JP6518581B2 - 磁気データ読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気記録媒体に記録されたデータを読み取る装置に関し、特に、データの不正取得を防止する機能を備えた磁気データ読取装置に関する。
現金自動支払機(以下、CD(Cash Dispenser)と称す)や現金自動預け払機(以下、ATM(Automated Teller Machine)と称す)などの現金取引処理装置や、さらにはカードや通帳など磁気情報が記録された媒体を利用して取引処理を行う取引処理端末において、スキミングと呼ばれる犯罪が発生している。代表的なスキミングの方法は、磁気ヘッドを備えた不正磁気データ読取装置を、元々の磁気データ読取装置の磁気情報記録媒体の挿入口に被せるように設置して、磁気ストライプの磁気情報を不正に取得するものである。この対策として、磁界によって不正磁気データ読取装置を機能しないようにする技術が公開されている。
このような技術の1つとして、磁気カード挿入・排出用のカードスロットの外側部分の領域に磁界を発生させ、不正磁気データ読取装置を妨害する磁気カード取引装置がある(例えば、特許文献1参照)。この磁気カード取引装置では、カードスロット外側に不正に磁気ヘッドが取り付けられたとしても、磁界発生手段による妨害磁界によって、不正な磁気ヘッドを用いて挿入あるいは排出される磁気カードが読取られてしまうことを阻止することができる。
また、磁気情報記録媒体の挿入口周囲にループアンテナを設置し、挿入口前方の磁気情報読み取りを妨害する磁気データ読取装置がある(特許文献2参照)。この磁気データ読取装置では、磁気情報記録媒体の周囲を取り囲むように取り付けられたループアンテナと、ループアンテナから磁界を発生させるための発振器と、挿入口に挿入された磁気情報記録媒体を検出する媒体検出センサとを備え、媒体検出センサが磁気情報記録媒体を検出した場合に、発振器がループアンテナから磁界を発生させることにより、挿入口の前方における磁気情報記録媒体の磁気データ読み取りを妨害することができる。
また、特許文献2では、磁界発生部としてカード挿入口の周囲を囲むように取り付けられたループアンテナを使用している。
特開2001−67524号公報 特許第4425674号公報
上述した特許文献1では、磁界発生部がカードスロットの外側部分における磁気カードの磁気ストライプが通過する通過経路を含む領域に磁界を発生させているため、スキミングを阻止することができる。しかし、この方法では磁気データ読取装置本体が持つ磁気読取部に対しても妨害磁界を照射してしまう。これを防ぐため、磁界の発生時期をカードの挿入時及び排出時とする方法も記載されているが、この方法では磁気データ読取装置が磁気リードを行っている間は読み取り妨害を行うことができない。
また、特許文献2では、磁気データ読取装置本体が持つ磁気読取部に対して妨害磁界を照射し、自身の磁気読取を阻害してしまう。
本発明の目的は、磁気データ読取装置本体がもともと備えている磁気読取部の磁気読取を阻害せず、不正磁気データ読取装置による磁気データ詐取を効果的に妨害する磁気データ読取装置を提供することにある。
磁気記録媒体に記録された磁気データを読み取るための磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドの配置位置を含む予め定めた第1の領域内での磁気データの読取を妨げるための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生コイルと、前記磁気ヘッドの配置位置を含み前記第1の領域とは異なる第2の領域内おいて、当該妨害磁界を抑制する抑制磁界を発生させる抑制磁界発生コイルと、を備えることを特徴としている。
このように構成したことにより、磁界発生コイルから発生する妨害磁界が、自身の磁気読取部において打ち消される。このため、自身の磁気読取部では、妨害磁界に影響されずに磁気記録媒体のデータを読み取ることができ、データの読取性能が低下することが回避される。
本発明によれば、磁気データ読取装置に不正磁気データ読取装置が設置された場合であっても、磁気データ読取装置自身の機能に影響することなく、不正磁気データ読取装置の機能を妨害することができる。
第1の実施形態に係る磁気データ読取装置の側面断面図である。 第1の実施形態に係る磁気データ読取装置の構成図である。 (a)は妨害磁界が存在し、キャンセル磁界が存在しない場合における、磁気ヘッドの検出信号を示す波形図、(b)はキャンセル磁界が存在し、妨害磁界が存在しない場合における、磁気ヘッドの検出信号を示す波形図、(c)は妨害磁界とキャンセル磁界が共に存在する場合における、磁気ヘッドの検出信号を示す波形図である。 第2の実施の形態に係り、キャンセル磁界発生コイルが、磁界発生コイルと同じものであり、前記磁気読取部を中心に、前記磁界発生コイルと対称の位置に配置した場合における、磁気データ読取装置の側面断面図である。 第3の実施の形態に係り、キャンセル磁界発生コイルが、前記磁界発生コイルよりも小型であり、前記磁気読取部の近くに配置した場合における、磁気データ読取装置の側面断面図である。 第4の実施の形態に係り、キャンセル磁界発生コイルを、磁気データ読取装置の外部に配置した場合における、磁気データ読取装置の側面断面図である。 第5の実施の形態に係り、キャンセル磁界発生コイルを、カード搬送面に対して斜めに配置した場合における、磁気データ読取装置の側面断面図である。 第6の実施の形態に係り、磁界監視ルーチンを示す制御フローチャートである。
図1に示される如く、磁気データ読取装置10は、矩形の筐体12によって覆われている。この磁気データ読取装置10では、磁気カード14に設けられた磁気ストライプ(図示省略)から磁気データを読み取る。
磁気データ読取装置10の挿入口16には、通常は挿入口をふさいでおり、制御部がカード挿入を許可した場合に開くシャッタ装置が設けられている。また、当該挿入口16から挿入される磁気カード14に設けられた磁気データ層の有無を検出し、真のカードである(異物ではない)と判断する磁気ヘッド及び磁気情報読取部が設けられる場合がある。
磁気データ読取装置10の筐体12内は、挿入される磁気カード14の搬送方向に沿って、複数組のローラ対18、20、22、24が配置され、直線状の磁気カード14の搬送路25が形成されている。ローラ対18、20、22、24は、それぞれ一方がモータの回転力が伝達される駆動ローラであり、他方がこの駆動ローラに従動して回転する従動ローラである。
ローラ対18、20、22、24は、モータ38を主体として構成される駆動系40(共に図2参照)からの駆動力で回転し、磁気カード14を挟み込むことで、磁気カード14を搬送可能としている。なお、搬送路25の適宜位置(ローラ対18、20、22、24のそれぞれの下流側近傍)には、磁気カード14の先端部を検出するフォトセンサ34が設けられ、磁気カード14の位置を制御することを可能にしている。
磁気カード14の位置制御では、主として、駆動系の駆動(モータの回転方向、回転速度を含む)、停止を制御することにより、磁気カード14の取り込み、および磁気カード14の排出(返却)を行う。
前記ローラ対18、20、22、24の間には、搬送路25を搬送する磁気カード14の磁気データ層に対峙し得るように磁気ヘッド26が配置されている。また、磁気ヘッド26に対向するように、搬送路25を挟んでプラテンローラ(図示省略)が配置されている。
図2に示すように、磁気データ読取装置10は、装置全体の動作を制御するCPUからなる制御部28を備えている。
制御部28は、前記磁気ヘッド26を備え磁気カード14の磁気ストライプに記録されている磁気データを読み取る磁気情報読取部30と、ローラ対18、20、22、24を備え磁気カード14を搬送するカード搬送路32と、前記フォトセンサ34を備え磁気カード14の有無を検出するカード位置検出部36と、モータ38を備え磁気カード14を搬送する駆動系40と、磁気情報読取部30で読み取った磁気データを記憶するメモリ42と、上位装置(例えばATM)との接続部であるホストインターフェース44と、を備える。
制御部28は、カード位置検出部36による検出情報に基づいて、駆動系40の駆動を制御するカード搬送制御部28Aを含む。
ここで、第1の実施の形態の磁気データ読取装置10は、磁気ヘッド26の磁気ストライプに記録されたデータの読み取りを妨げるための妨害磁界を発生する磁界発生部としての妨害磁界発生コイル46と、前記磁気ヘッド26において前記妨害磁界とは逆位相のキャンセル磁界を発生させる磁界発生部としてのキャンセル磁界発生コイル48を備えている。
制御部28は、妨害磁界発生コイル46を制御する妨害磁界制御部28Bと、キャンセル磁界発生コイル48を制御するキャンセル磁界制御部28Cとを含む。
妨害磁界発生コイル46は、例えば、導体を1回または複数回ループ状に巻いたループアンテナによって構成される。妨害磁界発生コイル46に駆動信号が印加されると、妨害磁界発生コイル46は、図1に示すように、挿入口4付近に妨害磁界50を発生させる。この妨害磁界50は、不正行為者等により、挿入口16の前面に取り付けられた不正磁気情報読取装置52の一部を構成する不正磁気ヘッド54による磁気カード14の磁気情報の窃取を妨害する。
ところで、妨害磁界50は、磁気データ読取装置10の正規の構成である、筐体12内に設けられた磁気ヘッド26にも影響を及ぼす強度及び周波数となる場合がある。このため、単純に妨害磁界50を発生させたのでは、正規の構成である磁気ヘッド26に基づく、本来の磁気データの読取に支障をきたすことになる。
そこで、第1の実施の形態では、磁気データ読取装置10に、妨害磁界発生コイル46とは別に、キャンセル磁界発生コイル48を設けた。
キャンセル磁界発生コイル48は、前記妨害磁界発生コイル46と同様の構成であり、例えば、導体を1回または複数回ループ状に巻いたループアンテナによって構成される。キャンセル磁界発生コイル48に駆動信号が印加されると、図1に示すように、キャンセル磁界56を発生させる。このキャンセル磁界56は、正規の磁気ヘッド26の位置において、妨害磁界50と同一振幅及び同一周波数、かつ逆位相となっている。
すなわち、妨害磁界50とキャンセル磁界56の両方に影響される領域(以下、打ち消し領域という)は、相互に信号が打ち消されることになる。当該打ち消し領域内に存在(配置)された正規の磁気ヘッド26は、妨害磁界50に影響されず、磁気カード14の磁気ストライプから磁気情報の読み取りが可能となる。
(比較例1)
図3(a1)及び(a2)は、磁気カード14の磁気ストライプから磁気情報を読み取るときの正規の磁気ヘッド26及び不正磁気ヘッド54の待機状態(磁気情報非読取状態)の検出信号の波形として、妨害磁界50のみを発生させた場合の例を示している。
図3(a1)に示される如く、正規の磁気ヘッド26には、妨害磁界50の影響が現れて検出信号が振動し、磁気カード14の磁気ストライプからの磁気情報を読み取ることができない。また、図3(a2)に示される如く、不正磁気ヘッド54においても、妨害磁界の影響が現れて検出信号が振動し、磁気カード14の磁気ストライプからの磁気情報を読み取ることができない。
(比較例2)
次に、図3(b1)及び(b2)は、磁気カード14の磁気ストライプから磁気情報を読み取るときの正規の磁気ヘッド26及び不正磁気ヘッド54の待機状態(磁気情報非読取状態)の検出信号の波形として、キャンセル磁界56のみを発生させた場合の例を示している。
図3(b1)に示される如く、正規の磁気ヘッド26には、キャンセル磁界56の影響が現れて検出信号が振動する。また、図3(b2)に示される如く、不正磁気ヘッド50においてはキャンセル磁界の影響が現れないか、現れたとしても軽微であり、検出信号は振動しない。
(本願発明「第1の実施の形態」)
図3(c1)及び(c2)は、磁気カード14の磁気ストライプから磁気情報を読み取るときの正規の磁気ヘッド26及び不正磁気ヘッド54の待機状態(磁気情報非読取状態)の検出信号の波形として、妨害磁界50及びキャンル磁界56の双方を発生させた場合の例を示している。
図3(c1)に示される如く、正規の磁気ヘッド26においては、妨害磁界50及びキャンセル磁界56が、相互に同一振幅及び同一周波数、かつ逆位相であるため、両者の波形が打ち消し合って相殺されるため、検出信号はフラットとなり、磁気カード14の磁気ストライプからの磁気情報を読み取ることが可能となる。また、図3(c2)に示される如く、不正磁気ヘッド54においては、キャンセル磁界56が影響を及ぼす領域外であるため、妨害磁界50のみの影響が現れて検出信号が振動し、磁気カード14の磁気ストライプからの磁気情報を読み取ることができない。
このように、比較例1に示す妨害磁界50と、比較例2とに示すキャンセル磁界56とは、逆位相となっている。このため、第1の実施の形態(図3(c2))に示すように、妨害磁界50とキャンセル磁界56が両方とも影響を及ぼす領域に存在する正規の磁気ヘッド26の場合、互いの磁界が打ち消しあうことになる。
従って、妨害磁界50により、挿入口16の近傍に取り付けられた不正磁気データ読取装置10による磁気カード14の磁気情報の窃取を妨害することが可能となる。一方、筐体12内に取り付けられた正規の磁気ヘッド26においては、妨害磁界50とキャンセル磁界56とが打ち消しあい、磁気カード14の磁気ストライプから磁気情報を読み取りが磁界(妨害磁界50)により阻害されることがなくなり、不正行為を排除し、かつ確実に磁気情報を読み取ることができる。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図4に示すように、正規の磁気ヘッド26を中心に対称の位置に妨害磁界発生コイル46とキャンセル磁界発生コイル48とを設置してもよい。このとき、キャンセル磁界発生コイル48の構成は、妨害磁界発生コイル46と同一構成のものを使用する。同一構成とは、少なくとも、出力強度(振幅)、周波数が同一であることをいう。第2の実施の形態では、この同一構成の磁界発生コイル(妨害磁界発生コイル46及びキャンセル磁界発生コイル48)を逆位相で出力する。
第2の実施の形態において、キャンセル磁界発生コイル48に対し、妨害磁界発生コイル46と同様の駆動信号を印加することで、正規の磁気ヘッド26の位置においては妨害磁界50とキャンセル磁界56は同じ大きさで逆位相となる。よって、キャンセル磁界制御部28Cはキャンセル磁界発生コイル40に対して、妨害磁界制御部28B磁界が発生コイル46に対して行う制御と同一の制御を行うだけで、磁気データ読取装置10は磁気カード14に記録された磁気データを読み取ることが可能となる。
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図5に示すように、第3の実施の形態では、キャンセル磁界発生コイル48が、基本構成である第1の実施の形態よりも、正規の磁気ヘッド26の近傍に配置されている。
第3の実施の形態によれば、キャンセル磁界発生コイル48から発生させるキャンセル磁界56は、正規の磁気ヘッド26に近い分、妨害磁界50よりも強度が小さくて済む。
このため、キャンセル磁界発生コイル48は、妨害磁界発生コイル46よりも小型化することが可能であり、筐体12内での狭いスペースで、不正磁気情報読取装置52の不正磁気ヘッド54による磁気データ詐取を防ぎ、かつ、常に磁気データ読取装置10が磁気カード14に記録された磁気データを読み取ることが可能となる。
(第4の実施形態)
以下に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態では、前記第3の実施の形態と同様に、筐体12内のスペースが狭く、キャンセル磁界発生コイル48の取り付けが困難又は不可能な場合に適用される。
すなわち、図6に示すように、第4の実施の形態では、キャンセル磁界発生コイル48が、磁気データ読取装置10の外部(筐体12よりも外側)に設置されている。
第4の実施の形態によれば、磁気データ読取装置10の内部に新たに設置スペースを設けることなく、磁気データ読取装置10は妨害磁界50に影響されずに磁気カード14に記録された磁気データを読み取ることができ、データの読取性能が低下することを回避できる。換言すれば、磁気データ読取装置内部にキャンセル磁界発生コイルを設置するスペースが無い場合であっても、磁気読取部の磁気読取を阻害せず、不正磁気データ読取装置による磁気データ詐取を効果的に妨害する磁気データ読取装置を提供することが可能となる。
(第5の実施形態)
以下に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態では、図7に示すように、キャンセル磁界発生コイル48が、磁気カード14の搬送路25に対して、傾斜角度を持って配置されている。
第5の実施の形態によれば、不正磁気データ読取装置52の不正磁気ヘッド54の位置では妨害磁界50により磁気カード14に記録された磁気データを読み取ることが出来ない。
一方、正規の磁気ヘッド26おいては、妨害磁界50とキャンセル磁界56とが打ち消しあい、磁気カード14に記録された磁気データを読み取ることができ、データの読取性能が低下することを回避できる。
このように、第5の実施の形態では、妨害磁界50とキャンセル磁界56が作用する方向がそれぞれ違うため、例えば、妨害磁界発生コイル46とキャンセル磁界発生コイル48が近くに配置されていた場合であっても、不正磁気データ読取装置52の不正磁気ヘッド54に対しては、キャンセル磁界56を作用させることなく、妨害磁界50のみを作用させることが可能となる。
以上説明したように、第1の実施の形態では、磁気カード14の磁気ストライプに記録された磁気データを読み取るための正規の磁気ヘッド26と、不正磁気ヘッド54による磁気読取を妨げるための妨害磁界を発生させる磁界発生コイル46と、正規の磁気ヘッド26の配置領域において妨害磁界とは逆位相で妨害磁界の影響を抑制する磁界(例えば、妨害磁界を打ち消すことが可能なキャンセル磁界)を発生させるキャンセル磁界発生コイル48と、を有する。
このように構成したことにより、妨害磁界がキャンセル磁界によって、正規の磁気ヘッド26の配置領域において打ち消される。このため、正規の磁気ヘッドでは、妨害磁界に影響されずに磁気記録媒体のデータを読み取ることができ、データの読取性能が低下することが回避される。
また、第2の実施の形態では、キャンセル磁界発生コイル48が、前記妨害磁界発生コイル46と同一構成であり、正規の磁気ヘッド26を中心に、妨害磁界発生コイル46と対称の位置に配置した。
このように構成したことにより、妨害磁界発生コイル46とキャンセル磁界発生コイル48とに、同一の駆動信号(同一振幅、同一周波数)を逆極性となるように印加するだけで、磁気ヘッド26の配置領域における妨害磁界を打ち消すことが出来るため、キャンセル磁界発生コイル48の駆動信号制御が容易となる。
さらに、第3の実施の形態では、キャンセル磁界発生コイル48、妨害磁界発生コイル46よりも小型であり、正規の磁気ヘッド26の近くに配置した。
このように構成したことにより、より省スペースで、正規の磁気ヘッド26の磁気読取を阻害せず、不正磁気データ読取装置52の不正磁気ヘッド54による磁気データ詐取を効果的に妨害することができる。
また、第4の実施の形態では、キャンセル磁界発生コイル48を、磁気データ読取装置10の外部に配置した。
このように構成したことにより、磁気データ読取装置10の内部に、キャンセル磁界発生コイル48を設置するスペースが無い場合であっても、磁気読取部の磁気読取を阻害せず、不正磁気データ読取装置52による磁気データ詐取を効果的に妨害する磁気データ読取装置を提供することが可能となる。
さらに、第5の実施の形態ではキャンセル磁界発生コイル48が、搬送路25に対して傾斜角度を持って配置され、正規の磁気ヘッド26に対してのみ影響を与えるように構成した。
このように構成したことにより、不正磁気データ読取装置52の不正磁気ヘッド54の位置では、より確実に妨害磁界発生コイル46から発生する妨害磁界50のみが影響し、磁気データ詐取を妨害することが可能となる。
一方、磁気データ読取装置10の正規の磁気ヘッド26では、妨害磁界50とキャンセル磁界56とが打ち消し合い、妨害磁界50に影響されずに磁気カード14の磁気ストライプのデータを読み取ることができ、データの読取性能が低下することが回避される。
(第6の実施の形態)
以下に、本発明の第6の実施の形態について説明する。
第6の実施の形態の特徴は、磁気データ読取装置10に、不正磁気データ読取装置52を取り付けて不正を行う所謂スキマーが、妨害磁界発生コイル46の存在を認識し、妨害磁界発生コイル46の機能が遮断(例えば、配線切断等)されることを監視することを特徴としている。
すなわち、正規の磁気ヘッド26は、図3(c1)に示される如く、妨害磁界とキャンセル磁界との組み合わせで相互に磁界が相殺され、検出信号がフラットになる。
これを逆利用して、妨害磁界が途絶えたとき、図3(b1)に示される如く、正規の磁気ヘッド26が、キャンセル磁界によって検出信号に振動が発生する。
磁気データの非読取中(すなわち、磁気カード13の非挿入中)において、正規の磁気ヘッド26の出力信号を監視することで、異常(妨害磁界発生コイル46の機能遮断状態)を検出する。
異常を検出した場合、例えば、異常報知、挿入口16に設けたシャッタ(図示省略)を磁気カード14が検出されても開放しない、又は、異常検出直後から一定時間内に挿入された磁気カード14を排出しない、といった異常対策をとることができる。
図8は、第6の実施の形態に係る磁界監視ルーチンを示す制御フローチャートである。
ステップ100では、現在、磁気データの読取中か否かが判断される。なお、磁気カード14が搬送路25に存在しているか否かで判断してもよい。
ステップ100で否定判定された場合は、正規の磁気ヘッド26による磁気データの読み取り中で磁界監視はできないため、このルーチンは終了する。
また、ステップ100で否定判定されると、搬送路25には磁気カード14が存在せず、磁界監視可能であるため、ステップ102へ移行する。
ステップ102では、正規の磁気ヘッド26の検出信号を取り込み、次いで、ステップ104へ移行して、取り込んだ検出信号を解析する。
次のステップ106では、解析した検出信号が正常か異常かを判定する。
ここで、解析した検出信号がフラット信号(図3(c1)の波形)であれば、ステップ106において正常判定され、このルーチンは終了する。
一方、解析した検出信号が振動信号(図3(b1)の波形)であれば、妨害磁界が機能しないため、ステップ106において異常判定され、ステップ108へ移行する。
ステップ108では、異常対策処理が実行される。異常対策処理としては、以下の4例が挙げられるが、異常対策処理としては、当該4例に限定されるものではない。
(例1)
カード読取装置10の管理者に異常発生を通知したり、カード読取装置10の設置環境領域で警告(音、ランプ等)を発生させる。なお、警備会社及び警察等の警備管理機関へ通知するようにしてもよい。
(例2)
カード読取装置10に設けられた挿入口14には、シャッタ機構が具備され磁気ストライプを検出して正規の磁気カードであることを認識した場合に、シャッタ機構を開放するようになっている。異常発生時は、このシャッタ機構の動作を禁止して挿入口16からの磁気カード14の挿入を拒否する。
(例3)
例2とは逆に、異常発生時から所定期間中に挿入された磁気カード14を返却せず、回収する。
(例4)
妨害磁界の位相が何等か原因でずれたことを想定し、妨害磁界の位相と逆位相となるように、キャンセル磁界のパラメータ及び位相を調整し、正規の磁気ヘッド26の検出信号をフラット化する。
ステップ108での異常対策処理が終了すると、ステップ100へ戻り、上記工程を繰り返す。
本発明は、ATMのような自動取引処理装置に搭載されるカードリーダや通帳リーダ、あるいはカード認証端末に搭載されるカードリーダなど、磁気記録媒体を読み取る装置全般に適用することができる。
10 磁気データ読取装置
12 筐体
14 磁気カード
16 挿入口
18,20、22、24 ローラ対
25 搬送路
26 磁気ヘッド
28 制御部
28A カード搬送制御部
28B 妨害磁界制御部
28C キャンセル磁界制御部
30 磁気情報読取部
32 カード搬送路
34 フォトセンサ
36 カード位置検出部
38 モータ
40 駆動系
42 メモリ
44 ホストインターフェース
46 妨害磁界発生コイル
48 キャンセル磁界発生コイル
50 妨害磁界
52 不正磁気情報読取装置
54 不正磁気ヘッド
56 キャンセル磁界

Claims (5)

  1. 磁気記録媒体に記録された磁気データを読み取るための磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドの配置位置を含む予め定めた第1の領域内での磁気データの読取を妨げるための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生コイルと、
    前記磁気ヘッドの配置位置を含み前記第1の領域とは異なる第2の領域内おいて、当該妨害磁界を抑制する抑制磁界を発生させる抑制磁界発生コイルと、
    を備え
    前記抑制磁界発生コイルと前記磁気ヘッドとの間の距離が、前記妨害磁界発生コイルと前記磁気ヘッドとの間の距離よりも短く、かつ、当該距離が短くなるにつれて、前記抑制磁界発生コイルによる抑制磁界の領域を狭めることを特徴とする磁気データ読取装置。
  2. 磁気記録媒体に記録された磁気データを読み取るための磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドの配置位置を含む予め定めた第1の領域内での磁気データの読取を妨げるための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生コイルと、
    前記磁気ヘッドの配置位置を含み前記第1の領域とは異なる第2の領域内おいて、当該妨害磁界を抑制する抑制磁界を発生させる抑制磁界発生コイルと、
    を備え、
    前記抑制磁界発生コイルが、磁気データ読取装置を収容する筐体の外部に配置されることを特徴とする磁気データ読取装置。
  3. 磁気記録媒体に記録された磁気データを読み取るための磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドの配置位置を含む予め定めた第1の領域内での磁気データの読取を妨げるための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生コイルと、
    前記磁気ヘッドの配置位置を含み前記第1の領域とは異なる第2の領域内おいて、当該妨害磁界を抑制する抑制磁界を発生させる抑制磁界発生コイルと、
    前記磁気記録媒体を搬送する搬送路と、
    を備え、
    前記抑制磁界発生コイルが、前記搬送路に対して所定の傾斜角度を持って配置され、当該抑制磁界発生コイルによる抑制磁界と、前記妨害磁界発生コイルによる妨害磁界との共通領域を、前記磁気ヘッドの配置位置を含み前記第2の領域よりも狭い第3の領域内に制限することを特徴とする磁気データ読取装置。
  4. 前記抑制磁界発生コイルが、前記妨害磁界との間で、磁界を打ち消し合う逆位相の磁界を発生することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の磁気データ読取装置。
  5. 前記抑制磁界発生コイルが、前記磁気ヘッドを基準として、前記妨害磁界発生コイルと対称の位置に配置されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の磁気データ読取装置。
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