装により形成される塗膜13は、傾斜面6の露出部61から一対の基板2の稜線7を介して基板2の表面側にわたって形成されていることが好ましい。傾斜面6の露出部61とは、例えば、第一の基板21の隣り合う凸柄3の間に位置する第二の基板22の傾斜面6の一部分である。また、傾斜面6の露出部61とは、例えば、第二の基板22の隣り合う凸柄3の間に位置する第一の基板21の傾斜面6の一部分である。塗膜13は、露出部61から第一の基板21の稜線71を超えて第一の基板21の表面にまで至るように形成されている。また塗膜13は、露出部61から第二の基板22の稜線72を超えて第二の基板22の表面にまで至るように形成されている。また、塗膜13は稜線7を基準としてその幅寸法Rが3mm以下で略帯状に形成されることが好ましい。すなわち、図5のように、基板2の稜線7に対する接線8を想定し、この接線8から基板2の表面側に向かう垂線14を想定し、この垂線の長さ(すなわち塗膜13の幅寸法R)が3mm以下になる範囲内で、補助塗装により塗膜13が形成されることが好ましい。このようにして補助塗装による塗膜13を形成することにより、塗膜13が広範囲に形成されにくくなって、塗膜13が目立ちにくくなり、出隅部材1の外観低下を少なくすることができる。補助塗装による塗膜13は、接続部分10で露出している傾斜面6の露出部61にも形成されているため、接続部分10の防水性を向上させることができる。また、内側に位置している稜線7と接続部分10で露出している傾斜面6との境界付近を予めパテにより処理を行った後に補助塗装による塗膜13を形成するようにしても良い。
以下、前記のような出隅部材1の製造方法について説明する。
前記のような出隅部材1は、矩形状の基板2の側端面が傾斜面6に形成される工程と、接着剤30が塗布装置31の塗布面32から傾斜面6に塗布される工程と、一対の基板2の傾斜面6同士が接着剤30により接着される工程とを備えた製造方法により形成される。
図6のように、一対の基板2は一枚の原板5から形成されるのが好ましい。この場合、一対の基板2の板厚などの大きさが揃えやすくなる。また、一対の基板2の凹凸柄15に統一感が得られやすくなる。原板5としては、出隅部材1と共に施工される外壁材と同種類の外壁材を用いるのが好ましい。この場合、出隅部材1の表面の凹凸柄15と、施工された外壁材の凹凸柄15とに統一感が得られやすくなる。例えば、複数個の基板2は、短冊状の原板5をその短辺と略平行な切断線16で切断することによって形成される。
次に、図7のように、基板2は二つの側端面のうち、少なくとも一方の側端面が傾斜面6として形成される。ここで、基板2の側端面とは基板2の長辺17と略平行な端面とすることができる。図6のようにして基板2を形成した場合は、基板2の切断面が側端面となる。傾斜面6は基板2の板厚方向に対して略一定の角度で傾斜して形成されている。傾斜面6は、基板2の表面の幅寸法が基板2の裏面の幅寸法よりも大きくなるように形成される。すなわち、基板2の表面と傾斜面6とのなす角(優角)は基板2の裏面と傾斜面6とのなす角(優角)よりも大きく形成されている。基板2の板厚方向に対する傾斜面6の傾斜角度は、前記のような一対の基板2の裏面間の角の大きさに応じて適宜設定することができ。例えば、基板2の板厚方向に対する傾斜面6の傾斜角度は45°である。傾斜面6は、矩形状の基板2の側端面に対して、基板2の裏面側の角部が切除されるように、切断加工や切削加工などを施すことにより形成される。一方の基板2の傾斜面6の傾斜角度と、他方の基板2の傾斜面6の傾斜角度とは、同じであっても異なっていてもいずれでも良い。
前記のように傾斜面6が形成された後、図8のように、この傾斜面6に接着剤30が塗布される。接着剤30としては、ウレタンプレポリマーなどの重合性化合物を含むものが好ましい。接着剤30は塗布装置31で塗布される。塗布装置31としては塗布ロール33などが例示される。塗布装置31は接着剤30が付着される塗布面32を有している。ほぼ円筒状又は円柱状の塗布ロール33ではその周面が塗布面32として形成されている。塗布ロール33は軸35を中心として回転自在に形成されている。塗布面32への接着剤30の供給は、例えば、容器36に貯留した接着剤30に塗布ロール33の下部が浸漬されることにより行われる。
そして、傾斜面6への接着剤30の塗布は次のようにして行われる。まず、傾斜面6が、塗布面32に近接又は接触する状態で、基板2が塗布ロール33の上方に配置される。このとき、基板2は保持具39で表裏から挟まれて保持されている。また、基板2の長手方向と塗布ロール33の軸35とが略直交するように、基板2と塗布ロール33とが配置される。次に、塗布ロール33が軸35を中心に回転しながら、基板2と塗布ロール33のいずれか一方又は両方が基板2の長手方向(長辺17と平行な方向)と略平行に移動される。これにより、塗布面32に付着している接着剤30が傾斜面6の長手方向(基板2の長手方向と同じ)に全長にわたって転写されて塗布される。尚、複数の基板2を長辺17と平行な方向に並べて保持具39に保持させた状態で、基板2と塗布ロール33のいずれか一方又は両方を基板2の長手方向(長辺17と平行な方向)と略平行に移動させてもよい。この場合、一度の移動で複数の基板2の傾斜面6に接着剤30を塗布することができる。
図9Aのように、塗布ロール33は、突部34aと溝部34bとで形成されている。突部34aと溝部34bは塗布ロール33の周方向の全周にわたって形成されている。また、複数本の突部34aと複数本の溝部34bは塗布ロール33の軸方向(軸35の長手方向)に交互に並んで形成されている。突部34aの外周面50は溝部34bの底面51よりも外側に突出して形成されている。従って、塗布面32は凹凸面に形成されている。突部34aでの塗布ロール33の直径は略一定である。溝部341での塗布ロール33の直径も略一定である。塗布面32が凹凸面に形成されることにより、溝部34に接着剤30が保持されやすくなって、平坦な塗布面32よりも接着剤30が塗布面32に付着されやすくなり、接着剤30の塗布が容易に行える。
そして、傾斜面6に接着剤30を塗布するにあたって、図9Bのように、傾斜面6の先端61と突部34aの外周面50との間隔S1が、傾斜面6の後端62と突部34aの外周面50との間隔S2よりも狭くなるように、傾斜面6が突部34aの外周面50に対して傾いた状態となっている。ここで、傾斜面6の先端61とは、基板2の表面と傾斜面6との境界部分であって、基板2の表面の傾斜面6側の長辺17の部分である。傾斜面6の後端62とは、基板2の裏面と傾斜面6との境界部分であって、基板2の裏面の傾斜面6側の長辺17の部分である。基板2の表面には前記のように凹凸柄15が形成され、基板2の裏面は略平坦な面で形成されている。
そして、傾斜面6の先端61と突部34aの外周面50との間隔S1が、傾斜面6の後端62と突部34aの外周面50との間隔S2よりも狭くなると、傾斜面6の先端61と塗布面32との間に入り込む接着剤30の量が、傾斜面6の後端62と塗布面32との間に入り込む接着剤30の量よりも徐々に少なくなる。従って、傾斜面6の先端61側に付着する接着剤30の量が少なくなって、傾斜面6同士を接合した際に、傾斜面6の間から基板2の表面側への接着剤30のはみ出しをほとんど無いようにすることができる。よって、一対の基板2の接続部分10の角部を面取りしなくても、接着剤30の基板2の表面側へのはみ出しが無いか僅かであるため、はみ出した接着剤30による外観の意匠性の低下を抑制することができる。
ここで、傾斜面6が塗布面32に対して傾いた状態とは、傾斜面6と突部34aの外周面50との間の角度θが0.3〜0.9°であることが好ましい。これにより、傾斜面6同士を接合した際に、傾斜面6の間から基板2の表面側への接着剤30のはみ出しをほとんど無いようにすることができる。また、傾斜面6の先端61と突部34aの外周面50との間隔S1は、0.3〜0.9mmに設定することが好ましい。これにより、傾斜面6同士を接合した際に、傾斜面6同士に未接着箇所を残すことなく傾斜面6の間から基板2の表面側への接着剤30のはみ出しをほとんど無いようにすることができる。尚、接着剤30のはみ出し量は、接合された傾斜面6の先端61から3mm以下にすることが好ましい。なお、塗装ロール33は、突部34aや溝部34bが形成されていない平滑なものであってもよい。
前記の間隔S1や間隔S2は、接着剤30の塗布量や粘度などに応じて、調整自在に形成されることが好ましい。従って、塗布ロール33と基板2とが軸35と直交する方向(図8に矢印37で示す)で近接離間可能に形成されていることが好ましく、また、図5に矢印38で示すように、塗布ロール33と基板2とが長辺17と平行な方向を軸として回動可能に形成されていることが好ましい。
図10Aには、塗布ロール33の他例が示されている。この塗布ロール33は、軸35と平行な方向に並ぶ複数の溝部34bが一方向に向かって徐々に深くなるように形成されている。突部34aでの塗布ロール33の直径は略一定である。
そして、傾斜面6に接着剤30を塗布するにあたって、図10Bのように、傾斜面6の先端61と突部34aの外周面50との間隔S1と、傾斜面6の後端62と突部34aの外周面50との間隔S2とが同じになるように、傾斜面6が突部34aの外周面50に対して平行な状態となっている。このように、傾斜面6の先端61と突部34aの外周面50との間隔S1と、傾斜面6の後端62と突部34aの外周面50との間隔S2とが同じになると、溝部34bの深さが傾斜面6の後端62よりも先端61のほうが浅いため、傾斜面6の先端61と塗布面32との間に入り込む接着剤30の量が、傾斜面6の後端62と塗布面32との間に入り込む接着剤30の量よりも徐々に少なくなる。従って、傾斜面6の先端61側に付着する接着剤30の量が少なくなって、傾斜面6同士を接合した際に、傾斜面6の間から基板2の表面側への接着剤30のはみ出しをほとんど無いようにすることができる。よって、一対の基板2の接続部分10の角部を面取りしなくても、接着剤30の基板2の表面側へのはみ出しが無いか僅かであるため、はみ出した接着剤30による外観の意匠性の低下を抑制することができる。
なお、接着剤30の塗布量を調整する手段としては、これらに限られることはないものである。溝部34bを有する塗布ロール33にあっては、溝部の幅、溝部間の距離などを変更することで調整することもできる。
前記のようにして、傾斜面6に接着剤30を塗布した後、一対の基板2の傾斜面6同士が接合される。このとき、図11のような断面略三角形の台座40が使用されることが好ましい。すなわち、台座40の二つの斜面41のそれぞれに基板2を載置し、台座40の頂部42の上側で基板2の傾斜面6同士を接合させる。これにより、傾斜面6同士の位置合わせなどを容易に行うことができ、作業性を向上させることができる。
また、図11のように、台座40の頂部42の上側で基板2の傾斜面6同士を接合させた後、押圧具43で基板2を斜面41の方に押し付け、この状態で、図12のように、台座40と押圧具43とともに、基板2の上下を反転させるのが好ましい。これにより、接合された傾斜面6の間の接着剤30が硬化するまでに、傾斜面6の間からはみ出したとしても、その接着剤30が基板2の先端61に垂れ下がった状態となりやすく、はみ出た接着剤30が基板2の表面に付着しにくくなる。従って、はみ出た接着剤で基板2の表面が汚れにくくなるものである。
前記のようにして、接着剤30を塗布した傾斜面6同士が接合された後、接着剤30が硬化することによって傾斜面6同士が接着され、一対の基板2は接続されて一体化される。この後、図13のように、一対の基板2の接続部分(出隅側の角部)10にはみ出して硬化した接着剤30が、必要に応じて、切削具44で除去される。切削具44としては、ケレン工具、カッターなどを用いることができる。この接着剤30の除去は、はみ出して硬化した接着剤30が目立つ箇所だけで行っても良い。この後、図14のように、一対の基板2の接続部分10に、必要に応じて、補助塗装を施すことによって、出隅部材1が形成されている。この補助塗装は、傾斜面6の露出部61から一対の基板2の稜線7を介して基板2の表面側にわたって形成されていることが好ましい。補助塗装は、刷毛、ローラーなどの塗装具45を用いることができる。
そして、本実施の形態では、一対の基板2の接続部分10において、接着剤30のはみ出しを少なくすることができる。従って、一対の基板2を接続した後、接着剤30の除去のために、一対の基板2の接続部分10に面取りするための工程を行わないか、ほとんど行わないようにしても、出隅部材1の外観が損なわれにくい。また、前記の接続部分10を面取りするための工程を行わないか、ほとんど行わないようにすることにより、出隅部材1の生産効率が向上する。
1 出隅部材
2 基板
6 傾斜面
30 接着剤
31 塗布装置
32 塗布面
34a 突部
34b 溝部
50 外周面
51 底面
61 先端
62 後端
S1 間隔
S2 間隔
θ 角度

Claims (5)

  1. 矩形状の基板の側端面が傾斜面に形成される工程と、
    接着剤が塗布装置の塗布面から前記傾斜面に塗布される工程と、
    一対の前記基板の前記傾斜面同士が前記接着剤により接着される工程とを備え、
    前記接着剤は前記傾斜面の後端側よりも先端側の方が少なく、前記傾斜面の全体に塗布され
    前記塗布面に突部と溝部が形成され、前記傾斜面の先端と前記突部の外周面との間隔が前記傾斜面の後端と前記突部の外周面との間隔よりも狭くなるように、前記傾斜面が前記塗布面に対して傾いた状態で、前記接着剤が前記傾斜面に塗布される
    出隅部材の製造方法。
  2. 矩形状の基板の側端面が傾斜面に形成される工程と、
    接着剤が塗布装置の塗布面から前記傾斜面に塗布される工程と、
    一対の前記基板の前記傾斜面同士が前記接着剤により接着される工程とを備え、
    前記接着剤は前記傾斜面の後端側よりも先端側の方が少なく、前記傾斜面の全体に塗布され、
    前記塗布面に突部と溝部が形成され、前記傾斜面の先端と前記溝部の底面との間隔が前記傾斜面の後端と前記溝部の底面との間隔よりも狭くなるように、前記傾斜面が前記塗布面に対して傾いた状態で、前記接着剤が前記傾斜面に塗布される
    隅部材の製造方法。
  3. 前記傾斜面と前記塗布面との間の角度が0.3〜0.9°であ
    請求項1又は2に記載の出隅部材の製造方法。
  4. 前記接着剤が塗布された前記傾斜面同士が接合された後、前記傾斜面の先端が後端よりも下方に位置する状態で、前記接着剤が硬化される
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の出隅部材の製造方法。
  5. 矩形状の基板の側端面が傾斜面に形成される工程の後、
    接着剤が塗布装置の塗布面から前記傾斜面に塗布される工程を行い、
    その後、一対の前記基板の前記傾斜面同士が対向した状態で前記接着剤により接着される工程を行う出隅部材の製造方法であって、
    前記傾斜面は、前記基板の板厚方向に対する傾斜角度が45°であり、かつ前記基板の板厚方向に対して先端から後端に亘って一定の角度で傾斜して形成され、
    前記接着剤は前記傾斜面の後端側よりも先端側の方が少なく、前記傾斜面の全体に塗布される
    出隅部材の製造方法。
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