JP6526480B2 - 高炉の煉瓦積み装置および煉瓦積み方法 - Google Patents
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Description
炉体の更新は、高炉設置場所の基礎上に構築されている旧炉体を撤去し、同基礎上に新たな炉体を構築することで行われる。
炉体の更新の際に、基礎上で旧炉体を解体し、その後、新炉体を構築すると、高炉の吹き止め期間が長くなり、一日あたり多額の経済的損失が生じる等の問題がある。
リングブロック工法では、旧炉体を複数のリングブロックに分割し、分割したリングブロックを基礎上から順次撤去する。一方、旧炉体の解体に先立って、予め別の現場で、同様なリングブロックを新たに組み立てておき、これらを順次、旧リングブロックが撤去された基礎上に搬入し、組み立てることで新炉体を構築する。
煉瓦の取込用の開口部として、出銑口の開口を使用することが一般的であるが、安全天井を低い位置に設置すると、安全天井に取り付けられた旋回ホイストが出銑口開口部に近接して位置し、当該開口部から搬入したブロック煉瓦に対する吊り代を確保できないおそれがある。吊り代を確保する為には、更に下方に新たな鉄皮開口を設けることが必要となり、新たな鉄皮開口は、後工程で、鉄皮および鉄皮の内面に取り付けているステーブ等の取付工程を必要とすることから、工程短縮の効果が少なくなる。
本発明の煉瓦積み装置の他の形態によれば、煉瓦降し用ホイストを、旋回ビームなどを介さずに安全天井に取り付けるため、安全天井との間に旋回ビームが介在される煉瓦積み用ホイストよりも安全天井に近接して配置できる。これにより、煉瓦積み用ホイストによる煉瓦の吊り代が確保できなくなる程度にまで安全天井を低い位置に設置しても、煉瓦降し用ホイストによる煉瓦の吊り代を確保できる。従って、安全天井を低い位置に設置できて、高炉改修の工期短縮を図ることができる。
また、張出しデッキが前述した開閉床を備えるため、煉瓦降し用ホイストによって張出しデッキ上の煉瓦を吊り、開閉床を開いて開口を形成し、この開口を通じて煉瓦を下降することができる。このため、煉瓦を、張出しデッキに干渉することなく炉底底面上に降ろすことができる。なお、開閉床は、例えば、スライドによって開閉可能に構成されてもよく、また、観音開き式に開閉可能に構成されてもよい。
このような構成によれば、補助吊り装置が張出しデッキ下面に取り付けられるため、この補助吊り装置によって吊り上げた煉瓦を、煉瓦積み用ホイストによっては煉瓦積みできない領域である張出しデッキの下方領域に積むことができる。これにより、煉瓦積みを速やかに行うことができ、高炉改修の工期短縮を図ることができる。
このような構成によれば、煉瓦支持台を昇降リフトによって上昇して煉瓦取込み口からの煉瓦を支持可能に配置でき、また、煉瓦を支持した煉瓦支持台を昇降リフトによって下降することで、煉瓦を煉瓦降し用ホイストから離間でき、煉瓦降し用ホイストの吊り代を確保できる。このため、煉瓦取込み口と安全天井とが近い位置にある場合であっても、煉瓦降し用ホイストによって煉瓦を吊り、炉底底面上へ降ろすことができる。
このような構成によれば、補助旋回ビームおよびこれに取り付けられた他の煉瓦積み用ホイストを備えるため、旋回ビームによって旋回される煉瓦積み用ホイストによる煉瓦積みと、補助旋回ビームによって旋回される他の煉瓦積み用ホイストによる煉瓦積みとを行うことができる。従って、旋回ビームや煉瓦積み用ホイストが吊り梁に干渉して煉瓦を積めない領域に対しては、補助旋回ビームに旋回される他の煉瓦積み用ホイストによって煉瓦を積むことができる。
本発明の煉瓦積み方法の他の形態によれば、煉瓦積み用ホイストによる煉瓦の吊り代が確保できなくなる程度にまで安全天井を低い位置に設置しても、煉瓦降し用ホイストが安全天井に旋回ビームなどを介さずに近接しているので、煉瓦降し用ホイストによる煉瓦の吊り代を確保できる。従って、安全天井を低い位置に設置できて、高炉改修の工期短縮を図ることができる。
また、このような構成によれば、煉瓦降し用ホイストで煉瓦を吊った後、開閉床を開いて開口を形成でき、煉瓦降し用ホイストで吊った状態の煉瓦を開口を通じてそのまま下降でき、煉瓦を張出しデッキに干渉することなく炉底底面上に降ろすことができる。
このような構成によれば、張出しデッキ下面に取り付けられた補助吊り装置によって吊り上げた煉瓦を、煉瓦積み用ホイストによっては煉瓦積みできない領域である張出しデッキの下方領域に積むことができる。これにより、煉瓦積みを速やかに行うことができ、高炉改修の工期短縮を図ることができる。
このような構成によれば、煉瓦を支持した煉瓦支持台を昇降リフトによって下降することで、煉瓦を煉瓦降し用ホイストから離間でき、煉瓦降し用ホイストの吊り代を確保できる。このため、煉瓦取込み口と安全天井とが近い位置にある場合であっても、煉瓦降し用ホイストによって煉瓦を吊り、炉底底面上へ降ろすことができる。
このような構成によれば、旋回ビームの旋回可能領域では、当該旋回ビームを旋回しながら煉瓦積み用ホイストによって煉瓦積みを行い、他方、旋回ビームの旋回可能領域外の領域では、補助旋回ビームを旋回しながら他の煉瓦積み用ホイストによって煉瓦を炉底底面上に積むことができる。従って、旋回ビームや煉瓦積み用ホイストが吊り梁に干渉して煉瓦を積めない領域に対しては、補助旋回ビームに旋回される他の煉瓦積み用ホイストによって煉瓦を積むことができる。
高炉1は、下から順に炉底部1A、羽口部1B、朝顔部1C、炉腹部1D、シャフト部1E、炉頂部1Fを有する。
炉底部1Aからシャフト部1Eまでの領域には、鉄皮2の内面に沿って多数のステーブ(図示省略)が設置される。さらに、炉底部1Aから朝顔部1Cまでの領域には、ステーブの炉内側面に耐火煉瓦(図示省略)が築造される。炉底部1Aには出銑口5が設置される。
炉底部1Aには、それぞれリングブロックB1,B2,B11が割り当てられ、リングブロックB2には出銑口5が形成される。羽口部1B、朝顔部1C、炉腹部1Dには、それぞれリングブロックB10,B9,B8が割り当てられる。シャフト部1Eには、リングブロックB4〜B7が割り当てられる。炉頂部1Fには、リングブロックB3が割り当てられる。
リングブロックB1〜B11の製造にあたっては、それぞれ地組場で鉄皮2を円筒状に構築し、その内側にステーブおよび事前施工可能な配管類や装備が設置される。
図1に示すリングブロック工法は、各ブロックの取込みを鋳床レベルから行ったものであり、高炉本体のリングブロックB11の位置が各ブロックの取込みレベルとなる。よって、リングブロックB1,B2は、下から順に設置現場に搬入して積み上げる。また、リングブロックB3〜B10は、積み上げたリングブロックB2上において、上から順に設置現場に搬入して吊り上げた後、順次設続していき、リングブロックB3〜B10まで設続後、吊り上げた状態で最後にリングブロックB11を搬入し、B2と設続後、リングブロックB3〜B10を下降して接続することで完成する。
ここで、第一煉瓦設置工程では、炉底部1Aの炉底底面7上に耐火煉瓦である炉底煉瓦8(図2等参照)を積むための後述する煉瓦積み装置10が用いられる。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図2,3において、第1実施形態に係る煉瓦積み装置10は、炉内側面9から炉内内側に向かって張り出して設置される張出しデッキ20と、安全天井6の中央に取り付けられる旋回装置30と、旋回装置30に取り付けられる旋回ホイスト40(煉瓦積み用ホイスト)と、安全天井6に取り付けられて張出しデッキ20の上方に位置する煉瓦降し用ホイスト50と、張出しデッキ20の下面に取り付けられる煉瓦積み用の補助吊り装置70とを備えて構成されている。
旋回ビーム32は、水平方向に延びており、その設置高さ位置における炉内側面9の内周半径よりも若干短い長さ寸法を有する。ギアトロリー33は、旋回軸31よりも炉内側面9側に位置し、安全天井6および旋回ビーム32間に配置される。このギアトロリー33は、旋回ビーム32に駆動力を与える一方、旋回ビーム32に加わる鉛直荷重を負担している。
この旋回ホイスト40は、旋回ビーム32の旋回によって旋回軸31の軸心31Aの周りで図4に示す軌跡40Aに沿って旋回移動可能である。そして、この軌跡40Aは、旋回ホイスト40が、旋回ビーム32の長手方向に移動することによって径方向に変化する。このため、旋回ホイスト40は、炉底煉瓦8を吊った状態では、旋回ホイスト40の本体やワイヤー等が張出しデッキ20に干渉しない図4に示す領域A,B(図2に示す炉底部1Aの領域)内の任意位置に配置可能である。
ここで、ガイドレール61は、軸心31Aを中心として円弧状に延びて形成されており、張出しデッキ20の上方に配置されている。ガイドレール61の両端は、領域A内に位置している。従って、このガイドレール61に取り付けられる煉瓦降し用ホイスト50は、図4に示す軌跡50Aに沿って移動する。
なお、旋回ホイスト40においても、煉瓦降し用ホイスト50と同様の吊り代Lが必要となる。
ギアトロリー33が大型のもので構成されると、ギアトロリー33の設置スペースを安全天井6および旋回ビーム32間に確保する関係上、旋回ビーム32を安全天井6から下方に離間した位置に配置することになる。このため、旋回ビーム32に取り付けられる旋回ホイスト40の高さ位置は低い位置となる。
さらに、旋回ホイスト40と安全天井6との間には、前述したギアトロリー33、旋回ビーム32が介在されるため、旋回ホイスト40は安全天井6から下方に大きく離間して位置する。このため、図2に二点鎖線で示す炉底煉瓦8(張出しデッキ20上の炉底煉瓦8)の上方に旋回ホイスト40の吊り代Lを確保できず、旋回ホイスト40によって張出しデッキ20上の炉底煉瓦8を吊り上げることはできない。
この補助吊り装置70は、デッキ本体21の下面に取り付けられるので、炉底煉瓦8を吊った状態でも張出しデッキ20に干渉することなく、旋回ホイスト40を配置できない図4に示す領域C(図2に示す炉底部1Aの領域)内の任意位置に配置可能である。
以下、第1実施形態に係る煉瓦積み装置10による炉底煉瓦8の煉瓦積み作業について説明する。
リングブロック工法を用いた高炉1の全面改修における前述した第一煉瓦設置工程で、煉瓦積み装置10が設置される。具体的には、リングブロックB1,B2によって形成される炉底部1Aにおいて、張出しデッキ20を炉内側面9に設置するとともに、安全天井6の下面に旋回軸31、ギアトロリー33およびガイドレール61を設置し、旋回軸31およびギアトロリー33に旋回ビーム32を取り付ける。そして、旋回ビーム32の旋回ホイスト40を取り付け、ガイドレール61に煉瓦降し用ホイスト50を取り付ける。
なお、出銑口5の外側には、煉瓦搬入用のローラコンベア4が設置される。
先ず、炉底煉瓦8を出銑口5から取り込む(ステップS1)。具体的には、図2に示すように、炉底煉瓦8を、ローラコンベア4上に載置して出銑口5から取り込み、張出しデッキ20上に配置する。そして、ホイスト50のフック51に取り付けられたワイヤーにより炉底煉瓦8をワイヤリングする。
ステップS3での判断の結果、炉底煉瓦8を領域A,Bに積み込む場合には、図6(B)に示すように旋回ホイスト40を用いて領域A,Bにおける煉瓦積みを行う(ステップS4)。
また、ステップS3での判断の結果、炉底煉瓦8を領域Cに積み込む場合には、図6(C)に示すように補助吊り装置70を用いて領域Cにおける煉瓦積みを行う(ステップS5)。
なお、煉瓦積み装置10による煉瓦積み作業と並行して、リングブロックB2の上方では、リングブロックB3〜B11が搬入され、積み上げられる。
(1)煉瓦降し用ホイスト50を、旋回装置30を介さずに安全天井6に取り付けるため、安全天井6との間に旋回装置30が介在される旋回ホイスト40よりも安全天井6に近接して配置できる。これにより、旋回ホイスト40による炉底煉瓦8の吊り代Lが確保できなくなる程度にまで安全天井6を低い位置に設置しても、煉瓦降し用ホイスト50による炉底煉瓦8の吊り代Lを確保できる。従って、安全天井6をリングブロックB11よりも低い位置にあるリングブロックB2に設置でき、高炉改修の工期短縮を図ることができる。
なお、仮にリングブロックB11に安全天井6が設置されると、リングブロックB11は最後に基礎上に搬入されるものであるため、このリングブロックB11の搬入が完了してから安全天井6を設置し、炉底部1Aにおける炉底煉瓦8の煉瓦積み作業が行われることになる。これに対し、本実施形態では、前述した煉瓦積み装置10の採用により、二番目に搬入されるリングブロックB2に対して安全天井6を設置できるので、炉底部1Aにおける炉底煉瓦8の煉瓦積み作業を早期に開始できる。
(2)煉瓦降し用ホイスト50が張出しデッキ20の側方に移動可能であるため、煉瓦降し用ホイスト50で張出しデッキ20上の炉底煉瓦8を吊り、張出しデッキ20の側方に移動し、炉底煉瓦8を下降することができる。このため、炉底煉瓦8を、張出しデッキ20に干渉することなく炉底底面7上に降ろすことができる。
また、張出しデッキ20が炉内側面9に設置されるため、この張出しデッキ20などが炉底底面7に置かれることがない。従って、炉底煉瓦8の煉瓦積み作業において張出しデッキ20などを炉底底面7から撤去等する必要がなく、この煉瓦積み作業が中断することをなくせる。
(3)補助吊り装置70が張出しデッキ20に取り付けられるため、この補助吊り装置70によって吊り上げた炉底煉瓦8を、旋回ホイスト40によっては煉瓦積みできない領域である張出しデッキ20の下方領域Cに積むことができる。これにより、補助吊り装置70を利用することで煉瓦積みを速やかに行うことができ、高炉改修の工期短縮を図ることができる。
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
図7において、第2実施形態に係る煉瓦積み装置10Aは、張出しデッキ20Aを備える構成が第1実施形態に係る煉瓦積み装置10の構成と相違し、そのほかの各構成は煉瓦積み装置10と共通である。
昇降リフト23は、煉瓦支持台24を昇降可能に構成される。昇降リフト23の上昇状態では、煉瓦支持台24をローラコンベア4との高さ位置を合わせて出銑口5の炉内側に配置する。また、昇降リフト23の下降状態では、煉瓦支持台24に支持される炉底煉瓦8(図7に二点鎖線で示す炉底煉瓦8参照)に対する煉瓦降し用ホイスト50の吊り代Lが確保される。
この吊り代Lの確保後、煉瓦降し用ホイスト50、旋回ホイスト40および補助吊り装置70による煉瓦降し作業、積み作業は、第1実施形態の煉瓦積み装置10と同様に行われる。
第2実施形態に係る煉瓦積み装置10Aによっても、第1実施形態に係る煉瓦積み装置10と同様の作用効果を発揮できる。
さらに、煉瓦支持台24を昇降リフト23によって上昇して出銑口5から取り込まれる炉底煉瓦8を支持可能に配置でき、また、炉底煉瓦8を支持した煉瓦支持台24を昇降リフト23によって下降することで、炉底煉瓦8を煉瓦降し用ホイスト50から離間でき、煉瓦降し用ホイスト50の吊り代Lを確保できる。このため、出銑口5がリングブロックB2の上側寄りに設置されて安全天井6と出銑口5とが近い位置にある場合であっても、煉瓦降し用ホイスト50によって炉底煉瓦8を吊り、炉底底面7へ降ろすことができる。
また、例えば特許文献2における昇降装置は、炉底底板に直に設置されるため、昇降装置の設置箇所に煉瓦を配置する場合には、この昇降装置を撤去する必要がある。これに対して、煉瓦積み装置10Aでは、張出しデッキ20Aが炉内側面9に設置されるため、炉底底面7から張出しデッキ20Aを撤去する必要がなく、煉瓦積み作業が中断されることがない。
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
図9において、第3実施形態に係る煉瓦積み装置10Bは、前述した支持ブラケット22に代えて吊り梁25を備える構成と、補助旋回ビーム82、ギアトロリー83および旋回ホイスト90(他の煉瓦積み用ホイスト)をさらに備える構成とが、第2実施形態に係る煉瓦積み装置10Aの構成と相違し、そのほかの各構成は煉瓦積み装置10Aと共通である。
また、旋回ホイスト40による領域Aにおける煉瓦積み作業、および補助吊り装置70による領域Cにおける煉瓦積み作業も、第1、第2実施形態に係る煉瓦積み装置10,10Aと同様に行われる。
第3実施形態に係る煉瓦積み装置10Bによれば、第1、第2実施形態に係る煉瓦積み装置10,10Aと同様の作用効果を発揮できる。
さらに、補助旋回ビーム82および旋回ホイスト90を備えるため、旋回ビーム32によって旋回される旋回ホイスト40による領域Aにおける煉瓦積みと、補助旋回ビーム82によって旋回される旋回ホイスト90による領域Bにおける煉瓦積みとを行うことができる。
加えて、張出しデッキ20Aを支持する方法として、支持ブラケット22に代えて吊り梁25とすることで、張出しデッキ20A下の煉瓦積みの作業性を向上できる。
本発明は、以上の実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
例えば、第1実施形態では、煉瓦降し用ホイスト50がガイドレール61に沿って移動可能な構成とされ、この移動によって張出しデッキ20の側方から炉底煉瓦8を炉底底面7上に降ろすこととしたが、これに限定されない。例えば、図11に示すように、張出しデッキ20のデッキ本体21に開口を形成し、この開口を開閉可能な開閉床としてスライド床211を設け、スライド床211のスライド移動によってデッキ本体21に炉底煉瓦8が挿通可能な開口を開閉してもよい。
スライド床211がある場合、出銑口5から取り込んだ炉底煉瓦8を張出しデッキ20上に配置し、煉瓦降し用ホイスト50によって張出しデッキ20上の炉底煉瓦8を吊り、スライド床211をスライドして開口を形成し、煉瓦降し用ホイスト50によって炉底煉瓦8を下降して開口を通し、炉底底面7上に降ろすことができる。このため、炉底煉瓦8を張出しデッキ20に干渉することなく炉底底面7上に降ろすことができる。
なお、スライド床211を備える場合、ガイドレール61の構成は省略されてもよい。
また、第2、第3実施形態における張出しデッキ20Aの煉瓦支持台24にスライド床211を設けてもよい。この場合、張出しデッキ20Aの煉瓦支持台24およびデッキ本体21の双方に炉底煉瓦8が挿通可能な開口が形成される。なお、炉底底面7上に、ローラーコンベアを設置することで、張出しデッキ20Aの外に炉底煉瓦8を移動し、旋回ホイスト40での据付が可能となる。また、スライド床211上に昇降リフト23を設置してもよい。
Claims (10)
- 高炉の炉内に設置される安全天井と前記高炉の炉底底面との間に設けられる煉瓦取込み口からの煉瓦を支持可能に前記炉内に張り出した張出しデッキと、
前記安全天井に取り付けられる旋回ビームと、
前記旋回ビームに取り付けられる煉瓦積み用ホイストと、
前記張出しデッキに支持される前記煉瓦を吊り上げ可能に前記張出しデッキの上方に位置する煉瓦降し用ホイストとを備え、
前記煉瓦降し用ホイストは、前記煉瓦を前記炉底底面上に降ろすために前記張出しデッキの側方に移動可能に前記安全天井に設置されたガイドレールに取り付けられ、
前記煉瓦積み用ホイストは、前記旋回ビームに沿って移動可能であり、前記炉底底面上の前記煉瓦を吊って移動し、前記炉底底面における所定位置に積む構成とされる
ことを特徴とする煉瓦積み装置。 - 高炉の炉内に設置される安全天井と前記高炉の炉底底面との間に設けられる煉瓦取込み口からの煉瓦を支持可能に前記炉内に張り出した張出しデッキと、
前記安全天井に取り付けられる旋回ビームと、
前記旋回ビームに取り付けられる煉瓦積み用ホイストと、
前記張出しデッキに支持される前記煉瓦を吊り上げ可能に前記安全天井に取り付けられる煉瓦降し用ホイストとを備え、
前記張出しデッキは、前記煉瓦が挿通可能な開口を開閉可能な開閉床を備え、
前記煉瓦降し用ホイストは、当該煉瓦降し用ホイストによって吊り上げた前記煉瓦を前記開口に通して前記炉底底面上に降ろせるように前記張出しデッキの上方の位置に配置され、
前記煉瓦積み用ホイストは、前記旋回ビームに沿って移動可能であり、前記炉底底面上の前記煉瓦を吊って移動し、前記炉底底面における所定位置に積む構成とされる
ことを特徴とする煉瓦積み装置。 - 請求項1または請求項2に記載の煉瓦積み装置において、
前記張出しデッキ下面に取り付けられる煉瓦積み用の補助吊り装置を備える
ことを特徴とする煉瓦積み装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の煉瓦積み装置において、
前記張出しデッキは、前記煉瓦取込み口よりも下方に配置されるデッキ本体と、前記デッキ本体上に取り付けられた昇降リフトと、前記昇降リフトによって昇降される煉瓦支持台とを備える
ことを特徴とする煉瓦積み装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の煉瓦積み装置において、
前記張出しデッキを懸吊する吊り梁と、
前記旋回ビームと旋回軸が共通する補助旋回ビームと、
前記補助旋回ビームにその長手方向に沿って移動可能に取り付けられる他の煉瓦積み用ホイストとを備え、
前記旋回ビームは、前記旋回軸から前記吊り梁までの長さ寸法より長く形成され、
前記補助旋回ビームは、前記旋回軸から前記吊り梁までの長さ寸法よりも短く形成される
ことを特徴とする煉瓦積み装置。 - 高炉の炉内に設置される安全天井と前記高炉の炉底底面との間に設けられる煉瓦取込み口からの煉瓦を支持可能に前記炉内に張り出した張出しデッキと、前記安全天井に取り付けられる旋回ビームと、前記旋回ビームにその長手方向に沿って移動可能に取り付けられる煉瓦積み用ホイストと、前記張出しデッキに支持される前記煉瓦を吊り上げ可能に前記張出しデッキの上方に位置する煉瓦降し用ホイストとを備え、前記煉瓦降し用ホイストは、前記煉瓦を前記炉底底面上に降ろすために前記張出しデッキの側方に移動可能に前記安全天井に設置されたガイドレールに取り付けられる煉瓦積み装置を使用して、前記高炉の炉底底面に煉瓦を積む煉瓦積み方法であって、
前記高炉の煉瓦取込み口よりも上方に前記安全天井を設置し、
前記安全天井と前記高炉の炉底底面との間に位置する前記煉瓦取込み口に供給される前記煉瓦を前記張出しデッキ上に配置し、
前記張出しデッキに支持される前記煉瓦を前記煉瓦降し用ホイストにより吊り上げ、前記煉瓦降し用ホイストを前記ガイドレールに沿って前記張出しデッキの側方に移動し、前記張出しデッキの側方において前記煉瓦を下降して前記炉底底面上に降ろし、
前記炉底底面上に降ろした前記煉瓦を、前記煉瓦積み用ホイストにより吊って移動し、前記炉底底面における所定位置に積む
ことを特徴とする煉瓦積み方法。 - 高炉の炉内に設置される安全天井と前記高炉の炉底底面との間に設けられる煉瓦取込み口からの煉瓦を支持可能に前記炉内に張り出した張出しデッキと、前記安全天井に取り付けられる旋回ビームと、前記旋回ビームにその長手方向に沿って移動可能に取り付けられる煉瓦積み用ホイストと、前記張出しデッキに支持される前記煉瓦を吊り上げ可能に前記張出しデッキの上方の位置において前記安全天井に取り付けられる煉瓦降し用ホイストとを備える煉瓦積み装置を使用して、前記高炉の炉底底面に煉瓦を積む煉瓦積み方法であって、
前記張出しデッキは、前記煉瓦が挿通可能な開口を開閉可能な開閉床を備え、
前記高炉の煉瓦取込み口よりも上方に前記安全天井を設置し、
前記安全天井と前記高炉の炉底底面との間に位置する前記煉瓦取込み口に供給される前記煉瓦を前記張出しデッキ上に配置し、
前記煉瓦降し用ホイストによって前記張出しデッキ上の前記煉瓦を吊り上げ、前記開閉床を開いて前記開口を形成し、前記煉瓦降し用ホイストによって前記煉瓦を下降して前記開口を通し、前記炉底底面上に降ろし、
前記炉底底面上に降ろした前記煉瓦を、前記煉瓦積み用ホイストにより吊って移動し、前記炉底底面における所定位置に積む
ことを特徴とする煉瓦積み方法。 - 請求項6または請求項7に記載の煉瓦積み方法において、
前記煉瓦積み装置は、前記張出しデッキ下面に取り付けられる煉瓦積み用の補助吊り装置を備えており、
前記煉瓦降し用ホイストによって前記炉底底面上に降ろした前記煉瓦を、前記補助吊り装置によって吊り、前記張出しデッキの下方領域に移動して積む
ことを特徴とする煉瓦積み方法。 - 請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の煉瓦積み方法において、
前記張出しデッキは、前記煉瓦取込み口よりも下方に配置されるデッキ本体と、前記デッキ本体上に取り付けられた昇降リフトと、前記昇降リフトによって昇降される煉瓦支持台とを備えており、
前記煉瓦取込み口から取り込んだ前記煉瓦を前記煉瓦支持台上に配置し、前記昇降リフトによって前記煉瓦支持台を下降し、前記煉瓦降しホイストによって前記煉瓦支持台上の前記煉瓦を吊って前記炉底底面上に降ろす
ことを特徴とする煉瓦積み方法。 - 請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の煉瓦積み方法において、
前記煉瓦積み装置は、前記張出しデッキを懸吊する吊り梁と、前記旋回ビームと旋回軸が共通する補助旋回ビームと、前記補助旋回ビームにその長手方向に沿って移動可能に取り付けられる他の煉瓦積み用ホイストとを備え、
前記旋回ビームは、前記旋回軸から前記吊り梁までの長さ寸法より長く形成され、
前記補助旋回ビームは、前記旋回軸から前記吊り梁までの長さ寸法よりも短く形成され、
前記旋回ビームの旋回可能領域外の領域において、前記補助旋回ビームを旋回し、前記他の煉瓦積み用ホイストによって前記煉瓦を前記炉底底面上に積む
ことを特徴とする煉瓦積み方法。
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