JP6516381B2 - 菱形パンタグラフ仕様の拡孔ビットの製造方法及びその拡孔径を調整できる菱形パンタグラフ仕様の拡孔ビット - Google Patents

菱形パンタグラフ仕様の拡孔ビットの製造方法及びその拡孔径を調整できる菱形パンタグラフ仕様の拡孔ビット Download PDF

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Description

本発明は、グラウンドアンカーの定着機構を拡孔支圧型とし、その定着部を拡径する拡孔ビットに関し、拡径を対象の地盤に頼らず機械式で強制的に拡孔することで、いままで実現できなかった大口径の拡孔を得ることを目的とする。
従来の拡径支圧型のアンカーに採用されている定着部の拡径ビットには、特許文献1及び特許文献2が存在する。
特許文献1(特開平10−159089号公報の発明)は、アンカーの羽根の拡開を、押圧管を介して液圧シリンダーで行い、羽根に取り付けられる引張材をPC鋼より線で形成する構成であり、これによって、羽根開放装置が従来公知のコイルスプリングでなく、液圧シリンダーであるので力が強く、羽根が開かないという恐れがなく、また、羽根開放装置はドリルヘッドに固定されており、一緒に移動できるので、従来のように組み立てたりする手間がかからず、かつ、従来のようにコイルスプリングを圧縮したり解放したりしないので、安全性が向上する、としている。
特許文献2(特開平02−279819号公報の発明)は、アンカー孔内で拡開されるアンカー羽根を有する支庄金具を、全長にわたって等経のアンカー孔内に挿入し、そのアンカー孔内でアンカー羽根を開かせつつ拡開させることにより拡径部を掘削させ、かつ、アンカー羽根を拡径部内に用いた状態で支庄金具がアンカーコンクリート内に埋設させるようにしたことにより、浅いアンカー孔であっても大きな引き抜き荷重に耐える構造の地中アンカーが簡単な作業で容易にできるようになった、としている。
また、特許文献3(特開平10−300462号公報の発明)は、地盤にロックボルト用削孔機等によってあけられた孔に挿入するアンカーの先端部に設けた先端アンカーがパンタグラフ状になる構成が開示されている。
特開平10−159089号公報 特開平02−279819号公報 特開平10−300462号公報
一般に、拡孔支圧型アンカーでは、比較的脆弱な地盤を対象に施工されることが多く、拡孔部を造成する手段として、拡孔ビットを用いた機械式拡孔が知られている。
そして、上記の特許文献1及び2の削孔する羽根は、いずれもいわゆるローター式であり、本願発明における菱形のパンタグラフ式ではない。従ってその構造も全く異なる。
また、特許文献3は地中変位計と変位測定方法に関するものである。従って先端アンカーは削孔するものではなく、あくまでも計測管の他端から長いドライバーを内側に差し込んで操作ねじを回すことにより拡げられることができる公知の構成であるから、本願発明における菱形のパンタグラフ式ではない。従ってその構造も全く異なる。
そして、特許文献3は地中変位計と変位測定方法に関するものである。従って先端アンカーは削孔するものではなく、あくまでも計測管の他端から長いドライバーを内側に差し込んで操作ねじを回すことにより拡げられることができる公知の構成であるから、本願発明における菱形のパンタグラフ式ではない。従ってその構造も全く異なる。
さらに従来の拡孔作業において留意する点は以下のとおりである。
(1)拡孔作業の確実性について
現状の拡孔ビットは、拡孔用カッターが本体に対して片側支持で連結されていて、拡孔径が大きくなるほどに連結部への負荷が増大し、故障の原因に繋がることから、拡孔用カッターへの負荷を減少し、故障リスクを軽減する改善が求められている。
(2)拡孔作業の施工性について
拡孔用カッターを拡げる工程で地中の地耐力に依存する方式であるため、対象地盤が脆弱なほど拡孔ビットが地中に挿入され作業が困難になり、脆弱な地盤でも確実かつ容易に拡径可能な拡孔ビットへの改善が求められている。
(3)拡孔径の調整について
現状の拡孔支圧型アンカーは、拡孔可能径が定着部の拡孔径になっている。より大きな拡孔径を造成するには、拡孔部分のスライムを外部に排出しなくてはならず、その排出を安定して行うには最終目標径までの拡孔の間にいくつかの中間拡孔を設ける必要性があり、拡孔径の調整可能な機能への改善が求められている。
そこで、本発明は従来の課題を解決し、発明の目的を達成するために提供するものである。
本発明の第1は、拡孔用カッターの作動形状を調整できる菱形パンタグラフ仕様の拡孔ビットの製造方法において、拡孔ビット本体に取り付けられて2分割した拡孔用カッターを結合ピンで屈曲できるように連結し、円周上3方向に配置した拡孔用カッターの内部に駆動軸が通され、駆動軸の孔底側端部とカッター固定具を結合ピンで固定し、拡孔用カッターの孔底側カッターの端部をカッター固定具に結合ピンで連結されたカッター固定具の孔底側に振れ止め用ガイドパイプを取り付け、連結した地表側カッターの端部をカッター移動具を結合ピンで連結され屈曲できるようにし、そのカッター移動具の内部には円周上3方向に凹形状が設けると共に、駆動軸の一部には外周上3方向の凸形状を設け、カッター移動具の凹部と駆動軸の凸部を嵌合し、カッター移動具と駆動軸は回転しないで軸方向を保ったままスライドできるようにし、駆動軸の地表側端部を固定し、カッター移動具をスライドさせると拡孔用カッターは当該カッターとカッターの結合部が円周上に起き上がることができるようにして拡孔径を3段階に調整できるようにしたものである。
本発明の第2は、拡孔用カッターの作動形状を調整できる菱形パンタグラフ仕様の拡孔ビットにおいて、拡孔ビット本体に取付けられている拡孔用カッターを2分割にすると共に、2分割された拡孔用カッターは中央部を起点に屈曲できるよう結合ピンによって連結し、連結された孔底側の拡孔用カッターの端部はカッター固定具に結合ピンで連結し屈曲でき、また、カッター固定具孔底側には振れ止め用ガイドパイプが取付けられている。そして、円周上3方向に配置された拡孔用カッターの内部に駆動軸が通され、駆動軸の孔底側端部とカッター固定具は結合ピンで固定し、連結された地表側の拡孔用カッターの端部はカッター移動具に結合ピンで連結され屈曲できる。カッター移動具の内部には円周上3方向に凹形状が設けられ、駆動軸の一部には外周上3方向の凸形状が設けられ、且つ、カッター移動具の凹部と駆動軸の凸部が嵌合され、カッター移動具と駆動軸は回転せず、方向性を保ったままスライドできる構造となっている。駆動軸の地表側端部を固定し、カッター移動具をスライドさせると拡孔用カッターは拡孔用カッターと拡孔用カッターの結合部が円周上に起き上がることができる構造にしたものである。
本発明の第3は、拡孔ビットでの拡孔形状を調整できる菱形パンタグラフ仕様の拡孔ビットにおいて、拡孔ビット本体に取付けられたカッター移動具の地表側には孔底側端部外周に凸形状が設けられたケーシング回転具が配置し、地表側端部に凸形状が設けられたケーシング回転具カバーをケーシング回転具の凸部を介してカッター移動具に結合ピンで固定し、カッター移動具とケーシング回転具、ケーシング回転具とケーシング回転具カバーの間には軸受け用のリングがそれぞれ取り付けられていて分解されない様に回転ができ、ケーシング回転具地表側にはケーシング回転具ジョイントが結合ピンで固定され、ケーシング回転具ジョイントには拡孔用ケーシングが連結され、駆動軸には拡孔用インナーロッドが連結され、拡孔用ケーシングの内部に拡孔用インナーロッドが配置され2重管となり所定の長さが連結されていき所定の長さを満たした拡孔用ケーシングと拡孔用インナーロッドは地表に現れ、拡孔用インナーロッド端部にインナーロッド固定具が連結され、拡孔用ケーシング端部にケーシング固定具が連結され、ケーシング固定具をボーリングマシンで把持固定しながら拡孔用インナーロッドの引上げと押込み及び回転できることにより、孔内の拡孔ビットの拡孔用カッターを機械式に開閉及び回転させることが可能な構造にしたものである。
本発明の第4は、拡孔作業の工程を調整できる菱形パンタグラフ仕様の拡孔ビットにおいて、インナーロッド固定具には数か所の四角形状の凹部が設けられ、そこに四角形状を半割にしたクラッチブロックが設置され、設置されたクラッチブロックはケーシング固定具端部側面に設けられた四角形状に嵌め込むことができ、インナーロッド固定具とケーシング固定具はクラッチブロックを介して回転とスライドが出来ない状態で一体化することができ、ケーシング固定具を固定しインナーロッド固定具を引上げる事で拡孔用カッターが起き上がり拡径するが、クラッチブロックを設置する場所によって拡孔用カッターの起き上がる径を任意に調整できる構造にしたものである。
本発明は上記の構成であるから、拡孔ビット本体に取付けられた拡孔用カッターを2分割にするとともに、連結された拡孔用カッターが菱形パンタグラフ式に起き上がるので、拡径する際に拡孔用カッターの連結部への負荷を軽減し、従来工法よりも故障のリスクを減少する効果を有する。
また、拡孔ビットに連結されるケーシングを地表部で固定し、そこを反力に拡孔ビット本体から連結されたインナーロッドを引き拡孔用カッターを起き上がらせることができるので、従来工法のように脆弱な地盤での拡径作業の困難を招くことなく、機械式である意味で強制的に拡孔することができる。
次いで、拡孔用カッターの起き上がり高さをケーシング固定具及びインナーロッド固定具に介するクラッチブロックの取付け位置により調整できることから、最大拡孔径までに数回小拡径を行うことができ、アンカー体部造成に対して重要となる拡孔の際に発生する拡孔部のスライム排出をより確実に行うことができる。
そして、本発明にあっては、グラウンドアンカーの定着機構を拡孔支圧型とし、その定着部を拡径する拡孔ビットで、拡孔用カッターの故障リスクの軽減、拡孔を対象の地耐力に頼らない機械式で拡孔、多段階の拡孔工程を図る事から、大口径の拡孔が実現することができる。
削孔状態の側面図である。 本発明に係る拡孔ビット構造の側面図及び部分拡大図である。 図2の引出し線(A)区間の拡大側面図である。 最大径に拡孔した拡孔ビット構造の側面図である。 拡孔ビット本体の側面図である。 最大径より小径に拡孔した拡孔ビット構造の側面図である。 図4の(B)区間の拡大側面図である。 第1から第3拡孔を完了した、拡孔完了後の地中側面図である。 図7の矢視(E)-(E)区間から軸方向の断面図である。 図7の矢視(E)-(E)区間の拡大断面図である。 図7の矢視(E)-(E)付近の拡大側面図である。 図4の(C)区間の拡大側面図である。 図12の矢視(F)-(F)区間の拡大断面図である。 図12の矢視(G)-(G)、矢視(H)-(H)区間の拡大断面図である。 図14にクラッチブロックを嵌め込む様子の断面図である。 図12の矢視(I)-(I)区間の拡大断面図である。
2分割した拡孔用カッターを結合ピンにて連結し、拡孔ビットのカッター固定具及びカッター移動具へも結合ピンで連結された拡孔用カッターはカッター移動具のスライドにより菱形パンタグラフ状に起き上がり、拡孔ビット本体と連結されるケーシングは連結されながらも回転を自由としてインナービットと2重管構造で地表部まで連結され、ケーシングを固定しインナーロッドを引くことでカッター移動具をスライドさせて拡孔を行い、インナーロッド固定具とケーシング固定具に介するクラッチブロックの取付け位置を変えることで拡孔径が調整できることによって、大口径の拡孔を実現できる。
次に、本発明の実施例を説明する。
図1は、拡孔前の削孔状態を示し、外径φ165mmの削孔用ケーシング27と外径φ96mmの削孔用インナーロッド28で行う。
図2は、本発明に係る拡孔ビット構造の側面図を示し、1は拡孔用カッターであり、長さ方向を2分割してその中間部を結合ピン16で連結してある。
2はカッター固定具であり、孔底側には振れ止め用ガイドパイプ3が接続され、地表側で拡孔用カッター1が結合ピン17で連結されている。
4は駆動軸であり、孔底側でカッター固定具2と結合ピン18で固定され地表側ではインナーロッド12が連結される。
5はカッター移動具であり、駆動軸4に被さって孔底側で拡孔用カッター1と結合ピン19で連結されている。
6はストッパーであり、駆動軸5に取付けられている。
7はケーシング回転具、8はケーシング回転具カバーであり、リング9をケーシング回転具7の凸部両側に嵌め込み、そこを覆う形でケーシング回転具カバー8をカッター移動具5に結合ピン20で接続する。
10はケーシング回転具ジョイントであり、ケーシング回転具7と結合ピン21で接続される。
11は拡孔用ケーシングであり、ケーシング回転具ジョイント10と接続され、必要削孔長に合わせて継ぎ足していく。
12は拡孔用インナーロッドであり、駆動軸4の地表側端部に接続され、必要削孔長に合わせて継ぎ足していく。
13は、インナーロッド固定具であり、拡孔用インナーロッド12に接続される。また、地表側では削孔機と接続される。
14は、ケーシング固定具であり、拡孔用ケーシング11に接続される。地表側端部にはカバーが取付けられている。
15は、クラッチブロックであり、その形状は半割り(図8参照)となっている。
図3は、図2の引出し線(A)区間の拡大側面図であり、カッター固定具2に駆動軸4が連結ピン18で連結され、拡孔用カッター1が連結ピン17でカッター固定具2に連結されて、カッター固定具2に振れ止め用ガイドパイプ3が接続されていることを示している。
図4は、拡孔用カッター1を起き上がらせた状況であり、最大拡孔径の状態である。図1で示したインナーロッド固定具13がケーシング固定具14を反力に引き上げられていることを示している。
図5は、(D)の区間を総称して拡孔ビット本体と呼び、その側面図であり、ケーシング回転具ジョイント10へ拡孔用ケーシング11が、駆動軸4の地表側端部へ拡孔用インナーロッド12が接続されることを示している。
図6は、最大拡孔径までの多段階拡孔で小径に拡孔した状況である。インナーロッド固定具13の取付け位置が図2と異なり、拡孔用カッター1の起き上がる高さも異なることを示している。
図7は、図4の(B)区間を拡大した図であり、カッター移動具5を起点に拡孔用カッター1が孔底側のカッター固定具2の地表側への移動により起き上がることを示している。構造は、駆動軸4に被さるカッター移動具5が駆動軸4に取付けられているストッパー6への接触までが移動の限界であり、接触の僅か手前が最大拡孔径となる位置である。
図8は、第1拡孔から第3拡孔までの拡孔を完了し拡孔ビット本体を引上げた地中の側面図であり、第1拡孔範囲29、第2拡孔範囲30、第3拡孔範囲31と段階的に拡孔を行っている。
図9は、図7の矢視(E)-(E)区間から軸方向の断面図であり、カッター固定具2から円周上3方向へ拡孔用カッター1が配置され拡がっている事を示している。
図10は、図7の矢視(E)-(E)区間の拡大断面図であり、拡孔用カッター1とカッター固定具2を連結ピンB17で連結されている事を示している。
図11は、図7の矢視(E)-(E)付近の拡大側面図であり、拡孔用カッター1が連結ピンB17でカッター固定具2に連結されて、連結ピン17を起点に拡孔用カッター1が起き上がっている事を示している。
図12は、図4の(C)区間を拡大した図であり、インナーロッド固定具13とケーシング固定具14を一体化するクラッチブロック15を第三拡径確認溝24に取付けた状態であり、拡孔する径を調整するクラッチブロックを取付ける第一拡径確認溝22、第二拡径確認溝23、第三拡径確認溝24を示したものである。
図13は、図12の矢視(F)-(F)の拡大した断面図であり、拡孔用ケーシング11と拡孔用インナーロッド12の二重管構造が削孔用ケーシング27の内部に配置されている事を示している。
図14は、インナーロッド固定具13に設けられた、第一拡孔確認溝22である矢視(G)−(G)、第二拡孔確認溝23である矢視(H)-(H)、第三拡孔確認溝24の断面図であり、クラッチブロック15が嵌まり込む四角形状を示している。
図15は、インナーロッド固定具13に設けられた四角形状に半割状のクラッチブロック15が取り付く状態を示している。
図16は、図12の矢視(I)-(I)の拡大した断面図であり、インナーロッド固定具13に半割状のクラッチブロック15が取付けられ、ケーシング固定具14の地表側側面に設けられた四角形状にはまり込んだ状態を示している。
次に、本発明に係る拡孔径φが1,000mmの拡孔ビットを用いた拡孔工程例を示すと以下のとおりである。
(1)削孔:直径φが165mmの削孔用ケーシング27と削孔用インナーロッド28の直径φが96mmの二重管で目的の地山斜面を所定の長さで削孔する。
(2)削孔用インナーロッド引抜き:直径φが96mmの削孔用インナーロッド28を全量引き抜く。
(3)拡孔ビット本体挿入:直径φが105mmの拡孔用ケーシング11と、直径φが73mmの拡孔用インナーロッド12を継ぎ足しながら、孔底まで拡孔ビット本体(図3参照(C)部の区間)を挿入する。そして、拡孔ビットの先端には振れ止めを抑制するための振れ止め用ガイドパイプ3が取付けられている。また、拡孔ビット本体と直径φが105mmの拡孔用ケーシング11は接続部の構造により回転は自由にできることになっている。
(4)削孔用ケーシング引抜き:拡孔ビット本体と、直径φが105mmの拡孔用ケーシング11はそのままに、直径φが165mmの削孔用ケーシング27を4、000mm引き抜く。引き抜き後、削孔機械で直径105mmの拡孔用ケーシング11にケーシング固定具14を取り付ける。
(5)拡径具取付け:直径φが73mmの拡孔用インナーロッド12と、直径φが105mmの拡孔用ケーシング11に拡径作業の治具となるケーシング固定具14を取り付ける。拡孔用インナーロッド12に、直径φが73mmのインナーロッド固定具13を取り付け、直径φが105mmの拡孔用ケーシング11にケーシング固定具7を取付ける。
(6)拡径準備完了
(7)第一拡径a:直径φが105mmの拡孔用ケーシング11を削孔機械で固定し、当該削孔機械で直径φが73mmの拡孔用インナーロッド12内に水を送り、送った水は拡孔ビット本体の拡径用カッター1近くに設けられた複数の穴から外部に向けて放出される。インナーロッド固定具13を低速で回転させながらインナーロッド固定具13に設けられている第一拡径確認溝22がケーシング固定具の地表側端部に全量確認できるまで引き上げる。直径φが105mmの拡孔用ケーシング11を反力に直径φが73mmの拡孔用インナーロッド12を引き上げることにより、拡孔ビットに円周3方向に取り付けられた菱形パンタグラフ式の拡径用カッター1が起き上がる。拡径用カッター1が開きながら回転し、地中を拡げていく際に出るスライム(泥水)は、直径φが165mmの削孔用ケーシング27内部と直径φが105mmの拡孔用ケーシング11の外部の間を通って地表に排出される。第1拡径により、拡径用カッター1の菱形パンタグラフ式の突合せ部の円周は約φ500mmである。
第一拡径b:送水と回転を止め、ケーシング固定具7のカバーを取外し、直径が73mmの拡孔用インナーロッド12と、直径が105mmの拡孔用ケーシング11を一体化固定するための治具であるクラッチブロック15をインナーロッド固定具13の第一拡径確認溝22にはめ込む。クラッチブロック15は四角形状で2分割半割となっており、外周に設けられた溝部でテーピング固定する。
第一拡径c:インナーロッド固定具13に取付けられたクラッチブロック15とケーシング固定具14の四角形状の内部の位置を、インナーロッド固定具13を回転させながら位置合わせをし、ケーシング固定部14に差込む。差込後、ケーシング固定具14のカバーを取付ける。
(8)第一拡孔a:削孔機械で固定した直径φが105mmの拡孔用ケーシング11の固定を解除し、送水を開始する。インナーロッド固定具13を回転させながらゆっくりと700mm引き上げて地中内に直径500mmの円柱状の孔を造成する。
(9)第一拡孔b:送水しながらインナーロッド固定具13を回転させ、700mm押込む。引き・押しを繰り返して、直径φが500mmの円孔を確実に造成すると共に、内部のスライム(泥水)を外部に排出する。
(10)第一拡孔c:直径φが105mmの拡孔用ケーシング11を削孔機械で固定する。ケーシング固定具14のカバーを取り外し、クラッチブロック15がケーシング固定具14の端部に全量確認できるまで引上げてクラッチブロック15を取外す。クラッチブロック15を取外した後にケーシング固定具14にカバーを取付けてインナーロッド固定具13を全量押し戻す。第一拡孔により直径φが500mm・長さ700mmの円柱状の孔が造成される。
(11)第2拡径:拡径をインナーロッド固定具13の第2拡径確認溝23として第1拡径と同じ手順で行う。第2拡径により、拡径用カッター1の菱形パンタグラフ式の突合せ部の円周は、直径φが750mmとなる。
(12)第2拡孔:第1拡孔と同じ手順で行う。第2拡大孔により直径φが750mm・長さが700mmの円柱状の孔が造成される。
(13)第3拡径:拡径をインナーロッド固定具13の第二拡径確認溝として第1拡径と同じ手順で行う。第2拡径により、拡径用カッター1の菱形パンタグラフ式の突合せ部の円周は、直径φが1,000mmとなる。
(14)第3拡孔:第1拡孔及び第2拡孔と同じ手順で行うが、前進の押し込みのみを1,000mm行い、第3拡孔により直径φが1,000mm・長さが1,000mm・両端角度60度の円柱状の孔が造成され、その先端には削孔した直径φが165mm・外径φが170mm・長さ2,000mmの円柱孔がある。
(15)拡孔ビット本体の回収:拡径具のケーシング固定具14とインナーロッド固定具13を外す。その後、直径φが105mmの拡孔用ケーシング11と直径φが73mmの拡孔用インナーロッド12を交互に引き抜きながら拡孔ビット本体Cを引き上げる。
これによって、一連の作業が終了する。
本発明は、従来の片側起点の拡孔用カッターを2分割の菱形パンタグラフ式の両側起点にし、拡孔用カッターを起き上がらせるために必要な作動力を地耐力に頼らない機械式にし、スライムを段階的に排出できるように多段式の拡孔工程を可能にすることによって、従来よりもより脆弱な地盤でより大きな径の拡孔に利用できる。
1…拡孔用カッター
2…カッター固定具
3…振れ止め用ガイドパイプ
4…駆動軸
5…カッター移動具
6…ストッパー
7…ケーシング回転具
8…ケーシング回転具カバー
9…リング
10…ケーシング回転具ジョイント
11…拡孔用ケーシング
12…拡孔用インナーロッド
13…インナーロッド固定具
14…ケーシング固定具
15…クラッチブロック
16…結合ピンA
17…結合ピンB
18…結合ピンC
19…結合ピンD
20…結合ピンE
21…結合ピンF
22…第一拡径確認溝
23…第二拡径確認溝
24…第三拡径確認溝
25…駆動軸の凸部
26…カッターの結合部
27…削孔用ケーシング
28…削孔用インナーロッド
29…第1拡孔範囲
30…第2拡孔範囲
31…第3拡孔範囲

Claims (4)

  1. 拡孔ビット本体に取り付けられて2分割した拡孔用カッター(1)を結合ピン(16)で屈曲できるように連結し、円周上3方向に配置した拡孔用カッター(1)の内部に駆動軸(4)を通し、駆動軸(4)の孔底側端部とカッター固定具(2)を結合ピン(18)で固定し、拡孔用カッター(1)の孔底側カッターの端部をカッター固定具(2)に結合ピン(17)で連結したカッター固定具(2)の孔底側に振れ止め用ガイドパイプ(3)を取り付け、連結された地表側カッターの端部をカッター移動具(5)を結合ピン(19)で連結され屈曲できるようにし、そのカッター移動具(5)の内部には円周上3方向に凹形状を設けると共に、駆動軸(4)の一部には外周上3方向の凸形状を設け、カッター移動具(5)の凹部と駆動軸(4)の凸部(25)を嵌合し、カッター移動具(5)と駆動軸(4)は回転しないで軸方向を保ったままスライドできるようにし、駆動軸(4)の地表側端部を固定し、カッター移動具(5)をスライドさせると拡孔用カッター(1)は当該カッターとカッターの結合部(26)が円周上に起き上がるようにして拡孔径を3段階に調整できるようにしたことを特徴とする菱形パンタグラフ仕様の拡孔ビットの製造方法。
  2. 拡孔ビット本体に取付けられて2分割すると共に、その中央部を結合ピン(16)で連結し、ここを起点にして屈曲する拡孔用カッター(1)と、円周上3方向に配置された拡孔用カッター(1)の内部に駆動軸(4)が通され、駆動軸(4)の孔底側端部と結合ピン(18)で固定して
    いるカッター固定具(2)と、拡孔用カッター(1)の孔底側カッターの端部をカッター固定具(2)に結合ピン(17)で連結されたカッター固定具(2)の孔底側に取り付けられている振れ止め用ガイドパイプ(3)と、連結された地表側カッターの端部を結合ピン(19)で連結され屈曲できるようにしたカッター移動具(5)と、そのカッター移動具(5)の内部には円周上3方向に凹形状が設けられ、駆動軸(4)の一部には外周上3方向の凸形状が設けられ、カッター移動具(5)の凹部と駆動軸(4)の凸部(25)が嵌合され、カッター移動具(5)と駆動軸(4)は回転せず、軸方向を保ったままスライドできるようにし、駆動軸(4)の地表側端部を固定し、カッター移動具(5)をスライドさせると拡孔用カッター(1)は当該カッターとカッターの結合部(26)が円周上に起き上がることができるようにしたことを特徴とする拡孔径を調整できる菱形パンタグラフ仕様の拡孔ビット。
  3. 拡孔ビット本体のカッター移動具(5)の地表側には孔底側端部外周に凸形状が設けられて配置したケーシング回転具(7)と、ケーシング回転具(7)の凸部を介してカッター移動具(5)に結合ピン(20)で固定する地表側端部に凸形状が設けられたケーシング回転具カバー(8)と、カッター移動具(5)とケーシング回転具(7)、当該ケーシング回転具(7)とケーシング回転具カバー(8)の間には軸受け用のリング(9)がそれぞれ取り付けられていて分解されないように回転ができ、且つ、ケーシング回転具(7)地表側にはケーシング回転具ジョイント(10)が結合ピンF(21)で固定され、ケーシング回転具ジョイント(10)には拡孔用ケーシング(11)が連結され、駆動軸(4)には拡孔用インナーロッド(12)が連結されて、拡孔用ケーシング(11)の内部に拡孔用インナーロッド(12)が配置され2重管となり所定の長さが連結されていき所定の長さを満たした拡孔用ケーシング(11)と拡孔用インナーロッド(12)は地表に現れるようにし、拡孔用インナーロッド(12)の端部にインナーロッド固定具(13)が連結され、拡孔用ケーシング(11)の端部にケーシング固定具(14)が連結され、ケーシング固定具(14)を削孔機で把持固定しながら拡孔用インナーロッド(12)の引上げと押込み及び回転できることにより、孔内の拡孔ビットの拡孔用カッター(1)を機械式に開閉及び回転させることを可能にしたことを特徴とする拡孔径を調整できる菱形パンタグラフ仕様の拡孔ビット。
  4. 拡孔ビット本体から延長される拡孔用インナーロッド(12)に地表側で削孔機と接続されるインナーロッド固定具(13)には第一拡径確認溝(22)・第二拡径確認溝(23)・第三拡径確認溝(24)である四角形状の凹部が設けられ、そこに四角形状を半割にしたクラッチブロック(15)が設置され、設置されたクラッチブロック(15)は拡孔ビット本体から延長される拡孔用ケーシング(11)に地表側で接続されるケーシング固定具(14)の端部側面に設けられた四角形状に嵌め込むことができ、インナーロッド固定具(13)とケーシング固定具(14)はクラッチブロック(15)を介して回転とスライドができない状態で一体化することができ、ケーシング固定具(14)を固定し、インナーロッド固定具(13)を引上げることで拡孔ビット本体の拡孔用カッター(1)が円周上パンダグラフ式に起き上がり拡径するが、クラッチブロック(15)を設置する場所によって拡孔用カッター(1)の起き上がる径を調整できるようにした請求項2又は3記載の
    拡孔径を調整できる菱形パンタグラフ仕様の拡孔ビット。
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