JP6526725B2 - 粘着剤組成物 - Google Patents
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Description
(A)(メタ)アクリル酸エステル共重合体100質量部、
(B)イソシアネート化合物をイソシアネート基の量に換算して0.10〜0.40質量部、および
(C)難燃剤 10〜50質量部
を含み、上記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)が、
(A−a)(メタ)アクリル酸エステル、
(A−b)カルボキシル基および炭素−炭素二重結合を有する重合性化合物、および
(A−c)グリシジル基および炭素−炭素二重結合を有する重合性化合物
を構成モノマーとして含み、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)を構成するモノマーの全量を100質量%としたとき、上記(A−b)の配合量b(質量%)と上記(A−c)の配合量c(質量%)とが、下記式:
10≦b+40c≦26 (但し、4≦b≦14、0.05≦c≦0.45)
を満たすことを特徴とする粘着剤組成物である。
また、本発明は、上記粘着剤組成物の層を有する化粧シートも提供する。
(A)(メタ)アクリル酸エステル共重合体100質量部、
(B)イソシアネート化合物をイソシアネート基の量に換算して0.10〜0.40質量部、および
(C)難燃剤 10〜50質量部
を含み、上記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)が、
(A−a)(メタ)アクリル酸エステル、
(A−b)カルボキシル基および炭素−炭素二重結合を有する重合性化合物、および
(A−c)グリシジル基および炭素−炭素二重結合を有する重合性化合物
を構成モノマーとして含む。
モノマー(A−a)は、好ましくはエステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルであり、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
10≦b+40c≦26 (但し、4≦b≦14、0.05≦c≦0.45)
1/(Tg+273)=W1/(Tg1+273)+W2/(Tg2+273)+W3/
(Tg3+273)+・・・+Wn/(Tgn+273)
式中、Tgは、n種の単量体からなる重合体のガラス転移温度(℃)であり、W1、W2、W3・・・Wnは、単量体組成物中の各単量体の質量%であり、Tg1、Tg2、Tg3・・・Tgnは、各単量体のホモポリマーのガラス転移温度(℃)である。各ホモポリマーのTgは、例えばポリマーハンドブックなどに記載されているものを使用することができる。
成分(B)であるイソシアネート化合物は、分子内に−N=C=O構造を有する化合物であり、成分(A)を架橋して耐熱性や凝集力を向上させる。
成分(C)である難燃剤は、不燃性を付与できるものであれば特に制限はなく、公知の各種難燃剤を使用し得る。具体的には、1、2−ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、ペンタブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(テトラブロモフタルイミド)エタン、ポリ(ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAカーボネートオリゴマー、テトラブロモビスフェノールエポキシオリゴマー、テトラブロモビスフェノールA−ビス(ジブロモプロピルエーテル)、臭素化ポリスチレン、ヘキサブロモベンゼンなどの臭素系難燃剤;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリネオペンチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリ(ブチル化フェニル)ホスフェート、トリ(イソプロピル化フェニル)ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、t-ブチルジフェニルホスフェートなどの有機燐酸エステル系難燃剤;1種又は2種以上の有機燐酸エステルの2分子又は3分子以上が縮合した化合物を主成分とする縮合有機燐酸エステル系難燃剤;有機燐酸エステル又は縮合有機燐酸エステルの1つ又は2つ以上の水素原子が臭素原子に置換された化合物、例えばトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどの臭素化有機燐酸エステル系難燃剤;ポリ燐酸アンモニウム系難燃剤;赤燐などの無機燐系難燃剤;錫酸亜鉛系難燃剤;硼酸亜鉛系難燃剤;三酸化アンチモンおよび五酸化アンチモンなどのアンチモン系難燃剤;および水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムなどの水酸化物系難燃剤が挙げられる。
(T−1)下記式(1):
(T−2)1分子中に2以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート、および
(T−3)光重合開始剤
を含み、成分(T−1)の水酸基の個数(Ta)と成分(T−2)のイソシアネート基の個数(Tb)との比(Ta/Tb)が0.5〜1.2、好ましくは0.7〜1.1の範囲にあるところの活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなる塗料である。この塗料は、化粧シートに優れた耐傷付き性、耐摩耗性、耐汚染性および耐折り曲げ性を付与することができる点で好ましい。また、この塗料は硬化速度が速いので製造ラインの速度を高めることができ、従ってコスト低下という点でも好ましい。
。この反応は常温で高活性であり、触媒を必要としない。またゲル化を防止するために、溶剤等を加えて見かけの濃度を低くすることが好ましい。
R1−O−C(=O)−CH=CH2 (3)
R2−O−C(=O)−CH=CH2 (4)
ここで、R1およびR2は上記で定義した通りである。
成分(A)の製造
表1に示す量(質量%)のアクリル酸ブチル、2−エチルヘキシルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸グリシジルおよびメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを反応器に入れ、希釈溶剤としての酢酸エチルおよび触媒としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリルと共に、窒素雰囲気下、温度70〜80℃で約10時間反応させて(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)を得た。
上記で得た成分(A)100質量部を、表1に示す量(質量部)の成分(B)および(C)ならびに希釈溶剤としての酢酸エチルとともに混合して固形分45質量%の粘着剤層用塗工液を製造した。使用した成分(B)および(C)は以下の通りである。
成分(B):日本ポリウレタン工業株式会社製のコロネートL-55E(商品名)(下記式(8)で示されるトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート3付加物(分子量656)が主成分、固形分55質量%、イソシアネート基の量9.7質量%)
成分(C):大八化学工業株式会社製のCR900(商品名)(臭素化有機燐酸エステル系難燃剤)
実施例1で使用した成分(B)は、9.7質量%のイソシアネート基を含有するので、実施例1で使用した2.2質量部の成分(B)中のイソシアネート基の量は、2.2×9.7/100=0.21質量部である。
上記で得た塗工液を、乾燥後の厚みが45μmとなるように東レフィルム加工株式会社製の剥離フィルム(セラピールWZ(商品名)、厚み38μm)に塗布し、90℃で乾燥して粘着剤層を形成した。次いで、この粘着剤層が、熱可塑性樹脂シートとしてのリケンテクノス株式会社製のポリ塩化ビニル系樹脂組成物フィルム(S4970FC25382(商品名)、厚み100μm)に接するように貼り合せて化粧シートを製造した。得られた化粧シートについて、下記の試験を行った。結果を表1に示す。
(1)発熱性試験
上記で得られた化粧シートの剥離フィルムをはがし、厚さ0.27mmの鋼板(亜鉛メッキ鋼板)上に、鋼板と粘着剤層とが接するようにして貼り合わせて建築材料を得た。この建築材料に対し、建築基準法第2条第9号および建築基準法施行令第108条の2に基づく防耐火試験方法と性能評価規格に従うコーンカロリーメータ試験機による発熱性試験を行なった。評価基準は以下の通りである。
○:220kW/m2未満
△:220kW/m2以上、230kW/m2未満
×:230kW/m2以上
○:7sec未満
△:7sec以上、10sec未満
×:10sec以上
○:6MJ/m2未満
△:6MJ/m2以上、8MJ/m2未満
×:8MJ/m2以上
上記で得られた化粧シートを23℃で7日間放置した後、粘着剤層のタック性を、JIS Z0237に従い、常温(23℃)、荷重100gf/cm2、速度10mm/minおよび接触時間1secの条件で試験した。評価基準は以下の通りである。
○:7(N/Φ5mm面積)以上
△:4(N/Φ5mm面積)以上、7(N/Φ5mm面積)未満
×:4(N/Φ5mm面積)未満
上記で得られた化粧シートを23℃で7日間放置した後、プラスチック製スキージーを用いて化粧シートをパーティクルボードに貼り付ける際の施工性を評価した。シートのタック性が弱いと、仮止め時にシートが落下することがあり、施工性が劣る。また逆にタック性が強すぎると、仮止め後貼り付け位置を調整する際に剥れ難いため施工性が劣る。評価基準は以下の通りである。
○:良好な施工性を有する
△:やや施工性に劣る
×:施工性に劣る
上記で得られた化粧シートを23℃で7日間放置した後、JIS Z 0237(粘着テープ・粘着シート試験方法)に従い、SUS板を被着体として貼り付け、常温(23℃)で24時間放置後の180°ピール強度を速度300mm/minにて測定した。評価基準は以下の通りである。
○:20(N/25mm)以上
△:15(N/25mm)以上20(N/25mm)未満
×:15(N/25mm)未満
上記で得られた化粧シートを23℃で7日間放置した後、12cm×12cmの大きさに切り取ってアルミ板に貼合せ、常温(23℃)で24時間放置した後、熱可塑性樹脂シート(ポリ塩化ビニル系樹脂組成物フィルム)の表面中央部にカッターナイフで10cm×10cmの十字の切り込みを、その深さが粘着剤層に達するまで入れた。次いで、100℃に設定された熱風循環式オーブンで30分加熱し、取り出した。ナイフで入れた切込みの交差部分の広がり度合い(対角線の距離)を測定し、以下の基準で評価した。切込みの交差部分が広がることは、粘着剤層が熱により収縮して熱可塑性樹脂シートを引張ることによる結果である。
○:0.4mm未満
△:0.4mm以上0.6mm未満
×:0.6mm以上
実施例1において成分(A)を構成するモノマーの量を表1に示すように変えたこと以外は実施例1と同様にして化粧シートを製造し、評価試験を行った。結果を表1に示す。
実施例1において成分(B)の量を表2に示すように変えたこと以外は実施例1と同様にして化粧シートを製造し、評価試験を行った。結果を、実施例1とともに表2に示す。
実施例1において成分(C)のための化合物および/または量を表3に示すように変えたこと以外は実施例1と同様にして化粧シートを製造し、評価試験を行った。結果を、実施例1とともに表3に示す。なお、表3中、「SAYTEX8010」は、アルベマール社製の臭素系難燃剤を示す商品名である。
熱可塑性樹脂シートの、粘着剤層が積層された面とは反対の面にトップコート層を有する化粧シートを以下のように製造した。実施例1で使用した熱可塑性樹脂シートの片面に、下記で製造したトップコート層用塗料を、メイヤーバー方式の塗工装置を用い、乾燥後の塗膜厚みが11μmとなるように塗布し、乾燥および紫外線照射による硬化を行ってトップコート層を形成した。このときの製造ライン速度は、50m/分であった。なお、上記ライン速度は、上記トップコート層の形成を安定的に行うことができる最も速い速度である。次に、熱可塑性樹脂シートのトップコート層側と反対の面に、実施例1と同様の粘着剤層用塗工液を用いて実施例1と同様の方法で粘着剤層を形成して、トップコート層を有する化粧シートを製造した。得られた化粧シートを用いて上記試験(1)〜(5)および下記試験(6)〜(12)を行った。結果を表4に示す。
ダイセル・サイテック株式会社のOTA480(製品名、上記式(5)のグリセリンプロポキシトリアクリレート)と2−アミノエタノールとを前者2モルに対し後者1モルの比でガラス製のビーカーに仕込み、温度23℃で72時間反応させて、上記式(2)の構造を有する、4個のアクリロイルオキシ基を有するエタノールアミン変性ポリエーテルアクリレート(T−1−1)を得た。この単位量当たりの水酸基の個数は1.09モル/kgであった。
上記合成において、OTA480(ダイセル・サイテック株式会社製、商品名)に替えてトリプロピレングリコールジアクリレート(ダイセル・サイテック社製)を使用したこと以外は上記合成と同様にして、2個のアクリロイルオキシ基を有するエタノールアミン変性ポリエーテルアクリレート(T−1−2)を合成したこの単位量当たりの水酸基の個数は、1.51モル/kgであった。
成分(T−1)としての上記で合成した成分(T−1−1)100質量部、成分(T−2)としての日本ポリウレタン工業株式会社のコロネートHX(商品名、上記式(6)のポリイソシアネート、単位量当たりのイソシアネート基の個数:5.12モル/kg)(T−2−1)25質量部、成分(T−3)としてのベンゾフェノン(T−3−1)7質量部および希釈溶剤としての1−メトキシ2−プロパノール200質量部を共栄社株式会社のはじき防止剤(ポリフロー75(商品名))0.3質量部とともに混合してトップコート層用塗料を得た。なお、成分(T−1−1)100質量部における水酸基の個数(Ta)と成分(T−2−1)25質量部におけるイソシアネート基の個数(Tb)の比(Ta/Tb)は、1.09×100/(5.12×25)=109/128=0.85である。
(6)鉛筆硬度
JIS K 5600−5−4に従い、200g荷重の条件で、鉛筆{三菱鉛筆株式会社の「ユニ」(商品名)}を用いて、トップコート層表面の硬度を評価した。
上記で得られた化粧シートから長さ200mm×幅25mmの大きさの試験片を切り出し、これをトップコート層面が表面になるようにJIS L 0849の学振試験機に置いた。続いて、学振試験機の摩擦端子に#0000のスチールウールを取り付けた後、荷重1Kgを載せて、試験片の表面を5往復擦った。上記表面を目視観察し、以下の基準で評価した。
◎:傷つかない
○:1〜3本の傷がある
△:4〜10本の傷がある
×:11本以上の傷がある
上記で得られた化粧シートから長さ150mm×幅75mmの大きさの試験片を切り出し、これをトップコート層面が表面になるように硝子板上に置いた。仲屋ブラシ工業製の4行真鍮ブラシ(荷重500gf)を用いて、試験片の表面を片道100mmの距離で10往復擦った。上記表面を目視観察し、上記(7)と同じ基準で評価した。
上記で得られた化粧シートのトップコート層面を油性赤マジックによりスポット汚染した後、汚染部分を時計皿で被覆し、室温で24時間放置した。次いで、汚染部分を、イソプロピルアルコールを十分含ませたキムワイプ(商品名)を用いて、キムワイパに新たに汚れが付かなくなるまで拭いて洗浄した後、上記部分を目視観察し、以下の基準で評価した。
◎:汚染無し
○:汚染が僅かに残っている
△:汚染がかなり残っている
×:汚染が著しく残っている
上記で得られた化粧シートのトップコート層面を水性赤マジックによりスポット汚染した後、汚染部分を時計皿で被覆し、室温で24時間放置した。次いで、汚染部分を、流水で十分洗浄した後、水道水を十分含ませたキムワイプ(商品名)を用いて、キムワイパに新たに汚れが付かなくなるまで拭いて洗浄した後、上記部分を目視観察し、上記(9)と同じ基準で評価した。
上記で得られた化粧シートから100mm×50mmの大きさに切り出したものを、日東電工製の両面テープNo.500Aを用いて厚さ0.3mmのアルミ板にトップコート層面が表面になるように貼り付けて試験片とした。この試験片を、直径2mmのマンドレルを取り付けたJIS K 5600−5−1タイプ1の折り曲げ試験装置を用いて、トップコート層面が外側になる様に2秒をかけて均等な速度で180°に折り曲げた。折り曲げ終了後、折り曲げた箇所の中央30mm部分についてトップコート層の割れの有無を確認し、以下の基準で評価した。
◎:クラック無し
○:クラックが1本ある
△:クラックが2〜3本ある
×:クラックが4本以上ある
上記で得られた化粧シートから100mm×100mmの大きさの試験片を切り出し、これを、トップコート層面が上側になるように、水平に配置した平滑なガラス板上に載せた。試験片の四隅のカールをガラス平面からの垂直な距離で測定し、その平均値を求め、以下の基準で評価した。
◎:2mm未満
○:2mm以上5mm未満
△:5mm以上10mm未満
×:10mm以上
成分(T−2)として住化バイエルウレタン株式会社のスミジュールHT(商品名、上記式(7)のポリイソシアネート、単位量当たりのイソシアネート基の個数:3.10モル/kg)(T−2−2)を42質量部の量で使用したこと以外は、実施例25と同様にして化粧シートを製造した。結果を表4に示す。
成分(T−2)の配合量を表4のように変更したこと以外は実施例25と同様にして化粧シートを製造した。結果を表4に示す。
実施例30において、成分(T-1)として、上記で合成した比較成分(T−1−2)を使用したこと以外は実施例30と同様にして化粧シートを製造した。結果を表4に示す。
実施例25において、成分(T−1)として、トリプロピレングリコールジアクリレート(ダイセル・サイテック社製、単位量当たりの水酸基の個数:0モル/kg)(T−1−3)を使用し、成分(T−3)として、アルキルフェノン系光重合開始剤(チバ・ジャパン株式会社のダロキュア1173(商品名)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)(T−3−2)を5質量部の量で使用したこと以外は、実施例25と同様にして化粧シートを製造した。成分(T−3)としてベンゾフェノン(T−3−1)を使用しなかったのは、成分(T−1)が上記(T−1−3)であるとき、ベンゾフェノンでは硬化しないためである。結果を表4に示す。
実施例25において、成分(T−1)として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬株式会社製、水酸基の個数:0.63モル/kg)(T−1−4)を14質量部の量で使用し、成分(T−3)として、アルキルフェノン系光重合開始剤(チバ・ジャパン株式会社のダロキュア1173(商品名)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)(T−3−2)を5質量部の量で使用したこと以外は、実施例25と同様にして化粧シートを製造した。成分(T−3)としてベンゾフェノン(T−3−1)を使用しなかったのは、成分(T−1)が上記(T−1−4)であるとき、ベンゾフェノンでは硬化しないためである。結果を表4に示す。なお、上記(T−1−4)は、構造上は水酸基を有しないがアクリオリルオキシ基の一部が加水分解された成分を含むために水酸基が存在する。
Claims (6)
- (A)(メタ)アクリル酸エステル共重合体、
(B)イソシアネート化合物、および
(C)難燃剤
を含み、
前記(C)難燃剤の含有量は、前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)100質量部に対して10〜50質量部であり、
前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)が、
(A−a)(メタ)アクリル酸エステル、
(A−b)カルボキシル基および炭素−炭素二重結合を有する重合性化合物、および
(A−c)グリシジル基および炭素−炭素二重結合を有する重合性化合物
を構成モノマーとして含み、
前記(A−a)(メタ)アクリル酸エステルが、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の範囲であり、
前記(A−b)カルボキシル基および炭素−炭素二重結合を有する重合性化合物は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、およびβ−カルボキシエチル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記(A−c)グリシジル基および炭素−炭素二重結合を有する重合性化合物は、(メタ)アクリル酸グリシジルおよび4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテルから選択される少なくとも1種であり、
前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)のガラス転移温度が、−53.0℃〜−60.2℃の範囲にあり、
かつ
前記粘着剤組成物が下記特性(1)〜(4):
(1)本明細書に記載された方法にしたがってタック性の試験を行った場合に、タック性が7N/Φ5mm面積以上である、
(2)本明細書に記載された方法にしたがって加熱による寸法安定性の試験を行った場合に、寸法安定性が0.4mm未満である、
(3)本明細書に記載された方法にしたがって粘着性の試験を行った場合に、粘着性が20N/25mm以上である、
(4)本明細書に記載された方法にしたがって発熱性の試験を行った場合に、最大発熱速度が220kW/m2未満であり、200kW超過時間が7秒未満であり、かつ総発熱量が6MJ/m2未満である、
を満たすことを特徴とする、粘着剤組成物。 - 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)が、構成モノマーとして(A−d)水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルをさらに含む、請求項1に記載の粘着剤組成物。
- 化粧シートの粘着剤層用である、請求項1又は2記載の粘着剤組成物。
- 熱可塑性樹脂シートの一方の面に請求項3に記載の粘着剤組成物の層を有する化粧シート。
- 熱可塑性樹脂シートの他方の面にトップコート層を有することを特徴とする請求項4に記載の化粧シート。
- 前記トップコート層が、
(T−1)下記式(1):
(T−2)1分子中に2以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート、および
(T−3)光重合開始剤
を含み、成分(T−1)の水酸基の個数(Ta)と成分(T−2)のイソシアネート基の個数(Tb)との比(Ta/Tb)が0.5〜1.2の範囲にあるところの活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする請求項5に記載の化粧シート。
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