JP6521041B2 - 質量分析データ処理装置及び質量分析データ処理方法 - Google Patents
質量分析データ処理装置及び質量分析データ処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6521041B2 JP6521041B2 JP2017237822A JP2017237822A JP6521041B2 JP 6521041 B2 JP6521041 B2 JP 6521041B2 JP 2017237822 A JP2017237822 A JP 2017237822A JP 2017237822 A JP2017237822 A JP 2017237822A JP 6521041 B2 JP6521041 B2 JP 6521041B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- intensity
- data processing
- analyst
- mass spectrum
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
Description
a) 前記複数のマススペクトルの中から未知成分の推定に有効なマススペクトルを選択するための、マススペクトル上のマスピークの強度の最大値に関する判定条件を分析者に入力させる判定条件入力部と、
b) 前記複数のマススペクトルのそれぞれについて、前記判定条件を満たすか否かを判定する判定実行部と、
c) 前記判定実行部により判定条件を満たすと判定されたマススペクトルを選択して分析者に提示する選択結果提示部と、
を備えることを特徴とする。
つまり、未知成分に該当する対象化合物(あるいは対象化合物群)の測定条件で得たマススペクトルに現れるマスピークの強度と、未知成分に該当しない対象化合物の測定条件で得たマススペクトル上に現れるマスピークの強度とを比較すると、通常、前者の方が大きくなる。
a) 前記複数のマススペクトルの中から未知成分の推定に有効なマススペクトルを選択するための、マススペクトル上のマスピークの強度の最大値に関する判定条件を分析者に入力させ、
b) 前記複数のマススペクトルのそれぞれについて、前記判定条件を満たすか否かを判定し、
c) 前記判定条件を満たすと判定されたマススペクトルを選択して分析者に提示する
ことを特徴とする。
従来は、分析者がスキャン測定により取得した多数のマススペクトルを全て確認し、それぞれについて未知成分の推定に有効なマススペクトルであるか否かを判断しなければならなかったため、多数のマススペクトルを確認する過程で分析者が有効なマススペクトルを見逃してしまう可能性があった。本発明に係る質量分析データ処理装置あるいは方法を用いると、分析者は未知成分の推定に有効であると判定されたマススペクトルのみを確認すればよいため、分析者が有効なマススペクトルを見逃してしまう可能性を低減することができる。
本実施例の質量分析データ処理装置は、液体クロマトグラフと、衝突セルと該衝突セルの前後に四重極型の質量分離部を備えたタンデム型の質量分析装置とを組み合わせて構成したクロマトグラフ質量分析装置(LC/MS/MS)において、プロダクトイオンスキャン測定を行うことにより取得したマススペクトルを構成するデータを処理する。
このLC/MS/MSは、液体クロマトグラフ部1と、質量分析部2とを備えている。
液体クロマトグラフ部1は、移動相が貯留された移動相容器10と、移動相を吸引して一定流量で送給するポンプ11と、移動相中に未知成分を含む試料を注入するインジェクタ12と、試料中の成分(試料成分)を時間的に分離するカラム13を備えている。カラム13において分離された各成分は、順次、質量分析部2に導入される。
トータルイオンクロマトグラムを確認した分析者が、何らかの成分が溶出した時間t1を選択する(ステップS1)と、時間t1においてイベント1〜4を実行して得たマススペクトルのデータが記憶部41から読み出される(ステップS2)。また、これと同時に、判定条件入力部43は、表示部7に、図4に示す判定条件入力画面を表示し(ステップS3)、分析者に入力を促す。判定条件画面には、「強度しきい値」、「有効強度%」、及び「基準S/N比」という3種類の判定方法と、それらの選択/非選択を切り替えるチェックボックスと、各判定条件における判定基準値を入力する入力ボックスと、が含まれる。また、画面の下部には、分析者により選択された判定方法に関する説明文が表示される。図4に示す例では、分析者により「強度しきい値」が選択されているため、「最大強度がしきい値以下のマススペクトルは表示されません。」という説明文が表示されている。
上記実施例では、LC/MS/MSにおいて取得したマススペクトルのデータを処理する例を説明したが、これと同様に、複数の対象化合物について1乃至複数の測定条件を設定し、それらについて個別にマススペクトルを取得する場合にも、上記同様のものを用いることができる。また、プロダクトイオンスキャン測定以外のスキャン測定(プリカーサイオンスキャン測定やニュートラルロススキャン測定)によって取得したマススペクトルについても同様に取り扱うことができる。つまり、本実施例の装置及び方法は、MSn(nは2以上の整数)によりスキャン測定を行って取得したマススペクトルを処理するために用いることができる。
また、本実施例では、選択結果提示部45が、判定結果に基づいて選択したマススペクトルを表示部7に表示する構成としたが、選択結果出力部により選択した結果をデータとして出力する等により、選択したマススペクトルを分析者に提示するようにしてもよい。
10…移動相容器
11…ポンプ
12…インジェクタ
13…カラム
2…質量分析部
20…イオン化室
201…ESIプローブ
202…加熱キャピラリ
21…第1中間真空室
211…イオンガイド
212…スキマー
22…第2中間真空室
221…イオンガイド
23…分析室
231…前段四重極マスフィルタ
232…コリジョンセル
233…イオンガイド
234…後段四重極マスフィルタ
235…イオン検出器
24…電源部
4…データ処理部
41…記憶部
42…マススペクトル作成部
43…判定条件入力部
44…判定実行部
45…選択結果提示部
Claims (6)
- 試料中に含まれる未知成分について複数の異なる測定条件でMSn(nは2以上の整数)測定を行って取得した複数のマススペクトルを構成するデータを処理する質量分析データ処理装置であって、
a) 前記複数のマススペクトルのうち、プロダクトイオンスキャン測定により取得されたマススペクトルの中から未知成分の推定に有効なマススペクトルを選択するための、マススペクトル上のマスピークの強度の最大値に関する判定条件を分析者に入力させる判定条件入力部と、
b) 前記プロダクトイオンスキャン測定により取得されたマススペクトルのそれぞれについて、前記判定条件を満たすか否かを判定する判定実行部と、
c) 前記判定実行部により判定条件を満たすと判定されたマススペクトルを選択して分析者に提示する選択結果提示部と、
を備えることを特徴とする質量分析データ処理装置。 - 前記判定条件が、分析者により入力された閾値を超える強度のマスピークを含むこと、であることを特徴とする請求項1に記載の質量分析データ処理装置。
- 前記判定条件が、複数のマススペクトル上に現れる各マスピークの強度のうちの最大値に対して、分析者により入力された割合以上の強度のマスピークを含むこと、であることを特徴とする請求項1又は2に記載の質量分析データ処理装置。
- 前記判定条件が、各マススペクトルにおける最大強度のマスピークの強度値と、該マススペクトル上の全マスピークの強度の平均値の比が分析者により入力された値以上であること、であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の質量分析データ処理装置。
- 前記判定条件が、分析者により入力された閾値を超える強度のマスピークを含むこと、複数のマススペクトル上に現れる各マスピークの強度のうちの最大値に対して、分析者により入力された割合以上の強度のマスピークを含むこと、及び各マススペクトルにおける最大強度のマスピークの強度値と、該マススペクトル上の全マスピークの強度の平均値の比が分析者により入力された値以上であること、のうちの複数の組み合わせで構成されることを特徴とする請求項1に記載の質量分析データ処理装置。
- 試料中に含まれる未知成分について複数の異なる測定条件でMSn(nは2以上の整数)測定を行って取得した複数のマススペクトルを構成するデータを処理する質量分析データ処理方法であって、
a) 前記複数のマススペクトルのうち、プロダクトイオンスキャン測定により取得されたマススペクトルの中から未知成分の推定に有効なマススペクトルを選択するためのマススペクトル上のマスピークの強度の最大値に関する判定条件を分析者に入力させ、
b) 前記プロダクトイオンスキャン測定により取得されたマススペクトルのそれぞれについて、前記判定条件を満たすか否かを判定し、
c) 前記判定条件を満たすと判定されたマススペクトルを選択して分析者に提示する
ことを特徴とする質量分析データ処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017237822A JP6521041B2 (ja) | 2017-12-12 | 2017-12-12 | 質量分析データ処理装置及び質量分析データ処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017237822A JP6521041B2 (ja) | 2017-12-12 | 2017-12-12 | 質量分析データ処理装置及び質量分析データ処理方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014154532A Division JP6303896B2 (ja) | 2014-07-30 | 2014-07-30 | 質量分析データ処理装置及び質量分析データ処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018036286A JP2018036286A (ja) | 2018-03-08 |
JP6521041B2 true JP6521041B2 (ja) | 2019-05-29 |
Family
ID=61565733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017237822A Active JP6521041B2 (ja) | 2017-12-12 | 2017-12-12 | 質量分析データ処理装置及び質量分析データ処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6521041B2 (ja) |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2995841B2 (ja) * | 1990-10-03 | 1999-12-27 | 株式会社島津製作所 | ガスクロマトグラフ質量分析計のデータ処理装置 |
JP2004251830A (ja) * | 2003-02-21 | 2004-09-09 | Hitachi High-Technologies Corp | 質量分析計データ処理装置およびデータ処理方法 |
JP4393206B2 (ja) * | 2004-01-19 | 2010-01-06 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 質量分析装置用データ処理装置 |
JP2005214799A (ja) * | 2004-01-29 | 2005-08-11 | Seikei Gakuen | データ解析装置、データ解析方法およびデータ解析プログラム |
JP4621491B2 (ja) * | 2004-12-14 | 2011-01-26 | 三井情報株式会社 | ピークの抽出方法および該方法を実行するためのプログラム |
JP4851273B2 (ja) * | 2006-09-12 | 2012-01-11 | 日本電子株式会社 | 質量分析方法および質量分析装置 |
JP2010019655A (ja) * | 2008-07-10 | 2010-01-28 | Shimadzu Corp | クロマトグラフ質量分析装置 |
JP5423408B2 (ja) * | 2010-01-12 | 2014-02-19 | 株式会社島津製作所 | 質量分析方法及び質量分析装置 |
JP2011209062A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd | マススペクトルデータの二次解析方法およびマススペクトルデータの二次解析システム |
-
2017
- 2017-12-12 JP JP2017237822A patent/JP6521041B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018036286A (ja) | 2018-03-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10121644B2 (en) | Mass spectrometer and mass spectrometry method | |
JP6176049B2 (ja) | タンデム四重極型質量分析装置 | |
US10288589B2 (en) | Mass spectrometry method and mass spectrometer | |
US10381207B2 (en) | Data processing system for chromatographic mass spectrometry | |
JP6540298B2 (ja) | 質量分析を用いた多成分一斉分析方法及び質量分析装置 | |
WO2015079529A1 (ja) | 質量分析方法、質量分析装置、及び質量分析データ処理プログラム | |
JP6303896B2 (ja) | 質量分析データ処理装置及び質量分析データ処理方法 | |
JP2016031323A5 (ja) | ||
US9983180B2 (en) | Mass spectrometry method, chromatograph mass spectrometer, and program for mass spectrometry | |
JP6521041B2 (ja) | 質量分析データ処理装置及び質量分析データ処理方法 | |
JP6702501B2 (ja) | タンデム型質量分析装置及び該装置用プログラム | |
US20210287892A1 (en) | Dynamic ion filtering for reducing highly abundant ions | |
JP7359302B2 (ja) | クロマトグラフ質量分析データ処理方法、クロマトグラフ質量分析装置、及びクロマトグラフ質量分析データ処理用プログラム | |
US10665442B2 (en) | Mass spectrometer | |
US11355329B2 (en) | Mass spectrometer and mass spectrometric method | |
JP6870406B2 (ja) | タンデム四重極型質量分析装置および該装置の制御パラメータ最適化方法 | |
JP6413785B2 (ja) | 質量分析装置及びクロマトグラフ質量分析装置 | |
JPWO2019220501A1 (ja) | 飛行時間型質量分析装置 | |
WO2021240609A1 (ja) | クロマトグラフ質量分析データ処理方法、クロマトグラフ質量分析装置、及びクロマトグラフ質量分析データ処理用プログラム | |
US20230213489A1 (en) | Chromatograph mass spectrometry data processing method, chromatograph mass spectrometer, and chromatograph mass spectrometry data processing program | |
JP2008170346A (ja) | 質量分析システム | |
JP6477332B2 (ja) | 質量分析方法、質量分析装置、及び質量分析用プログラム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171212 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20181010 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181113 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190115 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190402 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190415 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6521041 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |