JP6523696B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料噴射制御装置に関し、特に、排気管内に燃料を噴射する燃料噴射装置における、燃料のパージ制御を行う燃料噴射制御装置に関する。
従来、車両に搭載される内燃機関の排気中には、窒素酸化物(以下、「NOx」ともいう。)や微粒子状物質(以下、「PM」ともいう。)が含まれている。このうち、PMを捕集して排気を浄化するための機器として、パティキュレートフィルタがある。パティキュレートフィルタは、内燃機関の排気管に配設され、排気が当該パティキュレートフィルタを通過する際に排気中のPMを捕集する。パティキュレートフィルタを備えた排気浄化システムでは、パティキュレートフィルタの目詰まりを防止するために、パティキュレートフィルタの温度を300℃〜600℃程度に上昇させてパティキュレートフィルタに堆積したPMを強制的に燃焼させる再生制御が適時に行われる。
例えば、下記の特許文献1には、排気管にパティキュレートフィルタが設けられ、パティキュレートフィルタの上流から燃料を噴射する燃料噴射器が設けられた構成が記載されている。特許文献1に記載された技術では、燃料噴射器から噴射する燃料の経年劣化値が求められ、経年劣化値がしきい値を超える場合にはパージ要求が起動されることが記載されている。この際、特許文献1に記載された技術では、パティキュレートフィルタの上流に設置された触媒コンバータの入口における水の温度(Teau)及び排気の温度(TeCATA2)から燃料の経年劣化を判定している。
特表2009−526944号公報
ここで、上記特許文献1に記載された技術において、パージ量は、排気中で燃焼されたガスの通常の処理操作を妨げないように制御されるようになっている。具体的に、特許文献1では、パージ量が、エンジン速度と、エンジンを通る空気流量と、排気中の空気量に基づいて定義される重量割合とを掛けることにより算出される。
しかしながら、燃料噴射器から噴射するための燃料が劣化する原因としては、排気管等を介して排気熱が伝達されることによる熱劣化の影響が大きい。かかる燃料の熱劣化の度合いは、当該燃料が受け得る排気熱の熱量や、周辺温度等によって異なる。それにもかかわらず、特許文献1に記載された算出式で得られるパージ量を噴射するとなると、劣化が進んでいない燃料まで噴射される場合があり、無駄な噴射が増えるおそれがある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、排気管内に噴射するための燃料の劣化度合いを精度良く判定し、燃料の劣化度合いに応じた適切な量の燃料をパージ噴射させることが可能な、新規かつ改良された燃料噴射制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、排気管内に燃料を噴射する噴射弁に供給される燃料の温度を検出する燃料温度検出部と、前回の前記排気管内への前記燃料の噴射から所定時間が経過したときに、前記排気管内に前記燃料をパージ噴射させるパージ制御部と、前記燃料の温度に基づいて前記パージ噴射の噴射量を設定するパージ量設定部と、を備える、燃料噴射制御装置が提供される。
前記パージ量設定部は、前記前回の前記燃料の噴射後の前記燃料の温度の最大値に基づいて、前記パージ噴射の噴射量を設定してもよい。
前記パージ量設定部は、前記パージ噴射の噴射量を、少なくとも前記噴射弁を含み前記排気管に取り付けられる噴射ユニット内の燃料流通領域の容量以上に設定してもよい。
前記パージ量設定部は、前記燃料の温度が所定温度以上の場合に、前記噴射ユニットよりも上流側に設けられて前記燃料の噴射量を調節するための調量ユニット内の燃料がパージ噴射されるように、前記パージ噴射の噴射量を設定してもよい。
前記燃料温度検出部は、前記調量ユニット内に設けられた温度センサにより前記燃料の温度を検出してもよい。
前記パージ制御部は、前記燃料の温度に基づいて、前記パージ噴射の噴射時期を設定してもよい。
本発明によれば、排気管内に噴射するための燃料の劣化度合いを精度良く判定し、燃料の劣化度合いに応じた適切な量の燃料をパージ噴射させることが可能となる。
本発明の一実施形態にかかる排気浄化システムの全体構成を示す模式図である。 燃料噴射装置の構成例を示す模式図である。 排気浄化システムに備えられる制御装置の構成例を示すブロック図である。 燃料温度の最大値と待機時間との関係を示す説明図である。 燃料温度の最大値とパージ量との関係を示す説明図である。 制御装置によるパージ制御について説明するためのタイムチャートである。 制御装置によるパージ制御について説明するためのフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.排気浄化システム>
(1−1.全体構成)
図1は、本実施形態にかかる排気浄化システム100の全体構成を示している。かかる排気浄化システム100は、酸化触媒21及びパティキュレートフィルタ22を有する排気浄化ユニット20と、排気管11内に燃料を噴射する燃料噴射装置90と、パティキュレートフィルタ22の再生制御及び燃料のパージ制御を含む制御を行う燃料噴射制御装置(以下、単に「制御装置」ともいう。)60を備える。本実施形態では、内燃機関5の制御装置が燃料噴射制御装置60として機能する。かかる排気浄化システム100は、内燃機関5の排気中に含まれるPMをパティキュレートフィルタ22によって捕集する機能を有する。
排気浄化ユニット20は、酸化触媒21とパティキュレートフィルタ22とを排気上流側から順次に備える。内燃機関5から排出される排気は、排気管11を流れ、酸化触媒21及びパティキュレートフィルタ22を通過して外部へ排出される。なお、パティキュレートフィルタ22の下流には、排気中の窒素酸化物等の他の成分を除去するための装置が配置されていてもよい。
また、排気浄化システム100は、ディーゼル燃料を貯蔵する燃料タンク30と、燃料タンク30内の燃料を吸い上げて圧送する燃料ポンプ32と、燃料に含まれる異物等を除去するための燃料フィルタ34とを備えている。燃料タンク30内の燃料は、燃料ポンプ32によって吐出され、燃料供給管36を通って燃料フィルタ34へ送られる。燃料フィルタ34へ送られた燃料の一部は、燃料供給管38aを通って燃料噴射装置90へ送られる。また、燃料フィルタ34へ送られた燃料の一部は、燃料供給管37を通って内燃機関5へ燃料を供給するコモンレール(図示せず。)へ送られる。コモンレールに送られた燃料のうち、余剰分の燃料は燃料還流管39を通って燃料タンク30に戻される。
(1−2.排気浄化ユニット)
排気浄化ユニット20の構成要素のうち、パティキュレートフィルタ22は、排気がパティキュレートフィルタ22を通過する際に排気中のPM(微粒子状物質)を捕集する。パティキュレートフィルタ22は、公知のもの、例えば、セラミック材料から構成されたハニカム構造のフィルタを用いることができる。パティキュレートフィルタ22に捕集されたPMは、パティキュレートフィルタ22の再生制御が行われるまでの間、パティキュレートフィルタ22上に堆積し得る。
酸化触媒21は、内燃機関5でのポスト噴射等によって排気管11内に供給された未燃燃料や、燃料噴射装置90から噴射された燃料を酸化する。これにより、酸化熱が発生し、酸化触媒21を通過する排気の温度が上昇する。酸化触媒21は、公知のもの、例えば、アルミナに白金を担持させたものに所定量のセリウム等の希土類元素を添加したものを用いることができる。酸化触媒21で発生する酸化熱によりパティキュレートフィルタ22に流入する排気の温度が上昇し、パティキュレートフィルタ22が加熱される。これにより、パティキュレートフィルタ22に捕集されたPMが燃焼し、パティキュレートフィルタ22が再生される。
排気浄化ユニット20は、酸化触媒21の上流及び下流にそれぞれ温度センサ50,52を備える。また、排気浄化ユニット20は、パティキュレートフィルタ22の上流側と下流側の圧力差を検出する差圧センサ54を備えている。これらセンサの検出値は制御装置60に送られて、それぞれの位置での温度や差圧が検出される。なお、かかる温度や差圧が演算によって推定可能である場合には、これらのセンサは省略されていてもよい。
排気浄化システム100では、パティキュレートフィルタ22に堆積したPMを強制的に燃焼させる強制再生制御が適時行われる。パティキュレートフィルタ22に捕集されたPMの堆積量が多くなるほど、パティキュレートフィルタ22の上流側の圧力と下流側の圧力との差が大きくなる。本実施形態にかかる排気浄化システム100では、差圧センサ54により検出される差圧が大きくなったときに、強制再生制御が行われる。
強制再生制御では、燃料噴射装置90により酸化触媒21の上流の排気管11内に燃料が噴射され、かかる燃料が酸化触媒21で酸化される際に発生する酸化熱により、パティキュレートフィルタ22に流れ込む排気温度が上昇する。これにより、パティキュレートフィルタ22の温度が300℃〜600℃程度に上昇させられる。
強制再生制御を行う場合、例えば、制御装置60は、内燃機関5での吸気絞り、ポスト噴射等によって排気温度を上昇させる。排気温度が上昇し、酸化触媒21の温度が上昇すると、制御装置60は、燃料噴射装置90から燃料を噴射させる。これにより、酸化触媒21では燃料が酸化され、排気温度がさらに上昇する。この際、パティキュレートフィルタ22に流入する排気の温度が300℃〜600℃程度となるように、燃料噴射装置90による燃料の噴射量が調節される。
これにより、酸化触媒21での酸化熱により高温にされた排気がパティキュレートフィルタ22へ流入し、パティキュレートフィルタ22内のPMが燃焼する。燃料噴射装置90からの燃料噴射による強制再生制御は、パティキュレートフィルタ22に捕集されたと推定されるPMの量に応じて、例えば15分〜30分程度行われる。
(1−3.燃料噴射装置)
燃料噴射装置90は、酸化触媒21の上流の排気管11内に燃料を噴射する噴射ユニット80と、噴射ユニット80による燃料の噴射量を調節する調量ユニット70とを備えている。図1に示すように、調量ユニット70には燃料供給管38aが接続され、燃料ポンプ32により圧送される燃料の一部が調量ユニット70に供給される。また、調量ユニット70と噴射ユニット80とは燃料供給管38bにより接続され、調量ユニット70で調量された燃料が噴射ユニット80に供給される。
図2は、燃料噴射装置90の構成を示す模式図である。調量ユニット70は、燃料が流れる方向に沿って上流側から順に、シャットオフバルブ72、第1のセンサユニット74、調量バルブ76、及び第2のセンサユニット78を備える。
シャットオフバルブ72は、調量ユニット70による燃料の調量を行う際に開かれ、調量を行わない場合に閉じられるバルブである。具体的には、シャットオフバルブ72は、パティキュレートフィルタ22の強制再生制御を行う場合に開かれ、強制再生制御を行わない場合に閉じられる。シャットオフバルブ72の開弁及び閉弁は、制御装置60によって制御される。
調量バルブ76は、噴射ユニット80から排気管11へ燃料を噴射する際の噴射量を調節するバルブである。調量バルブ76は、例えば、制御装置60から送信されるPWM信号に基づいてデューティ駆動され、噴射ユニット80へ送る燃料の量を調節する。具体的に、調量バルブ76は、単位時間当たりの開弁時間の割合を調節することによって、噴射ユニット80へ供給する燃料の量を調節する。
第1のセンサユニット74は、調量バルブ76の上流側の燃料の圧力を測定する圧力センサと、調量バルブ76の上流側の燃料の温度を測定する温度センサとを含むユニットである。同じ量の燃料を噴射ユニット80へ供給する場合、調量バルブ76の上流側の燃料圧力が高い場合、単位時間当たりの調量バルブ76の開弁時間が短く設定され、調量バルブ76の上流側の燃料圧力が低い場合、単位時間当たりの調量バルブ76の開弁時間が長くなるように設定される。
なお、シャットオフバルブ72と調量バルブ76との間に、オリフィス通路や一方向弁を有する燃料還流管が接続されていてもよい。かかる燃料還流管を備えることにより、調量バルブ76に供給される燃料の圧力が著しく高くなることが防止され、第1のセンサユニット74の破損を防ぐことができる。
第2のセンサユニット78は、調量バルブ76の下流側の燃料の圧力を測定する圧力センサを備える。第2のセンサユニット78は、主に異常診断用のセンサユニットとして設けられている。例えば、調量バルブ76を開弁する制御が行われているにも関わらず、第2のセンサユニット78で測定される圧力が第1のセンサユニット74で測定される圧力よりも所定値以上低い場合は、調量バルブ76が故障により閉じていると判定することができる。また、調量バルブ76が閉じている状態で第2のセンサユニット78で測定される圧力が大気圧と同等である場合は、調量ユニット70の下流で燃料供給管38bが破損していると判定することができる。なお、第2のセンサユニット78は、省略されていてもよい。
噴射ユニット80は、調量ユニット70から送られる燃料の圧力に応じて開弁する機械式の噴射弁からなる。噴射ユニット80は、弁体82と圧縮バネ84を備え、調量ユニット70から送られる燃料の圧力が圧縮バネ84の付勢力を超えると噴射弁が開くように構成されている。噴射ユニット80には内燃機関5の冷却水が循環しており、噴射ユニット80は、80℃程度に維持される冷却水によって冷却される。
噴射ユニット80には、調量ユニット70から燃料が供給され、供給された燃料の圧力に応じて噴射弁が開かれ、排気管11に燃料が噴射される。噴射ユニット80は排気管11に近接しているため、噴射ユニット80内の燃料は、排気管11内の高温の排気の影響を受けやすい。また、上述のように燃料タンク30から内燃機関5のコモンレールに供給される燃料のうち、余剰分の燃料は燃料タンク30に戻される。このため、燃料タンク30内の燃料の温度が上昇し、温度上昇した燃料が調量ユニット70及び噴射ユニット80に供給される場合がある。
このような熱的な要因により燃料が酸化し、燃料がスラッジ状となり、調量ユニット70内の調量バルブ76や、噴射ユニット80の弁体82の動作に不具合を生じさせることが想定される。具体的には、燃料がスラッジ状になった場合、燃料がバルブの可動部を固着させてしまうことが考えられる。
このため、本実施形態の排気浄化システム100においては、強制再生制御が行われる時期以外の時期において、燃料が噴射ユニット80から排気管11へ噴射され、燃料噴射装置90から燃料が意図的にパージされる。これにより、仮に燃料が高温により劣化していた場合であっても、劣化した燃料は排気管11に排出されて酸化触媒21にて燃焼する。従って、劣化した燃料によって不具合が生じることが抑制される。
本実施形態では、燃料をパージする際の噴射量であるパージ量が、燃料噴射装置90内の燃料の温度に応じて決定される。より具体的には、調量ユニット70に設けられた第1のセンサユニット74で測定される燃料の温度に応じてパージ量が決定される。上述のように、燃料タンク30内の燃料温度は内燃機関5側から戻された燃料により上昇している場合があり、調量ユニット70には比較的高い温度(70℃程度)の燃料が供給される場合がある。
また、噴射ユニット80の近傍では、排気熱の影響により燃料温度が上昇する場合がある。噴射ユニット80の近傍での燃料温度は、第1のセンサユニット74で測定される燃料温度よりも高い場合が多い。したがって、第1のセンサユニット74で測定される燃料温度に応じて燃料噴射装置90内の燃料のパージを早期に行うことで、燃料供給管38b、調量ユニット70又は噴射ユニット80の内部での燃料の劣化が抑制される。
(1−4.制御装置)
次に、図3を参照して、本実施形態の排気浄化システム100に備えられた制御装置60について説明する。図3は、制御装置60のうち、燃料噴射装置90によるパージ制御に関する部分を、機能的なブロックで表した構成例である。制御装置60は、主として公知のマイクロコンピュータ等を備えて構成され、燃料温度検出部62と、パージ判定部61と、パージ量設定部63と、パージ制御部64と、記憶部68とを備える。このうち、燃料温度検出部62、パージ判定部61、パージ量設定部63、及びパージ制御部64は、マイクロコンピュータによるプログラムの実行によって実現される。記憶部68は、例えば、RAM(Random Access Memory)等の記憶素子により構成される。
燃料温度検出部62は、第1のセンサユニット74から出力されるセンサ値に基づき、調量バルブ76の上流の燃料温度Tfを検出する。燃料温度検出部62は、所定の読込サイクルでセンサ値を読み込み、検出される燃料温度Tfを記憶部68に記憶する。
パージ判定部61は、燃料噴射装置90から燃料をパージするパージ制御の実行の要否を判定する。パージ制御は、燃料噴射装置90による燃料の噴射が長時間実施されず、燃料噴射装置90内で燃料が劣化し得る場合に実行される。本実施形態では、パージ判定部61は、燃料噴射装置90から排気管11内への燃料噴射が行われない時間が所定時間t_prg以上継続したときに、パージ制御が必要であると判定する。すなわち、前回のパージ制御の実行又は強制再生制御の実行時に燃料噴射装置90から燃料が噴射されてから所定時間t_prgが経過したときに、パージ判定部61はパージ制御が必要であると判定する。
本実施形態では、パージ判定部61は、燃料温度検出部62が検出した燃料温度Tfに基づいて、パージ判定に用いる所定時間(待機時間)t_prgを可変設定する。例えば、より高温に晒されるほど燃料噴射装置90内の燃料は劣化しやすいことから、パージ判定部61は、燃料温度Tfの最大値に応じて所定時間t_prgを設定し得る。この場合、パージ判定部61は、燃料噴射装置90による燃料噴射が行われた時点から時間の計測を開始するとともに燃料温度Tfの監視を継続し、燃料温度Tfの最大値が更新されるごとに、所定時間t_prgが短くなるように更新する。そして、経過時間が所定時間t_prgを上回ったときに、パージ判定部61はパージ制御の実行が必要であると判定する。
図4は、燃料温度Tfの最大値に対する待機時間(所定時間)t_prgの設定例を示す。図4に示すように、燃料温度Tfの最大値が高いほど、所定時間t_prgは短く設定される。例えば、燃料温度Tfの最大値が80℃の場合、70℃の場合に比べて待機時間が短く設定される。したがって、燃料温度Tfの最大値が高く、燃料が劣化しやすい状況下では、燃料噴射装置90からの燃料のパージが促進される。
なお、パージ判定に用いる所定時間t_prgの設定方法は、上記の例に限られない。例えば、パージ判定部61は、調量ユニット70における燃料温度Tfの値を用いる代わりに、排気温度Tgの値を用いて、パージ制御の要否を判定してもよい。この場合、排気温度Tgが高いほど、所定時間t_prgが短くなるようにされる。あるいは、所定時間t_prgは、燃料温度Tf及び排気温度Tgをともに利用して設定されてもよい。あるいは、所定時間t_prgは固定値であってもよい。
パージ量設定部63は、パージ制御実行時に燃料噴射装置90から排気管11内に噴射する燃料のパージ量Q_prgを設定する。本実施形態では、パージ量設定部63は、燃料温度検出部62により検出される燃料温度Tfに基づいてパージ量Q_prgを設定する。上述のとおり、より高温に晒されるほど燃料噴射装置90内の燃料は劣化しやすいことから、パージ量設定部63は、燃料温度Tfの最大値に応じてパージ量Q_prgを設定し得る。
図5は、本実施形態の制御装置60における、燃料温度Tfの最大値Tf_peakに対する、パージ量Q_prgの設定例を示す。図5の例では、燃料温度Tfの最大値が低い領域では、パージ量Q_prgが最小値Vminに保たれる。かかる最小値Vminは、排気熱の影響を受けやすい噴射ユニット80における燃料流通領域の容量以上に設定されている。すなわち、燃料温度Tfの最大値が比較的低い場合においても、少なくとも噴射ユニット80内の燃料がパージされるように設定される。
また、図5の例では、燃料温度Tfの最大値が大きくなるにつれてパージ量Q_prgも増加し、燃料温度Tfの最大値が高い領域では、パージ量Q_prgが最大値Vmaxに保たれる。かかる最大値Vmaxは、噴射ユニット80、調量ユニット70及び燃料供給管38bにおける燃料流通領域の容量以上に設定されている。すなわち、燃料温度Tfの最大値が高い場合には、燃料噴射装置90内のすべての燃料がパージされるように設定される。
パージ制御部64は、パージ判定部61によりパージ制御が必要と判定された場合に、パージ量設定部63で設定されたパージ量Q_prgの燃料を排気管11内に噴射させる制御を実行する。パージ制御部64は、調量ユニット70のシャットオフバルブ72を開弁するとともに、第1のセンサユニット74により検出される燃料の圧力とパージ量Q_prgとに基づいて調量バルブ76の開弁時間あるいは駆動デューティ比を設定する。これにより、調量ユニット70から噴射ユニット80へ燃料が供給され、噴射ユニット80から排気管11内へと燃料が噴射される。したがって、劣化した燃料による調量ユニット70又は噴射ユニット80における不具合の発生が抑制される。
<2.燃料噴射制御方法>
以上、本実施形態にかかる排気浄化システム100の構成について説明した。次に、本実施形態にかかる排気浄化システム100において、制御装置60により実行されるパージ制御方法について、図6のタイムチャート及び図7のフローチャートに基づき具体的に説明する。図7に示すフローチャートは、内燃機関5の運転中、常時実行することができる。
(2−1.タイムチャート)
図6において、パージ判定部61は、パティキュレートフィルタ22の再生制御の終了時、あるいは、パージ制御の終了時であるt1,t3,t5の時点からタイマカウントを開始するとともに、燃料温度Tfの読み込みを継続する。本実施形態では、燃料温度Tfの最大値が更新されるごとに、パージ制御実行判定に用いられる前回の燃料噴射終了時t1,t3,t5からの待機時間t_prgが短くされる。したがって、燃料温度Tfの最大値が比較的高くなったt1からt2までの期間Aでは、当該期間Aが、燃料温度Tfの最大値Tf_peakAに応じて設定された待機時間t_prgを上回り、t2の時点でパージ要求が生成される。
同様に、t5からt6の期間Bにおいては、燃料温度Tfの最大値が期間Aよりは低いものの、当該期間Bが、燃料温度Tfの最大値Tf_peakBに応じて設定された待機時間t_prgを上回り、t6の時点でパージ要求が生成される。一方、t3からt4の期間においては、経過時間が、燃料温度Tfの最大値に応じて設定された待機時間t_prgを上回る前に、パティキュレートフィルタ22の再生要求が生成されたため、パージ要求は生成されない。パージ要求が生成されたt2,t6の時点では、それぞれ燃料温度Tfの最大値Tf_peakA,Tf_peakBに応じてパージ量Q_prgが設定される。
図5に示したように、期間Aにおける燃料温度Tfの最大値Tf_peakAは、期間Bにおける燃料温度Tfの最大値Tf_peakBよりも高いことから、パージ量Q_prgが多く設定される。設定されたパージ量Q_prgにしたがって、t2からt3の期間、及び、t6からt7の期間では、燃料噴射装置90から排気管11内へと燃料が噴射される。したがって、パティキュレートフィルタ22の再生要求が生成されない期間が長くなる場合であっても、燃料温度Tfの最大値に応じた時期に、燃料温度Tfの最大値に応じたパージ量Q_prgで燃料噴射が実行される。これにより、燃料の劣化による燃料噴射装置90の不具合が抑制される。
(2−2.フローチャート)
図7は、制御装置60によるパージ制御時の処理の流れを示すフローチャートである。まず、ステップS10において、制御装置60は、第1のセンサユニット74のセンサ値に基づき、燃料温度Tfを検出する。検出された燃料温度Tfの値は、記憶部68に記憶される。なお、燃料温度Tfの検出は、所定のサイクルごとに継続して行われる。
次いで、ステップS20において、制御装置60は、パティキュレートフィルタ22の強制再生制御中であるか否かを判定する。すなわち、制御装置60は、パティキュレートフィルタ22の強制再生制御の準備中又は実施中であるか否かを判定する。パティキュレートフィルタ22の強制再生制御の準備中又は実施中の場合(S20:Yes)、パージ制御は不要であるために、制御装置60はステップS60に進んで記憶部68に記憶されている燃料温度Tfの値をリセットしてステップS10に戻る。一方、パティキュレートフィルタ22の強制再生制御の準備中及び実施中でない場合(S20:No)、ステップS30へ進む。
ステップS30では、制御装置60は、パージ要求があるか否かを判定する。すなわち、制御装置60は、前回のパージ制御又は強制再生制御からの経過時間が所定時間t_prgに到達しているか否かを判定する。所定時間t_prgは、例えば、図4に例示したマップを用いて、記憶部68に記憶された燃料温度Tfの最大値に応じて設定される。経過時間が所定時間t_prgに到達している場合、噴射ユニット80又はその上流で燃料が比較的高温の状態にあり、燃料が劣化する可能性がある。
一方、経過時間が所定時間t_prg未満の場合であっても、経過時間が、例えば1時間以上の長時間になっている場合は、強制的にパージを行うことが望ましい。このため、ステップS30では、経過時間が所定時間t_prg以内であっても、長時間経過を判定する閾値を超えている場合には、制御装置60はパージ要求が有ると判定する。なお、ステップS30におけるパージ要求の有無の判定に、排気温度Tgが考慮されてもよい。
パージ要求が無い場合(S30:No)、制御装置60はステップS10に戻って、ここまで説明したステップS10〜ステップS30を繰り返す。一方、パージ要求が有る場合(S30:Yes)、ステップS40へ進む。ステップS40において、制御装置60は、記憶部68に記憶されている燃料温度Tfの最大値に応じて、パージ量Q_prgを設定する。パージ量Q_prgは、例えば、図5に例示したマップを用いて、燃料温度Tfの最大値に応じて設定される。
次いで、ステップS50において、制御装置60は、設定されたパージ量Q_prgにしたがって調量ユニット70を制御する。すなわち、シャットオフバルブ72が開かれるとともに、調量バルブ76がパージ量Q_prgに応じた開弁時間で開かれる。これにより、燃料が噴射ユニット80へ供給され、燃料温度Tfの最大値に応じて設定されたパージ量Q_prgの燃料が噴射ユニット80から排気管11へ噴射される。これにより、燃料噴射装置90内で高温状態になった燃料が排気管11内に噴射され、燃料の劣化による燃料噴射装置90の不具合が抑制される。
以上説明したように本実施形態によれば、燃料噴射装置90内の燃料温度Tfの最大値に基づいて燃料噴射装置90内の燃料をパージする時期が決定され、燃料温度Tfの最大値が高いほど少ない待機時間t_prgで燃料がパージされるようになる。また、燃料のパージが実行される際には、燃料温度Tfの最大値に応じてパージ量Q_prgが設定され、燃料温度Tfの最大値が高いほどパージ量Q_prgが多くなる。これにより、燃料温度Tfが高く、燃料が劣化しやすい場合には、短い待機時間で、多くの燃料が排気管11内へ噴射される。したがって、噴射ユニット80、燃料供給管38b及び調量ユニット70内において、劣化した燃料による不具合が発生することを抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
5 内燃機関
11 排気管
20 排気浄化ユニット
21 酸化触媒
22 パティキュレートフィルタ
60 制御装置
61 パージ判定部
62 燃料温度検出部
63 パージ量設定部
64 パージ制御部
68 記憶部
70 調量ユニット
72 シャットオフバルブ
74 第1のセンサユニット
76 調量バルブ
80 噴射ユニット
100 排気浄化システム

Claims (6)

  1. 排気管内に燃料を噴射する噴射弁に供給される燃料の温度を検出する燃料温度検出部と、
    前回の前記排気管内への前記燃料の噴射から所定時間が経過したときに、前記排気管内に前記燃料をパージ噴射させるパージ制御部と、
    前記燃料の温度に基づいて前記パージ噴射の噴射量を設定するパージ量設定部と、
    を備え
    前記パージ量設定部は、前記燃料の温度が第1の所定値よりも低い場合に、前記パージ噴射の噴射量を最小値に固定し、
    前記パージ量設定部は、前記燃料の温度が、前記第1の所定値よりも高い値である第2の所定値よりも高い場合に、前記パージ噴射の噴射量を最大値に固定する、燃料噴射制御装置。
  2. 前記パージ量設定部は、前記前回の前記燃料の噴射後の前記燃料の温度の最大値に基づいて、前記パージ噴射の噴射量を設定する、請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記パージ噴射量の前記最小値は、少なくとも前記噴射弁を含み前記排気管に取り付けられる噴射ユニット内の燃料流通領域の容量以上である、請求項1又は2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記パージ噴射量の前記最大値は、前記噴射ユニット、前記噴射ユニットよりも上流側に設けられて前記燃料の噴射量を調節するための調量ユニットおよび前記噴射ユニットと前記調量ユニット間を連結する燃料供給管内の燃料流通領域の容量以上である、請求項3に記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記燃料温度検出部は、前記調量ユニット内に設けられた温度センサにより前記燃料の温度を検出する、請求項4に記載の燃料噴射制御装置。
  6. 前記パージ制御部は、前記燃料の温度に基づいて、前記パージ噴射の実行時期を設定する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料噴射制御装置。

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