JP6523755B2 - コーティング用組成物 - Google Patents
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Description
項2.さらにハイドロフォビンを含有する、項1に記載の組成物.
項3.前記不凍多糖が真菌由来の不凍多糖精製物である、項1又は2に記載の組成物.
項4.溶媒を含む液状組成物であって、該溶媒のSnyder極性パラメータが2.5〜5.5である、項1〜3のいずれかに記載の組成物.
項5.前記溶媒が、クロロメタン、ジクロロメタン、2−プロパノール、テトラヒドロフラン、n−プロパノール、クロロホルム、エタノール、及び酢酸エチルからなる群より選択される少なくとも1種である、項4に記載の組成物.
項6.さらにバインダーを含有する、項1〜5のいずれかに記載の組成物.
項7.前記バインダーが湿気硬化性バインダーである、項6に記載の組成物.
項8.項1〜7のいずれかに記載の組成物と、被検物の表面の一部又は全部とを接触させることを含む、コーティング方法.
項9.項1〜7のいずれかに記載の組成物を用いて表面の一部又は全部がコーティング処理された、被検物.
氷付着力を低減することができる。このため、コーティング表面を凸凹構造とした場合の問題、すなわち氷がアンカー効果により強力に表面に付着し得るという問題や、コーティング表面が脆くなってしまうという問題を解消することが可能である。
本発明は、不凍多糖を含有する、コーティング用組成物(本明細書において、「本発明のコーティング用組成物」と示すこともある。)に関する。以下、これについて説明する。
トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei) P52754,P79073
ギベレラ・モニリフォルミス(Gibberella moniliformis) AAO16867−16870
アガリクス・ビスポラス(Agaricus bisporus) CAA61530
プレウロタス・オストレアタス(Pleurotus ostreatus) CAD12829-12834
シゾフィルム・コミュネ(Schizophyllum commune) CAA07545
ヒポクレア・ジェコリナ(Hypocrea jecorina) CAA92208
クラドスポリウム・フルバム(Cladosporium fulvum) CAA67187,CAB39309−39312
アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus) AAC13524
フラムリナ・ヴェルチペス(Flammulina velutipes:エノキタケ) BAD08615
レンチヌラ・エドデス(Lentinula edodes) AAG00900-00901
ピソリザス・チンクトリウス(Pisolithus tinctorius) AAC49307-49308
ヒポクレア・リクシイ(Hypocrea lixii) CAA72539
ネオサルトルヤ・アウレオラ(Neosartorya aureola) AAC13528
アスペルギルス・デュリカウリス(Aspergillus duricaulis) AAC13522
ディクチオネマ・グラブラタム(Dictyonema glabratum) CAC86002,86005,86006
これらの中でも、エノキタケ由来のハイドロフォビン(BAD08615、アミノ酸配列は配列番号1で示される)が好ましく挙げられる。
R1 nSi(OR2)4−n (1)
(一般式(1)中、R1は、水素原子、または、置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を、R2はアルキル基を、nは0〜3の整数を示す。また、R1およびR2は、同一またはそれぞれ相異なっていてもよい。)
R1としては、例えば、水素原子、または、置換もしくは非置換の1価の炭化水素基が挙げられる。
本発明は、本発明のコーティング用組成物と、被検物の表面の一部又は全部とを接触させること(本明細書において、「コーティング処理」と示すこともある)を含む、コーティング方法(本明細書において、「本発明のコーティング方法」と示すこともある。)に関する。さらに、本発明のコーティング用組成物を用いて表面の一部又は全部がコーティング処理された、被検物にも関する。以下、これらについて説明する。
不凍多糖及びハイドロフォビンは担子菌の細胞壁に存在することが知られている(特許文献1〜3)。不凍多糖は、熱水ではほとんど抽出できないが、アルカリ水溶液中で加熱処理することにより抽出できる(特許文献1)。また、ハイドロフォビンも、熱水では抽出することはできず、トリフルオロ酢酸や界面活性剤により抽出できる(特許文献2〜3)。これらの知見に基づいて、担子菌の一種であるエノキタケを、不凍多糖及びハイドロフォビンが溶解し難い溶媒(熱水)で抽出処理することにより、余分な成分が除かれた残渣(担子菌熱水抽出残渣)を、不凍多糖及びハイドロフォビン含有抽出物とした。具体的には次のように行った。
実施例1で得られた粉体(不凍多糖及びハイドロフォビン含有抽出物)を強アルカリ水溶液(pH12 NaOHで調製)あるいは強アルカリイオン水(Alpha water、富士ハイテック(株))中で、100℃、3時間抽出処理した。遠心分離(7500g、4℃、15分間)して沈殿物を回収した。その沈殿物は凍結乾燥して、不凍多糖を含まない紛体(ハイドロフォビン含有抽出物)として、以下の実施例で使用した
実施例2:溶媒との混合、及び分散性試験
不凍多糖及びハイドロフォビン含有抽出物(実施例1)0.01gと各種溶媒(表1)1mlとを、等量(容量)ずつガラスバイアルに入れ、超音波洗浄機(US−1、株式会社エスエヌディ社製)にて5分撹拌した。撹拌後、ガラスバイアルを1時間静置し、不凍多糖及びハイドロフォビン含有抽出物(粉体)の分散状態を目視で観察し、評価した。評価結果を表1に示す。ジクロロメタン、及び2−プロパノールのいずれも粉体をほぼ均一に分散させることができたが、2−プロパノールを用いた場合の方が、より均一に粉体が分散していた。この結果に基づいて、以下の実施例では、溶媒として2−プロパノールを用いた。
<3-1.コーティング溶液の調製>
不凍多糖及びハイドロフォビン含有抽出物(実施例1)0.1g、湿気硬化性シリコーンオリゴマー(X−40−2327、信越化学工業社製)200μL、2−プロパノール2.5mLを混合して、コーティング溶液を調製した(コーティング溶液1)。さらに、ハイドロフォビン含有抽出物(比較例1)0.1g、湿気硬化性シリコーンオリゴマー(X−40−2327、信越化学工業社製)200μL、2−プロパノール2.5mLを混合して、コーティング溶液を調製した(コーティング溶液2)。
アルミ板(50cm×50cm)をアクリルウレタンコーティングし、表面をヤスリがけした(#800、1200)。ここに、コーティング溶液1又は2を均一にスプレー噴霧した。噴霧後、空気中で60分間放置することによりコーティング膜を硬化させ、コーティング板を得た。
上記3-2で得たコーティング板のコーティング面の表面粗さを非接触表面粗さ計(: LASER Focus Displacement Meter LT―8105、LT―V201、株式会社KEYENCE社製)にて測定したところ、RMS約1〜1.5(μm)であった。
上記3-2で得たコーティング板のコーティング面について、JIS K5600−5−4に従って鉛筆硬度試験を行ったところ、鉛筆硬度は4Bであった。
上記3-2で得たコーティング板を蒸留水内に浸漬し、常温で2日間放置した後、コーティング面を目視で観察したところ、コーティングが溶解している様子は見られなかった。
試験対象として、上記3-2で得たコーティング板と、これらと同等の表面粗さ(RMS約1〜1.5μm)になるように調整したアルミ板を用意した。上記3-2で得たコーティング板のコーティング面上又はアルミ板上にステンレスリング(内径1インチ、高さ1.5cm)を載せ、該リング内に水を満たした。これを、−4℃又は−8℃で1時間放置し、リング内の水を凍結させた。これを、図1に示されるように氷付着試験機にセットし、ステンレスリングの側面にPusherで荷重をかけ、氷が剥離した際の圧力を測定した。この測定値を氷付着力とする。この試験を10回行い、圧力の測定値の平均値を求め、グラフ化した(図2)。
Claims (7)
- 真菌由来の不凍多糖精製物及びハイドロフォビンを含有する、コーティング用組成物。
- 溶媒を含む液状組成物であって、該溶媒のSnyder極性パラメータが2.5〜5.5である、請求項1に記載の組成物。
- 前記溶媒が、クロロメタン、ジクロロメタン、2−プロパノール、テトラヒドロフラン、n−プロパノール、クロロホルム、エタノール、及び酢酸エチルからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の組成物。
- さらにバインダーを含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
- 前記バインダーが湿気硬化性バインダーである、請求項4に記載の組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の組成物と、被検物の表面の一部又は全部とを接触させることを含む、コーティング方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の組成物を用いて表面の一部又は全部がコーティング処理された、被検物。
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