JP6523022B2 - 耐熱耐震性配管システム - Google Patents

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Description

本発明は、配管システムに関する。より具体的には、本発明は、耐熱性と耐震性とを兼ね備えた配管システムに関する。
従来より、耐熱性に優れた配管システムを構築可能な配管として、金属配管が広く用いられている。
一方で、様々な機能を付与した樹脂配管が開発されている。たとえば、液体状、ペースト状、および/または気体状の媒体用の配管を敷設するためのプラスチック製のパイプであって、機械的、化学的および熱的に高い耐性を有する多層管として、特開2001−355767号公報(特許文献1)に、基礎材料からなる内側層と外側層、および基礎材料ならびに少なくとも1つの追加材料からなる中間層をもつ、少なくとも3つの層で構成されたパイプ本体を備えているものにおいて、パイプの内側層と中間層がポリマー材料でできており、供給されるべき媒体と接触する内側層および/または中間層の半結晶ポリマー材料の非晶領域に、攻撃性媒体、特に酸化作用や還元作用のある媒体に対する添加剤が含まれており、中間層のポリマー材料の非晶領域に、パイプ、取付部品、または成形品の内側層から外側層への添加剤の移動を抑える遮断材料としての充填剤および/または添加剤が含まれていることを特徴とするパイプが開示されている。
特開2001−355767号公報
金属配管を用いた配管システムは、耐熱性には優れるが、素材の特性に起因する易錆性ならびに耐震性(ひずみ耐性)の問題、および、重量物であることに起因する配管施工性ならびに建造物強度確保の問題がある。
一方、樹脂配管は、金属配管が有する問題のうち、易錆性、耐震性、配管施工性、建造物強度確保の問題を解決することができる。このため、金属配管を樹脂配管で代替する試みが行われている。
しかしながら、樹脂配管は、その素材の特性上、耐熱性は失われる。上記の多層構造樹脂管はある程度の耐熱性は改善されるが、金属配管の代替を許容できるほどの耐熱性には及ばない。
以上の問題に鑑み、本発明の目的は、より改善された耐熱性と耐震性とを両立する配管システムを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は以下の発明を含む。
(1)
本発明の耐熱耐震性配管システムは、樹脂配管と、樹脂配管を連結している樹脂継手と、独立気泡型断熱材と、繊維断熱材とを含む。独立気泡型断熱材は、樹脂配管の軸方向の一部において、継手で連結された配管の外周面を被覆している。繊維断熱材は、当該軸方向の他部において当該外周面を被覆しており、その繊維方向は、主として樹脂配管の外周面に沿う。さらに、繊維断熱材の端面は、独立気泡型断熱材の端面に接触している。
この場合、配管および継手が樹脂で構成されることにより、施工性に優れかつ配管システムの耐震性に優れる。かつ、繊維断熱材と独立気泡型断熱材とによって配管システム全体が断熱材で被覆されるため、耐熱性が大幅に改善される。
そして、繊維断熱材が用いられることによって、現場での施工が容易であるなど施工性に優れる。また、独立気泡型断熱材よりも変形容易であるため、被覆対象である配管システムの表面形状にひずみ、少々の段差、凹凸などの異形状が存在する場合であっても、当該異形状を吸収し、配管システムの表面へ接触しやすいため、断熱性が良好である。
さらに、繊維断熱材が変形自在(たとえばシート状)である場合は、被覆対象である配管システムの形状が複雑である場合(たとえば、配管が曲管である場合、配管と継手との接続境界に段差または凹凸などの異形状が存在する場合、太さが異なる配管で構成されている場合)であっても、当該形状に対する自由度が高い。
また、繊維断熱材は連続空間を有するにもかかわらず、樹脂配管の軸方向の一部を被覆する繊維断熱材が外周面に沿った繊維方向を有するため、仮に湿気または水が繊維断熱材の外表面に接触したとしても、湿気または水の広がり方向は主として繊維方向である外周面方向に導かれ、それに対して径方向には広がりにくい。したがって、被覆している樹脂配管表面に湿気または水が達しにくい。つまり、樹脂配管内温度が相対的に低い場合であっても結露が生じにくく、樹脂配管表面での繊維断熱材の濡れを抑制することができる。このため、繊維断熱材の濡れによる断熱効果の急激な低下を防止することができる。したがって、断熱性維持効果に優れる。
さらに、このような繊維断熱材と、独立気泡型断熱材とが、樹脂配管の軸方向に並び互いの端面同士で接触しているため、湿気または水が繊維断熱材の繊維方向である外周面方向に流れたとしても、その流れは独立気泡型断熱材でせき止められ、それより先に広がることが防止される。したがって、湿気または水の影響を受けるリスクが一部に留められる。この点でも、断熱性維持効果に優れる。
(2)
本発明の耐熱耐震性配管システムにおいて、前記繊維断熱材が、平均密度より高い密度を有する管状薄層を厚肉内部に含むことが好ましい。
平均密度より高い密度を有する管状薄層によって、仮に湿気または水が繊維断熱材の外表面に接触したとしても、湿気または水の広がり方向が主として繊維方向である外周面方向に導かれることに対して、径方向にはより広がりにくくなる。したがって、被覆している樹脂配管表面に湿気または水がより一層達しにくい。このため、断熱性維持効果により一層優れる。
(3)
本発明の耐熱耐震性配管システムにおいて、独立気泡型断熱材および繊維断熱材の表面を一体的に被覆する被覆層を含むことが好ましい。
被覆層によって、湿気または水の繊維断熱材へ接触しにくくすることができる。仮に湿気または水が繊維断熱材へ侵入した場合であっても、被覆層によって独立気泡型断熱材および繊維断熱材が一体に被覆されるため、両断熱材同士の接触状態が安定化していることから、侵入した湿気または水が繊維断熱材の繊維方向である外周面方向に流れたとしても、その流れは独立気泡型断熱材でより効果的にせき止められ、それより先に広がることがより効果的に防止される。このため、断熱性維持効果により一層優れる。
(4)
上記(3)に記載の耐熱耐震性配管システムにおいて、被覆層で被覆される前の繊維断熱材の最大径が、前記独立気泡型断熱材の最大径より大であることが好ましい。
この場合、繊維断熱材が、その最大径と独立気泡型断熱材の最大径との差分に相当する圧縮猶予があるため、被覆層によって圧力をかけて被覆された場合に適度に圧縮されて、被覆後において、繊維断熱材の外周面と独立気泡型断熱材の外周面とが略面一となって適度な径になるとともに、繊維断熱材の内周面が配管の外表面に押しつけられるため、配管外表面への繊維断熱材の繊維の接触性が良好で、好ましい被覆が実現する。
第1実施形態における耐熱耐震性配管システムの構成を説明する一部切り欠き外観斜視図である。 第1実施形態における耐熱耐震性配管システムの施工を説明する外観斜視図である。 第1実施形態における耐熱耐震性配管システムの施工を説明する外観斜視図である。 第1実施形態における耐熱耐震性配管システムの施工を説明する外観斜視図である。 第2実施形態における耐燃耐震性配管システムの模式的断面図である。 第3実施形態における耐燃耐震性配管システムの樹脂配管の模式的断面図である。
[第1実施形態]
[基本構成]
第1実施形態における耐熱耐震性配管システムの構成を説明する一部切り欠き外観斜視図を図1に示す。図1に示す耐熱耐震性配管システム100は、樹脂配管200、独立気泡型断熱材300、固定具310、繊維断熱材400、被覆シート510、化粧シート520、拘束部材530、および固定基礎700を含む。
[樹脂配管]
樹脂配管200は、冷温水管、冷水管、温水管、上下水道管などに用いられる配管である。樹脂配管200を構成する樹脂は特に限定されないが、主としてポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン)系樹脂で構成されてよい。これによって、配管自体が可撓性を有し、良好な耐震性が得られる。特にポリエチレンである場合は、可撓性が良好で耐震性に特に優れている点で好ましい。
また、樹脂配管200は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。樹脂配管200を構成する樹脂(多層構造である場合は、一部の層を構成する樹脂)は、繊維強化樹脂であってもよいし、発泡樹脂であってもよい。
樹脂配管200は、図示されない継手によって接続されている。継手も、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする。これによって、配管の連結部分も可撓性を有するため、たとえば、地震などによって、互いに連結される樹脂配管200それぞれの軸方向が互いにずれる力が加わったとしても、継手が撓んで双方の樹脂配管200のずれに追随することができる。したがって、耐熱耐震性配管システム100全体として耐震性を得ることができる。
なお、後述するように、図示された樹脂配管200の外周面は何重にも被覆されるが、樹脂配管200を連結している継手の外周面も区別されることなく同様に被覆される。
[独立気泡型断熱材および固定具]
独立気泡型断熱材300は、継手で接続された樹脂配管200を、架台などの固定基礎700で支持する。独立気泡型断熱材300は、固定基礎700が存在する位置に配設され、当該位置において、樹脂配管200の外周全体を取り囲む形状で構成される。独立気泡型断熱材300は、繊維断熱材400よりも剛性が大きく支持材としても機能し、その外周表面に固定具310を被嵌し、固定具310を固定基礎700に直接的に固定することによって、樹脂配管200を固定することができる。なお、本実施形態のように固定具310が独立気泡型断熱材300の外周表面に配置されることは、耐結露等の点から好ましいが、固定具310の位置はこれに限定されず任意の位置に配置されてよい。
固定具310と固定基礎700との固定態様は特に限定されないが、本実施形態においては、固定具310がねじ部311(後述図2参照)を有しており、ねじ部311が固定基礎700に締結されることによって固定される。これによって、継手で接続された樹脂配管200が固定基礎700に固定される。
独立気泡型断熱材300の素材としては、断熱機能を有する独立気泡性の材質(断熱材)が用いられる。これによって、樹脂配管200が支持される部分で断熱される。独立気泡型断熱材300は、後述の繊維断熱材400よりも密度が大きいものが用いられる。これによって、樹脂配管200を断熱する機能とともに、樹脂配管200を支持および固定するに耐える剛性が確保される。たとえば、発泡性の素材が用いられ、より具体的には発泡樹脂が用いられてよい。発泡樹脂としては、断熱性能と剛性とを良好に確保する観点から、硬質ウレタン樹脂などの硬質樹脂が用いられてよい。発泡性の素材としては、その他、たとえば樹脂配管200が温水管である場合には、バーミキュライトおよびケイ酸ナトリウムなどの無機発泡体が適宜用いられてもよい。一方、固定具310の素材としては、金属であることが好ましい。
[繊維断熱材]
繊維断熱材400は、継手連結された樹脂配管200の、独立気泡型断熱材300で覆われていない部分全体にわたって、樹脂配管200の外周面全体を被覆する。したがって、樹脂配管200は、固定基礎700への固定に関与する部分と、関与しない部分との両方、つまり耐熱耐震性配管システム100全体が断熱材で保護されるため、耐熱性に優れる。
繊維断熱材400は、繊維で構成されているため、独立気泡型断熱材300よりも変形容易である。このため、継手連結された樹脂配管200の表面形状(たとえば、樹脂配管200および/または継手の表面形状、樹脂配管200と継手との境界付近の表面形状)にひずみ、少々の段差または凹凸などの異形状が存在する場合であっても、当該異形状を吸収し、耐熱耐震配管システム100の表面へ接触しやすいため、断熱性が良好である。
繊維断熱材400は、繊維が立体的に絡み合うことで空気を多く含み比表面積が大きくなるように構成されているとともに、繊維の方向は主として樹脂配管200の外周面に沿っている。つまり、繊維の大部分が、軸方向に垂直な面で繊維断熱材400を切断した場合の断面視において周方向を向いている態様、軸を含む面で繊維断熱材400を切断した場合の断面視において軸方向を向いている態様か、およびそれらの組み合わせ態様であることにより、繊維の大部分が樹脂配管200の外周面に沿っている。当該周方向および当該軸方向(つまり樹脂配管200の外周面に沿う方向)からみて繊維方向がずれている繊維によって繊維同士の立体的な絡み合いが生じ、繊維断熱材400が空気を多く含むことができる。一方で、径方向を向いている繊維の相対量は少ないため、全体として、繊維断熱材400を構成する繊維の方向は主として樹脂配管200の外周面に沿うことになる。
繊維断熱材400がこのように構成されていることにより、繊維断熱材400が連続空間を有するにもかかわらず、仮に湿気または水が繊維断熱材400の外表面に接触したとしても、湿気または水の広がり方向は主として繊維方向である外周面方向に導かれ、それに対して径方向には広がりにくい。したがって、被覆している樹脂配管200表面に湿気または水が達しにくい。このため、断熱性維持効果に優れる。
このように構成された繊維断熱材400は、独立気泡型断熱材300と端面同士で接触している。このため、湿気または水が繊維断熱材400の繊維方向である外周面方向に流れたとしても、その流れは独立気泡型断熱材300でせき止められ、それより先に広がることが防止される。したがって、湿気または水の影響をうけるリスクが一部に留められる。この点でも、断熱性維持効果に優れる。
繊維断熱材400を構成する繊維としては、防火等の観点から無機繊維が好ましく採用される。無機繊維の具体例としては、ガラス繊維、セラミックス繊維、人造鉱物繊維などが挙げられる。
断熱繊維層400を構成する繊維の繊維径は特に限定されないが、たとえば5μm以上10μm以下である。上記下限値以上の適度な太さであることにより、繊維同士が立体的に絡まった形状を維持しやすく、上記上限値以下の適度な細さであることにより、空気相を効率よく形成しやすいため、好ましい断熱性を具備することができる。なお、繊維径は、断熱繊維層400を構成する繊維の断面の最大径の平均である
断熱繊維層400を構成する繊維の繊維長は特に限定されないが、たとえば5mm超、好ましくは7mm以上、さらに好ましくは9mm以上である。これによって、繊維が絡みあった形状が崩れにくく、好ましく維持された断熱性を具備することができる。断熱繊維層を構成する繊維長の範囲に含まれる上限値は特に限定されないが、例えば20mm、好ましくは15mmであってよい。なお、繊維長は、断熱繊維層400を構成する繊維の長さの平均である。
本実施形態において、繊維断熱材400は、独立気泡型断熱材300よりも密度が小さいガラスウールで構成される。具体的には、繊維断熱材400の密度はたとえば20kg/m以上100kg/m以下、好ましくは45kg/m以上90kg/m以下である。これによって、良好な断熱効果を得ることができる。繊維断熱材400は、独立気泡型断熱材300の表面または独立気泡型断熱材300に被嵌された固定具310の表面と略面一となる程度の厚さであってよい。具体的には、繊維断熱材400の厚さは、良好な断熱効果が得られるように、樹脂配管200の用途および呼び径などによって適宜決定されてよい。たとえば、樹脂配管200外周半径の2%以上400%以下、好ましくは5%以上350%以下、さらに好ましくは15%以上135%以下であってよい。
[被覆シート、化粧シート、拘束部材]
独立気泡型断熱材300、固定具310、および繊維断熱材400の外周表面には、被覆シート510、化粧シート520、拘束部材530がこの順番で被覆されている。
被覆シート510は、独立気泡型断熱材300、固定具310、および繊維断熱材400の表面を一体的に覆っている。これによって、独立気泡型断熱材300と繊維断熱材400との間の接触状態が安定化する。したがって、侵入した湿気または水が繊維断熱材400の繊維方向である外周面方向に流れたとしても、その流れは独立気泡型断熱材300でより効果的にせき止められ、それより先に広がることがより効果的に防止される。さらに、独立気泡型断熱材300と繊維断熱材400との間の接触状態を安定化することで隙間が発生しにくくなるため、当該隙間を介した不所望の熱移動も抑制することができる。
被覆シート510の素材は、非透水性の材質のものであることが好ましい。具体的には、非発泡樹脂つまりソリッド樹脂であることが好ましい。独立気泡型断熱材300および繊維断熱材400の表面がこのような非透水性の被覆シート510で被覆されることで、独立気泡型断熱材300および繊維断熱材400を防水し、濡れによる断熱性の低下を防止することができる。さらに、被覆シート510は固定具310も一体的に被覆するため、固定具310の結露を防止し、当該結露による独立気泡型断熱材300の濡れも防止することができる。
さらに、被覆シート510の素材は、ポリオレフィン系樹脂であることがより好ましい。これによって、温度変化によって樹脂配管200が軸方向に伸びて、独立気泡型断熱材300と繊維断熱材400との間の隙間が広がった場合であっても、樹脂配管200と被覆シート510との伸び率が同等であるため、当該隙間を介した熱移動の抑制効果を安定的に維持することができる。
化粧シート520は、被覆シート510の表面全体を被覆する。これによって、外観良好性を得ることができる。化粧シート520は、金属膜を有することが好ましい。化粧シート520は、金属膜が基材の一方の面に積層された態様のものであってよい。この場合、基材が被覆シート510側となるように被覆されてもよいし、金属膜が被覆シート510側となるように被覆されてもよい。また、化粧シート520は、金属膜が基材の両方の面に積層されたサンドイッチ態様のものであってもよい。
化粧シート520は、より具体的には、アルミ箔とガラスクロスとを貼り合わせたアルミガラスクロス(ALGC)、アルミ箔とクラフト紙とを貼り合わせたアルミクラフト(ALK)、およびアルミ箔と割布とを貼り合わせたアルミ割布(ALW)が挙げられる。
化粧シート520の表面は、拘束部材530で被覆される。これによって、樹脂配管200に積層された繊維断熱材400および化粧シート520を安定的に拘束することができる。拘束部材530は化粧シート520の剥離も防止することができる。拘束部材530は、樹脂製であってもよいし、金属製であってもよいが、防火性の観点からは金属製であることが好ましい。拘束部材530は、繊維断熱材400および化粧シート520を拘束するとともに化粧シート表面を保護できる形状のものであれば特に限定されないが、本実施形態では、網目状シートが用いられる。
[施工]
図2から図5は、第1実施形態の耐熱耐震性配管システム100の施工工程を示す模式的外観斜視図である。
図2に示すように、樹脂配管200は固定基礎700に対応する位置で独立気泡型断熱材300に支持される。本実施形態では、独立気泡型断熱材300は二分割構成であり、樹脂配管200を挟み込むことにより、樹脂配管200を支持するとともにその外周面全体を被覆する。その後、独立気泡型断熱材300に固定具310を被嵌し、ねじ部311を固定基礎700に締結する。これによって、樹脂配管200を固定基礎700に固定する。
図3に示すように、固定基礎700に固定された樹脂配管200の外周面には、繊維断熱材400を被覆する。繊維断熱材400は、独立気泡型断熱材300から樹脂配管200が露出している部分全体を被覆する。本実施形態では、繊維断熱材400としては、所定の長さに切断された環状に成形され、かつ、軸方向に厚肉を切断する1個所の切れ込みが入った非分割構造のガラスウールを用いる。このような非分割構造のガラスウールを、切れ込み部分を押し広げて変形させ、樹脂配管200に外装する。これによって、樹脂配管200の外周面全体が断熱処理される。
なお、この時点で、繊維断熱材400の最大径は、独立気泡型断熱材300の最大径より大である。
図4に示すように、樹脂配管200を被覆する独立気泡型断熱材300(ならびに固定具310)および繊維断熱材400の表面を一体的に、被覆シート510で被覆する。被覆シート510は、たとえば、被覆シート510の長尺体を巻回したロールから当該シートを供出しながら、被覆すべき当該表面に巻装する。特に固定基礎700との境界付近においては、できるだけ独立気泡型断熱材300の表面、および固定基礎700と独立気泡型断熱材300との境界を遮蔽するように、さらには、独立気泡型断熱材300と繊維断熱材400との端面の接触状態を安定化するように、独立気泡型断熱材300およびその周辺で被覆シート510が交差するように巻装する。
さらに、繊維断熱材400が、その最大径と独立気泡型断熱材300の最大径との差分に相当する圧縮猶予があるため、被覆シート510は、締めつけるように圧力をかけて巻装する。これによって繊維断熱材400は適度に圧縮されるため、被覆シート510によって巻装された後において、その外周面と独立気泡型断熱材300の外周面とが略面一となって適度な径になる。それとともに、繊維断熱材400の内周面が樹脂配管200の外表面に押しつけられるため、樹脂配管200外表面への繊維断熱材400の繊維の接触性が良好となる。
被覆シート510を巻装した後は、被覆シート510の表面全体に化粧シート520を重ねて巻装し、その後、拘束部材530を巻装する。
[第2実施形態]
以下、繊維断熱材が第1実施形態と異なる第2実施形態について説明する。第2実施形態においては、繊維断熱材以外の事項については、構造および施工法において第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
図5は、第2実施形態における耐燃耐震性配管システム100aを軸方向に垂直な面で切断した場合の模式的断面図である。なお、図5においては、化粧シート520および拘束部材530の表示を省略している。
[繊維断熱材400a]
繊維断熱材400aは、複数の薄層430と、その間を埋める断熱層420とを含む。薄層430は、繊維断熱材400aの外内周面と略同心円状に形成されている。薄層430は、断熱層420よりも比表面積が小さくなるように構成されている。断熱繊維層400aの厚肉内部において、比表面積の小さい層(薄層430)が存在するため、仮に湿気または水が繊維断熱材400aの外表面に接触したとしても、湿気または水の広がり方向が薄層430方向に導かれることに対して、径方向にはより一層広がりにくくなる。したがって、被覆している樹脂配管200表面に湿気または水がより一層達しにくい。さらに、本実施形態では、このような薄層430が径方向に何層も存在するため、湿気または水が径方向にはより一層広がりにくくなる。
薄層430は、断熱層420よりも繊維密度を大きくすること、バインダ樹脂を含有させること、または断熱層420よりも繊維密度を大きくし且つバインダ樹脂を含有させることによって具現化される。
薄層430の繊維密度が断熱層420の繊維密度より大きい場合、断熱繊維層400aの平均密度より大きいことが好ましい。この場合、たとえば、断熱繊維層400aの平均密度の1.1倍以上3倍以下であってよく、または、22kg/m以上300kg/m以下、好ましくは26kg以上300kg/m以下、さらに好ましくは50kg/m以上300kg/m以下であってもよい。さらに好ましくは、薄層430は、湿気または水が透過しない程度に比表面積が小さく構成される。これによって、湿気または水を径方向により一層透過させにくい。したがって、樹脂配管200の外表面における結露の進行をより一層良好に抑制することができる。
薄層430にバインダ樹脂を含有させる場合、バインダ樹脂が繊維の表面をコーティングすることにより、繊維と繊維との間にバインダ樹脂が介在する。したがって、繊維と繊維との間隔が狭まることで比表面積が小さくなる。あるいは、バインダ樹脂は、繊維が圧縮され比表面積が小さくなった状態を固定することで、薄層430における相対的に高い繊維密度を安定的に維持する。バインダ樹脂としては特に限定されず、たとえば、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。
薄層430の厚みは、たとえば0.3mm以上7mmであってよい。0.3mm以上であることは、断熱繊維層400aの中を十分に仕切ることができる点で好ましく、7mm以下であることは、断熱繊維層400a全体としての断熱性能を良好に保つ点で好ましい。湿気または水を径方向に透過させにくくする観点から、薄層430の厚みは、より好ましくは0.5mm以上6mm以下、さらに好ましくは1mm以上5mm以下である。
[断熱繊維層の製造]
断熱繊維層400,400aは、たとえば以下のように製造することができる。まず、ガラスウールを熱プレスしてシート状に成形する(ステップ1)。そして、ガラスウールシートを何重にも同心円状に重ねる(好ましくは長尺のガラスウールシートを何重にも巻回する)ことにより、厚肉の筒状部材にする(ステップ2)。さらに、互いに重なったガラスウールシート同士を固定する(ステップ3)。ステップ3の固定では、熱により焼き固めてよいし、バインダ樹脂を用いて接着してもよい。バインダ樹脂を用いる場合は、耐吸水性のものであることが好ましい。
薄層430は、ステップ1の熱プレスの加熱温度を上げるおよび/または加熱時間を長くすることによって作成してもよいし;ステップ3でバインダ樹脂の量を増やすことによって作成してもよいし;ステップ1の熱プレス条件が異なる2種のガラスウールシート(つまり一方のガラスウールシートのほうが密度が高い)を重ね合わせ、重ね合わせた状態でステップ2の巻回を行うことによって作成してもよいし;ガラスウールシートと、別の材質(ガラスへの接着等の固定が可能な材質)の高密度シートとを重ね合わせ、重ね合わせた状態でステップ2の巻回を行うことによって作成してもよいし;これらの方法を任意に組み合わせて作成してもよい。
[第3実施形態]
図6は、第3実施形態の断熱配管システムにおける樹脂配管の模式的断面図である。第3実施形態の断熱配管システムを構成する樹脂配管以外の要素としては、上記の第1実施形態、第2実施形態および後述の第4実施形態における要素が特に限定されることなく組み合わせられうる。
[樹脂配管200b]
図6に示す樹脂配管200bは、軸心Oから外周への方向に、第1層210b、第2層220bおよび第3層230bがこの順番で積層されている。それぞれの層の間には、接着剤層などを介在させてもよいし、介在させなくてもよい。また、樹脂配管200bにおいては、さらに1または2以上の他の層が積層されていてもよい。
[第1層210b、第3層230b]
第1層210bおよび第3層230bは、後述の第2層220bのように無機充填材を含まない。内層である210bは、樹脂配管200bの内部を流れる流体に第2層220bに含まれる無機充填材が混入しないよう、第2層220bの内周面をコートする。また、第3層230bは、樹脂配管200bの外周面に第2層220bに含まれる無機充填材が露出しないよう、表面粗雑化を防止する。これによって、樹脂配管200bの外周面が平滑となる。たとえば、断熱繊維層400の内側表面と樹脂配管200bの外周面との接触が良好となり、樹脂配管200bの外周表面に接触する空気が低減され、結露発生を抑制することができる。
第1層210bおよび第3層230bの厚みは、0.5mm以上であってよい。これによって、良好な表面平滑性および耐衝撃性能を得ることができる。第1層および第3層の厚みの範囲内の上限値は特に限定されないが、耐クリープ性との両立を考慮するとたとえば10mmである。
第1層210bおよび第3層230bは、いずれも熱可塑性樹脂で構成される。これによって、第2層220bの両面で機械的特性が揃うとともに、樹脂配管200bの製造効率も良い。第1層210bおよび第3層230bは、いずれもポリオレフィン系樹脂を主成分として構成されてよい。ポリオレフィン系樹脂としては、第1実施形態の樹脂配管200を構成する樹脂として上記に例示したものを特に限定することなく用いることができる。第1層210bを構成する熱可塑性樹脂と第3層230bを構成する熱可塑性樹脂とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
[第2層220b]
第2層220bは、マトリックス樹脂である熱可塑性樹脂に無機充填材を含む複合コンパウンド樹脂で構成される。樹脂製の配管は本来的に金属配管に比べて線膨張係数が大きいため、配管内に冷温水が流れることによる熱伸縮が大きいが、第2層220bが無機充填材を含む樹脂であることで樹脂配管200bの熱伸縮が適度に抑制され、適度な寸法安定性が得られる。したがって、樹脂配管200bの良好な耐クリープ性が得られる。一方、樹脂配管200bの許容された分の熱伸縮には、被覆層510が同様に伸縮して追従し、保温性を維持する。この場合、断熱繊維層400の継ぎ目S(図1参照)における隙間またはひずみを好ましく防止することができる。このため、幅広い温度範囲で安定した保温効果を得ることができる。
このように第2層220bを有することにより、樹脂配管200bの線膨張係数xはさらに小さい7.0×10−5/℃以下、好ましくは5.0×10−5/℃以下であってよい。
(第2層220bの材料−マトリックス樹脂)
第2層220bにおけるマトリックス樹脂は、熱可塑性樹脂であり、好ましくはポリオレフィン系樹脂である。ポリオレフィン系樹脂としては、第1層210bおよび第3層230bを構成する樹脂と同様の樹脂が用いられてよい。さらに好ましくは、第2層220bのマトリックス樹脂は、第1層210bおよび第3層230bを構成する樹脂と同一である。これによって、隣接する層が互いになじみやすく、界面剥離を効果的に抑制することができる。
(第2層220bの材料−無機充填材)
第2層220bに含まれる無機充填材としては、たとえば、ガラス繊維、炭素繊維、セラミックス繊維、ボロン繊維などの無機繊維;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、アルミナ粉末、結晶性シリカ、非結晶性シリカ、窒化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、ホウ酸アルミウイスカなどの無機物質が挙げられる。耐クリープ性をより良好に得る観点からは、繊維はガラス繊維などの無機繊維であることが好ましい。上記の繊維は、単独で、または複数種を組み合わせて用いることができる。
また、このような繊維に、マトリックス樹脂を保持させる方法としては、公知の方法が全て採用可能である。
第2層220bに無機繊維が含まれる場合、当該繊維は表面処理されていてもかまわない。たとえば繊維がガラス繊維である場合、表面処理剤としては、メタクリルシラン、アクリルシラン、アミノシラン、イミダゾールシラン、ビニルシラン及びエポキシシラン等が挙げられる。この中でも、アミノシランが好ましい。
これら繊維が配される態様としては、連続繊維が長手方向に配される態様、長手方向に配された連続繊維と、当該連続繊維と交差する連続繊維とが配される態様、および有限長さの繊維が配される態様が挙げられる。
第2層220bに無機繊維が含まれる場合、当該繊維の繊維長は、断熱繊維層400,400a(第1実施形態の図2および第2実施形態の図3参照)を構成する繊維の繊維長より短い。これによって、成形性が良好であるとともに繊維の配向のコントロールがしやすい。好ましくは、第2層220bに含まれる繊維の繊維長は5mm以下である。繊維の繊維長をこの範囲内とすることにより、成形体の強度、剛性、寸法安定性及び高温での伸びが効果的に高くなる。成形体の強度、剛性、寸法安定性及び高温での伸びをより一層効果的に高める観点からは、繊維の繊維長は好ましくは3mm以下、好ましくは1mm以下である。上記繊維長範囲に含まれる下限値は特に限定されないが、強度および剛性の観点から例えば0.05mm、好ましくは0.1mmであってよい。なお、繊維長は、第2層220bに含まれる繊維の長さの平均である。
第2層220bに無機繊維が含まれる場合、当該繊維の繊維径は、断熱繊維層400,400a(第1実施形態の図2および第2実施形態の図3参照)を構成する繊維の繊維径より大きい。これによって、好ましい強度および剛性を具備することができる。好ましくは、第2層220bに含まれる繊維の繊維径は5μm以上50μm以下、より好ましくは12μm以上50μm以下であってよい。繊維の繊維径をこの範囲内とすることにより、成形体の強度、剛性、寸法安定性及び高温での伸びが効果的に高くなる。成形体の強度、剛性、寸法安定性及び高温での伸びをより一層効果的に高める観点からは、繊維の繊維径は好ましくは10μm以上20μm以下、さらに好ましくは12μm以上14μm以下であってもよい。なお、繊維径は、第2層220bに含まれる繊維の断面の最大径の平均である。
第2層220bに含まれる無機充填材の量は、第2層220bを製造するための樹脂組成物全体を100重量%として、10重量%以上60重量%未満である。無機充填材の量を上記下限値以上とすることにより、樹脂配管200bの良好な寸法安定性を得ることができる。無機充填材の量を上記上限値以下とすることにより、良好な成形性を得ることができ、さらに、第2層220bの破壊モードを延性的破壊へ遷移させ易くすることができる。したがって、第2層220bの脆性的破壊を生じにくくさせることができる。
(第2層の材料−ポリオレフィン収束剤)
さらに、第2層220bに無機繊維が含まれる場合、当該繊維は、ポリオレフィン収束剤により収束されたものであってもよい。ポリオレフィン収束剤は、繊維を収束させることができれば特に限定されないが、具体的にはポリオレフィンである。当該ポリオレフィンは、マトリックス樹脂と同様のものであってもよい。つまり、マトリックス樹脂がポリエチレンであれば、収束剤もポリエチレンであってよい。さらに、収束剤としての当該ポリオレフィンには、変性ポリオレフィンが含まれる。ポリオレフィン収束剤の具体例としては、マレイン酸変性ポリオレフィン、およびシラン変性ポリオレフィン等が挙げられる。第2層220bに低線膨張係数を具備させる観点からは、ポリオレフィン収束剤はシラン変性ポリオレフィンであることが好ましく、さらに、繊維がガラス繊維であることが好ましい。
繊維を良好に収束させる観点からは、ポリオレフィン収束剤の密度は、好ましくは0.85g/cm以上、好ましくは1.1g/cm以下である。
繊維を良好に収束させる観点からは、ポリオレフィン収束剤のMFR(メルトマスフローレイト)は好ましくは0.01g/10分以上、好ましくは16g/10分以下である。上記MFRは、JIS K7210に基づいて、温度190℃、荷重2.16kgfの条件で測定された値である。
繊維をポリオレフィン収束剤により収束させる方法としては、どのような方法でもよい。マトリックス樹脂とポリオレフィン収束剤との合計100重量部に対する繊維の量は、好ましくは6重量部以上、より好ましくは12重量部以上、更に好ましくは19重量部以上、好ましくは533重量部以下、より好ましくは171重量部以下、更に好ましくは138重量部以下である。繊維の量を上記の範囲とすることによって、成形体の強度、寸法安定性及び高温での伸びが効果的に高くなる。
(第2層の材料−相溶化剤)
さらに、第2層220bには相溶化剤が含まれてよい。相溶化剤としては、たとえば、変性ポリオレフィンおよび塩素化ポリオレフィンなどが挙げられる。変性ポリオレフィンとしては、たとえば、マレイン酸変性ポリオレフィンおよびシラン変性ポリオレフィンなどが挙げられる。相溶化剤は、1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。第2層220bに低線膨張係数を具備させる観点からは、相溶化剤はシラン変性ポリオレフィンであることが好ましく、さらに、無機充填材がガラス繊維であることが好ましい。
なお、相溶化剤としての変性ポリオレフィンは、上述の収束剤としての変性ポリオレフィンとは区別される。第2層220bに含まれる相溶化剤の量は、第2層220bを製造するための樹脂組成物全体を100重量%として、0.5重量%以上20重量%以下、好ましくは1重量%以上10重量%以下である。相溶化剤の含有量をこのような範囲とすることによって、成形体の強度、寸法安定性及び高温での伸びが効果的に高くなる。成形体の強度、寸法安定性及び高温での伸びをより一層効果的に高める観点からは、第2層220bに含まれる相溶化剤の量は、好ましくは2重量%以上10重量%以下、さらに好ましくは2重量%以上9重量%以下である。
[層厚比率]
樹脂配管200bの各層の比率は、第1層210bの相対厚みを1とした場合、第2層220bの厚みは2以上6以下、好ましくは3以上5以下、第3層230bの相対厚みは0.5以上2以下であることが好ましい。各層の厚みをこのような比率とすることによって、第1層210bおよび第3層230bによる良好な表面平滑性および耐衝撃性を得るとともに、第2層220bによる良好な耐クリープ性を得ることができる。
[製造]
樹脂配管200bは、第1層210bおよび第3層230bをそれぞれ製造するための樹脂組成物と、第2層220bを製造するための樹脂組成物とを調製し、成形機を用いて成形する。成形機としては特に限定されず、単軸押出機、二軸異方向パラレル押出機、二軸異方向コニカル押出機、及び二軸同方向押出機等が挙げられる。さらに、成形機を用いて成形する場合、賦形する金型および樹脂温度等も、特に限定されない。
本発明の好ましい実施形態は上記の通りであるが、本発明はそれらのみに限定されるものではなく、本発明の趣旨から逸脱することのない様々な実施形態が他になされる。
[実施形態における各部と請求項の各構成要素との対応関係]
本明細書において、耐熱耐震性配管システム100が「耐熱耐震性配管システム」に相当し、樹脂配管200,200bが「配管」に相当し、独立気泡型断熱材300が「独立気泡型断熱材」に相当し、繊維断熱材400,400aが「繊維断熱材」に相当し、薄層430が「管状薄層」に相当し、被覆シート510の層が「被覆層」に相当する。
100 耐熱耐震性配管システム
200,200b 樹脂配管
300 独立気泡型断熱材
400,400a 繊維断熱材
430 薄層(管状薄層)
510 被覆シート(被覆層)

Claims (3)

  1. 樹脂配管と、
    前記樹脂配管を連結している樹脂継手と、
    前記樹脂配管の軸方向の一部において、前記樹脂継手で連結された前記樹脂配管の外周面を被覆する独立気泡型断熱材と、
    前記軸方向の他部において前記外周面を被覆する繊維断熱材であって、主として前記樹脂配管の外周面に沿う繊維方向を有し、かつ端面が前記独立気泡型断熱材の端面に接触している繊維断熱材と、
    前記独立気泡型断熱材および前記繊維断熱材の表面を一体的に被覆する被覆層と、
    を含む、耐熱耐震性配管システムであって、
    前記樹脂配管は、軸心から外周の方向に、第1層、第2層および第3層がこの順番で積層されて構成され、
    前記第1層および前記第3層がそれぞれ、無機充填材を含まないポリオレフィン系樹脂から主として構成され、
    前記第2層が、無機充填材を含むポリオレフィン系樹脂から主として構成され、
    前記被覆層がポリオレフィン系樹脂から構成される、
    耐熱耐震性配管システム。
  2. 前記繊維断熱材が、平均密度より高い密度を有する管状薄層を厚肉内部に含む、請求項1に記載の耐熱耐震性配管システム。
  3. 前記被覆層で被覆される前の前記繊維断熱材の最大径が、前記独立気泡型断熱材の最大径より大である、請求項1または2に記載の耐熱耐震性配管システム。



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