JP6520649B2 - 車両用シートの取付構造 - Google Patents

車両用シートの取付構造 Download PDF

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本発明は、車両用シートの取付構造に関する。
特許文献1には、側突時のロッカの侵入量を低減させることを目的として、乗員が着座するシートを取付けるシート取付ブラケットの上部をロッカの上面に取付ける構成が開示されている。なお、上記特許文献1以外にも、下記特許文献2〜特許文献4には、シートの取付構造に関する技術が開示されている。これらの先行技術を適用すると、いわゆるシート取付ブラケットを含むシート取付部位の剛性を向上させることができる。
特開2010−202118号公報 特開2015−101161号公報 特開2015−105033号公報 特開2007−176226号公報
ところで、これらの先行技術を含め、シート取付部位では、一般使用に耐え得る十分な強度及び衝突時の乗員保護などを考慮して設計されている。これに加え、走行時の動的性能(乗り心地を含む)を考慮して設計する際は、それぞれのシート取付部位の剛性を計算・測定し、相対的に数値の低いシート取付部位に対して板厚を厚くしたり別部材を接合(結合)させたりする等して補強することが一般的である。
しかしながら、シート取付部位において、板厚を厚くしたり別部材を結合させたりする場合、車体質量の増加を招くことになってしまう。このため、走行時の動的性能を維持しつつ車体質量の軽減を図るにはさらなる改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮し、走行時の動的性能を維持しつつ車体質量の軽減を図ることができる車両用シートの取付構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の車両用シートの取付構造は、車両のフロアパネルにシートブラケットを介して車両用シートを取付ける車両用シートの取付構造であって、前記フロアパネルは、車両幅方向の中央部に車両前後方向に沿って延在されたトンネルと、車両幅方向の両外側にそれぞれ車両前後方向に沿って延在され、前記トンネルよりも高い剛性となるように設定されたロッカと、を備え、前記シートブラケットは、前記フロアパネルと結合されるフロア結合部と、前記車両用シートを車両前後方向に沿ってスライド移動させるシートレールが固定される上壁部と、前記フロア結合部と前記上壁部とを前記シートブラケットの車両上下方向に繋ぐ複数の側壁部と、を含んで構成され、前記複数の側壁部のうち、少なくとも一つの前記側壁部に剛性調整穴が形成され、前記フロアパネルのロッカ側に結合されるシートブラケットは、前記ロッカが前記トンネルよりも高い剛性となるように設定されたことで、当該フロアパネルのトンネル側に結合されるシートブラケットよりも剛性が低くなるように設定されている。
請求項1に記載の車両用シートの取付構造では、車両のフロアパネルに車両用シートを取付けるシートブラケットは、フロア結合部と上壁部と複数の側壁部とを含んで構成されている。シートブラケットは、フロア結合部によってフロアパネルと結合されており、シートブラケットの上壁部には、車両用シートを車両前後方向に沿ってスライド移動させるシートレールが固定されようになっている。さらに、シートブラケットには、フロア結合部と上壁部とを当該シートブラケットの車両上下方向に繋ぐ複数の側壁部が設けられており、複数の側壁部のうち、少なくとも一つの側壁部に剛性調整穴が形成されている。
前述のように、シートブラケットを含むシート取付部位では、一般使用に耐え得る十分な強度及び衝突時の乗員保護などを考慮して設計されているが、走行時の動的性能を考慮して設計する際は、さらに高い剛性が要求される。例えば、一般に、シート取付部位として、シートの前部の車両幅方向の右側及び左側、シートの後部のシート幅方向の右側及び左側の計4箇所がある。
また、フロアパネルでは、車両幅方向の両外側にそれぞれロッカが車両前後方向に沿って延在されており、車両幅方向の中央部にはトンネルが車両前後方向に沿って延在されている。そして、トンネルよりもロッカの方が高い剛性となるように設定されている。このため、仮に、シートブラケットが、各シート取付部位にそれぞれ独立した状態で設けられた場合、ロッカの方がトンネルよりも剛性が高いため、フロアパネルのロッカ側のシート取付部位の方がトンネル側のシート取付部位よりも高い剛性を得ることができる。
したがって、フロアパネルのロッカ側とトンネル側とで剛性が略同じシートブラケットを用いた場合、フロアパネルのトンネル側のシート取付部位を基準として剛性が設定されるため、フロアパネルのロッカ側のシート取付部位では、必要以上の板厚となり、質量増加を招くことになる。
一方、シートブラケットにおいて、複数の側壁部のうち、少なくとも一つの側壁部に剛性調整穴が形成されることによって、当該剛性調整穴が形成されていない場合と比較してシートブラケットの剛性は低くなってしまう。
前述のように、フロアパネルのロッカ側のシート取付部位の方がトンネル側のシート取付部位よりも高い剛性を得ることができる。このため、本発明では、フロアパネルのロッカ側に結合されるシートブラケットは、ロッカがトンネルよりも高い剛性となるように設定されたことで、当該フロアパネルのトンネル側に結合されるシートブラケットよりも剛性が低くなるように設定されている。すなわち、フロアパネルのトンネル側のシートブラケットを基準としてシートブラケットの剛性を設定した上で、ロッカ側のシートブラケットにおいて、側壁部に剛性調整穴を形成し当該シートブラケットの剛性を下げることによって、必要以上の板厚とされたことによる質量増加を抑制することができる。また、シートブラケットに剛性調整穴を形成することによって、シートブラケットの質量を低減することができる。
請求項2に記載の車両用シートの取付構造は、請求項1に記載の車両用シートの取付構造において、車両前後方向の前側に結合されたシートブラケットの高さは、車両前後方向の後側に結合されたシートブラケットの高さよりもよりも高くなるように形成され、前側のシートブラケットの剛性は後側のシートブラケットの剛性よりも高くなるように設定されている。
以上、説明したように、本発明に係る車両用シートの取付構造は、走行時の動的性能を維持しつつ、シートブラケットの質量を低減することで、車体質量の軽減を図ることができる、という優れた効果を有する。
本実施の形態に係る車両用シートの取付構造を示す斜視図である。
本発明の実施形態に係る車両用シートの取付構造について図面に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印RH、及び矢印LHは、それぞれ本発明の一実施形態に係る車両用シートの取付構造が適用された車両の前方向、上方向、右方向及び左方向を示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、前方向を向いた場合の左右を示すものとする。
(車両用シートの取付構造の構成)
まず、本実施の形態に係る車両用シートの取付構造の構成について説明する。
図1には、本実施の形態に係る車両用シートの取付構造10が適用されたフロアパネル12が示されている。フロアパネル12の車両幅方向の両外側には、車両前後方向に沿って一対のロッカ14がそれぞれ延在されている。ロッカ14は、車両幅方向の内側に配設されたロッカインナパネル16と、図示はしないが、車両幅方向の外側に配設されたロッカアウタパネルと、を含んで構成されている。
ロッカインナパネル16は、車両上下方向に沿って配置された側壁部16Aを備えている。この側壁部16Aの上端からは、車両幅方向の外側へ向かって上壁部16Bが延出されており、上壁部16Bからは、上フランジ部16Cが上側へ向かって延出されている。また、側壁部16Aの下端からは、車両幅方向の外側へ向かって下壁部16Dが延出されており、下壁部16Dからは、下フランジ部16Eが下側へ向かって延出されている。
なお、ロッカアウタパネルは、ロッカインナパネル16と略同じ構成となっているためロッカアウタパネルの説明は省略する。そして、ロッカインナパネル16の上フランジ部16Cとロッカアウタパネルの上フランジ部、ロッカインナパネル16の下フランジ部16Eとロッカアウタパネルの下フランジ部が、例えば、スポット溶接等による溶接によりそれぞれ結合されている。これにより、ロッカ14において、当該ロッカ14の延在方向に対して略直交する断面において形成された閉断面部(図示省略)が車両前後方向に延在している。なお、以下の説明において特に説明がない場合、「結合」はスポット溶接等による溶接とする。
また、フロアパネル12の車両幅方向の中央部には、車両前後方向に沿ってトンネル18が延在されている。なお、フロアパネル12は、左右一対のフロアパネル20、22によって構成されており、当該一対のフロアパネル20、22がそれぞれトンネル18と結合されることによって、フロアパネル12が形成されている。
トンネル18は、車両幅方向に沿って切断したときの断面形状が下側に開口する略ハット型形状を成しており、頂部を構成する上壁部18Aと当該上壁部18Aの車両幅方向に対向して左右に位置する一対の側壁部18Bとを備えている。一対の側壁部18Bは、上壁部18Aの車両幅方向の外端から下側へ向けてそれぞれ車両幅方向の外側へ傾斜した傾斜壁部とされており、側壁部18Bは前方側へ向かうにつれて高くなるように形成されている。つまり、トンネル18は、車室内の前部に配設される図示しないインストルメントパネル側へ向かって高くなるように形成されている。
また、一対の側壁部18Bの下端からは、トンネル18の車両幅方向の外側へ向かってそれぞれ折れ曲がる一対の外フランジ部(図示省略)が延出されている。そして、当該外フランジ部が、フロアパネル20、22の下面12Aにそれぞれ結合されることによって、フロアパネル20、22とトンネル18とが一体化される。なお、フロアパネル20、22とトンネル18とは一体形成されてもよい。
ここで、フロアパネル22側の構成とフロアパネル20側の構成は略同じであるため、以下、フロアパネル22側の構成について説明を行い、フロアパネル20側の構成については、フロアパネル22を構成する詳細部位の符号と同じ符号を付して説明は割愛する。
フロアパネル22の上面12Bには、車両幅方向に沿ってクロスメンバ24が配設されている。クロスメンバ58は、トンネル18とロッカ14の間を車両幅方向に沿って架け渡されている。また、クロスメンバ24は、ロッカ14の車両前後方向の中央側において上下方向に沿って配設されるセンタピラー26の前部26Aと車両側面視で重なる位置に配置されている。なお、ここでは、センタピラー26の下部に配設される、いわゆるインナガセット27が実線で示されている。また、クロスメンバ24は、車両前後方向に間隔を空けて複数(この図では1本)配設されている。
そして、クロスメンバ24を間において、フロアパネル22には、乗員が着座する図示しないシートを支持するシートブラケット28、30、32、34が配設されている。つまり、本実施形態では、シートブラケット28、30、32、34が、シート取付部位となる。
また、シートブラケット28、30は、フロアパネル22のロッカ14側に配置されており、シートブラケット28はクロスメンバ24の前方側、シートブラケット30はクロスメンバ24の後方側にそれぞれ配置されている。一方、シートブラケット32、34は、フロアパネル22のトンネル18側に配置されており、シートブラケット32はクロスメンバ24の前方側、シートブラケット34はクロスメンバ24の後方側にそれぞれ配置されている。
ここで、シートブラケット28の基本構成とシートブラケット30の基本構成は略同じである。このため、両者を代表して、シートブラケット28の基本構成について以下に説明する。
シートブラケット28は、略方形の箱形形状を成している。具体的に説明すると、シートブラケット28は、当該シートブラケット28の前部に配置された前壁部(側壁部)28Aと、前壁部28Aと対向してシートブラケット28の後部に配置された後壁部(側壁部)28Bと、を含んで構成されている。さらに、シートブラケット28は、シートブラケット28の上端部に配置され前壁部28Aと後壁部28Bを繋ぐ上壁部28Cと、前壁部28A、後壁部28B及び上壁部28Cを繋いでトンネル18側に配置された内壁部(側壁部)28Dと、を含んでいる。
そして、シートブラケット28の前壁部28A、内壁部28D及び後壁部28Bの下端からは、シートブラケット28の外側へ向かって延出された、外フランジ部(フロア結合部)36がそれぞれ形成されている。なお、この外フランジ部36は、フロアパネル22の上面12Bにそれぞれ結合されている。
また、シートブラケット28において、前壁部28A及び後壁部28Bのロッカ14側の外端からは、シートブラケット28の外側へ向かって延出された縦フランジ部38がそれぞれ形成されている。そして、当該縦フランジ部38は、ロッカインナパネル16の側壁部16Aにそれぞれ結合されている。
さらに、シートブラケット28の上壁部28Cのロッカ14側の外端からは、車両幅方向の外側へ向かって延出された上フランジ部40が形成されており、当該上フランジ部40は、ロッカインナパネル16の上壁部16Bに結合されている。
前述のように、シートブラケット30の基本構成は、シートブラケット28と略同じである。このため、シートブラケット30は、前壁部(側壁部)30A、後壁部(側壁部)30B、上壁部30C、内壁部(側壁部)30D、外フランジ部(フロア結合部)36、縦フランジ部38及び上フランジ部40を含んで構成されている。
そして、シートブラケット28、30の前壁部28A、30Aの中央下部には、矩形状の剛性調整穴42がそれぞれ形成されている。また、シートブラケット28、30の後壁部28B、30Bの中央下部には、矩形状の剛性調整穴44がそれぞれ形成されている。さらに、シートブラケット28、30の内壁部28D、30Dの中央には、台形状の剛性調整穴46がそれぞれ形成されている。
一方、シートブラケット32、34においても、シートブラケット28、30同様、シートブラケット32の基本構成とシートブラケット34の基本構成は略同じである。このため、両者を代表して、シートブラケット32の基本構成について以下に説明する。なお、ここでは図面の見やすさを考慮して、フロアパネル20側を参照する。
シートブラケット32は、略方形の箱形形状を成しており、当該シートブラケット32の前部に配置された前壁部(側壁部)32Aと、前壁部32Aと対向してシートブラケット32の後部に配置された後壁部(側壁部)32Bと、を含んで構成されている。さらに、シートブラケット32は、シートブラケット32の上端部に配置され前壁部32Aと後壁部32Bを繋ぐ上壁部32Cと、前壁部32A、後壁部32B及び上壁部32Cを繋いでロッカ14側に配置された内壁部(側壁部)32Dと、を含んでいる。
そして、シートブラケット32の前壁部32A、内壁部32D及び後壁部32Bの下端からは、シートブラケット32の外側へ向かって延出された、外フランジ部(フロア結合部)48がそれぞれ形成されている。なお、この外フランジ部48は、フロアパネル20の上面12Bにそれぞれ結合されている。
また、シートブラケット32の前壁部32A及び後壁部32Bのトンネル18側の外端からは、シートブラケット32の外側へ向かって延出された縦フランジ部50がそれぞれ形成されている。そして、当該縦フランジ部50は、トンネル18の側壁部18Bにそれぞれ結合されている。
さらに、シートブラケット32の上壁部32Cのトンネル18側の外端からは、トンネル18側へ向かって延出された上フランジ部52が形成されており、当該上フランジ部52は、トンネル18の上壁部18Aに結合されている。
前述のように、シートブラケット34の基本構成は、シートブラケット32と略同じである。このため、シートブラケット34は、前壁部(側壁部)34A、後壁部(側壁部)34B、上壁部34C、内壁部(側壁部)34D、外フランジ部(フロア結合部)48、縦フランジ部50及び上フランジ部52を含んで構成されている。
そして、シートブラケット32には、内壁部32Dの中央に台形状の剛性調整穴54が形成され、シートブラケット34には、内壁部34Dの中央に台形状の剛性調整穴54が形成されている。
以上の構成を成すシートブラケット28、30、32、34において、シートブラケット28の上壁部28Cとシートブラケット30の上壁部30Cには、前後方向に沿って配設されるシートレール56がボルト等により締結(固定)されるようになっている。また、シートブラケット32の上壁部32Cとシートブラケット34の上壁部34Cにおいてもシートブラケット28、30同様、シートレール56が固定されるようになっている。
なお、図示はしないが乗員が着座するシートは、当該シートの前部よりも後部の方が下方側となるように傾斜している。このため、シートブラケット28、32の高さは、シートブラケット30、34の高さよりもそれぞれ高くなるように形成されている。
(車両用シートの取付構造の作用・効果)
次に、本実施の形態に係る車両用シートの取付構造の作用・効果について説明する。
本実施形態では、図1に示されるように、フロアパネル12(フロアパネル20、22)には、図示しないシートを支持するシートブラケット28、30、32、34が配設されている。そして、シートブラケット28、30はフロアパネル12に結合されると共にロッカ14に結合され、シートブラケット32、34はフロアパネル12に結合されると共にトンネル18に結合されている。
また、シートブラケット28、30の前壁部28A、30Aには、剛性調整穴42がそれぞれ形成され、後壁部28B、30Bには、剛性調整穴44がそれぞれ形成されている。また、シートブラケット28、30の内壁部28D、30Dには、剛性調整穴46がそれぞれ形成されている。一方、シートブラケット32、34の内壁部32D、34Dには、剛性調整穴54がそれぞれ形成されている。
ここで、シート取付部位としてのシートブラケット28、30、32、34では、一般使用に耐え得る十分な強度及び衝突時の乗員保護などを考慮して設計されているが、走行時の動的性能を考慮して設計する際は、さらに高い剛性が要求される。また、一般に、トンネル18よりもロッカ14の方が高い剛性となるように設定されている。
このため、フロアパネル22のロッカ14側とトンネル18側とで剛性が略同じシートブラケットを用いた場合、トンネル18側のシートブラケットを基準として強度及び剛性が設定される。この結果、フロアパネル22のロッカ14側のシートブラケットでは、過剰設計となってしまう。一般に、部材の剛性を高くするには、当該部材の板厚を厚くしたり、別部材を結合させたりする等の補強が施される。このため、その分、車体質量は増大してしまう。一方、シートブラケット28において、前壁部28A、後壁部28B及び内壁部28Dに剛性調整穴42、44、46がそれぞれ形成されると、当該剛性調整穴42、44、46が形成されていない場合と比較して、シートブラケット28の剛性は低くなってしまう。
以上のことを踏まえ、本実施形態では、フロアパネル22のトンネル18側のシートブラケット32、34を基準としてシートブラケットの剛性が設定されている。その上で、過剰設計となるフロアパネル22のロッカ14側のシートブラケット28、30において、その剛性を低くして当該シートブラケット28、30に必要な剛性の設定を行っている。
具体的には、当該シートブラケット28、30において、前壁部28A、30A、後壁部28B、30B及び内壁部28D、30Dに剛性調整穴42、44、46をそれぞれ形成している。つまり、本実施形態では、シートブラケットにおいて、剛性調整穴を形成することによって、剛性バランスを図ることができる。
このように、シートブラケット28、30において、前壁部28A、30A、後壁部28B、30B及び内壁部28D、30Dに剛性調整穴42、44、46をそれぞれ形成し、当該シートブラケット28、30の剛性を下げることにより過剰設計を抑制することができる。また、シートブラケット28、30に剛性調整穴42、44、46を形成することによって、シートブラケット28、30の質量を低減することができる。その結果、車体質量の軽減を図ることができる。したがって、本実施形態におけるシートブラケット28、30、32、34では、走行時の動的性能を維持しつつ車体質量の軽減を図ることができる。
(本実施形態の変形例)
本実施形態では、シートブラケット28、30において、側壁部としての前壁部28A、30A、後壁部28B、30B及び内壁部28D、30Dに剛性調整穴42、44、46がそれぞれ形成されている。しかし、シートブラケット28、30において、少なくとも一つの側壁部に剛性調整穴が形成されていれば良い。
また、シートブラケット28、30において、必ずしも剛性調整穴42、44、46がそれぞれ形成されていなくてもよい。前述のように、シートブラケット28、32の高さは、シートブラケット30、34の高さよりもそれぞれ高くなるように形成されている。このため、シートブラケット28の剛性はシートブラケット30の剛性よりも高くなる。
したがって、シートブラケット30において剛性調整穴が形成された側壁部の数よりもシートブラケット28において剛性調整穴が形成された側壁部の数を少なくしてもよい。なお、シートブラケット32、34側においてもシートブラケット28、30側と略同じである。このため、例えば、個々のシートブラケット28、30、32、34において剛性バランスを調整し、シートブラケット34、シートブラケット32、シートブラケット30、シートブラケット28の順に剛性が低くなるように設定してもよい。
また、本実施形態では、トンネル18は、上壁部18Aと一対の側壁部18Bとを含んで構成されている。このトンネル18には、例えば、図示しないパーキングブレーキが取付けられるようになっており、当該トンネル18を補強するためトンネル18の上壁部18Aの上にトンネル上リインフォースメントが配設される場合がある。また、トンネル18の下方側(フロアパネル12の下面12A側)には、トンネル18を補強するためのトンネル下リインフォースメントが配設される場合がある。このように、トンネル18にトンネル上リインフォースメント及びトンネル下リインフォースメントが配設されることによってトンネル18自体の剛性も高くなる。この場合、トンネル18の剛性に応じて、シートブラケット32、34において、内壁部32D、34D以外にも剛性調整穴が形成されてもよい。
また、本実施形態では、シート取付部位において、それぞれ独立してシートブラケット28、30、32、34が設けられているが、シートブラケットの構成はこれに限るものではない。例えば、シートブラケット28とシートブラケット32が、車両幅方向に沿って延在された図示しないクロスメンバを介して一体化された構成であってもよい。この場合、当該クロスメンバはシートブラケットの一部を成すため、クロスメンバに剛性調整穴が形成されてもよい。クロスメンバに剛性調整穴が形成される場合、車両の側面衝突時において車両幅方向に沿って伝達される衝撃荷重の荷重伝達効率を考慮すると、クロスメンバの前壁部及び後壁部の下部側に形成された方が好ましい。なお、シートブラケット30、34においてもシートブラケット28、32と同様である。
さらに、シートブラケット28とシートブラケット30が、前後方向に沿って延在された図示しないサイドメンバを介して一体化された構成であってもよい。この場合、当該サイドメンバはシートブラケットの一部を成すため、サイドメンバに剛性調整穴が形成されてもよい。なお、シートブラケット32、34においてもシートブラケット28、30と同様である。
さらにまた、シートブラケット28、30、32、34が、上記クロスメンバ及び当該サイドメンバを介して一体化され、平面視で矩形状を成す構成であってもよい。この場合、クロスメンバ及びサイドメンバはシートブラケットの一部を成すため、クロスメンバ及びサイドメンバの少なくとも一方に剛性調整穴が形成されてもよい。
また、本実施形態では、シートブラケット28、30、32、34に剛性調整穴を形成することによって剛性バランスを図っているが、これと併せてシートブラケット28、30、32、34の板厚調整及び別部材の結合による剛性調整を行うことを否定するものではない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 車両用シートの取付構造
12 フロアパネル
20 フロアパネル
22 フロアパネル
28 シートブラケット
28A 前壁部(側壁部)
28B 後壁部(側壁部)
28C 上壁部
28D 内壁部(側壁部)
30 シートブラケット
30A 前壁部(側壁部)
30B 後壁部(側壁部)
30C 上壁部
30D 内壁部(側壁部)
32 シートブラケット
32A 前壁部(側壁部)
32B 後壁部(側壁部)
32C 上壁部
32D 内壁部(側壁部)
34 シートブラケット
34A 前壁部(側壁部)
34B 後壁部(側壁部)
34C 上壁部
34D 内壁部(側壁部)
36 外フランジ部(フロア結合部)
42 剛性調整穴
44 剛性調整穴
46 剛性調整穴
48 外フランジ部(フロア結合部)
54 剛性調整穴
56 シートレール

Claims (2)

  1. 車両のフロアパネルにシートブラケットを介して車両用シートを取付ける車両用シートの取付構造であって、
    前記フロアパネルは、
    車両幅方向の中央部に車両前後方向に沿って延在されたトンネルと、
    車両幅方向の両外側にそれぞれ車両前後方向に沿って延在され、前記トンネルよりも高い剛性となるように設定されたロッカと、
    を備え、
    前記シートブラケットは、
    前記フロアパネルと結合されるフロア結合部と、
    前記車両用シートを車両前後方向に沿ってスライド移動させるシートレールが固定される上壁部と、
    前記フロア結合部と前記上壁部とを前記シートブラケットの車両上下方向に繋ぐ複数の側壁部と、
    を含んで構成され、
    前記複数の側壁部のうち、少なくとも一つの前記側壁部に剛性調整穴が形成され、前記フロアパネルのロッカ側に結合されるシートブラケットは、前記ロッカが前記トンネルよりも高い剛性となるように設定されたことで、当該フロアパネルのトンネル側に結合されるシートブラケットよりも剛性が低くなるように設定されている車両用シートの取付構造。
  2. 車両前後方向の前側に結合されたシートブラケットの高さは、車両前後方向の後側に結合されたシートブラケットの高さよりもよりも高くなるように形成され、前側のシートブラケットの剛性は後側のシートブラケットの剛性よりも高くなるように設定されている請求項1に記載の車両用シートの取付構造。
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