JP6521296B2 - エレベータ式駐車装置とその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パレット方式のエレベータ式駐車装置とその制御方法に関する。
エレベータ式駐車装置は、車両を昇降路に沿って昇降させ、昇降路に隣接する格納棚に車両を格納する機械式駐車装置である。
エレベータ式駐車装置は、車両をパレットに載せて搬送するパレット方式エレベータ式駐車装置と、パレットを用いずに車両を搬送する櫛歯方式エレベータ式駐車装置とに大別することができる。
パレット方式エレベータ式駐車装置は、例えば特許文献1,2に開示され、櫛歯方式エレベータ式駐車装置は、例えば特許文献3に開示されている。
特許第3449669号公報 特開平6−173487号公報 特開昭62−86272号公報
特許文献3の櫛歯方式エレベータ式駐車装置は、昇降路を昇降する左右の昇降ホークと、昇降路と格納棚との間で横行する格納ホークとを備え、昇降ホークと格納ホークを櫛歯状に形成して、昇降ホークの昇降により車両を格納ホークとの間で載せ替えるようになっている。
しかし、櫛歯方式エレベータ式駐車装置は、油漏れ等の下段の車の汚損対策として格納棚の格納ホークの下に油受け床板を設ける必要がある。その結果、格納棚の棚段ピッチが大きくなり、収容効率が下がるため、収容効率の向上が求められていた。
一方、特許文献1,2のパレット方式エレベータ式駐車装置は、パレット自体が油漏れ等を受けるため油受け床板の設置の必要がないことから、収容効率が高い特長がある。しかし、パレット方式エレベータ式駐車装置は、車両が連続して入庫する連続入庫の場合、パレットに載った車両を格納棚に格納した後、そのまま入出庫部に戻らず、次の車両を載せるパレット(空パレットと呼ぶ)を別の格納棚から入出庫部まで搬送する必要がある。またパレット方式エレベータ式駐車装置は、車両が連続して出庫する連続出庫の場合も連続入庫と同様に、車両が出庫して空パレットを格納棚に格納した後、そのまま入出庫部に戻らず、次の出庫車両が載ったパレットを別の格納棚から入出庫部まで搬送しなければならない。
そのため、パレット方式エレベータ式駐車装置は、特に連続入庫、連続入出庫、又は連続出庫の場合に、次の車両の入庫又は出庫までの待ち時間が長くなり、円滑性が低下する。
本発明はかかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、パレット方式であって、連続入庫、連続入出庫、又は連続出庫の場合に、次の車両の入庫又は出庫までの待ち時間を短縮して円滑性を高めることができるエレベータ式駐車装置とその制御方法を提供することにある。
本発明によれば、昇降路を昇降するケージと、前記昇降路に隣接する格納棚と、前記昇降路と前記格納棚との間でパレットを横行可能な横行装置と、を備えたエレベータ式駐車装置であって、
前記横行装置は、前記昇降路に設けられた可動横行機構を有し、
前記可動横行機構は、前記パレットの長さ方向内側に位置して前記パレットを横行可能に支持する支持位置と、前記パレットの長さ方向外側に位置して前記パレットから退避する退避位置との間で移動可能に構成されており、
前記ケージは、前記昇降路の四隅外側で鉛直に延びる棚柱に案内され同期して昇降する4つの吊上げ部と、両端部が2つの前記吊上げ部に固定され前記パレットの長さ方向に延びる2つのケージ本体と、を有し、
さらに前記ケージ本体に固定され単一の前記パレットを同時に支持する複数のパレット支持爪を備える、ことを特徴とするエレベータ式駐車装置が提供される。
前記可動横行機構は、前記パレットの長さ方向両端部の外側に位置し横行方向に水平に延びる1対の昇降路フレームと、
昇降路フレームの内側に間隔を隔てて水平に位置し、水平軸を中心に回転駆動される複数の昇降路ローラと、
前記支持位置と前記退避位置との間で前記昇降路フレームを移動させるフレームシフト装置と、を有する。
前記ケージは、前記昇降路に位置する前記可動横行機構と平面視で干渉しない形状を有する
また本発明によれば、昇降路を昇降するケージと、前記昇降路に隣接する格納棚と、前記昇降路と前記格納棚との間でパレットを横行可能な横行装置と、を備えたエレベータ式駐車装置の制御方法であって、
前記横行装置は、前記昇降路に設けられた可動横行機構を有し、
前記可動横行機構を、前記パレットの長さ方向内側に位置して前記パレットを横行可能に支持する支持位置と、前記パレットの長さ方向外側に位置して前記パレットから退避する退避位置との間で移動可能に構成し、
前記ケージは、前記昇降路の四隅外側で鉛直に延びる棚柱に案内され同期して昇降する4つの吊上げ部と、両端部が2つの前記吊上げ部に固定され前記パレットの長さ方向に延びる2つのケージ本体と、を有し、
さらに前記ケージ本体に固定され単一の前記パレットを同時に支持する複数のパレット支持爪を備え、
前記可動横行機構を前記支持位置に移動させ、
前記可動横行機構の下方から前記ケージを上昇させて可動横行機構上の前記パレットをケージ上に載せ替え、或いは、前記可動横行機構の上方から前記ケージを下降させて前記ケージ上の前記パレットを前記可動横行機構上に載せ替える、ことを特徴とするエレベータ式駐車装置の制御方法が提供される。

前記可動横行機構を前記退避位置に移動させ、
前記ケージを、前記可動横行機構の下方から上昇させ、或いは上方から下降させて、前記可動横行機構をすり抜ける。
上記本発明の装置と方法によれば、横行装置が、昇降路に設けられた可動横行機構を有し、この可動横行機構は、パレットを横行可能に支持する支持位置と、パレットから退避する退避位置との間で移動可能に構成されている。
この構成により、可動横行機構が退避位置にあるときに、パレットを搭載したケージを、可動横行機構の下方から上昇させ、或いは上方から下降させて、可動横行機構をすり抜けることができる。
また、可動横行機構が支持位置にあるときに、可動横行機構の下方からケージを上昇させて可動横行機構上のパレットをケージ上に載せ替え、或いは、可動横行機構の上方からケージを下降させてケージ上のパレットを可動横行機構上に載せ替えることができる。
そのため、連続入庫の場合に、パレットを搭載したケージが可動横行機構の上方に位置するときに、可動横行機構を支持位置に移動し、次いでケージを下降させてケージ上のパレットを可動横行機構上に載せ替えることができる。この場合、パレットが格納棚から昇降路に横行する時間を短縮できる。
従って、本発明によれば、連続入庫の場合に、次の車両の入庫までの待ち時間を短縮して円滑性を高めることができる。
同様に、本発明は、可動横行機構の移動のみで、ケージが昇降する際のパレットを載せ替える場合とパレットが可動横行機構をすり抜ける場合とを切換えられる。そのため連続入庫以外の、連続入出庫又は連続出庫の場合も、車両の入出庫時間を短縮し、円滑性を高めることができる。
さらに、本発明によれば、昇降路に設けられた可動横行機構でパレットを横行させるので、従来のトレイが不要であり、コストダウンを図ることができる。
本発明によるエレベータ式駐車装置の全体構成図である。 図1のA−A矢視図である。 本発明のフレームシフト装置の説明図である。 本発明による制御方法を示す模式図である。 本発明による連続入庫の制御方法を示す模式図である。 本発明による連続入出庫の制御方法を示す模式図である。
本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明によるエレベータ式駐車装置10の全体構成図である。
この図において、本発明のエレベータ式駐車装置10は、ケージ12、格納棚14、及び横行装置16を備える。
ケージ12は、パレット2に車両1を載せて鉛直な昇降路3を昇降する。ケージ12は、上方から吊り下げられ、図示しないケージ昇降装置(例えばケージ吊上げ装置)により昇降する。
格納棚14は、昇降路3に隣接し上下方向に間隔を隔てて複数が配置されている。
格納棚14は、この例では、昇降路3の両側に、車両1の幅方向に設けられているが、片側のみであってもよい。以下、「幅方向」とは、特に明記しない限り車両1の幅方向を意味する。
横行装置16は、格納棚14と昇降路3のフロア毎に設置され、昇降路3と格納棚14との間でパレット2を横行可能に構成されている。以下、「横行」とは、パレット2を幅方向に水平移動させることをいう。
図1に示すエレベータ式駐車装置10は、入出庫部4が昇降路3の最下端に設けられた下部乗入れ方式である。この例では、入出庫部4において、ケージ12で支持されたパレット2に車両1が直接入庫し、かつこのパレット2から外部に出庫するようになっている。
なお、本発明は、下部乗入れ方式のエレベータ式駐車装置10に限定されず、中間乗入れ方式であってもよい。
図2は、図1のA−A矢視図である。
この図において、パレット2は、その上に車両1(図示せず、図1参照)を載せる平面視矩形形状のプレス成形板又は溶接構造板である。パレット2は、横行装置16の上に水平に載せられ、横行装置16により横行するようになっている。
横行装置16は、格納棚14に設けられた固定横行機構17と、昇降路3に設けられた可動横行機構18とを有する。
固定横行機構17は、各格納棚14に設けられた1対の水平フレーム17aと、複数の棚ローラ17bを有する。
1対の水平フレーム17aは、パレット2の長さ方向両端部(図で上下端部)の外側に位置し横行方向に水平に延びる。複数(この例では3つ)の棚ローラ17bは、各水平フレーム17aのパレット2に対向する側面に間隔を隔てて水平に位置し、水平軸を中心に図示しない駆動装置により回転駆動するようになっている。
可動横行機構18は、昇降路3に設けられた1対の昇降路フレーム18a、複数の昇降路ローラ18b、及びフレームシフト装置18cを有する。
1対の昇降路フレーム18aは、パレット2の長さ方向両端部の外側に位置し横行方向に水平に延びる。
複数(この例では5つ)の昇降路ローラ18bは、昇降路フレーム18aのパレット2に対向する側面に間隔を隔てて水平に位置し、水平軸を中心に図示しない駆動装置により回転駆動される。
フレームシフト装置18cは、支持位置Fと退避位置Bとの間で昇降路フレーム18aを移動させる。
支持位置Fでは、複数の昇降路ローラ18bがパレット2の長さ方向内側に位置してパレット2を横行可能に支持する。この支持位置Fにおいて、複数の昇降路ローラ18bは、格納棚14の複数の棚ローラ17bの延長上に位置する。
また、退避位置Bでは、複数の昇降路ローラ18bがパレット2の長さ方向外側に位置してパレット2から退避する。
上述した構成により、支持位置Fにおいて、棚ローラ17bと昇降路ローラ18bを回転駆動することにより、パレット2を昇降路3と格納棚14との間で横行させることができる。
図2において、ケージ12は、4つの吊上げ部12aと、2つのケージ本体12bとを有する。
図2において、昇降路3の四隅外側で鉛直に延びる棚柱6(この図でH形鋼)が設けられている。棚柱6は、ケージ12の四隅外側に張出した4つの吊上げ部12aを案内する。また、ケージ12は、4つの吊上げ部12aに下端が固定された吊材(例えば、ワイヤ又はチェーン)により上方から吊り下げられ、図示しないケージ昇降装置(例えばケージ吊上げ装置)により同期して昇降する。
2つのケージ本体12bは、両端部が2つの吊上げ部12aに固定されパレット2の長さ方向に延びる。なお、図2に示したケージ12は、平面視で左右に2分割されているが、本発明のケージ12は、これに限らない。本発明のケージ12は、4つのケージ本体12bの一端部が1つの吊上げ部12aに固定されることにより平面視で4分割されていてもよい。
若しくは本発明のケージ12は、支持位置Fと退避位置Bのいずれに位置する可動横行機構18にも干渉しない形状であれば、分割されていない1つのケージであっても、平面視で前後に2分割されていてもよい。これらの場合、例えば図2におけるパレット支持爪13が、幅方向に延びて左右のケージ本体12bを連結していてもよい。
上述の構成により、ケージ12は、昇降路3に位置する可動横行機構18と平面視で干渉しない形状を有し、昇降路3に位置する可動横行機構18と、隣接する格納棚14との隙間を通してすり抜けることができる。
図2において、本発明のエレベータ式駐車装置10はさらに、ケージ12に固定されパレット2を支持するパレット支持爪13を備える。
この例で4つのパレット支持爪13が、ケージ本体12bの横行方向内側に固定して取り付けられている。
図3は、本発明のフレームシフト装置18cの説明図である。図3(A)は、第1具体例を示す。
図3(A)のフレームシフト装置18cは、ラック20dとピニオン20cである。この例では、ラック20dとピニオン20cのどちらか一方が昇降路フレーム18aに固定されており、他方の位置が固定されている。モータ20bがピニオン20cを回転させることにより、昇降路フレーム18aは支持位置Fと退避位置Bとの間をスライドレール20aに沿って往復する。
図3(B)は、第2具体例を示す。図3(B)のフレームシフト装置18cは、複数のスプロケット20eの周囲に巻き付けられたチェーン20fの一部に固定され、モータ20bがスプロケット20eを介してチェーン20fを回転させることにより、支持位置Fと退避位置Bとの間で往復するものである。図3(B)のフレームシフト装置18cも、スライドレール20aに沿って移動する。
図3(C)〜(E)は、第3具体例を示す。また、図3(D)は、図3(C)のD−D矢視図であり、図3(E)は、図3(C)のE−E矢視図である。
図3(C)〜図3(E)のフレームシフト装置18cは、その幅方向両端の外側で長さ方向に延びるガイドレール20gと、そのガイドレール20gに沿って回転するローラ20hとを有する。ローラ20hは、昇降路フレーム18aの幅方向両端部に設けられており、モータ20bがチェーン20fを介してローラ20hを回転する。
本発明のフレームシフト装置18cは、図2のようなシリンダや、図3(A)〜図3(E)に示したような構成であってもよく、その他の構成のアクチュエータであってもよい。
図4は、本発明による制御方法を示す模式図である。この図において、図4(A)は支持位置Fにある可動横行機構18にパレット2が載る状態、図4(B)はケージ12に固定されたパレット支持爪13にパレット2が載り、可動横行機構18が支持位置Fにある状態、図4(C)は昇降路3に位置するケージ12にパレット2が載り昇降路フレーム18aが退避位置Bにある状態を示している。
本発明の制御方法では、上述したエレベータ式駐車装置10を用い、可動横行機構18を支持位置Fに移動させ、図4(A)に示すように、昇降路3に位置する可動横行機構18の下方からケージ12を上昇させて、図4(B)に示すように、可動横行機構上のパレット2をケージ上に載せ替える。
また、同様に可動横行機構18を支持位置Fに移動させ、図4(B)に示すように、昇降路3に位置する可動横行機構18の上方からケージ12を下降させて、図4(A)に示すように、ケージ上のパレット2を可動横行機構上に載せ替える。
さらに、可動横行機構18を退避位置Bに移動させ、図4(C)に示すように、パレット2を搭載したケージ12を、昇降路3に位置する可動横行機構18の下方から上昇させ、或いは上方から下降させて、可動横行機構18をすり抜ける。
図5は、本発明による連続入庫の制御方法を示す模式図である。本発明による連続入庫は、以下のS1〜S8の各ステップからなる。
すべての可動横行機構18は、退避位置Bに移動させておく。
S1では、ケージ12が入出庫部4に位置し、その上に載った空パレット2a(車両1の載っていないパレット2)の上に車両1が自走して入庫する。
S2では、その車両1を格納する格納棚14よりも少し上まで、ケージ12を上昇させる。
S3では、格納する格納棚14に隣接する可動横行機構18を支持位置Fに移動させる。この場合、従来の装置では、パレット2を格納棚14から昇降路3に横行させる必要があるが、格納棚14から昇降路3までのパレット2を載せるトレイの移動距離が長いため、その移動に時間が掛かっていた。それに対し本発明では、退避位置Bから支持位置Fまでの可動横行機構18の移動距離が従来の装置のトレイの移動距離より短いため、従来の装置でトレイが昇降路3に準備されるより短い時間で可動横行機構18を支持位置Fに移動できる。そのため本発明では、ケージ12の待ち時間が短い分、パレット2の格納に掛かる時間を短縮できる。
S4では、ケージ12を下降させてケージ上のパレット2を可動横行機構18上に載せ替える。
S4の後、次の空パレット2aをケージ上に載せるため、ケージ12は次の空パレット2aがある格納棚14まで、上昇又は下降する必要がある。
S4の後、ケージ12を上昇させる場合、パレット2を横行させて格納棚14に格納する。次いで、S5では、上に位置する可動横行機構18をすり抜けてケージ12を上昇させる。
S6では、次の昇降路3の可動横行機構18を支持位置Fに移動させて格納棚14からパレット2を横行させておき、可動横行機構18の下方からケージ12を上昇させて可動横行機構18上のパレット2をケージ上に載せ替える。
従来の装置では、パレット2をケージ上に載せ替えた後には、トレイを格納棚14に移動させるまで、ケージ12を下方に移動できなかった。これに対し本発明では、可動横行機構18を退避位置Bに移動するだけで、パレット2を搭載したケージ12を通過させることができる。上述のように従来の装置のトレイが昇降路3から格納棚14へ移動するより本発明の可動横行機構18が支持位置Fから退避位置Bに移動する時間の方が短いので、その分、ケージ12の待ち時間を短くすることができる。
従って、本発明は、連続入庫の場合、次の車両1の入庫までの待ち時間を従来の装置より短くすることができる。
S4の後、ケージ12を下降させる場合、S5に相当するステップ(図示せず)で下に位置する可動横行機構18をすり抜けて下降させる。
S6に相当するステップ(図示せず)では、次の昇降路3の可動横行機構18を支持位置Fに移動させて格納棚14からパレット2を横行させ、可動横行機構18の下方からケージ12を上昇させて可動横行機構18上のパレット2をケージ上に載せ替える。
S7では、ケージ12より下に位置する昇降路上のパレット2を横行させて格納棚14に格納し、可動横行機構18を退避位置Bに移動させる。
S8では、ケージ12が入出庫部4まで下降し、S1の状態に戻り、次の車両1が入庫するのを待つ。
S6〜S8は、従来の装置と同様である。
上述したように、本発明によれば、連続入庫の場合に、車両1の入庫時間を短縮して円滑性を高めることができる。
本発明による連続出庫も図5のS1〜S8と同様の各ステップからなる。連続出庫の制御方法は、図5のS1、S8で行う動作が出庫であり、S2〜S4で格納するものが空パレット2aであって、S6で格納棚14から引き出すものが次の出庫車両1を載せた実パレット2bである点で図5に示した連続入庫の制御方法と異なる。その他の本発明の連続出庫の制御方法は、本発明の連続入庫の制御方法と同様である。
従って、本発明によれば、連続出庫の場合も、連続入庫と同様に、車両1の入出庫時間を短縮して円滑性を高めることができる。
図6は、本発明による連続入出庫の制御方法を示す模式図である。本発明による連続入出庫は、以下のS1〜S8の各ステップからなる。
連続入出庫は、1台の車両1が入庫し格納した後、別の1台の車両1を格納棚14から出庫させる。
従って、図6の連続入出庫では、図5のS4の後、車両1を載せた次の実パレット2bをケージ上に載せるため、ケージ12は次の実パレット2bがある格納棚14まで、上昇又は下降する必要がある。
その他は、図6の連続入出庫も図5の連続入庫と同じである。
従って、本発明によれば、連続入出庫の場合も、連続入庫と同様に、車両1の入出庫時間を短縮して円滑性を高めることができる。
上記本発明の装置と方法によれば、横行装置16が、格納棚14に設けられた固定横行機構17と、昇降路3に設けられた可動横行機構18と、を有し、可動横行機構18は、パレット2を横行可能に支持する支持位置Fと、パレット2から退避する退避位置Bとの間で移動可能に構成されている。
この構成により、可動横行機構18が退避位置Bにあるときに、パレット2を搭載したケージ12を、可動横行機構18の下方から上昇させ、或いは上方から下降させて、可動横行機構18をすり抜けることができる。
また、可動横行機構18は、支持位置Fにおいてパレット2を横行可能に支持する。この構成により、可動横行機構18の下方からケージ12を上昇させて可動横行機構18上のパレット2をケージ12上に載せ替え、或いは、可動横行機構18の上方からケージ12を下降させてケージ12上のパレット2を可動横行機構18上に載せ替えることができる。
そのため、連続入庫の場合に、パレット2を搭載したケージ12が可動横行機構18の上方に位置するときに、可動横行機構18を支持位置Fに移動し、次いでケージ12を下降させてケージ12上のパレット2を可動横行機構18上に載せ替えることができる。この場合、パレット2が格納棚14から昇降路3に横行する時間を短縮できる。
従って、本発明によれば、連続入庫の場合に、次の車両1の入庫までの待ち時間を短縮して円滑性を高めることができる。
同様に、本発明は、可動横行機構18の移動のみで、ケージ12が昇降する際のパレット2を載せ替える場合とパレット2が可動横行機構18をすり抜ける場合とを切換えられる。そのため連続入庫以外の、連続入出庫又は連続出庫の場合も、車両1の入出庫時間を短縮し、円滑性を高めることができる。
さらに、本発明によれば、格納棚14に設けられた固定横行機構17と、昇降路3に設けられた可動横行機構18でパレット2を横行させるので、従来のトレイが不要であり、コストダウンを図ることができる。
なお本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
F 支持位置、B 退避位置、
1 車両、2 パレット、2a 空パレット、2b 実パレット、
3 昇降路、4 入出庫部、6 棚柱、
10 エレベータ式駐車装置、
12 ケージ、12a 吊上げ部、12b ケージ本体、
13 パレット支持爪、14 格納棚、16 横行装置、
17 固定横行機構、17a 水平フレーム、17b 棚ローラ、
18 可動横行機構、18a 昇降路フレーム、
18b 昇降路ローラ、18c フレームシフト装置、
20a スライドレール、20b モータ、20c ピニオン、
20d ラック、20e スプロケット、20f チェーン、
20g ガイドレール、20h ローラ

Claims (5)

  1. 昇降路を昇降するケージと、前記昇降路に隣接する格納棚と、前記昇降路と前記格納棚との間でパレットを横行可能な横行装置と、を備えたエレベータ式駐車装置であって、
    前記横行装置は、前記昇降路に設けられた可動横行機構を有し、
    前記可動横行機構は、前記パレットの長さ方向内側に位置して前記パレットを横行可能に支持する支持位置と、前記パレットの長さ方向外側に位置して前記パレットから退避する退避位置との間で移動可能に構成されており、
    前記ケージは、前記昇降路の四隅外側で鉛直に延びる棚柱に案内され同期して昇降する4つの吊上げ部と、両端部が2つの前記吊上げ部に固定され前記パレットの長さ方向に延びる2つのケージ本体と、を有し、
    さらに前記ケージ本体に固定され単一の前記パレットを同時に支持する複数のパレット支持爪を備える、ことを特徴とするエレベータ式駐車装置。
  2. 前記可動横行機構は、前記パレットの長さ方向両端部の外側に位置し横行方向に水平に延びる1対の昇降路フレームと、
    昇降路フレームの内側に間隔を隔てて水平に位置し、水平軸を中心に回転駆動される複数の昇降路ローラと、
    前記支持位置と前記退避位置との間で前記昇降路フレームを移動させるフレームシフト装置と、を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ式駐車装置。
  3. 前記ケージは、前記昇降路に位置する前記可動横行機構と平面視で干渉しない形状を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ式駐車装置。
  4. 昇降路を昇降するケージと、前記昇降路に隣接する格納棚と、前記昇降路と前記格納棚との間でパレットを横行可能な横行装置と、を備えたエレベータ式駐車装置の制御方法であって、
    前記横行装置は、前記昇降路に設けられた可動横行機構を有し、
    前記可動横行機構を、前記パレットの長さ方向内側に位置して前記パレットを横行可能に支持する支持位置と、前記パレットの長さ方向外側に位置して前記パレットから退避する退避位置との間で移動可能に構成し、
    前記ケージは、前記昇降路の四隅外側で鉛直に延びる棚柱に案内され同期して昇降する4つの吊上げ部と、両端部が2つの前記吊上げ部に固定され前記パレットの長さ方向に延びる2つのケージ本体と、を有し、
    さらに前記ケージ本体に固定され単一の前記パレットを同時に支持する複数のパレット支持爪を備え、
    前記可動横行機構を前記支持位置に移動させ、
    前記可動横行機構の下方から前記ケージを上昇させて可動横行機構上の前記パレットをケージ上に載せ替え、或いは、前記可動横行機構の上方から前記ケージを下降させて前記ケージ上の前記パレットを前記可動横行機構上に載せ替える、ことを特徴とするエレベータ式駐車装置の制御方法。
  5. 前記可動横行機構を前記退避位置に移動させ、
    前記ケージを、前記可動横行機構の下方から上昇させ、或いは上方から下降させて、前記可動横行機構をすり抜ける、ことを特徴とする請求項4に記載のエレベータ式駐車装置の制御方法。
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