JP6517971B2 - 電子機器 - Google Patents

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Description

この発明は、ソーラーセルや二次電池を備えた電子機器に関する。
従来、電波修正時計などのように、標準電波やGPS信号を含む電波を受信して、受信した電波に基づいて、自機器が示す日時を、原子時計が計時する日時に修正する電子機器がある。このような電子機器には、受光した光により発電するソーラーセルや、ソーラーセルにおいて発電された電力を蓄電する二次電池を備え、二次電池を電源として動作するものがある。
それらの従来のソーラーセルおよび二次電池を備えた電子機器の中でも、GPS信号を含む電波を受信する機能を備えたものは、GPS信号を含む電波を受信するのに多くの電力を消費する。そこで、そのような電子機器にあっては、多くの充電量を確保するために、従来から、使用者に対しての充電の告知として、できるだけ(強い)光が当たるところで充電してほしい旨を伝えて対応している。
また、従来、電子機器(電波腕時計)において、電波腕時計がおかれている環境が衛星からの電波の受信にどれほど適しているか、その受信環境を示す表示である受信環境表示部を備えている技術がある(たとえば、下記特許文献1を参照。)。この特許文献1に記載された従来の電子機器は、太陽電池に強い光があたり、発電量が高い状況は、日中の屋外や窓際など、直接衛星が見通せる環境にある可能性が高いことに基づいて、太陽電池からの発電量(又は出力電圧)に基づいて、受信環境を3段階で示している。
特開2011−208946号公報
しかしながら、上記のような電波修正時計においては、使用者は、GPS信号を含む電波の受信に必要な電力(蓄電量、発電量)がどのくらいなのかを把握することはできなかった。そのため、充電される環境によっては、充電に必要な時間が大きくなってしまう場合があり、GPS信号を含む電波の受信が確実に実行できず、使用者の意志どおりに時刻修正処理ができない場合があった。また、上記のような電波修正時計において、充電の告知以外に、より短時間で充電をしてもらうことができるような環境を使用者に探してもらう術がなかった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、電波の受信をおこなうために必要な電力を効率的かつ確実に充電させることが可能な電子機器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる電子機器は、光を受光して発電する発電部と、前記発電部によって発電された電力を蓄電する蓄電部と、前記蓄電部によって蓄電された電力を用いて時刻を計時する計時部と、前記計時部によって計時される時刻を表示する表示部と、を備えた電子機器であって、前記発電部によって発電される電流を検出し、あらかじめ定められた複数の段階のうち、検出された電流の電流量に応じた段階を決定する制御部を備え、前記表示部が、操作指示があった場合に、前記制御部によって決定された段階に基づいて、前記発電部による発電状況を表示することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記表示部が、前記時刻を表示する、同じ軸を中心として回動する複数の指針を備えており、検出された電流の電流量に応じた段階に対応する所定の位置へ、当該複数の指針のうちの少なくともいずれかの指針を移動させることによって、前記発電状況を表示することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記表示部が、前記複数の指針のうちの少なくとも2つの指針を前記所定の位置へ移動させて重ねることによって、前記発電状況を表示することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記表示部が、前記複数の指針のうちの少なくとも2つの指針を前記所定の位置とは別の位置において重ねた後、当該別の位置から重ねた状態で当該所定の位置へ移動させることによって、前記発電状況を表示することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記別の位置が、前記表示部の表示面のうち、前記重ねられた指針が、光を受光する受光領域と重ならない領域に設けることを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記発電状況を表示する少なくとも2つの指針が、互いに重なることによって所定の形状を形成することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記表示部が、前記発電状況を表示する指針の前記所定の位置への移動を、前記制御部によって検出された電流の電流量に応じた移動速度によっておこなわせることを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記表示部が、前記蓄電部の蓄電状況を表示する、前記発電状況を表示する指針とは別の軸により回動する別の指針を備えており、前記所定の位置が、前記発電状況を表示する指針が、前記別の指針による表示領域と重ならない領域に設けることを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記所定の位置が、検出された電流の電流量が小さい段階から大きい段階へ所定の回動方向に順次設けられ、前記表示部が、前記別の指針を、前記蓄電部における蓄電量が大きい段階から小さい段階へ前記所定の回動方向と同じ方向に順次設けられた位置へ移動させることにより、前記蓄電部の蓄電状況を表示することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記表示部が、前記発電状況を表示する指針を所定の方向に回動して前記所定の位置へ移動させることによる前記発電状況の表示に先だって、当該指針を当該所定の方向とは逆の方向に回動して当該所定の位置とは異なる位置へ移動させることによって、前記蓄電部の蓄電状況を表示することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、電波を受信する受信部を備え、前記制御部が、決定した前記段階が所定の段階である場合に、前記受信部による電波の受信処理をおこなうことを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、電波を受信する受信部を備え、前記制御部が、決定した前記段階が所定の段階である場合に、前記受信部による電波の受信処理をおこない、前記所定の段階を示す所定の位置が、前記表示部の表示面のうち、前記受信部による電波の受信領域と重ならない領域に設けることを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、光を受光して発電する発電部と、前記発電部によって発電された電力を蓄電する蓄電部と、前記蓄電部によって蓄電された電力を用いて時刻を計時する計時部と、前記計時部によって計時される時刻を表示する表示部と、前記発電部によって発電される電流を検出し、あらかじめ定められた複数の段階のうち、検出された電流の電流量に応じた段階を決定する制御部と、を備え、前記表示部が、操作指示があった場合に、前記制御部によって決定された段階に基づいて、前記発電部による発電状況と、前記蓄電部の蓄電状況を表示するにあたり、前記発電状況または前記蓄電状況のうちの一方の表示に先だって、他方を表示することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記表示部が、前記発電状況の表示に先だって、前記蓄電状況を表示することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記発電状況の表示を行う領域と、前記蓄電状況の表示を行う領域が、異なる領域であることを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記表示部が、複数の指針を備え、前記複数の指針を用いて、前記発電状況と前記蓄電状況を表示することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記複数の指針のうち、前記蓄電状況の表示に用いた指針が、前記蓄電状況の表示を継続し、他の指針が、前記発電状況の表示を実施することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子機器は、上記発明において、前記発電状況の表示領域へ前記指針が移動する移動方向と、前記蓄電状況の表示領域へ前記指針が移動する移動方向が、互いに異なることを特徴とする。
この発明にかかる電子機器によれば、使用者に対して、明るさ(光の強さ)を示す発電量を直感的に知らしめさせ、効率的かつ直感的な充電をおこなわせることができるという効果を奏する。
この発明にかかる実施の形態の電子機器の一例である電波修正時計の外観を示す説明図である。 この発明にかかる実施の形態の電波修正時計のハードウエア構成を示す説明図である。 この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の機能的構成を示す説明図である。 発電状況の表示にかかる制御部の処理手順を示すフローチャートである。 発電量レベルに関するテーブルの一例を示す説明図である。 この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の発電状況表示の内容を示す説明図(その1)である。 この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の発電状況表示の内容を示す説明図(その2)である。 この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の発電状況表示の内容を示す説明図(その3)である。 この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の発電状況表示の内容を示す説明図(その4)である。 この発明にかかる実施の形態の電波修正時計のアンテナおよびソーラーセルと発電量表示部の配置の関係を示す説明図である。 この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の蓄電状況表示と発電状況表示との関係を示す説明図である。 この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の時刻指示針の形状の一例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる電子機器の好適な実施の形態を詳細に説明する。この発明にかかる実施の形態の電子機器として、電波修正時計への適用例について説明する。
(電波修正時計の構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の電子機器の一例である電波修正時計の外観を示す説明図である。図1において、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100は、電波修正時計100の外装をなすケース(外装ケース)101を備えている。ケース101は、たとえば、金属材料を用いて形成され、両端が開口した略円筒形状をなす。
略円筒形状をなすケース101の一端側(表側)には、当該表側の開口を閉塞する風防ガラス102と、当該風防ガラス102の周縁を支持するベゼル103と、が設けられている。風防ガラス102は、たとえば、透明なガラス材料を用いて形成され、略円板形状をなす。ベゼル103は、たとえば、金属材料を用いて形成され、風防ガラス102の直径と略同一の内径の環形状をなす。
ケース101の他端側(裏側)には、当該裏側の開口を閉塞する裏蓋部材が設けられている。裏蓋部材は、たとえば、金属材料を用いて形成することができる。あるいは、裏蓋部材は、プラスチックなどと称される高分子材料を用いて形成されていてもよい。裏蓋部材は、スクリューバック方式、はめ込み方式、ネジ蓋方式など、公知の各種の技術を用いることによってケース101に取り付けることができる。ケース101に対する裏蓋部材の取り付け方法については、公知の各種の技術を用いて容易に実現可能であるため、説明を省略する。
ケース101の形状は、上記に限るものではない。ケース101は、少なくとも軸心方向における表側に開口を備えていればよい。この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100においては、ケース101と裏蓋部材とが一体とされた、いわゆるワンピース構造によってケース101の裏側を閉塞する構成であってもよい。
ケース101には、操作部104が設けられている。操作部104は、たとえば、竜頭や操作ボタンなどによって実現することができる。操作部104は、使用者による操作を受け付けた場合、操作内容に応じた信号を制御回路(図2を参照)に対して出力する。制御回路は、操作部104が受け付けた操作入力の内容に応じて、衛星信号の受信処理などの処理を実行する。
ケース101の内側には、文字板105が設けられている。文字板105には、時刻指示針106の位置すなわち時刻を示すインデックス(指標)107が設けられている。時刻指示針106は、文字板105に設けられ、具体的には、たとえば、時針106a、分針106b、秒針106cなどによって実現することができる。
時刻指示針106は、文字板105の中心を回転中心として回転可能な状態で文字板105に設けられている。時刻指示針106は、たとえば、金属材料を用いて形成することができる。時刻指示針106は、金属材料を用いて形成されるものに限らず、たとえば、プラスチックなどと称される高分子材料を用いて形成してもよい。
インデックス107は、時刻指示針106の軸心を中心とする円周上に配置されている。インデックス107は、たとえば、文字、数字、記号などによって実現することができる。インデックス107は、文字、数字、記号に限るものではなく、たとえば、文字板105に設けられた突起によって実現してもよい。この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100において、インデックス107は、たとえば、金属材料を用いて形成することができる。インデックス107は、文字板105にプリントされたものであってもよいし、金属などの別部材を設けることによって実現されるものであってもよい。
この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100において、インデックス107は、時刻指示針106の回転中心を中心とする同一円周上に配置することができる。この場合、たとえば、各インデックス107は、時刻指示針106の回転範囲、すなわち、時刻指示針106が回転することによる当該時刻指示針106の先端の軌跡がなす円よりも、少なくとも一部が外周側に位置するように配置することができる。
インデックス107は、すべてのインデックス107が、時刻指示針106の回転中心を中心とする同一円周上に配置されるものに限らない。この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100において、インデックス107は、たとえば、少なくとも一部のインデックス107が時刻指示針106の回転範囲内に配置され、別の一部のインデックス107が時刻指示針106の回転範囲よりも外周側に配置されるものであってもよい。
また、文字板105には、アンテナによる衛星信号の受信制御に関する情報を表示するためのマーカー108が配置されている。マーカー108は、たとえば、衛星信号の受信中であることを示す「RX」や、アンテナによる衛星信号の受信処理の成否を示す「NO」や「OK」などの文字列によって実現することができる。各マーカーは、時刻指示針106のいずれか(たとえば時針106c)がそれぞれに位置を指し示すことによって各情報を表示する。また、図示を省略するが、マーカー108の専用の指示針を設けてもよい。
ケース101と裏蓋部材と文字板105とによって囲まれる空間には、時刻指示針106を回転駆動する輪列やモータ(いずれも図示を省略する)などによって構成される駆動機構(図2を参照)が設けられている。時刻指示針106は、輪列を介してモータに連結されており、当該モータの駆動力を受けて回転する。電波修正時計100は、文字板105の表面側において、駆動機構によって時刻指示針106を回転駆動し、インデックス107に対する時刻指示針106の位置によって、現在の時刻をアナログ表示する。電波修正時計100においては、文字板105、時刻指示針106、インデックス107、輪列、モータなどによって時刻表示部109が構成される。
また、文字板105には、インジケーター110が設けられている。インジケーター110は、電源(二次電池、図2を参照)の電圧値を示す目盛り111によって区分される、複数の区間表示部112(112a〜112e)を備えている。これによって、インジケーター110は、蓄電状況を表示する。具体的には、インジケーター110は、たとえば、BD3(たとえば、3.6V)以上であってBD7(たとえば、4.0V)以下の範囲における電圧値を、0.1Vごとに区分した複数の区間表示部112(112a〜112e)を備えている。
複数の区間表示部112(112a〜112e)は、それぞれ、「CHG」、「L1」、「L2」、「L3」、「L4」の電圧レベルに対応している。インジケーター110において、各区間表示部112(112a〜112e)は、時刻指示針106の通常の状態における回動方向(時計回り方向)において、上流側から、「L4」、「L3」、「L2」、「L1」、「CHG」の順で配置されている。
インジケーター110は、電源の電圧値がBD4(たとえば、3.7V)を下回る範囲、すなわち、BD0(たとえば、3.3Vまたは3.3V以下)、BD1(たとえば、3.4V)、BD2(たとえば、3.5V)、BD3(たとえば、3.6V)である場合、機能指示針113によって「CHG」の区間表示部112eを指し示す。より具体的には、電源の電圧値がBD4を下回る範囲である場合、インジケーター110は、「CHG」の区間表示部112eの下限に対応する目盛り111を、機能指示針113によって指し示す。
インジケーター110は、電源の電圧値がBD4以上であってBD5(たとえば、3.8V)を下回る場合、機能指示針113によって「L1」の区間表示部112dを指し示す。より具体的には、電源の電圧値がBD4以上であってBD5を下回る範囲である場合、インジケーター110は、「L1」の区間表示部112dの下限に対応し、区間表示部112dと区間表示部112eとの境界に位置する目盛り111を、機能指示針113によって指し示す。
インジケーター110は、電源の電圧値がBD5以上であってBD6(たとえば、3.9V)を下回る場合、機能指示針113によって「L2」の区間表示部112cを指し示す。より具体的には、電源の電圧値がBD5以上であってBD6を下回る範囲である場合、インジケーター110は、「L2」の区間表示部112cの下限に対応し、区間表示部112cと区間表示部112dとの境界に位置する目盛り111を、機能指示針113によって指し示す。
インジケーター110は、電源の電圧値がBD6以上であってBD7(たとえば、4.0V)を下回る場合、機能指示針113によって「L3」の区間表示部112bを指し示す。より具体的には、電源の電圧値がBD6以上であってBD7を下回る範囲である場合、インジケーター110は、「L3」の区間表示部112bの下限に対応し、区間表示部112bと区間表示部112cとの境界に位置する目盛り111を、機能指示針113によって指し示す。
インジケーター110は、電源の電圧値がBD7以上である場合、機能指示針113によって「L4」の区間表示部112aを指し示す。より具体的には、電源の電圧値がBD7以上である場合、インジケーター110は、「L4」の区間表示部112aの下限に対応し、区間表示部112aと区間表示部112bとの境界に位置する目盛り111を、機能指示針113によって指し示す。
インジケーター110において、複数の区間表示部112(112a〜112e)で表示される電源の電圧値の幅は、ほぼ同じ値に設定されている。この実施の形態におけるインジケーター110は、少なくとも、目盛り111によって区切られる区間表示部112a、112b、112c、112dは、電圧値の幅が同じ値に設定されている。各区間表示部112が表示する電源の電圧値の幅は、同じ値に(0.1V)に設定されている。
機能指示針113は、電源の電圧値に応じて変位し、電源の電圧値が、各区間表示部112に対応する電圧値以上の電圧値となった場合に、該当する区間表示部112(112a〜112eのいずれか)を指し示す。具体的には、たとえば、電源の電圧値が3.69Vの場合、機能指示針113は、「CHG」の電圧レベルに対応する区間表示部112eを指し示す。また、具体的には、たとえば、電源の電圧値が3.71Vの場合、機能指示針113は、「L1」の電圧レベルに対応する区間表示部112dを指し示す。
「CHG」の電圧レベルに対応する区間表示部112eは、残余の区間表示部112a〜112dとは異なる表示が設けられている。具体的には、たとえば、区間表示部112eは、残余の区間表示部112a〜112dとは異なる色のマーキングがなされている。これにより、インジケーター110は、機能指示針113により「CHG」の区間表示部112eを指し示すことによって、容易かつ安価に電源(二次電池)の蓄電量が減少していることを案内し、積極的な蓄電(充電)を促すことができる。
インジケーター110を構成する機能指示針113は、曜日を示す機能指示針113(曜針)、サマータイムのON/OFFを示す機能指示針113としても機能する。また、図示は省略するが、機能指示針113は、2つ以上あってもよい。そして2つ以上の機能指示針113によって、蓄電状況、曜日、サマータイムのON/OFFなどの情報のうち機能指示針113の数と同数だけ、同時に表示するようにしてもよい。
また、インデックス107のうち、文字板105の略右半分には、発電量表示部114(114a〜114f)を備えている。所定の操作によって、時刻指示針106が指し示した発電量表示部114(114a〜114f)が位置によって、発電量を案内表示する。発電量の案内表示の詳細については後述する。
発電量表示部114は、後述する図5に示すように、発電量に応じて、レベル1(L1)〜レベル6(L6)の6段階の表示をインデックス107の数字に対応させておこなう。すなわち、レベル1(L1)が1時の位置(発電量表示部114a)となり、同様に、レベル2(L2)が2時の位置(発電量表示部114b)、レベル3(L3)が3時の位置(発電量表示部114c)、レベル4(L4)が4時の位置(発電量表示部114d)、レベル5(L5)が5時の位置(発電量表示部114e)、レベル6(L6)が6時の位置(発電量表示部114f)となる。
このように、時字(時刻を示す数字)と発電レベルを示す数字とを共通化して用いている。このために、数字が多くなるほど、発電量が多くなると使用者に直感的に認識させることができる。また、発電レベルを示す数字は、時字と兼用することで省略してもよく、時字とは別に数字あるいは数字以外の記号などを設けてもよい。また、図1において、「7」〜「12」の時字を設けてもよい。また、115は、0時から6時の位置にかけて文字板105の円周上を、時計回りに幅が徐々に太くなるようにした帯表示であり、この帯表示115により、幅が太いほど発電量が多いことを一目で分かるようにしている。この場合に、発電レベルを示す数字は設けなくてもよい。
(電波修正時計100のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100のハードウエア構成について説明する。図2は、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100のハードウエア構成を示す説明図である。
図2において、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100は、アンテナ201と、受信回路202と、制御回路203と、電源204と、昇圧部205と、ソーラーセル206と、発電検出制御部207と、検出用抵抗値208と、駆動機構209と、時刻表示部109と、スイッチ210と、スイッチ211と、を備えている。アンテナ201、受信回路202、制御回路203、電源204、昇圧部205、ソーラーセル206、発電検出制御部207、検出用抵抗値208、駆動機構209、時刻表示部109、スイッチ210、スイッチ211は、ケース101と裏蓋部材と文字板105とによって囲まれる空間内に設けられている。
アンテナ201は、GPS(Global Positioning System)衛星から送信される衛星信号を受信する。具体的には、アンテナ201は、たとえば、GPS衛星から送信される、周波数約1.6GHzの電波を受信するパッチアンテナ201によって実現することができる。GPS衛星は、それぞれ、地球の周回軌道を周回しており、高精度の原子時計を搭載し、当該原子時計によって計時された時刻情報を含んだ衛星信号を周期的に送信する。アンテナ201は、複数のGPS衛星から送信される衛星信号を受信する。
各GPS衛星は、計25フレーム(ページ)を1セットとする航法データを繰り返し送信している。各フレームは30秒分の信号を含んでおり、GPS衛星は、全25フレームの信号を12.5分周期で送信する。さらに、各フレームは、5個のサブフレームから構成される。1フレームが30秒なので、1つのサブフレームは6秒分の信号に相当する。1つのサブフレームは、10ワードから構成され、1ワード30ビット、1サブフレーム全体で300ビット分の情報を含んでいる。
各サブフレームの先頭ワード(第1ワード)は、TLM(TeLeMetry word)と称され、その先頭部分(すなわち、サブフレーム全体の先頭部分)には、当該サブフレームの開始位置を示すプリアンブルが含まれる。さらに各サブフレームの2番目のワード(第2ワード)は、HOW(HandOver Word)と称され、その先頭部分には、TOW(Time Of Week)と呼ばれる時刻情報が含まれている。
TOWは、週の始まり(日曜日の午前0:00)を起点としたGPS時刻を示す時刻情報である。電波修正時計100は、1又は複数のGPS衛星からこのTOWのデータを受信して、週番号WNの情報と組み合わせることで、GPS衛星によって計時されているGPS時刻を知ることができる。週番号WNは、TOWにより表される時刻が属する週の番号を示す情報であって、週に1度、日曜日の午前0:00になるごとにカウントアップされる。週番号WNの情報は、各フレームの第1サブフレーム内に格納されてGPS衛星から送信されている。
週番号WNとTOWのデータによって得られるGPS時刻は、協定世界時に対して、閏秒の累積によって生じた整数秒分のずれがある。GPS衛星は、このずれを補正するために用いられる閏秒補正値LSの情報も送信する。具体的に、閏秒補正値LSの情報は、航法データのうち、第18ページ目のフレームの第4サブフレームに格納されている。電波修正時計100は、この閏秒補正値LSの情報を受信し、GPS時刻に対して閏秒補正値LSを用いた補正をおこなうことで、協定世界時に準拠した時刻情報を取得する。第18ページ目のフレームの第4サブフレームには、閏秒補正値LSだけでなく、次回の閏秒更新予定日時を示す情報が含まれている。電波修正時計100は、閏秒補正値LSとともに、閏秒更新予定日時に関する情報を受信する。
また、アンテナ201は、所定の送信局から送信される標準電波を受信してもよい。標準電波は、標準時と周波数の国家標準または国際標準として政府や国際機関が放送している電波であって、たとえば、JJYなどの標準周波数報時局から送信され、タイムコードが重畳されている。
受信回路202は、アンテナ201によって受信された衛星信号を復号して、復号の結果得られる衛星信号の内容を示すビット列(受信データ)を出力する。具体的に、受信回路202は、高周波回路(RF回路)202aとデコード回路202bとを含んで構成されている。高周波回路202aは、高周波数で動作する集積回路であって、アンテナ201が受信したアナログ信号に対して増幅、検波をおこなって、ベースバンド信号に変換する。デコード回路202bは、ベースバンド処理をおこなう集積回路であって、高周波回路202aが出力するベースバンド信号を復号してGPS衛星から受信したデータの内容を示すビット列を生成し、制御回路203に対して出力する。
制御回路203は、演算部203aと、ROM(Read Only Memory)203bと、RAM(Random Access Memory)203cと、RTC(Real Time Clock)203dと、モータ駆動回路203eと、を含んで構成されるマイクロコンピュータによって実現することができる。
演算部203aは、ROM203bに格納された各種の制御プログラムに従って各種の情報処理をおこなう。RAM203cは、演算部203aのワークメモリとして機能し、演算部203aの処理対象となるデータが書き込まれる。RTC203dは、演算部203aに対して、電波修正時計100内部での計時に使用されるクロック信号を出力する。
演算部203aは、RTC203dが出力したクロック信号に基づいて内部時刻を計時する。また、演算部203aは、計時した内部時刻を、受信回路202によって受信された衛星信号に基づいて修正し、時刻表示部109に表示すべき時刻(表示時刻)を決定する。モータ駆動回路203eは、演算部203aが決定した表示時刻に応じて、駆動機構209に対して駆動信号を出力する。
駆動機構209は、モータ駆動回路203eから出力される駆動信号に応じて動作するモータや輪列を含んで構成することができる。モータは、具体的には、たとえば、ステップモータによって実現することができ、モータ駆動回路203eから出力される駆動パルスに応じた正転(右回り)または逆転(左回り)の回転動作をおこなう。駆動機構209は、ステップモータの回転を、輪列を介して時刻指示針106に伝達することによって、当該時刻指示針106を回転させる。
駆動機構209において、モータは、一つであっても複数であってもよい。複数のモータを備える電波修正時計100においては、たとえば、時刻指示針106を実現する時針、分針、秒針などを、それぞれ独立したモータによって独立して駆動することができる。この場合、モータおよび輪列は、時刻指示針106の数と同数設けられる。
複数のモータを備える電波修正時計100においては、モータの数と時刻指示針106の数とが一致していなくてもよい。具体的には、たとえば、時刻指示針106のうち分針および秒針を1つめのモータによって駆動し、2つめのモータによって時刻指示針106のうち時針を駆動するようにしてもよい。この場合、モータおよび輪列は、時刻指示針106の数よりも少ない。電波修正時計100においては、時刻指示針106として、時針、分針、秒針に加えて、日板を備えていてもよい。
電波修正時計100においては、演算部203aが決定した表示時刻に応じた駆動信号を駆動機構209に対して出力すると、モータが駆動され、当該モータに連結された輪列を介して時刻指示針106が回動する。これにより、時刻表示部109において、制御回路203によって生成された表示時刻を表示することができる。
電源204は、受信回路202や制御回路203など、電波修正時計100が備える各部に電力を供給する。この実施の形態の電波修正時計100において、電源204は、たとえば、リチウムイオン電池などの二次電池によって実現することができる。電源204としての二次電池は、化学エネルギーを電気エネルギーに変換(放電)することにより、電波修正時計100が備える各部に電力を供給する電源204(化学電池)であって、放電に加えて、電気エネルギーを化学エネルギーに変換することにより蓄電(充電)することができる。
電源204は、ソーラーセル206(太陽電池)によって発電された電力を蓄積(蓄電)する。電波修正時計100は、電源204の電圧値を検出する、図示を省略する電圧センサを備えている。電圧センサの出力値(電源204の電圧値)は、演算部203aに出力される。
スイッチ210は、電源204から受信回路202への電力供給路の途中に設けられており、制御回路203から出力される制御信号にしたがってオン/オフが切り替えられる。電波修正時計100においては、制御回路203によりスイッチ210のオン/オフを切り替えることにより、受信回路202の動作タイミングを制御することができる。受信回路202は、スイッチ210を介して電源204から電力が供給されている間だけ動作して、アンテナ201が受信した衛星信号の復号をおこなう。
ソーラーセル206は、文字板105の裏蓋側に配置されており、風防ガラス102を介して文字板105に入射する太陽光などの光によって発電し、発電した電力を電源204に出力する。昇圧部205は、制御回路203によって駆動制御され、ソーラーセル206が発電した電力における電圧を昇圧して電源204に出力する。昇圧部205は、たとえば、DC/DCコンバータによって構成することができる。
スイッチ211は、ソーラーセル206から電源204への電力供給路の途中(ソーラーセル206と昇圧部205との間)に配置されている。スイッチ211は、制御回路203からの制御信号に応じて、ソーラーセル206の接続先を電源204(昇圧部205)または検出用抵抗値208に切り換える。
制御回路203は、電源204への蓄電をおこなう際は、ソーラーセル206と電源204とをスイッチ211を介して接続する。また、制御回路203は、ソーラーセル206の発電量を検出する際には、ソーラーセル206と電源204との接続を切り離し、ソーラーセル206と検出用抵抗値208とをスイッチ211を介して接続する。
発電検出制御部207は、スイッチ211および検出用抵抗値208を介してソーラーセル206に接続され、ソーラーセル206に接続されている状態において、ソーラーセル206の発電量を検出する。発電検出制御部207は、検出用抵抗値208を介して、ソーラーセル206から昇圧部205を介して電源204に流れる電流値を計測することにより、ソーラーセル206の発電量を検出する。
検出用抵抗値208は、並列接続された、抵抗値の異なる複数の抵抗を備えている。複数の抵抗には、それぞれスイッチが接続されている。発電検出制御部207は、いずれか一つの抵抗値に電流が流れるように各スイッチのオン/オフを切り換える。各スイッチは、それぞれ、一端が各抵抗に接続され、他端が電源204に接続されている。各スイッチは、オンされた状態で電源電圧(VDD)が印加される。
発電によりソーラーセル206が出力する電流値は、ソーラーセル206が受ける光の量により変動する。発電検出制御部207は、発電量の検出に際して、ソーラーセル206と検出用抵抗値208とを接続した状態において、当該検出用抵抗値208におけるいずれか一つの抵抗のスイッチをオン状態とし、電源204の電圧値が、あらかじめ定められた検出閾値を上回るか下回るかを抵抗ごとに判断する。発電検出制御部207は、検出閾値を上回ると判断した場合に、「暗」を検出する。発電検出制御部207は、検出閾値を下回ると判断した場合に、「明」を検出する。
発電検出制御部207は、演算部203aから出力された発電量の検出開始の指示信号を受け付けた場合、検出用抵抗値208におけるいずれか一つの抵抗に接続されたスイッチをオン状態とし、抵抗ごとに「明」か「暗」かを検出し、検出結果に基づいて、ソーラーセル206が出力する電流値(発電量)に応じたランク情報を出力する。
電波修正時計100は、表示画面212および表示制御部213を備えていてもよい。表示画面212は、たとえば、LCD(Liquid Crystal Display)によって実現することができる。表示画面212は、LCDに代えて、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイを用いてもよい。表示制御部213は、演算部203aから出力される制御信号にしたがって、表示画面212を駆動制御する。表示画面212は、表示制御部213によって駆動制御されて、たとえば、発電量の積算値自体を表示する。
表示画面212は、発電量の積算値を直接表示するものに限らない。表示画面212は、発電量の積算値を直接表示することに代えて、あるいは加えて、たとえば、現状の発電量に基づき、充電が完了するまでにかかる時間(残り時間)を表示してもよい。また、表示画面212は、発電量の積算値を直接表示することに代えて、あるいは加えて、現状の電圧値(蓄電量)で、外部電波を受信することが可能な回数(受信回数)を表示するようにしてもよい。また、表示画面212は、受信する外部電波の種類ごとに、表示内容を変更してもよい。
電波修正時計100は、LED、LED駆動回路、アラーム、アラーム駆動回路(いずれも図示を省略する)などを備えていてもよい。LED駆動回路は、LEDを駆動してバックライトとして表示画面を照明したり、警告光を出力したりする。LEDの代わりに、EL、ランプなどを用いてもよい。アラーム駆動回路は、アラームが搭載する図示を省略する圧電素子を駆動して、アラーム(ブザー)を出力する。アラーム駆動回路は、告知の種類によって、音の種類、高さ、音量などを変えて出力してもよい。
(電波修正時計100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100の機能的構成について説明する。図3は、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の機能的構成を示す説明図である。図3において、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100の各機能は、電波修正時計100の全体の制御を司る制御部300と、発電部301、蓄電部302、計時部303、表示部304、受信部305の各部とによって実現することができる。
発電部301は、光を受光して発電する。発電部301の機能は、ソーラーセル206によって実現することができる。そして制御部300は、発電部301によって発電される発電量を検出する。発電量検出の機能は、図2における発電検出制御部207、検出用抵抗値208などによって実現することができる。
蓄電部302は、発電部301によって発電された電力を蓄電する。蓄電部303の機能は、図2における電源204などによって実現することができる。そして制御部300は、蓄電部302の電圧値を検出することにより、蓄電部302の蓄電量を検出し、この蓄電量を蓄電部302の蓄電状況とする。電圧検出の機能は、たとえば、図2おいては図示を省略する電圧センサによって実現することができる。
計時部303は、前記蓄電部302によって蓄電された電力を用いて時刻を計時する。計時部303の機能は、たとえば、図2におけるRTC203dによって実現することができる。表示部304は、計時部303によって計時される時刻を表示する。表示部304の機能は、たとえば図2におけるモータ駆動回路203eおよび駆動機構209、または表示画面212および表示制御部213によって実現することができる。
制御部300は、発電部301によって発電される電流を検出し、あらかじめ定められた複数の段階のうち、検出された電流の電流量に応じた段階を決定する。そして、表示部304は、操作部104などが操作されることによって操作指示があった場合に、制御部300によって決定された段階に基づいて、発電状況を表示する。
表示部304は、時刻を表示する。表示部304の機能は、時刻表示部109および駆動機構209などによって実現することができる。また、表示部304の機能は、表示画面212および表示制御部213などによって実現してもよい。
表示部304は、同じ軸を中心として回動する複数の指針(たとえば、図1における時刻指示針106(時針106a、分針106b、秒針106c))を備えており、検出された電流の電流量に応じた段階に対応する所定の位置(たとえば、発電量表示部114a〜114f)へ、当該複数の指針のうちの少なくともいずれかの指針を移動させることによって、発電状況を表示する。したがって、所定の位置へ移動させるのは、時針106a、分針106b、秒針106cのいずれか1つでもよく、時針106a、分針106b、秒針106cのいずれか2つの組み合わせでもよく、時針106a、分針106b、秒針106cの3つ全てであってもよい。
表示部304は、複数の指針(時刻指示針106)のうちの少なくとも2つの指針を所定の位置(たとえば、発電量表示部114a〜114f)へ移動させて重ねることによって、発電状況を表示することが好ましい(後述する図6、図7を参照)。このように、少なくとも2つの指針を所定の位置において重ねることによって、通常の時刻表示とは指針の位置が異なり通常の時刻表示として見た場合に不自然な位置を指針が指し示すことから、使用者は一目で(通常の時刻ではなく)発電量を示していることを認識できるとともに、時刻表示との見間違いを防止することができる。
また、表示部304は、複数の指針のうちの少なくとも2つの指針を所定の位置(たとえば、発電量表示部114a〜114f)とは別の位置(基準位置、たとえば、正午(12時)の位置)において重ねた後、当該別の位置(基準位置)から指針を重ねた状態で当該所定の位置へ移動させることによって、発電状況を表示するようにしてもよい(後述する図8を参照)。このように、発電状況の表示に先だって指針を基準位置に集合させることにより、指針を基準位置に集合させた際に基準位置の確認をおこなうことができる。
なお、指針(時刻指示針106)を重ねるに当たり、各指針ごとに減速比が異なる(たとえば、通常、時針106aは360〜720秒/周であり、分針106bは360秒/周であり、秒針106cは60秒/周である)。したがって、運針周期を秒針106c>分針106b≧時針106aとすることにより、重ねた状態で同じ速度で移動させることができる。
また、表示部304は、発電状況を表示する指針(時刻指示針106)の所定の位置への移動を、制御部300によって検出された電流の電流量に応じた移動速度によっておこなわせるようにしてもよい。たとえば、検出された電流の電流量が大きいほど、移動速度を速くする。これによって、指針が早く動くことで、そのパワー感を示し、そのパワー感によって発電量が大きいことを使用者に直感的に知らしめることができる。また、その逆でもよい。指針106がゆっくりと動くことで、トルク感を示し、そのトルク感によって発電量が大きいことを使用者に直感的に知らしめるようにしてもよい。指針の移動は、全ての指針を同一の速度でおこなわせてもよく、指針ごとに速度を変えておこなわせてもよい。
また、表示部304は、インジケーター110および機能指示針113を備えることなくあるいはインジケーター110および機能指示針113を使用することなく、発電状況を表示する指針を所定の方向(たとえば時計回り)に回動して所定の位置へ移動させることによる発電状況の表示に先だって、当該指針を当該所定の方向とは逆の方向(反時計回り)に回動して当該所定の位置(発電量表示部114)とは異なる位置(たとえば文字板の左半分の領域)へ移動させることによって、蓄電部302の蓄電状況を表示するようにしてもよい(後述する図9を参照)。
また、表示部304は、蓄電部302の蓄電状況を表示する、発電状況を表示する指針(たとえば時刻指示針116)とは別の軸により回動する別の指針(たとえば図1に示した機能指示針113)を備えており、図1に示したように、所定の位置(発電量表示部114)は、発電状況を表示する指針が、当該別の指針による表示領域と重ならない領域に設けるようにしてもよい。
そして、所定の位置(発電量表示部114)は、検出された電流の電流量が小さい段階から大きい段階へ所定の回動方向(たとえば時計回り)に順次設けられる。表示部304は、別の指針(機能指示針113)を、蓄電部302における蓄電量が大きい段階から小さい段階へ所定の回動方向と同じ方向(時計回り)に順次設けられた位置(112a〜112e)へ移動させることにより、蓄電部302の蓄電状況を表示するようにしてもよい(後述する図11を参照)。
受信部305は、GPS信号を含む電波あるいは標準電波を受信する。受信部305の機能は、たとえば図2におけるアンテナ201および受信回路202などによって実現することができる。そして、制御部300は、決定した段階が所定の段階(たとえば、発電量がレベル6)である場合に、使用者からの指示を待たずに、自動的に受信部305による電波の受信処理をおこなうようにしてもよい(後述する図4を参照)。
(発電状況表示処理の手順)
つぎに、発電状況表示処理の手順について説明する。図4は、発電状況の表示にかかる制御部の処理手順を示すフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、所定のタイミングになったか否かを判断する(ステップS401)。所定のタイミングとは、たとえば、あらかじめ定められた日時や一定間隔に達した場合であってもよい。また、使用者による所定の操作指示(後述するステップS408における操作指示を含む)があった場合でもよい。
ステップS401において、所定のタイミングではない場合(ステップS401:No)は、ステップS408へ移行する。一方、ステップS401において、所定のタイミングになった場合(ステップS401:Yes)は、発電されている電流を検出する(ステップS402)。そして、あらかじめ定められた複数の段階のうち検出された電流の電流量に応じた段階を決定し(ステップS403)、決定された段階情報を前回のものから更新する(ステップS404)。
図5は、発電量レベルに関するテーブルの一例を示す説明図である。図5において、テーブル500は、複数の段階の一例として、レベルL6〜L1の6段階とし、各レベルごとに、明るさ(ルクス)と、その環境の目安とを関連付けしている。このテーブル500は、たとえば、図2に示したROM203bに格納されている。なお、電流量は明るさに比例する。レベルが最も高いレベルL6は、晴天時の屋外の明るさであり、100,000ルクス以上を示している。レベルが最も低いレベルL1は、略0ルクス(発電なし)を示している。テーブル500は一例であり、複数の段階は別の基準(たとえば電流量に基づく基準)によって分類してもよい。
つぎに、ステップS403において決定された段階が所定の段階であるか否かを判断する(ステップS405)。本実施の形態においては、所定の段階は「L6」である。ここで、所定の段階でない場合(ステップS405:No)は,ステップS408へ移行する。一方、所定の段階である場合(ステップS405:Yes)は、つぎに、所定の条件を満たすか否かを判断する(ステップS406)。ここで、所定の条件とは、たとえば、使用者の許可があった場合や、所定の時間帯である場合など1つまたは複数の条件をすべて満たす場合である。
ステップS406において、所定の条件を満たさない場合(ステップS406:No)は,ステップS408へ移行する。一方、所定の条件を満たす場合(ステップS406:Yes)は、電波の受信処理を実行する(ステップS407)。このように、所定の段階である場合は、電波の受信に必要な電源を十分に確保でき、屋外である可能性が高く、屋外であれば通常、電波の受信状況もよいため、確実に受信処理を実行することができる。そして、受信処理中は、時刻指示針106のいずれか、または、図示を省略する専用の指針によって、図1に示したマーカー108のうちの衛星信号の受信中であることを示す「RX」を指し示すようにしてもよい。
その後、使用者によって発電状況を表示する操作指示があったか否かを判断する(ステップS408)。ここで、操作指示がない場合(ステップS408:No)は、ステップS401へ戻って、ステップS401〜S408の処理を繰り返し実行する。一方、操作指示があった場合(ステップS408:Yes)は、ステップS404において更新された段階情報に基づいて、発電状況を表示する(ステップS409)。発電状況を表示中は、時刻指示針106のいずれか、または、図示を省略する専用の指針によって、図1に示したマーカー108のうちのアンテナによる衛星信号のたとえば前回の受信処理の成否を示す「NO」や「OK」を指し示すようにしてもよい。その後、ステップS401へ戻る。このようにして、発電状況表示処理を繰り返し実行する。
(発電状況表示の内容)
つぎに、発電状況表示の具体的な内容について説明する。図6〜図9は、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の発電状況表示の内容を示す説明図である。図6のAは、通常時刻表示の状態を示している。時刻表示針106(時針106a、分針106b、秒針106c)によって時刻(1時50分23秒)が表示されている。
図6のBは、使用者によって発電状況表示の操作指示がおこなわれた状態を示している。操作指示があると、各指針は、所定の位置(3時の位置)へ最短で移動できる方向に回動する。具体的には、時針106aおよび分針106bは時計回りに、秒針106cは反時計回りに回動して、3時の位置へ移動を開始する。
図6のCは、発電状況表示が完了した状態を示している。時針106aおよび分針10
6b、秒針106cが3時の位置で重なって停止している。これによって、レベルL3の
発電量であることを示している。通常時刻表示において、3時の位置で3つの指針が完全
に重なることはないので、3つの指針がこの状態で時刻表示と見間違うことはない。
各指針は、所定の位置において停止した状態を所定時間(たとえば10秒)保持し、所
定時間が経過した後、オートリターンにより、移動して通常時刻表示の状態に戻るように
してもよい。また、オートリターンが行われる前に、操作部104による所定の操作があ
った場合に、移動して通常時刻表示の状態に戻るようにしてもよい。
また、オートリターン機能を有さず、各指針は、操作部104による所定の操作がある
まで、所定の位置において停止した状態を保持する。そして、所定の操作があった場合に
、移動して通常時刻表示の状態に戻るようにしてもよい。その際、各指針が所定の位置に
おいて停止した状態を保持したまま、発電量モニターを自動で継続する。具体的には、た
とえば所定のタイミングで図4のフローチャートの電流検出(ステップS402)、段階
決定(ステップS403)、段階情報更新(ステップS404)の各処理を繰り返し実行
し、その都度、ステップS409の発電状況の表示を実行する。
このようにすることによって、段階情報が更新される度に、発電量表示部114を指し
示す時刻指示針106の位置が変更されるので、使用者は、時刻指示針106の指し示す
位置を見ながら自ら移動し、発電状況が最適な位置を容易に探すことができる。時刻指示
針106の指し示す位置が最適になったら、所定時間後オートリターンにより通常時刻表
示状態に戻るようにしてもよい。
また、各指針が所定の位置において停止した状態を保持したまま、充電量モニターを自
動で継続するようにしてもよい。充電量モニター時は、ほとんど指針が停止しているので
、事実上パワーセーブ状態であり、指針を運針することによる通常時刻表示の状態よりも
充電を効率よくおこなうことができる。充電量モニターは、充電を促すのが目的なので、
充電が完了したら(あるいは所定量充電できたら)、オートリターンにより通常時刻表示
状態に戻るようにしてもよい。このように、充電が完了したら自動で時計機能が動き出す
ような構成にすることによって、使用者は、指針が止まっているときは充電中であり、指
針が動き出したら使用可能な状態になったということを感覚的に把握することができ、使
用者にとっては使い勝手がよい。
図6では、各指針は所定の位置へ最短で移動したが、図7では、すべて時計回りで回動
して所定の位置(2時の位置)へ移動する。図7のAは、図6のAと同様に、通常時刻表
示の状態を示している。時刻表示針106(時針106a、分針106b、秒針106c
)によって時刻(1時50分23秒)が表示されている。
図7のBは、使用者によって発電状況表示の操作指示がおこなわれた状態を示している
。操作指示があると、各指針は、所定の位置(2時の位置)へすべて時計回りに回動して
、2時の位置へ移動を開始する。
図7のCは、発電状況表示が完了した状態を示している。時針106aおよび分針10
6b、秒針106cが2時の位置で重なって停止している。これによって、レベルL2の
発電量であることを示している。また、図示は省略するが、図7とは反対にすべて反時計
回りに回動して所定の位置へ移動して重なるようにしてもよい。また、図示は省略するが
、3つの指針すべてを同一方向に移動させて重ねる代わりに、3つの指針のうちのいずれ
か2つ(たとえば時針106a、分針106b)のみを時計回りまたは反時計回りに移動
させて重ねるようにして、残りの1つ(たとえば秒針106c)だけは2つとは反対方向
に回動させるようにしてもよい。なお、通常時刻表示への各指針の復帰に関しては図6の
場合と同様である。
図8のAは、図6のA、図7のAと同様に、時刻表示針106(時針106a、分針1
06b、秒針106c)によって通常時刻表示の状態(1時50分23秒)を示している
図8のBは、使用者によって発電状況表示の操作指示がおこなわれた状態を示している
。操作指示があると、各指針は、所定の位置とは別の位置(12時の位置)へ最短で移動
できる方向に回動する。具体的には、分針106bは時計回りに、時針106aおよび秒
針106cは反時計回りに回動して、12時の位置へ移動を開始する。この際、すべての
指針が時計回りに回動して、12時の位置へ移動してもよく、反対に、すべて指針が反時
計回りに回動して、12時の位置へ移動してもよい。また、3つの指針すべてを同一方向
に移動させて12時の位置へ移動させる代わりに、3つの指針のうちのいずれか2つ(た
とえば時針106a、分針106b)のみを時計回りまたは反時計回りに回動させて、残
りの1つ(たとえば秒針106c)だけは2つとは反対方向に回動させて移動させてもよ
い。
図8のCは、3つの指針が12時の位置で重なって一旦停止した状態を示している。こ
の状態で所定時間(たとえば1〜2秒程度)停止する。この所定時間は、発電される電流
量を検出し、電流量に応じた段階を決定するのに要する時間に対応させるようにするとよ
い(その理由は後述する)。図8のDは、12時の位置から時針106aおよび分針10
6b、秒針106cの3つの指針が重なった状態で所定の位置(5時の位置)へ移動して
、5時の位置で停止して、発電状況表示が完了した状態を示している。これによって、レ
ベルL5の発電量であることを示している。
このように、所定の位置とは別の位置(12時の位置)から、3つの指針が重なった状
態で発電量表示位置へ移動することによって、指針が通常の動きとは異なる目立つ動きを
するので、使用者がより確実に発電状況を認識することができる。また、あらかじめ段階
情報が更新されておらず、使用者による操作指示があってから発電量を検出して段階を決
定する場合に、一旦、別の位置(12時の位置)に移動させてから、所定の位置(5時の
位置)へ移動させる方法は有効である。
すなわち、電流の検出から段階の決定までに要する時間を調整することができ、所定の
位置まで指針が移動するのに要する時間が長くかかることに対する使用者の違和感を緩和
することができる。また、ソーラーセル206が配置されていない領域へ指針を退避させ
ることによって、指針が重なる領域の影響を受けることなく、より精度の高い電流量を検
出することができる。
別の位置は12時の位置としたが、それには限定されない。たとえば、レベルL1の位
置、すなわち別の位置を1時の位置としてもよい。このようにすることによって、最初に
0ルクスを示し、徐々に明るさが増していって、発電量表示位置を指し示すイメージを使
用者に与えることができる。なお、通常時刻表示への各指針の復帰に関しては図6の場合
と同様である。
図9のAは、図6のA、図7のA、図8のAと同様に、時刻表示針106(時針106
a、分針106b、秒針106c)によって通常時刻表示の状態(1時50分23秒)を
示している。この状態で、使用者による所定のボタン操作がなされると、図9のBに示す
ように、時針106aおよび分針106b、秒針106cがすべて10時の位置に移動し
て重なって停止する。この状態により蓄電状況を表示する。図示は省略するが、文字板の
左半分の所定の位置において、蓄電状況を段階的に表示する。
その後、使用者による更なる所定のボタンの操作がなされると、図9のCに示すように
、10時の位置に重なって停止していた時針106aおよび分針106b、秒針106c
が重なった状態のままで、時計回りに4時の位置まで回動し、停止する。これによって、
レベルL4の発電量であることを示している。
このように、機能表示針113を用いることなく、時刻表示針106のみで蓄電状況お
よび発電状況の両方を表示することができる。また、蓄電状況表示をしている状態におい
て、ボタン操作することなく、所定の時間(3〜5秒)経過後に、自動的に時計回りに4
時の位置まで回動するようにしてもよい。なお、通常時刻表示への各指針の復帰に関して
は図6の場合と同様である。
また、図示は省略するが、蓄電状態を表示した状態で、3つの指針すべてを時計回りに
回動させて4時の位置へ移動させる代わりに、3つの指針のうちのいずれか2つ(たとえ
ば時針106a、分針106b)のみを時計回りまたは反時計回りに4時の方向へ回動さ
せて、残りの1つ(たとえば秒針106c)だけは10時の位置に停止したままの状態と
してもよい。2つとは反対方向に回動させて移動させてもよい。これによって、(秒針1
06cによる)蓄電状況と、(時針106aおよび分針106bによる)発電状況とを同
時に表示することができる。
(発電量表示部114の配置)
図10は、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計のアンテナおよびソーラーセル
と発電量表示部の配置の関係を示す説明図である。図10に示すように、文字板105と
重なる大部分の領域には、ソーラーセル206が設けられている。インジケーター110
が配置された領域にもソーラーセル206が設けられている。ただし、12時の位置の矩
形の切り欠き部分にはソーラーセル206は設けられていない。この切り欠き部分には、
アンテナ201が配置される。
したがって、決定した段階が所定の段階(レベルL6)であって、受信部305による
電波の受信処理をおこなう場合であっても、所定の段階を示す所定の位置(6時の位置)
は、受信部305による電波の受信領域、すなわちアンテナ201が配置された位置と重
ならない領域に設けている。このようにすることで、アンテナ201と指針とが重なるこ
とによる電波受信の感度の低下を防止し、より確実に電波受信処理を実現することができ
る。
また、発電量表示部114は、指針が指し示した場合に、文字板105の左下領域に設
けられたインジケーター110と重ならない位置、すなわち、文字板105の略右半分に
配置している。これにより、指針によってインジケーター110の表示内容の視認性を阻
害しないようにすることができる。
また、図8における、指針を集合させる別の位置(12時の位置)を、光を受光する受
光領域と重ならない領域に設けている。すなわち、図10からもわかるように12時の位
置にはソーラーセル206は配置されていない。上述のように、使用者による操作指示が
あってから発電量を検出して段階を決定する場合に、一旦、別の位置(12時の位置)に
移動させて、発電量を検出している間、指針とソーラーセル206との重なりを少なくす
る。これによって、指針とソーラーセル206とが重なることにより受け得る影響(受光
量強いては電流量が変化してしまうこと)を減らして、より正確な発電量を検出すること
ができる。
(蓄電状況表示と発電状況表示との関係)
つぎに、蓄電状況表示と発電状況表示との関係について説明する。図11は、この発明
にかかる実施の形態の電波修正時計の蓄電状況表示と発電状況表示との関係を示す説明図
である。
図11のAにおいて、機能指示針113によって「L3」の区間表示部112bが指し
示されており、時刻指示針106によってレベル2の発電量表示部114bが指し示され
ている。この状態では、発電量は少ないが、蓄電量が十分確保できているので、衛星電波
の受信が可能である。また、図11のBにおいて、機能指示針113によって「CHG」
の区間表示部112eが指し示されており、時刻指示針106によってレベル5の発電量
表示部114eが指し示されている。この状態では、蓄電量は少ないが、発電量が十分確
保できているので、図11のAの状態と同様に、衛星電波の受信が可能である。
図11のA、図11のBのいずれも、発電量表示部114を指し示す時刻指示針106
と区間表示部112を指し示す機能指示針113の角度がほぼ同じになるように設定して
いる。すなわち、発電量表示部114は、検出された電流の電流量が小さい段階から大き
い段階へ所定の回動方向(たとえば時計回り)に順次設けられ、区間表示部112は、そ
の反対に蓄電部302における蓄電量が大きい段階から小さい段階へ所定の回動方向と同
じ方向(時計回り)に順次設けられている。
このように設定することによって、発電量表示部114を指し示す時刻指示針106の
角度と、区間表示部112を指し示す機能指示針113の角度とがほぼ同じになっている
場合は、GPS信号を含む電波の受信が可能であることを使用者が瞬時にかつ感覚的に認
識することができる。また、使用者は、両者の指し示す角度が異なる場合は、GPS信号
を含む電波の受信ができないことを認識し、両者の指し示す角度がほぼ一致するような環
境に移動するなどして、受信のための環境を容易に調整することができるようになる。す
なわち、移動して最適な環境を見つけ出す場合、時刻表示針106が指し示す角度と、機
能指示針113の指し示す角度の違いに着目するだけでよく、容易かつ確実に最適な環境
を見つけ出すことができる。
また、機能指示針113が電圧低下を示す方向と、発電量が大きい方向とを一致させる
ことにより、たとえば電圧低下を示す「CHG」の区間表示部112eを指し示している
ときは、発電量も同じ方向を指し示すようなところに移動することを、使用者に促すこと
ができる。
また、図示を省略するが、インジケーター110を構成する機能指示針113が2つ以
上ある場合は、それら2つ以上の機能指示針113を、図6〜図9に示した時刻指示針1
06の動きと同様に、重ね合わせて区間表示部112を指し示すことにより、蓄電状況を
表示するようにしてもよい。
また、図示は省略するが、時刻指示針106に代えて、2つ以上の機能指示針113を
、図6〜図9に示した時刻指示針106の動きと同様に、重ねて所定の位置へ移動させる
ことで、発電状況を表示するようにしてもよい。その際、時刻指示針106は、通常時刻
を表示していてもよく、また、通常時刻以外の他の情報を表示するのに用いてもよい。
また、機能指示針113を、時刻指示針106とともに、発電状況を表示させるのに用
いてもよい。その際、それぞれが同じ発電状況を表示してもよい。これにより、発電状況
の表示に関して、より強い印象を使用者に与えることができる。また、発電状況について
の異なる情報、たとえば、操作指示直後の発電状況と、所定時間経過後の発電状況をそれ
ぞれが同時に表示することによって、その変化を使用者に認識させることなどが可能とな
る。このように、時刻指示針106と機能指示針113が互いに補完することによって、
使用者にとってより分かりやすい発電状況の表示を実現するようにしてもよい。
時刻指示針106に代えて機能指示針113を用いて発電状況を表示する場合、インジ
ケーター110を構成する例で説明したが、これには限定されない。たとえば、図示を省
略するクロノグラフ用指針など適宜の機能を表示する指針を用いても発電状況を表示する
ようにしてもよい。また、時刻指示針106、機能指示針113に代えてあるいは時刻指
示針106、機能指示針113とともに、図2に示した表示画面212を用いて発電状況
を表示するようにしてもよい。
(時刻指示針の形状の一例)
つぎに、時刻指示針106の形状の一例について説明する。図12は、この発明にかか
る実施の形態の電波修正時計の時刻指示針の形状の一例を示す説明図である。図12のA
は通常時刻表示状態であり、図12のBは発電状況表示状態である。図12のAにおいて
、時針106aの先端部分1201a、分針106bの途中部分1201bの形状および
色彩に特徴がある。また、秒針106cの途中部分1201cの色彩にも特徴がある。
図12のBに示すように、これら3つの時刻指示針106が重なった場合、重なった時
刻指示針106の途中部分に、時刻指示針106の他の部分とは異なる色彩(たとえば赤
色、黄色またはオレンジ色)の円形形状1201が形成される。これはたとえば、太陽を
デザインしたものであり、太陽光による発電をイメージしたものである。時刻表示針10
6が互いに重なることによって形成される形状は、それに限らず、衛星電波をイメージす
る星型であったり、他の形状、色彩あるいは模様であってもよい。また、3つの時刻指示
針106のうちのいずれか2つによって所定の形状を形成するようにしてもよい。
このように、時刻指示針106が重なった場合にのみ所定の形状を形成させて発電状況
表示であることを確実にかつ感覚的に使用者に知らしめることができる。また、図示を省
略するが、インジケーター110を構成する機能指示針113が2つ以上ある場合に、そ
れら2つ以上の機能指示針113が、図12に示した時刻指示針106の形状と同様に、
重なった場合にのみ所定の形状を形成させるようにしてもよい。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現する電波修正時計
100は、制御部300が、発電部301によって発電される電流を検出し、あらかじめ
定められた複数の段階のうち、検出された電流の電流量に応じた段階を決定し、表示部3
04が、操作指示があった場合に、制御部300によって決定された段階に基づいて、発
電部301による発電状況を表示する。これにより、使用者に対して、明るさ(光の強さ
)を示す発電量を直感的に知らしめ、効率的かつ直感的な充電をおこなわせることができ
る。
また、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現する電波修正時計100は、表示
部304が、時刻を表示する、同じ軸を中心として回動する複数の時刻指示針106を備
えており、検出された電流の電流量に応じた段階に対応する所定の位置(発電量表示部1
14)へ、複数の指針のうちの少なくともいずれかの指針を移動させることによって、発
電状況を表示する。これにより、時刻指示針106が、一時的に時刻表示を止めて発電量
表示をおこなうので、使用者に対して確実かつ直感的に発電量を直感的に知らしめること
ができる。
また、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現する電波修正時計100は、複数
の指針のうちの少なくとも2つの時刻指示針106を所定の位置へ移動させて重ねるため
、通常の時刻表示とは異なった表示となるため、通常の時刻表示と見間違われることなく
、より確実に使用者に対して発電量を知らしめることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現する電波修正時計100は、前記
複数の指針のうちの少なくとも2つの時刻指示針106を所定の位置とは別の位置(基準
位置(12時の位置))において重ねた後、当該別の位置から重ねた状態で当該所定の位
置へ移動させることによって、時刻指示針106が通常の時刻表示ではあり得ない動きを
することから、使用者の目を引き、より確実に使用者に対して発電量を知らしめさせるこ
とができる。また、発電量の段階を決定するまでの時間調整をすることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現する電波修正時計100は、別の
位置(基準位置)を、重ねられた時刻指示針106が、光を受光する受光領域(ソーラー
セル206が配置された領域)と重ならない領域に設けることによって、時刻指示針10
6が重なることによって、発電量の検出に影響を及ぼさないようにすることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現する電波修正時計100は、発電
状況を表示する少なくとも2つの指針が、互いに重なることによって所定の形状1201
を形成することによって、より確実に使用者に対して発電量を知らしめさせることができ
る。
また、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現する電波修正時計100は、発電
状況を表示する時刻指示針106の発電量表示部114への移動を、検出された電流の電
流量に応じた移動速度によっておこなわせることによって、時刻指示針106の移動速度
(回動速度)から、使用者に対して発電量を直感的に知らしめることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現する電波修正時計100は、蓄電
部302の蓄電状況を表示するインジケーター110および機能指示針113を備えてお
り、発電量表示部114を指し示す時刻指示針106が、インジケーター110の領域と
重ならない領域に設ける。これによって、インジケーター110および機能指示針113
による蓄電量の表示が阻害されることがない。
また、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現する電波修正時計100は、発電
量表示部114が、検出された電流の電流量が小さい段階から大きい段階へ所定の回動方
向に順次設けられ、区間表示部112が蓄電量が大きい段階から小さい段階へ所定の回動
方向と同じ方向に順次設けられることによって、GPS信号を含む電波が受信可能である
か否かを、使用者に対して、瞬時にかつ感覚的に認識させることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現する電波修正時計100は、時刻
指示針106による発電状況の表示に先だって、時刻指示針106で蓄電状況の表示をす
ることによって、インジケーター110および機能指示針113を設ける必要がない。あ
るいは、インジケーター110および機能指示針113を使用しなくてもよい。
また、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現する電波修正時計100は、決定
した段階が所定の段階(たとえば、最高レベルであるレベルL6)である場合に、受信部
による電波の受信処理を自動的におこなうことにより、確実に電波の受信処理を実行でき
るとともに、電波の受信処理の操作指示を使用者におこなわせることなく(使用者を煩わ
せることなく)効率的な電波の受信処理が可能となる。
また、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現する電波修正時計100は、自動
受信処理をおこなう際の時刻指示針106の発電量表示部114における停止位置が、ア
ンテナ201が配置された基準位置と重ならないようにすることにより、時刻指示針10
6の存在が影響を与えることなく、確実に受信処理を実行することができる。
以上のように、この発明にかかる電子機器は、ソーラーセルや二次電池を備えた電子機
器に有用であり、特に、GPS信号を含む電波を受信する電子機器に適している。
100 電波修正時計
104 操作部
105 文字板
106 時刻指示針
110 インジケーター
111 目盛り
112 区間表示部
113 機能指示針
114 発電量表示部
115 帯表示
206 ソーラーセル
300 制御部
301 発電部
302 蓄電部
303 計時部
304 表示部
305 受信部

Claims (6)

  1. 光を受光して発電する発電部と、
    前記発電部によって発電された電力を蓄電する蓄電部と、
    前記蓄電部によって蓄電された電力を用いて時刻を計時する計時部と、
    前記計時部によって計時される時刻を表示する表示部と、
    前記発電部によって発電される電流を検出し、あらかじめ定められた複数の段階のうち、検出された電流の電流量に応じた段階を決定する制御部と、を備え、
    前記表示部は、所定のボタンの操作がなされると、前記制御部によって決定された段階に基づいて、前記発電部による発電状況と、前記蓄電部の蓄電状況を表示するにあたり、前記発電状況または前記蓄電状況のうちの一方の表示に先だって、他方を表示し、前記他方の表示状態において、所定のボタンの操作をすることなく前記一方を表示する
    ことを特徴とする電子機器。
  2. 前記表示部は、前記発電状況の表示に先だって、前記蓄電状況を表示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記発電状況の表示を行う領域と、前記蓄電状況の表示を行う領域が、異なる領域である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 前記表示部は、複数の指針を備え、
    前記複数の指針を用いて、前記発電状況と前記蓄電状況を表示する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電子機器。
  5. 前記複数の指針のうち、
    前記蓄電状況の表示に用いた指針は、前記蓄電状況の表示を継続し、
    他の指針が、前記発電状況の表示を実施する
    ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
  6. 前記発電状況の表示領域へ前記指針が移動する移動方向と、前記蓄電状況の表示領域へ前記指針が移動する移動方向が、互いに異なる
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の電子機器。
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