JP6522266B1 - 内視鏡 - Google Patents

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Abstract

内視鏡は、先端が挿入部の湾曲部に接続され、基端が操作部内に延出する複数のワイヤと、前記操作部に設けられ、前記挿入部の長手軸の方向に延出する第1部分と、前記第1部分の基端側に設けられ前記長手軸に対して側方の方向に延出する第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを連結する曲げ部と、を有し、前記複数のワイヤのうちのいずれか一つが挿通され、前記第1部分および前記第2部分において前記操作部に固定された一つ又は複数の管状部材と、前記操作部に固定され、前記曲げ部の湾曲の内側に当接することにより、前記曲げ部の動きを防止するように配設されたストッパと、を備える。

Description

本発明は、ワイヤを牽引することで挿入部の一部を湾曲させる内視鏡に関する。
内視鏡は、生体や機械等の内部に挿入可能な細長の挿入部に設けられた湾曲部を湾曲させることができる形態のものが知られている。例えば、国際公開番号WO2015/068468号には、操作部に設けられたジョイスティックレバーの倒れる方向と角度に応じて、湾曲部に接続された複数のワイヤの牽引量を変化させることにより、湾曲部の湾曲方向と湾曲の角度を変化させることのできる内視鏡が開示されている。
また、国際公開番号WO2015/068468号の図28には、操作部内においてワイヤの走行方向を変更するために、ワイヤが掛けられるプーリを用いる技術が開示されている。
ワイヤの走行方向を変更する場合、プーリの直径を小さくするとワイヤの曲率半径が小さくなるため、ワイヤ折れ曲がりや切断の発生原因となる可能性がある。また、プーリの直径を小さくすると、ワイヤを牽引する場合に発生する抵抗力が大きくなってしまう。このように、プーリの小型化には限界があるため、内視鏡の操作部の内部に配置されたプーリは、操作部の小型化の妨げとなる。
本発明は前述した問題を解決するものであり、操作部内においてワイヤの走行方向を変更する内視鏡において、操作部の小型化を実現することを目的とする。
本発明の一態様による内視鏡は、湾曲部を備える挿入部と、前記湾曲部に先端が接続され前記挿入部内に挿通された複数のワイヤと、前記挿入部の基端に固定され、前記複数のワイヤが前記挿入部内から前記挿入部の長手軸に沿って内部に延出する操作部と、前記操作部に設けられ、前記操作部から突出する操作スティックを揺動可能に支持する揺動機構と、前記操作部に設けられ、前記複数のワイヤの基端が接続されており、前記操作スティックの所定の中立位置からの傾斜角度および傾斜方向に応じて、前記複数のワイヤのそれぞれの牽引量を変化させる牽引機構と、前記操作部に設けられ、前記長手軸の方向に延出する第1部分と、前記第1部分の基端側に設けられ前記長手軸に対して側方の方向に延出する第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを連結する曲げ部と、を有し、前記複数のワイヤのうちのいずれか一つが挿通され、前記第1部分および前記第2部分において前記操作部に固定された一つ又は複数の管状部材と、前記操作部に固定され、前記曲げ部の湾曲の内側に当接することにより、前記曲げ部の動きを防止するように配設されたストッパと、を備える。
第1の実施形態の内視鏡の構成を概略的に示す図である。 操作部のグリップを、人の右手により把持した状態を示す図である。 操作部の全体の断面図である。 図3の部分拡大図である。 図3のV-V断面図である。 揺動機構の概略的な構成を示す図である。 第2の実施形態の内視鏡の操作部の断面図である。 第3の実施形態の内視鏡の操作部の断面図である。 第4の実施形態の操作部について、図4と同一断面において、湾曲ホールドレバーがホールド位置にした場合を示す図である。 第4の実施形態の操作部の断面を、図4とは反対側から見た図である。 第4の実施形態の操作部の断面を、図9とは反対側から見た図である。 第4の実施形態の球面軸受の断面を拡大した図である。 第5の実施形態の操作スティックの断面を拡大した図である。 第5の実施形態の操作スティックの変形例を示す図である。 第6の実施形態の操作部の内部を左方から見た断面図である。 第6の実施形態の操作部の内部を右方から見た断面図である。 図15のXVII-XVII断面図である。 図15のXVIII-XVIII断面図である。
以下に、本発明の好ましい形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものであり、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、及び各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の内視鏡1の構成を概略的に示す図である。内視鏡1は、被検体内に挿入される細長の形状である挿入部10と、前記挿入部10の基端10bに連接された操作部20と、操作部20から延出するユニバーサルケーブル90と、を備える。なお、挿入部10が挿入される被検体は、人等の生物であってもよいし、機械や建築物等の非生物であってもよい。
挿入部10は、先端10aから基端10bに向かって順に、先端部11、湾曲部12および管状部13が連接されて構成されている。
先端部11には、被検体内等の被写体を撮像する撮像装置14が配設されている。撮像装置14は、CCDやCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子と対物レンズを備える。また、先端部11には、被写体を照明する光を出射する図示しない照明窓が設けられている。照明窓から出射される照明光は、内視鏡1の外部装置である光源装置により発せられ、挿入部10内に挿通された図示しない光ファイバケーブルを伝わって照明窓に達する。内視鏡における撮像装置14および照明窓は公知であるため、詳細な説明は省略する。
湾曲部12は、操作部20に設けられた操作スティック23の動きに応じて湾曲する。詳しくは後述するが、操作部20には、湾曲部12に接続された4本のワイヤを牽引する牽引機構40(図1には不図示)が設けられている。牽引機構40は、操作スティック23の動きに応じて、4本のワイヤの個々の牽引量を変化させる。湾曲部12は、4本のワイヤの牽引量の変化に応じて湾曲の方向と角度が変化する。なお、4本のワイヤの牽引量の変化に応じて湾曲の方向と角度が変化する湾曲部12の構成は、公知の技術と同様であるため、詳細な説明を省略する。
管状部13は、湾曲部12の基端と、後述する操作部20とを連結する管状の部位である。管状部13は、挿入部10が曲がらない硬性な形態であってもよいし、挿入部10が挿入される被検体に沿うように曲がる軟性な形態であってもよい。挿入部が硬性な形態の内視鏡は一般に硬性内視鏡と称され、挿入部が軟性な形態の内視鏡は一般に軟性内視鏡と称される。硬性内視鏡および軟性内視鏡については、例えば医療分野ではISO8600−1:2015に定義されている。
操作部20は、挿入部10の基端10bが固定される本体部21と、本体部21から突出するグリップ22と、を備える。図2に、操作部20のグリップ22を、人の右手により把持した状態を示す。
本体部21は、外表面が樹脂等の電気絶縁性を有する材料からなる。本体部21の先端21aには挿入部10が固定されており、本体部21の先端21aとは反対側となる基端21bにはグリップ22が設けられている。挿入部10およびグリップ22は、本体部21からそれぞれ略反対方向に延出している。
本体部21には、本体部21の外表面から突出する操作スティック23が設けられている。操作スティック23は、所定の支点P周りに揺動可能な部材である。操作スティック23の中立位置からの傾斜方向と傾斜角度に応じて、湾曲部12の湾曲の方向と角度が変化する。操作スティック23の中立位置とは、操作スティック23の揺動可能範囲中の所定の位置であり、本実施形態では、湾曲部12の形状が直線状となる位置のことを指す。
また、本実施形態では一例として、操作スティック23は、本体部21の外表面のうちの挿入部10の長手方向に沿った面に配置されている。そして、操作スティック23が中立位置にある場合の操作スティック23の本体部21からの突出方向は、挿入部10の長手方向に対して概ね直交している。以下では、本体部21の操作スティック23が設けられている面を、上面と称する。
本体部21の外表面のうち、上面と交差する側面のうちの一方には、湾曲ホールドレバー24が配設されている。以下では、本体部21の湾曲ホールドレバー24が設けられている面を、左側面21dと称する。
湾曲ホールドレバー24は、使用者が後述する湾曲ホールド機構70を操作するための操作部材である。湾曲ホールドレバー24は、左側面21dに略直交する軸周りに所定の移動可能範囲内において揺動する。湾曲ホールドレバー24が移動可能範囲のうちの一方の端(フリー位置)に位置している場合には、操作スティック23を保持する抵抗力が小さく、使用者が操作スティック23から手指を離すと、操作スティック23はほぼ中立位置に戻る。一方、湾曲ホールドレバー24が移動可能範囲のうちの他方の端(ホールド位置)に位置している場合には、操作スティック23を移動させる場合の抵抗力が増大するため、使用者が操作スティック23から手指を離したとしても、操作スティック23の位置が保持される。すなわち、湾曲ホールドレバー24がホールド位置に位置している場合には、湾曲部12の形状が固定される。
グリップ22は、外径がナイフの柄のような棒状であり、本実施形態では一例として、図2に示すように、人の右手の薬指および小指と手の平によって包むように握ることができる。グリップ22を把持した場合において、人差し指がグリップ22の先端22a側となり、小指がグリップ22の基端22b側となる。また、グリップ22を把持した場合において、親指が本体部21の上面に沿うようになり、親指の腹は操作スティック23に触れることができる。
図2に示すように、使用者がグリップ22を右手で把持し、操作スティック23が設けられた上面21cが上方に向く姿勢で操作部20を保持した場合において、左側面21dは、使用者の左手側に向く。したがって、左側面21dは、使用者の左手によって操作することができる。
本体部21およびグリップ22は中空であり、本体部21およびグリップ22の内部空間は、管状である挿入部10の内部空間と連通している。
グリップ22の基端22bからは、ユニバーサルケーブル90が延出している。ユニバーサルケーブル90は、可撓管部91と、コネクタ部92と、を備える。ユニバーサルケーブル90は中空であり、ユニバーサルケーブル90の内部空間は、操作部20の内部空間と連通している。
可撓管部91は、可撓性を有する細長の管状の部位であり、内部に電気ケーブルや光ファイバケーブル等が挿通されている。可撓管部91の先端91aは、操作部20のグリップ22の基端22bに固定されている。可撓管部91の基端91bには、コネクタ部92が配設されている。
コネクタ部92は、電気ケーブルや光ファイバケーブル等を、内視鏡1の外部装置に接続する部位である。本実施形態のコネクタ部92は、光源接続部93と、電気接続部94と、を備える。
光源接続部93は、照明光を出射する光源装置に装着することができる。光源接続部93には、光ファイバケーブルの基端が露出している。光ファイバケーブルは、前述のように、操作部20および挿入部10内に挿通されている。光源接続部93を光源装置に装着することにより、光源装置が出射する照明光を、光ファイバケーブルを通して挿入部10の先端部11に設けられた照明窓にまで伝えることができる。
電気接続部94は、複数の電気接点部を備えるプラグ状の部位であり、内視鏡1の外部装置であるビデオプロセッサに設けられたレセプタクル部に装着することができる。電気接続部94をビデオプロセッサに装着することにより、撮像装置14とビデオプロセッサとが、内視鏡1内を挿通されている電気ケーブルを介して電気的に接続される。
本実施形態では一例として、光源接続部93と電気接続部94とは分離しており、両者間は可撓性を有する接続ケーブル95により接続されている。なお、例えば光源装置とビデオプロセッサが同一の機器として構成されている場合には、光源接続部93と電気接続部94とは一体に構成されていてもよい。
次に、操作部20の構成の詳細について説明する。図3は、操作部20の全体の断面図である。図4は、図3の部分拡大図である。図5は、図3のV-V断面図である。
操作部20に設けられた操作スティック23は、支点Pにおいて互いに直交する一対の回動軸であるX軸およびY軸周りに揺動するシャフト31を備える。シャフト31の操作部20から上方に突出する部位である上端部31aには、ノブ32が固定されている。
X軸およびY軸は、操作部20の本体部21に対して位置が固定された直線軸である。また、操作スティック23が中立位置にある場合に、シャフト31はX−Y平面に対して直立する。すなわち、操作スティック23が中立位置にある場合に、シャフト31は、X軸およびY軸に直交するZ軸に平行となる。本実施形態では一例として、挿入部10の管状部13およびユニバーサルケーブル90の可撓管部91は、操作部20との接続部からY−Z平面に沿う方向に延出する。
以下では説明のため、Y軸に沿う方向について、支点Pから挿入部10に向かう方向を前方と称し、支点Pからユニバーサルケーブル90に向かう方向を後方と称する。また、Z軸に沿う方向について、操作部20から操作スティック23が突出する方向を上方と称し、その反対の方向を下方と称する。また、X軸に沿う方向について、図2に示すように使用者の右手によりグリップ22を把持した場合において、支点Pから使用者の手の平のある側を右方と称し、その反対の方向を左方と称する。
すなわち、図3および図4は、Y−Z平面による操作部20の断面を、左方から見た図であり、図中における上方が操作部20の上方となる。また、図5は、X−Z平面による操作部20の断面を、後方から見た図であり、図中における上方が操作部20の上方となる。
なお、操作部20における方向の名称は便宜的なものであり、実際の内視鏡1の使用時における操作部20の姿勢を制限するものではない。
まず、操作部20に設けられた揺動機構30の構成を説明する。図6に、操作スティック23の揺動機構30の概略的な構成を示す。図6に示すように、揺動機構30は、基台33、第1枠34および第2枠35を備える。
基台33は、Z軸を中心軸とした略円筒状の部材である。基台33は、操作部20の本体部21に固定される。基台33の上方の端部は本体部21の上面21cにおいて開口している。操作スティック23は、基台33の上方の開口を通して、本体部21の上面21cよりも上方に突出する。
第1枠34は、円筒状である基台33の内側に配設されており、基台33に対してX軸周りに揺動する。より詳しくは、第1枠34には、外周からX軸に沿って右方および左方に突出する一対の第1回転軸34aが設けられている。第1回転軸34aは、基台33のX軸と交差する箇所に設けられた一対の軸受33aにより、X軸周りに回動自在に軸支される。
第1枠34には、支点P(X軸とY軸の交点)を中心とした貫通孔34bが形成されている。貫通孔34bの断面形状は、X軸に沿う方向を長手方向とした細長の長円状である。貫通孔34bは、操作スティック23が中立位置にある場合に、上方および下方に向かって開口する。
第2枠35は、第1枠34の貫通孔34bの内側に配設されており、支点PにおいてX軸に直交する軸周りに揺動する。より詳しくは、第2枠35には、外周から直線軸に沿って両方向に突出する一対の第2回転軸35aが設けられている。第2回転軸35aは、第1枠34の支点PにおいてX軸に直交する直線軸と交差する箇所に設けられた一対の軸受34cにより、X軸に直交する軸周りに回動自在に軸支される。
第2枠35には、操作スティック23のシャフト31が固定される。シャフト31は、中心軸が支点Pと交差するように配置されている。以上の構成により、シャフト31は、基台33に対し、X軸およびY軸周りに揺動する。シャフト31の下端部31bは、支点Pよりも下方に突出している。
次に、操作部20に設けられた牽引機構40の構成について説明する。牽引機構40は、操作スティック23の動きに応じて、湾曲部12に接続された4本のワイヤの個々の牽引量を変化させる。
図4および図5に示すように、牽引機構40は、シャフト31に固定されたフランジ部41と、フランジ部41に設けられた4つのワイヤ係止部である、前係止部42a、後係止部42b、右係止部42cおよび左係止部42dと、を備える。
フランジ部41は、シャフト31の下端部31bにおいて、シャフト31の外周からシャフト31に略直交する方向に突出している。図6に示すように、フランジ部41は、シャフト31が第1枠34に対してX軸に直交する軸周りに揺動した場合において、第1枠34との干渉を避けるために、シャフト31の軸方向から見た場合において十字状の形状を有している。すなわち、フランジ部41は、操作スティック23が中立位置にある場合においてZ軸に平行な方向から見た場合に、シャフト31から前方、後方、右方および左方に突出する4つの腕部からなる形状である。
フランジ部41に設けられた前係止部42a、後係止部42b、右係止部42cおよび左係止部42dは、それぞれフランジ部41をシャフト31と略平行な方向に貫通する貫通孔である。前係止部42a、後係止部42b、右係止部42cおよび左係止部42dは、それぞれ操作スティック23が中立位置にある場合においてZ軸に平行な方向から見た場合に、シャフト31から前方、後方、右方および左方に配置されている。また、前係止部42a、後係止部42b、右係止部42cおよび左係止部42dは、それぞれシャフト31から等しい距離に配置されている。
前係止部42a、後係止部42b、右係止部42cおよび左係止部42dのそれぞれには、ワイヤが挿通されている。ここで、前係止部42aに挿通されるワイヤを前ワイヤ43a、後係止部42bに挿通されるワイヤを後ワイヤ43b、右係止部42cに挿通されるワイヤを右ワイヤ43c、左係止部42dに挿通されるワイヤを左ワイヤ43dと称する。
前ワイヤ43a、後ワイヤ43b、右ワイヤ43cおよび左ワイヤ43dのそれぞれの、フランジ部41よりも上方に突出する箇所には、ワイヤストッパ44が固着されている。ワイヤストッパ44は、個々のワイヤが挿通されている貫通孔である前係止部42a、後係止部42b、右係止部42cおよび左係止部42dの内径よりも大きい外径を有する。
したがって、ワイヤストッパ44がフランジ部41の上面に当接することにより、フランジ部41に対して個々のワイヤが相対的に下方へ向かう移動が規制される。そして本実施形態では、個々のワイヤに設けられたワイヤストッパ44がフランジ部41の上面に常に当接するように、個々のワイヤに張力が与えられている。
以上のように構成された牽引機構40では、シャフト31(操作スティック23)の支点P周りの揺動に応じて、フランジ部41に設けられた前係止部42a、後係止部42b、右係止部42cおよび左係止部42dがそれぞれ上方又は下方に移動する。このため、上方に移動する係止部に挿通されているワイヤは、当該係止部と共に上方に向かって牽引される。このときのワイヤの牽引量(牽引距離)は、シャフト31の中立位置からの傾斜角度にほぼ比例する。
例えば、シャフト31の上端部31aが中立位置から前方に移動するように傾斜した場合には、フランジ部41の後係止部42bが上方に移動するため、後ワイヤ43bが牽引される。
以上のように、牽引機構40は、操作部20内において4本のワイヤ43a〜43dの一方の端部を上方に向かって牽引する構成を有する。すなわち、牽引機構40との接続部においては、4本のワイヤ43a〜43dは、概ね上下方向を長手方向として延在している。一方で、4本のワイヤが挿通される挿入部10は、概ね前後方向を長手方向として操作部20から前方に向かって延出している。
したがって、本実施形態の内視鏡1は、操作部20内において、4本のワイヤ43a〜43dの走行経路を、上下方向から前後方向に概ね90度曲げるワイヤ経路変更部50を備える。
ワイヤ経路変更部50は、第1プーリ51、第2プーリ52および第3プーリ53の3つのプーリと、コイルパイプ(管状部材)54と、を備える。
図3および図4に示すように、第1プーリ51は、操作部20内の前係止部42aの下方に配置されている。第1プーリ51は、X軸に平行な軸周りに回転自在に支持されている。第1プーリ51には、前係止部42aから下方に延びる前ワイヤ43aが掛けられる。前ワイヤ43aは、前係止部42aから下方に延びた後に、第1プーリ51の後方側および下方側を通って、操作部20の前方に配置された挿入部10内に延出する。前述のように前ワイヤ43aは、挿入部10の湾曲部12に接続される。
図5に示すように、第2プーリ52は、操作部20内の右係止部42cの下方に配置されている。第2プーリ52は、X軸に平行な軸周りに回転自在に支持されている。第2プーリ52には、右係止部42cから下方に延びる右ワイヤ43cが掛けられる。右ワイヤ43cは、右係止部42cから下方に延びた後に、第2プーリ52の後方側および下方側を通って、操作部20の前方に配置された挿入部10内に延出する。前述のように右ワイヤ43cは、挿入部10の湾曲部12に接続される。
また、図5に示すように、第3プーリ53は、操作部20内の左係止部42dの下方に配置されている。第3プーリ53は、X軸に平行な軸周りに回転自在に支持されている。第3プーリ53には、左係止部42dから下方に延びる左ワイヤ43dが掛けられる。左ワイヤ43dは、左係止部42dから下方に延びた後に、第3プーリ53の後方側および下方側を通って、操作部20の前方に配置された挿入部10内に延出する。前述のように左ワイヤ43dは、挿入部10の湾曲部12に接続される。
以上に説明したように、本実施形態のワイヤ経路変更部50は、第1プーリ51、第2プーリ52および第3プーリ53の3つのプーリによって、前ワイヤ43a、右ワイヤ43cおよび左ワイヤ43dの走行経路を概ね90度折り曲げる。
図4に示すように、コイルパイプ54は、操作部20内に配置された、内部に後ワイヤ43bが挿通される管状部材である。
以下では、後ワイヤ43bが内部に挿通されたコイルパイプ54について、後ワイヤ43bの湾曲部12と接続する側の端を先端54aと称し、後ワイヤ43bの後係止部42bに係止する側の端を基端54bと称する。コイルパイプ54は、後係止部42bの下方に配置されている。
コイルパイプ54は、長手方向について、先端54aから基端54bに向かって第1部分54c、曲げ部54dおよび第2部分54eの3つの区間からなる。
第1部分54cは、挿入部10の長手軸に沿って延在する。すなわち、第1部分54cは、Y軸に概ね沿う方向に延在している。第1部分54cは、第1プーリ51よりも下方に配置されている。第1部分54cは、操作部20に固定された筒状の第1ブッシュ55内に挿通されることにより、操作部20内における前記の位置および姿勢で保持されている。すなわち、第1ブッシュ55の貫通孔は、概ねY軸に沿う方向に向かって開口している。また、第1ブッシュ55は、第1プーリ51よりも下方に配置されている。
第2部分54eは、挿入部10の長手軸に対して側方の方向に延在している。すなわち、第2部分54eは、Z軸に概ね沿う方向に延在している。第2部分54eは、Z軸よりも後方であり、かつ第1部分54cよりも上方に配置されている。第2部分54eは、操作部20に固定された筒状の固定部である第2ブッシュ56内に挿通されることにより、操作部20内における前記の位置および姿勢で保持されている。すなわち、第2ブッシュ56の貫通孔は、概ねZ軸に沿う方向に向かって開口している。また、第2ブッシュ56は、Z軸よりも後方であり、かつ第1ブッシュ55よりも上方に配置されている。
曲げ部54dは、延在する方向の異なる第1部分54cおよび第2部分54eを連結する湾曲した部分である。
後ワイヤ43bは、後係止部42bから下方に延びた後に、コイルパイプ54の基端54bからコイルパイプ54内に入り、コイルパイプ54の先端54aから操作部20の前方に配置された挿入部10内に延出する。前述のように後ワイヤ43bは、挿入部10の湾曲部12に接続される。したがって、以上のような形状で配設されたコイルパイプ54は、後ワイヤ43bの走行経路を概ね90度折り曲げる。
コイルパイプ54の湾曲した形状である曲げ部54dの湾曲の内側には、ストッパ57が配設されている。ストッパ57は、前述した固定部である第2ブッシュ56よりも前方かつ下方において、操作部20に固定された部材である。ストッパ57は、曲げ部54dの湾曲の内側に向く表面と当接することにより、コイルパイプ54の移動を規制する。
牽引機構40により後ワイヤ43bが牽引され、後ワイヤ43bに張力が加えられた場合、後ワイヤ43bが挿通されているコイルパイプ54は、曲げ部54dが湾曲の内側方向に移動し、第1ブッシュ55および第2ブッシュ56により保持されている部分における湾曲の曲率半径が小さくなるように変形する。
ここで、本実施形態では、ストッパ57によりコイルパイプ54の曲げ部54dの移動が規制されるため、コイルパイプ54の湾曲の曲率半径は、第1ブッシュ55、第2ブッシュ56およびストッパ57のコイルパイプ54に接する3点の位置関係により定められる値より小さくならない。
一般に、コイルパイプ54および後ワイヤ43bの曲率半径が小さくなりすぎると、コイルパイプ54と後ワイヤ43bとの間の摺動抵抗増大の原因や、コイルパイプ54や後ワイヤ43bにキンクが生じる原因となり得る。しかし本実施形態では、前述のように、ストッパ57によりコイルパイプ54の曲げ部54dの曲率半径が小さくなりすぎることが防止されるため、後ワイヤ43bの摺動抵抗の増大やコイルパイプ54や後ワイヤ43bのキンクの発生を防止することができる。
以上に説明したように、本実施形態の内視鏡1では、プーリを用いず、かつ後ワイヤ43bを牽引する際に発生する抵抗力を増大させることなく、操作部20内において後ワイヤ43bの走行方向を変更することができる。後ワイヤ43bは、内視鏡1が備える複数のワイヤのうち、操作部20内の最も下方に配置されるワイヤであることから、本実施形態の内視鏡1では、後ワイヤ43bの走行方向を変更する機構にプーリを用いないことによって、操作部20の上下方向の寸法を小さくすることができる。図2に示すように、操作部20は使用者によって把持される部位であるから、操作部20が上下方向に小型化されれば、操作スティック23に触れる親指の自由度が増し、操作感が向上する。
より具体的には、本実施形態のストッパ57は、2つの接触部57aおよび57bを備える。2つの接触部57aおよび57bは、図4に示すY−Z平面による断面において、離隔している。すなわち、2つの接触部57aおよび57bは、コイルパイプ54の長手方向沿う方向に離隔している。
なお、2つの接触部57aおよび57bは、同一の部材に形成されていてもよいし、異なる2つの部材にそれぞれ形成されていてもよい。また、2つの接触部57aおよび57bの形状は特に限定されるものではない。
本実施形態では一例として、2つの接触部57aおよび57bは、それぞれ独立して操作部20に固定された2つの円柱形状の部材の外表面である。そして、当該2つの円柱形状の部材は、中心軸がX軸と平行である。すなわち、本実施形態の2つの接触部57aおよび57bは、中心軸がX軸と平行な円柱面である。
したがって本実施形態のストッパ57は、2つの接触部57aおよび57bの2点において曲げ部54dの湾曲の内側に向く表面と当接する。したがって、本実施形態の内視鏡1では、後ワイヤ43bに張力が加えられコイルパイプ54の曲げ部54dが湾曲の内側方向に移動した場合において、コイルパイプ54のストッパ57に当接する箇所に折れ曲がりが発生することを防止することができる。コイルパイプ54の折れ曲がりを防止することにより、コイルパイプ57と後ワイヤ43bとの間の摺動抵抗の増大を防止することができる。
なお、2つの接触部57aおよび57bは、後ワイヤ43bに張力が加えられていない場合には、コイルパイプ54から離隔しており、後ワイヤ43bに加えられる張力が最大となった場合にコイルパイプ54に当接する位置に配置されていることが好ましい。後ワイヤ43bに加えられる張力が最大となる場合とは、牽引機構40による後ワイヤ43bの牽引量が最大となる場合のことであり、すなわちノブ32が最も前方に移動する位置まで操作スティック23が傾斜した場合である。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態を説明する。以下では第1の実施形態との相違点のみを説明するものとし、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略する。
図7に、本実施形態の内視鏡1の操作部20の断面図を示す。本実施形態の内視鏡1は、ワイヤ経路変更部50の構成が第1の実施形態と異なる。
本実施形態のワイヤ経路変更部50は、離隔して配置された一対のプーリ58a、58bと、一対のプーリ58a、58bに架け渡された管状のベルト59と、を備える。一対のプーリ58a、58bは、操作部20内において、X軸に平行な軸周りに回転自在に支持されている。一方のプーリ58aは、他方のプーリ58bよりも前方かつ下方に配置されている。
また、プーリ58bは、牽引機構40の後係止部42bの下方に配置されている。ベルト59の外周には、後係止部42bから下方に延びる後ワイヤ43bが接する。後ワイヤ43bは、後係止部42bから下方に延びた後に、ベルト59の後方側および下方側を通って、操作部20の前方に配置された挿入部10内に延出する。
ベルト59は、後ワイヤ43bに接しているため、後ワイヤ43bが牽引機構40によって長手方向に移動した場合には、ベルト59は後ワイヤ43bとともに移動する。したがって、本実施形態のワイヤ経路変更部50では、ベルト59に対して後ワイヤ43bが摺動しないため、後ワイヤ43bの摩耗を防止できる。
また、本実施形態のワイヤ経路変更部50では、後ワイヤ43bが湾曲する部位を、一対のプーリ58a、58bに架け渡されたベルト59により支持するため、個々のプーリに加えられる力を小さくすることができ、一対のプーリ58a、58bの摩耗を抑制できる。
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施形態を説明する。以下では第1の実施形態との相違点のみを説明するものとし、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略する。
図8に、本実施形態の内視鏡1の操作部20の断面図を示す。本実施形態の内視鏡1は、ワイヤ経路変更部50の構成が第1の実施形態と異なる。
本実施形態のワイヤ経路変更部50は、第1ラックギヤ60、第2ラックギヤ61およびピニオンギヤ62を備える。
第1ラックギヤ60は、牽引機構40の後係止部42bの下方に配置されており、Z軸に略平行な方向に摺動するよう、リニアベアリングにより支持されている。第1ラックギヤ60には、X軸に平行な軸周りに回転自在に軸支されたピニオンギヤ62が噛合している。
第2ラックギヤ61は、Y軸に略平行な方向に摺動するよう、リニアベアリングにより支持されている。すなわち、第1ラックギヤ60の摺動方向と、第2ラックギヤ61の摺動方向とは概ね直交している。ピニオンギヤ62は、第2ラックギヤ61にも噛合している。したがって、第1ラックギヤ60が上下方向に移動すれば、第2ラックギヤ61が前後方向に移動する。
第1ラックギヤ60の上方の端部には、後係止部42bから下方に延びる後ワイヤ43bが接続されている。また、第2ラックギヤ61の前方の端部には、先端が挿入部10の湾曲部12に接続された接続ワイヤ64の基端が接続されている。
本実施形態のワイヤ経路変更部50は、プーリを用いずに、牽引機構40により後係止部42bに加えられる上下方向の力の向きを、前後方向に変換して接続ワイヤ64に伝達する。
本実施形態の内視鏡1では、プーリ等のワイヤが摺動する部材を用いずに、ワイヤによる力の伝達の方向を変換するため、ワイヤの摺動時に発生する摩擦抵抗力や振動が発生しない。
(第4の実施形態)
以下に、本発明の第4の実施形態を説明する。以下では第1の実施形態との相違点のみを説明するものとし、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略する。
図4、図5、図9、図10および図11を参照して、内視鏡1が備える湾曲ホールド機構70の構成について説明する。
湾曲ホールド機構70は、使用者によって操作される湾曲ホールドレバー24の位置の切り替わりに応じて、湾曲部12の形状を保持するホールド状態と、湾曲部12の形状の変化を許容する自由状態と、のいずれかに切り替わる。
前述のように、湾曲ホールドレバー24は操作部20の左側面21dに突出して設けられている。湾曲ホールドレバー24は、操作部20に対して、X軸に平行な軸周りに揺動する。湾曲ホールドレバー24の揺動範囲のうち、一方の端が、湾曲ホールド機構70を自由状態とする自由位置であり、他方の端が湾曲ホールド機構70をホールド状態とするホールド位置である。
図4および図5は、湾曲ホールドレバー24が自由位置にある場合を示している。また、図9は、図4と同一断面において、湾曲ホールドレバー24がホールド位置にある場合を示している。また、図10および図11は、Y−Z平面による操作部20の断面を、右方から見た図であり、図中における上方が操作部20の上方となる。図10は、湾曲ホールドレバー24が自由位置にある場合を示しており、図11は、湾曲ホールドレバー24がホールド位置にある場合を示している。
湾曲ホールド機構70は、カム71、カムストッパ72、レバー73、摺動軸74、外筒75、圧縮コイルバネ76、抜け止めピン77および板バネ78を備える。
カム71は、湾曲ホールドレバー24の揺動軸24aの、操作部20の内側に突出する端部に固設されている。すなわち、カム71は、湾曲ホールドレバー24とともに、X軸と平行な揺動軸24aまわりに揺動する。
図10および図11に示すように、カム71は、揺動範囲の両端において、操作部20の内側に固設された円柱状の1つのカムストッパ72に当接する。本実施形態では、カム71は、X軸に平行な方向から見た場合に、揺動軸24aに直交して互いに反対方向に延出する一対の延出部を有する細長の形状である。湾曲ホールドレバー24が自由位置にある場合には、カム71の一方の延出部がカムストッパ72に当接し、湾曲ホールドレバー24がホールド位置にある場合には、カム71の他方の延出部がカムストッパ72に当接する。このように、本実施形態の内視鏡では、1つのカムストッパ72により、湾曲ホールドレバー24の揺動範囲を定めるため、操作部20を小型化することができる。
湾曲ホールドレバー24が自由位置にある場合には、細長であるカム71は、長手方向が前後方向に沿った姿勢であり、湾曲ホールドレバー24がホールド位置にある場合には、カム71は、長手方向が概ね上下方向に沿うように起伏する。起伏した状態のカム71は、後述するレバー73を押し上げる。
レバー73は、カム71に隣接して配設され、操作部20に対して、X軸に平行な軸周りに揺動する。レバー73は、揺動軸からカム71に向かって延出する腕部73aを備えている。レバー73の腕部73aは、Z軸と交差する位置に配置されている。すなわち、腕部73aは、支点Pの下方に配置されている。
前述のカム71は、腕部73aの下方に配置されており、湾曲ホールドレバー24が自由位置にある場合には、カム71は腕部73aから離隔する。また、湾曲ホールドレバー24がホールド位置にある場合には、カム71は、腕部73aを上方に向かって押圧する。
レバー73の腕部73aには、軸受部73bが形成されている。軸受部73bには、後述する外筒75の下端面75aが摺接する。また、図4および図9に示すように、レバー73には、板バネ78が固定されている。
摺動軸74は、シャフト31の下端部31bに接続された棒状の部材である。摺動軸74の上端部には、球面部74aが形成されている。球面部74aは、シャフト31の下端部31bに形成された球面軸受31c内に嵌合している。すなわち、シャフト31と摺動軸74とは、いわゆるボールジョイントにより接続されている。球面部74aの外径は、球面軸受31cの入口の開口の内径よりも若干大きいため、球面部74aは、球面軸受31c内から抜け落ちないようになっている。
摺動軸74の下端側の外周には、筒状の部材である外筒75が摺動可能に嵌合している。外筒75の下端面75aは、半球形状である。外筒75の下端面75aに摺接するレバー73の軸受部73bは、腕部73aを貫通する円形の貫通孔の上方側の端の面取り部である。
外筒75の下端面75aからは、下方に向かって抜け止めピン77が突出している。抜け止めピン77の上端部77bは、ボールジョイントの形態により、外筒75の下端に接続されている。すなわち、抜け止めピン77は、外筒75の下端から抜け落ちないようになっている。
抜け止めピン77の下端部77aは、レバー73の腕部73aを貫通する軸受部73bを通って、腕部73aの下方まで突出する。抜け止めピン77の下端部77aは、レバー73の腕部73aに固定された板バネ78に接続されている。板バネ78は、抜け止めピン77を下方に向かって付勢する力を発生する。
板バネ78が発生する付勢力は、抜け止めピン77を介して外筒75に伝達されるため、当該付勢力によって、レバー73の軸受部73bと外筒75の下端面75aとは、常に接した状態となる。このように、本実施形態の内視鏡1では、抜け止めピン77および板バネ78を用いることによって、外筒75の下端面75aがレバー73の軸受部73bから脱落することを防止している。したがって、レバー73が揺動すれば、外筒75は腕部73aとともに上下方向に移動する。
圧縮コイルバネ76は、摺動軸74および外筒75の外周に配設されており、摺動軸74に対して外筒75を相対的に下方に向かって付勢する力を発生する。
以上に説明した構成を有する湾曲ホールド機構70では、図10に示すように、湾曲ホールドレバー24が自由位置にある場合には、カム71が腕部73aから離隔するため、圧縮コイルバネ76の付勢力によって、外筒75および腕部73aは下方に移動する。この場合、湾曲ホールド機構70は、摺動軸74に接続されているシャフト31に対して力を加えない状態となる。したがって、湾曲ホールドレバー24が自由位置にある場合には、シャフト31(操作スティック23)を保持する抵抗力が小さく、使用者はシャフト31を自由に移動させることができる。
一方、図11に示すように、湾曲ホールドレバー24がホールド位置にある場合には、カム71によって、レバー73の腕部73aが上方に移動した位置に固定される。この場合、外筒75が上方に移動して圧縮コイルバネ76が圧縮されるため、圧縮コイルバネ76の付勢力が、摺動軸74を介してシャフト31に伝達される。摺動軸74とシャフト31とはボールジョイントにより接続されていることから、圧縮コイルバネ76の付勢力は、シャフト31の軸方向に加えられる。このシャフト31に入力される圧縮コイルバネ76の付勢力により、シャフト31(操作スティック23)を保持する抵抗力が増大するため、使用者が操作スティック23から手指を離したとしても、操作スティック23の位置が保持される。すなわち、湾曲ホールドレバー24がホールド位置にある場合には、湾曲部12の形状が固定される。
図12は、シャフト31の下端部31bに形成された球面軸受31cを拡大した断面図である。
図12に示すように、本実施形態の球面軸受31cは、内面のうち、摺動軸74の球面部74aが圧入される開口31d近傍に拡径部31eが形成されている。拡径部31eは、球面部74aの外径よりも内径が大きい部位である。
より詳細には、下方に向かって開口31dが形成された球面軸受31cの内面の上方の部分は半球面であり球面部74aと摺接する形状を有しているが、内面の下方の部分は、球面部74aが球面軸受31cに対して相対的に上方に付勢されている場合において、球面部74aから離隔する拡径部31eが形成されている。
球面部74aを球面軸受31c内に圧入する場合には、開口31d付近が塑性変形してしまう場合がある。この球面軸受31cの内面に生じた塑性変形した部分が球面部74aを押圧してしまうと、球面部74aと球面軸受31cとの間の摺動抵抗が増大する原因となる。本実施形態では、開口31d付近に、球面部74aから離隔する拡径部31eを形成することにより、球面軸受31cの内面に塑性変形が生じてしまった場合であっても、球面部74aと球面軸受31cとの間の摺動抵抗が増大することを防止できる。
また、本実施形態では、球面軸受31cの内面に、シャフト31の外周面と連通する空気孔31fが開口している。本実施形態のように、球面軸受31cの内面に、空気孔31fを設けることにより、球面軸受31c内に球面部74aを圧入する際に、球面軸受31c内と球面部74a間の空間が摺動用のグリス等の影響により密閉空間になってしまうことを防止することができ、圧入に必要な力を低減すること、および密閉空間になることによる摺動抵抗の増大を防ぐことができる。
(第5の実施形態)
以下に、本発明の第5の実施形態を説明する。以下では第1の実施形態との相違点のみを説明するものとし、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略する。
図13は、操作スティック23の断面を拡大した図である。前述のように、揺動機構30の基台33は、上方の端部は本体部21の上面21cにおいて開口している。この基台33の開口には、当該開口と、操作スティック23との間に生じる隙間を塞ぐために、ゴムブーツ36が装着されている。ゴムブーツ36は、ゴム製の膜状の部材であり、外周部が基台33に密接している。また、ゴムブーツ36の中央部に設けられた貫通孔の内周は、操作スティック23の外周と密接している。ゴムブーツ36が設けられていることにより、内視鏡1を防水構造とすることができる。
ゴムブーツ36は、操作スティック23を中立位置から最も倒した場合であっても、伸びきらないように、ひだ36aが設けられている。ゴムブーツ36にひだ36aが設けられていることにより、ゴムブーツ36が操作スティック23の移動に抗する方向に発生する反力を低減することができる。
また、基台33の開口内であって、ゴムブーツ36の内側には、X−Y平面に平行な円形の板状の部材である円板37が配設されている。円板37の中央部には、シャフト31が挿通される貫通孔37aが形成されている。円板37は、貫通孔37a内に挿通されたシャフト31の移動に伴い、X−Y平面に平行に移動することが可能である。
ゴムブーツ36の内側に円板37が設けられていることにより、大気圧の変動やオートクレーブ等による洗浄あるいは滅菌処理の実施によって操作部20内の気圧が操作部20外の気圧よりも低くなった場合において、ゴムブーツ36が、基台33の開口内に入り込んでしまうことが防止される。ゴムブーツ36が、基台33の開口内に入り込んでしまうと、ゴムブーツ36に傷や破れ等の損傷が生じる可能性がある。円板37は、操作部20内の気圧の変動時においてゴムブーツにより内側に押される力が加わるため、変形を防ぐべく、例えば金属等の剛性の高い材料からなることが好ましい。
ここで、本実施形態では、シャフト31の周囲の円板37と接触する箇所に、円筒状の部材であるカラー31gが配設されている。カラー31gは、シャフト31に対して軸方向および円周方向に摺動可能である。シャフト31の周囲の円板37と接触する箇所にカラー31gを設けることにより、シャフト31が円板37と接触、摺動することによるシャフト31の摩耗を防止することができる。
次に、操作スティック23において、シャフト31にノブ32を固定する構成について説明する。
シャフト31の上端部31aの外周部には、後述するノブ32の筒状部32aの回転を抑制するスプライン加工部が形成されている。
ノブ32の下面からは、下方に向かって筒形状である筒状部32aが突出している。筒状部32aは、シャフト31の上端部31aに嵌合する。筒状部32aの内周面には、シャフト31の上端部31aのスプライン加工部と噛み合うスプライン加工部が形成されている。
図示しないが、筒状部32aには、下端から軸方向にスリット(すり割り)が形成されている。そして、筒状部32aの外周面には、下端に向かうにつれて縮径するテーパ面32bと、テーパ面32bよりも上方に形成された雄ネジ32cと、が形成されている。
雄ネジ32cには、ナット38が螺合する。ナット38の内周面には、テーパ面32bに当接するテーパ面38aが形成されている。ナットのテーパ面38aは、下端に向かうにつれて縮径する形状である。
ナット38を筒状部32aの雄ネジ32cに締め込むことにより、スリットが形成された筒状部32aの内径が小さくなる。したがって、筒状部32a内に、シャフト31の上端部31aを挿入した状態においてナット38を締め込めば、筒状部32aが内側にあるシャフト31を締め付けるように変形するため、筒状部32aとシャフト31とが固定される。また本実施形態では、シャフト31と筒状部32aの互いのスプライン加工部が噛み合う角度を変更すれば、シャフト31に対するノブ32の角度を変更することができる。
また、本実施形態では、筒状部32aの基部32dは、断面形状が正方形または正六角形である。このため、基部32dにレンチ等の工具を掛けることにより、シャフト31にねじれ方向の力を加えることなくナット38の締め込み作業を行うことができる。
また、本実施形態では、雄ネジ32c等のネジ部が、内視鏡1の外部に露出しないように構成されている。このため、内視鏡1の洗浄作業が容易となる。
なお、本実施形態では、シャフト31とノブ32の固定を、すり割りによる締め付けにより行っているが、シャフト31とノブ32の固定方法は本実施形態に限られるものではない。例えば図14に変形例として示すように、シャフト31およびノブ32を、軸状部材と部材と筒状部材とにより互いに嵌合する組み合わせとし、両者の間に架設された引っ張りコイルバネ39が発生する付勢力により、前記嵌合の抜け落ちを防止する構成であってもよい。なお、この変形例では、引っ張りコイルバネ39は、シャフト31の外周に巻回されるように配設されてもよいし、シャフト31の内部に形成された穴内に配設されてもよい。
(第6の実施形態)
以下に、本発明の第6の実施形態を説明する。以下では第1の実施形態との相違点のみを説明するものとし、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略する。
図15および図16は、操作部20内における、複数の線状内蔵物80の取り回しを示す断面図である。図15は、操作部20内を左方から見た図であり、図16は、操作部20内を右方から見た図である。
本実施形態では、線状内蔵物80には、撮像装置14に接続される電気ケーブルや光ファイバケーブル等の、挿入部10内から操作部20内を通ってユニバーサルケーブル90内まで挿通される、外形が線状である部材が含まれる。また、線状内蔵物80には、操作部20に設けられたスイッチ等の電子機器や金属製のフレームに接続され、操作部20内およびユニバーサル90内に挿通される電気ケーブルも含まれる。また、線状内蔵物80には、電気ケーブルや光ファイバケーブルの他に、中空の管が含まれていてもよい。
図15および図16に示すように、操作部20の本体部21の先端21aには、筒状である挿入部10の基端10bが固定されている。一方、本体部21の基端21bには、筒状であるグリップ22の先端22aが固定されている。
本実施形態の内視鏡1では、本体部21に固定される挿入部10およびグリップ22は、概ねY軸に沿う方向を長手方向として本体部21から延出するように配置されている。また、本実施形態の内視鏡1では、図15および図16のように操作部20をX軸に平行な方向から見た場合において、本体部21と挿入部10との接続部は、本体部21とグリップ22との接続部よりも下方に位置している。言い換えれば、本体部21とグリップ22との接続部は、本体部21と挿入部10との接続部よりも上方にオフセットしている。
したがって、挿入部10内から後方に向かって本体部21内に延出した線状内蔵物80は、本体部21の下方側を通った後に、一度緩やかに上方に湾曲し、その後にグリップ22の入口近傍においてグリップ22の長手方向に沿うように後方に緩やかに湾曲する形状で取り回されている。なお、本体部21内において線状内蔵物80が下方側に取り回されるのは、本体部21の内部に設けられた揺動機構30や牽引機構40等との干渉を避けるためでもある。
すなわち、線状内蔵物80の、本体部21内からグリップ22を通ってユニバーサルケーブル90内に至る区間における形状は、緩やかなクランク形状、もしくは緩やかなS字形状であると称することができる。
本実施形態の内視鏡1では、この線状内蔵物80の本体部21内からグリップ22を通ってユニバーサルケーブル90内に至る区間の外周を、可撓性の保護チューブである熱収縮チューブ81により被覆している(図15に図示)。
内視鏡1の運搬時や取り回しをする時には、電気接続部94および光源コネクタ部93を置いた後に、ユニバーサルケーブル90をとぐろ状に巻いてまとめる場合がある。特に、洗浄および滅菌処理が施された後の内視鏡1を床に接触させることなく人が内視鏡1を取りまとめる場合には、操作部20を一方の手で持ち、ユニバーサルケーブル90を他方の手で巻く操作が行われる。この際、ユニバーサルケーブル90がU字状にたるんだ状態で巻かれると、ユニバーサルケーブル90の線状内蔵物80にねじれが発生する。このねじれ方向の変形は、グリップ22付近で線状内蔵物80がクランク形状に湾曲している部位よりも前方側に伝わりにくい。このため、ユニバーサルケーブル90のU字状にたるんだ部分に発生したねじれによって線状内蔵物80にねじれ方向の力が加えられた場合、線状内蔵物80には、グリップ22付近でクランク形状に湾曲している部位とユニバーサルケーブル90のU字状にたるんだ部分との間において大きなねじれ方向の変形が生じ、線状内蔵物80が損傷するおそれがある。
本実施形態の内視鏡1では、線状内蔵物80のこのねじれ方向の変形が生じやすい部位、具体的には、ユニバーサルケーブル90のU字状にたるんだ部分から操作部20内のクランク形状に湾曲している部位に至る間、を熱収縮チューブ81により被覆することにより、線状内蔵物80のねじれ方向の変形に対する強度を高めている。具体的には、線状内蔵物80の熱収縮チューブ81により被覆された部位は剛性が高まるため、ねじれ方向の変形によるキンクや座屈の発生が抑制される。なお、本実施形態では、線状内蔵物80を熱収縮チューブ81で被覆することにより線状内蔵物80の剛性を高めつつ、可撓性も持たせている構成であるが、線状内蔵物80を構成する部材の剛性を高めてもよい。
なお、熱収縮チューブ81は、内視鏡1に対して施されるオートクレーブ滅菌処理の上限温度よりも高い温度において軟化、収縮する材料であることが好ましい。このような材料からなる熱収縮チューブ81を用いることにより、内視鏡1に対してオートクレーブ滅菌処理を施した場合に、熱収縮チューブ81が軟化した後に、内視鏡1の製造時とは異なる形状で再硬化してしまいねじれ癖がついてしまうことを防止できる。
図17に、図15のXVII-XVII断面図を示す。図17に示すように、本実施形態では、グリップ22の先端22aと本体部21の基端21bとを連通する連通孔21eに、連通孔21eを右下方向に広げる切り欠き部21fが形成されている。
線状内蔵物80を、切り欠き部21fを通るように取り回すことにより、グリップ22と本体部21との接合部における線状内蔵物80の湾曲の曲率半径を大きくすることができ、線状内蔵物80に加わる応力を緩和することができる。
図15および図16に示すように、本体部21内の連通孔21eの近傍には、線状内蔵物80に沿うように配設された舌片状の部材であるケーブルガイド82が配設されている。ケーブルガイド82が設けられていることにより、内視鏡1の製造時において、線状内蔵物80を本体部21の内側から連通孔21e内に挿入する作業が容易となる。
また、図16に示すように、本体部21内の下方には、金属製の板を管状に折り曲げることにより形成された筒状の部材である、ケーブルダクト83が配設されている。ケーブルダクト83内には、複数の線状内蔵物80が挿通されている。ケーブルダクト83により、本体部21内における線状内蔵物80の取り回し位置が定められる。
なお、金属板からなるケーブルダクト83の端部には、ヘミング曲げ加工が施されており、金属板の角部が線状内蔵物80に接触しないようになっている。これにより、金属板の鋭利な部分が線状内蔵物80に接触することを防止し、線状内蔵物80の損傷を防止することができる。
図18に、図15のXVIII-XVIII断面図を示す。本体部21内の先端21a側は、前述した4本のワイヤ43a〜43dと、複数の線状内蔵物80が、挿入部10内に向かって集中する箇所である。本実施形態の内視鏡1では、この本体部21内の先端21a付近において、図18に示すように、4つの引っ張りコイルバネ84により、4本のワイヤ43a〜43dに対して、線状内蔵物80から離れる方向に付勢力を与えている。4つの引っ張りコイルバネ84は、それぞれ、本体部21内の図示しないフレーム部材と、4本のワイヤ43a〜43dのそれぞれとの間に架設されている。
このように、4つの引っ張りコイルバネ84により、4本のワイヤ43a〜43dを線状内蔵物80から離すように牽引することにより、本体部21内の先端21aにおける、4つの引っ張りコイルバネ84と線状部材80との干渉を防止することができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内視鏡もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本出願は、2017年6月30日に日本国に出願された特願2017−129046号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。

Claims (5)

  1. 湾曲部を備える挿入部と、
    前記湾曲部に先端が接続され前記挿入部内に挿通された複数のワイヤと、
    前記挿入部の基端に固定され、前記複数のワイヤが前記挿入部内から前記挿入部の長手軸に沿って内部に延出する操作部と、
    前記操作部に設けられ、前記操作部から突出する操作スティックを揺動可能に支持する揺動機構と、
    前記操作部に設けられ、前記複数のワイヤの基端が接続されており、前記操作スティックの所定の中立位置からの傾斜角度および傾斜方向に応じて、前記複数のワイヤのそれぞれの牽引量を変化させる牽引機構と、
    前記操作部に設けられ、前記長手軸の方向に延出する第1部分と、前記第1部分の基端側に設けられ前記長手軸に対して側方の方向に延出する第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを連結する曲げ部と、を有し、前記複数のワイヤのうちのいずれか一つが挿通され、前記第1部分および前記第2部分において前記操作部に固定された一つ又は複数の管状部材と、
    前記操作部に固定され、前記曲げ部の湾曲の内側に当接することにより、前記曲げ部の動きを防止するように配設されたストッパと、
    を備えることを特徴とする内視鏡。
  2. 前記ストッパは、前記曲げ部に対して、前記管状部材の長手方向に離隔した2点において接触する2つの接触部を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記管状部材は、内側に挿通された前記ワイヤに張力が与えられていない場合には、前記2つの接触部のうちの一方または両方から離隔しており、内側に挿通された前記ワイヤに張力が与えられている場合には、前記2つの接触部に当接する
    ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。
  4. 前記操作スティックは前記操作部の内部に配設される端部を有し、
    前記端部は前記操作部の内部に配設された軸部材とボールジョイントにより連結され、
    前記ボールジョイントは、圧入されるボールの外径よりも小さい内径であって前記ボールが圧入される方向に所定の奥行きを有する開口と、前記開口を経て圧入された前記ボールを受け入れるとともに前記ボールの外径よりも大きい内径を有する球面軸受と、を有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  5. 前記操作部から延出するユニバーサルケーブルと、
    前記操作部および前記ユニバーサルケーブルの内側に挿通される線状内蔵物と、
    をさらに備え
    前記線状内蔵物は、前記操作部内においてクランク形状に湾曲している部位を有し、
    前記線状内蔵物の前記クランク形状に湾曲した部位から前記ユニバーサルケーブルに至るまでの区間の外周は、可撓性の保護チューブにより被覆されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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