JP6517020B2 - 水処理装置、冷却塔及びクーリングタワーシステム - Google Patents

水処理装置、冷却塔及びクーリングタワーシステム Download PDF

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Description

本発明は、工業排水、生活排水等を処理する水処理装置に関する。
ビル空調や地域冷暖房設備等の熱交換器では、高温の熱媒体を冷却する冷却水に生活排水、工業排水等が用いられている。しかし、生活排水、工業排水等にはCa,Mg等のスケールが含まれている。スケールは配管に付着し、配管を腐食したり閉塞したりする。
そこで、生活排水、工業排水等を電気分解し、スケールを除去する方法が知られている(特許文献1参照)。特許文献1では、電極からアルミニウムイオンを水中に溶出させている。アルミニウムイオンは水中のスケールと凝集し、凝集物(フロック)が生成される。凝集物を浮上又は沈降させ、除去することにより、水中のスケールを除去している。
電極面積が大きくなるにつれて水中に溶出するアルミニウムイオンが多くなるため、スケールの除去量が多くなる。しかし、電極を大きくすると装置が大型化する。そこで、特許文献1では所定の大きさの電極板を複数枚並べることにより、電極の総面積を大きくしている。
特開2013−94740号公報
電極に電流を流すと、正極に水中の水酸化物イオン(OH-)が引きつけられる。OH-のOが正極の金属イオン(アルミニウムイオン)と反応すると酸化アルミニウム(Al23)が生成し、正極にAl23の絶縁膜が形成される。正極に絶縁膜が形成されると、正極からアルミニウムイオンが水中に殆ど溶出されなくなる。また、水中に流れる電気量が少なくなる。その結果、スケールを殆ど除去できなくなる。そこで正極表面を頻繁に清掃して、絶縁膜を除去している。
しかし、電極板は複数枚あるため、絶縁膜の除去に時間と労力がかかる。また、清掃する度に電気分解を中断する必要があるため、電解効率が悪い。さらに、電極は消耗品であるため頻繁に交換する必要があるが、電極枚数が多いとコストが高くなる。
そこで、本発明の目的は、コストを抑えつつ、効率良く多くのスケール成分を除去することができる装置を提供することである。
本発明の水処理装置は、電解槽と、前記電解槽内において互いに対向するように配置された第1電極板及び第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板との間に配置された複数の球状の電極塊と、複数の電極塊の下方に配置された回転翼と、前記回転翼を回転させるモータと、前記回転翼の中央に固定された棒とを備え、前記第1電極板、前記第2電極板及び前記電極塊は、アルミニウム又はアルミニウムを含む合金によって形成され、前記複数の電極塊のそれぞれは、前記第1電極板、前記第2電極板及び他の電極塊のうち少なくとも1つと接するように配置され、前記第1電極板と前記第2電極板とは複数の前記電極塊によって電気的に接続され、前記回転翼を前記棒を中心に回転させることにより、前記電極塊が前記第1電極板、前記第2電極板及び他の電極塊の少なくとも1つと擦れ合う
上記構成では、回転翼を回転させることにより、各電極塊が回転や移動して隣接する第1電極板、第2電極板及び他の電極塊と擦れ合う。これにより、正極となった第1電極板の表面又は第2電極板の表面と電極塊の表面に形成された絶縁膜が除去されるため、電極の清掃を低減できる。また、従来は清掃時に電解を中断していたが、清掃を低減することにより電解を殆ど中断しなくてよい。したがって、電解を長期間継続できるため、効率が良い。さらに、複数の電極塊によって電極の総面積を大きくすることができるため、電極板数を増加することなく多くのスケールを除去できる。したがって低コストで多くのスケール成分を除去できる。
また、代替的には、本発明の水処理装置は、電解槽と、前記電解槽内において互いに対向するように配置された第1電極板及び第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板との間に配置された複数の球状の電極塊と、複数の電極塊の下方に配置された回転翼と、前記回転翼を回転させるモータと、前記回転翼の中央に固定された棒とを備え、前記第1電極板、前記第2電極板及び前記電極塊は、アルミニウム又はアルミニウムを含む合金によって形成され、前記第1電極板が正極であり、前記第2電極板が負極であり、前記第2電極板と前記複数の電極塊の前記第2電極板に最も近い電極塊との間に絶縁部材が配置され、前記複数の電極塊のそれぞれが、前記第1電極板及び他の前記電極塊の少なくとも1つに接しており、前記第1電極板と複数の前記電極塊が電気的に接続され、前記回転翼を前記棒を中心に回転させることにより、前記電極塊が前記第1電極板及び他の電極塊の少なくとも1つと擦れ合う
上記構成では、第2電極板と複数の電極塊との間に絶縁板を配置すると、第1電極板と複数の電極塊が一つの大きな電極(正極)となる。第1電極板と複数の電極塊にはAl23の絶縁膜が形成されるが、回転翼を回転させることにより、各電極塊が回転や移動して隣接する第1電極板及び他の電極塊と擦れ合う。これにより、第1電極板の表面、及び電極塊の表面に形成された絶縁膜が除去されるため、電極の清掃回数を低減できる。また、従来は清掃時に電解を中断していたが、清掃を低減することにより電解を殆ど中断しなくてよい。したがって、電解を長期間継続できるため、効率が良い。さらに、複数の電極塊によって電極の総表面積を大きくすることができるため、電極板数を増加することなく多くのスケールを除去できる。したがって低コストで多くのスケール成分を除去できる。
また、一定電圧で第1電極板及び第2電極板に電流を流すと、電流値が水質(スケール量)によって変化する。したがって電力の増加を抑えつつスケールを確実に除去できる。
また、球状の電極塊は回転しやすく、第1電極板、第2電極板及び他の電極塊と接触しやすい。このため電極表面の絶縁膜が除去されやすい。よって電極表面の清掃をより低減できる。
本発明の冷却塔は、上述した水処理装置で処理された水が冷却される冷却塔(クーリングタワー)であり、前記冷却塔内に前記水処理装置が配置されていることが好ましい。冷却塔内のスペースに水処理装置を配置することにより、冷却塔外部のスペースを有効に利用できる。
また、本発明のクーリングタワーシステムは上述した水処理装置を備えている。水処理装置で効率良く多くのスケール成分を除去できる。
本発明によると、電極塊が第1電極板や第2電極板と擦れ合い、他の電極塊とも擦れ合うことにより、正極となった第1電極板の表面又は第2電極板の表面と電極塊の表面に形成された絶縁膜を除去できる。これにより電極表面の清掃を低減できるため、電気分解を継続して行える。また、電極塊によって電極の総面積を増加させることができるため、電極板数を増加させることなく低コストで多くのスケールを除去できる。
本発明の第1実施形態に係るクーリングタワーシステムの全体構成を示す模式図である。 (a)水処理装置の内部を正面から視た図であり、(b)は水処理装置の内部を上方から視た図である。 (a)及び(b)は電気を流したときの電解槽内の模式図であり、(c)は(a)及び(b)と反対方向に電流を流したときの電解槽内の模式図である。 (a)及び(b)は本発明の第2実施形態に係る電解槽内の模式図である。 本発明の第3実施形態に係る水処理装置の内部構成を示す図である。 本発明の第4実施形態に係るクーリングタワーシステムの全体構成を示す模式図である。 図6の冷却塔の内部構成を示す斜視図である。 図6の冷却塔内の一部の正面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図1〜4を参照しつつ説明する。
〔第1実施形態〕
クーリングタワーシステム100は、図1に示すように、ビル空調や地域冷暖房設備等に設けられた熱交換器1と、熱交換器1で使用した水を冷却する冷却塔(クーリングタワー)2と、冷却塔2に水を補給する分離槽3及び水処理装置4とを備えている。
熱交換器1と冷却塔2は、第1配管5及び第2配管6によって接続されている。冷却塔2は、第3配管7によって分離槽3と接続されている。
熱交換器1では、冷却塔2から送られた冷却水と、冷却水より高温の熱冷媒とが熱交換する。熱交換後、温度が上昇した水は、第1配管5を通過して冷却塔2に送られ冷却される。冷却された水は第2配管6を通って再び熱交換器1に送られる。このように水は、熱交換器1→第1配管5→冷却塔2→第2配管6→熱交換器1→第1配管5→・・・と循環している。
冷却塔2では、第1配管5から送られた冷却水が上方から散水される。散水された冷却水は、大半が冷却塔2の底部に貯まるが、一部は吸気口2a,2b・・・から吸い込まれた大気によって温められ、蒸発する。このときに生じた潜熱(気化熱)により残りの冷却水(散水された冷却水や底部に貯まった冷却水)が冷却される。冷却塔2内の水の一部は、第4配管8を通って水処理装置4に送られる。
また、冷却塔2には、蒸発及び飛散した冷却水量に相当する水が、分離槽3から第3配管7を介して補給される。補給された水は、冷却塔2の底部に貯まる。
分離槽3は、第5配管9によって水処理装置4と接続されている。水処理装置4は、図2(a)及び図2(b)に示すように、筐体41と、筐体41に収納された電解槽42、モータ43及び反応槽44とを有している。電解槽42と反応槽44は仕切り板45によって仕切られている。仕切り板45の上方には開口45aが形成されている。開口45aによって電解槽42と反応槽44は連通している。電解槽42の底部には、図1に示す第4配管8が接続されている。
図2(a)に示すように、電解槽42には、水平方向に互いに対向するよう第1電極板51及び第2電極板52が配置されている。第1電極板51と第2電極板52は、床板53の上に配置されている。床板53には複数の貫通孔53aが形成されている。第1電極板51と第2電極板52の間には、床板53の上方に、回転翼54と、回転翼54の上方に複数の球状の球電極(電極塊)55とが配置されている。
第1電極板51及び第2電極板52は、図示しない電源に接続されている。電解電圧は、例えば12V以上60V以下である。
第1電極板51、第2電極板52及び球電極55は、アルミニウム又はアルミニウムを含む合金によって形成されている。第1電極板51、第2電極板52及び球電極55には、防錆の点からマグネシウムが含有されていることが好ましい。球電極55には、例えばSUSを用いることができる。
回転翼54の中央には、上方向に延在した棒60が固定されている。モータ43を駆動すると、回転翼54が棒60を中心に回転する。撹拌速度は、例えば0.5RPM以上10RPM以下である。
各球電極55は、第1電極板51、第2電極板52又は他の球電極55の少なくとも1つに接するように配置されている。球電極55の大きさ及び数は特に限定されないが、例えば46Lの電解槽に直径40mm〜60mmの球電極を100個〜300個配置するとよい。
第4配管8から、図1に示す冷却塔2内の水の一部が電解槽42に底部から供給される。水は床板53の貫通孔53aを通過して上方に流れる。水面が仕切り板45の上方にある開口45aにまで達すると、電解槽42内の水はオーバーフローし、開口45aから反応槽44へ流れる。
ここで、第1電極板51及び第2電極板52に電気を流し、回転翼54を回転させると、以下の反応が起こる。
第1電極板51、第2電極板52及び球電極55からアルミニウムイオン(Al3+)が水中に溶出する。Al3+は水の水酸化物イオン(OH)と反応し、Al(OH)3が生成される。Al(OH)3を含む水は開口45aからオーバーフローし、反応槽44に流れる。反応槽44ではAl(OH)3と水中のスケール成分(Ca2+,Mg2+等)が凝集し、凝集物(フロック)が生成される。凝集物を含む水は第5配管9を通って分離槽3に送られ(図1参照)、分離槽3で凝集物と水に分離される。凝集物は、分離槽3内で浮上又は沈殿させることによって回収される。水は、第3配管7を通過して冷却塔2に補給される。水にはスケールが殆ど含まれない。
ここで、電解槽42内の状態を図3(a)、図3(b)及び図3(c)を参照しつつ説明する。図3(a)、図3(b)及び図3(c)では、球電極55を模式的に示しており、以下では最下段の球電極55(55A,55B,55C)について説明する。球電極55A,55B,55Cは第1電極板51から第2電極板52に向かって順に並んでいる。
第1電極板51及び第2電極板52に電流を流すと、図3(a)に示すように、第1電極板51が正極、第2電極板52が負極となる。最下段の球電極55Aは第1電極板51と球電極55Bに接触し、球電極55Bは球電極55Aと球電極55Cに接触し、球電極55Cは球電極55Bと第2電極板52に接触している。これにより第1電極板51と第2電極板52が3つの球電極55A,55B,55Cによって電気的に接続されている(図3(a)の点線矢印参照)。
球電極55Aは、第1電極板51と接した部分が正極、球電極55Bに接触した部分が負極となる。球電極55Bは、球電極55Aと接した部分が正極、球電極55Cに接触した部分が負極となる。球電極55Cは、球電極55Bと接した部分が正極、第2電極板52に接触した部分が負極となる。
なお、回転翼54が棒60を中心に回転することにより、球電極55A,55B,55Cは回転したり移動したりして、第1電極板51、第2電極板52、他の球電極55A,55B,55Cと接触箇所を変えて擦れ合う。これにより球電極55A,55B,55Cの正負の位置は、常に変化している。
第1電極板51(正極)及び球電極55A,55B,55Cの正極となった部分には、水の水酸化物イオン(OH-)が引き付けられる。OH- が第1電極板51のAlと反応することにより、水酸化アルミニウム(Al23)が生成する(図3(b)参照)。通常は、図3(b)に示すように、第1電極板51(正極)及び球電極55A,55B,55Cの正極となった部分にAl23の絶縁膜が形成されるが、本実施形態では球電極55A,55B,55Cが第1電極板51、第2電極板52及び他の球電極に擦れ合うことで、第1電極板51(正極)及び球電極55A,55B,55Cに形成されたAl23の絶縁膜が剥がれる。
回転翼54を回転させている間は、常に球電極55A,55B,55Cが回転したり移動したりするため、第1電極板51及び球電極55A,55B,55Cに絶縁膜が形成されてもすぐに剥がれる。
なお、負極の第2電極板52には水中のスケール成分(Ca2+,Mg2+等)が析出するが、電流を反対方向に流すと、第2電極板52が正極となり、第1電極板51が負極となることにより(図3(c)参照)、第2電極板52に析出したスケールが水中に溶出し、第1電極板51(負極)に析出する。
第2電極板52(正極)には、上述した第1電極板51と同じ現象が起こることにより、Al23の絶縁膜が形成されるが、球電極55Cが第2電極板52に擦れることにより、第2電極板52に形成された絶縁膜が剥がれる。
また、球電極55の正極となった部分にもAl23の絶縁膜が形成されるが、球電極55は第1電極板51、第2電極板52及び他の球電極55の少なくとも1つと擦れ合うことで、絶縁膜が剥がれる。
したがって、回転翼54を回転させている間は第1電極板51及び球電極55に殆ど絶縁膜が残らない。
なお、第1電極板51(負極)に析出したスケール成分(Ca2+,Mg2+)は、電流の向きを変えることにより、水中に溶出し、第2電極板52(正極)に析出する(図3(a))。
以上のように本実施形態によると以下の効果を奏する。
第1電極板51及び第2電極板52に電流を流すと、正極となった電極にAl23の絶縁膜が形成されるが、電解槽42内で回転翼54を回転することにより、各球電極55が回転や移動して隣接する第1電極板51、第2電極板52及び他の球電極55と擦れ合う。これにより絶縁膜が剥がされるため、電極表面に絶縁膜が殆ど残らない。従来は電極から絶縁膜を取り除くため、電気分解を中断して電極表面を清掃していたが、本実施形態では電極表面を殆ど清掃しなくてよいため、電気分解を長期間継続して行える。したがって効率が良い。また、電解槽42に2枚の第1電極板51及び第2電極板52しか配置していないが、複数の球電極55によって電極の総面積が大きくなる。これにより低コストで多くのスケールを除去できる。
また、球電極55が球状であるため、回転しやすく、第1電極板51、第2電極板52及び他の球電極55と接触しやすい。したがって、第1電極板51、第2電極板52及び球電極55の表面の絶縁膜が除去されやすい。よって、電極表面の清掃をより低減できる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図4を参照しつつ説明する。第2実施形態において第1実施形態と異なる点は、第2電極板52の隣に絶縁板(絶縁部材)152が配置されている点である。なお、上述した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。
絶縁板152は、第2電極板52と、第2電極板52に最も近い球電極55Cとの間に配置されている。絶縁板152には、塩化ビニル等の絶縁体を用いることができる。
最下段の球電極55Aは第1電極板51と球電極55Bに接触し、球電極55Bは球電極55Aと球電極55Bに接触し、球電極55Cは球電極55Bと絶縁板152に接触している。これにより第1電極板51(正極)と3つの球電極55A,55B,55Cが電気的に接続され、1つ大きな正極が形成される(図3(a)の太線矢印参照)。なお、球電極55Cは絶縁板152と常に接触していなくてもよい。
これにより、通常は、第1電極板51及び全ての球電極55にはAl23の絶縁膜が形成されるが(図4(b)参照)、回転翼54が棒60を中心に回転している間は、球電極55A,55B,55Cが移動したり、回転したりすることで、球電極55A,55B,55Cは第1電極板51及び他の球電極55A,55B,55Cに擦れ合い、絶縁膜が剥がれる。
また、電圧が一定になるように電流を流すと、電流値が水質によって変化する。例えば、水質が悪い場合、水中にスケール成分(Ca2+,Mg2+)が多いため、水中の電気抵抗値が小さくなり、電気伝導度が高くなる。この場合、大きな電流が流れるため、Al3+の溶出量が多くなり、Al23が多く生成されることにより、スケール成分との凝集物が多く生成する。このためスケールを多く除去できる。一方、水質がそれほど悪くない場合、水中にスケール成分(Ca2+,Mg2+)が少ないため、水中の電気抵抗値が大きくなり、電気伝導度が小さくなる。この場合、電流値が小さくなることにより、Al3+の溶出量が少なく、Al23があまり生成されないが、水中にはスケール成分が少ないため、この量でもスケールを十分に除去できる。
上記構成から、第2実施形態によっても第1実施形態と同様に、電気分解を長時間継続して行える。また、低コストで多くのスケールを除去できる。さらに第2電極板52と球電極55の間に絶縁板152を配置することにより、電流値が水質に応じて変化するため、電力の増加を抑えつつスケールを確実に除去できる。これにより電気量が不必要に多くなることを抑止できる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について、図5を参照しつつ説明する。第3実施形態において第1実施形態と異なる点は、筐体内の構成である。なお、上述した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。
水処理装置204は、図5に示すように、筐体241と、筐体241に収納された水槽240及び反応槽244とを有している。水槽240と反応槽244は隣接し、仕切板245によって仕切られている。水槽240内には、タンク250と、タンク250の上に電解槽242とが配置されている。電解槽242の上方には、回転翼54を回転させるモータ243が配置されている。
電解槽242の上端部には、側部に開口242a,242bが形成されている。開口242a,242bによって、水槽240と電解槽242は連通している。電解槽242の下端部には、第7配管261,262が接続されている。第7配管261,262は、図1に示す分離槽3に接続されている。
水槽240の上端部には、配管270の供給口が配置されている。配管270から水槽240へ水が供給される。
仕切板245には、開口245aが形成されている。開口245aにより、水槽240とタンク250が連通している。
電解槽242には、底部から第7配管261,262を通過した水が供給される。この水は、図1に示す分離槽3から供給された水であり、スケールが殆ど除去されている。電解槽242内で第1電極板51及び第2電極板52に電気を流すと、正極となった第1電極板51又は第2電極板52と球電極55からアルミニウムイオン(Al3+)が水に溶出する。Al3+は水の水酸化物イオン(OH)と反応し、Al(OH)3が生成される。Al(OH)3を含む水は、電解槽242の開口242a,242bから水槽240へ流れ、水槽240内の水と混ざる。これらの水は、水槽240の開口240aからオーバーフローし、タンク250に流れる。タンク250ではAl(OH)3と水中のスケール成分(Ca2+,Mg2+等)が凝集する。
上記構成から、第3実施形態によっても第1実施形態と同様に、電気分解を長時間継続して行える。また、低コストで多くのスケールを除去できる。さらに、電解槽242より大きい水槽240で水を処理できるため、第1実施形態の水処理装置4より大量の水を処理できる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態について、図6〜8を参照しつつ説明する。第4実施形態において第1実施形態と異なる点は、冷却塔302内に、水処理装置304、反応槽344及び分離槽3が配置されている点である。なお、上述した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。
クーリングタワーシステム300は、図6に示すように、熱交換器1と、冷却塔(クーリングタワー)302とを備えている。
図7に示すように、冷却塔302内には、水処理装置304、反応槽344及び分離槽3が並んで配置されている。水処理装置304と反応槽344は、図8に示すように第6配管346によって接続されている。また、反応槽344と分離槽3は第5配管309によって接続されている。
水処理装置304には、電解槽42と、モータ343とが配置されている。モータ343によって回転翼54が回転する。電解槽42の底部は、第4配管8によって外部と接続されている。
電解槽42ではAl(OH)3が生成され、Al(OH)3を含む水が第6配管346を通って反応槽344に供給される。反応槽344ではAl(OH)3と水中のスケール成分(Ca2+,Mg2+等)が凝集する。反応槽344の水は第5配管309を通って分離槽3に送られ、水と凝集物に分離される。分離された水にはスケールが殆ど含まれていない。この水は、図7に示す冷却塔302内に配置された冷却装置(図示せず)に送られる。
上記構成から、第4実施形態によっても第1実施形態と同様に、電気分解を長時間継続して行える。また、低コストで多くのスケールを除去できる。さらに、冷却塔302内のスペースに水処理装置304と反応槽344と分離槽3を配置することにより、冷却塔302外部のスペースを有効に利用できる。
次に、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
図5に示す電解層を備えた水処理装置を60日間連続運転した。実験条件を下記に示す。
・排水処理流量:3ton/時
・電解槽 :容量46L
撹拌速度1RPM
・球電極 :サイズφ60mm
数量150個
・電解電圧 :36V〜60V
実施例1では、4つの電解槽(第1電解槽、第2電解槽、第3電解槽、第4電解槽)を用いた。2つの電解槽(第1電解槽、第2電解槽)へそれぞれ排水を1.5ton/時で供給し、電気分解した。その後、第1電解槽及び第2電解槽で処理した水をそれぞれ第3電解槽及び第4電解槽へ供給し、電気分解した後、反応槽へ送った。
分離槽を通過した水では、4つの電解槽に供給される前の排水より全硬度が28%低減し、イオン状シリカが17%低減していた。また、水処理装置を60日間連続運転しても、電極板及び球電極の表面に劣化等の汚れが発生しなかった。
(実施例2)
図8に示す水処理装置を45日間連続運転した。実験条件を下記に示す。
・排水処理流量:150l/時
・電解槽 :容量46L
撹拌速度1RPM
・球電極 :サイズφ40mm
数量200個
・電解電圧 :12V〜36V
実施例2では、冷却塔内の水の一部を電解槽へ供給した。
処理後の水では、処理前の水より全硬度が30%低減し、イオン状シリカが22%低減していた。また、水処理装置を45日間連続運転しても、電極板及び球電極の表面に劣化等の汚れが発生しなかった。
従来の水処理装置では電解槽内に多数の電極板を並べていたが、1〜2週間装置を運転すると電極板の表面が劣化した。一方、本実施例1,2では45日以上連続運転しても、電極板及び球電極の表面に劣化等の汚れが発生しなかったため、本発明では電極の清掃回数を大幅に低減できることがわかった。また、電気分解を中断することなく45日以上連続運転が可能であるため、水を高効率で処理できる。特に実施例1では、スケール成分が非常に多い排水を処理したが、スケール成分を多量に除去でき、水質が非常に良くなった。
以上、本発明の実施形態及び実施例について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及び実施例に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
上述の実施形態では、球状の球電極を用いたが、球状に限られず、円柱状、多面体等の様々な形状の電極塊を用いることができる。
また、上述の実施形態では回転翼54の上方に複数の球電極55を配置したが、回転翼を回転することにより球電極が回転する構成であれば、回転翼の上方以外にも球電極を配置してもよい。
さらに、上述の第1実施形態では水処理装置4が反応槽44を有し、水処理装置4の筐体41内に反応槽44が配置されているが、水処理装置が反応槽を有さない構成でもよい。例えば第4実施形態のように、水処理装置304が反応槽344を有さない構成でもよい。
また、上述の実施形態では水処理装置をクーリングタワーシステムに用いたが、本発明の水処理装置を他のシステムや装置に用いてもよい。
1 熱交換器
2,302 冷却塔
3 分離槽
4,204,304 水処理装置
42,242 電解槽
43,243 モータ
51 第1電極板
52 第2電極板
54 回転翼
55,55A,55B,55C 球電極(電極塊)
152 絶縁板(絶縁部材)

Claims (4)

  1. 電解槽と、
    前記電解槽内において互いに対向するように配置された第1電極板及び第2電極板と、
    前記第1電極板と前記第2電極板との間に配置された複数の球状の電極塊と、
    複数の電極塊の下方に配置された回転翼と、
    前記回転翼を回転させるモータと
    前記回転翼の中央に固定された棒とを備え、
    前記第1電極板、前記第2電極板及び前記電極塊は、アルミニウム又はアルミニウムを含む合金によって形成され、
    前記複数の電極塊のそれぞれは、前記第1電極板、前記第2電極板及び他の電極塊のうち少なくとも1つと接するように配置され、
    前記第1電極板と前記第2電極板とは複数の前記電極塊によって電気的に接続され
    前記回転翼を前記棒を中心に回転させることにより、前記電極塊が前記第1電極板、前記第2電極板及び他の電極塊の少なくとも1つと擦れ合うことを特徴とする水処理装置。
  2. 電解槽と、
    前記電解槽内において互いに対向するように配置された第1電極板及び第2電極板と、
    前記第1電極板と前記第2電極板との間に配置された複数の球状の電極塊と、
    複数の電極塊の下方に配置された回転翼と、
    前記回転翼を回転させるモータと
    前記回転翼の中央に固定された棒とを備え、
    前記第1電極板、前記第2電極板及び前記電極塊は、アルミニウム又はアルミニウムを含む合金によって形成され、
    前記第1電極板が正極であり、
    前記第2電極板が負極であり、
    前記第2電極板と前記複数の電極塊の前記第2電極板に最も近い電極塊との間に絶縁部材が配置され、
    前記複数の電極塊のそれぞれが、前記第1電極板及び他の前記電極塊の少なくとも1つに接しており、
    前記第1電極板と複数の前記電極塊が電気的に接続され
    前記回転翼を前記棒を中心に回転させることにより、前記電極塊が前記第1電極板及び他の電極塊の少なくとも1つと擦れ合うことを特徴とする水処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の水処理装置で処理された水が冷却される冷却塔であり、
    前記冷却塔内に前記水処理装置が配置されていることを特徴とする冷却塔。
  4. 請求項1又は2に記載の水処理装置を備えたことを特徴とするクーリングタワーシステム。
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