JP6523980B2 - てん充道床軌道の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、てん充道床軌道の施工方法に関する。
従来、路盤上に砕石や砂利を用いたバラストを敷きつめた道床上にレールやまくらぎなどを敷設したバラスト軌道が知られている。このバラスト軌道では、列車の通過による衝撃荷重が繰り返し加わることから、まくらぎ下のバラストが細粒化し、レールを支持するまくらぎや道床の支持能力が低下する。すなわち、砕石や砂利が移動したり沈み込んだりしてレールやまくらぎの位置が変動することが生じ、レール継目部を列車の車輪が乗り移る際に発生する騒音や振動が増大するとともに、軌道狂い等が発生する。そのため、保守や管理に多大な労力を要している。
そこで、バラスト軌道において、保守や管理を低減するための省力化軌道として、バラスト道床内にグラウト材(以下、てん充材という)を注入してバラスト道床を固化するてん充道床軌道が知られている。
このようなてん充道床軌道では、例えば、特許文献1、2に示されるような、既設のバラスト軌道内でレール下方を掘削した溝内に不織布などの透水性のシートを敷きつめて、このシートの上に新たな豆砕石を敷き込んでからセメントアスファルトモルタル等のてん充材を流し込んで豆砕石を固定する方法により施工されている。
特開2005−68904号公報 特開2008−88735号公報
しかしながら、従来のてん充道床軌道の施工方法では、以下のような問題があった。
すなわち、使用中のバラスト軌道では、上述したような繰り返し荷重によりバラストに割れた細粉化した粒子が混在しているので、バラストに充填するてん充材の流動性が低下し、注入性能が低下するという問題があった。そのため、既存のバラストを取り出して、てん充材の流動性の高い新しいバラストに入れ替える作業を行っていた。また、てん充材の充填前の工程において、シートを敷きつめるため、一旦、既設のバラストを取り出す必要があった。
つまり、従来の施工方法では、シートの設置範囲における全ての既存のバラストを新しいものに入れ替えており、多大な作業手間や作業時間がかかり、施工効率が低下するうえ、新たなバラストにかかる部材コストが増大するという問題があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、流動性の良いてん充材を使用し、バラストの入れ替え作業を低減、或いは不要とすることで施工効率を向上させることができるてん充道床軌道の施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るてん充道床軌道の施工方法は、路盤上にバラストを敷きつめたバラスト道床にまくらぎ及びレールを敷設したバラスト軌道に、てん充材を注入することによって前記バラスト道床を固化するてん充道床軌道の施工方法であって、前記まくらぎの両側部分に、前記まくらぎの配列方向に沿って延びるとともに、下端部前記路盤の上端部分に埋まった状態で到達させた遮水シートを設ける工程と、前記遮水シート同士の内側の前記バラストに高流動性のてん充材を注入する工程と、を有し、前記まくらぎの両側部分に設けられる前記遮水シートは、それぞれの下端部が互いに対向する内向きに折曲げられた状態で配置されていることを特徴としている。
本発明では、まくらぎの両側部分に路盤に到達した遮水シート同士の間のバラストに高流動性のてん充材を注入しても、遮水シートが配設されているので、遮水シートの外側に流出させることなくてん充材を注入することができる。そのため、使用により細粉化したバラストからなる既存のバラスト道床に対して、自然流下により良好な注入性能を発揮する例えば超微粒子セメントを用いた高流動性のてん充材を効果的に用いることが可能となる。しかも、高流動性のてん充材を使用することで、広範囲のバラスト道床に対して注入することが可能となるので、注入箇所を減少することができる。このようにして、高流動性のてん充材を注入することで所定領域のバラスト道床を固化し、軌道の沈下を抑制するてん充道床軌道を施工することができ、点検や管理にかかる手間や時間を低減することが可能な省力化軌道を実現することができる。
また、本発明では、まくらぎの両側部分のみに遮水シートを配設する方法であり、かつ上述したように高流動性のてん充材の使用により既存のバラストを用いててん充道床軌道を施工することができる。そのため、従来のようにてん充材の注入領域の下側に遮水シートを設けることがなくなり、既存のバラストを取り出して新しいバラストに入れ替える作業を低減、又は不要となることから、作業手間や新しいバラストにかかる材料費の低減を図ることができる。
また、本発明に係るてん充道床軌道の施工方法は、前記バラストのうち前記まくらぎの両側に位置するバラストを、前記まくらぎの配列方向に沿って取り出し、前記バラストを取り出した前記まくらぎの両側部分の掘削溝に、下端部を前記路盤に到達させた状態で前記遮水シートを配設するようにしてもよい。
この場合には、まくらぎの両側のバラストの一部を取り出して掘削溝を設け、この掘削溝に遮水シートを挿入させることにより簡単に配設することができ、作業効率を向上させることができる。
また、本発明に係るてん充道床軌道の施工方法は、前記まくらぎの周囲近傍のバラストに、前記まくらぎの下端よりも下方の位置まで掘削された注入孔が設けられ、当該注入孔から前記てん充材が注入されることが好ましい。
この場合には、まくらぎの周囲近傍に設けられた注入孔を使用してバラストにてん充材を注入することができ、しかも注入孔がまくらぎの下端よりも下方の位置まで掘削されているので、まくらぎの下方のバラストに対して確実にてん充材を注入することができる。
また、本発明に係るてん充道床軌道の施工方法では、前記注入孔は、当該注入孔を掘削して取り出した既存のバラストによって埋め戻されることが好ましい。
この場合には、注入孔として掘削した部分も既存のバラストで埋め戻されるので、費用の増大を抑えることができる。
本発明のてん充道床軌道の施工方法によれば、流動性の良いてん充材を使用し、バラストの入れ替え作業を低減、或いは不要とすることで施工効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態によるてん充道床軌道の構成を示す一部破断した斜視図である。 図1に示すてん充道床軌道のA−A線断面図である。 図1に示すてん充道床軌道の平面図である。 てん充道床軌道の施工方法を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、てん充道床軌道の施工手順を示す断面図である。 (a)、(b)は、図5(c)に続く施工手順を示す断面図である。 実施例によるバラスト粒度分布を示す図である。
以下、本発明によるてん充道床軌道の施工方法の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1乃至図3に示すように、本実施の形態によるてん充道床軌道1の施工方法は、路盤2上にバラスト3を敷きつめたバラスト道床3Aにまくらぎ4及びレール5を敷設したバラスト軌道10に、てん充材6を注入することによってバラスト道床3Aを固化するための施工方法である。
路盤2は、路床2A上に設けられている。これら路盤2及び路床2Aは、地盤を盛土、切土、又は平地等に人工的に整備することにより路盤としたものと、コンクリート造の高架建造物、地下構造物や橋梁等を路盤としたものと、がある。バラスト道床3Aは、路盤2上に規定の厚さに敷きつめた砂利や砕石からなるバラスト3により構成される道床である。
バラスト道床3Aには、まくらぎ4が敷き並べられ、これら複数のまくらぎ4、4、…に2本のレール5、5が規定の間隙にレール締結装置51で締結されている。本実施の形態では、まくらぎ4としてプレキャストコンクリート製のPCまくらぎが採用されている。
また、てん充道床軌道1には、てん充材6の注入時に設けられる遮水シート7(7A、7B)(遮水部)がバラスト道床3Aに埋まった状態で配設されている。この遮水シート7A、7B及びてん充材6については、後述するてん充道床軌道1の施工方法の説明で詳しく記載する。
次に、てん充道床軌道1の施工手順について、図4のフローチャート等を用いながら詳細に説明する。
先ず、図5(a)に示すように、バラスト3のうち複数配列されるまくらぎ4の両側に位置する一部のバラスト3を、まくらぎ4の配列方向Xに沿って溝状に取り出す(ステップS1)。このときの掘削部分(以下、掘削溝31という)は、平面視でまくらぎ4の両端4a、4aから所定の間隔をあけた位置であり、路盤2に到達する掘削深さで掘り下げられる。掘削により掘り出したバラスト3は、後で掘削溝31において埋戻しができるように掘削溝31の近くに仮置きしておくことがよい。
次に、図5(b)に示すように、バラスト3を取り出したまくらぎ4の両端4a、4a側の掘削溝31に、下端部7aを路盤2に到達させた状態で遮水シート7(7A、7B)を配設する(ステップS2)。遮水シート7は、例えば不透水性の高密度ポリエチレン製シートとシートの破損を防止するための不織布等の緩衝材から構成され、まくらぎ4の両側の位置でまくらぎ4の配列方向Xに沿って延在するように配設されている。この遮水シート7の配列方向Xの長さは、適宜設定することができ、所定区間で連続していてもよいし、複数に分割されていてもよい。そして、まくらぎ4を挟んだ両側に位置する遮水シート7A、7B同士の内側で、まくらぎ4よりも下方に位置するバラスト3がてん充材6(図6(a)参照)の注入領域Pとなる。本実施の形態では、遮水シート7A、7Bの下端部7aが内向きに折り曲げられた状態で路盤2の上端部分に埋まっている。
なお、遮水シート7の材料としては、この遮水シート7が設置された後の工程(後述するステップS4)でバラスト3に注入されたてん充材6が固化するまでの間、てん充材6が前記注入領域Pより外方に流出しない程度に遮水できる材料であれば良い。
また、遮水シートの配設が完了した後に、遮水シート7が挿入された掘削溝31の隙間部分に、掘削溝31の掘削によって取り出し仮置きしておいたバラスト3を埋め戻す。つまり、掘削溝31において遮水シート7の姿勢を埋め戻したバラスト3によって安定させる。
続いて、ステップS3において、軌道(まくらぎ4及びレール5)を整正する。具体的には、上述したステップS2で掘削溝31を形成することで、まくらぎ4周りのバラスト3が緩んだ状態となるので、例えば図示しないジャッキやレベルゲージ等を用いて、左右のレール5、5の高さが規定の高さとなるように調整を行う。
次いで、図5(c)に示すように、まくらぎ4の周囲近傍のバラスト3に、まくらぎ4の下端4bよりも下方の深さまで掘削することにより注入孔32を設ける(ステップS4)。注入孔32は、まくらぎ4毎に設けられ、各まくらぎ4において長さ方向で2箇所(ここでは、レール5、5が固定される長さ方向の両側部分の2箇所)に設けられている。
次に、図6(a)に示すように、掘削した注入孔32を使用し、遮水シート7A、7B同士の内側の前記注入領域Pのバラスト3に予め練混ぜておいた高流動性のてん充材6(図6(a)の矢印)を注入する(ステップS5)。使用するてん充材6としては、主に超微粒子セメントを採用する。超微粒子セメントとは,セメントの平均粒径が約4μm以下の超微粒子注入材である。この超微粒子セメントの配合としては、例えば表1に示すように、細粒土混入率の高いバラスト道床3Aに対する高い注入性能および早期強度発現性を有する配合とする。
この場合、てん充材6は、高流動性のため、割れや細粉化された既存のバラスト3でも十分に浸透する。そして、所定位置に遮水シート7A、7Bが設けられているので、注入したてん充材6が遮水シート7A、7Bの外側に流出することが阻止される。
なお、てん充材6は、その液面が例えばまくらぎ4の下端4bより1〜2cm程高くなるまで注入する。
そして、図6(b)に示すように、バラスト3へのてん充材6の注入が完了したら、注入孔32(図6(a)参照)に、注入孔32の掘削によって取り出し仮置きしておいた既存のバラスト3を埋め戻す(ステップS6)。ステップS6の作業の終了により、てん充道床軌道1が完了する。
次に、上述した構成のてん充道床軌道の施工方法の作用について、図面に基づいて説明する。
本実施の形態では、図1〜図3に示すように、まくらぎ4の両側部分に路盤2に到達した遮水シート7A、7B同士の間のバラスト3に高流動性のてん充材6を注入しても、遮水シート7A、7Bが配設されているので、これら両側の遮水シート7A、7Bの外側に流出させることなくてん充材6を注入することができる。そのため、使用により細粉化したバラスト3からなる既存のバラスト道床3Aに対して、自然流下により良好な注入性能を発揮する例えば超微粒子セメントを用いた高流動性のてん充材6を効果的に用いることが可能となる。しかも、高流動性のてん充材6を使用することで、広範囲のバラスト道床3Aに対して注入することが可能となるので、注入箇所を減少することができる。
このようにして、高流動性のてん充材6を注入することで所定領域(注入領域P)のバラスト道床3Aを固化し、軌道の沈下を抑制するてん充道床軌道1を施工することができ、点検や管理にかかる手間や時間を低減することが可能な省力化軌道を実現することができる。
また、本実施の形態では、まくらぎ4の両側部分のみに遮水シート7A,7Bを配設する方法であり、かつ上述したように高流動性のてん充材6の使用により既存のバラスト3を用いててん充道床軌道1を施工することができる。そのため、従来のようにてん充材の注入領域の下側に遮水シートを設けることがなくなり、既存のバラストを取り出して新しいバラストに入れ替える作業を低減、又は不要となることから、作業手間や新しいバラストにかかる材料費の低減を図ることができる。
また、本実施の形態では、まくらぎ4の周囲近傍に設けられた複数の注入孔32を使用してバラスト3にてん充材6を注入することができ、しかも注入孔32がまくらぎ4の下端4bよりも下方の位置まで掘削されているので、まくらぎの下方のバラスト3に対して確実にてん充材を注入することができる。
また、本実施の形態の場合には、注入孔32として掘削した部分も既存のバラスト3で埋め戻されるので、費用の増大を抑えることができる。
上述した本実施の形態によるてん充道床軌道の施工方法では、流動性の良いてん充材6を使用し、バラスト3の入れ替え作業を低減、或いは不要とすることで施工効率を向上させることができる。
次に、上述した実施の形態によるてん充道床軌道の施工方法の効果を裏付けるための比較検討による実施例について以下説明する。
(実施例)
本実施例は、上述した実施の形態のてん充材として採用した超微粒子セメントの既存のバラストに対する注入性能について試験により確認したものである。ここでは、既存のバラストと同等の粒度分布を示す試験バラストを作製し、この試験バラストに対して超微粒子セメントのグラウト材(てん充材)を注入し、グラウト注入比を算出するとともに、硬化体からコアを採取して圧縮強度試験を行った。
本試験で使用する試験バラストは、図7のバラストの粒度分布に示すように、既存のバラスト(以下、現地バラストという)に近い粒度分布となるように設定されたバラストである。ここで、図7は、粒径(mm)に対する通過質量百分率(%)を示しており、新品バラスト、現地バラスト、及び試験バラストのバラスト粒度分布を比較したものである。
新品バラストの粒度分布と比較すると、現地で採取したバラストは、経年によりバラストが細粉化し、小粒径の砕石の割合が高いことが分かる、そして、上述した実施の形態によるてん充道床軌道の施工方法では、細粒土混入率の高いバラストに対して良好な注入性能を有するグラウト材(てん充材)を使用することから、現地バラストの粒度分布に近いバラストに再現したものを試験バラストとして作製し、てん充材の注入性能試験を行った。
注入性能試験は、超微粒子セメントをグラウト材とする実施例1、2、無収縮セメントをグラウト材とする比較例1、セメントアスファルトモルタルをグラウト材とする比較例2の3種類のグラウト材による3つの試験を行った。
実施例1、2で使用する超微粒子セメントは、超微粒子地盤注入材のスーパーファインを含有している。ここで、超微粒子セメントの配合例を表1に一例として示す。なお、本実施例1では、表1に示す配合において、配合No.3のスーパーファインが600kg含有された配合のものを使用した。
Figure 0006523980
また、比較例1で使用する無収縮セメントは、例えばデンカハイプレタスコンTYPE−1S(デンカ社製)の速硬性無収縮グラウト材である。比較例2のセメントアスファルトモルタルとしては、速硬性のQT材(東亜道路社製)を使用した。
そして、てん充材の注入性能試験では、枠寸法が縦500mm×横500mm×高さ300mmの型枠を使用し、この型枠内に試験用のバラストを投入し、所定の密度で締め固めることにより作成したバラスト供試体を使用した。実施例1、2および比較例1、2では上述した試験バラストを投入した供試体を作製し、各供試体に対応する上述したグラウト材を注入して試験を行った。
Figure 0006523980
表2は、グラウト材の注入性能試験を行った結果であって、グラウトの注入性能を示しており、各試験(実施例1、2、及び比較例1,2)において、バラスト密度(g/cm)、バラストの流下時間(s)、バラストの空隙率(%)、(1)バラストの空隙容量(L)、(2)グラウト注入容量(L)、グラウト注入比((2)/(1)×100%)、圧縮強度(N/mm)を示している。なお、バラストの流下時間(s)は、土木学会のコンクリート標準示方書の「充填モルタルの流動性試験方法案(JSCE−F 541)」に準じてJ10ロートとJ14ロートによる流下時間を示している。また、圧縮強度は、材齢3日で、円柱供試体(直径φ150mm×高さ300mm)を使用した。
表2の結果より、実施例1の場合において、グラウト注入量が23.29L、グラウト注入比が76.1%、比較例2の場合において,グラウト注入量が24.99L、グラウト注入比が81.9%となり、注入効率が良いことが確認できた。さらに、実施例1は、圧縮強度についても、1.59N/mmとなり、比較例1の無収縮セメントよりは低い強度となるものの、てん充道床軌道として必要な強度を確保できることがわかる。
このことから、超微粒子セメントの注入および硬化性能が優れていることを確認することができた。
以上、本発明によるてん充道床軌道の施工方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では、まくらぎ4の周囲近傍に設けた注入孔32からてん充材6を注入する方法としているが、注入孔32を設けずに、バラスト道床3Aの上面から直接、てん充材6を注入するようにしてもよい。また、注入孔32の位置、設置数なども適宜設定することが可能である。
また、本実施の形態では、遮水シート7(7A,7B)を採用しているが、これに限定されることはない。例えば、施工前のバラスト道床3Aにおいて、まくらぎ4の両側、又は片側に例えば既設のコンクリート製の構造体が設けられている場合などでは、この構造体自体を遮水部として利用し、てん充材の注入時に遮水機能をもたせることも可能である。この場合には、新たに遮水部を設ける必要がなくなるので、施工の時間やコストの低減を図ることができる。
また、本発明によるてん充道床軌道の施工方法は、上述した実施の形態のように、全ての既存のバラスト3を新品のバラストに入れ替えることなく残したまま施工されているが、これに制限されることはない。本発明では、遮水部がまくらぎの両側に設ける構成であるため、遮水部同士の間のバラストを取り出さずにてん充材の注入を可能としたものである。そのため、例えば注入領域Pのバラストうち部分的、あるいは全体を新品のバラストに入れ替えることも勿論可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 てん充道床軌道
2 路盤
2A 路床
3 バラスト
3A バラスト道床
4 まくらぎ
5 レール
6 てん充材
7、7A、7B 遮水シート
7a 下端部
10 バラスト軌道
31 掘削溝
32 注入孔
P 注入領域
X 配列方向

Claims (4)

  1. 路盤上にバラストを敷きつめたバラスト道床にまくらぎ及びレールを敷設したバラスト軌道に、てん充材を注入することによって前記バラスト道床を固化するてん充道床軌道の施工方法であって、
    前記まくらぎの両側部分に、前記まくらぎの配列方向に沿って延びるとともに、下端部前記路盤の上端部分に埋まった状態で到達させた遮水シートを設ける工程と、
    前記遮水シート同士の内側の前記バラストに高流動性のてん充材を注入する工程と、
    を有し、
    前記まくらぎの両側部分に設けられる前記遮水シートは、それぞれの下端部が互いに対向する内向きに折曲げられた状態で配置されていることを特徴とするてん充道床軌道の施工方法。
  2. 前記バラストのうち前記まくらぎの両側に位置するバラストを、前記まくらぎの配列方向に沿って取り出し、
    前記バラストを取り出した前記まくらぎの両側部分の掘削溝に、下端部を前記路盤に到達させた状態で前記遮水シートを配設するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のてん充道床軌道の施工方法。
  3. 前記まくらぎの周囲近傍のバラストに、前記まくらぎの下端よりも下方の位置まで掘削された注入孔が設けられ、当該注入孔から前記てん充材が注入されることを特徴とする請求項1又は2に記載のてん充道床軌道の施工方法。
  4. 前記注入孔は、当該注入孔を掘削して取り出した既存のバラストによって埋め戻されることを特徴とする請求項3に記載のてん充道床軌道の施工方法。
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