JP6523090B2 - 墜落防止手すりの強度試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、墜落防止手すりの強度試験装置に関するものである。
ベランダやバルコニ等の躯体に設置される墜落防止手すりは、長年の使用により劣化が進行するため、適宜補修や交換を行う必要がある。墜落防止手すりが現在どの程度の強度があるかを測定することは、補修や交換の目安を知る上で重要となる。墜落防止手すりの強度が十分であるか否かは、墜落防止手すりに対して水平方向に所定荷重の引張力を作用させて、そのときの墜落防止手すりの撓み変形量が所定値以下であるか否かによって判定することができる。
墜落防止手すりに対して倒れ方向に所定荷重を作用させる強度試験装置が、特許文献1に開示されている。この特許文献1に開示のものは、ベランダの歩行面上に、複数本のフレーム材を用いて架台(枠組み)を構成し、この架台と墜落防止手すりとの間にワイヤを水平に張設する一方、このワイヤに対して引張用のレバーブロック(登録商標)と荷重測定用ロードセルとを介在させたものとなっている。
特開2003−3635号公報
前記特許文献1のものでは、墜落防止手すりに所定の引張荷重を作用させるために、ベランダの歩行面上に大がかりで大重量の架台を構成するために住民の負担が大きくなるばかりでなく、強度試験の場所毎に架台の組立と分解とを行う必要があって作業者の負担も大きいものとなる。以上に加えて、強度試験の場所(特に墜落防止手すり付近のスペースの広狭)によっては、同じ架台を用いることができずに、架台の構造や大きさを変更する等の必要性もあり、汎用性に欠けるものである。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、墜落防止手すりに対して倒れ方向への荷重を作用させる装置であって、その設置や除去が極めて簡単で、しかも小型かつ汎用性の高い墜落防止手すりの強度試験装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、
パラペットに固定された墜落防止手すりに対して倒れ方向への荷重を作用させるための墜落防止手すりの強度試験装置であって、
前端部が前記パラペットに係合された状態で該パラペットを有する躯体の歩行面上に配設されて、該パラペット側へ向けての移動が規制されるベースユニットと、
前記ベースユニットから上方へ向けて延設され、ワイヤ受けを保持した支柱ユニットと、
前記ベースユニットと前記支柱ユニットとの組立体に取付けられた荷重発生装置と、
前記ワイヤ受けを経由するように配設され、基端部が前記荷重発生装置に連なると共に先端部に墜落防止手すりに係合されるアタッチメントが設けられたワイヤと、
前記ワイヤに連結して設けられ、該ワイヤの引張力を測定する荷重計と、
前記墜落防止手すりの変位を測定するための変位計と、
を備え、
前記変位計は、前記ベースユニットとは別個独立して前記躯体に設置されたスタンド部材に保持されている、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、躯体の歩行面上に配設したベースユニットの前端部をパラペットに係合させた状態で、アタッチメントを墜落防止手すりに係合させ、この状態で荷重発生装置によりワイヤを引張することにより、墜落防止手すりに対して倒れ方向への荷重を作用させることができる。そして、荷重計でワイヤの引張力が所定荷重となった時点での墜落防止手すりの撓み変形量を測定することにより、墜落防止手すりの強度が十分であるか否かを判定することができる。そして、強度試験装置は、全体としてコンパクトかつ軽量に構成することができるので、その設置や撤去が極めて容易であり、また設置した際の住民の負担も小さいものとなる。以上に加えて、狭いスペースや高さの相違する墜落防止手すりにも柔軟に対応して強度試験を行うことができ、汎用性の高いものとなる。また、変位計がベースユニットとは別個独立して躯体に設置されているスタンド部材に保持されていることから、墜落防止手すりを倒れ方向へ引張した際における支柱ユニットの撓み変形の影響を受けることなく、墜落防止手すりの撓み変位量を精度よく測定することができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、以下に記載のとおりである。すなわち、
前記スタンド部材は、前記躯体の歩行面上に設置され、
前記変位計は、前記スタンド部材に対して上下方向位置が調整可能に保持されている、
ようにしてある。
前記ベースユニットには、前後方向長さが調整可能とされて、前記パラペットの内側縦壁面と前記躯体が設けられた建屋側の縦壁面との間で突っ張り作用を行う突っ張り機構が設けられている、ようにしてある。この場合、墜落防止手すりを倒れ方向へ引張する際の反力によってベースユニットが不用意に浮き上がってしまう事態を確実に防止する上で好ましいものとなる。
前記荷重発生装置が、手巻き式のウインチとされている、ようにしてある。この場合、商用電源を利用しにくい環境でも強度試験を行うことができ、また荷重発生装置を安価で簡単なものとして、装置全体としての一層のコスト低減やさらなる軽量化を図る等の上でも好ましいものとなる。
前記アタッチメントから伸びるワイヤが初めて経由される前記ワイヤ受けの上下位置が無段階に調整可能とされている、ようにしてある。この場合、ワイヤ受けの高さ位置を、墜落防止手すりに係合されたアタッチメントの高さと一致するようにして、アタッチメントと支柱ユニットとの間に位置するワイヤが水平に伸びるようにして、墜落防止手すりに対して直交する方向から荷重を作用させる上で好ましいものとなる。
前記荷重発生装置と前記ワイヤ受けとがそれぞれ前記支柱ユニットに対して着脱自在に取付けられている、ようにしてある。この場合、墜落防止手すりの高さの相違つまり墜落防止手すりに係合されるアタッチメントの高さの相違に応じて、荷重発生装置およびワイヤ受けの高さ位置を大きく変更したり、荷重発生装置とワイヤ受けとの上下位置関係を逆にする等によって、適切に対応することができる。
本発明によれば、墜落防止手すりに対して倒れ方向への荷重を作用させる強度試験装置として、その設置や除去が極めて簡単で、しかも小型かつ汎用性の高いものを提供することができる。
本発明による強度試験装置の一例を示す斜視図。 図1に示す強度試験装置を側方から見た側面図。 図1に示す強度試験装置を上方から見た平面図。 図1に示す強度試験装置による別の強度試験例を示す斜視図。 図1に示す強度試験装置によるさらに別の強度試験例を示す斜視図。
図1〜図3において、1はマンションや戸建て住宅における建屋、2は建屋1から水平方向に伸ばして突出されたベランダである。ベランダ2は、墜落防止手すりの取付け対象となる躯体となるもので、既知のように、その前端部(先端部)が若干上方に向けて突出されたパラペット(上方への低い立ち上がり壁部)3とされ、パラペット3よりも内方側(後端部側)の上面が歩行面4とされている。そして、歩行面4の前端部には、パラペット3の内側縦壁面3aに連なるようにして排水溝5が形成されている。
墜落防止手すり10が、パラペット3に取付けられている。墜落防止手すり10は、所定間隔毎に配設された固定支柱11と、固定支柱11に取付けられた柵部材12とを有する。固定支柱11は、例えば鉄系金属からなる補強材と例えばアルミニウム系金属からなる被覆材とによって筒状に形成されていて、その下端部がパラペット3内に埋設されている。
上記柵部材12は、複数の固定支柱11の上端同士を連結する笠木12aと、笠木12aの下方に配設されて、隣り合う固定支柱11の間の空間を埋める囲い部材(図示略)とによって構成されている。図1〜図3では、上記囲い部材が除去された状態が示されるが、囲い部材は、例えば格子状やパネル状等、適宜の構造のものとされている。
墜落防止手すり10の強度試験装置20が、ベランダ3の歩行面4上に設置される。以下、この強度試験装置20について説明する。まず、強度試験装置20は、大別して、ベースユニット21と、ベースユニット21から上方に伸びる支柱ユニット31と、ワイヤ41と、を有する。支柱ユニット31には、荷重発生装置51とワイヤ受け61、62および荷重計71が装備されたものとなっている。
まず、ベースユニット21について説明すると、ベースユニット21は、前後方向に伸びる棒状部材21aと、棒状部材21aに対してボルト、ナットを利用した固定具26により着脱自在に固定された左右一対の取付板21bと、を有する。各部材21aと21bとは、例えば鉄系金属によって形成されて、十分な強度(剛性)を有するものとされている。
ベースユニット21は、さらに、前側突っ張り機構22と、後側突っ張り機構23と、を有する。前側突っ張り機構22は、棒状部材21の前端部に溶接等により固定された上下方向に伸びる取付板22aと、取付板22aに螺合されてその前方に向けて伸びるボルト22bと、ボルト22bの先端部に連結された前押圧板22cと、を有する(特に図2参照)。前押圧板22cは、ベースユニット21を歩行面4上に載置した状態で、パラペット3の内側縦壁面3aに当接されるものである。なお、ボルト22bが螺合される取付板22aのねじ部は、取付板22aに対して溶接等によって固定されたナット22dによって構成されている。そして、ボルト22bが取付板22aから所望長さだけ前方へ突出した状態で、ロックナット22eによってロックされる。なお、ボルト22bは、前押圧板22cに対しては、回動自在かつ軸方向に移動しないように連結しておくのが、ボルト22bの回動に応じて前押圧板22cが回動しないようにする上で好ましいものとなる。
ベースユニット21の前端部側には、上記前側突っ張り機構22の前押圧板22cと共働して、パラペット3をその前後方向から挟持する挟持機構24が構成されている。この挟持機構24は、前押圧板22cの上方位置において前記取付板22aに固定された断面L字状の挟持板25を有する。すなわち、挟持板25は、取付板22aから前方に向けて伸びる横板部25aと、横板部24bの前端から下方へ伸びる縦板部25bと、を有する。
上記横板部25aがパラペット3上面を跨ぐようにした状態で、縦板部25bと前押圧板22cとによって、パラペット3が前後方向において挟持される。この挟持の際の挟持力の調整は、前押圧板22cの前後方向位置を調整することにより行われる(ボルト22b、ロックナット22eを利用した調整)。そして、前押圧板22cと縦板部25bとによってパラペット3を挟持した状態では、ベースユニット21の棒状部材21aが水平方向に伸びて、棒状部材21aが歩行面4から若干浮き上がった状態とされる(歩行面4が、水切りのために排水溝5に向けて徐々に低くなるようにわずかに傾斜されている)。
ベースユニット21に構成される後側突っ張り機構23は、棒状部材21aの後端部に左右方向に伸ばして固定された取付板23aと、取付板23aの後方(建屋1側)において左右方向に伸ばして配設された後押圧板23bと、取付板23aに螺合された左右一対のボルト23cと、を有する。ボルト23cが螺合される取付板23aのねじ部は、取付板23aに対して溶接等によって固定されたナット23dによって構成されている。そして、ボルト23cが取付板23aから所望長さだけ後方へ突出した状態で、ロックナット23eによってロックされる。上記ボルト23cは、後押圧板23bに連結されている。なお、ボルト23cの後押圧板23bに対する連結は、回動自在かつ軸方向に移動しないように連結されて、ボルト23cの回動に応じて後押圧板23bが回動しないようにされている。
ボルト23cの取付板23aに対する螺合位置を変更することにより、後押圧板23bの前後方向位置が調整可能とされる。後押圧板23bを建屋1の縦壁面に当接させた所望位置となった状態で、ロックナット23eによるロックが行われて、上記当接状態が保持される。
ベースユニット21は、前述した前側突っ張り機構22における前押圧板22cと後側突っ張り機構23における後押圧板23bとによって、建屋1とパラペット3との間で突っ張り作用をなして、その前後方向の移動が強固に規制されると共に、ベースユニット21(の特に後端部)が持ち上げられるようなモーメントに対しても強固に抵抗して、ベースユニット21(の棒状部材21a)が歩行面4に沿って水平方向に伸びる状態が確実に維持される。
前記支柱ユニット31は、その下端部が、ベースユニット21の取付板21bに対して強固に固定されている(例えば溶接)。ただし、取付板21bは、棒状部材21aに対してボルト等の固定具26によって固定されているため、ベースユニット21と支柱ユニット31とは互いに分解、組立可能となっている。
支柱ユニット31の下端部には、荷重発生装置51が、ボルト、ナットを利用した固定具52によって着脱自在に固定されている。また、荷重発生装置51の上方において、上下一対のワイヤ受け61、62が、ボルト、ナットを利用した固定具63によって着脱自在に固定されている。支柱ユニット31には、上下方向に小間隔をあけて多数の取付孔32が形成されていて、上記固定具52、63におけるボルトが取付孔32に挿通されるようになっている。このため、取付孔32の選択位置を変更することにより、荷重発生装置51とワイヤ受け61、62との支柱ユニット31に対する上下方向の取付位置が任意に変更可能とされている。また、ワイヤ41が支柱ユニット31から離脱する位置にあるワイヤ受け61については、固定具63におけるボルトが挿通される取付孔61aが上下方向に伸びる長孔とされて、その高さ位置が連続可変式(無段階)に調整可能とされている。
荷重発生装置51は、実施形態では、手巻き式のウインチによって構成されている。すなわち、荷重発生装置51は、手動操作によって回動されるレバー部材51aと、レバー部材51aに対して減速機構を介して連動された巻き取りドラム51bを有している。
ワイヤ41は、その基端部が、荷重発生装置51における巻き取りドラム51bに連結されている。ワイヤ41は、ワイヤ受け61、62を経由するように配設されて、自由端部となるその先端部には、アタッチメント42が固定されている。また、ワイヤ41には、ワイヤ受け61と62との間において、荷重計71が介在されている。すなわち、ワイヤ41は、実質的に荷重計71を境に2分された形態とされて、ワイヤ41の引張力が荷重計71で計測され、その測定結果が表示部71aに表示されるようになっている。
上記アタッチメント42は、固定支柱11に対して着脱自在に連結されるようになっている。すなわち、アタッチメント42は、固定支柱11を左右方向から挟むように配設される左右一対の連結板43と、左右一対の連結板43同士を連結するための複数個のボルト、ナットを利用した固定具44とを有している。各連結板43の上面には、笠木12aが隙間をもって嵌合される凹部43aが形成されている。
笠木12aが上記凹部43aに嵌合した状態となるようにアタッチメント42を固定支柱11に連結、固定した際に、もっとも上方に位置する固定具44が、笠木12aの上下方向中心に位置される。そして、このもっとも上方に位置する固定具44のうち、笠木12aよりも後方側に位置する固定具44に対して、ワイヤ41が連結されている。
墜落防止手すり10の撓み変位量を測定するために、変位測定装置81が配設される。この変位測定装置81は、ベースユニット21とは別個独立したスタンド部材82と、スタンド部材82に保持されたアーム部材83と、アーム部材83の先端部に取付けられた変位計84と、を有する。アーム部材83のスタンド部材81に対する上下方向の取付位置が、例えばマグネットを利用した固定によって任意に変更可能とされている(例えばレバー操作によってマグネットの磁着状態と非磁着状態とを切換え可能なマグネットスタンドの利用)。なお、アーム部材83は、複数本のアームを折曲可能に連結することにより構成されている。
上記変位計84は、実施形態では、変位量を表示する表示面を有する本体部84aと、本体部84aから伸縮自在に伸びる測定子84bとを有するダイアルゲージによって構成されている。前記アタッチメント42における一方の連結板43には、上記測定子84bを当接させるための測定面(基準面)43bが形成されている。
次に、以上のような構成の作用について説明する。まず、歩行面4上に載置されたベースユニット21が、パラペット3を挟持する挟持機構24を利用して水平方向に伸びる状態とされ、その後、前後の突っ張り機構22、23を利用してパラペット3と建屋1の縦壁面との間で突っ張るように固定される。
ワイヤ41の先端部に取付けられているアタッチメント42が、固定支柱11の上端部に連結される。このとき、ワイヤ41がアタッチメント42から水平に伸びるように、上方にあるワイヤ受け61の上下方向位置が調整される。
変位測定装置81のスタンド部材82が、ベースユニット21近傍に位置するように、歩行面4上に載置される。そして、アーム部材83を適宜折曲させて、変位計84の測定子84bを、アタッチメント42に形成されている測定面43bに当接させる。当接初期の状態が、墜落防止手すり10の撓み変形量が0となるようにされる。
以上の準備が完了した状態が、図1〜図3に示す状態である。この準備完了状態で、荷重発生装置51におけるレバー部材51aを手動で回動操作して、ワイヤ41を引張する。荷重計71で測定されるワイヤ41の引張力が所定の大きさ(例えば30kgf)となった時点で、レバー部材51aによる回動操作を停止して、そのときに変位計84で測定された変位量を読み取る。
上記のようにして変位計84で測定された変位量が、所定値以下の場合に、固定支柱11の強度は十分に確保されているものと判定される。また、測定された変位量が上記所定値よりも大きいときは、固定支柱11の強度は不十分であると判定される。この強度についての判定結果に基づいて、固定支柱11の補修や交換の要否について判断されることになる。なお、ワイヤ41を引張した際に、支柱ユニット31が撓み変形することもあるが、変位量測定装置81は、ベースユニット21や支柱ユニット31とは別個独立して歩行面4に設置してあるので、支柱ユニット31の撓み変形にかかわらず、固定支柱11の変位量を正確に測定することが可能である。
図4は、本発明による強度試験装置の別の試験例を示すものであり、図1の状態に対応している。なお、図4では、符号は、主要な構成要素のみについて付するようにしてある。本例では、笠木12aが固定支柱11から取外された状態で、固定支柱11の強度試験を行っている状態を示す。
図5は、本発明による強度試験装置のさらに別の試験例を示すものであり、図1の状態に対応している。なお、図5では、符号は、主要な構成要素のみについて付するようにしてある。本例では、固定支柱11の中間部位が切断されて、内部の補強部材11aが露出された状態となっている。すなわち、固定支柱11は、芯材となる補強部材11aと、これを被覆する被覆材11bとから構成されて、固定支柱11の上部が被覆材11bのみによって構成されたものとなっていて、短い補強部材11aが露出された状態となっている。
補強部材11aの上端位置が低いため、アタッチメント42が低い位置とされる。このため、上下一対のワイヤ受け61、62の上下位置関係が図1〜図3の場合とは逆の関係とされると共に、荷重発生装置51がもっとも高い位置とされる。勿論、変位量測定装置81におけるアーム部材82の位置も低い位置とされる。このように、引張力を作用させる部分の高さの相違に対応して、アタッチメント42から伸びるワイヤ41が水平方向に伸ばした状態でもって強度試験を行うことができる。
強度試験装置20は、全体的に小型で軽量ですむため、その設置(搬入)や撤去作業が容易であり、また狭いスペースにも対応して強度試験を行うことができて汎用性の高いものとなる。特に、ベースユニット21と支柱ユニット31とを、固定具26による固定を解除して分解することにより、上記設置や撤去作業がより容易となり、さらに運搬に際しても有利となる。また、全体として小型、軽量であることから、強度試験装置20を歩行面4上に設置した場合の住民の負担も小さいものとなる。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。変位量測定装置は、レーザ式等、適宜の形式のものを使用することができる。前後の突っ張り機構22、23をなくして、ベースユニット21をパラペット3の内側縦壁面3aに当接させるだけで強度試験を行うようにすることもできる。この場合、ベースユニット21が不用意に持ち上がるのを防止するには、例えば、ベースユニット21に、荷重発生装置51を操作する作業員が乗る踏み板を一体化しておくのが望ましい(作業員の体重を利用した持ち上がり防止機構となる)。
手動式の荷重発生装置51において、ワイヤ41を引張する一方向にのみレバー部材51a(巻き取りドラム51b)の回動を許容する一方向クラッチを設けておくこともでき、この場合はワイヤ41を引張する際の作業員の負担が小さいものとなる。具体的には、一方向クラッチを例えばラチェット爪とラチェット歯車とにより構成して、ワイヤ41の引張力を弱める場合は、ワイヤ41の引張力を若干強めるように操作しつつ、ラチェット爪のロック解除(ラチェット歯車からの係合解除)を行うようにすればよい。また、荷重発生装置51は、手動式に限らず、電動式であってもよく、この場合は、ワイヤ41を引張する駆動源としてのモータと、モータへ給電するバッテリを用いることにより、商用電源から離れた位置でも強度試験を行うことができる。また、荷重発生装置51を、ベースユニット21に取付けるようにしてもよい。
アタッチメント42は、墜落防止手すり10に対して所望高さ位置で係合できるものであれば、例えば固定用ボルトを設けたフックを利用したもの等、適宜の構造のものとすることができる。ベースユニット21は、複数本の棒状部材を組み合わせて構成したり、パネル材を組み合わせて閉断面を有する構造にする等、適宜の構造のものとすることができる。支柱ユニット31を、例えばテレスコピック式に上下方向に伸縮可能として構成することもできる(アタッチメント42の高さに応じたワイヤ受け61の高さ調整)。荷重計71は、ワイヤ41の途中に介在させることなく、例えば、巻き取りドラム51bに作用するトルクを計測するトルクセンサ形式のものを用いる等、適宜の形式のものを用いることができ、またワイヤ41に関連させて適宜の位置に設けることができる。墜落防止手すり10が設置される躯体は、パラペット3を有しているものであれば、ベランダ、バルコニ等その名称を問わず適宜のものを含むものである。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、墜落防止手すりの強度試験装置として好適である。
1:建屋
2:ベランダ(躯体)
3:パラペット
3a:内側縦壁面
4:歩行面
10:墜落防止手すり
11:固定支柱
11a:補強部材(図5)
11b:被覆材(図5)
12:柵部材
12a:笠木
20:強度試験装置
21:ベースユニット
22:前側突っ張り機構
23:後側突っ張り機構
24:挟持機構
31:支柱ユニット
32:取付孔
41:ワイヤ
42:アタッチメント
43b:測定面
51:荷重発生装置
51a:レバー部材(手動操作用)
51b:巻き取りドラム
61、62:ワイヤ受け
71:荷重計
71a:表示面(変位量の表示)
81:変位量測定装置
82:スタンド部材
83:アーム部材
84:変位計

Claims (6)

  1. パラペットに固定された墜落防止手すりに対して倒れ方向への荷重を作用させるための墜落防止手すりの強度試験装置であって、
    前端部が前記パラペットに係合された状態で該パラペットを有する躯体の歩行面上に配設されて、該パラペット側へ向けての移動が規制されるベースユニットと、
    前記ベースユニットから上方へ向けて延設され、ワイヤ受けを保持した支柱ユニットと、
    前記ベースユニットと前記支柱ユニットとの組立体に取付けられた荷重発生装置と、
    前記ワイヤ受けを経由するように配設され、基端部が前記荷重発生装置に連なると共に先端部に墜落防止手すりに係合されるアタッチメントが設けられたワイヤと、
    前記ワイヤに連結して設けられ、該ワイヤの引張力を測定する荷重計と、
    前記墜落防止手すりの変位を測定するための変位計と、
    を備え、
    前記変位計は、前記ベースユニットとは別個独立して前記躯体に設置されたスタンド部材に保持されている、
    ことを特徴とすると墜落防止手すりの強度試験装置。
  2. 請求項1において、
    前記スタンド部材は、前記躯体の歩行面上に設置され、
    前記変位計は、前記スタンド部材に対して上下方向位置が調整可能に保持されている、ことを特徴とする墜落防止手すりの強度試験装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記ベースユニットには、前後方向長さが調整可能とされて、前記パラペットの内側縦壁面と前記躯体が設けられた建屋側の縦壁面との間で突っ張り作用を行う突っ張り機構が設けられている、ことを特徴とする墜落防止手すりの強度試験装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記荷重発生装置が、手巻き式のウインチとされている、ことを特徴とする墜落防止手すりの強度試験装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記アタッチメントから伸びるワイヤが初めて経由される前記ワイヤ受けの上下位置が無段階に調整可能とされている、ことを特徴とする墜落防止手すりの強度試験装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記荷重発生装置と前記ワイヤ受けとがそれぞれ前記支柱ユニットに対して着脱自在に取付けられている、ことを特徴とする墜落防止手すりの強度試験装置。
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