JP6419375B1 - 乾燥装置及び乾燥方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被乾燥物の材質の変化を抑えて被乾燥物を乾燥させることができる乾燥装置を提供する。
【解決手段】乾燥装置1は、被乾燥物W1の搬送方向に並べて配置された複数の乾燥室11A,11B,11C,11Dと、搬送方向に隣り合う乾燥室の間を区画し貫通孔17A,17B,17Cにより搬送方向に隣り合う乾燥室を連通させる仕切り16A,16B,16Cと、搬送方向の上流端の乾燥室内に被乾燥物を供給する被乾燥物供給部21と、複数の乾燥室内の被乾燥物を加熱ガスW6により直接加熱する直接加熱部26と、複数の乾燥室内の被乾燥物を間接加熱する間接加熱部36と、被乾燥物の温度を検出する検出部と、検出部の検出結果に基づいて、間接加熱部による複数の乾燥室内の被乾燥物の加熱量を調節する制御部66と、を備え、複数の乾燥室内の被乾燥物の温度が温度閾値未満になるように、制御部は間接加熱部による複数の乾燥室の加熱量を調節する。
【選択図】図1

Description

本発明は、乾燥装置及び乾燥方法に関する。
近年、埋蔵量は多いが水分量が多く発熱量が低い褐炭や亜瀝青炭等の低品位の石炭(被乾燥物)(以下、低品位炭と言う)を効率よく燃料として使用するための検討が行われている。例えば、流動層式の乾燥装置(以下、流動層乾燥装置と言う)により低品位炭を乾燥させて水分を除去(脱水)した後で、この乾燥させた低品位炭を発電設備等で使用する方法が開発されている。
流動層乾燥装置では、低品位炭を適切に乾燥させるため、低品位炭の滞留時間を適正に制御することが重要である。例えば特許文献1では、流動層乾燥装置内に仕切り板(仕切り)を設置することにより、流動層乾燥装置内を複数の乾燥室に区画している。各仕切り板には、低品位炭が通過可能な通過開口部が形成されている。この通過開口部の面積は、調整板により調整可能である。通過開口部の面積を調整することにより、各乾燥室に低品位炭が滞留する時間が制御される。
また、特許文献2に開示された流動層乾燥装置では、低品位炭の水分量を検出する水分量センサ、及び、流動層の層高を検出する層高センサにより検出された層高情報により、乾燥装置の出口のロータリーバルブの回転数が調整される。これにより、低品位炭が適切な水分(滞留時間)になるように、乾燥装置内の層高が調整される。
特開2013−108699号公報 特開2015−017742号公報
しかしながら、発明者らは、特許文献1及び2の乾燥装置のように、低品位炭の滞留時間や流動層の層高を検出して制御しても、石炭が酸化すると、石炭から揮発ガスが出て、石炭の材質が変化する虞があることを、発明者らは見出した。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、被乾燥物の材質が変化するのを抑えて被乾燥物を乾燥させることができる乾燥装置及び乾燥方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の乾燥装置は、水分を含有する被乾燥物を乾燥させる乾燥装置であって、前記被乾燥物が搬送される搬送方向に沿って並べて配置された複数の乾燥室と、前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向に隣り合う一対の前記乾燥室の間をそれぞれ区画するとともに、自身に形成された貫通孔により前記搬送方向に隣り合う前記一対の乾燥室をそれぞれ連通させる仕切りと、前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向の上流側の端の前記乾燥室内に前記被乾燥物を供給する被乾燥物供給部と、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を加熱ガスにより直接的に加熱して、前記被乾燥物を流動化する直接加熱部と、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を間接的に加熱する間接加熱部と、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づいて、前記間接加熱部による前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の加熱量を調節する制御部と、を備え、前記検出部が検出する前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度が、前記被乾燥物から揮発ガスが発生するのが抑制される予め定められた温度閾値未満になるように、前記制御部は前記間接加熱部による前記複数の乾燥室の加熱量を調節し、前記間接加熱部は、前記搬送方向に交差する方向に延び、内部を加熱媒体が流れる伝熱管と、開度を調節することにより前記伝熱管内を流れる前記加熱媒体の流量を調節可能であって、前記制御部に制御される調節弁と、を備え、前記制御部は、恒率乾燥状態である前記被乾燥物のみが収容された前記乾燥室内の前記被乾燥物を加熱する前記間接加熱部の前記調節弁の開度を最大にし、減率乾燥状態である前記被乾燥物のみが収容された前記乾燥室内の前記被乾燥物を加熱する前記間接加熱部の前記調節弁を閉じ、恒率乾燥状態である前記被乾燥物及び減率乾燥状態である前記被乾燥物がそれぞれ収容された前記乾燥室内の前記被乾燥物を加熱する前記間接加熱部の前記調節弁を、所定の開度に調節することを特徴としている。
また、本発明の乾燥方法は、水分を含有する被乾燥物を乾燥させる乾燥方法であって、前記被乾燥物が搬送される搬送方向に沿って並べて配置された複数の乾燥室であって、前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向に隣り合う一対の前記乾燥室をそれぞれ区画するとともに、自身に形成された貫通孔により前記搬送方向に隣り合う前記一対の乾燥室をそれぞれ連通させる仕切りが設けられた前記複数の乾燥室のうち、前記搬送方向の上流側の端の前記乾燥室内に前記被乾燥物を供給し、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を、加熱ガスにより直接的に加熱して前記被乾燥物を流動化し、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を間接的に加熱し、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度が、前記被乾燥物から揮発ガスが発生するのが抑制される予め定められた温度閾値未満になるように、前記被乾燥物を間接的に加熱する加熱量を、開度を調節可能な調節弁を用いて調節し、恒率乾燥状態である前記被乾燥物のみが収容された前記乾燥室内の前記被乾燥物を間接的に加熱するときに、前記調節弁の開度を最大にし、減率乾燥状態である前記被乾燥物のみが収容された前記乾燥室内の前記被乾燥物を間接的に加熱するときに、前記調節弁を閉じ、恒率乾燥状態である前記被乾燥物及び減率乾燥状態である前記被乾燥物がそれぞれ収容された前記乾燥室内の前記被乾燥物を間接的に加熱するときに、前記調節弁を所定の開度に調節することを特徴としている。
これらの発明によれば、仕切りの貫通孔を通して複数の乾燥室間を被乾燥物が搬送方向の下流側に向かって搬送される際に、被乾燥物は、加熱ガスにより直接的に加熱されることにより流動化し、さらに間接的に加熱される。搬送方向に隣り合う一対の乾燥室が仕切りにより区画されているため、各乾燥室内で被乾燥物の品質をそれぞれ一定に保ちつつ、被乾燥物が乾燥される。
この際に、複数の乾燥室内のそれぞれの被乾燥物の温度が温度閾値以下になるように、被乾燥物を間接的に加熱する加熱量が調節される。従って、被乾燥物から揮発ガスが出るのが抑制され、被乾燥物の材質が変化するのを抑えて被乾燥物を乾燥させることができる。
また、恒率乾燥状態である被乾燥物は、加熱量を増やしても被乾燥物の表面から蒸発する水分の量が増加して被乾燥物の温度が高くなり難いため、被乾燥物を大きな加熱量で加熱することにより被乾燥物を安全かつ効率的に乾燥することができる。減率乾燥状態である被乾燥物は、被乾燥物の表面から水分が蒸発し難く被乾燥物の温度が高くなりやすいため、調節弁を閉じて間接加熱部による加熱を止めることにより、被乾燥物の温度の上昇を抑えることができる。恒率乾燥状態である被乾燥物及び減率乾燥状態である被乾燥物がそれぞれ収容された乾燥室では、調節弁を所定の開度に調節して被乾燥物を適切に加熱する。
これにより、乾燥室内に収容された被乾燥物が、恒率乾燥状態のみの場合、減率乾燥状態のみの場合、恒率乾燥状態及び減率乾燥状態が共に存在している場合に応じて、被乾燥物を効果的に間接的に加熱することができる。
また、本発明の他の乾燥装置は、水分を含有する被乾燥物を乾燥させる乾燥装置であって、前記被乾燥物が搬送される搬送方向に沿って並べて配置された複数の乾燥室と、前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向に隣り合う一対の前記乾燥室の間をそれぞれ区画するとともに、自身に形成された貫通孔により前記搬送方向に隣り合う前記一対の乾燥室をそれぞれ連通させる仕切りと、前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向の上流側の端の前記乾燥室内に前記被乾燥物を供給する被乾燥物供給部と、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を加熱ガスにより直接的に加熱して、前記被乾燥物を流動化する直接加熱部と、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を間接的に加熱する間接加熱部と、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づいて、前記間接加熱部による前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の加熱量を調節する制御部と、を備え、前記検出部が検出する前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度が、前記被乾燥物から揮発ガスが発生するのが抑制される予め定められた温度閾値未満になるように、前記制御部は前記間接加熱部による前記複数の乾燥室の加熱量を調節し、前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物が全て恒率乾燥状態である場合に、前記制御部は、前記間接加熱部により前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の加熱量を調節することを特徴としている。
また、本発明の他の乾燥方法は、水分を含有する被乾燥物を乾燥させる乾燥方法であって、前記被乾燥物が搬送される搬送方向に沿って並べて配置された複数の乾燥室であって、前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向に隣り合う一対の前記乾燥室をそれぞれ区画するとともに、自身に形成された貫通孔により前記搬送方向に隣り合う前記一対の乾燥室をそれぞれ連通させる仕切りが設けられた前記複数の乾燥室のうち、前記搬送方向の上流側の端の前記乾燥室内に前記被乾燥物を供給し、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を、加熱ガスにより直接的に加熱して前記被乾燥物を流動化し、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を間接的に加熱し、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度が、前記被乾燥物から揮発ガスが発生するのが抑制される予め定められた温度閾値未満になるように、前記被乾燥物を間接的に加熱する加熱量を調節し、前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物が全て恒率乾燥状態である場合に、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の加熱量を前記被乾燥物を間接的に加熱することにより調節することを特徴としている。
これらの発明によれば、仕切りの貫通孔を通して複数の乾燥室間を被乾燥物が搬送方向の下流側に向かって搬送される際に、被乾燥物は、加熱ガスにより直接的に加熱されることにより流動化し、さらに間接的に加熱される。搬送方向に隣り合う一対の乾燥室が仕切りにより区画されているため、各乾燥室内で被乾燥物の品質をそれぞれ一定に保ちつつ、被乾燥物が乾燥される。
この際に、複数の乾燥室内のそれぞれの被乾燥物の温度が温度閾値以下になるように、被乾燥物を間接的に加熱する加熱量が調節される。従って、被乾燥物から揮発ガスが出るのが抑制され、被乾燥物の材質が変化するのを抑えて被乾燥物を乾燥させることができる。
また、複数の乾燥室内に減率乾燥状態の被乾燥物が存在しないため、間接加熱部により複数の乾燥室内のそれぞれの被乾燥物の加熱量を所望の量に調節することができる。
また、本発明の他の乾燥装置は、水分を含有する被乾燥物を乾燥させる乾燥装置であって、前記被乾燥物が搬送される搬送方向に沿って並べて配置された複数の乾燥室と、前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向に隣り合う一対の前記乾燥室の間をそれぞれ区画するとともに、自身に形成された貫通孔により前記搬送方向に隣り合う前記一対の乾燥室をそれぞれ連通させる仕切りと、前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向の上流側の端の前記乾燥室内に前記被乾燥物を供給する被乾燥物供給部と、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を加熱ガスにより直接的に加熱して、前記被乾燥物を流動化する直接加熱部と、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を間接的に加熱する間接加熱部と、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づいて、前記間接加熱部による前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の加熱量を調節する制御部と、を備え、前記検出部が検出する前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度が、前記被乾燥物から揮発ガスが発生するのが抑制される予め定められた温度閾値未満になるように、前記制御部は前記間接加熱部による前記複数の乾燥室の加熱量を調節し、前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の一部が恒率乾燥状態であり、前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の他の一部が減率乾燥状態である場合に、前記制御部は、前記間接加熱部により減率乾燥状態である前記被乾燥物の加熱量を調節することを特徴としている。
また、本発明の他の乾燥方法は、水分を含有する被乾燥物を乾燥させる乾燥方法であって、前記被乾燥物が搬送される搬送方向に沿って並べて配置された複数の乾燥室であって、前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向に隣り合う一対の前記乾燥室をそれぞれ区画するとともに、自身に形成された貫通孔により前記搬送方向に隣り合う前記一対の乾燥室をそれぞれ連通させる仕切りが設けられた前記複数の乾燥室のうち、前記搬送方向の上流側の端の前記乾燥室内に前記被乾燥物を供給し、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を、加熱ガスにより直接的に加熱して前記被乾燥物を流動化し、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を間接的に加熱し、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度が、前記被乾燥物から揮発ガスが発生するのが抑制される予め定められた温度閾値未満になるように、前記被乾燥物を間接的に加熱する加熱量を調節し、前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の一部が恒率乾燥状態であり、前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の他の一部が減率乾燥状態である場合に、減率乾燥状態である前記被乾燥物の加熱量を前記被乾燥物を間接的に加熱することにより調節することを特徴としている。
これらの発明によれば、仕切りの貫通孔を通して複数の乾燥室間を被乾燥物が搬送方向の下流側に向かって搬送される際に、被乾燥物は、加熱ガスにより直接的に加熱されることにより流動化し、さらに間接的に加熱される。搬送方向に隣り合う一対の乾燥室が仕切りにより区画されているため、各乾燥室内で被乾燥物の品質をそれぞれ一定に保ちつつ、被乾燥物が乾燥される。
この際に、複数の乾燥室内のそれぞれの被乾燥物の温度が温度閾値以下になるように、被乾燥物を間接的に加熱する加熱量が調節される。従って、被乾燥物から揮発ガスが出るのが抑制され、被乾燥物の材質が変化するのを抑えて被乾燥物を乾燥させることができる。
また、恒率乾燥状態である被乾燥物は、加熱量を増やしても被乾燥物の表面から蒸発する水分の量が増加して被乾燥物の温度が高くなり難い。これにより、例えば恒率乾燥状態である被乾燥物は最大の加熱量で加熱する一方で、減率乾燥状態である被乾燥物の加熱量を調節して、両被乾燥物を効果的に加熱することができる。
また、上記の乾燥装置において、前記間接加熱部は、前記搬送方向に交差する方向に延び、内部を加熱媒体が流れる伝熱管と、開度を調節することにより前記伝熱管内を流れる前記加熱媒体の流量を調節可能であって、前記制御部に制御される調節弁と、を備えてもよい。
この発明によれば、間接加熱部を伝熱管及び調節弁により簡単に構成することができる。
また、上記の乾燥装置において、前記加熱ガスの酸素濃度は、空気の酸素濃度よりも低くてもよい。
この発明によれば、加熱ガスとして空気を用いた場合に比べて、加熱ガスにより被乾燥物が酸化し難くなる。従って、加熱ガスとして空気を用いた場合の温度閾値よりも、温度閾値を高くすることができ、乾燥装置の制御が容易になる。
また、上記の乾燥装置において、前記検出部は、前記被乾燥物の水分の含有量を検出する水分センサ、又は前記複数の乾燥室内の温度を検出する温度センサを備え、前記検出部は、前記水分センサの検出結果、又は前記温度センサの検出結果に基づいて前記被乾燥物の温度を検出してもよい。
この発明によれば、水分センサの検出結果又は温度センサの検出結果に基づいて、検出部は被乾燥物の温度を検出することができる。
本発明の乾燥装置及び乾燥方法によれば、被乾燥物の材質が変化するのを抑えて被乾燥物を乾燥させることができる。
本発明の第1実施形態の乾燥装置における構成の概要を示す一部を破断した全体図である。 同乾燥装置における各センサの測定点を示す縦断面である。 同乾燥装置における各センサの測定点を示す、図2とは異なる向きの縦断面である。 実験に用いた流動層乾燥装置の構成の概要を示す全体図である。 実験により得られた石炭の乾燥曲線を説明する図である。 石炭の温度に対する、石炭から発生するCOガスの濃度の測定結果を表す図である。 実施例の乾燥装置の各乾燥室における直接加熱部による加熱量、間接加熱部による交換熱量、及び石炭の温度の測定結果を示す図である。 実施例の乾燥装置の各乾燥室における直接加熱部による加熱量、間接加熱部による交換熱量、及び石炭の温度の測定結果を示す図である。
以下、本発明に係る乾燥装置の一実施形態を、図1から図8を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の乾燥装置1は、水分を含有する石炭(被乾燥物)W1を連続式に乾燥させるための装置である。石炭W1には、褐炭等の水分の含有割合が高い石炭が用いられる。
乾燥装置1は、複数の乾燥室11A,11B,11C,11Dと、仕切り16A,16B,16Cと、石炭供給部(被乾燥物供給部)21と、直接加熱部26と、間接加熱部36と、検出部51(図2参照)と、制御部66と、を備えている。
なお、乾燥室11A,11B,11C,11Dを、以下では乾燥室11A〜11Dとも略して言う。仕切り16A,16B,16C、後述する分散板12A,12B,12C,12D等においても同様である。図1には、検出部51を示していない。
乾燥装置1は、4つの乾燥室11A〜11Dを備えている。乾燥室11A〜11Dは、乾燥室11A〜11D中を石炭W1が搬送される搬送方向に沿ってこの順で並べて配置されている。搬送方向は、例えば、ほぼ水平面に沿う直線状の方向であって、搬送方向の下流側に向かうに従い漸次下方に向かう、水平面に対してやや傾いた方向である。なお、搬送方向は、所定の軸線周りの周方向等のように湾曲した方向等であってもよい。
乾燥室11A〜11Dは、直方体の箱状に形成されている。乾燥室11Aは、乾燥室11A〜11Dのうち搬送方向の上流側の端の乾燥室である。
乾燥室11A〜11Dの底板には、分散板12A,12B,12C,12Dがそれぞれ用いられている。分散板12A〜12Dは、全体として搬送方向に沿って延びている。分散板12A〜12Dには、上下方向に貫通する連通孔(不図示)が形成されている。
仕切り16A〜16Cは、上下方向に沿って延びる板状に形成されている。具体的には、仕切り16Aは、乾燥室11A〜11Dのうち搬送方向に隣り合う乾燥室11A及び乾燥室11Bの間を区画している。仕切り16Aの下端部には、貫通孔17Aが形成されている。貫通孔17Aの下端は、仕切り16Aの下端に達している。貫通孔17Aは、搬送方向に隣り合う乾燥室11A及び乾燥室11Bを互いに連通させる。
同様に、仕切り16Bは、搬送方向に隣り合う乾燥室11B及び乾燥室11Cの間を区画している。仕切り16Bの下端部に形成された貫通孔17Bは、搬送方向に隣り合う乾燥室11B及び乾燥室11Cを互いに連通させる。仕切り16Cは、搬送方向に隣り合う乾燥室11C及び乾燥室11Dの間を区画している。仕切り16Cの下端部に形成された貫通孔17Cは、搬送方向に隣り合う乾燥室11C及び乾燥室11Dを互いに連通させる。
なお、乾燥装置1が備える乾燥室の数は、複数であれば特に限定されない。乾燥装置1が備える乾燥室の数は、2つ、3つでもよいし、5つ以上でもよい。
石炭供給部21は、例えば軸線が上下方向に沿う角筒状に形成されている。石炭供給部21の下端部は、乾燥室11Aにおける乾燥室11Bとは反対側の側板に固定されている。石炭供給部21の内部空間は、乾燥室11A内と連通している。石炭供給部21は、石炭供給部21の内部空間に配置された石炭W1を、乾燥室11A内に供給する。
乾燥室11Dにおける乾燥室11Cとは反対側の側板には、石炭排出部22が固定されている。石炭排出部22は、乾燥室11D内で乾燥された石炭W1である乾燥炭(乾燥石炭)W2を、乾燥室11Dの外部に搬送する。
乾燥室11A〜11Dの天板上には、排気口18A,18B,18C,18Dがそれぞれ形成されている。排気口18A〜18Dからは、後述する空気W6等を含む排気ガスW9が排出され、搬送管23により搬送される。
搬送管23により搬送された排気ガスW9は、バグフィルタ24により飛散炭W10が回収される。飛散炭W10が回収された排気ガスW9は、排気塔25から大気に放散される。バグフィルタ24により回収された飛散炭W10は、石炭排出部22から外部に搬送された乾燥炭W2に混合される。
直接加熱部26は、ブロア27と、予熱器28と、ガス室29A,29B,29C,29Dと、を備えている。
ブロア27は、乾燥装置1の外部の空気(加熱ガス)W6を所定の流速で予熱器28に向かって送る。予熱器28は、予熱器28から送られた空気W6を水蒸気W7等により加熱する。予熱器28で加熱された空気W6は、分配管30により、ガス室29A〜29D内にそれぞれ送られる。
ガス室29A〜29Dは、乾燥室11A〜11Dよりも下方に配置され、乾燥室11A〜11Dの分散板12A〜12Dにそれぞれ取付けられている。ガス室29A内に送られた空気W6は、分散板12Aの連通孔を通して上方に向かって流れ、乾燥室11A内に供給される。乾燥室11A内に供給された空気W6により、乾燥室11A内の石炭W1が流動化する。ガス室29B〜29D内に送られた空気W6も、同様に乾燥室11B〜11D内にそれぞれ供給される。
直接加熱部26は、乾燥室11A〜11D内のそれぞれの石炭W1を空気W6により直接的に加熱して、石炭W1を流動化する。流動化した石炭W1により、流動層が形成される。
間接加熱部36は、水蒸気供給源37と、伝熱管集合体38A,38B,38C,38Dと、流量調節弁(調節弁)39A,39B,39C,39Dと、を備えている。
水蒸気供給源37は、主配管41の端部に接続されている。水蒸気供給源37は、例えば排熱を利用した水蒸気(加熱媒体)を主配管41に供給する。
伝熱管集合体38Aは、複数本の伝熱管42Aを備えている。複数本の伝熱管42Aは、例えば、搬送方向に交差する方向であって、水平面に沿う方向にそれぞれ延びている。複数本の伝熱管42Aが延びる方向に見たときに、複数本の伝熱管42Aは千鳥状に配置されている。複数本の伝熱管42Aの端部同士は、例えば図示しないヘッダ等により互いに接続されている。複数本の伝熱管42Aは、分配管44Aを介して主配管41に接続されている。複数本の伝熱管42Aの内部には、水蒸気供給源37から主配管41及び分配管44Aを介して供給された水蒸気が流れる。
伝熱管集合体38Aは、乾燥室11A内における下方の部分に配置されている。図1に示す例では、伝熱管集合体38Aと分散板12Aとの間に隙間はほとんど形成されていなく、伝熱管集合体38Aの上下方向における中央部、及び貫通孔17Aの上端は、上下方向において互いに一致している。
なお、図2に示すように、伝熱管集合体38Aと分散板12Aとの間に、上下方向に隙間が形成されてもよい。この例では、伝熱管集合体38Aの下端部は、貫通孔17Aの上端よりも上方に配置されている。
伝熱管集合体38Aが備える伝熱管42Aの数は、複数本に限定されず、1本でもよい。
図1に示すように、伝熱管集合体38B〜38Dは、伝熱管集合体38Aと同様に構成され、配置されている。すなわち、伝熱管集合体38B〜38Dは、複数本の伝熱管42B,42C,42Dをそれぞれ備えている。
複数本の伝熱管42B、複数本の伝熱管42C、複数本の伝熱管42Dは、分配管44B、分配管44C、分配管44Dを介して主配管41にそれぞれ接続されている。
流量調節弁39Aは、分配管44Aに設けられている。流量調節弁39Aは、図示はしないが、例えば本体と、ニードルと、を備えている。
本体には、内部を水蒸気が流れる開口が形成されている。ニードルは、この開口に対して所定の方向に往復するように移動することができる。ニードルが、本体に対して所定の方向の一方側に移動して本体における開口の周縁部に接触すると、ニードルが開口を完全に塞ぐ。このとき、流量調節弁39Aの開度が最小になって、流量調節弁39Aが閉じた状態になる。分配管44A内を、水蒸気が流れなくなる。
一方で、ニードルが、本体に対して所定の方向の他方側に移動するに従い漸次、開口のうちニードルにより塞がれる部分の割合が小さくなる。このとき、流量調節弁39Aの開度が漸次大きくなり、分配管44A内を水蒸気が漸次流れやすくなる。ニードルが、ニードルの移動範囲における所定の方向の他方側の端に達すると、流量調節弁39Aの開度が最大になる。
このように、流量調節弁39Aは、開度を調節することにより複数本の伝熱管42A内を流れる水蒸気の流量を調節可能である。
流量調節弁39B〜39Dは、流量調節弁39Aと同様に構成されている。流量調節弁39B〜39Dは、分配管44B〜44Dにそれぞれ設けられている。
流量調節弁39A〜39Dは、図示しないケーブル等により制御部66に接続され、制御部66により制御される。
間接加熱部36は、乾燥室11A〜11D内のそれぞれの石炭W1を伝熱管42A〜42Dを介して間接的に加熱する。
図2及び図3に示すように、検出部51は、例えば、第1温度センサ(温度センサ)52A,52B,52C,52Dと、第2温度センサ(温度センサ)53A,53B,53C,53Dと、第3温度センサ(温度センサ)54A,54B,54C,54Dと、第1圧力センサ55A,55B,55C,55Dと、第2圧力センサ56A,56B,56C,56Dと、第3圧力センサ57A,57B,57C,57Dと、を備えている。
第1温度センサ52A、第1圧力センサ55Aは、乾燥室11A内のうち、伝熱管集合体38Aよりもすぐ上方に位置する測定点P1Aの温度、圧力をそれぞれ検出する。測定点P1Aは、乾燥室11A内で石炭W1が流動化して流動層が形成されると、その流動層の上端部内に位置する。第1温度センサ52A、第1圧力センサ55Aは、測定点P1Aにおける石炭W1の温度(乾燥室11A内の温度)、乾燥室11A内の圧力をそれぞれ検出する。
第2温度センサ53A、第2圧力センサ56Aは、乾燥室11Aの天井と石炭W1の流動層の上端との間に位置する測定点P2Aの温度、圧力をそれぞれ測定する。
第3圧力センサ57Aは、乾燥室11A内のうち、伝熱管集合体38Aと分散板12Aとの間に位置する測定点P3A(図3参照)の圧力を測定する。第3温度センサ54Aは、ガス室29A内に位置する測定点P4Aの温度を測定する。
第1温度センサ52B〜52D、第1圧力センサ55B〜55Dは、第1温度センサ52A、第1圧力センサ55Aと同様に構成され、乾燥室11B〜11D内の測定点P1B〜P1Dの温度、圧力をそれぞれ検出する。第1温度センサ52A〜52Dにより、乾燥室11A〜11Dに対応する温度センサの1つの組を構成する。
第2温度センサ53B〜53D、第2圧力センサ56B〜56Dは、第2温度センサ53A、第2圧力センサ56Aと同様に構成され、乾燥室11B〜11D内の測定点P2B〜P2Dにおける石炭W1の温度、乾燥室11B〜11D内の圧力をそれぞれ検出する。
第3圧力センサ57B〜57Dは、第3圧力センサ57Aと同様に構成され、乾燥室11B〜11D内の測定点P3B〜P3Dの圧力をそれぞれ検出する。第3温度センサ54B〜54Dは、第3温度センサ54Aと同様に構成され、ガス室29A内の測定点P4B〜P4Dの温度をそれぞれ検出する。
検出部51は、さらに図2に示す水分センサ59,60を備えていることが好ましい。水分センサ59は、石炭供給部21内の石炭W1の水分の含有量を検出する。水分センサ60は、石炭排出部22内の石炭W1の水分の含有量を検出する。
温度センサ52A〜52D,53A〜53D,54A〜54D及び圧力センサ55A〜55D,56A〜56D,56A〜56D(以下、温度センサ52A〜52D及び圧力センサ55A〜55D等と略して言う)、及び水分センサ59,60は、制御部66に接続されていて、検出結果を制御部66に送信する。
制御部66は、図示はしないが、制御回路と、メモリと、を備えている。制御回路は、CPU(Central Processing Unit)等を備えている。メモリは、例えばRAM(Random Access Memory)である。メモリには、制御回路を制御するための制御プログラム、予め定められた温度閾値等が記憶されている。温度閾値は、石炭の温度がこの温度未満であると、石炭からCOガスが発生するのが抑制されるという温度である。温度閾値は、石炭の温度がこの温度未満であると、石炭からCOガスが発生しないという温度でもよい。
温度閾値は、加熱ガスの酸素濃度に対応して定められている。例えば、加熱ガスが空気(酸素濃度が21%)の場合には、温度閾値は60℃である。加熱ガスが、酸素濃度が10%以下の排気ガスの場合には、温度閾値は約90℃である。
制御部66は、検出部51の検出結果に基づいて、流量調節弁39A〜39Dの開度を調節して間接加熱部36による乾燥室11A〜11D内の石炭W1の加熱量を調節する。なお、乾燥装置1が流量調節弁39A,39Bを備えず、制御部66は、間接加熱部36による乾燥室11C,11D内の石炭W1のみの加熱量を調節するように構成してもよい。このように、間接加熱部36により加熱量が調節される対象は、4つの乾燥室11A〜11D内の石炭W1に限定されず、搬送方向の下流側の1つから3つの乾燥室内の石炭W1でもよい。
ここで、本実施形態の乾燥方法を行う前に、予備的に行われるいくつかの実験結果について説明する。
(実験結果1)
石炭として、褐炭であるLoy Yang炭(以下、LY炭と言う)を乾燥させたときの乾燥曲線を求める実験をした。
1.実験条件
使用した石炭の性状を、表1に示す。
Figure 0006419375
なお、表1中の分析及び測定は、以下の規定に基づいて行った。
・工業分析 :JIS M 8812−石炭類及びコークス類−工業分析方法
・元素分析 :JIS M 8819−石炭類及びコークス類−機器分析装置による元素分析方法
JIS M 8813−石炭類及びコークス類−元素分析方法
・総発熱量測定:JIS M 8814−石炭類及びコークス類−ボンブ熱量計による総発熱量の測定方法及び真発熱量の計算方法
例えば、工業分析をした結果、石炭の水分の含有量(TM)は56.8wt%である。元素分析をした結果、石炭中の炭素(C)の含有量は、70.2daf wt%である。
図4に示すバッチ式の流動層乾燥装置101を用いて、実験を行った。乾燥室11の底板には、分散板12が用いられている。乾燥室11の分散板12には、ガス室29が取付けられている。乾燥室11内における分散板12の上方には、複数の伝熱管42を備える伝熱管集合体38が配置されている。空気W6は、ブロア27により送られ、予熱器28で加熱された上で、ガス室29内に供給される。予熱器28はヒータ式であり、空気W6を最大120℃まで加熱する。ブロア27により送られる空気W6の一部をバイパスすることにより、乾燥室11内に供給する空気W6の流量を制御した。
乾燥室11内に供給された石炭W1は、空気W6により直接的に加熱され、分散板12上で流動化し、流動層を形成する。
油タンク102内に、熱媒体である油が収容されている。この油が、油ポンプ103に供給され、伝熱管集合体38の複数の伝熱管42内を流れる。分散板12上で流動化している石炭W1は、複数の伝熱管42を介して油により間接的に加熱される。乾燥室11から排出された排気ガスW9は、バグフィルタ24により飛散炭W10が回収された後で、大気に放散される。
乾燥中の石炭中の水分の含有量は、流動層の下部の図示しないサンプリング口から定期的に石炭を取出して測定した。
流動層乾燥装置101による石炭の処理量を、6kg/バッチとした。LY炭の乾燥に用いた熱風の温度は90℃、流量は100Nm/h、流動層における熱風の流速は1.1m/sである。
石炭の乾燥曲線を求めた結果を、図5に示す。図5の横軸は、石炭の乾燥時間(min.(分))を表す。左側の縦軸は、石炭の温度(℃)、及び石炭中の水分の含有量(%)を表す。右側の縦軸は、石炭の含水率を表す。含水率の定義は、石炭において、この石炭を乾燥させた乾燥石炭の1kg(kg-drycoal)に対する、この石炭に含まれる水の質量(kg-H2O)の比である。
凡例が「〇」印の線L1は、石炭の温度を表す。凡例が「△」印の線L2は、石炭中の水分の含有量を表す。凡例が「□」印の線L3は、石炭の含水率を表す。
LY炭は、石炭中の水分の含有量が約25%になるまで石炭の温度が一定となることから、石炭中の水分の含有量が25%〜60%となる範囲R1の石炭は、恒率乾燥状態であることが分かる。なお、乾燥室が連続式である場合、乾燥室のうち恒率乾燥状態の石炭を収容している範囲が、恒率乾燥区間である。恒率乾燥状態である石炭は、加熱量を増やしても石炭の表面から蒸発する水分の量が増加して石炭の温度が高くなり難く、加熱量によらず石炭の温度はほぼ一定である。
一方で、石炭中の水分の含有量が25%以下になると、石炭の温度が徐々に上昇することから、石炭中の水分の含有量が25%以下となる範囲R2の石炭は、減率乾燥状態であることが分かる。なお、乾燥室が連続式である場合、乾燥室のうち減率乾燥状態の石炭を収容している範囲が、減率乾燥区間である。減率乾燥状態である石炭は、加熱量を増やしても石炭の表面から蒸発する水分の量が増加し難く、石炭の温度が高くなりやすい。
恒率乾燥状態と減率乾燥状態との境界の石炭の温度は、例えば、石炭の乾燥時間と石炭の温度との関係において、乾燥開始時の石炭の温度に対して+10℃を超えて温度上昇を開始した点と、乾燥開始時の石炭の温度を超えて温度上昇を開始した点と、の間で設定してもよい。
このように、加熱により乾燥されている石炭が恒率乾燥状態及び減率乾燥状態のいずれの状態であるかは、石炭の温度を検出することで判断できる。
(実験結果2)
石炭の温度に対して、石炭から発生する一酸化炭素(CO)ガス(揮発ガス)の量を測定した。
1.実験条件
石炭の常温(60℃)〜180℃までの20℃ごとの所定の温度において、石炭から発生するガスについて、組成分析を行った。
(1)セラミックス製の管内に、事前に真空乾燥させた石炭の試料を25g入れ、石炭ウールで管の両端を挟んだ。
(2)管内を窒素で十分パージした後で、空気を100ml/min流しながら、石炭の温度が所定の温度になるまで昇温させた。石炭から発生したガスを採取して、組成分析を実施した。組成分析には、ガスクロマトグラフ法(GC−TCD法)を用いた。
(3)試料には、亜瀝青炭としてAdaro炭(以下、E炭と言う)を使用し、褐炭としてLY炭を使用した。
2.実験結果
測定結果を、図6に示す。図6の横軸は石炭の温度(℃)を表し、横軸はCOガスの濃度(ppm)を表す。凡例が「●」印の線L6はE炭の実験結果を表し、凡例が「◆」印の線L7はLY炭の実験結果を表す。
LY炭では、石炭の温度が60℃以上になると、石炭からCOガスが発生していることが分かる。E炭でも同様に、石炭の温度が60℃以上になると、石炭からCOガスが発生している。石炭からガスが発生しているということは、石炭において熱分解が発生し、石炭に酸化反応が始まっていることを意味する。
より具体的には、石炭からCOガスが発生するのが抑制される石炭の温度閾値を、COガスが5ppm以上20ppm以下検出される温度とすることができ、好ましくは、5ppm以上15ppm以下検出される温度とすることができ、より好ましくは、5ppm以上10ppm以下検出される温度とすることができる。以上より、石炭からCOガスが発生するのが抑制される石炭の温度閾値は、60℃〜80℃の間で設定すればよく、実施例では60℃と設定した。
次に、石炭W1を乾燥させる本実施形態の乾燥方法について説明する。
まず、供給工程(ステップS1)において、乾燥室11A内に石炭W1を供給する。供給工程S1では、石炭供給部21を用いてもよい。供給工程S1が終了すると、ステップS3に移行する。
次に、直接加熱工程(ステップS3)において、乾燥室11A〜11D内のそれぞれの石炭W1を、空気W6により直接的に加熱して石炭W1を流動化する。乾燥室11A〜11D内に空気W6を供給するために、例えば、直接加熱部26であるブロア27、予熱器28、及びガス室29A〜29Dを用いてもよい。
乾燥室11A内で流動化した石炭W1は、仕切り16Aの貫通孔17Aを通して乾燥室11Bに送られる。同様に、乾燥室11B,11C内で流動化した石炭W1は、仕切り16B,16Cの貫通孔17B,17Cを通して乾燥室11C,11Dにそれぞれ送られる。乾燥室11A〜11D内で乾燥された石炭W1は、石炭排出部22から外部に搬送される。
検出部51の温度センサ52A〜52D及び圧力センサ55A〜55D等、及び水分センサ59,60は、温度、圧力、及び水分の含有量の検出結果を、定期的に制御部66に送る。制御部66は、例えば第1温度センサ52A〜52Dによる石炭W1の温度の検出結果から、各乾燥室11A〜11Dが恒率乾燥状態及び減率乾燥状態のいずれの状態であるかを判断する。
例えば、制御部66は、石炭W1の恒率乾燥状態及び減率乾燥状態について以下のように判断したとする。すなわち、乾燥室11A内には、恒率乾燥状態である石炭W1のみが収容されている。乾燥室11B内には、恒率乾燥状態である石炭W1及び減率乾燥状態である石炭W1がそれぞれ収容されている。そして、乾燥室11C,11D内には、減率乾燥状態である石炭W1のみが収容されている。
直接加熱工程S3が終了すると、ステップS5に移行する。
次に、間接加熱工程(ステップS5)において、乾燥室11A〜11D内のそれぞれの石炭W1を間接的に加熱する。石炭W1を間接的に加熱するために、例えば、間接加熱部36である水蒸気供給源37、伝熱管集合体38A〜38D、及び流量調節弁39A〜39Dを用いてもよい。間接加熱工程S5が終了すると、ステップS7に移行する。
次に、加熱量調節工程(ステップS7)において、制御部66は、乾燥室11A〜11D内のそれぞれの石炭W1の温度が、温度閾値未満になるように、間接加熱部36による乾燥室11A〜11D内の石炭W1の加熱量を調節する。乾燥室11A〜11D内のそれぞれの石炭W1の温度は、検出部51の第1温度センサ52A〜52D、第2温度センサ53A〜53、第3温度センサ54A〜54Dが検出した値、及びこれらの値の平均値等、いずれの値を用いてもよい。
加熱量調節工程S7では、制御部66は、乾燥室11A内の石炭W1を加熱する間接加熱部36の流量調節弁39Aの開度を最大にする。乾燥室11B内の石炭W1を加熱する間接加熱部36の流量調節弁39Bを、所定の開度に調節する。所定の開度は、最大の開度と最小の開度との間の開度である。乾燥室11C,11D内の石炭W1を加熱する間接加熱部36の流量調節弁39C,39Dを閉じる。
すなわち、恒率乾燥状態である石炭W1のみが収容されている乾燥室11Aでは、直接加熱部26及び間接加熱部36の両方を用いて、石炭W1を一気に乾燥させる。一方で、減率乾燥状態である石炭W1のみが収容されている乾燥室11C,11Dでは、直接加熱部26は用いるが、間接加熱部36による加熱量を低減させて、石炭W1の温度が温度閾値未満になるようにする。
なお、本実施形態では、供給工程S1、直接加熱工程S3、間接加熱工程S5、及び加熱量調節工程S7は、同時に行われる。
乾燥室11A〜11Dの排気口18A〜18Dから排出された排気ガスW9は、搬送管23により搬送される。排気ガスW9は、バグフィルタ24により飛散炭W10が回収され、排気塔25から大気に放散される。バグフィルタ24により回収された飛散炭W10は、石炭排出部22から外部に搬送された乾燥炭W2に混合される。
以上説明したように、本実施形態の乾燥装置1及び乾燥方法によれば、仕切り16A〜16Cの貫通孔17A〜17Cを通して乾燥室11A〜11D間を石炭W1が搬送方向の下流側に向かって搬送される際に、石炭W1は、空気W6により直接的に加熱されることにより流動化し、さらに水蒸気により間接的に加熱される。搬送方向に隣り合う一対の乾燥室11A〜11Dが仕切り16A〜16Cにより区画されているため、各乾燥室11A〜11D内で石炭W1の品質をそれぞれ一定に保ちつつ、石炭W1が乾燥される。
この際に、乾燥室11A〜11D内のそれぞれの石炭W1の温度が温度閾値以下になるように、石炭W1を間接的に加熱する加熱量が調節される。従って、石炭W1からCOガス等の揮発ガスが出るのが抑制され、石炭W1の材質が変化するのを抑えることができる。
間接加熱部36は、複数本の伝熱管42A〜42D及び流量調節弁39A〜39Dを備えるため、間接加熱部36を複数本の伝熱管42A〜42D及び流量調節弁39A〜39Dにより簡単に構成することができる。
制御部66は、恒率乾燥状態である石炭W1のみが収容された乾燥室11Aの流量調節弁39Aの開度を最大にする。さらに、恒率乾燥状態である石炭W1及び減率乾燥状態である石炭W1がそれぞれ収容されている乾燥室11B内の石炭W1を加熱する流量調節弁39Bを、所定の開度に調節する。減率乾燥状態である石炭W1のみが収容されている乾燥室11C,11D内の石炭W1を加熱する流量調節弁39C,39Dを閉じる。
恒率乾燥状態である石炭W1は、加熱量を増やしても石炭W1の表面から蒸発する水分の量が増加して石炭W1の温度が高くなり難いため、石炭W1を大きな加熱量で加熱することにより乾燥室11Aにおいて石炭W1を安全かつ効率的に乾燥することができる。減率乾燥状態である石炭W1は、石炭W1の表面から水分が蒸発し難く石炭W1の温度が高くなりやすいため、流量調節弁39C,39Dを閉じて間接加熱部36による加熱を止めることにより、石炭W1の温度の上昇を抑えることができる。恒率乾燥状態である石炭W1及び減率乾燥状態である石炭W1がそれぞれ収容された乾燥室11Bでは、調節弁を所定の開度に調節して石炭W1を適切に加熱する。
このように、乾燥室11A〜11D内に収容された石炭W1が、恒率乾燥状態のみの場合、減率乾燥状態のみの場合、恒率乾燥状態及び減率乾燥状態が共に存在している場合に応じて、間接加熱部36により石炭W1を効果的に加熱することができる。
検出部51は、乾燥室11A〜11D内の温度を検出する第1温度センサ52A〜52Dを備え、検出部51は第1温度センサ52Aの検出結果に基づいて石炭W1の温度を検出する。このため、第1温度センサ52A〜52Dの検出結果に基づいて、検出部51は石炭W1の温度を検出することができる。
本実施形態の乾燥装置1、乾燥方法は、以下に説明するようにその構成、工程を様々に変形させることができる。
加熱ガスに、空気W6に代えて、排気ガスW9を用いてもよい。排気ガスW9は、空気中で石炭等の物体が燃焼することにより得られる排気ガスであることが好ましい。排気ガスW9の酸素濃度は、空気の酸素濃度よりも低い。排気ガスW9の酸素濃度は、例えば10%以下である。このように構成することにより、加熱ガスとして空気W6を用いた場合に比べて、加熱ガスにより石炭W1が酸化し難くなる。このため、加熱ガスとして空気を用いた場合の温度閾値よりも、温度閾値を高くすることができ、乾燥装置1の制御が容易になる。
例えば、「石炭の自然発火初期現象と空気中の酸素濃度との関係」(田代譲、他2名、、日本鉱業会誌、1969年)には、炭種にもよるが、COガスは酸素濃度の約0.4〜0.6乗に比例して発生すると記載されている。この記載から、加熱ガスの酸素濃度が低くなるのに従い漸次、COガスが発生しにくくなり、温度閾値を高くすることができることが分かる。
乾燥室11A〜11D内の石炭W1が全て恒率乾燥状態である場合に、制御部66は、間接加熱部36により乾燥室11A〜11D内のそれぞれの石炭W1の加熱量を調節してもよい。乾燥室11A〜11D内に減率乾燥状態の石炭W1が存在しないため、間接加熱部36により乾燥室11A〜11D内のそれぞれの石炭W1の加熱量を所望の量に調節することができる。
乾燥室11A〜11D内の石炭W1の一部が恒率乾燥状態であり、乾燥室11A〜11D内の石炭W1の他の一部が減率乾燥状態である場合に、制御部66は、間接加熱部36により減率乾燥状態である石炭W1の加熱量を調節してもよい。例えば恒率乾燥状態である石炭W1は最大の加熱量で加熱する一方で、減率乾燥状態である石炭W1の加熱量を所望の量に調節して、両石炭W1を効果的に加熱することができる。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。
例えば、前記実施形態では、検出部51は、第1圧力センサ55A〜55D、第2圧力センサ56A〜56D、第3圧力センサ57A〜57Dを備えなくてもよい。この場合、検出部51は、第1温度センサ52A〜52D、第2温度センサ53A〜53D、及び第3温度センサ54A〜54Dによる温度センサの3つの組のうち、少なくとも1つの組を備えていればよい。
乾燥装置1は、第1温度センサ52A〜52Dに代えて、乾燥室11A〜11Dに水分センサを備え、これらの水分センサの検出結果に基づいて乾燥室11A〜11D内の石炭W1の温度を検出してもよい。
被乾燥物は石炭であるとしたが、被乾燥物はこれに限定されず、汚泥等でもよい。
以下では、本発明の実施例を具体的に示してより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
図1に示す乾燥装置において、石炭としてE炭を用い、石炭の処理速度は500kg/h、加熱ガスである空気W6の流量を2300Nm/hとして実験を行った。
運転条件1では、空気W6の温度を120℃、伝熱管42A〜42Dの温度を100℃とした。図7に、乾燥装置の乾燥室11A〜11D内の石炭W1における直接加熱部26による加熱量、間接加熱部36による加熱量、及び石炭W1の温度の測定結果を示す。図7の横軸は、各乾燥室を表す。左側の縦軸は直接加熱部26及び間接加熱部36による加熱量を表し、右側の縦軸は石炭W1の温度を表す。棒グラフの下方に間接加熱部36による加熱量を示し、この上方に直接加熱部26による加熱量を累積させて示している。図中の折れ線は、石炭W1の温度の測定結果を表す。
なお、図7中の棒グラフの上部には、乾燥室11A〜11Dにおける石炭W1の水分の含有量を示した。
この例では、乾燥室11C,11Dにおける流量調節弁39C,39Dを閉じて、間接加熱部36による加熱を止めている。この結果、乾燥室11B〜11D内の石炭W1の温度を60℃未満としつつ、石炭W1の水分の含有量を最終的に10%以下(7%)とすることができた。
運転条件2では、空気W6の温度を80℃、伝熱管42A,42Bの温度を100℃、伝熱管42C,42Dの温度を常温とした。図8に、乾燥装置の乾燥室11A〜11Dにおける直接加熱部26による加熱量、間接加熱部36による加熱量、及び石炭W1の温度の測定結果を示す。
乾燥室11A〜11D内において石炭W1の温度は上昇を続けたが、最終的に乾燥室11D内において石炭W1の温度は、60℃未満であった。
なお、運転条件1及び2は、乾燥装置の実施例となる。
1 乾燥装置
11A,11B,11C,11D 乾燥室
16A,16B,16C 仕切り
17A,17B,17C 貫通孔
21 石炭供給部(被乾燥物供給部)
26 直接加熱部
36 間接加熱部
39A,39B,39C,39D 流量調節弁(調節弁)
42A,42B,42C,42D 伝熱管
51 検出部
52A,52B,52C,52D 第1温度センサ(温度センサ)
53A,53B,53C,53D 第2温度センサ(温度センサ)
54A,54B,54C,54D 第3温度センサ(温度センサ)
66 制御部
W1 石炭(被乾燥物)
W6 空気(加熱ガス)

Claims (9)

  1. 水分を含有する被乾燥物を乾燥させる乾燥装置であって、
    前記被乾燥物が搬送される搬送方向に沿って並べて配置された複数の乾燥室と、
    前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向に隣り合う一対の前記乾燥室の間をそれぞれ区画するとともに、自身に形成された貫通孔により前記搬送方向に隣り合う前記一対の乾燥室をそれぞれ連通させる仕切りと、
    前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向の上流側の端の前記乾燥室内に前記被乾燥物を供給する被乾燥物供給部と、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を加熱ガスにより直接的に加熱して、前記被乾燥物を流動化する直接加熱部と、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を間接的に加熱する間接加熱部と、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて、前記間接加熱部による前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の加熱量を調節する制御部と、
    を備え、
    前記検出部が検出する前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度が、前記被乾燥物から揮発ガスが発生するのが抑制される予め定められた温度閾値未満になるように、前記制御部は前記間接加熱部による前記複数の乾燥室の加熱量を調節し、
    前記間接加熱部は、
    前記搬送方向に交差する方向に延び、内部を加熱媒体が流れる伝熱管と、
    開度を調節することにより前記伝熱管内を流れる前記加熱媒体の流量を調節可能であって、前記制御部に制御される調節弁と、を備え、
    前記制御部は、
    恒率乾燥状態である前記被乾燥物のみが収容された前記乾燥室内の前記被乾燥物を加熱する前記間接加熱部の前記調節弁の開度を最大にし、
    減率乾燥状態である前記被乾燥物のみが収容された前記乾燥室内の前記被乾燥物を加熱する前記間接加熱部の前記調節弁を閉じ、
    恒率乾燥状態である前記被乾燥物及び減率乾燥状態である前記被乾燥物がそれぞれ収容された前記乾燥室内の前記被乾燥物を加熱する前記間接加熱部の前記調節弁を、所定の開度に調節する乾燥装置。
  2. 水分を含有する被乾燥物を乾燥させる乾燥装置であって、
    前記被乾燥物が搬送される搬送方向に沿って並べて配置された複数の乾燥室と、
    前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向に隣り合う一対の前記乾燥室の間をそれぞれ区画するとともに、自身に形成された貫通孔により前記搬送方向に隣り合う前記一対の乾燥室をそれぞれ連通させる仕切りと、
    前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向の上流側の端の前記乾燥室内に前記被乾燥物を供給する被乾燥物供給部と、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を加熱ガスにより直接的に加熱して、前記被乾燥物を流動化する直接加熱部と、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を間接的に加熱する間接加熱部と、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて、前記間接加熱部による前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の加熱量を調節する制御部と、
    を備え、
    前記検出部が検出する前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度が、前記被乾燥物から揮発ガスが発生するのが抑制される予め定められた温度閾値未満になるように、前記制御部は前記間接加熱部による前記複数の乾燥室の加熱量を調節し、
    前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物が全て恒率乾燥状態である場合に、前記制御部は、前記間接加熱部により前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の加熱量を調節する乾燥装置。
  3. 水分を含有する被乾燥物を乾燥させる乾燥装置であって、
    前記被乾燥物が搬送される搬送方向に沿って並べて配置された複数の乾燥室と、
    前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向に隣り合う一対の前記乾燥室の間をそれぞれ区画するとともに、自身に形成された貫通孔により前記搬送方向に隣り合う前記一対の乾燥室をそれぞれ連通させる仕切りと、
    前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向の上流側の端の前記乾燥室内に前記被乾燥物を供給する被乾燥物供給部と、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を加熱ガスにより直接的に加熱して、前記被乾燥物を流動化する直接加熱部と、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を間接的に加熱する間接加熱部と、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて、前記間接加熱部による前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の加熱量を調節する制御部と、
    を備え、
    前記検出部が検出する前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度が、前記被乾燥物から揮発ガスが発生するのが抑制される予め定められた温度閾値未満になるように、前記制御部は前記間接加熱部による前記複数の乾燥室の加熱量を調節し、
    前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の一部が恒率乾燥状態であり、前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の他の一部が減率乾燥状態である場合に、前記制御部は、前記間接加熱部により減率乾燥状態である前記被乾燥物の加熱量を調節する乾燥装置。
  4. 前記間接加熱部は、前記搬送方向に交差する方向に延び、内部を加熱媒体が流れる伝熱管と、
    開度を調節することにより前記伝熱管内を流れる前記加熱媒体の流量を調節可能であって、前記制御部に制御される調節弁と、
    を備える請求項2又は3に記載の乾燥装置。
  5. 前記加熱ガスの酸素濃度は、空気の酸素濃度よりも低い請求項1から4のいずれか一項に記載の乾燥装置。
  6. 前記検出部は、前記被乾燥物の水分の含有量を検出する水分センサ、又は前記複数の乾燥室内の温度を検出する温度センサを備え、
    前記検出部は、前記水分センサの検出結果、又は前記温度センサの検出結果に基づいて前記被乾燥物の温度を検出する請求項1から5のいずれか一項に記載の乾燥装置。
  7. 水分を含有する被乾燥物を乾燥させる乾燥方法であって、
    前記被乾燥物が搬送される搬送方向に沿って並べて配置された複数の乾燥室であって、前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向に隣り合う一対の前記乾燥室をそれぞれ区画するとともに、自身に形成された貫通孔により前記搬送方向に隣り合う前記一対の乾燥室をそれぞれ連通させる仕切りが設けられた前記複数の乾燥室のうち、前記搬送方向の上流側の端の前記乾燥室内に前記被乾燥物を供給し、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を、加熱ガスにより直接的に加熱して前記被乾燥物を流動化し、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を間接的に加熱し、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度が、前記被乾燥物から揮発ガスが発生するのが抑制される予め定められた温度閾値未満になるように、前記被乾燥物を間接的に加熱する加熱量を、開度を調節可能な調節弁を用いて調節し、
    恒率乾燥状態である前記被乾燥物のみが収容された前記乾燥室内の前記被乾燥物を間接的に加熱するときに、前記調節弁の開度を最大にし、
    減率乾燥状態である前記被乾燥物のみが収容された前記乾燥室内の前記被乾燥物を間接的に加熱するときに、前記調節弁を閉じ、
    恒率乾燥状態である前記被乾燥物及び減率乾燥状態である前記被乾燥物がそれぞれ収容された前記乾燥室内の前記被乾燥物を間接的に加熱するときに、前記調節弁を所定の開度に調節する乾燥方法。
  8. 水分を含有する被乾燥物を乾燥させる乾燥方法であって、
    前記被乾燥物が搬送される搬送方向に沿って並べて配置された複数の乾燥室であって、前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向に隣り合う一対の前記乾燥室をそれぞれ区画するとともに、自身に形成された貫通孔により前記搬送方向に隣り合う前記一対の乾燥室をそれぞれ連通させる仕切りが設けられた前記複数の乾燥室のうち、前記搬送方向の上流側の端の前記乾燥室内に前記被乾燥物を供給し、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を、加熱ガスにより直接的に加熱して前記被乾燥物を流動化し、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を間接的に加熱し、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度が、前記被乾燥物から揮発ガスが発生するのが抑制される予め定められた温度閾値未満になるように、前記被乾燥物を間接的に加熱する加熱量を調節し、
    前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物が全て恒率乾燥状態である場合に、前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の加熱量を前記被乾燥物を間接的に加熱することにより調節する乾燥方法。
  9. 水分を含有する被乾燥物を乾燥させる乾燥方法であって、
    前記被乾燥物が搬送される搬送方向に沿って並べて配置された複数の乾燥室であって、前記複数の乾燥室のうち前記搬送方向に隣り合う一対の前記乾燥室をそれぞれ区画するとともに、自身に形成された貫通孔により前記搬送方向に隣り合う前記一対の乾燥室をそれぞれ連通させる仕切りが設けられた前記複数の乾燥室のうち、前記搬送方向の上流側の端の前記乾燥室内に前記被乾燥物を供給し、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を、加熱ガスにより直接的に加熱して前記被乾燥物を流動化し、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物を間接的に加熱し、
    前記複数の乾燥室内のそれぞれの前記被乾燥物の温度が、前記被乾燥物から揮発ガスが発生するのが抑制される予め定められた温度閾値未満になるように、前記被乾燥物を間接的に加熱する加熱量を調節し、
    前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の一部が恒率乾燥状態であり、前記複数の乾燥室内の前記被乾燥物の他の一部が減率乾燥状態である場合に、減率乾燥状態である前記被乾燥物の加熱量を前記被乾燥物を間接的に加熱することにより調節する乾燥方法。
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