JP6524009B2 - Icカード用インレット、icカード、及びicカードの製造方法 - Google Patents

Icカード用インレット、icカード、及びicカードの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ICカード用インレット、ICカード、及びICカードの製造方法に関する。
近年におけるカード技術の発達により、各種の通信システムに用いられる情報記録媒体として、広範囲な用途に適用可能なICカードがある。このICカードには、専用の装置に挿入することで情報の書き込み及び読み出し処理が可能な接触型のICカードと、専用の装置に近接させるだけで情報の書き込み及び読み出し処理が可能な非接触型のICカードがある。
特に、非接触型のICカードは、専用の装置に挿入する必要がなく、カード自体の取り扱いが便利なこともあり、産業上に急速に普及しつつある。なお、非接触型のICカードでは、通信処理を制御する制御部やメモリ等の機能を有するICチップと、電磁波の送受信のためのアンテナコイルとが実装されたインレットシートが、カード本体となるカード基板に埋設して構成されており、電磁波等を用いて外部装置とのデータ通信処理を行うことになる。
また、接触型のICカードと非接触型のICカードとが組み合わされたICカードも普及しており、接触型のICチップと非接触型のICチップとがそれぞれ搭載されたハイブリッド型のICカード(ハイブリッドカード)や、接触型及び非接触型兼用の1つのICチップが搭載されたコンビネーション型のICカード(コンビカード)がある。
ICカードの表面に露出するICモジュールを搭載するために開口領域が形成されているICカードにおいては、インレットシートと、これを挟持しているコア基材との間で層間剥離するという問題が生じていた。この問題を解決するため、種々の手段が提案されている。
特許文献1においては、アンテナコイルを含む回路パターンが形成されたインレットシートの上下面からラミネート基材にて挟持してなるICカードであって、ICカードの表面に露出したICモジュールを有し、インレットシートにおいてICモジュールを構成するCOT(Chip On Tape)基板と重なる領域と、COT基板と重ならない領域と、を跨いで構成される貫通穴がインレットシートに少なくとも1つ形成され、貫通穴を介して、インレットシートの上下面に挟持されるラミネート基材が結合されてなることを特徴とする、ICカードが開示されている。この貫通穴は、インレットシートの長手方向に対応するCOT基板の一辺と同じ長さであるか、又はCOT基板の一辺よりも長い長さの横長な形状であるとしている。
特許文献2においては、非接触式ICチップと接触式ICチップとを有するハイブリッドICカード用のアンテナモジュールであって、線材が巻回されてなり非接触式ICチップに接続されるアンテナ本体部と、このアンテナ本体部を支持するシート状基材と、を備え、シート状基材には、一部が接触式ICチップが設けられる矩形状の領域内に位置し、一部と連通する残部が領域外に位置する複数の開口部が領域の四隅又は四辺部に貫通して設けられるとともに、領域内の少なくとも一部にシート状基材が残存していることを特徴とする、アンテナモジュールが開示されている。
特許第4825522号公報 特許第5076346号公報
ICカードの表面に露出するICモジュールを搭載するために開口領域が形成されているICカードにおいては、カードの耐久性を高める必要性が高まっている。特に、JIS X6305−1に準拠するカードの動的曲げ力については、この規格で定める回数(1000回)以上の回数を満足することが要求されてきている。
特許文献1について、上記の動的曲げ力を評価すると、上記の1000回の回数においては、不良は生じないものの、この回数を越えて評価を行った場合、ICモジュールの裏面側に亀裂が生じることがある。
また、特許文献2のカードについて、上記の動的曲げ力を評価すると、上記の1000回の回数においては、不良は生じないものの、この回数を越えて評価を行った場合、貫通穴が形成されていない部分において、ICモジュールの浮きが生じることがある。
したがって、JIS X6305−1に規定する回数を超える回数でカードの動的曲げ力を評価した場合でも、ICモジュールの浮き及び亀裂がより生じにくい、ICカードを提供する必要性が存在する。
本発明者らは、鋭意検討したところ、以下の手段により上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記のとおりである:
〈1〉 アンテナ基材、及び上記アンテナ基材上のアンテナ回路を具備している、ICカード用インレットであって、
上記ICカード用インレットが、それぞれ互いに接していない複数の貫通穴、及びICカードの表面に露出するICモジュールを設置するためのICモジュール設置予定領域を具備しており、
上記ICモジュール設置予定領域が、曲線状角部を有する角丸長方形であり、
上記複数の貫通穴が、上記ICモジュール設置予定領域と重なる領域と、上記ICモジュール設置予定領域と重ならない領域と、を跨いで存在しており、
上記複数の貫通穴のうちの2つが、上記曲線状角部のうちの、上記ICカード用インレットの中心を通る上記ICカード用インレットの長手方向の直線に近接している2つと重なるように1つずつ存在しており、かつ
上記複数の貫通穴のうちの他の少なくとも1つが、上記2つの貫通穴の間で上記長手方向の直線に近接している上記ICモジュール設置予定領域の一辺の一部と重なるように存在している、
ICカード用インレット。
〈2〉 上記長手方向の直線に近接している2つの上記曲線状角部と重なるように存在している2つの上記貫通穴が、上記曲線状角部の長さの75%〜95%を包囲するように存在している、上記〈1〉項に記載のICカード用インレット。
〈3〉 上記複数の貫通穴が、円形である、上記〈1〉又は〈2〉項に記載のICカード用インレット。
〈4〉 上記長手方向の直線に近接している上記ICモジュール設置予定領域の一辺と平行である別の一辺に重なるように存在している、少なくとも1つの貫通穴を更に有する、上記〈1〉〜〈3〉項のいずれか一項に記載のICカード用インレット。
〈5〉 上記長手方向の直線に近接している上記ICモジュール設置予定領域の一辺と平行である別の一辺に重なるように存在している、少なくとも1つの上記貫通穴が、上記別の一辺及びその両端に存在する上記曲線状角部を包囲するように存在している角丸長方形である、上記〈4〉項に記載のICカード用インレット。
〈6〉 上記アンテナ回路が、上記ICモジュール設置予定領域の、上記貫通穴が存在していない領域内に、上記ICモジュールと電気的に接続するためのアンテナ端子を更に含む、上記〈1〉〜〈5〉項のいずれか一項に記載のICカード用インレット。
〈7〉 上記〈1〉〜〈6〉項のいずれか一項に記載のICカード用インレット、
上記ICカード用インレットの両側に存在しているコア基材、及び
上記コア基材の少なくとも一方に埋め込まれており、かつ上記コア基材の表面に露出している、ICモジュール
を具備しており、
上記ICモジュールが、上記ICカード用インレットの上記ICモジュール設置予定領域と重なるように存在しており、かつ
上記ICカード用インレットの上記複数の貫通穴を介して、上記ICカード用インレットの両側に存在している上記コア基材が結合されている、
ICカード。
〈8〉 アンテナ基板、及び上記アンテナ基板上のアンテナ回路を有するICカード用インレットに、複数の貫通穴を、ICモジュールを設置するためのICモジュール設置予定領域と重なる領域と、上記ICモジュール設置予定領域と重ならない領域とを跨ぎ、かつ上記ICカード用インレットの中心を通る上記ICカード用インレットの長手方向の直線に近接している2つの曲線状角部と重なるように1つずつ刻設し、そして長手方向の直線に近接している上記ICモジュール設置予定領域の一辺の一部と重なるように更に少なくとも1つ刻設すること、
上記インレットを2つのコア基材で挟み込み、上記複数の貫通穴を介して、上記インレットの両側に存在している前記コア基材を結合させること、
上記ICモジュールを設置するための開口を、上記コア基材の表面から上記ICモジュール設置予定領域まで形成すること、並びに
上記ICモジュールを上記開口に埋め込むこと
を含む、ICカードの製造方法。
本発明によれば、JIS X6305−1に規定する回数を超える回数でカードの動的曲げ力を評価した場合でも、ICモジュールの浮き及び亀裂がより生じにくい、ICカードを提供することができる。
図1は、本発明のICカード用インレットを示す図である。図1(a)は、本発明のICカード用インレットの正面図であり、図1(b)は、図1(a)におけるICモジュール設置予定領域の周辺を拡大した図である。 図2は、本発明のICカードの模式図である。図2(a)は、本発明のICカードの正面図であり、図2(b)は、本発明のICカードの、図2(a)の線IIb−IIbにおける側面断面図であり、図2(c)は、本発明のICカードの、図2(a)の線IIc−IIcにおける側面断面図である。 図3は、本発明のICカードの製造方法を示す図である。図3(a)及び(b)は、挟み込み工程を示す図であり、図3(c)は、開口形成工程を示す図であり、図4(d)は、埋め込み工程を示す図である。 図4は、実施例及び比較例のICカードにおける貫通穴の位置を示す図である。図4(a)〜(e)は、それぞれ実施例1、実施例2、比較例1、比較例2、及び比較例3の貫通穴の位置を示す図である。
《ICカード用インレット》
図1(a)に示すように、本発明のICカード用インレット(10)は、アンテナ基材(8)、及びアンテナ基材(8)上のアンテナ回路(2)を具備している。ICカード用インレット(10)は、それぞれ互いに接していない複数の貫通穴(4a、4b)、及びICカードの表面に露出するICモジュールを設置するためのICモジュール設置予定領域(6)を具備している。ICモジュール設置予定領域(6)は、図1(b)に示すように、曲線状角部(6a)を有する角丸長方形である。
この複数の貫通穴(4a、4b)は、ICモジュール設置予定領域(6)と重なる領域と、ICモジュール設置予定領域(6)と重ならない領域とを跨いで存在している。
複数の貫通穴(4a)のうちの2つは、曲線状角部(6a)のうちの、ICカード用インレットの中心を通るICカード用インレットの長手方向の直線(12)に近接している2つと重なるように1つずつ存在している。なお、「ICカード用インレットの中心」は、本明細書で用いられる場合においては、ICカード用インレットの対角線の交点を言うものである。
この2つの貫通穴は、ICモジュール設置予定領域の曲線状角部の長さの75%〜95%を包囲するように存在していることが、ICモジュールの浮きを効果的に防止する観点から好ましい。2つの貫通穴は、曲線状角部の長さの75%以上、80%以上、又は85%以上で、かつ95%以下、92%以下、又は90%以下を包囲するように存在することができる。ここで、「曲線状角部」とは、ICモジュール設置予定領域の角部の湾曲している部分を意味するものであり、また貫通穴が曲線状角部を包囲している割合は、{(特定の曲線状角部の長さのうちの貫通穴に包囲されている部分の長さ/特定の曲線状角部の長さ)×100}の計算式によって算出できるものである。
複数の貫通穴(4a)のうちの他の少なくとも1つは、上記の2つの貫通穴の間で長手方向の直線(12)に近接しているICモジュール設置予定領域の一辺の一部と重なるように存在している。
本発明者らは、上記のように貫通穴を配置することにより、JIS X6305−1に規定する回数を超える回数でカードの曲げ耐久性を評価した場合でも、ICモジュールの浮き及び亀裂がより生じにくい、ICカードを提供することができることを見出した。理論に拘束されることを望まないが、これは、上記のように貫通穴を配置することにより、ICモジュールの浮きのきっかけとなるICモジュールの曲線状角部、及びICカード用インレットの中心を通るICカード用インレットの長手方向の直線に近接しているICモジュール設置予定領域の一辺において、ICモジュールとコア基材とを効果的に接着させることができること、並びにこの一辺において貫通穴が形成されていない領域を設けることによって、カードを曲げたときにICモジュールが受ける引張応力が低減されることに起因すると考えられる。
ICカード用インレットは、ICカード用インレットの中心を通る上記ICカード用インレットの長手方向の直線(12)に近接している一辺と平行である別の一辺に重なるように存在している、少なくとも1つの貫通穴(4b)を更に有していてもよい。この貫通穴は、長手方向の直線(12)に近接している一辺に重なるように存在している貫通穴(4a)と、同一であってもよく、又は異なっていてもよい。
アンテナ回路(2)は、図1(a)に示すように、ICモジュール設置予定領域(6)の、貫通穴(4a、4b)が存在していない領域内に、ICモジュールと電気的に接続するためのアンテナ端子(2a)を更に有していてもよい。
以下では、本発明のICカード用インレットの各構成要素について説明する。
〈ICモジュール設置予定領域〉
ICモジュール設置予定領域は、ICカードの表面に露出するICモジュールを設置するための領域である。このICモジュール設置予定領域は、ICモジュールと略同形状、略同サイズであり、曲線状角部を有する角丸長方形である。
〈アンテナ回路〉
アンテナ回路としては、アルミニウム箔、銅箔等であることができる。これらをアンテナ基材に貼り付け、エッチングでループ形状を形成する方法、スクリーン印刷にて銀ペーストを印刷してループ形状を形成する方法、ワイヤーを引き回してループ形状を形成する方法、アンテナパターン用の転写箔を転写させてループ形状を形成する方法等を用いて、アンテナ回路を形成することができる。
アンテナ回路は、ICモジュール設置予定領域に、貫通穴が存在していない領域内にアンテナ端子を更に含んでいてもよい。
(アンテナ端子)
アンテナ端子は、ICモジュールと電気的に接続するための接触端子である。
〈アンテナ基材〉
アンテナ基材としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、低結晶性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミド樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。なお、PET−Gとしては、テレフタル酸とエチレングリコール及び他のジオール等のポリエチレンテレフタレート系コポリマーを挙げることができ、特にテレフタル酸とエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールとのコポリマーを用いることができる。
アンテナ基材の厚さは、例えば1μm以上、5μm以上、又は10μm以上であり、かつ100μm以下、60μm以下、又は30μm以下の範囲内であることができる。
(貫通穴)
貫通穴は、ICカード用インレット上の、それぞれ互いに接していない複数の貫通穴である。これらの貫通穴は、ICモジュール設置予定領域と重なる領域と、ICモジュール設置予定領域と重ならない領域と、を跨いで存在している。
複数の貫通穴のうちの2つは、ICモジュール設置予定領域の曲線状角部のうちの、ICカード用インレットの中心を通るICカード用インレットの長手方向の直線に近接している2つと重なるように1つずつ存在している。複数の貫通穴のうちの他の少なくとも1つは、ICカード用インレットの中心を通るICカード用インレットの長手方向の直線に近接しているICモジュール設置予定領域の一辺の一部と重なるように存在している。
上記の貫通穴の形状は、多角形、角丸多角形、円形、楕円形であることができるが、ICモジュールとコア基材との接着及びカードを曲げたときにICモジュールが受ける引張応力を調和させる観点から、円形であることが好ましい。
貫通穴は、ICカード用インレットの中心を通る上記ICカード用インレットの長手方向の直線に近接しているICモジュール設置予定領域の一辺と平行である別の一辺に重なるように、更に1つ存在していてもよい。この貫通穴の形状は、多角形、角丸多角形、円形、楕円形であることができるが、ICモジュールとコア基材との接着及びカードを曲げたときにICモジュールが受ける引張応力を調和させる観点から、この別の一辺及びその両端に存在する曲線状角部を包囲するように存在している角丸長方形であることが好ましい。
〈他の構成〉
本発明のICカード用インレットは、アンテナ回路に接続されているICチップを更に有していてもよい。ICチップは、CPU、RAM、ROM、EEPROM等の半導体集積回路を搭載したチップ部品である。
《ICカード》
図2に示すように、本発明のICカードは、上記のICカード用インレット(10)、コア基材(30a、30b)、及びICモジュール(20)を有する。このICモジュールは、図2(b)に示すように、基板部(22)及び封止部(24)を有するものであってよい。
コア基材(30a、30b)は、ICカード用インレット(10)の両側に存在している。ICモジュール(20)は、コア基材(30a、30b)の少なくとも1つに埋め込まれており、かつコア基材(30a)の表面に露出している。
ICモジュールは、ICカード用インレットのICモジュール設置予定領域と重なるように存在している。
ICカード用インレット(10)の複数の貫通穴(4a)を介して、ICカード用インレットの両側(10)に存在しているコア基材(30a、30b)が結合されている。
〈コア基材〉
コア基材は、ICカード用インレットの両側に存在しているコア基材である。
コア基材としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET、PET−G)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミド樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。コア基材は、これらの樹脂を単層で用いたものであってもよく、又はこれらの積層体であってもよい。
コア基材層の厚さは、2枚以上のコア基材でICカード用インレットをサンドイッチして熱圧着させたときに、680μm以上、700μm以上、又は720μm以上であり、かつ840μm以下、820μm以下、又は800μm以下となるように調節することができる。
〈ICモジュール〉
ICモジュールは、コア基材の少なくとも一方に埋め込まれており、かつコア基材の表面に露出している、ICモジュールである。このICモジュールは、ICカード用インレットのICモジュール設置予定領域と重なるように存在している。
ICモジュールは、基板部及び封止部を有するものであってよい。
基板部は、例えばモジュール基板、及びモジュール基板の外部に露出している面に存在している外部接触端子を有していてよい。本発明のICカードをコンビカードとして用いる場合、この基板部は、外部接触端子が存在している側と反対側に、ICカード用インレットのアンテナ端子と接続するための随意の内部接触端子を更に有していてもよい。
モジュール基板は、例えばガラス−エポキシやポリイミド等で構成されているものであってよい。また、モジュール基板の外部に露出している面の大きさは、約11.8×約13mmであってよい。
外部接触端子は、例えば銅で構成されているパターン上に、ニッケル、金、銀等で構成されているメッキ層が積層されている外部接触端子であってよい。
封止部は、外部接触端子と接続されている、接触状態にて通信処理を行うための接触型のICチップ、及び接触型のICチップを封止するための封止樹脂とを有していてよい。
ICチップと外部接触端子との接続は、例えばワイヤーボンディング等の接続部材により行うことができる。
〈他の構成〉
本発明のICカードは、随意の他の構成を有していてもよい。他の構成としては、例えばコア基材の表面に露出している磁気記録層、ICカード用インレットの側面を包囲しているスペーサーが挙げられる。
《ICカードの製造方法》
ICカードを製造する本発明の方法は、貫通穴刻設工程、挟み込み工程、開口形成工程、及び埋め込み工程を含む。
〈貫通穴刻設工程〉
貫通穴刻設工程は、ICカード用インレットに、複数の貫通穴を、ICモジュールを設置するためのICモジュール設置予定領域と重なる領域と、ICモジュール設置予定領域と重ならない領域とを跨ぎ、かつICカード用インレットの中心を通るICカード用インレットの長手方向の直線に近接している2つの曲線状角部と重なるように1つずつ刻設し、そしてICカード用インレットの中心を通るICカード用インレットの長手方向の直線に近接しているICモジュール設置予定領域の一辺の一部と重なるように更に少なくとも1つ刻設することを意味する。
〈挟み込み工程〉
挟み込み工程は、インレットを2つのコア基材で挟み込み、複数の貫通穴を介して、インレットの両側に存在しているコア基材を結合させることを意味する。
より具体的には、挟み込み工程は、図3(a)に示すように、ICカード用インレット(10)及び2枚以上のコア基材(30a、30b)を配置し、次いで図3(b)に示すように、コア基材(30a、30b)でICカード用インレット(10)をサンドイッチした後に、熱圧着することによって行うことができる。
熱圧着の際、随意のスペーサー(40a、40b)を、ICカード用インレット(10)の側面を包囲するようにして配置してもよい。スペーサーとしては、コア基材に関して挙げた材料を用いることができる。
〈開口形成工程〉
開口形成工程は、図3(c)に示すように、ICモジュールを設置するための開口(20a)を、コア基材(30a)の表面からICモジュール設置予定領域まで形成することを意味する。ICモジュールが封止部(24)を有するものである場合、この開口(20a)は、封止部(24)を埋め込むことができるように、アンテナ基材(8)を貫通するようにして形成してもよい。
〈埋め込み工程〉
埋め込み工程は、図3(d)に示すように、ICモジュール(20)を開口に埋め込むことを意味する。
ICモジュール(20)を埋め込む際に、アンテナ端子(2a)とICモジュール(20)とは、例えば銀ペーストを介して接着させてもよい。
実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
《ICカードの作製》
〈実施例1〉
インレットとして、アンテナ端子を有するアンテナ回路を、PETで封入したインレット(厚さ50μm)を用いた。このインレットに、アンテナ端子、ICカード設置予定領域、及び貫通穴が、図4(a)に示す位置関係となるように、貫通穴を刻設した。
より具体的には、貫通穴(4a)を、ICモジュール設置予定領域の曲線状角部のうちの、ICカード用インレットの中心を通るICカード用インレットの長手方向の直線に近接している2つと重なるように1つずつ刻設し、2つの貫通穴の間でこの長手方向の直線に近接している一辺と重なるように1つ刻設した。長手方向の直線に近接している2つの角部と重なるように存在している2つの貫通穴は、曲線状角部の長さの88%を包囲していた。
更に、長手方向の直線に近接している一辺と平行である別の一辺に重なるように存在している貫通穴(4b)を、当該一辺及びその両端の曲線状角部を包囲する角丸長方形状に1つ刻設した。
次いで、スペーサーとしてのPET−G(厚さ50μm)を、インレットの側面を包囲するようにして配置し、次いで、コア基材としてのPET−G(厚さ275μm)、PC(厚さ50μm)、及びPET−G(厚さ50μm)をこの順で有する一対の積層体を、PET−G(厚さ275μm)がインレット側にくるように配置し、これらを両側から熱圧着させた。
次いで、ICモジュールを埋め込むための開口を形成して、ICモジュールを埋め込み、銀ペーストを介してアンテナ端子とICモジュールとを接合させて、実施例1のICカードを作製した。
〈実施例2〉
インレットに、アンテナ端子、ICカード設置予定領域、及び貫通穴が、図4(b)に示す位置関係となるように、貫通穴を刻設したこと、より具体的には、長手方向の直線に近接している2つの角部と重なるように存在している2つの貫通穴を、曲線状角部の長さの63%を包囲するようにして刻設したことを除き、実施例1と同様にして、実施例2のICカードを作製した。
〈比較例1〉
図4(c)に示すように、貫通穴を刻設しなかったことを除き、実施例1と同様にして、比較例1のICカードを作製した。
〈比較例2〉
インレットに、アンテナ端子、ICカード設置予定領域、及び貫通穴が、図4(d)に示す位置関係となるように貫通穴を刻設したこと、すなわち、実施例1の中央側の貫通穴(4a)を、長手方向の直線に近接している一辺及びその両端の曲線状角部を包囲する角丸長方形状の1つの貫通穴としたことを除き、実施例1と同様にして、比較例2のICカードを作製した。
〈比較例3〉
インレットに、アンテナ端子、ICカード設置予定領域、及び貫通穴が、図4(b)に示す位置関係となるように、貫通穴を刻設したこと、すなわち、長手方向の直線に近接している2つの角部と重なるように存在している2つの貫通穴の間の貫通穴を刻設しなかったことを除き、実施例1と同様にして、比較例3のICカードを作製した。
《曲げ試験》
実施例1及び2、並びに比較例1〜3のICカードについて、JIS X6305−1 5.8に準拠して、曲げ試験を行った。具体的には、250回ピッチで長辺方向の表面、裏面、短辺方向の表面、裏面について行った。
結果を表1に示す。なお、表1では、ICモジュール設置予定領域の曲線状角部のうちの、貫通穴に包囲されている領域を「包囲率」としている。
Figure 0006524009
表1から、実施例1及び2のICカードは、比較例1〜3のICカードと比較して、曲げ試験を行った際の亀裂及び/又は浮きが生じにくいことが理解できよう。
また、実施例1及び2のICカードを比較すると、2つの貫通穴が、ICモジュール設置予定領域の曲線状角部の長さの75%〜95%を包囲するように存在している実施例1のカードは、ICモジュールの浮きが生じにくいことが理解できよう。
2 アンテナ回路
2a アンテナ端子
4a、4b 貫通穴
6 ICモジュール設置予定部
6a 曲線状角部
8 アンテナ用基材
10 ICカード用インレット
12 ICカード用インレットの中心を通るICカード用インレットの長手方向の直線
20 ICモジュール
20a 開口
22 基板部
24 封止部
30a、30b コア基材
40a、40b スペーサー
100 ICカード

Claims (8)

  1. アンテナ基材、及び前記アンテナ基材上のアンテナ回路を具備している、ICカード用インレットであって、
    前記ICカード用インレットが、それぞれ互いに接していない複数の貫通穴、及びICカードの表面に露出するICモジュールを設置するためのICモジュール設置予定領域を具備しており、
    前記ICモジュール設置予定領域が、曲線状角部を有する角丸長方形であり、
    前記複数の貫通穴が、前記ICモジュール設置予定領域と重なる領域と、前記ICモジュール設置予定領域と重ならない領域とを跨いで存在しており、
    前記複数の貫通穴のうちの2つが、前記曲線状角部のうちの、前記ICカード用インレットの中心を通る前記ICカード用インレットの長手方向の直線に近接している2つと重なるように1つずつ存在しており、かつ
    前記複数の貫通穴のうちの他の少なくとも1つが、前記2つの貫通穴の間で前記長手方向の直線に近接している前記ICモジュール設置予定領域の一辺の一部と重なるように存在している、
    ICカード用インレット。
  2. 前記長手方向の直線に近接している2つの前記曲線状角部と重なるように存在している2つの前記貫通穴が、前記曲線状角部の長さの75%〜95%を包囲するように存在している、請求項1に記載のICカード用インレット。
  3. 前記2つの貫通穴、前記2つの貫通穴の間で前記長手方向の直線に近接している前記ICモジュール設置予定領域の一辺の一部と重なるように存在している少なくとも1つの前記貫通穴が、円形である、請求項1又は2に記載のICカード用インレット。
  4. 前記長手方向の直線に近接している前記ICモジュール設置予定領域の一辺と平行である別の一辺に重なるように存在している、少なくとも1つの貫通穴を更に有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のICカード用インレット。
  5. 前記長手方向の直線に近接している前記ICモジュール設置予定領域の一辺と平行である別の一辺に重なるように存在している、少なくとも1つの前記貫通穴が、前記別の一辺及びその両端に存在する前記曲線状角部を包囲するように存在している角丸長方形である、請求項4に記載のICカード用インレット。
  6. 前記アンテナ回路が、前記ICモジュール設置予定領域の、前記貫通穴が存在していない領域内に、前記ICモジュールと電気的に接続するためのアンテナ端子を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のICカード用インレット。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のICカード用インレット、
    前記ICカード用インレットの両側に存在しているコア基材、及び
    前記コア基材の少なくとも一方に埋め込まれており、かつ前記コア基材の表面に露出している、ICモジュール
    を具備しており、
    前記ICモジュールが、前記ICカード用インレットの前記ICモジュール設置予定領域と重なるように存在しており、かつ
    前記ICカード用インレットの前記複数の貫通穴を介して、前記ICカード用インレットの両側に存在している前記コア基材が結合されている、
    ICカード。
  8. アンテナ基材、及び前記アンテナ基材上のアンテナ回路を有するICカード用インレットに、複数の貫通穴を、ICモジュールを設置するためのICモジュール設置予定領域と重なる領域と、前記ICモジュール設置予定領域と重ならない領域とを跨ぎ、かつ前記ICカード用インレットの中心を通る前記ICカード用インレットの長手方向の直線に近接している2つの曲線状角部と重なるように1つずつ刻設し、そして前記長手方向の直線に近接している前記ICモジュール設置予定領域の一辺の一部と重なるように更に少なくとも1つ刻設すること、
    前記インレットを2つのコア基材で挟み込み、前記複数の貫通穴を介して、前記インレットの両側に存在している前記コア基材を結合させること、
    前記ICモジュールを設置するための開口を、前記コア基材の表面から前記ICモジュール設置予定領域まで形成すること、並びに
    前記ICモジュールを前記開口に埋め込むこと
    を含む、ICカードの製造方法。
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