JP6515672B2 - 乾燥システム - Google Patents

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Description

本発明は、褐炭等の被乾燥物を乾燥させる乾燥システムに関する。
石炭は、可採年数が150年程度と、石油の可採年数の3倍以上であり、また、石油と比較して埋蔵地が偏在していないため、長期に亘り安定供給が可能な天然資源として期待されている。石炭は、炭素含有量の低い順に、泥炭、亜炭、褐炭、亜瀝青炭、瀝青炭、半無煙炭、無煙炭に分類され、泥炭、亜炭、褐炭、亜瀝青炭(以下、含水石炭と称する)は、瀝青炭、半無煙炭、無煙炭(以下、無煙炭等と称する)と比較して水の含有率(含水率)が高い。
含水石炭のうち、褐炭は、世界の石炭埋蔵量の半分を占めると言われているため、褐炭の有効利用が検討されている。しかし、上述したように、褐炭等の含水石炭は、無煙炭等と比較して含水率が高いため、単位重量あたりの発熱量が低く、輸送コストに対する燃料としてのエネルギー効率が低い。
そこで、熱媒体が流通する伝熱配管を収容槽内に配しておき、収容槽内において含水石炭の流動層を形成するとともに、圧縮機によって生成された高温高圧の水蒸気を熱媒体として伝熱配管に流通させることで、含水石炭に熱媒体の熱を伝達して含水石炭を乾燥させる技術が開発されている(例えば、特許文献1〜3)。
特開2001−153545号公報 特開2013−178026号公報 特開2013−178028号公報
ところで、褐炭等の含水石炭は、自由水と結合水とを含んでいる。自由水は、含水石炭の表面、含水石炭内部のマクロな空隙に存在する水であり、バルク水と同じ熱物性を示す。結合水は、含水石炭の毛細管に凝縮した水、含水石炭の表面で多層または単層となっている吸着水、含水石炭表面の水素に結合した結合水である。結合水は、自由水より蒸発し難い水であるため、結合水を蒸発させるためには、自由水より大きな熱エネルギーを必要とする。
特許文献1の技術では、自由水と結合水とを区別するという概念がそもそもないため、自由水および結合水を一度に気化させることができる熱エネルギー(気化熱)を有する水蒸気を、熱媒体として伝熱配管内に流通させている。そうすると、このような水蒸気を生成するための圧縮機自体のコスト(イニシャルコスト)、および、圧縮機の消費エネルギー(ランニングコスト)がかかるという問題がある。したがって、コストや消費エネルギーを低減して、含水石炭を効率よく乾燥できる技術の開発が希求されている。
そこで本発明は、このような課題に鑑み、コストや消費エネルギーを低減して、被乾燥物を効率よく乾燥させることが可能な乾燥システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の乾燥システムは、上部から下部へ向かって被乾燥物を移動させることで、被乾燥物の移動層を形成する予熱部と、予熱部内に配され、熱媒体が流通するとともに、流通過程において、熱媒体が有する熱で被乾燥物を加熱する上部伝熱部と、予熱部内において上部伝熱部より下方に配され、上部伝熱部を流通する熱媒体より熱エネルギーが大きい熱媒体が流通するとともに、流通過程において、熱媒体が有する熱で被乾燥物を加熱する下部伝熱部と、を有する予熱ユニットと、予熱ユニットによって予熱された被乾燥物に含まれる自由水を気化させて除去する第1乾燥炉と、自由水が除去された被乾燥物が導入され、被乾燥物に含まれる結合水を気化させて除去する第2乾燥炉と、を備えたことを特徴とする。
また、第1乾燥炉は、被乾燥物を収容する第1収容部と、第1収容部の底面から第1流動化ガスを供給して、第1収容部内において被乾燥物を流動させ流動層を形成する第1流動化ガス供給部と、第1収容部内に配され、熱媒体が流通するとともに、流通過程において、熱媒体が有する熱で被乾燥物を加熱する第1伝熱部と、を備え、第2乾燥炉は、第1乾燥炉において自由水が除去された被乾燥物を収容する第2収容部と、第2収容部の底面から第2流動化ガスを供給して、第2収容部内において被乾燥物を流動させ流動層を形成する第2流動化ガス供給部と、を備えるとしてもよい。
また、第1流動化ガス供給部は、第1流動化ガスとして、少なくとも、第1収容部において被乾燥物が加熱されて自由水が気化したことで生じる水蒸気を回収して供給するとしてもよい。
また、第1伝熱部を流通する熱媒体は、少なくとも、第1収容部において被乾燥物が加熱されて自由水が気化したことで生じる水蒸気であるとしてもよい。
また、第2流動化ガス供給部は、第2流動化ガスとして、少なくとも、第2収容部において被乾燥物が加熱されて結合水が気化したことで生じる水蒸気を回収して供給するとしてもよい。
また、第2流動化ガス供給部は、第2流動化ガスとして、燃焼排ガスを供給するとしてもよい。
また、第2乾燥炉は、第2収容部内に配され、熱媒体として、スチームタービンで生じたスチームが流通するとともに、流通過程において、熱媒体が有する熱で被乾燥物を加熱する第2伝熱部を備えるとしてもよい。
また、第2乾燥炉は、第2収容部内に配され、少なくともスチームタービンで生じたスチームが熱媒体として流通するとともに、流通過程において、熱媒体が有する熱で被乾燥物を加熱する第2伝熱部を備えるとしてもよい。
また、第2収容部において被乾燥物が加熱されて結合水が気化したことで生じる水蒸気を加熱する加熱部を備え、第2流動化ガス供給部は、第2流動化ガスとして、加熱された水蒸気を供給するとしてもよい。
また、第1伝熱部から送出された熱媒体を気液分離する気液分離ユニットを備え、上部伝熱部を流通する熱媒体は、気液分離ユニットで分離された液体状態の熱媒体であり、下部伝熱部を流通する熱媒体は、気液分離ユニットで分離された気体状態の熱媒体であるとしてもよい。
本発明によれば、コストや消費エネルギーを低減して、被乾燥物を効率よく乾燥させることが可能となる。
自由水および結合水を説明するための図である。 第1の実施形態にかかる乾燥システムの概略図を示す図である。 第2の実施形態にかかる乾燥システムの概略図を示す図である。 第3の実施形態にかかる乾燥システムの概略図を示す図である。 第4の実施形態にかかる乾燥システムの概略図を示す図である。 第5の実施形態にかかる乾燥システムの概略図を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1の実施形態:乾燥システム100)
図1は、自由水および結合水を説明するための図である。なお、図1中、褐炭に含まれている水の割合(褐炭の含水率)を横軸に示し、褐炭に接触させる水蒸気の温度(℃)を縦軸に示す。上述したように、褐炭等の被乾燥物は、自由水と結合水とを含んでいる。図1に示すように、常圧で100℃の水蒸気を褐炭に接触させて加熱した場合、褐炭の含水率が30%程度まで低下する。このように、褐炭に含まれる水のうち、100℃程度で気化する水が自由水である。一方、100℃を上回り200℃未満の水蒸気を褐炭に接触させて加熱した場合、褐炭の含水率が3%程度まで低下する。このように、褐炭に含まれる水のうち、100℃を上回り200℃未満で気化する水が結合水である。つまり、自由水は、結合水よりも、気化に要する熱エネルギー(気化熱、蒸発熱)が小さい。そこで、本実施形態では、まず、被乾燥物から自由水を気化させて除去し、続いて、自由水が除去された被乾燥物から結合水を気化させて除去する。ここで熱エネルギーは、被乾燥物に含まれる水を気化させるために必要なエネルギー(kJ/mol)である。
図2は、第1の実施形態にかかる乾燥システム100の概略図を示す図である。なお、図2中、褐炭の流れを破線の矢印で、水蒸気および空気等のガスの流れを実線の矢印で示す。本実施形態では、被乾燥物として褐炭を乾燥させる場合を例に挙げて説明する。
図2に示すように、乾燥システム100は、被乾燥物導入部102と、第1乾燥炉110と、第2乾燥炉120と、冷却部130と、気液分離ユニット150、152とを含んで構成される。
本実施形態の乾燥システム100では、被乾燥物導入部102によって第1乾燥炉110に未乾燥の褐炭が導入され、第1乾燥炉110において、褐炭に含まれる自由水を気化させて除去し、第2乾燥炉120において、自由水が除去された褐炭に含まれる結合水を気化させて除去し、第2乾燥炉120において乾燥された褐炭を冷却部130で冷却する。
以下、第1乾燥炉110、第2乾燥炉120、冷却部130、気液分離ユニット150、152の具体的な構成について説明する。
(第1乾燥炉110)
第1乾燥炉110は、第1収容部112と、第1流動化ガス供給部114と、第1伝熱部116とを含んで構成される。
第1収容部112は、被乾燥物導入部102によって導入された褐炭を収容する。第1流動化ガス供給部114は、風箱114aと、風箱114aに第1流動化ガスを送り込むブロワ114b、114cとを含んで構成される。風箱114aは、第1収容部112の下方に設けられ、乾燥システム100を運転する際には、風箱114aを通じて第1収容部112の底面から当該第1収容部112内に第1流動化ガスが供給されることとなる。
具体的に説明すると、風箱114aの上部は、第1収容部112の底面としても機能し、通気可能である分散板114dで形成されている。分散板114dは、例えば、褐炭の粒径よりも小さい径の開孔が複数設けられた板や、褐炭の粒径よりも小さい径の開孔が設けられたノズルを設置した板で構成される。
ブロワ114b、114cは、第1流動化ガスを風箱114aに送り込む。本実施形態においてブロワ114bは、第1収容部112において褐炭が加熱されて自由水が気化したことで生じる水蒸気(例えば、103℃。以下、「自由水由来の水蒸気」と称する)を回収したものを加圧(圧縮)して、第1流動化ガスとして風箱114aに送り込む。また、ブロワ114cは、第2乾燥炉120において褐炭が加熱されて結合水が気化したことで生じる水蒸気(例えば、115℃。以下、「結合水由来の水蒸気」と称する)を回収したものを加圧(圧縮)して、第1流動化ガスとして風箱114aに送り込む。
こうして、第1流動化ガス供給部114によって第1収容部112に供給された第1流動化ガスは、第1収容部112内で褐炭を流動させて、流動層を形成するとともに、第1流動化ガス(高温(例えば、30kPaG程度、115℃程度)の水蒸気)を褐炭と接触させることで褐炭に含まれる自由水の一部を気化させる。
第1伝熱部116は、例えば、熱媒体が流通する配管で構成され、第1収容部112内に配される。第1伝熱部116は、熱媒体の流通過程において、熱媒体が有する熱で褐炭を加熱する。本実施形態において、第1伝熱部116には、熱媒体として、ブロワ114eによって加圧(圧縮)された水蒸気が供給される。ブロワ114eは、自由水由来の水蒸気および結合水由来の水蒸気、つまり、凝縮温度が100℃程度の水蒸気を0.2MPa程度に加圧する。こうすることで、第1伝熱部116に供給される水蒸気の凝縮温度を120℃程度に上昇させることができる。
第1伝熱部116を備える構成により、第1収容部112内において、熱媒体と、第1流動化ガスとの間で熱交換が行われ、上方に移動する第1流動化ガスをさらに加熱することができる。したがって、第1流動化ガスによる褐炭の乾燥(自由水の気化)がより促進されることとなる。
また、第1伝熱部116(第1伝熱部116を構成する管の外面)において、熱媒体と第1流動化ガスとで熱交換がなされると、熱媒体の一部が第1伝熱部116内で凝縮することとなる。そこで、気液分離ユニット150を設けておき、気液分離ユニット150によって、第1伝熱部116から送出された熱媒体を気液分離する。こうして、分離された、凝縮した熱媒体(液体の水)は、外部に送出されることとなる。
以上説明したように、第1乾燥炉110では、第1収容部112に未乾燥の褐炭が導入され、第1流動化ガス供給部114および第1伝熱部116によって褐炭が加熱され、褐炭から自由水が気化されて除去される。一方、褐炭の流れについて説明すると、第1収容部112に未乾燥の褐炭が導入されると、導入された褐炭の体積分、流動層の体積が増加する。そうすると、自由水が除去された褐炭(流動層)が第1収容部112の出口からオーバーフローして、第1収容部112と第2乾燥炉120の第2収容部122とを連通する配管を通じて第2収容部122に導入されることとなる。また、第1乾燥炉110において気化された自由水(103℃程度の水蒸気)は、ブロワ114bによって風箱114aに再度送り込まれたり、ブロワ114eによって第1伝熱部116に供給されたりすることとなる。
(第2乾燥炉120)
第2乾燥炉120は、第2収容部122と、第2流動化ガス供給部124と、第2伝熱部126とを含んで構成される。
第2収容部122は、第1乾燥炉110によって自由水が除去された褐炭を収容する。第2流動化ガス供給部124は、第1乾燥炉110を構成する第1流動化ガス供給部114と同様に、風箱124aと、風箱124aに第2流動化ガスを送り込むブロワ124bとを含んで構成される。風箱124aは、第2収容部122の下方に設けられ、乾燥システム100を運転する際には、風箱124aを通じて第2収容部122の底面から当該第2収容部122内に第2流動化ガスが供給されることとなる。
具体的に説明すると、風箱124aの上部は、第2収容部122の底面としても機能し、通気可能である分散板124cで形成されている。分散板124cは、例えば、褐炭の粒径よりも小さい径の開孔が複数設けられた板や、褐炭の粒径よりも小さい径の開孔が設けられたノズルを設置した板で構成される。
ブロワ124bは、第2流動化ガスを風箱124aに送り込む。本実施形態においてブロワ124bは、結合水由来の水蒸気を回収したものを加圧(圧縮)して、第2流動化ガスとして風箱124aに送り込む。
こうして、第2流動化ガス供給部124によって第2収容部122に供給された第2流動化ガスは、第2収容部122内で褐炭を流動させて、流動層を形成するとともに、第2流動化ガス(高温(例えば、0.3kPaG程度、131℃程度)の水蒸気)を褐炭と接触させることで褐炭に含まれる結合水の一部を気化させる。
第2伝熱部126は、第1乾燥炉110を構成する第1伝熱部116と同様に、例えば、熱媒体が流通する配管で構成され、第2収容部122内に配される。第2伝熱部126は、熱媒体の流通過程において、熱媒体が有する熱で褐炭を加熱する。本実施形態において、第2伝熱部126には、熱媒体として、スチームタービン140で生じたスチーム(例えば、200℃、9atm)が供給される。
第2伝熱部126を備える構成により、第2収容部122内において、熱媒体と、第2流動化ガスとの間で熱交換が行われ、上方に移動する第2流動化ガスをさらに加熱することができる。したがって、第2流動化ガスによる褐炭の乾燥(結合水の気化)がより促進されることとなる。
また、第2伝熱部126(第2伝熱部126を構成する管の外面)において、熱媒体と第2流動化ガスとで熱交換がなされると、熱媒体の一部が第2伝熱部126内で凝縮することとなる。そこで、気液分離ユニット152を設けておき、気液分離ユニット152によって、第2伝熱部126から送出された熱媒体を気液分離する。こうして、分離された、凝縮した熱媒体(液体の水)は、スチームタービン140を構成するボイラに返送されることとなる。
以上説明したように、第2乾燥炉120では、第2収容部122に自由水が除去された褐炭が導入され、第2流動化ガス供給部124および第2伝熱部126によって褐炭が加熱され、褐炭から結合水が気化されて除去される。一方、褐炭の流れについて説明すると、第1乾燥炉110から第2収容部122に自由水が除去された褐炭が導入されると、導入された褐炭の体積分、流動層の体積が増加する。そうすると、結合水が除去された褐炭(流動層)が第2収容部122の出口からオーバーフローして、第2収容部122と冷却部130の第3収容部132とを連通する配管を通じて第3収容部132に導入されることとなる。また、第2乾燥炉120において気化された結合水(115℃程度の水蒸気)は、ブロワ124bによって、風箱124aに再度送り込まれたり、ブロワ114cによって、第1乾燥炉110に送出されたりすることとなる。
(冷却部130)
冷却部130は、第3収容部132と、冷却ガス供給部134とを含んで構成される。第3収容部132は、第2乾燥炉120によって結合水が除去された褐炭を収容する。冷却ガス供給部134は、第1流動化ガス供給部114、第2流動化ガス供給部124と同様に、風箱134aと、風箱134aに冷却ガス(例えば、空気)を送り込むブロワ134bとを含んで構成される。風箱134aは、第3収容部132の下方に設けられ、乾燥システム100を運転する際には、風箱134aを通じて第3収容部132の底面から当該第3収容部132内に冷却ガスが供給されることとなる。冷却部130を備える構成により、自由水および結合水が除去された褐炭を冷却(例えば、50℃程度)することができる。こうして冷却された褐炭は、後段の褐炭利用設備に送出されることとなる。
以上説明したように、本実施形態にかかる乾燥システム100は、第1乾燥炉110において自由水を除去し、第2乾燥炉120において結合水を除去する。すなわち、自由水と結合水を異なる乾燥炉で段階的に除去する。
従来の構成では、1の乾燥炉で自由水および結合水を一度に気化させるため、結合水の気化熱(熱エネルギー)を有する熱媒体を伝熱部に供給する必要がある。そうすると、結合水よりも気化熱が小さい自由水についても、過剰な熱エネルギーを有する熱媒体(結合水の気化熱を有する熱媒体)で気化させることとなり、オーバースペックな熱エネルギーを有する熱媒体を生成することとなっていた。
しかし、本実施形態にかかる乾燥システム100では、少なくとも自由水を気化させることができる気化熱を有する熱媒体(水蒸気)を第1伝熱部116に供給すればよい。したがって、従来と比較して第1伝熱部116に流通させる熱媒体を生成するための装置自体のコスト、および、ランニングコストを低減することができる。
また、第2乾燥炉120の第2伝熱部126には、スチームタービン140で生じたスチームを熱媒体として流通させている。近年、スチームタービン140で生じたスチームが有する熱エネルギーの利用手段が開発されているものの、効率的な利用手段の開発には至っていない。そこで、褐炭の結合水を気化するために、スチームが有する熱エネルギーを利用することにより、スチームが有する熱エネルギーを効率よく利用しつつ、褐炭を乾燥させる(褐炭の結合水を気化させる)ことが可能となる。したがって、従来と比較して、高温高圧の熱媒体を生成するための装置自体のコスト、および、この装置の消費エネルギーを削減することが可能となる。
さらに、気液分離ユニット152を備える構成により、第2伝熱部126において熱媒体として利用したスチームをスチームタービン140に返送することができるため、スチームを有効に利用することができる。
また、本実施形態の第1流動化ガス供給部114は、自由水由来の水蒸気および結合水由来の水蒸気を第1収容部112に供給しており、第1伝熱部116は、熱媒体として自由水由来の水蒸気および結合水由来の水蒸気を流通させているため、自由水由来の水蒸気および結合水由来の水蒸気の潜熱を有効に利用(回収)することができ、エネルギー効率を向上することが可能となる。同様に、第2流動化ガス供給部124は、結合水由来の水蒸気を第2収容部122に供給しているため、結合水由来の水蒸気の顕熱を有効に利用(回収)することができる。
(第2の実施形態:乾燥システム200)
上述したように、第1乾燥炉110の第1収容部112には、第1流動化ガスとして水蒸気が導入されることになるが、第1収容部112に常温の褐炭が導入されると、常温の褐炭と水蒸気とが接触することで、水蒸気が凝縮して水になる場合がある。褐炭は、このような水(液体)によって凝集することがあり、凝集すると、塊状の凝集体(所謂アグロメ)となる。凝集体は、流動性が極めて低いため、第1収容部112内において凝集体が生じてしまうと、流動層の形成が困難となり、褐炭を正常に乾燥できなくなるおそれがある。そこで、本実施形態では、第1乾燥炉110に導入する前の褐炭を予熱する。
図3は、第2の実施形態にかかる乾燥システム200の概略図を示す図である。なお、図3中、褐炭の流れを破線の矢印で、水蒸気および水の流れを実線の矢印で示す。図3に示すように、乾燥システム200は、被乾燥物導入部202と、予熱ユニット210と、第1乾燥炉110と、第2乾燥炉120と、冷却部130と、気液分離ユニット150、152とを含んで構成される。なお、上記乾燥システム100の構成と実質的に等しい構成については、同一の符号を付して説明を省略し、ここでは、被乾燥物導入部202および予熱ユニット210について詳述する。
被乾燥物導入部202は、予熱ユニット210に未乾燥の褐炭を導入する。予熱ユニット210は、予熱部212と、上部伝熱部214と、下部伝熱部216とを含んで構成される。
予熱部212は、被乾燥物導入部202によって導入された未乾燥の褐炭を収容するとともに、褐炭の自重によって上部から下部へ向かって褐炭を移動させることで、褐炭の移動層を形成する。
上部伝熱部214は、熱媒体が流通する配管で構成され、予熱部212内に配される。上部伝熱部214は、熱媒体の流通過程において、褐炭と熱媒体とで熱交換を行い、褐炭を加熱する。本実施形態において、上部伝熱部214には、熱媒体として気液分離ユニット150で気液分離された液体(120℃の水)が、ポンプ214aによって供給される。つまり、第1乾燥炉110の第1伝熱部116を流通した使用済みの熱媒体のうち、凝縮した熱媒体が供給されることとなる。
下部伝熱部216は、上部伝熱部214と同様に、熱媒体が流通する配管で構成され、予熱部212内において上部伝熱部214より下方に配される。下部伝熱部216は、熱媒体の流通過程において、褐炭と熱媒体とで熱交換を行い、褐炭を加熱する。本実施形態において、下部伝熱部216には、熱媒体として、気液分離ユニット150で気液分離された気体(120℃の水蒸気)、すなわち、第1乾燥炉110の第1伝熱部116を流通した使用済みの熱媒体のうち、気体状態に維持された熱媒体が供給される。気液分離ユニット150で気液分離された気体(気体状態の熱媒体)は、同じ温度であったとしても液体(凝縮した熱媒体)よりも、潜熱の分だけ、褐炭に付与できる熱エネルギーが大きい。したがって、下部伝熱部216を流通する熱媒体は、上部伝熱部214を流通する熱媒体より、大きい熱エネルギーを有していると言える。
つまり、予熱部212において褐炭は、まず、上部伝熱部214で加熱され、その後、下部伝熱部216で加熱されることとなる。ここで、上部伝熱部214の熱媒体の方が、下部伝熱部216より熱エネルギーが高い場合、褐炭の移動速度の関係によっては、十分な熱移動が行われず、予熱部212の下部において褐炭が予熱されないおそれがある。本実施形態の予熱ユニット210では、上部伝熱部214を流通する熱媒体より、下部伝熱部216を流通する熱媒体の方が、熱エネルギーが高いため、常温の褐炭を段階的に(徐々に)加熱することができ、予熱部212内において効率よく褐炭を予熱することが可能となる。
また、予熱ユニット210として、移動層を形成する予熱部212を備える構成により、褐炭は、自重で移動することとなるため、褐炭を移動させるための動力を削減することができる。
こうして、下部伝熱部216において熱媒体と褐炭とで熱交換がなされると、熱媒体の一部が凝縮することとなる。そこで、気液分離ユニット220を設けておき、気液分離ユニット220によって、上部伝熱部214から送出された、凝縮した熱媒体と、下部伝熱部216から送出された熱媒体とを合わせて気液分離する。そして、気液分離ユニット220によって分離された、凝縮した熱媒体(液体の水)は、外部に送出されることとなる。
以上説明したように、本実施形態にかかる乾燥システム200によれば、予熱ユニット210を備える構成により、常温の褐炭を予熱して第1乾燥炉110に導入することができる。したがって、第1乾燥炉110において褐炭と第1流動化ガス(水蒸気)とが接触しても水蒸気の凝縮を低減することができ、褐炭の凝集を抑制することが可能となる。また、予熱ユニット210は、第1乾燥炉110で使用済みの熱媒体で、褐炭を予熱することから、褐炭の予熱に要するエネルギーを削減することが可能となる。
(第3の実施形態:乾燥システム300)
上述した第1の実施形態では、第2乾燥炉120の第2流動化ガス供給部124が第2流動化ガスとして結合水由来の水蒸気を直接供給して、褐炭の流動層を形成する構成を例に挙げて説明した。しかし、第2流動化ガス供給部は、第2流動化ガスとして、結合水由来の水蒸気を加熱したものを第2収容部122に供給してもよい。
図4は、第3の実施形態にかかる乾燥システム300の概略図を示す図である。なお、図4中、褐炭の流れを破線の矢印で、水蒸気の流れを実線の矢印で示す。図4に示すように、乾燥システム300は、被乾燥物導入部102と、第1乾燥炉110と、第2乾燥炉320と、冷却部130と、気液分離ユニット150、152とを含んで構成される。なお、上記乾燥システム100の構成と実質的に等しい構成については、同一の符号を付して説明を省略し、ここでは、第2乾燥炉320について詳述する。
第2乾燥炉320は、第2収容部122と、第2流動化ガス供給部324とを含んで構成される。本実施形態の第2流動化ガス供給部324は、第2流動化ガスとして、結合水由来の水蒸気を加熱して、第2収容部122に供給する。
具体的に説明すると、第2流動化ガス供給部324は、第2流動化ガス供給部124と同様に、風箱124aと、風箱124aに流動化ガスを送り込むブロワ324bと、加熱部324cとを含んで構成される。加熱部324cは、例えば、熱交換器で構成され、結合水由来の水蒸気と、スチームタービン140で生じたスチームとで熱交換して、結合水由来の水蒸気を加熱する。
そして、ブロワ324bは、加熱された水蒸気を圧縮することでさらに加熱(例えば、250℃)したものを、第2流動化ガスとして風箱124aに送り込む。
以上説明したように、本実施形態にかかる乾燥システム300によれば、第2流動化ガス供給部324が、加熱部324cによって加熱された結合水由来の水蒸気を第2収容部122に供給するため、結合水由来の水蒸気を第2流動化ガスとして利用する場合と比較して、第2流動化ガスのみで結合水を気化させることができる。したがって、第2伝熱部126を省略することができ、第2伝熱部126に要するコストを削減することが可能となる。
また、加熱部324cは、結合水由来の水蒸気の加熱源として、スチームタービン140で生じたスチームを利用することで、従来、有効な利用手段が開発されていないスチームが有する熱エネルギーを効率よく利用することが可能となる。
(第4の実施形態:乾燥システム400)
上述した第1の実施形態では、第2乾燥炉120の第2流動化ガス供給部124が第2流動化ガスとして水蒸気を供給して、褐炭の流動層を形成する構成を例に挙げて説明した。しかし、第2流動化ガス供給部は、水蒸気以外の他のガスを第2流動化ガスとして第2収容部122に供給してもよい。
図5は、第4の実施形態にかかる乾燥システム400の概略図を示す図である。なお、図5中、褐炭の流れを破線の矢印で、水蒸気および燃焼排ガスの流れを実線の矢印で示す。図5に示すように、乾燥システム400は、被乾燥物導入部102と、第1乾燥炉110と、第2乾燥炉420と、冷却部130と、気液分離ユニット150、152とを含んで構成される。なお、上記乾燥システム100の構成と実質的に等しい構成については、同一の符号を付して説明を省略し、ここでは、第2乾燥炉420について詳述する。
第2乾燥炉420は、第2収容部122と、第2流動化ガス供給部424とを含んで構成される。本実施形態の第2流動化ガス供給部424は、第2流動化ガスとして燃焼排ガスを第2収容部122に供給する。ここで、燃焼排ガスは、石油や石炭等の燃料を燃焼させることで、発生した高温のガスのことである。
具体的に説明すると、第2流動化ガス供給部424は、第2流動化ガス供給部124と同様に、風箱124aと、風箱124aに第2流動化ガスを送り込むブロワ424bとを含んで構成される。ブロワ424bは、燃焼排ガス(例えば、80℃)を圧縮することでさらに加熱(例えば、95℃)したものを、第2流動化ガスとして、風箱124aに送り込む。
燃焼排ガスは、非凝縮性のガスであり、水蒸気を殆ど含まないため、第2流動化ガスとして第2収容部122内に供給した場合、第2流動化ガスとして水蒸気を供給した場合と比較して、第2収容部122内の水蒸気の濃度(水蒸気圧)を低減することができる。これにより、第2流動化ガスとして燃焼排ガスを供給した場合、第2収容部122内において、水蒸気よりも低温で結合水を気化させることが可能となる。
したがって、第2流動化ガス供給部424が第2流動化ガスとして燃焼排ガスを供給することにより、冷却部130における冷却に要するエネルギーを低減することが可能となる。また、燃焼排ガスには、酸素がほとんど含まれていないため、酸素によって褐炭が燃焼してしまう事態を回避することができる。
なお、本実施形態の乾燥システム400では、第2収容部122から送出されるガスには、結合水由来の水蒸気に加えて燃焼排ガスが含まれるため、第1乾燥炉110では、第2収容部122から送出されるガスを利用せず、第1流動化ガス供給部114は、自由水由来の水蒸気を第1収容部112に供給し、第1伝熱部116は、自由水由来の水蒸気を流通させることとなる。
(第5の実施形態:乾燥システム500)
上述した第1の実施形態では、第2乾燥炉120の第2伝熱部126が、熱媒体として、スチームタービン140で生じたスチームを直接流通させる構成を例に挙げて説明した。しかし、第2伝熱部を流通する熱媒体は、スチームのみでなくてもよい。
図6は、第5の実施形態にかかる乾燥システム500の概略図を示す図である。なお、図6中、褐炭の流れを破線の矢印で、水蒸気の流れを実線の矢印で示す。図6に示すように、乾燥システム500は、被乾燥物導入部102と、第1乾燥炉110と、第2乾燥炉520と、冷却部130と、気液分離ユニット150、152とを含んで構成される。なお、上記乾燥システム100の構成と実質的に等しい構成については、同一の符号を付して説明を省略し、ここでは、第2乾燥炉520について詳述する。
第2乾燥炉520は、第2収容部122と、第2流動化ガス供給部124と、第2伝熱部526と、混合器(インジェクタ)528とを含んで構成される。第2伝熱部526は、混合器528で生成された混合媒体を熱媒体として流通させる。
混合器528は、スチームタービン140で生じたスチーム(例えば、200℃、9atm)と、第2収容部122から送出された結合水由来の水蒸気(例えば、115℃、1atm)とを混合させ、スチームより低温の混合媒体(例えば、145℃、4atm)を生成する。
スチームタービン140によって生じるスチームは、温度および圧力が予め定められているが、このスチームでは、結合水を気化させるためには、オーバースペックとなる場合がある。つまり、スチームに、低温低圧の水蒸気を混合し、熱媒体の熱エネルギーを低下させたとしても結合水を気化させることができる。
したがって、本実施形態にかかる乾燥システム500のように、スチームと、結合水由来の水蒸気とを混合して混合媒体を生成する混合器528を備えることで、スチームの使用量を低減しつつ、褐炭に含まれる結合水を気化させることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態において、被乾燥物として褐炭を例に挙げて説明した。しかし、自由水と結合水とを含んで構成されるものであれば、被乾燥物として乾燥させることができる。
また、上記第1の実施形態において、第1流動化ガス供給部114が、自由水由来の水蒸気および結合水由来の水蒸気を第1流動化ガスとして利用する構成を例に挙げて説明した。しかし、第1流動化ガス供給部は、自由水由来の水蒸気および結合水由来の水蒸気のいずれか一方を第1流動化ガスとして利用してもよいし、供給源が異なる他の水蒸気を利用してもよい。また、酸素を含まない他のガスを第1流動化ガスとして利用することもできる。
また、上記第1の実施形態において、第1伝熱部116が、熱媒体として、自由水由来の水蒸気および結合水由来の水蒸気を流通させる構成を例に挙げて説明した。しかし、第1伝熱部は、自由水由来の水蒸気および結合水由来の水蒸気のいずれか一方を熱媒体として利用してもよいし、供給源が異なる他の水蒸気や水蒸気以外の流体を利用してもよい。
また、上記第1の実施形態において、第2流動化ガス供給部124が、結合水由来の水蒸気を第2流動化ガスとして利用する構成を例に挙げて説明した。しかし、第2流動化ガス供給部は、供給源が異なる他の水蒸気を第2流動化ガスとして利用してもよい。
また、上記第3の実施形態において、加熱部324cが、スチームタービン140で生じたスチームを加熱源として利用する構成を例に挙げて説明した。しかし、加熱部324cの加熱源は、スチームに限定されず、例えば、電気ヒータ等であってもよい。
また、上記第4の実施形態において、第2流動化ガス供給部424が第2流動化ガスとして燃焼排ガスを利用する構成を例に挙げて説明した。しかし、第2流動化ガス供給部は、第2流動化ガスとして、酸素および水蒸気を殆ど含まない他の非凝縮性のガスを利用してもよい。
また、上記第1の実施形態において、第2伝熱部126は、熱媒体として、スチームタービン140で生じた水蒸気(スチーム)を流通させる構成を例に挙げて説明した。しかし、第2伝熱部は、スチームタービン140で生じた水蒸気に代えて、または、スチームタービン140で生じた水蒸気に加えて、供給源の異なる他の水蒸気(例えば外部から供給した低圧水蒸気)や水蒸気以外の流体を利用してもよい。
また、上記第2の実施形態において、第1伝熱部116から送出された熱媒体のうち、凝縮された熱媒体が、上部伝熱部214に、ガス状の熱媒体が下部伝熱部216に供給される構成を例に挙げて説明した。しかし、下部伝熱部には、上部伝熱部を流通する熱媒体より熱エネルギーが大きい熱媒体が流通すればよい。
また、乾燥システム300、400、500に予熱ユニット210を備えるとしてもよい。
また、第1乾燥炉110、第2乾燥炉120、320、420、520、冷却部130は、1つの収容部で構成されてもよいし、複数の収容部を含んで構成されてもよい。同様に、予熱ユニット210は、1つの予熱部212で構成されてもよいし、複数の予熱部を含んで構成されてもよい。
本発明は、褐炭等の被乾燥物を乾燥させる乾燥システムに利用することができる。
100 乾燥システム
110 第1乾燥炉
112 第1収容部
114 第1流動化ガス供給部
116 第1伝熱部
120 第2乾燥炉
122 第2収容部
124 第2流動化ガス供給部
126 第2伝熱部
140 スチームタービン
150 気液分離ユニット
200 乾燥システム
210 予熱ユニット
212 予熱部
214 上部伝熱部
216 下部伝熱部
300 乾燥システム
320 第2乾燥炉
324 第2流動化ガス供給部
324c 加熱部
400 乾燥システム
420 第2乾燥炉
424 第2流動化ガス供給部
500 乾燥システム
520 第2乾燥炉
526 第2伝熱部

Claims (10)

  1. 上部から下部へ向かって被乾燥物を移動させることで、該被乾燥物の移動層を形成する予熱部と、該予熱部内に配され、熱媒体が流通するとともに、流通過程において、該熱媒体が有する熱で該被乾燥物を加熱する上部伝熱部と、該予熱部内において該上部伝熱部より下方に配され、該上部伝熱部を流通する熱媒体より熱エネルギーが大きい熱媒体が流通するとともに、流通過程において、該熱媒体が有する熱で該被乾燥物を加熱する下部伝熱部と、を有する予熱ユニットと、
    前記予熱ユニットによって予熱された前記被乾燥物に含まれる自由水を気化させて除去する第1乾燥炉と、
    前記自由水が除去された被乾燥物が導入され、該被乾燥物に含まれる結合水を気化させて除去する第2乾燥炉と、
    を備えたことを特徴とする乾燥システム。
  2. 前記第1乾燥炉は、
    前記被乾燥物を収容する第1収容部と、
    前記第1収容部の底面から第1流動化ガスを供給して、該第1収容部内において前記被乾燥物を流動させ流動層を形成する第1流動化ガス供給部と、
    前記第1収容部内に配され、熱媒体が流通するとともに、流通過程において、該熱媒体が有する熱で該被乾燥物を加熱する第1伝熱部と、
    を備え、
    前記第2乾燥炉は、
    前記第1乾燥炉において自由水が除去された被乾燥物を収容する第2収容部と、
    前記第2収容部の底面から第2流動化ガスを供給して、該第2収容部内において前記被乾燥物を流動させ流動層を形成する第2流動化ガス供給部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の乾燥システム。
  3. 前記第1流動化ガス供給部は、前記第1流動化ガスとして、少なくとも、前記第1収容部において前記被乾燥物が加熱されて前記自由水が気化したことで生じる水蒸気を回収して供給することを特徴とする請求項2に記載の乾燥システム。
  4. 前記第1伝熱部を流通する熱媒体は、少なくとも、前記第1収容部において前記被乾燥物が加熱されて前記自由水が気化したことで生じる水蒸気であることを特徴とする請求項2または3に記載の乾燥システム。
  5. 前記第2流動化ガス供給部は、前記第2流動化ガスとして、少なくとも、前記第2収容部において前記被乾燥物が加熱されて前記結合水が気化したことで生じる水蒸気を回収して供給することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の乾燥システム。
  6. 前記第2流動化ガス供給部は、前記第2流動化ガスとして、燃焼排ガスを供給することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の乾燥システム。
  7. 前記第2乾燥炉は、前記第2収容部内に配され、熱媒体として、スチームタービンで生じたスチームが流通するとともに、流通過程において、該熱媒体が有する熱で該被乾燥物を加熱する第2伝熱部を備えたことを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の乾燥システム。
  8. 前記第2乾燥炉は、前記第2収容部内に配され、少なくともスチームタービンで生じたスチームが熱媒体として流通するとともに、流通過程において、該熱媒体が有する熱で該被乾燥物を加熱する第2伝熱部を備えたことを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の乾燥システム。
  9. 前記第2収容部において前記被乾燥物が加熱されて前記結合水が気化したことで生じる水蒸気を加熱する加熱部を備え、
    前記第2流動化ガス供給部は、前記第2流動化ガスとして、前記加熱された水蒸気を供給することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の乾燥システム。
  10. 前記第1伝熱部から送出された熱媒体を気液分離する気液分離ユニットを備え、
    前記上部伝熱部を流通する熱媒体は、前記気液分離ユニットで分離された液体状態の熱媒体であり、
    前記下部伝熱部を流通する熱媒体は、前記気液分離ユニットで分離された気体状態の熱媒体であることを特徴とする請求項2から9のいずれか1項に記載の乾燥システム。
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